1: 2012/05/13(日) 18:20:09.35 ID:erL+1Gr+O
―事務所―

P「はぁ……休憩のお茶ってなんでおいしんだろ。」

真「プロデューサー、プロデューサー!」

P「ん?どうした真。ああ、頼まれた漫画雑誌は小鳥さんに頼んで買ってきてもらったぞ」

真「やーりぃ!楽しみにしてたんですよね、この少女漫画の続き……ってそうじゃなくて!」

P「え?じゃあ録画を頼まれていた恋愛ドラマの方か?ばっちり録っておいたぞ」

真「本当ですかっ!?先週から続きが気になってたんですよね!見てきます!」

P「ははは、真も家じゃ見れないから大変だなぁ」

真「~~♪……ってだから違うんですよ!プロデューサー!」

4: 2012/05/13(日) 18:23:04.69 ID:erL+1Gr+O
P「お、おう?他に渡すもの有ったか?あっ、この前営業で地方に行ったときのお土産渡してなかったな」

真「お土産ですか?」

P「ああ、この赤いTシャツを着た黄色いクマのキーホルダーだ。かわいいだろ」

真「確かにかわいいですけど……どっかで見たことあるような」

P「気のせいだろ。ただの赤いTシャツを着た黄色いクマなだけだし、はちみつ好きな」

真「へー、まぁかわいいからいっか。なんて名前付けようかな、えへへ」

P(キーホルダーのくまに名前をつけようとするまこりんもかわいいよっ!)

真「って!誰も何かを貰いに来たって言ってないじゃないですか!仕事の話ですよ、仕事のっ」

P「ほう、仕事の……か、言ってみろ」キリッ

真(仕事のことになるとカッコイイなぁ!プロデューサーは!///)ポッ

5: 2012/05/13(日) 18:25:04.86 ID:erL+1Gr+O
真「えっと、ボクが今度やる映画の演技について相談があるんですよ」

P「真の映画というと……主役と同級生の元気な女の子の役だったか?」

真「はい。ヒロインではないですけどちゃんと女の子の役ですよ!」

P「ああ、真には珍しい役だよな」

真「そうなんですよ!普段は男友達みたいな関係なんだけどふとしたきっかけで主役の男の子に恋をするんです!」

P「まぁ、普段”男”友達みたいってのはしょうがないよな(でも真に惚れられるなんて……羨ましい!)」

真「それで普段が普段だけに素直になれないけど勇気を振り絞って告白をするって話です!」

P「……一度は付き合うけど結局振られるんだけどな(真を振るなんて許せないっ!)」

真「まぁ、ボクはヒロインじゃないからしょうがないですよ」

真「でも恋をして告白するっていう……あぁー女の子として憧れるなぁー」

P「ん、それで相談って何なんだ?何か問題でもあったか?」

7: 2012/05/13(日) 18:27:27.37 ID:erL+1Gr+O
真「ええ、それで肝心の告白のシーンなんですがどうもピンと来なくて……」

P「ふむ……因みに真自身は告白したことあるのか?」

真「えっ?ボクですか?……されたことは有るんですがしたことは無いですね」

P「そうか……(どうせ女の子からだけなんだろうな)」

真「ええ、これでもアイドルですからね……(女の子からしかされ無いけど)」

P「えっと、じゃあ好きな人はいるのか?」

真「えっ!?」

P「ははは、真ならいればもう告白してるよな。告白したことが無いなら好きな人はいな――」

真「……いますよ?///」カァー

P「えっ!?……えっ?…………マジで?」

8: 2012/05/13(日) 18:29:38.45 ID:erL+1Gr+O
真「ボクも女の子ですから、好きな人くらい」チラッ

P「……そうか。真も年頃の女の子だもんな。うん、いるよな好きな人くらい」ドヨーン

真(やっぱりこれくらいじゃ気づいてもらえないよね、はぁ)

P「そうか……そうか…………しょうがないよな。あっ真もお茶飲むか?」バチャバチャ

真「わぁ!なにしてるんですプロデューサー!お茶こぼしてますよ!」

P「おっと!すまんすまん。ちょっと動揺してしまった」

真「まったく、気をつけてくださいよ。プロデューサー」フキフキ

P「よ、よし。じゃあそのシーンの練習してみるか?」

真「プロデューサーが相手をしてくれるんですかっ!?」

9: 2012/05/13(日) 18:32:14.27 ID:erL+1Gr+O
P「相手役がいたほうがやりやすいだろ、台本を見せてくれ」

真「はいっ……えへへ」

P「うーん、台詞合わせくらいなら俺の演技力はどうでもいいが……練習になるとな」

真「なにか問題でもあるんですか?プロデューサー」

P「そりゃ相手がダメなら肝心のシーンはピンと来ないだろ」

真「言われてみればそうですね。やりとりが浮いちゃいますよね」

P「ふーむ、撮影日にはまだ日にちがあるよな」

真「ええ、昨日台本を貰ったばっかですからね。撮影はまだ先です」

P「俺も家で台本読んでくるから明日事務所で練習だ。スケジュールも空いてるし」

真「わかりました!よろしくお願いしますね、プロデューサー!」

小鳥「ピヨッピヨッピヨ。これは良いこと聞いたピヨ。事務所に保存できる環境を作らないと!」コソッ

11: 2012/05/13(日) 18:35:13.00 ID:erL+1Gr+O
―Pの自宅―

P「ふむふむ、学生の役だけどなんとかなりそうだな」

P「真の役名は『ミチコ』か。で、俺の役は……練習だしプロデューサーでいいか」

P「うん、練習にならないかもしれないが練習だし」

P「そうそう、普段どおりのほうがお互いやりやすいだろうからな」

P「しょうがない、しょうがない…………ふむ」ペラペラ

P「なっ!?キスシーンがある……だと!?」

P「いや、実際はキスするフリなんだろうが……むむむ」

12: 2012/05/13(日) 18:37:13.88 ID:erL+1Gr+O
―次の日―

真「今日はよろしくお願いしますね、プロデューサー!」

P「ああ。それと始める前に名前についてお願いがある」

真「なんです?プロデューサー」

P「俺の役名なんだが普段どおり『プロデューサー』にしてくれないか?」

真「構いませんけど……なんでですか?」

P「どうも真に他の名前で呼ばれると思うと違和感がな。できるか?」

真「じゃあ、どうせならボクも『真』でお願いします!そのほうがボクもやりやすいですからねっ」

P「わかった。よし、じゃあ他の役もみんなの名前にしてみるか」

真「はい!それじゃあ始めましょう!」

14: 2012/05/13(日) 18:40:14.06 ID:erL+1Gr+O
―練習中―

P『どうしたんだよ、真。急に呼び出したりして』

真『ごめんね、プロデューサー。どうしてもキミに伝えたいことがあるんだ』

P『伝えたいこと?……俺と真の仲だろ、今更伝えることなんてあるか?』

真『今更だから……あるんだよ』

P『そんなもんかねぇ……ま、いいや。この後雪歩と約束があるから早く言ってくれ』

真『――っ!?雪歩との約束が楽しみみたいだね』ズキン

真(あれ?)

P『ああ、雪歩が新しく手に入れたお茶をご馳走してくれるらしくてな』

P(お茶好きなヒロインだから雪歩にしたけど……お茶好きなヒロインって珍しいよな)

P『真も知っているだろ?アイツの入れるお茶がおいしいのは。雪歩って良いお嫁さんになるよな』

真『そうだね……私と違って良いお嫁さんになるよね』

15: 2012/05/13(日) 18:42:22.30 ID:erL+1Gr+O
真(なんだろ……演技なのに……プロデューサーがボクを見てくれないって思うだけで胸が痛い)

P『ああ、アイツと幼馴染ってことはかなり幸運なことなんだよな』

P(真と友達ってのも幸運だろ!この主役もげろ!)

真『そう、だね……私も雪歩と親友で良かったと思うよ』

真(ボクの役はヒロインの雪歩と親友で、雪歩もプロデューサーが好きなのを知っているけど告白するんだよな)

真(ああっ!もう!三角関係ってキツイな、ホント)

P『お前も俺と友達ってことを自慢していいぜ?』

真『馬鹿なこと言うなよ、キミと友達ってなんの自慢になるんだよ。汚点にしかならないよ』

真(まったく。『真』は友達じゃなくて恋人になりたいのに)

P『あはは、いつもの真らしくなってきたじゃないか』

16: 2012/05/13(日) 18:44:59.53 ID:erL+1Gr+O
真『私らしく……ってなにさ』

P『えっ?』

真『いや、なんでもないよ。……それより雪歩のことどう思う?』

P『なんだよ急に。雪歩は雪歩だろ?』

真『そうじゃなくて……雪歩と恋人にならないの?』

P『雪歩は幼馴染ってだけだろ。お前までからかうなよ』

真『じゃあ、プロデューサーは……好きな人っているの?』

真(うっはぁ、演技じゃなかったらボクこんなこと聞けないよっ)

P『好きな人ねぇ……そうだなぁ、貴音先輩なら憧れるよな』

真『ふーん、貴音先輩はキレイだもんね。ふーん』

真(プロデューサーもボクなんかより貴音みたいな人が好きなのかな……)

17: 2012/05/13(日) 18:47:31.41 ID:erL+1Gr+O
真『後輩の美希は?あんなかわいい子に好かれてるじゃないか』

P『そりゃ好かれてるのは嬉しいけどな、でも美希は妹みたいなもんだし』

真(いよいよ告白の台詞だ!緊張するなぁ!演技でも顔が赤くなっちゃうよ!)

真『じゃあ、私は……どうかな?』

P『えっ?』

真『どうせプロデューサーに恋人できそうもないし手頃な私でどう?』

P『真と?』

真『ほ、ほらっ!私も恋人が欲しいなって思ってたしっ!』

P『でも無理して作るもんじゃないだろ、恋人って』

真『――っ、無理じゃないよ!好きなの!私はプロデューサーのことが好きなのっ!』

P(これが演技じゃなかったら!演技じゃなかったらっ!!)

20: 2012/05/13(日) 18:50:56.20 ID:erL+1Gr+O
P『ま、真!?いつからなんだ?』

真『そんなのわからないよっ!気が付いたら好きになってたんだからっ!』

P『真……』

真『プロデューサー……好きですっ!』

真(うう、告白しちゃったよっ!)

P(告白されちゃった!いやっほう!)

P『…………』

真『………………あはは、ごめんね。こんなの私に似合わないよね』

真『このことは忘れて。今までどおりと――』

P『わかった。付き合ってみようか』

21: 2012/05/13(日) 18:53:23.99 ID:erL+1Gr+O
真『ほ、ホント!?』

P『こんなことで嘘は言わないよ。真のこと嫌いじゃないしな』

真『夢みたいだ……』ポロポロ

P『おいおい、泣くなよ(真って演技派だな、ホントに泣くなんてっ)』

真『だってプロデューサーの周りにはかわいい子が多いから無理だって思ってたんだ』

P『そんなことないよ、真だってかわいい女の子だって。普段がアレだったけど』

真『ホントに女の子だと思ってくれてる?』

P『思ってるさ(だって真だぜ?まこまこりんだぜ?)』

真『じゃあ、キスして……』

23: 2012/05/13(日) 18:56:20.21 ID:erL+1Gr+O
P『……いいのか?』

真『こんなことで嘘は言わないよ』クスッ

真(ボク、ぜったい顔真っ赤だよな……恥ずかしいっ)

P(真、顔真っ赤にしてかわいいっ!)

P『いいんだな、キスしても』

P(このままキスしたらどうしよう!)

真『うん……私のファーストキス、貰って……』

真(このままキスしてもいいかな!)

P『真……』

真『プロデューサー……』

24: 2012/05/13(日) 18:59:22.11 ID:erL+1Gr+O
美希「ダメなのーー!!」

P「み、美希!?」

美希「いくら真くんでもハニーを取っちゃダメなの!!」

真「落ち着いてよ美希!これは――」

律子「プロデューサー!アイドルに手を出すなんてどういうことですか!」

P「り、律子まで……」

雪歩「真ちゃん、私の分まで幸せになってね……ぐすっ」

真「ええっ!なんで雪歩は泣いちゃうのさ!」

貴音「面妖な……」

27: 2012/05/13(日) 19:02:13.73 ID:erL+1Gr+O
―数分後―

P「まったく……みんな落ち着いたか?」

律子「すみません、プロデューサー。まさか演技の練習とは思わなくて」

美希「ミキはハニーのこと信じてたの!ねっハニー!」

真「初めに飛び込んできたの美希じゃないか……」

雪歩「ごめんね、真ちゃん。私すぐ泣いちゃって」

真「うん、大丈夫だよ雪歩。ほら、涙拭いて」

貴音「途中で終わってしまいましたが練習にはなったのですか?」

真「う、うん。イメージは掴めたと思うよ」

P「そうか、それなら協力した甲斐があったよ」

28: 2012/05/13(日) 19:05:39.71 ID:erL+1Gr+O
律子「それにしても意外と演技できるものですね、プロデューサー殿?」

P「からかうなよ。そりゃプロデューサーとしての仕事の勉強で少しくらいはな」

律子「少しって割には出来てたと思いますよ?」

真「そうですよ!ボクもプロデューサーの演技に引き込まれましたから」

P「褒めすぎだよ二人とも」

雪歩「いえ、私も演技なんかじゃなく、本当のことかと思いました」

美希「そうなの!ミキが妹みたいってショックだったんだよ?」

貴音「貴方様に先輩と呼ばれるのは違和感を感じました。私のことは今までどおり貴音とお呼びください」

P「お、おう」

29: 2012/05/13(日) 19:07:58.49 ID:erL+1Gr+O
美希「ねぇハニー。ミキも演技の練習がしたいな!もちろん恋人の!」

律子「馬鹿なこと言ってるんじゃないの!ほら仕事の準備しなさい!」

美希「律子、さんはいけずなの!」

貴音「美希、それは私の台詞ですよ」キリッ

美希「ぶーぶー、ミキもハニーとラブラブしたいのに!」

雪歩「それじゃあ真ちゃん、私も仕事に行ってくるね」

真「うん、いってらっしゃい雪歩」

律子「それじゃあプロデューサー。あとはよろしくお願いしますね」

30: 2012/05/13(日) 19:11:15.81 ID:erL+1Gr+O
―数分後―

P「はぁ、いきなりだったからびっくりしたな」

真「そうですね、ボクも美希が飛び込んできたときは驚きましたよ」

P「だな。美希が恋人の練習って言い出したのも驚いたよ」

真(恋人……恋人か……ボクも練習でいいから恋人にしてくれるかな?)

真(練習でもプロデューサーと恋人気分を味わえれたら……えへっ)

P「真?どうした?」

真「あのっ!プロデューサー!」

P「お、おう?」

真「ぼっボクを恋人にしてください!」

P「なんですとーー!!」

P(まこりんに告白されてるーー!!)

31: 2012/05/13(日) 19:14:44.15 ID:erL+1Gr+O
P「ま、真?本気で言っているのか?」

真「もちろんですよ!プロデューサーだからお願いしているんです!」

P「きゅ、急に言われてもな……お前はアイドルなんだぞ?」

真「え?当たり前じゃないですか。それがどうしたんです?」

P「うぐっ!わかってる上で言っているのか……」

真「お願いします!プロデューサー!」

真(この機会を逃せないしね!ダメかな?)

P「……わかった。俺も覚悟を決めよう」

真「ホントですか!?やーりぃ!」

P「律子には怒られるだろうし、社長にも報告しないといけないな……」

32: 2012/05/13(日) 19:17:33.03 ID:erL+1Gr+O
真「え?律子に怒られる?社長に報告?」

P「まさか両思いだったとはな……嬉しいよ、真」

真「えっ?えっ?両思い?それがホントならボクも嬉しいですけど」

P「そうだな、真にだけ言わせるのはズルイよな……真っ!」

真「はっはい!なんですかプロデューサー!」

P「アイドルと付き合うのはプロデューサーとして失格なのかもしれない」

真「つ、付き合う!?」

P「でもな、俺は一人の男として真のことが好きなんだっ!」

真「ぷ、プロデューサー……///」

P「これからは恋人としてもプロデューサーとしてもよろしくな、真」

35: 2012/05/13(日) 19:20:45.82 ID:erL+1Gr+O
真「えっ、はい、よろしくお願いします?」

P「この後暇ならデートでもするか?」

真「で、デート!?あのっプロデューサー!!」

P「なんだ真、なんか希望でもあるのか?」

真「演技の練習とかじゃなく……その……本当に付き合うんですか?」

P「ああ、真から告白してきたんだろ?」

真「ボクから……告白?」

真(あれっ……練習でって言い忘れた?ということはボクは恋人になってくださいって……)

P「真?大丈夫か?顔が真っ赤だぞ?」

36: 2012/05/13(日) 19:23:31.17 ID:erL+1Gr+O
真(それでプロデューサーからOK貰って、プロデューサーからも告白された?)

真(ということは……)

真「ああ、なるほど。ボクとプロデューサーが恋人になったんだね、へへっ」

P「おーい、真。俺の話を聞いてるかー?」

真「そっかぁ……ボクとプロデューサーが……」パタリ

P「うぉい!真っ!?急に倒れてどうし――って熱っ!!」

真「ボクとプロデューサーが……ボクとプロデューサーが……」プシュー

P「どっ、どうすれば!?メディック!メディーック!!」

小鳥「はいはい、真ちゃんはソファに寝かしてくださいね」

P「ああっ!助かります小鳥さんっ!!」

39: 2012/05/13(日) 19:26:11.97 ID:erL+1Gr+O
―数分後―

真「はっ!ボクは一体!?」

P「起きたか?真。急に倒れるからびっくりしたぞ」

真「プロデューサー?あれ?この体勢って……」

P「ん?ああ、小鳥さんがこういうときは膝枕したほうがいいって言ってきてな」

真「な、な、な、なっ!」

P「ほ、ほら、おっ、落ち着け真。落ち着けー落ち着けー」ナデナデ

真「ぷっプロデューサー……///」

P「ふぅ……さすが小鳥さん、頭を撫でると本当に落ち着くらしいな」ナデナデ

真「ふにゃあ……まっこまこりーん///」

40: 2012/05/13(日) 19:30:39.44 ID:erL+1Gr+O
―数分後―

真「お騒がせしました、プロデューサー///」

P「構わないんだけどな……でも今からだとデートは無理だな」

真「うう、すみません……」ショボ-ン

P「真……よし、今度の休みにデートしよう!」

真「プロデューサー?」

P「どこがいい?遠くなければどこでもいいぞ?」

真「えっと……急に言われても思いつきませんよ」

P「そっか、じゃあ当日までに決めておいてくれ。な、真」

真「は、はい!わかりました、プロデューサー!///」

41: 2012/05/13(日) 19:34:45.82 ID:erL+1Gr+O
―数日後―

真「デートで待ち合わせ!うう、憧れてたんだぁ、こういうの!」

真「この格好おかしくないかな?一応オシャレしてきたんだけど……」

P「うん、おかしくないよ、真?」

真「うわあぁ!?ぷ、プロデューサー!?いつの間に!」

P「今さっきだな。今日はスカートなんだな」

真「はい!せっかくのデートなのでスカートにしてみました!どうですか?プロデューサー」

P「……いいねっ!真かわいいよ真」

真「へへっ、もうプロデューサー恥ずかしいですよっ///」バシィッ

P「ぐはっ!も、もう少し叩くときは力加減をだな……」

真「あ、すみませんプロデューサー」シュン

43: 2012/05/13(日) 19:38:14.36 ID:erL+1Gr+O
P「しかし、みんなにはしばらく秘密にすることになったな」

真「しょうがないですよ、でも社長は認めてくれたじゃないですか」

P「まぁ、いろいろ気をつけるように言われたけどな」

真「一応ボクはアイドルですからねっ」

P「……キスまではしていいのだろうか」

真「き、キスぅ!?ど、どうなんですかね!ぼ、ボクは……構いませんが///」

P「い、いやさすがに今はできないよな。予定通り買い物するか、うん」

真「そ、そうですね。う、腕を組んでも構いませんか?」

P「お、おう。恋人なんだし構わないだろ」

真「へへっ、それじゃあ行きましょう!///」ギュッ

45: 2012/05/13(日) 19:42:09.75 ID:erL+1Gr+O
真「あっ、プロデューサー!これかわいいですよね!」

P「ああ、真に似合うと思うよ?買ってやろうか?」

真「本当ですか?やーりぃ!あっ、でもどうせなら二人でお揃いのものにしませんか?」

P「えっと、ペアリングとかか?」

真「はい!恋人で着けるの憧れてたんですよっ!へへっ」

P「よし行こう!さぁ行こう!まっすぐ行こう!!」

真「ちょ、ちょっとプロデューサー!?そんなに急がないでくださいよ!」

P「む、真がかわいくて思わず浮かれてしまった」

真「かっかわいいだなんて!照れちゃいますよ、プロデューサー!///」

P「本当のことだからな……とにかく行くぞっ!真!」

真「はい!プロデューサー!へへっ」

48: 2012/05/13(日) 19:45:25.09 ID:erL+1Gr+O
―数時間後―

真「楽しかったですね、プロデューサー♪」

P「ああ、初めてのデートだったけど楽しかったな」

真「いろいろ買ってもらってありがとうございますっ!」

P「なに、かわいい恋人のためだから気にするな」

真「へへっ。あっ、この背中にファスナーがあるクマのぬいぐるみは事務所に置いていいですか?」

P「ん?そうだな、一度事務所に戻ろうか」

真「そうですね!みんなにはただ一緒に出掛けただけって誤魔化さないとですね」

P「――っ!?」ゾクッ

真「?プロデューサー?」

P(なんだ……今の寒気は……プロデューサーとしての勘がささやく、逃げろと……何故だ?)

51: 2012/05/13(日) 19:48:39.45 ID:erL+1Gr+O
―事務所―

真「大丈夫ですか?プロデューサー。汗が凄いし顔が青いですよ?」

P「だ、だ、大丈夫ダヨ?ただ、事務所に近づくにつれ警告音が強くなるだけだから」

真「警告音?なんです、それ?とりあえず事務所で休めば大丈夫ですか?」ガチャ

真美「あっ!兄ちゃんとまこちん!!」

亜美「ご両人の登場ですな、んっふっふ~」

真「どうしたんだよ二人とも。ご両人ってなんのことさ?……美希はわかる?」

美希「」

真「美希?…………き、気絶してる。ゆ、雪歩どういう――」

雪歩「真ちゃぁん……私は応援するからね……ぐすっ」

真「なんでまた雪歩は泣いてるのさー!?わけがわからないよっ!」

52: 2012/05/13(日) 19:51:42.43 ID:erL+1Gr+O
律子「プロデューサー殿♪」

P「ひいっ!?り、律子?ど、ど、どうしたんでございますか?」

律子「落ち着いてください、プロデューサー殿♪」

P(笑顔が怖い!律子の笑顔が怖いっ!このプレッシャーはなんだっ!)ガクガクブルブル

律子「この前、事務所でしていたのは演技の練習なんですよね?」

P「はい、そのとおりでございます!」

律子「じゃあ、本当には真と付き合っては無いんですよね?」

P「うっ……」

真「り、律子?どうしたんだよ急に。ボクとプロデューサーは――」

53: 2012/05/13(日) 19:54:19.53 ID:erL+1Gr+O
亜美「おやおや~?誤魔化しても無駄だよ、まこちん?」

真美「そうだよまこちん~。証拠は挙がっているんだよ~?」

真「亜美?真美?なんのこと――」ピッ

真『ぼっボクを恋人にしてください!』

真「」

亜美「んっふっふ~。まだまだ続きはあるよ~?」ピッ

P『ま、真?本気で言っているのか?』

真『もちろんですよ!プロデューサーだからお願いしているんです!』

真「うわぁあ!なんで撮っているんだよっ!///」

真美「まこちん……これでわかったかい?もう逃げられないかんね?」

54: 2012/05/13(日) 19:57:18.10 ID:erL+1Gr+O
真「あうあうあう……///」

律子「やっぱりアイドルに手を出してるじゃないですか!プロデューサー!!」

P「面目ない……でも真とは真剣に付き合うつもりだ!社長にも既に話をしたし!」

律子「しゃ、社長……はぁ。本気、なんですね?プロデューサー」

P「ああ、本気だ」

律子「真も本気なのよね?」

真「うん!ボクもプロデューサーのことが好きだからっ!」

律子「だったら私からはもうなにも言わないわ。頑張んなさい、真」

真「う、うん!ありがとう律子(ピッ)……えっ?今の音って――」ピッ

真『ボクもプロデューサーのことが好きだからっ!』

56: 2012/05/13(日) 20:00:08.11 ID:erL+1Gr+O
亜美「まこちんの告白げっとだぜ~♪」

真「えっ!?ちょっ!?なにしてんのさ!亜美!!」ピッ

真『ボクもプロデューサーのことが好きだからっ!』

真美「みんなの前で告白するなんてまこちんは大人ですな~」

真「」パタリ

亜美「まこちん?」

律子「ちょっと真!?どうしたのよ!?」

真「あうあうあう……///」プシュー

雪歩「真ちゃぁん!?だ、大丈夫!?」

真美「わぁ!?まこちんがショートしたよっ!?」

P「い、いかん!メディック!メディーック!!」

57: 2012/05/13(日) 20:03:25.78 ID:erL+1Gr+O
―数分後―

真「はっ!この流れは!!」

P「おっ気が付いたか真」

真「はっはい!もう大丈夫です!」

P「とりあえず状況を教えるな?」

真「はい、お願いしますプロデューサー」

P「おう、まず律子たちはもう帰った。事務所には俺と真だけだ」

真「ふ、二人っきりですか……///」

P「それで録音されたデータは全部消去した。録音してた犯人の事務員は減給されて泣きながら帰ってった」

真「こ、小鳥さん……あの人はまったく……」

60: 2012/05/13(日) 20:05:16.09 ID:erL+1Gr+O
P「で、明日事務所のみんなに付き合う報告をすることになったから」

真「まぁ律子たちにバレちゃいましたからね、春香たちにも言わないとですよね」

P「みんなに隠し事しなくてもいいから気が楽になったよな」

真「そうですね、返ってよかったかもしれませんね」

P「で、だ。真に確認し忘れてたことがある」

真「確認?…………あっ!女の子になんてこと聞くんですか!?プロデューサー!///」

P「えっ?大事なことだろ?確認しとかなきゃ」

真「うう、わかりましたよ。正直に答えますよ、プロデューサーが聞きたいなら!」

P「う?うん、これからのことだからちゃんと聞かないとな」

62: 2012/05/13(日) 20:06:28.06 ID:erL+1Gr+O
真「ぼ、ボクは……キスしたことないし、しょ、処Oです!!///」

P「!?」

真「うう、恥ずかしいなぁ……プロデューサーってこういうの気にするタイプなんですねっ」

P「あ、あの……真さん?誰もそんなこと確認するなんて言ってないのですが……」

真「!?」

P「あー、まぁ、その……なんだ。確認したいことを今から言うな?」

真「は、はい……///」

P「俺と付き合っているのが世間にバレた場合のことだ」

真「あっ、そっちのほうですか///」

P「アイドルとして続けられなくなるかもしれないんだ、覚悟はできてるか?」

63: 2012/05/13(日) 20:07:46.24 ID:erL+1Gr+O
真「もちろんですよ!ボクも女の子ですからねっ、好きな人と結ばれたいですから」

P「そうか、真も覚悟ができてるなら大丈夫だな」

真「へへっ、ボクはプロデューサーを逃がしませんからねっ!覚悟しておいてくださいよ!」

P「アイドルと付き合うんだ、覚悟はしてあるさ」

真「これからいろいろあると思いますが、よろしくお願いしますね?」

P「おう、任せておけ!」

真「プロデューサー!ボクをギュッと抱きしめてください!」

P「こうか?」ギュッ

真「へへっ、プロデューサー。だーい好きっ、ですよ!」


おわり

64: 2012/05/13(日) 20:09:37.19
乙 とてもよかった

引用元: 真「あのプロデューサー!」P「ん?」