1: 2012/03/24(土) 13:48:20.09 ID:cQG85Jwz0
――マスタードーナツ見滝原駅前店
ほむら「友情出演、ということであなた自身が演じてみるのはどうかしら」
マミ「いや、それはどう考えても浮くでしょう・・・・」
ほむら「下級生の出し物に一人だけ混じる先輩、というのもなかなかのものね」
マミ「見せ物を口実に人を見せ物にしないでほしいわね、まったく」
ほむら「無駄にうまいことを言うのね。でもあなた、以前から見せ物してたじゃない」
マミ「どういう意味なのよ」
ほむら「ティロ――こほっけほっ、なんでもないわ」ファサッ
マミ「・・・・・」
3: 2012/03/24(土) 13:53:01.96 ID:cQG85Jwz0
ほむら「とまあ、冗談はともかく」
マミ「私もう帰っていいかしら? そろそろレメディヨシダのタイムセールが近いのよ」
ほむら「あ……もうそんな時間だったんだ」
マミ「でしょう? それに今日って第三水曜日じゃない」
ほむら「ポイント三倍・・・!」
マミ「ふふ。そんなわけであなたの戯れ言に付き合ってる暇はないの」
ほむら「気を悪くしたなら謝るわ。まさかあの程度ですねるなんて思わなかったもの」
マミ「いちいち一言よけいなのよ、かわいくないわね・・・・」
ほむら「なら、これで手を打たないかしら?」さっ
5: 2012/03/24(土) 13:58:05.05 ID:cQG85Jwz0
マミ「あら・・・・フライングキッチンの1000円引き券じゃない!」
ほむら「ちょうどまどかと行った日に配布されてたのよ」
マミ「暁美さん、そんなところにも行くのねぇ」
ほむら「奮発したわ。まどかもあのハンバーグはお気に入りみたいだから」
マミ「でも、その話聞いてしまうと受け取りにくいわね・・・」
ほむら「いいえ、私のことも体重のことも気にせず受け取ってもらってかまわないわ」
マミ「……なら遠慮なくいただこうじゃない」
ほむら「そんな目で見ないでほしいわ」
マミ「誰のせいだと思ってるのよ」
8: 2012/03/24(土) 14:03:08.39 ID:cQG85Jwz0
ほむら「ごめんなさい、あなたと話しているとついつい水を差したくなるの」
マミ「いけすかないわね・・・ところで、私の役は?」
ほむら「さやかは志筑仁美を推していたわ」
マミ「えっと・・・・鹿目さんや美樹さんと仲のいい子、だったかしら?」
ほむら「ええ。あなたと雰囲気が似たところがあると言っていたわ」
マミ「そうなの……会ってみたいわね」
ほむら「接点がないでしょう」
マミ「接点は作るものよ。いいじゃない、モデルだって言えば」
ほむら「……魔法少女なんて誰も信じるわけないでしょう」
マミ「そうだけど・・・うーん」
11: 2012/03/24(土) 14:08:11.97 ID:cQG85Jwz0
ほむら「ところで、脚本はどうだったかしら。あまり削れなくて、ちょっと長かったけれど」
マミ「そうよね・・・うーん」ぺらっ
ほむら「・・・・まだ最後まで書き上がってないし、それほど推敲もできてないのだけど」
マミ「・・・・・」ぺらっ
ほむら「・・・・あくまで私のあいまいな記憶がベースだから、細かいところは、」
マミ「・・・・・」ぺらっ
ほむら「・・・・その、あなたほど文章力ないし、つまらなかったならはっきりと、」
マミ「ちょっと黙ってて」
ほむら「ごめんなさい・・・」
12: 2012/03/24(土) 14:13:13.71 ID:cQG85Jwz0
マミ「……うわっ、私氏にすぎ」
ほむら「苦労したのよ、本当」
マミ「にしたって、……ちょっとは脚色するものじゃないの?!」
ほむら「私はフィクションは書けないもの。あなたとは違って」
マミ「……はぁ。暁美さんって、根に持つタイプよね」
ほむら「でなかったら何十回もコンティニューしないわ。で、どうなの巴先生」
マミ「あれは、悪かったって言ってるじゃない…もう……」
ほむら「まったく、人をストーカーみたいなキャラに書いて」
マミ「でも裏で鹿目さんの下着を漁ってるとか言い出したのは佐倉さんなのよ!」
ほむら「公の場よ。口を慎みなさい」
マミ「……かわいくないわね」
14: 2012/03/24(土) 14:18:17.19 ID:cQG85Jwz0
ほむら「あの……どうだった?」
マミ「えっと、私、演劇のことは分からないけれど……」
ほむら「中学生が文化祭でやるものよ? 本格的じゃなくてもいいはず」
マミ「じゃあ、……うーん、まず、その、……重くない?」
ほむら「……」
マミ「な、なによその目」
ほむら「いや、あなただけの責任ではないけれどね」
マミ「私が重い女だっていうの!」
ほむら「ええ、主にあなたとさやかが重荷だったわ」
マミ「うまくないわよ! って、あなただって人のこと言えないじゃない」
ほむら「う……ま、まどかは重くないわ!」
ぴろりーん♪
15: 2012/03/24(土) 14:23:20.53 ID:cQG85Jwz0
マミ「メールきてるわよ」
ほむら「……」
ぱたっ
めるめるめる
ほむら「ふぅ。なんでもないわ」
マミ「愛されてるわね」
ほむら「いや、付き合ってたら普通にそれぐらい」
マミ「待ち合わせてから一時間も経ってないのに3通って」
ほむら「とにかく! まどかの重さはあなたたちとは違うんだから!」
マミ「……ふふ。まあいいわ」
ほむら「くっ……あとでちょっと言い聞かせ……あっでもまどかが……」
マミ(表情がおもしろいぐらいに変わるわね)
16: 2012/03/24(土) 14:28:23.73 ID:cQG85Jwz0
ほむら「とにかく、キャラの設定が重い以上は話も重くなるほかないわ」
マミ「設定……ううん、続けて」
ほむら「……で、台詞回し、特に水橋トモエのものなんだけど」
マミ「その名前、変えた方が」
ほむら「ほかにいい名前でもあるの?」
マミ「えっと…………………………………………」
ほむら「……」
マミ「……シツコクノ………レガータ………………キャンデロ…………」ぶつぶつ
ほむら「水橋トモエで行くわ」
マミ「候補ぐらい聞いてよ!」
18: 2012/03/24(土) 14:33:27.13 ID:cQG85Jwz0
マミ「私のしゃべり方については特に問題は……って、自分の台詞をこういう形で見るのも変な感じね」
ほむら「なるべくあなたの言葉遣いを再現したつもりよ」
マミ「……この辺りも?」
――――――――――――――――
トモエ「――みんな氏ぬしかないじゃない!」
カナメ「トモエさんっ?!」
――――――――――――――――
ほむら「……それは、その」
マミ「いいわよ別に。……さんざん迷惑かけたんでしょうから」
20: 2012/03/24(土) 14:38:30.44 ID:cQG85Jwz0
ほむら「……もうちょっと、表現を改めた方がよかったかしら」
マミ「気にしないって言ってるでしょう。それより、気になることがあるのよ」
ほむら「?」
マミ「これ……尺、間に合うの?」
ほむら「……それなのよ。問題は」
マミ「上演時間はどのぐらい?」
ほむら「うーん……休憩挟んで、せいぜい3時間ぐらいかしら」
マミ「この量を、これで?」
ほむら「……分かっては、いるんだけど」
マミ「これ、30分番組が1クール分ぐらいは作れる量じゃない?」
ほむら「やけに具体的ね……」
23: 2012/03/24(土) 14:43:33.88 ID:cQG85Jwz0
マミ「やっぱり、どこかを削らないとだめみたいね」
ほむら「そうなの、分かってはいるんだけど……」
マミ「ふむ……この、最初のあなたが助かった後のお茶会なんてどうかしら?」
ほむら「えっと……」
――――――――――――――――
アケミ「……ごくっ…」
カナメ「どう、アケミちゃん」
トモエ「お口に合うか分からないけれど…」
アケミ「……おいしいです! すごいです、トモエさん・・・!」
カナメ「でしょ、トモエさんの紅茶は絶品なんだよ! てぃひひっ」
――――――――――――――――
マミ「ね、ここ本筋と関係ないから」
ほむら「だめよ」
25: 2012/03/24(土) 14:48:36.98 ID:cQG85Jwz0
マミ「……」
ほむら「巴さんの家に行くの初めてで、あのとき、私、すごく安心したから……」
マミ「……まあ、書いた人が言うならしょうがないわね。じゃあ、ここは?」
――――――――――――――――
ミキ「はぁー、あたしもトモエさんみたいにかっこよくなりたいなー」
カナメ「ミキちゃんならきっとなれるよ!」
ミキ「カナメぇー、おだてたってなんも出ないぞ」
アケミ「……そ、そんなことないですっ! ミキさんは、勇気があって、」
ミキ「ほほーう、やーっと転校生もあたしの実力を認めたか! こうしてやるーっ!」
ぎゅーっ
アケミ「ひゃっ!?」
――――――――――――――――
26: 2012/03/24(土) 14:53:40.57 ID:cQG85Jwz0
マミ「ここも、ずっと日常描写が続いて展開的にダレるから――」
ほむら「だめ! それは、私が初めてさやかと打ち解けて・・・・」
マミ「そんなこと言ってたら、一つも削れないじゃない」
ほむら「……これでも、削った方なのよ?」
マミ「あなたが何回繰り返したかは分からないけれど、それ全部書いたら終わらないわ」
ほむら「……」
マミ「そもそもこれ、文化祭の劇なんでしょう? 肩に力いれすぎよ」
ほむら「……分かってる、分かってるんだけど」
マミ「ミッドポイントって言ってね、全体の半分辺りで事件が起きるように構成すると観客が、」
ほむら「……分かってるんです……」
マミ「こう、ワルプルギスとか、盛り上がるところだけうまく編集して――」
ほむら「――できないの! みんなのこと、思い出を編集するなんて!」バンッ
29: 2012/03/24(土) 14:58:44.18 ID:cQG85Jwz0
マミ「あ……ごめんなさい、つい、」
ほむら「いや……私が悪かったんです」
マミ「……ううん、私も暁美さんの気持ちを考えてなかったから」
ほむら「でもっ、巴さんは、」
マミ「ほら。この紅茶、飲んじゃって。氷溶けてまずくなっちゃうわ」
ほむら「はい……」ゴクッ
マミ「……お互い、落ち着きましょう」
30: 2012/03/24(土) 15:03:50.60 ID:cQG85Jwz0
ほむら「ごめんなさい。その、あせってしまって」
マミ「これ書くのもいいけれど、あまり熱を入れすぎないようにね?」
ほむら「そうです……そうよね、うん」
マミ「改めて、さっきはごめんなさい。調子に乗りすぎたから」
ほむら「でも、言ってることはその通りだから」
マミ「うん。あとやっぱりね、この脚本に暁美さんの全てをつぎ込まなくてもいいんじゃない?」
ほむら「……」
マミ「……自分のこと、書きすぎると筆が止まったり、うなされたりするものよ」
ほむら「え、じゃああなたも――」
マミ「えっ」
31: 2012/03/24(土) 15:08:53.57 ID:cQG85Jwz0
ほむら「その、小説を書いててうなされることでもあったの?」
マミ「うーん、私のはそれほど大したものじゃないけれど……」
ほむら「……そうよね、うん。ふざけてあんなもの書いた程度でうなされたらたまらないわ」
マミ「あれを本気で書いたわけじゃないわよ……」
ほむら「ふふ。……でも、あなたも自分のこと書いたこともあったの?」
マミ「えっとね、ティロ・フィナーレって、中一の時の私の小説の主人公の必殺技なのよ」
ほむら「……っ」
マミ「……笑うなら笑えばいいじゃない!」
35: 2012/03/24(土) 15:13:56.99 ID:cQG85Jwz0
ほむら「さすがに巴先輩には勝てないわね、私も」
マミ「どういう意味よ。……まあとにかく、やりすぎは良くないってことよ」
ほむら「だって嘘は書けないし、体験したことをそのまま書いてるだけだもの……」
マミ「自分の体験をそのまま書くにしても、気づかないうちにいろいろ脚色してしまうものよ」
ほむら「……脚色はしたくないのに」
マミ「うーん。ものを書くって、一種のセラピーみたいなところがあるのよ」
ほむら「……?」
37: 2012/03/24(土) 15:19:00.44 ID:cQG85Jwz0
マミ「私も、あの時の事故をなかったことにできたらって、そういう物語がよく浮かんだもの」
ほむら「書いたの?」
マミ「そのままの形では書けなかったわ。私とは全然違う登場人物にして、別の世界で救われるような」
ほむら「……でも、私には、それって逃げなのかもって」
マミ「だから、あなたの物語でもカナメちゃんたちは助からないのね?」
ほむら「……最後に救ってくれるのは、まどかなんです。天使に、神様になった」
マミ「どういうこと?」
ほむら「そこから先は、まだ書けてないんですけど――」
38: 2012/03/24(土) 15:24:03.89 ID:cQG85Jwz0
……
マミ「なるほどねえ。あなたが鹿目さんを買ってるのは分かるけど、まさか天使とは…」
ほむら「嘘じゃないの! いつも夢に出てきて、最近はほとんど毎日、」
マミ「暁美さん。物語と現実の区別は早いうちにつけないと」
ほむら「……私があのときまどかを邪魔しなければ、本当はどの巴さんもみんな、」
マミ「巴さんは私よ?」
ほむら「分かってます!」
マミ「……やっぱり暁美さん、気負いすぎよ」
ほむら「それでも、全てのみんなを、無駄にはしたくないから…」
39: 2012/03/24(土) 15:29:06.79 ID:cQG85Jwz0
マミ「じゃあ、こうましょう。五人で読んで、モデルになった人が自分の場面を削っていく」
ほむら「いずれは全員に読んでもらうつもりだったけれど…」
マミ「完成してから、なんて言ってたらいよいよ削れなくなるわよ」
ほむら「……それも、そうね」
マミ「本人に削ってもらったら、少しはあなたも気持ちの整理がつくんじゃない?」
ほむら「ごめんなさい、手間かけさせちゃって……」
マミ「本当は先に削ってから書いていった方が楽だと思うんだけど」
ほむら「……」
マミ「今も書かずにいられないなら、書いた方が楽になるはずよ。あなたのためにね」
ほむら「そうね……うん。ありがとう、……巴さん」
40: 2012/03/24(土) 15:34:10.19 ID:cQG85Jwz0
――マミほーむ
マミ「……どう? って、食べながら読まないでよ」
杏子「へいへい。……重いな。うん」
マミ「私のシーン読みながらそういうこと言わないでよ…」
杏子「しかしよく書いたなあ、何ページあるんだよこれ」
マミ「三時間でも間に合わないわよね…」
杏子「……あー、そのことなんだけど。さやかが」
マミ「え?」
42: 2012/03/24(土) 15:39:13.27 ID:cQG85Jwz0
マミ「……考えてみれば、そうよねえ」
杏子「中坊の学祭で三時間はねえって、やっぱ」
マミ「でも、美樹さんも仕方なかったのよ。ここまで書かれたら」
杏子「……言えないよなあ。長くても時間がその半分だとか」
46: 2012/03/24(土) 15:49:46.44 ID:cQG85Jwz0
マミ「あなたはどう思った? その脚本」
杏子「……文化祭でやるもんじゃねえだろ、これ」
マミ「そうよね……」
杏子「あんな奴にこんなこと勧めたバカも反省しろよな、まったく」
マミ「美樹さんもこうなるとは思ってなかったはずよ」
杏子「だろうな。……あいつも、結構へこんでたし」
マミ「鹿目さんも心配してるみたいね…」
杏子「ったく、ほっとくこともできねえ」
マミ「あら、私はあなたのことだって見過ごせないのよ?」
杏子「うっせ。……マミこそ、あいつらにいつ言うつもりなんだよ」
マミ「そうよね……今の暁美さんたちには、負担になっちゃうかな」
47: 2012/03/24(土) 15:52:49.90 ID:cQG85Jwz0
杏子「いいけど、年内には伝えろよ? あたしだって、今後のことが」
マミ「……ふふっ」
杏子「なんだよ急に」
マミ「あなたの口から、将来の心配なんて聞けると思わなかったから」
杏子「……あたしだって、食いぶちぐらいは考えてるよ」
マミ「そうねえ。思いつきでごはんやお菓子をたかりに行く宛がないと、またホームレスに逆戻りだものね」
杏子「うっせ! あたしだって、別に……」
マミ「はいはい。佐倉さんは一人でも暮らしていけるのよね」
杏子「……マミこそ、東京で一人でやってけんのかよ」
48: 2012/03/24(土) 15:55:53.34 ID:cQG85Jwz0
マミ「決めたことだもの。親戚のおじさんもそうだけど、私が行ってみたい」
杏子「高校なんて、見滝原にもあるじゃねーか」
杏子「それに……東京って、おっかないとこなんだろ?」
マミ「ふふっ、田舎ものね」
杏子「ちげえよ! その、魔女も多いんだろ? 向こうの魔法少女だってマシな奴かどうか、」
マミ「さすが、元不良少女はよく分かってるわね」
杏子「ばっ……一般論だ! あたしのことじゃねーよ!」
マミ「大丈夫よ。あなたに心配されるほど、私だってやわじゃないわ」
杏子「……はん、そうかよ」
マミ「それより……だからね、あなたたちにはしっかりしてくれないと困るのよ」
50: 2012/03/24(土) 15:58:56.75 ID:cQG85Jwz0
杏子「あたしも混ぜるのかよ」
マミ「かわいい後輩ですもの」
杏子「……うぜえ」
マミ「ふふ、かわいくないわね」
杏子「つーか、ほむらのやつ大丈夫なのかよ」
マミ「あなたよりはしっかりしてるじゃない」
杏子「……最近のあいつ、戦争映画の敗残兵みたいな顔してんじゃねーか」
52: 2012/03/24(土) 16:02:00.19 ID:cQG85Jwz0
マミ「今になって疲れがでたのかもね。……ワルプルギスから、もう半年だもの」
杏子「どんだけ気ぃ張ってたんだよ、あいつ」
マミ「大丈夫よ。……美樹さんもあなたも、それに鹿目さんがついてるんだから」
杏子「……さやかはともかく、まどかがいれば、な」
マミ「あなたはもうちょっと素直になりなさいよ」
杏子「うっせ。っつか、ほむらのやつ、大丈夫なのか?」
マミ「あなたも心配性じゃない。そうねえ、別れ際に……」
55: 2012/03/24(土) 16:05:03.61 ID:cQG85Jwz0
◆ ◆ ◆
ほむら「それじゃあ、杏子にお願いね」
マミ「うん。お疲れさま」
ほむら「今日はありがとう、私もどうにかまとまるようにするわ」
マミ「……うーん、無理してまとめなくてもいいんじゃない?」
ほむら「え?」
56: 2012/03/24(土) 16:08:07.02 ID:cQG85Jwz0
マミ「……えっと。キャラが立つ、って言い方あるじゃない?」
ほむら「……」
マミ「私も、書いていて『この子ならこうするだろうな』って自然と書けちゃったりするのよ」
ほむら「……」
マミ「……そんな目で見ないでよ」
ほむら「なんでもないわ。それで?」
マミ「起こったことや全体の構成を考えるのも大事よ?」
マミ「でも、もう少し登場人物を信じて、自由に動かしてもいいと思うのよ」
57: 2012/03/24(土) 16:11:10.49 ID:cQG85Jwz0
ほむら「……そういうものなのかしら」
マミ「そういうものよ。そしたら、あなたの悩みだって登場人物が解決してくれるかもしれない」
ほむら「そんなうまく行くかしら……だって、私が書くんだもの」
マミ「そうねえ……まぁとにかく、鹿目さんや美樹さんの意見も参考にしてみたら?」
ほむら「そうね。……ありがとう、マミ」
マミ「うん。じゃあ、感想はメールで送っておくわね」
58: 2012/03/24(土) 16:14:13.94 ID:cQG85Jwz0
◆ ◆ ◆
杏子「……えっらそうに」
マミ「私だって、暁美さんのあんな顔みたくないわよ」
杏子「つーか、だったら言わしてもらうけどさ」
マミ「な、なによ。急に」
杏子「マミも、いい加減あたしたちを信じてもいいんじゃねーの?」
59: 2012/03/24(土) 16:17:17.37 ID:cQG85Jwz0
マミ「信じてるわよ」
杏子「嘘つけ。なにかしてやる側にばっか回ろうとしてんじゃねーか」
マミ「それは、あなたたちがほっとけないから……」
杏子(……だってお前、こないだ夜中、寂しいって、あんな顔して…)
マミ「?」
杏子「なんでもねえよ。……まあ、今はあいつらの面倒を片づけることだな」
マミ「そうね。最後になるものね」
杏子「……はは。結局、一番重いの、あいつだよな」
マミ「あら、あなたもなかなかのものよ? 特にちょっと前の美樹さんのことなんて、」
杏子「うっせー! お前よりはマシだ!」
おわり。
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