1: 2012/06/01(金) 21:38:16.04 ID:fiz5mUDO0
側近「はい、第665代目魔王様の遺言によって」

側近「お嬢様、貴女に第666代目魔王様となって頂きます」カシコマリ

箱入り娘「あの・・・」

側近「はい、なんでございましょうお嬢様」

箱入り娘「申し訳ありません・・。お名前を、お聞きしても?」

側近「私は先代魔王様の右腕としてお仕えしていた者で、側近と申します」

側近「もちろん、先代の遺言の通り貴女が魔王様となられた暁には」

側近「私が側近としてまた、今度は貴女様のために尽力致します」

箱入り娘「すみません、何点か質問が・・」

側近「はい、答えられる範囲であればすぐにお答え致しましょう」

箱入り娘「答えられない範囲、もあるということですか?」

側近「先代のお言葉により、ここまでならという範囲ですね」

側近「簡易な答えでよろしいのであればお答えできるかと思います」

箱入り娘「ふむ・・・」

3: 2012/06/01(金) 21:43:34.22 ID:fiz5mUDO0
箱入り娘「あの・・そもそもどうして私がその、魔王さんに選ばれたのでしょう?」

箱入り娘「身体も弱いですし・・あまり外出もしたことがありません」

箱入り娘「魔王さんというのは、魔力が高く、身体能力も一般の方とは比べ物にならない・・と」

側近「ええ、その通りです」

側近「先代の魔王様も、お若い頃はそれはそれはとても恐ろしい魔王様として」

側近「人間に恐れられたものです。勇者一行も何度か返り討ちにした程ですからね」

箱入り娘「・・・」

側近「お話を戻しましょう。なぜ、お嬢様が魔王様に選定されたのか」

側近「答えはとても簡単な事です。魔王様の血を受け継ぐ方が、お嬢様以外にいらっしゃらないのです」

箱入り娘「そ、そんな・・・」

5: 2012/06/01(金) 21:50:09.22 ID:fiz5mUDO0
箱入り娘「ま、魔王さんには、他にご親族の方とかは・・」

側近「いらっしゃいません。いえ、正確には、もういらっしゃらないのです」

箱入り娘「・・・?」

側近「先代魔王様の元にはお嬢様を含め、4人の息子、娘達がいらっしゃいました」

側近「一番上のお兄さんは、魔王様直属の親衛隊隊長となりました」

側近「二番目のお姉さんは、魔王城にて新たな魔術の研究に尽力していました」

側近「三番目のお兄さんは・・・行方がわからないのです」

側近「そして、魔王城に勇者一行が現れ、先代の首、ご兄妹の首も・・」

箱入り娘「・・・」

側近「そして、四番目の最後の正統なる血筋を受け継ぐのが、お嬢様というわけです」

箱入り娘「三番目のお兄様を、探すことはしなかったのですか?」

6: 2012/06/01(金) 21:55:21.12 ID:fiz5mUDO0
箱入り娘「私ではとても自分が魔王になるなんて・・」

箱入り娘「無理です。ごめんなさい」

側近「そう仰ると思い、こちらをお持ち致しました」スッ

側近はアイテム「魔王の手紙」を差し出した

箱入り娘「・・私に?」

箱入り娘が受け取ると、アイテム「魔王の手紙」が喋り始めた

手紙「私の大切な箱入り娘ちゃんへ(はあと)」

箱入り娘「」

手紙「ぱ、ぱぱだよ。げ、元気にしてたかな?」ハァハァ

手紙「こ、ここ怖がらなくてもいいからね!!何もしないからね!!」ハァハァ

7: 2012/06/01(金) 22:00:37.35 ID:fiz5mUDO0
箱入り娘「ほ、本当にお父様・・なのですか?」ビクビク

手紙「ほほほほほほほほほ本当だよ!嘘じゃないよ!!」

箱入り娘「・・・」ジトー

手紙「いやあの・・本当です・・・信じてください・・」ドヨン

箱入り娘「・・まあいいです・・続けてください」

手紙「う、うん・・」

手紙「突然の事で、とっても驚いてるよね。うんまあ当たり前か」ティヒヒ

手紙「あぁ!この状態じゃ驚いた顔の箱入り娘ちゃんが見れない!なんてことだ!!」

手紙「おい側近!今すぐ私を元の身体へ戻せ!!」

手紙は暴れた

側近「無理ですよ。魔王様の身体は当に消滅しているのですから」

側近「その手紙に消え入りそうな魔王様の魔力を押し留めるのだけで手一杯でした」

手紙「チッ使えねーな」

側近「・・・」

8: 2012/06/01(金) 22:05:27.22 ID:fiz5mUDO0
箱入り娘「・・・続きを」

手紙「あ、ああ!そうだね!」

手紙「魔王になって下さい!お願いします!!」

箱入り娘「・・えぇ・・」

手紙「いやあの、なって下さい・・・」

箱入り娘「・・だって、勇者さんと戦わないといけないんですよね?」

手紙「ま、まあそうなる・・かな」

箱入り娘「無理ですよ・・私一瞬で殺されちゃいます・・」

手紙「箱入り娘ちゃん、魔法ってどのくらい扱えるかな?」

箱入り娘「・・・回復の初歩魔法くらいです・・」

手紙「さ、さすが箱入りだね!かわいい!!」

箱入り娘「・・・///」

手紙「ま、まあ大丈夫だよ。仮に勇者達が来たとしても」

手紙「この側近がいる限りは大丈夫さ」

10: 2012/06/01(金) 22:10:23.67 ID:fiz5mUDO0
側近「精一杯頑張ります。」ペコ

箱入り娘「頑張ります・・って・・・」

手紙「とにかく、あの、形だけでもいいんで・・魔王になって・・」

手紙「ぱぱもう消えちゃうし・・」

箱入り娘「・・せっかくお話ができたのに、もういなくなっちゃうんですか」

手紙「ご、ごめんね!本当にごめんね!!」

手紙「全然お話できなかったけど、ぱぱ箱入り娘ちゃんのこと愛してたよ!!」

手紙「つらいこともあるかもしれないけど、が、がんばって!!」

箱入り娘「ま、まだなると決めたわけでは・・」

手紙「」

箱入り娘「言うだけ言って・・消えちゃった・・・」

側近「・・・」

箱入り娘「あ・・三番目のお兄さんの事、聞き忘れちゃった・・」

11: 2012/06/01(金) 22:16:24.29 ID:fiz5mUDO0
側近「魔王様はとても魔界の民に慕われておられました」

箱入り娘「・・うん」

側近「その魔王様がいなくなられた今、魔界は混乱に陥っています」

箱入り娘「・・・・うん」

側近「その魔界を正常に戻せるのは、お嬢様以外にはいらっしゃいません」

箱入り娘「・・・断言しなくても・・」

側近「民衆は統率が取れる者であれば誰でも魔王とするでしょう」

箱入り娘「・・うん」

側近「ですが、議会の方々はそれをよしとしないでしょう」

箱入り娘「・・・・」

側近「正統な血筋、正統な後継者たるものが跡を継ぐのが道理」

側近「・・事態は急を要します」

箱入り娘「・・三日・・三日間だけ、考えさせて欲しいです」


12: 2012/06/01(金) 22:21:21.76 ID:fiz5mUDO0
側近「・・わかりました」

側近「ですが私からも・・次代の魔王様となりうるのは、お嬢様をおいて他にいらっしゃらない」

側近「そう思っています。」

側近「それでは・・三日後の朝にまた、お迎えに上がります」

側近はまるで自らの影に沈む様に、その姿を消した

箱入り娘「・・・あの人も言うだけ言って・・・もう・・」

メイド「お嬢様?大丈夫ですか?」

箱入り娘「あ、は、はい、大丈夫です」

メイド「そうですか、失礼致しました」

箱入り娘「あの・・メイドさん」

メイド「はい」

箱入り娘「明日、少し外に出てみようと思うのです」

メイド「!?」

メイド(この十余年一歩も出ていない外に!?何故・・)

13: 2012/06/01(金) 22:25:15.98 ID:fiz5mUDO0
次の日

メイド「本当に・・大丈夫なのですか・・・?」オロオロ

箱入り娘「ええ、少し外の様子を見てくるだけだから」ガチャ

箱入り娘「心配しないで、ちゃんと、帰って来ますから」バタン

メイド「・・・・うぅ・・」オロオロ

メイド「・・やっぱり・・心配ですよ・・」

14: 2012/06/01(金) 22:28:38.35 ID:fiz5mUDO0
箱入り娘「・・本当に久しぶりですね・・」トコトコ

箱入り娘「町の表情が変わっています」トコトコ

箱入り娘「・・色々な新しい建物がありますね」トコトコ

箱入り娘「・・・」

ヒソヒソ ヒソヒソ ヒソヒソ

ヒソヒソ ヒソヒソ ヒソヒソ

箱入り娘「・・・(何故でしょう・・すごい視線を感じます・・)」

箱入り娘「・・(早くこの区域から出た方がいいのかな・・)」


16: 2012/06/01(金) 22:33:56.70 ID:fiz5mUDO0
ヤスイヨー ヤスイヨー カッテケー オラー

箱入り娘「ここは・・商店街・・ですね」トコトコ

箱入り娘「(色々なものがあります・・そして活気に満ちている・・)」

箱入り娘「・・(お父様の統治していた町、お父様が守っていた町)」

親父「おうお嬢ちゃん!一人で買い物かい!?」

箱入り娘「わ、私ですか?」

親父「他に誰がいるってんだ!そこのべっぴんのお嬢ちゃん!あんただよ!!」

箱入り娘「べっぴん・・?」

親父「ははは!ここいらにお嬢ちゃん並のべっぴんさんなんていやしねぇからな!」

ナンダトー! コノオヤジー! ヘンタイチカーン!!

親父「おう!はっはっは!」

箱入り娘「・・・」

17: 2012/06/01(金) 22:39:40.10 ID:fiz5mUDO0
親父「元気だろ、みんなよ」

箱入り娘「え、あ、はい」

親父「そんな顔してるなって。せっかくの美人が台無しだぜ?」

親父「おら、うちの特製だ、飲んできな」

箱入り娘「あ、あの、でも今は持ち合わせが・・」

親父「はっはっは!お嬢ちゃんに元気出してもらいてぇからな!飲んできな!」

箱入り娘「・・ありがとうございます・・」

箱入り娘「・・(珈琲・・じゃない、紅茶でもないかな・・何だろう)」

箱入り娘「チュー」

箱入り娘「・・お、美味しい!」パァ

箱入り娘「・・(これは・・なんでしょう、とても甘い・・けど、少しほろ苦い・・)」

親父「そいつぁココアってんだ。うちのばあさんが昔よく作ってくれてよ」

親父「今同じ物を作ってみたら評判良くてよ!」

親父「ばあさんには感謝しねぇとな!ははは!!」

19: 2012/06/01(金) 22:42:48.40 ID:fiz5mUDO0
箱入り娘「お婆様ですか・・本当に、とても美味しいです」チュー

親父「だろ?そいつ飲んで、元気出せよ!な?」

箱入り娘「・・は、はい!ありがとうございます!」ニコ

親父「お、おお・・・///」

箱入り娘「??それでは、失礼しますね」

親父「・・・(あんな上品なお嬢ちゃん、この辺にいたっけかなぁ・・・)」

箱入り娘「・・・♪」トコトコ

20: 2012/06/01(金) 22:47:28.34 ID:fiz5mUDO0
箱入り娘「(・・まだ商店街は続いていますね・・)」

箱入り娘「(・・おいし・・//)」チュー

ワーワー ヘヘーコッチダコッチー マテヨー

箱入り娘「(・・小さい子供達・・お父様が守ってきた、一番愛おしい宝物・・)」

イックゼー!!

箱入り娘「(・・私・・魔王になんて・・)」

ペロン

ウヒョー レース!レース! シロレーススゲー!

箱入り娘「・・・はぇ・・?」

ウワーイ ニッゲロー イエーイ

箱入り娘「・・・うぅ・・///」




22: 2012/06/01(金) 22:52:34.40 ID:fiz5mUDO0
ガン! ドゴォ!! ゴリィ!!!

箱入り娘「!?」

教師「だめじゃないか、女性のスカートを捲るなんて」

教師「男としてやっちゃいけないことだよ?わかってる?」ゴリ・・ゴリィ

ワ・・ワガ・・ ワガリマジ・・・・ オロロロロ・・・

教師「きみー、ごめんねーうちの生徒が失礼な真似しちゃってー」

箱入り娘「だ、だだ大丈夫・・です、その子の方があの・・心配なんですが・・・」

教師「このくらいしてやらないとまたやりそうだしね。いいって」メタァ・・・

箱入り娘「・・だ、大丈夫?は、はい・・・」回復魔法

ア、アレ・・ アンマリイタクナイ・・ ウオースゲー!!!

教師「・・・あなた・・・」

23: 2012/06/01(金) 22:57:35.37 ID:fiz5mUDO0
箱入り娘「・・・あっ・・」

箱入り娘「・・(どうしよう・・ま、魔法・・使っちゃった・・・)」

教師「・・すごいね、君くらいの年齢で魔法が、しかも治癒魔法が使えるなんて」

箱入り娘「・・え?」

教師「いやー、私も魔法の授業受けてたんだけどさー」

教師「結局小さな火の玉出すだけでだめだめだったんだよね」

箱入り娘「・・わ、私はこの魔法くらいしか・・扱えないんです・・」

教師「治癒魔法・・だけ?え、でも、治癒魔法は結構特殊な魔力だから」

教師「まずは攻撃系の魔法を覚えてからじゃないと扱える筈は・・」

箱入り娘「・・昔から、魔法はこれだけ・・使えたんです」


25: 2012/06/01(金) 23:03:15.99 ID:fiz5mUDO0
教師「・・誰か、習った人はいるの?」

箱入り娘「いえ、物心ついた頃からですから・・そういう方は・・」

教師「ほえー・・これが天才って奴かー・・」

箱入り娘「いえ、天才とは・・無縁ですよ・・」

教師「まあまあ、いいじゃない治癒魔法だけでも」

教師「助かったよ、私もあの子達にちょっとやりすぎたかなーって思ったし」

箱入り娘「は、はぁ・・」

教師「あ、そうそう、これ私の名刺。学校もこの近くだから」

教師「今度、遊びにでも来なさいな」

教師「子供の相手ってのも案外楽しいよ」

ウェーイ センセーパンツー ブラックーブラックダゼー!!

教師「どうやら氏にたいらしいな・・じゃあね!」バビュン

ヒイイィィィ ニゲロオオオ ヤメテエエエエエ

箱入り娘「・・行っちゃいました・・」ポツン

29: 2012/06/01(金) 23:09:54.07 ID:fiz5mUDO0
箱入り娘「・・(いつの間にか、商店街を抜けていましたね)」

箱入り娘「・・(ここは・・商店街や家のある方より薄暗いですね・・)」

箱入り娘「・・(早く・・抜けたほうがいいかもしれません・・)」

男「よぉ」

箱入り娘「・・は、はい?」

男「女子供がこんな場所になんでいやがる」

箱入り娘「・・あの・・さ、散策・・?」

男「さん・・さく・・・?おいおい、ここがどういう場所かわかってんのか?」

箱入り娘「あの・・この辺りの地理には疎いらしくて・・」

男「らしくて・・って・・・」

男「いいから、早く帰んな。ここはあんたみたいのがいる場所じゃねぇ」

箱入り娘「は、はい・・何かあの、ご迷惑をおかけしました・・」

男「いいから・・ってあぁ・・遅かったか・・・」

31: 2012/06/01(金) 23:18:12.09 ID:fiz5mUDO0
大男「よーぉねーちゃん。そんなほそっこい野郎とじゃなくて」

大男「俺といいことしねーか?まんぞくさせてやるぜー?」

箱入り娘「・・(な、なんて大きい方・・私の2倍・・いえ・・それ以上あります・・)」

箱入り娘「あの、でもこの方にすぐ帰った方がいいといわれましたので・・・」

大男「あーん?」

男「やめてやれよ。ただ迷子になってここに来ただけらしいぜその子」

男「それに・・お前とじゃ釣りあわねーだろ。どう考えても」

男「そのお嬢ちゃんの格好見てみな。明らかにここいらの平民じゃねぇ」

男「どこか位の高い貴族か何かのご令嬢ってとこだろうよ」

大男「なーら尚更遊んでやりてぇなぁ・・」

大男「高貴なお嬢様が薄汚ねぇ賊に・・燃えるじゃねーかよ」

大男「そうと決まればおら・・こっちこいよ」ガシッ

箱入り娘「あっ・・っ・・!」

大男はその大きな片腕で軽々と箱入り娘を持ち上げてしまう

33: 2012/06/01(金) 23:25:56.65 ID:fiz5mUDO0
男「おーい、やめてやれよ。痛がってるだろ」

大男「うるせぇなぁ、引っ込んでろよ・・ってお前、そうか」

男「ん?」

大男「ここで俺とこの嬢ちゃんのやってるとこみてぇのか?」

男「・・はぁ・・・」

大男「くひひ・・・」

男「警告はしたからなー、しらねーぞー」

大男「うるせーぞ!外野は引っ込んd」

ズン! ズン! ズン! ドゴォ! 

大男「ぐ・・ほ・・・・・」

箱入り娘「(・・すごい・・一瞬であの大きな方を・・・でも・・)」

男「大丈b」

私は走りました。殴られて、蹴られて、倒れてしまった人のところに

36: 2012/06/01(金) 23:31:11.57 ID:fiz5mUDO0
男「スーパーお人好し・・だなぁ」ポリポリ

箱入り娘「でも、この方だって私がここに来なければ」

箱入り娘「貴方に殴られたりすることもなかったんです」

箱入り娘「私の責任でもあるんです」治癒魔法

大男「う・・うぅ・・・」

男「へぇ・・・魔法か・・こりゃ本物かね」

~五分後~

箱入り娘「・・ふぅ・・」

大男「・・ありがとよ、嬢ちゃん。・・・・・・・すまなかったな」

箱入り娘「いえ、こちらの所為でもありますから・・」

男「おい」

大男「・・なんだ?」

男「お前、責任持ってこの子を大通りまで送れよ」

大男「・・あぁ」

40: 2012/06/01(金) 23:38:26.51 ID:fiz5mUDO0
大男「・・さっきは、すまなかったな。酒が入っててよ」

箱入り娘「いえ、大丈夫ですよ。気にしないで下さい」

大男「・・ふぅ・・俺も・・もう駄目かねぇ」

箱入り娘「・・?何がです?」

大男「俺なぁ、以前は騎士団の分隊長やってたんだよ」

箱入り娘「・・(お父様の直轄・・)」

大男「魔王様が氏んじまって、騎士団の中で内乱が起きて」

大男「俺が付いた派閥の方が負けちまってよ」

大男「・・んで、今は町の裏通りでいつもいつも酒酒酒だ」

箱入り娘「・・(側近という方が言っていましたね・・もうここまで・・)」

大男「あ・・いや、すまんな、こんな話されても困っちまうよな」

箱入り娘「・・いえ、あのでも、お酒は少し控えたほうが・・」

大男「ははは!困るどころかこっちの心配か」


43: 2012/06/01(金) 23:44:15.18 ID:fiz5mUDO0
大男「さ、着いたぜ。もうこっちの通りには来るなよ」

箱入り娘「ありがとうございました。・・あの・・」

大男「ん?」

箱入り娘「・・新しい魔王が現れたら、騎士団の内乱は収まるのでしょうか?」

大男「・・どうだろうな、魔王様の正統な後継者っていうのは・・もういないからよ」

大男「議会と騎士団の仲も悪い。間を取り持って纏め上げられる奴なんざそうそういないだろうよ」

箱入り娘「・・そうですか・・」

大男「だが、もし後継者がいて、新しい魔王様となったなら」

大男「何かしら、変わるかもしれないな」

箱入り娘「・・・」

大男「それじゃ、もう行くが、気をつけて帰れよ」

箱入り娘「あ、はい。ありがとうございました」



46: 2012/06/01(金) 23:50:15.29 ID:fiz5mUDO0
~屋敷~

箱入り娘「・・戻りました」

メイド「お帰りなさいませ、お嬢様・・」

メイド「・・どうでしたか?お久しぶりに出る外は」

箱入り娘「・・とても有意義に過ごせました」

箱入り娘「・・後ろから、貴方の魔力が追ってきていたのが少し・・」

メイド「も、申し訳ありません・・!」

箱入り娘「でも、心配してくれたんですね。ありがとう」ニコ

メイド「お嬢様・・・!」パァ

箱入り娘「・・部屋に戻りますね」

メイド「お食事はどうなさいますか?」

箱入り娘「今日は・・少し疲れました。すぐに横になりたいのです」

メイド「わかりました・・。」


48: 2012/06/01(金) 23:54:35.72 ID:fiz5mUDO0
二日目

箱入り娘「朝・・ですね。起きないと・・」

箱入り娘「・・・」

メイド「お嬢様?あの・・そろそろ、学校のお時間ですが・・」

メイド「今日も、お休みになりますか?」

箱入り娘「・・・(もう何年・・行ってないのかな)」

箱入り娘「・・行かない。けれど今日も外に出ますね」

メイド「・・わかりました。ですが、今日は護衛・・というわけではありませんが、私もご同行させて頂きます」

箱入り娘「・・はい」

メイド「では、お召し物の取替えを・・・」

53: 2012/06/02(土) 00:01:39.40 ID:k+ILWAj60
箱入り娘「それでは、出発しましょう」

メイド「・・それでは、私も出ますが、留守を頼みましたよ」

妖精メイド・獣人メイド・田所「いってらっしゃいませ、お嬢様、婦長様」





箱入り娘「・・自由に動いていいのかな?」

メイド「はい・・基本的に私はいないものと思って下さって構いません」

メイド「危険な時、急を要する時にのみ行動しますが・・」

箱入り娘「わかりました、それでは行きたい所があります」

メイド「はい」

56: 2012/06/02(土) 00:05:35.92 ID:k+ILWAj60
親父「お、今日も来たのかいお嬢ちゃん!」

箱入り娘「はい、昨日の・・ココアがとても美味しくて、また・・」

親父「しかしまた・・べっぴんさんが二人になっちまって・・」

メイド「・・・・」

親父「寡黙な美人さんってのもいいねぇ・・・!」

親父「よっしゃ!今日も俺の奢りだ、飲んできな!!」

箱入り娘「ありがとう、えっと・・・」

親父「俺のことか?親父でも爺でもなんでもいいぜ!好きに呼びな」

箱入り娘「で、では・・ありがとう、おじさま」ニコ

親父「う、うおぉ・・・//」

メイド「・・・」

59: 2012/06/02(土) 00:10:15.17 ID:k+ILWAj60
親父「よっし、出来たぜ。持ってきな」

メイド「あの・・お嬢様は二つもお飲みにはなれません・・」

親父「何言ってんだ?もう一つはお前さんの分だぜ?」

メイド「え?わ、わたし?」

親父「何驚いてやがるんだ?何かおかしいのか?」

箱入り娘「はい、貴女の分」

メイド「・・・」

親父「・・・」ニヤニヤ

メイド「あ、あの・・あり、ありがとうございます・・」

親父「おう!美人さんにはつい甘くなっちまってしょうがねぇな俺も!ははは!!」

メイド「・・美人さん・・//」

箱入り娘「??」チュー

61: 2012/06/02(土) 00:15:22.49 ID:k+ILWAj60
箱入り娘「・・貴女は、どこか行きたい場所はある?」

メイド「私はメイドです。お嬢様の後に付いて歩きます」

箱入り娘「今日は無礼講です。屋敷の外にいるのだから、貴女の仕事場ではありませんよ」

メイド「ですが・・」

箱入り娘「どこに行きたいの?」

メイド「・・・」

メイド「魔王様の・・墓前に・・・」

箱入り娘「・・・わかった」

メイド「・・お嬢様・・やはり・・」

箱入り娘「行き辛いわけではないの・・ただ、会うこともできなかったお父様の墓前に行って」

箱入り娘「・・私が何を・・したらいいのかな・・って」

メイド「・・顔を・・顔をお見せになられるだけでも・・良いのではないでしょうか・・?」

箱入り娘「・・・うん」

64: 2012/06/02(土) 00:19:31.61 ID:k+ILWAj60
箱入り娘「・・ここが・・・」

メイド「はい、初代大魔王様を含め、歴代の魔王様達の・・」

箱入り娘「・・お父様・・」

メイド「先代魔王様のおられる場所はまだ奥になります」

箱入り娘「・・うん」

メイド「それでは・・ご案内致します」

箱入り娘「・・(お父様の墓前・・)」

箱入り娘「・・(もう少し・・お話したかったな・・)」


66: 2012/06/02(土) 00:23:15.15 ID:k+ILWAj60
メイド「こちらが、先代魔王様の眠る場所です・・」

箱入り娘「・・うん」

メイド「・・・魔王様、お嬢様が・・来て・・下さいましたよ」

箱入り娘「・・・」

メイド「・・・」

手紙「・・・」

箱入り娘「・・ん・・?」

手紙「・・うほほ・・・こ、この感触はまさか・・・!!箱入り娘ちゃんのおっp」

メイド「もう一度氏にますか?」

手紙「・・め、メイド・・いたのか・・・」

メイド「・・相変わらずですね・・旦那様・・」

箱入り娘「・・(旦那・・様・・・?)」

68: 2012/06/02(土) 00:28:49.56 ID:k+ILWAj60
手紙「いやー・・やっぱり自分の身体の近くだと微妙に魔力が回復するみたいでさー」

手紙「手紙!生き返っちゃった!!」テヘペロ

メイド「・・・」

手紙「あ、あの、お、怒らないで・・・」

メイド「・・怒ってなど・・・」

箱入り娘「ねえ・・お父様と、貴女は・・」

メイド「お嬢様が生まれる以前、まだ世界が平和であったころ・・私は旦那様にお仕えしておりました」

メイド「その頃から旦那様の節操のない行動がとても苛々しましたね」

手紙「う・・」

箱入り娘「じゃあ、私が生まれた時も、メイドは近くにいた、という事?」

メイド「はい、そうなります」

箱入り娘「それじゃあ、聞かせて、私のお母様は・・どうしたの?」

メイド「・・・」

71: 2012/06/02(土) 00:34:57.57 ID:k+ILWAj60
箱入り娘「どうしたの、じゃなくて・・どこに・・いったの?」

メイド「・・・」

手紙「・・・」

メイド「旦那様の伴侶となられたお方は、二人おられます」

手紙「・・・」

箱入り娘「・・・うん」

メイド「上の三人のご兄弟は、一人目の奥様が・・」

メイド「そして・・」

箱入り娘「・・私が・・二人目の・・」

メイド「はい・・」

メイド「そして、二人目の奥様は、お嬢様を産み、お亡くなりになられました」

メイド「元々、とても身体の弱いお方で、出産さえとても出来そうにない御身体でした」

メイド「ですが、私の命など構わない、子供は産みたいと・・」

箱入り娘「・・そう・・」

73: 2012/06/02(土) 00:40:54.65 ID:k+ILWAj60
手紙「・・・いつまで嘘をつき続けるつもりなのだ?」

メイド「・・!」

手紙「もう・・良いのではないか?」

メイド「時間の問題ではありません、これは・・」

箱入り娘「・・嘘?」

手紙「・・我が娘よ」

箱入り娘「・・(真面目そう・・・)」

手紙「正確に言えば、まだ私の二人目の伴侶となった女性は生きているのだ」

メイド「・・・」

箱入り娘「・・(生きて・・だったら・・)」

箱入り娘「だったら、私が・・会いたいと言うのは駄目・・なのでしょうか?」

手紙「私にはわからぬ、その女性と私には身分の差があった」

手紙「私は魔王、こんなおちゃらけた性格ではあるが、国を治める者であったのは事実」

手紙「そして、相手の者は・・」

75: 2012/06/02(土) 00:48:07.31 ID:k+ILWAj60
メイド「・・・」

手紙「相手は・・な・・・」

メイド「・・・」

箱入り娘「・・あの・・・」

箱入り娘「・・身分とか、そんなの、関係ない・・私はただ・・・ただお母様に会いたい・・・」

メイド「・・・」

箱入り娘「会って・・色んなお話したり、一緒にご飯食べたり、お風呂に入ったり・・したい・・・」

メイド「・・・」ポロポロ

箱入り娘「身分が違う人との間に生まれた子供だから・・?」

箱入り娘「そんなこと・・全然、罪でも何でもないのに・・好きな人と、愛し合った結果なのに・・・」

箱入り娘「・・なんで・・・うっ・・う・・ぅ・・・」

手紙「・・・まだ、続けるのか?」

メイド「・・・」

77: 2012/06/02(土) 00:56:53.06 ID:k+ILWAj60
手紙「なあ娘よ」

箱入り娘「・・な、なんでしょうか?」

手紙「私のことなら幾ら恨んでくれても構わん」

手紙「元々私が悪いのだ」

手紙「お前の母はな」

手紙「いつもいつも、片時も離れずお前を見守っていたよ」

手紙「いや、見守っているよ。今この時も」

手紙「・・しかし、お前は母親似だな。魔力が少し戻ったおかげで少しばかり見えるようになったよ」

手紙「お前、鏡を見ることはあるか?」

箱入り娘「い、いえ・・鏡はメイドが呪いがどうとか・・と言って見せてもらえず」

箱入り娘「湯浴みの最中の水面に映る顔も何故かぼやけてしまうのです」

手紙「中々の徹底振りだな・・・」

81: 2012/06/02(土) 01:01:54.64 ID:k+ILWAj60
手紙「メイド」

メイド「は、はい・・」

手紙「手鏡を出せ。私が贈った物を、まだ持っているだろう?」

メイド「・・・」

箱入り娘「・・(贈った・・?お父様が?)」

メイド「・・・」スッ

手紙「娘よ」

手紙「その手鏡で、自分の顔を良く見てみるのだ」

箱入り娘「・・え?あ、はい」

箱入り娘「・・・き、緊張しますね。自分の顔を見るだけなのに」ドキドキ

手紙「落ち着いて、良く、見るのだ」

83: 2012/06/02(土) 01:06:37.12 ID:k+ILWAj60
箱入り娘「・・(ど、どうしよ、目瞑っちゃったけど・・なんかあけにくい・・・)」

手紙「何、その鏡を見たとしても」

手紙「良く見知った人物の顔があるだけだ」

メイド「・・・・・・・・・や、やっぱり・・」

手紙「もう逃げるでない・・」

メイド「・・・・・はい」

箱入り娘「・・(そっと、そーっと・・・・・・)」

箱入り娘「・・あれ?」パチクリ

手紙「どうだ?」

箱入り娘「どうしてでしょう、メイドさんの顔が写っています・・」

箱入り娘「どういうことでしょう?」

手紙「・・(え?気づかないの?え?え?)」

メイド「・・・・・・・」

86: 2012/06/02(土) 01:10:13.04 ID:k+ILWAj60
箱入り娘「・・あ・・そういうことでしたか・・」

手紙「・・ようやく理解したか・・」

箱入り娘「お父様が贈った・・メイドさんの顔・・・」

箱入り娘「これはメイドさんの顔しか写らない鏡なんですね・・!」ビシッ

手紙「・・・」

メイド「・・・」

箱入り娘「ち、違うのかな?」

手紙「メイド」

メイド「はい・・」

手紙「もうめんどいから早く言ってよ・・・」

メイド「・・・・・・・・」

88: 2012/06/02(土) 01:18:51.04 ID:k+ILWAj60
メイド「・・・お嬢様・・」

箱入り娘「・・あ、はい」

メイド「二人目の奥様のお話には、続きがありまして・・」

メイド「身分の違う奥様と、生まれた子供に対して、議会が黙っているわけがありません」

メイド「奥様はお嬢様の安全を第一に考え、旦那様のもとを去り、自分の故郷の町へ」

メイド「そして・・そして・・・」ポロポロ

箱入り娘「・・・ちょ、ちょっと・・」

メイド「・・すみません・・・!」

箱入り娘「・・・自分の・・自分の娘に・・どうして・・いつまでも敬語なのかな・・」

手紙「・・・!」

メイド「!」


92: 2012/06/02(土) 01:24:25.16 ID:k+ILWAj60
手紙「気づいていたのか・・」

箱入り娘「・・うん・・」

手紙「・・えっと、ちなみにどの辺りから・・?」

箱入り娘「・・>>71辺り・・・」

手紙「・・今までのは・・・?」

箱入り娘「お父様と・・お、お母様・・に嘘つき続けられてたから・・」

箱入り娘「な、何か・・しかえししてみたくて・・」

手紙「・・なるほどなー」

メイド「あの、い、いま・・・」

箱入り娘「・・自分の子供なんだから・・敬語なんて」

箱入り娘「使わないで、欲しいな・・・ね、お母様・・・」

メイド「・・うっ・・う・・・!」ポロポロ

箱入り娘「・・涙・・脆いんだね、お母様・・」ポロポロ

メイド「・・・うん・・うん・・・」ポロポロ

94: 2012/06/02(土) 01:29:15.54 ID:k+ILWAj60
手紙「・・・ようやく・・ようやくこの時が来たか・・・」

箱入り娘「・・何?」

メイド「?」

手紙「え?ほら定番じゃんこれで三人抱き合ってハッピーエンヅでしょ?」

手紙「その時!私は二人のおっOいに挟まれて//////」

箱入り娘「・・破っていいかな・・」

メイド「・・・いいと・・思う・・・」

ビリビリビリビリ  グギャアアアアアアアアアアア

墓「まったく!氏ぬかと思ったわ!!」

箱入り娘「復活早い・・・・」

メイド「・・一応は・・先代の魔王様ですから・・・」


97: 2012/06/02(土) 01:37:06.98 ID:k+ILWAj60
箱入り娘「・・あのね、お父様」

墓「ん?」

箱入り娘「・・私、魔王になるよ」

墓「・・・?」

箱入り娘「お母様とも会えた。私の一番かなえたかった夢がかなった」

箱入り娘「もうこれ以上望むことは何もないけど」

箱入り娘「今度は、お父様と、お母様のために・・」

箱入り娘「ううん、この町の、お父様の守ってきた全部を」

箱入り娘「今度は、私が守るよ。お母様も」

メイド「・・・・・・」

墓「・・・」

側近「それでは、第666代魔王様の襲名式典を行いますので、準備に取り掛からせて頂きますね」

墓「いたの!?」

箱入り娘「うん、お願い。あ、あと」


100: 2012/06/02(土) 01:47:04.20 ID:k+ILWAj60
箱入り娘「私が魔王になるということを、まずはこの町に」

箱入り娘「昨日会ったとても優しい人たちに伝えたい。そして」

箱入り娘「この町をもっと知りたい。ううん、世界を知りたい」

側近「御意、それではその視察には選りすぐりの部下を配置しましょう」

箱入り娘「必要ない。私にはもう友達がいるから」

側近「ふふ、わかりました」

箱入り娘「お母様」

メイド「・・・あ、えっと、はい」

箱入り娘「あなたをクビにします」

メイド「・・・え?」

箱入り娘「私がいない間、この町を治めていただくために」

メイド「・・・」

箱入り娘「お母様には摂政として、私を手伝って頂きます」




102: 2012/06/02(土) 01:53:12.91 ID:k+ILWAj60
メイド「・・ふふ・・はい、その任、喜んでお受けいたします」

墓「・・・いいなー」

箱入り娘「お父様」

墓「ん?」

箱入り娘「私は・・魔王としても、いえ、一個人としてもまだまだ未熟です」

箱入り娘「・・時にはお父様のお知恵をお借りしに、またここに来ます」

墓「うんうん」

箱入り娘「そのときは・・」

墓「・・はは、いつでも聞きにきなさい。私はずっと、ここにいるよ」

箱入り娘「・・うん」

側近「・・お嬢様、それでは・・」

箱入り娘「うん、行こうか」

メイド「私も・・もう少し旦那様とお話をしたら、戻りますね」

墓「え、濃厚な展開期待していいの!?」ゴギン ドガン


105: 2012/06/02(土) 01:59:14.44 ID:k+ILWAj60
墓「・・・ひどい・・」グスン

メイド「旦那様・・・」

墓「ん?」

メイド「大丈夫・・でしょうか・・・」

墓「大丈夫も何も、私と、そしてお前が支えてあげればいいんだ」

メイド「・・はい・・」

墓「・・頑張ろう、私達も・・・」

メイド「・・・幽体なら胸触っても気づかないとお思いですか?」

墓「え・・き、気づいて・・・」

メイド「私も元々神官ですから・・ね。」

墓「あ・・あ・・あああ・・・・・・あああああああああああああああ!!!」

107: 2012/06/02(土) 02:07:04.72 ID:k+ILWAj60
1年後

箱入り娘「・・(あれから一年、議会を黙らせ、騎士団の再編を行い)」

箱入り娘「・・(荒れた裏通りの者達を改心させた)」

箱入り娘「・・(もう一年が経ってしまった・・この町の事で一年・・)」

箱入り娘「・・(世界を変えるには・・一体どれほどの時間がかかるのだろう・・)」

大男「魔王様、こちらでしたか」

箱入り娘「あぁ、副団長・・どうしたの?」

男「離れた町から盗賊に襲われている、助けて欲しいとのお話だ」

箱入り娘「・・団長」

男「ん?」

箱入り娘「・・ココア飲みたい」

親父「もう呼ばれてるぜ!まったく気の利いた側近さんだなぁ!」

箱入り娘「あはは、自慢の側近だよ。さて・・」

110: 2012/06/02(土) 02:16:05.97 ID:k+ILWAj60
箱入り娘「行きましょうか!」

男・大男「おう!」

ウオオオ キシダンカッケー オレモキシニナルー!

箱入り娘「ふふ・・・」

教師「頑張ってねー」ノシ

箱入り娘「行ってきまーす!」ノシ

箱入り娘「(今回も頑張ろう。戦闘になると、やる事は限られているけど)」

箱入り娘「(みんなを手当てするのも、とても重要な役割だ)」

箱入り娘「(・・魔王として、私にできること・・・)」

箱入り娘「(恐れられる魔王なんかじゃない)」

箱入り娘「(・・みんなに好かれる魔王に、私はなりたい)」

箱入り娘「(・・みんなを守ってあげられる魔王になりたい)」

箱入り娘「(・・頑張ろう!!)」




墓「おわる。濃厚シーンねーのかよ!!」

111: 2012/06/02(土) 02:17:25.96 ID:k+ILWAj60
終わる・・保守ありがとう。


112: 2012/06/02(土) 02:17:38.25
墓w

113: 2012/06/02(土) 02:17:59.79

引用元: 箱入り娘「わたしが・・・魔王に・・?」