夜 ヴィネハウス

ヴィーネ「YouTubeってすごいわね。関連動画をたどればいくらでも時間を潰せちゃうんだから……ん？」

「エンカツ！ 第1話」

ヴィーネ「これって小さい女の子向けのアニメよね？全く見たことないけど、面白いのかしら？」

「私のアツいエンジェル活動、エンカツ！始まります！」

「絶対オーディションに合格して、大天使になるんだから！」

「やれやれ、仲良くしてられるのも今のうちだよ……」

ヴィーネ「い、意外と面白いじゃない……」

ヴィーネ「主人公の二次野よめちゃん、なんだかガヴに似てて可愛いわね」

ヴィーネ「続き観なきゃ！」ワクワク

翌日 学校

ヴィーネ(結局最新話まで一気に観てほとんど寝てないわ……)

ガヴリール「ヴィーネどうしたの？眠そうじゃん」

ヴィーネ「ちょっと寝不足……」

ガヴリール「ヴィーネが？珍しいな」

ヴィーネ「……ガヴ、あんたってよめちゃんみたいな声してるのね」

ガヴリール「い、いきなり何言ってんだよ……意味わからんし」

サターニャ「ガヴリール、ヴィネット！遊びたいから放課後私に付き合いなさい！」

ガヴリール「やだ」

サターニャ「雑！」

ヴィーネ「ごめんサターニャ、今日疲れてるからパスで……」

サターニャ「」

放課後 ヴィネハウス

ヴィーネ(結局授業中も休み時間もあのアニメのことが頭から離れなかった……)

CM「データカードダスエンカツ！天使の羽第2弾、好評稼働中！」

ヴィーネ「なにこれ！？」

ヴィーネ「……ふむふむなるほど、エンカツってアーケードゲームも出てるんだ……」

ヴィーネ「よめちゃんと同じカードが使える……」

ヴィーネ(さすがにヤバイ。アニメ視聴に飽き足らず、ゲームにまで手を出したら終わりよ私……)

CM

よめ「仲間との絆で手に入れたこのカードで、あなたをぶっ倒す！」

よめ「筐体からあたりカードがでたら、私が使う「ドロップアウトエンジェルコーデ」のカードと引き換えができるよ！」

よめ「カードはなくなり次第終了！お店に急いで！」

ヴィーネ「……」

1F食品売り場

ヴィーネ「夕食の買い物を済ませるだけ、目的はそれだけよ……」ブツブツ

2Fゲームセンター

ヴィーネ「結局来てしまった……」

ヴィーネ(今は夜、人はほとんどいない)

ヴィーネ(やるか、やらないか……)ウロウロ

30分後

ヴィーネ(ええい、このまま帰れば後悔する！やってやるわよ！)チャリン

筐体「データカードダスエンカツ！」

ヴィーネ(ちょ、音おっきいって！周りに響いちゃう！)

女児向けACゲームを隠れるようにオドオドやって大きな音に焦るヴィーネちゃん

何それ可愛い

ヴィーネ「ええっと、モードを選んで曲を選んで……ってなにこれ！全然わかんないわよ！」

シャンシャン

ヴィーネ「た、楽しい！」

30分後

ヴィーネ「1000円近く使ってしまった……」

ヴィーネ「これで……最後！」チャリン

筐体「おめでとう！あたりカードだよ！」カタン

ヴィーネ「出た、あたりカード！」

ヴィーネ「……」キョロキョロ

ヴィーネ「す、すみません……これ……」

店員「あたりカードですね、おめでとうございます！こちら景品のカードです！」

ヴィーネ「やったぁ……よめちゃんとお揃いのコーデだ♡」

数日後 放課後

ガヴリール「じゃあ、後で家に行くから」

ヴィーネ「OK」

ヴィーネ(それから私はエンカツの魅力に引き込まれていった)

ヴィーネ(調べたところ本格的に始めるには一通りカードを揃える必要があり、『初心者セット』を買うことにした)

ヴィーネ(買うのはお店じゃなくてネットショップ、受け取りは少し離れたコンビニで)

ヴィーネ(受け取ったら人目につかないところで中身を取り出し、外箱はコンビニのゴミ箱に捨てる)

ヴィーネ(新弾の公開は明日、今日家にご飯を食べに来るガヴリールの目につかないよう荷物を受け取るにはこの方法しかなかったけど、上手くいったわね)

ヴィーネ「明日が待ち遠しいわ」ワクワク

翌日 ゲームセンター

ヴィーネ「ついにこの時がやってきた……」

ヴィーネ「ここは筐体数も多く、人に見られにくい配置にしてあることは事前に調査済みよ」

ヴィーネ「18時50分到着、店内を周り、知り合いがいないかを確認する」

ヴィーネ「19時、小さい子たちが一斉に帰り始めるこのタイミングで…………筐体に向かう！！」

ヴィーネ「100円玉、カードの準備は万全、これならいける……ッ！？」

キモオタA「……」ｶﾁｶﾁ

キモオタB「フフッヒ……」

キモオタC「チッ……レアアクセ出ろよ」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

ヴィーネ(……想定外だわ。まさか他にも新作ドレスを狙うアイドルがいたなんて)

ヴィーネ(筐体に積まれたカードの山、一体いくらつぎ込んだのかしら？)

ヴィーネ(まあ何にせよ、1台だけ空いててよかったわ)

ヴィーネ(さ、始めるわよ！)ﾁｬﾘﾝ

女の子「ママ、エンカツしたい！」

ママ「あそこは危ないからダメよ、今日は帰りましょ」ﾋｿﾋｿ

ヴィーネ「」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ

2時間後

ヴィーネ(今日はそこそこいいカード出たわね)

ヴィーネ(Twitterのエンカツ用アカウントで呟かなきゃ！)

ヴィーネ(それと、よめちゃんの声優さんにリプ送って……)

男の子「ママー！あの人たち大人なのにエンカツやってるよ！？」

ママ「こら！行くわよ！」

ヴィーネ「」

ヴィーネ(……正直な話、周りのエンカツおじさんを見ても身なりに気を遣えていない人が多い)

ヴィーネ(もうちょっとちゃんとオシャレしようかな……)

数日後 放課後

ラフィエル「最近ヴィーネさん、お洒落になりましたよね」

ガヴリール「そう？」

ラフィエル「服装のセンスも以前より良くなってますし、ナチュラルメイクもしてます」

ガヴリール「マジか、気づかんかったわ」

サターニャ「そういえば最近、放課後の付き合いが悪いわね……」

ガヴリール「愛想つかされてんぞ」

サターニャ「やめなさいよ！」

サターニャ「ラフィエル！これはまさか……」

ラフィエル「……」コクリ

ラフィサタ「「彼氏ができた！？」」

ガヴリール(……)

ラフィエル「ちなみにヴィーネさん、今日も予定があると言っていました……」

サターニャ「やっぱり……ラフィエル！ガヴリール！早速放課後尾行よ！」

ガヴリール「行かねーよ。てか、今日バイトだから先帰るわ」

ラフィエル「最近バイト多いですね」

ガヴリール「疲れないしそこそこ稼げるから掛け持ちで新しいの始めたんだわ。んじゃ」ｽﾀｽﾀ

サターニャ「うーん、ガヴリールのバイトも気になるわね……」

サターニャ「でもまずはヴィネット！行くわよラフィエル！」

ラフィエル「待ってください！」

ラフィエル「二人での尾行は見つかる危険が大きいです！ここは私に任せて頂けませんか？」

サターニャ「ラフィエル……任せたわ！」

街中

ヴィーネ「……」ｽﾀｽﾀ

ラフィエル(私服に着替えて、どこへ向かうんでしょう)

ゲームセンター

ラフィエル(ここは……)

ヴィーネ(知り合いいないわよね……)ｷｮﾛｷｮﾛ

ラフィエル(おっと)ｻｻｯ

ラフィエル(……店内を物色してますね、彼氏さんを探してるんでしょうか)

ヴィーネ(千里眼の反応なし、店内に知り合いもいない！)

ヴィーネ(準備完了、エンカツするわよ！)ﾁｬﾘﾝ

筐体「データカードダスエンカツ！」

ラフィエル(！？)

ヴィーネ(レアカード、来い！)ﾁｬﾘﾝﾁｬﾘﾝ

ラフィエル(な、何が起こっているんでしょうか……！？)

ラフィエル(理解が追いつきません……)

ヴィーネ「なんでレア出ないのよ……！」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

ヴィーネ(……はあ、これじゃガヴのこと責められないわね)ﾁｬﾘﾝ

ヴィーネ(女児向けアニメ、すっかりハマっちゃったわ)ﾁｬﾘﾝ

ラフィエル(どれだけお金を使う気でしょう……)

2時間後

ヴィーネ「ふぃー」

ラフィエル(結局ヴィーネさんは誰とも待ち合わせることなく、ずっとゲームをしていました)

ラフィエル(まさかヴィーネさんが子ども向けアニメの虜になっていたなんて……)

ラフィエル(今日は声をかけずに帰りましょう)

ラフィハウス

ラフィエル「ヴィーネさんの最近の放課後の用事は、あのゲームで遊ぶこと」

ラフィエル「服装を気にしていたのは彼氏のためではなく、オタクの悪いイメージを払拭するため」

ラフィエル「といったところでしょうか」

ラフィエル「もっと有力な情報が欲しいですね」

ラフィエル「千里眼でヴィーネさんの部屋を覗いてみましょう」ｼｭﾝｯ

ヴィネハウス

ヴィーネ「今日のエンカツも面白いわね」

ヴィーネ「それにしても、主人公の声優ってどんな人なのかしら」

ヴィーネ「学生だからTwitterやメディアにも顔出しNGで声しかわからない」

ヴィーネ「きっと主人公みたいな可愛い子なんでしょうね……ッ！？」

ヴィーネ(千里眼の逆探知結界に反応があった……)

ヴィーネ(この感じ、ラフィエルね)

ヴィーネ(さすがに疑われ始めたわね)

ヴィーネ(ゲーセンにいた時には千里眼の反応はなかったから、直接尾行してきた可能性がある……)

ヴィーネ(早々に手を打たなきゃ)

ヴィーネ「……さて、もう寝ましょう」ﾊﾟﾁﾝ

ラフィエル(ああっ、電気を消してしまいました……)

ラフィエル(携帯で何を見ていたのか、わかりませんでしたね)

ラフィエル(今日のところは撤退しましょう)ｼｭﾝｯ

ヴィーネ(……反応が消えた)

ヴィーネ(まったく、サターニャの次は私の弱みを握っておもちゃにするつもりね)

ヴィーネ(……そうだ、いいこと思いついた)

ヴィーネ(今がチャンスね)prrr

ヴィーネ「もしもしタプちゃん？夜遅くにごめんね、頼みたいことがあるの」

翌日放課後

ヴィーネ「じゃ、私先帰るから！」

ガヴリール「今日も用事か」

ラフィエル「ガヴちゃん、サターニャさん、後を追いましょう」

サターニャ「何かわかったの？」

ラフィエル「はい、かくかくしかじか」

サターニャ「へぇ、ヴィネットが子ども向けのゲームを……面白いじゃない！」

サターニャ「私も見たいわ！行きましょ！」ﾀｯﾀｯ

ラフィエル「ガヴちゃん、私たちも」

ガヴリール「ラフィエル」

ラフィエル「はい？」

ガヴリール「なんていうかさ、プライベートに干渉しすぎるの、良くないんじゃね」

ラフィエル「うっ、そ、それはそうですけど……」ｱｾｱｾ

ガヴリール「ヴィーネは本当にいい奴だけどさ、あいつだって一応悪魔だ」

ガヴリール「おもちゃにしようとすると、かえって足元をすくわれるかもって話だよ」

ラフィエル「はぁ……よくわかりませんが、サターニャさんを待たせているので、もう行きますね？」ｽﾀｽﾀ

ガヴリール「……」

ショッピングモール

ラフィエル「私の予想が正しければ、ヴィーネさんは今日もここでゲームをするはずです」

サターニャ「でかしたわラフィエル！ヴィネットの情けない姿を写真に撮ってやるんだから」ﾆﾔﾆﾔ

ヴィーネ「……」ｽﾀｽﾀ

ラフィエル(……あれ？)

サターニャ「なによ、ゲーセンに行かないじゃない」

ラフィエル「そ、そんなはずは……」

ヴィーネ「」ｽﾀｽﾀ

サターニャ「おもちゃ売り場に来たわね」

ラフィエル「そ、そうです！きっとアニメのおもちゃを買いにきたんですよ！」

サターニャ「あー、確かにおもちゃを買ってるわね……」

サターニャ「でも、プレゼント用のラッピングしてるわよ？」

ラフィエル(ど、どういうことですか？)ﾋﾟﾛﾘﾝ

ラフィエル「……ガヴちゃんからLINEですね」

ガヴリール『今度妹のハニエルとヴィーネの3人で遊ぶんだけどさ、ラフィエルも来る？』

ラフィエル「これは……」

サターニャ「さっきのはガヴリールの妹のプレゼント用で、そのゲームをしてたっていうのも共通の話題を作るためなんじゃないの？」

ラフィエル「そ、そういうことになるんでしょうか……」

サターニャ「なんだ、期待して損した！」

ラフィエル「こ、こんなはずでは……っと、返信しなくては」

ラフィエル『ガヴちゃん、私もご一緒したいです』

ガヴリール『じゃ、作戦会議するから私の家に集合で』

サターニャ「気になるんなら、集まったとき直接聞けばいいじゃない。ほら、ガヴリールの家に行くわよ」ｽﾀｽﾀ

ラフィエル「サターニャさんは誘われてませんよね」

サターニャ「」

ガヴハウス

サターニャ「ちょっと！なんで私は誘わないのよ！！」ﾊﾞﾝ

ガヴリール「いやほら、なんか直接誘うの癪だし、誘わなくても来そうだから省略しようかなって」

サターニャ「なによそれ！」

ヴィーネ「ほら、作戦会議するわよ！ハニエルちゃんにはしっかり下界を楽しんでもらわなきゃね！」

ヴィーネ「プレゼントも用意したんだから！」

ラフィエル「それは……」

ヴィーネ「今話題のエンカツ！実際に遊んで下調べしたけど、小さい女の子ならきっと夢中になるはずよ！」

サターニャ「そんなこと言って、あんたが一番夢中になってるんじゃないの？」ﾆﾔﾆﾔ

ヴィーネ「もう、からかわないの！確かに良くできてるなとは思ったけど、高校生が没頭するものじゃないわよ」

ガヴリール「……」

サターニャ「ほら、なんか違うっぽいわよ？」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

ラフィエル「私の勘違いだったんでしょうか……」

数日後

ヴィーネ「ハニエルちゃん、今日は下界の遊びをいっぱい教えてあげるからね！」

ヴィーネ「早速だけど、あれやってみない？」

筐体「データカードダスエンカツ！」

ハニエル「うわぁ、おもしろそう！」ｷﾗｷﾗ

ハニエル「でも、カードが必要なんだよね？私持ってな「はいこれ！」」

ヴィーネ「私からのプレゼント！」

ヴィーネ「遊び方教えてあげるから、一緒にやってみよ？」

ハニエル「うん！ありがとう！」ﾌﾌｯﾋ

ﾜｲﾜｲｶﾞﾔｶﾞﾔ

ガヴリール「疲れた」ｸﾞﾃﾞｰ

サターニャ「なんで姉のあんたが一番テンション低いのよ！」

ガヴリール「だってめんどいし」

サターニャ「ヴィネットが不憫でならないわ……」

ラフィエル「……」

サターニャ「なんか納得いかないって顔ね」

ラフィエル「いえ、別に……」

サターニャ「っていうか、あれ結構面白そうね！行ってくるわ！」

サターニャ「ヴィネット！私も混ぜなさい！」ﾀｯﾀｯ

ヴィーネ「こら！ちゃんと列に並びなさい！」

ラフィエル(今日のヴィーネさんを見ても、小さい女の子を楽しませるお姉さんにしか見えませんでした)

ラフィエル(きっと、私の勘違いだったんですね)

ガヴリール「……」

帰り道

ヴィーネ「ええ！？ラフィエルまで私が女児向けアニメにどハマりする残念な人だと思ってたの！？」

ラフィエル「はい、この間ゲームセンターでヴィーネさんがエンカツしているのを見てしまって……」

ヴィーネ「なるほど、こっそり準備してたことが裏目に出たのね……」

ラフィエル「すみません、もう疑ってませんので」

ヴィーネ「よかった」ﾎｯ

ハニエル「今日はありがとうお姉ちゃん！とっても楽しかった！」

ガヴリール「おう」

ヴィーネ「また一緒に遊びましょう！」

ガヴリール「気をつけて帰るんだぞ」

ガヴリール「じゃあ、あとはよろしくな、姉さん」

ゼルエル「ああ、それとガヴリール、みんな、今日はハニエルと遊んでくれてありがとう」

ハニエル「それじゃあ行くね！」ｼｭﾝｯ

ゼルエル「ガヴリール、しっかり修行するんだぞ」ｼｭﾝｯ

ガヴリール「けっ」

サターニャ「じゃあ、私たちはこっちだから！」

ラフィエル「また明日！」

ガヴリール「じゃーな」

ヴィーネ「またね！」

ガヴリール「……二人きりだな」

ヴィーネ「……そうね」

ガヴリール「よかったな、疑いが晴れて」

ヴィーネ「ええ」











ヴィーネ(………………勝った)

ヴィーネ(計画通り！)ﾆﾔｧ

ヴィーネ(まんまと騙されたわね！)

ヴィーネ(今日の私は、小さい女の子を楽しませるお姉ちゃんを完璧に演じきることができた！！)

ヴィーネ(これで私の趣味への疑いは完全に晴れたも同然！)

ヴィーネ(ラフィエル！！勘の鋭さと頭の良さは認めるけど、私の方が一枚上手だったようね……！)

ヴィーネ(今回の知恵比べ勝負、楽しかったわ。また遊びましょう……ふふふ)

ガヴリール「ヴィーネ」

ヴィーネ「何？」

ガヴリール「機嫌良さそうだな」

ヴィーネ「ええ、今日はとっても楽しかったからね！」

ヴィーネ(珍しく悪いことをして、仕送りも増えてるはずだからね！)

ガヴリール「だろうな」

ガヴリール「何たって、あのラフィエルを出し抜いたんだからな」

ヴィーネ「」

ヴィーネ「な、何の話？」

ガヴリール「私に内緒でハニエルが下界に来るようにタプリスに手を回したの、お前だろ」

ヴィーネ「」

ガヴリール「何かおかしいと思ってタプリスを問い詰めたら全部吐いたよ」

ヴィーネ「」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ

ガヴリール「小さい女の子を楽しませるお姉ちゃんを演じて、ラフィエルとサターニャから疑いの目を逸らす」

ヴィーネ「」

ガヴリール「まさか人の妹まで利用するとはな」

ヴィーネ「」

ガヴリール「天使二人を騙したんだ、さぞ仕送りも増えるだろうな」

ガヴリール「やったな、課金し放題じゃん」

ヴィーネ(バレてる！？)

ヴィーネ「な、なな、なんで…………！？」

ガヴリール「Twitterで声優にリプを送ってるアカウントで、お前っぽいのがいたから過去のつぶやきと画像の背景とかを見てみたらさ、一発でわかったよ」

ヴィーネ「どうしてガヴが声優のTwitterなんて見てるのよ……しかもピンポイントで私の好きな声優を！」

ガヴリール「エンカツの主人公、二次野よめの声優だろ？」












ガヴリール「あれ、私なんだよね」

ヴィーネ「」

なん…だと…？

ガヴリール「バイト先のお客さんでアニメのプロデューサーが来てさ、声がイメージに合ってたらしくスカウトされたんだよ」

ガヴリール「アニメはちょっと興味あったし、金になるかなと思って始めたんだ」

ガヴリール「まあ、周りの奴に知られたくなかったし、顔出しNGの条件付きだけどな」

ヴィーネ「」

ヴィーネ「う、嘘よ……ありえない……」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

ガヴリール「な、泣くなよ！ちょっとこらしめただけだっての！」

ヴィーネ「だって……だって…………」ｸﾞｽﾞｸﾞｽﾞ

ガヴリール「まあ、このことはお互い秘密ってことで」

ヴィーネ「うん……」ｸﾞｽﾝ

ガヴリール「……」

ガヴリール「いつも応援ありがとう！ヴィーネちゃん！(アニメ声)」

ヴィーネ「！？」

ガヴリール「今日も私に晩御飯を作って、宿題を見せて欲しいな♡(アニメ声)」

ヴィーネ「よ、よめちゃん……」ｳｯﾄﾘ

ガヴリール「私のファン、なんだもんね？(アニメ声)」ﾆﾔﾆﾔ

ヴィーネ「ちょ！？や、やめなさ……やめてください……」

ガヴリール「よっわーい！」ｸｽｸｽ

ヴィーネ(因果応報とは、まさにこういうことなのかもしれない……)

おわり

おつおつ

win-winでいいやん
乙