……

唯「うい、姉妹ゲームって知ってる？」

憂「姉妹ゲーム？」

唯「うん、姉妹でやるゲームだよ！」

憂「そんなのあるんだ…知らなかった」

唯「知らなくて当然だよ、カミサマが教えてくれたんだ～」

憂「カミサマが？　なんか凄いねお姉ちゃん！」

唯「早速やってみよう～」

憂「おー」

唯「最初は『鏡』かな」

憂「鏡？」

唯「うん、お互いに正面を向き合って憂が私と同じ動きをするの」

憂「面白そう」

唯「じゃあやろっか？」

憂「うんっ」

……

唯「まずは右手を重ねて…」

憂（えっと左手を重ねて…）

唯「」ｼﾞｰ

憂「…」

唯「」ｼﾞｰｰ

憂（な、なんか恥ずかしい）

唯「」ｼﾞｰｰｰ

憂「//」

唯「あー、うい、目線外しちゃダメだよー」

憂「ご、ごめんなさい」

唯「いいよ、続きしよ？」

唯「今度は左手を重ねよう」

憂（右手を重ねて）

唯「次はね」

憂（顔を少し前に出して…え？）

憂「お、お姉ちゃん近すぎ……っん」

唯「ちゅっ」

憂（～～～～～～～っ）

唯「…」ｷﾞｭｯ

憂（て、手を握って……）

唯「…ん」ｷﾞｭｩ

憂（お姉ちゃんが私の方に…）

唯「うぃ」ｸﾞｯ

憂（ぁ…倒れちゃう……）

ﾊﾞﾀﾝ
ﾊﾞﾀﾝ

唯「ちゅ…ちゅっ」

憂（　　　　　　　）

……

唯「ドローだね」

憂「勝ち負けあったんだ…」

唯「あるよ～姉妹ゲームだからね」

憂「そ、そうなんだ」

唯「次は『イス取り』しよう」

憂「え、でも二人だよ？」

唯「ちっちっちっ、甘いねういは、唇のごとく」

憂「ふぇ？」

唯「これは姉妹ゲームだよ？」

憂（姉妹ゲームって何だか凄い）

唯「ってことでイスを１つ用意しよう」

……

憂「音楽はどうするの？」

唯「お姉ちゃんが歌います」

憂「え？」

唯「大丈夫、公平にやるからっ」

憂「う、うん」

唯「じゃあ始めるよ～」

……

唯「ｽｯｷｽｯｷﾀﾞｲｽｯｷ♪ｵﾈｴﾁｬﾝﾀﾞｲｯｽｯｷ♪」

憂（なんだろう…凄く恥ずかしい…）

唯「ﾈｰ♪ｱﾅﾀｰﾉｰ…」ｻｯ

憂「あ、止まった」

唯「」ｽﾄﾝ

憂「ぁ…負けちゃった…」

唯「席まだあるよ？」

憂「でもイスは一個……」

唯「ここ、ここ」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

憂「え？……お姉ちゃんの膝の上！？」

唯「他にどこに座るの？」

憂「…」

唯「？」

憂「じゃ、じゃあ失礼します」ﾁｮｺﾝ

唯「…」

憂「…」

唯「うい」ｷﾞｭｯ

憂「っ」

唯「良い匂い…」ｽﾝｽﾝ

憂「//」

……

唯「今回もドロー」

憂「お姉ちゃんの勝ちじゃないんだ…」

唯「正確にはギリギリ引き分けかな、途中まで憂が優勢だったけどね、危なかった」

憂「えぇ！？そうなの？」

唯「そうだよ～」

……

唯「次は『言いあい』！」

憂「いいあい？難しそうだね…」

唯「ルールは簡単。　勝負は２回で、攻めが守りに思ってることを言うの」

唯「それを守りが口だけを使って阻止するゲーム」

憂（お姉ちゃんに悪口言えないよ…）

唯「わかった？」

憂「うん…」

唯「じゃあ憂が先攻ね～」

……

唯「ではでは始めます」

憂（お姉ちゃんに思ってることを言えばいいんだよね…）


唯「よーい……すたーと！」ﾊﾞｯ


憂「え、えーっと……んっ！？」


憂「いきなｒ…ちゅっ」


憂「ふぁ、口ってそう言う意味ｎ…んぅっ」


憂「ま、待って、喋らせｔ…っんん」


憂「お、お姉ちゃん//　手加減ｓんんんーーー！///」


唯「ﾊｧﾊｧ……えへへ～私の勝ち～」

憂「ぅぅ//」

……

唯「今度は私の攻めだね」

憂「うん」

唯「よーい、すたーと！！」

憂「い、いくよ…お姉ちゃん」ｿｰ


唯「憂とずっと一緒にいたいよ」

憂「ぇ…」ﾋﾟﾀ


唯「憂の声が聞きたいよ」

憂「ぁ…」


唯「憂のことが好きだよ」

憂「ゎ、私もお姉ちゃんが…//」


唯「憂のこと愛してるよ」

憂「お、お姉ちゃん～～～///」ｷﾞｭｩ

……

唯「結果は１対１、ドロ～」

憂「！？」

唯「う～ん、最後の詰めが甘かったかなぁ…」

憂（なんで…）

唯「ちょっと休憩しよっか」

憂「ジュース飲む？」

唯「うん、おねがーい」

……

唯「うい、“新聞紙”って反対から読んで～」

憂「しんぶんし、だね」

唯「おぉ～うい凄いね～」

憂「簡単だよー」

唯「“ギー太の大義”は？」

憂「ぎーたのたいぎ！」

唯「さすが～」

憂「お姉ちゃん回文作るの上手いね」

唯「…じゃあ“好きに言う”は？」

憂「えっと…ういにきす…んくっ」

唯「んっ、んっ……ちゅ」

憂「」

唯「へへへ～」

憂「ふいうち……ｲｹﾅｲ//」

……

唯「これで全部終わり～」

憂「全部引き分けだった…」

唯「それでいいんだよ！」

憂「で、でも私はお姉ちゃんに勝って欲しかったから…」

唯「うい」

ｷﾞｭｯ

憂「おねえｔ…ん」

唯「んっ………幸せは半分こだよ？うい」

憂「お姉ちゃん…」

唯「そうすれば近くにいたって離れていたって想う気持ちは変わらないから」

憂「……うん！」

なにこれ素晴らしい

唯「はぁ～うい～」ｷﾞｭｩｩ
憂「お姉ちゃん～」ｷﾞｭｩｩ


唯「実はね、このゲームには続きがあるんだよね～」

憂「つづき？」

唯「うん、姉妹ゲームで全部引き分けた姉妹はね―――」


―――

―――　数年後。とある場所で。

唯「うい、綺麗だよ」

憂「お姉ちゃんも凄く綺麗」

和「おめでとう、唯、憂」

唯「ありがとー」
憂「和ちゃんありがとう」

和「二人とも綺麗よ」

唯「なんか照れるね～//」
憂「えへへ//」

和「姉妹で結婚ね……法律が変わってからあなた達が初めてじゃない？」

唯「そうなの？」

和「ニュースにもなってるわ」

憂「姉妹ゲーム…」

唯「ぁ……」

和「……姉妹ゲーム？」

和「まさか変なゲームに感化されて姉妹で結婚なんて！？」

唯「違うよ和ちゃん！」

唯「私が憂を想う気持ちは昔からずっと変わらないよっ」

憂「わ、私も生まれたときからずっとお姉ちゃんのことが好きっ」

唯「う、うい//」
憂「///」


和「…はいはい、式が始まるからさっさと行ってきなさい」

唯「うい、手つなご？」ｽｯ

憂「うんっ」

ｷﾞｭ

唯「えへへ」
憂「ふふっ」


憂「ねぇお姉ちゃん、結局あのゲームって何だったのかな？」

唯「えーっと、それはね―――」


――― 姉妹ゲームを考えたカミサマのちょっぴり甘いイタズラ



おしまい

乙

ブラボー！！ブラボー！！



乙！