1: 2013/06/25(火) 20:59:03.22
八幡「……」

平塚「…………」

八幡「ひ、平塚先生?由比ヶ浜なら今日は」

平塚「いや、いい。それ以上言わないでくれたまえ……」

17: 2013/06/25(火) 21:27:07.56 ID:fXxP9U3I0
八幡「それにハローってかもう放課後じゃ」

平塚「だからもういいと」

八幡「というかぶっちゃけキャラ的に無理が」

平塚「いい根性だ比企谷、喋ってるいると下を噛むぞ」

八幡「すいません悪乗りしすぎました。謝りますから拳を引いてください」

21: 2013/06/25(火) 21:39:16.91 ID:fXxP9U3I0
八幡「んで何か用っすか?雪ノ下ならもう帰りましたし、由比ヶ浜は今日来てませんよ」

平塚「あぁ、だから今を狙って来た分けなんだが」

八幡「は?」

平塚「いや何でもない。たまたまだ、うん」

八幡「はぁ」

23: 2013/06/25(火) 21:53:41.39 ID:fXxP9U3I0
平塚「その、何だ。話し半分で聞いて欲しいんだが……」

八幡「はぁ」

平塚「や、やはり比企谷は、その……由比ケ浜のような女の子がタイプなのか?」

八幡「……チョット何言ってるか分か」

平塚「いや!いい!いいんだ!実は私も二人はお似合いだと前々から思って」

八幡「いや別段好みと言う訳では無いですけど」

平塚「!!!」パアー

八幡「むしろもう少し落ち着いている方が。雪ノ下」

平塚「……」ズーン

八幡「……ほどとは言いませんけど」

平塚「!!!」パアー

八幡(何か今日はやけに面倒くさいな……)

33: 2013/06/25(火) 22:14:47.25 ID:fXxP9U3I0
平塚「つ、つまりだ!今の話しから考えるに比企谷の理想の女性とは、落ち着いた大人の女性で、かといって冷たいわけでもなく、まるで担任の先生のように接してくれるようなタイプという事だな!?」

八幡「え、いや、まるでタン……なんすか?」

平塚「いいから頷きたまえよ。な?」

八幡「は、はぁ」

平塚「……ウフ」

八幡「!?」ビクッ

平塚「フ、フフフ。そうかそうか、まさか比企谷が私のことをそんな風に見ていたとはなぁ。うーん、そうかぁ」

八幡(やばい完全にキャラが定まってねぇ、つか目の焦点が定まってねぇ)

41: 2013/06/25(火) 22:35:34.05 ID:fXxP9U3I0
平塚「だがな比企谷、私は一人の女である前に、お前の担任の教師なのだよ。そりゃあ気持ちは嬉しいが世間体もあるし、それに以外に優秀なお前の内申を傷つけたくはないんだ。辛いだろうがお前の気持ちに答えることは」

八幡(何言ってるんだこの人怖い)

平塚「い、いやアレだぞ?お前がどうしても、どぉーしてもと言うのなら、まぁ卒業まで待ってやらんことも無いが///フフ……」

八幡「あ、正門閉まるみたいなんで帰ります」スタスタ

平塚「え?あっ、ちょ、まって」

43: 2013/06/25(火) 22:41:25.32 ID:fXxP9U3I0
平塚→八幡の二人称って君だっよね……脳内補完してくれorz

44: 2013/06/25(火) 22:51:00.30 ID:fXxP9U3I0
八幡「……何でついて来るんすか」

平塚「べ、別について行っている訳ではない。私も今から帰りなんだよ」

八幡「そーすっか」

平塚「そ、それより君こそどうしたんだ。学校が閉まる時間まで残っているなんて。放課後というよりもう夜だぞ」

八幡「あー実はですね」

平塚「うん?」

八幡「父親が思わぬ休暇を命じられたらしく」

平塚「え……す、すまない、不躾な質問をしてしまったな……」

八幡「や、別にリストラとかそういうんじゃねーから」

47: 2013/06/25(火) 23:06:48.87 ID:fXxP9U3I0
八幡「取り敢えずまとまった休みが出来たんで母親と一緒に旅行に行くことに。前倒しで結婚記念日のお祝い」

平塚「」ビクッ

八幡「かどうかは分からないんですけど」

平塚「そうなのか。特に何も無いのにご夫婦で旅行なんて、君のご両親は仲が良いのだな」

八幡「そ、そうっすね……」

平塚「それで遅くまで学校に残っていたのか?別にさっさと帰ればいいと思うが」

八幡「まぁそうなんですけどね。両親不在をいいことに、妹も友達の家でお泊り会だか女子会だかをするって言い出しまして」

平塚「……ほぅ」

八幡「帰っても一人なんで、晩飯時まで時間を潰そうかなと」

平塚「……ふむ」

52: 2013/06/25(火) 23:22:58.67 ID:fXxP9U3I0
八幡「どうせ一人だし、帰り際にコンビニで弁当でも……って先生こっちじゃないですよね」

平塚「つまりだ、君の両親は長期で不在、かつ妹さんはお泊り会で少なくとも今晩はいない、ということなんだな?」

八幡「はぁ、そういうことになりますね」(この人聞いてねぇ)

平塚「そうかそうか、それは仕方がないな」

八幡「や、別に仕方がなくは」

平塚「し、仕方がなくなくないに決まっている!つまりこのままでは君の夕飯はマズイ上に栄養もないコンビニ弁当なのだろ?」

八幡「おい国語教師、今だいぶ日本語おかしかったぞ」

平塚「そういう事なら仕方がない。ここは担任であるところの私が作りに行ってあげようではないか!君の家に!美味しい夕飯を!」

八幡「は?」

61: 2013/06/25(火) 23:37:36.44 ID:fXxP9U3I0
八幡「世間体とやらはどこにいったんですか」

平塚「あのな比企谷、そんなもので腹は膨らまないんだよ。世間体なんてものは犬にでも食わせておけばいい」

八幡(無茶苦茶だこの人……)

平塚「そうと決まれば帰りにスーパーだな!あ、比企谷はスーパーより八百屋とかを別々に回る派か?行きつけの八百屋さんに『お、奥さん!今日は夫婦で買い物かい?』なんて言われたら困るじゃないかぁ」ニヤニヤ

八幡「どっちかってーと親子じゃ」ボソッ

平塚「あ?」

八幡「いやーさすがに先生と姉弟に間違われるのは俺も恥ずかしいっすよー」

67: 2013/06/25(火) 23:54:45.39 ID:fXxP9U3I0
平塚「それで比企谷は何が食べたいんだ?私としては生姜焼きなんてオススメなんだが」

八幡「そうっすね。生姜焼きもいいですけど、どっちかって言うと洋食か中華がいいかな……ハンバーグとか?」

平塚「う、うん。ハンバーグもいいな。だが私としては和食も捨てがたいと思うのだ。生姜焼きとか」

八幡「和食かぁ、丼物だと天丼とか親子丼ですか?魚の煮付けなんかもいいなぁ」

平塚「ど、丼系はコンビニでも買えるじゃないか。それに育ち盛りの男子は魚より肉だろう?やはりここは生姜焼きをだな」

八幡「でもやっぱり中華も捨てがたいっすよね。久しぶりに麻婆豆腐食べたくなってきななぁ」

平塚「し、生姜焼き……」

八幡「でもやっぱり先生の一番得意な料理でいいです」

平塚「そ、そうか!なら生姜焼きにしよう!こう見えても私は生姜焼きだけは得意なんだ!いっぱい練習したからな!」

八幡(あれからマジで練習したのか……)

70: 2013/06/26(水) 00:08:40.41 ID:zzq5kuAa0
イラッシャイマセー

平塚「さて、生姜焼きといえばまずは肉だな。お肉のコーナーはっと」

八幡(お肉のコーナーとか言っちゃうキャラだったか?)

平塚「やはり比企谷は脂身の多いほうがいいのか?お、ほらこれなんて殆ど脂身で実に美味そ」

八幡「先生、それは世間一般ではこう呼ばれています。ラード、と」

平塚「……嫌だなぁ比企谷、肉は油で炒めるよりラードを使った方が美味いらしいのだよ。もちろんこっちの豚ロース生姜焼き用389円を買うつもりだったさ」

八幡「はは、そーっすよね」

平塚「……」

八幡「……」

73: 2013/06/26(水) 00:19:09.68 ID:zzq5kuAa0
平塚「に、肉はいいとして、生姜焼きの付け合せは何と言ってもキャベツの千切りだな。えーっと……こ、これ?」

八幡「ご存知かとは思いますが、それはレタスです。おい何でブロッコリーに手を伸ばすんだ」

平塚「うぅ……」ウルウル

八幡「はぁ……キャベツは後でコンビニ寄ってカット済みのを買っていきましょう。生姜焼きのタレはボトルの奴が多分家にありますから」

平塚「うん……ごめん」

83: 2013/06/26(水) 00:40:44.73 ID:zzq5kuAa0
平塚「ふぅ、ご馳走様でした。なんだ、比企谷は料理もできるんだな」

八幡「まぁさすがにキャベツとレタスの違いは分かりますからね」

平塚「うぅ……」グスッ

八幡「先生が手伝ってくれたおかげです。いや俺なんて殆ど邪魔してた様なもんでしたしマジで」

平塚「こ、今度はちゃんと一人で作るから!大丈夫だから!」

八幡「え、今度があるんですか……」

平塚「……ちょっと出てくる」

八幡「え?いや!冗談ですって!また先生の生姜焼き食べたいなー!すげー旨かったし!」

平塚「くふっ」

八幡「え?」

平塚「あはははっ。はぁ……食後の一服、タバコだよ」

八幡「ぐっ……後片付けしときますからっ」

88: 2013/06/26(水) 00:53:29.52 ID:zzq5kuAa0
八幡「つーか何なんだこの状況は」

八幡「俺一人の家に担任が晩飯作りに来て?」

八幡「二人揃っていただきますして?」

八幡「これが青春ラブコメ物のラノベだったら作者は読者の大半を敵に回してるだろ」

八幡「先生もよくわからないまま無駄に張り切るし。エプロンなんか付けちゃって」

八幡「でもちょっと可愛かったな」

八幡「なんかこう、後ろから抱きしめたいというか」

八幡「そのまま手をとって『だから左手は猫の手ですって』とか言いながら」

八幡「はぁ……」

平塚「にゃーん」

八幡「!?!?!?!!!!!!!」

98: 2013/06/26(水) 01:05:32.60 ID:zzq5kuAa0
八幡「オ、オカエリナサイ……」

平塚「あぁ、ただいま」

八幡「オソカッタデスネ……」

平塚「コンビニまで行ってきたからな」

八幡「チナミニドコカラキイテマシタ……?」

平塚「うん?そうだな。まぁ学校でも人目のない所なら後ろから抱きつくくらいなら」

八幡「分かりました。この話は止めましょう。お互いのために」

平塚「まさか比企谷が私をそんな風に見ていたとはなぁ」ニヤニヤ

八幡「はいおわり!この話は終わり!つーか何買ってきたんですか!?」

平塚「んー?何って決まってるじゃないか」

ビールドンッ!

ワインドンッ!

ショ-チュウドンッ!

121: 2013/06/26(水) 02:25:59.60 ID:zzq5kuAa0
平塚「れ?」

八幡「は?れ?」

平塚「君は雪ノ下と由比ヶ浜どっちが本命……ヒック、なのら?」

八幡「いやロレツ回ってないじゃないですか。ちょっと飲み過ぎじゃ」

平塚「そういう君はれんれん減ってないじゃないか。ほらもっと飲みたまえよ」ドボドボドボ

八幡「ちょおま、ビールに焼酎はだめだろ」

平塚「そんらことより!どっちかハッキリしたまえ、男らしくない……んく」ゴクゴク

八幡「だからあいつらはただの部活の仲間ですって。俺はむしろどっちかっていうと先生のことが……なーんて、はは」

平塚「……」

八幡「え?先生?」

平塚「……本当?」

八幡「は?」

124: 2013/06/26(水) 02:36:25.80 ID:zzq5kuAa0
平塚「本当か?」

八幡「え、いや本当っていうか嘘ではないっていうか」

平塚「本気にするぞ?」

八幡「……本気っすか」

平塚「ああ本気だ」

八幡「……」

平塚「……」

八幡「先生、おれ……」

平塚「ん、いいよ」

八幡「先生……!」

135: 2013/06/26(水) 02:49:59.25 ID:zzq5kuAa0
ガチャ

小町「たっだいまー!やっほーお兄ちゃん、何かねぇお泊り先の子が体調崩しちゃってお泊り会途中でお開きになっちゃったぁ。でもでもお兄ちゃんの為に晩御飯の残りもって帰ってきてあげたよ。あ、今の小町的にポインt」

八幡「」

平塚「……コホン」

146: 2013/06/26(水) 03:12:11.56 ID:zzq5kuAa0
小町「え?なになに、何で家にお兄ちゃんの担任の先生がいるの?何でお互い見つめ合いながら抱き合ってたの?というか完全にしようとしてたよね、その、キ……キ……」

八幡「いや落ち着け小町。誤解だ、お前は今してはいけない誤解をしている」

平塚「え、ご、誤解だったのか?比企谷……ふぇ」

八幡「いや誤解じゃないですから!そんな目で見ないでください……あぁ泣いちゃったじゃないか小町!」

小町「私!?私が悪いの!?っていうか先生連れ込んで何しようとしてたのか説明して欲しいんだけど!小町的に!」

八幡「べ、べつに何もねーよ!アレだ、し、進路相談……的な?」

小町「絶対嘘じゃん!そんなことくらい小町にも分かるし!っていうかお兄ちゃんの趣味ってこんな年ま」

平塚「」ピクッ

八幡「あ……」

151: 2013/06/26(水) 03:23:36.99 ID:zzq5kuAa0
平塚「二人とも」

八幡・小町「」ビクッ

平塚「そこに座りなさい」

八幡・小町「……」

キュポン、ドボドボドボ

平塚「飲みなさい」

八幡「は?」

平塚「いいから飲みなさい」

小町「え、い、いゃあさすがに中学生にお酒を勧めるのは教育者としてどうかなーなんて小町的には」

平塚「年増のつぐ酒は飲めないか。そうかそうか」

小町「あははーちょっとだけなら大丈夫ですよねー……」

156: 2013/06/26(水) 03:47:51.63 ID:zzq5kuAa0
平塚「まったく、ろいつもこいつも人のこと好き勝手言ってくれられ……ヒック」

八幡「ちょ、先生さすがに飲み過ぎじゃ。小町なんて速攻でダウンしちゃいましたし」

平塚「ん?ああそれらららいじょうぶら、ヒッ。その子のはたらの水らから」

八幡「マジかよ人間って脅されると水で酔えるのか」

平塚「そーれーよーりー!らんで八幡はまだシラフらんですかぁ?飲み足りないんじゃないんれふかぁ?」

八幡「は、八幡!?ちょ、先生ひっ付きすぎですって。小町が起きちゃいますよ」

平塚「そんな八幡にはー、先生が飲ませてあげますらー!口移しれ!んー」

八幡「それはマズイ。それは本格的にマズ、んっ」ゴクッ

平塚「ん……ぷはぁ。あ、もしかして初めてらった?ねぇ初めて?」

八幡「おい何してるのか分かってるのかこの人、ってちょま」

平塚「んー……ぷはっ、二回目ぇ。これでもう八幡はわたひのものれーす」

八幡「う、嬉しいけど嬉しくない……」

159: 2013/06/26(水) 03:56:41.61 ID:zzq5kuAa0
平塚「はぁー気持ちいいー、幸せー」ギュー

八幡「はいはい、それは良かったですね……」

平塚「はぁー……」

八幡「……」

平塚「……」

八幡「先生、俺」

平塚「うぷっ……ぎもちわ゛るい」

八幡「おい」

160: 2013/06/26(水) 04:07:47.67 ID:zzq5kuAa0
八幡「ちょ、マジでやばい系すか?トイレいきますか?」

平塚「いぐ……だめ、出そう」

八幡「まて、それはやめろ頼むから」

平塚「うぅ……」

八幡「ほ、ほら、つきましたから」

平塚「生徒の家で吐くなんて……教師の威厳が」

八幡「いや今更だよ、何言ってんだこの人は。あとで掃除しますから、出すもん全部出してから出てきてくださいよ」

平塚「うん……ずまない」ガチャ

八幡「さて、小町を部屋まで運んで、リビング掃除して」

八幡「どうしてこうなった……」

162: 2013/06/26(水) 04:16:03.21 ID:zzq5kuAa0
八幡(明日小町に何て説明するべきか)

八幡(やっぱり進路相談で通すか?)

八幡(というか絶対由比ヶ浜に言うだろアイツ)

八幡(……)

八幡(……いや)

八幡(問題はそこじゃないだろ)

八幡(キス……したんだよな、先生と。酔った勢いとはいえ)

163: 2013/06/26(水) 04:32:42.39 ID:zzq5kuAa0
八幡(やっぱり先生は俺のことを……)

八幡(いや、むしろ俺は先生のことをどう思ってるんだ?)

八幡(酔った勢いでちょっとキスされたからって、そんなことで本気にするなんて俺が一番嫌いな奴らと同じじゃないか?)

八幡(でも先生の唇柔らかかったよなぁ)

八幡(考えてみれば今までこんな俺に一生懸命になってくれる先生なんていたっけ)

八幡(本気で俺のことを心配してくれて)

八幡(不器用な方法でしか問題を解決出来ない俺を理解してくれて)

八幡(それは教師だからっていうのもあるんだろうけど)

八幡(もしかして家族以外で今まで一番深く関わった人なんじゃないのか?)

八幡「やっぱり俺は、先生のことを……」

165: 2013/06/26(水) 04:42:08.20 ID:zzq5kuAa0
平塚「ひぃきぃがぁやぁ」

八幡「う、先生。もう大丈夫なんですか」

平塚「少し楽になった……横になりたい」

八幡「それじゃソファ、はさすがにアレなんで俺のベッド使ってください」

平塚「さっそく盛っているのか、君は」

八幡「……もちろん俺はリビングで寝ますから」

平塚「根性なし」

八幡「何とでも。ほら、階段上がれますか」

166: 2013/06/26(水) 04:59:31.98 ID:zzq5kuAa0
八幡「ほら、つきましたよ。っていきなり服脱がないでくださいよ!」

平塚「君にはこの状況でも私を襲う勇気もないんだろう?なら問題あるまい」

八幡「問題大有りだよ、せめて布団かぶってからにしてください。ほら、あと俺ので悪いですけどTシャツくらい着て寝てください」

平塚「ん。ふふ、優しいな比企谷は」

八幡「べつに優しくねーでしょ」

平塚「いいや、優しいよ。君のことなら何でも知っているからな、私は」

八幡「……もう寝ますから」

平塚「ん」

八幡「……」

平塚「……比企谷」

八幡「え?」

平塚「……やっぱり俺は、なに?」

169: 2013/06/26(水) 05:08:06.60 ID:zzq5kuAa0
ごめんさすがに寝るごめん

214: 2013/06/26(水) 11:41:57.24 ID:zzq5kuAa0
平塚「やっぱり俺は先生のことが……なに?」

八幡「いらんところをあざとく聞いてますよね、先生って」

平塚「この歳になるとな、聞くつもりが無いものまで聞こえてしまうものなのだよ」

八幡「はぁ、そんなもんすか」

平塚「……」

八幡「ま、まぁ他人が自分のことを噂してると、聞きたくなくても聞こえてきますよね。ぼっちの習性っつーか、特技……じぇねーか、はは」

平塚「比企谷」

八幡「うっ……」

218: 2013/06/26(水) 11:47:37.32 ID:zzq5kuAa0
平塚「君はいつもそうやって肝心な所で相手から目をそらして後ろを向くじゃないか。」

八幡「……」

平塚「君が今までの人生でどういう経験をしてきて、どんなつらい目に合ってきたのか、私にはわからないよ。でも私からは逃げないでほしい。君の正直な気持ちを教えてほしい」

八幡「お、俺は……」

平塚「うん」

八幡「先生のことが……」

平塚「うん」

八幡「好き……です」

平塚「……うん。私も君のことが好きだよ、比企谷」

224: 2013/06/26(水) 12:03:22.07 ID:zzq5kuAa0
八幡「駄目だ恥ずかしすぎて氏ぬっ」

平塚「君もわからん奴だな。大勢の前で平気で悪者を買って出たりするくせに」

八幡「それとこれでは恥ずかしさの方向性がちがうんですよ…・…つーか先生は平気なんすか」

平塚「め、めちゃくちゃ恥ずかしいに決っているじゃないか」

八幡「大人ぶるか恥ずかしがるのか、どっちかにしてくれませんかね」

平塚「っ、ちょっと私の恋人になったからって生意気だな。ついさっきまでは教師と教え子だったくせに」

八幡「……そのセリフは色々とヤバイんじゃないですかね」

228: 2013/06/26(水) 12:20:31.96 ID:zzq5kuAa0
平塚「んー?私としては、適度に背徳感があって非常に良いと思うのだが」

八幡「と、とりあえず今日はもう寝ますから!おやすみなさ」ギュ

平塚「……」

八幡「あのー先生?裾つかまれてると動けないんですけど。つーかぶっちゃけ早くいなくなりたいんですけど」

平塚「……ちがうだろ」

八幡「と、おっしゃいますのは?」

平塚「……」ベッドポンポン

八幡「そ、それはさすがに洒落にならないんじゃ」

平塚「君が朝まで自制すれば問題ない」

八幡「そういう問題じゃねーから!つーか結局俺かよ!」

232: 2013/06/26(水) 12:43:13.66 ID:zzq5kuAa0
八幡「くっ、俺の人生設計に重大な問題が起こった気がする」モゾモゾ

平塚「問題とは失礼だな。こう見えても私は尽くすタイプなんだぞ?」

八幡「はぁ、そーなんですか。家事がアレじゃどこで尽くすのやら……す、すいません痛いですって」

平塚「ふん、家事なんてすぐ……というか君がやればいいじゃないか。主夫希望の比企谷くん?」

八幡「うわきたねぇ、なんて担任だ」

平塚「それに何も家事仕事だけが女の武器じゃないのだよ。ふふ」グリグリ

八幡「ちょ!あたってますって!」

平塚「んー?もちろんわざとだ。ほれほれ、私も捨てたものじゃないだろう。君ら世代と比べても引けをとらないんじゃないか?ふふふ」フニフニ

八幡「くっ、マジでどうなっても知りませんよ」

平塚「ん、まずはキスから……な」チュ

237: 2013/06/26(水) 12:58:12.40 ID:zzq5kuAa0
ゲロってないから!
トイレでオエってしたら楽になるヤツだから!多分!

238: 2013/06/26(水) 13:01:11.60 ID:zzq5kuAa0
アサチュン

八幡「結局一睡もできなかったじゃねーか……」

平塚「すー……」

八幡「人の気も知らないでこの人はまぁ」

平塚「くー……」

八幡(……かわいい)

平塚「……」

八幡(ほっぺたなら起きないよな……)

八幡「……」

242: 2013/06/26(水) 13:10:42.58 ID:zzq5kuAa0
ガシイッ

八幡「!!!……んんっ!?」

平塚「ん……ぷはっ……ふぅ、おはよう。結局昨日はチキン野郎だったくせに寝起き早々唇を求めてくるなんて、いよいよ君もわからん奴だな」

八幡「……おはよーございます。寝てるふりして思春期男子の純情を弄ぶのもどーかとは思いますけどね」

平塚「弄ぶとは心外だな。私はいつだって本気だよ。君に対してはね」

八幡「ぐっ……だからそういうことは」

平塚「さてと、まだ外は少し暗いが……妹さんが起きてくる前に退散するとしよう。もちろん送ってくれるんだろう?」

八幡「そりゃまぁ、一応……カレシデスシ」

平塚「ん?聞こえなかったなぁ。一応なんだって?」ニヤニヤ

八幡「ぐっ、早く着替えてください!」

245: 2013/06/26(水) 13:31:19.47 ID:zzq5kuAa0
平塚「うん、ここでかまわないよ」

八幡「そうっすか。んじゃおれはここで、ってもすぐ学校で合うんですけど」

平塚「名残惜しいか?」

八幡「ま、まぁそれなりには」

平塚「ふふ、私もだよ」

八幡「っ、帰ります!」

平塚「まぁ待ちたまえよ……なぁ比企谷」

八幡「はぁ」

平塚「後悔……してないか?」

八幡「は?」

248: 2013/06/26(水) 13:57:33.05 ID:zzq5kuAa0
平塚「私が君のことを好いているのは、一時の感情に流されたからではないよ」

平塚「私は君の自分の弱さを肯定できるところ、他人のために自らを犠牲にできるところが好きなんだ。それに人との距離のとり方が不器用なのも……どこか私に似ている」

平塚「でもそれはな、比企谷。同時に一人の生徒としても君のことを大事に思っているということでもあるのだよ」

平塚「そりゃ君は性格に少なからず問題があるし、ひねくれ者だし素直じゃないし天邪鬼だし人間不信で社交性皆無ではあるが……」

八幡「おいそのへんでやめとけ」

平塚「私のために今後の君の人生を棒に振るリスクを少なからず背負うこになる、ということだ」

平塚「その……今回だって、そもそも私が勝手に押しかけて勝手に舞い上がっていただけだし」

平塚「君が望むなら全部なかったことにしてもいいんだぞ?……というか君のことを考えればそっちのほうが」

八幡「……」

八幡「そっすね」

平塚「っ……」

251: 2013/06/26(水) 14:19:30.38 ID:zzq5kuAa0
八幡「まぁたしかにおかしいですよね、こんな関係」

平塚「うっ……」

八幡「いくら学校では普通に振舞ってても、どこで誰が見てるかわかんねーし隠し通すのは無理があるかも」

平塚「うん……」

八幡「俺の両親はもちろん、学校の連中、もしかしたら雪ノ下や由比ヶ浜にも理解されないかもしれない」

平塚「そう……だな」

八幡「でも」

平塚「え?」

八幡「でも俺は、そんな間違った青春もいいかなって。先生となら」

256: 2013/06/26(水) 14:43:46.62 ID:zzq5kuAa0
八幡「少なくとも世のリア充連中が、好きでも無いのにやれ彼女がほしいだの、紹介してくれだの言ってるのよりよっぽど俺らしいっすよ」

八幡「他人に後ろ指刺されることには慣れてますしね」

八幡「それに雪ノ下や由比ヶ浜も……そんな奴らじゃないと思います」

平塚「比企谷……」

八幡「というかもう、そんなことどうでもいいくらい先生のこと……その、好きです。俺も」

平塚「うん、うんっ。私も好きだ。比企谷のこと……大好きっ」ボロボロ

八幡「ちょ、泣くか嬉しがるかどっちかにしてください。俺がイジメてるみたいじゃないですか」

平塚「うぅ、だって怖かったからっ、君に嫌われるんじゃないかと……迷惑かけてるんじゃないかって」

八幡「はいはい、嫌ってもないし迷惑とも思ってません。大丈夫ですから、ね」

平塚「ふ……うえぇえ」

八幡「えー」



八幡(まぁこんな青春も……悪く無いかな……)

八幡(決して正しくはないけれど……)

八幡(あんがい俺の青春ラブコメはまちがっていない……か)

258: 2013/06/26(水) 14:45:31.90 ID:zzq5kuAa0
OWARIMASU

259: 2013/06/26(水) 14:48:21.05

272: 2013/06/26(水) 15:37:32.86


普通に考えたら大問題だよな

274: 2013/06/26(水) 16:37:36.51
おつおつ

引用元: 平塚「……や、やっはろー!」ガラガラ  八幡「!?!?」ビクッ