1: 2012/06/11(月) 04:00:37.89
勇者「氏ねええええええええ」キュウィィィィン

ドガァァァァン!!!!!!

魔王「お前がいるからああああああああああ」シュウウイン



ザンッ!!!!!!!!!!!!!!



……ヒュウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥ



勇者「見事だ…魔王……」

バタンッ!!!

魔王「…」

魔王「勇者…何故お前は力を求めた」

勇者「私は強い…お前…より強い…世界は…私の」

魔王「…」ポタポタ

勇者「…も……の………」

2: 2012/06/11(月) 04:01:13.73
いい最終回だった

3: 2012/06/11(月) 04:01:32.22
逆!立場逆!

5: 2012/06/11(月) 04:02:51.29
勇者の力なんて手に入れちゃったら世界征服も考えちゃうよね

9: 2012/06/11(月) 04:06:33.33
側近「やったんですか?」

魔女「あの勇者を…ついに……」

ネクロマンサー「ああ…魔王!魔王よっ!ご無事ですか!?」

魔王「私は全ての力を使い果たした、この世の憎悪、絶望、全てを使い果たした」

魔王「後はお前達がこの世界を切り開いていくのだぞ…さらばだ……」

シュウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ

魔女「そんな…魔王?!…魔王様ああああああああああ」

側近「愛しています…魔王様……」

ネクロマンサー「おお…邪神よ、魔王に永遠なる幸せを…」逆五望星を切る

11: 2012/06/11(月) 04:16:58.77
 

              魔王には伝説があった


    彼は人間に疎まれ、嫌われ、それでもこの世界を憎んでいた


        魔王に人々は恐れる、そして消し去ろうとする


              けれど魔王は決して恐れない


              魔王の目には空が広がっている


      限りない無限の未来へと続く希望の宇宙(空)が広がっている


          世界は繰り返される、貴方はそれを垣間見るだろう


                   世界は―――-





  

12: 2012/06/11(月) 04:22:41.79


      ―――ねぇ、本当にこんなところにあるの?


             ―――あるよ


      ―――それで見つけたらどうするの?


         ―――君にあげるよ



             ―――何を?



             ―――世界を 


 

13: 2012/06/11(月) 04:26:40.45
ブウウウウウウゥゥゥゥゥゥウウン

船乗り「はい、お客さん、どうぞ」

『3番ポートのお客様、長らくお待たせしました、どうぞごゆっくり空の旅をお楽しみ下さい』

勇者「…」

僧侶「行こう、勇者」

魔法使い「いっちばーんっ!」

戦士「おいっ!こら待てよ!」

勇者「ああ、計画を実行する」

14: 2012/06/11(月) 04:34:43.33
巨大な浮遊船が空へ浮かぶ、日差しは暖かく、風は気持ち良い

草原の下ではそれを絵に描く者、感嘆の声を上げる大人達、無邪気に笑う子供達

平和そのものだった


ザシュ!


勇者「船乗り以外に用は無い、降りろ」

魔法使い「降りなかったらポイズンしちゃうぞっ☆」

戦士「あらよ」

ザシュッ!!!

客「やめろ!!!!私達が何をしたというんだ!!!!!!」

ザシュ

僧侶「あらあら、ナイフが小さいものですから手に血がついちゃった、汚いわ」

ガンッ!!ガンッ!!!!

僧侶が杖で殴りつける

「キャーーーーーー」「ウワアアアアアアア!!!!」「降りる!!!!」「誰かあああああ!!!!」

16: 2012/06/11(月) 04:47:54.51
戦士「大方片付いたよ」

勇者「弱者の処分は任せた」

魔法使い「子供が逃げてたからローストにしといたよ」

僧侶「火を使ってはいけませんよ、飛行船が墜落してしまいます」

勇者「待っていろ魔王…お前を頃し世界を手に入れるのは俺だ」

17: 2012/06/11(月) 04:53:51.99
  
側近「…魔王様、ここにいらっちゃったのですか」

魔王「ああ」

側近「ここがお好きですね」

魔王「…」

側近「どうかなされたので?」

魔王「…時が来たようだ」

側近「ッ!!」

魔王「聖なる力を感じる…それもとても強力な」

側近「そんな…勝てるのですか?」

魔王「分からない、こんなに強い波動は始めてだ」

魔王「軍を集めよ!」

側近「ハッ!!」

18: 2012/06/11(月) 04:57:47.54
ザッザッザッザッザッ!!!!!!!

魔王「止まれ!!!」

ザッ!!!!!

魔王「皆の者、よく集まってくれた」

魔王「今日この場に人を集めたのにはもちろん理由がある」


魔王「勇者が現れたのだ」


ザワ…ザワ…ナンダッテ?…ユウシャ!…
 

25: 2012/06/11(月) 05:10:36.78
魔王「だが、恐れることはない」

魔王「お前達には力がある、守るべきものがある」

魔王「抜け!!!心の剣を!!!解き放て!!!!己が魂を!!!!!!お前達は既に勝っている!!!!」

ワーワー!!ソウダソウダー!!!オレタチガセカイヲマモルンダッ!!!!

側近「魔王様、ご立派でした」

魔王「なんの、私にはまだ至らないところが多すぎる…頼りにしているぞ」

側近「…もったいなきお言葉です」

魔王「鎧が欲しい」

側近「ッ?!まさか前線へ!?」

魔王「勇者の率いる軍の動きをこの目で見たい」

26: 2012/06/11(月) 05:19:21.89
戦士「ダーキストレートとマルキも占領した」

魔法使い「ピードラは反逆したから燃やしてきたわ、村が無くなって良い様」

僧侶「私の方では勇者を信じない異教徒が沢山いたので暗殺者を仕向けました、勇者に従う者はこちらへ呼び寄せましたわ」

戦士「熱いトークでか?」

僧侶「あらやだ、私は神の言葉をそのまま人々に話しただけですわ」

魔法使い「これからどうする?勇者」

戦士「そうだな、そうだ新入りお茶」

勇者「戦士は自分で注げ、王を見せしめに殺せ、従わない者は釘で指を打ちつけた後に火炙りにしろ」

僧侶「ああ…勇者の成すがままに……」

魔法使い「分かったわ、火を扱える魔法使いを集めるよ」

戦士「んじゃま、俺は今は裸の王様達の姿を見物してくらぁ」

勇者「頃すなよ、まだ使い道があるんだからな」ギロッ

戦士「分かってますって」ビクッ

27: 2012/06/11(月) 05:25:16.66
 


勇者「ついにこの日が来たか」

戦士「馬も乗り心地の良いものじゃないですね」

魔法使い「前方に敵軍確認、陣は…バラバラだわ」

僧侶「誘いの隙かしら?」

勇者「陣形の最良は「水のように」だ、恐らく相手側の司令官は優秀なのだろう」

戦士「だろうな」

兵「半月羅漢の陣!引き終わりました!」

28: 2012/06/11(月) 05:28:05.87
魔王「勇者がいる」

側近「…これは」

魔王「感じるか?」

側近「凄まじいオーラですね」

魔王「逃げの準備は?」

側近「整って降ります」

魔王「さて、お手並みを見るとしよう…」

30: 2012/06/11(月) 05:36:35.12
勇者の軍が動き出す

戦士「よし!止まれ!弓兵は地に足を突き構えよ!!」

軍「ハッ!!!」

兵達が地に伏せて足を使い弓を引く

戦士「放てッ!!!!!」

ビュンッ!!!!!!

ギャアアアア!!ナンカキタ!!!

魔王軍体長「ッ!!!盾に隠れろ!!!」

側近「これは…矢がこんな遠くまで」

魔王「新型の弓か、弓兵ばかりだとすれば煙幕でどうにかなるか」

側近「分かりました、砲兵に煙幕を張らせます」

31: 2012/06/11(月) 05:42:46.31
ドンッ!!ドンッ!!

魔王軍の煙幕弾が地面に落ちる

魔王「今だ!!進め!!!」





勇者「ククッ!!魔王…気づかないとでも思ったか!!」

勇者「くらえっ!!!!!!!!!」

ドオオオオオオォォォォォォンッ!!!!!!!

魔王「…ん?」

煙幕をが一気に晴れる、それと同時に魔王に勇者の魔法が被弾した

魔王「」

ドオオオォォォォン!!!!!!

33: 2012/06/11(月) 05:45:15.79
ドガッ!!!バキッ!!!!

木々が折れ

ドンッ!!!

岩にぶつかる

魔王「」

ドサッ

36: 2012/06/11(月) 05:52:05.01
チュンチュン

魔王「…」

魔女「~♪」

魔王「こ…こは?」

魔女「えっ?!」

魔王「…」

魔女「名前は?」

魔王「魔王」

名前を聞くと信じられないという目でじろじろ見てくる

魔女「貴方馬鹿?魔王はもういないでしょ?」

37: 2012/06/11(月) 05:58:21.75
魔王「」

魔女「助けた相手に冗談は失礼な気がするけど?」

魔王「…いや、私は」

魔女「はいはいもういいわ、食事にしましょ?私の名前は魔女起きれる?」

魔王「…え、ああ」

木の机にパンとベーコン、サラダが並べられる、どれも質素なものだが彩りは豊かで食欲をそそる

魔王「…美味しそうだ」

魔女「美味しそう、じゃなくて美味しいのよ!食べてみなさい♪こう見えて料理の天才なんだから」クルクル

質素な料理に天才的な才能が関係あるのかどうかツッコミたかったが楽しそうにくるくる回る魔女を見ていると言わないことにしておいた

38: 2012/06/11(月) 06:02:56.13
魔女「それで、なんであんなところに倒れてたの?」

魔王「勇者にやられたんだ、視察に行く為軍の前線に行って」

魔女「…」

魔王「強力な魔法を打ち込まれ彼方に飛ばされたらしい」

魔女「…あのさ」

魔王「何?」

魔女「食べたら出てってくれないかな?」

魔王「…」

魔女「私嘘吐きって嫌いなの」

魔王「嘘じゃない」

魔女「…はぁ」

溜息を吐く魔女、きっと頭でも打っておかしくなってると思われてそうだ

39: 2012/06/11(月) 06:06:03.49
魔女「…まぁいいわ、なら私と戦う?」

魔王「えっ?」

魔女「私こう見えて強いのよ」

魔王「そうなのか」

魔女「そうなの、魔力は桁違いよ」

その言葉に魔王は少し笑う

魔王「いいだろう」

41: 2012/06/11(月) 06:12:27.34
魔女「ハァハァ…強すぎ、あんた見たこともない魔法使うし…」

魔王「いや、かなり強いのは確か見たいだな、でもこれで魔王だと信じて貰えただろうか?」

魔女「まぁ、少しはね…でも」

魔王「ん?」

魔女「もう魔界なんて占領される前だし魔王がいてもしょうがないけどね」

魔王の目が開く、センリョウサレルマエ?

魔王「馬鹿なっ!!!まだ戦争は始まったばかりじゃないかっ!!」

魔女「はい?戦争が始まってから10年立ってるじゃない」

魔王「なっ?!10年?!!」

膝をつく魔王、不思議そうに見つめる魔女

何もかもがおかしかった
 

43: 2012/06/11(月) 06:21:43.46
魔女「…信じられないけど、信じるわ」

魔王は事の次第を話、魔女も話した

分かったことはいくつかあった

①強力な勇者の魔法を受けてから10年気絶していたこと
②勇者の軍は魔王軍と戦い互いに大分減っていったこと
③側近は行方知れず、多分殺されているという噂があること
④ここは海を越えた無人島で魔女はつい最近人間を逃れてここに住むようになったということ

魔女「それで、どうするの?」

魔王「勇者を止める」

魔女「…」キュン

魔女「しょうがないわね、私も行くわ」

魔王「なっ?!正気か?!」

魔王の反応に魔女は頬を膨らませムッとする

魔女「何よ、私じゃ役者不足?」

魔王「いや、充分だがあの勇者だぞ!氏ぬかも知れないんだぞ!分かっている魔女「分かってる」

魔女「あのね、私、ここに来る前村を燃やされて私意外みんな虐殺されたの、僧侶って基地外にね」

魔王「ッ!」

46: 2012/06/11(月) 06:26:51.38
魔女「言っていることは出鱈目だった、勇者は神様の使い、私は代行者、魔族は全員神に逆らいし反逆者」

魔女「そして目のおかしな老人から子供までの人間の兵に村を焼かれた、その時私は小さかったわ」

魔女「戦うのに充分な理由だわ、これでも不十分?」

魔王「いや、充分だ、仲間になってくれ」

魔女「言われなくても」クスッ

魔女が仲間になった

49: 2012/06/11(月) 06:31:55.94
それから魔王と魔女は食料と水を船に積み、60日の後町についた

魔女「はい、ローブ、このローブには魔法がかけてあるから何処からどう見ても人間に見えるんだけど」

魔女「まぁ元から人間の姿だから関係ないわね、でも顔を見られちゃまずいでしょうから一応、ね」

魔王「ありがとう」

安物のローブは気心地がアレだったが贅沢は言ってられない、ここからは隠密行動が必要になってくる

52: 2012/06/11(月) 06:37:13.47
魔女「すみません、旅の詩人なのですが、この辺りに宿は無いでしょうか?」

港町の商人「お、旅の人かい家に来るかい?安くしとくよ」

魔女「宿屋さんですか?」

港町の商人「いや、俺は違うんだが嫁が宿屋やってるんだ、家は格別に安いよ」

魔女「おいくらですか?」

港町の商人「銅貨6枚ほどかな」

魔王「安いですね2人なら銅貨12枚ですか」

港町の商人「連れさんかい?なら負けといて銅貨6枚でいいよ!」

魔女「わぁ、ありがとうございます!」

53: 2012/06/11(月) 06:43:32.55
魔女「一応宿は確保したし情報収集をしましょうか」

魔王「そうだな…ん?」

魔女「どうしたの?」

魔王「私を…呼んでいる?」

魔女「え?ちょっと!何処行くの?」


魔王「…」

魔女「何よ、壁しかないじゃない」

壁に耳を当てる

魔王「中から声がする」

魔女「えっ?」

魔女も同じく壁に耳を傾ける

魔女「!これは」

魔王「何かあるな」

その言葉を聴いた魔女が空に向かい円を描く、すると円は光を放ち壁を通れるようになった

魔女「さぁ入ってみましょうか」

54: 2012/06/11(月) 06:51:06.53
ネクロマンサー「邪神ネロよ…魔王無き私達に何ができるのでしょうか」

信者「邪神ネロよ!我々を救い給え!」

ネクロマンサー「もう私達には貴方しかいないのです!邪神ネロよ!現れよ!!!」

魔女「召還魔術やってるわね」

魔王「待て、邪神ネロ…私の使い魔か、しかしアレを召還するには私以外では命を差し出すしか…まずいっ!」

魔王「やめろ!!!!!!!」

ネクロマンサー「!」

ザワザワ…ザワザワ・・

ネクロマンサー「誰ですか!」

魔王「魔王だ!」

ネクロマンサー「はい?」

魔女「まぁ信じるわけ無いわね」

55: 2012/06/11(月) 06:56:46.96
魔王「召還!」

邪神ネロ「グオオオオオオオ」

ネクロマンサー「」ポカーン

魔女「」ポカーン

魔王「ネロは邪神として崇められている古代からの神だが私の使い魔だ」

ネクロマンサー「お・・・おお・・・貴方は・・・本当に魔王様なのですか?」

魔王「いかにも、私が魔王だ」

魔女「それと仲間の魔女よ」

ネクロマンサー「私を連れていって下さいませんか?勇者を・・・止めるのでしょう」

魔王「道は長いぞ、またどんな山よりも険しい…生きて帰れるかも分からない、それでも行くと言うのか?」

ネクロマンサー「私に迷いはありません!」ファサッ

魔女「あら」

魔王「なっ!子供?!」

ネクロマンサー「子供じゃないです!体系が小さいだけです!!」

魔女&魔王「…」

56: 2012/06/11(月) 07:01:24.09
魔王「声が妙に幼いと思ったらまだ子供か…子供は連れていけないな」

魔女「そうねぇ…確かに、しかも女だし」

ネクロマンサー「ちょっと待って下さい!本当なんです、これ身分証名称です!!」

魔女「…はいはい」

魔王「波動からも子供だと分かるな」

ネクロマンサー「…私は親を(ry」

魔王「分かった、連れて行こう」

魔女「辛かったのね…よしよし」

ネクロマンサー「胸が…」ボフッ

ネクロマンサーが仲間になった

59: 2012/06/11(月) 07:09:56.02
魔女「これで3人、後衛はバッチリね」

ネクロマンサー「回復は得意です」

魔王「少しはパーティとしてマシに…ん?」

側近「…熱燗もう一杯」

店主「はいよ」

魔王「あの波動…いやまさかな」

魔王「側近」ボソッ

側近「ッ!」シャキン

魔王「久しぶりだな」

側近「な…えっ…そんな…ま魔女「ストーップ!何だか分からないけどその先言ったら頃すわよ」

魔王「ふむ・・・まさかこのような場所で会うとはな・・・涙を拭け、友よ」

側近「うぅ・・・あぁ・・・」バタッ

魔女「何っ?!倒れたっ?!!」

魔王「元々酒に弱いからな店主、お金はここに置いておくよ」

店主「ありがとよ!」

61: 2012/06/11(月) 07:17:57.26
魔王「話を聞こうじゃないか」

側近「はい、簡単に説明すれば・・・私では歯が立ちませんでした」

魔王「そうか、皆まで言わなくて良い」

側近「…ありがとうございます」

魔女「側近って…あの有名な魔術師にして剣士の異例の天才じゃない、まさか女だったなんて」

側近「はぁ、まぁそのような噂もあるようですが…今は見ての通りのただの落ちぶれた浮浪者です」

ネクロマンサー「呪いが掛かってるね、解いてあげますよ」

魔王「…なるほど」

側近「!解けるのですか?!」

どうやら側近は呪いを掛けられ魔力を全て封じられてしまったらしい
しかしネクロマンサーの活躍で側近の呪いは解かれた

後編へ続く

62: 2012/06/11(月) 07:27:23.21
武器屋
 
ボキッ

魔女「何コレ」

店主「あのう…御代は」

魔女「こんなのすぐ壊れる方がおかしいでしょ?何?私達が氏んでも武器が売れればそれでいいって言いたいの?」

店主「…」

魔女「ん?これは…」

側近「これは良い剣ですね」

魔王「剣は持ってるだろう」

側近「私の変わりに氏んでくれた兵の剣なんです…ですがもうボロボロで」

見ると確かにボロボロだった、命かけがら逃げ出して来たのだろう

ネクロマンサー(…私はもあるので見てるだけにしておきますか)

魔女「これにします」ニコッ

魔王「この刀にしよう、これは珍しい」

店主「…ありがとうございます、御代はまけておきますね」

64: 2012/06/11(月) 07:32:19.73
魔王「ステルス魔法で城まで行こうと思う」

魔女「危なそうね」

ネクロマンサー「無謀なのでは?」

側近「いえ…道の途中にはまだ戦争の真っ只中にある地域や占領された町があります、それが最善かも知れませんね」

魔王「ネクロマンサー、竜を召還できるか?」

ネクロマンサー「ええ、でも邪神ネロに乗せて貰った方が早いような気が」

魔王「邪神ネロはステルスには向いてない、魔力を外に出し過ぎるからな」

ネクロマンサー「なるほど、では大型の竜を召還しますね」

側近「頼みましたよ」

ネクロマンサー「はい」

65: 2012/06/11(月) 07:41:21.79
















勇者「生きてるか?」

戦士「…タスケテ……」

僧侶「……ゴメンナサイ………ゴメンナサイ・・・・・・・・・ゴメンナサイ……・………」

魔法使い「ユウ…シャ……サマ……」

勇者「雑魚が」

ザシュッ!!ザシュッ!!!ザシュッ!!!!


ザシュッ!!!!!!

67: 2012/06/11(月) 07:46:45.62
 
少女「ねぇ、本当にこんなところにあるの?」

勇者「あるよ」

少女「それで見つけたらどうするの?」

勇者「君にあげるよ」

少女「何を?」

勇者「世界を」



少女「本当!やったー!」

勇者「そんなに喜ばなくても」

少女「だってあの空も見たこと無いけど広い海も花もみーんなわたしのものになるんだよ!嬉しくないわけがないよ!!」

勇者「ふふっ良かったね、さて…ついたぞ」

69: 2012/06/11(月) 07:53:38.69
そこにはエメラルドやサファイアが太陽に照らされていた光の玉があった

少女「…綺麗」

勇者「幻の宝…やっぱり実在したんだね」

少女「側で見よう、勇者!」

勇者「走ったら危ないぞ」

ドラゴン「ゴガアアアアアアアア」

少女「えっ」

勇者「危ない」

ドンッ!!

ダンッ!!!!

勇者「がっ!!!!!……ハ…クッ…」

少女「勇者ッ!勇者!!」

ドラゴン「グルル…グルル…」

少女「ゆうし」

ドラゴン「ガリ」

72: 2012/06/11(月) 08:02:56.69
ガリガリガリガリ…ガリガリガリ…メキッ

少女の頭がもげる、ドラゴンが歯を横に動かしている
万力の力で頭が磨り潰され目が飛ぶ
血で塗れ頭が斜めに凹んでいく

メキメキメキメキメキ……ガリッ!!

…ボトッ

少女の頭が切り離され半分は下に、脳が出ている

それを辿るとドラゴンの口にもう見えない少女の頭がある

ドラゴンが口を半開きにして勇者に見せ舌を動かし少女の頭の半分を勇者にぶつける

勇者「」

血で濡れる、灰色の脳味噌が目の前に垂れて片方の視界を遮る

勇者「う…うぼええええええええええええええええええええ」

今日食べたパンにスパゲッティ、肉などが胃液と共に外に出る

ドラゴンはそれを見ると明後日の方向に行く

ドスンッ!ドスンッ!・・・・・・ドスンッ!!!!!

ドラゴンが丸くなりこちらを見た

74: 2012/06/11(月) 08:12:38.39
勇者「」

勇者は知っていた、その目を

それは退屈な子猫が毛糸で遊ぶ時にする目

興味深そうにこちらを見ているドラゴンはまさにそれだった

勇者「力が無い俺を見て遊んでるのか…力が無い弱者だから遊んでるのか・・・」

勇者「俺に力があれば・・・力さえあれば・・・」

ゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!!!!!!!!

勇者から膨大な魔力が溢れ出す

そしてそれに呼応するかのように光の玉の光がいっそうと輝き出し勇者に向かってくる

そして光の玉が勇者を包み込んだ

勇者「アアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!!!!!!」

ドラゴン「ッ!!!!!」

ドオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!!!!

洞窟が爆発した

76: 2012/06/11(月) 08:18:02.59
大きく出来たクレーターの真ん中に、勇者はいた
 
勇者「力が欲しい…失ったものも何もかも全てを蘇らせ…消せるほどの力が…」

勇者「…」

勇者「神は人を作り出した」

勇者「ならば世界を我が手に収め、人々に禁断の秘術を研究させよう」

勇者「1人残らずな、そして世界を支配するほどの力を持てば」

勇者「神に会えるやむ知れない…神を脅して少女を生き返らせる」

勇者「俺は全てを壊し創造してやる」

勇者「俺こそが万物の神となるのだ」

78: 2012/06/11(月) 08:22:45.90
兵「おい!そっちは?!」

兵「大丈夫だと思う…」


ギギギギギ…ギギギギギ…


兵「おい…この音…」

兵「ヒイィッ!!」

勇者「…」

兵「勇者様!あ、ご無事なようザシュ!!

ザシュ!!ザシュ!!!ザシュ!!!!

勇者「雑魚」

ザシュ!!ザシュ!!

勇者「雑魚!雑魚!雑魚!!くけけ!!!氏ね!!!!!みんな氏ね!!!!!」

勇者「勇者の!!!!勇者のお通りだ!!!!」

80: 2012/06/11(月) 08:30:20.61
魔王城、最終階

…キィ

魔王「待っていたぞ、遅かったではないか」

魔女「あれが…勇者?」

側近「気をつけて下さい…強いですよ」

ネクロマンサー「基地外さんの目をしていますね」

魔王「力に我を忘れているようだ、獣と変わらない…いや、獣以下か」

勇者「魔王か…久しぶりだな、生きていたのか」

魔王「ああ、ピンピンしているよ、あんな弱い攻撃では我は氏なない」

勇者「そうだろうな、だがあの時の俺と今の俺は魔力も何もかもが違う」

魔王「仲間はどうした?」

勇者「仲間?コマなら捨ててきた、もう不要だからな」

魔王「…最低だな」

勇者「御託は良い、俺に殺されろ」シュン!

キィィィィィィィィィィン!!!!

84: 2012/06/11(月) 08:39:27.53
バリンッ!!!バリンッ!!!!!

ガラスが音で割れ出す

魔女「耳が!!」

ネクロマンサー「きゃあ!!」

側近「…凄い魔力だ」


魔王「なんだ…その程度か」ググ

勇者「俺の瞬間必殺技では氏なないか」

魔王「こちらからも行くぞ、今だ!」

魔女「任せてといてっ!!紅蓮の業火っ!!!」

ゴォォォォォオオオオオッ!!!!

目の前に業火が出てくる、迫力だけじゃなく威力も最上級クラスの魔法だ

魔女「続けて紅蓮爆散術っ!!!!」

ネクロマンサー「凄い……最上級クラスの魔法から最上級の爆発術」

側近「あんな魔女が居たとは驚きですね…っと!!!」

キイイイィィィンッ!!!!

88: 2012/06/11(月) 08:44:57.17
勇者「……邪魔をするな、側近」

側近「大人しく焼かれて氏んでれば邪魔はしなかったんですけれどね」ニコ

勇者「ハッ!!!」

側近「ぐふっ!!」

側近が勇者の拳で吹き飛ぶ

魔王「…我の部下に何をする」㌧

勇者「なっ!」

ドォォォォォン!!!!!!

勇者「くっ!!!!あああああ!!!!!!!」

魔王「ぐ…まさかカウンターに爆発魔法を入れてくるとは…無茶な奴だ!!」

勇者の鎧と剣が壊れる、それと同時に魔王の鎧も壊れた

89: 2012/06/11(月) 08:51:54.55
ネクロマンサー「治癒呪!」

側近「…ありがとう」

ネクロマンサー「僕が動きを止めます、その隙に魔王と一緒に」

側近「魔女、援護頼みましたよ!」

魔女「いいわ!!!雷撃加速弾!!!!これなら!!!!!!」

勇者「邪魔だ…ん?鎖?!」

ネクロマンサー「鎖釜の捕縛呪…捕まえましたよ」

側近「剣を入れに来ましたよ」

勇者「ふんっ」

ザシュッ!!

側近「なっ!肩がっ!!」

魔王「ッ!引け!側近!!」

勇者「力が…力が漲ってくるううううあああああああああああああ」

ネクロマンサー「ッ!!捕らえきれないッ!!!」

魔女「もう…駄目…魔力が……」バタッ

90: 2012/06/11(月) 08:56:36.01
ネクロマンサー「魔力が逆流している?うわあああああああああ」

ドオオオオンッ!!!

逆流した魔力によってネクロマンサーが吹き飛んだ

ドスンッ!!!

側近は体制を崩しガレキの中に落ちる

魔女「もう駄目…2人を運んで魔王に任せるしか……」

魔王「我の事は気にするな!皆を外へ!!」

92: 2012/06/11(月) 09:00:49.28
魔女「ほらっ!行くわよ」

側近「うっ…ぐふっ…すみません」

ネクロマンサー「は…い……」フラフラ

側近達が外に出た後、突如物凄い爆発が起こる

魔王城最終階で魔王と勇者の魔力が大きくぶつかり合ったのだ


魔王「空が綺麗に見えるな、修理費を貰いたいところだが?」

勇者「俺のものに修理費などいらん……次で終わりだ、魔王」

93: 2012/06/11(月) 09:01:13.97
勇者「氏ねええええええええ」キュウィィィィン

ドガァァァァン!!!!!!

魔王「お前がいるからああああああああああ」シュウウイン



ザンッ!!!!!!!!!!!!!!



……ヒュウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥ



勇者「見事だ…魔王……」

バタンッ!!!

魔王「…」

魔王「勇者…何故お前は力を求めた」

勇者「私は強い…お前…より強い…世界は…私の」

魔王「…」ポタポタ

勇者「…も……の………」

94: 2012/06/11(月) 09:02:06.66
側近「やったんですか?」

魔女「あの勇者を…ついに……」

ネクロマンサー「ああ…魔王!魔王よっ!ご無事ですか!?」

魔王「私は全ての力を使い果たした、この世の憎悪、絶望、全てを使い果たした」

魔王「後はお前達がこの世界を切り開いていくのだぞ…さらばだ……」

シュウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ

魔女「そんな…魔王?!…魔王様ああああああああああ」

側近「愛しています…魔王様……」

ネクロマンサー「おお…邪神よ、魔王に永遠なる幸せを…」逆五望星を切る

95: 2012/06/11(月) 09:03:06.80
 

              魔王には伝説があった


    彼は人間に疎まれ、嫌われ、それでもこの世界を憎んでいた


        魔王に人々は恐れる、そして消し去ろうとする


              けれど魔王は決して恐れない


              魔王の目には空が広がっている


      限りない無限の未来へと続く希望の宇宙(空)が広がっている


          世界は繰り返される、貴方はそれを垣間見るだろう


                   世界はお前自身が掴むのだ





   

101: 2012/06/11(月) 09:19:25.15
途中から文章が雑というか、露骨にキャラ付けするようになってたけどそういう訳だったか
とりあえず乙

104: 2012/06/11(月) 09:27:08.91
場面転換とかよく分からなかったけど
とりあえずおつ

次回作期待してます

引用元: 魔王「うおおおおおおお!!!」勇者「この世界は私のものだ!!」