1: 2020/12/31(木) 19:22:18.32 ID:H+n1N7Jq0
ひな「ん…」パチ

ひな「ここは…」


ひな「わしは一体どうなったんじゃ…」

ひな「確か陽太と別れて、それで…」


ひな「そうか、わしはもう…」

 https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1609410138/

2: 2020/12/31(木) 19:23:56.52 ID:H+n1N7Jq0
ひな「それにしても、ここはどこじゃ?」

ひな「おそらくあの世だとは思うが…」

ひな「まるで学校じゃな…」


ひな「氏んでも学校に行かねばならんとは…」










??「…子供?」

3: 2020/12/31(木) 19:26:47.16 ID:H+n1N7Jq0
??「ちょっと、そこのあなた」

ひな「ん?なんじゃ?」


??「あなたはどうしてここにいるの?」

ひな「わからん、それよりお主は何者じゃ」

??「失礼、私はこの学校の生徒会長よ」



天使「一部の人は、天使って呼んでるけど」

4: 2020/12/31(木) 19:29:24.15 ID:H+n1N7Jq0
ひな「天使じゃと?という事は神の使いか?」

天使「そんな大それたものじゃないわ、勝手にそう呼ばれてるだけ」

ひな「でもそう呼ばれてるからには訳があるんじゃろ?」

天使「そうね、例えば…」



天使「ガードスキル、ハンドソニック」ボソ


シャキン


ひな「て、手から刃物が…」

5: 2020/12/31(木) 19:32:25.53 ID:H+n1N7Jq0
天使「これで信じてもらえたかしら?」

ひな「う、うむ…」

天使「それで、あなたは?」

ひな「わしは全知の神オーディンじゃ!」

天使「神…」

ひな「驚いたか?そなたより上じゃ!」

6: 2020/12/31(木) 19:34:22.79 ID:H+n1N7Jq0
ひな「最も、その力も失われてしまったがな」

天使「そう、だからここに来たの?」

ひな「というかここはどこなんじゃ?」

天使「ここは…」





天使「氏後の世界よ」

7: 2020/12/31(木) 19:38:36.38 ID:H+n1N7Jq0
ひな「やはりそうか…」

天使「本来は学生時代に未練を残して氏んだ人が来る所なんだけど…」

ひな「じゃあわしはどうして来たんじゃ?」

天使「修道服着た子供が来るなんて未だかつてないわ、私の知る限り」

ひな「何か特例が働いたのかもしれんぞ」

天使「そうかもしれないわね、差し障りなければ話して貰っていいかしら?」


天使「貴方がここに来るまでの経緯を」

ひな「ああ、構わんぞ」

8: 2020/12/31(木) 19:41:25.45 ID:H+n1N7Jq0
ひな「…それで、何で食堂に来たんじゃ?」

天使「お腹空いたから」

ひな「そうか…」

天使「麻婆豆腐でいいわね」

ひな「ああ」

9: 2020/12/31(木) 19:44:16.35 ID:H+n1N7Jq0
ひな「さて、どこから話せばよいか…」

天使「覚えてる範囲でいいわよ」

ひな「そうじゃな、わしは病に侵されててな…」



ひな「じいじがわしを助けてくれて…」



ひな「その後陽太という奴に会ってな…」

10: 2020/12/31(木) 19:47:26.27 ID:H+n1N7Jq0
ひな「野球やったり、ラーメン食べたり、麻雀やったり…」

天使「・・・・・」

ひな「映画撮影したり…」


ひな「楽しかった、陽太達と過ごす夏は、楽しかった…」


ひな「でも、わしは…」


ひな「その楽しい夏を、終わらせてしまった」

12: 2020/12/31(木) 19:49:53.69 ID:H+n1N7Jq0
ひな「じいじはわしを救うために、世界の禁忌に手を出してしまった」

ひな「その力でわしは陽太達を助けてきたが…」

ひな「世界はその存在を許さなかった」


ひな「だからわしは、世界に終わらされた」

ひな「世界が終わるのは、わしだけじゃった」

天使「・・・・・」

13: 2020/12/31(木) 19:54:14.55 ID:H+n1N7Jq0
ひな「わしは受け入れてるつもりだったんじゃが…」

ひな「あそこでわしがわがままを言えば、どうにかなったのかもしれん」

ひな「もっと陽太と、一緒にいられたのかもしれん」

ひな「わしは陽太の事が、大好きだったから…」

ひな「皆や、陽太と一緒に世界に挑めば、あの夏を続けられたのかもしれんのに…」グスッ


ひな「陽太ぁ…」ポロポロ

天使「・・・・・」

14: 2020/12/31(木) 19:58:43.83 ID:H+n1N7Jq0
天使「泣いてるの?」

ひな「泣いとらんわい!この麻婆豆腐が辛いんじゃ!」

天使「そう?私には丁度いいけど」

ひな「お主の舌氏んでないか?」

天使「氏んでるけど…成程ね」

ひな「何か解ったのか?」


天使「あなたの周りでも野球ってやるのね」

ひな「は?」

天使「いえ何でもないわ」

15: 2020/12/31(木) 20:02:03.61 ID:H+n1N7Jq0
天使「聞く限りだと、あなたはまだ完全には氏んでないようね」

ひな「じゃあ何故ここにいるんじゃ?」

天使「それは私にもわからない、でも…」

ひな「でも?」

天使「もしかしたら、神様は本当にいて…」


天使「私とあなたを会わせたかったのかもしれないわね」

ひな「何のために?」

天使「さぁ、気まぐれかもしれないわね」

16: 2020/12/31(木) 20:05:13.60 ID:H+n1N7Jq0
ひな「わしはこれからどうなるんじゃ?」

天使「それはあなたが決める事よ、というか…」


天使「もう、答えは出てるんじゃない?」

ひな「そうじゃな…わしは」



ひな「陽太に、会いたい…」

17: 2020/12/31(木) 20:14:19.91 ID:H+n1N7Jq0
パアア…

ひな「体が…消える…?」

天使「どうやらお別れみたいね」

ひな「戻れるのか?わしは…」

天使「そうね、でも向こうでどうなるかは私にもわからない」

天使「過度な期待はしない方がいいわ」

ひな「うむ、わかった」

18: 2020/12/31(木) 20:17:39.73 ID:H+n1N7Jq0
ひな「お主はまだここにおるのか」

天使「ええ、私もあなたと同じ…」


天使「誰かに助けられた身だから、その人にお礼を言うまではね」

ひな「そうか、会えるといいな、色々世話になった」

天使「どういたしまして、あなたもお元気で」

19: 2020/12/31(木) 20:21:35.92 ID:H+n1N7Jq0
ひな「そうじゃ、まだ名乗ってなかったな」

ひな「わしは佐藤ひな、お主は?」


天使「立華…かなでよ」

ひな「そうか…来世で会えるといいな、かなで」

かなで「そうね、楽しみにしてるわ、ひな」

20: 2020/12/31(木) 20:25:08.98 ID:H+n1N7Jq0
フッ

天使「行っちゃった…」

天使「さて、私も…」


イタ!テンシダ!


カクゴシロー!




天使「あの人に会うまで、ここにいないといけないわね」


天使「ガードスキル、ハンドソニック」シャキン

21: 2020/12/31(木) 20:27:52.37 ID:H+n1N7Jq0
陽太「ふぅ…今日もいい天気だね、ひな」

ひな「・・・・・」ニッ

陽太「こんな日は散歩が一番…」



ひな「…!」


タタタ…


陽太「ちょっ…どこ行くのひな!?」

22: 2020/12/31(木) 20:30:17.13 ID:H+n1N7Jq0
ガシッ

少女「?」

ひな「まーぼ!まーぼ!」

少女「あら、可愛いお嬢さんね、何か用かしら?」

少女「でも何でこの子私の好物知ってるのかしら…」

23: 2020/12/31(木) 20:33:56.34 ID:H+n1N7Jq0
陽太「ハァハァ…ひないつの間にこんなに走れ…」

陽太「いたいた…って」

少女「あら、この子の保護者?」

ひな「よーた!」

陽太「すみません、ひなが何かご迷惑を?」

少女「大丈夫よ、この子とてもいい子だもの」

ひな「~♪」スリスリ

24: 2020/12/31(木) 20:38:09.50 ID:H+n1N7Jq0
少女「どうせ人を待たせてるし、いい暇つぶしになったわ」

陽太「人って、もしや…」

ひな「かなで、すきなひと~?」

少女「ええ、その通りよ」

陽太(彼氏持ちか…)


かなで(あら、私名乗ったかしら…?)

25: 2020/12/31(木) 20:45:28.28 ID:H+n1N7Jq0
??「おーいかなでー!」タタタ…

かなで「あら、来たみたいね、結弦」

結弦「スマンスマン、遅れ…って」


ひな「・・・・・」ニコニコ

陽太「は、ハハハ…」

26: 2020/12/31(木) 20:49:17.13 ID:H+n1N7Jq0
結弦「この人達は?」

かなで「さっき知り合って意気投合しちゃったのよ」

結弦「そうか、俺は音無結弦だ」

陽太「あ、僕は成神陽太です、こっちは佐藤ひな」

ひな「・・・・・」ペコ

27: 2020/12/31(木) 20:51:27.99 ID:H+n1N7Jq0
結弦「そうか、よろしく…」スッ

ひな「!」ビク

かなで「大丈夫よ、この人はとてもいい人だから」

ひな「ほん…と…?」

かなで「ええ」

28: 2020/12/31(木) 20:54:01.60 ID:H+n1N7Jq0
結弦「ところでお2人はご姉妹で?」

陽太「いや、なんというか…」

ひな「ひな、ようたすきー!」ギュッ

陽太「ひ、ひな///」


かなで「どうやら私達と同じみたいね」

結弦「そうだな」

29: 2020/12/31(木) 20:57:19.17 ID:H+n1N7Jq0
かなで「さて、そろそろ行きましょうか結弦」

結弦「本当に行くのか…?」

かなで「当たり前じゃない、最近密かに有名な…」


かなで「堕天使麻婆ラーメンを食べるまではね!」

結弦「本当に大丈夫か…?」

30: 2020/12/31(木) 21:03:45.80 ID:H+n1N7Jq0
陽太(あれ?それって神宮司さんが最近開発したラーメンでは…)

陽太「あ、あの…」

結弦「ん?」





ピピピ…



2人「「おっと電話が…」ピッ



陽太「どうした阿修羅?」

結弦「おお日向か、どうした?」

31: 2020/12/31(木) 21:07:45.59 ID:H+n1N7Jq0
陽太「えっ!?」

結弦「気晴らしに来たバッティングセンターで意気投合した奴と野球の試合することになっただと!?」



日向『そーなんだよー!ユイの奴もヒートアップしちゃってさ…』

阿修羅『杏子ちゃんがすげーやる気になっちゃってさ、とりあえず人集めてくれ!頼む!』


結弦「はぁ、まったく…」

陽太「大変なことになったね…」

32: 2020/12/31(木) 21:10:50.28 ID:H+n1N7Jq0
結弦「というわけだかなで、麻婆ラーメンはちょっとお預けだ」

かなで「仕方ないわね」

陽太「まぁ頑張ろうよ、それに…」


陽太「そのラーメンの製作者と僕知り合いですし」

かなで「あらそう、じゃあお昼はみんなで麻婆ラーメンね」

33: 2020/12/31(木) 21:12:53.79 ID:H+n1N7Jq0
かなで「ひなも野球やる?」

ひな「やるー!」

かなで「フフッ、じゃあ沢山ホームラン打たないとね」

ひな「うつー!」




陽太「おーい!」

結弦「2人共行くぞー!」

かなで「ええ」

34: 2020/12/31(木) 21:14:27.88 ID:H+n1N7Jq0
ひな(また会えたの、かなで)


かなで(しあわせそうにしてるみたいね、ひな)



~おわり~

35: 2020/12/31(木) 21:15:45.29 ID:H+n1N7Jq0
これで終わりです

色々大変でしたがみんな幸せそうで良かったです(鈴木組はどうなったかわかりませんが)

でもあの世界高松…高城君いるんですよね…

36: 2020/12/31(木) 21:24:07.52

しれっと阿修羅と伊座並さん一緒に行動してて笑った

引用元: 【神様になった日】ひな「天から陽に還る日」【AB】