1: 2021/02/06(土) 22:00:43.550 ID:w9XtEqAr0
友「随分遠くまで来たもんだな…東京と比べてのどかな所だぜ」

男「…お腹空いてないか?そろそろサービスエリアで休憩しようぜ」

友「そうだな。今何時だろ…スマホスマホ…」

友「……ん?あれ?」

男「どうした?」

友「スマホがない…どこかに落としたかも」

男「え?大丈夫か…?もし拾った人に中身を見られたら大変なことに…」

友「ロックかけてあるからその点は心配ないけど…あれ~困ったな…」

友「なあ俺のスマホに電話かけてくれないか?見つけた誰かが出てくれるかも」

男「ああ、わかった」

2: 2021/02/06(土) 22:03:15.579 ID:w9XtEqAr0
友「ありがとな。マジで恩に着るわ」

男「いいんだよ。俺達、親友だろ」ピポパ

プルルルルルル…プルルルルルル…

友「やっぱり出ない?」

男「うーん…他人のスマホにかかってきた電話を取るのは皆ちょっと抵抗があるのかな」

友「マナーモードにしてあるから鳴ってても誰も気づかないかも…」

プルルルルルル…ガチャッ

男「あっ」

通話先「……もしもし?」

男「もしもし、こんばんは…」

3: 2021/02/06(土) 22:04:15.700 ID:w9XtEqAr0
男「あの~それ友人のスマホなんですけどどこで拾いました?」

男「どこかに落としちゃったみたいで友人が困ってるんです。それで今電話して探してるんですが…」

通話先「あ、そういうことでしたか。こちらのスマホは公園のトイレに落ちてましたよ。障害者用の」

男「あ~そうでしたか。ありがとうございます」

通話先「今から交番に届けに行こうとしてた所なんですが、その必要はなさそうですね」

通話先「私公園に戻りますので、そちらでスマホお渡しします。入口辺りで待ってますね」

男「え、いいんですか?僕達けっこう遠い場所にいるのでそちらまで時間がかかりそうなんですけど…」

通話先「いいんですよ。特に用事もありませんし」

4: 2021/02/06(土) 22:05:57.475 ID:w9XtEqAr0
男「すみません、本当にありがとうございます。すぐそちらに向かいますので」

通話先「急がなくて大丈夫ですよ。それでは」

男「はい、じゃあまた」ピッ

友「どこにあったって?」

男「女性の声だった。公園のトイレに落ちてたってよ」

友「あ~あそこか…お前と電話しててそのまま置きっぱなしだった…」

男「危うく交番に持ってかれる所だったぜ。すぐに引き返さないと」

友「悪いな本当に。お前には借りを作ってばかりだな」

男「いいんだよ。その代わり…」

友「わかってる。逃げ切れたら約束の物渡してやるからよ」

7: 2021/02/06(土) 22:08:04.306 ID:w9XtEqAr0
ブロロロロロ…キィ

友「間違いない、ここの公園だ」

男「じゃあ取ってくるよ。お前は車の中で待っててくれ」

友「ああ」

バタンッ

男「入口で待ってるって言ってたな…」スタスタ

男「入口…入口……」

男「あれ…?入口ここだけだよな?誰もいないぞ…」

男「…もっとよく探してみるか。近くにいるかも」スタスタ

8: 2021/02/06(土) 22:10:46.293 ID:w9XtEqAr0
ラジオ「只今の時刻は午前4時…現在も捜索活動が続いてますが、犯人は未だに逃走中……ザザ…」

ラジオ「ザ……本店の金庫に忍び込み、現金およそ……円を盗んだとされる1人の男性…およそ500万円の懸賞金を……ザザーザ…」

友「……」

ガチャッ

友「うおっ、遅かったな。俺のスマホは?」

男「いなかった…」

友「え?」

男「誰もいないんだよ。本当にこの公園で合ってるのか?」

友「ああ、間違いなくここで落としたはずだが」

男「おかしいな…もう一度かけてみるか」ピポパ

9: 2021/02/06(土) 22:11:38.940 ID:w9XtEqAr0
プルルルルルル…プルルルルルル…

友「スピーカーにしてくれないか」

男「ああ」ポチッ

プルルルルルル…ガチャッ

男「あ、もしもし?」

通話先「……」

男「公園に着いた所なんですけど今あなたどこにいるんですか?」

通話先「……」

男「聞こえてます?もしもし?」

10: 2021/02/06(土) 22:13:14.924 ID:w9XtEqAr0
男「え…ずっと無言なんだけど怖っ…何これ…」

友「待って。何か聞こえない?」

通話先「……ぁ………っ…」

友「誰かが話してる…?」

男「えぇ…?」

通話先「……ねえ…いつになったら帰してくれるの…」

通話先「帰す訳ないだろ。お前は見てはいけない物を見たんだからな」

通話先「ねえお願い見逃して…誰にも言わないから……」

通話先「うるっせえな!!今ここで頃してやろうか!?あぁん!!?」

11: 2021/02/06(土) 22:14:11.838 ID:w9XtEqAr0
通話先「別にいいんだぞ?今頃すか後で頃すかの違いだからな。少しでも長生きしたけりゃじっとしてろよ」

通話先「……」

男「…え?これヤバいやつじゃ…?」

友「嘘だろ…」

通話先「チッ…トイレ行きたくなってきた……」

通話先「ブォン…ブロロロ…キキーッ」

通話先「…じっとしてろよ。逃げるんじゃねえぞ」

通話先「バタンッ」

12: 2021/02/06(土) 22:14:46.884 ID:w9XtEqAr0
通話先「…もしもし」

男「あ、もしもし?」

通話先「あ、あの…助けてください…」

男「いったい何があったんですか?」

通話先「誘拐されました…知らない人に…」

男「え!?」

通話先「ずっと公園の入口に1人で待ってたんですけど…そしたらいきなり誰かに襲われて……」

通話先「後ろから首にナイフを突きつけられたんです…それで金を出せって脅されて…」

通話先「それで…顔を見たら頃すって…金だけ出したら命だけは助けるって…そう言われて……グスッ…」

13: 2021/02/06(土) 22:16:29.212 ID:w9XtEqAr0
男「大丈夫ですか…?」

通話先「大丈夫な訳ないですよ!この後殺されるんですよ私…!」

通話先「顔を見られたからには口封じさせる必要があるって…無理やり車に押し込められて…」

友「見ちゃったんですか顔」

通話先「つい気になっちゃって…」

男「うーん…どうする?」

友「どうするって…関わりたくねえよこんな事件」

友「もうスマホは諦めるしかない。俺達も早くここを離れないとまずいだろ」

男「そうだな」

14: 2021/02/06(土) 22:17:29.267 ID:w9XtEqAr0
通話先「あの…御手数ですがスマホのパスワード教えてくれませんか…?」

友「え?」

通話先「ロックかかってて警察に通報できないんです。お願いですからパスワードだけ教えてください」

友「……嫌です」

通話先「え!?何でですか!?」

友「何でって…どうして見ず知らずの人にパスワード教えなきゃいけないんですか」

通話先「人の命がかかってるんですよ!?教えてくださいよ!お礼なら後でいっぱいしますから!!」

友「もういりませんよそんなの」

男「自分のスマホ持ってないんですか?」

通話先「誘拐犯に取られてしまいました…何とかこのスマホだけは隠し通せましたけど…」

15: 2021/02/06(土) 22:18:53.378 ID:w9XtEqAr0
通話先「とにかくパスワード教えてください!お願いします!」

友「いや無理無理。中身見るでしょ絶対」

通話先「本当に何も見ませんから!警察に通報するだけですから!」

友「いいや絶対に見る。俺にはわかる絶対見る」

通話先「ああ…!わかりました!もう自分で解きますよ!」

友「え…!?」

通話先「0000から9999までひとつずつ解いていけばいつかは当たりますから。5回外しても鍵かからないタイプですし、自力で解いてみせます」

友「ちょっと待ってください!!やめてくださいよ!人のスマホ勝手に覗き見するつもりですか!?」

通話先「見ないって言ってるでしょ!もういいです!自分でパスワード解いて警察に…!」

17: 2021/02/06(土) 22:19:42.960 ID:w9XtEqAr0
男「俺達が今から助けに行きますから!!」

通話先「え?」

友「え?」

男「…俺達がそっちまで助けに行きます。だからパスワードを解除するのだけはやめてください。お願いします」

通話先「いや……え?そこまでするくらいならパスワード教えてくれても…」

男「いいから!今どこにいるんですか?教えてください」

通話先「えっと…山の中です」

男「もう少し具体的に教えてくれませんか」

通話先「えぇ…あ、山梨県の看板を見かけたわ。たぶん西に向かってるんだと思う」

男「西……わかりました。また後でかけ直します」ピッ

18: 2021/02/06(土) 22:21:13.747 ID:w9XtEqAr0
男「行こう。急いでスマホ回収しに行くぞ」

友「ああ……本当に悪いな」

男「気にすんな。スマホの中身見られたらさすがにヤバいだろ」

男「計画のメモとか証拠の写真とかいろいろ入ってるんだろ。一応聞くけどパスワードの数字いくつなんだ?」

友「1228…俺の誕生日だ」

男「それはまずいな。解かれる前に急いで助けに行かないと」ガッタン

ブォン…ブロロロロロ……

20: 2021/02/06(土) 22:24:42.056 ID:w9XtEqAr0
ブロロロロロ…

友「けっこう進んだな…一旦電話かけた方がいいんじゃないのか?」

男「そうだな」ピポパ

プルルルルルル…ガチャッ

男「あ、すぐに出た」

通話先「……」

友「どうだ?」

男「無言だ。だがかすかにエンジン音が聞こえる…まだ車の中みたいだな」

通話先「ポーン…200メートル先、町原村4丁目、左方向…」

21: 2021/02/06(土) 22:26:40.163 ID:w9XtEqAr0
男「町原村…?」

友「そう言ったのか?」

男「たぶんカーナビの声だ。ちょっとそのカーナビで調べてみてくれ」

友「……」ピコピコ

友「あった…隣県の山の中だ」

男「ここから北西か…」

通話先「ポーン…目的地周辺です。運転お疲れ様でした」

男「ん?目的地周辺…?」

友「着いたのか?」

男「ああ、そうみたいだ」

22: 2021/02/06(土) 22:27:52.642 ID:w9XtEqAr0
通話先「…下りろ」

通話先「ねえ…もうお願いだから家に帰して…」

通話先「下りろって言ってんだよ!来い!!」

男「…そこまでどれくらいだ?」

友「1時間ちょっとだな」

男「よし、急ごう」

ウーーーーーウゥゥゥゥゥ…

男「!!」

友「な、何だ!?」

パトカー「前の車前の車、路肩に止まりなさい」

男「うわぁ……」

24: 2021/02/06(土) 22:29:20.885 ID:w9XtEqAr0
警察A「スピード超過。おまけに電話しながら運転してたよね今」

男「す、すみません…」

警察A「すみませんじゃないよ!謝るくらいなら最初からやるんじゃないよ!」

警察B「ちょっと免許証見せなさい」

男「いや、あの…」

警察B「見せなさい!早く!!」ドンドンッ

友「……」ドサッ

警察AB「「え……?」」

26: 2021/02/06(土) 22:32:52.989 ID:w9XtEqAr0
友「はいこれ、たぶん100万。これだけあれば違反金足りるでしょ」

警察A「そ、そんな金どこから…!」

友「いらないんですか?」

警察AB「「……」」

友「じゃあ、急いでるんで俺達」

男「えっと…では」

警察B「あっちょっと!」

ブォン…ブロロロロロ……

男「良かったのか渡して…」

友「あんなのはした金だ。こんな所でグダグダしてる場合じゃないだろ。前見ろ」

男「あ、ああ…」

27: 2021/02/06(土) 22:34:21.426 ID:w9XtEqAr0
通話先「キャッ!」

通話先「しばらくここでおとなしくしてやがれ。絶対逃げるんじゃねえぞ」

通話先「バタンッ」

男「……」

友「……」

通話先「……もしもし」

男「もしもし?今話せますか?」

通話先「はい…」

男「今あなたのいる場所に向かっています。もう少しだけ待っていてください」

28: 2021/02/06(土) 22:36:34.335 ID:w9XtEqAr0
通話先「すみません…ありがとうございます本当に…」

男「いえ。あ、着く前に犯人の特徴とか教えてくれませんか?」

通話先「犯人…えっと…黒い服に黒いズボンで…それから帽子を被ってるわ」

男「あなたは今建物の中にいますか?どんな建物ですか?」

通話先「白い廃ビルの最上階。たぶん3階くらいだと思う…」

友「ちょっと代わってくれ」

男「え?ああ…」

友「おい!再三にわたって言うがパスワードだけは絶対解除するなよ!俺達が来るまで待ち受けは触るな!わかってるな!?」

通話先「今0000~0800まで試しましたんですけど…」

29: 2021/02/06(土) 22:39:11.547 ID:w9XtEqAr0
友「は!?ちょっ…やめろって言っただろうが!」

通話先「こっちは一大事なんですよ!?警察くらい呼ばせてくれたっていいじゃないですか!」

通話先「いい加減教えてくださいよ!このまま1000まで解いちゃいますよ!」

友「ああ…1000までなら別にいいよ、好き放題試してくれ」

通話先「…ということは0800~1000の中に正解はないということですね?」

友「あっしまった!余計なヒントを…!」

通話先「もしパスワードが何らかの記念日や誕生日だと考えれば…だいたい絞れてきたわね」

通話先「もし警察より先に辿り着けたらまた電話してください」

30: 2021/02/06(土) 22:40:43.455 ID:w9XtEqAr0
友「ちょ、ちょっと…!待っ…」

ガチャッ
ツー、ツー、ツー…

友「あ…あ……」プルプル

男「友…?」

友「…早くしないとパスワード解かれちまう!」

友「急げ!!スマホの中身を見られたら俺達は終わりだ!!」

男「あ、ああ…!」

ブォォンブロロロロロ…

31: 2021/02/06(土) 22:43:09.579 ID:w9XtEqAr0
ブロロロロロ…キィ
バタンッ

男「白い廃ビル…明らかにここだよな」

友「この車は誘拐犯の物か…?」

男「急ごう。上にいるはずだ」ピポパ

プルルルルルル…ガチャッ

男「あ、もしもし?今3階建ての白い廃ビルの下にいるんですが…」

通話先「お願い早く助けて!殺される…!」

男「落ち着いてください。今建物のどこに…」

32: 2021/02/06(土) 22:45:39.518 ID:w9XtEqAr0
通話先「おい!誰と喋ってるんだ!」

男「!」

通話先「ひっ…!喋ってません喋ってません!」

通話先「それは何だ…!?見せてみろ!」

通話先「いやぁ!助けて!!キャアアアアアアアアアア!!!」

ガチャッ
ツー、ツー、ツー…

男「…急ごう」

友「俺はこっちから探す。お前はそっちの階段から上ってくれ!」

男「ああ、わかった!」

33: 2021/02/06(土) 22:46:52.630 ID:w9XtEqAr0
男「古い階段だ…踏み外さないように気をつけよう」

男「3階…ここか!」ガチャッ

女「……!」

犯人「だ、誰だ!?」

男「助けに来ました!友人のスマホ拾ってくださった方ですよね!」

女「は、はい…!」

犯人「くっ…どうしてここがわかった!お前はいったい何者なんだ!」

男「ただの通りがかりだ。さあ、彼女を放せ!」

犯人「うるせえ!こうなったらお前も頃してやる!」スチャッ

34: 2021/02/06(土) 22:48:07.906 ID:w9XtEqAr0
男「…あまり無関係の人を巻き込みたくなかったんだがな」

犯人「何を言ってやがる!このナイフで滅多刺しにしてやるぜ!!」ダッ

パァンッッッ

犯人「ぐはぁっ!!」バタッ

女「!?」

友「あっぶね…大丈夫か?」

男「ああ、俺は何とも」

犯人「ぐっ…後ろにも人がいたとは…!」

男「大丈夫ですか?今ロープほどきますね」

女「あ…ありがとうございます…!」

35: 2021/02/06(土) 22:50:19.979 ID:w9XtEqAr0
犯人「う……足が…ぐぅっ!」

友「拳銃捨てずに取っておいて良かったぜ」

犯人「貴様…何でそんなもの持ってやがるんだ…!」

友「お前もバカだよなぁ、こんなチマチマとした金のために人ひとり殺そうとするなんて」

友「遊ぶ金が欲しけりゃもうちょいデカい財布とか狙えやマヌケが。人に迷惑かけるんじゃねえよ」

ウーーーーーウゥゥゥゥゥ……

女「パトカーのサイレン…助かったのね、私……」

男「これで全部おしまいだ。せいぜい牢の中でクソみたいな人生でも送ってろ」

犯人「うぅ……」

36: 2021/02/06(土) 22:51:24.582 ID:w9XtEqAr0
女「あの、ありがとうございました…!本当にもう…何とお礼を言えばいいか…」

友「お前のために助けた訳じゃねえよ」ボソ

男「おケガはありませんか?」

女「はい、私は大丈夫です…」

女「あの…すみません、トイレ行ってきます。あれからずっと我慢してたので…」

男「あ、わかりました」

友「早く戻ってきてくださいね」

男「……何とか解決できて良かったな」

友「ああ、一時はどうなるかと思ったが、これで無事にスマホも返ってきそうだ」

37: 2021/02/06(土) 22:53:40.358 ID:w9XtEqAr0
男「事情聴取を受けると厄介なことになりそうだ。警察が入ってくる前にここを出よう」

友「そうだな。あの人からスマホ受け取ったらすぐに逃げるか」

男「ああ…」

友「……お前は最高の親友だよ」

男「ん?どうした急に」

友「夜中にいきなり「車で来てくれ」だなんて公園まで呼び出してさ。本当にお前が来てくれて、どれほど救われたことか」

男「まあ初めはビックリしたよ。しばらく会ってないお前からあんな時間に連絡きて」

友「…俺が警察に追われてるって言ったとき、どう思った?」

男「そりゃ通報しようと思ったよ…懸賞金かかってるんだもんな」

38: 2021/02/06(土) 22:55:37.453 ID:w9XtEqAr0
男「だが分け前の半分をくれるとなれば話は別だ。俺はどこまでもお前に協力するぜ」

男「例え日本中が敵になっても俺はお前の味方だ。な?」

友「ふっ…良い友を持ったぜ俺は」

ウゥゥゥゥゥウーーーーー…

男「にしても遅いなあの人…トイレはすぐ下にあったはずだが…」

友「……ん?あのパトカーって誰から通報受けて来たんだ…?」

男「あ……そういえばそうだ…周りに人影なんてなかったよな…?」

友「じゃあいったい誰が…」

男「……」

友「……」

39: 2021/02/06(土) 22:58:18.969 ID:w9XtEqAr0
女「直前になってようやくパスワードを当てることができて良かったわ…」

女「結局警察が来る前にあの人達が助けに来てくれたけど、もう少し遅かったらどうなってたことか…」

女「……あの人は何をそこまでパスワードを教えたがらなかったんだろう?」

女「あれほど中身を見られるのを拒んでたんだもの、きっと驚くほどの秘密があるんだわ」

女「どれどれ…女装姿の写真でも入ってたりして…」ピコピコ

女「…金庫略奪計画?」

女「何これ…犯人の車の中で流れてた金庫破りに遭った銀行の内部画像やデータまで……」

女「ま、まさかこのスマホの持ち主って……」ピコピコ

女「……!!」

40: 2021/02/06(土) 23:00:27.223 ID:w9XtEqAr0
女「やっぱり…窃盗容疑で指名手配されてるあの男性だわ!」

女「大変…!すぐ警察に…」


男「見 つ け た」ガシッ


女「え─────



パァンッッッ





-おわり-

41: 2021/02/06(土) 23:02:09.458


警察が来てるのに発砲しちゃったらすぐ拳銃所持してるのバレて結局捕まっちゃうな

46: 2021/02/06(土) 23:51:18.718
発想はよかった

引用元: 男「それ友人のスマホなんですけどどこで拾いました?」通話先「公園に落ちてましたよ」