1: 2009/01/29(木) 22:50:45.46 ID:TcdijfJl0
女「ポッキー食べる?」
男「ん、食べる」
女「はいっ」
男「ありがと・・・・・・」モグモグ
女「ぱくっ♪」
男「(反対側からっ!?////)」
女「・・・・・・」ムグムグ
男「(近い、唇近いって!/////)」
男「うわっ・・・」
女「あ、先に口離したから、おと君の負けね♪」
男「何にだよ」
女「ポッキーゲーム」
男「そんなルールだったのか」
4: 2009/01/29(木) 22:54:23.85 ID:TcdijfJl0
女「そ、だから罰ゲーム」
男「なんでそうなるんだよ」
女「だっておと君負けたでしょ?」
男「そうだけどさ、理不尽じゃない?」
女「そう?」
男「そうだよ!」
女「そっか・・・・・」シュン
男「ああ、わかった、わかったから泣くな」
女「本当?」
男「ああ、罰ゲームだってなんだってどんと来いだ!」
女「じゃあ、買い物行ってきて?」
男「わかった。何を買ってくればいいんだ?」
女「プリッツ」
男「・・・了解」
男「なんでそうなるんだよ」
女「だっておと君負けたでしょ?」
男「そうだけどさ、理不尽じゃない?」
女「そう?」
男「そうだよ!」
女「そっか・・・・・」シュン
男「ああ、わかった、わかったから泣くな」
女「本当?」
男「ああ、罰ゲームだってなんだってどんと来いだ!」
女「じゃあ、買い物行ってきて?」
男「わかった。何を買ってくればいいんだ?」
女「プリッツ」
男「・・・了解」
6: 2009/01/29(木) 22:59:10.39 ID:TcdijfJl0
男「ってなわけで買ってきました」
女「わーい、プリッツ~♪」
男「はい」
女「ありがと・・・・・・」ムグムグ
男「俺も食うか・・・・・・」モグモグ
男「(しかし、美味しそうに食べるよな)」チラリ
男「(さっきの仕返ししてやろうか?)」ゴクリ
男「(でも、万一キスしちゃったらどうすんだ、俺?)」
男「(だが、ここで逃げたら男がすたる!俺はやるぞ!)」
女「ごちそうさまでした♪」
男「・・・・・・もう全部食べたの?」ガックシ
女「うん、美味しかったよ♪」
女「わーい、プリッツ~♪」
男「はい」
女「ありがと・・・・・・」ムグムグ
男「俺も食うか・・・・・・」モグモグ
男「(しかし、美味しそうに食べるよな)」チラリ
男「(さっきの仕返ししてやろうか?)」ゴクリ
男「(でも、万一キスしちゃったらどうすんだ、俺?)」
男「(だが、ここで逃げたら男がすたる!俺はやるぞ!)」
女「ごちそうさまでした♪」
男「・・・・・・もう全部食べたの?」ガックシ
女「うん、美味しかったよ♪」
9: 2009/01/29(木) 23:02:38.86 ID:TcdijfJl0
男「もう少し、何か買ってこようか?」
女「え、いいの?」
男「ああ、食い足りないだろ?」
女「そりゃあそうだけど、おと君にしては珍しいね」
男「そう?」
女「いつもお腹一杯食べさせてくれないじゃん」
男「そんなに買ってくるわけないだろ?」
女「えー」
男「まあ、色々買ってくるから待ってなよ」
女「うん♪」
男「(今度こそ、ポッキーゲーム的にキスをしてやるっ)」
女「え、いいの?」
男「ああ、食い足りないだろ?」
女「そりゃあそうだけど、おと君にしては珍しいね」
男「そう?」
女「いつもお腹一杯食べさせてくれないじゃん」
男「そんなに買ってくるわけないだろ?」
女「えー」
男「まあ、色々買ってくるから待ってなよ」
女「うん♪」
男「(今度こそ、ポッキーゲーム的にキスをしてやるっ)」
12: 2009/01/29(木) 23:06:15.26 ID:TcdijfJl0
男「ただいま帰りました」
女「遅い!待ち焦がれたよ!!」
男「ごめん、レジが混んでてさ」
女「まあ、それはいいや。何買ってきたの?」
男「ほい」
女「おおっ、ジャンボフランク♪」
男「甘いものばかりじゃ飽きると思って(これで女のスレンダーな体をキスからのコンボで・・・)」
女「ありがと。いっただきまーす」ハムッ
男「(よし、これで・・・って逆側棒じゃねぇか、俺のバカっ)」
女「遅い!待ち焦がれたよ!!」
男「ごめん、レジが混んでてさ」
女「まあ、それはいいや。何買ってきたの?」
男「ほい」
女「おおっ、ジャンボフランク♪」
男「甘いものばかりじゃ飽きると思って(これで女のスレンダーな体をキスからのコンボで・・・)」
女「ありがと。いっただきまーす」ハムッ
男「(よし、これで・・・って逆側棒じゃねぇか、俺のバカっ)」
16: 2009/01/29(木) 23:11:31.01 ID:TcdijfJl0
女「アムアム、んっ、ピチャピチャ」
男「(しっかし、工口そうに食べるなあ)」
女「レロレロ、チュパチュパ」
男「(うひゃあ、これは目の毒だ)」
女「ペロッ、スィー♪」
男「(おおっ、裏筋まで)」
女「んぷっ、はぁ、おいひい♪」
男「(たまんねえ、もう無理)」
男「ちょっとトイレ行ってくるわ」
女「らめだよ!」ガシィ
男「え?」
女「食事中にトイレはマナー違反でしょ」
男「ごめんなさい」
女「わかればいいの。レロレロ」
男「(その食べ方はマナー違反じゃないのかっ!)」
男「(しっかし、工口そうに食べるなあ)」
女「レロレロ、チュパチュパ」
男「(うひゃあ、これは目の毒だ)」
女「ペロッ、スィー♪」
男「(おおっ、裏筋まで)」
女「んぷっ、はぁ、おいひい♪」
男「(たまんねえ、もう無理)」
男「ちょっとトイレ行ってくるわ」
女「らめだよ!」ガシィ
男「え?」
女「食事中にトイレはマナー違反でしょ」
男「ごめんなさい」
女「わかればいいの。レロレロ」
男「(その食べ方はマナー違反じゃないのかっ!)」
17: 2009/01/29(木) 23:14:22.02 ID:TcdijfJl0
女「ごちそーさまでした♪」
男「お粗末さまでした(やっと解放された・・・)」
女「他には何買って来たの?」
男「えーっと、カ口リーメイト」
女「何味?」
男「フルーツ味!」
女「一番好きな味だ♪覚えててくれたんだ?」
男「もちろん」
女「いっただきまーす♪」ムグッ
男「(よし、今度こそっ)」
女「~♪」ムグムグ
男「(普通に食べてる・・・)」
男「(かくなるうえは、俺が囮になって!)」ハムッ
女「・・・・・・」ジィ
男「・・・・・・」ゴクリ
女「ガンバレ、ワカゾー」ポンポン
男「お粗末さまでした(やっと解放された・・・)」
女「他には何買って来たの?」
男「えーっと、カ口リーメイト」
女「何味?」
男「フルーツ味!」
女「一番好きな味だ♪覚えててくれたんだ?」
男「もちろん」
女「いっただきまーす♪」ムグッ
男「(よし、今度こそっ)」
女「~♪」ムグムグ
男「(普通に食べてる・・・)」
男「(かくなるうえは、俺が囮になって!)」ハムッ
女「・・・・・・」ジィ
男「・・・・・・」ゴクリ
女「ガンバレ、ワカゾー」ポンポン
20: 2009/01/29(木) 23:18:10.39 ID:TcdijfJl0
男「(くそっ、本来の趣旨を忘れてしまった。)」
男「(俺から仕掛けるから意味があるというのに・・・)」
男「(ええい、こうなったら最終兵器だ)」
男「デザート、食べる?」
女「食べる!」
男「ジャジャーン、皆大好きトッポの登場!」
女「おおっ、逆ポッキーだね」
男「逆ポッキーって・・・」
女「ポッキーと逆でチョコが内側なんだよ」
男「知ってるよ」
女「むぅ」
男「まあ、ほらほら、お食べなさい」
女「うん、いただきます」ムグムグ
男「(俺から仕掛けるから意味があるというのに・・・)」
男「(ええい、こうなったら最終兵器だ)」
男「デザート、食べる?」
女「食べる!」
男「ジャジャーン、皆大好きトッポの登場!」
女「おおっ、逆ポッキーだね」
男「逆ポッキーって・・・」
女「ポッキーと逆でチョコが内側なんだよ」
男「知ってるよ」
女「むぅ」
男「まあ、ほらほら、お食べなさい」
女「うん、いただきます」ムグムグ
22: 2009/01/29(木) 23:20:01.78 ID:TcdijfJl0
男「(よし、今度こそ!)」
女「~♪」モグモグ
男「(・・・!なん・・・だと!?)」
男「(先端を手で持って食べている・・・これじゃどうにもできない)
男「(結局、全部失敗か・・・)」
女「どうしたの?トッポ嫌い?」
男「いや、そんなことはないけど」
女「じゃあ、お腹一杯になっちゃった?」
男「そうでもないけど?」
女「さっきから、空を見て何にも食べてないから、心配になっちゃって」
男「!大丈夫だよ!ああ、お腹空いたなあっと」
女「ごめん、全部食べちゃった」
男「マジですか」
女「~♪」モグモグ
男「(・・・!なん・・・だと!?)」
男「(先端を手で持って食べている・・・これじゃどうにもできない)
男「(結局、全部失敗か・・・)」
女「どうしたの?トッポ嫌い?」
男「いや、そんなことはないけど」
女「じゃあ、お腹一杯になっちゃった?」
男「そうでもないけど?」
女「さっきから、空を見て何にも食べてないから、心配になっちゃって」
男「!大丈夫だよ!ああ、お腹空いたなあっと」
女「ごめん、全部食べちゃった」
男「マジですか」
23: 2009/01/29(木) 23:22:18.65 ID:TcdijfJl0
女「でも、他にも何か買ってきてるんでしょ?」
男「いやあ、それがトッポで終わり・・・。明日は誕生日だっていうのに財布の中が・・・ごめんな」
女「そうだったの・・・?ごめんね、私のせいで」
男「別に、そんな気にしなくても・・・」
女「そうだ!私飴ちゃん二つ持ってたんだ!一つあげるね」
男「そ、そんな気にしなくてもいいよ」
女「ううん、私のせいだもの。はい」
男「ん、ありがと・・・・・・//////」
女「私も舐めよっと♪」パクッ
男「いただきま・・・あ゛」ポテッ
飴「ころころころ」
男「いやあ、それがトッポで終わり・・・。明日は誕生日だっていうのに財布の中が・・・ごめんな」
女「そうだったの・・・?ごめんね、私のせいで」
男「別に、そんな気にしなくても・・・」
女「そうだ!私飴ちゃん二つ持ってたんだ!一つあげるね」
男「そ、そんな気にしなくてもいいよ」
女「ううん、私のせいだもの。はい」
男「ん、ありがと・・・・・・//////」
女「私も舐めよっと♪」パクッ
男「いただきま・・・あ゛」ポテッ
飴「ころころころ」
24: 2009/01/29(木) 23:24:36.23 ID:TcdijfJl0
男「あー・・・落としちゃった」
女「・・・・・・」
男「ごめんな、折角貰ったのに」
女「・・・・・・チュッ」
男「!?/////////」
女「ぷはぁ、・・・・・・私のあげる」
男「ん、あ、ありがと///」
男「(こいつ、俺が躊躇していたことをあっさりと・・・)」
男「(それに、自分の食べ物を渡すなんて・・・何があったんだ?)」
女「おと君、話があるんだけど、いいかな?」
男「あ、ああ」
女「・・・・・・」
男「ごめんな、折角貰ったのに」
女「・・・・・・チュッ」
男「!?/////////」
女「ぷはぁ、・・・・・・私のあげる」
男「ん、あ、ありがと///」
男「(こいつ、俺が躊躇していたことをあっさりと・・・)」
男「(それに、自分の食べ物を渡すなんて・・・何があったんだ?)」
女「おと君、話があるんだけど、いいかな?」
男「あ、ああ」
25: 2009/01/29(木) 23:27:23.09 ID:TcdijfJl0
彼女と出会ったのは、数ヶ月前、年度明けの麗らかな日のことだった。
俺はテレビで紹介されたお店に晩御飯を食べにいったんだ。
男「うわぁ、やっぱり混んでるなぁ」
店員「しゃーさーせー、お一人様ですか?」
男「はい。しばらく待ちますか?」
店員「相席でよろしければすぐご用意できますけど」
男「かまいませんよ。」
店員「かしこまりました。一名様はいりまーす」
店員「こちらへどうぞ~」
女「~♪」ハグハグ
男「(なんなんだ、この女の人)」
店員「ご注文お決まりになりましたらお呼びくださいませ~」
女「~♪」モグモグ
男「(牛丼をおかずにご飯を食べてる・・・)」
女「あ、店員さん、お代わり」
店員「かしこまりました~」
男「(どっ、どれだけ食べるんだ?)」
俺はテレビで紹介されたお店に晩御飯を食べにいったんだ。
男「うわぁ、やっぱり混んでるなぁ」
店員「しゃーさーせー、お一人様ですか?」
男「はい。しばらく待ちますか?」
店員「相席でよろしければすぐご用意できますけど」
男「かまいませんよ。」
店員「かしこまりました。一名様はいりまーす」
店員「こちらへどうぞ~」
女「~♪」ハグハグ
男「(なんなんだ、この女の人)」
店員「ご注文お決まりになりましたらお呼びくださいませ~」
女「~♪」モグモグ
男「(牛丼をおかずにご飯を食べてる・・・)」
女「あ、店員さん、お代わり」
店員「かしこまりました~」
男「(どっ、どれだけ食べるんだ?)」
26: 2009/01/29(木) 23:29:24.86 ID:TcdijfJl0
男「すいませーん」
店員「はーい」
男「A定食一つください」
店員「あまりもの定食ですねー」
男「・・・・・・じゃあB定食で」
店員「豚の生姜焼き定食ですねー」
女「モグモグ」ジィ
男「はい(なんなんだろう)」
店員「ご注文を確認します。豚の生姜焼き定食が一点ですねー」
男「はい」
女「あ、すいません。私もB定食」
店員「かしこまりましたー」
男「(まだ食べるのか・・・)」
店員「はーい」
男「A定食一つください」
店員「あまりもの定食ですねー」
男「・・・・・・じゃあB定食で」
店員「豚の生姜焼き定食ですねー」
女「モグモグ」ジィ
男「はい(なんなんだろう)」
店員「ご注文を確認します。豚の生姜焼き定食が一点ですねー」
男「はい」
女「あ、すいません。私もB定食」
店員「かしこまりましたー」
男「(まだ食べるのか・・・)」
27: 2009/01/29(木) 23:31:00.88 ID:TcdijfJl0
店員「お待たせしましたー」
男「どもです」
店員「豚の生姜焼き定食ですねー」
男「はい。いただきまーす」
女「~♪」モグモグ
男「さすが、テレビで紹介されただけのことはあるな」モグモグ
女「ここ、美味しいですよね」
男「え?ああ、そうですね」
女「初めてこられたんですか?」
男「ええ、昨日テレビで見たんで、来てみようと思って」
女「へえ。初めてだったらD定食お勧めですよ」
男「D定食?」
女「丼ご飯お好み定食です!」
男「へ、へえ、今度食べてみるよ(さっき食べてたやつか)」
女「じゃあ、頼んでおきますね。すいません、D定食一つ」
男「ちょっと待て」
男「どもです」
店員「豚の生姜焼き定食ですねー」
男「はい。いただきまーす」
女「~♪」モグモグ
男「さすが、テレビで紹介されただけのことはあるな」モグモグ
女「ここ、美味しいですよね」
男「え?ああ、そうですね」
女「初めてこられたんですか?」
男「ええ、昨日テレビで見たんで、来てみようと思って」
女「へえ。初めてだったらD定食お勧めですよ」
男「D定食?」
女「丼ご飯お好み定食です!」
男「へ、へえ、今度食べてみるよ(さっき食べてたやつか)」
女「じゃあ、頼んでおきますね。すいません、D定食一つ」
男「ちょっと待て」
29: 2009/01/29(木) 23:33:21.50 ID:TcdijfJl0
男「ごちそうさまでした。(結局一人で食いやがった)」
女「ごちそうさまでした。」
男「しかし、随分沢山召し上がるんですね」
女「ええ・・・変、ですか?」
男「いえ、凄く素敵だと思います」
女「そんなこと言われたの初めてです」
男「あ、気に障ったのなら謝ります。」
女「そんなことないです。ただ・・・」
男「ただ?」
女「嬉しくて///」
男「そうですか」
女「はい、ありがとうございます」
男「いえいえ」
女「それじゃあ、私はこれで」スタスタ
男「はい。じゃ、また」
男「(なんか、不思議な感じの人だったな。)」
男「(また会えるといいな)」
女「ごちそうさまでした。」
男「しかし、随分沢山召し上がるんですね」
女「ええ・・・変、ですか?」
男「いえ、凄く素敵だと思います」
女「そんなこと言われたの初めてです」
男「あ、気に障ったのなら謝ります。」
女「そんなことないです。ただ・・・」
男「ただ?」
女「嬉しくて///」
男「そうですか」
女「はい、ありがとうございます」
男「いえいえ」
女「それじゃあ、私はこれで」スタスタ
男「はい。じゃ、また」
男「(なんか、不思議な感じの人だったな。)」
男「(また会えるといいな)」
30: 2009/01/29(木) 23:35:37.20 ID:TcdijfJl0
さりげなく願った再会は、思ったよりも早く、それも意外な形で訪れた。
今思えば、運命か何かが俺たちを引き合わせようとしているんじゃないか、そんな気がしていた。
友「あー、飲んだ飲んだ♪」
男「おい、飲みすぎじゃないのか?」
友「大丈夫、そうやすやすと千鳥足になぞなりませんぞ」
男「完全にできあがってんじゃねーかw」
友「フヒヒ、そんなことよりどうなんだよ?」
男「何がだよ」
友「今日可愛い女の子見つけたんだろ?」
男「可愛いなんて言ったか?まあ、確かに可愛かったが・・・」
友「だろ?」
男「だろ?じゃねーよ。だが、あれには驚いた」
友「あれってなんだよ?」
男「牛丼をおかずにご飯を食べてたんだ」
友「うげ、信じられん」
男「ただあの食べっぷりはかわいかったな」
友「お前の趣味はわからんよ。彼女にしたら食費がかさむじゃねぇか」
男「ちょwどこからそんな話がw」
友「別に。じゃ、分かれ道だからここで」
男「おぅ、またな」
今思えば、運命か何かが俺たちを引き合わせようとしているんじゃないか、そんな気がしていた。
友「あー、飲んだ飲んだ♪」
男「おい、飲みすぎじゃないのか?」
友「大丈夫、そうやすやすと千鳥足になぞなりませんぞ」
男「完全にできあがってんじゃねーかw」
友「フヒヒ、そんなことよりどうなんだよ?」
男「何がだよ」
友「今日可愛い女の子見つけたんだろ?」
男「可愛いなんて言ったか?まあ、確かに可愛かったが・・・」
友「だろ?」
男「だろ?じゃねーよ。だが、あれには驚いた」
友「あれってなんだよ?」
男「牛丼をおかずにご飯を食べてたんだ」
友「うげ、信じられん」
男「ただあの食べっぷりはかわいかったな」
友「お前の趣味はわからんよ。彼女にしたら食費がかさむじゃねぇか」
男「ちょwどこからそんな話がw」
友「別に。じゃ、分かれ道だからここで」
男「おぅ、またな」
31: 2009/01/29(木) 23:38:02.51 ID:TcdijfJl0
男「お、なんぞもよおしてきた。ここが河川敷で助かったぜ」
男「ふぃ~・・・ん?橋の下にいるのって・・・」
女「クークー」Zzz
男「あの娘だ。寝てる・・・のか?」
女「ん~、もう食べられないよぅ」
男「はは、夢の中でも食べてるのか」
女「なんて言うと思ったか!いくらでも食べてやるっ」
男「・・・・・・食欲旺盛だな」
女「はっ、私のローストチキンカツは!?」
男「あ、起きた」
女「あ、あなたは第二次夕食の時の」
男「なんだ第二次夕食って」
女「私のローストチキンカツ返して!」
男「夢の話まで知るかっ」
男「ふぃ~・・・ん?橋の下にいるのって・・・」
女「クークー」Zzz
男「あの娘だ。寝てる・・・のか?」
女「ん~、もう食べられないよぅ」
男「はは、夢の中でも食べてるのか」
女「なんて言うと思ったか!いくらでも食べてやるっ」
男「・・・・・・食欲旺盛だな」
女「はっ、私のローストチキンカツは!?」
男「あ、起きた」
女「あ、あなたは第二次夕食の時の」
男「なんだ第二次夕食って」
女「私のローストチキンカツ返して!」
男「夢の話まで知るかっ」
32: 2009/01/29(木) 23:40:33.75 ID:TcdijfJl0
男「しかし、なんでこんな所に?」
女「私、家がないんだ」
男「えっ・・・(悪いこと聞いたかな)」
女「エンケーが高くて」
男「エンケー?」
女「ああ、エンゲル係数ってやつ?
男「妙な略し方するなwで、どれくらいなの?」
女「90%超えてるんだよね」
男「待て、それはおかしい。どれだけ食べてるんだ?」
女「普通だよ?一日9食くらい。朝昼夕第一次から第三次まで。」
男「三倍の性能、だと?」
女「戦艦を蹴り飛ばしたわけじゃないよ?」
女「私、家がないんだ」
男「えっ・・・(悪いこと聞いたかな)」
女「エンケーが高くて」
男「エンケー?」
女「ああ、エンゲル係数ってやつ?
男「妙な略し方するなwで、どれくらいなの?」
女「90%超えてるんだよね」
男「待て、それはおかしい。どれだけ食べてるんだ?」
女「普通だよ?一日9食くらい。朝昼夕第一次から第三次まで。」
男「三倍の性能、だと?」
女「戦艦を蹴り飛ばしたわけじゃないよ?」
33: 2009/01/29(木) 23:42:23.38 ID:TcdijfJl0
男「それで、こんなところで寝泊りを?」
女「うん。雨の日なんか大変だよ」
男「だったら、食べる量減らせばいいのに」
女「ダメ!それはできないの!」
男「そうなのか?」
女「そうなの!」
男「そっか。(なんか、ほっとけないな)」
女「じゃあ、私寝るね」
男「そんなところで寝て風邪ひかないのか?」
女「もちろん、体の丈夫さには定評があ・・・・・・クチッ」
男「可愛いくしゃみだなw」
女「ふにゃあ///」
男「よかったら、うちくる?(何言ってるんだ)」
女「え、いいの?」
男「うん、どうせ一人暮らしだし」
女「ありがと」
女「うん。雨の日なんか大変だよ」
男「だったら、食べる量減らせばいいのに」
女「ダメ!それはできないの!」
男「そうなのか?」
女「そうなの!」
男「そっか。(なんか、ほっとけないな)」
女「じゃあ、私寝るね」
男「そんなところで寝て風邪ひかないのか?」
女「もちろん、体の丈夫さには定評があ・・・・・・クチッ」
男「可愛いくしゃみだなw」
女「ふにゃあ///」
男「よかったら、うちくる?(何言ってるんだ)」
女「え、いいの?」
男「うん、どうせ一人暮らしだし」
女「ありがと」
34: 2009/01/29(木) 23:45:17.18 ID:TcdijfJl0
男「というわけで、家まで連れてきてしまった」
男「あの娘はシャワーを浴びているわけだが」ゴクリ
男「>>1には絵心がないので、サービスカットはないのであった」
女「何独り言言ってるの?」
男「別に、なんでも・・・」
女「そう?そんなことよりシャワーありがと」
男「いえいえ。」
女「数ヶ月ぶりで気持ちよかったよ」
男「それは何よりだ(その割に全然匂いしなかったけどな)」
女「そんなことより、自己紹介がまだだったね」
男「そういえば、そうだな」
女「私は、女。よろしくね」
男「俺は男だ。よろしく。」
女「じゃあ、おと君だね」
男「え?」
女「男だからおと君。いや?」
男「ううん、そういう風に呼ばれたの初めてだから///」
女「そっか。ならよかった。おと君♪」
男「(女の子に君づけで呼ばれると照れるな)」
男「あの娘はシャワーを浴びているわけだが」ゴクリ
男「>>1には絵心がないので、サービスカットはないのであった」
女「何独り言言ってるの?」
男「別に、なんでも・・・」
女「そう?そんなことよりシャワーありがと」
男「いえいえ。」
女「数ヶ月ぶりで気持ちよかったよ」
男「それは何よりだ(その割に全然匂いしなかったけどな)」
女「そんなことより、自己紹介がまだだったね」
男「そういえば、そうだな」
女「私は、女。よろしくね」
男「俺は男だ。よろしく。」
女「じゃあ、おと君だね」
男「え?」
女「男だからおと君。いや?」
男「ううん、そういう風に呼ばれたの初めてだから///」
女「そっか。ならよかった。おと君♪」
男「(女の子に君づけで呼ばれると照れるな)」
36: 2009/01/29(木) 23:47:18.16 ID:TcdijfJl0
そんなこんなで、俺たちは一緒に暮らすようになったんだ。
女「ピタリと年の当たる誕生日ゲーム!」
男「なんだよ、いきなり」
女「色々とおと君のこと知りたいな、って思って」
男「直接聞けばいいだろ?」
女「いいの、こっちの方が楽しいんだから」
男「そう?」
女「じゃあ、まず、生まれた月の数だけポッキーを食べます」
男「うん」モグモグ
女「それから、日付の数だけプリッツを食べます」
男「うん」モグモグ
女「最後に生まれた西暦の年の数だけ、牛丼を食べます」
男「まて、さすがに無理だろ」
女「えー、そうしないと年齢わかんないよ」
男「・・・誕生日はわかるのか?」
女「うん、7月16日でしょ?私と一緒」
男「なんでわかったんだ?」
女「国内で市販されてるお菓子の量は把握してるし」
男「もはや食いしん坊じゃなくてマニアだぞ?」
女「ピタリと年の当たる誕生日ゲーム!」
男「なんだよ、いきなり」
女「色々とおと君のこと知りたいな、って思って」
男「直接聞けばいいだろ?」
女「いいの、こっちの方が楽しいんだから」
男「そう?」
女「じゃあ、まず、生まれた月の数だけポッキーを食べます」
男「うん」モグモグ
女「それから、日付の数だけプリッツを食べます」
男「うん」モグモグ
女「最後に生まれた西暦の年の数だけ、牛丼を食べます」
男「まて、さすがに無理だろ」
女「えー、そうしないと年齢わかんないよ」
男「・・・誕生日はわかるのか?」
女「うん、7月16日でしょ?私と一緒」
男「なんでわかったんだ?」
女「国内で市販されてるお菓子の量は把握してるし」
男「もはや食いしん坊じゃなくてマニアだぞ?」
37: 2009/01/29(木) 23:49:47.64 ID:TcdijfJl0
女「それはそうと、年はいくつなの?」
男「人に物を聞くときは自分からだろ?」
女「ひどい、女の子に年聞くの?」
男「あー、悪かった」
女「私は19歳、165cmの50.5kgだよ」
男「何気に体重までさらっと答えやがった」
女「おと君は?」
男「22歳だけど?」
女「そっか・・・3つも離れたんだ・・・」
男「どうかしたの?年上は嫌い?」
女「別に、そういうことじゃないよ。それよりご飯まだ?」
男「あー、今特製チャーハン作るから待ってて」
女「わーい♪」
こんな、ありふれたようなありふれないような日常が続いていたんだ。
男「人に物を聞くときは自分からだろ?」
女「ひどい、女の子に年聞くの?」
男「あー、悪かった」
女「私は19歳、165cmの50.5kgだよ」
男「何気に体重までさらっと答えやがった」
女「おと君は?」
男「22歳だけど?」
女「そっか・・・3つも離れたんだ・・・」
男「どうかしたの?年上は嫌い?」
女「別に、そういうことじゃないよ。それよりご飯まだ?」
男「あー、今特製チャーハン作るから待ってて」
女「わーい♪」
こんな、ありふれたようなありふれないような日常が続いていたんだ。
38: 2009/01/29(木) 23:51:48.01 ID:TcdijfJl0
男「話ってなに?」
女「あのね、驚かないで聞いて欲しいんだけど」
男「うん」
女「私、実は氏んでるの」
男「そっか・・・・・・ってええっ!?」
女「驚かないって言ったのに」
男「いや待て、それは普通に驚く。いったいどういうことだ?」
女「どういうもこういうも、そういうことだよ。私は氏んでるの」
男「それは納得できないよ。足はあるし、体だって温かいし」
女「現代の幽霊はハイテクなんだよ?」
男「いや、いやいやいや、もう何がなんだか」
女「うん、順を追って話すね」
女「あのね、驚かないで聞いて欲しいんだけど」
男「うん」
女「私、実は氏んでるの」
男「そっか・・・・・・ってええっ!?」
女「驚かないって言ったのに」
男「いや待て、それは普通に驚く。いったいどういうことだ?」
女「どういうもこういうも、そういうことだよ。私は氏んでるの」
男「それは納得できないよ。足はあるし、体だって温かいし」
女「現代の幽霊はハイテクなんだよ?」
男「いや、いやいやいや、もう何がなんだか」
女「うん、順を追って話すね」
39: 2009/01/29(木) 23:53:47.28 ID:TcdijfJl0
女「私は、おと君と同じ7月16日生まれ、年齢は3つ下の19歳。」
男「そんなことは知ってるよ。それとこれとどういう関係が」
女「でも、私の生まれた年は1984年。」
男「俺と・・・・・・同じ?」
女「そう。でも、私は何も嘘を吐いてない」
男「・・・・・・4年前に氏んだってことか?」
女「うん。事故で、ね。ほら、覚えてない?あの飛行機の事故」
男「ああ、誕生日のことだからな。覚えてる。ハワイ沖にジェット機が墜落して、乗員乗客がみんな亡くなったっていう」
女「正確にはちょっと違う。みんなの遺体があがったわけじゃなかった。」
男「行方不明者の方が多かったんだっけ」
女「そう、私もその一人」
男「俄かには信じがたいな」
女「胸、触ってみて?」
男「・・・っ!鼓動が・・・」
女「これで、信じてくれた?」
男「ああ。でも、なんでこんな話を?」
女「・・・・・・私にはもう時間がないんだ」
男「えっ?」
男「そんなことは知ってるよ。それとこれとどういう関係が」
女「でも、私の生まれた年は1984年。」
男「俺と・・・・・・同じ?」
女「そう。でも、私は何も嘘を吐いてない」
男「・・・・・・4年前に氏んだってことか?」
女「うん。事故で、ね。ほら、覚えてない?あの飛行機の事故」
男「ああ、誕生日のことだからな。覚えてる。ハワイ沖にジェット機が墜落して、乗員乗客がみんな亡くなったっていう」
女「正確にはちょっと違う。みんなの遺体があがったわけじゃなかった。」
男「行方不明者の方が多かったんだっけ」
女「そう、私もその一人」
男「俄かには信じがたいな」
女「胸、触ってみて?」
男「・・・っ!鼓動が・・・」
女「これで、信じてくれた?」
男「ああ。でも、なんでこんな話を?」
女「・・・・・・私にはもう時間がないんだ」
男「えっ?」
40: 2009/01/29(木) 23:54:28.69
なんという急展開
41: 2009/01/29(木) 23:56:57.18 ID:TcdijfJl0
女「ねえ、人はなんで氏ぬか知ってる?」
男「え、心臓が止まって血液の循環が止まって・・・・・・よくわかんない」
女「それはきっかけに過ぎないの。その時、人はまだ生きてる」
男「どういうこと?」
女「人間は魂が抜けた時に初めて氏んでしまう。」
男「魂、ね」
女「魂は冷たいところにはいられない。だから、冷たくなった人間から抜けて行ってしまう」
男「でも、君は冷たくなかった」
女「うん。神様にその方法を聞いたから」
男「神様?方法?」
女「そう、事故の直後に会ったの。多分、私の未練が強かったからじゃないかな」
男「え、心臓が止まって血液の循環が止まって・・・・・・よくわかんない」
女「それはきっかけに過ぎないの。その時、人はまだ生きてる」
男「どういうこと?」
女「人間は魂が抜けた時に初めて氏んでしまう。」
男「魂、ね」
女「魂は冷たいところにはいられない。だから、冷たくなった人間から抜けて行ってしまう」
男「でも、君は冷たくなかった」
女「うん。神様にその方法を聞いたから」
男「神様?方法?」
女「そう、事故の直後に会ったの。多分、私の未練が強かったからじゃないかな」
44: 2009/01/29(木) 23:59:36.73 ID:TcdijfJl0
神「やあ」
女「・・・・・・あなたは?」
神「私は輪廻転生を司る、所謂神ってやつ」
女「つまり、私を迎えに来たってこと?」
神「察しがいいわねぇ、大抵こういう突発的な事故だと、自覚がないものだけれど」
女「それくらいわかるよ。ドーンっていってガーンっていってバーンだもん」
神「・・・まあなんにしても、わかっているなら話は早いわね」
女「あの世に連れて行くの?」
神「本来ならそうなんだけどね、あなたの場合は特別」
女「どういうこと?」
神「あなたは未練の強さが一定値を超えたので、しばらく生きながらえることができます」
女「なんかRPGのフラグみたいだね」
神「いや、そういうこと言わないの」
女「でも、なんで私に未練があるってわかったの?」
神「そりゃ、これでも神様だからね。よかったら、どんな未練か話してごらん?」
女「あ、そこまではわからないんだ?」
神「うん」
女「・・・・・・あなたは?」
神「私は輪廻転生を司る、所謂神ってやつ」
女「つまり、私を迎えに来たってこと?」
神「察しがいいわねぇ、大抵こういう突発的な事故だと、自覚がないものだけれど」
女「それくらいわかるよ。ドーンっていってガーンっていってバーンだもん」
神「・・・まあなんにしても、わかっているなら話は早いわね」
女「あの世に連れて行くの?」
神「本来ならそうなんだけどね、あなたの場合は特別」
女「どういうこと?」
神「あなたは未練の強さが一定値を超えたので、しばらく生きながらえることができます」
女「なんかRPGのフラグみたいだね」
神「いや、そういうこと言わないの」
女「でも、なんで私に未練があるってわかったの?」
神「そりゃ、これでも神様だからね。よかったら、どんな未練か話してごらん?」
女「あ、そこまではわからないんだ?」
神「うん」
46: 2009/01/30(金) 00:01:57.54 ID:ET7FZeDJ0
女「私の家って、母一人子一人で、なんていうか、貧乏だった」
神「うん」
女「日々、食べるにも困るくらいで、普通の人を見るたびに嫉妬してた。」
女「そんな人生の中で、彼に出会ったのは高校時代のときだった。」
神「お、色恋沙汰?」
女「そんなんじゃな・・・いや、あるかも」
神「kwsk」
女「神様の言動とは思えない」
神「まあまあ。それで?」
女「うん、回りが大学進学の話とかしている中、私はバイトに明け暮れて、就職先を探していた」
女「でも、それはホントにやりたいことじゃなくて、やっぱり大学で勉強したい、ってそう思ってた」
女「そんな時だったの、彼が話しかけてくれたのは」
神「うん」
女「日々、食べるにも困るくらいで、普通の人を見るたびに嫉妬してた。」
女「そんな人生の中で、彼に出会ったのは高校時代のときだった。」
神「お、色恋沙汰?」
女「そんなんじゃな・・・いや、あるかも」
神「kwsk」
女「神様の言動とは思えない」
神「まあまあ。それで?」
女「うん、回りが大学進学の話とかしている中、私はバイトに明け暮れて、就職先を探していた」
女「でも、それはホントにやりたいことじゃなくて、やっぱり大学で勉強したい、ってそう思ってた」
女「そんな時だったの、彼が話しかけてくれたのは」
48: 2009/01/30(金) 00:04:02.19 ID:ET7FZeDJ0
男「女さんってさ、大学に行かないの?」
女「うん、家貧乏だからね。働かないと、さ」
男「大変なんだね」
女「まあね。もう慣れたけど」
男「そう言えば、この本なんだけど」
女「あ、それ私がずっと図書室で探してたやつ」
男「よかったら読む?親戚から貰ったんだけど、興味なくて」
女「え、いいの?」
男「ああ、あげるよ。」
女「ほんと?ありがと♪」
男「しかし、女さんも物好きだよな」
女「そう?」
男「それ、通訳になりたい人が読む本だろ?」
女「夢、なの。通訳になるのが。
男「でも、大学行かないと、なれないんじゃない?」
女「そう、だと思う。だから、夢。叶わない夢なの。」
男「何言ってんだよ、自分で叶えようとしていないだけだろ?」
女「仕方ないよ、家には大学に行くようなお金ないんだもの」
男「最初からそうやってあきらめてただけだろ!」バサバサッ
女「・・・これは?」
男「奨学金と学費免除に関する書類。学校で配布されてるだけでもこんなにある」
女「・・・・・・」
男「学校のパソコンもあるし、先生もいるし、諦めないで探せばいくらでも方法は見つかるんだよ」
女「これ、私のために?」
男「俺は、自分で何もしないで諦めているやつが大嫌いなんだよ!」ドタドタ
女「男君・・・・・・」
女「うん、家貧乏だからね。働かないと、さ」
男「大変なんだね」
女「まあね。もう慣れたけど」
男「そう言えば、この本なんだけど」
女「あ、それ私がずっと図書室で探してたやつ」
男「よかったら読む?親戚から貰ったんだけど、興味なくて」
女「え、いいの?」
男「ああ、あげるよ。」
女「ほんと?ありがと♪」
男「しかし、女さんも物好きだよな」
女「そう?」
男「それ、通訳になりたい人が読む本だろ?」
女「夢、なの。通訳になるのが。
男「でも、大学行かないと、なれないんじゃない?」
女「そう、だと思う。だから、夢。叶わない夢なの。」
男「何言ってんだよ、自分で叶えようとしていないだけだろ?」
女「仕方ないよ、家には大学に行くようなお金ないんだもの」
男「最初からそうやってあきらめてただけだろ!」バサバサッ
女「・・・これは?」
男「奨学金と学費免除に関する書類。学校で配布されてるだけでもこんなにある」
女「・・・・・・」
男「学校のパソコンもあるし、先生もいるし、諦めないで探せばいくらでも方法は見つかるんだよ」
女「これ、私のために?」
男「俺は、自分で何もしないで諦めているやつが大嫌いなんだよ!」ドタドタ
女「男君・・・・・・」
50: 2009/01/30(金) 00:06:51.97 ID:ET7FZeDJ0
神「それで、その子に一目惚れ、ラブラブキャッキャしたいってわけね?」
女「違います」
神「あらら、それじゃあどうして?」
女「彼に、変わった私を見て欲しいんです」
神「ま、平たく言うと、高校時代に惚れた男にまた会いたいわけね」
女「だからなんでそんな・・・・・・まあ、いいです」
神「まあ、未練の深さは貴女を見てると十分にわかるから、生きながらえさせてあげる」
女「本当ですか?」
神「ね、まだちょっと、疑ってない?」
女「少しは」
神「もう。とにかく、注意することだけ言っておくわね」
神「まず、生きながらえられる時間は原則4年間。これを過ぎると容赦なく体は灰になるわ。」
女「原則?」
神「そう、私が生き返らせてもいいなと思ったら寿命まで」
女「随分と軽々しい」
神「そんなことないわよ。手続きとか大変なんだから」
女「なんか、お役所仕事みたい」
神「そりゃ、私だって公務員だもの」
女「神様も公務員になるのか」
女「違います」
神「あらら、それじゃあどうして?」
女「彼に、変わった私を見て欲しいんです」
神「ま、平たく言うと、高校時代に惚れた男にまた会いたいわけね」
女「だからなんでそんな・・・・・・まあ、いいです」
神「まあ、未練の深さは貴女を見てると十分にわかるから、生きながらえさせてあげる」
女「本当ですか?」
神「ね、まだちょっと、疑ってない?」
女「少しは」
神「もう。とにかく、注意することだけ言っておくわね」
神「まず、生きながらえられる時間は原則4年間。これを過ぎると容赦なく体は灰になるわ。」
女「原則?」
神「そう、私が生き返らせてもいいなと思ったら寿命まで」
女「随分と軽々しい」
神「そんなことないわよ。手続きとか大変なんだから」
女「なんか、お役所仕事みたい」
神「そりゃ、私だって公務員だもの」
女「神様も公務員になるのか」
51: 2009/01/30(金) 00:08:13.96 ID:ET7FZeDJ0
神「そして、二つ目。何かをするときはこのキャッシュカードを使ってください。」
女「ふむ」
神「氏んだ人間が生きてちゃまずいからね。戸籍がないと働きようがないでしょ?だから毎月講座にお金を振り込みます」
女「ただ金!?」
神「ううん、経費。別名、血税の結晶。」
女「また、生々しい・・・」
神「そして、最後、あなたの体は生命活動を停止しているため、代謝が起きません。」
女「どゆこと?」
神「つまり、魂をつないでおくための産熱がなされないってこと。」
女「それじゃ生き返っても意味ないじゃん」
神「大丈夫、熱量を他から得ればいいのよ」
女「エアコンとか?」
神「ううん、食べ物から。体を維持するには、食って食って食いまくらないとダメね」
女「それじゃ、男君探す暇ないじゃない」
神「大丈夫、そのうち会えるわよ」
女「なんという無責任」
神「ま、貴女が通ってた高校の前に連れて行くから、がんばってね」
女「え、ちょっと、まだいくつか気になることがっ・・・うわああああぁ」
女「ふむ」
神「氏んだ人間が生きてちゃまずいからね。戸籍がないと働きようがないでしょ?だから毎月講座にお金を振り込みます」
女「ただ金!?」
神「ううん、経費。別名、血税の結晶。」
女「また、生々しい・・・」
神「そして、最後、あなたの体は生命活動を停止しているため、代謝が起きません。」
女「どゆこと?」
神「つまり、魂をつないでおくための産熱がなされないってこと。」
女「それじゃ生き返っても意味ないじゃん」
神「大丈夫、熱量を他から得ればいいのよ」
女「エアコンとか?」
神「ううん、食べ物から。体を維持するには、食って食って食いまくらないとダメね」
女「それじゃ、男君探す暇ないじゃない」
神「大丈夫、そのうち会えるわよ」
女「なんという無責任」
神「ま、貴女が通ってた高校の前に連れて行くから、がんばってね」
女「え、ちょっと、まだいくつか気になることがっ・・・うわああああぁ」
52: 2009/01/30(金) 00:09:59.16 ID:ET7FZeDJ0
女「というわけで、生き返ったの。」
男「なるほど。・・・しかし、きれいになったな。名前を聞いても思い出せなかった」
女「ありがと。これも全部おと君のおかげ。おと君が叱ってくれたから私変われたんだ」
男「そう、か。それは良かった!大学には受かったのか?」
女「うん。成績も良かったから、ただで通えたんだ。ただ、一言言いたかったの。ありがとう、って」
男「女・・・」
女「でも、再会して、おと君のこと好きになって、中々言えなかった。ごめんね」
男「いいんだ、別に、いいんだ」
女「ふふ、こんな話してたら、もう夜中だね」
男「そうだな、もう23時55分・・・・・・っ!」
女「よかったよ、最後に言えて、ありがとうって」
男「ばか、最後とか言うな!諦めるな!」
女「無理、だよ。これが、運命、だもの。」
男「諦めんな!諦めんなよ!俺も諦めないから!」
女「ふふ、また、怒られちゃった、ね」
男「そんなことはいいから!どうすればいいんだ・・・食べ物か!?」ボーン
女「あれ、ボーン 覚悟はしてたのに、ボーン 怖いよ・・・・・・助けて、ボーン おと君ボーン 」ギュッ
男「女っ、女!」ボーン ボーン
ボーン ボーン ボーン ボーン ボーン
男「なるほど。・・・しかし、きれいになったな。名前を聞いても思い出せなかった」
女「ありがと。これも全部おと君のおかげ。おと君が叱ってくれたから私変われたんだ」
男「そう、か。それは良かった!大学には受かったのか?」
女「うん。成績も良かったから、ただで通えたんだ。ただ、一言言いたかったの。ありがとう、って」
男「女・・・」
女「でも、再会して、おと君のこと好きになって、中々言えなかった。ごめんね」
男「いいんだ、別に、いいんだ」
女「ふふ、こんな話してたら、もう夜中だね」
男「そうだな、もう23時55分・・・・・・っ!」
女「よかったよ、最後に言えて、ありがとうって」
男「ばか、最後とか言うな!諦めるな!」
女「無理、だよ。これが、運命、だもの。」
男「諦めんな!諦めんなよ!俺も諦めないから!」
女「ふふ、また、怒られちゃった、ね」
男「そんなことはいいから!どうすればいいんだ・・・食べ物か!?」ボーン
女「あれ、ボーン 覚悟はしてたのに、ボーン 怖いよ・・・・・・助けて、ボーン おと君ボーン 」ギュッ
男「女っ、女!」ボーン ボーン
ボーン ボーン ボーン ボーン ボーン
54: 2009/01/30(金) 00:11:55.69 ID:ET7FZeDJ0
男「女・・・」
女「うぅ・・・う?」
男「女!」
女「あれ、私、どうして?」
男「女!!」ギュッ
女「ちょ、おと君、苦しいよ・・・ありがと」
男「ああ、安心したら腹減ってきたな」
女「じゃあ、私のとっておきのチャーハンを作ってあげよう」
男「ちょ、冷や飯どころか米もないんだけどw」
女「むぅ、じゃあ、コンビニ行って買ってきて?」
男「まじっすか。りょーかい」チュ
女「ふにゃあ///早く行ってきてよっ」
男「いってきまーす」バタン
女「えーっと、確かポケットに作り方のメモが・・・あれ?手紙?」
女「うぅ・・・う?」
男「女!」
女「あれ、私、どうして?」
男「女!!」ギュッ
女「ちょ、おと君、苦しいよ・・・ありがと」
男「ああ、安心したら腹減ってきたな」
女「じゃあ、私のとっておきのチャーハンを作ってあげよう」
男「ちょ、冷や飯どころか米もないんだけどw」
女「むぅ、じゃあ、コンビニ行って買ってきて?」
男「まじっすか。りょーかい」チュ
女「ふにゃあ///早く行ってきてよっ」
男「いってきまーす」バタン
女「えーっと、確かポケットに作り方のメモが・・・あれ?手紙?」
55: 2009/01/30(金) 00:17:26.79 ID:ET7FZeDJ0
前略
女様
さすがに未練を残したまま連れて行ってしまっては私の立場に問題が生じるので
このまま生き返らせることにしたわ。
もっとも、安易に生き返らせてもたっぷり叱られるのだけれど。
どっちにせよ、処分を受けるなら、貴女が幸せになれる方法をとりたいと思います。
男君といちゃつきながら幸せに暮らしてください。
あ、もし将来氏んでしまったら、うちの職場への就職を斡旋してあげるから、
不用意に輪廻転生しないようにね
じゃあ、また
早々
2008年7月15日、神
女「相変わらず変な言葉遣い・・・」
女「でも、神様の優しさだったんだ・・・ありがと。今度、近所の神社にお参りに行くね」
女「あ、でも漢字間違えてるwwww」
男「ただいま、米買って来たぞ」
女「え、米、ってことはご飯炊くところから?」
男「しかたないだろ、生米しか売ってなかったんだから」
女「そんなんじゃ餓氏しちゃうよー」
男「別にいいだろ、俺たちの時間は、まだまだあるんだから」
女「うん・・・///」
FIN
女様
さすがに未練を残したまま連れて行ってしまっては私の立場に問題が生じるので
このまま生き返らせることにしたわ。
もっとも、安易に生き返らせてもたっぷり叱られるのだけれど。
どっちにせよ、処分を受けるなら、貴女が幸せになれる方法をとりたいと思います。
男君といちゃつきながら幸せに暮らしてください。
あ、もし将来氏んでしまったら、うちの職場への就職を斡旋してあげるから、
不用意に輪廻転生しないようにね
じゃあ、また
早々
2008年7月15日、神
女「相変わらず変な言葉遣い・・・」
女「でも、神様の優しさだったんだ・・・ありがと。今度、近所の神社にお参りに行くね」
女「あ、でも漢字間違えてるwwww」
男「ただいま、米買って来たぞ」
女「え、米、ってことはご飯炊くところから?」
男「しかたないだろ、生米しか売ってなかったんだから」
女「そんなんじゃ餓氏しちゃうよー」
男「別にいいだろ、俺たちの時間は、まだまだあるんだから」
女「うん・・・///」
FIN
56: 2009/01/30(金) 00:18:45.94
乙
58: 2009/01/30(金) 00:19:44.87
泣いた
61: 2009/01/30(金) 00:22:10.76 ID:ET7FZeDJ0
とりあえず、書きあがりっす
最後まで読んでくれた人達多謝です
最後まで読んでくれた人達多謝です
引用元: 女「ポッキー食べる?」
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります