1: 2009/02/20(金) 02:45:49.39 ID:y5+s8SWD0
カランカラン
女「……あら?こんな時間に珍しいお客さん」
「何か頂けますか?」
女「お嬢ちゃん……何歳?」
「20です」
女「ほんと?」
「ええ……4日前に」
女「そう……ふふっ……じゃあ何にする?」
「え、えっと……」
女「うん?」
「お、お任せで……お願いします」
女「ふふっ、わかった」
女「……あら?こんな時間に珍しいお客さん」
「何か頂けますか?」
女「お嬢ちゃん……何歳?」
「20です」
女「ほんと?」
「ええ……4日前に」
女「そう……ふふっ……じゃあ何にする?」
「え、えっと……」
女「うん?」
「お、お任せで……お願いします」
女「ふふっ、わかった」
2: 2009/02/20(金) 02:49:56.02 ID:y5+s8SWD0
女「それでは……レモネードを作りますかね」
「レ、レモネード?」
女「あら?いや?」
「……お、お酒が飲みたいんですけど」
女「ふふっ」
「な、なにがおかしいんですか?」
女「あら、ごめんなさい。かわいいなと思って」
「……」
女「ふふっ……ワインよ」
「え?」
女「アメリカン・レモネード。赤ワインとレモンジュースで作るの」
「あ……」
女「お酒よ♪」
「……そ、それ。お願いします」
女「はーい。ちょっと待っててね」
3: 2009/02/20(金) 02:52:27.21 ID:y5+s8SWD0
カラカラ
女「……では、どうぞ」
コトッ
「い、頂きます……」
女「どう?」
「……飲めます」
女「そうじゃなくて、味よ。味」
「あ……美味しいです(ニコッ)」
女「あ、やっと笑った」
「え?」
女「ふふっ……まぁ来てくれたからには、ゆっくりしていきなさい」
「はぁ……」
ゴクッ
5: 2009/02/20(金) 02:57:01.17 ID:y5+s8SWD0
~~♪
女「…………」
「…………」 ゴクッ
女「…………」
「…………」 チラッ
女「…………」ニコッ
「………あ、あの」
女「ん?なぁに?」
「……き、聞かないんですか?」
女「……どうしよっかなぁ」
「……」
女「聞いてもいいなら、お姉さん聞いちゃうかも♪……どう?」
「……はい」
女「うん……えっと…………こんな時間に、どうしたの?一人で」
「実は……」
7: 2009/02/20(金) 03:03:33.40 ID:y5+s8SWD0
「す、好きな人に……さっき告白……して」
女「あらぁ……」
「それで……振られ…ちゃって」
女「あらあら……」
「それで……悲しくて……ブラブラ歩いてたら、ここの明かりが見えて」
女「そっか」
「……そうなんです」
女「そっかぁ……」
「……」 ゴクゴクゴクッ
女「頑張ったんだね」
「……そうなんです」
女「うんうん。告白かぁ……私も昔やったっけ」
「ホントですか?」
女「うん、あれは高2の時だったかな?もう10年以上前だからあんまり覚えてないけどね♪」
「…………次のお酒を下さい。そして、あなたの告白の時の話が聞きたいです」
女「あらぁ……」
「それで……振られ…ちゃって」
女「あらあら……」
「それで……悲しくて……ブラブラ歩いてたら、ここの明かりが見えて」
女「そっか」
「……そうなんです」
女「そっかぁ……」
「……」 ゴクゴクゴクッ
女「頑張ったんだね」
「……そうなんです」
女「うんうん。告白かぁ……私も昔やったっけ」
「ホントですか?」
女「うん、あれは高2の時だったかな?もう10年以上前だからあんまり覚えてないけどね♪」
「…………次のお酒を下さい。そして、あなたの告白の時の話が聞きたいです」
8: 2009/02/20(金) 03:09:44.69 ID:y5+s8SWD0
女「私の話ねぇ……そんなの聞きたいの?」
「はい、お願いします」
女「……じゃあちょっとお酒作ってる間に思い出さなきゃ」ニコッ
「……お願いします。ふふっ」
~~♪
カシャカシャ
女「~~♪」
ガコッ ジョポポポ カシュッ
女「……」
「(うわぁ……)」
女「はい」
コトッ
女「人々が求めてやまない秘薬の聖水、ゴールデン・エリクサーをどうぞ♪」
「か、かっこいい」
女「そう?ふふっ、ありがと」
「はい、お願いします」
女「……じゃあちょっとお酒作ってる間に思い出さなきゃ」ニコッ
「……お願いします。ふふっ」
~~♪
カシャカシャ
女「~~♪」
ガコッ ジョポポポ カシュッ
女「……」
「(うわぁ……)」
女「はい」
コトッ
女「人々が求めてやまない秘薬の聖水、ゴールデン・エリクサーをどうぞ♪」
「か、かっこいい」
女「そう?ふふっ、ありがと」
9: 2009/02/20(金) 03:17:44.12 ID:y5+s8SWD0
「じゃあ、いただきますね?」
女「どうぞどうぞ」
「……美味しいです」
女「ほぅ……よかった。久しぶりに作ったから」
「ふふっ、そうなんですか?」
女「そうよぉ。私のおまかせなんてあんまり皆言わないから」
「じゃあ私、ラッキーですね」
女「ラッキーなのかアンラッキーなのか、私には分からないわ。あなたの感じ方次第よ」
「ラッキーでした」
女「そう♪」
「……じゃあ、聞かせてもらえますか?」
女「そうだねぇ……高2の頃ね……私、女子校に通ってたんだよね」
「はぁ……」
女「それで、いっつも電車で通学してたんだけど。いつも乗る車両にね?男の子が乗ってきてたの。毎日」
「へー」ゴクッ
10: 2009/02/20(金) 03:26:37.07 ID:y5+s8SWD0
女「その子がまたブサイクでねぇ……うん。あれはブサイクだわ」
「え……不細工?」
女「そうそう、だからすぐに顔覚えちゃった。毎日電車に乗る度に「あ、あの人また乗ってる」って思ってた」
「はぁ……」
女「あはは、正直別に好きじゃなかったんだぁ。一緒の車両に乗り始めて最初の何ヶ月はね」
「……だと思います」
女「ふふっ……でね?それからも別に何もなくて半年ぐらい経って」
「はい」
女「んと……ある日駅で電車を待ってたらね?」
「ええ」
女「人が飛び降りちゃったの」
「え!?……ま、まさか……その人……」
女「そのまさかと言えばいいのか……まさかじゃないと言えばいいのか……うーん……ふふっ」
「?」
「え……不細工?」
女「そうそう、だからすぐに顔覚えちゃった。毎日電車に乗る度に「あ、あの人また乗ってる」って思ってた」
「はぁ……」
女「あはは、正直別に好きじゃなかったんだぁ。一緒の車両に乗り始めて最初の何ヶ月はね」
「……だと思います」
女「ふふっ……でね?それからも別に何もなくて半年ぐらい経って」
「はい」
女「んと……ある日駅で電車を待ってたらね?」
「ええ」
女「人が飛び降りちゃったの」
「え!?……ま、まさか……その人……」
女「そのまさかと言えばいいのか……まさかじゃないと言えばいいのか……うーん……ふふっ」
「?」
12: 2009/02/20(金) 03:35:45.85 ID:y5+s8SWD0
女「まぁ……じゃあまさかじゃないって事で、その人は、その私が見てた男の子じゃないよ」
「そう、ですか……」
女「うん、知らないOLさんっぽい女の人だったかな?……それで。その人が電車がホームに入って来るか来ないかって時に飛び降りちゃったの」
「……そ、その女の人は?」
女「結果から言うと、大丈夫。助かったよ」
「……」ホッ
女「そしてその女の人を助けたのが……」
「あ……」
女「そゆこと♪……だからそのまさかって言ってもよかったんだけどね、あはは」
「……その……ぶ、不細工な」
カランッ
女「あははっ♪……そうそう、ちょっと私も飲んじゃっていいかな?」
「え?あ……どうぞ」
13: 2009/02/20(金) 03:51:29.86 ID:y5+s8SWD0
女「でわ、お言葉にあまえて。頂きます」 グビッ
「あ……」
女「あ?ああ、大丈夫大丈夫♪これは私が自分で飲んでるだけだから、私の分までお代は請求しませんとも」
「そ、そうですか……すみません、あんまりお金があるってわけでもなくて」
女「むしろ20でここに入れる位お金持ってるって事がビックリだよ?」
「あ、あはは……」
女「んでまぁ話を戻すと」
「あ、はい」
女「女の人が飛び込んだ時には女の人と電車の距離は70mぐらいだったかな?……それで私は「あ、これはマズい」って思ってはいるんだけど
体は動かなかったのね。……やっぱり氏にたくないとか思ってたんだろうね、諦めてしまってた……「見たくないなぁ」とか思ってたかも?よく覚えてないんだけどね」 グビッ
「私も同じ立場だったら……そうなると思いますよ」
女「ふふっ……それで、私を含め皆ワーとかキャーとか言ってたんだけど誰も動こうとしなかったんだ」
「……でもその……男の子は」
女「うん。女の人が飛び降りた所の近くに立ってたのが偶然見えたんだけどね?飛び降りてからすぐに「何やってんだ!」って大声で叫んで
……すぐに女の人と電車の距離を見て、ほんとにすぐ。飛び降りちゃった」
「あ……」
女「あ?ああ、大丈夫大丈夫♪これは私が自分で飲んでるだけだから、私の分までお代は請求しませんとも」
「そ、そうですか……すみません、あんまりお金があるってわけでもなくて」
女「むしろ20でここに入れる位お金持ってるって事がビックリだよ?」
「あ、あはは……」
女「んでまぁ話を戻すと」
「あ、はい」
女「女の人が飛び込んだ時には女の人と電車の距離は70mぐらいだったかな?……それで私は「あ、これはマズい」って思ってはいるんだけど
体は動かなかったのね。……やっぱり氏にたくないとか思ってたんだろうね、諦めてしまってた……「見たくないなぁ」とか思ってたかも?よく覚えてないんだけどね」 グビッ
「私も同じ立場だったら……そうなると思いますよ」
女「ふふっ……それで、私を含め皆ワーとかキャーとか言ってたんだけど誰も動こうとしなかったんだ」
「……でもその……男の子は」
女「うん。女の人が飛び降りた所の近くに立ってたのが偶然見えたんだけどね?飛び降りてからすぐに「何やってんだ!」って大声で叫んで
……すぐに女の人と電車の距離を見て、ほんとにすぐ。飛び降りちゃった」
17: 2009/02/20(金) 04:07:40.79 ID:y5+s8SWD0
「勇気ありますねェ」
女「そうなの。私それ見た途端えええー!?って叫んじゃってさ、ふふっ」
「ですよねぇ」
女「でもそれと同時にわけわかんないけど、とりあえず応援しなきゃって思って、心の中で頑張れ、頑張れって」
「うんうん」
女「それで私と一緒で周りの人も男の子を応援してるの。「頑張れ!頑張れ!」って……」
「……」ゴクッ
女「それで男の子は女の人を抱きかかえて……確かその時電車はもう30m前位だったかな。ブレーキの音がすごかったの覚えてる
……それで、男の子が女の人を無理矢理抱え上げて、ホームにいる人たちへ女の人を投げたの」
「ち、力持ちだったんですねぇ……」
女「うん、女の人だったのもあるけど。ほんとよく持ち上げられたと思う。50kgぐらいだろうし」
「そ、それで男の子自体は?まだ線路の上にいるんですよね?」
女「そうそう……それから男の子も上がろうとしたんだけど、その時電車との距離15m位で、間に合いそうにないと思ったんだろうね」
「ど、どうしたんですか?その男の子……」
女「そうなの。私それ見た途端えええー!?って叫んじゃってさ、ふふっ」
「ですよねぇ」
女「でもそれと同時にわけわかんないけど、とりあえず応援しなきゃって思って、心の中で頑張れ、頑張れって」
「うんうん」
女「それで私と一緒で周りの人も男の子を応援してるの。「頑張れ!頑張れ!」って……」
「……」ゴクッ
女「それで男の子は女の人を抱きかかえて……確かその時電車はもう30m前位だったかな。ブレーキの音がすごかったの覚えてる
……それで、男の子が女の人を無理矢理抱え上げて、ホームにいる人たちへ女の人を投げたの」
「ち、力持ちだったんですねぇ……」
女「うん、女の人だったのもあるけど。ほんとよく持ち上げられたと思う。50kgぐらいだろうし」
「そ、それで男の子自体は?まだ線路の上にいるんですよね?」
女「そうそう……それから男の子も上がろうとしたんだけど、その時電車との距離15m位で、間に合いそうにないと思ったんだろうね」
「ど、どうしたんですか?その男の子……」
19: 2009/02/20(金) 04:22:08.94 ID:y5+s8SWD0
女「えっとね……うふふ」
「…………」
女「あははっ」
「は、早く教えてくださいよ」
女「あ、ごめんごめん……えっと。まぁ単純な話。そのままそこにいればまずいわけじゃない?」
「え、ええ……」
女「うん……だから……思いっきり走ったの」
「へ?……な、何とかそこから這い上がったとかじゃなくて?」
女「そう!走ったの。「氏にたくねェえええええええええ!!!」って大声で叫びながら……あははは!」
「……あ、あはは」
女「電車は急ブレーキでもう少しで止まるって所だったから、それで男の子はギリギリ電車に勝って、電車は止まって。轢かれずに助かったと……そういうわけ♪」グビッ
「な、なるほど……」
女「まぁ今は笑い話にできるけどあの時の彼が忘れられないんだよねぇ……私は……多分あの時…………ふふっ、それでね?彼はその後ホームに戻って」
「はい」ゴクゴクッ
「…………」
女「あははっ」
「は、早く教えてくださいよ」
女「あ、ごめんごめん……えっと。まぁ単純な話。そのままそこにいればまずいわけじゃない?」
「え、ええ……」
女「うん……だから……思いっきり走ったの」
「へ?……な、何とかそこから這い上がったとかじゃなくて?」
女「そう!走ったの。「氏にたくねェえええええええええ!!!」って大声で叫びながら……あははは!」
「……あ、あはは」
女「電車は急ブレーキでもう少しで止まるって所だったから、それで男の子はギリギリ電車に勝って、電車は止まって。轢かれずに助かったと……そういうわけ♪」グビッ
「な、なるほど……」
女「まぁ今は笑い話にできるけどあの時の彼が忘れられないんだよねぇ……私は……多分あの時…………ふふっ、それでね?彼はその後ホームに戻って」
「はい」ゴクゴクッ
21: 2009/02/20(金) 04:36:41.82 ID:y5+s8SWD0
女「その女の人に向かってね……「この大バカ野郎!」って言って……そのまま電車に乗っていったってわけ♪」
「す、すごい……人ですねぇ……」
女「ホントにねぇ……あ、そろそろ切れてるね……まだ飲める?」
「え?あ、はい」
女「オッケー。ふふっ……じゃぁね……」
カシュッ シャカシャカ ジョポポポ
女「はい。真っ赤な真っ赤なカクテル、フラミンゴでも♪」
「わー……きれい……」
「……美味しい」
女「それからかな……電車に乗る度に、その男の子がいるかどうか確認しちゃう様になっちゃってたんだよねぇ……」
「……」ゴクッ
女「それで……それだけじゃ我慢できなくなって、バレンタインデーにチョコ上げちゃった」
「い、いきなりですか!?話した事もなかったんでしょ?」
女「うーん……そうなんだけどね……何と言うか、勢いで♪若いっていいね!あははっ」グビッ
「す、すごい……人ですねぇ……」
女「ホントにねぇ……あ、そろそろ切れてるね……まだ飲める?」
「え?あ、はい」
女「オッケー。ふふっ……じゃぁね……」
カシュッ シャカシャカ ジョポポポ
女「はい。真っ赤な真っ赤なカクテル、フラミンゴでも♪」
「わー……きれい……」
「……美味しい」
女「それからかな……電車に乗る度に、その男の子がいるかどうか確認しちゃう様になっちゃってたんだよねぇ……」
「……」ゴクッ
女「それで……それだけじゃ我慢できなくなって、バレンタインデーにチョコ上げちゃった」
「い、いきなりですか!?話した事もなかったんでしょ?」
女「うーん……そうなんだけどね……何と言うか、勢いで♪若いっていいね!あははっ」グビッ
24: 2009/02/20(金) 05:24:48.61 ID:y5+s8SWD0
「それで……だめだったんですか?」
女「まぁね……さっき言った女の人」
「え?」
女「ああ男の子に助けられた人の事ね」
「ああ……え?……まさか……」
女「付き合ってらっしゃいました」
「……それは、勝ち目が……」
女「ま、そんなわけで顔真っ赤にしながらチョコを渡した私の初恋は終わりを告げましたとさ♪」グビッ
「そ、それが初恋だったんですか?遅くないですか?」
女「うーん……それでもそれなりに恋してきた様な気もするんだけどねぇ……あれほど本気になったのは初めてかな……うん」
「……へー」
女「ま、というわけだからね?」
「え?」
女「えっと……振られる事もあるよ!しょうがないって♪」
「な……く、くく……あははは…………そうですよね……ふふっ」ゴクッ
女「まぁね……さっき言った女の人」
「え?」
女「ああ男の子に助けられた人の事ね」
「ああ……え?……まさか……」
女「付き合ってらっしゃいました」
「……それは、勝ち目が……」
女「ま、そんなわけで顔真っ赤にしながらチョコを渡した私の初恋は終わりを告げましたとさ♪」グビッ
「そ、それが初恋だったんですか?遅くないですか?」
女「うーん……それでもそれなりに恋してきた様な気もするんだけどねぇ……あれほど本気になったのは初めてかな……うん」
「……へー」
女「ま、というわけだからね?」
「え?」
女「えっと……振られる事もあるよ!しょうがないって♪」
「な……く、くく……あははは…………そうですよね……ふふっ」ゴクッ
25: 2009/02/20(金) 05:34:44.37 ID:y5+s8SWD0
女「あなたはまだ若いんだし、これから先も色々な出会いが待ってると思うよ」
「お姉さんも……若いと思いますけど?」
女「そう?ありがと♪」
「あ……もうこんな時間」
女「4時……か……どうする?」
「……そろそろ」
女「一人で帰れる?あなた結構顔真っ赤よ」
「え?」
女「ほら鏡」
「うわぁ……」
女「ふふっ、リンゴみたいで可愛いけど、ちょっとこの時間帯に一人で歩かせたくないわね……タクシー呼んだげる♪」
「そ、そんな……悪いですよ」
女「あなたが何かの事件に巻き込まれたりしたらそっちの方が悪いわよ。お姉さんに甘えちゃいなさい!」
「……え、えっとっ……じゃあ」
女「うん……ふふっ」
「お姉さんも……若いと思いますけど?」
女「そう?ありがと♪」
「あ……もうこんな時間」
女「4時……か……どうする?」
「……そろそろ」
女「一人で帰れる?あなた結構顔真っ赤よ」
「え?」
女「ほら鏡」
「うわぁ……」
女「ふふっ、リンゴみたいで可愛いけど、ちょっとこの時間帯に一人で歩かせたくないわね……タクシー呼んだげる♪」
「そ、そんな……悪いですよ」
女「あなたが何かの事件に巻き込まれたりしたらそっちの方が悪いわよ。お姉さんに甘えちゃいなさい!」
「……え、えっとっ……じゃあ」
女「うん……ふふっ」
26: 2009/02/20(金) 05:40:49.39 ID:y5+s8SWD0
~10分後~
女「……じゃあね」
「はい……今日はありがとう」
女「こちらこそ、つまんない話聞かせちゃって……慰めるつもりだったのに」
「十分ですよ。楽になりました……あ」
女「ん?」
「その男の人って……今何してるんだろうな……って」
女「ふふっ……確か今は自衛隊に入ってるって聞いた事あるわ」
「そうなんですか?」
女「たまにお店に来るの。奥さんと一緒にね」
「!……じゃあ」
女「まぁ別に今は何とも思ってないから……ふふっ、また来てね?」
「あ……はい!またきます」ニコッ
女「うん♪……じゃあ運転手さん、お願いします」
バタンッ ブロロロロロ―――
女「……何とも思ってないから……か…………あーあ、平気で嘘をつく大人にはなりたくないもんだ!……ふふっ」
女「……じゃあね」
「はい……今日はありがとう」
女「こちらこそ、つまんない話聞かせちゃって……慰めるつもりだったのに」
「十分ですよ。楽になりました……あ」
女「ん?」
「その男の人って……今何してるんだろうな……って」
女「ふふっ……確か今は自衛隊に入ってるって聞いた事あるわ」
「そうなんですか?」
女「たまにお店に来るの。奥さんと一緒にね」
「!……じゃあ」
女「まぁ別に今は何とも思ってないから……ふふっ、また来てね?」
「あ……はい!またきます」ニコッ
女「うん♪……じゃあ運転手さん、お願いします」
バタンッ ブロロロロロ―――
女「……何とも思ってないから……か…………あーあ、平気で嘘をつく大人にはなりたくないもんだ!……ふふっ」
45: 2009/02/20(金) 11:55:39.45 ID:y5+s8SWD0
~~♪ カランカラン
女「いらっしゃい……」
「……」
女「あら、久しぶりね。半年ぐらい?」
「……そんなになるか?」
女「……どうする?今日は」
「ウォッカを…」
女「ルナ・パークでいい?」
「何でもいいさ、とにかくウォッカをくれ」
女「そう、ふふっ」 カシャカシャッ ガコッ シャカッ ガッ
「…………」
女「どうしたの?いつもと感じが違うんじゃない?」
「……そうか?」
女「ええ、私の思い違いかしら?……はい、どうぞ」 コトッ
「…………」ゴクッ
女「いらっしゃい……」
「……」
女「あら、久しぶりね。半年ぐらい?」
「……そんなになるか?」
女「……どうする?今日は」
「ウォッカを…」
女「ルナ・パークでいい?」
「何でもいいさ、とにかくウォッカをくれ」
女「そう、ふふっ」 カシャカシャッ ガコッ シャカッ ガッ
「…………」
女「どうしたの?いつもと感じが違うんじゃない?」
「……そうか?」
女「ええ、私の思い違いかしら?……はい、どうぞ」 コトッ
「…………」ゴクッ
47: 2009/02/20(金) 11:58:40.47 ID:y5+s8SWD0
~~♪
女「~~♪」
「…………なぁ」
女「ん?」
「聞いてくれるか?」
女「こんな私でよければ喜んで、ふふっ」
「…………あいつと、別れたんだ」
女「え?……ああ……この間連れてきてた人?」
「ああ……なんでも……別に好きな人ができた……とかで」
女「ふーん…………(此の間も振られちゃった女の子が来たっけ……)」
「俺は……まだ、彼女が好きだ。愛している……あきらめ切れない」
女「うん……」
「しかし、俺は……彼女が別れを告げてきた時、何も出来無かった」
女「情熱家よりも、冷淡な男の方が簡単に女に夢中になるものよ」
「…………俺は、彼女に告げられた時に……どうすればよかったんだと思う?」
女「うーん……どうすればよかったの……か……ねぇ」
女「~~♪」
「…………なぁ」
女「ん?」
「聞いてくれるか?」
女「こんな私でよければ喜んで、ふふっ」
「…………あいつと、別れたんだ」
女「え?……ああ……この間連れてきてた人?」
「ああ……なんでも……別に好きな人ができた……とかで」
女「ふーん…………(此の間も振られちゃった女の子が来たっけ……)」
「俺は……まだ、彼女が好きだ。愛している……あきらめ切れない」
女「うん……」
「しかし、俺は……彼女が別れを告げてきた時、何も出来無かった」
女「情熱家よりも、冷淡な男の方が簡単に女に夢中になるものよ」
「…………俺は、彼女に告げられた時に……どうすればよかったんだと思う?」
女「うーん……どうすればよかったの……か……ねぇ」
49: 2009/02/20(金) 12:02:22.72 ID:y5+s8SWD0
「ああ……いくら考えても答えが見つからないんだ」
女「今まで彼女に対して色々してあげた?」
「と、言うと?」
女「そりゃ、恋人らしい事というか、ね。わかるでしょ?」
「……それは人並にはな、デートとかもしてたし……ただ、最近忙しくて」
女「あ、わかった。………夜の営みが、少なかったんじゃない?」
「……否定する気はない」
女「そっかそっかぁ……彼女、ホント綺麗だもんね……」
「関係あるのか?」
女「綺麗な女ほど、周りの男は放っておかないものよ?」
「…………」
女「そしてこういう言葉もあるわ」
「え?」
女「女というものは、自分の美貌のために犯される行為なら、悪い行為であっても許す」
「…………ふん」グビッ
女「今まで彼女に対して色々してあげた?」
「と、言うと?」
女「そりゃ、恋人らしい事というか、ね。わかるでしょ?」
「……それは人並にはな、デートとかもしてたし……ただ、最近忙しくて」
女「あ、わかった。………夜の営みが、少なかったんじゃない?」
「……否定する気はない」
女「そっかそっかぁ……彼女、ホント綺麗だもんね……」
「関係あるのか?」
女「綺麗な女ほど、周りの男は放っておかないものよ?」
「…………」
女「そしてこういう言葉もあるわ」
「え?」
女「女というものは、自分の美貌のために犯される行為なら、悪い行為であっても許す」
「…………ふん」グビッ
51: 2009/02/20(金) 12:10:33.06 ID:y5+s8SWD0
女「ま、難儀なものよね……恋愛って……次もウォッカでいい?」
「ああ、頼むよ」
女「では♪」
カシャカシャ ガコッ ジョポポポ カッカッ
女「ハーベイ・ウォールバンガーをどうぞ。オレンジのスライスは今切れてるからごめんね?」
「いいさ、ありがとう…………うまい」
女「よかった♪」
「…………女というのは、不思議な生き物だと思うよ」
女「あら?……ふふっ、そうね」
「流石男を生んだだけはある」
女「あ、それ私が今から言おうとしてたセリフ」
「それは悪かった、ははっ」
女「少し……元気になったかしら?」
「ああ……楽になってきた。君と話をすると、気が楽になるんだ」
女「あら? うれしい事を言ってくれますね!サービスしちゃおうかしら♪……ふふっ」
「ああ、頼むよ」
女「では♪」
カシャカシャ ガコッ ジョポポポ カッカッ
女「ハーベイ・ウォールバンガーをどうぞ。オレンジのスライスは今切れてるからごめんね?」
「いいさ、ありがとう…………うまい」
女「よかった♪」
「…………女というのは、不思議な生き物だと思うよ」
女「あら?……ふふっ、そうね」
「流石男を生んだだけはある」
女「あ、それ私が今から言おうとしてたセリフ」
「それは悪かった、ははっ」
女「少し……元気になったかしら?」
「ああ……楽になってきた。君と話をすると、気が楽になるんだ」
女「あら? うれしい事を言ってくれますね!サービスしちゃおうかしら♪……ふふっ」
52: 2009/02/20(金) 12:14:26.59 ID:y5+s8SWD0
「はははっ」
女「ふふっ…………それで?」
「え?」
女「あきらめ切れないんでしょ?」
「……ああ、そうだ」
女「では。やる事は分かってる?」
「……勿論。さっきまでは分からなかったがな」
女「ふふっ……いい? 女は大きな危害は許すけど……小さい侮辱は決して忘れない生き物なの、侮辱するような事を過去に言っちゃってたりしたら。
その部分は褒め直しときなさい?」
「了解……他にアドバイスはあるかい?」
女「ふふっ…………それで?」
「え?」
女「あきらめ切れないんでしょ?」
「……ああ、そうだ」
女「では。やる事は分かってる?」
「……勿論。さっきまでは分からなかったがな」
女「ふふっ……いい? 女は大きな危害は許すけど……小さい侮辱は決して忘れない生き物なの、侮辱するような事を過去に言っちゃってたりしたら。
その部分は褒め直しときなさい?」
「了解……他にアドバイスはあるかい?」
53: 2009/02/20(金) 12:20:29.01 ID:y5+s8SWD0
女「そうね……女はより自分よりすぐれた男に支配されたがる生き物だって……思うわ。すべての女がそうだとは思わないけど……きっと彼女はそう」
「…………それで?」
女「彼女を好きになった男よりも自分が優れている所を見せつけてあげなさい」
「…………相手が分からないから、それはまだ分からないな、くくっ」
女「そうね。ふふっ、まぁ1つ位は……勝てる所があるでしょ」
「え?」
女「彼女を想う気持ち……ね?」
「…………ははっ!うまく言ったつもりだろ!?」
女「とうぜん!我乍ら中々決まってると思う♪」
男「あははっ!………やっぱり君と話してよかった」
女「えへへ……そう?」
「そうさ……あーあ……世界の女が皆君みたいな子だったらいいのに」
女「うーん……それは無理よ」
「……どうしてだい?」
「…………それで?」
女「彼女を好きになった男よりも自分が優れている所を見せつけてあげなさい」
「…………相手が分からないから、それはまだ分からないな、くくっ」
女「そうね。ふふっ、まぁ1つ位は……勝てる所があるでしょ」
「え?」
女「彼女を想う気持ち……ね?」
「…………ははっ!うまく言ったつもりだろ!?」
女「とうぜん!我乍ら中々決まってると思う♪」
男「あははっ!………やっぱり君と話してよかった」
女「えへへ……そう?」
「そうさ……あーあ……世界の女が皆君みたいな子だったらいいのに」
女「うーん……それは無理よ」
「……どうしてだい?」
54: 2009/02/20(金) 12:30:59.80 ID:y5+s8SWD0
女「この場所が似合う女の子なんて……そんなにいるもんじゃないわ。そうでしょ?」
「……くくっ……同感だ」
女「えっへん!……あははっ」
「……そろそろお暇させてもらおう」
女「あら?まだ少ししか飲んでないじゃない」
「人生は有限だ。時間は有効に使わなくてはな」
女「へー……じゃあ私との時間は無駄だったってわけ?」
「まさか……この2,30分が2.30日もの価値を持ってるさ」
女「それが5,60年の価値になる様に……祈ってるわ♪」
「……くくっ……同感だ」
女「えっへん!……あははっ」
「……そろそろお暇させてもらおう」
女「あら?まだ少ししか飲んでないじゃない」
「人生は有限だ。時間は有効に使わなくてはな」
女「へー……じゃあ私との時間は無駄だったってわけ?」
「まさか……この2,30分が2.30日もの価値を持ってるさ」
女「それが5,60年の価値になる様に……祈ってるわ♪」
55: 2009/02/20(金) 12:32:57.75 ID:y5+s8SWD0
「!……ふふっ……そうだな……じゃあ、これ勘定」
女「はーい……ありがとう。また来てね?」
「もちろんだ。すぐ来るよ」ニコッ
女「じゃあね」
「ああ……それじゃあ」ギィィ
女「あーあ……私は男に生まれなくて本当に幸せだわ」
「え?」
女「だって……男に生まれたら女を愛さなきゃならないでしょ?」
「……」
女「……ふふっ」
「………ふっ」
バタンッ
カランカラン
女「さってと……グラスでも洗おうかな♪」
女「はーい……ありがとう。また来てね?」
「もちろんだ。すぐ来るよ」ニコッ
女「じゃあね」
「ああ……それじゃあ」ギィィ
女「あーあ……私は男に生まれなくて本当に幸せだわ」
「え?」
女「だって……男に生まれたら女を愛さなきゃならないでしょ?」
「……」
女「……ふふっ」
「………ふっ」
バタンッ
カランカラン
女「さってと……グラスでも洗おうかな♪」
おしまい!
57: 2009/02/20(金) 12:37:06.54
うむ 乙
58: 2009/02/20(金) 12:41:02.68
乙!正直すばらしい。
さて…寝るかな。いい夢が見れそうだ(*´Д`)
さて…寝るかな。いい夢が見れそうだ(*´Д`)
引用元: 女「いらっしゃい」
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