1: 2009/08/07(金) 19:00:48.59 ID:CfW65UCj0
※以前DIOと承太郎を同じ部屋に閉じ込めた者です。シリアスは期待しないで下さい
※あれから五部も手元に来たのでキャラ崩壊の心配が(多分)無くなり今回は五部参入です


「ば…ばかなッ!……こ、このDIOが……」


「このDIOがァァァァァ~~~~~ッ!!!」


     バグォ――ッ

       ドガパァ―――z___ッ

…………

……




ドヒャァ――z___ッ


       バァアアアアアアア


承太郎「……これで終わったな…」

ジョセフ「DIOには皆が貸していたのだよ――――」

4: 2009/08/07(金) 19:03:30.79 ID:CfW65UCj0

          「ぎぃゃあああああ!」

  「だ…だめか!」

       「こ…!凍るッ!く…空気が凍ってしまう!」

「外に出ると凍ってしまうッ!」

      「き…軌道を変えられん も…戻れんッ!」


      ドオ――ン

―カーズは―
2度と地球(略)

5: 2009/08/07(金) 19:07:37.96 ID:CfW65UCj0
「オ、オレは何回氏ぬんだ!?次はど…どこから…!」


「い…いつ『襲って』くるんだ!?オレは!オレはッ!」


くるり


「オレのそばに近寄るなああ――――――ッ!!!!」


7: 2009/08/07(金) 19:09:42.86 ID:CfW65UCj0
「『キラークイーン』ッ!こいつらを爆破しろォ―ッ!!」


バ ゴ ン !

「あっ………ああ……」

         「ど…どこに…」
 
  「わたしはどこに…」

    「連れて行かれるんだ…?あ…ああ…」

鈴美「さあ…?でも『安心』なんて無い所よ…少なくとも…」

グォオオオオオン

「うわあああああああああ!!」

9: 2009/08/07(金) 19:12:53.86 ID:CfW65UCj0
や……焼けるッ…!!…身体が…!!!
こんなッ…こんな……何百年という未来に渡り人間共を支配するべく
『選ばれた』このDIOがッ!

DIO「うぐ…ッ…!?」

身体が雲散霧消し完全消滅して行く事を悟ったDIOの身に
突然衝撃が走った。例えるなら高い場所から叩き落されたかのような…
もっとも吸血鬼の肉体を有するDIOにとってそれは致命傷とはならない。
懸念すべきはもっと違うところにある。

10: 2009/08/07(金) 19:16:16.26 ID:CfW65UCj0
DIO「……馬鹿な。おれは……忌々しくはあるがあの時承太郎と…そのスタンド
    『星の白金』に敗れ去ったはず……」

DIO「いや、どういう事かは分からないが少し調べ歩いてみるか……
    あるいはこれも承太郎か何かまた別のスタンド使いによる仕業かもしれん」ザッ

…それにしても見渡す限り真っ白な世界…
まさかコレが黄泉の世界とでも言うのではないだろうな…

15: 2009/08/07(金) 19:20:28.38 ID:CfW65UCj0
カーズ「…………………」

ジョセフ・ジョースターの策略と運の前に敗れ去った究極生物…カーズ。
彼が思考を止めてから果たして何年経ったのか。あるいは何秒か何分か、それとも
何時間か…それすら分からぬままカーズは無機物となり宇宙を漂っていた。


カーズの運はジョセフ・ジョースターのその『運』と比べれば
塵にも劣るものだろう!しかし!それはジョセフ・ジョースターが驚異的なまでの強運の持ち主であったからに過ぎないッ!
小さな飛行機を含めれば四度の墜落事故、柱の男、究極生物、強力なスタンドを持った吸血鬼、そして殺人鬼の住まう街への移住…
ジョセフ・ジョースターは止む事の無い敵と災難に遭遇しながらどのJOJO達よりも長くその生涯を生きたのだ!
それに比べた時カーズの『運』が取るに足らないものなのは事実だろう…しかしカーズとて『運』に見放された訳ではなかったのだッ

16: 2009/08/07(金) 19:21:42.61 ID:CfW65UCj0
カーズ「…M…MUOO…」

カーズは目を覚ましたッ!既に身体は鉱物との中間に位置する惨めな姿ではない!
仰向けに倒れ寝ていた身体をゆるりと起こし立ち上がり、辺りを見回るカーズ。

カーズ「……地球に…戻って来たのか…それともまた別の…偶然にも生物が住まう事を可能とした
    星に…落ちたか………フフフ…フハハハハハハハハハハ!!………ぬ…っ…」

真っ白な空間。奇跡の再臨を果たしたカーズはトチ狂ったかのように叫び笑った。
が、遅れて数秒。自分の肉体の異変にも気付く。

カーズ「………赤石の…力が…ッ!?…馬鹿な、宇宙を長く放浪する事で身体が退化したのか!?
    いやそんな事はありえぬ!……人間共が一度石仮面を被れば二度と吸血鬼から戻れぬのと同様のはず…」

それでも分かってしまうのだから仕方無い。今の自分は『波紋』や『太陽光』を浴びればダメージを負う…
『生物の頂点』であっても『究極生命体』ではないのだと。

カーズ「…おのれが…JOJOめ……」ギリッ

カーズ「ここがまず地球かどうなのかを確認する必要があると見た。
    そして地球だと分かったならまずはJOJO…お前だ。お前を頃す…」ザッ

17: 2009/08/07(金) 19:27:00.68 ID:CfW65UCj0
ディアボロ「ぐうあああぁあ―――ッ!!!」ドサアッ


…今で…何回目だ…

……9000と38回目か…………

そして次…ここは何処だ…?

ディアボロ「…次は…どこから……」ゼェゼェ

身体を起こしたディアボロは『キング・クリムゾン』を出すような真似はしない。
彼が9038回繰り返し奏でた『鎮魂歌』の内スタンドを繰り出し抵抗した回数280回!
しかし何れも徒労で終わっていたのだ。何時からかディアボロは抵抗する事すら止めていた…

19: 2009/08/07(金) 19:30:01.16 ID:CfW65UCj0
ディアボロ「…?」

呆然とただその場に腰を落としているディアボロの頭上に?が浮かぶ。
可笑しい…何時もならそろそろ何か起きる頃なのだ。

ディアボロ「何か…何か可笑しい…今回…何故何も起こらない…?」

ディアボロ「…オレを……このッ!オレの!パッショーネを作り上げ!
      帝王にまで君臨したこのディアボロの命をッ!弄ぶのかジョルノ・ジョバァーナァッ!!」

息を巻いて上へ叫ぶも何も起こらず。
それから更に数分。ディアボロは意を決したように立ち上がる。

20: 2009/08/07(金) 19:32:48.25 ID:CfW65UCj0
ディアボロ「……良いだろう。ジョルノ・ジョバァーナ……お前が何を思ってこのオレへの拷問を止めたのか…
      それは計り知れない所だ…スタンドの能力効果が切れたのか、あるいはジョルノ…お前が氏んでしまったからなのか。
      ………また或いはお前がオレを使い遊んでいるに過ぎないのかもしれないが…!」

ディアボロ「オレはこれをお前からの『挑戦状』と受け取るッ!必ずこの終わらない鎮魂歌から逃げ出してやるッ!」

…そしてその時。このディアボロが帝王へと再臨するのだ…!

ディアボロ「…まず、この空間が何なのかを調べる必要がある………
      今回のこのチャンス……わたしは必ずものにしてみせる…『諦め』という感情は捨てるぞ…
      ドッピオよ……何処かに居るのなら少しで良い…わたしに力を貸してくれ…」ザッ

22: 2009/08/07(金) 19:36:04.54 ID:CfW65UCj0
か………身体が……四散する…ッ!

こ…こんな……い、痛いよ…………何故なんだ…

静かな…ただ静かな植物のような生活を望んでいた…わたしが…

何かの間違いなんだこれは……はっ…はぐ…ぅ…!!おおおおお――ッ!!?

く…クソカスがァ――ッ!あ…ああ…ま、また身体が引き千切られていく…!

惨すぎる…!…き…キラークイーンの爆破以上に…ッ…ああ…

暗い……そうかこれで…最後か………やっと氏ねると…言う訳か…


吉良「うぁあああ―――っ!!!」ガバッ


23: 2009/08/07(金) 19:39:14.18 ID:CfW65UCj0
吉良「!? !?」

……此処は…何処だ…?
わたしは確か…そうだ!あのコーイチとか言うガキにしてやられ、空条承太郎にトドメを刺されたッ!

吉良「…そうだ。そして…『杉本鈴美』…あの女…!」

思い出したぞ。そうだ…わたしは氏んでしまったのだ…
しかしここは何処なんだ?

吉良「…ふむ…見たところ…そうだな、真っ白な空間…これが天国なのか?」てくてく

…恐らくそうだろう。本来わたしの様に『平穏なる生活』を望む者があのような
むごい拷問に掛けられて良いハズがなかったのだ。なら話は早い…か

24: 2009/08/07(金) 19:41:37.77 ID:CfW65UCj0
吉良「フフ…ここが天国ならきっと……他にも住人は居るんだろうな………
   きっと手の美しい女性もいるぞ…なにしろあの世で人の手首を貰ったところで犯罪になりやしないだろう…もう氏んでるからな…」

こう考えるとあの世とは実に素晴らしいんじゃないか!?
そしてあの世という事はあの女「杉本鈴美」…必ず見つけ出してやる。そして…

吉良「………フウウウウウ~~~~…必ず………してやる…」ザッ

吉良「…しかし正体は隠さなくてはいけないな。わたしはここでは偶発的な交通事故で氏んだサラリーマン…そういう事にしておこう…」

30: 2009/08/07(金) 19:48:58.77 ID:CfW65UCj0
ザッザッザッザ ザンッ!


    ズンズンズンズンズンッ

コツ…コツン…コツッ

        てくてくてく


バァ―――――z_____ン


DIO「………?」

カーズ「……」

ディアボロ「…!」

吉良「……!?]

32: 2009/08/07(金) 19:55:22.32 ID:CfW65UCj0
DIOは思った―――――

…背広の男…これは取るに足らんな。見た所ただの一般人よ…
…ただ…ちとあのネクタイの趣味は測りかねるがな…

…上がネットの様な服を着た男…ファッションセンスはイカれているとしか思えないがどうでも良い。
それより重大なのはこの男の眼や雰囲気から分かる『上に君臨する者』の空気…か

……何なのだコイツは?殆ど裸ではないか……露出狂のゲスな男だ…
………フン…成る程、しかしコイツが一番厄介かもしれんな…臭いで分かる…

37: 2009/08/07(金) 19:59:54.71 ID:CfW65UCj0
カーズは思った―――――

…全身黄色の男…吸血鬼など捨て置く。まあ後で餌にしてやっても良いが。

上半身ネット男…見た所波紋使いでは無さそうだな、ならば構う必要なし。

背広の男…これからも何も感じ無い。問題はない。

……全部で三人 全員脅威性なし。

39: 2009/08/07(金) 20:01:56.82 ID:CfW65UCj0
ディアボロは思った―――――

…これまでの展開から行けばこいつ等はオレの命を狙って来るはずだが
今回は始まり方が既に何時もとは異なっている…なのでオレは今回脱出を前提に事を起こす。
全員相手にするのは得策ではない。

……右から黄色尽くめに露出狂、見た所普通の会社員……

…妥当に行けば露出狂>黄色>会社員という図式だろうが…!

しかし『鎮魂歌』の拷問を受け続けたオレはすでにッ!見た目で判断することはない!

このディアボロが下す判断は…ッ!

42: 2009/08/07(金) 20:07:02.75 ID:CfW65UCj0
吉良吉影は思った―――――

……仮にも…仮にも今新たに『平穏な生活』をスタートしようと
給料日の朝のように浮かれた足取りで歩き出したこのわたしに対して…

最初に出くわしたのがこんな奴等とは……まったく…ついていないにも程がある…

目に悪い全身蛍光色……かと思えば何も着て無いに等しい男……そしてこっちは…
まだマシそうだがそれでもあまりマトモとは言い難いファッションセンスだ…何なのだこいつらは…

49: 2009/08/07(金) 20:13:09.47 ID:CfW65UCj0
DIO(まずは…このおれが一番に話を持ち掛ける事によってこいつ等を掌握するか…
    この場の空気をこのDIOの方へと流すのだ……どれ…)

DIO「…いきなりで…すまないのだが、少し教えてくれないか?わたしは突然ここに放り込まれてしまい、
    ここが何なのかまるで―――――

DIOが話を終える前に様々な事が起きた。

カーズ「…」スタスタ

意に介さずそのまま三人をシカトで歩いて行くカーズ!!

ディアボロ「一番怪しくないと思わせているきさまッ!きさまだ!きさまがこのディアボロにとっての
      『氏神』だなァ―――ッ!『キング・クリムゾン』!」ギュオンッ

DIOの話に耳も傾けずスタンドを繰り出すディアボロ!
その拳は吉良に向かっているッ!

52: 2009/08/07(金) 20:16:06.02
ディアボロはもっと注意深い男だと思ってたのにwwww

53: 2009/08/07(金) 20:16:53.87 ID:CfW65UCj0
吉良(!? なにィ―ッ!?こ、この男…スタンド使い…!…しかし何故戦いを挑む?…ここは…ここは天国ではなかったのかッ!
   とにかくわたしも『キラークイーン』を出してガードしなければならない!)

吉良「…チッ…仕方あるまい『キラークイーン』!!」ガッシィィン

そして、『キング・クリムゾン』の拳を十字に交差させた『キラークイーン』の腕でガードする吉良!

ディアボロ「しかし『キング・クリムゾン』!すでn

DIO「ザ・ワールド!!」


ドォォ―――――z_____ン

54: 2009/08/07(金) 20:18:05.18
DIOに助けられたな吉良

55: 2009/08/07(金) 20:18:18.50
DIOが一番まともだなwww
まあ吸血鬼になる前は育ちも良かったしな

58: 2009/08/07(金) 20:20:21.93 ID:CfW65UCj0
DIO「……マヌケ共が…このおれを無視した上話を進め様としたようだがそうはさせん…」

DIO「…こっちのピンク頭もそうだがこの会社員もスタンド使いとはな」ザッ

DIO「しかしそんな事はどうでも良い…きさまだッ!半裸男!あろう事が何の事情もなしにこのDIOを無視しやがって!
    きさまはただ頃すだけでは気が収まらん、止まった世界ではなくこのDIOが確認できる状況で!その異常発達した
    首に指を突き立て!ズキュンズキュンと血を啜ってくれるッ!」

DIO「…まずはほんの挨拶変わりの『世界』による小突きよ…このDIOの予想が正しいのならばコイツはこの程度では氏なん…」ガスッ

カーズ「……」

頭に『世界』の拳が減り込み宙に傾く『止まった世界』のカーズ

DIO「……今で4秒か…さて、時は動き出す!」グッ

64: 2009/08/07(金) 20:24:13.53 ID:CfW65UCj0
カーズ「BAAAOHAAAAAA――!!」

時が刻み始めたと同時に頭部が陥没したカーズが頭から地面に突っ込み吹っ飛んだ。

と、同時にディアボロの『キング・クリムゾン』が始動する

バァァ――――z____ン

ディアボロ「…我以外の時は消える…!……見えるぞ、おまえのスタンドの攻撃が……
      ……不自然に『指先で触れよう』として来たところを見ると…ブチャラティの様に触れて何かを起こすスタンドと予想する」

ディアボロ「…という事は無駄に戦いを長引かせおまえの手に触れられてしまう機会を作るのは
      賢い者のすることではない…ここでおまえは始末する」グァッ

65: 2009/08/07(金) 20:24:34.95
カーズ様にしたらいきなりネット男が発狂したように見えたんだろうなwwww

73: 2009/08/07(金) 20:27:52.65 ID:CfW65UCj0
ディアボロ「…?」

『キラークイーン』に向けて手刀を振り下ろすべく手を挙げ、時を戻そうとディアボロが試みた時になって
漸くDIOのスタンドが視界の端に捉えられた。驚愕に眼を剥くディアボロ。

ディアボロ「な…何だとォ~~~~! ば、ばかなッ……」

スタンド使いはもう一人居たッ!

…計算外だ。今からではこの距離、『キング・クリムゾン』もこれ以上時を操作できない…
オマケにアレに気を取られすぎてこちらを始末する時間も無くなってしまった…!

ディアボロ「…時は刻み始める…ッ…」ギリッ

吉良「……!? ?」

84: 2009/08/07(金) 20:33:07.11 ID:CfW65UCj0
カーズ「………吸血鬼…このまま何もしないと言うのならこのカーズ、おまえを見逃すつもりで居た…
    何故か分かるか?吸血鬼…このカーズには今ッ!おまえのようなカスなど歯牙にもかけんだけの目的があったのだ!」グググッ

DIO「フン……このDIOをひと目で吸血鬼と見抜いたおまえは評価しよう……
    だがそのままこのDIOに牙を剥くと言うのならきさまは氏ぬことになるな…」

カーズ「このカスが……勘違いするんじゃあない…たかが吸血鬼の分際でこのカーズを倒すつもりでいるな」
    ・・・
DIO「たかが?…今…おまえは吸血鬼をたかがと言ったのか?……それではまるできさまがその上位にでも居る様な口振りではないか…?」

カーズ「…DIOとか言ったな…おまえが吸血鬼へとなる為に使ったモノ…『石仮面』はこのカーズが作り上げたものなのだ。
    それを……フフフ…まるで、自分の力でなったようなその口振り…実に…じ つ に マヌケだぞDIOッ!フハハハハハ!」

DIO「…!!」

初めは驚愕の色を見せたその表情は、次第に怒りのものへと変わってゆく―――

DIO「…良いだろう。どっちでも良かろうッ!何であろうと究極のスタンド『ザ・ワールド』の前には無力よッ!」

カーズ「フン…!」

ぺろり、唇を舐めたカーズがDIOを迎え撃つ…

…………

……



96: 2009/08/07(金) 20:38:59.41 ID:CfW65UCj0
吉良「ディアボロ君…と言ったかな?正直わたしには何故君に襲われるのか分からないのだが…」

ディアボロ「……」

吉良「…わたしの言っている意味が分からなかったのか?わたしは君がわたしに襲い掛かる理由を教えろと言っているのだがね…」

ディアボロ「…おまえは…叩き伏せるべき『試練』だ…」ドドドドドドドド

吉良「……」

今…分かったぞ。この男正常な精神状態ではない…
『試練』って何なんだ…?わたしが試練?わたし自身聞いたこともないぞ、そんな話は…
…全くついていない。あの世…かどうかも怪しいが、こんな危ないジャンキーに絡まれるとは…

99: 2009/08/07(金) 20:40:25.24
吉良かわいそうwwwwwwwwww

106: 2009/08/07(金) 20:43:03.41 ID:CfW65UCj0
吉良「フ~ …わかったよ…いや、実は全く分からないけどこう言って置く事にするよ…
   それからディアボロ君……これ、君のではないのかな?」

そう言うとわたしは先程どさくさに紛れくすねた奴のズボンに付いていた装飾品を見せた。

ディアボロ「……」

吉良「返事が無いと言うことは…黙認と取らせて貰うよ。
   君のものだと言うならこれは君が持っているべきだろう…おっと!
   君はまだわたしを疑っているだろうからね、近付きはしないよ。だからここから
   こいつを投げさせてもらう。安心してくれ」

大げさに両手で相手を制して言った後、吉良の手から鉄のボタンが投げられる。

115: 2009/08/07(金) 20:47:10.42 ID:CfW65UCj0
ディアボロ「……」

…この状況でヤツの手から…放たれたオレのズボンのボタン……
何かまずいッ!アレは受け取るべきではないと判断するッ!

ディアボロ「うおおおおッ!オレはッ!必ず脱出する!!『キング・クリムz

吉良「いいや!何だか知らないがさせんッ!押すねッ!」


カ チ リ


ドグォオオォオン


ディアボロ「うお…ッ…うおおおおおおお!!」

ば…ばかなッ……

やは、り……今回も……!


今日のボス キラークイーン 第一の爆弾で爆破されて氏亡

127: 2009/08/07(金) 20:49:29.22 ID:CfW65UCj0
今日のボス キラークイーン 第一の爆弾で爆破されて 氏亡

今日のボス キラークイーン 第一の爆弾で爆破されて  氏亡

今日のボス キラークイーン 第一の爆弾で爆破されて一回氏亡

        バ   ン   ッ


ディアボロ「うおおおおお!!……ハッ……」キョロキョロ

吉良「!?」

何と信じられない事が起きた…
ディアボロが木っ端微塵になったかと思われた瞬間!
宙からディアボロは降って来たのだ…
幻覚ではないし、ディアボロに似た誰かでもない。ディアボロ本人が…!

137: 2009/08/07(金) 20:53:33.37 ID:CfW65UCj0
DIO「うぐううああ――ッ!ば、ばかなッ…こ…コイツ…!このDIOの身体を…ッ!」

カーズ「ンンンン いい声だ!実に良い響きだ……見えるかDIO!おまえの右半身既にこのカーズと一体化しているぞ!」

DIO「な…なんだと…!…こ、こんな……き、きさま…!」

カーズ「ん?何だって?今…何か言ったかDIO…?」フフフ

DIO「……」

カーズ「完全に…取り込んでやったぞ…フフフ…素直にスタンドやらで攻撃すれば良いものを挑発に掛かりやすい奴で楽だったぞ…!」

DIO―――再起不能

DIO―――再起 能


DIO―――再起可能

  バ   ンッ

DIO「ウヌヌヌヌッ……ハッ…」

カーズ「…!……どういう事だ……」

………

……


144: 2009/08/07(金) 20:57:07.09 ID:CfW65UCj0
何故か…真っ白な部屋にあった6畳ほどの畳…
そしてその中央にあるちゃぶ台を囲むようにしてある幾つかの座布団。
そこに四人は居た――――

DIO「話を…整理させるぞ……まずディアボロと…このわたしは今しがた起きた戦闘により
    氏亡したはずだった………しかし確かに木っ端微塵になったり吸収されたりと原型も留めんやられ方をしたにも関わらず
    こうして無事でいる…」

カーズ「………フン…」

DIO「…好い気になるなよカーズ…このDIOは既にきさまの肉体の特性を掴んだ…要は触れなければ良いだけなのだ。
    次…次は止まった世界においてきさまの肉体を氷付けにした上で木っ端微塵に砕いて完全勝利としてくれる!!」

カーズ「…完全勝利?完 全 勝 利だ、とォ~?このまぬけがァァーッ!さっき見事に完全敗北した分際でほざくんじゃあないッ!」

ザッと立ち上がったカーズがDIOを見下ろし指差しては嘲笑った。
対するDIOはと言うと唇からその種を示す牙を覗かせる。

157: 2009/08/07(金) 21:04:40.17 ID:CfW65UCj0
DIO「WRYYYYYYYYY――――ッ!」ダンッ

カーズ「SHAAHH―――ッ!!」シャキィン←光の流法を出した音

        ボシュン…!

DIOとカーズが一触即発の空気を醸し出し睨み合いを始めた最中、突然二人の間にある畳が小さく煙を上げた。
揃って吉良吉影を見る二人。

吉良「……わたし達がここで頃し合うべきではないと先程結論付けたのは誰だったかな…
   …そうだ、わたし達自身と記憶しているのだがね。…それで…そうそう、どこまで話したか…
   DIO、君が『何故か何度氏んでもわたし達は氏ぬ事がない』と結論付けたところまでじゃなかったかな…続けたまえ」

フン。と同時に鼻を鳴らしたDIOとカーズが腰を落とす。
そして未だやや鬱憤の晴れないままDIOが続ける…

161: 2009/08/07(金) 21:09:20.11 ID:CfW65UCj0
DIO「…で、だ……この際だからありのままに全て洗いざらい吐く…というのはどうかと言っているのだが…」

DIOの提案にカーズを覗く二人の表情が曇った。
当然の事である。この二人、己の強さと存在を誇示するDIOやカーズと異なり
極力その素性・本性を隠し通そうと言うのがスタイルの二人なのだから

カーズ「…きさま等が言えんと言うのならまずこのカーズから話してやろう。」

カーズ「柱の男の話や吸血鬼については既に話したな……結果から言うとおれは半氏半生の状態となった…そして気付いたらここに居たのだ。
    波紋使い…ジョセフ・ジョースターと言う男にしてやられてな…」

DIO・吉良「「なに…?」」

165: 2009/08/07(金) 21:11:14.26 ID:CfW65UCj0
カーズ「何だきさま等……口を揃えて同じ台詞を吐くんじゃあない…とりあえずわたしの話はこれまでだ…」

DIO「…フフ…フフハハ……何と無くだが分かって来たぞ…このDIOの考えが正しいならばッ!」

ディアボロ「何だ…?何に気付いた…」

DIO「……先程の反応からして…吉良吉影…きさま分かっているな…」

吉良「……いや、まだ結論付ける事は出来ない…しかしわたしも話すだけの決心はついたがね…」

179: 2009/08/07(金) 21:20:25.71 ID:CfW65UCj0
DIO「フン。まあ良い…では次はこのDIOが語るべき番と言う訳だな……わたしは…エジプトに居た…
    とある事からジョースターの血筋共と因縁の関係にあったわたしは等々ジョースター共と全面対決する事になったのだ…
    その中には先程カーズが言っていたな…ジョセフ・ジョースターも居た。他は空条承太郎、J・P・ポルナレフ…」

DIOは記憶にある『始末できなかった』者の名を連ねた。
その場の三人全員の顔色が変わったのが見て取れる。

DIO「…おまえ達が何を言いたいかは分かるが…それはとりえずここに居る全員が一通り話してからでも遅くはあるまい」


こうして吉良吉影・ディアボロも同様に自らがここに来る直前の話をしてみせた。

DIO「………」

カーズ「………」

ディアボロ「………」

吉良「………」

186: 2009/08/07(金) 21:24:48.72 ID:CfW65UCj0
吉良「……つまり…わたし達は…」

DIO「…おい…きさま…」

吉良「…皆奴等に」

ディアボロ「きさまッ!それ以上言う事はオレが許可しないッ!だまれェ――ッ!!!」

吉良「黙るのはきさまだッ!わたしは『起きた事実』を口にするだけだ…現実から逃げるんじゃあないッ!」

195: 2009/08/07(金) 21:29:58.72 ID:CfW65UCj0
カーズ「……このカーズが許可する。言えいッ!」

吉良「…わたし達は纏めて全員『ジョースター』に関わる奴等の一味に殺されている…!」

ドォォ――――z____ン


カーズ「…どうにかしてここを出るのだ」

全員が口を開かずに居る中、漸くカーズが一言口に出す。

DIO「なに…?」

カーズ「全員でだ………もはや吸血鬼や人間がどうのとは言っていられんッ!
    ジョセフ・ジョースターを初めとした奴等を皆頃しにするのだッ!」

226: 2009/08/07(金) 21:40:33.15 ID:CfW65UCj0
今にもちゃぶ台を叩き壊さん勢いでカーズが激昂した。
カーズ達にしてみれば『ジョースター一味』に始末した奴等を纏めて蓋をされたような気分なのである。

DIO「…フン…良かろう。ならば脱出するしかないな…!」

ディアボロ「…これがジョルノのレクイエムによるものでないと分かった以上…オレが拒否する理由は何処にも無い…」

吉良「……わたしは始末できようが出来まいが『平穏な生活』を送れれば問題ないのだがね…
   しかし奴等が居てはこの吉良吉影に不都合なのもまた事実……仮に『逃げられた』としたなら…手を貸させて貰おう」

カーズ「決まりだな……まずは逃げる手段を見つけねばならん…別れてそれを探すのだ…自ら動くのは不本意だがこのカーズも
    今回ばかりは動く……ここに再び集まるのは人間の数えで1時間後…!」

249: 2009/08/07(金) 21:48:24.20 ID:CfW65UCj0

DIO「フッフ…良かろう…1時間だな…ッ!」

言うやいなや人間離れした脚力でその場を一目散に走り去るカーズとDIO。
二人は東と北に向かったらしい

吉良「……私の『キラークイーン』……何かを探すのには向いて居ないが…
   そうも言ってはいられないという訳か…さて、では私は南を行かせて貰うよ」てくてく

ディアボロ「……信じられない事ばかりだが……これが上手く行けば…オレは再び頂点に起つ事が出来る訳か…
      …………それまでは…利用させて貰うぞ……きさま等を…」ザッ


時代設定

カーズ:考えるのを止めた直後(でも究極生物ではなくなっている)
DIO:バラバラにされて太陽で砕け散った所
吉良:振り向いちゃいけない所で振り向いてバラバラにされまくった所
ディアボロ:レクイエムを喰らって9000回近く氏んだ頃

266: 2009/08/07(金) 21:56:34.64 ID:CfW65UCj0
一方その頃


承太郎「……やれやれ…DIOの野郎を叩きのめして安心して飛行機に乗って居たんだが……」

承太郎「…どうやらまた何か妙な事態に巻き込まれたようだな……じじいの姿が見えねえのも気になるが、
    それ以上に不気味なのはこの空間だぜ……見渡す限り何も見えねえ。そして目の前にあるのは質素な家…
    間取りは……マンションの様に狭い…ますます意味がわからねーな…」

承太郎「幻覚を見せる系統のスタンド……という訳か?」

家の壁に触れながら承太郎が呟いた。
DIOとの戦いの傷こそ何故か癒えているのが気になるが、精神まで回復された訳ではない。
こうして独りになると散ってしまった仲間を思い出し感傷に耽ってしまう。

289: 2009/08/07(金) 22:03:48.47 ID:CfW65UCj0
承太郎「…チッ…」グイッ←帽子を深く被りなおした

コンコンッ

承太郎「!? 野郎…出やがったな……いかにもな登場で悪いがいきなりブッ飛ばしてこの幻覚とはサヨナラさせて貰うぜ」

ドアをノックする音を聞き取った承太郎は返事もせずに廊下をズンズンと歩き出す。
既に肩からは『星の白金』がぼんやりと姿を見せており、ドアを開くと同時に見えた相手を叩きつぶす準備は出来ていた。


コンココンコンコンッ

承太郎「焦るんじゃあねえ…何も急がなくてもてめーがブッ飛ばされるのに変わりはねえ」ズンズン

???「ノックしてもしもお~~~~し!おい!誰か居るんだろッ!」コンコココンコン

306: 2009/08/07(金) 22:14:07.48 ID:CfW65UCj0
承太郎「…ああ…居るぜ…」ガチャ

ジョセフ「ハロォ~~~~!おれの名はジョジョ!初対面で不躾なんだけどちょっと中に…でーっ!?何すんだてめーっ!!」

ジョセフがドアを開いたと同時に飛んで来た承太郎の『星の白金』の拳…
ジョセフはそれを上半身を捻るようにして回避した。そして破れてしまった服と『星の白金』を交互に見ながら怒鳴ったのだ。
そう、確かに『星の白金』をジョセフ・ジョースターは見ていた。
それは将来スタンドを会得するゆえなのか?それとも何かまた別のものなのか…それは誰にも分からない。
あえて言うのなら『凄味』…ジョセフは『凄味』でスタンドを可視していた…!

承太郎「…ジョジョだと…?やれやれ、確かに中々良くおれを真似たという感じだが…
    生憎だったな、おれはそんなダセェ服は着ねえぜ」

320: 2009/08/07(金) 22:19:28.96 ID:CfW65UCj0

ジョセフ「∑にゃにをーッ!初対面でちょいと失礼なんじゃあねーのアンタさァ~~ッ!」

右の人差し指で承太郎を指すジョセフだがそれを承太郎がぱしんと払う。
そして口を開き―――

承太郎「…触れるんじゃあねえ…御託は良いからさっさと出しな、お前のスタンドをな…」

両手で手招きし挑発するような形を取る承太郎に対して
ジョセフは呆れたような状況が分かって居ないような表情で突っ立っている。

327: 2009/08/07(金) 22:26:42.30 ID:CfW65UCj0
ジョセフ「……まぁまぁ、スタンドって何?その人形?で、それはどうでも良いんだけど
     おれ渇いちゃったのよ!ノドが!それにこの訳わかんねェ場所他に何も無いみたいだしさ~~~
     ここ、あんたの家?悪いんだけど水で良いから一杯だk

承太郎「オラァッ!!」

ブオンッ!と風を切る音を立てて『星の白金』の拳が迫る。
しかしジョセフとて最初の一撃から何も策を立てていなかった訳ではなかった。
しかしその策に承太郎は気付けてはいなかった。
ひとつはDIOとの戦いで精神の疲労が癒えていなかったこと。
そしてもうひとつは『スタンドバトル』に慣れすぎていたあまりにこういった小細工に対する警戒が無かったのだ。

ジョセフ「じゃーん!…コレなんだと思う?なんだと思う?…答え知りたい?」ヘラヘラ

承太郎「…?」ピタリ

336: 2009/08/07(金) 22:32:36.39 ID:CfW65UCj0
ジョセフ「これよ!これ!おれの帽子よ!入って来た時から様子が可笑しいからちょろっと付けといたのよ!」ヘラヘラ

承太郎「…!」ハッ

承太郎が制服の裾を見るとボタンに毛糸が絡み付いていた

承太郎「…確かにこのおれが気付かない内にこういう事をしたのは見事だが…意味がわからねえな…観念するんだな」

ジョセフ「おまえは次に『そのヘラついた顔を消してやる』と言う」ビシッ

承太郎「…そのヘラついた顔を消してやるぜ…」ハッ

ジョセフ「そうやってその『スタンド』とか言うのを繰り出して来る所までお見通しなのよこのおれはァ――ッ!
     そして喰らいなッ!なぁにちっとビリッと来るだけゼ!波 紋 疾 走!!」

承太郎「うぉおおおッ!!?」ガグンッ

…………

………

……


357: 2009/08/07(金) 22:41:42.85 ID:CfW65UCj0
承太郎「…それじゃあてめえはおれのじじいであるジョセフ・ジョースターと同一人物だとでも言うのか?
    信じられねえな……そもそもじじいはついさっきまでおれの隣でビートルズを聞き入ってたんだぜ…」

ジョセフ「あのよ、言っとくけど信じらんねーのはおれもなんだぜ承太郎。確かにおれはスージーQとは結婚したぜ。
     けどまさかその後孫が出来てるなんてさァ」

承太郎「……いや、信じたくはねえがじじいも義手だった。あまりにも共通点が多すぎる…
    そしておまえのその浮ついた性格もあのじじいの何十年前の姿と言われれば納得もいく」

ジョセフ「……それって褒めてるのか?おれにはどーも馬鹿にされてる感じに聞こえるぜ」

承太郎「さあな……」ニヤ

…………

……


385: 2009/08/07(金) 22:52:12.51 ID:CfW65UCj0
承太郎「…それにしても何故おれやじじいがここに来たのか分からねえ事ばかりだぜ…」

部屋の隅々まで見て回りながら承太郎が呟く。
後ろをひょこひょこ付いて来るジョセフは眉を寄せ不機嫌そうに

ジョセフ「あのさァ、未来のおれはどーか知らねーけどおれをじじいって呼ぶのやめてくれない?」

承太郎「じじいが幾つだろうが血縁関係上じじいに代わりはねーだろう」

ジョセフ「……」ハァ

承太郎「それよりもお互い早くここを出るために必要な何かを見つけるべきだ…あと少し探して何も無いようなら
    ここを出るぜ。何も無いのに居座っても仕方ないからな」

ジョセフ「そりゃー分かってんだけどさァー…なぁんも見つかりそうに無いのよ、こいつが」

タンスの中を引っ繰り返しながらジョセフがぼやく。
出て来るのは有り触れた衣類ばかりである。

394: 2009/08/07(金) 22:54:33.66 ID:CfW65UCj0
「……ララララァ!ドラァ!」

            「……落ち着いて下さいッ!ぼくはあなたに危害を加えるつもりはないッ!」

「るせーッ!てめーすっとぼけんじゃあねーコラッ!!ドララァ!!」

            「それに…これ以上はぼくも受けきれない…本気を出す事になる…!」

「おれの頭をけなした奴はよォ~~~ッ!何モンだろーとぜってー許さねーッ!
 本気だろーがなんだろーが関係あるかァ―ッ!スッタコがぁ~~~ッ!!!」

            「……ぼくはただ『個性的な髪』と言っただけです。別に悪気があって言った訳じゃあない」


ジョセフ「……な…なんか外が騒がしいぜ承太郎……しかも段々と声と…あと鉛と鉛がぶつかり合うような音が近くなってねーかァ!これッ!」

承太郎「ああ…何者かは分からないが……何時でも迎え撃てる準備はしておくんだな…」

スゥ…とゆっくり『星の白金』を浮かび漂わせた承太郎が呟いた。



566: 2009/08/07(金) 23:49:44.03 ID:CfW65UCj0
ドガシャァ――――z____ン


承太郎「!? 来たぜッ!じじい!」ダッ

ジョセフ「へへへへ……まっかせなさーい!」キリキリ

ドタタタタタ

仗助「てめーコラァッ!そこ動くんじゃあねーぞッ!」ブオンッ

ジョルノ「…ゴールド・エクスペリエンス!」

578: 2009/08/07(金) 23:54:40.69 ID:CfW65UCj0
ドアを叩き破って倒れ現れたジョルノに容赦なくクレイジー・Dで追撃を掛けようと言う仗助。
ジョルノのスタンドのパワーは近距離タイプにしてはあまり高くは無く純粋なラッシュ比べになると
仗助のクレイジー・Dに劣るのは当然の事だった。しかしそれに加えて防戦一方だと言うのもあるだろう。
だからここでジョルノはひとつ策を仕掛けた。

ジョルノ「さっきから言ってますが…忠告はさせて貰います。これ以上ぼくに攻撃は加えない方がいい!
     特に身体は…絶対…三度目は言わせないでくださいよ…」

ドタタタッ

承太郎「どっちが敵だ…?」

ジョセフ「おれはこっちの訳わかんねェ頭してる方が悪者だと思うぜッ!」

承太郎「…?……だからどっちだ?」

580: 2009/08/07(金) 23:55:29.24
どっちだwwwwwwwwwwww

587: 2009/08/07(金) 23:58:45.19 ID:CfW65UCj0
ジョセフ「あっちだよあっちィ!倒れてる金髪の方は悪くないと思うぜ――ッ!」ダッ

ジョセフ「おい!ちょいとォ~~~~!どういう事情があったか知らねーけど喧嘩は良くないよ喧嘩はさァ!」

承太郎「退きな」グイッ

ジョセフ「おおッ!?」

ジョセフの肩を引いて前に出た承太郎はジョルノを組み敷く仗助を見るやいなや―――

承太郎「スタープラチナッ!オラァッ!!」バシィッ

597: 2009/08/08(土) 00:02:08.72 ID:CfW65UCj0
凄まじい速度でのジャブを顔面に叩き込んだ!
溜まらず後退してドサッと尻餅を突く仗助。

仗助「てめ………?…承太郎さん?」

承太郎「なに……?」

ジョルノ「……彼が僕を攻撃しなくて本当に良かった……そして、二人は知り合いですか?」むくり

ぴょん、とジョルノの手に飛び乗ったカエルがてんとう虫のブローチとなって胸に戻った。
その一部始終を見た三人は「…!」「…ひっ…」「おおお―ッ!何、今のどんな仕掛けになってんの!?」
とそれぞれ反応を見せた。

…………

……


602: 2009/08/08(土) 00:05:30.65 ID:JnkHAMkW0
承太郎「…つまり…ジョルノが仗助に呼びかける時につい『個性的な髪』というワードを言っちまった…」

ジョセフ「…それで仗助がプッツンなったって?」

片膝を立ててリビングの絨毯に座る承太郎。
テーブルにぐで~っと顎を突いて話を聞くジョセフ。
胡坐をかいて座る仗助に正座で話すジョルノ。

ジョルノ「はい…ぼくも悪気は無かったのですが……すみません」

仗助「いや…何つーかよ、おれも悪かったよ…頭の事になると…なんでだろうなあ~
   我を忘れちまうつーか……」

バツが悪そうに頭を掻いた仗助。

610: 2009/08/08(土) 00:08:56.72 ID:JnkHAMkW0
なんともやり難い空気を打開しようとしたのは勿論―――

ジョセフ「まーまーっ!良いんじゃないのォ!どっちも怪我してないんだしさ!万々歳よ!」

承太郎「………」

ジョセフ「大体さァ、変な髪形つったら何も仗助に限った話じゃねーっての!
     ジョルノも承太郎も大概だっての!な!」

622: 2009/08/08(土) 00:12:07.86 ID:JnkHAMkW0
承太郎「………」

ジョルノ「………」

仗助「………」

ジョセフ「………あれ……やっちった…?」

ジョセフ「ホ~ラホラ!なんか皆暗いのよ~ん!笑って笑って―ッ!」

ジョセフ「は…はは……に…『逃げる』…!」ダッ

承太郎「…この窓は…通れねえな…」ザッ

ジョセフ「う…ううっ…」くるり

ジョルノ「……裏口は通せません。残念ですが…」

ジョセフ「うっうお…うおおお!!」ダダダッ

仗助「まてコラァ―――ッ!」

637: 2009/08/08(土) 00:15:56.27 ID:JnkHAMkW0
「ドララララララァ!!」

           「オラオラオラオラオラオラァ!」

「無駄無駄無駄無駄ァ―ッ!」

     
「ぎゃああ――ッ!悪かったつってんだろォ―ッ!悪気があったんじゃないのよッ!」



ジョセフ「……」ボロッ

承太郎「……」カチッ シュボッ

仗助「……」ムスッ

644: 2009/08/08(土) 00:18:36.19 ID:JnkHAMkW0
ジョルノ「…それで、皆さんの話を聞く限り…三人は親族という事になるのですが…」

ジョセフ「親族だァ――ッ!?ケッ!冗談じゃねーぜッ!おれは浮気なんか絶対しないし
     娘だってぜってー日本人なんかにゃあやらねーッ!」

仗助「何か絶対だコラァ!今ここに居るおれがよお~~~っ!!
   何よりの証拠だぜてめーっ!」

ジョセフ「やかましいぜッ!ちょいと頭の事言われたぐらいでキレるような息子なんて信じらんねーっ!」イーッ

仗助「ほお~~~っ!60過ぎて浮気するじじいの方が信じらんねーと思うんスけどねェ~~ッ!?」

660: 2009/08/08(土) 00:24:53.00 ID:JnkHAMkW0
火花を散らすが如く睨み合う二人を尻目に承太郎とジョルノが計画を立て始めた。

ジョルノ「…この家に何も無い以上は一度ここを出るべきだとぼくは思います」

承太郎「ああ、そいつはおれも思っていた所だぜ……」

ジョルノ「…じゃあ持てるだけ適当に食料を頂いてここを出ましょう。…仗助、ジョセフ!」

仗助「……」

ジョセフ「……」

ジョセフ&仗助「「フン!」」

…………

………


667: 2009/08/08(土) 00:27:31.25 ID:JnkHAMkW0
承太郎「……おい、好い加減にしねえか。何時までも火花飛ばしあってんじゃあねえぜ」

仗助「お言葉ですけどねェ~~~承太郎さん。オレは『オレの時代のじじい』は別に嫌いじゃねー
   …正直赤ん坊探すのに自分の手首まで切った時はちょっとは『カッコイイ』とかも思ったりしてよー…
   あの財布だって別に中身目的で盗ったんじゃあ無いんスよ。ただちょっと父親のモンが欲しかっただけで…
   …が!この野郎だきゃ~ぜってー認めねー!あと50年経ったら認めてやっても良いけどよお~~ッ!」

ジョセフ「何を~~ッ!上から目線で物言ってんなよてめえッ!」ギャァギャァ

ジョルノ「…そこまでにして下さい二人共…!今の今までこういう考えに至らなかったぼくも甘かったのですが…
     ……時代を飛び越えてこういう形であなた達が会っているという事は!あなた方にとって都合の悪い者達も
     また、時代を飛び越えて来ていたとしても何ら不可思議ではないんです!」

676: 2009/08/08(土) 00:30:37.57 ID:JnkHAMkW0
一同「!!」

ジョルノ「…だから、あまり大きな声は出さない方がいい…ここは真っ白な部屋に真っ白な壁が無造作に並ぶだけの空間…
     さっきの家の謎は測りかねますが…とにかく、先程のような大きな声を出せば筒抜けになると言って良い…」

承太郎「成る程な……確かにその通りだぜ…」

ジョセフ「…っ…す、すまねえジョルノ。おれも熱くなってたぜ」

仗助「……そうスね。とりあえずここを出るまではごちゃごちゃしたのは抜きってことで…」

…………

……


692: 2009/08/08(土) 00:35:43.34 ID:JnkHAMkW0
カーズ「…見つかったか?」

DIO「……何も、だ…」

ディアボロ「…同じく」

吉良「…まさかわたし達はこのままここで延々と彷徨うのか……?」

ディアボロ「そんな訳があるかッ!オレはここを必ず出る!!」

カーズ「熱くなるんじゃあない、ディアボロ…」

DIO「時間はあるのだからな…じっくり探せば良いのだ…」

701: 2009/08/08(土) 00:40:43.32 ID:JnkHAMkW0
吉良「……」ずずっ

DIO「…?…吉良…きさまそのカプチーノ何処で手に入れた…?」

吉良「ん…?…ああ、君…気付かなかったのかい?この畳の端にあるダンボールなんだがね…
   色々と入っているようなんだ…わたしも驚いたさ、ガスコンロや鍋、水まであるしね…」

ディアボロ「……冷蔵庫も、な…」サッ

カーズ「レイゾウコ…?」

ディアボロ「…きさま等冷蔵庫も知らないのか…?」

DIO&カーズ「知らん」←何故か得意気

713: 2009/08/08(土) 00:45:32.81 ID:JnkHAMkW0
吉良「………知らないなら知らないで別に良いんじゃあないかな…
   彼等は別にわたし達と違って特に食料を必要とはしなさそうじゃないか…」ズズズッ

DIO「関係ない 教えろ」

ディアボロ(コイツ…何故偉そうなんだ…このオレに対して…)
     「これがガスコンロだ…と言ってもこれだけでは火は付かん」

カーズ「ほう…」

DIO「構わん 続けて教えろ」

ディアボロ「ボンベが必要となる訳だな…そしてこれがボンベで―――

吉良(…馬鹿かこいつ等は……帝王だの吸血鬼だの究極生物だの…やはり戯けた事を言う奴と言うのは
   総じて頭の中が可哀想な事になっているらしいな…いや全く恐れいったよ、幼稚園レベルじゃないか)ズズズ…

730: 2009/08/08(土) 00:55:56.63 ID:JnkHAMkW0
「やれやれ、まさかマジにジョルノと言った通りとはな…」

            「皆背を向けていて分かり辛いが……ぼくにとって都合の悪い人間も混じっている……なんて事だ…」

「ギャアアア――ッ!な、なんでカーズが此処に居るんだァ―ッ!?信じらんねーっ!」

            「………手間がよ~…増えただけだぜ、もう一度吉良を始末するって言うよお~~~~っ」


DIO・カーズ・ディアボロ・吉良「!?」

743: 2009/08/08(土) 01:05:47.91 ID:JnkHAMkW0
DIO「…フフフ……承太郎…このDIOを倒したつもりになっていたか?…だが、マヌケが…甘かったなッ」ドォ――z____ン

カーズ「…現れたなJOJOッ!貴様だけは…貴様だけはこの手で討たねばこのカーズ気が済まんッ!!」バァ――z___ン

ディアボロ「ジョルノ・ジョバァーナッ!…貴様はこのわたしにとっての『落とし穴』だった…
      今から…!わたしはその『罠』から這い上がり!再び頂点に…絶頂に登り詰めるぞッ!」バァンッ

吉良「東方仗助……ここできさまを始末すれば…!わたしの平穏な生活は守られる…!」ザンッ


承太郎「……ガスコンロの前に集ってエプロン姿で凄んでんじゃあねえ」

ジョセフ「…なんか…おれ…スゲーやる気無くなるぜ、こいつ等…もっとさァ、ホラ…なんかこう…」

ジョルノ「ボス……いや元ボス…ハッキリ言ってぼくは悪意に満ちたギャングのボスとして生きるのなら…
     あなたにはどうあってもその生き方を貫き通して欲しかった…なのに…きさま!仲良く鍋なんか突いていたのかッ!」

仗助「…こればっかしはよー……じじいに同意するよ…オレ……まさか吉良吉影がまな板で白菜切ってるとは思わねーよ…」

757: 2009/08/08(土) 01:13:22.23 ID:JnkHAMkW0
DIO「……………空条承太郎!きさま見たなッ!」ビリリィッ

指摘されて始めて気付いたのか力強くエプロンを破き脱ぐDIOとカーズ。
ディアボロは普通に服を脱ぐが如く脱ぎ捨て畳の隅に投捨てた。
吉良はと言うときっちり折り畳んだ上で仗助に睨みを利かせる。

承太郎「…今更脱ごうがどうしようが…既にてめえらの『凄味』はまるで無いがな」

カーズ「だ…だまれカスが……コケにするんじゃあない…!」

ジョセフ「いや…承太郎の言う通りだぜ…ああ~~ッ!おれなんかがっかりだよ…
     あの究極生物がエプロンってさァ~~~ 他も吸血鬼とか殺人鬼とかギャングなんだろ?
     それが揃ってこのザマってさあ………おれもうやる気しねーぜ…」←わざとらしく溜息

DIO「フン……そうやって減らず口を叩けるのも今の内よ…!」引き攣った笑み

768: 2009/08/08(土) 01:18:14.66 ID:JnkHAMkW0
ディアボロ「……ジョルノ!絶頂で在り続ける為には下の気持ちというのも理解せねばならない!」

ジョルノ「……知った風な事を言うんじゃないッ!きさまはただ白滝が食いたいが為に…ッ!」

仗助「吉良吉影…おめーのよ~~…静かに暮らしたいって言ってたアレ…
   嘘じゃねーって事が今…分かったぜ。けどもう少し時と場合をアレしろよなァ!てめーっ!」

吉良「…人の食卓を邪魔しておいて言うのはそれだけか…?わたしは何も悪くないんだがね…」しれっ

778: 2009/08/08(土) 01:24:51.56 ID:JnkHAMkW0



「『ザ・ワールド』ッ無駄無駄無駄ァ――ッ!」 

             「クレイジー・D!ドララララァ―ッ!」

「スター…プラチナッ!!オラァッ!」

             「ゴールドエクスペリエンス!無駄ァ―ッ!」
「波 紋 疾 走 !!」

               「光の流法…輝 彩 滑 刀!」

「『キング・クリムゾン』…!我が以外の時は消し飛ぶッ!」

               「…フー…『キラークイーン』…!!」


ブゥウウン ピカァ――ッ

            ズドドドドドドドドドドッ

ゴシャァッ      
              ドッグァン

       ドォ―――z______ン

791: 2009/08/08(土) 01:35:58.07 ID:JnkHAMkW0
承太郎「…ハァーッ…ハァーッ…や、野郎……俺達も奴等も…な、何度再起不能の怪我を負っても氏なねえ…」

ジョセフ「…い、いや…!あ、あの奴等の顔を見なァ―ッ!奴等鍋がどさくさに紛れて引っ繰り返ったってんで
     この世の終わりのよーな顔をしているぜッ!少なくとも精神的ダメージは奴等が上ッ!」

吉良「…こ…小僧…貴様……この鍋は…この鍋の出汁は…!このわたしが作ったものだッ!
   貴様のせいでわたしの楽しみにしていた『卵おじや』が…パーだ…や…野郎ォ――ッ!!」ドシュウウン

ジョルノ「まずいッ!彼のスタンドがジョセフを狙っているッ!!」

ディアボロ「……危なかった…『鍋』が引っ繰り返るという結果だけが残り…その仮定で『白滝が零れる』という
      最悪の事態は…回避した…白滝はこのディアボロの物だッ!依然変わりなくッ!」←時を吹っ飛ばして小皿に盛った

809: 2009/08/08(土) 01:40:35.20 ID:JnkHAMkW0
DIO「…チッ…ディアボロ…マヌケが…」

仗助「…どうでも良いけどよ~~~ てめー、器に持ってるその湯だった豆腐は何なんだよ」ビシッ

DIO「……ポン酢だ…あとポン酢さえあればこの豆腐は完璧になる…」

仗助(殺せねーって分かったからって無視してんじゃね~~~ッ!)

カーズ「……くだらぬ…」

ジョセフ「け~~~ッ!なーにがくだらぬ。だよてめーはァ―ッ!すかした顔して
     蓮華握り潰してんじゃあねェ―ッ!本当はあ~~~~~…」

言いながら、ジョセフはちゃっかり取っていた豚肉を己の口に放り込むッ

ジョセフ「こうして食いたかったんだろーがァ――ッ!おれはここでこうやって目の前で
     食うだけよ!」はふはふ

カーズ「…VAAOOOOOOOOOOOOO!!!!」

828: 2009/08/08(土) 01:49:53.25 ID:JnkHAMkW0
吉良「…小僧!きさまは今ここで始末するッ!いや、きさまは殺せないんだったな…
   …その皿の中のものをだッ!『キラークイーン』すでにッ!きさまの皿の中の『マロニー』に触れているッ!」

仗助「……待ちなよ」

零れた鍋の残骸を見下ろす仗助が静かに呟いた。

仗助「…作れば良いんじゃあねえの?鍋、もう一回よお~~~」グゥ

承太郎「…仗助てめえ…」

仗助「いやっ…ほら、決着がつかないのにモメんのってどーかなーって…いや、ハハ…
   冗談ッス。すんません、ちょっとほら、ジジイが食ってんの見てたら俺も食いたいかなって」

ジョルノ「…君は…物事を真剣に見れないのか!?承太郎が怒るのも無理はない…
     今、仗助あなたは…奴等と同じ側に堕ちる寸前だったんd

承太郎「良い考えだな、おれのスタープラチナは弾丸をも摘む精密な動きと分析をする…
    火の具合や出汁をどれだけ入れたら良いのかはおれに任せるんだな…」グゥ

ジョルノ「えっ」 

856: 2009/08/08(土) 02:01:52.00 ID:JnkHAMkW0
DIO「……もう蓋を開けて良い頃ではないのか?」

承太郎「……いやまだだな、…4…3…2…1……今がベストタイミングだぜ」ビシッ

ジョセフ「うおおおお――ッ!すんげー湯気出てるぜ――ッ!そんでもってすんげー良い匂いなのよ!これが!」スンスン

カーズ「このカスが……フライングするんじゃあない…『おじや』をするというのが至上の事!
    あくまで『おじや』が食べれれば良いのだ。できるだけ汗をかかず満腹度を最小限にし!
    豚肉を避け!他の者へと勧めてやる!それが『真の鍋奉行』だッ―っっ!!!」

ジョセフ「おおおお~~ッ!こ、この白菜……出汁が良く浸み込んでてスゲー美味いぜッ!」はふはふ←聞いてない

仗助「『マロニー』と『春雨』を一緒にする奴ってよ~~~ッ なんかスゲームカつかねーか?」ちゅるちゅる

吉良「……いや、別に。」ちゅるちゅる
   (しまった。焦りすぎた……まだ芯が残っていて硬い…なんてことだ…)

承太郎「…………」もくもく

DIO「…これが白たk

ディアボロ「オレの物に近寄るなァ―――ッ!」割り箸で妨害


ジョルノ「………」ぽつねん

879: 2009/08/08(土) 02:15:04.76 ID:JnkHAMkW0
ジョセフ「ん~~ッ!こりゃイケる!承太郎!ナイスよナイス!ベリィィナイス!」もぐもが

承太郎「褒めるのは良いが今からそんなに詰め込んでいるとおじやが食えなくなるぜ…」フッ

仗助「あとよー……肉を入れた直後によォ~~~ッ 上から白菜とか被せて入れる奴も
   何考えてんのかわかんねーよなあー…」つるる

吉良「…そんなクソカスが本当に居るのか?」

仗助「それがよー、居るから困ってんだよなあ~~~ いや、ミキタカなんだけどなあー」

893: 2009/08/08(土) 02:21:24.50 ID:JnkHAMkW0
DIO「…程良い出汁の香りッ!より良い出汁が出るよう選ばれた具材…ッ!
    鍋があるとしたなら!これ程良く計算された鍋はあるまいッ!」

              「ゴールドエクスペリエンス」

カーズ「……人間風情が作ったにしては良く出来ているな…」フン

ジョセフ「ケッ 美味いなら素直にうめえって言やあ良いのによッ!素直じゃねーの!」

   「生まれろ、カニよ…」

ディアボロ「……おい…白滝が切れたぞ…このディアボロに対して!白滝が」

承太郎「だまれ」

ジョルノ「…み、皆にカニを食わせたいんですがッ!構いませんね!」ザッ

ディアボロ「…?…『ジョルノ・ジョバァーナ』…きさま何をしている?冷めるぞ…」

ジョルノ「な…」

承太郎「カニなら第二波で入れるからさっさと座るんだな」

ジョルノ「…は、はあ…」ストン


901: 2009/08/08(土) 02:25:03.63 ID:JnkHAMkW0
その日…

彼等がこの不思議な空間に訪れて一日目―――

長い一日は、こうして暖かい鍋を囲んで更けていった…

鍋はどんな種族も職業も関係なく暖かく迎え入れてくれるのだ。



第一部完

948: 2009/08/08(土) 07:34:36.15

23: 2009/08/09(日) 23:04:31.64 ID:/U56ivea0
DIO「食ったな……」げぷ

カーズ「もう食えぬ……長い間直接『触れる』事で生物…
    主に人間や吸血鬼を養分として来たが…まさか口から摂取する事がこのような幸福を齎すとは…」

ジョルノ「『食う』って行為は…生を繋ぐ為に必要不可欠な行為であると……ぼくはそんな風にしか
     思って居ませんでしたが……何のことは無い…今知った…こういうのを『団欒』と言うのだと。
     自慢じゃあありませんがぼくは酷い環境に生まれ育ったもので家族団欒なんて知った事が無かったんです」

承太郎「…奇遇だな。いや、おれは母親は居たし手料理も食えたが…『父親』なんて存在はあってねえような物だったな…
    人間としてどうかは別として…おれは親として野郎は尊敬できねえしするつもりもねえ…」スパァ

ジョセフ「…おれも。…おれもさァ……親父は若い頃に氏んで物心付いた時には母親も既に氏んだと聞かされていたぜ。
     エリナ婆ちゃんぐらいしか肉親は居なかった…まあスピードワゴンのじいさんなんかは親戚同然だったけどな」

29: 2009/08/09(日) 23:09:23.80 ID:/U56ivea0
DIO「……エリナ、か…」

ジョセフ「……そういやおまえの身体おれのじいさん何だよな、なんか不思議な感じだぜ」

DIO「フン、エリナの初めてのキスは貴様の祖父ではない。このDIOだ」フフフ

一同「……」

31: 2009/08/09(日) 23:15:32.30 ID:/U56ivea0
DIO「おい、貴様ら…揃いも揃って変な顔をするな…!」

ジョセフ「ゲェ~…マジかよ、いや、このおれは別に人の趣味はとやかく言わないぜ。
     けどよ、エリナ婆ちゃんを女として見てその上キスまでするのはどうかと思うね」

DIO「こっ!この馬鹿がッ!貴様の時代でエリナがどうなのか知らんが昔はそれこそ
    ジョジョには似つかわしくないと言って良い、中々の美貌を持った女だったのだッ!」くわッ

ジョセフ「…お…オーケーオーケー、分かったからさ、熱くならないで、ネ。」

DIO「…まあ良い。このおれも……早くに母を亡くした身よ。残った父親は語るのも吐き気を伴う最低のクズだったな…
    ソイツも程なくしてくたばり…それを始まりとしてこのDIOがジョースター家に養子として迎えられた訳だが…」

34: 2009/08/09(日) 23:20:18.36 ID:/U56ivea0
承太郎「ほう。てめえと先祖様の因縁はじじいから分かり易く聞いていたがそんな過去までもがあったとはな…」

ディアボロ「…わたしも父親の顔など見た事も無かったし、母親は刑務所でわたしを産み出すような
      …ちょっぴりトンだ女だったな……まあそういう母だからこそ『躊躇』しなかったが…」

カーズ「…貴様、過去を話す事を極端に嫌っては居なかったか?」

ディアボロ「…おれはおれが信用にたると確信した人物の前において『ディアボロ』を曝け出す事に何ら抵抗はない」
     (…もっとも…今の今までそれはドッピオよ…おまえひとりだったのだがな…)

ジョルノ(ボス……ボスとぼくは……何か…何かが似ている………いや、似て非なる…)

37: 2009/08/09(日) 23:27:51.95 ID:/U56ivea0
吉良「フ~~~~ …わたしも…少し、酒のせいなのだろうな……自分の過去を…うっかりと滑らせてしまいそうだが…
   これは独り言とでも思ってくれればいい」

仗助「…」

吉良「わたしも…母があまり『良い』とは言い難いケースの母でね………いや…『愛情』はあったよ…しかし…
   異常だったな。あまりにも愛情が根深すぎた………それこそ『一線を超える』ようなな…まあそういうのも虐待と言うのだろうが…」

ジョセフ「…そうだったのか…すまなかった吉良。おまえの性癖の悪口なんか言ったりして…
     そういう過去があるんだったら…おれもおまえへの見方を変えるぜ」

承太郎「まったくだな…」

40: 2009/08/09(日) 23:35:27.08 ID:/U56ivea0
仗助「…自分の…素性をあんまり話したがらねえディアボロや吉良吉影がよォ~~~~
   話したって言うんなら……おれだけが話さねェ訳にはいかねえスよねー」

ちゃぶ台を囲む輪の中、仗助が呟いた。
視線が仗助へと注がれる。

仗助「オレも…物心付いた頃から親父なんてモンは居なくてさ…
   ……おふくろはあんなだからよ~~~~、オレに包みも隠しもしなかったぜ。
   オレはおふくろが真剣に恋をしてそれでオレが産まれたってなら何も気にするこたあねえ。
   そう思ってた…けどなあー…やっぱしよォ…近所の公園でキャッチボールしてる親子を見た時とか…
   祭りで肩車なんかして貰ってる同じくらいの子供見掛けっと急に『父親』が恋しくなったりしてさー…」

仗助「…まッ!ガキの頃の話なんスけどねー!今じゃそんな事は全然ねーっつーか!はは…」

44: 2009/08/09(日) 23:39:35.34 ID:/U56ivea0
カーズ「…ジョースケ……そしてジョルノ、このカーズが推理するにひとつ明確な事が…あるぞ」

承太郎「…恐らくはオレもカーズと同じ意見だな…」

吉良「どちらだろうと何だろうとどうでも良いが…わたしもカーズの言いたい意味は分かるぞ」

ディアボロ「……オレでさえ分かるぞ。父親としてとても威張れた事ではない、このオレでさえもだ」

ジョルノ&仗助「?」

「「「「君達(お前達/貴様ら)の幼少期の暗い思い出はJOJO(じじい/ジョセフ)とDIOの責任という(ことだッ!/ことよ!/わけだな…/だよ)」」」」

46: 2009/08/09(日) 23:44:23.15 ID:/U56ivea0
ジョセフ「…ングッ…ごほっ!?」←がめつく鍋に残った雑炊を掻き集めて食べてた

DIO「…なにィ!?」

承太郎「…いや…待ちな、皆…じじいが『罪』を犯すのはこれから…まだこの時間軸のじじいに罪はねえ」

ディアボロ「…確かにそうだな」

吉良「しかし……彼(DIO)はたいしたヤツだよ…つまり『ヤリ逃げした挙句太陽で溶けて勝手に氏んだ』んだろう?」

DIO「…ウヌヌッ…」

51: 2009/08/09(日) 23:51:30.66 ID:/U56ivea0
ジョセフ「こ、これが本当の蒸発!なんちってェェ~~~ッ!」

カーズ「JOJO…貴様ターゲットで無くなったからとあまり調子に乗るなよ…」

ジョセフ「…冗談ッ!冗談よッ!」アハハ

承太郎「…仗助には本来の時間軸でオレの知る時代より更に老けたジジイがしぶとく生きてるらしい…
    なんで責任はそのジジイに取らせりゃあ問題はねえ、が…DIO、テメーは駄目だ」

DIO「…く…ククク…」

仗助「…何が可笑しいんだか知らないけどスゲー笑ってるぜ…まるで壊れたみてーによォ~~~!」

54: 2009/08/09(日) 23:58:36.27 ID:/U56ivea0
DIO「フフフハハハハァ―ッ!このDIOは生まれ付いての邪悪よッ!故に父親面などする必要なし!
    親子愛?フン!くだらんなァ!結構!そんなものはジョースター共に任せておけば良いッ!」

いきなり立ち上がっては高笑いするDIOを唖然として見る一同。
ある者は唖然とし、ある者は醜いものを見る様な顔をし、またある者は失笑すら見せていた

承太郎「…やれやれだ。てめえどうやらマジにどうしようも無い奴だったらしいな…」

歯軋りを鳴らし承太郎が唸り呟くのをヨソに、ジョルノが漸く声を出す

58: 2009/08/10(月) 00:02:14.03 ID:9DGk2jKT0
ジョルノ「……いえ、良いんです承太郎さん。考えてみればぼくは父を何も知らなかった。
     父がかつて世界を掌握しようなどと企む悪の権化であったこともここに来て初めて知りました。
     …思えばぼくがギャングスターに憧れたのはその父の血からなのかもしれませんが。
     ………とにかく、平たく言えばぼくは父親にある種の幻想を抱いて居たんです、きっと。
     だからこんな風に会った事も無い父親の写真をサイフに入れたりしてたんですよ、客観的な分析ですが」

ポケットからサイフを取り出したジョルノが二つ折りのそれを開き、DIOの写真を開いて見せた。
それからそれをゆっくりと手から離し落とそうと―――――




       ザ ・ ワ ー ル ド ッ!!



      ドォォ――――z____ン

67: 2009/08/10(月) 00:07:57.41 ID:9DGk2jKT0
DIO「……汐華初流乃……ジョルノ・ジョバァーナ…」

DIO「…ジョジョか、このDIOの息子でありながら全く忌々しい名になったものよ。
    だが貴様がこのDIOの血とジョナサンの身体からなる遺伝子を受け継いだのは事実…」ザッ

全てにおいて停止した時の世界を前進し、ジョルノの手から零れ落ちたサイフを手に取るDIO

DIO「甘っちょろい奴だ…見もしなかった親の写真など……」カキカキ

DIO「………このオレの顔を例え写真とは言えど地に落とすのは許さん。しっかり持っているんだな…」ぽいっ

DIO「…どれ元の席に戻るか」

DIO「そして時は動き出す…」

71: 2009/08/10(月) 00:13:13.16 ID:9DGk2jKT0
バァンッ


ジョルノ「!? こ、これは…!」

ジョルノ以外は特に何とも感じてはいない…
ただジョルノがDIOの写真を見せ、そのまま懐に戻した…
一瞬落ちたように見えたが気のせいだったのだろう。そんな程度だった。

だが実際に落とすという意志を持ち行動したジョルノは違う。可笑しい…
そしてこの中でそんな事が出来るのは限られている…

…時が吹っ飛んだ感覚は無いし、残るとなると承太郎かDIOになる。

ジョルノ(…いったい…気のせい…いや…)

73: 2009/08/10(月) 00:16:47.02 ID:9DGk2jKT0
吉良「…さて、そろそろ片付けに入らせて貰うよ。虫でも沸いたらおぞましい」ガタッ

ディアボロ「…オレも手伝おう、貴様が『洗った』という過程はフッ飛ばして『綺麗になった食器』だけを場に残す」どっこらせ

吉良「ほう……君の能力だが…意外と利便性があるんじゃないか?承太郎のように戦闘にしか使えん訳ではないようだな」

カーズ「残飯処理ならこのおれに任せるのだな、触れるだけで処理してくれよう」

仗助「この騒ぎで割れちまった食器とかはよー、オレに任せてくれよなあ~~~ッ!」

ジョセフ「くっ付く波紋と弾く波紋の応用でしつこい油汚れとかも結構楽に取れちゃうんだぜェ―――ッ!見てな!」

承太郎「オレのスタンドは弾丸を摘むほどの精密な動きと分析をする……汚れが残ってないかどうかは任せな」

ジョセフ「なんだそりゃあッ!承太郎てめーッ!それずるくねーか!」

承太郎「いや、悪いがそれくらいしか出来ないんでな」


わいわい  ドタドタ…

78: 2009/08/10(月) 00:18:46.20
DIOだけみんなが働いてる中一人だけ座ってふんぞり返ってるのか

82: 2009/08/10(月) 00:21:12.42 ID:9DGk2jKT0
ジョルノ「……写真…可笑しい。何故か写真の向きが『反対』になっている…
     記憶違いや勘違いなどではない…」

ジョルノ「…やはり、あの時何かがあったとしか思えない…」

写真を、そっと抜き出したジョルノ…

裏面を見てみると、とても綺麗な字で「The world」と記されていた

名は無かったがジョルノにはそれが誰によるものかなどすぐに分かった。

それはジョルノへの励ましのメッセージでも無ければ一見すれば意味の分からない単語に過ぎなかったが

ジョルノにとってはこれ以上ないメッセージだった。

ジョルノ「……」

ジョルノ「………」ギュッ

ジョルノ「…待ってください!ぼくも手伝います…!」タタッ

87: 2009/08/10(月) 00:29:48.42 ID:9DGk2jKT0
DIO「………」

承太郎「…やれやれ、片付けをサボッて何をしているかと思えばソファでごろ寝とはな」ヌッ

DIO「…何の用だ?承太郎…氏因が氏因なだけに出来れば貴様とは二人で居たくはないのだがな」

承太郎「いいや、特に用はないぜ。…アイス食うか?」

片付けを終えて其々が口にしていたデザートの『吸うタイプのアイス』をひとつ手渡す承太郎。
無言のまま受け取るとDIOはそのまま承太郎を睨み据えた。



90: 2009/08/10(月) 00:32:16.15 ID:9DGk2jKT0
承太郎「…御呼びじゃあなかったようだな、隣の部屋で大富豪をする…気が向いたらお前も後で来るんだな…」ザッ

DIO「フン…」

リビングのドアの前、既に開いて半身を廊下に進入させた体勢で承太郎が振り向いた。

承太郎「……時を止めてまでしねえとあんな事も碌に出来ねえとはな。いや、逆にアレだけでもお前にしては良くやったと言うべきか」ニヤ

DIO「!!」ガタンッ

承太郎「……♪」ドタドタ

DIO「ま、待てい承太郎ッ!貴様ッ!」

承太郎「…さあてな、待つ理由が分からないな…」パタン

DIO「~~~~ッ!…お、おのれ…!…くッ…わ、忘れていたッ!承太郎が止まった時の世界に入門できると言う事をッ!」

DIO「……やはり待て承太郎ッ!このDIOもその『大富豪』とか言うゲーム…参加するぞッ!」ドタドタ




第2部完

92: 2009/08/10(月) 00:35:35.08 ID:9DGk2jKT0
なんか即興でやったらフラフラした路線になった、反省している

ここまで見てくれた人ありがとうございました

引用元: ジョジョの第二部~第五部のボスを同じ部屋に閉じ込めた