1: 2010/06/10(木) 10:05:55.25 ID:ytaKa2AO
ゲンドウ「!!!」

リツコ「!!!」

烈海王「私も見くびられたモノだ…」

烈海王「使徒などと言う未知の生命体相手に怯えると思ったかッッ」

ゲンドウ「……ッ」

リツコ「~~」

烈海王「…乗りましょう。出撃の準備をッッ」


マヤ「プラグ注水!」

ゴボボ…

烈海王「これはッ!?」

ミサト「落ち着いて烈君、13キロの砂糖水よ。」

4: 2010/06/10(木) 13:18:21.98 ID:ytaKa2AO
サキエル「…」

烈海王「あれが使徒かッッ!」

リツコ「烈君、まずは歩く事だけを考えて!」

烈海王「歩く……歩く……」

ズシン ズシン
ミサト「あ、歩いた!!」

烈海王「この程度の事で驚くとは……ならば見せてやろうッッ!驚愕の足技というものをッッッッ!!」

ドゴスッ
サキエル「~~~!!!!」

リツコ「ノ、ノド蹴りィィッ!?」

5: 2010/06/10(木) 13:19:09.40 ID:ytaKa2AO
サキエル「…ッッ!」

マヤ「使徒、悶絶してます!」

ミサト「ATフィールドが通用しないなんて…!」

リツコ「さすがは中国拳法…!」

烈海王「……終わりにしましょう」


サキエル「………!?」

烈海王「転蓮華」

ゴキゴキゴキ

チュドーンッ

マヤ「使徒、殲滅!」

7: 2010/06/10(木) 13:36:00.15 ID:ytaKa2AO
烈海王「怪我は大丈夫か、ファーストチルドレン」

レイ「…使徒、倒したのね」

烈海王「造作もない事です。……これを」

レイ「…これは?」

烈海王「薬膳料理だ。怪我の回復力を高めてくれる」

レイ「…私に?」

烈海王「そうだ。怪我の回復を優先して作ったからウマくはないが…」

レイ「……優しいのね…」

烈海王「…!」カアァ…

烈海王「く、食うんだ」

レイ「…ええ」

モグ… モニュ… ズズ…

烈海王「…」

レイ「…美味しい。……ありがとう」

烈海王「礼には及ばん」

レイ「…私は、綾波レイ」

烈海王「烈だ。よろしく頼む」


レイ(ありがとう……感謝の言葉……初めての言葉……)



ゲンドウ「…」

11: 2010/06/10(木) 14:39:58.39 ID:ytaKa2AO
マヤ「パターン青!使徒です!!」

ミサト「烈君、レイ!頼んだわよ!!」

烈海王「ああ」

レイ「了解」


シャムシエル「…」

烈海王「アレは……鞭?」

レイ「…気をつけて、烈君」

シャムシエル「…」シュルルルル

烈海王「むっ!!」

ドゴオオォンッ!!

ミサト「烈君!!」

マヤ「初号機、攻撃を防御!損傷率3%!!」

リツコ「ATフィールド無しで3%…!?」

烈海王「これこそ古の防御法、三戦ッ!!」

シャムシエル「ッッッ!!!」

12: 2010/06/10(木) 14:41:01.82 ID:ytaKa2AO
烈海王「そして使徒よ。貴様には本物の鞭打を見せてやろう」

ゆらぁっ…

レイ「舞い……?」

烈海王「噴ッッッ!!!!」

ぶわあっちぃぃっっん!!!!!

シャムシエル「!!!??!?!!」


マヤ「し、使徒の装甲が削ぎ落とされ……ぉうえぇっ!!」

リツコ「マヤ!」

ミサト「バケツ!急いで!!!」

13: 2010/06/10(木) 15:09:23.44 ID:ytaKa2AO
ミサト「さすが、海王と呼ばれるだけあるわね。二体目の使徒もあっさり殲滅しちゃうんだから」

烈海王「いえ……相性が良かっただけです」

ミサト「またまた謙遜しちゃって~」ツンツン

烈海王「…ッ」


リツコ「これは、アスカをこっちに呼ぶまでもないかもね」

レイ「…とても頼りになります」

烈海王「そ、そんな事はない」カアァ…

ゲンドウ「…」

14: 2010/06/10(木) 15:09:58.23 ID:ytaKa2AO
数日後

烈海王「……」モワァー…

レイ「…汗臭い」

烈海王「…レイさん」

レイ「…何をしてるの」

烈海王「站椿です。中国武術に古来より伝わる型のようなものです」

レイ「それが強さの秘訣なの?」

烈海王「いえ、これは初心を忘れないように毎日欠かさずやっているだけです」

レイ「…そう」

烈海王「レイさんも中国武術に興味が?」

レイ「………少し」

烈海王「ニカッ(ドイルに見せた笑顔)」

ビーッ ビーッ

レイ「!」

烈海王「敵襲かッッ!?」

15: 2010/06/10(木) 16:57:50.33 ID:ytaKa2AO
マヤ「パターン青!使徒です!!」

ラミエル「ラーーー」

ミサト「よくもまあ懲りずに来るわねえ」


ウィーン

烈海王「ミサトさんッッ!!」

レイ「使徒?」

ミサト「二人と…汗臭ッッ」

烈海王「む…失礼した」

マヤ「目標は……ぉぅっ」

リツコ「マヤ、無茶しないで。二人は早く出撃して」

烈海王「御意ッッ!」
レイ「了解」
タッタッタッ…


ミサト「リツコ、あの臭い平気なの?」

リツコ「ええ、もっと凄い臭いを知ってるから……」

ゲンドウ「…」


冬月「……臭うな」

ゲンドウ「私じゃないぞ」

冬月「?」

16: 2010/06/10(木) 16:58:26.22 ID:ytaKa2AO
ラミエル「ラー」

烈海王「ヒトガタ以外の使徒か…」

レイ「…………?」

ラミエル「ラーーー」

マヤ「目標に高エネルギー反応!」

ミサト「え?」

ビッッッ

レイ「!!!」


ドゴオオォン…!

烈海王「レイさんッッ!?」

レイ「~~~~ッッ!!!!」

マヤ「零号機直撃!!損傷率60%!!」

リツコ「なんて威力なの……!」

烈海王「キサマッ……!」


18: 2010/06/10(木) 17:20:34.23 ID:ytaKa2AO
ミサト「一度作戦を練った方がいいわね…!烈君!零号機を回収して!!」

烈海王「了解ッ」


……………

ミサト「あの使徒を倒す方法は一つ。日本中の電気を集めたポジトロンライフルによる精密射撃しかないわ」

烈海王「…」

リツコ「零号機は中破、ライフルの引金を引くのはまともに動ける初号機…つまり烈君に任せる事になるわ」

烈海王「………申し訳ありませんが、それは出来ません」

ミサト「え?」

烈海王「私は射撃が苦手です。使徒への射撃はレイさんに任せた方が確実かと」

レイ「…」

リツコ「レイでは初号機の力は100%引き出せないわ」

烈海王「中破状態の零号機でも引金を引く事ぐらいは出来るでしょう」

冬月「レイが引金を引くとして…君はどうするんだ」

烈海王「私は囮になります」

ゲンドウ「!」

19: 2010/06/10(木) 17:25:27.16 ID:ytaKa2AO
ミサト「烈君、わかっているの?初号機まで損傷したら私達に勝ち目はないのよ?」

烈海王「心配には及びません、ミサトさん。私には三戦があります」

ゲンドウ「ライフルのエネルギーが溜まるまでの間、自慢の防御法で使徒を釘付けにすると言う訳か」

烈海王「仰有る通りです」

ミサト「使徒の攻撃翌力は今までの比じゃないのよ?いくら三戦があるって言っても…!」

ゲンドウ「構わん。許可する」

冬月「碇?」

ミサト「司令!?」

ゲンドウ「確かに、射撃の腕はレイの方が上だ。烈君に任せるよりは成功率も高いだろう」

レイ「…」

烈海王「ご理解、助かります」

ゲンドウ「零号機はなんとしても氏守しろ。例え、初号機が破壊されてもな」

烈海王「御意ッ」

ゲンドウ「…」ニヤリ

23: 2010/06/10(木) 18:31:55.83 ID:ytaKa2AO
ヒュオオォォ…

レイ「…」

烈海王「…」

烈海王「レイさん…一つ訊いてもいいろうかッ」

レイ「…なに?」


烈海王「レイさんは何ゆえエヴァに乗るのですか?」

レイ「絆だから」

烈海王「絆?」

レイ「…私はエヴァに乗らなきゃ誰とも繋がれないから」

烈海王「そんな事はありません。レイさん」

レイ「……」

烈海王「今、我々は繋がっているでしょう。エヴァに乗っていなくともッッ」

レイ「…ッッ」


ピピピ…

烈海王「……時間か」

レイ「…じゃあ、さよなら」

烈海王「レイさんッッ」

レイ「?」

烈海王「作戦前にさよならなんて……別れの言葉を述べるものではありません」

レイ「…」

烈海王「必ず、再会しましょう。レイさんッッ」

レイ「…うん」

24: 2010/06/10(木) 18:41:08.66 ID:ytaKa2AO
マヤ「時間です」

ミサト「二人とも、準備はいいわね」

レイ「はい」

烈海王「応ッッ」

ミサト「作戦開始!!」


ダダダダダ

バキュキュキュ-ン

マヤ「目標に高エネルギー反応ッッ!」

ミサト「烈君!来るわよッ!!」


ラミエル「ラーーー」


キュイーン

ズドウッ

烈海王「呼ッッッ!!!」

27: 2010/06/10(木) 19:33:31.51 ID:ytaKa2AO
ズゴゴゴゴゴ……!!!

烈海王「………ッ!!!!!」

マヤ「初号機の損傷率6%!…8%!!」

ミサト「す、すごい…!」

リツコ「4000年の歴史は伊達じゃないわね」

ゲンドウ「…チッ」


冬月「ん?なんか言ったか?」

ゲンドウ「なんでもない」



ゴゴゴゴゴ…
烈海王「~~~~ッッ!!!」


マヤ「ポジトロンライフルのエネルギー充填完了!!」


ミサト「レイ!今よ!!」

烈海王「レイさんッッ!!!」


レイ「邪ッ!!」

カチッ

29: 2010/06/10(木) 19:46:17.69
>レイ「邪ッ!!」
>ラミエル「ミギャアアァァァァァァァ」

俺wwwwをwwwwwwww殺wwwwwwすwwwwww気wwwwwwwwかwwwwwwww

28: 2010/06/10(木) 19:37:56.63 ID:ytaKa2AO
ズドオウッ

ラミエル「ッ!!」

バシィィィ カキンッ スドゴゥッ

烈海王「…ッ」

レイ「…ッ」

ラミエル「ミギャアアァァァァァァァ」

チュドーンッ

マヤ「目標撃破!!」

ミサト「よっしゃあー!」

31: 2010/06/10(木) 19:49:25.32
レイがバキ側に片足突っ込んでるww

34: 2010/06/10(木) 20:11:37.15 ID:ytaKa2AO
レイ「…烈君」

烈海王「レイさん…無事再会出来ましたね」

レイ「…」

烈海王「ん……?レイ…さん…?」

レイ「ごめんなさい、こんな時…どんな顔していいかわからないの」

烈海王「……簡単です。…笑えばいいんですよ」

レイ「…ッッ」

レイ「………」


レイ「…」にいぃ~~っ

烈海王「……ッッ」

38: 2010/06/10(木) 20:28:22.97 ID:ytaKa2AO
アスカ来日ッッ


アスカ「アンタが噂のネルフのキン肉マンね」

烈海王「…君は?」

アスカ「惣流・アスカ・ラングレー。弐号機のパイロットよ」

烈海王「私は烈だ。宜しく頼む」

アスカ「私が来たからにはアンタの出番はないかもね」

烈海王「…どういう意味だッ」

アスカ「私が残りの使徒をぜーんぶ倒しちゃうからよ」

烈海王「……ッ、面白い」

アスカ「ま、仲良くしましょ」

42: 2010/06/10(木) 20:41:31.03 ID:ytaKa2AO
青葉「パターン青!使徒ですッ!!」


ザバアァァァン

イスラフェル「…」
烈海王「ヒトガタかッ」

アスカ「来たわねー」

アスカ「本当は一人で戦いたかったけど仕方ないわね」
ズシンッ ズシンッ

烈海王「! 待てッ!先に仕掛ける気かッッ」

アスカ「私の力を見せてやるってのよ!援護してね!!」

烈海王「~~ッ、いいでしょう。お手並み拝見だ」
ヒュッ ヒュッ ヒュッ ヒュッ

アスカ「行ける!うおおおぉぉッッ!!!」

イスラフェル「…ッッ」


斬ッッ

烈海王「……ッ!」

アスカ「…どう、キン肉マン?戦いは常に無駄なく美しくよ!!」

烈海王「なるほどッッ!確かに使徒との戦闘は初めてではないようだなッッ!!!」

43: 2010/06/10(木) 20:52:10.40 ID:ytaKa2AO
ジュグジュグ

アスカ「…え?」

イスラフェル甲乙「…」

烈海王「~~ッ!!?」


ミサト『なんてインチキ!!?』

ドゴッ

アスカ「~~~~~~!!!」
ズッシーン

烈海王「惣流ッッ!!」

イスラフェル甲乙「…」

烈海王「まさか分裂するとは…ッ」

ミサト『烈君、気をつけて!!』

45: 2010/06/10(木) 21:30:04.27 ID:ytaKa2AO
…………

ネルフ作戦会議室


マヤ「本日午前10時59分37秒、2体に分裂した目標甲乙の攻撃により弐号機は駿河湾沖の海上へ。残った初号機が使徒へ攻撃を加え、構成物質の95%を破壊するも瞬時に再生」

アスカ「…」

烈海王「……」

マヤ「95%以上の破壊は不可能と断定、作戦の見直しを測る……。弐号機の失態に対する零号機パイロットのコメント」


『無様ね。とても』


アスカ「…ッッ」


ミサト「95%以上の破壊を実行しようとすると瞬間的に再生か……」

烈海王「エヴァが私の動きに完全についてこれないようです」

リツコ「人間離れした動きには対応出来ないのよ。きっと」

51: 2010/06/10(木) 23:15:19.58 ID:ytaKa2AO
ミサト「使徒の状態は?」

マヤ「活動を停止しています」

リツコ「瞬間的に再生は出来ても、直ぐに動く事は出来ないようね」

烈海王「今一度、攻撃を仕掛けてみましょうか」

アスカ「だったら今度こそ私が!!」


ミサト「……いえ、烈君のお陰であの使徒の攻略法が見えてきたわ」

烈海王「?」

アスカ「それって何?」

ミサト「ユニゾンよ」

52: 2010/06/10(木) 23:34:39.92 ID:ytaKa2AO
ミサト宅

アスカ「なんで私がこんなキン肉マンと一緒に暮らさなきゃならないのよ!!」

烈海王「キン肉マンではない、私は烈だ」

アスカ「どっちでもいいわよ!」

ミサト「あの使徒を倒すには2体のエヴァによる同時攻撃しかないのよ」

アスカ「…でも」

烈海王「……惣流」

アスカ「…?」

烈海王「君が嫌なら、降りてもらっても構わない。一向に構わん」

アスカ「…じゃあどうやってあの使徒を倒すのよ?」

烈海王「……まだレイさんがいるッ」

アスカ「…ッ!」


無様ね 無様ね
無様ね
本当に

無様ね

アスカ「ファースト……ッッ!」

53: 2010/06/10(木) 23:38:01.96 ID:ytaKa2AO
アスカ「…やるわ、私」

烈海王「…ほうっ」

ミサト「ありがとう、アスカ」

アスカ「……でも、どうやってこのキン肉マンの動きに私が合わせるのよ?」

ミサト「それについては烈君に考えがあるみたい」

アスカ「キン肉マンが?」

烈海王「ああ、実はもうすぐ……」


ババババババ…

アスカ「なに、この音?」

烈海王「…噂をすれば、か」

54: 2010/06/10(木) 23:42:53.69 ID:ytaKa2AO
バババババ…


アスカ「…ヘリぃ?」

王「王以下、三名ッ!」

烈海王「ご苦労!既に聞いてある通りだッッ」


アスカ「…ミサト、これはなに?」

ミサト「アスカにはこの6日間で最低限烈君の動きに合わせれるよう、特訓をしてもらうわ」

アスカ「特訓……って……」


烈海王「私が修業を行っていた地、白林寺へ向かう」

アスカ「~~~ッッ!?」

56: 2010/06/10(木) 23:59:17.10 ID:ytaKa2AO
アスカ「嫌よ!!なんで寺なんかに……」

烈海王「私は一向に構わん。君が駄目なら、そこにいるレイさんを乗せて行く」

アスカ「え?」

レイ「…」

アスカ「ファースト…!いつの間に……ッ」
ミサト「アスカ、時間は限られてるのよ。行くか行かないか………決めなさい」

アスカ「~~~」

レイ「無理、しなくていいわ。私が行くから」

アスカ「ま、待ちなさいよ!!」

烈海王「行くのかッ 行かないのかッッ」

57: 2010/06/11(金) 00:01:40.50 ID:FbY7dEAO
アスカ「……ッ!~~~……行くッッ!!!」

烈海王「……!よし、ならば早く乗るんだッッ」

アスカ「見てなさいよファースト!私を馬鹿にした事後悔させてやるんだから!!」

レイ「…」

烈海王「では、ミサトさん。行ってきます」

ミサト「頼んだわよ!!」


バババババ…


烈海王「いい忘れたが、白林寺は坊主頭が基本だ」

アスカ「…えっ」



坊主はイヤ……坊主はイヤァァァァァ




ミサト「…なんか聞こえた?」

レイ「…いいえ」

64: 2010/06/11(金) 09:46:21.90 ID:FbY7dEAO
烈とアスカが白林寺に発って4日後…



レイ「…」モワァー

ゲンドウ「……レイ、何をしている?」

レイ「站椿です」

ゲンドウ「タントウ……?烈君がやってたアレか」

レイ「はい」

ゲンドウ「何故、それをお前がやる必要がある」

レイ「…こうしていると、烈君との繋がりを感じるからです」

ゲンドウ「……なに?」

レイ「…………噴ッッ!!」

弾ッッ

ビシャビシャビシャ
ゲンドウ「」


レイ「……。失礼します」


ゲンドウ「…ペロリ ……烈め………ッッ!!レイに何をした……ッ!?」

65: 2010/06/11(金) 09:49:36.13 ID:FbY7dEAO
5日目


ゲンドウ「冬月」

冬月「なんだ」

ゲンドウ「松代で開発されているエヴァンゲリオン参号機の話だが」

冬月「参号機がどうかしたのか?」

ゲンドウ「アレのパイロットはまだ決まっていなかったな」

冬月「……ああ」

ゲンドウ「アレのパイロットは私が決める。赤木博士にそう伝えておいてくれ」

冬月「? ……わかった」

66: 2010/06/11(金) 09:57:07.78 ID:FbY7dEAO
6日目


ミサト「いよいよ帰ってくるわね」

リツコ「上手くやれたのかしらね。二人は」

マヤ「6日間も男の城に缶詰にされるなんて……アスカ、辛かったでしょうね」


バババババ…

ミサト「来たわ!」


プシュー

烈海王「ミサトさん、リツコさん、マヤさん、お久しぶりですッッ」

ミサト「おかえりなさい。アスカは?」

烈海王「いますとも。ただ、お願いがあります」

リツコ「なに?」

烈海王「彼女の姿を見ても、笑わないで頂きたい」

マヤ「笑う……?」

ミサト「…まさか、坊主頭とか?」

烈海王「いえ、坊主ではありません。……惣流ッ、早く降りてくるんだッッ」

67: 2010/06/11(金) 10:05:38.87 ID:FbY7dEAO
アスカ「…」

ミサト「!」

リツコ「!!」

マヤ「……ッッ」


アスカ「……ただいま」

ミサト「か、角刈り……?」

烈海王「ええ…白林寺は坊主頭が規則なのですが、坊主頭だとインターフェイスヘッドセットがつけられない事に気がつきまして…」

リツコ「それで角刈り……か」

烈海王「我が師、劉海王は坊主にしろ、しろと言うばかりで聞く耳を持たず。……何度も頭を下げてようやく角刈りで許しをもらったのです」

マヤ「…」

リツコ「そ…そうだったの」プルプル

アスカ「…何よ、笑いたければ笑えばいいじゃない」

烈海王「惣流…ッ」

73: 2010/06/11(金) 12:04:39.47 ID:FbY7dEAO
マヤ「…エフッ」

アスカ「え?」

リツコ「マヤ?」

マヤ「エフッ!!エフッ!!」

ミサト「エフッ エフッ!!」


烈海王「ミサトさんッ?」

リツコ「エ… エフッ エフッ!!」

アスカ「…ッッ」

三人「ハハハハハハハハハハッッ」

烈海王「み、皆さんッッ!!」

アスカ「~~~!!」
ダッ

烈海王「惣流ッ!!」

74: 2010/06/11(金) 12:16:47.20 ID:FbY7dEAO
アスカ「私はエヴァに乗るしかない……乗るしかないのよ」スーハースーハー

烈海王「惣流ッ」

アスカ「スーハースーハー」

烈海王「………破ッッ!!」


アスカ「…ッッッ」

ビリビリビリビリ

烈海王「惣流、気を確かに持てッッ」

アスカ「…烈」

烈海王「角刈りを笑われた事がなんだというのだ。笑いたい者には笑わせておけッッ」

アスカ「…ッ………そうね。わかってるわ、こうなったらあの三人を見返してやるのよ」

烈海王「うむ」

アスカ「傷つけられたプライドは、10倍にして返すッ!!」

烈海王「その意気だッッ!!」

75: 2010/06/11(金) 12:23:02.39 ID:FbY7dEAO
ズシーンッ

イスラフェル「…」

青葉「エフッ…目標は山岳部にエフッ…侵入!」

ミサト「エフッ…来たわね……今度は抜かりないわよ」

アスカ「好きなだけ笑ってなさい……。…いいわね、速攻で仕留めるわよ」

烈海王「ああ、10秒以内にケリをつけるッッ」

青葉「目標、零地点に到達しました!!」

ミサト「作戦開始!」

77: 2010/06/11(金) 13:54:32.39 ID:FbY7dEAO
【残り 10:00秒】

デレデレデレデレデレデレデレレッ  テッテレッテッテ テッテレッテッテ テッテレッテッテテテレレーレー♪


イスラフェル「!!」


突如、地面から飛び出した初号機弐号機を見てイスラフェルは動きを止めた


【残り 09:82秒】


アスカ「でええいッッ!!」

ビシィィッ

イスラフェル「ッッッッ!!?」


飛び出たと同時にアスカはイスラフェルにATフィールドを投げつけ動きを止める

【残り 08:25秒】


烈海王「アスカッッ!!」

アスカ「応ッッ!!」


着地と同時に二機はイスラフェルのコア目掛けて後ろ回し蹴りを見舞う


ドゴスッ

イスラフェル「!!」

【残り 07:96秒】


パリンッ

チュドーンッ


マヤ「使徒殲滅!!」

ミサト「早っ!」

【残り 06:69秒】

81: 2010/06/11(金) 18:26:01.10
圧倒的すぐるwwww

83: 2010/06/11(金) 22:43:05.30 ID:FbY7dEAO
アスカ「…ふふん、どんなモンよ!!」

烈海王「見事だッ!惣流ッッ!!」

ミサト「驚いたわ。恐るべし中国拳法ね」

リツコ「アスカ、素晴らしい成長ぶりね」

アスカ「当たり前じゃない!私を誰だと思ってんのよ!」

マヤ「さっきは笑ってごめんなさい、アスカ」

烈海王「烈士、惣海王ッッ!」

アスカ「え?ちょっと、止めてよ…」

リツコ「烈士、惣流海王ッッッ!」

ミサト「烈士、惣海王ッッッ!!!」

マヤ「烈士、惣海王ッッッッ!!」


冬月「……なんだコレは」

89: 2010/06/11(金) 23:51:11.15 ID:FbY7dEAO
数日後


烈海王「浅間山に使徒がッッ?」

リツコ「使徒と言っても、まだ蛹の状態ね。今回の任務は使徒の捕獲よ」

アスカ「使徒を捕獲…?」

レイ「…」

リツコ「任務にはD型装備が可能な弐号機、惣海王に任せる事になるわ」

アスカ「その呼び方は止めてってば」

レイ「…私は?」

マヤ「零号機はD型装備は規格外なので、本部で待機よ」

アスカ「残念だったわね~、温泉入れなくて」

レイ「角刈り、似合ってるわよ」

アスカ「な!?」

烈海王「それで私は?」

リツコ「烈君には弐号機のサポートをしてもらうわ」

90: 2010/06/11(金) 23:57:00.68 ID:FbY7dEAO
アスカ「…そういえば、ミサトは?」

リツコ「ミサトは碇司令に別の任務を任せられてるので、今回は私が作戦指揮を執ります」

マヤ「準備が出来次第、浅間山へと直行します」

烈海王「御意ッ」

アスカ「了解ー」



………


ミサト「この少年が、参号機のパイロットですか」

ゲンドウ「そうだ。葛城君にはその少年をここに連れて来てほしい」

ミサト「承知しました。それで、この少年の名前は?」


ゲンドウ「シンジ……碇シンジだ」

ミサト「え?」

ゲンドウ「…」ニヤリ

98: 2010/06/12(土) 20:20:12.83 ID:h1wAkAAO
浅間山


リツコ「アスカ、どう?」

アスカ『真っ暗で何も見えないわ。本当にいるの?』

リツコ「ミサトの報告が間違いでない限りは、ね」


烈海王『……』

アスカ『それより…自慢のD型装備がさっきから小さく悲鳴を上げてるんだけど』

ミキッ… ミキキッ…… メリリッ…

リツコ「理論上は大丈夫なハズよ」

アスカ『理論上~?そんなんでよくマグマに突っ………ッッ!』

リツコ「どうしたの?」

アスカ『見つけたわ』

99: 2010/06/12(土) 20:23:15.77 ID:h1wAkAAO
アスカ『これより捕獲を開始します』

烈海王『惣流ッ、何が起こるかわからん。気を抜くなよッ』

アスカ『だ~れに言ってるのよキン肉マン!…………はい、捕獲完了っと』

マヤ「…ホッ」

リツコ「上手く行ったわね」


アスカ『これより浮上しま……ッッ!!』

烈海王『!?どうしたッッ』

102: 2010/06/12(土) 20:27:36.97 ID:h1wAkAAO
卵「おぎゃああぁぁ おぎゃああぁぁ」

アスカ「何よこれ~~ッ!?」


リツコ『不味いわ、孵化を始めたのよ!予定より早いッ』

烈海王『惣流ッッ!』


ウジュ ウジュ

サンダルフォン「…」

アスカ「…ッッ」


リツコ『捕獲作戦中止!!現時点で目標を使徒と認定!殲滅して!』


アスカ「待ってましたッ!」

103: 2010/06/12(土) 20:34:26.15 ID:h1wAkAAO
アスカ「…しまった!ナイフは落として……

日向『目標!突進してきますッッ!!』

リツコ『アスカッ!』


ドゴオオォン!!!

アスカ「~~~~ッッ!!」


マヤ『D型装備半壊!!使徒、弐号機から距離を取りました!!』

リツコ『初号機!今の内にナイフを弐号機にッッ!!』


アスカ「間に合わないわよ!もう目の前に来てるッッ!!」

烈海王『惣流ッッッッ!!』

アスカ「!?」

烈海王『白林寺の修業を思い出せッッ!!』

日向『目標、来ますッッ!!』

104: 2010/06/12(土) 20:42:31.82 ID:h1wAkAAO
アスカ「修業……ッッ!!そうか!!!」

サンダルフォン「オゴオオ」

マヤ『アスカ!!』


アスカ「噴ッッ!!」

ドゴオッ
サンダルフォン「~~~~~~~ッッ!?」


日向『目標後退ッ』

リツコ『なるほど、寸頸ね!!』


烈海王『邪ッッ!!』


マヤ『初号機、ナイフを投擲しました!!』


106: 2010/06/12(土) 21:08:09.37 ID:h1wAkAAO
サンダルフォン「…!」

日向『使徒、再び弐号機向かって直進!!』

アスカ「く…!やっぱりにわか仕込みの中国拳法じゃ……!」

サンダルフォン「グオアアアアッッ!!」

アスカ「………やだな、ここまでなの…………?」


ズシッ
サンダルフォン「!!!?!?」

アスカ「えっ!?」


日向『初号機のナイフが使徒を貫通!!』

チュドーンッ

マヤ『使徒殲滅!!』

リツコ『よしっ!』

アスカ「…ッ」

112: 2010/06/12(土) 22:45:48.15 ID:h1wAkAAO
翌日


アスカ「よくも私の手柄を横取りしてくれたわね!」

烈海王「そのようなつもりはなかった。あれは弐号機に渡す為に投げたのだが」

アスカ「使徒貫通させたじゃないの!下手したら腕が飛んでたわよ!!」

烈海王「……すまぬ」

レイ「済んだ事を何時まで言っても仕方ないわ」

アスカ「うるさいわね。アンタ最近出番が無いから気が抜けてるんじゃないの」

レイ「…ッ」

烈海王「惣流…ッ」

アスカ「ふんっ」

113: 2010/06/12(土) 22:50:54.23 ID:h1wAkAAO
ネルフ ゲート前


カシュ カシュ
レイ「…?」

烈海王「レイ…さん?」

レイ「ゲートが開かないわ」

アスカ「なに言ってんのよ。どきなさい、私が開けるから」


カシュ カシュ

アスカ「………?」


カシュカシュカシュカシュカシュカシュカシュカシュカシュカシュカシュ

アスカ「なによコレ!壊れてるんじゃないの!?」

烈海王「……まさか、停電か?」

アスカ「何言ってんのよ馬鹿。ネルフが停電なんて、ありえないわよ」

烈海王「馬鹿ッ……!」

レイ「赤木博士に連絡してみましょう」

114: 2010/06/12(土) 23:05:41.74 ID:h1wAkAAO
烈海王「……ッ」

ガチャ

レイ「駄目、繋がらないわ」

烈海王「こっちもです」

アスカ「一体どうなってんの?」

レイ「…とりあえず、本部に行きましょう」

烈海王「しかし、ゲートは開かない筈ッ」

アスカ「そうよ、まさかゲート壊して行くって言うんじゃないでしょうね」

レイ「本部へ通じる地下通路があるから、そこから本部へ向かいましょう」

アスカ「よし、じゃあまずはリーダーを決め…


ズシーーーンッ!!

烈海王「オワッッ」

アスカ「なに、地震!?」

115: 2010/06/12(土) 23:10:50.97 ID:h1wAkAAO
レイ「違う、あれよ」


マトリエル「……」

烈海王「~~~ッッ!」

アスカ「し、使徒!!!」

レイ「角刈りの子、リーダーを決めてる場合じゃないわ、急ぎましょう」

烈海王「応ッッ!!」

アスカ「角刈りって呼ぶんじゃないわよ!!」

タッタッタッタ…


118: 2010/06/12(土) 23:34:44.56 ID:h1wAkAAO
アスカ「…瓦礫で道が塞がってるわね」

レイ「…仕方ないわ。ダクトを破壊してそこから進みましょう」

烈海王「レイさん、その必要はありません」

レイ「…え?」

烈海王「この程度の瓦礫、私の拳足で十分破壊は可能です」

アスカ「まさか、いくらアンタでもこれだけの瓦礫…」

烈海王「はるか昔…白林寺でそれを実際に行った者がいた」

レイ「…ッ」

アスカ「なんですって?」

烈海王「今の私は、その者の力にも届き得るッッ!!」

122: 2010/06/12(土) 23:59:45.76 ID:h1wAkAAO
マヤ「エヴァ3機、エントリー準備完了!」

リツコ「後はあの子達か…」

ズシンッ ズシンッ


リツコ「使徒もすぐ近くにまで来ているみたいね」


烈海王「破ッッ!!」


バゴオオンッ

マヤ「!?」

ゲンドウ「!!?」

アスカ「馬鹿!手動ドアだったじゃない!」

烈海王「……すまぬ」

レイ「お陰で早く到着出来たわ」

リツコ「待ってたわ、三人とも。出撃の準備は出来てるわよ」

125: 2010/06/13(日) 12:23:02.89 ID:0m1TUcAO
ズシンッ ズシンッ

烈海王「まさか手動で発進準備を整えてくれていたとは…」

アスカ「ヒトの力も侮れないわね」

レイ「烈君、縦穴に出るわ。蹴破って」

烈海王「了解ッ」


烈海王「噴ッ!!噴ッッ!!………破ッッ!!」


ドゴオォンッ


アスカ「よし!このまま登って地上に出るわよ!」

烈海王「ああッ」

レイ「すぐ近くに使徒がいる筈。気をつけて」

126: 2010/06/13(日) 12:29:11.95 ID:0m1TUcAO
……キラッ

烈海王「……んッ?」

アスカ「なに?使徒??」


烈海王「…いやッッ」

ボタボタボタボタ…

じゅっ

烈海王「!! Aッchiiッッッ!!!」ズルッ


アスカ「え!?」


ズシィンッ
アスカ「きゃああっ!!」ズルッ


レイ「!?」


ズズシィィィンッ


レイ「~~~~!!」

127: 2010/06/13(日) 12:38:43.69 ID:0m1TUcAO
マトリエル「オボロロロロロロロロwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



ぼたぼたぼたぼた…

烈海王「また来たッ!!」

アスカ「早く穴に隠れて!!」


…………


レイ「目標は強力な溶解液で直接本部に侵入するつもりね」

烈海王「液体相手では三戦も役に立たん……ッッ」

レイ「ライフルは下に……多分、もう溶けてるでしょうけど」

烈海王「……困りましたねッ」

アスカ「…」

132: 2010/06/14(月) 07:07:52.71 ID:EqxWm.AO
アスカ「…これしか方法はなさそうね」

烈海王「?」

レイ「話して」


アスカ「先頭が盾になって溶解液を浴びながら目標に接近、二番目は先頭が溶解液で滑り落ちないように支える。そして目標まで十分に近づいたら三番目があの溶解液を出してる箇所をナイフで攻撃!…………どう?」

レイ「…………………………無茶苦茶ね」

アスカ「なによ!ライフルが無いんだから仕方ないじゃない!!他にいい作戦でもあるって言うの!?」

烈海王「……かなり無茶な作戦だが、それしかあるまいッ!これ以上使徒の侵攻を許す訳にもいかんッッ」

アスカ「よし!じゃあさっそくやるわよ!!」

134: 2010/06/14(月) 07:17:09.46 ID:EqxWm.AO
烈海王「では、溶解液は私が担当する」

レイ「待って、ディフェンスは私がやるわ」

アスカ「え?」

烈海王「レイ……さん?」

レイ「あなた達ばかりに無茶な事、させられないもの」

烈海王「レイさん…」

アスカ「アンタ、溶解液に耐えられるの?」

レイ「我慢強さには定評があるわ。それに…私が氏んでも代わりはいるから」

烈海王「……ッ」

アスカ「本当にいいのね?」

レイ「ええ」

アスカ「じゃあディフェンスはファーストに任せるわ。支えは私がやる」

烈海王「では私がトドメか……ッ」

アスカ「ファースト、アンタの代わりなんて誰もいないわ。しっかり支えてあげるから、耐えきりなさいよ」

レイ「…うん」

135: 2010/06/14(月) 07:29:08.48 ID:EqxWm.AO
アスカ「じゃあ行くわよ!!」

レイ「ええっ」


ガキン ガキン ガキーンッ


マトリエル「エボロロロロロロロロwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


ぼたぼたぼたぼたっ

レイ「来たわよッ」

アスカ「!!」


じゅじゅじゅ~

レイ「…ッッ!!」

烈海王「レイさんッ!大丈夫かッッ!!」

レイ「…平気ッ……登るわ」

ガキン ガキン

マトリエル「アボロロロロロロロロwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


ぼたぼたぼたぼたぼたぼたぼたぼた

レイ「…!!!」

アスカ「量が多いッ!ファーストッ!!」

139: 2010/06/14(月) 07:47:53.39 ID:EqxWm.AO
どじゅじゅじゅ~~

レイ「~~~~ッッッッ!!!!!」ズルッ

ズシンッ
アスカ「ぐっ!!」

烈海王「惣流!」

アスカ「ファースト!平気!?」

レイ「……大丈夫!行けるわ」

烈海王「目標まであと僅かッ!レイさん、ご辛抱をッッ!!」

レイ「…大丈夫、行けるッ」


ガキン ガキン ガキン

140: 2010/06/14(月) 07:58:14.37 ID:EqxWm.AO
マトリエル「……!」

レイ「…いた!」

アスカ「烈!準備は…


マトリエル「ウボロロロロロロロロwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

どぶっ

レイ「! 近ッ……」

アスカ「!!


じゅ~~っっ

レイ「…ああッッ!」ボロッ

アスカ「レイッッ!!!」

烈海王「腕が……ッ!!」

レイ「目標は目の前…ッ」

アスカ「ファーストを退かせるわ!烈ッ、後を!!」

烈海王「応ッッ!」

マトリエル「!!!」

141: 2010/06/14(月) 08:18:55.10 ID:EqxWm.AO
烈海王「使徒よッッこの窮屈でエヴァの動きを完全にイカせぬ縦穴からの侵攻ッ、まさに見事ッッッ!!!」

マトリエル「……ッッ!!」

烈海王「貴様は地の理を以て我々を倒し、本部へ侵攻しようとしたッッ!!しかしッッッ!!!!」

マトリエル「~~~~~~」

烈海王「キサマは我々三人の力を嘗めたッッ!!それがキサマの敗因だッッ!!!」


マトリエル「……ッッ!!」


烈海王「刺ッッ!!」


ドスッ


マトリエル「…!」


チュドーンッ


アスカ「…!」
レイ「…!」


烈海王「使徒殲滅ッッ!!」

146: 2010/06/14(月) 12:37:04.74 ID:EqxWm.AO
リツコ「今の爆発音は……」

マヤ「……」


日向「地上より連絡!使徒を殲滅したとの事!!」

リツコ「! 良かった、やってくれたのね」


冬月「全く頼りになるパイロット達だな」

ゲンドウ「……ああ」

冬月「…ところで碇」

ゲンドウ「なんだ」

冬月「参号機のパイロットはお前の息子と聞いたが…」

ゲンドウ「ああ」

冬月「…何故、お前の息子なんだ?パイロットなんて探せばいくらでもいると言うのに」

ゲンドウ「…」ニヤリ

冬月「笑って誤魔化すな」

147: 2010/06/14(月) 12:50:10.71 ID:EqxWm.AO
ゲンドウ「あれは初号機パイロットの代わりだ」

冬月「……代わり?」

ゲンドウ「あのパイロットでは補完計画すらも中国拳法に染められるかもしれんからな」

冬月「……なにをわけのわからない事を」

ゲンドウ「中国拳法に染められたユイなどに会いたくないからな。とにかく、補完計画はシンジを使う」

冬月「……乗るだろうか。お前の息子は」

ゲンドウ「なに、魔法の言葉がある。心配はいらんよ」

152: 2010/06/14(月) 22:00:24.14 ID:EqxWm.AO
ネルフ内 通路


マヤ「凄い、烈君。本当にカチカチだね」

烈海王「い、いえ…」カアァ…

アスカ「なーに照れてんのよ」

烈海王「て、照れてなど…ッッ」

レイ「…」


ミサト「あら、みんな。久しぶり!」

マヤ「葛城三佐!」

アスカ「ミサト!」

烈海王「ミサトさん、戻られたのですか」

ミサト「うん、使徒との戦いご苦労様!」

レイ「……ん?」


シンジ「…」

アスカ「あれ?ミサト、その後ろのは……誰?弟?」

ミサト「違うわよー、また後で説明するわ。これから碇司令の所に行かなきゃならないから」

アスカ「…そう」

烈海王「御苦労様です」

ミサト「うん。じゃ行きましょう、シンジ君」

シンジ「…」

153: 2010/06/14(月) 22:06:54.41 ID:EqxWm.AO
レイ「…あの子、新しいパイロットかしら」

アスカ「アイツが?…なんか頼りなさそうな感じだけど」

マヤ「松代でエヴァの参号機と四号機が開発されたって話があったから……あり得る話かもね」

烈海王「あの少年が……」


…………


シンジ「……さっきの人達は…?」

ミサト「エヴァのパイロットよ」

シンジ「……」

ミサト「君と同い年の子もいるわ」

シンジ「…………なんで……」

ミサト「……?」

シンジ「なんであの女の子………角刈りなんです?」


ミサト「エフッッッッ!!が、我慢してたのに…」

154: 2010/06/14(月) 22:21:57.94 ID:EqxWm.AO


ゲンドウ「久しぶりだな」

シンジ「…」

ミサト「……シンジ君」

シンジ「……何が久しぶりだよ………今までずっと放っておいたクセに……!」

ゲンドウ「…」

シンジ「今の今まで連絡なんかくれなかったのに!急にこんな所に呼び出してなんなんだよ!!」

ゲンドウ「シンジ、お前をエヴァンゲリオン参号機のパイロットに任命する」

シンジ「……!?なに?エヴァ……?パイロットって……」

ゲンドウ「使徒との戦いも激しさを増してきている。お前の力が必要なんだ」

シンジ「なんで僕が……!」

ミサト「シンジ君、エヴァは選ばれて人間にしか操縦出来ないのよ」

157: 2010/06/14(月) 22:29:51.77 ID:EqxWm.AO
シンジ「だからって、僕が乗…

ビーッ ビーッ

ミサト「! 敵襲!?」

ゲンドウ「葛城君、指揮を頼む」

ミサト「はい、失礼します」
タッタッタ…


シンジ「ミサトさ……」

ゲンドウ「………シンジ、少し昔話をさせてもらおう」

シンジ「……昔話?」

ゲンドウ「ああ……お前の母さんの話だ」

シンジ「! 母さん……の?」

ゲンドウ「ああ……」ニヤリ

158: 2010/06/14(月) 22:41:39.16 ID:EqxWm.AO
ミサト「状況は!?」

リツコ「あら、お帰りなさい」

青葉「パターン青、使徒です。衛星軌道上に突然現れました。今、モニターに出します」


ヴィィン

サハクィエル「…」

ミサト「!」

アスカ「でかっ!!」

烈海王「~~ッ」

レイ「常識を疑うわね」

リツコ「ミサトが戻って来たから、使徒さんもやる気満々で来たのかしら」

ミサト「……嬉しいわね、涙が出てきそう」

160: 2010/06/15(火) 04:10:04.53 ID:LHnyU.AO
ゲンドウ「……お前の母、ユイは病気で氏んだのではない」

シンジ「え…?」

ゲンドウ「使徒と戦い、命を落としたんだッ」

シンジ「!!?」


ゲンドウ「お前が幼かった頃、ユイは紫色のエヴァ……エヴァンゲリオン初号機のパイロットをしていた」

シンジ「母さんが、パイロットを?」

ゲンドウ「ああ、そしてある日、使徒が出現しユイはそれを倒す為に初号機に乗った」

シンジ「…」

ゲンドウ「しかし、その使徒の力は強大だった。初号機はあっという間に追い詰められてしまった」

ゲンドウ「だがユイは諦めなかった。使徒を倒す為、この街の人間を守る為、なによりお前を守る為……ユイは命を懸けて使徒と戦い、見事殲滅した」

シンジ「……母さん!」」

161: 2010/06/15(火) 04:16:40.99 ID:LHnyU.AO
ゲンドウ「だが、ユイも無事では済まなかった。助け出した時には既に瀕氏の状態だった」


ゲンドウ「ユイは最期にお前を使徒から守ってくれ、と言い残し息を引き取った……」

シンジ「…じゃあ、父さんは僕を捨てたんじゃなくて……」

ゲンドウ「そうだ、お前を使徒から守る為だった。私と一緒にいれば、使徒に襲われる可能性は大きかったからな」

シンジ「……そうだったんだ」

ゲンドウ「…」ニヤリ


ゲンドウ「私は誓った。ユイを奪った使徒共に復讐をする事を、そしてお前を守る事をッ」

シンジ「父さん……!」

162: 2010/06/15(火) 04:25:03.25 ID:LHnyU.AO
ゲンドウ「シンジ、私をまた父さんと呼んでくれるか」

シンジ「…当たり前だよ」

ゲンドウ「……残りの使徒も後少しだ。シンジ、私に手を貸してくれないか。お前を氏なせる事は絶対にさせん」

シンジ「…………」

ゲンドウ「私の復讐にお前を巻き込む事は心苦しいのだが………」

シンジ「……わかったよ、父さん」

ゲンドウ「!」

シンジ「乗ります。僕をエヴァンゲリオン参号機に乗せて下さいッ」

ゲンドウ「……すまないな、シンジ」

シンジ「母さん命を懸けて守ろうとしたこの街……!僕が守ります!!」

ゲンドウ「ああ、共に守ろう」ニヤリ

165: 2010/06/15(火) 07:53:48.82 ID:LHnyU.AO
ピピピ…

ゲンドウ「! …冬月か、どうした」


ゲンドウ「……そうか、わかった」

シンジ「…?」

ゲンドウ「シンジ、これから使徒との戦闘が始まる。見てみるか」

シンジ「…うん」

ゲンドウ「よし、ついて来い」


………


マヤ「各機、位置につきました!」

ミサト「みんな、用意はいいわね」

烈海王『応ッ』

レイ『はい』

アスカ『相変わらず無茶な作戦立てるんだからー』

ミサト「まあまあ、そう言わないで。この作戦が終わったらラーメンおごるから」

166: 2010/06/15(火) 07:59:40.03 ID:LHnyU.AO
冬月「……相変わらず緊張感の無いパイロット達だ」

ゲンドウ「冬月」

冬月「おお、来たか」

シンジ「…」

冬月(説得は出来たのか?)

ゲンドウ「…」ニヤリ

冬月「……そうか」

シンジ「…?」


ゲンドウ「作戦は?」

冬月「大気圏から突入してくる使徒を初号機と弐号機で受け止め、片腕だけとなった零号機がコアと思われる箇所に攻撃するようだ」

ゲンドウ「相変わらず無茶な作戦だな」

シンジ「…」

ゲンドウ「シンジ、よく目に焼き付けておけ、彼等の戦いぶりを」

シンジ「…はい」

170: 2010/06/15(火) 12:21:53.73 ID:LHnyU.AO
マヤ「使徒、降下してきます!!」

ミサト「作戦開始!」


烈海王『行くぞッ』

レイ『了解』

アスカ『コケるんじゃないわよ!!』


ドドドド…


サハクィエル「…」グモッ


シンジ「! で、でかい!!」

ゲンドウ「最大級の使徒だな」



ガシン ガシン ガシン ガシン

烈海王『惣流ッ!遅れてるぞッッ!!』


アスカ『アンタが早すぎるのよ!』

レイ『角刈りの子!早くッ!!』


アスカ『わかってるってのーー!!』

ガシン ガシン ガシン ガシン

171: 2010/06/15(火) 12:27:01.72 ID:LHnyU.AO
サハクィエル「……」ゴゴゴゴゴゴ


烈海王「来るぞッッ!」

アスカ「ファースト!やるわよ!!」

レイ「ええッ」


サハクィエル「…」ゴゴゴゴゴ


烈海王・アスカ「噴ッッッッ!!!」

ガキィィィィンッ


マヤ『受け止めに成功!!』


烈海王「~~~~~ッッ!!!」

アスカ「お~~~も~~~い~~ッッ!!」

烈海王「………ッッ!!レイさんッッ!!!」

レイ「邪ッッ!!」

サハクィエル「!!!」

172: 2010/06/15(火) 12:31:30.41 ID:LHnyU.AO
ギュイィィン……!!!

サハクィエル『…ッッッ!!!』

レイ『~~~ッ!!』



シンジ「……イケる!?」

ゲンドウ「まだわからん」


ギュイィィ……

烈海王『~~~!!』

アスカ『~~~!!!!!』

ボキッ


レイ『!?』


マヤ「プ、プログレッシブナイフが折れました!!」

ミサト「なんですって!?」

174: 2010/06/15(火) 12:37:04.09 ID:LHnyU.AO
アスカ「そんな……ッッ!」


レイ「く…」

烈海王「レイさんッッ!!」

レイ「!?」

烈海王「まだ片腕が残っているでしょうッッ!!!!」

アスカ「…!!そうか、貫手ねッ!!」

レイ「! ありがとう、烈君…!! 破ッ!」


ドスッ

サハクィエル「………!!!!」


チュドーンッ


マヤ『使徒、殲滅!!』

ミサト『やった!!』

178: 2010/06/15(火) 13:20:46.14
ナイフ要らずwwwwwwwwwwww

196: 2010/06/15(火) 22:51:14.73 ID:LHnyU.AO
シンジ「倒した……!」

ゲンドウ「今度はお前が使徒を倒すんだ。……やれるな?」

シンジ「……うん、頑張るよ」

ゲンドウ「それでこそ、私の息子だ」ニヤリ

冬月「……」

ゲンドウ「参号機の起動実験は来週行われる。葛城君を迎えによこすからな」

シンジ「うん、わかったよ。父さん…」

ゲンドウ「期待しているぞ、シンジ」

シンジ「……うん、頑張るよ」


ゲンドウ「……ふっ」

197: 2010/06/15(火) 22:53:01.24 ID:LHnyU.AO
翌週


シンジ「…」

ブロロロ… キキッ

シンジ「!」

ミサト「シンジ君、お待たせ!」

シンジ「ミサトさん」

ミサト「いよいよね。大丈夫?」

シンジ「………はい。父さんは来ないんですね」

ミサト「碇司令は今、本部を離れられないのよ。使徒が現れてね」

シンジ「え?使徒!?だ、大丈夫なんですか!?」

198: 2010/06/15(火) 22:53:51.12 ID:LHnyU.AO
ミサト「今回の使徒はエヴァでは倒せない特殊な使徒らしいわ。私が本部を出た後に現れたみたい」

シンジ「父さん、大丈夫でしょうか」

ミサト「大丈夫よ、あなたのお父さんには天才赤木リツコ博士がついてるから。さ、私達は私達の仕事をしましょう」

シンジ「は、はい…」

バタン ブロロロ……


………………


カタカタカタカタ…

リツコ「マヤ!準備はいい!?」

マヤ「行けますッ!」

リツコ「行くわよ!!」


リツコ・マヤ「邪ッッ!!」カチッ

199: 2010/06/15(火) 22:56:55.57 ID:LHnyU.AO
シュイィィィン…

日向「……使徒、自壊しました!!」

青葉「各部、異常ありません!!」

マヤ「……はあ」


リツコ「ほっ……」

烈海王「終わった……のか?」

レイ「みたいね」

アスカ「さすがの私達もデータ相手じゃ戦い様がないもんね。赤木博士様々ねー」


冬月「…さすがに冷や汗をかいたな」

ゲンドウ「ああ」

冬月「……そろそろ起動実験が始まる時間だな。向こうも無事に終わればいいがな」

202: 2010/06/15(火) 23:05:50.59 ID:LHnyU.AO
松代起動実験場


オペレーター「エントリープラグ挿入」

ガコンッ

ミサト「起動実験開始!」


シンジ(父さん……母さん……僕、やるよ!)

オペレーター「ボーダーラインまで0.5……0.3………0.2……」

ミサト「…」


オペレーター「ボーダーライン突破!起動成功!!」

ミサト「良かった……シンジく……」


参号機「…」ギラッ

ビーッ ビーッ

オペレーター「パターン青!?し、使徒です!!」

ミサト「なんですって!?」

参号機「ウオオオオオォッッッッ!!!」

喝ッッッ


203: 2010/06/15(火) 23:14:24.32 ID:LHnyU.AO
ゲンドウ「…松代の起動実験場から連絡が途絶えただと?」

リツコ「はい、先程から呼びかけていますが一向に連絡が取れません」

冬月「…むう」


烈海王「…」

アスカ「何かあったのかしら……」

レイ「いい予感はしないわね」


青葉「碇司令!レーダーが巨大な物体を捉えました!こっちに向かってきています!」

ゲンドウ「使徒か?」

アスカ「嘘、また?」

青葉「映像に出します!」

ヴィィン

204: 2010/06/15(火) 23:22:16.69 ID:LHnyU.AO
バルディエル『…』ズシンッ ズシンッ

ゲンドウ「!?」

烈海王「……ッ」

リツコ「あれは……参号機!?」

アスカ「…誰が乗ってるの?」


ゲンドウ「参号機パイロット、応答しろ」

バルディエル『…』ズシンッ ズシンッ

烈海王「あの動き……まるで人形のような……ッッ」

マヤ「駄目です、応答ありません」

ゲンドウ「パイロットは確かに乗っているんだな」

マヤ「はい、生命反応はあります」


ゲンドウ「シンジ、応答しろ!」

207: 2010/06/15(火) 23:35:21.52 ID:LHnyU.AO
アスカ「…シンジ?……シンジって…」

烈海王「あの時の少年かッ」

レイ「やっぱり、パイロットだったのね」


マヤ「応答ありません」

ゲンドウ「……」

冬月「碇、どうするんだ」

ゲンドウ「……………エヴァを出撃させろ。参号機をこれ以上近づけさせるな」

リツコ「出撃の準備を!」

烈海王「御意ッ」

アスカ「いや~な予感…」

レイ「…」

209: 2010/06/15(火) 23:45:35.33 ID:LHnyU.AO
バルディエル「…」ズシンッ ズシンッ


アスカ「目標を視認ッ」

烈海王「…」

レイ「参号機のパイロット、応答して」

バルディエル「…」ピタッ


レイ「…?」

アスカ「止まった……?なんだ、聞こえてるんじゃ……

バルディエル「…ウオオオオオ!!」ギラッ

グオオオッ
烈海王「!? 腕が伸び……ッッ」

アスカ「!!!」


ドゴオォンッ

アスカ「きゃあああッッ!!」ズシーンッ


烈海王「惣流ッッ!!」

レイ「烈君、あれは使徒よッ」

211: 2010/06/15(火) 23:53:03.23 ID:LHnyU.AO
烈海王「使徒ッ!?しかしレイさんッ、参号機にはあの少年がッッ!!」

レイ「きっと、使徒に乗っ取られたのよ。倒すしかない」

烈海王「しッ…………しかしッッ……!」

レイ「倒さなければ、私達が氏ぬわ」

烈海王「! レイ…さん……」

レイ「だから…

バルディエル「グオオオオッ!!」

ドゴオンッ

レイ「~~~~ッ!」ズシーンッ


烈海王「レイさんッ!!!」

バルディエル「グオオォ……」

烈海王「くっ……!やるしか……ないのか……ッッ!!」

213: 2010/06/16(水) 00:00:08.40 ID:Ed78QIAO
ザザザ…

烈海王「む……!?」

シンジ『ふふ……弱いね……』

烈海王「少年ッ!?意識があるのかッ!」

シンジ『他の使徒はこんな弱い奴等にやられたのか……大した事ないね』

烈海王「少年……?」

リツコ『烈君、それは彼じゃないわ。使徒が意識を乗っ取って喋っているのよ!』

烈海王「なんと……ッ」

214: 2010/06/16(水) 00:07:59.78 ID:Ed78QIAO
ゲンドウ『こうなってしまってはもう助からん。奴を倒せ』

烈海王「司令……ッ」

シンジ『出来るのかな?そんなチンケな中国拳法とかいうので』

烈海王「………何?」

シンジ『そんな時代遅れの体術で僕を倒せるのかって言ってるんだよ』


烈海王「……それ以上の侮辱は許さん」

シンジ『中国拳法なんてのは所詮、映画の中でしか栄える事の出来ない哀れな…
バッ

烈海王「全身全霊で――――叩き潰すッッ!!!」


シンジ『!!』

216: 2010/06/16(水) 00:25:26.85 ID:Ed78QIAO
ズドゴゴゴゴゴゴッッ!!

バルディエル『~~~~~ッッ』

マヤ「初号機、使徒を一方的に痛めつけています!!」

リツコ「4000年の怒りね」

冬月「碇、あれにはお前の息子が……」

ゲンドウ「……」


バルディエル『~~ッッ!!』クルッ

マヤ「使徒、初号機に背中を見せました!」

ドガガガガッッ

217: 2010/06/16(水) 00:35:49.45 ID:Ed78QIAO
ゲンドウ「エントリープラグを強制排出させろ。もしかしたら助けられるかもしれん」

マヤ「了解!プラグ強制排出!!」


プシュッ ビチチッ

マヤ「……ッ、駄目です!粘液状の何かに縛られてます!」
ゲンドウ「……ッ」

リツコ「中途半端にプラグが出てしまっているわ!あれじゃ初号機の連撃の餌食に……!


スドゴゴゴゴゴ……

バルディエル「~~~ッッッ」

シンジ(背中の強靭さは正面の約7倍ッ!奴の攻撃が途切れた所で反撃だッッ!!)

229: 2010/06/16(水) 09:46:35.68 ID:Ed78QIAO
シンジ(護身開が

グシャッ


マヤ「さ、参号機のプラグが潰されました!!」

リツコ「えっ」


ドガガガガ…

マヤ「参号機……いや、使徒活動停止!初号機、攻撃を止めません!」


リツコ「烈君!もう勝負はついたわッッ!!」


ドゴゴゴゴゴゴッッッッ


マヤ「聞こえていません!このままでは参号機が……!」


ゲンドウ「仕方ない、砂糖水の圧縮濃度をあげろ」

232: 2010/06/16(水) 09:59:33.41 ID:Ed78QIAO
マヤ「了解!濃度を上げます!」



烈海王「ゴボッッッ!!??」


烈海王「……」


マヤ「初号機、活動停止!」

ゲンドウ「大至急、救護班を向かわせろ」

リツコ「はいッッ」


冬月「予想外の出来事だな……」

ゲンドウ「……使えん息子だ」

冬月「……ッ」

233: 2010/06/16(水) 10:06:26.86 ID:Ed78QIAO
………


烈海王「む………う」

レイ「…」

烈海王「……! レ…イさん……?」

アスカ「やっと起きたか……」

烈海王「惣流……。ここは?」

レイ「ネルフの医務室よ」

烈海王「そうか………ッッ!あの少年はッッ!?」

アスカ「…!」

レイ「…参号機のパイロット?」

烈海王「そうですッッ!あの少年はどうなったのですかッッッ」

レイ「大丈夫、生きているわ」

烈海王「…ッッ、そうですか………良かったッッッ」

レイ「ただ……」

烈海王「?」

レイ「二度とステーキが食べられない状態になっただけ」

烈海王「~~~ッッ!!?」

237: 2010/06/16(水) 10:52:29.59 ID:Ed78QIAO
次回予告ッ

ジャーン テレーレレーン テレレレンレレレレンレレッテッテッテレー♪

突如第三新東京都市上空に現れた球体の使徒ッッ


初号機が奇襲を行うも、逆に襲われ初号機は使徒に飲み込まれてしまうッ


呆然と立ち尽くす残りのエヴァ二体の前にもう一体の使徒が姿を現すッッ


果たして初号機の、チルドレン達の運命はッッ!?


次回、「救命阿ッッ」」


この次も、私は一向に構わんッッ!!!




多分夜書く

252: 2010/06/16(水) 23:09:08.58 ID:Ed78QIAO
参号機暴走事件から数週間後…


アスカ「ねえ、ファースト」

レイ「…なに?」

アスカ「烈、見ないんだけど何処行ったの?」

レイ「烈君は元参号機パイロットの所よ」

アスカ「病院か……あれから毎日のように見舞いに行ってるわね」

レイ「烈君は彼を二度とステーキが食べられない身体にした事に深く傷ついてるみたい」

アスカ「……でも、あの状況じゃ仕方ないわよ。倒さなきゃこっちがやられてたんだから」

レイ「ええ…そうね」


ビーッ ビーッ

レイ「!」

アスカ「警報!?」

253: 2010/06/16(水) 23:12:43.30 ID:Ed78QIAO
病院


シンジ「…」シュコー… シュコー…

烈海王「……」


烈海王(……すまぬッ、参号機パイロット……ッ!君も何か大きな志があってエヴァに乗ったのだろう……!)


烈海王(使徒に乗っ取られていたとはいえ中国拳法を嘗めた事に私は我慢が出来なかった……本当にすまぬッッ!!)


烈海王(私は君の分まで使徒と戦う……ッ!それが君に出来る唯一の償いだッッ……!)


ピピピ…

烈海王「! 緊急のコール…?」

ピッ

烈海王「烈です」

ミサト『烈君!外を見て!!使徒が現れたわ!』


烈海王「…ッ!」

ガララ…


レリエル「…」

烈海王「~~~!!」

254: 2010/06/16(水) 23:15:53.35 ID:Ed78QIAO
烈海王「遅れましたッッ!!」

アスカ「遅いわよ」

ミサト「来たわね、目標はあの球体の使徒と思われる物体よ」

烈海王「使徒と思われる……?」

リツコ「識別パターンが青じゃないのよ」

マヤ「ただ浮いているだけで、何もしてこないのよ」

烈海王「……ッ」

アスカ「どうせ敵でしょ?攻撃してこないならこっちから仕掛けてさっさと殲滅しちゃいましょうよ!」

レイ「相変わらず野蛮な考え方ね」

アスカ「ぬぁんですって!?」

ミサト「でもアスカの言う通りね…どちらにしろ放ってはおけないわ。ただちにアレを殲滅します!出撃の準備をッ!」

255: 2010/06/16(水) 23:23:44.37 ID:Ed78QIAO
デーンデーンデーンデンドンドン デーンデーンデーンデンドンドン

烈海王「…」


アスカ「…」

レイ「…」


マヤ『各機、位置につきました』

ミサト『目標は?』

日向『変わりません。ただ浮いているだけです』

レリエル「…」


アスカ「なんか、白林寺を思い出すわ」

レイ「…どういう意味?」

アスカ「あの寺に人力で掘った丸っこい岩があったのよ」

レイ「人力?まさか…」

烈海王「二人とも、無駄話をしている場合ではないッッッ!!」

アスカ「…ッ」

レイ「…ッッ」

256: 2010/06/16(水) 23:28:42.82 ID:Ed78QIAO
アスカ「烈の奴、気合いが満ちてるわね」

レイ「参号機パイロットのせいね」

烈海王「ミサトさんッッ!!私が仕掛けても宜しいかッッッッ!!」

ミサト『え?……あ…あぁ、うん』

烈海王「参号機パイロットの無念は私が晴らしますッッッ!!」

ビリビリビリビリッッッ

ミサト『………ッッ!』

リツコ『~~~』


ミサト『わかったわ烈君ッッ!!シンジ君の分まで戦ってッッ!!!』

烈海王「邪ッッ!!」
バッ

マヤ『初号機、飛びましたッ』

257: 2010/06/16(水) 23:42:50.98 ID:Ed78QIAO
レリエル「…」

烈海王「破ッッ!!」

ズドッ
レリエル「…」


マヤ『初号機の飛び蹴り命中!!』


烈海王「!? 手応えが………無いッッ!?」

アスカ「え!?」


ビーッ ビーッ

青葉『パターン青!使徒です!!』

ミサト『!? どういう事!?』


ズズズズ…

烈海王「こ、これは………ッッ!?」


レイ「影が初号機に……!」

アスカ「何よ!?もしかしてアレが……ッ!!?」

258: 2010/06/16(水) 23:59:13.80 ID:Ed78QIAO
ズズズズ…


烈海王「この影が本体だったかッッッ!!」

マヤ『初号機、沈んでいきます!!』


アスカ「烈ッ!今助けるわ!!」


烈海王「来るな惣流ッッ!!巻き込まれるだけだッッ」

アスカ「………ッッ!」


ズズズ…
レイ「烈君……ッ!!」

烈海王「対岸はすぐそこか……ッ……ならばッッ」


259: 2010/06/17(木) 00:00:20.55 ID:g2yHxwAO
烈海王(距離……、約3km……。歩数にして……………わからんッ!)


ズズズズ……

マヤ『初号機、さらに沈没していきます!!』

ミサト『烈君ッ!』

烈海王(だが問題ではないッ!!この程度の深さならッッ!!)ザバババババババッッ

レイ「…!!?」

アスカ「~~~!?」

ミサト『な、なにアレ!?』

マヤ『初号機、微妙に浮上してきています!!』


リツコ『あ、あり得ないわ……ッッ』


烈海王「~~~ッッ!!」

ザバババババ…

263: 2010/06/17(木) 00:15:54.09 ID:g2yHxwAO
ザバババババ…

烈海王「~~~ッッ!!」


アスカ「……ッッッ」

レイ「~~ッッ」


ザババ……


烈海王「機械だと……さすがに沈むな……ッッ」


ズズ…ズ……


マヤ『初号機……やっぱり沈没しました……』

ミサト『……え、えーと……』

リツコ『一度退いて、作戦を立て直すべきね』

ミサト『そ、そうね。アスカ、レイ!一度……


ビーッ ビーッ

ミサト『…ッ何!?』

青葉『た、大変です!!別の使徒が現れましたッ!』

リツコ『なんですって!?』



レイ「…角刈りの子、あそこ……!」

アスカ「もう角刈りじゃなっ……!!……あれは!?」


ゼルエル「…」

276: 2010/06/17(木) 21:01:13.15 ID:g2yHxwAO
烈海王「……ここは……なんだッ?」

烈海王「ミサトさんッ、惣流ッッ!!」

烈海王「………どうやら、完全に隔離されてしまったようだな」

烈海王「内部電源は残り2分弱か……のんびりはしてられんな……ッッ」


烈海王「しかしどうしたら……ッ」

……………


ゼルエル「…」ビカッ
アスカ・レイ「!」


チュドーンッッッ

日向『第1から18番までの装甲が破壊されました!!』

レイ「不味いわ、本部に直接向かうつもりよ」

アスカ「行かせるかってのッッ!!」

277: 2010/06/17(木) 21:05:19.08 ID:g2yHxwAO
ゼルエル「……!」

レリエル「…!」


アスカ「んっ!?」

レイ「使徒が球体を見てる……?」


ゼルエル「………!!」ビカッ

レリエル「…!」

スカッ

ゼルエル「…?」


ミサト『使徒が球体を攻撃した……!?』


レリエル「……!!」

ズズズズ…

ゼルエル「……!」

マヤ『影がもう一体の使徒を飲み込もうとしています!』


アスカ「…アイツら、仲間じゃないの……?」

レイ「…そうみたいね」

278: 2010/06/17(木) 21:10:08.46 ID:g2yHxwAO
ズズズズ…
ゼルエル「……!」

シュババババッ

レリエル「…!!」

ドスドスッ

マヤ『使徒が影を攻撃しました!』

ミサト『アダムに接触するのは一体だけでいいみたいね…』

アスカ「……私達はどうしたらいいのよ…?」


レイ「…一旦、距離を取りましょう」

279: 2010/06/17(木) 21:15:45.95 ID:g2yHxwAO
烈海王「く……不気味な空間だ…上手く動けん……ッッ」


シュバババババババババババッッッ

烈海王「ッ!?なんだこの棊子麺の様なモノは?」


ズズズズ…

烈海王「戻って行く……?……そうかッッ!これに捕まれば………ッ!!」

ガシィッ


…………


ゼルエル「…!?」

レリエル「…!!?」ビシビシッ


マヤ『球体にひび割れが起きています!!』

リツコ『あの使徒の攻撃のせい……?』

280: 2010/06/17(木) 21:21:39.04 ID:g2yHxwAO
ググググググ…

ゼルエル「…!!!!」


ザバアァァァンッッ

アスカ「え!?」

レイ「…ッ!」


烈海王「~~~~ッッ!!!」


マヤ『初号機が釣れましたッ!』

ミサト『烈君ッッ!!』


レリエル「………」

チュドーンッ


マヤ『球体の使徒が爆発!!』

リツコ『まさか使徒に助けられるとはね…』

285: 2010/06/17(木) 21:32:45.99 ID:g2yHxwAO
ズシィンッ

烈海王「ぐおッッ!!」

アスカ「烈ッッ!!」

レイ「烈君ッ」


烈海王「惣流、レイさんッ」

アスカ「使徒はもう一体いるわ!そいつも倒すわよ!」

ゼルエル「…」


烈海王「あの棊子麺は………ッッ 私は使徒に救助されたのかッ」

レイ「目標の力は強大よ。気をつけてッ」

烈海王「了解ッッ」

288: 2010/06/17(木) 21:41:38.01 ID:g2yHxwAO
アスカ「うおりゃああああぁッッッ!!」ぶんっ


ゼルエル「…!」

バキュイィィィンッ


アスカ「えっ!?」

レイ「ATフィールド投げが弾かれた……ッ!?」

烈海王「馬鹿なッッ」

ゼルエル「…」ビカッ



アスカ「…ッ」ぞくぅっ


チュドオオオォンッッ!!


烈海王「惣流ッ!!!」

レイ「ショートカットの子ッッ!!」


マヤ『弐号機直撃!!活動停止!!』

ミサト『弐号機が一撃で……!!』

289: 2010/06/17(木) 21:46:22.00 ID:g2yHxwAO
烈海王「キサマッッ!!」

ガシン ガシン ガシン

マヤ『初号機、仕掛けます!!』


ゼルエル「!」


烈海王「邪ッッッ!!!」グオォッ


バキュイィィィンッッ


烈海王「何ッ!?」

レイ「…!」

マヤ『初号機の直突きが弾かれました!!』

リツコ『そんな、中国拳法までもッッ!?』


冬月「最強の拒絶タイプか……!」

ゲンドウ「いい気味だ」

冬月「言ってる場合か」

294: 2010/06/17(木) 22:00:16.59 ID:g2yHxwAO
ゼルエル「…」ビカッ

烈海王「ッ!呼ッッッッ!!」


チュドオオオォン…!!

レイ「烈君ッ!」


ミサト『初号機は!?』


烈海王「……ッッ」プスプス…


マヤ『三戦でダメージを軽減させたようですが、損傷率は40%を超えてます!』

リツコ『三戦を以てしても……!』


烈海王「破ッッ!!」

ゼルエル「!」


バキュイィィィンッ

烈海王「……ぐッ」

マヤ『う、後ろ回し蹴りまでも弾かれましたッッ!!』

ミサト『蹴り技最強でも破れないなんて……!』

297: 2010/06/17(木) 22:17:21.19 ID:g2yHxwAO
レイ「………私が氏んでも、代わりはいるものッッ」

ガシン ガシン ガシン

マヤ『! 零号機が使徒に向かって直進!!』

ミサト『レイ!?』
ガシンガシンガシンガシン

ゼルエル「……!」

烈海王「レイさんッッ!?」

リツコ『まさか、自爆する気!?』


レイ「ATフィー
バキュイィィィンッ


マヤ『弾かれました!!』


ゼルエル「…」ビカッ


レイ「………ッッ!!」

チュドオオオォォォン……!

298: 2010/06/17(木) 22:31:51.42 ID:g2yHxwAO
日向『れ、零号機爆散ッ!パイロットの生氏、確認出来ません!!』

ゲンドウ『レイが……!』


烈海王「レ………イさん………」

マヤ『初号機のシンクロ率が200にダウン!』

ミサト『烈君!!しっかりしてッッ!!』


烈海王「…」


ゼルエル「…」ぬっ

烈海王「……ッ」ぞくぅっ


烈海王「あひゅっ!」ブンッ


バキュイィィィンッ
ゼルエル「…」


リツコ『初号機の攻撃が全く通用してない……ッ』

306: 2010/06/17(木) 23:12:35.43 ID:g2yHxwAO
烈海王「破ァッ!」
バキュイィィィンッ


烈海王「噴ッ!!」
バキュイィィィンッ


ゼルエル「…」

烈海王「はあっ……はあっ………ッッッ」

ミサト『足指に寸頸までも通用しない……!』

リツコ『最強の使徒……ね…』

烈海王(技術がッ 武術がッッ 歴史がッッッ……4000年に及ぶ時がまるで通じない……ッッ!)

ゼルエル「…」


烈海王(無念だ……よもや技術の通じぬ使徒がいたとは………無念だッッ)

グググ…

マヤ『…?初号機が妙な構えを……』


烈海王(アリガトウ4000年………もう技は使わない………「武が及ばぬ」を見る事はもう出来ないッッ)

烈海王「………ウ」

ゼルエル「……?」

初号機「ウワアアアアアオオオ」ブンブンブンブンッッッ

307: 2010/06/17(木) 23:18:48.12 ID:g2yHxwAO
ミサト『グ……』

リツコ『グルグルパンチ………ッ?』


烈海王「オオオオアアアアアッッッッ!!!!」ブンブンブンブン

ゼルエル「…」ビカッ

烈海王「ッッ!!」

チュドオオオォン!!!!

マヤ『し、初号機直撃ッッ!!!』

ミサト『烈君ッッ!!』


烈海王「ぐ………うぅ」

マヤ『初号機の損傷率70%突破!!シンクロ率も100に下がりました!!』

リツコ『…ッ』


冬月『これまでか……!?』

ゲンドウ『笑いが止まらん』

冬月『笑ってる場合かッ』

318: 2010/06/18(金) 00:02:15.58 ID:yLtxN2AO
ゼルエル「…」

マヤ『使徒が初号機に接近!!』

リツコ『まずいわ、トドメを刺すつもりよ!』

ゼルエル「…」キュイイイィィ

烈海王「…………ここまでかッッ」


『……そう簡単に捨ててくれるなッ』

烈海王「……!?……なんだ?」

『私だよ………烈海王ッッ』


烈海王「まさか……初号機?」


初号機『そう簡単に捨ててはいけない。中国拳法をッッ』


烈海王「し、しかしッッ!私の拳法は奴には通用しないッッ」

初号機『お前はまだ真の力を出し切っていないッッ』

烈海王「……ッッ」

初号機『お前が真の力を出せばどんな使徒も敵わないッ』

烈海王「~~~ッ」
初号機『さあ、奴に思い知らせてやれッッッ』

322: 2010/06/18(金) 00:08:48.92 ID:yLtxN2AO
初号機「…」ギラッ

ミサト『…なに!?』

初号機「ウオオオオオォォ……!」

ゼルエル「…!?」

マヤ『信じられません!初号機のシンクロ率が400%を超えてます!!』

リツコ『まさか……暴走ッ!?』


初号機「グフッ グフッ……」

ゼルエル「…!!?!!?」

324: 2010/06/18(金) 00:15:06.16 ID:yLtxN2AO
初号機「オオオオッッ!!!」

ドゴオッ
ゼルエル「~~~~!!?」

ズシーンッ

マヤ『初号機、使徒を蹴り飛ばしました!!』

ミサト『……ッッ』
リツコ『~~~』



ゼルエル「…」グググ…

日向『使徒、起き上がりますッッ!!』

326: 2010/06/18(金) 00:21:10.02 ID:yLtxN2AO
初号機「…」ババババババババッッ

ゼルエル「……?」

ミサト『何を……?』


初号機「」ピタッ


ゼルエル「…?」


初号機「プンッッ」

ゼルエル「? ………ッッ!!!?」
ビキュイィィィンッ

ドゴオオォン…!

ミサト『!? 何が起きたの!!?』

マヤ『わかりませんッ!初号機が何かを使徒に向けて飛ばしATフィールドを貫通させましたッッ!』


リツコ『す、凄い……』

327: 2010/06/18(金) 00:30:17.60 ID:yLtxN2AO
ゼルエル「ヒュー ヒュー」

日向『使徒、致命傷を受けた模様!』


初号機「グオオ……」

ガシィッ
ゼルエル「………ッ」

マヤ『初号機、使徒を引き起こしました!』

ミサト『烈君!そのままコアを破壊してッ!!』


初号機「…」
ガキッ

マヤ『あ、あれは……!』

リツコ『……転蓮華ッ』

初号機「ウオオォォ……!!」

ベキベキベキ

ゼルエル「!!??!?」

328: 2010/06/18(金) 00:35:01.40 ID:yLtxN2AO
ミサト「勝った……か」

初号機『オオオォ……!』グッ

マヤ「待って下さい!初号機、さらに一回転ッ!!」


ベギベギベギッッ

ゼルエル『~~~~』

ミサト「…ッ」

初号機『ウオォ…』

マヤ「さ、さらに一回転!」
ベギバギゴキ

リツコ「~~ッ」

マヤ「またさらに一回転!」

ボギグキガギ


マヤ「また一回転ッ!!」

ミサト・リツコ「ちぎれちゃう~~ッッ!!」

329: 2010/06/18(金) 00:39:16.44 ID:yLtxN2AO
ゼルエル『』

カッ

チュドーンッッッ


マヤ「使徒、自爆しましたッ!!」

ミサト「自ら氏を選んだか………」

リツコ「……哀れね」

初号機『雄……雄雄雄雄雄雄雄雄雄雄ッッッ!!!』



冬月「……なんとか勝ったな」

ゲンドウ「……ユイは……もう飲まれてしまったのか……?」


冬月「……なに?」

337: 2010/06/18(金) 22:09:48.56 ID:yLtxN2AO
………

レイ「…………ぅ」

烈海王「!」

レイ「……ッ、………ここは……」

烈海王「レイさんッ、気づかれたか…」。ここは病院です」

レイ「…烈君。……私、生きてるのね」

烈海王「ええ、隣には惣流もいますよ」

レイ「…」

アスカ「グーテンモーゲン、ファースト。お互い悪運は強いみたいね」

レイ「ショートカットの子……」

339: 2010/06/18(金) 22:18:16.77 ID:yLtxN2AO
アスカ「…呼びにくいでしょ。名前でいいわよ」

レイ「……わかったわ、……アスカ」

アスカ「…ッ」

烈海王「ふッッ」

レイ「私達が生きているって事は……あの使徒を倒したのね」

烈海王「ええ、紙一重でしたが……」

レイ「……零号機は?」

アスカ「…ミサトの話じゃ使徒の攻撃とN2地雷の爆破で粉微塵になったみたいよ」

レイ「…そう」

烈海王「レイさんが生きていただけでも、良かったッッ」

レイ「…ありがとう」

340: 2010/06/18(金) 22:24:21.58 ID:yLtxN2AO
烈海王「さぁ、これを」

コト…

レイ「…!」

アスカ「薬膳料理ですって。烈が作ったみたいよ……味はまぁまぁだったわ」

烈海王「まぁまぁ……か」

レイ「ええ、知ってるわ。美味しかったもの」

烈海王「! …ッ、さ、さあ食うんだ」カアァ…

レイ「ええ、いただきます…」


ズズ… ソボ… モニュ… クチャ…

341: 2010/06/18(金) 22:28:45.46 ID:yLtxN2AO
レイ「………ごちそうさま」

烈海王「うむッ」

アスカ「完食……アンタ見かけによらず大食いなのね……」

レイ「…ケプッ」


烈海王「さあ、レイさん。デザートです……」

レイ「…?」

アスカ「なによ、私には無かったじゃな…


烈海王「…」スッ

レイ「それは…………なに?」


烈海王「13キロの砂糖水です」

344: 2010/06/18(金) 22:37:16.40 ID:yLtxN2AO
レイ「…13キロの砂糖水……?」

烈海王「ええッッ」

アスカ「…ええッてアンタ、正気?」

烈海王「大真面目だ。惣流は傷が浅かったから砂糖水の必要はないと思ったのだが………飲むか?」

アスカ「いらないわよ!」

レイ「…この砂糖水も怪我の治療に効くの?」

烈海王「ええ、この砂糖水が治療の仕上げになります」

レイ「…13キロ…………」

アスカ「ファースト、飲まなくていいわよ」

レイ「………飲むわ」

アスカ「~~!?」

346: 2010/06/18(金) 22:46:53.48 ID:yLtxN2AO
烈海王「レイさん…ッ」

レイ「烈君がやる事は、正しいもの」

アスカ「…何よそれ」

烈海王「…ッ」カアァ…

烈海王「……さぁ、召し上がれ。溢さぬように………ッ」

レイ「…ええ」


タプン タプン…


アスカ「…正気じゃないわ、どっちも」

烈海王「さあレイさんッッ!一気にッッッ!!」


レイ「…」

349: 2010/06/18(金) 22:55:58.91 ID:yLtxN2AO
アスカ「馬鹿ね、あんだけ食べた後に飲めるわけな…

レイ「…ッッッ ……ッッッッ ……ッッ!!」

ゴブォッ ゴブォッ ゴブォッ ゴブォッ


アスカ「~~~ッッ!!?」


ゴブォッ ゴブォッ ゴブォッ ゴブォッ ゴブォッ……………

351: 2010/06/18(金) 23:06:21.29 ID:yLtxN2AO
コツコツコツコツ…

ミサト「レイ、意識戻ったかしらね」

リツコ「さあ、ね」

マヤ「あの爆発の中で生きていたなんて……奇跡としか言い様がありませんね」


ミサト「ここね、レイとアスカの病室は」

リツコ「烈君が先に見舞いに行ってるみたいだけど」


ガラッ


もわッッ

ミサト「!? な、なにこの煙!!?」

マヤ「か、火事!?」

353: 2010/06/18(金) 23:10:54.13 ID:yLtxN2AO
烈海王「その声はミサトさんにマヤさんッッ」

ミサト「れ、烈君?煙が凄くて何も見えないんだけど」


シュー シュー

リツコ「なんか蒸し暑いわね」


烈海王「滅びかかった人体が今ッッ!蘇ろうとしているのですッッッ」

シュー シュー シュー

ミサト「ど、どういう意味?」


アスカ「ファースト!いい加減煙止めなさいよ!!」


シュー シュー

355: 2010/06/18(金) 23:25:21.17 ID:yLtxN2AO
30分後


シュー…

ミサト「! 煙が晴れて来たわ」

リツコ「……レイ?」

レイ「…」


烈海王「……レイさん」

レイ「…」ムクッ

ミサト「!!?」

アスカ「た……立った……ッ?」

マヤ「まさか……両腕両足複雑骨折に頭蓋骨にもヒビが入っていたのに、動くなんて……!」

レイ「…」コキ コキ

ミサト「レ、レイ……大丈夫なの?」

レイ「……烈君」


烈海王「ッ」

レイ「…スゴいね、人体」

358: 2010/06/18(金) 23:29:17.94 ID:yLtxN2AO
烈海王「復ッ活ッッ!!」


烈海王「綾波レイ復活ッッ!!綾波レイ復活ッッッ!!!」

アスカ「な…なんなのよ一体……」

リツコ「……奇跡ね」

ミサト「さすが、4000年の歴史は伊達じゃないわね……ッ」



レイ「……戦いたい」

361: 2010/06/19(土) 00:01:52.02 ID:Dhc/CMAO
ミサト「何はともあれ、レイもアスカも無事で良かったわ」

レイ「葛城三佐、私はこれからどうしたらいいんですか」

ミサト「零号機は失ったけど、レイにはもう一体のエヴァに乗ってもらいわ」

アスカ「もう一体のエヴァ?」

ミサト「ええ、エヴァンゲリオン四号機よ」

烈海王「!? 四号機は無事だったのですか?」

ミサト「ええ、参号機が大暴れした時に半壊したんだけどね。修理も順調に進んで、後少しで起動実験も出来るそうよ」

レイ「…そうですか」

377: 2010/06/19(土) 23:52:41.55 ID:Dhc/CMAO
アスカとレイが無事退院した直後、新たな使徒が現れた



ビーッ ビーッ


マヤ「パターン青!使徒です!!」

ミサト「映像に出して!」

日向「了解、モニターに出します!!」

ヴィィン


アラエル「…」


烈海王「むぅッ」

アスカ「ま、また宇宙からぁ!?」

ミサト「もう、勘弁してよ……」

379: 2010/06/19(土) 23:56:09.99 ID:Dhc/CMAO
青葉「目標の動き、ありません」

リツコ「これから降下してくるのか……降下する必要がないのか……」

アスカ「まさか、あんな所からビームでも撃ってくるんじゃないんでしょうね」

ミサト「出来たらとっくに撃ってきてるわよ。…それはなさそうね」

烈海王「ミサトさん、どうされるのです?」

アスカ「どうするもこうするも、倒すだけよ」

380: 2010/06/19(土) 23:59:30.24 ID:Dhc/CMAO
ミサト「じっとしていても仕方ないわね。こちらから仕掛けましょう」

リツコ「攻撃方法は超長距離射撃しかなさそうね」

アスカ「射撃!?なら、私の出番ね!烈なんかよりずーっと上手くやるわ!」

烈海王「……ッ」

ミサト「そうね。レイは四号機の起動実験に松代に行ってるし……ここはアスカに任せます!」


アスカ「待ってました!あんなの私一人でお茶の子さいさいよ!」

381: 2010/06/20(日) 00:00:58.18 ID:WSjcegAO
烈海王「ミサトさんッ、私はどうしたらいいのでしょうッ」

ミサト「初号機は待機よ。修理が完全じゃないから」

烈海王「…了解」

アスカ「ま、烈は操縦席で指加えて私の活躍を見てなさい!」

…………


マヤ『弐号機、出撃します』

ゴゴゴゴ…


アスカ「…よし、やるわよ。アスカ……!」

382: 2010/06/20(日) 00:06:16.89 ID:WSjcegAO
烈海王『惣流、油断するなよッッ』

アスカ「誰に言ってんのよ!あんなのチャチャッと……


アラエル「…」


喝ッッッッ


アスカ「!? きゃッッ!!」


烈海王『惣流ッ!?』

ミサト『嘘、本当にビーム!?』

396: 2010/06/20(日) 07:26:14.50 ID:WSjcegAO
ハーレルヤ♪ ハーレルヤ♪


アスカ「………ッッ!!」

マヤ『弐号機、心理グラフが乱れています!!精神汚染が始まります!!!』


リツコ『まさか、使徒が精神攻撃を!?』

烈海王『惣流ッッ!!』


アスカ「~~~ッッ!!こッ…こんちきしょおおッッッ!!!」

ドウッ ドウッ


青葉『駄目です!使徒まで攻撃が届きません!!』


アスカ「くうっ!!あああああああッッ!!」

ミサト『アスカ!しっかりして!!』

烈海王『惣流!!気を確かに持てッッ!!』

アスカ「~~~~ッッ!!!!!』

日向『敵の攻撃は可視波長のエネルギー波と思われます!!』

マヤ『弐号機の精神汚染、危険域に入ります!!』

397: 2010/06/20(日) 07:36:03.32 ID:WSjcegAO
アスカ「………ッ!!!キ……キャンディ………ッ!!!」

ミサト『!?』

マヤ『パイロットの精神状態、限界です!!!』

リツコ『弐号機を下が


烈海王『破ァッッッッ!!!!』

ビリビリビリビリ…

アスカ「!!!?」

ミサト『オワッッ』

烈海王『惣流!!使徒に飲まれるなッッ!!』

アスカ「………烈」

マヤ『!? パイロットの精神汚染が弱まっています……!?』

ミサト『まさか……気合で……?』

398: 2010/06/20(日) 07:44:23.49 ID:WSjcegAO
マヤ『弐号機の精神グラフ、安定しています!!』


アラエル「…!?」

アスカ「烈………私を誰だと思ってんのよ!!完全無欠のアスカ様よ!!」

烈海王『惣流……ッ!』

アスカ「ライフルが届かなくたって!!私にはまだコレがあるのよ!!」

ビキュイィィィンッ

ミサト『ATフィールド投げ……ッ!』


アスカ「消えろおぉぉぉぉぉッッッッ!!」ぶんっ

烈海王『いや違う……ッ!あれはATフィールドのブーメランッッ!!』

405: 2010/06/20(日) 13:17:04.87 ID:WSjcegAO
青葉『弐号機のATフィールドが使徒に向かって行きます!』

アスカ「行っけえ~~~ッッ!!」

烈海王『…ッ』


ゴゴゴゴゴ……

アラエル「……ッッ!!」


バシュイイィンッ


ミサト『!?』

日向『だ、駄目です!使徒のATフィールドは切り裂きましたが、使徒にまでは届きませんでした!!』

アスカ「……!!」

青木『弐号機のATフィールド、戻って行きます!』

アスカ「チッ、なら届くまで何回でも……!」

アラエル「…!」


マヤ『! 目標からエネルギー反応!!第2射来ます!』

アスカ「!!」

喝ッッッッ

406: 2010/06/20(日) 13:19:39.88 ID:WSjcegAO
烈海王『マズイッッ!!』

ミサト『アスカ!!!』

アスカ「…!いやああああぁ!!!キャンディーーーッッッ!!!」


マヤ『精神汚染の早さが段違いです!このままではアスカは……!』

日向『弐号機のATフィールドが接近!!』

ミサト『アスカ!!防御してッッ!!』

烈海王『アスカッッッ!』


ゴゴゴゴ……

アスカ「…館長……ゴメン………」

ドゴオオォンッッ


マヤ『ATフィールド直撃ッッ!弐号機活動を停止しました!!』

烈海王『……ッ!』

ミサト『急いで弐号機を回収して!!』

烈海王「御意ッ!」

411: 2010/06/20(日) 23:38:38.88 ID:WSjcegAO
マヤ『初号機、地上に出ます!!』


ガキィーン

烈海王「惣流ッ、今助け……

アラエル「…!」


喝ッッッッ



烈海王「阿ッッ!」

ミサト『烈君!!』

リツコ『今度は初号機を…ッ!』


烈海王「ぐおぉッ………!キャン……ディッ………!!!」

マヤ『初号機、精神グラフが乱れています!!』

413: 2010/06/20(日) 23:45:04.91 ID:WSjcegAO
ミサト「烈君!!気合いで吹っ飛ばしてッッ!!」


烈海王『キャン……ディ……!!ドリ………アン………君ッッ!!』

日向「駄目です!パイロット、動けません!!」

マヤ「このまま汚染され続ければ、初号機までも……!」

冬月「まずいぞ、碇……!」

ゲンドウ「心配はいらん」

青葉「! 別方向からATフィールドを確認!!」

リツコ「!?」

ミサト「嘘!?まさか、また使徒ッ!!?」

青葉「い……いえ、違います!!あれは……!!」



ズシンッ

レイ『目標確認ッ』

414: 2010/06/20(日) 23:54:10.67 ID:WSjcegAO
リツコ「エヴァンゲリオン四号機……!」

ミサト「レイ!!」

冬月「四号機が持ってるアレは……ロンギヌスの槍か!?」

ゲンドウ「コピーだ。量産機に装備される予定のな」


アスカ『………キャンディ……』


烈海王『救…………命………阿…………ッ』


レイ『アスカ、烈君。今、助けるわ』


グググ…

マヤ「四号機、投擲体勢に入ります!!」

415: 2010/06/20(日) 23:57:42.83 ID:WSjcegAO
アラエル「……!」

日向「! 目標にエネルギー反応!」

リツコ「今度は四号機を狙うつもりね」

ミサト「ヤバい!レイッッ 早くッッ!!」


レイ『ATフィールド全開……!』グググ…

アラエル「…!!」


喝ッッッッッッ


レイ『邪ッッ!!!』
ズビュンッッ

416: 2010/06/21(月) 00:01:02.73 ID:AeKx5AAO
ズギョボッ!!


アラエル「!」

日向『凄い!エネルギー波を貫いて行きます!!』


ゴゴゴゴゴ……!!

アラエル「………!!!!」


レイ『…さよなら』


ズドウッ

アラエル「ミギャアアァァァ」


チュドーンッ

マヤ『使徒、消滅!!』


ミサト『よしッッ!!!』

418: 2010/06/21(月) 00:09:00.25 ID:AeKx5AAO
……………


レイ「…烈君」

烈海王「! レイさん…」

レイ「使徒から精神攻撃を受けたって聞いたけど……大丈夫?」

烈海王「ええ……私は軽く触れられた程度ですので…しかし……」


アスカ「……キャンディ……」

レイ「…」

烈海王「惣流は二度も精神攻撃をくらい、心に深い傷を負ってしまいました……」

アスカ「……パパがね……キャンディ一つしかくれないの……私はもっと沢山欲しいのに……」

レイ「…アスカ」

アスカ「ママはね………いないんだ……」

烈海王「惣流……ッ」

419: 2010/06/21(月) 00:15:21.09 ID:AeKx5AAO
烈海王「惣……いや、アスカ。俺がキャンディを山ほど買ってやる……ッ」

アスカ「………ホント?」

烈海王「ああ、好きなだけ買ってあげるさ」


アスカ「…ホント!?ホントにッ!!?」


レイ「私も買ってあげるわ、アスカ」

アスカ「ホントに!??ホントに!!!?」

レイ「ええ、でも歯はちゃんと磨くのよ」

アスカ「うん!磨く!!約束するッ!!」

烈海王「……さあレイさん、買いに行きましょう」

レイ「…うん」

アスカ「手繋いで!!パパ、ママ!!」
烈海王「パ…」カアァ…

レイ「……。ええ、はい」

423: 2010/06/21(月) 00:26:40.02 ID:AeKx5AAO
冬月「…セカンドは当分、弐号機に乗せられんな」

ゲンドウ「ああ」

冬月「初号機は修理中……まともに動けるのは四号機だけか」

ゲンドウ「心配はいらん。弐号機の新しいパイロットは既に決定している」

冬月「まさか、またお前の息子を?」

ゲンドウ「いいや、違う。……ゼーレが選び出したチルドレンだ」

冬月「老人達が?」

ゲンドウ「ああ、名前は渚カヲルというらしい。近日中にこちらに送るそうだ」

冬月「……随分と準備のいい事だな」

438: 2010/06/22(火) 07:56:14.15 ID:wW0CHwAO
数日後


ミサト「アスカの調子はどう?」

リツコ「変わらないわ、あの調子よ」ピッ

ヴィィン

アスカ『…』コロコロ…
レイ『…美味しい?』

アスカ『……』にまぁ~


ミサト「数日で治るもんじゃないか……」

リツコ「烈君は?」

ミサト「外で職員達に中国拳法のレッスンやってるわ」

リツコ「最近、職員の間でも中国拳法が流行っているみたいね」

ミサト「まあ、あんな闘いぶりを見せられたら無理もないわよねー」

439: 2010/06/22(火) 07:57:23.88 ID:wW0CHwAO
マヤ「噴ッ!」

青葉「破ッッ!!」

日向「噴ッッ!」

烈海王「もっと腰を入れるんだッッ!!!」

ネルフ職員「噴ッ!破ッッ!!」

烈海王「いいぞッ 君は筋がいいッッ!」

ネルフ職員「ありがとうございます、烈老師ッッ!」


噴ッッ 破ッ 噴ッッ 破ッ


ゲンドウ「……ついに職員達にまで侵食を始めたか」

冬月「……侵食?中国拳法がか」

ゲンドウ「ユイを中国拳法に染め、さらに職員達までも染めようとするとは……」

冬月「……しかし碇、これはこれで皆が一つになっている気がするが」

ゲンドウ「こんな事で一つになる等、絶対に認めん」


ビーッ ビーッ

ゲンドウ「!」

冬月「!」

440: 2010/06/22(火) 07:58:33.85 ID:wW0CHwAO
レイ「…まだ欲しいの?」

アスカ「うんっ」

レイ「…はい」

アスカ「わーいっ」

ミリ… パクッ

レイ「…美味しい?」

アスカ「…」にまぁ~

レイ「…そう、良かったわね」


ビーッ ビーッ

レイ「! ……敵襲?」

アスカ「…?」

レイ「アスカ、ここで待っていてね」

アスカ「ママ、置いていかないで」

レイ「すぐ戻るわ。またキャンディ買ってくるから」

アスカ「ホント!?じゃあ待ってるッッ!」

レイ「…いい子ね」

441: 2010/06/22(火) 08:01:19.17 ID:wW0CHwAO
マヤ「パターン青、使徒を確認!映像に出します!!」

ヴィィン


アルミサエル「…」

ミサト「変わった外見の使徒ね…。初号機と四号機の出撃準備は?」

マヤ「完了しています」

ミサト「烈君、レイ。敵はどんな攻撃をしてくるか想像出来ないわ、注意してッ」

烈海王『応ッ』

レイ『はい』


ミサト「エヴァンゲリオン発進!」

452: 2010/06/22(火) 12:32:47.43 ID:wW0CHwAO
烈海王「目標確認ッ」

アルミサエル「…!」

レイ「攻撃を開始します」


バババババ…

アルミサエル「…」グネグネグネグネ


マヤ『目標、奇怪な動きで四号機の攻撃を避けました!来ますッッ!』

アルミサエル「…」

グオオオォッ

レイ「…ッ!!」

バシュイイィ ズドッ

レイ「ぐッ…!!」

烈海王「レイさんッ!!」

日向『四号機のATフィールド貫通!直撃です!』

ミサト『レイ!ナイフで使徒を切るのよ!!』

453: 2010/06/22(火) 12:34:33.89 ID:wW0CHwAO
レイ「了か…」

アルミサエル「…!!!」

メリメリメリメリッッッッ


レイ「くぁッ!?」

ミサト『なに!?』

マヤ『使徒が四号機を侵食しようとしています!!』


烈海王「レイさんッッ!!」

青葉『初号機、マゴロク・E・青竜刀装備!!』


烈海王「破ッッ!!」

アルミサエル「!!」

ガギッ

烈海王「……ッ!」

ミサト『!? 斬れない?ATフィールドは中和してるのに……!』

烈海王「硬い………ッッ!」

454: 2010/06/22(火) 12:36:24.27 ID:wW0CHwAO
レイ「…ッッッッ!!」

メリメリッッ

烈海王「レイさんッッ!!」


マヤ『パイロットの精神に異常発生!!危険ですッッ!!』

ミサト『烈君ッッ!!レイを使徒を引き離してッッ!!!』

烈海王「御意ッ!!」

レイ「だ、駄目……!烈君……ッ」

アルミサエル「…!」ギュルルル…


烈海王「!」

ドスッ


烈海王「破ゥッッ !!」

マヤ『もう片方が初号機に直撃!!四号機、使徒、初号機が繋がりました!!』

455: 2010/06/22(火) 12:38:52.46 ID:wW0CHwAO
メリメリメリメリメリメリッッッッ

レイ「~~~!!!」

烈海王「~~~ッッ!!?」


ミサト『マズイ……!二機とも押さえられた……ッ!』

日向『くッ……弐号機が動けたら……ッッ!!』


レイ(このままじゃ烈君まで………ッッ!!)

烈海王「ぐッ……おおぉッッ!!」

アルミサエル「♪」

メリメリメリッッ


レイ「こうなったら……私が……」



456: 2010/06/22(火) 12:51:33.55 ID:wW0CHwAO
烈海王「レイさんッッ!!自爆など考えてはいけないッッ!!」

レイ「烈……君……ッッ!」

烈海王「あの時の……ッッ!惣流の言葉を忘れたのですかッッ!?」

レイ「…ッ!……でも、このままじゃ二人とも……!」

烈海王「まだ手段は残っています……ッッ!使徒をッ!使徒を渾身の力で握り締めるのですッッ!!」

レイ「握…る……?」

ミサト『な、なにをする気!?』

烈海王「私の知り合いの技を使わせて頂くッッ!!時間がないッ!!私が合図したら全力で握るッ!!宜しいなッッ!!」

レイ「……了解ッッ」

烈海王「往くぞッッ!壱ッッ!弐ッッ!!の参ッッッ!!!」

457: 2010/06/22(火) 12:55:29.77 ID:wW0CHwAO
ギュウウウゥゥ………ッッ!!


アルミサエル「…ッッ!?」


ミサト『な、何をしているの!?』

リツコ『!! まさか、アレは……』


ギュウウウゥゥ

烈海王「~~~!!!」

レイ「~~~~!!!」


アルミサエル「!!!?!??!」


マヤ『!? し、使徒が膨張してきてますッッ!!』

ミサト『なんですって!!』


アルミサエル「~~~~!!!?」


烈海王「レイさんッッ!!」

レイ「ええッ」



烈海王・レイ「噴ッッ!!」


ギュウウウゥゥ………ッッ


アルミサエル「…ッ」


パンッ

458: 2010/06/22(火) 13:01:10.17 ID:wW0CHwAO
チュドオオオォンッッ………


烈海王「…ッ」

レイ「…ッ」


マヤ『使徒、爆裂!殲滅に成功しました!!』

ミサト『ま、まさか素手で……』


リツコ『握撃……この目で見れるとは思わなかったわ』



レイ「…はあ、はあ」

烈海王「破ッ………破ッ……」


レイ「…倒したのね」

烈海王「ええ……知り合いに謝々です……。もし彼がエヴァに乗っていたら、一人で出来ていた事でしょう…」

レイ「凄い人なのね、その人」

469: 2010/06/23(水) 00:24:04.19 ID:ZPw/fESO
転「熱っ…熱い…」グラッ

転「ぐっ…!」ガクン

転(ヤバい…調子に乗って能力を連発した上に…この熱さ…)

クレア「やっぱりキテるみたいだな…アタシと戦う前に、既に何度か違うやつの相手してんだろ?」

転「…!」

クレア「だけどアタシは!ずっと力を蓄めていた!そしてこれが決定的な…」

クレア「力の差だ!!」ボゴボゴ…

ボゴボゴボゴッ!!!

転「…なんだ…これ……炎の、龍……?」

クレア「灼熱の独眼竜(ヒート・ガンドラ)!アタシの最強の技だ…!」

転(でかい!……これは防ぐとか、そういうレベルじゃない…!なんとか逃げないと…)

クレア「これでてめぇがダメにした蝋燭二本は許してやるよ!!」ググッ

クレア「行けっ!!」ドンッ

ボゴオオオオオオ

転「…!!」ダッ

クレア「走ってどうにかなると思ってんのか!!」

転「う…熱…」ジュッ

転(あと少しで…さっきのとこに…)ダダダ

クレア「遅いんだよ!Burning!!!」

転「っ!!」

ドゴォォオオオン!!!!

470: 2010/06/23(水) 00:26:53.80 ID:ZPw/fESO
ポチ「ずっと、考えてたッス」

ノエル「…?」

ポチ「どうして向こうで、あれだけの炎が出てるのに、こっちには一切熱が来ないのか…」

ポチ「いや、熱が来ないだけなら、まだいいッス。ただ…」

ポチ「テンコさんだけが一方的に熱の影響を受けるのは、明らかにおかしいッス!」

ノエル「!」

ポチ「クレアの周りには…あんな大きな蝋燭が、まだ3本もある…なのにそこから出る熱に、ほとんど応えてないように見えるッス…こんなの絶対にあり得ない…」

ポチ「つまり、あなたの能力は、一部の熱をずらす、そういうことができる!だからこっちに来る熱と、クレアへの熱をほとんど寄せ付けてないッス!」

ポチ「そして、それだけじゃないッス!さっき、俺の攻撃を防いだとき…俺はてっきり、自分の体をどうにかされたのかと思った…」

ポチ「でも、違う。熱と俺の体を同時に操るなんてあり得ない!」

ポチ「あなたの能力は、『周囲の空間を自由に操る』能力!!だから熱をシャットアウトしたり、俺に直接触れずに、空間ごと動かしたッス!」

ノエル「な……」

ノエル(まさか、これだけの手がかりからその答えを見つけだすなんて…!)

ポチ「違うッスか!?」

ノエル「……」

ノエル「正解だよ。僕の『バイ・セカンド』空間歪曲(スペース・ディストーション)は、素手で周囲の空間を歪め、向かってくる攻撃や、熱をずらしたり、相手を空間ごと投げたり倒したりすることができる」

ポチ「やっぱり…」

ノエル「もうこうなったら、通常の能力も明かそう。斥力の膜(レポーション・オーラ)は、全身から微弱な斥力を発する能力。それだけじゃ不十分だけど、一点に斥力を集中させれば、強固な盾にすることもできる!」

ポチ「!…それで最初に俺の拳を止めたッスね…!」

ノエル「そうさ…しかし、君は、僕の能力が分かったところで、どうすることもできるないんじゃないかな?」

ポチ(確かに…能力の正体が分かっても…対策が打てないんじゃ意味がない…)

ポチ(一点集中の斥力の盾と、空間を掴んで歪める、二つの能力…)

ポチ(……どうする…!?何か、弱点があるはず…)

476: 2010/06/23(水) 23:16:05.26 ID:g8IB9sAO
………

ミサト「リツコ、アスカに変化があったですって?」

リツコ「ええ、これを見て頂戴。三時間前の映像よ」ピッ

ヴィィン


アスカ『…ファースト?』

レイ『………アスカ?』

アスカ『…ここ……何処…?』


ミサト「人格が戻ってるの?」

リツコ「正確には人格が入れ替わったのよ」


リツコ「あの使徒の精神攻撃によって、心の奥底でずっと押さえていた子供の頃の感情が一気に引きずり出されたの。その時にあのアスカが生まれたのよ」

ミサト「……アスカも幼い頃に母親を亡くしたからね……」

477: 2010/06/23(水) 23:17:07.73 ID:g8IB9sAO
リツコ「ちなみに、戻ったのは30秒程度。また子供に戻ってしまったわ」

ミサト「まだ時間が掛かるわね……」


リツコ「地道に待つしかないわね。…そういえば、フィフスチルドレンが到着したわよ」

ミサト「本当?」


リツコ「ええ、烈君に会いたいって言って出ていったばかりだけど」

ミサト「烈君は今、河辺の方で稽古してるみたいだけど……見つけられるかしら」

リツコ「なかなかの美少年だったわよ?」

ミサト「子供に興味ないっての」

478: 2010/06/23(水) 23:18:50.02 ID:g8IB9sAO
烈海王「……」モワァー

カヲル「……フン…フン……」

烈海王「…………」

カヲル「フンフフンフンフ……」


烈海王「…………」

カヲル「フフンフフフフンフフンフン」

烈海王「喝ァッ!!!」


カヲル「オワッ」


烈海王「……スマないが静かにして頂きたいッッ!!稽古に集中出来んッ」


カヲル「……流石は海王。凄い気迫だね、烈君」

479: 2010/06/23(水) 23:19:56.11 ID:g8IB9sAO
烈海王「……!私の名を?」

カヲル「僕は渚カヲル。弐号機のパイロットととして呼ばれて来たんだ」

烈海王「そうか……君があのフィフスチルドレン……ッ」

カヲル「中国拳法、興味深いね。僕にも教えてくれないかい?」


烈海王「…ほうッ、いいでしょう。では、こっちに…」

カヲル「ありがとう」

烈海王(見た目は普通の少年だが……妙な雰囲気を持つ男だ……ッッ)

カヲル「どうかした?」

烈海王「……いや、なんでも。ではまず打岩から………

494: 2010/06/24(木) 12:51:22.63 ID:eIjY9oAO
アスカの病室


カヲル「ここにセカンドチルドレンがいるのかい」

烈海王「そうだ。ファーストチルドレンのレイさんも来ている筈だ」


ガラッ


レイ「! 烈君」

アスカ「パパ!」

烈海王「…アスカ」

カヲル「初めまして、セカンドチルドレン」

アスカ「…この人誰?」

烈海王「私の……友人だ」

レイ「……あなた、誰」

カヲル「…」

烈海王「レイさん……?彼は……」

カヲル「ファーストチルドレン、綾波レイ。……どうやら、君は君になれたみたいだね」

レイ「…」

烈海王「……??」

アスカ「?」

495: 2010/06/24(木) 12:52:02.62 ID:eIjY9oAO
カヲル「流石は中国4000年の歴史と言った所かな…?」

烈海王「? 渚、君が何を言っているのか全くワカらんッッ」

カヲル「彼女の口から聞いた方がいいよ。……それじゃあ、僕はやる事があるからこれで失礼するよ」

烈海王「…ッ」

アスカ「バイバイ!」

カヲル「……。……」ニコッ

ガラッ

スタスタスタ……


烈海王「レイさん?どういう事なのです?」

レイ「…」

496: 2010/06/24(木) 12:53:01.01 ID:eIjY9oAO
レイ「……私が病室で烈君から薬膳料理と砂糖水をご馳走になった後……怪我が完治したでしょう」

烈海王「ええ」

レイ「その次の日、来たの」

烈海王「……来た?渚がですか?」

レイ「いいえ、違う」

烈海王「……では、なにが?」


レイ「生理よ」

烈海王「…………………。せッ!?生理…?」カアァ…

レイ「…」

烈海王「そ…その………ッッ」

レイ「照れてる場合じゃないわ。急いで彼を止めないとッ」

烈海王「彼…?渚をですか?」

レイ「あの人はチルドレンじゃない、早く止めないと取り返しのつかない事になるわ」

アスカ「…??」

498: 2010/06/24(木) 12:53:59.50 ID:eIjY9oAO
格納庫

弐号機「…」

カヲル「さあ、行こう。リリンの分身ッ」

弐号機「ッ!」ギラリ

ビーッ ビーッ


マヤ「!? ……ッ弐号機が勝手に起動!!」

ミサト「なんですって!?」

リツコ「誰が乗っているの?アスカ!?」

マヤ「いえ、アスカは病室でキャンディを頬張っています!弐号機は無人です!」

ミサト「そんな馬鹿な?」

日向「映像捉えました!モニターに出します!!」

ヴィィン


カヲル『…』


リツコ「!」

青葉「識別パターン青!使徒です!!」

ミサト「ま、まさか彼が…!」

512: 2010/06/25(金) 08:01:19.73 ID:eYoOgUAO
烈海王「ミサトさんッッ!!」

ミサト「烈君、レイ!」

日向「セントラルドグマにATフィールド確認!」

烈海王「これは一体……?」

ミサト「使徒よ!あのフィフスチルドレンが!!」

烈海王「…ッ」

レイ「彼はアダムと接触しようとしている…!急いで止めないと」

烈海王「渚……ッ、何故お前が……」

513: 2010/06/25(金) 08:02:19.64 ID:eYoOgUAO
日向『初号機、四号機、使徒の追撃を開始します!!』

ミサト『頼むわよ…ッ』



ゴゴゴゴゴ…


烈海王「…ッ」

レイ「……」


烈海王「……いたッッ」

レイ「!」

青葉『初号機、四号機、第四層に到達!目標と接触します!!』


カヲル「来たね、烈君。綾波レイ」

烈海王「渚ッッ!!」

レイ「フィフス…!」

514: 2010/06/25(金) 08:04:20.41 ID:eYoOgUAO
弐号機「…」

烈海王「弐号機!?惣流……!?」

レイ「弐号機は無人よ。烈君、遠慮はいらないわ」

烈海王「惣流……許せッッ」


カヲル「………喝ッッ!」


ゴウッッッ

烈海王「!!」

レイ「!!!」


チュドーンッ



ミサト『なに!?』

日向『これまでにない強力なATフィールドです!!』

青葉『全ての機能が遮断されました!何もモニター出来ません!!』

リツコ『まさに結界ね…』


515: 2010/06/25(金) 08:06:45.20 ID:eYoOgUAO
ズシィィィンッ

烈海王「ぐッッ!!」

レイ「…ッッ!!」

烈海王「レイさん、平気かッ!」

レイ「大丈夫……ッ、それより…!」


カヲル「…」


烈海王「! 渚ッッ!待てッッ!!」


弐号機「…」ズシンッ


烈海王「弐号機…ッ!邪魔を……ッッ!!」

レイ「烈君、弐号機は私が抑えるわ。早くフィフスをッ」


烈海王「御意ッ!!レイさん、御無事にッッ!!すぐにもどりますッッ」


516: 2010/06/25(金) 08:08:11.44 ID:eYoOgUAO
ターミナルドグマ


カヲル「…アダム、我らの母たる存在。アダムに生まれし者はアダムに還らなくてはならないのか…?ヒトを滅ぼしてまで………」


ズシンッ ズシンッ


カヲル「……!?違う、これは……リリス?」

ズシンッ ズシンッ ズシンッ

初号機「…」
烈海王「……渚ッ!」

カヲル「そうか……そういう事かリリン……!」


カヲル「待っていたよ烈く

ガシッ

グシャ メキメキボキ

カヲル「」


烈海王「…ふぅ、危なかった。もう少しでアダムに触れられる所だった……ッッ!!」

烈海王「レイさんッ、使徒を殲滅しましたッッ!」

レイ『弐号機も起動を止めたわ。上に戻りましょう』

518: 2010/06/25(金) 08:24:56.20
カヲルくんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

539: 2010/06/25(金) 21:22:33.61 ID:eYoOgUAO
マヤ「エヴァ3機を確認!」

ミサト「良かった、阻止出来たのね」

リツコ「……これで使徒は全て殲滅したか…」


冬月「まさかゼーレが使徒を送り込んで来るとはな……」

ゲンドウ「ああ、約束の時はもうすぐだ」

烈海王『レイさん、これで全てが終わるのですねッッ』

レイ『…』


レイ(いいえ……これから…)

540: 2010/06/25(金) 21:24:47.68 ID:eYoOgUAO
場所は変わり、第三新東京都市の外れにある埠頭……


ここに釣糸を垂れる一人の雄がいたッッ


西田「…」


西田トシユキ(63)


何処にでもいる普通のサラリーマンである


しかしッッ


彼こそ、ネルフが発見する事が出来なかった使徒を第一に発見し、さらに殲滅される所を目撃したただ一人の雄なのであるッッ


541: 2010/06/25(金) 21:26:10.33 ID:eYoOgUAO
西田「……!おや、こんにちわ。こんな所に人が来るなんて珍しい」


西田「お兄さんも釣り?……あぁ、ドライブか~ いいよねェ、ドライブ日和だよね~ェ」



西田「……え?ボク?ボクは見りゃわかるでしょ~ッ」


西田「え?…『なんで釣りをしているのか』って……?」

西田「ハハハ、お兄さんもボクの家族とおんなじ事言うね」


西田「確かに、セカンドインパクトで海洋生物は絶滅したって偉いセンセ方が言ってたけどサ」

西田「あのセカンドインパクトで人間はこれだけ生き残ってるンだよ?」


西田「なら大地より広いこの大海原………魚の1~200匹くらいは生き残ってたっていいじゃないかッッ!!」

542: 2010/06/25(金) 21:27:53.50 ID:eYoOgUAO
西田「そう思うでしょう?ねぇッッ!?」


西田「……ハハ、まぁボクはそれを信じて、こうやって釣糸を垂らしてるんだよ」


西田「……」


西田「お兄さん、時間ある?」


西田「もし良かったら、暇つぶしに最近あった信じられない話を聞いてくれない?」


西田「……そう?ありがとう、じゃあ話すよ…」

543: 2010/06/25(金) 21:28:53.82 ID:eYoOgUAO
あれは確か…5番目の使徒が現れた時だね……


使徒が現れたもんで避難しなきゃならないから会社が休みになったんだよ


でもボクは避難しないでここに来たンだよ

使徒に怯えて隠れてるよりずっと気分は紛れるからね……


それでボクはこの場所で釣りを始めたんだ……


西田「♪」ヒュッ



ポチョッ…


545: 2010/06/25(金) 21:30:52.41 ID:eYoOgUAO
30分くらい経った頃かな……


西田「……ン」


クイッ クイッ

西田「…」


最初はね、ゴミでも引っかかったかなって思ったんだよ。でもね……


クイッ クイッ

西田「…ッ」


クイッ クイッ クイッ クイッ
西田「オッ オッ オッ オッ…」


明らかにね、生き物の引きかただったンだよ……ッ

西田「オオッ オオッ」

547: 2010/06/25(金) 21:33:53.51 ID:eYoOgUAO
ボクはもう大慌てで竿を手にとったんだよ……だけど…ッ


西田「オワッッ!?」グッ


ざぼぉんっ


西田「……」


竿がね……『それ』に引っ張られて海の中に消えたんだ


西田「……ッ」


呆然としたね……

まさか一発目から竿を引っ張る大物がかかったんだから……

西田「~~~ッッ!!!」

ボクは喜びに打ち震えたよ

やっぱり魚は生きていたんだッッ!!ってね

548: 2010/06/25(金) 21:35:38.69 ID:eYoOgUAO
でも、次の瞬間にはそんな感情は消え失せたよ


だってさ………



ザバアァァァンッッ

西田「!?」


ガギエル「…」


西田「……」


ワケわかんないモンが釣れたんだもん……

551: 2010/06/25(金) 21:40:02.90 ID:eYoOgUAO
西田「……………」

ガギエル「…」


とにかくでかかった……鯨を思い出したよ


西田「……」

ガギエル「…」


あまりに突然な事にボクは動けなかった


西田「……」


ずっと、それとお見合いをしていたんだ………

あの時、ボクはこう思っていたよ

なんでコイツは早くボクを食べないんだろうってね……

553: 2010/06/25(金) 21:48:34.16 ID:eYoOgUAO
でもね、ソイツは実はボクを見ていたワケじゃなかったんだよ…


そしてボクが動けなかったのもコイツがいたからじゃない…

西田「……ッッ!!」

背後に突然現れた尋常じゃない殺気に包まれ、ボクは動く事が出来なかったんだ…


西田「……ッ」」


ボクは恐る恐る、後ろを振り向いたよ……

そこにいたのはね……


勇次郎「…」


凄い怖い人だったんだよ

鬼なんかメじゃないくらい

555: 2010/06/25(金) 21:53:54.01 ID:eYoOgUAO
勇次郎「退けッ」

西田「!」


ボクはすぐにその人から離れたよ

自分でも驚くくらい素早い動きだった


勇次郎「…」

スタ……スタ…

そしてその人はゆっくりと魚の化物に近づいて行ったんだ



ガギエル「…!」

勇次郎「…にぃ」


男はそのまま化物の目の前まで歩き、化物に触れようとした……その時ッッ


バキュイィィンッ

勇次郎「…ッ」


西田「!?」


化物と男の間に何かが発生して、男の手が弾かれたんだよ

557: 2010/06/25(金) 21:58:21.45
まさか来るとはwwwwwww

558: 2010/06/25(金) 22:01:57.12 ID:eYoOgUAO
勇次郎「…ATフィールドか」

西田「……!」


ATフィールドッ!

ここでボクはようやく気付いたんだよ


間違いない、使徒だって……


勇次郎「…」ス…

ガギエル「……?」
西田「…?」


男が、使徒のATフィールドに両手で触れたんだ…


すると…


勇次郎「…シュッ」

バリバリバリバリッッッッ


ガギエル「!!?」

西田「~~~ッ!!?」


男がね…

素手でATフィールドを切り裂いたんだよ…

素手で…

562: 2010/06/25(金) 22:13:34.25 ID:eYoOgUAO
ガギエル「…!?……!!?」


使徒も驚いてたよ…

勇次郎「どうした、間合だぜ…?」

ガギエル「!!」

グアッ

西田「…!」


使徒が大口を開けたッ

男を呑み込む気だ!!
危ない!!


し、しかし…ッ!?

勇次郎「…邪魔するぜ」

西田「えッ………えええぇぇ~~ッッ!?」


男はまるで自分の家に帰るような感じで使徒の口の中に入って行ったんだ…

ガギエル「…!」

ばくんっ



うん…、喰われたよ

565: 2010/06/25(金) 22:24:24.14 ID:eYoOgUAO
ガギエル「…」

ゴボボ…

西田「…」


使徒はそのまま海に潜って行ったよ…


西田「…」


二分くらい経った時……

海が騒がしくなってきたんだ


ザバッ… ザババ…

西田「……?」


使徒が暴れているのか?


ザバババババババ…

ザババッ

西田「……? …??」

暴れ方が段々激しくなっていく……

と、次の瞬間ッ


カッ

西田「えっ」


チュドーンッッ


西田「オワッッッ!!」


海から大爆発が起こったんだ

567: 2010/06/25(金) 22:44:35.81 ID:eYoOgUAO
ザー………ッッ

西田「…」

飛沫の雨を被りながら海を見つめていると…あの男が上がって来たよ


ザバァッ

勇次郎「……」ズチャ

男はゆっくりとボクに近寄ってきた

西田「…ッッ」カチカチカチカチ


勇次郎「…よぉ」

西田「は、は、はいッ!?」


勇次郎「落としモンだぜ」

スッ

西田「えッ……え?」


男はなんと……使徒に持ってかれた釣竿を取り返して来てくれたンだよ…

569: 2010/06/25(金) 22:51:54.81 ID:eYoOgUAO
勇次郎「…堪能したぜ」

西田「…」


そう言って男は去っていったよ……


信じられる?

人間が素手で…


使徒を倒すなんて………

あのエヴァンゲリオンだって破れない事もあるATフィールドを素手で破るなんて……


信じられない話だけど、ボクは本当に見たんだよ…

570: 2010/06/25(金) 23:00:27.53 ID:eYoOgUAO
西田「実はね、今使ってる竿がそれなんだよ」


西田「ほら、ここに傷がついてるでしょ?多分、あの牙で傷つけられ……」


西田「ン~?お兄さん、信じてないでしょ?」

西田「いやいや信じてないってー!家族とおんなじ目してるもん!」


西田「…ハハ、正直ボクも夢を見た気分だよ……!でも、夢じゃないんだ」


……………



勇次郎「…ッきしッッ!!」


勇次郎「……チッ」

595: 2010/06/27(日) 12:51:07.22 ID:1dbF2.AO
………


「タブリス、ヘヴンズドアを開いたまでは良かったが、後一歩の所で阻止されたか…」

「もはやアダムや使徒の力は借りぬ。補完は我々自身の手で行う」


「だがその前に、一つ忘れてはならぬ事がある」


「碇ゲンドウ。我々を裏切り自ら補完を目論む男……」


「彼には氏を以て償ってもらおう」


………

596: 2010/06/27(日) 12:52:02.49 ID:1dbF2.AO
烈海王「……」モワァー


ビーッ ビーッ


烈海王「……む?使徒かッ!?…いや、しかし……使徒は全て倒した筈……ッ」


………


マヤ「MAGiへのハッキング、停止しました!!」

ミサト「さすが赤木博士ね。…でも、安心してる場合じゃないわ」

マヤ「…え?」


リツコ「MAGiへのハッキングだけで済むような生易しい連中じゃないって事よ」

マヤ「……つまり、次は……」

リツコ「ええ、実力行使で来るでしょうね」

597: 2010/06/27(日) 12:52:46.00 ID:1dbF2.AO
総理大臣官邸

波斗山「…」



内閣総理大臣

波斗山ユキオ



波斗山「……ワカった。戦自に連絡を……ネルフ本部の直接占拠を行え」

ガチャ


波斗山「………。まさか、ネルフがサードインパクトを起こそうとしていたとは……キール議長の言っていた通りだ」


波斗山「ヒトの敵はやはりヒト……か………ッ」


598: 2010/06/27(日) 12:55:53.92 ID:1dbF2.AO
戦自「……了解、これよりネルフ本部の制圧を行う」

戦自「始めるぞ、攻撃開始ッッ!!」


ドシュ ドシュ ドシュ…

ドッッゴオオォォン……!!!




ズズズ…ズンッ


烈海王「オワッッ!!…やはり、使徒かッ!?」

ネルフ職員「あ!烈老師!!」

烈海王「どうしたッッ!何があったッッ!!!」

ネルフ職員「戦略自衛隊が攻め込んで来ましたッッ!!」

烈海王「なんだとッッ!?戦自が何故ッッ!!」


ネルフ職員「ワカりませんッッ!パイロット達はエヴァで待機するよう命令が出ています!」

烈海王「ワカったッッ!すぐに向かうッッ!!」

599: 2010/06/27(日) 13:02:36.85 ID:1dbF2.AO
戦自「いたぞ!撃てッ」

ネルフ職員「皆、怯むな!!中国拳法の力、奴等に思い知らせてやるぞッ!!」

ネルフ職員「うおおーッ!!」

戦自「な、なんだ?あいつら逃げるどころか向かって来るぞ!?」

戦自「う、撃てッ!撃てッッ!!」


パパパパ…


…………


烈海王「銃声…ッ もはやここまで侵入して来ているとは……急がねばッッ!!」

600: 2010/06/27(日) 13:03:46.94 ID:1dbF2.AO
冬月「……やはり、最後の敵はヒトだったか」

ゲンドウ「ああ…」

ミサト「烈君とレイは?」

青葉「はい、初号機パイロットは戦自をなぎ倒しながら初号機の方へ向かっています!」

マヤ「四号機パイロットの居所は不明。捜索を続けます」

日向「各ブロックでは職員と戦自が戦闘を始めています!」

ミサト「映像を見る限りでは、互角に戦えてるようね」


冬月「……中国拳法か。まさか戦自と互角に戦えるとはな」

ゲンドウ「…」

601: 2010/06/27(日) 13:05:09.39 ID:1dbF2.AO
……
ゴポ ゴポ…

レイ「……」


レイ「沢山の私…………いえ、これはただの人形……」

レイ「魂の入ってない、私の形をしたただの人形…」


レイ「…」


レイ「ごめんなさい…、あなた達はもう……綾波レイになる事はない」

レイ「私はもう……代わりの利かない、本当のヒトになってしまったから……」


レイ「さようなら、前の私達。………私はもう人形じゃない」


レイ「私は…人間、綾波レイ」

620: 2010/06/27(日) 22:29:01.57 ID:1dbF2.AO
ミサト「アスカは!?」

マヤ「病室です、第4班が警護しています!」

ミサト「戦自との戦闘に巻き込まれたら危険ね。アスカは弐号機に乗せて」

日向「しかし、アスカは……」

ミサト「エヴァの中が一番安全なのよ。時間がないわ、急いで」

マヤ「了解ッッ」


ミサト「弐号機は地底湖に隠しておいて。すぐに見つかるけどここよりは安心よ」

日向「わかりましたッ」


冬月「今は互角に戦えてるようだが…」

ゲンドウ「所詮は付け焼き刃だ。限界はすぐ来る」

621: 2010/06/27(日) 22:30:03.07 ID:1dbF2.AO
パパパパンッ

ネルフ職員「ぅわッッ!!」

ネルフ職員「大丈夫か!」

戦自「こいつら……苦労かけさせやがって。これで終りだ」

カチャッ

ネルフ職員「!!」


烈海王「喝ァッッ!!!!!」


戦自「オワッ」


ネルフ職員「! 烈老師ッッ!!」

烈海王「邪ッッ!!」


ビシッ

戦自「ぐわッッ」ドサッ

烈海王「大丈夫かッッ!?」

ネルフ職員「大丈夫、かすり傷です!!」

ネルフ職員「老師は早く、初号機へッッ!」

烈海王「わかっているッ!君達も気を付けろよッッ!!」

622: 2010/06/27(日) 22:32:14.22 ID:1dbF2.AO
青葉「初号機パイロットはもう少しで格納庫に到着します!!」

ミサト「レイは?まだ見つからないの?」

マヤ「まだ捜索中です!!」

ミサト「一体何処に……」

ゲンドウ「…」


ゲンドウ「冬月先生」

冬月「…!」

ゲンドウ「後は頼みます」

冬月「わかっている、ユイ君に宜しくな…」

ゲンドウ「……」



冬月「(……会えるかどうかわからんけどな)」

623: 2010/06/27(日) 22:34:19.42 ID:1dbF2.AO
ネルフ職員トイレ



ジョボボボボ……

ゲンドウ「…」


ボボボボボ…ッ



ブルンッ ブルンッ

ゲンドウ「…!」

アダム「…」

ゲンドウ「ふ……この場所を選んで現れるとはな……」


ゲンドウ「…最も醜い部分がお好みというワケか……ッ」


627: 2010/06/27(日) 22:43:59.92 ID:1dbF2.AO
ジオフロント


戦自「地底湖の水深70にてエヴァンゲリオン弐号機を発見。これより攻撃を行う」

戦自「撃てッ」

┣¨┣¨┣¨┣¨ンッ



アスカ「…」コロ…コロ……


アスカ「パパとママ……何処に行ったの……?」


…ゴゴンッ


アスカ「…?」


ズドオオオォンッッ

アスカ「あうっ!?痛…ッ!」

アスカ「なに!?なになに!!?」


ゴゴン… ゴゴゴン……

アスカ「ひっ」

チュドドオォォンッッ

アスカ「いやあぁぁぁぁぁ!!!」グラッ

ゴツッ

アスカ「ITEッッ!!」

629: 2010/06/27(日) 22:48:27.48 ID:1dbF2.AO
アスカ「………え?……ここ何処?……エントリープラグ…弐号機の中?」


ゴゴンッ

アスカ「!」

チュドオォォンッ

アスカ「うあッッ!!な、何よ…?一体なんなのよ!!ミサト!?」


ミサト『アスカ!?』

アスカ「ミサト!使徒が現れたの!?」

ミサト『戻ったのアスカ!?戻ったのね?』

アスカ「戻ったって……何が?」

ミサト『良かった…。アスカ、状況を説明するからよく聞いて!!』

630: 2010/06/27(日) 22:50:21.76 ID:1dbF2.AO
アスカ「………つまり、あの戦自は敵なのね?」

ミサト『ええ、遠慮はいらないわ。思いっきりやっちゃいなさいッッ!!』

アスカ「了解!!」

ミサト『初号機もじきにそっちに行くわ!それまで頑張って!!』


アスカ「烈なんかいなくたって、戦自の一つや二つ、私一人で十分よッッ!!」


ザバババ……


戦自「! 出てくるぞッッ!!」

戦自「砲撃準備ッ!」


ザバアアン…

弐号機「…」ギラッ

アスカ「…お待たせ」

戦自「撃てーッッ!」

631: 2010/06/27(日) 22:52:18.74 ID:1dbF2.AO
┣¨┣¨┣¨┣¨ンッッッ


アスカ「そんなひょーろく弾が何よッッ!!」

バキュイィィィンッ

戦自「ッ!! に、 弐号機はまともに動けないのではなかったのか!?」


アスカ「こっちにはッ!ATフィールドがあるんだからッッ!!!」

戦自「~~~ッッ!!」

アスカ「うぅおりゃああぁぁぁッッ!!!!」

ぶんっ

戦自「じょ、情報が違……ッッ!!」


チュドドオォォンッッ!!!


アスカ「…さあ!次、来なさいッッ!!」


戦自「ケーブルだ!後ろのケーブルを狙えッッ!!」

632: 2010/06/27(日) 23:00:55.32 ID:1dbF2.AO
ドゴオォンッ

ブチッ

アスカ「!」

マヤ『アンビリカルケーブル切断ッッ!!』

日向『活動限界まであと5分ッ!!』


アスカ「…アンビリカルケーブルがなくったって……ッッ!」

アスカ「こっちには12000枚の特殊装甲とATフィールド!!オマケに中国拳法があるんだからッッ!!」


戦自「撃て!撃て!!」

アスカ「アンタ達なんかに敗けるワケないでしょッッッ!!」

戦自「があぁっ!
パ、パワーが違いすぎるッッ!!」


チュドオォォン………ッッ


633: 2010/06/27(日) 23:27:05.19 ID:1dbF2.AO
「弐号機と対峙した戦自は壊滅状態か」

「忌むべき存在のエヴァ……またも我々の妨げとなるか」

「やはり、毒は同じ毒をもって制すべきか……」



マヤ『上空に多数のATフィールドを確認!』

アスカ「上!?」


ゴオオオォォ……


量産機「…」


アスカ「エヴァシリーズ?……完成していたの?」

ミサト『アレがゼーレの……ッ』

634: 2010/06/27(日) 23:28:18.18 ID:1dbF2.AO
ミサト『アスカ、エヴァシリーズは全て破壊してッ!それを破壊したらサードインパクトは免れる筈よッ!』

アスカ「サードインパクト……?何がなんだかだけど……」


量産機「グフッ」

量産機「ガフッ」


アスカ「……残り3分半で9つのエヴァを破壊……か…」

アスカ「一匹につき20秒しかないじゃない……ッ」


ミサト『アスカ、これはあるヒトの言葉よ』

アスカ「…?」

ミサト『確かに今は逆境ッ!だがッッ!!天は志を持つ者をあえて逆境に置き、試すという……ッ!』

アスカ「……ッッッ」

ミサト『試されてるわよ、アスカッッ!!』

641: 2010/06/28(月) 07:48:40.65 ID:YsOiFcAO
弐号機「オオオオオオオオオ」


量産機「!?」

弐号機「オオオオオオオオ!!!」

ミサト『!』

マヤ『弐号機のシンクロ率、急上昇!!』


アスカ「ダヴァイッ(こいッッ)!!」

量産機「……ッッ!!」

マヤ『量産機、来ますッッ』

青葉『初号機パイロット、格納庫に到着しましたッ!」

ミサト『急いで出撃させてッッ!』

642: 2010/06/28(月) 07:49:50.19 ID:YsOiFcAO
アスカ「破ッッ!!」

ドゴッ

量産機「!!」

ガシッ

アスカ「こぉのッ!…ぅうおおおぉぉぉ………ッッ!!」

ミキッ… ベキッ… ベギギギ…

量産機「~~~ッッッ」


ベギベキボキッ

ブシューッ

マヤ『おぇっ…』


アスカ「エーストゥ!」

643: 2010/06/28(月) 07:50:44.22 ID:YsOiFcAO
グシャッ

量産機「」

アスカ「ツヴァーイト!!」


ゴキゴキ

量産機「」

アスカ「ドリーット!!」

マヤ『凄い……』

ミサト『これがアスカの本当の実力よ!』

青葉『初号機、出ます!!』


ガキーンッ

初号機「…」

烈海王「惣流ッ?惣流なのかッッ!?」

アスカ「遅かったじゃない、烈!」

烈海王「裏返ったかッッ!!今、援護するッ!!」

664: 2010/06/29(火) 07:03:09.05 ID:mZC4bUAO
冬月「本部内の状況は?」

日向「…押されています!職員達は退却を始めました!!」

冬月「やはりな……ここに来るのも時間の問題か」

ミサト「ここを抑えられたら全て終わりよ。皆、氏ぬ気で守るわよッッ」


青葉「……ん?」


青葉「…!? ま、待って下さい!本部内の戦自が……撤退していきますッ!!」

ミサト「え!?」


冬月「なんだと?」


………


戦自「後少しで制圧出来るのに、なんで撤退命令が出るんだ?」

戦自「サードインパクトを起こそうとしているのはネルフではなく、ゼーレらしい。首相直々の命令だ」

戦自「じゃあ俺達はサードインパクトを起こすのを手助けしていたってワケか!?」

665: 2010/06/29(火) 07:04:12.75 ID:mZC4bUAO
「何故だッッ!何故戦自が撤退をする!!?」

「波斗山が直接戦自に命令を出したようだ」

「波斗山め……何故我らを裏切った!?」

「いや、あの男に我らを敵に回すような度胸はあるまい」


「では何故だ?何故撤退をさせる?」


「そうせざるを得ない状況になったという事だろう」


「………! まさか……!?」


「………あの男に、我らの計画が知られてしまったようだな…」

「……ッ!忌々しい男め……ッッ!!」

666: 2010/06/29(火) 07:04:58.96 ID:mZC4bUAO
総理大臣官邸


波斗山「……戦自は撤退を始めた。…これでいいのか……?」


勇次郎「…オゥ」

波斗山「……君の噂はよく聞いていたが……まさかこうやって逢える時が来るとは…ッ」

勇次郎「…」

波斗山「しかし、何故君がゼーレの陰謀を知っていたのか……」

勇次郎「あの野郎から訊いたんだ」

波斗山「あの野郎…?」

勇次郎「入って来いッッッ」


ガチャ


加持「ども、お邪魔しますよ。波斗山ユキオ総理大臣」

667: 2010/06/29(火) 07:06:00.29 ID:mZC4bUAO
波斗山「! 君は確か…加持リョウジ……!」

加持「勇次郎さんはともかく、僕の名前まで覚えて頂けていたとは…光栄ですね」

波斗山「君はネルフを裏切り、始末されたと聞いていたが……ッ」


加持「ええ、確かに僕はあの日始末される筈でした。しかし、偶然そこで勇次郎さんが昼寝をしてましてね……助けて貰っちゃったんですよ」

勇次郎「…」

波斗山「……ッ」


加持「お陰で、こうやってあなたに会って真実を伝える事が出来た」


加持「…波斗山総理、あなたは世界を救ったんですよ」

波斗山「…ッッ!!」

勇次郎「人類補完計画……全ての弱者と一つになる事等、この俺が許すと思ったかッッ」

668: 2010/06/29(火) 07:07:05.58 ID:mZC4bUAO
勇次郎「………なぁ、波斗山」


波斗山「はッ はいッッ…?」


勇次郎「初めて人の言いなりになって役に立ったじゃねえか………クスクスクス」


波斗山「~~~」


……………


「本部の制圧は失敗、さらには我らの計画がオーガに知られてしまった。シナリオは滅茶苦茶だ」


「やはり我らは罪を背負い、生き続けねばならぬのか……それが我らの運命なのか…」


「こうなってしまってはやむを得ん……エヴァシリーズはまだ残っている。…あの男の働きに期待しよう」

「碇ゲンドウ……君だけが頼りだッ」



676: 2010/06/29(火) 10:25:20.85 ID:mZC4bUAO
ゴポ… ゴポポ…

ゲンドウ「……どういう事だ。ダミーシステムが……レイは何処だ?」

リツコ「司令、遅いご到着ですわね」

ゲンドウ「赤木博士……これは君がやったのか」


リツコ「正確には、レイが…ですけどね」

ゲンドウ「なに……!?」

……………


レイ「私は人間、綾波レイ…」


リツコ「……レイ、あなた変わったわね…」

レイ「! 赤木博士…」

リツコ「ここに、ダミーシステムを破壊するスイッチがあるわ。これを押せば綾波レイは本当にあなた一人になる」

レイ「…」

リツコ「押すか押さないかはあなたの自由、……どうする?」


678: 2010/06/29(火) 10:27:09.93 ID:mZC4bUAO
レイ「押します。それが私が彼女達に出来る、ただ一つの事」

リツコ「碇司令を裏切る事になるわよ?」

レイ「……司令が考えてる事は間違いだと気づいたんです。私は烈君やアスカと一緒にいて、本当に一つになる事を知りました」

リツコ「…」

レイ「司令がやろうとしているのは、ただの自己満足。ヒトの為ではありません」

リツコ「…それが、人間綾波レイとしての意思なのね」

レイ「はい」

スッ

レイ「…」

リツコ「さあ、早く押しなさい。上ではアスカが一人でエヴァシリーズと戦ってるわ」

レイ「……はい」

ゴポゴポ…


レイ「…さようなら」

ピッ

ゴゴゴゴゴゴ…


レイ「…!」ツツ…

レイ「涙…これが悲しい気持ち……」

679: 2010/06/29(火) 10:28:15.37 ID:mZC4bUAO
ゲンドウ「………」

リツコ「司令、レイは烈君の……中国4000年の歴史の力により本当の人間になってしまったのです。恐らくはリリスの魂も……」

ゲンドウ「中国拳法……中国拳法……何処まで私を邪魔すれば気が済むのだ」

ジャキッ

リツコ「!」

ゲンドウ「君……いや、お前達には失望した」


ゲンドウ「氏

リツコ「邪ッッ!!」

ビシッ
ゲンドウ「ぐッ!?石……ッ!?」


リツコ「つぶて投げですわ。烈君に教わったんです、痴漢対策にね……」


ゲンドウ「…ッッ!!」

リツコ「司令、計画は既にあの時から狂っていたのですよ。…あなたが烈君を初号機パイロットに選んだあの時から……」


ゲンドウ「~~ッ!……まだだ、まだ終わらん……!」

タッタッタ…


695: 2010/06/30(水) 08:33:22.96 ID:iQnLSIAO
烈海王・アスカ「破ァッ!!!」

量産機「!!」

ドグシャッ

アスカ「これで7つッッ!!」

量産機「…」

量産機「…」


烈海王「残るは2機かッ」

マヤ『弐号機、活動限界まで後30秒ッ!』

アスカ「ちっ」

烈海王「惣流、一度下が…


量産機「ウオッッ」」
ブンッッ

烈海王「ッッ!!」

アスカ「!」


696: 2010/06/30(水) 08:35:19.61 ID:iQnLSIAO
グオオオオッッ


ミサト『アスカ!危ないッッ!!』

アスカ「甘いッッ!!」

バキュイィィィンッ

量産機「!……」


アスカ「学習しないアホウナギ…


量産機「……」ニヤッ


ギュルルルッッ

烈海王「ッ!?」

ミサト『!!』


アスカ「ロンギヌスの槍ッッ!?」


697: 2010/06/30(水) 08:37:08.73 ID:iQnLSIAO
ズズズ…

アスカ「…!ATフィールドが破……ッッ!!」

烈海王「邪ッッ!!」

ガキンッ

量産機「!?」


マヤ『初号機のナイフがロンギヌスの槍を弾きましたッッ!!』


アスカ「烈ッッ!!」

烈海王「下がれ惣流ッ!後は私がやるッッ!!」

アスカ「~~ッ!…仕方ないわね、譲ってあげるわ!!」


マヤ『弐号機、下がりますッ』

724: 2010/07/01(木) 07:56:36.65 ID:4mAxi.AO
ゲンドウ「……計画は全て壊れた」


ゲンドウ「何故だ……私はただ、ユイに会いたかっただけだというのに…」


ゲンドウ「許さん……私達の再会を邪魔した者達…」


ゲンドウ「ユイに会えなくなったこの世界に、もはや未練はない……」


シンジ「…」シュコー シュコー


ゲンドウ「シンジ……お前には最期の役に立って貰おう」



ゲンドウ「……この、もう一つの初号機のコアとしてな」

725: 2010/07/01(木) 07:57:34.12 ID:4mAxi.AO
烈海王「噴ッッ!!」

量産機「!!」

グシャッ

ブシューッ…


マヤ『全てのエヴァシリーズの破壊に成功!』


ミサト『良かった……これでサードインパクトは免れたわ……』

烈海王「サードインパクト…?」

アスカ『ミサト、サードインパクトってどういう事か説明してよ』


ミサト『え……あぁ、そうね。じゃあ皆集まって……』



量産機「……」ピクッ

726: 2010/07/01(木) 08:05:07.28 ID:4mAxi.AO
ビーッ ビーッ

アスカ『!』

烈海王「何だッッ?」

ミサト『どうしたの!?』


マヤ『は、破壊した筈のエヴァシリーズが再起動を始めましたッッ!!』


量産機「……」ググググググ…


烈海王「…こ、これは……ッッ!!?」
アスカ『そんなのアリ!?』


量産機×9「……」にいぃ~


烈海王「~~~~~ッッ!!」

727: 2010/07/01(木) 08:05:56.66 ID:4mAxi.AO
量産機「ウオッッッ!!」

ミサト『烈君!!後ろッッ!!』


烈海王「はッ!!!」

バクンッ!!

烈海王「オワッッッ!!!!」


ズシィンッ

ブシューッ


マヤ『初号機の右足、切断されました!!』

量産機「…」モニュ… モニュ…

ミサト『た、食べてる…!?』


アスカ『ミサト!ケーブルの再接続早くッッ!』

729: 2010/07/01(木) 08:07:58.32 ID:4mAxi.AO
量産機「グフッ」
量産機「ガフッ」


烈海王「くッ……」

日向『初号機、囲まれましたッ!!』


量産機「…」ガシッ


ブチッ

烈海王「!!」


マヤ『さらにアンビリカルケーブル切断!!』

ミサト『マズイ、最悪だわ……ッ!』


烈海王「……ッ、ふ……片足でさらにはケーブルも切断された……」

グググ…


青葉『初号機、起き上がります!』


量産機「……」

烈海王「面白いッッ!!私と貴様達ではこれぐらいのハンデでやっと公平ッッ!!」

量産機「……!?」

烈海王「ようやくまともな闘いが出来るという事だなッッ!!来いッッ!!!」

745: 2010/07/02(金) 20:36:36.55 ID:UbMKqIAO
量産機「ウオォッッ!!」

烈海王「鈍いッ!!噴ッッ!!」

ドグシャッ

量産機「……ッ」ブシューッ


烈海王「栄巣斗ッッ!!!」

量産機「グオオッ!!!」


ミサト『烈君、左よッッ!!』


烈海王「!! 邪ッッ!!」

ドスッ
量産機「」


ブシューッ


烈海王「津倍斗ッッッッ!!」


アスカ『やるわね……』


烈海王「再起動するならば二度と出来ぬよう、プラグを完全破壊してくれるッッ!!」


747: 2010/07/02(金) 20:37:53.63 ID:UbMKqIAO
マヤ『弐号機、アンビリカルケーブル再接続完了!!』


アスカ『良しッ!出るわッッ』


…………


烈海王「斗ッ!!!」

ガシッ

量産機「ッ」


烈海王「……!!!」

ググググググ…

量産機「~~~~~~~」


ゴギバギッ
量産機「」


烈海王「怒李意斗ッッ!!」


ミサト『圧倒的じゃない………ッ!』


量産機「……!」バサッ


烈海王「むッッ!!空に……ッ」

748: 2010/07/02(金) 20:39:06.79 ID:UbMKqIAO
量産機×6「邪ッッッッ」

ブンッッッ


烈海王「!!!」


ミサト『マズイ、片足じゃあの槍を避ける事は……ッ!!』

グオオオオオ…



烈海王(三戦……ッッ あの槍の雨を防げるかッッ!?)



ズシンッ


アスカ「なーにやってんの!!」

烈海王「!! 惣流ッッ!!」


マヤ『弐号機、デュアルヌンチャク装備!!』


アスカ「フンフンフンフンフンッッ!!」

カンカンカンカンカンカンカンカンッ



マヤ『弾きましたッッ!!』


量産機「~~~~~~~~!!?」

749: 2010/07/02(金) 20:39:53.21 ID:UbMKqIAO
量産機「……!………ッッ」


烈海王「扱いの難しいヌンチャクをこうまで巧みに扱うとは……ッッ!!!」


アスカ「フフン……」ヒュヒュヒュヒュヒュヒュンッ


アスカ「どんなモンよッ!」ガキーンッ



烈海王「やはり君は天才だッッ(やはり君は天才だッッ)」

アスカ「あったり前よ!!」


量産機「……」バサッ バサッ… スタッ


日向『エヴァシリーズ、再び降下!!』


烈海王「奴等に残された手は肉弾戦か…」

アスカ「さっさと終わらせるわよ、烈ッッ!!」

烈海王「応ッッ」


750: 2010/07/02(金) 20:40:46.53
アスカ完全にバキ化したwwwwww

754: 2010/07/02(金) 20:55:55.36 ID:UbMKqIAO
ミサト「良かった、今度こそエヴァシリーズを殲滅出来るわね……!」


レイ「葛城三佐ッ」

ミサト「レイ、今まで何処に行ってたの!?」

レイ「すみません…、四号機の方は?」

ミサト「出撃準備は出来てるわ。…でも、今から出ても遅いかも」

レイ「え…?」


烈海王『喝ァッ!!!』
グチャッ

アスカ『うおおおぉッッ!!』
ビリビリビリッ


レイ「烈君、アスカ……」


ミサト「あの二人が片付けちゃってるからね」

759: 2010/07/03(土) 10:10:00.47 ID:4E0NG.AO
アスカ「残り、一つッッ!!」

烈海王「これで終りだッッ!!!」


量産機「……ッ」


ビーッ ビーッ


レイ『!』

ミサト『え!?』


日向『こ、これは!?』


アスカ「なによ、どうしたの!?」


烈海王「……!?」

青葉『パ、パターン青!!使徒です!!』

ミサト『ええっ!?』

レイ『…!』


アスカ「ど、どういう事!?何処にいるのよ!!?」

760: 2010/07/03(土) 10:11:05.17 ID:4E0NG.AO
ズシンッ ズシンッ


烈海王「……!?あ、あれは…?」


アスカ「…!?」

量産機「……!」


ズシンッ ズシンッ ズシンッ

冬月『…! あれはまさか……!』

ミサト『黒い……初号機!?』


アスカ「なによ……あのエヴァが使徒なの?」

烈海王「…ッッ」


黒初号機「…」


アスカ「…いきなり現れて……なんなのよ」


ミサト『……本当に使徒なの?』


マヤ『あのエヴァからは生体反応が二つあります……その内の一つが使徒と思われます』

761: 2010/07/03(土) 10:13:12.68 ID:4E0NG.AO
量産機「……ウオッ!!」

黒初号機「…!」


アスカ「!」

烈海王「!!」


マヤ『エヴァシリーズが使徒に襲いかかりましたッ』

ミサト『標的を変えた?』


バキュイィィィンッ

量産機「~~~ッ」

烈海王「ATフィールドッ」

アスカ「……パイロット!いるなら返事しなさいよ!!」



『……そう怒鳴らなくとも聞こえている。セカンドチルドレン』


アスカ「…え?」

烈海王「その声は……碇司令ッッ!?」

ゲンドウ『その通りだ』


ミサト『~~~~!?』

762: 2010/07/03(土) 10:15:12.98 ID:4E0NG.AO
ミサト「司令!?司令が何故エヴァに……?」

冬月「……碇、まさかお前は…」


ゲンドウ『私の望んだシナリオは全て滅茶苦茶にされてしまった。ユイに会えなくなったこの世界に最早未練はない……』

烈海王『……ッ』


ゲンドウ『私の計画を邪魔した者は許さん。それに手を貸した者達も同罪だ……だから、この初号機の予備として開発されたエヴァを使い、お前達を始末する』

アスカ『計画ですって?……それじゃあ、サードインパクトを起こそうとしてたのは……』


ゲンドウ『そうだ、私だ』


烈海王『……キサマッッ』


763: 2010/07/03(土) 10:15:44.78 ID:4E0NG.AO
量産機「ウオッ!!」

ゲンドウ「…このエヴァもサードインパクトを引き起こす為に造られたエヴァだが……一機残った所で何の意味もない」

ガシッ
量産機「グェッ」


ゲンドウ「お前の持っている永久機関……頂くぞ」


黒初号機「…」ガパ…

量産機「……ッッ」


ぞぶっ

アスカ「!」

烈海王「ッ!!」


量産機「~~~~ッッ」

766: 2010/07/03(土) 12:38:11.12 ID:4E0NG.AO
ミサト『烈君、アスカ!攻撃して!!』

アスカ「え?でも……」

烈海王「惣流ッ、碇司令こそ全ての黒幕ッ!!躊躇するなッッ」


アスカ「…わ、わかってるわよ!!行くわよ、烈ッッ!!」


黒初号機「モニュ……ガプ…モニュ…モニュ…」

ゲンドウ「…来るか、中国拳法……全ての元凶め」


アスカ「おりゃあああぁ!!!」ブンッ

烈海王「邪ッッ」ビシュッ


ゲンドウ「無駄だ、ダミープラグには勝てんよ」

黒初号機「!」ギラッ

バキュイィィィンッ


烈海王「!?」

アスカ「エ、ATフィールド!?」

烈海王「馬鹿なッッ!惣流のATフィールド投げと私の投擲を同時に防ぐなどッッッ!」


マヤ『使徒から二重のATフィールドを確認しました!』

ミサト『二重!?』


ゲンドウ「…そう、この初号機が持つATフィールド……そして私のアソコに宿るアダムのATフィールドが私を守っているのだ」

767: 2010/07/03(土) 12:54:10.68 ID:4E0NG.AO
ミサト「アダムが体内に…!?」

リツコ「そうよ、あの人はもう、ヒトじゃない」

ミサト「リツコ!」

レイ「赤木博士…」

リツコ「あれは使徒、第一使徒アダムよッ」


ゲンドウ『赤木博士……ついに私を使徒呼ばわりするか』


リツコ「ミサト、あの二重のATフィールドは恐らく、烈君とアスカのユニゾンキックでも破る事は出来ないわ」

ミサト「じゃあ……どうするのよ?」


リツコ「レイの出番よ」

レイ「!」


ミサト「エヴァ三機で挑めばフィールドも中和出来るってワケ?」

リツコ「違うわ、レイには四号機に乗ってアレを取りに行ってもらうわ」

レイ「…アレ?」


リツコ「リリスに刺さっているロンギヌスの槍よ」

768: 2010/07/03(土) 13:08:45.94 ID:4E0NG.AO
ゲンドウ「ロンギヌスの槍か……確かに、オリジナルの槍ならばこのATフィールドも貫通出来るかもしれんな」


烈海王「レイさんッッ!!奴を倒すにはそれしかありませんッッ!!!」

アスカ「アイツは私達が押さえておくから、早くッ!!」


レイ『烈君…アスカ……、わかったわ。葛城三佐、四号機出撃します』


ミサト『ええ、頼んだわよ。レイ!!』


ゲンドウ「レイまで私を裏切ったか……周りは敵だらけ………ふふふ…昔を思い出すな………ユイと出会う前の頃を…」

776: 2010/07/03(土) 23:03:28.62 ID:4E0NG.AO
マヤ『初号機、活動限界まで後一分を切りました!』


烈海王「くッッ」

アスカ「烈、下がりなさいよ!司令は私が相手するからッッ」

烈海王「いや、この脚では格納庫に着くまでに一分以上かかる……ッ」


ゲンドウ「…」ニヤリ


烈海王「惣流、君が下がるんだッッ」


アスカ「………はあ?」

烈海王「動けるギリギリまで私があの初号機の相手をするッ !! 君は私が倒された後奴の相手をして時間を稼ぐんだッッ!!」

アスカ「ち……ちょっと、アンタが動けなくなったらどうするのよ!?あの初号機に潰されちゃうのよ?」

777: 2010/07/03(土) 23:06:08.40 ID:4E0NG.AO
烈海王「ワカっているッッ!!だが心配はいらんッッ なんとかなるッッ!!」

アスカ「なんとかって……」


烈海王「早く下がれッッ!!コイツをレイさんの元へ行かせてはならんッ!」」


アスカ「………わかったわ、氏ぬんじゃないわよ!」



ゲンドウ「君一人でこの初号機の相手をする気か」

烈海王「応ッッ」


ゲンドウ「面白い、君のお得意の中国拳法……この初号機に届くかどうか試してみろ」

烈海王「……貴様ッッ」


ゲンドウ「さあ、存分に叩き尽くし給えッッッッ」

791: 2010/07/04(日) 12:36:05.26 ID:KVwxd2AO
烈海王「オオオオオオオッッッッ」

バキュインッ バキュインッ バキュインッ


ゲンドウ「どうした中国拳法、その程度か」

烈海王「……ッ」


ミサト『やっぱり一人じゃ…』

リツコ『打突の要である脚のバネが殺されているのよ。あれじゃただ叩いてるだけ、フィールドは破れないわ』


マヤ『活動限界まで後10秒!』


烈海王「……!」

ゲンドウ「…終わったな」

792: 2010/07/04(日) 12:37:24.87 ID:KVwxd2AO
黒初号機「…!」ギラッ

ガシッ

烈海王「ッッ!!ぐッ……」

初号機「…ッ!」


ゲンドウ「ユイ、少し大人しくしてもらう」

マヤ『初号機、活動限界ですッッ』


初号機「!…………………」カクン

ゲンドウ「…」ニヤリ

ミサト『急いでプラグを射出させて!!』

マヤ『了解!エントリープラグ強制射出!!』


プシュッ ボンッ


ゲンドウ「…おっと」

ガシッ
烈海王「……!」


ミサト『!』

マヤ『駄目です!使徒に掴まれましたッッ!!』

793: 2010/07/04(日) 12:38:36.92 ID:KVwxd2AO
グググ… メキメキメキッ…

烈海王「~~~~」

ゲンドウ「ふふ…」


ミサト『司令!止めて下さいッッ!!』

ゲンドウ「私に言われても困る…ダミープラグが勝手にやっている事だからな」

ミキミキッ ベギギッ…

日向『エントリープラグが破壊されますッッ!!』

リツコ『烈君ッッ!!』


烈海王「~~~ッ、……ここまでかッッ 惣流ッッ!!後は任せたぞッッ!!!」
ビギギギ…ッ


ドグシャッ


ブシューッ


ミサト『…………!!』

795: 2010/07/04(日) 12:52:57.83 ID:KVwxd2AO
アスカ「なによ今の音…………ミサト、烈はどうなったの?」

ミサト『………烈君はプラグごと握り潰されたわ。生きてるかどうかもわからない』

アスカ「…!」

ミサト『それよりアスカ、使徒が来るわよ!烈君の犠牲を無駄にしないでッッ!!』


アスカ「わかってるわよ!!」


ズシンッ ズシンッ


黒初号機「…」

アスカ「よくも烈をやってくれたわね!!」

ゲンドウ「…セカンド、今まで大した活躍が出来なかった君に私を止められると思うか」

アスカ「…ッ」

808: 2010/07/05(月) 07:20:37.21 ID:5zw6HkAO
ターミナルドグマ


レイ「四号機、ターミナルドグマに到着しました」

ミサト『急いでレイ、アスカも長くは持たないわッ』


レイ「了解。……烈君は?」

ミサト『やられたわ。生氏は不明よ』


レイ「……」


…………


アスカ「なんでサードインパクトを起こそうとしたのよ!?私達はなんの為に使徒と戦ってたのよ?」

ゲンドウ「使徒ではなくヒトの手でサードインパクトを起こし、人類全てを一つの個体へと進化させる。それが我々の計画だった」


809: 2010/07/05(月) 07:21:40.09 ID:5zw6HkAO
アスカ「個体ですって?」

ゲンドウ「そうだ。ヒトの形を捨て、全てが一つになれば、争いも憎しみも哀しみも無くなる……理想的な世界だよ」

アスカ「……ッ」


ゲンドウ「君なら理解出来ると思うが」

アスカ「冗談じゃないわ!アンタ達の勝手な妄想に人類全体を巻き込むんじゃないわよッッ!!」


ゲンドウ「………。まあ、その計画も全て、あの烈に滅茶苦茶にされたのだがな」


ゲンドウ「さぁ、そろそろ其処を退いてもらおうか」

アスカ「…ふざけんじゃないわよ……そんなのにならなくったって人間は一つになれるんだから……ッ」

ゲンドウ「…」



アスカ「そうでしょッ!烈ッッ!!」

810: 2010/07/05(月) 07:22:21.51 ID:5zw6HkAO
グッ… ズボッ


レイ「槍を引き抜きました。上に上がります」


リリス「…」ドロッ

レイ「!? リリスが……溶けた?」


リツコ『…リリスの魂はもう、何処にもない。抜け殻は存在する意味はないと言う事かしら』


レイ「……残る使徒は本当に一つ」

リツコ『そう、残るはアダムだけよ。レイ』


マヤ『弐号機、アンビリカルケーブル切断!』

レイ「!」

ミサト『レイ!早く戻って!!』

レイ「…はい!」

リツコ『レイ、全てを終わらせるのよ』

815: 2010/07/05(月) 12:14:01.34 ID:5zw6HkAO
黒初号機『ウオォッ』

ガシッ

アスカ『あうっ!』
ギュウウウゥ…


ミサト「ヤバい、掴まれた!!」


アスカ『こ……のぉっ!!』

マヤ「弐号機、活動限界まで後30秒!」

リツコ「マズいわ、アスカまで殺られる…ッ」

ミサト「四号機はまだなの!?」

日向「地上に出るまで早くても一分はかかります!」

ミサト「……ッッ!!」


青葉「!? …弐号機と使徒の近くに生体反応を確認!」

リツコ「なんですって?」


816: 2010/07/05(月) 12:17:16.59 ID:5zw6HkAO
ミサト「逃げ遅れた職員!?」


青葉「ワカりません!今、映像に出しますッッ!!」


ヴィィン


勇次郎『…』


ミサト「……誰?職員じゃない…」


リツコ「! …あ、あの男は……ッッ」



ギュウウゥゥ…

アスカ「ぐッ………苦し……」


ゲンドウ「ふふ……………ん?」


勇次郎「…」

817: 2010/07/05(月) 12:22:28.66 ID:5zw6HkAO
ゲンドウ「あの男………?」

弐号機「ッ………」カクン


マヤ『弐号機、活動停止!』


黒初号機「…」ポイッ

ズシンッ



勇次郎「…アレがエヴァンゲリオンか……生で視るのは初めてだぜ」


黒初号機「!」


青葉『使徒が男を発見しましたッッ!!』

冬月『あの男はまさか……!?』



ゲンドウ「範馬……勇次郎…!?」

818: 2010/07/05(月) 12:28:17.37 ID:5zw6HkAO
勇次郎「…」にいぃ~


黒初号機「!……ウオオオオオ!!!」


冬月『地上最強の生物、範馬勇次郎……ッ』

リツコ『まさか、戦の匂いを嗅ぎ付けてここに……!?』


ミサト『地上最強の生物……?』



ゲンドウ「ふ……老人達が危惧していた野獣が現れたか……」

勇次郎「…」


ゲンドウ「地上最強といえど所詮人間。この初号機の相手にはならん……事のついでに始末してくれよう」


819: 2010/07/05(月) 12:36:30.74 ID:5zw6HkAO
勇次郎「ヤル気満々じゃねえか…………だが…」ズチャ


黒初号機「…?」


勇次郎「先約が入ってたようだな」



ガキーンッ

四号機「…」


日向『四号機、地上に出ましたッッ!!』

ミサト『間に合ったッ!』

リツコ『彼が現れたお陰ね』


ゲンドウ「…レイ」

レイ「…目標確認」

ゲンドウ「このような形でアダムとリリスが対峙するとはな」

レイ「私はリリスではありません。人間、綾波レイです」
グググ…

マヤ『四号機、投擲体勢に入ります!』

821: 2010/07/05(月) 12:42:44.40 ID:5zw6HkAO
ゲンドウ「その槍で私を滅ぼす気か」

レイ「はい」


ゲンドウ「ふ……出来るワケがない」

レイ「…出来ます。今、見せてあげます」
グググ…

ゲンドウ「いや、出来ぬさ……コレを見てみるといい」


レイ「…?」


シンジ「…」


レイ「彼は……ッ」

ミサト『シンジ君!?』


ゲンドウ「そうだ。参号機暴走事件の被害者であり私の息子…シンジだよ」


リツコ『植物状態のシンジ君をコアに……』

マヤ『不潔…ッ』

822: 2010/07/05(月) 12:54:54.03 ID:5zw6HkAO
ゲンドウ「お前がその槍を使えばシンジも氏ぬ」

レイ「…ッ」

ゲンドウ「私の息子、だ。レイ…お前に私達親子を消せるのか?」


冬月『碇…ッ!自分の息子を……ユイ君の息子を盾に…!』

リツコ『堕ちたわね…』


ゲンドウ「ふ……外野は黙っていて貰おう」

ズシンッ ズシンッ


日向『使徒が四号機に近づいて行きますッ!』

ミサト『レイッ!』

823: 2010/07/05(月) 13:01:55.66 ID:5zw6HkAO
レイ「……………」

勇次郎「…」


レイ「……碇司令」

ゲンドウ「……?」


レイ「あなたの優しさは忘れない……」

ゲンドウ「!!!レイ…

レイ「さようなら」


四号機「ウオオオオオッ!!!」

ブンッ


マヤ『四号機、ロンギヌスの槍を投擲!!』


ギュオオオオオッ


ゲンドウ「~~~ッッ!!お前が生まれたのは誰のお陰だッッ!誰がお前をここまで育てたッッ!!」

黒初号機「!」

バシュイイィッ


青葉『使徒、二重のATフィールドを展開!!』


冬月『……勝ったな』

リツコ『ええ』

824: 2010/07/05(月) 13:07:36.49 ID:5zw6HkAO
ゲンドウ「オリジナルといえ、アダムのATフィールドを貫通させる事は出来……ッッ


ズボッ


ゲンドウ「………ッッ!!」


ズドスッ


ミサト『~~~ッッ』

レイ「……ッッ」



勇次郎「クスクス……ATフィールドなど所詮は女子供の護身技ッッ!!…大の男が使う代物じゃねェ……」


ゲンドウ「ミギャアアァァァァァァ!!!!」


チュドーンッ


マヤ『使徒殲滅!!』

ミサト『おっしゃあー!!』

831: 2010/07/06(火) 07:53:59.76 ID:8HOezsAO
…………

烈海王「……ッッ」


烈海王「……~~~ッッ!」


烈海王「~~~~ッッッ」


『調子に乗りやがって…』


烈海王「ッッうわああああぁぁッッ!!」ガバッ


アスカ「!?」

レイ「!!?」


烈海王「破ッ 破ッ 破ッ……」

レイ「烈君ッ」

アスカ「烈ッッ!!」

832: 2010/07/06(火) 07:54:46.47 ID:8HOezsAO
烈海王「……惣流……レイさんッ」

レイ「良かった、目が覚めて…」

アスカ「アンタ、1週間も寝てたのよ」

烈海王「1週間………そんなに…」


アスカ「………」

レイ「……烈君」チラ

烈海王「ん……? オワッ!!これはッ、右足が……!!?」


アスカ「あの初号機の戦いの後、アンタのプラグを回収したのよ。でも中はグシャグシャで…」

烈海王「…」


レイ「烈君をプラグから出そうとしたんだけど右足が挟まってて出れなかったの。それで足を……」

833: 2010/07/06(火) 07:55:34.54 ID:8HOezsAO
烈海王「そうですか……」

アスカ「でも、生きてて良かったじゃない。生命力の高さに感心するわ」

烈海王「うむ……そうだなッ」

レイ「…司令は私が倒したわ」

烈海王「そうですか……間に合って良かった」


烈海王「…司令がいなくなったネルフはどうなるんです?」

アスカ「ネルフは残るわ。世界の治安を守る組織としてね」

レイ「サードインパクトを陰で起こそうとしていたゼーレも姿を消したわ」


烈海王「ゼーレ……?そんな組織があったのですか」


アスカ「司令の計画に加担していたリツコと副司令は事情聴衆を受けてるみたい。ミサトの話じゃすぐ戻ってこれるみたいだけど」

834: 2010/07/06(火) 07:56:10.82 ID:8HOezsAO
烈海王「ではそれまでネルフ本部を指揮する者は…?」

レイ「司令の代わりの人は支部から来るみたい。副司令は……

アスカ「なんと、ミサトよ」

烈海王「ミサトさんが副司令ッッ」

レイ「冬月副司令が戻るまでの間だけど」

烈海王「………」

アスカ「…あ、今、大丈夫かって思ったでしょ」

烈海王「……ッ、そのような事はないッ」

………


ミサト「へぶしっ」

マヤ「大丈夫ですか?」

835: 2010/07/06(火) 07:57:06.28 ID:8HOezsAO
ミサト「うー……誰か噂してんのかしら。罪な女よねぇ」

加持「なんだ、風邪か?」

ミサト「違うわよ、なんかむずっと…………ッッ!!」

加持「よッ」

ミサト「加持君!?生きて……!」

加持「すまない、心配か

バッチィィンッッッ


マヤ「ッッ!!」

加持「~~~~!!?」

ミサト「……生きてんならさっさと連絡しなさいよ!!」

加持「い、いきなりビンタはないだろ」

ミサト「ビンタじゃない、鞭打よ」


836: 2010/07/06(火) 07:59:12.83 ID:8HOezsAO
アスカ「ネルフも新しくなるから、パイロットを辞める事も出来るみたいよ」

烈海王「…本当か?」

アスカ「初号機と弐号機は度重なる使徒との戦いでボロボロ、永久凍結させるらしいわ」


烈海王「凍結…か」

レイ「…烈君、私はパイロットを降りるわ」

烈海王「レイさん…」

レイ「普通の学生として、生活する」

烈海王「……そうですか。うん、それがいいッ」

アスカ「私は残るわ、四号機に乗ってこの日本を守ってあげるわッ」

烈海王「四号機か…シンクロ出来るのか?」

アスカ「私を誰だと思ってんのよ、…ミサトにはもう伝えてあるから今頃、赤く塗られてるでしょうね」

837: 2010/07/06(火) 08:02:29.79 ID:8HOezsAO
レイ「烈君はどうするの?」

烈海王「私ですか……」


烈海王「……」

アスカ「まあ、すぐ決めなくちゃいけないワケじゃないから、ゆっくり考えなさいよ」

烈海王「……そうだなッ………ちょっと失礼、トイレに」

レイ「…手、貸す?」

烈海王「いえ、大丈夫です。この状態に慣れねばなりませんから」

レイ「…そう」

アスカ「あーあ、ファーストのご厚意を無駄にしちゃって」

烈海王「!…ッ」カアァ…



アスカ「…じゃ、烈が戻ってくるまでにアレを用意しておきましょ」

レイ「そうね」

838: 2010/07/06(火) 08:14:45.85 ID:8HOezsAO
ジョロロロ……

烈海王(くッ……中々難しいモノだな……)


ジョッ ジョボボボボボボッ


烈海王「……」チラ


ジョボボボボボボ…

勇次郎「アララ…」

烈海王「……オ………オーガ………」

勇次郎「よう」ブルンッ ブルンッ


烈海王「な……何故此処に……」

勇次郎「…クスッ……おいおい、便所なんか誰だって入るだろうよ…」


839: 2010/07/06(火) 08:17:54.33 ID:8HOezsAO
烈海王「そうではないッッ!!何故病院にいるのかと訊いているッッッ」

勇次郎「おいおい…せっかくお見舞いに来てやったっていうのによ……」

烈海王(お見………舞い……ッ?)


勇次郎「片足になって項垂れてるんじゃねえかと思ってよ…」ギワ…

烈海王「~~ッ」


勇次郎「魔拳烈海王は氏んだんじゃねえかと心配したが…その顔じゃ大丈夫そうだな……」ズチャ

烈海王「破ッッ!!」

グラッ
烈海王「オワッ」


パシッ
勇次郎「クスクス……安心したぜ」

烈海王「……ッッ」

勇次郎「元気になったら遊ぼうぜ……じゃあな」

ザッ


烈海王「………オーガ……ッ!」

850: 2010/07/07(水) 10:27:08.52 ID:9kEQDEAO
ガラッ

烈海王「……」

アスカ「……?どうしたのよ?」

烈海王「…いや」


レイ「烈君、コレ」

烈海王「……ん?コレは……」


アスカ「私とファーストで作った特製弁当よ!」

烈海王「弁当…ッ」

レイ「アスカ」

アスカ「なによ、ファースト」

レイ「私はもうパイロットじゃないから、その呼び方は止めてって言ったわ」

アスカ「…うぐ」

レイ「私は、綾波レイ」

アスカ「…わかったわよ。レ……レイ」

烈海王「プッ」

アスカ「…なによ」ギロッ

烈海王「いや失敬」

851: 2010/07/07(水) 10:27:45.66 ID:9kEQDEAO
レイ「それと、お弁当は殆ど私が作った筈よ」

アスカ「……はいはいそうでした!私が作ったのはま~っくろな卵焼きだけよ!」


烈海王「ふふ……では頂きましょう…」


モニュ… ソボ… カプ… メリリッ ミキッ…


……………

烈海王「……ふう」

アスカ「…全部食べたの。私の奴は残しても良かったのに」

烈海王「ウマかったさ、もっと勉強すればもっとウマくなるぞ」

アスカ「…そ、そう」

レイ「……照れてるの?」

アスカ「照れてないわよ。何よ、まさか妬いてんの?」

レイ「…妬いてなんかいないわ」

852: 2010/07/07(水) 10:28:41.89 ID:9kEQDEAO
烈海王「…惣流、レイさ…

アスカ「嘘、妬いてるでしょ。顔に出てるわよ?」

レイ「妬いてないわ。照れ臭いからって私に絡まないで」

アスカ「あ、アタシがなんで料理誉められただけで照れなくちゃならないのよ!?」

レイ「素が出てるわ。図星ね」

烈海王「あの……レイさん、惣流………

アスカ「うるさいわね!自分が誉められなかったからって因縁つけてくるんじゃないわよ!」

レイ「因縁なんか


烈海王「喝ァッッッ!!!」


レイ「ッ」

アスカ「オワッ」

853: 2010/07/07(水) 10:30:26.73 ID:9kEQDEAO
烈海王「レイさん、惣流。私は決めました……パイロットを降ります」

レイ「…」

アスカ「………そう、か。 寂しくなるわね」


烈海王「私がエヴァに乗っていたのは使徒を倒す為ッッ その使徒も全滅させ、目標は果たされたッ」

レイ「パイロットを辞めた後は……どうするの?」


烈海王「……倒すべき男がいる…」

アスカ「…男?」


烈海王「その男を倒す為、私はまた修業の身に戻りますッ」

レイ「……でも」


烈海王「レイさん……失ったのではありません。この足は……………得たのです」


レイ「得た…?」

烈海王「そうッッ!!片足という個性(オリジナル)ッッ!!」

アスカ(…ホントにバカね)


854: 2010/07/07(水) 10:32:04.02 ID:9kEQDEAO
烈海王「魔拳烈海王は今、第2の人生を歩み始めるのですッッッ」

レイ「……烈君らしい」

アスカ「あんまり無茶するんじゃないわよ。その男がどんだけ強いか知らないけど」

烈海王「……ああッ、アリガトウ…ッ」


レイ「……烈君、食後のデザートがあるわ」

烈海王「デザート……?………!まさかッ」

アスカ「そ。そのまさかよ」


ごそごそ

855: 2010/07/07(水) 10:33:46.19 ID:9kEQDEAO
アスカ「烈の、そして私達の新たな一歩を祝してッ」


ゴトッ

烈海王「…!?」

アスカ「20キロの水にッ」


レイ「6キロの果糖…」サラサラサラサラ…

烈海王「~~~~ッ」


アスカ「私とレイの想いを込めてッ」じゃぶじゃぶ…


レイ「…はい、26キロの砂糖水」スッ


烈海王「……ッッッ!?」



860: 2010/07/07(水) 10:52:11.23 ID:9kEQDEAO
アスカ「私とレイはジュースがあるから、これで乾杯しましょ」

烈海王「……2倍かッッッ」


レイ「烈君ならこれくらいは飲めると思って…」

烈海王「~~~~」


アスカ「じゃ、行くわよ!私達の新たな一歩を祝して!!」

レイ「乾杯」

烈海王「………か、乾杯ッッ」


キンッ キンッ ガッ

アスカ「…」ゴクゴク

レイ「…」ゴクゴク


烈海王(26キロの……砂糖水ッッッ)


烈海王(下手をしたらコレで氏ぬのではないか……?……いやッッ!!)


烈海王(相手は地上最強の生物ッッ!!26キロ程度の砂糖水が飲めなくてどうするッッ!?)


烈海王(行くぞッッ 飲むぞッッ!!)ガッ


ダプッ…


烈海王「……ッッ」

烈海王(さすがに……多いな……ッッッ)

864: 2010/07/07(水) 11:20:10.89 ID:9kEQDEAO
烈海王「……」スゥー…

アスカ「…?」


烈海王「呼ッッ!!!」

レイ「ッ」


ガシッ


ゴブオッ ゴブオッ ゴブオッ ゴブオッ……!!


アスカ「の、飲んでる……ッ」

レイ「烈君、飲み干して……一滴も溢さず………ッ」

烈海王「~~~~!!」

ゴブオッ ゴブオッ ゴブオッ


烈海王「……ぐぶッッ!!」


アスカ「烈!まだ半分も減ってないわよ!」

烈海王(ワカっているッッ しかし…甘いッッ!!とろけそうな程甘いッッ!!)

ゴブオッ ゴブオッ ゴブオッ

…………………

865: 2010/07/07(水) 11:23:16.91 ID:9kEQDEAO
コツコツコツ…
ミサト「烈君、大丈夫かしら」


マヤ「確か病室はここを曲が……」


シュー シュー

ミサト「……アレね」

加持「おいおい、なんだありゃ?」

マヤ「あの煙はレイの時の…!」

ミサト「…という事は烈君は目が覚めているって事ね」

マヤ「……そして………」


ミサト「ええ、間違いない。人体にスゴい事が起きようとしているッッ」


加持「……スゴい事?」


ガラッ

もわあっ

加持「うおっ」

シュー シュー

ミサト「指先さえ見えないわね」

アスカ「その声はミサト?」

ミサト「アスカ、これは烈君が?」

アスカ「そうよ、あの時と同じ……」

レイ「私が生まれ変わったあの時と……」

875: 2010/07/07(水) 22:13:42.43 ID:9kEQDEAO
この霧の中で……


私は夢を見ていた……ッ


都内にあるボクシングジムに入る私…


汗とワセリンの匂い……ッ

規則正しく聞こえる渇いた音…ッ


私はそこの会長らしき人に声を掛けた…ッ


『入門の御許可をッッ』


拳法家の命とも言える足を失った私が、己を見失い中国拳法を棄てようとしているッッ

情けないッ



最低だッッ




………しかし、これも一つの未来だッ

876: 2010/07/07(水) 22:14:52.26 ID:9kEQDEAO
中国拳法を棄てボクシングの舞台で輝く……ッ

他人がどう思えど関係ないッ


自分が納得するのならばそれで…………ッッ!!




だが……


本当にそれでいいのかッ!?


中国拳法を棄てボクシングに活きる…ッ

明らかに格下のボクサーを虐め、その頂点に登り詰める等ッ……!


私は………


片足でも中国拳法を続けてたい……





ピシ

877: 2010/07/07(水) 22:17:45.08 ID:9kEQDEAO


私は片足でも中国拳法を続けてもいいのかもしれない………ッ

ピキッ メリリッ




片足など関係ない、私は私のやり方で中国拳法を極めたいッ


ビキッ ミシッ ミリッ





片足でも一向に構わんッッッ!!


ビシッ バリバリバリバリッッ


ガッシャーン



パチパチパチパチ…


烈海王「……ッッ!!」

楊海王「おめでとう」パチパチ

陳海王「おめでとう」パチパチ

毛海王「おめでとう」パチパチ

寂海王「組まないか」パチパチ

孫海王「おめでとう」パチパチ

878: 2010/07/07(水) 22:18:13.42 ID:9kEQDEAO
徐海王「おめでとう」パチパチ

怒李庵海王「おめでとう」パチパチ

範海王「おめでとう」パチパチ

李海王「おめでとう」パチパチ

劉海王「おめでとう」パチパチ

郭海皇「おめでとう」パフパフ


サムワン海王「おめでとうッ」パチパチ



全てのグラップラーへ




そして全ての海王達に





アリガトオォォォォォォォォッッッッッ


881: 2010/07/07(水) 22:21:52.93 ID:9kEQDEAO
シュー…

ミサト「! 霧が晴れてきたわ」

アスカ「烈ッ!……あ、加持さん久しぶり」

加持「え、あ、あぁ」

レイ「烈君」

烈海王「……皆さん」

アスカ「!?れ、烈!右足が……ッ」

レイ「! これは…」

ミサト「嘘でしょ……?」

マヤ「ありえない……ッ!」



烈海王「なんと……右足に義足が生えた……ッッ!!」


加持(人間じゃねえ………ッッ)ゴクリッ

884: 2010/07/07(水) 22:28:44.30 ID:9kEQDEAO
アスカ「…でもなんで義足……?」


レイ「多分、お弁当じゃなくて薬膳料理 だったら再生したのかも…」

烈海王「いえ、レイさん……これで良かったんですよ」

レイ「烈海王、復活ね」

烈海王「ええ…」


マヤ「復ッ活ッッ!!」

加持「!?」

ミサト「烈海王復活ッッ!!」

アスカ「烈海王復活ッッ!!!」

患者「烈海王復活ッッ!!!!」



…………………

886: 2010/07/07(水) 22:32:11.87 ID:9kEQDEAO
―――数日後

病院屋上



ヒュウゥ…


烈海王「…オーガよッッ 貴様は中国拳法を嘗めたッ」


烈海王「その代償は次に会った時に払って貰おう………」


ヒュラッ


烈海王「……これは貴様に対する宣戦布告だ……受け取れッッッ」


弾ッッッ


烈海王「……」スウゥ…


烈海王「覇ッッッッッッ!!」


ビリビリビリッッッ


看護婦「オワッッ」

889: 2010/07/07(水) 22:37:44.46 ID:9kEQDEAO
ネルフ本部


アスカ「!!………!?」

加持「どうした、アスカ?」

アスカ「…感じた」

加持「感じた?」

アスカ「…元気でやってるみたいね、安心したわ」

ミサト「修業が足りないわね、加持君」

加持「……?」



第壱中学校


レイ「……」

ヒカリ「綾波さん?ずうっと向こう見てどうしたの?」

レイ「! …いえ、なんでも……」

トウジ「恋か?恋でもしとるんか??」

ケンスケ「まさか、綾波さんが……」

ヒカリ「すーずーはーらー…」

レイ「…」

レイ「……元気そうで、良かった」

三人「???」

893: 2010/07/07(水) 22:44:05.38 ID:9kEQDEAO
東アフリカ

タンザニア連合共和国

セレンゲティ国立公園




ライオン「ガルオオオオッッッ!!」


勇次郎「…」ズチャ…

ざわわっ



ぞくぅっ


勇次郎「…ッッッ!!………」

ライオン「…?」



勇次郎「にいぃぃ~」

ライオン「~~~!!?」






最終話「世界の中心で覇を叫んだ海王」



894: 2010/07/07(水) 22:47:12.95
おつ!

895: 2010/07/07(水) 22:47:31.61
>>1
おめでとう
そして乙

901: 2010/07/07(水) 22:54:57.61 ID:9kEQDEAO
アリガトオォォォォォォォォッッッッッッッッ

引用元: ゲンドウ「乗るなら早くしろ。でなければ帰 烈海王「覇ッッッ!!」<br>