1: 2013/02/20(水) 19:24:35.97 ID:uJw8bFhR0
律子「気づけばバレンタインは先週の話」
律子「街はむしろひな祭りの準備を始めてる」
律子「今更渡すのも違う気がするし、どうしようかしら」
律子「はあ・・・」
律子(あのとき渡しておけば・・・)
律子「街はむしろひな祭りの準備を始めてる」
律子「今更渡すのも違う気がするし、どうしようかしら」
律子「はあ・・・」
律子(あのとき渡しておけば・・・)
5: 2013/02/20(水) 19:40:50.45 ID:uJw8bFhR0
P「2月14日だな…」
律子「そうですねー」
P「バレンタインだな…」
律子「そうですねー」
P「なあ、律子、俺に何か用はないのか?」
律子「いえ。どうかしたんですか、さっきから」
P「いや、だからさ…なんでもない」
P「今年もか…はあ」
律子「そうですねー」
P「バレンタインだな…」
律子「そうですねー」
P「なあ、律子、俺に何か用はないのか?」
律子「いえ。どうかしたんですか、さっきから」
P「いや、だからさ…なんでもない」
P「今年もか…はあ」
12: 2013/02/20(水) 20:06:59.25 ID:uJw8bFhR0
律子「…あー、そういえば」
P「?」
律子「私も友達に誘われて作ったんでした。確か友チョコっていうんですか?」
律子「せっかくですし、プロデューサー殿も食べます?」
律子「まあ、これはあくまで同僚のよしみであげるのであって、別に他に考えがあるわけでは…」
バン!
美希「ハニー!」
P「うおっ、美希か。おはよう」
美希「おはようなの。はい、ハニー。どーぞ!」
P「もしかしてこれ、チョコか?」
美希「うん。しかも手作りだよ!美希が一人で作ったの!」
P「本当か!嬉しいなあ…」
P「?」
律子「私も友達に誘われて作ったんでした。確か友チョコっていうんですか?」
律子「せっかくですし、プロデューサー殿も食べます?」
律子「まあ、これはあくまで同僚のよしみであげるのであって、別に他に考えがあるわけでは…」
バン!
美希「ハニー!」
P「うおっ、美希か。おはよう」
美希「おはようなの。はい、ハニー。どーぞ!」
P「もしかしてこれ、チョコか?」
美希「うん。しかも手作りだよ!美希が一人で作ったの!」
P「本当か!嬉しいなあ…」
15: 2013/02/20(水) 20:19:23.97 ID:uJw8bFhR0
バタン!
春香「はあ、はあ…もう、美希ったらずるいよ。みんなで一緒に渡そうって約束したのに…」
P「春香。おはよう」
H「おはようございます。もう美希、いきなりが走り出すからびっくりしちゃったよ」
美希「こういうのは先手必勝なの。それに、春香だって美希のすぐ後に走り始めてたでしょ?」
H「それはえっと、まあ…あ、プロデューサーこれ、私からも…ってうわっ!」
バン!
真「二人ともずるいよ!プロデューサー!ボクのチョコ、受け取ってください」
雪歩「プロデューサーさん、これ、よかったらもらってくれますか…?」
春香「はあ、はあ…もう、美希ったらずるいよ。みんなで一緒に渡そうって約束したのに…」
P「春香。おはよう」
H「おはようございます。もう美希、いきなりが走り出すからびっくりしちゃったよ」
美希「こういうのは先手必勝なの。それに、春香だって美希のすぐ後に走り始めてたでしょ?」
H「それはえっと、まあ…あ、プロデューサーこれ、私からも…ってうわっ!」
バン!
真「二人ともずるいよ!プロデューサー!ボクのチョコ、受け取ってください」
雪歩「プロデューサーさん、これ、よかったらもらってくれますか…?」
19: 2013/02/20(水) 20:26:02.35 ID:uJw8bFhR0
バタン!
春香「はあ、はあ…もう、美希ったらずるいよ。みんなで一緒に渡そうって約束したのに…」
P「春香。おはよう」
春香「おはようございます。もう美希、いきなりが走り出すからびっくりしちゃったよ」
美希「こういうのは先手必勝なの。それに、春香だって美希のすぐ後に走り始めてたでしょ?」
春香「それはえっと、まあ…あ、プロデューサーこれ、私からも…ってうわっ!」
バン!
真「二人ともずるいよ!プロデューサー!ボクのチョコ、受け取ってください」
雪歩「プロデューサーさん、これ、よかったらもらってくれますか…?」
春香「はあ、はあ…もう、美希ったらずるいよ。みんなで一緒に渡そうって約束したのに…」
P「春香。おはよう」
春香「おはようございます。もう美希、いきなりが走り出すからびっくりしちゃったよ」
美希「こういうのは先手必勝なの。それに、春香だって美希のすぐ後に走り始めてたでしょ?」
春香「それはえっと、まあ…あ、プロデューサーこれ、私からも…ってうわっ!」
バン!
真「二人ともずるいよ!プロデューサー!ボクのチョコ、受け取ってください」
雪歩「プロデューサーさん、これ、よかったらもらってくれますか…?」
20: 2013/02/20(水) 20:30:55.20 ID:uJw8bFhR0
亜美「亜美のスペシャルバレンタインはチョコはいっかがー!」
真美「兄ちゃん、真美のチョコは一味違うぞー!」
千早「あの、私も一応…」
響「プロデューサー、自分のももらってくれるよな…?」
伊織「この私が作ったんだから受け取りなさいよね!断るなんて許さないから!」
やよい「はい、どうぞ!プロデューサーへの感謝の気持ちをこめて作りました!」
貴音「わたくしも『ばれんたいんちょこ』なるものを作ってみたのですが…」
あずさ「どうぞ、プロデューサーさん♪」
P「うわ、みんないいのか!?ありがとう!」
律子「…」
真美「兄ちゃん、真美のチョコは一味違うぞー!」
千早「あの、私も一応…」
響「プロデューサー、自分のももらってくれるよな…?」
伊織「この私が作ったんだから受け取りなさいよね!断るなんて許さないから!」
やよい「はい、どうぞ!プロデューサーへの感謝の気持ちをこめて作りました!」
貴音「わたくしも『ばれんたいんちょこ』なるものを作ってみたのですが…」
あずさ「どうぞ、プロデューサーさん♪」
P「うわ、みんないいのか!?ありがとう!」
律子「…」
24: 2013/02/20(水) 20:43:37.24 ID:uJw8bFhR0
小鳥「プロデューサーさん、もてもてですねえ」
P「こんなの生まれて初めての経験ですよ」
小鳥「はい。じゃあ私からも、どうぞ」
P「あ、ありがとうございます。こんな日が来るなんてなあ」
律子「…よかったですね。たくさんもらえて」
P「ああ。義理でも嬉しいよ。手前味噌だけど、みんなかわいいアイドルたちだしな」
律子「…かわいい、ね」
P「そういえば律子。さっき何か言おうとしてなかったか?」
律子「いえ、別に?」
P「そうか?」
律子「…」
P「こんなの生まれて初めての経験ですよ」
小鳥「はい。じゃあ私からも、どうぞ」
P「あ、ありがとうございます。こんな日が来るなんてなあ」
律子「…よかったですね。たくさんもらえて」
P「ああ。義理でも嬉しいよ。手前味噌だけど、みんなかわいいアイドルたちだしな」
律子「…かわいい、ね」
P「そういえば律子。さっき何か言おうとしてなかったか?」
律子「いえ、別に?」
P「そうか?」
律子「…」
26: 2013/02/20(水) 20:50:50.15 ID:uJw8bFhR0
伊織「それで今日になるまで渡せなかったの?」
あずさ「それを亜美ちゃんが冷蔵庫の中から見つけた、と」
亜美「レッスン終わったらおなかすいちゃってさー。亜美、お手柄でしょ?」
律子「むしろ放っておいて欲しかったわ」
あずさ「今からでも渡したらどうです?」
律子「む、無理ですよっ。ここにきて渡したら、まるで…あれでしょ?」
亜美「あれ?」
律子「その…私がどうしてもプロデューサーにチョコをあげたかったみたいじゃない」
あずさ「それを亜美ちゃんが冷蔵庫の中から見つけた、と」
亜美「レッスン終わったらおなかすいちゃってさー。亜美、お手柄でしょ?」
律子「むしろ放っておいて欲しかったわ」
あずさ「今からでも渡したらどうです?」
律子「む、無理ですよっ。ここにきて渡したら、まるで…あれでしょ?」
亜美「あれ?」
律子「その…私がどうしてもプロデューサーにチョコをあげたかったみたいじゃない」
29: 2013/02/20(水) 20:58:30.17 ID:uJw8bFhR0
亜美「え、違うの?」
律子「違うわよ。義理チョコよ、義理」
律子「同じ職場の同僚として、今後も円滑に仕事を進めていくために必要な人間関係を維持するうえで仕方なく行う行事で言わば礼儀のひとつです」
亜美「?? りっちゃんが難しいこと言ってるよー」
伊織「もう、大げさね」
あずさ「それにしてはとても可愛らしいお包みですねえ。ピンクの生地にハート柄の模様、グラデーションのかかった赤いリボンなんて」
律子「…他意はありませんからね。あ、く、ま、で義理。ですから」
伊織「ふうん。ここまでしっかり作っておいて、なに渋ってんのよ。余計な心配はいらないわよ?」
律子「…だといいんだけど」
伊織「そうよ。どうせ世の中の男なんて、一週間くらいは『恥ずかしがって渡せなかったのかも』とか思って一週間くらいは期待しながら帰る前に机の中を探ってるわよ」
律子「でも…」
律子「違うわよ。義理チョコよ、義理」
律子「同じ職場の同僚として、今後も円滑に仕事を進めていくために必要な人間関係を維持するうえで仕方なく行う行事で言わば礼儀のひとつです」
亜美「?? りっちゃんが難しいこと言ってるよー」
伊織「もう、大げさね」
あずさ「それにしてはとても可愛らしいお包みですねえ。ピンクの生地にハート柄の模様、グラデーションのかかった赤いリボンなんて」
律子「…他意はありませんからね。あ、く、ま、で義理。ですから」
伊織「ふうん。ここまでしっかり作っておいて、なに渋ってんのよ。余計な心配はいらないわよ?」
律子「…だといいんだけど」
伊織「そうよ。どうせ世の中の男なんて、一週間くらいは『恥ずかしがって渡せなかったのかも』とか思って一週間くらいは期待しながら帰る前に机の中を探ってるわよ」
律子「でも…」
30: 2013/02/20(水) 21:06:35.17 ID:uJw8bFhR0
伊織「さくっと渡しちゃいなさい。変な意地なんて張らないで」
伊織「たまには素直に気持ちを表現してもいいでしょ?」
律子「うん…ただ」
伊織「…何よその目は。…あずさと亜美まで」
亜美「別にぃーなんでもないよぉー。ねえ、あずさお姉ちゃん?」
あずさ「ええ。何かおかしいかしら?」
律子「でもぉ…」
伊織「あーもうじれったいわね!こうなったら今日中に渡しなさい!」
律子「きょ、今日!?」
伊織「そう、今日よ。このままいつまでも先延ばしにするわけにもいかないでしょ?」
伊織「たまには素直に気持ちを表現してもいいでしょ?」
律子「うん…ただ」
伊織「…何よその目は。…あずさと亜美まで」
亜美「別にぃーなんでもないよぉー。ねえ、あずさお姉ちゃん?」
あずさ「ええ。何かおかしいかしら?」
律子「でもぉ…」
伊織「あーもうじれったいわね!こうなったら今日中に渡しなさい!」
律子「きょ、今日!?」
伊織「そう、今日よ。このままいつまでも先延ばしにするわけにもいかないでしょ?」
32: 2013/02/20(水) 21:14:03.28 ID:uJw8bFhR0
伊織「直接じゃだめなら、他の人に頼むとかいくらでも方法はあるんだから」
律子「じゃ、じゃあ、今この場で代わりに渡してくれるって人は挙手!」
伊織「…」
亜美「…」
あずさ「…」
律子「くっ…いつになく穏やかな眼差しね…」
伊織「ま、まあいざとなったら小鳥に頼めば渡してくれるわよ」
伊織「…そういうキューピッドみたいな役、向いてるような気がするし」
律子「うん…ありがとう、みんな。やるだけやってみるわ」
律子「伊織も。おかげで少し勇気が沸いたわ」
伊織「ふん。私は竜宮のプロデューサーの調子が悪いとこっちも困るから聞いてあげただけよ!」
伊織「それだけ。本当にそれだけよ!…な、なによ」
伊織「ちょっとそこの二人!そのニヤニヤをやめなさい!」
律子「じゃ、じゃあ、今この場で代わりに渡してくれるって人は挙手!」
伊織「…」
亜美「…」
あずさ「…」
律子「くっ…いつになく穏やかな眼差しね…」
伊織「ま、まあいざとなったら小鳥に頼めば渡してくれるわよ」
伊織「…そういうキューピッドみたいな役、向いてるような気がするし」
律子「うん…ありがとう、みんな。やるだけやってみるわ」
律子「伊織も。おかげで少し勇気が沸いたわ」
伊織「ふん。私は竜宮のプロデューサーの調子が悪いとこっちも困るから聞いてあげただけよ!」
伊織「それだけ。本当にそれだけよ!…な、なによ」
伊織「ちょっとそこの二人!そのニヤニヤをやめなさい!」
34: 2013/02/20(水) 21:17:37.18 ID:uJw8bFhR0
小鳥「これをプロデューサーさんに?」
律子「はい。それとなく渡して欲しいんです」
律子「なんだか今更渡しづらくって。小鳥さんならきっと分かって…」
小鳥「だめです」
律子「くれますよね…え?」
小鳥「そういう大事なものを人に任せちゃだめですよ」
律子「そんなあ…」
律子「はい。それとなく渡して欲しいんです」
律子「なんだか今更渡しづらくって。小鳥さんならきっと分かって…」
小鳥「だめです」
律子「くれますよね…え?」
小鳥「そういう大事なものを人に任せちゃだめですよ」
律子「そんなあ…」
35: 2013/02/20(水) 21:19:27.65 ID:uJw8bFhR0
小鳥「チョコレート会社の陰謀。風習の物真似。ベタで馬鹿馬鹿しいイベント」
小鳥「そうかもしれません。でも…いや、だからこそ、だからこそ!全力で取り組む必要があるんです」
律子「はあ…」
小鳥「考えてもみてください。10年後、20年後のことを」
小鳥「そんなイベントを鼻で笑っているうちにいつの間にか歳を重ね、そしてあるとき気づくんです」
小鳥「自分にはそんなベタな思い出さえないのだということに!」
小鳥「他人からすれば珍しくもないストーリー。だけどそれは、自分自身にとっては大切な思い出になるんです」
小鳥「だから、勇気を出してください。それは自らの手で…って」
小鳥「あれ?律子さん?律子さーん?」
小鳥「そうかもしれません。でも…いや、だからこそ、だからこそ!全力で取り組む必要があるんです」
律子「はあ…」
小鳥「考えてもみてください。10年後、20年後のことを」
小鳥「そんなイベントを鼻で笑っているうちにいつの間にか歳を重ね、そしてあるとき気づくんです」
小鳥「自分にはそんなベタな思い出さえないのだということに!」
小鳥「他人からすれば珍しくもないストーリー。だけどそれは、自分自身にとっては大切な思い出になるんです」
小鳥「だから、勇気を出してください。それは自らの手で…って」
小鳥「あれ?律子さん?律子さーん?」
36: 2013/02/20(水) 21:22:30.31 ID:uJw8bFhR0
律子(さりげなく渡そうともしてみたけど…)
律子「え、メーカーから?」
P「そうなんだよ。以前宣伝録りでお世話になったからって」
P「協賛とかでお世話になったメーカーさんからもたくさんもらっちゃってさ」
P「しかも高級チョコとかもおすそ分けされちゃって」
律子「はあ…それでその両手の紙袋ですか」
P「メーカーのは事務所にダンボールであるぞ」
律子「…」
P「どうするかな、この大量のチョコ」
P「あ、律子も少しもらってくれよ。なんかオシャレで女性に人気らしいんだってさ、ほら」
律子「あ、ありがとうございます…」
律子「あれ…?」
律子「え、メーカーから?」
P「そうなんだよ。以前宣伝録りでお世話になったからって」
P「協賛とかでお世話になったメーカーさんからもたくさんもらっちゃってさ」
P「しかも高級チョコとかもおすそ分けされちゃって」
律子「はあ…それでその両手の紙袋ですか」
P「メーカーのは事務所にダンボールであるぞ」
律子「…」
P「どうするかな、この大量のチョコ」
P「あ、律子も少しもらってくれよ。なんかオシャレで女性に人気らしいんだってさ、ほら」
律子「あ、ありがとうございます…」
律子「あれ…?」
37: 2013/02/20(水) 21:26:23.98 ID:uJw8bFhR0
伊織「逆にもらってきてどうすんのよ」
律子「もう心が折れたわ…どうせ渡せないわ。これ、あんたたちで食べて」
亜美「でも悪いよー」
律子「亜美、よだれを拭きなさい」
伊織「そうよ。悪いわ」
律子「伊織、せめてチョコから目を離して言って欲しいわ」
あずさ「仕方ないですよ。さっきレッスンが終わったとこなんですから」
律子「もちろん知ってですよ。差し入れみたいなものです」
律子「それじゃあ、私は仕事があるんで行きます。遠慮しないで食べちゃってね」
バタン
律子「もう心が折れたわ…どうせ渡せないわ。これ、あんたたちで食べて」
亜美「でも悪いよー」
律子「亜美、よだれを拭きなさい」
伊織「そうよ。悪いわ」
律子「伊織、せめてチョコから目を離して言って欲しいわ」
あずさ「仕方ないですよ。さっきレッスンが終わったとこなんですから」
律子「もちろん知ってですよ。差し入れみたいなものです」
律子「それじゃあ、私は仕事があるんで行きます。遠慮しないで食べちゃってね」
バタン
39: 2013/02/20(水) 21:30:30.06 ID:uJw8bFhR0
亜美「行っちゃった」
あずさ「どうしましょうかしら」
亜美「まー、りっちゃんもああ言ってる事だし、食べちゃおうよ、いおりん」
伊織「ん…放っておいたら溶けちゃうし、それに律子の手作りってのも気になるわね」
亜美「よーし、じゃあ開けるよ!」
あずさ「うーん…」
あずさ「律子さんらしいといえば律子さんらしいけれど…」
あずさ(本当にこれでいいのかしら…)
終わ
あずさ「どうしましょうかしら」
亜美「まー、りっちゃんもああ言ってる事だし、食べちゃおうよ、いおりん」
伊織「ん…放っておいたら溶けちゃうし、それに律子の手作りってのも気になるわね」
亜美「よーし、じゃあ開けるよ!」
あずさ「うーん…」
あずさ「律子さんらしいといえば律子さんらしいけれど…」
あずさ(本当にこれでいいのかしら…)
終わ
40: 2013/02/20(水) 21:31:37.80
ええええええ
41: 2013/02/20(水) 21:33:58.92
実はそれはダミーだッッッ!!
本物のチョコは未だ律子の手中ゥゥゥ!!
本物のチョコは未だ律子の手中ゥゥゥ!!
45: 2013/02/20(水) 22:08:49.38 ID:uJw8bFhR0
---事務所
ガチャ
P「おかえり、律子。竜宮の調子はどうだ?」
律子「まあなんとか。あの子達もレッスン終わったので、もうすぐ戻ってきますよ」
律子「小鳥さんは…帰ったみたいですね」
P「用事があるそうだ。ところで律子」
P「さっき冷蔵庫から何か出して持ってかなかったか?なんだったんだ、あれ?」
律子「ああ…差し入れですよ。あの子達に」
P「ふうん。そっか」
律子「…」
ガチャ
亜美「レッスン終っわりー!兄ちゃんいるー!?」
ガチャ
P「おかえり、律子。竜宮の調子はどうだ?」
律子「まあなんとか。あの子達もレッスン終わったので、もうすぐ戻ってきますよ」
律子「小鳥さんは…帰ったみたいですね」
P「用事があるそうだ。ところで律子」
P「さっき冷蔵庫から何か出して持ってかなかったか?なんだったんだ、あれ?」
律子「ああ…差し入れですよ。あの子達に」
P「ふうん。そっか」
律子「…」
ガチャ
亜美「レッスン終っわりー!兄ちゃんいるー!?」
48: 2013/02/20(水) 22:24:33.37 ID:uJw8bFhR0
あずさ「よかったわあー、まだいらっしゃったんですね」
伊織「呼び出す手間が省けたわ」
P「とりあえずレッスンお疲れ様。で、どうした?」
亜美「ふふふ…この小包みが目に入らぬか!!」
P「これ…チョコレートか?」
P「でも、もうみんなからはもらったよな…?」
律子「……!!」
伊織「呼び出す手間が省けたわ」
P「とりあえずレッスンお疲れ様。で、どうした?」
亜美「ふふふ…この小包みが目に入らぬか!!」
P「これ…チョコレートか?」
P「でも、もうみんなからはもらったよな…?」
律子「……!!」
50: 2013/02/20(水) 22:30:38.13 ID:uJw8bFhR0
あずさ「実はこれ、私の『お友達』のチョコなんですよー」
あずさ「バレンタインデーに渡すつもりだったみたいなんですけど…」
あずさ「彼女、照れ屋というか、変な所で自信がない性格でして」
亜美「それで渡せなかったんだって。もったいないよねー」
伊織「ほんっと、素直に本音を出せない人って損よね」
律子「…」
あずさ「…」
亜美「…」
P「…お、おう」
あずさ「バレンタインデーに渡すつもりだったみたいなんですけど…」
あずさ「彼女、照れ屋というか、変な所で自信がない性格でして」
亜美「それで渡せなかったんだって。もったいないよねー」
伊織「ほんっと、素直に本音を出せない人って損よね」
律子「…」
あずさ「…」
亜美「…」
P「…お、おう」
52: 2013/02/20(水) 22:36:27.97 ID:uJw8bFhR0
あずさ「そこで、プロデューサーに食べてもらおうと思って」
伊織「…ところであんた、今日、あちこちからチョコをもらったって聞いたんだけど?」
P「アイドルのみんなが喜んでもらってくれたよ。ヴィ○メールとかピ○ール・マル○リーニって有名なのか?」
律子「…」
伊織「あんたはほんっとに…」
P「小腹がすいてたとこなんで助かるけど…」
P「でも、なんか悪いなあ。あずささんたちで食べていいですよ」
伊織「…ところであんた、今日、あちこちからチョコをもらったって聞いたんだけど?」
P「アイドルのみんなが喜んでもらってくれたよ。ヴィ○メールとかピ○ール・マル○リーニって有名なのか?」
律子「…」
伊織「あんたはほんっとに…」
P「小腹がすいてたとこなんで助かるけど…」
P「でも、なんか悪いなあ。あずささんたちで食べていいですよ」
53: 2013/02/20(水) 22:41:43.67 ID:uJw8bFhR0
亜美「え!えっと亜美たちは…えーっと」
伊織「あ、あんたそれでもアイドルのプロデューサー?こんな時間に食べたら太るじゃない」
亜美「そう!夜の甘いものは大敵なのだよ!」
P「少しくらいなら大丈夫だと思うけど…」
P「まあせっかくだし、頂こうかな。古くなってたりしませんよね」
あずさ「あー、失礼ですよ。大丈夫に決まってるじゃないですか」
亜美「ささ、どうぞどうぞー」
P「お、ハート型。気合入ってるなー。相手の人がうらやましいよ」
律子「…」
伊織(律子が顔を伏せたまま震えてる)
P「いただきまーす……うん」
伊織「あ、あんたそれでもアイドルのプロデューサー?こんな時間に食べたら太るじゃない」
亜美「そう!夜の甘いものは大敵なのだよ!」
P「少しくらいなら大丈夫だと思うけど…」
P「まあせっかくだし、頂こうかな。古くなってたりしませんよね」
あずさ「あー、失礼ですよ。大丈夫に決まってるじゃないですか」
亜美「ささ、どうぞどうぞー」
P「お、ハート型。気合入ってるなー。相手の人がうらやましいよ」
律子「…」
伊織(律子が顔を伏せたまま震えてる)
P「いただきまーす……うん」
56: 2013/02/20(水) 22:51:00.90 ID:uJw8bFhR0
伊織「どう、味は?」
律子「甘い物にはお茶ですよね!ちょ、ちょっと私お茶いれてきますね!」
亜美「もう持ってきてあるよー!座ってなってー、りっちゃん!」
律子「くっ…」
あずさ「あのー、できれば友達のためにも忌憚のない意見を、頂きたいんですけど」
P「おいしい…」
P「ちょっとびっくりしました。これ、すごくおいしいですよ。みんなもどうだ?」
亜美「どれどれー…」
あずさ「じゃあちょっとだけ…」
伊織「! これは…」
あずさ「けっこうビターですね」
亜美「亜美はこれ、苦手かも」
P「そうか?俺はこのくらいの甘さが好きなんだけどな」
あずさ「入念なリサーチの結果でしょうか…」
律子「甘い物にはお茶ですよね!ちょ、ちょっと私お茶いれてきますね!」
亜美「もう持ってきてあるよー!座ってなってー、りっちゃん!」
律子「くっ…」
あずさ「あのー、できれば友達のためにも忌憚のない意見を、頂きたいんですけど」
P「おいしい…」
P「ちょっとびっくりしました。これ、すごくおいしいですよ。みんなもどうだ?」
亜美「どれどれー…」
あずさ「じゃあちょっとだけ…」
伊織「! これは…」
あずさ「けっこうビターですね」
亜美「亜美はこれ、苦手かも」
P「そうか?俺はこのくらいの甘さが好きなんだけどな」
あずさ「入念なリサーチの結果でしょうか…」
59: 2013/02/20(水) 23:00:39.04 ID:uJw8bFhR0
P「はい?」
あずさ「いーえ。おいしいですって、律子さん」
律子「そうですかー。よかったですね、あずささんの『お友達』も」
あずさ「うふふ。お上手ですこと」
伊織「…顔は真っ赤だけどね。見事に耳まで…」
律子「プロデューサー殿もいつまでのんびりしてるんですか、仕事してください」
P「悪い悪い。すぐにやるよ」
律子「みんなも。遅くならないうちに帰りなさい」
伊織・亜美・あずさ「はーい」
あずさ「いーえ。おいしいですって、律子さん」
律子「そうですかー。よかったですね、あずささんの『お友達』も」
あずさ「うふふ。お上手ですこと」
伊織「…顔は真っ赤だけどね。見事に耳まで…」
律子「プロデューサー殿もいつまでのんびりしてるんですか、仕事してください」
P「悪い悪い。すぐにやるよ」
律子「みんなも。遅くならないうちに帰りなさい」
伊織・亜美・あずさ「はーい」
60: 2013/02/20(水) 23:03:49.75 ID:uJw8bFhR0
ガチャ
伊織「それじゃあお疲れさま」
亜美「兄ちゃん、ばいばーい」
あずさ「…あのープロデューサーさん、ちょっといいですか?」
P「何ですか?」
あずさ「実はさっきのチョコは…ごにょごにょ」
P「…え」
伊織「それじゃあお疲れさま」
亜美「兄ちゃん、ばいばーい」
あずさ「…あのープロデューサーさん、ちょっといいですか?」
P「何ですか?」
あずさ「実はさっきのチョコは…ごにょごにょ」
P「…え」
62: 2013/02/20(水) 23:06:27.56 ID:uJw8bFhR0
律子「あずささん?早く帰らないと遅くなりますよ?」
あずさ「あらあら?じゃあお先に失礼します。お疲れ様でした」
P・律子「お疲れ様でーす」
バタン
P「…なあ律子」
律子「はい?」
P「今あずささんが教えてくれたんだけど、さっきのチョコ、律子のだったのか?」
律子(今の耳打ちはやっぱり…)
律子(そうね。ひとまずここは…)
あずさ「あらあら?じゃあお先に失礼します。お疲れ様でした」
P・律子「お疲れ様でーす」
バタン
P「…なあ律子」
律子「はい?」
P「今あずささんが教えてくれたんだけど、さっきのチョコ、律子のだったのか?」
律子(今の耳打ちはやっぱり…)
律子(そうね。ひとまずここは…)
63: 2013/02/20(水) 23:08:42.13 ID:uJw8bFhR0
律子「そのことですか…まあ、そうですよ」
P「本当か!」
律子「でも勘違いしないでくださいね」
律子「あくまで義理です、義理。私一人だけあげないわけにもいかないでしょう?急遽作ったんですよ」
P「え、そうなのか。なんだぁ…」
律子「当たり前じゃないですか。ほら早く仕事の続きをしますよ」
P「本当か!」
律子「でも勘違いしないでくださいね」
律子「あくまで義理です、義理。私一人だけあげないわけにもいかないでしょう?急遽作ったんですよ」
P「え、そうなのか。なんだぁ…」
律子「当たり前じゃないですか。ほら早く仕事の続きをしますよ」
66: 2013/02/20(水) 23:13:12.12 ID:uJw8bFhR0
P「…で、ここが無しになって…その分を」
ガチャ
小鳥「…すみませーん。まだ事務所開いてますかぁー…?」
P「小鳥さん。どうしたんです、忘れ物ですか?」
小鳥「はい、ちょっと…あ、あったあった。これで帰れます」
P「珍しいですね、わざわざ戻ってきてまでなんて。あ、そうだ」
P「チョコ、食べませんか?さっきもらったんです」
小鳥「いいんですか?じゃあ、一つだけ…ん!おいしいじゃないですか!」
P「でしょう?」
小鳥「ええ。あら、この箱は…」
小鳥「これ、律子さんのチョコですか?」
ガチャ
小鳥「…すみませーん。まだ事務所開いてますかぁー…?」
P「小鳥さん。どうしたんです、忘れ物ですか?」
小鳥「はい、ちょっと…あ、あったあった。これで帰れます」
P「珍しいですね、わざわざ戻ってきてまでなんて。あ、そうだ」
P「チョコ、食べませんか?さっきもらったんです」
小鳥「いいんですか?じゃあ、一つだけ…ん!おいしいじゃないですか!」
P「でしょう?」
小鳥「ええ。あら、この箱は…」
小鳥「これ、律子さんのチョコですか?」
67: 2013/02/20(水) 23:16:11.54 ID:uJw8bFhR0
P「え?はい、そうですけど…俺、律子のだって言いましたっけ?」
小鳥「やっぱり!じゃあ、やっと渡せたんですね」
P「? やっと?」
律子「…あっ!」
小鳥「バレンタインを過ぎても冷蔵庫にしまわれたままじゃかわいそうですもんね」
律子「ちょっ、小鳥さん…」
小鳥「プロデューサー渡してほしいってお願いを断った甲斐がありました!」
P「…」
小鳥「それじゃあこれで。お疲れ様でーす」
P「あ、お疲れ様でーす」
小鳥「やっぱり!じゃあ、やっと渡せたんですね」
P「? やっと?」
律子「…あっ!」
小鳥「バレンタインを過ぎても冷蔵庫にしまわれたままじゃかわいそうですもんね」
律子「ちょっ、小鳥さん…」
小鳥「プロデューサー渡してほしいってお願いを断った甲斐がありました!」
P「…」
小鳥「それじゃあこれで。お疲れ様でーす」
P「あ、お疲れ様でーす」
70: 2013/02/20(水) 23:20:46.38 ID:uJw8bFhR0
バタン
律子「…」
P「なあ律子、小鳥さんが言ってたのってつまり…」
律子「仕事」
P「え?」
律子「仕事を続けましょう。もう時間もあまりないんですから」
P「あ、ああ」
律子「……」 カタカタカタ
P「……」 カタカタ カチカチ
律子「……」 カタカタカタ
P「……」
P「…律子」
律子「…なんです?」
律子「…」
P「なあ律子、小鳥さんが言ってたのってつまり…」
律子「仕事」
P「え?」
律子「仕事を続けましょう。もう時間もあまりないんですから」
P「あ、ああ」
律子「……」 カタカタカタ
P「……」 カタカタ カチカチ
律子「……」 カタカタカタ
P「……」
P「…律子」
律子「…なんです?」
72: 2013/02/20(水) 23:26:22.87 ID:uJw8bFhR0
P「チョコ、うまかったよ」
律子「そうですか」
P「ありがとうな」
律子「…どういたしまして」
P「で、お返しの話なんだけど」
律子「早速ですか?ホワイトデーはまだ先ですよ」
P「いや、内容が内容だからさ」
P「先に確認をしとかないと、と思って」
律子「回りくどいですね。なんです?」
P「律子さえよければなんだけど…一緒に飯でもどうかなと」
律子「そうですか」
P「ありがとうな」
律子「…どういたしまして」
P「で、お返しの話なんだけど」
律子「早速ですか?ホワイトデーはまだ先ですよ」
P「いや、内容が内容だからさ」
P「先に確認をしとかないと、と思って」
律子「回りくどいですね。なんです?」
P「律子さえよければなんだけど…一緒に飯でもどうかなと」
75: 2013/02/20(水) 23:33:12.42 ID:uJw8bFhR0
P「ちゃんと予約も取ってさ、おいしい店でご馳走したいんだが」
P「どうだろう?」
律子「…」
律子「一応、訊きますけど…」
P「ん?」
P「どうだろう?」
律子「…」
律子「一応、訊きますけど…」
P「ん?」
76: 2013/02/20(水) 23:37:42.27 ID:uJw8bFhR0
律子「それは、バレンタインの『お返し』なんですよね?」
P「ああ」
律子「これは、あくまで礼儀の範疇ですよね?」
P「もちろんだ」
律子「うーん…それなら断るのも悪いですよねえ…」
律子「仕方ないですね。ご一緒しますよ」
P「ありがとう。いいとこ探しておくよ」
律子「ふふ。期待しないで待ってます」
終わり
P「ああ」
律子「これは、あくまで礼儀の範疇ですよね?」
P「もちろんだ」
律子「うーん…それなら断るのも悪いですよねえ…」
律子「仕方ないですね。ご一緒しますよ」
P「ありがとう。いいとこ探しておくよ」
律子「ふふ。期待しないで待ってます」
終わり
77: 2013/02/20(水) 23:40:47.51
よかつた
78: 2013/02/20(水) 23:40:53.79
おつ
引用元: 律子「チョコを渡しそびれて一週間・・・」
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