2: 2017/08/16(水) 19:51:21.693 ID:sK5a+LnN0
ヴィーネ「ご機嫌ね、サターニャ」

サターニャ「んふふー、やっぱりそう見えちゃう?」ニヤニヤ

サターニャ「それも全てこいつのお陰よ」

サターニャ「こいつは【サルガタナス】、一滴飲ませればそこから一分間の記憶が阻害されるの」

サターニャ「その間にどんなことをされようが忘れちゃうってわけ!」

ヴィーネ「いや、物騒すぎるんだけど……なんでそんなもの買ったのよ」

サターニャ「この大悪魔サタニキアが記憶の陰で暗躍し、世界を手中に収めるために決まっているじゃない」

ヴィーネ「本当は?」

サターニャ「ガヴリールやラフィエルに下手に手出したら後が怖いからよ」

ヴィーネ「思った以上に消極的な理由ね……」

1: 2017/08/16(水) 19:50:26.406 ID:sK5a+LnN0

【ガヴドロ】サターニャ「忘れなさい」
と一部繋がっている場面があります(特に重要な場面というわけでは無いのでこちらから読んでいただいた場合でも不都合無いとは思われます)

4: 2017/08/16(水) 19:52:36.353 ID:sK5a+LnN0
ヴィーネ「まあ頑張って。いい反応が見られるといいわね」

サターニャ「……この私をみすみす逃してしまってもいいのかしら? どんな悪事を働くかわからないわよ」

ヴィーネ「サターニャは良い子だし、そんな酷いことするわけでもないでしょ?」

サターニャ「良い子じゃないわよ!」プンプン

サターニャ「はいこれお裾分け! あんたは少しは悪い子になれるよう努力しなさい!」トン

ヴィーネ「ありがと……やっぱり良い子よねあんた」

6: 2017/08/16(水) 19:53:26.514 ID:sK5a+LnN0
……

ヴィーネ(記憶の阻害かあ……)

ヴィーネ(貰ったはいいけど……)

ガヴリール「あー怠い……疲れた……」フラフラ

ヴィーネ(さすがにこんなもの気軽に他人には使えないわよね……)

ガヴリール「喉乾いた……」フラフラ

ヴィーネ(自分で使うような場面も思い浮かばないし……)

ガヴリール「悪い、ちょっと貰うわ」ゴクゴク

ヴィーネ(心配してくれたサターニャには悪いけど、当分は使わないで……)

ヴィーネ「……って何飲んでるの!?」

ガヴリール「うおっ、良いじゃん少しくらい」

7: 2017/08/16(水) 19:54:50.856 ID:sK5a+LnN0
ガヴリール「ダメだった?」

ヴィーネ「ダメっていうか……!」

ヴィーネ(何が少しくらいだ! 空っぽじゃない!)

ヴィーネ(えーっと……ラベルに注意書きとか……!)

[内容量:200ml]

[摂取する量によって時間は加算されます]

ヴィーネ(……!?)

ヴィーネ(一滴は確か0.04mlくらいで……200mlとなると5000倍で5000分!?)

ヴィーネ(今から丸三日と半分近くのガヴの記憶が残らないってこと!?)ワナワナ

ガヴリール(うわ、なんかすごい怒ってる……?)

8: 2017/08/16(水) 19:56:02.339 ID:sK5a+LnN0
ガヴリール「わかったよ、同じもの買ってきてやるから怒るなって……」

ヴィーネ「いや、いいの! 怒ってないわ! 気にしないでいいから!」

ガヴリール「あ、うん……?」

ヴィーネ(この三日半で何が起こっても忘れちゃうなんて……)

ヴィーネ(……一人にしておくのは危険すぎるわね)

ヴィーネ(私が見ててあげないと……)ジロリ

ガヴリール(やっぱ怒ってるじゃん……)ビクビク

9: 2017/08/16(水) 19:57:15.875 ID:sK5a+LnN0
……

ラフィエル「」ダダダ

ヴィーネ「あ、ラフィ……丁度良いところに……」

ラフィエル「ヴィーネさん!!」ガシイ

ヴィーネ「うひえっ!?」ビク

ラフィエル「ととと取ってください……! これです、これ……!」チョンチョン

ヴィーネ「? わ、蛙!?」

ヴィーネ「……ってただの玩具じゃない」ヒョイ

10: 2017/08/16(水) 19:58:28.512 ID:sK5a+LnN0
ラフィエル「えっ……」

ラフィエル「……こほん」

ラフィエル「天使になんと罰当たりなことを……一体何者の仕業なんですか!」プンスカ

ラフィエル(サターニャさんがやったのであれば気づかないとは思えませんし……)

ヴィーネ(十中八九サターニャだろうけど、ラフィに気づかれずになんてあの子に出来るのかしら)

ヴィーネ(……あー、そう言えば……)

ヴィーネ(あの謳い文句は紛れもない真実なのね……)

11: 2017/08/16(水) 20:00:36.474 ID:sK5a+LnN0
ヴィーネ「ラフィ、少し聞いていい?」

ラフィエル「はい、私の分かる範囲であれば」

ヴィーネ「天界から急に指令とかって来るの?」

ラフィエル「うーん……そう多くはありませんが無いとは言えないですね」

ヴィーネ「へー……無視したらどうなるのかしら」

ラフィエル「仕送り減額など……あまりにも改善が見られなければ強制送還といった判断が下されることもあるかもしれません」

ラフィエル「何故このようなことを?」

ヴィーネ「ううん、ただ気になっただけ」

ヴィーネ(もし天界から重要な指令があっても、そのまま忘れてしまう可能性は十分にある……)

ヴィーネ(警告も無しに強制送還はさすがに無いにしても、良い結果にはならないわよね)

ヴィーネ(やっぱり、見ててあげなきゃか……)

13: 2017/08/16(水) 20:01:59.770 ID:sK5a+LnN0
……

ガヴリール「ふぁ……帰るかー……」

ヴィーネ「一緒に帰りましょ?」ヒョコッ

ガヴリール「うわぁ!?」ビク

ヴィーネ「そこまで驚かなくても……」

ガヴリール「……ほ、本当に怒ってないんだな?」

ヴィーネ「何度もそう言ってるじゃない……」

ガヴリール「なんかずっと睨んでくるし、そうは見えないっての……」

ヴィーネ「そ、そんな睨んでたかしら……」

15: 2017/08/16(水) 20:03:02.429 ID:sK5a+LnN0
……

ガヴリール「んじゃね」フリフリ

ヴィーネ「あ……が、ガヴ」

ガヴリール「ん、どうかしたの」

ヴィーネ「えーっと……その……突然なんだけど」

ヴィーネ「……三日くらい、泊まっていかない?」

ガヴリール「……」

ガヴリール「……いや、突然すぎるでしょ……」

ヴィーネ「さすがにダメ、よね……ごめん」

16: 2017/08/16(水) 20:03:52.918 ID:sK5a+LnN0
ガヴリール「別にいいよ」

ヴィーネ「え?」

ガヴリール「私としては衣食住を提供してもらえて断る理由はないし」

ガヴリール「いつも通り好き勝手させてもらうけど、それでもいいなら」

ヴィーネ「もちろん! 好きなだけくつろいでいってちょうだい!」パアッ

ガヴリール「お、おう……」

ガヴリール(そんな喜ぶことか……?)

17: 2017/08/16(水) 20:05:44.017 ID:sK5a+LnN0
……

ガヴリール「お邪魔ー」

ガヴリール「さて、早速迷える人々を導いてあげちゃいますかね」カチャ

ヴィーネ「つまりネトゲでしょ……身体壊さない程度にしておきなさいよ?」

ガヴリール「へーい」

……

ヴィーネ「……」カリカリ

ヴィーネ(初日はネトゲの他に目立った動きは無し……と)

ヴィーネ(私がうっかり忘れちゃったら意味無いからね、日記として残しておかなくちゃ)

……


19: 2017/08/16(水) 20:07:16.995 ID:sK5a+LnN0
[二日目]

ヴィーネ「~♪」テキパキ

ガヴリール「……」カチカチ

ガヴリール「……やめた」パタン

ガヴリール「ヴィーネ、なんか手伝えることない?」

ヴィーネ「あれ、ネトゲやめちゃったの? 珍しいわね」

ガヴリール「これといったイベントも無いしね」

ガヴリール(目の前でぐうたらしてて何も言われないっていうのもそれはそれでモヤモヤするな……)

ヴィーネ「じゃあ食器並べてもらえるかな?」

ガヴリール「りょーかい」

20: 2017/08/16(水) 20:09:00.232 ID:sK5a+LnN0
……

ガヴリール「ごちそうさまー」ダラ-

ヴィーネ「お風呂沸かしてあるから寝る前に入っちゃいなさいよ」

ガヴリール「えー、面倒だな……」

ガヴリール「今度こそ私の背中を流してくれてもいいんだぞ?」

ヴィーネ「遠慮しておくわ、とっとと入って……」

ヴィーネ「……そうね、流してあげようかしら」

ガヴリール「え、本気……?」

ヴィーネ「何よ、あんたが言い出したことじゃない」

ヴィーネ(こんなことに巻き込んでしまったのも私の不注意が原因だから)

ヴィーネ(その間不自由はさせないであげないと)

ガヴリール「……」

22: 2017/08/16(水) 20:10:35.945 ID:sK5a+LnN0
……

ガヴリール「この頃妙に優しいじゃん……なんか怖いんだけど」

ヴィーネ「失礼な……」ワシャワシャ

ヴィーネ「今日は自分から働きたいって言ってくれたしね、その慰労目的とでも思ってくれればいいわ」シャ-

ガヴリール「我ながら大したことしてないと思うけどね……」

ヴィーネ「物事の大小よりもその気持ちが大事なのよ」ゴシゴシ

ヴィーネ「はいおしまい」シャ-

ガヴリール「ありがと」

ヴィーネ「さて、私も身体洗うから先に湯船入ってて」

ガヴリール「何を言うか」

ガヴリール「次は私の番だよ」

24: 2017/08/16(水) 20:11:42.754 ID:sK5a+LnN0
……

ガヴリール「痒いところはありませんかー」コシコシ

ヴィーネ「あはははっ……! ちょ、そこくすぐった……!」ケラケラ

ヴィーネ「あんた、洗うの下手……! くっ……ふふっ……!」ケラケラ

ガヴリール「失敬な、わざとだわざと」

ガヴリール「妙に優しかったり、思い詰めた顔してたり」

ガヴリール「なんか様子が変だけど、今くらいは忘れていってよ」

ガヴリール「楽しそうに笑ってる方がヴィーネらしいし」コシコシ

ヴィーネ「ふふっ……! あっははははっ……!」ケラケラ

ヴィーネ(……ありがとう、ガヴ)

ヴィーネ(そして、ごめんなさい)

25: 2017/08/16(水) 20:12:59.629 ID:sK5a+LnN0
……

ガヴリール「……」ス-ス-

ヴィーネ「……」カリカリ

ヴィーネ(二日目もこれといって大きな問題は無し)

ヴィーネ(ただ……気を張りすぎていたみたいでガヴに気を遣わせちゃった)

ヴィーネ(あの子は他者の感情の揺れ動きにとても敏感に反応する)

ヴィーネ(このままじゃ居心地も良くないだろうし、普段通りに振る舞うよう意識しないと)

ヴィーネ「……ふう」パタン

ヴィーネ(大体三日半だから、あと丸二日ってところかな)

……


27: 2017/08/16(水) 20:13:49.820 ID:sK5a+LnN0
[三日目]

ガヴリール「んん……!」ノビ-

ヴィーネ「おはよう、ガヴ」

ヴィーネ「簡単なもの作っちゃうからちょっと待っててね」

ガヴリール「はいよ」カチャカチャ

ガヴリール「ん」トン

ヴィーネ「あ、食器ありがとね」

ヴィーネ「そんな気にしないでいいのに……お客様なんだからもっと楽にしてていいのよ?」

ガヴリール「気にしないでって……そっくりそのままお返しするよ」

ガヴリール「私がやりたくてやってるんだから」

ヴィーネ「ふふっ、偉い偉い」

29: 2017/08/16(水) 20:15:27.050 ID:sK5a+LnN0
……

ガヴリール「暇だな……」

ヴィーネ「ゲームはいいの?」

ガヴリール「気分じゃない」

ヴィーネ「じゃあ良い機会だし勉強でもしておく?」

ガヴリール「お前勉強が暇つぶしになると思ってんの?」

ヴィーネ「忙しい時はやる余裕も気力も無いんだから、暇がある時こそよ」

ガヴリール「うえー……」

ガヴリール(ヴィーネ、いつもの調子に戻ったか……?)

30: 2017/08/16(水) 20:16:48.339 ID:sK5a+LnN0
……

ガヴリール「飽きた」

ヴィーネ「まだ10分しか経ってないって……」

ヴィーネ(……良く考えたら)

ヴィーネ(忘れちゃうなら勉強しても意味ないじゃない)

ヴィーネ「……早いけど勉強はお開きにしましょうか」

ガヴリール「嘘……いつもなら覚えるまで絶対逃がしてくれないのに」

ヴィーネ「あまり根を詰めすぎるのも良くないからね」

ガヴリール(……いや、相変わらず違和感があるな)

32: 2017/08/16(水) 20:17:52.591 ID:sK5a+LnN0
ガヴリール「ヴィーネ」

ヴィーネ「なに?」

ガヴリール「じゃあさ、どっか出かけようよ」

ガヴリール「買い物でもなんでもいいから、ぶらぶらとさ」

ヴィーネ「……! ガヴから外に出たいなんて言葉が聞けるなんて……!」

ヴィーネ「出かけた先で大雨とかにならなければいいけど……」

ガヴリール「ひっぱたくぞ」

34: 2017/08/16(水) 20:19:58.469 ID:sK5a+LnN0
……

ヴィーネ「次はこの服着てみて!」

ガヴリール「はいはい……」

ヴィーネ「思った通り! 似合うじゃない!」

ガヴリール(ファッションとかあまり良くわからないけど……)

ガヴリール(ヴィーネの反応を眺めるだけの時間も退屈ではないな)

ヴィーネ「最後はこれ!」

ガヴリール「わかったわかった」

ヴィーネ「私もちょっと着替えてくるから」イソイソ

ガヴリール「? ああ」

36: 2017/08/16(水) 20:22:25.263 ID:sK5a+LnN0
……

ヴィーネ「じゃーん」

ガヴリール「……なんだこりゃ」

ヴィーネ「ペアルックよ! 私としても好みだしガヴにも似合うと思ったの」

ガヴリール「いや、さすがに恥ずかしいんだけど……」

ヴィーネ「……嫌だった?」

ガヴリール「……嫌ってわけじゃないけど」

ヴィーネ「決まりね! このまま着て帰りましょ!」

ガヴリール「おいおい……」

ガヴリール(ま、いいか……)

38: 2017/08/16(水) 20:24:39.628 ID:sK5a+LnN0
ヴィーネ(良かった)

ヴィーネ(今過ごしているこの楽しい時間も何もかも)

ヴィーネ(たとえ、全てを忘れてしまっても)

ヴィーネ(私たちが過ごした時間は、この服という形で確かに残るから)


ガヴリール(まただ)

ガヴリール(はしゃいで、調子が良くて、いつものヴィーネのはずなのに)

ガヴリール(ほんの一瞬、とても残念そうな顔を覗かせる)

ガヴリール(どうして……)

40: 2017/08/16(水) 20:26:09.136 ID:sK5a+LnN0
……

ヴィーネ「はー、良い買い物したわね……」

ガヴリール「ぐ……なんか道行く人に見られてるような気がする……」コソコソ

ヴィーネ「やっぱり嫌だった?」

ガヴリール「……さっきも言ったでしょ、嫌ではないよ」

ガヴリール「ただ、どうしても恥ずかしいんだよ……」コソコソ

ヴィーネ「ふふ、いつも以上に小さくなってかわいい」ギュッ

ガヴリール「抱きつくな! 余計に注目を集めるだろ!」

ヴィーネ「ごめんごめん」パッ

ガヴリール「ったく……あまりはしゃぎすぎてると身が持たないぞ」

ヴィーネ「?」

ガヴリール「……明日も暇だしさ、どこか行こうって話」

41: 2017/08/16(水) 20:27:29.143 ID:sK5a+LnN0
……

ガヴリール「……」ス-ス-

ヴィーネ「……」カリカリ

ヴィーネ(……今日は楽しかったなあ)

ヴィーネ(今日だけじゃない、明日も絶対楽しくなる)

ヴィーネ(明日、テーマパークに行こうですって)

ヴィーネ(あの人混みが大嫌いなガヴが、よ?)

ヴィーネ(それはきっと私のためで、私のために張り切ってくれていて)

ヴィーネ(文字にしたためるのが困難な程に、心が打ち震える)

ヴィーネ(……あと、一日)

ヴィーネ(明日、この一日でたくさんの思い出が作れたら良いな)

ヴィーネ(その思い出が、私の中にしか残らないとしても)

……


43: 2017/08/16(水) 20:28:38.552 ID:sK5a+LnN0
[四日目]

ヴィーネ「ガヴ! 起きてガヴ!」ユサユサ

ガヴリール「んが……あと五時間……」

ヴィーネ「起きる気無しか! あんまり遅くなると遊びきれないわよ!」

ガヴリール「ん……遊ぶ……」

ガヴリール「……はっ! 出かけるんだっけ」ガバッ

ヴィーネ「おはよう、朝ご飯出来てるからぱぱっと準備しちゃってね」

ガヴリール「ふぁい……」

ヴィーネ「ガヴ」

ガヴリール「ん?」

ヴィーネ「今日、期待してるからね」ニコ

ガヴリール「っ……」ドキッ

ガヴリール(私がお客様のはずだったんだけどなあ……)

ガヴリール(そうまで言われちゃ、期待に応えてやらなきゃね……)

46: 2017/08/16(水) 20:31:11.494 ID:sK5a+LnN0
……

ガヤガヤ

ガヴリール「……」スッ

ヴィーネ「いきなりラッパを構えないの」

ガヴリール「おかしいでしょこんなの……列に何時間も並ぶなんて狂ってるのか人間共は」

ヴィーネ「私たちもそのうちの二人になるのよ?」

ガヴリール「うわあ……目眩がする」

ヴィーネ「ふふ、冗談よ。まずは空いてるものから周りましょ」

ヴィーネ「時間が経てば有名所も空いてくるかもしれないしね」

48: 2017/08/16(水) 20:32:21.610 ID:sK5a+LnN0
……

ヴィーネ「きゃー!!」

ガヴリール「うおぉ……!」

……

ヴィーネ「いやー!!」

ガヴリール「うっ……!」

……

ヴィーネ「わー!!」

ガヴリール「おぇ……」

……

ガヴリール「いきなり絶叫もの連続は無いだろ……口から絶叫じゃないものが出るかと思ったわ……」ハアハア

ヴィーネ「つい興奮しちゃって……」

49: 2017/08/16(水) 20:33:36.329 ID:sK5a+LnN0
ガヴリール「次は私が決めるからな」

ヴィーネ「い、良いわよ?」

ガヴリール「なあに、次も絶叫出来るだろうから気に入るはずさ」

ヴィーネ「……」ダラダラ

ガヴリール「……さっきから露骨に避けてるよね?」

ガヴリール「そこの、お化け屋敷」

ヴィーネ「な、何のことかしら……ただのお化け屋敷なんて……」

ガヴリール「お化け屋敷と侮るなかれ、脱出までに一時間は堪能できるらしいぞ」

ヴィーネ「」

51: 2017/08/16(水) 20:34:33.801 ID:sK5a+LnN0
……

ヴィーネ「」ガタガタ

ガヴリール「まだ何も出てきてないのに怯えすぎでしょ……」

ヴィーネ「そそ、そんなこと言ったって……」ギュウウ

ガヴリール「歩きにくいんだけど……」

ガヴリール(……とは言ったものの)

ガヴリール(ここまで手が込んでるとは……正直私も怖くないと言えば嘘になるくらいだ)

ガヴリール(ヴィーネが耐え切れるとは思えないし、早いとこ脱出しないとな……)

53: 2017/08/16(水) 20:36:15.376 ID:sK5a+LnN0
ガヴリール「考えてもみなよ、私たち天使と悪魔だよ?」

ガヴリール「自分たちの方が圧倒的に強いって考えを持っておけば何が出てきても大丈夫でしょ」

ヴィーネ「そ、そうね! 私たちは強い……私たちは負けない……」

ガヴリール「その意気だ、さっさと出るぞ……」ガチャ

ギョアアアアア

ガヴリール「きゃああああぁぁぁぁ!?」

ヴィーネ「い゛や゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛!!!」

56: 2017/08/16(水) 20:38:59.080 ID:sK5a+LnN0
……

ガヴリール「……ちょっと甘く見てたわ」ハアハア

ヴィーネ「血が……肉が……」ブツブツ

ガヴリール「帰ってこーい」ヒラヒラ

ヴィーネ「……はっ! あれ、外……?」

ガヴリール「さすがに無理だろうと思ってリタイアしたよ」

ヴィーネ「……怖かったぁ……」ペタン

ガヴリール(こいつ下手したら建物ごとふっ飛ばしかねないし)

58: 2017/08/16(水) 20:40:16.404 ID:sK5a+LnN0
……

ガヴリール「だいぶ暗くなってきたな」

ヴィーネ「もうそろそろ閉園みたいね……」

ガヴリール「次で最後にするか、何が良い?」

ヴィーネ「……あれ」

ガヴリール「……観覧車、か」

ガヴリール「ヴィーネ、意外と子供っぽいよね」

ヴィーネ「なによ、締めの定番じゃない」

60: 2017/08/16(水) 20:41:31.696 ID:sK5a+LnN0
……

ヴィーネ「わぁ……」

ガヴリール「ほー……夜の景色も悪くないじゃん」

ヴィーネ(……もうすぐガヴは全てを忘れちゃう)


ヴィーネ(忘れちゃうなら、良いよね?)


ヴィーネ「ねえ、ガヴ」

ガヴリール「ん」

ヴィーネ「好きよ」

63: 2017/08/16(水) 20:43:35.972 ID:sK5a+LnN0
ガヴリール「……うん、私も好きだよ」

ヴィーネ「私の好きは、ガヴの好きとは違うと思う」

ヴィーネ「愛しくて、ずっと一緒にいてほしくて、幸せにしてあげたくて、私だけを見ていてほしい」

ヴィーネ「友達止まりじゃ感じ得ない、恋人としての好きなの」

ガヴリール「……そうか」

ヴィーネ「突然こんなこと言い出してごめんね。気持ち悪いでしょ?」

ヴィーネ「叶わない想いだってわかっていても、これだけは伝えたかった」

ヴィーネ「あまり時間も無いから……」

66: 2017/08/16(水) 20:45:56.893 ID:sK5a+LnN0
ガヴリール「勝手に納得して、何なんだお前」

ガヴリール「私の好きを決めつけるな」

ヴィーネ「え……?」

ガヴリール「確かに、好きが曖昧なままだったのは謝る」

ガヴリール「お世話好きで、大人風を吹かして、それでいて見てて危なっかしくて、意外と子供っぽくて」

ガヴリール「何より、こんな私に付いてきてくれる」

ガヴリール「そんなヴィーネを大切にしたい、一緒に生きていきたい」

ガヴリール「これが私の好き、だ」

ガヴリール「これじゃダメなのかな」

69: 2017/08/16(水) 20:47:44.753 ID:sK5a+LnN0
ヴィーネ「……」ポロポロ

ヴィーネ「ダメじゃ、ない」

ヴィーネ「私も、私もガヴと一緒に生きていきたい」

ガヴリール「……なら決まり、簡単な話じゃん」

ヴィーネ「ガヴ……」

ガヴリール「ちょっとは自分に自信を持とうよ」

ガヴリール「ほんと見てて危なっかし…… !?」

ヴィーネ「ん……」

ガヴリール「……ぷぁっ」

ヴィーネ「……ふふ、貰っちゃった」

ヴィーネ「でも、緊張しすぎてよくわからなかったな……」

ガヴリール「……私もだっての」

ガヴリール「不意打ちは卑怯じゃない?」

ヴィーネ「悪魔なんだから、卑怯でもいいの」

ヴィーネ(そう、卑怯なんだ)

71: 2017/08/16(水) 20:49:09.420 ID:sK5a+LnN0
……

ヴィーネ「……この時間がずっと続けばいいのに」

ガヴリール「何言ってんだか……」

ガヴリール「……別に、何度でも一緒に来てあげるし」

ガヴリール「今この時間が続かなくても、何度でもこの時間を味わわせてやる」

ガヴリール「約束する」

ヴィーネ「約束……ね」

ヴィーネ「残念だな……」

ヴィーネ「その約束も、忘れちゃうなんて」

73: 2017/08/16(水) 20:50:27.743 ID:sK5a+LnN0
ガヴリール「……忘れっぽいのは自覚してるけど、そこまで酷くは」

ヴィーネ「ううん、違うの」

ヴィーネ「今この時間も、私の家で過ごした日々も、全部消えちゃうんだ」

ヴィーネ「これはガヴのせいじゃない」

ガヴリール「……ずっと思い詰めてたように見えたのもそのせいってわけ?」

ガヴリール「何を隠してる、吐け」

ヴィーネ「……ガヴの記憶が、消えちゃうの」

75: 2017/08/16(水) 20:51:59.724 ID:sK5a+LnN0
ガヴリール「私の記憶が……?」

ヴィーネ「この瓶、見覚えある?」スッ

ガヴリール「……私が飲んだやつだよね」

ガヴリール「ヴィーネが怒ってたように見えたから、よく覚えてるよ」

ヴィーネ「全部飲み干すと、三日半くらいかな?」

ヴィーネ「飲んでからその期間の記憶は残らず、消えて無くなるんだって」

ガヴリール「……!?」

ガヴリール「……私が飲んだのが確か三日前の朝」

ガヴリール「……あまり時間が無い、っていうのはそういうことか」

77: 2017/08/16(水) 20:53:20.008 ID:sK5a+LnN0
ヴィーネ「怒らないんだ」

ガヴリール「……元々私の自滅ではあるけど」

ガヴリール「そりゃあショックだよ」

ガヴリール「あれから結構良い思いさせてもらってさ」

ガヴリール「思い出と言えるものもたくさん出来て」

ガヴリール「こうしてヴィーネと好き同士になれて」

ガヴリール「それが全部消えて無くなるなんて、考えたくもない」

ガヴリール「……でも、お前は私の比じゃないくらい辛いはずだ」

ガヴリール「何もかも忘れて、そのまま普段と変わらず生きていく私と違って」

ガヴリール「いつまでも背負い続けなきゃいけないんでしょ、私と共有出来なくなった想いを……」

ガヴリール「そんなやつを責められるわけあるか……!」

ヴィーネ「優しいね、ガヴ」

79: 2017/08/16(水) 20:54:42.553 ID:sK5a+LnN0
ヴィーネ「確かに辛いし、苦しい」

ヴィーネ「でもね、この想いを伝えられたのもこの薬のお陰なの」

ヴィーネ「たとえガヴに拒絶されたとしても、忘れてもらえる」

ヴィーネ「忘れてさえもらえれば、変わらず友達でいられる」

ヴィーネ「そんな後ろ盾があって、ようやく行動に移せたの」

ヴィーネ「この苦しみは、そんな卑怯な私への戒めだと思ってる」

ガヴリール「ヴィーネ……」

ヴィーネ「……下、着いたわね。出ましょう」

80: 2017/08/16(水) 20:56:06.214 ID:sK5a+LnN0
……

ヴィーネ「ガヴ」

ガヴリール「ああ」

ヴィーネ「本当に楽しかったし、嬉しかった」

ヴィーネ「今までありがとう」

ガヴリール「っ……二度と会えないわけじゃないでしょ」

ガヴリール「……今後とも私とよろしく頼むよ」

ヴィーネ「ええ……あなたに負けないくらい素敵な子にしてあげるから」

ガヴリール「ははっ……それなら安心」


ヴィーネ「……そろそろ時間が近いかしらね」

ガヴリール「……またね」

ヴィーネ「また……いえ」

ヴィーネ「さよなら、ガヴリール」

82: 2017/08/16(水) 20:57:38.748 ID:sK5a+LnN0
……

ガヴリール「私の家も久しぶりだな……」

ガヴリール「……さよなら、か」

ガヴリール「……っ」

ガヴリール「ううぅぅっ……! うああああぁぁ……!」ポロポロ

ガヴリール「嫌だ、忘れたくない……! ヴィーネ……!」


ガヴリール「ヴィー、ネ」プツン


ガヴリール「……」

ガヴリール「……涙?」

ガヴリール「……何で泣いてたんだっけか」

ガヴリール「ま、いいや」

……


84: 2017/08/16(水) 20:58:56.463 ID:sK5a+LnN0


……

ガヴリール「はよーっす……」

ヴィーネ「おはよう、ガヴ」

ガヴリール「なんか最近時間が経つの早くない?」

ガヴリール「貴重な休みに限ってすぐ終わるように感じるのは不公平だ」

ガヴリール「そろそろ歳かな……」グタ-

ヴィーネ「華の女子高生でしょうに……」

85: 2017/08/16(水) 21:00:25.921 ID:sK5a+LnN0
ガヴリール「そうだ、今日泊まっていい?」

ガヴリール「家に食べ物ないし買いに行くの面倒なんだよね」

ヴィーネ「私の家は民宿じゃないんだけど……」

ガヴリール「んー……あと、なんだろうな」

ガヴリール「なんか無性にヴィーネの料理が食べたいんだよね」

ヴィーネ「……そう」

ヴィーネ「良いわよ、ご馳走してあげる」

ガヴリール「ご馳走ってほど大層なもんじゃないっしょ」

ヴィーネ「何様だお前」

ヴィーネ(そう、今までと変わらない)

ヴィーネ(軽口を言い合えるような、友達に戻っただけ)

87: 2017/08/16(水) 21:01:47.492 ID:sK5a+LnN0
……

ガヴリール「ごちそうさまー」

ガヴリール「よいしょっと」カチャカチャ

ヴィーネ「!」

ガヴリール「……あれ、なんで私食器片付けてるんだろ」

ガヴリール「自慢じゃないけど片付けなんて滅多にしないんだけどな」

ヴィーネ「……いいことじゃない」

ヴィーネ(……期待なんて、するだけ無駄なのに)

89: 2017/08/16(水) 21:03:14.025 ID:sK5a+LnN0
ヴィーネ「先にお風呂入るから、後できちんと入りなさいよ?」

ガヴリール「はーい」


ガヴリール「……」ソワソワ

ガヴリール「……なんか落ち着かないな」

ガヴリール「ヴィーネはしばらく出てこないし……」

ガヴリール「……漁るか!」

ガヴリール「ヴィーネちゃんの隠しものは何処ですかーっと……」ゴソゴソ

ガヴリール「ん……?」

91: 2017/08/16(水) 21:05:08.538 ID:sK5a+LnN0
ガヴリール「この服……私の家にも無かったっけか」

ガヴリール「……っ」ズキッ

ガヴリール(なんだ……? 頭が……)

ガヴリール「……まあ、普段から服選んでもらってるわけだし被りもするか」

ガヴリール「次行こ次……」

ガヴリール「机も整頓されてるなー、私のとは大違いだ」

ガヴリール「……おっ、面白そうなもんみっけ」

93: 2017/08/16(水) 21:07:11.007 ID:sK5a+LnN0
……

ヴィーネ「上がったわよー」

ガヴリール「……」

ヴィーネ「ガヴ?」

ガヴリール「……」ポスッ

ヴィーネ「あ、私の日記……」

ヴィーネ(あっ……!!)

ヴィーネ(私の書いた出来事は全て今のガヴの記憶外のこと)

ヴィーネ(つまり、自分との交流を妄想で書き連ねているようにしか見えないんじゃ……!?)

ヴィーネ「ち、違うの……それは」ワタワタ

95: 2017/08/16(水) 21:09:00.112 ID:sK5a+LnN0
ガヴリール「……」ポロポロ

ヴィーネ「ガ……」

ガヴリール「ヴィーネ!!」ギュ

ヴィーネ「が、ガヴ!?」

ガヴリール「良かった……良かった……!」

ガヴリール「私、思い出せたんだ……!」

ヴィーネ「え……?」

97: 2017/08/16(水) 21:10:53.860 ID:sK5a+LnN0
ガヴリール「ヴィーネと関わるたびに、ぼんやりと感じるものはあったんだ」

ガヴリール「無意識に変な行動を取っちゃったりもしてた」

ガヴリール「でも、それだけじゃ思い出すには至らなかった……何かが必要だったんだ」

ガヴリール「……この日記を見た瞬間、切れてたコードが繋がったように感じたよ」

ヴィーネ「思い出せた……って……まさか……」

ガヴリール「不思議だけど……書いてある出来事を、私に対する気持ちを、出鱈目と疑うなんて一瞬たりとも無かった」

ガヴリール「嘘偽りの無い、ヴィーネの気持ちを感じたから」

98: 2017/08/16(水) 21:12:11.032 ID:sK5a+LnN0
ガヴリール「それは、私がヴィーネに対して抱いていた気持ちと微塵も変わりなくて」

ガヴリール「何の違和感も無く、私も同じ気持ちを抱いていたことを気づかせてくれた」

ガヴリール「そして、どうしてその気持ちを抱くに至ったのかだって……」

ガヴリール「全てが繋がって、思い出させてくれたんだ」

ガヴリール「ヴィーネと過ごした時間も、交わした約束も、何もかもだ!」

ヴィーネ「……!」

ガヴリール「良かった……! これからも一緒にいられるんだ……!」ギュウウ

ヴィーネ(私、また決めつけちゃってた)

ヴィーネ(消えて無くなってなんか、いなかったんだ)ポロポロ

100: 2017/08/16(水) 21:14:20.065 ID:sK5a+LnN0
……

ガヴリール「苦しくないか……?」ギュウ

ヴィーネ「ううん、平気……」

ガヴリール「……最後、私が私じゃなくなる瞬間……怖いなんてもんじゃなかった」

ガヴリール「良かった、本当に……」

ヴィーネ「……自分が消えてしまうなんてこと、知らないで済むに越したことは無いのに」

ヴィーネ「私のエゴのせいで……思い出したくもないような記憶まで作らせちゃったのね」

ガヴリール「困ったやつだよ……まったく」

ヴィーネ「ごめんなさい……」


ヴィーネ「……そして、そんな私なんかの元に、もう一度戻ってきてくれてありがとう」

ヴィーネ「おかえり、ガヴリール」

ガヴリール「……ただいま、ヴィーネ」

102: 2017/08/16(水) 21:16:01.537 ID:sK5a+LnN0
……

ガヴリール「……何もかも思い出せたとは言ったけど」

ガヴリール「実を言うと、まだ完全に全てを思い出せたわけじゃないんだ」

ヴィーネ「そんな……何が思い出せないの……?」

ガヴリール「何があったかは大体覚えてるんだけど、細かい情報となるとちょっとね」

ガヴリール「あの時食べたヴィーネの料理の味とか」

ヴィーネ「ふむふむ」

ガヴリール「えと……その、ちゅー……の感覚とか……」

ヴィーネ「ふむ……」キラキラ

104: 2017/08/16(水) 21:17:27.764 ID:sK5a+LnN0
ヴィーネ「なーんだ、すぐにでもわかることばかりじゃない」

ガヴリール「す、すぐにでもって! この工口悪魔!」

ヴィーネ「酷い言われようね……別にいつでも良いから心の準備が出来たら言ってね」

ガヴリール「なんでお前はそんな余裕なんだよ……!」

ヴィーネ「私だって最初は余裕なんて無かったけど、これで二回目になるわけだし」

ガヴリール「ぐぐ……」


ガヴリール「……します」

ヴィーネ「?」

ガヴリール「お願い……します」

ヴィーネ「……素直じゃないんだから」

105: 2017/08/16(水) 21:18:45.841 ID:sK5a+LnN0
……

ヴィーネ「……ん……」

ガヴリール「……っは……」

ヴィーネ「……どう?」

ガヴリール「……何もわかんなかった」

ヴィーネ「ぷぷ……ガヴ、顔真っ赤」クスクス

ガヴリール「仕方ないだろ……! お前は二回目だとしても、私は今のが実質初めてなんだから……!」

ヴィーネ「……じゃあもう一回、しちゃう?」

ガヴリール「な、なんでそうなる」

ガヴリール「……いいけど」

ヴィーネ「そうこなくちゃ♪」

ヴィーネ「これでガヴも二回目になるわけだし」

ヴィーネ「落ち着いて、私を感じてね……」

……


108: 2017/08/16(水) 21:20:10.740 ID:sK5a+LnN0


……

ガヴリール「今日テストあるとか嘘でしょ……!」カリカリ

ヴィーネ「あはは……どうせ忘れちゃうんだと思って全く勉強教えられてなかったわね」

ガヴリール「笑ってないで助けてくれ!」カリカリ

ヴィーネ「はいはい」

ヴィーネ「ペース上げて教えていくから、しっかり付いてきなさいよ」


ヴィーネ「忘れちゃうなんて、御免だからね?」


おわり

113: 2017/08/16(水) 21:48:12.463
ガヴィーネ好きだわ

117: 2017/08/16(水) 22:16:42.057
乙です

引用元: 【ガヴドロ】ヴィーネ「忘れちゃうなんて」