タプリス「天使の『天』に真実の『真』」

ヴィーネ「天使感あふれる『ガヴリール』に、穢れを知らない無垢さを表すような『ホワイト』」

ラフィエル「天真」

サターニャ「ガヴリール」

タプリス「ホワイト」

ヴィーネ「うふふ……って、みんな！次いくわよ！」

サターニャ「そうだったわ！次は私ね！」

ラフィエル「サターニャさん、ファイトです！」

サターニャ「こほん……天真＝ガヴリ～ル＝ホワイト」

ヴィーネ「なるほどね」

タプリス「あれ？あんまり変わってないですよ？」

ラフィエル「甘いですね、タプちゃん！」

サターニャ「先はまだまだ長いのよ？楽しみましょう、この瞬間をね」ﾆﾔﾘ

タプリス「はぅ⁉︎」

タプリス「私としたことが胡桃沢先輩に諭されるなんて……屈辱です！」

サターニャ「どういう意味よ！」

ヴィーネ「次はラフィね」

ラフィエル「はい！えー……天真＝ガヴリール＝ホワァイト」

ヴィーネ「ホワイトを強調する感じ！いいわね！」

ラフィエル「ガヴちゃんの真っ白な翼をイメージしました！」

サターニャ「さぁて、お次はタプリスね」ﾆﾔﾆﾔ

タプリス「は、はいっ！」ﾄﾞｷｰﾝ

ヴィーネ「タプちゃん、リラックスリラックス！」

ラフィエル「タプちゃんならきっと大丈夫ですよ！」

タプリス「いきます……天真＝ガヴリール＝ﾝホワァイト」

サターニャ「へぇ！」

サターニャ「溜めたわね！ホワイトの前！」

タプリス「ど、どうでしょう……？」

ヴィーネ「いい、いいわよタプちゃん！」

ラフィエル「ナイスですよ！」

タプリス「えへへ、良かったです！」

サターニャ「2巡目も楽しめそうね！」

ヴィーネ「私の番ね！ふぅ……天真ァ＝ガヴリィル＝ホワァイトﾝﾇ」

ラフィエル「攻めますねぇ！」

サターニャ「さすがヴィネットだわ！」

タプリス「私も見習わないとです！」

ヴィーネ「ちょ、ちょっとみんな褒めすぎ！ほら、次はサターニャ！」

サターニャ「ヴィネットがそう来るなら……」

サターニャ「いくわ！……テェン真ァ＝ギャブリィ～ル＝ホッワ～イ」

ラフィエル「あらあらあらあら」

ヴィーネ「へぇ～……へぇ～……」

タプリス「これはこれは……」

サターニャ「え？大丈夫よね？え？」

ヴィーネ「……ナイスよサターニャ！」

ラフィエル「ギリギリのラインを上手く攻めましたね！」

タプリス「認めざるを得ないようですね！」

サターニャ「はぁー！ビックリしたじゃないの！次、ラフィエルよ！」

ラフィエル「はーい……ツェン真ァ＝ガヴィリッ＝ﾝワッーイ」

ヴィーネ「ほぅほぅほぅ」

サターニャ「これは中々……」

タプリス「ぞくぞくしますっ……！」

ラフィエル「うふふ……さて、タプちゃんはどう来ます？」

タプリス「ふぃ……ﾃﾝﾏ=ｶﾞｳﾞｨｰ＝ンワーイ」

サターニャ「早口！前半早口！」

ラフィエル「緩急の付け方が絶妙でしたね！」

タプリス「えへへ……あれ？どうしました月乃瀬先輩？」

ヴィーネ「……ごめんなさい、タプちゃん」

タプリス「え⁉︎わ、私なにかやっちゃいました⁉︎」

ヴィーネ「正直、貴女のこと舐めてた……そうよね、タプちゃんもガヴのこと大好きだもんね」

タプリス「月乃瀬先輩……！」

ヴィーネ「私も負けてられないんだから！」

マルティエル「この後も彼女達の戦いは続きました」

ゼルエル「みな、ガヴリールへの熱い思いを言葉に乗せて舌戦を繰り広げたのだった」

マルティエル「ここからは特に印象に残った名勝負をダイジェストでお送りいたします」

ゼルエル「解説はガヴリールの姉、天真＝ゼルエル＝ホワイトと」

マルティエル「ラフィエルお嬢様の姉になりたいマルティエルでお送りさせていただきます」

《6巡目》

ヴィーネ「ンマガヴィワーイ」

サターニャ「……」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

ラフィエル「……」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

タプリス「……」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

サターニャ「ティマガヴィファー」

ヴィーネ「……」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

ラフィエル「……」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

タプリス「……」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

ラフィエル「ティムギャヴホウィー」

ヴィーネ「……」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

サターニャ「……」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

タプリス「……」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

タプリス「ツェムギヴウィーﾄｩ」

ヴィーネ「……」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

サターニャ「……」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

ラフィエル「……」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

マルティエル「解説のゼルエルさん、これをどう見ますか？」

ゼルエル「既に六巡目、疲れが見え始めているが……しかし、彼女達はすごいよ」

マルティエル「ええ、原型をとどめていないようで、しかしやはり天真＝ガヴリール＝ホワイトと聞こえる気がします」

ゼルエル「さ、続きを見てみよう」

《24順目》

ヴィーネ「ティマグウィ」

サターニャ「マガウォウ」

ラフィエル「ングフ」

タプリス「ツヴヒ」

ゼルエル「気づいたか？マルティエル」

マルティエル「はい、おそらくは…これはすごいですね」

ゼルエル「ああ……この24順目、ごく短い間に急激に発音が変化しているんだ」

マルティエル「彼女達の成長スピードに恐怖すら覚えます」

《108巡目》

ヴィーネ「～♪」

サターニャ「～♪」

ラフィエル「～♪」

タプリス「～♪」

マルティエル「ゼルエルさん、これはいったい……？」

ゼルエル「100巡目を超えた頃、ついに彼女達は『ある境地』へと辿り着いたのだ」

マルティエル「ある境地？私には歌っているようにしか聞こえないのですが……？」

ゼルエル「うむ、透き通るような美しい旋律……だが、彼女達はちゃんと言っているんだ」

マルティエル「『天真＝ガヴリール＝ホワイト』……ですか？」

ゼルエル「その通り……この時、彼女達の声帯は100回以上同じ名前を発し続けていた」

マルティエル「徐々に発音を良くしながら、ですね」

ゼルエル「だがしかし、それはただの空気の振動などではない……誰よりも愛しい人の名前なのだ」

マルティエル「愛しい人……！」

ゼルエル「強い愛は言葉に力を与える……言霊というやつだな」

ゼルエル「愛に溢れた言葉は巡る……声帯から鼓膜へと」

マルティエル「脳を揺らす愛しき人の名は、身体を巡り力を与える……！」

ゼルエル「巡り、巡り、再び喉へ舞い戻る愛」

マルティエル「愛の循環、それは自身の発した言葉だけにあらず」

ゼルエル「4人の愛情が、4人の身体を駆け巡り……やがて音は溶けたのだよ」

マルティエル「『天真＝ガヴリール＝ホワイト』という名前が溶け、歌という形へと再構成された……という訳ですね」

ゼルエル「ああ、なんて素晴らしいんだ！」

マルティエル「まったく、その通りです」

ヴィーネ「……ふぅ、次は109順目ね！」

サターニャ「疲れた時もあったけど、一周まわって元気になっちゃったわ！」

ラフィエル「もうサターニャさんたら、一周どころか108周してますよ～♪」

タプリス「あ～♪あ～♪あ～♪……早く言いたくて我慢できません！」

ヴィーネ「よーし、私からいくわよ～！」

ヴィーネ「～♪」

サターニャ「～♪」

ラフィエル「～♪」

タプリス「～♪」

4人「「「「～～～～♪♪♪♪」」」」

ヴィーネ(すごい！私達の声がハモってる！)

サターニャ(なんて気持ちいいの！)

ラフィエル(荘厳な調べです！)

タプリス(ああ、なんて幸せな瞬間！)

ドア「ガチャ」

某所 改め ガヴの部屋

ガヴリール「ただいまー……って、え⁉︎お前ら私の部屋で何してんの⁉︎え⁉︎歌って……え⁉︎」ﾋﾞｸｯ

ヴィーネ「『～♪』！待ってたわよ！」

サターニャ「来たわね『～♪』！」

ラフィエル「『～♪』ちゃん！おかえりなさい！」

タプリス「『～♪』先輩！会いたかったです！」

ガヴリール「……」

ガヴリール「ガヴリールだよ！」

ガヴリール「私の名前は！」

ガヴリール「天真！！」

ガヴリール「ガヴリール！！！」

ガヴリール「ホワイトだよ！！！！！！！」

おわり

乙

お前らガヴ好きすぎるだろう(笑)

乙

馬鹿な俺には理解できないSSだった

難易度高いっすね(´･ω･`)