1: 2021/04/30(金) 01:50:41.940
上条「はぁ~、今日もあのブスに追いかけられて特売逃した。
   ウチには穀潰しもいるし、正直こう何度も続くとキツいんだよなぁ」

上条「おそらくアイツは俺に勝てないから何度も挑んでくる訳で……じゃあ一度わざと電撃受けて負ければいいのか?」

上条「鉄橋でのあの一件もあるし、さすがに氏ぬレベルのは撃ってないだろう。
   ビリビリは嫌だけど、上条家の食卓を救うためには仕方ない……。
   けどそれであの時みたいに泣かれても困るしなぁ……どうしたものか……」

上条「ん? あれは……」


リア充(男)「ほら、寒いだろ? 手出せよ」

リア充(女)「うんっ!」ギュ

リア男「おいおい、さすがにこれは歩きにくいって」ヘラヘラ

リア女「手握るより腕組んだ方が暖かいもん♪」

イチャイチャ……

3: 2021/04/30(金) 01:51:43.039
上条「………………」ハァ

上条「……ハハハ。なんかもう爆発しろとも思わなくなってきましたよ。
   これはいよいよ上条さんもダメになって…………ん? まてよ」

上条「レベル5だなんだって言われてるけど、御坂だってブスだけど中学生の女の子だし、恋愛とかにも興味あるはずだよな……?」
   普通は誰かに恋している時はそいつの事しか見れなくなるはず……」

上条「つまり恋人ができちまえば、御坂だって他の男なんて構ったりしなくなるだろ!

   おぉ、なんか今日の上条さんは冴えてますな!
   よし、それじゃあ上条さんが恋のキューピットになってやりますか!」

6: 2021/04/30(金) 01:54:15.967
上条宅 夜


上条「インデックスは……寝たな」

上条「とりあえず御坂の恋人作りの方進めねーと。
   いくらインデックスが寝たからって家の中で電話はまずいな」バタン

上条「ううぅ、さすがにさみーな。けど月や星空は意外と綺麗だな……。
   っていつから上条さんはこんなロマンチストになったんですか?」

上条「とりあえず電話だな」

上条「大本命から……暗部だし、まだ起きてるよな?」

7: 2021/04/30(金) 01:55:00.520
プルルルルルルルル……ガチャ!

海原『はい、もしもし。あなたから電話とは珍しいですね』

上条「よぉ、偽海原。ちょっと話あるんだけどいいか?」

海原『えーと、その呼び方何とかなりませんかね?
   普通に海原もしくはエツァリでお願いしますよ』

上条「わかったわかった。
   じゃあ海原……お前御坂と付き合わないか?」

海原『…………はい??』

8: 2021/04/30(金) 01:55:33.353
上条「お前御坂の事好きだろ?
   アイツ、恋人欲しいらしくてさ。俺がいっちょ協力してやる事にしたんだよ」

海原『えーと……それはあの約束を他の誰かに押し付けたいって事ですか?』

上条「約束……ってあれか。押し付けるなんてしねーよ。
   俺はこれからもずっと<御坂美琴と彼女の周りの世界を守る>」

海原(えええええ…………何でそこまで言っておいて御坂さんと付き合わないかなんて
   言ってくるんでしょうかこの人は)

上条「でもそれは一人じゃなくてもいいだろ?
   まぁアイツだってそんな大勢に守ってもらわないといけない程弱くはないけどさ」

海原『…………遠慮しておきますよ』

9: 2021/04/30(金) 01:55:57.196
上条「へっ? な、なんで? だってお前……」

海原『自分は御坂さんに相応しい人間ではないですから』

上条「なっ…………ふっざけんなよ」

海原『はい?』

上条「そんなつまんねえ事はどうだっていい!! テメェはずっと待ってたんだろ!?
   御坂の敵に回らなくても済む、そんな誰もが笑って……(中略)……手を伸ばせば届くんだ!!
   いい加減に始めようぜ、魔術師!!!」

海原『Zzz…………ん? 終わりましたか?』

上条「寝てた!?」

10: 2021/04/30(金) 01:56:34.942
海原『とにかく、御坂さんの隣は自分より適任な方がいるんですよ』

上条「え、誰の事だよ?」

海原『自分が言う事ではありません。
   あなたが気付く、もしくは御坂さんが自分から言わないと』

上条「???」

海原『終わりでしたらそろそろ失礼しますよ?
   あと最後に一つ忠告しておきますけど、あなたが御坂さんの恋人を見つけるのは無理だと思いますよ?』

上条「……いいぜ、お前があのブスの恋人なんて見つけられないと思ってるんなら、まずはその」ピッ!

上条「……切りやがった」

11: 2021/04/30(金) 01:58:36.494
上条「なんなんだあの説教頃し(ヒーローブレイカー)
   仕方ねえ、アイツが本命だったけど、あのゴミクズ野朗の自称ダークヒーロー(笑)にも電話してみるか」

プルルルルルルルル……ガチャ!

一方『はァい、もしもしィ!? なンなンですかァ、こンな時間によォォ!!
   あのガキが起きちまったらどう責任取ってくれンですかァァァ!?』

上条(うわぁ……いきなり機嫌悪いよこの人。
   でもコイツ、妹達《シスターズ》は大事にしてるみたいだし、それなら御坂《オリジナル》も……)

一方『しかも誰かと思えばテメェかよォォ!!
   なンで俺がわざわざ外に出て電話してやらないといけないンですかァ!?
   テメェには3連敗中だが、ここらで名誉挽回してやろォかァァ!?』

上条「お、落ち着けって!
   実はだな、俺の知り合いに恋人が欲しいって女の子がいてな……」

12: 2021/04/30(金) 01:59:23.821
一方『あァ!?』

上条「ほら、お前って口リコ……年下好きだろ? だからどうかなってさ。
   しかもかなりの美少女だぞ?」

一方『…………何年生だよ』

上条「えっ、中二だけど……」

一方『よォし分かった、テメェに一つ教えといてやる』

上条「?」

一方『中学生はァ!!! ババァなンだよオオオオオオオォォォォォォ!!!!!』

上条「」ピッ!

14: 2021/04/30(金) 02:00:47.230
上条「……あまりの気持ち悪さに切ってしまった。あいつも通報しておいたほうがいいんじゃねえか?」

上条「じゃあ最後にコイツだな。
   コイツはブサイクな顔してるから、女の子と縁がなくて苦労してるだろ」

プルルルルルルルル……ガチャ!

浜面『もしもし、上条かぁ? どうしたこんな時間に。
   もしかして俺が貸したバニー物のAVの貸出期間延長願いか?
   まぁお前には恩もあるし、一週間くらいなら……』

上条「……あぁ悪い、あれインデックスに見つかって噛み砕かれた」

浜面『えっ、ちょ、おいいいいいぃぃぃぃ!!!
   お前、あれどんだけレア物だと思ってんだよ!?
   俺のコレクションの中でも最高級のやつなんだぞ!?』

上条「悪かったって、その代わりって言っちゃなんだが、良い話があるんだよ」

浜面『ちくしょおおお、俺のバニーがぁ……。
   なんなんだよ話っていうのはよぉ……』グスッ

15: 2021/04/30(金) 02:04:42.947
上条「その前に聞いておきてえんだけど、お前ってブサイクで、レベル0で女の子にもモテない、信頼と実績の負け組だよな?」

浜面『えええええ…………なんか今メチャクチャ馬鹿にされたよな、俺。ってかブサイクってお前にだけはいわれたくねえよ』

上条「はあ? 上条さんは超絶イケメンですのことよ? テメエと一緒にすんじゃねえ」

上条「そんなイケメン上条さんから素晴らしい申し出だ。
   なんと女の子を紹介してあげようって話だ!」

浜面『はぁ……女の子……ねぇ』

上条「あれ、反応薄くないか。てっきり上条さんはお前が醜く泣きながら喜ぶと思ってたのですが。
   もしかしてその年でもう枯れちゃったのか?」

浜面『お前ホント失礼だな、おい!?
   枯れてねーし、女の子に興味もありますよ!! でもよ……』

上条「それも常盤台のお嬢様だぜ? 普通に考えたらお前とは一生関わり合いにならないような人種だろ!」

浜面『と、常盤台のお嬢様…………』ゴクリ

浜面『い、いやいやダメだ!! 俺には……!』

滝壺『はまづら、常盤台のお嬢様がどうしたの?』

浜面『た、滝壺さん!?』

17: 2021/04/30(金) 02:08:09.489
上条(なん……だと……。
   まさか、浜面の周囲半径10メートル以内に女の子がいる事なんてありえないはずなのに……!!)

麦野『はーまづらぁ……』

浜面『麦野さんも!?』

麦野『常盤台のお嬢様がなんだってー?
   テメェ、私と滝壺の二股じゃ飽きたらず、他の女にも手ぇ出そうとしてんのかぁ? あぁん!?』

浜面『ちょ、麦野落ち着けって。他の女の子に手を出すつもりなんかねーよ!
   てか二股ってとこもおかしいだろ! 俺は滝壺一筋なんだって何回言えば……』

麦野『だーかーらー、私だってテメェの事が大好きだって言ってんだろおおがああああぁぁぁ!!!
   この気持ちはどうすればいいんだよおおおおぉぉぉ!!』メルトダウナー

浜面『い、いやお前なら俺なんかよりもずっと良い男を……ってうおぉ!?
   お前危ねぇだろ!! 今ホントに当たりそうだったぞ!?』

麦野『㍍⊃ 溶けてしまいそう~♪』ドチューン

浜面『おわぁ!! ちょっ、それそんなヤンデレの曲じゃねえから!!』

19: 2021/04/30(金) 02:10:34.399
滝壺『浮気するはまづらは応援できないかも』

浜面『滝壺さん!? 何気にメルトダウナーの照準修正するの止めてもらえませんか!?』

浜面『き、絹旗! アイテム崩壊の危機だ!! 助けてください!!』

絹旗『所詮浜面は超浜面って事ですよ。
   せめて小物らしく超一瞬で散ったらどうですか?』

浜面『そ、そうだ、上条!! お前みんなのヒーローだろ!?
   俺の事も助けてくれよ!!』

上条「…………ッチ」

浜面『か、上条? なんで舌打ち……』

上条「うるせえよ、この裏切り者めええええぇぇぇ!!!
   もうお前なんか知るか、爆発しろブサイク野朗!!」

浜面『お、おい!? お前何言って』ピッ!

21: 2021/04/30(金) 02:14:34.103
上条「くっそおおおおぉぉぉ!!!
   アイツだけはブサイクだし永遠にこっち側だと思ってたのによおおおぉぉ!!」

上条「ブサ面はモテるのに何でイケメンの上条さんはこんなにもモテないんだ。イヤになってくる…はぁ…不幸だ…」

上条「……たぶんロシアでの一方通行も同じ様な気持ちだったんだな。
   ブサイクがモテるクソみたいな世界に絶望して、自暴自棄になって俺を襲ってきたんだ……」

メグリユク ケシキガイマ、ナガレテク~♪


22: 2021/04/30(金) 02:27:44.808

上条「今度はあのキモオタに連絡してみるか、3次元の女の子に興味あるかわからんが」

プルルルルルルルル……ガチャ!



青ピ『もしもし? かみやん?どないしたん?今ちょっと新しく買った工口ゲを攻略しててな~。
   全ルート完全制覇中やさかい忙しいんやが…』

上条「……うんうん。ありがとう、青ピ。
   お前は間違いなくキモオタの鏡だ」

青ピ『へっ、急にどないしたん? かみやんから感謝されるとなんやえらい気色悪いでー?』

上条「お前には感謝されているように見えるのか流石のキモさだな…吐き気がしてくる」

上条「まあいいや、それはそうと青ピ。お前三次元の女の子には興味ないのか?」

青ピ『まったく、何を言ってるんやかみやんは……。
   二次元も三次元もボクの守備範囲は物凄く広いんやでー!!
   具体的に言うと』

上条「あぁ、わかったわかった。言わなくていいから。
   じゃあさ、俺の知り合いに恋人が欲しいって子がいるんだけど、一度会ってみたりしないか?」

青ピ『なななななんやてええええぇぇぇ!!!
   か、かみやんが女の子を紹介してくれるっていうてるん!?』

23: 2021/04/30(金) 02:29:42.885
上条「あぁ、しかも常盤台のお嬢様だぜ?」

青ピ『ふおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!
   ア、アカン、ボクもう鼻血出てきてもーた!!
   ここまでカミやんの友達で良かったって思うのは初めてや!』

上条(ん~結局コイツになるのか……キモオタだがまぁ根は良い奴だし問題ないだろ)

上条「じゃあ詳しい事は追々連絡するよ」

青ピ『期待してるで、カミやん!!』ピッ!

上条「ふぅ……なんかやたら疲れたな。
   今日はもう寝るとしますか」

バタン!

禁書「とうま?」

24: 2021/04/30(金) 02:30:37.223
上条「インデックス!? ど、どうしたんだよこんな時間に」

禁書「なんかとうまの声が聞こえたような気がしたから……」

上条(あ~そりゃあんだけ叫べばなぁ……)

禁書「とうまこそこんな時間に何をしているの?」

上条「あ~いや、その……」

禁書「とうま」ギュッ!

上条「!?」

上条(ちょ、なんでこの子、いきなり抱きついてきてるんですかー!?)

禁書「隠し事はやめてほしいかも……凄く不安になるんだよ」

26: 2021/04/30(金) 02:31:23.116
上条「………………」

上条「バーカ」ポカッ!

禁書「いたっ! な、何するんだよう!!」

上条「俺がどこで何をしていたって、最後は必ずお前の所に戻ってくる。
   ロシアでもそう言っただろ?」

禁書「とうま……///」

上条「まぁとりあえずそんなシリアスなもんでもないから心配すんな。
   いつもみたいに病院ENDなんて事にはならないからさ」ナデナデ

禁書「それなら別に教えてくれたっていいんじゃないのかな?」

上条「それはダメ」

禁書「とうまのケチッ!」

上条「ケチで結構!」

28: 2021/04/30(金) 02:36:08.929
上条「……あのーインデックスさん? いつまでこの状態でいるつもりでせうか?」

禁書「星、綺麗だね」

上条「あぁ、お前のスルーも綺麗だけどな」

禁書「何か星のお話してあげようか?
   例えば今の星の配置を利用して組む事が出来る大規模術式とか」

上条「はいはい、どうせ世界の半分が焼け野原になるようなやつだろ?
   まったく、普通にキレイダナーとは見れないのかね」

禁書「とうまって意外とロマンチスト……?」

上条「意外とは余計だ。上条さんは感受性豊かなんですよー」

禁書「だからいつもいつも、何かあると一人で暴走しちゃうんだね」フフッ

上条「かもな」ハハッ

上条(はあ…しかしこいつと2人で居ても正直ウザイだけだな。御坂よりは可愛いとはいえインデックスみたいな年下には興味ないんですよ。
上条さんのタイプは寮の管理人タイプのお姉さんですからね)

29: 2021/04/30(金) 02:42:37.786
上条「さてと御坂にメールしとくか」


常盤台中学寮


ハナテ! ココロニキザンダユメヲ~♪

美琴「!!!!!?????」バチバチ!

白井「ちょっ、お姉様!何事ですの!? 漏電はお止めになってくださいまし!
   寮監に見つかったら大変な事になりますわ!!」

美琴「と、当麻からのメールだ……///」カァァ

白井「えっ、まだ携帯に触れてもいないのに何故……。
   はっ!! まさか専用の着信音ですのおおお!?」

美琴「うん……他の人達はゲコ太の鳴き声だけど、当麻だけ『only my railgun』なの///」

白井(そ、そんな……わたくしはお姉様専用の着信音《テテーン!のやつ》を設定していますのに……。
   わたくしの着信音はその他大勢と同じ、ゲコ太なんですのおおおおおぉぉぉ!?)アタマゴンゴン!

30: 2021/04/30(金) 02:44:24.219
美琴「どどどどうしよう。は、初めてアイツからメールが……き、緊張して読めないわ!」ドキドキ

白井「……はぁ。ではわたくしが読んでさしあげましょうか?」

美琴「だだだだめよ! いいわ、読むわよ! 読めば良いんでしょ!!」

美琴「………………」ギュッ!!

白井(そんな目をつぶって身構えなくても……。
   まるで受験の合否発表のようですわ)

美琴「………………」オソルオソル…パカッ!

美琴「!!!!????」バチチ!!

白井「お、お姉様!? ですから漏電は……ってあら?」

美琴「ふにゃー///」バタリ

31: 2021/04/30(金) 02:45:37.256
白井「お姉様~ってこれはダメですわね。
   まったく、ちょっと失礼しますわ」スッ

白井「一体何が書いて……」パカッ!

_____________________________

明日の放課後会えないか?
_____________________________


白井「こ、これだけですの……?」

白井「わたくしの数千文字の愛のメールには眉一つ動かさなかったのに、
   この類人猿のたったこれだけの文章で気絶って……。
   なんなんですのこの扱いの差はあああああぁぁぁ!!!!!」ゴンゴン!!

白井「しかも類人猿のメールだけ全て保護されていますわ!!
   この『ん』だけのメールなんて保護する意味ありますの!?
   わたくしが昨日送った愛のメールは既に削除されていますのにいいいぃぃ!!!」

32: 2021/04/30(金) 02:46:26.905
白井「納得いきませんわ!!
   こうなったらこのわたくしの恨みを込めた返信でメチャクチャに……!!」

白井「………………」チラッ

美琴「えへへ~とうまぁ~」スヤスヤ

白井「………………」カチカチ、ピッ!

白井「きちんと送れましたわね」

白井「ほらほらお姉様、しっかり布団をかけないと風邪ひいてしまいますわよ」パサッ

美琴「う~ん、とうまぁ~好き~」

白井「はいはい、それはわたくしにではなく、上条さんに言ってくださいな」

白井(こんな幸せそうなお顔を見せられたら、黒子は応援するしかないではありませんの……)

_____________________________

お姉様に代わって失礼いたします、白井ですわ。
申し訳ありませんがお姉様はもうお休みになられました。
明日、返信するようにとお伝えしておきますので、上条さんももうお休みになってくださいな。
_____________________________

33: 2021/04/30(金) 02:50:36.135
次の日 とある学校 昼休み

上条「ふうう、やっと飯か」

青ピ「カッミやーん! 飯やでー!!」

上条「おおう、いつもに増してテンションたけえな」

青ピ「ふっふっふ~誰のせいだと思うてるの、カミやーん!」

上条「ん? あぁ、あの話か。ちょっと待ってろよ、今日アイツの好みを聞いてくっからさ」

34: 2021/04/30(金) 02:52:33.521
青ピ「それならボクも一緒に」

上条「まぁ待て待て。ネットで調べた情報によると、恋愛において第一印象ってのはかなり大切らしいんだ。
   だからしっかり準備してから会った方が可能性上がるぜ?」

青ピ「た、確かに! 工口ゲの中にも初めの選択肢を誤った瞬間、ルートが潰れるってゆーのもある!!」

上条「だろ? それに相手は常盤台のお嬢様だ。
   そこら辺は厳しそうだから慎重にいこうぜ」

青ピ「う、うぅ……まさか、かみやんがこんなにもボクの為に……」

上条(上条さんの不幸を減らす為だけどな)

35: 2021/04/30(金) 02:56:31.302
青ピ「でも常盤台ゆーたらえらい強い能力者やろ?
   その子はどんな能力持ってるん?」

上条「エレクトロマスターだ」

青ピ「ホンマに!? 電撃責めかああああぁぁぁ!!
   アカン、想像しただけでアレが元気になってもーた!!!」

上条「お前それ吹寄に見つかったら折られるぞ」

上条(御坂はいつも俺をいじめて楽しんでるし、Sなんだろうな。その上ブスだから。御坂はシャレにならんほど救いようが思える。
   しかしだ、そこは青ピとかなり相性良いんじゃないかと思う。コイツは面食いってわけでもねえしな)

36: 2021/04/30(金) 02:58:14.089
常盤台中学・二年生教室


生徒A「今日の暴漢対策の能力実演、御坂さんはいつも通り素晴らしかったですわ!」

美琴「あはは、いや~ああいうのは慣れてるから……」

生徒B「やはり御坂さんの様なブ…いえ、容姿端麗な方となると、そういった事も多いのですか……お可哀想に」

生徒C「わたくしなんかは直接的な攻撃ができない能力なので、もしそのような状況になったら……。
    考えるだけで恐ろしいですわ」

生徒D「そのような時に救いの殿方が……などという映画のような事もなかなかありませんわよね……」

美琴(で、でももし相手が当麻だったら……能力も封じられちゃって、私の体をメチャクチャに…………)

美琴「えへへ、えへへへへへへへへへへ///」

生徒達「「み、御坂さん?」」

37: 2021/04/30(金) 03:07:32.516
放課後・自販機前


上条「待ち合わせはここでいいんだったな。しかし、あんなブスと待ち合わせとは上条さんも不幸だな。
   だがここは我慢だ…!御坂を青ピとくっつければビリビリの被害も減って上条さんの不幸が1つ減るんだ…」

上条「今日御坂からタイプを聞き出したら、すぐに帰るか。長く御坂と居て周りに恋人と思われたらシャレにならんからな」

10分後

美琴「お、お待たせ!///」

上条「…おぉ、御坂。今日はビリビリなしで話しかけてくれたか。うんうん上条さん感激ですよ(おせーよ10分もまたせやがって…!)」

美琴「な、何よ!! そんなに電撃がご希望なら、今からでもやってあげましょうか!?」ビリビリ

上条「ちょ、ストップストップ! 何でいつもそうなるんですか!?(うぜえ…)」

美琴「し、仕方ないわね……。」

38: 2021/04/30(金) 03:08:43.713
上条「え~と、じゃあさっそく本題なんだけどさ……」

美琴「う、うん…………!」

美琴(き、期待しちゃダメよ! 当麻の事だから、どうせ宿題みてくれーとか……。
   それでも一緒にいれるから嬉しいけど///)

上条「お前の好きな男のタイプを教えてくれないか?」キリッ

美琴「……………………」ポカーン

美琴「!!!!????」バチバチ!!

上条「うおお!? なぜここでビリビリ!?」

39: 2021/04/30(金) 03:10:48.428
美琴「こここここここ好みのタタタタタタタイプウウウウウウウゥゥゥゥゥ!!?」

上条「お、落ち着けビリビリ!! 醜い顔がさらに醜くなってるぞ!それっヒッヒッフー!」

美琴「ア、アンタがビックリさせるような事言うのがいけないんじゃない!!」

美琴(こここんな事聞いてくるって事は、私に興味あるって事だよね!? そうよね!?
   いやっほおおおおおおおう!! 見たかチビシスターに地味女に妹共!!)

上条「そ、そんなに言いたくねえなら無理して言わなくてもいいって!!
   悪かったな、変なコト聞いて!」

美琴「なっ!? だ、誰も言わないなんて言ってないでしょうが!!
   いいわよ、言ってやろうじゃないのよおお!!!」

上条(な、なにをムキになってるんですかこの子は…………)

40: 2021/04/30(金) 03:15:08.251
美琴「え、えっとね……私のタイプは……ちゃんと私のこと見てくれて……。
   それとわ、私のこと守ってくれて……いつもは頼りなさそうなのに、いざという時は凄くカッコよくて……。
   でもいつも誰かの為に自分から危ない所に突っ込んで、それでまた女の子に気に入られちゃって、
   私を不安にさせて……///」チラチラ

上条「ちょ、ちょっと待った。メモさせてくれ」カキカキ

美琴「メ、メモォ!? そ、そこまでしなくても……ゴニョゴニョ」

上条(守って欲しいか…やっぱりこいつには守るべき存在が必要か?レベル5の御坂を守れるやつって結構厳しくないか?
   いやでも青ピだって体は頑丈だし、なんとかなるか……?
   それにいつもはあんなだけど、好きなアニメキャラの事を語ってる時はすげーブサイクな顔して発狂するし
   というか後半とかやたら具体的だな。もしかしてコイツ……既に好きな奴がいる?)

美琴(なんか凄く真剣に考えてくれてる! ここで『つまりアンタの事よ!!』とかって言っちゃえば……!
   む、無理無理!! さ、さすがにそれは無理すぎる///
   というかここまで言ったんだから気付いてよぉ///)モジモジ

41: 2021/04/30(金) 03:15:52.022
上条「なぁ御坂、お前もしかして……好きなやついる?」

美琴「ふ、ふぇ!!?」

美琴「……………………」

美琴「えっと……その……!(言えー!! 言っちゃえええええ!!!)」チラッ

上条「ん?」

美琴「ア、アンタは何言ってくれちゃってんのかしら!? そ、そんな奴いる訳ないじゃない!!!」

美琴(私のバカァァ!)

42: 2021/04/30(金) 03:16:27.604
上条「そ、そうか! それならいいんだ」ホッ

美琴「え、何でアンタほっとして……」ドキドキ

上条「い、いやいや!! 誰もほっとなどしていませんよ!? あははははは」

美琴(う、うそ……私、勘違いしちゃうよ!? しちゃっていいんだよね!?)

上条「え、え~と外見の方の好みはどうだ? 顔とか髪型とか、あと年とかも……」

美琴「か、顔はちょっと幸薄そうな感じで……髪は黒くてツンツンしてて……///」チラチラ

上条「ふむふむ」カキカキ

43: 2021/04/30(金) 03:19:02.509
上条(結構変わった趣味だな……髪は黒くてツンツンねえ、めちゃくちゃダサそうな奴だな。
   まぁ、とりあえず青ピに髪は染めさせて、でもあの髪質だとツンツンさせるのはキツそうだな……)

美琴「それで学年は高一で……」

上条「うん? 二つ年上がいいって事か?」

美琴「い、いやまだ誕生日はきてなくて……!」

上条(まだ誕生日がきていない高一の15歳って事か……。なんかすげーピンポイントだな。
   高一ってのはドンピシャだけど、アイツ誕生日きてたっけか?)

44: 2021/04/30(金) 03:21:42.037
上条「うしっ! サンキュー御坂」

美琴「べ、別にこれくらい構わないわよ!」

上条「では上条さんはこれで! お礼は今度するから!」ダダッ

美琴「えっ、ちょっと他に何かないの!?」

上条「へっ? 何かって?」キョトン

美琴「そ、それは…………(告白とか告白とか告白とかよおおおぉぉ///)」

上条(あぁ、こいつとは一刻も早く離れたいのにぃ!恋人と思われたら上条さんのイメージが…。
   でも、今のうちにデートのセッティングをするってのもアリか…。
   でも、もうちょいじっくりやった方がいいよな……? できれば女の子側の協力者も欲しいし)

上条「う~ん、やっぱ今は何もねえよ。また今度……な?」

美琴「う、うん分かった……///」

美琴(そ、そうよね。当麻にも心の準備っていうのがあるだろうし……///)

45: 2021/04/30(金) 03:25:10.805
青ピの部屋

上条「よーっす、青ピ。」ドサッ

青ピ「おお! これは最近面白いって評判の『とある科学の超電磁砲』やないか!!」

上条「お前は食いもんより漫画の方が喜ぶと思ってな」

上条「けど今はこれが一番嬉しいんじゃないか?」ニヤリ

青ピ「うん? なんやただのメモ帳やないかって……これはまさか!!!」

47: 2021/04/30(金) 03:36:41.692
上条「そう! 例の女の子の好みのタイプだ!!」

青ピ「うおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!
   さすがカミやんやああああ!!」

上条「おいおい、そんなブサイクな顔して喜ぶんじゃねえよ。もっと上品に喜べって。
   相手は常盤台のお嬢様なんだからよ。俺の前だからよかったけどよ。お嬢様の前ではそんなキモい顔はすんじゃねえぞ?」

青ピ「当たり前やないか!かみやんの前やからこそこのブサイク顔が出来るんや!ブサイク同士やから気楽にこの顔芸が出来るんやで!
   その娘の前では氏んでも顔や!」

上条「ったく俺とお前を一緒にするなっての… まぁいいやお前は心の準備だけしとけ、その間に俺が色々下準備しておくからさ」

青ピ「うぅ……ほんまどうしたんや、カミやん。急にこんなにもボクの事を……。はっ、まさか!!」

上条「アッー! とか言ったら止め刺すぞ」

青ピ「冗談や冗談!! ほんま感謝してるでー」

48: 2021/04/30(金) 03:39:02.190
上条「ったく。そんで例の女の子のタイプなんだけどな……。
   外見より内面の方にこだわり持ってるっぽいな。お前にはチャンスじゃねえか?」

青ピ「なんやショックな事言われた気もするんやけど……」

上条「まぁ気にすんなって。それよりこの子って結構男勝りなんだけどさ、意外と理想は女の子っぽいんだよ。
   要するにいつもは頼りないけど、いざとなったらカッコよく女の子を守るヒーローが好きっぽいな」

青ピ「そこは大丈夫やでー!! 女の子の為なら例え火の中水の中コミケ会場の中、どこだって行ったるでええ!!」

上条「その意気だ、青ピ! あとその変態も一応隠しとけ。
   まぁあの子の近くにも一人変態がいるから、多少は耐性付いてると思うが、
   マイナスには変わりねえだろうからな」

青ピ「了解やー! 完璧な紳士モードでいくでええ!!
   あ、いや別にこれは『変態という名の紳士』っていう意味ではないで?」

49: 2021/04/30(金) 03:40:10.885
上条「あとは外見だけど……お前その髪にこだわりってあるのか?
   あの子は黒髪ツンツンヘアーが好みっぽいけど?」

青ピ「いや、女の子の為ならこんな髪惜しくないでええ!!
   もうちょい短くして、色落とせばオッケーやろ!」

上条「あ、やっぱ染めてんのかそれ」

青ピ「当たり前やー。アニメや漫画やないんやから、日本人で地毛が青なんてナイナイ」

上条「そんじゃ、ひとまずこんなモンか。ほら、例の子の好みのタイプ、二枚書いておいたから片方渡しとくよ。
   俺も考えるけど、お前が主役なんだから自分でも作戦とか考えとけよ?」

青ピ「ふっふっふ~、かみやん、ボクを誰だと思うてるの。
   そんなシミュレーション、ボクからすれば朝飯前なんやでええ!!」

上条「はいはい、期待してるぜ二次元人間」

50: 2021/04/30(金) 03:41:05.417
上条宅


上条「う~ん、やっぱり御坂側の協力者が欲しいな…………。
   つっても俺が知ってる御坂の近くの人間っていったら、白井くらいしかいねえし……。
   アイツにそんな事頼んだら、即鉄矢が飛んできそうだしなぁ」

上条「それにしてもこの御坂のタイプ……なんか引っかかるな。なんだろ?」

禁書「何が引っかかるの?」ヒョコ

上条「うおおおおぉぉぉ!? イ、インデックス!?」ビクゥ!

上条「お、お前どこか遊びに行ってたんじゃ……」

禁書「うん、ぶらぶらお散歩してたけど、つまんなくなったから帰ってきちゃった。
   あ、でも途中であくせられーたに会ったよ!」

上条「はぁ!? アイツに!?
   お、お前何もされなかったか!?」

51: 2021/04/30(金) 03:42:46.143
禁書「? またご飯食べさせてくれたよ?」

上条「そ、それだけか!? どこかホテルとかに連れて行かれなかったか!?」

禁書「ホテル? そんなとこ行ってないよ?
   またげーせんとか行ってそれでおしまい」

上条「そ、そうか……それならいいんだ」ホッ

禁書「あ、でも連絡先書いた紙貰ったんだよ。でもどうやってけーたいに入れるか分からなくて……」

上条「があああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」ビリビリビリィ!

禁書「と、とうま!? なんで破いちゃうの!?」

上条「インデックス! アイツのとこには行くな!! そんで理由も聞くな!!
   お前は俺のそばにいてくれ、頼む!!!」

禁書「えっ……うん、分かったんだよ……///」

上条(あんのゴミが…ダークヒーロー気取りやがって…ダセえんだよカスが…!インデックスにはぜってえ手ぇ出させねーぞ!!)

52: 2021/04/30(金) 03:43:34.340
禁書「それでとうまは真剣に何見てたのかな? 私が帰ってきた事にも気付いていなかったよね?」ヒョイ

上条「あっ、待て!!」

禁書「なになに、『御坂の好みのタイプ』……?」

禁書「……………………」ギラッ

上条「イ、インデックスさん……? あのこれはアドリア海よりも深い理由がありましてね……」

禁書「とうまの頭を噛み砕く!!」ガブッ!

上条「不幸だああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

53: 2021/04/30(金) 03:44:12.405
禁書「ふ~ん、つまりとうまはあの青髪の人と短髪をくっつけてあげようとしてたんだね」

上条「そ、その通りです……」ボロボロ

禁書「それでこれがとうまが聞き出した短髪の好みのタイプ」ジー

上条「いや、別にインデックスがそんなにじっくり読むものでもない気が……」

禁書「とうまはこれ読んでどう思う?」

上条「え、いや……意外と女の子らしいんだなって」

禁書「それだけ? 外見の所に関しては?」

上条「う~ん、変わった趣味だなぁ……と」

禁書「…………とうま、わざとやってない?」

上条「はい?」

54: 2021/04/30(金) 03:44:51.625
禁書「はぁ……なんか短髪が哀れに思えてきたんだよ」

上条「あ、あの~上条さんにはまったく話が見えないのですが……」

禁書「そもそもとうまは何で短髪の恋人探しなんか始めたのかな?」

上条「あぁ、ほら御坂ってよく勝負挑んでくるだろ?
   それで特売逃す事もあって、何気に氏活問題なんだよ。それで……」

禁書「短髪に恋人が出来れば、とうまには突っかかってこなくなるだろう……って事?」

上条「おぉ、良く分かったな! それにアイツにも頼れる奴が増えるしな。
   上条家の食卓を救うって意味じゃお前の為でもあるんだぞ?」

55: 2021/04/30(金) 03:45:15.868
禁書「短髪はとうまが一緒に買物してくれって行ったら素直についてくると思うよ? まぁ正直私は気にくわないけど。
   要するに短髪はとうまと一緒にいたいってだけなんだよ」

上条「まぁそりゃ、アイツがビリビリを心置きなく発散出来るのは俺だけだろうしなぁ。
   けどスーパーの中でまでやられちゃ店側もたまんねえだろ?」

禁書「…………はぁ。
   とうまがそういうつもりなら、とりあえず好きなだけやってみるといいんだよ。
   短髪にも原因がないわけじゃないし」

上条「……? あぁ、分かったけど……」

禁書「…………ばかとうま」

56: 2021/04/30(金) 03:45:53.815
夜・常盤台中学寮

美琴「それでねそれでね、最後に『また今度……な』だってさああああぁぁぁ///
   もう胸がキュンキュンしすぎて氏んじゃいそうだよぉ!!///」

白井「そ、それはそれは……」

白井(ぐ、ぐああああああぁぁぁぁぁ!!! もう何ループ目ですのこの会話ああああ!!
   わたくしは胸がムカムカしすぎて氏んでしまいそうですのおおおおお!!!)

美琴「でも当麻もひどいんだよぉ? 私それなりに勇気だして直球で答えたのに、全然気付いてくれないんだもん。
   あ、もしかしてわざと気付かないふりしてるのかなぁ?/// 当麻って意外とテレ屋さんなのかも///」

白井「そ、そうかもしれませんわね~」

白井(ポ、ポジティブすぎますわ……! でも下手に口出しなどをすればまたお泣きに……)

57: 2021/04/30(金) 03:46:10.791
美琴「それに私が好きな人はいないって言ったら、ちょっとほっとしてたんだから/// これはもう確定よね!?
   でも私だって、あのチビシスターが当麻と付き合っているわけではないって知った時、
   すっごくほっとしたんだから!!」

白井「そ、そうでしたわね~」

白井(ほっとしたってレベルではありませんでしたわ。
   夜中に大声出して喜んで、制裁に来た寮監にまで抱きつく始末。今でもよく覚えてますわ……)

美琴「あっそうだそうだ、黒子ちょっとパソコン貸してくれない?」

白井「(やっと終わりましたわ……)えぇ、どうぞ」

美琴「ふふふ~実はクラスの子から恋愛シュミレーションゲームっていうの借りたの!
   これで勉強して当麻も完全に落としてやるわ!!」

58: 2021/04/30(金) 03:46:29.054
白井「ああ、そういう事ですの……。わたくしも拝見させていただいてもよろしいですの?」

美琴「もちろん! 美琴センセーの腕前、良く見てなさーい!!」


10分後


美琴「うーん……」

白井「ど、どうしましたの? まだ始まったばかりですわよ?」

美琴「なんだろう……この男達に何の魅力も感じないわ……」

白井「まぁゲームですし、仕方ないのでは……」

美琴「っていうかねぇ、なんかこれやってると私が浮気してるみたいで嫌なのよねー。
   私が好きなのは世界で当麻だけだっていうのに」

白井(お、重いですわ……。
   この分では上条さんと交際する事になったら、アダルトビデオはもちろん、
   こういったゲームも全て禁止にしそうですわね……)

59: 2021/04/30(金) 03:46:51.449
美琴「やーめた! 全然気分が乗らないわ。
   代わりに男向けの方でもやろうかしらね……って何このお姉様フォルダってのは?」クリック

白井「!!?」ギックゥ!

美琴「……………………」

美琴「く~ろ~こ~?」ギロッ

白井「い、いえこれはお姉様のお体の変化に気付けますよう、普段のお姿を記録として残しているのでありまして
   決して印刷してペロペロしたり、これをオカズに××××したりは……!!」

美琴「黒子おおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」ビリビリ!!

白井「ああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」ビクン!

白井(うえっへっへっへっへっへ……幸いお姉様のベッドに仕掛けられたジャッジメント専用の特製盗聴機には
   お気付きになっていませんわね。
   黒子はそれによって真夜中にコソコソなさっているお姉様の××××による喘ぎ声は入手済みですの!
   まぁ時々あの殿方の名前が漏れているのが激しく気に入らないのですが……。
   しかしこうやって電撃を受けながらお姉様のあの声を脳内再生!! 至福の時ですわああああ!!!)

60: 2021/04/30(金) 03:47:10.019
美琴「はぁはぁ……こんの…………」ピタッ!

白井「お姉様…………?」

白井(なっ、今夜は寮監もいないはず……。どうして止めてしまいますの!? まさかそういったプレイですの!?)

美琴「黒子、やっぱアンタって盗撮得意よね。憎たらしい事によく撮れてるし……!」

白井「は、はぁ(なにか嫌な予感がしますの……!)」

美琴「当麻の写真撮って」

白井「そ、それは……(やっぱりですのー!!)」

美琴「やれ」ニッコリ

白井「」

61: 2021/04/30(金) 03:47:36.939
次の日・放課後


上条「あ~今日も疲れたなー。御坂の方もいい案でなくて行き詰まっちまうし、どうしたもんかねえ」

上条「おっ、あのファミレスにいるのって御坂に白井、あとの二人も友達……か?
   常盤台の制服ではないみてーだけど」

上条「けどあの二人に協力してもらうってのは良さそうだな! とりあえず御坂と白井がいるのはまずいから、
   別れるまで待たねーと。
   なんかこうやってコソコソ中学生を観察している姿はあまりよろしくはないのですが……」

62: 2021/04/30(金) 03:50:49.892
『ではこれでー!』

上条「よし、二手に別れた!」ダダッ

上条「ちょっと君たちいいかな?」

初春「は、はい? なんでしょうか?(何このキモイウニ頭…)」

佐天「うっわ~、初春これナンパだよナンパ! あたし初めてされちゃった!!」

初春「ええええええ!! そ、そんな私は……!!(こんな気持ち悪い頭した人にナンパされても…顔もイマイチですし。イヤだなあ…)」

上条「いや、そうじゃなくて……君たちは御坂の友達、でいいんだよな?」

佐天「な~んだ、御坂さん狙いの人かぁ」

初春「(…ほっ)」

上条「狙ってるのは俺じゃないんだけど……とりあえずそこの公園のテーブルまで行かないか?」

63: 2021/04/30(金) 03:58:36.838
上条説明中……


佐天「事情はだいたい分かりました!
   え~と、上条当麻さんでいいんですよね?」

上条「あぁ、高校一年だ。御坂とは腐れ縁ってやつかな……?」

佐天「あたしは佐天涙子で、こっちの花が初春飾利でーす!
   どっちも中一で、御坂さんの友達やらせてもらってます!!」

初春「花って言わないでくださいよ!!
   え~と、でも上条さん、私たちどこかで会ったような気がするんですけど……?」

上条「えっ、そうだったかな……あはははは」アセアセ

上条(もしかして記憶失う前か……?)

佐天「あらら~? もしかして初春、運命の再会的なイベント狙ってる~?」ニヤニヤ

初春「ち、違いますよ!! なんでもありません、忘れてください!!
   (うげぇ…こんな気持ち悪いウニのカツラみたいな人と運命の出会いなんて氏んでもごめんですよ!もう佐天さん!気持ちの悪いこと言わないでくださいよ!!プンプン)」

上条(ふ~助かった)

64: 2021/04/30(金) 04:00:26.942
上条「それで具体的な作戦とか何かないかな……?」

佐天「う~ん、ちょっとベタですけど、あたしと御坂さん・上条さんとその方でWデート的な感じに持っていって
   私と上条さんがドタキャンすれば必然的に普通のデートに出来ますよね?」

上条「な、なるほど……! その発想は上条さんにはなかったですよ……。
   けどそもそもWデートなんてあの御坂がやってくれるか?」

佐天「そこは上条さんの腕の見せ所ですよ~! ほらっ電話電話!!」

初春(佐天さん、完全に面白がってますね)

上条「わ、分かった」

66: 2021/04/30(金) 04:16:26.251
プルルルルルルル、プルルルルルルルル……ガチャ!

美琴『なななななななななによ急にいいいい!!!!!』

上条「うおぉ!! ちょ、お前こそなんでいきなり怒ってるんだよ!!」

美琴『お、怒ってないわよ!! ただ急に電話なんてしてくるから……』

上条「いやだってこれ携帯電話ですし、特に変わったことでは……」

美琴『も、もう! そういう事じゃないわよ!! それより早く用件いいなさいよ!
   もしかして用もないのにかけてきた訳? いや、別にそれが嫌っていう訳ではないけどさ……ゴニョゴニョ』

67: 2021/04/30(金) 04:17:35.511
上条「え~と、実はさっきお前の友達の初春さんと佐天さんに会ってな……」

美琴『え!? そ、それでアンタはまたフラグをたてたのかああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!
   しかも初春さんに佐天さん!? いい加減にしろやコラアアア!!!』

上条「お、落ち着けっつーの!! お前最近感情の起伏激しすぎるだろ!?」

美琴『アンタが悪いんじゃないのよ!!!
   もう……いいわよ……私になんか構わないで、その二人と仲良くしてればいいじゃないのよぉ…………』

上条「泣くなよ!?」

佐天(泣いたの!?)

初春(あの御坂さんが!?)

68: 2021/04/30(金) 04:18:46.841
上条「いいか、良く聞けよ!? 実は今度俺の友達や御坂の友達みんなで遊びにいこうって事になってな……」

初春「(私はジャッジメントの仕事が忙しいって事に!)」コソコソ

佐天「(あと白井さんには内緒で!)」コソコソ

上条「あー初春さんはジャッジメントで忙しいらしくてダメそうなんだけどさ。
   あと白井は俺の事嫌ってるから、できれば内緒に……」

美琴『……それってつまり、私と佐天さん、アンタとその友達みんなで遊びにいこうってわけ?』

上条「えーと、こっちも人数合わせてWデート! っていうのもいいかな~なんつって……」

美琴『………………』

69: 2021/04/30(金) 04:22:40.741
上条(やっぱキツいか?)

初春(このウニ頭、下手すぎです…、見た目も悪くて頭も悪いなんて救いようがないですね)ハァ

美琴『い、いいわよ! 行ってやろうじゃないの!!』

上条「いいのか!?」

初春(ええ!うっそぉ!?)

美琴『ええ!! レベル5は逃げも隠れもしないわよ!! いつでもかかってきなさい!!』

上条「いや、別に勝負ではねーけど……」

初春(勝負って……。どんな会話してるんですか……)

70: 2021/04/30(金) 04:28:23.302
美琴『わ、分かってるわよ! Wデートでしょ!?
   私も女子校だし、で、出会いがないのよねー。ア、アンタはどうでもいいけど、そのアンタの友達に期待ね~』

上条(きたあああああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!)ガッツポーズ

佐天「ガッツポーズ!?」

初春(ウニ頭がキモ顔で叫びながらガッツポーズしてる。
    …プププw。このキモ顔は反則ですよ…wダメだ笑っちゃダメです…ププw)ヒーヒー

上条「よ、よし!じゃあ詳しい事は決まり次第連絡するから!」

美琴『ああああの!』

上条「うん? どした?」

美琴『た、楽しみにしてるから……』

上条「おう、上条さんに任せとけ! それじゃあな!」

美琴『う、うん。バイバイ……』ピッ!

71: 2021/04/30(金) 04:37:41.876
上条「きたよ、きました、きたんです三段活用!!!」

初春(うわぁ…三段活用って、何言ってんだろこの人。まさか今のは決め台詞とか?
    ダッサい人ですね一緒に居て恥ずかしくなってきました…)

佐天「あはは~まさか上手くいくとは思っていなかったので、その先考えてませんよ~」

上条「ええええええ!?」

初春「さ、佐天さん……えっと、そのお友達の方はこういった事に慣れているんですか?」

上条「いや、それはねーな。本人は任せろっつてたけど」

初春「う~ん、じゃあ上条さんと佐天さんはドタキャンするとして、
   そのお友達の方には小型カメラとかマイクを着けてもらいましょう。
   それで私たちが状況を見ながら指示を出せば……。
   あとはジャッジメントの権限を使って衛星からも監視しますか。まぁハッキングしちゃってもいいんですけど」

佐天「う、初春アンタ結構凄い事言ってるよ?」

上条(こ、こえええ)ガクブル

72: 2021/04/30(金) 04:41:27.158
佐天「なんだ初春。アンタも結構ノリノリじゃん!」

初春「えへへ~私だって女の子ですからこういう事は興味ありますよ~
   (この気持ちの悪いウニ頭どうでもいいけど御坂さんには普段お世話になってますからね)」

佐天「はっ! じゃあまさかこっちにも変化が!?」バサッ!

上条「」

74: 2021/04/30(金) 04:50:58.177
初春「きゃあああああ!! ちょ、佐天さん!! ウニ、じゃなくて…か、上条さんもいるんですからああ!!」

佐天「なんだやっぱりこっちはいつもの初春か~」

初春「うぅ……下着で判断するの止めてくださいよぉ……。か、上条さん……見ました?」

上条「あ、あはは~まぁチラッと……」

初春「……(うげぇ…ニヤついた気持ちの悪い顔でこっち見てる…。
       …本当に気持ち悪い人ですね…氏んでくださいブ男…)」

上条「でも上条さんは(パンティは)見慣れてるんでそこまで気にしなくても大丈夫でせうよ?」

初春・佐天「「え?」」

上条「…………あ~いや別に変な意味ではなくてですね!
   そのホント不幸にも……って訳でもないですけど、そういったアクシデントが多くて……!」

佐天「上条さん……」シラッ

初春「不潔です。今から某掲示板に顔写真、名前入りで晒し上げます」カタカタ

上条「ええええええええぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

76: 2021/04/30(金) 05:00:04.767
時は遡ってファミレス前


初春・佐天「「ではこれでー!」」

白井「うふ、うふふふふふ。ではお姉様、わたくし達はこれからホテルにでも゛っ!?」バキッ!

美琴「アンタの頭の中はそれしかないんかい! ほらちゃっちゃと帰るわよ~」ズルズル

白井「そ、そんなああああああぁぁぁぁぁ。
    というか、お姉さま顔面にグーパンだなんて酷すぎますわあ!ほら鼻血が出てきて…!」

美琴「ハイハイ文句は言わない。私もアイツを見習って顔面をめがけて男女平等パンチをすることにしたのよ。かっこいいしね」

店員「お客様、お待ちください!」

美琴「はい??」

店員「先程お客様がお座りになられていたテーブルにこのような物が……」スッ

白井「それは失礼しました……ってジャッジメントの腕章じゃないですの!? まったく、初春ったらまた……」鼻血フキフキ

美琴「あはは、まぁ初春さんらしいじゃないの」

77: 2021/04/30(金) 05:02:37.598
白井「はぁ……幸い別れてからまだ間もないですわ。ちょっと追いかけて渡してきますの」
   お姉様は先にお帰りになっていてくださいな」

美琴「ん、分かった。黒子もあまり遅くならないうちに帰ってきなさいよ」

白井「はいですの! では再会を誓って情熱的なベーゼを゛っ!?」ゴン

美琴「はよいけい!!」


白井「しかし初春ももう少しジャッジメントとしての自覚を持って……」ブツブツ

   『花って言わないでくださいよ!!』

白井「おや、初春の声ですわね。この公園ですの?」

白井「…………?? 何故初春達があのブサイク類人猿と一緒にいますの!?
   まさかあのクソ猿……! しかしその様な雰囲気でもないような……。
   う~む、何か怪しいですわね……」

78: 2021/04/30(金) 05:04:38.903
常盤台中学寮208号室


美琴「ふっふ~ん♪」ルンルン

白井(先程からずっとこの調子……まぁ原因はおそらく……)

白井「お姉様、とてもご機嫌のようですけれど、また上条さん関係ですの?」

美琴「うんそうよ~良く分かったわね、くろこ~♪」

白井(分からない方がおかしいですの……。しかしこのタイミング……偶然ですの?)

美琴「でも黒子には教えてあげないっ! えへへ~」

白井(助かりましたわ……また永遠とのろけられるかと……)ホッ

79: 2021/04/30(金) 05:09:00.949
美琴「それより黒子ぉ…………ね?」

白井「へっ? あぁ…………はいですの」スッ

美琴「きたきたあああ!! 当麻の写真、写真///」

美琴「ねえねえ、データではないの!? 待受にしたいんだけど///」

白井「ではお姉様のケータイに送っておきますわ
   (よくこんなブサイクな殿方の写真を待ち受けなんかに出来ますわね
            …本当にお姉様の趣味の悪さは折り紙つきですわ)」ハァ

美琴「さっすが黒子!! 愛してるわよ、当麻の次に!!」

白井「あ、ありがとうございます……」

白井(夢にまでみたお姉様からの愛の言葉ですのにちっとも嬉しくないのは何故ですの……?)グスン

80: 2021/04/30(金) 05:15:16.480
美琴「わぁ~これ当麻の授業受けてる姿じゃない!! 眠そうな顔もカッコいい~///
   黒子アンタ良くこんなもの撮れたわね!」

白井「え、えぇ今日は終了時間前に終わった授業もありましたので、その際に……」

白井(お姉様の為ならば黒子は、黒子は、例え目が腐ろうとも吐き気が催そうとも
     あのブサイクな類人猿の気持ち悪い顔を撮り続けてみせますわ…!お姉様に認めてもらうために…!)

美琴「今度はお弁当食べてる当麻だ~/// ふふふ、いつか私が作ってあげるからねっ!」

美琴「あっ、こっちの写真もお弁当…………あぁ!!?」ビリビリ!!

白井「ひ、ひいいいぃぃ! せっかく氏ぬ思いで撮った写真が黒こげに……ど、どうしましたの!?」

81: 2021/04/30(金) 05:19:20.391
美琴「くーろこぉー? なぁ~んで当麻が他の女と一緒にご飯なんか食べてるのよ……?」

白井「ひっ! い、いえ女性だけではなく、他の殿方もご一緒に仲良く……」

美琴「わ・た・し・は~なんで当麻の半径10メートル以内に女の子がいるのかって
   聞いてるのよおおおぉぉ!!!!!
   しかもデコ女の方の二つのメロンは何なのよ!!
   そんなに巨乳がいいかああああああああぁぁぁぁぁ!!!」ビリビリ!!

白井「ちょ、お姉様!! 今夜はきちんと寮監もいらっしゃるのですよ!? もう少しお静かに!!」

美琴「まったく、当麻の近くにブス(女)がいたら追っ払ってよ! 気が利かないわね!!」

白井「い、いえさすがにわたくしにそこまでは……」

美琴「あとあのチビシスター。ジャッジメントの力で、何か罪でっちあげてどっかにぶち込めないわけ?」

白井「そんな事をすればわたくしの方が捕まりますわよ……」

82: 2021/04/30(金) 05:19:56.087
美琴「はぁ……もういいわ。
   あっ、これも授業中の当麻だ!/// もう、ぐっすり寝ちゃって~また補習とかになっちゃうわよっ///」

美琴「でもそれならまた勉強教えてあげるね!///
   今度は当麻の部屋がいいなぁ……なんであんなに拒むんだろう……?」

美琴「も、もしかして部屋に連れ込んだりしたら理性が保てなくなっちゃうから……とか?///
   そんな、私だったらいつでも……むしろしてほしいっていうか……もうっ! 何言わせるのよぉ///」

白井(いやお姉様の方こそ何言ってるんですか……)

美琴「でもそれでここ子供とか出来ちゃったらどうしよう/// それでも当麻は私を大切にしてくれるよね?
   そうだ、二人で外国行こうよ! 大変だと思うけどそこで自由に……」

83: 2021/04/30(金) 05:20:24.459
美琴「子供は二人……一人は男の子でもう一人は女の子! それで私は上条美琴で…………///
   ………ってゴラアアアアアアァァァァ!! なんでそこでチビシスターが出てくんのよおおおおぉぉぉぉ!!!」

白井(自分の妄想に対してキレた!!?)

美琴「この期に及んでまだつきまとう気かあああああぁぁぁ!!!
   いくらなんでもアンタの幼児体型には勝ってるっつーんだよおおおおおぉぉぉぉ!!!」ビリビリ!!

白井「お、お姉様!! さすがにこれ以上は……!!!」

寮監「うるさいぞ!!!」バタン!

白井「ひっ!」ビクッ!

84: 2021/04/30(金) 05:20:42.863
美琴「うっさいわよ、そこの婚期逃した生き遅れ女ああ!!!
   狙った男が生粋の熟女好きだったからって、私にあたってんじゃないわよおお!!!」

寮監「………………」ブチン!!

白井「りょ、寮監様……? ご覧の通り、お姉様は少々精神的に不安定になっていますので……」

寮監「あぁ、そのようだな。レベル5の精神が不安定というのはパーソナルリアリティの面でも危険だ。
   だから多少荒療治になってしまうが、それも仕方ない。そう思うだろ、白井?」ゴゴゴゴゴ!!

美琴「上等よおおおおぉぉぉ!! レベル5ナメんなあああああぁぁぁ!!!」ビリビリ!!

白井「ふ、二人ともお止めになってええええぇぇぇ!!!」

85: 2021/04/30(金) 05:21:27.932
次の日の放課後・ファミレス


白井「あら珍しいですわね、あなた方が飲み物だけというのは」

佐天「あ、あはははは、ちょっとダイエット中で……」

初春「わ、私も……」

白井「それにしても初春!! あなたは一度ならず二度までも腕章などという大事なものを……!」

初春「うぅ……す、すみません」

白井「この花ですの!? この花に頭の養分をもっていかれてるのではないですの!?」

初春「し、白井さん~! 返してください~」

86: 2021/04/30(金) 05:21:56.509
美琴「まぁまぁ黒子! そのくらい許してあげなさいよっ♪」

白井「し、しかし……」

美琴「怒ってばかりじゃ人生楽しめないわよっ! もっと気楽にいきなさいよ~」

佐天「……なんか御坂さん凄くご機嫌ですね!」

美琴「えっ、そう見える~? まいったな~」

白井「はぁ~、昨日からこの調子ですの。いったい何があったのやら」

初春「へ、へぇ~」

美琴「そういえば昨日の帰り道、初春さん達はどこかに寄っていったの?
   なんか追いかけた黒子が会えなかったみたいなんだけど」

佐天「!?」ギックゥ

初春「え、えとほら課題に必要なものを買いに行ってたんですよ!!」アハハ

白井「…………それでは仕方ありませんわね」

87: 2021/04/30(金) 05:22:22.252
佐天「あっ!! じゃあ私達はそろそろ……」

初春「そ、そうですね!」

白井「あら、もう行きますの?」

佐天「えっと、ほら私達面倒な課題出されちゃって!」

初春「そうなんですよ! それはもうポケモンで個体値6Vを100匹集めろってくらい面倒で!!」

白井「??? そ、それはお気の毒ですわね……」

佐天「あ、あはははは、ではまた今度~!」ダダッ

初春「わわっ、待ってくださいよ佐天さん~」

美琴「なんか二人もいろいろ大変そうね~」

白井「…………そうですわね」

89: 2021/04/30(金) 05:34:18.744
別のファミレス


上条「うぐぅ……上条さんの財産がああ!!」

佐天「ゴチになりまーっす!」

初春「わあ~このパフェずっと食べたかったんですよね~」

上条「く、くそお……大人しそうな子だと思って油断してたら……」

初春「あれあれ、私の手が勝手にパソコンへ~」

上条「す、すいません!! どうぞ存分にお食べくださいいい!!!」

佐天(さ、さすがに可哀想気が……)

初春(全く、可愛い美少女2人が
   こんな冴えない気持ち悪い男と一緒にファミレスでダベってるなんて普通ならありえませんよ?
   パフェ1個で我慢してやってるこっちの身にもなってほしいもんですね。
   このキモ男と一緒に居ることで周りからコイツと友達やら恋人やら思われたらいやですか…ここは御坂さんのために我慢です…我慢…!)

90: 2021/04/30(金) 05:36:25.387
初春「それよりそのお友達の方、少し遅くないですか~?」パクパク

上条「あぁ、ちょっと準備があるんだとさ。中学生の女の子と会えるってので舞い上がってんだろ」

佐天「でも病み上がりなんですよね……大丈夫なんですか?」

上条「アイツは頑丈が取り柄だからな、平気だろ……ってありっ?」

佐天「お、あの方ですか?」

初春「あれ、でも確か『青髪ピアス』さんって呼ばれているんですよね?」

佐天「ピアスはあるけど……青髪?」

91: 2021/04/30(金) 05:41:05.059
青ピ?「おっまたせ~! おぉ!! ごっつ可愛い子達やないかああ!!」

上条「あぁ、お前もうその髪にしたのか」

青ピ?「当たり前やん! どうせチェックしてもらうんなら、本番スタイルでいかへんと!!」

佐天「え~と、どういう事ですか?」

上条「事前に御坂に好みのタイプは聞いてあってな。それで髪型の好みが黒髪ツンツンって言ってたんだ」

青ピ?「さすがに整形まではできへんから、『幸薄そうな顔』ってのはムリやけどなぁ。
    メタモルフォーゼでも使えれば話は別なんやけど」

初春(うわっ、きもっ。)

92: 2021/04/30(金) 05:44:56.275
初春「なるほど~。でもそれだと『青髪ピアス』さんではないですよね? 何てお呼びしましょう?(棒)」

上条「『黒髪ピアス』でいいんじゃねえの?」

佐天(て、てきとー。というかそれだと該当者もたくさんいそうだけど……)

黒ピ「そやなっ! じゃあ今からボクは『黒髪ピアス』や!!」

初春「あ~はい分かりました(気持ち悪いからテンションあげないでよ)」

佐天「よ、よろしくです、黒ピさん……(それでいいんだ……)」

佐天(というか黒髪ツンツンって…………)ジー

上条「うん? どうした佐天さん、俺の髪に何かついてるのか? ま、まさかまた鳥のフンでも……!」

佐天「い、いえ何でもありません!(まさかね……)」

93: 2021/04/30(金) 05:48:07.607
初春「でも思ってたより普通の方で安心しましたよー(棒)。
   白井さんレベルの変態さんだって聞いていましたのでー、どんな人格破綻者なのかとー(棒)」

黒ピ「………………!!」ゾクッ!

黒ピ「(カ、カミやんどないしよ!? ボク勃起してもうた!)」コソコソ

上条「(キモっ!知るか、聞くな、近寄るな!ブサイクな顔近づけるな!)」コソコソ

佐天「うんうん、顔も中の下って感じでまだ許容範囲内だし!」

黒ピ「はうっ…………!!」ビクン!

上条(えーと、今更だけどコレを御坂の恋人にするのか?
   これって『御坂美琴と彼女の周りの世界を守る』ってのに反してるんじゃ……)

94: 2021/04/30(金) 05:51:41.556
初春「では具体的な作戦を考えましょう。
   デートは三日後。場所はそうですね……セブンスミスト前でどうですか?」

黒ピ「オッケーやでえ! なんや本格的にデートっぽいやないかぁ!! ボクもうハァハァしてきたでえ!!」

上条「なんで普通にドキドキって言えねえんだよ、テメエは!?
   でもセブンスミスト前ってのは、良く待ち合わせにも使われるし分かるんだけど、
   その三日後ってのは何か意味あるのか?」

初春「ええ、その日はちょうど一七七支部が私達だけで使えそうなんですよ。
   セキュリティは私が全部壊しておきますので安心してくださいね!」ニッコリ

佐天(うっわあ…………)

上条(何この子怖い…………)

95: 2021/04/30(金) 05:52:43.487
佐天「そ、それでまずはセブンスミストで服を見るって感じでいいんですよね?」

黒ピ「そこでナースとかチアガールのコスプレを……!!」ハァハァ

上条「文字通り黒ピにされるぞ」

初春「御坂さんは結構可愛い系が好きなんで、自分から勧める気持ちでいってくださいね~?」

黒ピ「任せといてや!!」

上条(嫌な予感しかしない)

佐天「その後は映画ですね! タイトルはビバリー=シースルーの新作『ロシアの星は恋の終着』!!」

上条「なぁ御坂って恋愛映画ってタイプか? 無難に『Gekota the Movie』でいいんじゃねえか?」

佐天「ちっちっち。あまいですね上条さん。
   御坂さんがアクションよりも恋愛映画好きっていうのは調査済みなんですよ!!
   さらに同じ監督の作品『鉄橋は恋の合図』のファンでもあるんです!!」

96: 2021/04/30(金) 05:55:18.458
初春「恋愛映画の甘い雰囲気の中、暗がりに二人……そこで……」

黒ピ「ボクは何をすればいいや!? ナニをすればいいんやああああぁぁぁ!?」ハァハァハァ!!

上条「ナニだけはすんじゃねえぞテメエ!!!」

佐天「まぁ手を繋ぐくらいはしてもいいんじゃないですか?
   それで目が合えば勢いで……キャー!!///」

黒ピ「し、舌は!? 舌は入れてええの!?」

上条「テメエは黙ってろおおおおおぉぉぉ!!!」

初春(うわぁ…こんな奴を御坂さんとくっつけて本当に大丈夫でしょうか…)

97: 2021/04/30(金) 05:57:36.396
佐天「それで次は外のクレープ屋さん!」

初春「そこでまたゲコ太ストラップを配っているんですよね」

上条「まぁ御坂のことだから既にチェックしてそうだけどな」

黒ピ「そこで食べ比べゆー事で間接キッスとかはできへんの!?」

佐天「う~ん、どうですかね。同姓なら白井さん以外気にしないみたいですけど……」

上条「あぁ、大丈夫だぜ。俺にも飲みかけのドリンクとかくれたし、男相手でも気にしないっぽいぞ?」

初春「ええええ!! それは意外ですね……。私だったらちょっと無理ですよ
   (こんな気持ち悪いゴミ男と間接キスするぐらいならオラウータンと接吻した方がまだマシですし)」

佐天「う~ん、さすがに私もキツいかな~」

黒ピ「つ、つまり唾液交換は問題ないと……」ゴクリ

上条「頼むから本人の前で唾液がどうのこうのとか言うなよ」

98: 2021/04/30(金) 06:02:34.781
佐天「あ、そういえば、そのクレープ屋さんの所で上条さんが何か仕掛けを考えてるんですよね!?」

初春「そうでしたね。 どんな内容なんですか?」

上条「あぁ、これは上条さんも自信ありますよ! 実はだな……」

「………………」ボソボソ

黒ピ「うおおおおおぉぉぉ!! いいでそれ!! さすがかみやん!!」

佐天「う、う~ん。それはどうか……な?」

初春「ま、まぁ悪い事にはならないと思いますし、いいんじゃないですか?(こいつチンパンジーよりも頭悪そう)」

上条「ふっふっふ。まぁ見てなさいって!」ドヤァ

99: 2021/04/30(金) 06:07:42.780
佐天「それで最後は夜景の綺麗なレストラン!」

初春「ブサイクでモテないビンボー学生の上条さんがそんなレストラン用意出来るなんて意外ですよ」

上条「うぐっ……。 いや別に俺の金じゃなくて、担任の先生がペア招待券くれたから……
      (っていうか初春さんって結構キツイこと言うんだな…事実なだけにかなりショックだ…)」

初春「そんな事だろうと思いました」ニッコリ

上条「………………」ズーン

上条(ホントは小萌先生には、インデックスと行ってこいって渡されたんだけどなぁ。
   でもそのインデックスが御坂に使ってやれって言ってきたんだし、これでもいいんだよな?
   それにしてもアイツが食い物の事で遠慮するなんて珍しい事もあるもんだ)

黒ピ「はっ! アカンボクまだ指輪買ってないんや!! というか彼女のサイズが分からへん!!」

上条「まぁそれは妹に協力してもらえば……ってちげえよ!! 色々すっ飛ばしすぎだろテメェ!!」

100: 2021/04/30(金) 06:09:29.555
佐天「でも告白するならそこですよね!!」

初春「あとここでも上条さんの仕掛けがあるんでしたっけ?」

上条「あぁ、友達にすげえ光学操作系能力者がいてな、そいつにライトアップを頼んでる」

黒ピ「おおおおお!! つまりええ雰囲気になったところでライトアップ! そこですかさず告白っちゅーことやね!?」

佐天「上条さんって色んな知り合いがいるんですね~」

上条「あはははは……まぁ色んな事に巻き込まれるから自然とな」

上条(ライトアップもホントは風斬の人工天使の力を借りるんだけど、詳しい事は言わなくてもいいよな……?)

101: 2021/04/30(金) 06:10:25.350
黒ピ「じゃあ当日は頼むでー!」

上条「おいおい、あんまり期待するなよ。俺だってこういうのは慣れてねーんだから」

初春「大丈夫ですよ、初めから誰も期待してませんから」ニッコリ

上条「…………」ズーン

佐天「え、えっと、じゃああたしらはこっちなんで! 後はメールとかで打ち合わせしましょう」

上条「おう、じゃあ気を付けてな」

黒ピ「ゆーとくけど、君らもごっつタイプやからな~!」

上条「はいはい、お前はこっち」グイッ

黒ピ「うげぇ! かみやん、首! 絞まっとる絞まっとる!!」ガクガク

102: 2021/04/30(金) 06:23:58.820
佐天「……行っちゃった」

初春「でもいい人そうで良かったですね。顔が悪くて頭も悪そうだけど」

佐天「うん、まぁね~。っていうか初春~そういうことは口に出して言っちゃだめだよ。
    さっきも上条さんが初春にボロクソ言われてめちゃくちゃ落ち込んでたじゃん。
     あたしみたいに思っても心に中にとどめておかなきゃー」

初春「え、いや私も最初はそのつもりでしたが、ついつい我慢できなくなって、口から出ちゃったようですね。
    本当にすいませんでした!」

佐天「もう、初春ったら~。今度から気をつけるんだぞ~」

佐天「それにしてもなんかあたしも恋したくなっちゃったな~」

初春「あれ? 佐天さんはあの日村に良く似た人と…………むぎゅ!?」

佐天「おかしな事を言うのはこの口かなああああ!!?」ギュー!

初春「しゅ、しゅいませんんん!!!」

103: 2021/04/30(金) 06:25:57.525
常盤台女子寮


美琴「う~ん……どっちだと思う?」

白井「先程は遠回しに言ったらあまりよろしくなかったですので、今度はより積極的にいってみては……?」

美琴「じゃあ『一緒に映画行こう』で」カチッ

『ええええ映画ですって!? し、仕方ないわね!
 アンタ他に行く相手もいないだろうし、つ、付き合ってあげてもいいわよ!?』

美琴「うっぜえええええぇぇぇぇ!!!!! 素直に『うん!』とは言えないのかコイツはああああ!!!」

白井「………………」

美琴「まったく、他の子にこれ言えばみんな大喜びで、どの選択肢選んでも好感度はどんどん上がってくっていうのに!
   コイツのルートは少し選択間違っただけで怒るわ泣くわ面倒くさいったらないわ!!
   こんな奴、現実だったら絶対相手にされないわよ!!」

白井(え~と、これはツッコミ待ちなんでしょうか?)

白井「お姉様、落ち着いてくださいな。また寮監がお怒りになりますわよ?」

美琴「うっ……! そ、そうね。まったくレベル5を即絞め落とすなんて何なのよあの怪物は」

104: 2021/04/30(金) 06:26:20.936
美琴「それにしても男ってなんでこんなのがいいのかね~。
   コイツ一応このゲームの一番人気なんでしょ?」

白井「普段そっけないだけに、時折見せる可愛らしい一面が殿方にとっては良いものなのでは?」

美琴「ふ、ふ~ん……。当麻もこういうのが好きなのかなぁ///」

白井「そ、それはないでしょう……(もしそうでしたとっくに……)」

美琴「じゃ、じゃあ妹キャラ……とか?///
   『お兄ちゃん♪』とかって言えば喜んでくれるかなぁ///」

白井「!!?」ブッ!

美琴「えっ、ちょっと黒子どうしたのよ!?」

白井「な、なんでもありませんわ……」

白井(わたくしとした事が……。思わず鼻血を吹き出してしまうとは)

美琴(あ~今度のWデート楽しみだな♪ ホントは黒子にも自慢したいけど、当麻が内緒だって言うから……。
   でも上手く二人っきりとかになれればその後…………えへへへへへへ///

105: 2021/04/30(金) 06:26:44.681
Wデート当日・風紀委員一七七支部


初春「こちら初春。聞こえますか黒ピさん?」

黒ピ『おお、ばっちりやでー!』

上条「すげえな、ジャッジメントってのはこんなもん使ってんのか。
   これなら外からは気付かれないな」

初春「現場との連携は大事ですからね~」

佐天「ていうかふと思ったんだけど、あたしと上条さんが来ないって分かったら、御坂さん帰ったりしないかな?」

初春「…………確かに」

上条「く、黒ピ! 御坂が帰りそうになったら氏ぬ気で引き留めろ!」

黒ピ『了解やー。任せといて!!』

上条「……不安だ」

106: 2021/04/30(金) 06:27:27.304
初春「あれ、御坂さんもう待ち合わせ場所にいますね」

佐天「ホントだ。まだ30分前なのに」

上条「黒ピ、急げ! アイツ待たされるとどんどん機嫌悪くなるから!!」

黒ピ『うぅ、さっきお昼食べたばかりやからきっついでえ……』

初春「そういえば今夜、雪が降る可能性があるみたいですよ」

佐天「雪!? いいね、いいね!!ロマンチックじゃん!!」

上条「レストランのとこで降るのがベストだな。雪+ライトアップでかなりいい感じになりそうだし」

107: 2021/04/30(金) 06:27:48.696
セブンスミスト前


美琴(まさか一時間も前に着いちゃうなんて……浮かれすぎでしょ私……。
   で、でもしょうがないじゃない、大好きな当麻とデートなんだし///)

美琴(けど佐天さんも当麻狙いだったらどうしよう……。あの子可愛いしいい子だし……。
   ダ、ダメよ美琴、弱気になっちゃ! 付き合いはこっちの方が長いんだし、そこを上手く……)

黒ピ「こんにちは~君が御坂美琴ちゃん? ボク、かみやんの友達なんやけど~」

美琴「は、はい!? あ、どうも……」

美琴(この人、どこかで見たような……気のせいねたぶん)

黒ピ「ふ~こんな季節でも走ると暑いんやね~」パタパタ

美琴「え、でもまだ待ち合わせには時間ありますよね?」

108: 2021/04/30(金) 06:28:06.192
黒ピ「いや~美琴ちゃんを待たせたらアカンと思ってな~」

美琴「え、なんで私が待ってるって……」

 上条『馬鹿、誤魔化せ!!』

黒ピ「い、いやいや、待ってるんやないのかな~って思ってなー。あははははは」アセアセ

美琴「???」


黒ピ『……あははははは』

上条「あっぶね~いきなりやばかったじゃねえかアイツ!」

109: 2021/04/30(金) 06:28:45.070
初春「それにしても御坂さん。確認してみたら一時間も前から待っていたみたいですよ」

佐天「おお、これはかなり期待してるって事でいいんだよね!?」

上条「そうとも限らねーぞ。俺との約束でも結構前から待ってたりするし、単に時間に異常に厳しいって事もあるだろ」

佐天「(御坂さんってそんな人だっけ?)」コソコソ

初春「(さぁ…………?)」コソコソ

初春「ではそろそろドタキャンメール送りましょうか。一緒に送ると怪しまれるので、ずらして送ってくださいね」

上条・佐天「了解!」

110: 2021/04/30(金) 06:29:08.502
ゲコゲコッ

美琴「あら、メール。佐天さんから…………えぇ!?」

黒ピ「どないしたん?」

美琴「その、私の友達が急に来れなくなっちゃったって……」

黒ピ「そら残念や~、どないしようか?」

美琴「う~ん、と、とりあえずアイツがきてから決めましょう!」

ハナテ! ココロニキザンダユメヲ~♪

美琴「わっ、アイツ!?」パカッ

美琴「………………」ジー

美琴「…………うっ」グスッ

黒ピ「!?」

111: 2021/04/30(金) 06:29:49.605
初春「えぇ!? な、泣いちゃいましたよ!?」

上条「なんで!? そんなに黒ピといるのが嫌なのか!?」

佐天「と、とにかく何かフォローしないと!!
   黒ピさん、『一旦忘れて二人でも楽しもう』とか言って元気付けてあげてください!!」


黒ピ「だ、大丈夫や! その分二人で楽しんだらええ!! なっ!?」アセアセ

美琴「で、でも……」グスッ

美琴(ホントは当麻以外の人とデートなんて……でもここで帰るのも悪いし、この人だって私を元気付けようとしてくれてる……。
   それにこの人は当麻の友達なんだから酷い事したら当麻も悲しむ……)

美琴「……分かりました。ふ、二人で行きましょう!」

黒ピ「おお、そうや! 二人が羨ましがるくらい楽しもうや!!」ホッ

112: 2021/04/30(金) 06:30:29.385
上条「ふ~何とかなったな……」グッタリ

佐天「ま、まさかいきなり泣いちゃうなんて思わなかったですよ……」

初春「御坂さんを泣かせたなんて白井さんに知られたら何されるか……」ブルブル

上条「そんな事言ってるとホントに来そうだから止めようぜ……」

佐天「それにしても御坂さんって人によって着信音変えてるんだねー」

初春「確か私の着信音もゲコ太だった気がしますけど……」

上条「あれだろ、俺みたいな奴に大好きなゲコ太の鳴き声は使わせてやんねー!!って事だろ」

113: 2021/04/30(金) 06:30:53.530
セブンスミスト


黒ピ「いや~あまりこないなとこけーへんから、新鮮やなぁ~」

美琴「え~と、黒髪さん……でいいんですよね?」

黒ピ「あぁ! 『黒髪ピアス』で黒髪でも黒ピでもええで~」

美琴(変なあだ名……)

美琴「黒髪さんはどういうお店に良く行かれるんですか?」

黒ピ「ボクはそうだな~主に『アニメイト』とか『とらのあな』とか……」

美琴「???」

 上条『本屋!!!』

黒ピ「ほ、本屋や本屋!!」

114: 2021/04/30(金) 06:31:26.748
美琴「本屋ですかぁ、私も毎月行きますよ。読むのは漫画ですけど」アハハ

黒ピ「へぇ~常盤台の子でも漫画なんて読むんや。てっきり小難しい本ばかり読んでるんだと思うてたわぁ」

美琴「まぁそういう子も多いですけどね。人それぞれってやつですよ。
   黒髪さんはどんな本読むんですか?」

黒ピ「ボクもだいたい漫画やなぁ~。あ、ラノベも読むで」

美琴「???」

 初春『ラノベじゃ分からないですよ!!』

黒ピ「えっと、軽い小説の事や!! ほら『とある魔術の禁書目録』とか聞いたことない?」

美琴「あ~何となくは……」

美琴(漫画大好き美琴センセーでも分からない世界だわ……)

115: 2021/04/30(金) 06:32:13.003
上条「まったく、俺とか土御門と話してんじゃねえんだぞ……御坂のやつ混乱してるじゃねーか……」グッタリ

初春「まぁこういうノリは切り替えにくいんでしょう……」

佐天「ていうかなんで初春はついていけてる訳?」



美琴「う~ん、なかなかいいのがないわね~」

黒ピ(確かこの子は可愛い系のものが好きゆーてたな。
   でも変な意地はって素直に選べないとか……)

黒ピ「美琴ちゃーん、これとかどうや~」サッ

美琴「どれですか~?」クルリ

美琴「………………」

 上条『それは幼稚園服だろおがあああああぁぁぁぁ!!!
    テメエわざとやってんだろおおおお!!』

 初春『どんなプレイですか!?』

 佐天『早く他のものに変えてください!! 御坂さん引きまくってますって!!!』

117: 2021/04/30(金) 06:32:53.125
黒ピ「じょ、冗談や冗談! ほんまは……」キョロキョロ

 上条『そ、それ! 真後ろのパジャマ!!』

黒ピ「こ、これ……とか」オソルオソル

美琴「…………か」

黒ピ「か?」

美琴「かわいいいいいいい!!!」キラキラ

黒ピ(た、助かったわ~)

美琴「これすっごく好みです!! よく分かりましたね!?」

黒ピ「あははは、そら良かったわ~」

美琴「さっそく買ってきますね!」

 佐天『黒ピさん!』

黒ピ「あー待った待った! それやったらボクが買って……」

美琴「いえいえ、これは自分で買いたいですから!
   お気持ちだけ頂いておきます!」

118: 2021/04/30(金) 06:33:21.374
佐天「ありゃ、買ってもらわないんだ」

上条「う~ん、庶民には分からない感覚だなぁ」

初春「それよりあのパジャマ、御坂さんが気に入るって良く分かりましたね?」

上条「いや、ホント何となくだよ。たまたま御坂が気に入ったって感じ」

佐天「おぉ、でもそれって相性バッチリって事じゃないですかぁ?」ニヤニヤ

上条「それ御坂の前では言わないでくれよ。レールガン飛んできそうだ」ハァ


映画館


黒ピ「ボクこのビバリー=シースルーって監督良く知らへんのだけど、やっぱり面白いん?」

美琴「えぇ!! 心理描写が凄くて、とってものめり込めるんです!!!
   まぁあの人自体はちょっとムカつくとこもありますけど……胸とか」ボソッ

黒ピ「そっかそっかあ、そら楽しみだわ! おっ、そろそろ始まるみたいやで!!」

119: 2021/04/30(金) 06:34:02.454
上条「なぁ、こうやって俺たちも映画観るのってマズいんじゃねえの?」

佐天「その前によく映画館入る前のチェックにカメラとかマイクが引っ掛からなかったね」

初春「ジャッジメント専用のものですからね。
   でもなるべく映画は観ないようにしておきますか」


黒ピ(美琴ちゃん、えらい真剣にみてはるな~)チラッ

 上条『黒ピ! いけっ!』

黒ピ「(え、いけってもしかしてチュー!?)」

 上条『馬鹿ちげえよ、手ぇ繋げって言ってんの!』

 初春『だ、大丈夫ですかね……?』

 佐天『大丈夫大丈夫、こういうのは雰囲気がなんとかしてくれるって!』

黒ピ「(わ、分かった。いくで……!)」ソロー

美琴「黒髪さん」

黒ピ「は、はいい!!」ビクッ

美琴「私真剣に観たいので、そこの所お願いします」

黒ピ「す、すいません」ガクッ

121: 2021/04/30(金) 06:34:22.439
佐天「あちゃー、ダメかああ!」

初春「でもあんなに暗いのに御坂さんよく分かりましたね」

上条「あ~たぶん電磁波かなんか使ったんだろ」


映画終了


黒ピ「……んがっ!」ガバッ

黒ピ(アカン、寝てもうた! えっと美琴ちゃんは……)

美琴「………………」グスッ

黒ピ(また泣いてる!?)

美琴「ホントいい映画作るわ……あんな奴のくせに……」グスッ

黒ピ(うわ~寝てたとは言えへんなぁ……)

122: 2021/04/30(金) 06:35:26.064
初春「ふええええええぇぇぇぇぇ!!!」ポロポロ

佐天「ほら初春泣くなって! ていうか観ないようにするって言っておきながらしっかり観てんじゃん!」

上条「…………Zzz」

佐天「このバカは爆睡してるし」ハァ

佐天「しかしまさか失恋ものだったとは。
   フラれて終わりって事は、その後の事は自分で考えろって事なのかねえ……」

クレープ屋

美琴「ゲコ太~♪」

黒ピ「あはは、そら良かったな~」

黒ピ(なんや今日一番の笑顔な気がするで……ボクはゲコ太に勝てないんか……)ガックリ

123: 2021/04/30(金) 06:35:50.113
美琴「うん、クレープもおいしいですね!」

黒ピ「せやな~クレープなんて久しぶりに食べたわー」

 初春『間接キスのチャンスですよ!』

 佐天『食べ比べ、食べ比べ!』

黒ピ「そ、そっちもうまそうやな~。食べ比べせえへん?」

美琴「えっ、えと、すいません、その……男の人とは……」

黒ピ「せ、せやな~あはは、ごめんごめん」ガックリ



佐天「ちょっと上条さ~ん? 全然ダメじゃないですかー!」

上条「んな馬鹿な! アイツいつもそんなの気にしてねえだろ!! なに猫被ってやがる!!」

初春「男だと思われてないんじゃないですか?」ニッコリ

上条「………………」ズーン

佐天「あっ、来ましたよ! 黒のキャンピングカー!」

124: 2021/04/30(金) 06:38:45.643
キャンピングカー内


結標「今日の仕事は楽だったわね、早く帰れそうで良かったわ」

海原「そうですね、これで料理の練習も出来るじゃないですか。
   さすがに野菜炒めくらいは作れないと……」

結標「うっさいわよ! 黙りなさい!!」

土御門「すまん、ここで止めてくれ」

結標「はぁ!? まだ何かあるっていうの!?」

一方「いンや、俺達の用事だ」

海原「お得意のサービス残業ってやつですか?」ハァ

土御門「サービスって訳ではないけどな」

土御門(カミやんのヤロー、言う事聞かないと義妹に手を出したって事を言いふらすなんて脅しやがって……!)

一方(あの三下ァ……ホントに手伝えば、
      俺のおちンちンを満足させられるようなインデックスの工口画像をくれるンだろうなァ……)

125: 2021/04/30(金) 06:42:45.477
 上条『黒ピ! 例の奴らが来るぞ、準備しろ!!』

黒ピ「(了解や!)」

美琴「ん? どうしました、黒髪さん?」キョトン

黒ピ「い、いやいや何でもないでー!」アセアセ

土御門「おっ! そこのお嬢さんかっわいいねえ!!」

一方「ちょっと俺たちと遊ばねェか」

美琴「な、何よアンタら……って一方通行!? アンタなにやってんのよ!?」

一方(オイオイ、超電磁砲かよォ!! ふざけンじゃねェぞあのクソゴミ不細工ヒーローがァァ!!)

 佐天『やっぱりこれってなんていうか……』

 初春『ま、まぁ王道って感じですし、いいんじゃないですか!?
    (小学生低学年もこんな幼稚なシナリオは思いつかないですよね。どういう頭の構造してんだろこの不細工)』

 上条『今だ黒ピ、いけっ!』ドヤア

黒ピ「ちょっと、ちょっと。なにボクの連れに手ぇ出してくれてんのや?」ズイッ

土御門(コイツ、青ピ!? 少しは聞いてたけど、誰かと思ったにゃー!!)

126: 2021/04/30(金) 06:43:58.246
一方「あン!? ンだテメェはァ!?」

土御門「俺らに喧嘩売るとはいい度胸してるぜよ!!」

美琴(なんかこっちの金髪もどっかで見た気が……ってそうじゃなくて!!)

美琴「ちょっと! そこの金髪は知らないけど、アンタが喧嘩なんかしたら大事じゃないのよ!!
   大体アンタは、私の一番小さい妹に手を出すような変態口リコンでしょうが!!」

一方「ンだとコラアアアアァァァ!!! 誰が口リコンだァ!? もういっぺん言ってみろこのクソババアがアアアアアァァァァ!!!!」スイッチON

土御門「(おいバカ! 電極のスイッチは入れるな!!)」

美琴「誰がババアですってえええええぇぇぇぇ!!! こちとらまだピッチピチの中学生じゃコラアアアアアァァァァ!!!!!」ビリビリ!!

 上条『おい黒ピ! このままだとレベル5同士のバトルになっちまうぞ!!』

黒ピ「そこまでや!!」

土御門「(おい、口リ画像はいらないのか!?)」コソコソ

一方「…………チィ! テメェの力で俺らを止められるとでも思ってンのかァ!?」

美琴「く、黒髪さん、危ないですって……」

黒ピ「まぁ見といて」

127: 2021/04/30(金) 06:45:30.015
黒ピ「え~、ゴホン!!
   止めるに決まってるやろ!! 誰かが犠牲にならなあかんような残酷な法則があるんなら……(中略)……善人? 悪人? ふざけるんやない!!
   そないな位置に立ってへんと、誰も助けちゃあかんのか!? ……(中略)……そないな野郎に救われなあかんほど、ボクらの世界は弱くなんかない!!!
   えっと、つまり何が言いたいのかっちゅーと……」ゼーゼー

土御門(どっかで言われたような……)

一方(セリフだなァ……)

黒ピ「まずはそのふざけた幻想をぶち頃す!!!!!」ソゲブ!

土御門「ひでぶ!!!」ドカッ!

一方「あべし!!!」バキッ!

美琴(…………なにコレ)

土御門「く、くそ! ひとまず引いてやるぜよ!!」ダダッ

一方「覚えてやがれェ!!!」ダダッ

黒ピ「大丈夫か、美琴ちゃん」キリッ

美琴「は、はぁ……ありがとうございます……?」



海原「何をやっているんです、あれは?」

結標「知らないし、知りたくもないわ」

128: 2021/04/30(金) 06:47:57.030
上条「決まったああああ!!!」

佐天「……いや御坂さんメッチャ反応に困ってますけど」

初春「でもよくあんな怖そうな人達に手伝ってもらえましたね。
   あの白い人なんて第一位の方でしょう?」

佐天「えぇ!? 初春が助けてもらったっていうあの!?
   あああああ、サイン欲しいいいいい!!」

上条「あ、あはははは……まぁ意外といい奴らなんだよ……」

上条(一人は脅して、一人は口リ画像で釣ってるなんて言えねえ……。
   しかし意外な所で黒ピの変態フォルダが役に立ったな)

初春「それにしても上条さんはいつもあんな長ったらしい説教をしているんですか?」

上条「おお! あれで何人もの強大な敵を……」

初春「あのダサい台詞が説教のつまりなんですか?生きているのが恥ずかしくないですか?」ニッコリ

上条「………………」ズーン

129: 2021/04/30(金) 07:00:51.098
レストラン


黒ピ「すっかり暗くなったなぁ……門限は大丈夫なん?」

美琴「え、えぇ……こんなステキな所、本当にありがとうございます……!」

黒ピ「あはは~気にせんでいいよ~。……なんや元気ないけど、大丈夫?」

美琴「い、いえいえ! 元気一杯ですよー!! あはははははは」

美琴(最低だ私……この人はこんなに私の事気にかけてくれてるのに、この人が当麻なら、なんて考えてる……!!
   こんな女が当麻の隣に居ていい訳ないじゃない……)

 上条『おい黒ピ、なんか話して盛り上げろ! ほら、ゲコ太の話とか!!』

 佐天『ちょっと上条さん、それは御坂さんを子供扱いしすぎですってば!! 女の子の心は繊細なんですよ!!』 

 初春『佐天さんはそうでもないですけどね!』

 佐天『うーいーはーるー!?』

黒ピ「…………今日はカミやんどうしたんやろね? またいつもの不幸ってやつかね~?」

美琴「えっ、まぁアイツはいつもそんな感じですから……もう慣れましたよ」

 上条『そこで俺の話してどうすんだよ!? 余計に機嫌悪くなるだろうが!!』

黒ピ「(まぁまぁ、ちょい見といて)」

130: 2021/04/30(金) 07:01:17.323
黒ピ「でもなんやかんやその不幸でまた女の子と仲良くなるんやよね~」

美琴「そ、そうなんですよ!! アイツはいつも女の子とイチャイチャイチャイチャ!!
   大体アイツは人には相談しろって言うくせに、自分は一人で危ない所に突っ込んで……。それに助けるだけ助けたらこっちの気持ちなんて知らずに放置だし……!」

黒ピ「そういえば美琴ちゃん、夏休み最終日にカミやんに抱き着いてなかった?」ニヤニヤ

美琴「あ、あれは色々事情があって、その……///
   で、でもあの時も酷かったんですよ!? アイツったら……」グチグチ



上条「ありっ、なんか機嫌良くなってねーか? 俺への恨み辛みをぶちまけてストレス解消できてんのか?」

初春「いや、というよりこれは……」

佐天「ど、どうしよう初春……まさかあたし達、酷い勘違いを……」ダラダラ

??「やっと気付きましたの」

131: 2021/04/30(金) 07:01:56.075
全員「!!?」ビクゥ!

初春「し、白井さん!? どうしてここが!?」

白井「初春、あなたの花飾りに盗聴機を仕掛けさせていただきました。もう全部知っていますわ」

初春「ええ、いつの間に!? で、でもそんなもの、普段はジャッジメントのセキュリティに引っ掛かるんじゃ……」

白井「それはありませんわ。ジャッジメント専用の盗聴機ですもの」

初春「!! ま、まさか以前御坂さんの××××を盗聴するためにパクったものを使って……」

白井「ええ、わたくしとしてもアレをお姉様のベッドから外すのは苦渋の決断でしたわ」

佐天(こ、これがジャッジメント……!)

上条(うっはぁ、そこまでするか……?)

132: 2021/04/30(金) 07:04:47.897
初春「こ、こんなの職権濫用ですよ~」

白井「あなたにだけは言われたくないですわ。まったく佐天さんまで何をやっているのだか……」

初春・佐天「うぅ…………」

白井「まぁでも今はそれよりも……あなたですわ…このブサイク猿が…!」ギロッ

上条「お、俺!? いや待てって、ホラ! 今あいつら結構いい感じだぞ!? そりゃお前が御坂の事好きなのは分かってるけどさ……!」

佐天(あぁ、ここまでくると……)

初春(一度逝った方がいいですね、このブサイクウニ頭)ハァ

白井「あなたには前々から恨みがありましたが、もう限界ですわ。ここで拘束……いえ面倒なのでもう刑を執行しましょう。
   罪状は『お姉様の心を弄んだ』。もちろん判決は氏刑ですわ」

上条「な、なんだその『白井黒子独裁政治』は!? ていうか鉄矢しまえって!!」

白井「問答無用!!」ビュン!

上条「うぎゃあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」ガッチャーン!

白井「ちっ、外に!! 逃がしませんのブサイク類人猿!!!」ヒュン!

133: 2021/04/30(金) 07:12:00.380
美琴「それでアイツはあの時も……!」グチグチ

黒ピ「あはははは、なんや美琴ちゃんはカミやんの事大好きなんやな~
  (あの超鈍感ブサイクよりはワイの方がイケメンやのに、なんでやああああああああ!!!!)」

美琴「え、えぇ!? いや、そそそんなアイツなんて……!///」

黒ピ「おお、いいツンデレっぷりやなぁ! ボク、大好物やで~。
   でも超鈍感のカミやんにはちょっと相性悪いかな~」

美琴「………………」

美琴「……たぶん怖いんです。素直になって、アイツにアタックして……!
   それでもし拒まれた時の事を考えると……どうしようもなく……怖いんです」

黒ピ「う~ん。あのな、実は今日のデート、カミやんに仕組まれてたって知ってる?」

美琴「!?」

黒ピ「まあ、あの頭の悪そうな幼稚でゴミみたいなデートシナリオは
      かみやんしか考えられへんから君もうすうすは感ずいてたんやないか?」

美琴「……」

黒ピ「…カミやんはな、君に恋人を作ってあげようと必氏だったんや。いや別にカミやんに悪気があった訳ではないんやで? まぁそないな問題でもないんやけど。
   でもこれで分かったやろ? カミやんは君の気持ちにはこれっぽっちも気付いてへんのや。それにカミやんの周りには女の子も多いからな~。もう既に好きな子とかも……」

美琴「……や、やっぱり……私なんかじゃ……」グスッ

黒ピ「……恋愛ゲームってやった事ある? ゲームと違って現実が面白いとこはやな」

美琴「…………?」グスッ

黒ピ「たくさん、たくさん選択肢まちごうても、ルート復帰できる事や。ゲームじゃ潰れて終わりやけどな。
   現実で攻略不可能なルートなんてないんやで?」

134: 2021/04/30(金) 07:16:28.922
美琴「………………」

黒ピ「あの超鈍感にツンデレだけで攻めるっちゅー選択はアカンかったかもな~。でもまだ終わりやないで。
   これから攻め手を変えて、好感度アップさせていけば、まだまだ攻略可能や! 君にはカミやんルートしかないみたいやしな~」

黒ピ「確かに今の関係が崩れるのは怖いかもしれん。でもそれだといつまでも前に進めへんやろ?
   大丈夫や、君ならやれる。なんせごっつ強い自分だけの現実(パーソナルリアリティ)を持ったレベル5さんやもんな!」ニコニコ

美琴「…………はい!!」

ゲコゲコッ!

美琴「電話……?」ピッ!

初春『ふええぇぇぇん!! み゛ざがざん~ずいま゛ぜんでじだあああ!!!』グスッ

美琴「う、初春さん!? と、とりあえず落ち着いて!!」

佐天『ちょっと初春貸して!! えっと、御坂さん! 今白井さんが上条さんを追い掛け回しています!! 行ってあげてください!!』

美琴「今度は佐天さん!? ってアイツが黒子に!? わ、分かったすぐ行くわ!!」

佐天『御坂さん、頑張ってください!』

美琴「う、うん!!」ピッ!

135: 2021/04/30(金) 07:27:35.584
美琴「その、すいませんが、私は……」

黒ピ「うんうん、行ったって~。ボクはこないな可愛い子とデートできてもう十分幸せや!」

美琴「い、いえ私こそ……! えっと、今日は本当にありがとうございました!」


黒ピ「行ってもーた……」

黒ピ「はぁ~~~~なんでボクはこないな損なポジションなんや~~!
   てか、なんでワイの方がイケメンで気が利くのに、かみやんみたいなブサイクがモテるんやあ……不思議でならんわ…はぁ…」

佐天『黒ピさん!!』

黒ピ「……ん? なんや慰めてくれるん? あぁ、それだけでボクは癒されて……!」

佐天『この後、こっちきてパーッとやりませんか!? こんな時なんで盛り上がっていきましょう!!』

黒ピ「……うぅ! 前言撤回や。ボクはとてつもなく幸福やああああああぁぁぁぁぁ!!!!!」

黒ピ「で、当然ボクのチンポをキモチよくしてくれるんやね?」

佐天『きもっ』

初春『ゴミ(上条)の友達は所詮ゴミだったっと言うことですね…」

佐天『類は友を呼ぶか…』

黒ピ「じょ、じょーだんやて、そんな怒らんといて!」

136: 2021/04/30(金) 07:29:52.725
プルルルルルルル、プルルルルルルルル……ガチャ!

美琴「ちょっと黒子!? アンタ何やって……!」

白井『第七学区の例の鉄橋ですの』

美琴「はい?」

白井『そこにブサイク類人猿を誘導します。あとはご自由に』

美琴「…………黒子、ありがと」

白井『いえいえ、黒子はいつもお姉様の味方ですの……どうか頑張ってください』

美琴「うん!!」

美琴「あ……雪……」

137: 2021/04/30(金) 07:31:49.317
レストラン付近


風斬「うぅ……合図が出たらライトアップって言われたけど……いつまで待っていればいいんだろう……。
   雪も降り始めたし、今なら凄く綺麗だと思うけどなぁ」

禁書「ひょうか!」

風斬「あ、あなたは!! どうしてこんな所に?」

禁書「細かい事は後! ちょっとついてきて!」グイッ

風斬「えっ、でも私はここで明かりを……」

禁書「そんなのほっとくんだよ! ほら早く早く!」グイグイ

風斬「わっ、わわわわわわ!?」

138: 2021/04/30(金) 07:33:03.132
鉄橋


上条「く、くそ……やっと撒いたか」ハァハァ

上条「ってか、さみ~! いつの間にか雪降ってるし……。なんとタイミングの悪い……」

パアアアアアアアア!!

上条「うお、眩しっ!! やべえ、包囲されてたってオチですか!?」


  「ったく何やってんのよ、アンタ」


上条「み、御坂!?」

美琴「不良を守って善人気取りか、熱血教師ですかぁ? ……なんてね。懐かしいわね、アンタは覚えてないだろうけど」

上条「??? えっと……この光は何なんでせう?」

美琴「何って、アンタの『友達』でしょ?」

上条「えっ、あの川のど真ん中に立ってるのって風斬!? アイツは確かレストランの近くに……ってやべっ!!」

美琴「別にいいわよ。もう知ってるから」

139: 2021/04/30(金) 07:34:28.267
上条「そ、そうですか…………」

美琴「はぁ……アンタ相変わらずメチャクチャな事してくれるわよね~。私に恋人を作ろう……か、笑えないわね」

上条「い、いやお前の為でもあるんだぞ! ほらお前って何でも一人で抱え込んじまうから、少しでも頼れる奴をって……」

上条「そ、それにさ、こんな綺麗な景色の中喧嘩なんて勿体無いぞ!? ひとまずは怒りもおさめてこの景色を楽しもうじゃないか!! あはははは」

美琴「そうね、雪にあの子の光に……本当に綺麗ね。
   でも今はちょっと黙ってくれるかしら?」

上条「は、はいいい!!」

美琴「まったく、私に恋人とか……アンタやっぱりバカね! これはもう確定よ、このバカ!! あ~なんかやっぱりイライラしてきた!!」

上条「う、うぐ……! いくらお馬鹿な上条さんでもさすがにこう連呼されると……」ガックリ


美琴「私の恋人なんてアンタ以外考えられる訳ないじゃない!!!!!」

140: 2021/04/30(金) 07:35:08.110
上条「………………はい?」

美琴「だから!! アンタの事がこんなにも大好きなのに、他の人と恋人になるなんて考えられないって言ってんの!!!」

上条「……俺の事が…………好き?」

美琴「そう!!! 世界で一番好き! 大好き! 愛してる!! 結婚したい!!!!!」

上条「…………え~と、ドッキリ成功!! の看板はどこかな~」キョロキョロ

美琴「ドッキリじゃないわよ!!! なんなら今から抱きついてキスしてあげましょうか!?」ズイッ

上条「ま、まてまて!! 分かったから落ち着け!!」

上条「で、でも信じられねえだろ!? ほら俺ってレベル0だし、顔も頭も良くねーし!!
   常盤台のお嬢様で、顔も頭も良いお前ならいくらでも他に良い男が……!」

美琴「……やっぱり何も分かってないのね。まぁ私も悪いんだけどさ。
   いい!? アンタは土足で私の世界にズカズカ入ってきて、絶望の底にいた私を助けだしてくれた!!
   それこそボロボロになって、氏んでしまってもおかしくなかったのに……アンタは……!! そんな事されたら好きになっちゃうのは当たり前じゃない!!!」

美琴「ううん、あの事件の前も……気付かない内にアンタに惹かれてた……。
   アンタは覚えてないかもしれないけど、普通の中学生みたいに振る舞えるアンタの隣が凄く心地良かった。それは今も同じ。
   これからも……ううん、一生アンタの隣に居たい。だから……だからね……」

美琴「私の恋人にはアンタが……当麻がなってよ……!!」

142: 2021/04/30(金) 07:39:17.009
上条「……………………」

上条「今日は……本当に悪かった。お前の気持ちを考えずにあんな事……」

美琴「……いいわよ。さっきも言ったけど私も悪いの。自分にたくさん言い訳して……アンタから逃げてた。
   でもそれももうお終い。これからは全力で当麻にぶつかっていく。だから今日の事はもう何も言わないから……今は返事が欲しいの」

上条「…………分かった」

上条(御坂の気持ちは良く分かった。けど俺はどう思ってる?
   正直今までは……ちょいブスのウザい妹の様なものだと思ってた。でも一人の女の子として見るならどうだ……?
   ……くっそ、分かんねえ……分かんねえよ!!)


   『インデックスは、とうまの事が大好きだったんだよ?』


上条(…………!! な、なんでインデックスが出てくんだよ!!あんなニートに用は無い!
    しかし、 御坂にも用は無い、どうすればいいんだ?考えろ俺!!)

上条「………………」

143: 2021/04/30(金) 07:47:05.127
上条「…………御坂」

美琴「なに……?」










上条「悪い、俺はお前の事そういう風には見れねえ」

145: 2021/04/30(金) 07:52:18.137
美琴「………………そう」

上条「べ、別にお前の事が嫌いって事じゃねえんだ! ただ……」

美琴「あ~あ、やっぱりあのシスターには敵わないかぁ」ハァ

上条「なっ!? い、いやいや別にアイツは関係ねえよ!!
     上条さんはあんなニートで幼児体型の暴食魔なんかこれっぽっちも好きじゃないですのことよ!?」

美琴「アハハ、何よその慌てっぷり! 当麻の事をずっと見てた美琴センセーには何でもお見通しなのよん!!」ニヤニヤ

上条「いやいや、マジで好きじゃないから、俺の好みは年上の寮の管理人タイプであって美琴「あと一応言っておくけど、これで諦めるつもりはないから!」

上条「いや聞けよ」

146: 2021/04/30(金) 08:00:02.383
美琴「これは宣戦布告よ! さすがにこれで当麻も私の事を女の子として見る様になるでしょ? だからこれでやっとスタートライン。
   あとはシスターとか地味女とか妹共とかその他もろもろと競争するだけよ!! まぁ今はシスターが一歩リードみたいだけど?」

上条「い、いや、だからアイツは……」

美琴「とりあえずこれからは、会ったら必ず好きって言うし、手も繋ぐし腕も組むし、抱きついたりもするからヨロシク!! てか今抱きつく!!」ギュッ

上条「お、おい!! 場所は考えてくださいよ!?」

美琴「それとデートにも誘いまくるし、学校前で待ち伏せとかもするっ!!」

上条(う、ウゼエ…)

美琴「………………」ジー

上条「な、なんでせう? そんな抱きついた状態で上目遣いをされても……(全然うれしくねえ…)」

美琴「ねえねえ、チューしたい」

上条「ふざけんじゃねえ!!(俺の唇を汚す気か!)」

美琴「ぶーぶー! じゃあ私の言いたい事はこのくらいだけど、なんか質問とか感想ってある?」

上条「え~と…(はぁ…ウゼェ…もう一刻も早く帰りたいけど。ここでビリビリを刺激しては元の木阿弥!ここは穏便に…)」

上条「…まぁ、なんつーか……よろしく?」

美琴「ふふふ、バーカ」

147: 2021/04/30(金) 08:01:48.601
常盤台中学寮


美琴「ただいま」バタン

白井「お帰りなさいませ」

美琴「…………私、フラれちゃった」アハハ

白井「それは…………」

美琴「でもなんかスッキリしたわ! まだ諦めてないけどね!!」

白井「ふふふ、『まだ』と仰いますが、お姉様が諦めるなんて事はあるのですか?」

美琴「うっ……そ、そりゃ当麻がはっきり誰かを選んだら諦めるわよ!! …………たぶん」

白井「もしもの時は、この黒子なら大歓迎ですの!!! 壮大なる愛を育みましょう!!!」ウヘヘ

美琴「それは誓って一生ないから安心して?」ニッコリ

白井「お、お姉様ああああ……」グスッ

美琴「…………ねぇ黒子、私少しは変われたよね? 進めたよね?」

白井「ええ……とてもお美しいですわよ」

美琴「えへへ……ありがと、黒子」

148: 2021/04/30(金) 08:10:32.723
次の日


禁書「わああああ!! とうま、とうま雪積もってるんだよ!!」

上条「そりゃあんだけ降ればなぁ。今日がお休みでホント良かったですよ」

禁書「それじゃあ、今日はいっぱい遊べるね!! 雪だるまとか、雪合戦とか!!」

上条「うう、勘弁して下さいよ~。上条さんは昨日も雪の中いろいろあって、ちょっと風邪気味なんですよ」

禁書「いろいろって、短髪と抱き合ったりとか?」ジトー

上条「いやいや、あれは御坂が抱きついてきただけであって……ってあれ? なんで知ってんの?」

禁書「だって全部見てたもん。ひょうかを呼んだのは私だよ?」

上条「えええ!? お、お前どこまで知ってたの!?」

禁書「全部だよ全部。短髪とよく一緒にいるツインテールから話は聞いてたんだよ」

上条「し、白井か……いつの間に……」

151: 2021/04/30(金) 08:17:07.864
禁書「さすがに短髪が可哀想すぎると思って協力したんだけど、まさかあんな事までされるとは思ってなかったんだよ!!
   空気読んで出ていかなかった私を褒めてほしいかも!!」

上条「あーえらいえらい。えらいぞインデックスー(棒)
    (もう教会なんか知ったこっちゃねえ。お前みたいなニートの暴食魔いずれ追い出すさ。そのときは覚悟しとけよゴミデックス)」ナデナデ

禁書「む~、馬鹿にして!! それで!? まだ短髪が何て言ってたのか聞いてないんだけど!?」

上条「あ~?言わないとダメ?」

禁書「ダメ!!」


上条説明中


禁書「……予想外すぎるんだよ」

上条「俺だってビビったぞ、まさか御坂が俺のことが好きだったなんてな
    ほんと~に、キショク悪くて今でもほら…全身鳥肌立ちまくりだろ?」ブツブツ

152: 2021/04/30(金) 08:32:09.287
禁書「ほんとだ…すごいとうまの肌すごくブツブツしてるんだよ。
  ただでさえブサイクな顔で頭も悪いとうまの唯一の取り柄の綺麗な肌が台無しなんだよ…」

上条「うるせぇ。それに一生ブツブツしてるわけじゃねえっつの」

禁書「とうまの気持ち悪い全身ブツブツには驚いたけど、私は短髪が当麻を好きだって事は別に驚いてないよ? そんなのとっくに知ってたし。
   でも短髪がそこまで積極的になるとは……これは私ももう少し……」ボソボソ

上条「し、知ってたのかよ!? なら教えてくれたって良かったじゃねえか!」

禁書「こういうのは他の人から言うもんじゃないんだよ。
   で、でも……とうまが短髪をフったのはちょっと意外かも!」

上条「はぁ?何でだよ?」

禁書「うん、とうまはいっつもモテない~とか、自称イケメン(本当は不細工だけど)なのに出会いがない~とか言ってたからね。
   短髪も顔はアレだし、とうまみたいな変な顔の人でも、実はお似合いだったり、なんて思ってたり……なんて」チラチラ

上条(は?何いってんだこいつ…)ジー

禁書「…………な、なにをそんなじっと見てるのかな!?///」

上条「なぁインデックス」

禁書「な、なにかな……?」

上条「お前って馬鹿だよな」

禁書「………………」

禁書「やっぱりとうまはどこまで行ってもゴミの屑やろうなんだよ。…覚悟はいい?」

ガブウウウウウウウ

上条「ぎゃあああああああああああああああああ」

153: 2021/04/30(金) 08:35:18.248
窓のないビル


土御門「おい、アレイスター」

アレイスター「なんだ?」

土御門「…お前いいのか?
    一方通行にヒューズ=カザキリ。お前のプランとやらにおいても、重要な位置にあるこの二人を
    あの存在価値すらないゴミ条当麻にいいように使われた訳だが……?」

アレイスター「ああ、そんな事か。大丈夫だ、問題ない」

土御門「なんだと……?」

アレイスター「なぜなら存分に上琴で2828できたからな」

土御門「」


   
        ~おしまい~

155: 2021/04/30(金) 09:13:46.953
お疲れちゃん

引用元: 上条「いい加減、御坂を誰かとくっつけようと思う」