1: 2013/05/10(金) 16:54:16.75

ミサトのマンション。
日曜日。


アスカ「…ヒマねー」ゴロゴロ

シンジ『ごめん、今日は綾波の家に料理を教えに行く約束なんだ』

アスカ「買い物に行くつもりだったのに…荷物持ちがいないと…くるっちゃうわねー」

アスカ「だいたい…エコヒイキのどこがいいってのよ…あんな人形…」

アスカ「…そこがいいのかな…バカシンジは臆病だから…」

シンジ『綾波は不器用だけど一所懸命だから応援したくなるんだよね』

アスカ「…なーんかムカツクわね…」

アスカ「…そうだ!バカシンジに本気でイタズラしてやるわ!」

アスカ「天才美少女アスカ様の本気、みせてやるわ! 」

アスカ「とりあえずホームセンターね…」タタタッ


 https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1368172456/

2: 2013/05/10(金) 17:01:57.92

同日夕方。
ミサトのマンション 玄関前。


シンジ「…綾波、想像以上に不器用だったな…料理の知識が全くないんだ…」

シンジ「でも、楽しかったな…今度はもっと簡単なの教えてあげよう」


プシュン


シンジ「ただいまー アス――」ネチャ

シンジ「うわっ!なんだこれ靴が」

アスカ(ククッ、どお!バカシンジ!最新ビーズ型瞬間接着剤の威力は!)

アスカ(ここからだと音しか聞こえないのが残念だけど、私にはすべてが手に取るようにわかるわ!)

シンジ「いったいどうして…」ヌギヌギ

アスカ(靴がくっついてしまったバカシンジは足で無理やりひっぱたりせず、いったん靴を脱いで手で引っ張るはず…)

シンジ「うわっ!」ネチャ、ドテッ

アスカ(玄関一面が接着剤なのよ!この音…尻餅までついたわね…)

アスカ(これで靴下にプラスしてズボンを脱がすことに成功ね!)


3: 2013/05/10(金) 17:03:54.13

シンジ「ア、アスカーこれアス――」ヌルッ、ドテッ

アスカ(かかった!慌てれば慌てるほどヌルヌルの餌食よ!)

シンジ「な、なん――」ヌルッ、ドテッ

アスカ(ククッ正体は純度100%ローションよ!)

アスカ(廊下からリビングまで一面ヌルヌルよ!)

ヌルッ、ドテッ 
ヌルッ、ドテッ 
ヌルッ、ドテッ

シンジ「っ!アスカ!!」

アスカ「はぁ…やっとここまで来たわね」

シンジ「なんでこんな――」

アスカ「ここからが本番よ!」ポチッ

ブオォォォ
ブオォォォ
ブオォォォ

シンジ「ッッ!!」


4: 2013/05/10(金) 17:06:59.75

アスカ「どうよ!最新プロペラ型扇風機3台の威力は!」

シンジ 「クッ!」ズルズル

アスカ「向こうの壁には接着剤が塗りたくってあるわ!このままだとアンタはあの壁と一生を共にすることなるわ!」

シンジ「うっ!」ヌルッ、ドテッ

アスカ「なっさけないわねー…周りをよく見なさい、洗面所からロープが伸びてるでしょ。それを使うのよ」

シンジ「!」ギュ

シンジ「うわっ!」ヌルッ、ドテッ

アスカ「はん!引っかかったわね!!」

アスカ「そのロープにはヌルヌルをたっぷり染み込ませてるわ!強くにぎればにぎるほどヌルヌルがしみでてくんのよ」

シンジ「くそっ!」クルッ、ギュ

アスカ「! か、考えたわね、ロープを結んでコブを作るとはね…」

アスカ「しかーしそのロープは洗面所までしか伸びてないわ!そこからどうするってぇのよ!」


5: 2013/05/10(金) 17:09:51.76

シンジ「アッ、アスカッ!なんでこんなことするんだよ!」

アスカ「あんたバカァ、私の誘いを断ったからに決まってんでしょ!」

シンジ「な、綾波とは何日も前から約束してたんだよ!アスカが言い出したのは今朝じゃないか!」

アスカ「はぁ…私といたほうが楽しいんだから私を選ぶのは当然でしょ…」

アスカ「でも…すこしかわいそうな気がしてきたわ…」ポチッ


ブオンオンンン……


シンジ「…」ホッ

アスカ「ほら、つかまりなさい」スッ

シンジ「アスカ」ニギ

シンジ「ッ!!」ヌルッ、ドテッ

アスカ「くふふ、私の手もヌルヌルだったのよー!」


6: 2013/05/10(金) 17:12:11.91

アスカ「あ~スッキリした。久しぶりに楽しませてもらったわ。」

シンジ「………」

アスカ「引っかかったアンタが悪いんだから後片付けはアンタがしなさいよね」

シンジ「………んだよ…」

アスカ「あ、あとお金はアン―――」

シンジ「なんなんだよ!!」バンッ

アスカ「」ビクッ

シンジ「くそ!!くそ!!くそ!!」ガシャーン、パリン

アスカ「そんなに怒ることな―――」

シンジ「うるさい!!」バンッ

アスカ「」ビクッ

シンジ「僕が僕のしたいことして何が悪いんだよ!!」

シンジ「これじゃ僕はアスカの奴隷じゃないか!!」バンッ

アスカ「ひっ」ビクッ

シンジ「“私といたほうが楽しい”だって!僕はアスカといて楽しかったことなんて一度もないよ!!」

アスカ「」

シンジ「アスカなんて大嫌いだ!!顔も見たくない!!」

アスカ「」

シンジ「……出てってやる…こんな家出てってやる!!」

アスカ「ちょ…」

シンジ「」スタスタ

シンジ「」ガサゴソ

アスカ「…あの、シン―――」

シンジ「うるさい!!」バンッ

アスカ「」ビクッ

シンジ「」スタスタ

シンジ「…さよなら、ミサトさん…」プシュン、ピシャ

アスカ「………」



8: 2013/05/10(金) 17:15:48.52


街。


シンジ「」テゥルルル

ミサト「シンちゃ~ん、どうしたの~」

シンジ「僕、出て行きますから。」

ミサト「え…シンジくん、いきなりどうしたの?」

シンジ「…全部、アスカが悪いんだ」ピッ
ミサト「ちょっ」プツン

ツーツー

シンジ「…はぁ…どこへ行こうかな…」

シンジ「! あ、綾波!」タッタッタッ

レイ「碇くん…」

シンジ「どこに行くの?」

レイ「碇くんに教えてもらった料理、練習しようと思って…」

シンジ「え、また同じのを作るの!」

レイ「ええ」

シンジ「…ふふ、なんか綾波らしいや…でもお腹いっぱいじゃないの?」

レイ「碇司令が食べてもいいって…」

シンジ「父さんが…」


9: 2013/05/10(金) 17:17:09.53

シンジ「…」

レイ「…」

シンジ「…」

レイ「…」

シンジ「…」

レイ「…碇くんの料理、おいしかった…」

シンジ「…綾波は優しいね…」

シンジ「…」

シンジ「…あ…綾波…綾波の家に行っていいかな…」

レイ「どうして?」

シンジ「…」

シンジ「」ポロポロ

レイ「碇くん、泣いてるの?」オロオロ

シンジ「うう、うっく、ううっ」シクシク

レイ「どうして、泣いてるの?」アタフタ



10: 2013/05/10(金) 17:18:37.98


ミサトのマンション前。


ミサト(シンジくん、どうしちゃったのよ)タッタッタッ

プシュン

ミサト「アスカーいる―――」ネチャ

ミサト「な、なんなのよ、コレ!」フンッ

メギメギ、ビリッ

ミサト「ギャー!靴が、靴の底がー!」

ミサト「なんなのよ!もう!」ガンッ

ミサト「ちょっと!アスカあっあっあああああ」ヌルッ、ドテッ

ミサト「…」

ミサト「フフ、フフフフ、なるほどね、だいたいわかったわ。」ピクピク

ミサト「とりあえずアスカに話つけなくちゃね・・・部屋かしら…」

ミサト「」シュー、サー、シュー、サー、シュー、サー

スタ

ミサト「看破。…さて…」


11: 2013/05/10(金) 17:33:05.09


…シクシク、ウゥ、シクシク、ウック


ミサト「…」


ガラッ


ミサト「アスカ」

アスカ「っな!ミサト!勝手に入んないでよ!」


ゴツン!!


アスカ「ッ痛~~!なにすんのよ!」

ミサト「これで私の気は晴れたわ…」

アスカ「…」

ミサト「シンジくん、出て行くって」

アスカ「! …うぅ、うっく、くぅ、」ポロポロ

ミサト「アスカ…」ダキ、ギュ

アスカ「あ、あんなに、怒ると思わなく、て、」

ミサト「…」

アスカ「バカシンジが、私といても、楽しくない、って」

ミサト「…」

アスカ「私のことが、大嫌いだって、」

ミサト「!」


12: 2013/05/10(金) 17:36:20.55

アスカ「…うぅ、うっく、くぅ、」

ミサト「シンジくんが本気でそんなこと思ってるわけ無いわ」

ミサト「アスカはシンジくんのこと、どう思うの?」

アスカ「…」

アスカ「…バカで…ノロマで…変態で…」

ミサト「…」

アスカ「…でも、…家事はすごくできるし…優しいし…いいヤツだなって思う」

ミサト「…シンジくんに帰ってきてほしい?」

アスカ「……ぅん」

ミサト「なら、シンちゃんに謝んなくちゃね。アスカのことだからまだ、謝ってないんでしょ」

アスカ「…」

ミサト「大丈夫、許してくれるわよ。」

アスカ「・・・でもアイツ、すごく怒ってた」

ミサト「アスカが自分の気持ちを正直に話して、誠心誠意あやまればきっと許してくれるわ…シンジくんは優しいから」

アスカ「…そうね…アイツ、優しいもの…うん、やってみる」

ミサト「…まずは片付け、と言いたいけど…あれは業者を呼んだほうがいいわね」

アスカ「…ウソ…」

ミサト「ホント…」

アスカ「…」

ミサト「お~し、じゃぁ今日は外で食べましょ!奮発しちゃうぞ~」

アスカ「ダメよ!その間にシンジが帰ってきたらどうすんのよ」

ミサト「あ、アハハ、それもそうね」アセアセ

ミサト「じゃ~出前にしましょ、寿司!」

アスカ「…うん」



13: 2013/05/10(金) 17:37:30.01


同日。
夜。アスカの部屋。


アスカ(…バカシンジどうしてんのかしら…)

アスカ(…まさかこの私が泣いてしまうとわね…涙が急に出てきて、止まらなくなった…)

アスカ(…なんで…私は泣いたんだろ…)

アスカ(…人に嫌われても気にしたことなんて、なかったのに)

アスカ(……あ~あ、考えもまとまっていないのに…ミサトと約束しちゃったなー…)

アスカ(…バカシンジを連れ戻す…)

アスカ(…私はバカシンジに…帰ってきてほしい…気がする…)

アスカ(もしかして…私…)

アスカ(…バカシンジのことが…好きなの…かも…)

アスカ(……ん~~、どうかな…あんなナヨナヨ…)

アスカ(…はぁ…ポカポカ、ねぇ…)

アスカ(私、バカシンジといるとき…ポカポカしてたかなぁ…)



14: 2013/05/10(金) 17:39:16.54


翌日。
朝。学校。


アスカ(結局、昨日は帰って来なかった…学校にも来てないかも…)

アスカ(来なかったらそん時はそん時!…来てたら作戦Ⅰを実行よ)

アスカ(作戦Ⅰ…素直に謝る!)

アスカ「おはよう」ガラッ

クラス一同(…式波があいさつ!)

アスカ「! バカシンジ!」

シンジ「…」

アスカ(無視ね…)ツカツカ

アスカ「おはよう」

シンジ「おはよう、式波」

ヒカリ(呼び方が…)

トウジ(また夫婦喧嘩かいな)

アスカ「…昨日は悪かったわね」

シンジ「…アスカはなにを謝ってるの?」

アスカ「そ、それは昨日のイタズラについて…」

シンジ「そんなことはもういいよ…僕は式波といっしょにいるのに疲れたんだ…」

トウジ(まるで、熟年離婚やな)


15: 2013/05/10(金) 17:40:32.57

アスカ「昨日はどこに泊まったのよ、バカ2人んとこ?」

シンジ「…綾波の家」

クラス一同(!!)

アスカ「っな!どおゆうことよ!!」バンッ

シンジ「どうもこうも…そのままだよ」

アスカ「ちょっと、エコヒイキ!!」

レイ「…碇くんといっしょに…」

クラス一同(…ごくり)

レイ「…ポカポカすることを…したわ」

アスカ「ッ! こおんのお、変態ッッ!!」


ドゴッ!!



16: 2013/05/10(金) 17:42:58.80


―――昼休み。


アスカ(…やってしまった)

アスカ(エコヒイキめ…まさか一晩中、星を見ていただなんて…)

アスカ(くそっ!)

アスカ(…気をとりなおして、作戦Ⅱ…プレゼント!)

アスカ(“家庭でセカンドインパクト前の世界料理を完全再現”…本屋で一番高い料理本を買ってやったわ)


アスカ「ねぇ、バカシンジ…今朝はごめんね」

シンジ「…もう話しかけないでよ」

アスカ「…これ、シンジに…」スッ

シンジ「!! こ、これっ!!僕がずっと欲しかった本だ!贅沢だと思って我慢してたんだよ!すごいな、アスカがこの本のこと知ってるだなんて…コレはねセカンドインパクト前、世界最高の料理人って言われてた人が書いてるんだよ。だから定価の10倍以上の値段がするんだよね…でも、内容はすごく充実してて…どの品も味、見た目ともに世界最高水準だと言えるんだよ!…まぁ…中身を読んだことはないんだけどね…」

アスカ(も、ものすごい食いつき方ね…これは…チャ~ンス)

シンジ「…ア、アスカ…コレ僕にくれるの?」

アスカ「アンタが帰ってくるなら、あげるわ」

シンジ「!!」

アスカ「ほら、欲しいんでしょ。」ヒラヒラ

シンジ「」ムカッ

アスカ「はやく“帰りたいです”って言いなさいよ」

シンジ「…いらない」

アスカ「はい~?」

シンジ「…僕は料理より…星のほうが好きだし」

シンジ「それに、式波からのプレゼントはいらない」

アスカ「…あっそ、ならいい、あげない」



17: 2013/05/10(金) 17:45:19.14


―――放課後


アスカ(…やってしまった…)

アスカ(…素直にあげて機嫌をとればよかったのに~…交換条件だなんて…)

アスカ(素直に謝って、心を開いたところにプレゼントで落ちる予定だったのに~)

アスカ(なんか…学校じゃ気が張っちゃってダメね…)

アスカ(あ!バカシンジの掃除が終わった)


アスカ「ちょっと、バカシンジ」

シンジ「…」

アスカ「ミ、ミサトが帰ってきてほしいって」

シンジ「…ミサトさんはそうだろうね…」

アスカ「………私も帰ってきてほしい」

シンジ「…なんで?」

アスカ「…家事要員」

シンジ「…」

アスカ「と、とりあえず…ここじゃぁらちがあかないわ。家で話し合わない?」

シンジ「…」

アスカ「…お願いするわ」


18: 2013/05/10(金) 17:46:57.89

シンジ「式波は…」

シンジ「…口が悪いし…ワガママだし、料理はいやいや食べるし、引越しの荷物はまだ僕の部屋にあるし!!」

シンジ「僕の貯金箱からお金抜くし!僕が自由にすると嫌がらせするし!!」

シンジ「お弁当作っても…“ありがとう”って言われたこと…ないし…」

アスカ「…」

シンジ「そんなヤツとどうやって一緒に暮らせっていうんだよ!!無理だよ!!」

アスカ「…」

シンジ「………僕は…アスカが大っ嫌いなんだ…」

アスカ「…」

シンジ「」スタスタ

アスカ「…」



19: 2013/05/10(金) 17:49:14.74


レイのマンション。


レイ「…」

シンジ「ごめんね、また来ちゃって…」

レイ「かまわないわ」

シンジ「…」

レイ「…」

シンジ「…アスカが悪いんだ…」

シンジ「…嫌なことばっかり言うんだ…」

シンジ「…優しくしてくれてもいいのに…」

シンジ「だいたいさ―――」
レイ「碇くん」

シンジ「…なに?」

レイ「碇くんはセカンドと仲直りした方がいい。」

シンジ「…な、なんで…」

レイ「セカンドが来てから碇くん、明るくなった。」

シンジ「…」

レイ「悩むことも少なくなったわ。」

レイ「それはセカンドにしか出来ないこと…私じゃ無理。」

シンジ「…」

20: 2013/05/10(金) 17:51:04.64

シンジ「で、でも…」

レイ「…セカンドはなにか伝えたそうにしてた。」

シンジ「そ、そんなこと…」


―――『と、とりあえず…ここじゃぁらちがあかないわ。家で話し合わない?』―――


シンジ「…」

レイ「…セカンドの想いを聞けば、碇くんは許せるかもしれない。」

シンジ「…」

レイ「セカンドの言葉はきっと、碇くんの心に響く。」

レイ「碇くんを変えた人の言葉だから…。」

シンジ「…そういえば…僕もアスカにひどいこと言っちゃってたね…」

シンジ「…謝らなくちゃね」

レイ「…」

シンジ「…そして…アスカの話も聞いてみるよ」

レイ「…」コク

シンジ「綾波、ありがとう。」ニコッ

レイ「え、ええ///」

シンジ「もし、またケンカいちゃったらここに来ていいかな?」

レイ「かまわないわ///」



21: 2013/05/10(金) 17:52:39.37


ミサトのマンション。


ピシャ


シンジ「アスカ、いる?」


タッタッタ


アスカ「バカシンジ!…アンタ、来ないって…」

シンジ「うん、ちょっとね…」

アスカ「と、とりあえず座りなさいよ」

シンジ「うん」

アスカ「…」

シンジ「…」

アスカ「…」

シンジ「…」

アスカ「…お、お茶、淹れるね」

シンジ「あ、いや、僕が淹れるよ」

アスカ「いいの、私が淹れる」

シンジ「そ、そう…」

カチャ、サッサッ、トボトボ

アスカ「はい」

シンジ「ありがとう」

22: 2013/05/10(金) 17:54:42.94

アスカ「…」

シンジ「…」

アスカ「…」

シンジ「…」

アスカ「あ、あのね、シンジ」

シンジ「なに?」

アスカ「私ね、シンジと暮らしたいの」

シンジ「…」

アスカ「家事要員とかじゃなくてね、一緒に生活して…おしゃべりしたりする。それだけでいいの」

シンジ「…」

アスカ「今まではひとりでいいって思ってた…だけどね、そういうのもいいなって思うようになったの」

アスカ「シンジと暮らして…」

シンジ「…」

アスカ「…もう、シンジのことバカシンジって呼ばないし、家事も手伝う…」

アスカ「美味しい時は“美味しい”って言うし…うれしい時は“ありがとう”って言う…」

アスカ「契約書もかいたの、これ…」ピラッ

アスカ「だからね、シンジ………帰ってきて」ウルウル


23: 2013/05/10(金) 17:56:28.09

シンジ「……僕はアスカに謝りにきたんだ」

シンジ「アスカにひどいこと言っちゃたからね」

シンジ「…ごめん。」

アスカ「…」

シンジ「…綾波に言われたんだ、アスカが来てから僕が明るくなったって」

シンジ「僕もね…本当はアスカと暮らすの…いいなって思ってたんだと思う…」

アスカ「…」

シンジ「だから、僕………帰ってきてもいいかな…?」

アスカ「もちろんよ!!」

アスカ「おかえり、シンジ。」

シンジ「ただいま、アスカ。」

シンジ「じゃ…」

シンジ「…契約書は冷蔵庫に貼っておくね」

アスカ「え…」

シンジ「せっかくのアスカの厚意を無下には出来ないからね」

アスカ「そうね…」

シンジ「ちゃんと、学校でもシンジって呼んでよ」

アスカ「わかってるわよ!」



24: 2013/05/10(金) 17:59:57.79


――――1週間後。


アスカ「バカシンジ!朝ごはん~」

シンジ「! アスカ…バカシンジに戻ってるよ…」

アスカ「あんたバカァ!バカシンジって呼んで何が悪いのよ!!」

シンジ「契約書に書いてるじゃないか!」

アスカ「ほんと、バカね!ちゃんと読みなさいよ」

シンジ「え…?」

アスカ「はぁ…裏面のすみっこよ…」

シンジ「!!……“契約有効期限は一週間”んんん!!!」

アスカ「そういうことよ、アスカ様は常に先手を打ってるの!!」

シンジ「そ、そんなぁ…」

ミサト「いいんじゃな~い、こっちのほうがアスカらしいわよ」

アスカ「そうよ」

シンジ「え~…」

アスカ「あ~ストレスたまってたのよね~」ノビノビ

アスカ「その分、バカシンジのことこき使おっと」

シンジ「はぁ…」

ミサト「・・あれでもアスカはシンちゃんに感謝してるのよ」

シンジ「だといいんですけど…」

アスカ「覚悟しなさい!!ぜぇっったい、いつもの私といるのが楽しいって言わせてやるんだから!!」




終劇

25: 2013/05/10(金) 18:43:18.32
乙!
アスカ可愛いよアスカ

26: 2013/05/10(金) 19:31:01.88

引用元: アスカ「…そうだ!バカシンジに本気でイタズラしてやるわ!」