1: 2017/08/14(月) 01:06:33.867 ID:cXMlq2sO0
―ヴィーネハウスー

ヴィーネ「ラフィ! 今日の集まりは分かっているわね?」

ラフィエル「はい! いつもの作戦会議ですね!」

ヴィーネ「これで何回目かしら!」

ラフィエル「今日で93回目です!」

ヴィーネ「話し合いの目的はもちろん……」

ヴィーネ・ラフィ「「ガヴサタ攻略会議ね(です)!!」」

2: 2017/08/14(月) 01:07:52.657 ID:cXMlq2sO0
ヴィーネ「ラフィはどう? なにか進展はあった?」

ラフィエル「全くありませんでした……ヴィーネさんは?」

ヴィーネ「私もよ……どうすればガヴともっと親密になれるのかしら……」

ラフィエル「そうですよね……ちなみに、ヴィーネさんは92回目の会議の時に出た課題は、クリアしましたか?」

ヴィーネ「ああ、『とりあえず抱き着いてみる』ね。ガヴに後ろから抱き着いてみたら、『何すんだよ!』って言われてそっぽ向かれたわ……」ズーン

ラフィエル「ヴィーネさんもですか……私も教室でサターニャさんの腕に密着してみたら、『ここでは止めてよ!』って怒られました……」ズーン

ヴィーネ「はあ……」

ラフィエル「はあ……」

3: 2017/08/14(月) 01:08:26.123 ID:cXMlq2sO0
一方その頃

―サターニャの家―

ガヴリール「よし! 今日も作戦会議をやるぞー!」

サターニャ「おーー!!」

ガヴリール「今日で通算何回目だ!」

サターニャ「今日も含めたら84回目よ!」

ガヴリール「会議の目的はもちろん……」

ガヴ・サターニャ「「『ラフィーネと恋人になりたい』だ(よ)!!」」

4: 2017/08/14(月) 01:09:49.109 ID:cXMlq2sO0
ガヴリール「サターニャはどうだ? 進展あったか?」

サターニャ「全くなかったわ……ガヴリールは?」

ガヴリール「私もなかった……あ、そういえば」

サターニャ「なに? なんかあったの?」

ガヴリール「私の家でヴィーネがいきなり、あすなろ抱きしてきたな」

サターニャ「え!? 良かったじゃないの!」

ガヴリール「まあ、その……恥ずかしすぎて……『何すんだよ!』って言ってしまった……」

サターニャ「ええ…………そういえば、私も昨日、教室でラフィエルに抱き着かれたわね……」

ガヴリール「どうだった?」

サターニャ「『ここでは止めてよ!』って言っちゃった……」

ガヴリール「教室じゃなければいいのか?」

サターニャ「当たり前じゃない! ただ、その……人前じゃ恥ずかしいし……///」

ガヴリール(かわいい)

5: 2017/08/14(月) 01:10:34.644 ID:cXMlq2sO0
サターニャ「そういえばさ」

ガヴリール「どうした?」

サタ―ニャ「そもそもラフィエル達は好きな人いるのかしら?」

ガヴリール「聞いたことないな……聞いても私以外の人だったら精神持たないと思う……」

サターニャ「それもそうね……」

ガヴリール「はあ……」

サターニャ「はあ……」

6: 2017/08/14(月) 01:11:44.384 ID:cXMlq2sO0
―ラフィーネside―

ヴィーネ「ふと、気になったんだけど……」モグモグ

ラフィエル「何ですかヴィーネさん? あ、そのシュークリームをもらってもいいですか?」

ヴィーネ「はい、ラフィ。これ美味しいわ」スッ モグモグ

ラフィエル「ありがとうございます♪」パクッ モグモグ

ラフィエル「あら、このシュークリーム美味しいですね!」ゴクン

ヴィーネ「それサターニャが作ったからね。ラフィと一緒に食べてって言われたわ」モグモグ ゴクン

ラフィエル「え!? そうなんですか!?」スッ スッ

ヴィーネ「気持ちは分かるけど全部取っては駄目よ?」

ラフィエル「アハハ……すみません、つい……」

7: 2017/08/14(月) 01:12:45.601 ID:cXMlq2sO0
ヴィーネ「話は戻るけど……ガヴ達の好きな人って聞いたことある?」

ラフィエル「いえ、聞いたことないですね……」

ヴィーネ「だから、明日ガヴに気になっている人を聞いてみようと思うの」

ラフィエル「確かに気になります。しかし……」

ヴィーネ「分かっているわ。他の人を好きな場合、気分が滅入ると思うわね」

ヴィーネ「でもね」

ヴィーネ「やっぱり……知りたいじゃない……!」

8: 2017/08/14(月) 01:13:29.315 ID:cXMlq2sO0
ラフィエル「……」

ラフィエル「そうですね……分かりました! では、次の課題は……!」


ヴィーネ・ラフィ「「二人に好きな人を聞いてみる(ですね)!!」」


ヴィーネ「明日の昼休みに聞いてみましょう! ラフィ!」

ラフィエル「分かりました! ヴィーネさん!」

9: 2017/08/14(月) 01:16:59.844 ID:cXMlq2sO0
―ガヴサタside―

ガヴリール「やっぱり、気になるよな……」

サターニャ「……」

サターニャ「……そうね! 例え、ラフィエルが私以外を好きでも」

サターニャ「私に振り向かせればいいのよ!」

ガヴリール「そうだ! いいこと言ったぞ、サターニャ!」

サターニャ「それじゃあ、明日の昼食後に二人に聞くわよ! ガヴリール!」

ガヴ・サターニャ「「おーーー!!」」

10: 2017/08/14(月) 01:17:47.504 ID:cXMlq2sO0
―次の日 昼休み『屋上』―


「「「「ごちそうさまでした!!!!」」」」

ガヴリール(いつもの4人で屋上に行き、昼飯を食べ終わったころ!)

サターニャ(本来なら授業のことや世間話をするけど今日は違うわ!)

ヴィーネ(屋上なら私達しかいない!)

ラフィエル(ここなら誰にも邪魔をされずに、好きな人を聞き出せます!)

ガヴリール「……」

ヴィーネ「……」

サタ―ニャ「……」

ラフィエル「……」

11: 2017/08/14(月) 01:20:11.569 ID:cXMlq2sO0
ガヴリール(おい、サターニャ! 何か話題だせよ……! いきなりは聞きにくいだろ!)チラッ

サターニャ(あんたが先に言いなさいよ!)チラッ

ヴィーネ(うーん、いざ聞きだすとなると……)

ラフィエル(緊張して、黙ってしまいますね……)


ガヴリール「……」

サタ―ニャ「……」

ラフィエル「……」

ヴィーネ(……このままじゃいけないわ!)

12: 2017/08/14(月) 01:21:03.313 ID:cXMlq2sO0
ヴィーネ「ねえ、皆。ちょっといい?」

ガヴリール「……! なんだヴィーネ」

ヴィーネ「皆って……気になっている人とかいるの?」

ラフィエル(まさかのド直球ストレートですか! でも……!)

サターニャ(今の私達には好都合!)

ガヴリール(さすが私のヴィーネ! できる女! 愛してる!)

13: 2017/08/14(月) 01:22:52.393 ID:cXMlq2sO0
サターニャ(しかし、ここで先陣をきるのは難しい)

ガヴリール(ここはまず、その話題をだしたヴィーネに問いかけよう)

ガヴリール「最初に……ヴィーネはどうなんだ?」

ヴィーネ(最初に聞くのは分かっていたわ)

ヴィーネ「私は……好きな人いる」

14: 2017/08/14(月) 01:24:04.604 ID:cXMlq2sO0
サターニャ「!!」

ガヴリール「!!!!」

ラフィエル(さて、どうなるのでしょう……!)ワクワク

ガヴリール「い、一体……だだだだだ誰なんだ……?」

サターニャ(ガヴリール落ち着きなさい)

15: 2017/08/14(月) 01:27:52.707 ID:cXMlq2sO0
ヴィーネ「同じクラスにいるわ……ごめん、これ以上は言えない」

ガヴリール「そうか……(良かった、まだチャンスはある!)」ホッ

ヴィーネ「ガヴは……気になっている人いるの?」

ガヴリール「(目の前にいるよ!)私もクラスの中にいるな」

ヴィーネ「そう……(誰かしら?)」ウーン

サターニャ「私も同じクラスにいるわね」

ラフィエル「奇遇ですね~サターニャさん。私も同じクラスですよ!」

サターニャ「そ、そう……(良かったわ)」ホッ

17: 2017/08/14(月) 01:29:21.237 ID:cXMlq2sO0
キーンコーンカーンコーン

ヴィーネ「チャイム鳴ったわね。そろそろ戻りましょうか」

ガヴリール「そうだな」

サターニャ(ガヴリールこの後いつものね)ヒソヒソ

ガヴリール(分かった)ヒソヒソ

ラフィエル(ヴィーネさん)チラッ

ヴィーネ(分かっているわ、ラフィ)

18: 2017/08/14(月) 01:30:42.495 ID:cXMlq2sO0
―放課後 帰り道―

ヴィーネ「じゃあ、私達はこっちだからまた明日ね! ガヴ! サターニャ!」

ガヴリール「また明日な」

ラフィエル「ではサターニャさん、ガヴちゃんまた明日お会いしましょう」ヒラヒラ

サターニャ「じゃあね! ラフィエル! ヴィネット!」ノシ

―ラフィエルハウスー

ヴィーネ「ラフィ! やったわね!」

ラフィエル「そうですね! サターニャさん達の好きな相手の情報を得ましたね!」

ヴィーネ「まだ、チャンスはあるわね!」

ラフィエル「もしかしたら……好きな人は私たちかもしれませんね///」

ヴィーネ「そうだったらいいわね……とにかく! このまま、攻めるわよ!」

ラフィエル「はい!」

19: 2017/08/14(月) 01:35:33.167 ID:cXMlq2sO0
―ガヴリールハウスー

ガヴリール「聞いたか!? サターニャ!」

サターニャ「ええ! 確かにクラスの中にいると聞いたわ!」

ガヴリール「まだ、望みはあるな!」

サターニャ「そうね……このまま、もっとラフィエル達と親密になるわよ!」

ガヴ・サターニャ「「おーーー!!」」

20: 2017/08/14(月) 01:36:36.454 ID:cXMlq2sO0
ヴィーネ(しかし、私とガヴ、ラフィとサターニャの距離はなかなか縮まらなかった)

ヴィーネ(そんな時、第110回ガヴサタ攻略会議を終えた翌日に、ある出来事が起きた)

ヴィーネ(それは……)

21: 2017/08/14(月) 01:37:42.435 ID:cXMlq2sO0
ヴィーネ(さて……今日もラフィの家に行きますか)スタスタ

男「あ、あの……月乃瀬さん」

ヴィーネ「……? 私に何か御用ですか?」

男「えっと……これを受け取ってください!」スッ

ヴィーネ「これは……手紙?」

男「それでは返事を待っています!」タッタッタッ

ヴィーネ「あ、ちょっと!……なにかしらこれ」ピラッ

ヴィーネ「………………」

ヴィーネ(それは男性からのラブレターだった)

28: 2017/08/14(月) 06:31:17.194 ID:zCHh5DyMa
―ラフィハウスー

ラフィエル「さて、今日も第111回目の攻略会議を始めましょう!」

ヴィーネ「…………」

ラフィエル「……? どうしたのですか、ヴィーネさん?」

ヴィーネ「……ラフィ、今日私ね」


ヴィーネ「男の人から告白されちゃった」


ラフィエル「…………」

ラフィエル「…………え? 告白ですか?」

ヴィーネ「うん」コクッ

29: 2017/08/14(月) 06:32:39.480 ID:zCHh5DyMa
ラフィエル「……返事はどうするんですか?」

ヴィーネ「もちろん、断るわ」

ラフィエル「……そうですか」ホッ

ヴィーネ「ただね……」

ラフィエル「?」

ヴィーネ「もし、ガヴが男性から告白を受けた立場なら……ガヴはどうするのかなって考えてしまったの……」

ラフィエル「……!」

ヴィーネ「……ねえ、ラフィ。私たちが意図的に避けていたものがあるわよね」

30: 2017/08/14(月) 06:33:37.840 ID:zCHh5DyMa
ラフィエル「はい……付き合いたいなら手っ取り早い方法があります」

ヴィーネ「告白ね……」

ラフィエル「そうです……でも……」

ヴィーネ「ええ、分かっているわ。成功すればいいのだけど、断られたら……」

ラフィエル「私たちの日常には戻れませんね……」

ヴィーネ「多分、お互い気まずくなって次第に離れていくと思うわ」

ラフィエル「はい。私たちが今取れる行動は現状維持か……」

ヴィーネ「告白するか、ね……それが破滅の道であろうとも」

ラフィエル「…………」

ヴィーネ「…………」

31: 2017/08/14(月) 06:34:57.560 ID:zCHh5DyMa
ヴィーネ(……もし、ガヴが私以外の人と付き合っているのを想像してみる)

ヴィーネ(ガヴがその特別な人だけに向ける笑顔がある。その人しか知らないような素顔を……)

ヴィーネ(ガヴを幸せにするのは私でなくその人……)

ヴィーネ(……)

ヴィーネ(…………)

ヴィーネ(…………嫌!)

ヴィーネ(そんなの嫌じゃない! ずっと、あの子のそばにいるのはこの私! 月乃瀬=ヴィネット=エイプリルよ!)

ヴィーネ(どこの誰かも分からない人に……ガヴを取られたくないわ!)

32: 2017/08/14(月) 06:35:49.965 ID:zCHh5DyMa
ヴィーネ「………………ふう」

ヴィーネ「よし、決めた」

ヴィーネ「明日ガヴに告白する」

ラフィエル「!」

ヴィーネ「ラフィエルはどうする?」

33: 2017/08/14(月) 06:37:25.025 ID:zCHh5DyMa
ラフィエル「わ、私は……」

ヴィーネ「怖いの?」

ラフィエル「あ、当たり前じゃないですか……ヴィーネさんは怖くないんですか?」

ヴィーネ「怖いに決まっているわ! けどね……!」

ヴィーネ「ただ待っていてもずっと立ち止まっていても、何も始まらないのよ!」

ヴィーネ「他の人にはガヴを渡したくはない! それだけは確実に言える!」」

ラフィエル「…………」

ラフィエル「……」

ラフィエル「そうですよね。いつかは別れの時が来ます」

34: 2017/08/14(月) 06:38:37.760 ID:zCHh5DyMa
ラフィエル「この日常もずっと永遠ではないですよね……」

ヴィーネ「そうよ! だから、ラフィも分かっているんでしょう?」

ラフィエル「…………はい! 後悔はしたくありません!」

ヴィーネ「ラフィ!」

ラフィエル「それとヴィーネさん。ひとつ、修正があります」

ヴィーネ「? 何かしら?」

ラフィエル「明日に告白なんて悠長なことしていられません!」

ラフィエル「今すぐサターニャさん達に告白しに行きましょう!」

35: 2017/08/14(月) 06:39:45.040 ID:zCHh5DyMa
ヴィーネ「!!」

ヴィーネ「分かったわ! 場所は分かるの?」

ラフィエル「……今、千里眼で見たらガヴちゃんの家にサターニャさんとタプちゃんがいますね」

ヴィーネ「よし! ガヴの家に行くわよ!」

ヴィーネ「ラフィ! お願い!」ガシッ

ラフィエル「分かりました!」

ラフィエル「……神足通!!」シュン

36: 2017/08/14(月) 06:41:15.348 ID:zCHh5DyMa
―少し前 ガヴリールの家―

ガヴリール「サターニャ! 今日は強力な助っ人を連れてきたぞ!」

タプリス「こんにちは。胡桃沢先輩」ヒョコッ

サターニャ「後輩天使! なぜここにいるのよ!」

タプリス「私はタプリスです。後輩天使という名前ではありません」

ガヴリール「タプリスは私達の一歩先を進んでいるからな」

サターニャ「どういう意味よ」

ガヴリール「お前の同郷の悪魔の子と、タプリスは今付き合っているんだよ」

サターニャ「えええええええええええ!? 初耳なんだけど!」

37: 2017/08/14(月) 06:43:09.716 ID:zCHh5DyMa
タプリス「まあ、胡桃沢先輩に言う必要はなかったですからね」

サターニャ「なによそれ!」

ガヴリール「まあまあ……それよりもサターニャ! 今日はタプリスにアドバイスをもらうぞ!」

サターニャ「くっ……仕方ないわね! タプリス! 私達に色々教えなさい!」

タプリス「なんで上から目線なんですか……普通に告白すればいいのではないですか?」

ガヴリール「それができれば苦労しないよ……」ズーン

サターニャ「悪かったわね、ヘタレ悪魔で……」ズーン

タプリス(ヘタレとまでは言ってませんよ。告白すれば絶対成功するのに……)

38: 2017/08/14(月) 06:44:52.917 ID:zCHh5DyMa
タプリス(……あ、そうだ)

タプリス「でも、いいんですか?」

ガヴリール「なにがだ?」

タプリス「今日、月乃瀬先輩は男性の方から告白されていましたよ?」

サターニャ「……え?」


ガヴリール「…………………………は?」


サターニャ「ちょっと! どういう――――」

ガヴリール「ど、どういうことだ! タプリス!」ガシッ

39: 2017/08/14(月) 06:46:02.427 ID:zCHh5DyMa
タプリス「痛い! 痛いです天真先輩!」

ガヴリール「あ、すまん……」パッ

ガヴリール「それで……ヴィーネは返事をしたのか……?」

タプリス「いえ、まだですよ」

ガヴリール「そ、そうか……」ホッ

タプリス「もしかしたら……月乃瀬先輩とその男性の方は付き合うかもしれませんね」

ガヴリール「!!」

サターニャ「!」

40: 2017/08/14(月) 06:47:42.968 ID:zCHh5DyMa
タプリス「天真先輩はどうするんですか? そのまま黙って見ているだけですか? 月乃瀬先輩を誰かにとられてもいいんですか?」

ガヴリール「わ、私は…………うぅ……」グスッ


サターニャ「…………」

サターニャ「ガヴリール……もう方法はひとつしかないわ」

ガヴリール「……なんだよそれは」

サターニャ「ラフィエル達に告るのよ」

ガヴリール「……」

タプリス「!」

41: 2017/08/14(月) 06:48:42.840 ID:zCHh5DyMa
サターニャ「もう時間はない……いつか私達は別々の道を歩むのよ。私はラフィエルと一緒に同じ道を行きたい!」

サターニャ「ガヴリールはどうなの?」

ガヴリール「……」

ガヴリール「…………」

ガヴリール「私だって……ヴィーネとずっと一緒にいたいに決まってるだろ!!」

サターニャ「よく言ったわ! ガヴリール!」

42: 2017/08/14(月) 06:50:22.891 ID:zCHh5DyMa
――――シュン


ラフィエル「サターニャさーん!!」

サターニャ「ラフィエル!? なんでここに!?」

ヴィーネ「ガヴ……」

ガヴリール「ヴィ、ヴィーネ!?」

ラフィエル「サターニャさん! 私と一緒に来てください!」ガシッ

サターニャ「えっ!? ちょ――」シュン

43: 2017/08/14(月) 06:51:09.523 ID:zCHh5DyMa
ガヴリール「……」

ヴィーネ「……」

タプリス「えーと……」

タプリス(私は邪魔だろうから帰ろうかな……)

タプリス「では、先輩方失礼しました」ソロリソロリ ガチャ

タプリス(頑張ってください。天真先輩!)

――バタン

ガヴリール「……」

ヴィーネ「……」 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)

44: 2017/08/14(月) 06:52:55.110 ID:zCHh5DyMa
――シュン

サターニャ「痛っ! ここどこよ! もしかして……学校の屋上?」ドサッ

ラフィエル「そうですよ、サターニャさん」

サターニャ「なんでこんな所に連れてきたのよ」

ラフィエル「……サターニャさん」

サターニャ「な、何……?」

ラフィエル「前に皆と好きな人の話をしましたね」

サターニャ「ええ……覚えているわ」

ラフィエル「私の好きな人……気になりませんか?」

45: 2017/08/14(月) 06:53:43.499 ID:zCHh5DyMa
サターニャ「!!……すごく気になるわ」

ラフィエル「実はですね………………」

サターニャ「……」

ラフィエル「……?」

ラフィエル(あれ、言葉が出ない……)パクパク

ラフィエル(さっき、告白するって……決めたじゃないですか……)

ラフィエル(今、ここで言わないと……私は……後悔を……)

ラフィエル「…………」グスッ

46: 2017/08/14(月) 06:54:41.687 ID:zCHh5DyMa
サターニャ(ラフィエルは何を言おうとしているのかしら?)

サターニャ(……)

サターニャ(この状況……私の気持ちを伝えるチャンスね)


サターニャ「ねえ、ラフィエル」

ラフィエル「……何ですか?」

サターニャ「私、あんたのことが好き」

ラフィエル「…………えっ?」

47: 2017/08/14(月) 06:55:44.977 ID:zCHh5DyMa
サターニャ「初めはあんたのこと苦手だったわ。すぐに弄ってくるし、部屋には不法侵入して……ほんと、いい迷惑だったわ」

ラフィエル「……すみません」

サターニャ「でも、時間が経つにつれて、段々とあんたの良い所が分かって来て……いつの間にか好きになっていった」

ラフィエル「……」

サターニャ「だからね」


サターニャ「ラフィエル。私と付き合ってください」ペコッ

48: 2017/08/14(月) 06:56:50.548 ID:zCHh5DyMa
ラフィエル「……」

ラフィエル「ずるいですよ、サターニャさんは……」

ラフィエル「私が言えなかった言葉を言えて……」

ラフィエル「私が持っていないものばかりを持っていて……」グスッ

ラフィエル「他人を気にしない自由なその姿が……私は大好きです……」ポロポロ

サターニャ「ラフィエル!」ギュッ

サターニャ「何言ってるのよ……あんたも私の持っていないものを、たくさん持っているのよ。もっと、自分に自信を持ちなさい」ナデナデ

ラフィエル「サターニャ……さん……」ギュッ

サターニャ「ラフィエル……好きよ」

ラフィエル「私もです……」

49: 2017/08/14(月) 06:57:54.715 ID:zCHh5DyMa
ガウリール「……」

ヴィーネ「……」

ガヴリール「…………なあ」

ヴィーネ「……なに?」

ガヴリール「……今日、男子から告白された……よな?」

ヴィーネ「ええ……されたわね」

ガヴリール「返事はどうするんだ……?」

ヴィーネ「……」

ヴィーネ「分からないわ」

50: 2017/08/14(月) 06:59:11.776 ID:zCHh5DyMa
ヴィーネ(これは彼女を試すための嘘。私のことをどう思っているのかを知るための……)

ヴィーネ(もし、私のことを恋愛対象として見ていなかったら……それはとっても……)ギュゥゥ


ガヴリール「……ないで」

ヴィーネ「えっ?」

ガヴリール「行かないでよ……ヴィーネ……」グスッ

ガヴリール「私のもとに……ずっと一緒にいてよ……」ポロポロ

51: 2017/08/14(月) 07:00:05.009 ID:zCHh5DyMa
ガヴリール「お願い……ネトゲも止めるから……不真面目な生活もしないから……だから……」ポロポロ

ヴィーネ(ああ……そっか、ガヴも私のことを……)

ガヴリール「私のそばに……いてください」

ヴィーネ「ガヴ」ギュッ

ガヴリール「……!」

ヴィーネ「泣かないでガヴ。可愛い顔が台無しよ」

ガヴリール「……うん」ゴシゴシ

52: 2017/08/14(月) 07:01:22.613 ID:zCHh5DyMa
ヴィーネ「ガヴリール」

ヴィーネ「私はあなたのことが好き。世界中の誰よりも大好き。あなたとずっと一緒にいたい」


ヴィーネ「どうか、私と付き合ってください」ギュウウ

53: 2017/08/14(月) 07:02:15.990 ID:zCHh5DyMa
ガヴリール「うん……私も大好き……ヴィーネとずっといたい……」ギュッ

ヴィーネ「遠い遠い回り道だったけど……本当に良かったわ」

ガヴリール「そうだな……ねえ、ヴィーネ。ちょっと、しゃがんで」

ヴィーネ「なあに?」スッ

チュッ

ガヴリール「大好きだよ、ヴィーネ!」

ヴィーネ「……うん、私もだーい好き!」

54: 2017/08/14(月) 07:04:01.796 ID:zCHh5DyMa
タプリス(……)センリガン

タプリス(良かったですね、天真先輩達)

タプリス(まさか、魔界通販に頼る日が来るとは……あの子に感謝ですね!)

「変身セット 人間の男version」

タプリス(これで男子生徒に化けて、月乃瀬先輩に告白して……皆さんを炊きつける作戦は上手くいきましたね!)

タプリス(おかげで、ヘタレな先輩方がようやく、付き合うことができました!)

タプリス「皆さん! どうかお幸せに!」

          
                完

56: 2017/08/14(月) 07:23:56.140
乙乙
有能なタプリスは意外と珍しい

引用元: 【ガヴドロ】ヴィーネ「作戦会議を始めるわよ!」ラフィエル「分かりました!」