32: 2013/01/08(火) 01:05:15.13 ID:9ZjuY0Ew0
千早「…………」ギュ

P「千早? どうしたんだ、いきなり腕に抱きついて」

千早「あ、あててんのよ……」ボソッ

P「すまん、顔うずめてしゃべられてもよく聞こえないんだが」

千早「!! な、なんでもありませんっ!」ダッ

P「なんだったんだ……?」


8: 2013/01/08(火) 00:02:33.12
肋骨は痛いよなあ

9: 2013/01/08(火) 00:02:33.65
スカッ・・・スカッ・・・

41: 2013/01/08(火) 01:29:32.95 ID:9ZjuY0Ew0
千早「はぁ、はぁ……」

千早「…………」

千早「(テーブルの上の雑誌に)」

千早「(「抱きついた時の反応であなたへの思いがわかる!」なんて書いてあったものだから)」

千早「(思わずやってみたはいいけれど……)」

千早「どうしよう。いまさらになって恥ずかしくなってきたわ……」

45: 2013/01/08(火) 01:43:55.75 ID:9ZjuY0Ew0
千早「さっきまでの無策な私をののしりたい気分ね」

千早「むしろ思い切りぶん殴りたい」

千早「そもそも我ながら何よ『あててんのよ』って! 何を当てるって言うのよ!? 72をっ!?」

千早「ぜぇ、ぜぇ……」

千早「…………」

千早「完全に脈なしの反応よね、あれは……」

春香「脈?」

千早「ヴぁイっ!?」

50: 2013/01/08(火) 02:01:35.32 ID:9ZjuY0Ew0
千早「ははははははは春香!? どうしてこんなところにっ!?」

春香「事務所の玄関だよここ……」

春香「それより、どうしたの千早ちゃん?
   なんだか赤いのか青いのかよくわからない顔してるけど……」

千早「いえ、なんでもないのよ、なんでもないの……」

千早「そ、そうだ! 今日は随分と早いのね」

春香「えへへ。寒くて目が冴えちゃって」

春香「今日こそは絶対一番乗りだと思ったのに、まさかまだ千早ちゃんのほうが早いなんて……」

千早「そ、そんなことはないわよ?
   私だって今来たところだから」

千早「(そう、私は今来たばかり私は今来たばかり)」

54: 2013/01/08(火) 02:20:09.28 ID:9ZjuY0Ew0
春香「じゃあ同率一位ですよ、同率一意!」

千早「残念ながら、プロデューサーのほうがさらに早いわ」

春香「まだ七時も回ってないのに、さすがプロデューサーさん……」

千早「本当に、いつ帰っていつ来てるのかしらあの人は」

千早「(私が最初に来た時にはもう仕事を始めてるっていうんだから)」

千早「(それで『レッスンまで時間あるからくつろいでていいぞ』なんていうものだから)」

千早「(時間を潰そうとなんとなく雑誌なんか開いて)」

千早「(あんなことを)」

千早「~~~~~//////」ボンッ!

春香「千早ちゃん!?」

56: 2013/01/08(火) 02:32:21.47 ID:9ZjuY0Ew0
千早「春香! ほら、外は寒いし、早く事務所に入るといいわ!」

春香「え、ど、どうしたの? 千早ちゃんは?」

千早「わ、私はほら! 朝ごはん買ってこなくちゃいけないし、
   春香もせっかく早く来たんだからたまには一番乗りってことで、ね? ね?」

千早「(気まずくて入れないなんて言えない)」

千早「(ついでにプロデューサーの様子を見てきてほしいなんて口が裂けても言えない)」

春香「あわわ、なんだかよくわからないけど断っちゃいけない雰囲気……」

春香「じゃ、じゃあお先に失礼するね……」

千早「……そうそう、春香?」

春香「な、なに?」

千早「さっきの私の独り言、どこから聞いてた?」

春香「え、脈がどうとかってところしか……」

千早「そう、ならいいの。忘れて頂戴」ニコ

春香「(今度はなんだか黒いよ千早ちゃん……)」

57: 2013/01/08(火) 02:36:36.07 ID:9ZjuY0Ew0
―――事務所内


P「さて、なにがなにやらわからないうちに千早が出て行ってしまったわけだが」

P「気を取り直して始業までにこれだけ終わらせてしまうか」カタカタ

P「…………」カタカタ

P「しかし、珍しいこともあるもんだ」カタカタ

P「亜美や真美ならともかく、あの千早が抱きついてくるなんてなーハハハ」カタカタ

P「…………」カタカタ

P「…………」カタ

P「……え、俺、さっき、千早に抱きつかれた……?」

P「…………」

P「…………」



春香「おはようございまーす!」ガチャ

P「ヴぁイっ!?」

60: 2013/01/08(火) 03:15:00.90 ID:9ZjuY0Ew0
P「ははははははは春香おはよう!? ずいぶん早いんだなっ!?」

春香「うぅ、なんだか今日は会う人みんなにテンパられてる気がする……」

P「ん、ほ、ほかに誰かに会ったのか?」

春香「すぐそこで千早ちゃんと会ったんですよ。
   朝ごはんを買いに行っちゃいましたけど」

P「(あー、さっき急いで出て行ったのは朝飯買いに行ったのか)」

P「(でも、その前抱きついてきたのはなんだったんだろう?)」

P「(なんというか、あの瞬間は何が起こってたのかまったく頭が追いつかなかったが)」

P「(今思えば、ささやかにやわらかな感触が……)」

P「~~~~~//////」ボンッ!

春香「なんなんですかもう!」

63: 2013/01/08(火) 03:46:45.34 ID:9ZjuY0Ew0
P「ゴホン! そそれにしても、今日は随分早いんだな。
  レッスンまで時間だいぶ空いてるから、適当にくつろいでるといいぞ!」

春香「何から何まで反応がそっくりなんですけどもう突っ込まないことにします……」

春香「といっても特にやることもないわけで」

春香「お掃除でもして千早ちゃんを待ってようと思う天海春香なのでした」

P「それはありがたいが、転んで散らかすなよー」

春香「さすがにしませんよ!
   ああもう、誰か知らないけれど雑誌開きっぱなし―――」

春香「…………」

春香「『好きな人に大胆アプローチ!
    抱きついた時の反応であなたへの思いがわかる!』……」

春香「…………」

65: 2013/01/08(火) 04:00:00.43 ID:9ZjuY0Ew0
P「(ふぅ、だいぶ平常心が戻ってきた)」カタカタ

P「(さっきの千早あれは特に意味はなかった、きっとそうだ)」カタカタ

P「(間違っても都合のいい解釈はしないぞ、うん)」カタカタ

春香「ぷ、プロデューサーさん!」

P「ん? どうした春―――」

春香「えいっ!」ギュ

P「!?」

67: 2013/01/08(火) 04:15:16.94 ID:9ZjuY0Ew0
春香「ど、どうですかプロデューサーさん!」プニッ

P「いや、どうって言われても……」

春香「感想をお願いします、プロデューサーさん!」ムニムニ

P「そうだな、温かくてさっきよりもやわらかくて……」

P「じゃなくてだな!
  とりあえず離れよう春香。こんなとこ誰かに見られたらいろいろ面倒―――」



やよい「おはようございまーす!」ガチャ

P・春香「へ!?」

やよい「あ……春香さん、プロデューサーさん、何してるんですか?」

68: 2013/01/08(火) 04:28:14.35 ID:9ZjuY0Ew0
春香「え、ええええとこれはねやよい? ええと……」

やよい「もしかして、おじゃましちゃったかなーって……」

P「いや、そういうのじゃない!
  俺と春香はそういうのじゃないぞ!」

春香「(そんなあからさまに否定しなくても……)」

P「ほら、あれだ! 今日は寒いからな!
  春香とおしくらまんじゅうしてたんだよ」

春香「そ、そう、おしくらまんじゅうですよ、おしくらまんじゅう!」ギュウ

P「あ、ああ、空調だけじゃ正直物足りないしな!」

やよい「なんだ、そうだったんですかー」

やよい「それなら私も混ぜてくださいー!」ダキッ

P「どういうことなの……」

71: 2013/01/08(火) 04:58:11.86 ID:9ZjuY0Ew0
春香「(ごまかせたっぽいのはいいけれど、プロデューサーさんの反応がわからない……)」ギュ

やよい「ぬくぬくですー」フニフニ

P「(アカン)」

P「(美少女とよんでまったく差し支えのない二人に両側から抱きつかれ)」

P「(しかもいろいろやわらかい)」

P「でも、温かいな」

春香「そ、そうですね……えへへ」

P「あ、もしかして春香、本当に寒かったから抱きついてきたのか?」

春香「へ? え、ええと、その……」

春香「えへへ、じ、実はそうなんですよ……」

P「(なーんだ、そうとわかれば気が楽だ)」

春香「(私の馬鹿ーーーー!!)」

76: 2013/01/08(火) 05:22:15.33 ID:9ZjuY0Ew0
P「いや、実はな
  春香が来る前に千早にも同じように抱きつかれてな」

春香「え、千早ちゃん私より先に来てたんですか?」

P「あれ、会ったって言ってなかったか?」

春香「いえ、玄関先でばったり会ったのでてっきり同着だったのかとばかり……」

春香「(というか千早ちゃん自身がそう言ってたし)」

春香「って、千早ちゃんもプロデューサーさんに抱きついたんですか!?」

P「ああ、それでさっきは俺もあんなにテンパっちゃってたんだが……」

77: 2013/01/08(火) 05:44:21.08 ID:9ZjuY0Ew0
やよい「千早さんも寒かったんですねー」

春香「(……違う)」

春香「(きっと千早ちゃんもあの記事を見たんだ)」

P「ってかやっぱりこの事務所寒いよなー」

春香「(それを実行して)」

春香「(恥ずかしくなってプロデューサーさんから逃げて、そこで私と会った)」

P「微妙に壁は薄いし、夏も暑いし……」

やよい「クーラーあるから快適ですよー」

春香「(そう考えれば、千早ちゃんの不自然な慌て方も、合点がいく)」

春香「(そして、プロデューサーさんの反応を見る限り)」

P「とはいえそんな上等なもんでもないからな
  やっぱすこし無理してでも空調もっとしっかりしたのにすべきかー……」

春香「(きっと二人は)」

春香「プロデューサーさん」

79: 2013/01/08(火) 06:22:58.84 ID:9ZjuY0Ew0
春香「千早ちゃんに抱きつかれたとき、どんな感じでしたか?」

P「え?」

春香「感想ですよ、感想!」

P「感想ってお前な……」

P「(正直、衝撃的過ぎてほとんど覚えてないというか)」

P「(予想以上にやわらかかったとか)」

P「(もっとくっついててほしかったとか)」

P「(言えるわけがないことばかりなわけで)」

P「……とっぷしーくれっとだ」

春香「ふ~ん」ニヨニヨ

P「何だよその顔は……」

81: 2013/01/08(火) 06:50:44.37 ID:9ZjuY0Ew0
―――一方そのころ、近所のコンビニ



千早「……どうしよう」

千早「どんな顔をして戻ればいいのか分からないわ」

千早「どう言い訳をすればいいのかも分からない」

84: 2013/01/08(火) 07:19:52.98 ID:9ZjuY0Ew0
千早「状況を整理しましょう」

千早「私は何の前触れもなくプロデューサーに抱きつき」

千早「胸を押し当てて『あててんのよ』などとのたまい」

千早「その後逃走、現在に至る」

千早「完全に変人じゃないの……」


千早「とはいえそろそろ帰らないとレッスンに間に合わない時間」

千早「……よし、何事もなかったかのように接して押し切ろう―――」


真美「おやおや、そこにいますは千早お姉ちゃんじゃああ→りませんか→」

88: 2013/01/08(火) 07:47:48.47 ID:9ZjuY0Ew0
千早「あ、あら、おはよう真美。今から事務所へ?」

真美「まあね→。
   ……ん? DoしたんDai? なにやら悩める子羊の顔をしてますな」

千早「なんでもないわ。さ、一緒に行きましょう」

真美「おやおや~? 真美には言えないあ→んな秘密やこ→んな秘密でしたかい?」

千早「そんなのじゃないわよ。さ、一緒に行きましょう」

千早「(なかなか鋭いのが恐ろしいところね……)」

千早「(でもしめたわ。真美といれば少しは雰囲気的に入りやすくなるかもしれない)」

真美「にしても今日も寒いね。息も真っ白だYO」ガタガタ

千早「……そんな日になんでこんな短いホットパンツを履いてるのかしら」

真美「ふっ、オシャレとは耐えがたきを耐え忍びがたきを忍ぶもの……」ブルブル

千早「ダメよ、そんなことで無理して体を壊したら元も子もないわ。
   寒いのならコートくらい貸すけれど……」

真美「コートもい・い・け・ど……」

真美「やっぱ人肌がいちばんっしょ→」ガバッ

千早「きゃっ!?」

89: 2013/01/08(火) 07:58:40.66 ID:9ZjuY0Ew0
真美「あ→、千早お姉ちゃんすごく温かいナリィ……」スリスリ

千早「あの、真美?
   そんなに体を擦り付けないでもらえるかしら?」

千早「(最近真美の成長も著しいわね……くっ…!)」フニフニ

千早「ってそうじゃなくて!」

千早「ここ通りだから、人も通ってるから、ね?」

真美「んっふっふ~、このご時勢、人間だろうと湯たんぽにしないと
   やっていけませんぜ千早お姉ちゃん」

千早「!!」

102: 2013/01/08(火) 10:31:23.79 ID:9ZjuY0Ew0
千早「それだわ!」

真美「え、えひゃい!?」

千早「(そう、抱きついたのは別に疚しい気持ちとかではなく、)」

千早「(単に少しプロデューサーで暖をとっただけ)」

千早「(それでも十分変な気はするけど、幸いにも事務所は本当に寒かったしまだ信憑性はある)」

千早「(あわよくばもう一回抱きつける……)」

千早「ありがとう真美、おかげで助かったわ。
   さあ、事務所へ急ぎましょう」ニコ

真美「? な、何がなんだか分からないけど
   真美はまた一人悩める子羊を救ってしまったらしい……」

………
……


千早「……で、事務所に帰ってきたはいいのですが」

千早「これはいったいどういう状況なんでしょうか」

P「俺が聞きたい」

春香・やよい・雪歩・貴音・美希「」ギュウギュウ

106: 2013/01/08(火) 10:44:07.54 ID:9ZjuY0Ew0
やよい「あ、おはようございます千早さんに真美!
    いまみんなでおしくらまんじゅうやってるんですよ!」キュ

千早「おしくらまんじゅうってそんな一人が中心になるようなものだったかしら……」

雪歩「あ、えっと、その……これはこれで、温かいんです……」フワッ

貴音「いまだ冷え込みは厳しいですね……」ムニュ

美希「でもみんなそろそろハニーから離れるの」グニッ

真美「んっふっふ~、なにやら楽しそうなことをしていますな兄ちゃん?
   これは混ざるしかないっしょ→」ダキッ

P「お前もかよ!」

千早「(おしくらまんじゅう……いくつもの饅頭が、饅頭がッ!!)」

114: 2013/01/08(火) 11:19:13.93 ID:9ZjuY0Ew0
千早「(でも、私には、饅頭がない……)」

千早「(さしずめお煎餅……)」

千早「(ふふ、同じお茶請けなのにこうも違うだなんて……)」

千早「ふふ、ふふふ……」プルプル

春香「(まずい、千早ちゃんがネガティブな方向に突っ走ってる……!)」

春香「プ、プロデューサーさん!」

P「え?」

春香「千早ちゃんも入れてあげましょう!」

117: 2013/01/08(火) 11:41:02.26 ID:9ZjuY0Ew0
P「えっと……」

美希「えー、ミキ的にはもう人数十分すぎると思うな」

やよい「でもあんなに震えてます……」

春香「いや、きっと震えてるのは別の理由だと思うけど」

千早「煎餅……何煎餅? 瓦煎餅の裏側? いっそへこんでるのかしら?
   うふふ、うふふふふ……」プルプル

春香「ほら、最初だって寒くて抱きついてくるくらいだったんですから
   あっためてあげないと!」

P「そ、そうだよな。千早!」

千早「はい、瓦に何か用でしょうか」

P「瓦……? はともかくとして」

P「お前も、こっち来るか?」

121: 2013/01/08(火) 12:08:49.86 ID:9ZjuY0Ew0
P「いや、その、やましい気持ちとかは一切ないぞ! 本当だぞ!」

千早「そんな、私なんて当てる饅頭もないのに……」

P「いや、当てるも何も、寒いんだろ?」

千早「あ……」

千早「(そういえばそういう設定なんだったわ)」

千早「(というか、プロデューサーにもすでにそうだと思われてる……?)」

春香「(合法的(?)にくっつくチャンスですよ、チャンス!)」

千早「そ、そうですよね!
   寒いから人に抱きつく、何も変なことはありませんよね!」

真美「いや、その理屈はおかしい」

千早「真美にだけは言われたくないのだけれど」

123: 2013/01/08(火) 12:24:24.87 ID:9ZjuY0Ew0
貴音「萩原雪歩」

雪歩「はい……?」

貴音「少し、プロデューサー達と離れて、二人きりになりましょうか」スッ

雪歩「え……? は、はい……!」

貴音「(名残は惜しいですが、如月千早の為のすぺーすは空けておかなければ)」

雪歩「(あばばばば四条さんと二人きり四条さんと二人きり四条さんと二人きり四条さんと)」



P「ほら、手だってこんなに冷たくなって」グイ

千早「あ……えと」

千早「じゃあ、その……失礼します」ギュ

125: 2013/01/08(火) 12:38:50.47 ID:9ZjuY0Ew0
千早「その、硬かったり心地悪かったりしませんか……?」

P「いや、そんなことはないぞ。
  むしろ……」

P「(いやいや待とうか何を言おうとしてるんだ俺は)」

千早「えへへ、あったかい」ギュ

P「(アカン)」

美希「ぶー、なんだか千早さんのときだけ態度が違うの」

真美「ん→? なにやら二人から怪しい関係のニオイがしますな?」

P「ん、んなこたないって
  美希も真美もありがとうな。あったかいぞ」

美希「なんだかぞんざいなの!」

127: 2013/01/08(火) 12:55:28.14 ID:9ZjuY0Ew0
春香「あ、そうそう美希、真美
   むこうの方雑誌とかゲームとか散らかしっぱなしだよ
   片付けないとまた律子さんに怒られちゃう」

美希「ミキは今ハニーに引っ付くのに忙しいのー」

真美「もう少しお師さんのぬくもりを→……」

春香「ふぅん、じゃあ私が勝手にお掃除しちゃうね
   ひょっとしたら必要なものまで処分しちゃうかも……」

美希「それはまずいの!」

真美「はるるんに任せたら最新機種までスクラップにされかねない!」

春香「私そこまで信用ありませんか!?」

美希「ぐぬぬ、名残惜しいけど行くしかないの……」

春香「というわけで、私はお掃除の続きやっちゃいますねー」

P「あ、ああ。適当に頼むぞ」

やよい「あ、私も手伝いますー」

130: 2013/01/08(火) 13:09:08.88 ID:9ZjuY0Ew0
千早「あ、それなら私も」

春香「んーん、千早ちゃんはいいよ。
   千早ちゃんの私物なんて数えるほどしかないんだから」

千早「春香だってそうじゃない。
   それに、高槻さんも手伝うって言ってるのに……」

春香「だめだよ千早ちゃん
   千早ちゃんが抱きついた時のプロデューサーさん、まんざらでもなさそうだったんだから」ボソッ

千早「!?」



春香「そうそう、プロデューサーさん」

P「ん?」

春香「せっかくいい口実が手に入ったんですから、
   千早ちゃんと二人っきりのときはどんどんあっためてあげてくださいね」ボソッ

P「!? な、何のことかな?」

春香「~♪」

134: 2013/01/08(火) 13:31:31.76 ID:9ZjuY0Ew0
千早「(どうしよう)」

P「(意識してしまうと)」

P・千早「(間が持たない……)」ギュウ

P・千早「あ、あのっ!」

P「…………」

千早「……プロデューサから、どうぞ」

P「あ、ああ……」

P「えと、温いな」

千早「そうですね……」

P「あ、そ、そうだ! 暖かくなるまでもう少しかかるみたいだぞ!」

千早「そ、それはそうですよ! まだ一月の頭ですし!」

135: 2013/01/08(火) 13:35:58.97 ID:9ZjuY0Ew0
P「だから、その、なんだ……」

P「お前が朝早く来て」

P「それで、また、冷えるようだったら……」

P「その、またおしくらまんじゅうしないか?」

千早「!」

P「……あー、すまん。変なこと言っ……」

千早「あのっ!」

P「はいっ!」

千早「えと……プロデューサーがよろしいんでしたら……」

千早「是非、お願いします―――」

138: 2013/01/08(火) 13:42:46.60 ID:9ZjuY0Ew0
―――数日後

千早「おはようございます」ガチャ

P「おはよう千早。今日も随分と早いな」

千早「ええ、まあ。
   プロデューサーには負けますけれど」

千早「それで、その、プロデューサー……」

P「あ、ああ、仕方ないね! 今朝も冷え込んだからな」ギュ

千早「あ……」キュ

千早「そう、ですね……ふふ」フニ

それから、朝誰かが来るまでの少しの時間、
私とプロデューサーとの「おしくらまんじゅう」は続いている。


千早「(押し付けれるほどのりっぱな饅頭はないけれど、
    あててんのよ、なーんて……)」

P「(当たってる。かすかに72かが当たってる)」


おわり
しょうじきすまんかった

141: 2013/01/08(火) 13:54:48.09
乙!

146: 2013/01/08(火) 14:04:43.51 ID:9ZjuY0Ew0
おまけ


―――一方そのころ、小鳥さんは


小鳥「はぁ、はぁ……」

響「ぴーよー子ー! もうバテたのかー?」

真「大丈夫、小鳥さん?
  やっぱりしょっぱなからボクたちのペースについてくるのは無理だったんじゃ……」

小鳥「いいえ、だめよ、甘やかしちゃダメなの……
   お正月でたっぷり付いてしまったお肉を落すためにはっ!」

響「でももう限界っぽいな……
  ここからは少し歩くかー」

小鳥「うう、ごめんなさいね、あなた達のペースを邪魔してばっかりで……」

真「いえいえ。でもびっくりしましたよ
  小鳥さんが早朝ランニングに付き合いたい、なんて言いだすなんて」

150: 2013/01/08(火) 14:19:05.57 ID:9ZjuY0Ew0
小鳥「まさか全力疾走に近いペースでこんなに走るものとは思わなかったわ……。
   毎朝こんなハードなことやってから事務所に来てるの?」

響「慣れればそんなでもないぞ?」

真「でも、初っ端からトバしすぎだよ、響
  小鳥さんは初めてなんだから、もっと優しくリードしてあげないと」

真「小鳥さんも本当に辛かったら言ってくださいね?」

小鳥「ぴよっ! は、はい! 優しくしてくださいっ!」

小鳥「(意味深な台詞に聞こえてしまった。もう私は駄目かもしれない)」

響「むー、真がぴよ子に色目使ってるぞ」

真「そ、そんなんじゃないってば!」

151: 2013/01/08(火) 14:34:26.29 ID:9ZjuY0Ew0
響「甘やかすといつまでたってもお肉は落ちないんだぞー」

真「何でちょっと拗ねてるんだよ響~……」

響「拗ねてなんかないさー」ツーン

小鳥「ふふ、ありがとう。お陰でだいぶ息もととのってきたわ
   (ふむ、ひび→まこというのもあるのか……。眼福眼福)」ピヨピヨ

響「よーし、それじゃもうひとっ走りするさ」

真「今度はもう少しゆっくりね。響のペースだとボクだってバテちゃうんだから」

小鳥「はい、お願いします!」

小鳥「(はやく二人に追いつけるように、そして理想のボデーを手に入れるためにも!)」

小鳥「(音無小鳥2X歳、新年最初のファイトですよ!)」

153: 2013/01/08(火) 14:36:05.86 ID:9ZjuY0Ew0
真「やばっ! もうそろそろ765プロ行かないと遅刻!」

響「なんなら事務所まで競争するか?」

真「お、言ったね。負けたほうはお昼おごりでどう?」

響「望むところさ! 長距離なら負けないぞ!」

真・響「よーい……ドンッ!」ダッ!

小鳥「って、え、ちょ! まってぇ~! 置いてかないでぇ~……」


おわり
スレタイまったく関係なくてごめんなさい

引用元: 千早「あててんのよ!」