1: 2011/01/23(日) 19:59:01.91 ID:OERl7/8r0
律「なあ梓ー、お前ソロやってみない?」
梓「えっ、急にどうしたんですか?」
律「いやー、ギターソロかっこよくってさー」
梓「話が見えないんですが」
澪「ああ、うちのバンドにも取り入れたいって律さわいでたなぁ」
律「そうそう。昨日澪と一緒に色んなバンドのDVD観てね?」
梓「ギターソロ……私がやっていいんですか?」
律「というか梓にやって欲しいんだよ」
梓「は、はぁ」
唯「良かったね、あずにゃん!」
梓「えっ、急にどうしたんですか?」
律「いやー、ギターソロかっこよくってさー」
梓「話が見えないんですが」
澪「ああ、うちのバンドにも取り入れたいって律さわいでたなぁ」
律「そうそう。昨日澪と一緒に色んなバンドのDVD観てね?」
梓「ギターソロ……私がやっていいんですか?」
律「というか梓にやって欲しいんだよ」
梓「は、はぁ」
唯「良かったね、あずにゃん!」
2: 2011/01/23(日) 20:04:23.14 ID:OERl7/8r0
澪「私も梓のソロ聴いてみたいかも」
紬「梓ちゃん凄く上手だから大丈夫よ」
梓「……別にいいですけど、ソロって普通リードギターがやるもんじゃ」
唯「へっ、そうなの?」
律「あーあ、言わなきゃ分かんないのに」
唯「ぶう! りっちゃんしどい!」
律「テヘヘッ! 冗談、冗談ですわよう!」
唯「こうしてやる! ホアー!」
律「ア、アタシの書いたドラゴンがオカマっぽくッ!?」
唯「えっ、カバじゃないの?」
紬「梓ちゃん凄く上手だから大丈夫よ」
梓「……別にいいですけど、ソロって普通リードギターがやるもんじゃ」
唯「へっ、そうなの?」
律「あーあ、言わなきゃ分かんないのに」
唯「ぶう! りっちゃんしどい!」
律「テヘヘッ! 冗談、冗談ですわよう!」
唯「こうしてやる! ホアー!」
律「ア、アタシの書いたドラゴンがオカマっぽくッ!?」
唯「えっ、カバじゃないの?」
3: 2011/01/23(日) 20:08:11.33 ID:OERl7/8r0
さわ子「まあまあ、梓ちゃんは唯ちゃんに遠慮してるだけでしょ」
梓「いえ、そんな事は……」
さわ子「ダブルリードってのもあるんだし、固く考えなくてもいいんじゃない」
律「さすがさわちゃん! 緩々だぜ!」
さわ子「あぁん? 私まだキツキツなんだから!」
唯「なにがキツキツなの~?」
澪「とにかくそういう訳だ。梓は気にせずやればいい」
梓「澪先輩がそういうなら」
律「何だそれ! ここは部長の面目を立てろよ!」
唯「ね~、キツキツって?」
梓「いえ、そんな事は……」
さわ子「ダブルリードってのもあるんだし、固く考えなくてもいいんじゃない」
律「さすがさわちゃん! 緩々だぜ!」
さわ子「あぁん? 私まだキツキツなんだから!」
唯「なにがキツキツなの~?」
澪「とにかくそういう訳だ。梓は気にせずやればいい」
梓「澪先輩がそういうなら」
律「何だそれ! ここは部長の面目を立てろよ!」
唯「ね~、キツキツって?」
4: 2011/01/23(日) 20:14:22.98 ID:OERl7/8r0
梓「ありがとうございます、律先輩。私頑張ります」
律「お、おう?」
唯「あ、あずにゃんが珍しく素直だ」
梓「私はいつも素直です!」
澪「ムギ、梓のあの顔」
紬「よっぽど嬉しいのね。うふふっ」
律「いつもそう素直なら、私の妹にしてやってもいいぞ」
梓「何言ってるんですか律先輩? クモ膜下出血ですか?」
律「はい先生! 梓さんが笑えないジョークを言いましたー!」
さわ子「ブッ! ブフフフッ!」
律「お、おう?」
唯「あ、あずにゃんが珍しく素直だ」
梓「私はいつも素直です!」
澪「ムギ、梓のあの顔」
紬「よっぽど嬉しいのね。うふふっ」
律「いつもそう素直なら、私の妹にしてやってもいいぞ」
梓「何言ってるんですか律先輩? クモ膜下出血ですか?」
律「はい先生! 梓さんが笑えないジョークを言いましたー!」
さわ子「ブッ! ブフフフッ!」
5: 2011/01/23(日) 20:21:02.91 ID:OERl7/8r0
澪「壷だったみたいだぞ……」
律「それでも教師か」
唯「ブラックジョークも大概だよ、あずにゃん」
律「それは分かるんだ」
唯「でもあずにゃんなら、私だって妹にしたいよ」
律「お前には憂ちゃんいるじゃん」
唯「あずにゃんは別腹だから何人いても大歓迎!」
紬「いいな! 私にもお一人!」
唯「ムギちゃんならいいよ! 安心して任せるよ!」
紬「唯ちゃん!」
梓「私は一人しかいませんけどね」
律「それでも教師か」
唯「ブラックジョークも大概だよ、あずにゃん」
律「それは分かるんだ」
唯「でもあずにゃんなら、私だって妹にしたいよ」
律「お前には憂ちゃんいるじゃん」
唯「あずにゃんは別腹だから何人いても大歓迎!」
紬「いいな! 私にもお一人!」
唯「ムギちゃんならいいよ! 安心して任せるよ!」
紬「唯ちゃん!」
梓「私は一人しかいませんけどね」
7: 2011/01/23(日) 20:28:22.01 ID:OERl7/8r0
その夜。ギターソロを任された梓は嬉しくて、帰ってからロクにご飯も食べず
練習ばかりしていました。
そんな時、ふいに一本の電話がかかって来たのです。
純『あっ、梓! ロンハー観た? 超ウケるんですけど』
電話の主は、梓の同級生である鈴木純からでした。彼女は早口で、梓にとって
どうでもいい話を捲くし立てます。
梓「純? 生憎TV観てないよ。それどころじゃなくって」
純『えー、ウッソー? マジでおもしろかったのに』
梓「だからそれどころじゃないんだって」
純『……何か梓、声弾んでるね』
梓「そ、そう?」
練習ばかりしていました。
そんな時、ふいに一本の電話がかかって来たのです。
純『あっ、梓! ロンハー観た? 超ウケるんですけど』
電話の主は、梓の同級生である鈴木純からでした。彼女は早口で、梓にとって
どうでもいい話を捲くし立てます。
梓「純? 生憎TV観てないよ。それどころじゃなくって」
純『えー、ウッソー? マジでおもしろかったのに』
梓「だからそれどころじゃないんだって」
純『……何か梓、声弾んでるね』
梓「そ、そう?」
8: 2011/01/23(日) 20:34:31.85 ID:OERl7/8r0
純『うん。何かあった?』
梓「えっへっへー、教えて欲しい?」
純『いや、別に』
梓「えっ」
純『忙しいようだから、もう切るね』
梓「ちょちょちょぉ~っと待ったぁ! 聞いて! 私の話を聞いて!」
純『何よもう……』
梓「純! 純ちゃん! 純さん! 純金!」
純『仕方ないなぁ』
梓「えっへっへー、教えて欲しい?」
純『いや、別に』
梓「えっ」
純『忙しいようだから、もう切るね』
梓「ちょちょちょぉ~っと待ったぁ! 聞いて! 私の話を聞いて!」
純『何よもう……』
梓「純! 純ちゃん! 純さん! 純金!」
純『仕方ないなぁ』
9: 2011/01/23(日) 20:39:47.24 ID:OERl7/8r0
梓「ありがと! 実はね私、ギターソロ任されちゃったんだ!」
純『えっ、ソロ!? 一年なのに凄いね!』
梓「そっ、そうかなー? ぶ、部員が少ないからだと思うけど」
純『まあまあ、謙遜しなさんな。信頼されてる証拠じゃん』
梓「えへへっ、あんまり褒めないで。調子乗っちゃう」
純『でもいいなー、私何てジャズ研じゃペーペーなのに』
梓「あそこ部員多いもんね」
純『そりゃ梓の腕ならさ、一年でも――』
梓「純も軽音部入れば良かったのに」
純『お、大きなお世話。ジャズ研にだってジャズ研のいい所があるんですぅ』
純『えっ、ソロ!? 一年なのに凄いね!』
梓「そっ、そうかなー? ぶ、部員が少ないからだと思うけど」
純『まあまあ、謙遜しなさんな。信頼されてる証拠じゃん』
梓「えへへっ、あんまり褒めないで。調子乗っちゃう」
純『でもいいなー、私何てジャズ研じゃペーペーなのに』
梓「あそこ部員多いもんね」
純『そりゃ梓の腕ならさ、一年でも――』
梓「純も軽音部入れば良かったのに」
純『お、大きなお世話。ジャズ研にだってジャズ研のいい所があるんですぅ』
12: 2011/01/23(日) 20:45:22.81 ID:OERl7/8r0
梓「ううん、純もいたらもっと楽しかったかなって」
純『は、恥ずかしい事いわない!』
梓「そ、そうだね……」
純『もう切るよ、ソロの練習で忙しいんでしょ?』
梓「うん。おやすみ純」
純『――が、頑張って梓!』
梓「あ、うん」
電話が切れた後、梓は一人ガッツポーズをして、もうしばらくギターの練習を
続けました。この分なら、納得のいくソロが出来そうですね。
純『は、恥ずかしい事いわない!』
梓「そ、そうだね……」
純『もう切るよ、ソロの練習で忙しいんでしょ?』
梓「うん。おやすみ純」
純『――が、頑張って梓!』
梓「あ、うん」
電話が切れた後、梓は一人ガッツポーズをして、もうしばらくギターの練習を
続けました。この分なら、納得のいくソロが出来そうですね。
13: 2011/01/23(日) 20:49:25.31 ID:OERl7/8r0
翌日、唯と憂の仲良し姉妹が揃って登校しています。そして憂が幼馴染の和に
気がついて、彼女に向かって手を振りながら呼びかけた所です。
憂「和さ~ん!」
和「あら、奇遇ね。珍しく早いんだ」
唯「の、和ちゃん肩を貸して……」
和「どうしたの唯? ストッキング被っちゃって」
唯「眠いんだよぉ! 被ってる訳ないじゃん!」
憂「実はお姉ちゃん昨日ずっと起きてて。ギターの練習してたみたいで」
唯「和ちゃん、たまにグサっとくる事いうよね」
和「そうなんだ。ダメじゃない、しっかり睡眠はとらないと」
唯「だって私もソロやりたいんだもん」
気がついて、彼女に向かって手を振りながら呼びかけた所です。
憂「和さ~ん!」
和「あら、奇遇ね。珍しく早いんだ」
唯「の、和ちゃん肩を貸して……」
和「どうしたの唯? ストッキング被っちゃって」
唯「眠いんだよぉ! 被ってる訳ないじゃん!」
憂「実はお姉ちゃん昨日ずっと起きてて。ギターの練習してたみたいで」
唯「和ちゃん、たまにグサっとくる事いうよね」
和「そうなんだ。ダメじゃない、しっかり睡眠はとらないと」
唯「だって私もソロやりたいんだもん」
15: 2011/01/23(日) 21:07:43.27 ID:OERl7/8r0
和「ソロ?」
憂「ギターソロの事です。梓ちゃんがやるならお姉ちゃんも負けられないって」
和「ふ~ん、唯がそんな対抗心を燃やすなんてね」
唯「だって私へたっぴだし、もっと練習しないとあずにゃんに追いつかない」
憂「でもお姉ちゃんムチャしすぎ。体壊しちゃうよ」
和「昔から夢中になると周りが見えなくなる、変わってないわね」
唯「へへへ……やってみるとこれが楽しくて」
和「うふふ、頑張っている唯を見るのは好きよ」
唯「和ちゃん……おぶ……って……」
憂「おっ、お姉ちゃん寝ちゃダメーッ!」
和「重いわ唯……成長したわね……」
憂「ギターソロの事です。梓ちゃんがやるならお姉ちゃんも負けられないって」
和「ふ~ん、唯がそんな対抗心を燃やすなんてね」
唯「だって私へたっぴだし、もっと練習しないとあずにゃんに追いつかない」
憂「でもお姉ちゃんムチャしすぎ。体壊しちゃうよ」
和「昔から夢中になると周りが見えなくなる、変わってないわね」
唯「へへへ……やってみるとこれが楽しくて」
和「うふふ、頑張っている唯を見るのは好きよ」
唯「和ちゃん……おぶ……って……」
憂「おっ、お姉ちゃん寝ちゃダメーッ!」
和「重いわ唯……成長したわね……」
16: 2011/01/23(日) 21:13:19.99 ID:OERl7/8r0
結局、二人がかりで唯を担ぐ事になり、遅刻は免れたものの、朝から重労働を
課せられてしまった憂と和。
憂「そんな訳で、大変だったんだよっ!」
ここは一年二組の教室。遅刻ギリギリ登校を純に冷やかされた憂は休み時間、
それを余儀なくされた理由を説明したのです。
純「へぇ~、やっぱ憂のお姉ちゃんっておもしろい」
梓「そういう問題?」
憂「えへへっ、そうなんだぁ~」
梓「憂もこのケースでその反応はおかしい」
純「でも徹夜で練習なんてハンパないね」
梓「唯先輩らしい。その極端な所」
課せられてしまった憂と和。
憂「そんな訳で、大変だったんだよっ!」
ここは一年二組の教室。遅刻ギリギリ登校を純に冷やかされた憂は休み時間、
それを余儀なくされた理由を説明したのです。
純「へぇ~、やっぱ憂のお姉ちゃんっておもしろい」
梓「そういう問題?」
憂「えへへっ、そうなんだぁ~」
梓「憂もこのケースでその反応はおかしい」
純「でも徹夜で練習なんてハンパないね」
梓「唯先輩らしい。その極端な所」
17: 2011/01/23(日) 21:21:00.52 ID:OERl7/8r0
純「でも梓ぁ、唯先輩がそんだけ必氏に練習したっていうなら」
梓「何? 唯先輩がやる気になったのはいい事だよ」
純「いやもしかして、ソロ危ないんじゃないのぉ~?」
梓「純!」
純「ひゃ、ひゃいっ!」
梓「お昼になったら部室まで付き合って」
純「う、嘘です梓様――へっ?」
梓「合わせてみたいの! 言わせないで!」
純「ひゃい!」
憂「燃えてる梓ちゃん、かわいいっ!」
梓「何? 唯先輩がやる気になったのはいい事だよ」
純「いやもしかして、ソロ危ないんじゃないのぉ~?」
梓「純!」
純「ひゃ、ひゃいっ!」
梓「お昼になったら部室まで付き合って」
純「う、嘘です梓様――へっ?」
梓「合わせてみたいの! 言わせないで!」
純「ひゃい!」
憂「燃えてる梓ちゃん、かわいいっ!」
19: 2011/01/23(日) 21:26:18.66 ID:OERl7/8r0
そしてお昼休み、昼食も早々に切り上げて、梓と純は軽音部の部室までやって
来ました。梓のソロの練習をする為です。
梓「適当でいいからリズムとって。出来る?」
純「じ、自信ない」
梓「いいからやって」
純「考えてみたら何で私が、梓の練習に付き合わなければならないのだろう?」
梓「ブツクサ言わない。時間もったいない」
純「は、はーい……あ、この立ち位置、もしかして澪先輩?」
梓「そうだよ」
純「そっか! 何だか俄然テンション上がって来たかも!」
梓「……ちょっとムカつくから、律先輩の位置でやってくれる?」
純「何で!? ドラムあってやり辛いし!」
来ました。梓のソロの練習をする為です。
梓「適当でいいからリズムとって。出来る?」
純「じ、自信ない」
梓「いいからやって」
純「考えてみたら何で私が、梓の練習に付き合わなければならないのだろう?」
梓「ブツクサ言わない。時間もったいない」
純「は、はーい……あ、この立ち位置、もしかして澪先輩?」
梓「そうだよ」
純「そっか! 何だか俄然テンション上がって来たかも!」
梓「……ちょっとムカつくから、律先輩の位置でやってくれる?」
純「何で!? ドラムあってやり辛いし!」
21: 2011/01/23(日) 21:32:18.67 ID:OERl7/8r0
なんやかんやありましたが準備が終わり、練習が始まりました。
純のぎこちないベースから、やがて梓の滑らかなギターが入っていく。その
正確で熟練されたギター捌きは、さらに磨きがかけられており、梓のギターの
上手さをとっくにご存知の純でさえ、驚きました。
これほど上手い人がうちの部に、いや高校生にいるのだろうかと。それ位の
衝撃だったのです。
梓「――ふぅ」
純「す、凄いよ梓、プロみたいだった」
梓「褒めすぎ。まだまだだよ、ちょっとミスっちゃったし」
純「ううん、こんなに上手くなってるとは思わなかった」
梓「あ、ありがと」
純「そりゃ唯先輩でも敵わないよ」
純のぎこちないベースから、やがて梓の滑らかなギターが入っていく。その
正確で熟練されたギター捌きは、さらに磨きがかけられており、梓のギターの
上手さをとっくにご存知の純でさえ、驚きました。
これほど上手い人がうちの部に、いや高校生にいるのだろうかと。それ位の
衝撃だったのです。
梓「――ふぅ」
純「す、凄いよ梓、プロみたいだった」
梓「褒めすぎ。まだまだだよ、ちょっとミスっちゃったし」
純「ううん、こんなに上手くなってるとは思わなかった」
梓「あ、ありがと」
純「そりゃ唯先輩でも敵わないよ」
22: 2011/01/23(日) 21:36:30.40 ID:OERl7/8r0
梓「唯先輩は、まだ一年ちょっとしかキャリアがないんだよ」
純「まあ……」
梓「練習もロクにしてないし、私の方が上手くて当たり前」
純「そ、そうだよねー」
梓「でも凄いスピードで進歩してる。その内私なんて追い抜かしちゃうよ」
純「まさか。梓もっと自分に自信もちなよ」
梓「そうじゃない。唯先輩、本当は凄いんだから」
純「あははっ、梓ってば何だか憂みたいだねー。唯先輩大好きですってか?」
梓「なっ、ち、違うもん! 私はただ客観的にね!」
純「はいはい、照れない照れない」
梓「もっ、もうー! 純ーっ!」
純「まあ……」
梓「練習もロクにしてないし、私の方が上手くて当たり前」
純「そ、そうだよねー」
梓「でも凄いスピードで進歩してる。その内私なんて追い抜かしちゃうよ」
純「まさか。梓もっと自分に自信もちなよ」
梓「そうじゃない。唯先輩、本当は凄いんだから」
純「あははっ、梓ってば何だか憂みたいだねー。唯先輩大好きですってか?」
梓「なっ、ち、違うもん! 私はただ客観的にね!」
純「はいはい、照れない照れない」
梓「もっ、もうー! 純ーっ!」
23: 2011/01/23(日) 21:42:04.85 ID:OERl7/8r0
そんなこんなで放課後になり、軽音部は珍しく練習モード。今日張り切って
いるのは、梓だけではないようです。
律「じゃあ梓、ふわふわのサビの後ソロだから。頼むぞ!」
梓「はい」
唯「ちょっと待っておくんなせえ、りっちゃん!」
律「何だ唯? 今日はお茶なら後だぞ?」
唯「違うよぉ~、りっちゃんじゃあるまいし」
律「失礼ね! ていうかお前にだけは言われたくねぇッ!」
唯「所で律ちゃんって言い難いけど、りっちゃんでも一応つが小さくなった
だけで何一つ省略されてないよね。でも言い易い不思議!」
律「お前は一体、何の話をしとるんだ?」
いるのは、梓だけではないようです。
律「じゃあ梓、ふわふわのサビの後ソロだから。頼むぞ!」
梓「はい」
唯「ちょっと待っておくんなせえ、りっちゃん!」
律「何だ唯? 今日はお茶なら後だぞ?」
唯「違うよぉ~、りっちゃんじゃあるまいし」
律「失礼ね! ていうかお前にだけは言われたくねぇッ!」
唯「所で律ちゃんって言い難いけど、りっちゃんでも一応つが小さくなった
だけで何一つ省略されてないよね。でも言い易い不思議!」
律「お前は一体、何の話をしとるんだ?」
24: 2011/01/23(日) 21:47:19.77 ID:OERl7/8r0
唯「あっ、違いました! 私もソロをやりたいです!」
律「唯~、あのな? それは梓に決まったろ?」
唯「あずにゃんと一緒がいいの!」
梓「……」
澪「唯、残念だがそれは曲の構成上無理なんだ」
紬「唯ちゃんは歌もあるんだからそれに集中して……ねっ?」
律「そうだぞ唯~、お前そんな器用じゃないんだからぁー」
唯「りっちゃんだけには言われたくありません!」
梓「あ、あの、私と唯先輩が順番にやればいいんじゃないでしょうか?」
律「唯~、あのな? それは梓に決まったろ?」
唯「あずにゃんと一緒がいいの!」
梓「……」
澪「唯、残念だがそれは曲の構成上無理なんだ」
紬「唯ちゃんは歌もあるんだからそれに集中して……ねっ?」
律「そうだぞ唯~、お前そんな器用じゃないんだからぁー」
唯「りっちゃんだけには言われたくありません!」
梓「あ、あの、私と唯先輩が順番にやればいいんじゃないでしょうか?」
26: 2011/01/23(日) 21:52:10.71 ID:OERl7/8r0
唯「でへへぇ~、あずにゃ~ん」
律「梓、あんま唯を甘やかすなよ。メンドクサイ」
梓「でも私、唯先輩のソロも聴いてみたいですし……」
唯「あずにゃんよ~しよしよしよし~」
梓「やめて下さい! ソロ譲るなんて言ってませんから!」
唯「わ、分かってるでごじゃいまするよぉ」
律「う~んでも、そういう対決みたいな事する必要あるのかなァ?」
澪「私は梓に同感だぞ。唯がどんなソロ作ったのか興味あるし」
唯「澪ちゃん! やっぱり優しい!」
律「梓、あんま唯を甘やかすなよ。メンドクサイ」
梓「でも私、唯先輩のソロも聴いてみたいですし……」
唯「あずにゃんよ~しよしよしよし~」
梓「やめて下さい! ソロ譲るなんて言ってませんから!」
唯「わ、分かってるでごじゃいまするよぉ」
律「う~んでも、そういう対決みたいな事する必要あるのかなァ?」
澪「私は梓に同感だぞ。唯がどんなソロ作ったのか興味あるし」
唯「澪ちゃん! やっぱり優しい!」
27: 2011/01/23(日) 21:57:09.86 ID:OERl7/8r0
澪「あ、当たり前だろ……仲間じゃないか」
唯「澪ちゃん……」
澪「ほら、タイがほどけてる」
唯「わざとなの……澪ちゃんに直して貰いたいから」
澪「バカ……」
律「そこそこー、臭いドラマしないー」
唯「てへっ」
紬「どうせ練習なんだし自由にやりましょ」
唯「うわ~い!」
律「そだな。んじゃまず梓から行くぞ」
梓「はいっ!」
唯「澪ちゃん……」
澪「ほら、タイがほどけてる」
唯「わざとなの……澪ちゃんに直して貰いたいから」
澪「バカ……」
律「そこそこー、臭いドラマしないー」
唯「てへっ」
紬「どうせ練習なんだし自由にやりましょ」
唯「うわ~い!」
律「そだな。んじゃまず梓から行くぞ」
梓「はいっ!」
30: 2011/01/23(日) 22:04:37.84 ID:OERl7/8r0
一曲目、梓のソロ。下手すれば浮いてしまうような自己主張がありながら、
見事に曲とマッチしており、キャッチーでかっこいい感じ。
評判は上々のようです。
澪「梓、凄いじゃないか!」
律「おまぁー、本当に高校生か!?」
紬「梓ちゃん、かっこよかったわ」
梓「ありがとうございます」
唯「あははっ、やっぱあずにゃんには敵わないかなぁ~」
梓「弱気な事いわないで下さい。唯先輩の番ですよ」
唯「あいよっ! 頑張るよー!」
見事に曲とマッチしており、キャッチーでかっこいい感じ。
評判は上々のようです。
澪「梓、凄いじゃないか!」
律「おまぁー、本当に高校生か!?」
紬「梓ちゃん、かっこよかったわ」
梓「ありがとうございます」
唯「あははっ、やっぱあずにゃんには敵わないかなぁ~」
梓「弱気な事いわないで下さい。唯先輩の番ですよ」
唯「あいよっ! 頑張るよー!」
32: 2011/01/23(日) 22:10:44.47 ID:OERl7/8r0
次は唯の番です。正直梓は、自分の方がまだまだ唯先輩より上だと、高を
括っていました。しかし、予想外の事が起きます。
唯のソロが始まると、梓は、いえ部員全員が驚愕したのです。
独創的、かつ初めから用意されていたかのような一体感。聴いているだけで
踊りだしたくなるようなメロディ。
曲自体が唯のソロによって、何段階もスケールアップしたかのよう。これを
聴いて、鳥肌の立たない者はその場にいませんでした。
律「――あっ、ごめ」
唯「あっ、りっちゃんミスった。ダメだよー、せっかくノってたのに」
梓「……」
律「こ、これ、本当に唯が作ったのか?」
唯「うん。アドリブで申し訳ないけど……てへへ」
括っていました。しかし、予想外の事が起きます。
唯のソロが始まると、梓は、いえ部員全員が驚愕したのです。
独創的、かつ初めから用意されていたかのような一体感。聴いているだけで
踊りだしたくなるようなメロディ。
曲自体が唯のソロによって、何段階もスケールアップしたかのよう。これを
聴いて、鳥肌の立たない者はその場にいませんでした。
律「――あっ、ごめ」
唯「あっ、りっちゃんミスった。ダメだよー、せっかくノってたのに」
梓「……」
律「こ、これ、本当に唯が作ったのか?」
唯「うん。アドリブで申し訳ないけど……てへへ」
33: 2011/01/23(日) 22:15:38.26 ID:OERl7/8r0
律「アドリブだって」
澪「はは……」
唯のソロを聴いた後では、梓のソロは悪くはないもののどこかありきたりな、
使い回しのようにしか感じず、妙な空気が漂いました。
梓「唯先輩の方が、良かったですね」
その空気を破ったのは、梓本人でした。それを聞いて能天気に唯は喜びます。
唯「本当? 頑張った甲斐があったよぉ!」
律「い、いやね? 梓も良かったんだ、ホント」
澪「でも、ふわふわに合うのは唯かな……」
紬「わ、私は梓ちゃんでもいいと思うけど」
澪「はは……」
唯のソロを聴いた後では、梓のソロは悪くはないもののどこかありきたりな、
使い回しのようにしか感じず、妙な空気が漂いました。
梓「唯先輩の方が、良かったですね」
その空気を破ったのは、梓本人でした。それを聞いて能天気に唯は喜びます。
唯「本当? 頑張った甲斐があったよぉ!」
律「い、いやね? 梓も良かったんだ、ホント」
澪「でも、ふわふわに合うのは唯かな……」
紬「わ、私は梓ちゃんでもいいと思うけど」
34: 2011/01/23(日) 22:20:40.45 ID:OERl7/8r0
梓「いいんです、ムギ先輩。私がやっても私自身が納得しませんから」
紬「……」
澪「しかし唯は、本当に私達を驚かせるな……」
律「お茶にしない? アタシつかれちった!」
唯「あはは! ナイスな提案だね、りっちゃん!」
梓「私も今日は疲れちゃいました」
紬「そ、そうね! 今すぐ準備するね!」
梓「あ、少しトイレ行って来ていいですか?」
律「おっ、いってら」
唯「あー、私も行くー!」
紬「……」
澪「しかし唯は、本当に私達を驚かせるな……」
律「お茶にしない? アタシつかれちった!」
唯「あはは! ナイスな提案だね、りっちゃん!」
梓「私も今日は疲れちゃいました」
紬「そ、そうね! 今すぐ準備するね!」
梓「あ、少しトイレ行って来ていいですか?」
律「おっ、いってら」
唯「あー、私も行くー!」
36: 2011/01/23(日) 22:27:14.62 ID:OERl7/8r0
律「お前は残れ!」
唯「うわーん! どうして!?」
そそくさと部室を出て行く梓を見守った後、律は唯に言いました。
律「一人にしてやろうよ。ああ言ってたけど、やっぱりショックはあるんだよ」
唯「ショックゥ? なにそれ?」
律「ああ~、もうお前ニブいな! なんザマスか!」
澪「唯に負けた事が、私達の期待に応えられなかったって思ってるんだよ」
唯「へっ?」
紬「梓ちゃん、責任感の強い子だから……」
唯「うわーん! どうして!?」
そそくさと部室を出て行く梓を見守った後、律は唯に言いました。
律「一人にしてやろうよ。ああ言ってたけど、やっぱりショックはあるんだよ」
唯「ショックゥ? なにそれ?」
律「ああ~、もうお前ニブいな! なんザマスか!」
澪「唯に負けた事が、私達の期待に応えられなかったって思ってるんだよ」
唯「へっ?」
紬「梓ちゃん、責任感の強い子だから……」
37: 2011/01/23(日) 22:32:58.05 ID:OERl7/8r0
唯「そんな! あずにゃんは」
律「分かってる! 梓の演奏は完璧だったさ!」
澪「ただ、唯が凄すぎた」
唯「わ、わた……私、そんなつもりじゃ……あずにゃんと一緒に……」
紬「唯ちゃんは悪くない。ううん、誰かが悪いって訳じゃないの」
唯「こんな事なら私やめ――」
律「やめる? その方が梓を傷つけるんじゃないのか?」
唯「ふえぇん! じゃあどうすればいいのぉ!?」
律「泣くな! 私が悪かった! ごめん!」
律「分かってる! 梓の演奏は完璧だったさ!」
澪「ただ、唯が凄すぎた」
唯「わ、わた……私、そんなつもりじゃ……あずにゃんと一緒に……」
紬「唯ちゃんは悪くない。ううん、誰かが悪いって訳じゃないの」
唯「こんな事なら私やめ――」
律「やめる? その方が梓を傷つけるんじゃないのか?」
唯「ふえぇん! じゃあどうすればいいのぉ!?」
律「泣くな! 私が悪かった! ごめん!」
38: 2011/01/23(日) 22:38:13.27 ID:OERl7/8r0
紬「梓ちゃんは強いわ。きっと――いいえ、必ず立ち直る」
澪「でも少し心配だな……」
紬「私、ちょっと見てくる!」
律「ムギ!」
唯「ムギちゃん! お供します!」
律「お前は残れ! 刺激が強すぎる!」
澪「唯、ムギに任せよう!」
唯「あうっ、離して! 漏れちゃうよ!」
律「が、我慢しろい」
紬「待ってて唯ちゃん! すぐ梓ちゃん呼んで来るからね!」
澪「でも少し心配だな……」
紬「私、ちょっと見てくる!」
律「ムギ!」
唯「ムギちゃん! お供します!」
律「お前は残れ! 刺激が強すぎる!」
澪「唯、ムギに任せよう!」
唯「あうっ、離して! 漏れちゃうよ!」
律「が、我慢しろい」
紬「待ってて唯ちゃん! すぐ梓ちゃん呼んで来るからね!」
39: 2011/01/23(日) 22:43:17.17 ID:OERl7/8r0
紬が梓を探しに部室を出ると、梓がそう遠くない所で一人佇むのが見え
ました。紬は忍び足でゆっくりと、慎重に梓に近付いていきます。
わざとらしい、無駄のある動きなので、梓がそれに気がついてない筈はない
ですが、梓は気付かないフリをして紬を迎えました。
梓「……」
紬「泣いていたの?」
梓「泣いてなんかいません! あれ位で泣く訳ないです!」
紬「そっか」
梓「何しに来たんですかムギ先輩」
紬「トイレだけど……ダメかしら?」
梓「申し訳ありません。少しだけ一人にしてもらえますか」
ました。紬は忍び足でゆっくりと、慎重に梓に近付いていきます。
わざとらしい、無駄のある動きなので、梓がそれに気がついてない筈はない
ですが、梓は気付かないフリをして紬を迎えました。
梓「……」
紬「泣いていたの?」
梓「泣いてなんかいません! あれ位で泣く訳ないです!」
紬「そっか」
梓「何しに来たんですかムギ先輩」
紬「トイレだけど……ダメかしら?」
梓「申し訳ありません。少しだけ一人にしてもらえますか」
41: 2011/01/23(日) 22:51:27.29 ID:OERl7/8r0
紬「どうしても?」
梓「私は唯先輩に嫉妬しているのかも知れません」
紬「そんなの……」
梓「そういう悪い気持ちを唯先輩に持つ、自分が許せないんです」
紬「しょうがないわよ。誰だって弱いもの」
梓「私はムギ先輩のように寛大じゃない。小さい人間なんです」
紬「私だって別にね?」
梓「理屈じゃ分かっていても割り切れない」
紬「――ねえ、梓ちゃん。昔話だけど聞いてくれる?」
梓「私は唯先輩に嫉妬しているのかも知れません」
紬「そんなの……」
梓「そういう悪い気持ちを唯先輩に持つ、自分が許せないんです」
紬「しょうがないわよ。誰だって弱いもの」
梓「私はムギ先輩のように寛大じゃない。小さい人間なんです」
紬「私だって別にね?」
梓「理屈じゃ分かっていても割り切れない」
紬「――ねえ、梓ちゃん。昔話だけど聞いてくれる?」
42: 2011/01/23(日) 22:57:17.39 ID:OERl7/8r0
梓「何ですか急に?」
紬「私は小さい頃、しつけが厳しかったせいかあまり遊ばない子どもだったわ」
梓「そうなんですか?」
紬「ええ、良く遊ぶ子は、悪い子だと思っていた位でね」
梓「今のムギ先輩はその反動なんですね」
紬「うふふっ、そうよ。ブランコ乗ったりだとか、そういう事もしてみたい」
梓「高校生なのに?」
紬「まだ、高校生だもん」
梓「ぷっ、くく……」
紬「笑った」
紬「私は小さい頃、しつけが厳しかったせいかあまり遊ばない子どもだったわ」
梓「そうなんですか?」
紬「ええ、良く遊ぶ子は、悪い子だと思っていた位でね」
梓「今のムギ先輩はその反動なんですね」
紬「うふふっ、そうよ。ブランコ乗ったりだとか、そういう事もしてみたい」
梓「高校生なのに?」
紬「まだ、高校生だもん」
梓「ぷっ、くく……」
紬「笑った」
44: 2011/01/23(日) 23:05:07.47 ID:OERl7/8r0
梓「だってムギ先輩、おかしいです」
紬「でも一人じゃ勇気がなくて出来ないんだけどね」
梓「私で良かったら付き合いますよ」
紬「高校生なのに?」
梓「自慢じゃありませんが、まだ小学生にも間違えられます」
紬「やだっ、うふふっ! でもいいのかな?」
梓「卵を割らなければオムレツは作れないと言いますし」
紬「あら? つまり?」
梓「ドイツ軍人の言葉らしいんですけど、何故か気に入ってて座右の銘です。
何事も行動しなければ始まらない、分からないって意味らしいです」
紬「でも一人じゃ勇気がなくて出来ないんだけどね」
梓「私で良かったら付き合いますよ」
紬「高校生なのに?」
梓「自慢じゃありませんが、まだ小学生にも間違えられます」
紬「やだっ、うふふっ! でもいいのかな?」
梓「卵を割らなければオムレツは作れないと言いますし」
紬「あら? つまり?」
梓「ドイツ軍人の言葉らしいんですけど、何故か気に入ってて座右の銘です。
何事も行動しなければ始まらない、分からないって意味らしいです」
46: 2011/01/23(日) 23:11:57.29 ID:OERl7/8r0
紬「行動力抜群の梓ちゃんにピッタリね」
梓「あはは……何だか照れ臭いですね」
紬「梓ちゃんは強いよ。何でも行動に移せる勇気があるもの」
梓「ありがとうございますムギ先輩。いつも励ましていただいて私……」
紬「梓ちゃん……でもね、私だけじゃなくてみんな心配してる」
梓「もう平気です。本当だもん」
紬「……唯ちゃんも梓ちゃんの事、心配してたよ」
梓「む! 唯先輩が甘えた事いってたら叱ってやります!」
梓「あはは……何だか照れ臭いですね」
紬「梓ちゃんは強いよ。何でも行動に移せる勇気があるもの」
梓「ありがとうございますムギ先輩。いつも励ましていただいて私……」
紬「梓ちゃん……でもね、私だけじゃなくてみんな心配してる」
梓「もう平気です。本当だもん」
紬「……唯ちゃんも梓ちゃんの事、心配してたよ」
梓「む! 唯先輩が甘えた事いってたら叱ってやります!」
47: 2011/01/23(日) 23:17:44.30 ID:OERl7/8r0
紬「あらあら」
梓「行きますよ! ムギ先輩!」
紬「ふふ……」
紬(唯ちゃん……私ちょっと妬けちゃうかも……)
梓が戻った軽音部。彼女が戻ればいつも通り、みんな和やかお茶を楽しみ
ます。
唯「あずにゃん! 会いたかったよぉ!」
梓「何言ってるんですか! お茶が済んだらまたやりますよ!」
唯「えぇ~、今日はもう無理無理ぃ~」
律「無理無理ぃ~」
梓「そんなんじゃダメです!」
澪「梓、こいつらはもうダメだ」
梓「行きますよ! ムギ先輩!」
紬「ふふ……」
紬(唯ちゃん……私ちょっと妬けちゃうかも……)
梓が戻った軽音部。彼女が戻ればいつも通り、みんな和やかお茶を楽しみ
ます。
唯「あずにゃん! 会いたかったよぉ!」
梓「何言ってるんですか! お茶が済んだらまたやりますよ!」
唯「えぇ~、今日はもう無理無理ぃ~」
律「無理無理ぃ~」
梓「そんなんじゃダメです!」
澪「梓、こいつらはもうダメだ」
48: 2011/01/23(日) 23:23:08.55 ID:OERl7/8r0
その翌日。梓は今日も元気に登校、教室で憂と純に挨拶をします。ついでに
昨日の出来事も話しました。
梓「そういう訳で、唯先輩はやっぱり凄かった」
憂「でしょっ、でしょっ? えへへ~」
純「ふ~ん。何かにわかには信じられない話ねえ」
憂「お姉ちゃんやる時はやるんだよ! 純ちゃんっ!」
梓「普段の唯先輩を見ていると信じられないけど、本当なのよ」
純「う~ん……やっぱりにわかには信じられないわ」
梓「良かったら純、部活見学する? 自分の目で確かめれば」
純「やっ、私も部活あるんですが」
憂「私行こうかなぁ」
昨日の出来事も話しました。
梓「そういう訳で、唯先輩はやっぱり凄かった」
憂「でしょっ、でしょっ? えへへ~」
純「ふ~ん。何かにわかには信じられない話ねえ」
憂「お姉ちゃんやる時はやるんだよ! 純ちゃんっ!」
梓「普段の唯先輩を見ていると信じられないけど、本当なのよ」
純「う~ん……やっぱりにわかには信じられないわ」
梓「良かったら純、部活見学する? 自分の目で確かめれば」
純「やっ、私も部活あるんですが」
憂「私行こうかなぁ」
49: 2011/01/23(日) 23:29:09.50 ID:OERl7/8r0
梓「本当?」
憂「うーんでも、お夕飯のお買い物しなきゃいけないの」
梓「残念。憂も軽音部入ってくれたら楽しかったけど、それがあるんだよね」
憂「ごめんね付き合えなくて。でも梓ちゃんがそう言ってくれて嬉しいよ」
梓「あはは、憂ったら~」
純「……梓、憂にも私と同じ事いってるんだ」
梓「えっ」
純「軽音部に入れば誰でもいいのねっ! この女ったらしっ!」
梓「何その小芝居」
憂「梓ちゃんと純ちゃん、もうすっかり仲良しだねぇ~」
憂「うーんでも、お夕飯のお買い物しなきゃいけないの」
梓「残念。憂も軽音部入ってくれたら楽しかったけど、それがあるんだよね」
憂「ごめんね付き合えなくて。でも梓ちゃんがそう言ってくれて嬉しいよ」
梓「あはは、憂ったら~」
純「……梓、憂にも私と同じ事いってるんだ」
梓「えっ」
純「軽音部に入れば誰でもいいのねっ! この女ったらしっ!」
梓「何その小芝居」
憂「梓ちゃんと純ちゃん、もうすっかり仲良しだねぇ~」
50: 2011/01/23(日) 23:34:40.34 ID:OERl7/8r0
そして放課後。軽音部はまたもや練習モード。雪でも降るんでしょうかね?
律「よっし、ふわふわ行くぞぉ。唯~、ソロ頼むな」
梓「唯先輩! しっかり決めて下さいね!」
唯「あっ、あのぅ~、誠に言い難いのですが……」
梓「どうしたんです?」
律「トイレか?」
唯「わ、忘れちゃった!」
律「なっ、なにィーッ!?」
唯「えへへ……だってぇ、アドリブって言ったじゃ~ん」
梓「……」
律「よっし、ふわふわ行くぞぉ。唯~、ソロ頼むな」
梓「唯先輩! しっかり決めて下さいね!」
唯「あっ、あのぅ~、誠に言い難いのですが……」
梓「どうしたんです?」
律「トイレか?」
唯「わ、忘れちゃった!」
律「なっ、なにィーッ!?」
唯「えへへ……だってぇ、アドリブって言ったじゃ~ん」
梓「……」
51: 2011/01/23(日) 23:41:18.05 ID:OERl7/8r0
澪「あの凄いソロが幻……究極の一夜漬けだな……」
紬「録音すれば良かったね」
律「もう一回やれ! 責任取れ!」
唯「む、むりゃぁ――あずにゃ~ん!」
梓「し、信じられません! 真面目にやって下さい!」
唯「しょ、しょんなぁ~」
律「あーあ、やっぱりソロは梓に決定だな」
唯「良かったね、あずにゃん!」
梓「全然良くありません!」
紬(うふふ、唯ちゃんは嘘が上手ね)
多少の本気も何のその、今日も軽音部は平常運転止まりのようです。
おしまい。
紬「録音すれば良かったね」
律「もう一回やれ! 責任取れ!」
唯「む、むりゃぁ――あずにゃ~ん!」
梓「し、信じられません! 真面目にやって下さい!」
唯「しょ、しょんなぁ~」
律「あーあ、やっぱりソロは梓に決定だな」
唯「良かったね、あずにゃん!」
梓「全然良くありません!」
紬(うふふ、唯ちゃんは嘘が上手ね)
多少の本気も何のその、今日も軽音部は平常運転止まりのようです。
おしまい。
54: 2011/01/23(日) 23:52:40.82
乙
ちょっといい話って感じで面白かった
ちょっといい話って感じで面白かった
引用元: 梓「もう平気です。本当だもん」
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