澪「こ、こ、こ、こ、こ……」

澪「恋！？」

澪「ムギが！？」

澪「ま、まずは……」ｶﾁｶﾁｶﾁ


To　　ムギ
件名　Re:つむぎです

相手は誰！？
私も知ってる人？

澪「ま、まさか私が恋の相談を受ける日が来るとは……」

澪「……よ、よーし！」ｵｰ!

ﾋﾟﾛﾘﾛﾘﾝ

澪「ってもう返信が」


From　ムギ
件名　ヒント①

桜高の人です



澪「えっ」

澪「あ、あれ？桜高って女子高だよな……あれっ？」

澪「……」

澪「いやいやいやいや」

澪「まさかムギのやつ女のくせに女の子に恋を……いやいやいや」ｶﾁｶﾁｶﾁｶﾁ


To　　ムギ
件名　Re:ヒント①

まさか……堀込先生とか？


澪「送信、と」

ﾋﾟﾛﾘﾛﾘﾝ

澪「うわっ、早っ！」


From　ムギ
件名　non title

聞かなかったことにしてあげる


澪「なんか怒らせた！」

To　　ムギ
件名　Re:

じゃあ誰だよ
他に男の先生なんて2、3人しかいないじゃないか


澪「うーん……まさか本当に女の子を」

澪「いや……ないない。あれでいてムギも割と常識人だからな」

澪「うん。ないない……ない、よな？」

ﾋﾟﾛﾘﾛﾘﾝ

澪「おっ」


From　ムギ
件名　ヒント②

女の子が女の子に恋をしたら氏刑になる法律でもあるの？

澪「えーっと」

澪「……」

澪「お、落ち着け秋山澪……落ち着いて状況を整理するんだ。そうだ丁寧に行こう」


①　私が同じ部活の友達から恋愛相談を受けた


澪「ああ、私たち華の女子高校生だもんな。あるよあるあるこういうこと」


②　どうやらその友達(♀)は女の子に恋をしたらしい


澪「ああ、女子校だもんな。あるよあるあるこういうこと」

澪「……」

澪「いやないよ！？」

「澪ちゃーん！夜なんだから静かにしなさーい！」

澪「ごめんママ！」

澪「よーし……」

To　　ムギ
件名　Re:ヒント②

ま、まさかクラスメイトとか？


澪「送信！」 ｴｲｯ

澪「こ、これでイエスなんて言われた日には私は明日からどんな顔してムギに会えばいいんだろう……」

澪「……」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

ﾋﾟﾛﾘﾛﾘﾝ

澪「……」ｿﾛｰﾘ


From　ムギ
件名　Re:Re:ヒント②

正解！
さすが澪ちゃん！


澪「き、機嫌は治ったみたいだけど……えー」

澪「なんてこった……人生初の恋愛相談にこれは荷が重すぎる……」

澪「……ん？」

澪「恋のできる子ならクラスにいくらでもいるだろうに……なんでわざわざ私なんだ？」

澪「……」

To　　ムギ
件名　Re:Re:Re:ヒント②

もしかしてその恋の相手って軽音部？


澪「……」

ﾋﾟﾛﾘﾛﾘﾝ


From　ムギ
件名　名推理！

……ご名答///


澪「わっ！」

澪「や、やっぱりだ……このパターンって……」

澪「……」ｶﾁｶﾁ

澪「いやでも……ううん」

澪「……」

澪「……えいっ！」





To　　ムギ
件名　Re:名推理！

もしかして……私？

澪「……」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

澪「……」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

澪「……」

澪「きゅ、急に返事が来なくなったぞ……」

澪「むー……」

ﾋﾟﾛﾘﾛﾘﾝ

澪「き、来たっ！」ｶﾞﾊﾞｯ



From　ムギ
件名　non title

気持ちは嬉しいけど、違うわ



澪「（悲鳴）」

「澪ちゃーん！！」

澪「ごめーん！！」

これは恥ずかしい

澪「うわー！！うわー！！」

澪「どうしよう！？どうしよう！？」

澪「アニメとかでよくある恋愛相談と見せかけた遠まわしの告白のパターンじゃなかったのか！！」

澪「ムギもまた機嫌損ねちゃったし！」

澪「っていうかこれじゃ私は自意識過剰の勘違い野郎じゃないか！！！」

澪「うわあああああああああああああああ！！」ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ

澪「……ううっ氏にたい」ﾊﾞﾀｯ

澪「……」

澪「……」ｶﾁｶﾁｶﾁ


To　　ムギ
件名　Re:

唯？律？

澪「……や、やっぱり氏のうかな」

澪「うううぅぅ……」

ﾋﾟﾛﾘﾛﾘﾝ

澪「もうメール見たくないよぉ……」

澪「……」

澪「……」ﾁﾗｯ


From　ムギ
件名　Re:Re:

りっちゃんです


澪「……」


③　同じ部活の友達(♀)が私の幼なじみ(♀)に恋をしたとか暴露してきた


澪「……」

澪「ええっ！？」

澪「そうか……ムギは律のことが……」

澪「アハハハハハハ……なーんだ」

澪「ムギのやつ、なかなか女を見る目があるじゃあないか」

澪「……」


―――――もし律とムギが付き合うようなことにでもなったら


澪「……私はどうしようか」

澪「……」

澪「……」

澪「はっ！？」

澪「違う違う違う違う違う！」

澪「これじゃ私が律のこと……す、す、す、好きみたいじゃないか！」

澪「……」ｶｰｯ

澪「ち、違ーう！！！」

澪「はぁっ……はぁっ……」

澪「……」

澪「……」

澪「……違うよな？」

澪「むー……」ﾓﾝﾓﾝ


ピ口リ口リン


澪「うわあっ！？」

澪「あ……し、しまった！ムギに返信するの忘れt


From　ムギ
件名　ごめんなさい

変な相談しちゃてごめんね
気持ち悪かったよね

ごめんなさい


澪「……」

澪「……」

澪「……私の馬鹿」

澪「何が状況の整理だ、私と律の今後がなんだ」

澪「悩んでる友達が私を頼ってくれた、それだけじゃないか」

澪「……」ｶﾁｶﾁｶﾁ

澪「よーし……」

澪「……送信！」

To　　ムギ
件名　Re:ごめんなさい

なんで謝るんだ！
ムギもさっき言っただろ！
女の子が女の子に恋をしたら氏刑にでもなるのか？
人と違うからなんだ！相手が女だからなんだ！

琴吹紬が田井中律のことを好き、それだけじゃないか！

前を向け！胸を張れ！
そして困ったり悩んだりしたらいつでも私を頼れ！
私はムギを、応援してるぞ！頑張れ！


澪「いやー……我ながら恥ずかしい文面だなぁ」

澪「でもまあ……」


それでムギを励ませるのなら


澪「恥のかきがいもあるってもんか」

澪「……ふふっ」

澪「はぁー……」ﾎﾟﾌﾝ

澪「やっぱり初めての恋愛相談にしては……無理難題にもほどがあるよ」

澪「……」

澪「わ、私はうまくやれたかな？ちゃんとムギの力になれたかな？」

澪「なあ……律」


ﾋﾟﾛﾘﾛﾘﾝ

From　ムギ
件名　ばっかでー！

イエーイ！
ドッキリ大成功！！



澪「……」


添付画像には律とムギが肩を組んでピースしてる姿が写っていた


澪「……」

澪「……」

澪「……」

澪「は？」

―田井中家―

澪「りぃいいいいいつうううううううううううう！！！！！！」

紬「わー！ホントに二分で来ちゃった！」

律「な？言った通りだったろ」

澪「どういうことだ！どういうことだあ！！」

律「ドッキリ企画！！発案ムギ！！」

澪「ムギが！？」

紬「ごめんなさ～い」ｷｬﾋﾟｯ

律「前を向け！胸を張れ！」

澪「うっ！？」

律「女の子が女の子に恋をしたら氏刑にでもなるのか？」ﾆﾔﾆﾔ

澪「う、う、う……」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ


④　私の友達にはイタズラ好きが多いらしい


澪「こ、この馬鹿律！！！ムギもアホー！！！」

もしや終わり？

スレタイは律とムギのイタズラという意味のダジャレだったとさ
おしまい

乙

乙



ムギちゃんがやるからちょっとリアルになっちゃうよな