1: 2011/02/03(木) 01:37:48.29 
ミサト「彼女が2号機パイロット、真希波・マリ・イラストリアスよ」

マリ「………!」スッ クンカクンカ

トウジ・ケンスケ「!?」

シンジ「うわっ!ちょっ!」

マリ「いい匂い……LCLの香り……」

シンジ「えっ、ええっ」

マリ「君が零号機……いや、初号機パイロットかな?」

ミサト「その通りよ。初号機パイロットの碇シンジ君」

マリ「よろしくね。ネルフのわんこ君っ」

シンジ「よ、よろしく……」



9: 2011/02/03(木) 01:45:50.09 ID:cF/00h7X0
シンジ「ただいm……って何これ!僕の部屋が……」

ガラッ

マリ「あー、ごめんごめん。置く場所なかったから、とりあえず入れさせてもらったよ」

シンジ「真希波!なんでここに……」

マリ「さぁてね。なんででしょー」

シンジ「僕の部屋……」

マリ「まぁ片付けるまで我慢してよ。それまで一緒に寝たげるからさー♪」ダキッ

シンジ「ちょっ!やめ……」

ミサト「はいはいそこまでー」

マリ「にゃ?」

シンジ「ミサトさん!どうして真希波が……」

ミサト「エヴァーのパイロット同士、同じ釜の飯を食って仲良くやってもらおうと思ってね~」

マリ「おー」

シンジ「そ、そんなぁ……」

11: 2011/02/03(木) 01:53:16.93 ID:cF/00h7X0
マリ『ん? お? おおー!!』

ガラッ

マリ「何これ!ねぇ何この生き物!」

シンジ「ああ、ペンギンって言うんだよ。名前はペンペ…」クルッ

マリ「へぇーペンペンかー。よーしよしよしよし」ワシャワシャ

ペンペン「くぇーっ」

シンジ「ま……真希波っ!」

マリ「ん?……ああー……キャーエOチ!」バッ

シンジ「いいから!早く服を……」

マリ「にゃっはっはwww照れるな少年www」

シンジ「知らないよっ!」プイッ

マリ「怒んないでよー」ダキー

シンジ「だから服着てってば!」

14: 2011/02/03(木) 01:57:54.91 ID:cF/00h7X0
屋上

シンジ「…………」

アスカ「うわああああどいてどいて!」バサー

シンジ「!?」

ドサーッ

アスカ「いつつつつ……あんたバカぁ!?どけって言ったんだからさっさとどきなさいよ!」

シンジ「そんな、急に言われたって……」

プルルルル プルルルル

アスカ「……フンッ!(ピッ) もしもし? 風に流されちゃった。どっかの学校みたい……」

シンジ「…………」

アスカ「言っとくけど! あんた、このこと誰にも言うんじゃないわよ! わかった?」

シンジ「え、あ、うん……」

アスカ「……フンッ!」タタタタ…

シンジ「なんなんだよ……」

19: 2011/02/03(木) 02:17:33.02 ID:cF/00h7X0
日本海洋生態系保存研究機構の見学

トウジ「おおー!でっかい水槽やなー!」

ケンスケ「すごい!すごすぎる!」

マリ「うおー!さぁ行くぞ少年!」

シンジ「ちょっと待っ……まだ綾波が……」

レイ「…………」

マリ「わーなんかいっぱいいる!」

ペンギン達「くぇーっ」

20: 2011/02/03(木) 02:23:59.56 ID:cF/00h7X0
トウジ「おっ?」

マリ「美味しい…」

ケンスケ「あの九割人造肉がこうも美味しくなるとは……」

加持「シンジ君、台所に立つ男はモテるぞ」

シンジ「いや、そんな……」

マリ「家のご飯も全部やってくれてるもんねー♪」

シンジ「だからくっつかないで……」

ケンスケ「くそう碇のやつばっかり……トウジどう思う」

トウジ「ワシは絶対やらんぞー」

レイ「…………」

26: 2011/02/03(木) 02:33:51.58 ID:cF/00h7X0
シンジ「綾波どうしたの? 食べてないみたいだけど……」

レイ「肉、食べないだけ」

マリ「む。そーゆーのは良くない。実に良くない」ズイッ

レイ「………」

マリ「生き物は生き物を食べて生きてるんだから、折角の食事は残さず食べないと申し訳ないぞ?」

レイ「…………」

マリ「愛想がないなぁー」ムニムニ

レイ「………」

マリ「うりうりw」ムニムニ

レイ「………ひゃめて」

トウジ「ほいほい、そんならワシが……」

ペンペン「くぇーっ」

31: 2011/02/03(木) 02:44:35.94 ID:cF/00h7X0
第八使徒襲来

マリ「手で受け止める?」

ミサト「そうよ。エヴァーでATフィールドを全開にして受け止めるほかに、あの使徒を止める方法はないわ」

マリ「ありゃー」

ミサト「よって、この作戦はエヴァー三体による同時展開とします。三人の力で、奇跡を起こすのよ」

マリ「よろしくねっ、レイ♪」

レイ「……ええ」

マリ「ふふっ」

シンジ「………あの、勝算は」

ミサト「神のみぞ知る、ってところね」

マリ「んじゃー神様に嫌われないようにがんばりましょー」

シンジ「お……おー」

33: 2011/02/03(木) 02:57:45.66 ID:cF/00h7X0
初号機、落下地点に到着

シンジ「ATフィールド、全開ッ!」フォォォオオ

使徒「………」ガシッ

シンジ「!?」

メキメキメキ……

シンジ「うああああああ!!」

マリ「シンジ!」

レイ「2号機、コアを」

マリ「おっけー!」シャキン

マリ「にゃっ!」ズバッ

カキン!

マリ「外した!?」

35: 2011/02/03(木) 03:01:04.83 ID:cF/00h7X0
シンジ「マリ……早く……」メキメキメキメキ

マリ「慌てなさんな!」

マリ「あと30秒ッ!」ゾクゾクッ

ガシッ

レイ「ぐうっ!」

マリ「レイ!」

シンジ「マリ……」

レイ「早く……」

マリ「にゃーっ!!」ザクッ!

使徒「………」フッ

ドバァァァァァ

39: 2011/02/03(木) 03:13:56.76 ID:cF/00h7X0
深夜・シンジの部屋

ガラッ

マリ「………」スッ

シンジ「っ!ちょっ」

マリ「んふふ。いっしょに寝よっかなーと思ってさ」

シンジ「え、いや……」

マリ「いーから。そのまま」

シンジ「……はい…………あの、マリはなんでエヴァに乗るの?」

マリ「?……楽しいから、かなぁ」

シンジ「楽しいから……」

マリ「変な質問するね。エヴァに乗るのに、そんなにたいそうな理由が必要?」

シンジ「……わからない」

41: 2011/02/03(木) 03:18:02.42 ID:cF/00h7X0
マリ「じゃあ逆に聞くけど、君はなんでエヴァに乗ってるの?」

シンジ「……よく、わからない」

マリ「ふむ……」

シンジ「父さんに、褒めて欲しいのかな」

マリ「…………」

シンジ「今日初めて褒められて……嬉しかった。僕のことを認めてくれたのかな……」

マリ「……アタシは、認めてるよ」

シンジ「えっ?」

マリ「今日は、ありがと」ギュッ

シンジ「………うん」

46: 2011/02/03(木) 03:31:31.10 ID:cF/00h7X0
学校・昼休み

トウジ「さぁーて、メシやメシ!」

「あ、お弁当作ってないの?」
「ごめん。今朝は宿題してて……」

トウジ「ん?」ガラッ

マリ「んじゃーたまにはアタシがおごったげるよ」

シンジ「いや、いいよ別に……」

マリ「ダーメ。毎日ご飯作ってもらってるんだから、これぐらいさせてよー」

シンジ「う……ん、じゃあ」

マリ「はい、けってーい」

シンジ「でも、今から購買行っても」

マリ「んっふっふー。たまには外の世界に出てみるのもいいんじゃない?」

シンジ「コンビニってこと? ダメだよ校門見張られてるし」

47: 2011/02/03(木) 03:35:01.77 ID:cF/00h7X0
マリ「へーきへーき。行くぞ若者ー」

シンジ「ちょ、待ってってば」

ケンスケ「はいはい。お二人とも、仲のよろしいことで」

トウジ「ホンマ、うるさくてしゃーないわ」

シンジ「そんなんじゃ…」

マリ「おや? 鈴原だってヒk」

トウジ「ッ!! アホ!何言うてんねん!」

マリ「べっつにぃー?」

ケンスケ「ちくしょう碇のみならずトウジまで……」

トウジ「ア、アホ!何もないゆーてるやろ!なな何見てんねんお前らー!」

クラスメイト「あはははは」「ははははは」

マリ「はっはっはっは!」

シンジ「……ははっ」クスッ

51: 2011/02/03(木) 03:45:15.23 ID:cF/00h7X0
葛城宅の朝

ミサト「マリー、洗顔ソープ貸してー」

マリ「あーアタシのも切れてるわー」

ミサト「うっそーん」

マリ「シンジー、アンタの借りるよー」

ミサト「ちょっとアタシ先に使わせてよー」

シンジ「いいけど……ま、いっか……」

シンジ(……中学男子のニキビ予防は深刻なんだからカンベンしてよ……)

53: 2011/02/03(木) 03:50:40.76 ID:cF/00h7X0
再び学校・昼

マリ「いただきまーす」

ヒカリ「いただきます」

マリ「今日もキレイに作ってくれて……感謝感謝」モグモグ

ヒカリ「あの……マリ?」

マリ「うん?」モグモグ

ヒカリ「……あたしと鈴原のこと、なんで知ってたの……?」

マリ「…………」モグm

ヒカリ「…………」

マリ「…………」ゴクン

ヒカリ「…………」

マリ「わータコさんウィンナーだー」モグモグ

ヒカリ「ちょ……なんで知……ちょ……」

56: 2011/02/03(木) 04:04:53.95 ID:cF/00h7X0
時間は前後して―――日本に来る前のアスカの様子


オペレータ『思考言語固定をお願いします』

アスカ「ドイツ語で!」

加持『悪いな。新型スーツが間に合わなくて。しかも仮設機で実戦とは……誠にすまない』

アスカ「任せて!加持さんのためなら……」

加持『よろしく頼む』

アスカ「よーし、行くわよアスカ……」

アスカ「エヴァンゲリオン仮設5号機、起動!」


――アスカと仮設5号機は無事使徒を倒しましたとさ。

59: 2011/02/03(木) 04:27:04.86 ID:cF/00h7X0
学校

シンジ「綾波……その手、どうしたの?」

レイ「今は秘密。もうちょっと、上手くなったら話す」

シンジ「………」ニコッ

マリ「………」




マリ「あっちゃー、やっちゃったわー」

ミサト「ただいま……ん?アンタ……鍋焦がした?」

マリ「料理のできない女ってのはツラいねぇー」

ミサト「そーよー。大人になって困るわよー」

マリ「おおー、重みのある言葉」

ミサト「どーいう意味よ」

60: 2011/02/03(木) 04:28:27.52 ID:cF/00h7X0
ミサト「ところで、急に料理なんて始めてどうしたのよ」

マリ「んー、シンジ見てたらできた方がいいかなー……って」

ミサト「そうね。その心がけは大事よ。レイも頑張ってるみたいだし」

マリ「レイが?」

ミサト「手料理で食事会を開いて、シンちゃんと碇司令をくっつけようとしてるみたい」ペラ

『2号機パイロット様江』

マリ「へぇー。がんばるねぇ」

ミサト「サプライズなんだから、バラしちゃダメよ」

マリ「ういー」

63: 2011/02/03(木) 04:39:11.53 ID:cF/00h7X0
3号機、日本へ

マリ「ええー!2号機を凍結!?」

リツコ「バチカン条約、知ってるでしょ。各国のエヴァ保有数は三体と決められているの」

マリ「だからってなんでアタシの弐号機が……」

マヤ「2号機のパスはまだユーロが持ってるの。あたしたちにはどうにもできないのよ」

マリ「はぁ……エヴァに乗れない……つまんない……」ショボーン

リツコ「何を言ってるの。エヴァは兵器よ。面白いとか、つまらないという問題ではないわ」

マリ「はいはい……」ショボーン

64: 2011/02/03(木) 04:42:47.19 ID:cF/00h7X0
エレベーター

レイ「…………」

マリ「…………」

レイ「エヴァは、心の鏡」

マリ「ん?」

レイ「エヴァに頼らなくていい。あなたには、エヴァに乗らない幸せがある」

マリ「幸せ、ねぇ……しーあわっせはーあーるいってこーない……ってね」

レイ「…………」

マリ「そういう君の『エヴァに乗らない幸せ』は……シンジと一緒にいること、かな?」

レイ「…………」

マリ「シンジのこと、好きでしょ?」

レイ「……わからない。でも、一緒にいると、ポカポカする。碇君にも、ポカポカしてほしい」

マリ「……それが、好きってことじゃない?」ニッ

65: 2011/02/03(木) 04:49:15.43 ID:cF/00h7X0
葛城宅

シンジ「ただいまー」

マリ「…………」ショボーン

シンジ「……2号機のことは仕方ないよ。そういう決まりだし」

マリ「つまんない……」

シンジ「……元気だしなよ」ナデナデ

マリ「………にゃ」

68: 2011/02/03(木) 04:59:39.99 ID:cF/00h7X0
リツコ「それじゃ、テストパイロットはマリで決まりね」




マリ「またエヴァに乗れる……うっふふー♪」

ミサト「がんばってきなさい」

マリ「ういー」

70: 2011/02/03(木) 05:08:55.68 ID:cF/00h7X0
3号機起動実験

マリ「さぁーて♪久々のエヴァ……っ!?」

バツン

リツコ「どうしたの!」

オペレーター「体内に高エネルギー反応」

ミサト「まさか……使徒!」

3号機「ウオオオオオオオオオオ!!」

73: 2011/02/03(木) 05:15:05.72 ID:cF/00h7X0
シンジ「敵……これが使徒?」

ゲンドウ「そうだ。目標だ」

シンジ「目標って……エヴァじゃないか……マリが乗ってるんじゃないの……?」

3号機「ウオオオオオオオオオ!!」ガッ

シンジ「!?」

ガシャーン

ゲンドウ「なぜ戦わない、シンジ」

シンジ「だって、中にマリがいるんでしょ!できないよ!」

ゲンドウ「………ダミープラグを起動しろ」

マヤ「! ですが……」

ゲンドウ「やれ」

マヤ「……はい」





シンジ「やめろおおおおおおおおおおおおおおおお」

76: 2011/02/03(木) 05:19:22.14 ID:cF/00h7X0
NERV施設内

アスカ「へっくしゅん! ううっ……寒っ」

カシュ プシューッ

アスカ「さすが新型スーツ、あたしにピッタリね!」

ゴゴゴゴゴ
                       . . . .
アスカ「さてと……やっと会えたわね。アタシの弐号機」

77: 2011/02/03(木) 05:29:45.79 ID:cF/00h7X0
第10使徒侵攻中、地下エレベーター

ミサト「総力戦よ!わずかでもいい!食い止めて!」

ガガガガガ……

ミサト「エヴァー2号機!誰が乗っているの!?」

日向「わかりません!こちらからの出撃命令は出ていません!」



アスカ「んー……やっぱ仮設はダメね。エヴァはこうでないと」

ゴゴゴゴ……

アスカ「第五次防衛線を早くも突破……速攻で片付けろってことね!」

アスカ「どおおうぉおおりゃああああああああ!!」

78: 2011/02/03(木) 05:39:27.91 ID:cF/00h7X0
避難シェルター

シンジ「…………」

ドガァァァ

シンジ「うっ!」

アスカ「いててて……ん?……なんだ、一機足りないと思ったらこんなとこにいたの……」

シンジ「…………」

アスカ「……あんた、バカァ? この大事な時にエヴァに乗らないなんて……」

シンジ「僕は、もう乗らないって決めたんだ」

アスカ「ホンット、バカね。だったら、さっさと逃げちゃいなさいよ……」

81: 2011/02/03(木) 05:45:39.22 ID:cF/00h7X0
で、この後初号機が覚醒してQへと続くと。


「こんぐらいマリを出してくれれば良かったのに」って話でした。

84: 2011/02/03(木) 06:47:03.52
おもしろかった おつ

86: 2011/02/03(木) 08:04:20.33
おつ
ありえないと思ったけど、意外と悪くなかったよ

引用元: シンジ「アスカとマリのポジションが逆になったら」