小町「でもさ、小町的にはイーブイがウサギってのもなんか微妙なんだよね〜」

八幡『何だと！？イーブイがウサギでもねえって言うなら、お前は何だと思うんだよ。まさかお前まで結衣ママみてぇにカステラとかおかしなことをいう気かよ？』

小町「違うよ。イーブイはさ……フェネックじゃない？」

八幡「フェネック！？ 何だよそのフェネックって……八幡知らないんだけど」

小町「知らないのお兄ちゃん。フェネックってね、キツネの仲間なんだけど小ちゃくて可愛いんだよ〜〜あ、ほら、これがその画像」っ


八幡「これがフェネックか。確かに可愛いかもだけど、イーブイに似てるか？」

小町「えぇ、超似てんじゃんーー！？この耳の感じなんかイーブイそっくりだし、それでいて毛のもふもふとした感じとか4足歩行でちょこんとした小動物らしさとかイーブイまんまじゃん！！」

___次の日、奉仕部にて、

八幡「____ってことがあって、フェネックだという意見が出たんだが」

ブイ議論
ウサギ派：八幡、いろは、戸塚
犬派：結衣
猫派：雪乃
カステラ派：ガハマママ
フェネック派：小町


由比ヶ浜結衣「フェネックかぁ……まあ確かに似てるし可愛いけど、でも犬派である事には変わりないかんね！！」

八幡「まあ俺もウサギ派である事には変わりねえけど、犬や猫よりは似てると思うけどな」

八幡(だって、戸塚もウサギ派だもんな///)

雪ノ下雪乃「…………………」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

結衣「あれ、どうしたのゆきのん？なんか黙り込んで身体を震わせてるけど……」

雪乃「こんなの………おかしいわッ！！」ﾊﾞｼｯ！

結衣「きゃッ、ゆ、ゆきのん！？」

八幡「いきなりどうしたんだよ？」

雪乃「どうしたもこうしたもないわよ………小町さんたら、どうしてよりにもよってフェネックだと言うのよッ！！」ﾕｷﾉﾝﾌﾟﾝﾌﾟﾝ

八幡「いや、それを兄である俺に言われてもだな」

結衣「ゆきのん、どうしてそんなに怒ってるの？」

雪乃「これで怒らない方がいささかおかしいというものよ…………比企谷君、確か小町さんはキツネの仲間だと言ってフェネックの画像を君に見せてきたのよね？」

八幡「え、あぁ……確かそんな感じだったけど」

雪乃「兄妹というものは血が争えないのね！？まさか比企谷君だけでなく、小町さんまで私の逆鱗に触れるような真似をするだなんて！！」

結衣「え、それってどういうこと！？」

雪乃「知らないのかしら由比ヶ浜さん。このフェネックという動物はねキツネ属に分類される動物なのだけれども、ネコ目イヌ科なのよ！！」

結衣「え、つまりそれって………」

雪乃「何よ、ネコ目イヌ科って！！？ 犬か猫かややこしいじゃなのッ！！」ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ

八幡「おい、ブチ切れしてたのそこかよ！？」

雪乃「よりにもよってネコ目でありながらイヌ科とさせるだなんて………こんなのあんまりだわ！」

結衣「まあ、確かにどっちかにしてよって気にはなるかも」

雪乃「こうなったら、本日の奉仕部の活動は、フェネックが犬か猫かについて議論しましょう！ 動物学会の役に立たない木っ端学者共に犬か猫かを委ねる事自体ナンセンスだわ！！ 今この場で、私達の手でどちらかを決めるべきよ」

八幡「いや、どうしてただの部活動で軽くニュースになりそうな程大事な議論すんだよ！？てか、イーブイが何なのかはもういいのかよ？」

雪乃「そんか事はもうどうでもいいわ！イーブイだなんて大きなお友達廃人に媚び売るようなぶりっ子毛むくじゃらよ！！」


イーブイ『ｶﾞｰｰｰｰﾝｯ！！』

八幡「おい、俺のイーブイに何てこと言ってくれんだ！！てか今の発言、イーブイ以外もdisる発言と受け止められても文句言えねえぞ」

結衣「ちょ、ゆきのん言い過ぎだし！！ ほら、ヒッキーのイーブイ落ち込んじゃったじゃん。可哀想だよーーー」

イーブイ『ｳｩｩ……』ｼｸｼｸ

雪乃「………ｺﾎﾝ、ごめんなさいイーブイ。お詫びに後でポケモンでも着れるパンダのパンさん着ぐるみを贈っておくわ。でも由比ヶ浜さん、犬派のあなたもこのままで良いのかしら？犬派と猫は謂わば水と油よ。それを無理矢理一つにさせてネコ目イヌ科だなんて邪道な分類をされるだなんて……あなたは納得なの？」

八幡「いったい何について力説してんだよ……」

結衣「いや、別にゆきのんほど気にしてないというか。てか私、フェネックがネコ目イヌ科だなんて今知ったし」

雪乃「イーブイも可哀想よね。猫なのか犬なのかはっきりしない分類をしたフェネックに似てると言われるだなんて。ここはイーブイのためにも白黒…いや猫犬はっきりした方がいいと思うんだニャン！」

八幡「何語尾に分かりやすくニャンとか付けちゃってんの！！ フェネックを猫にしようもする気満々じゃねえかよ！」

結衣「そんな事で話を大きくすんのは止めようよゆきのん。何だか議題にされてるイーブイが可哀想だワン！」

八幡「お前もかよッ！！」

その日の夜、八幡の3DSにセットされたポケモンソフトの中で…、



イーブイ「うぅぅ………みんな酷いよ。特にあの雪ノ下って奴……ッ！！」ｼｸｼｸ

サンダース「あれ、イーブイの奴元気なさそうだけど、何かあったのか？」

ブースター「あれ、サンダース君知らなかったのかい？ 実は八幡と同じ学校の人達が現実世界の方で"イーブイのモチーフは一体何なのか？"という話をしてて、そこでみんな勝手な事ばかり言うものだからイーブイの奴が落ち込んじゃったんだよ」

サンダース「ああ、その事か。まったく、八幡の知り合いなら悪い連中ではなさそうだけど、人間ってのは勝手だよな………」

ブースター「特にイーブイは、雪ノ下雪乃さんっていう八幡が所属する奉仕部の部長さんに言われた言葉がショックだったみたいだよ」

サンダース「そうなのか。おいイーブイ、元気出せよ！ 」

イーブイ「うぅぅ……酷いよ雪ノ下は！！いつか強くなってあいつのパンさんのぬいぐるみ全部噛みちぎってやるっ！！」

ブースター「あ、そういえばさっきその雪ノ下さんからイーブイ宛に荷物が届いてたけど、ひょっとしてお詫びのパンさんの着ぐるみじゃないのかな！？」

イーブイ「そんなの贈られても、僕絶対着ないもんね！ ブースター君良かったらあげるよ。自由に燃やしていいよ、パンさんだなんて……」

サンダース「相当ショックだったんだな。イーブイの奴、あの雪ノ下って女の事を凄え恨んでんぞ」

ブースター「イーブイ、何かおかしな事をしなければいいけどね……」

イーブイ「とにかく酷いよ！僕の事を勝手に猫だのフェネックだの言っちゃってさ。僕は………………白鳥なのに！！」



END