1: 2012/09/01(土) 22:02:31.32 ID:90wjQlSj0
P「え?音無しさんが結婚?!!」
社長「ああ……」
社長「何分急な話でね。式まで時間がないんだが……」
P「あ、相手は、相手はどんな人なんですか?」
社長「……」
社長「黒井だよ」
社長「ああ……」
社長「何分急な話でね。式まで時間がないんだが……」
P「あ、相手は、相手はどんな人なんですか?」
社長「……」
社長「黒井だよ」
3: 2012/09/01(土) 22:05:54.91 ID:90wjQlSj0
P「……は……?」
社長「結婚相手は、961プロの黒井だ」
P「そ、そんな……」
P「な、何か事情があるんですか?弱みを握られて脅されてるとか!」
社長「……まあ落ち着きなさい」
社長「事情があると言えばあるが、
君が考えているような事情では無いよ」
社長「詳しいことは、本人に聞きたまえ」
社長「結婚相手は、961プロの黒井だ」
P「そ、そんな……」
P「な、何か事情があるんですか?弱みを握られて脅されてるとか!」
社長「……まあ落ち着きなさい」
社長「事情があると言えばあるが、
君が考えているような事情では無いよ」
社長「詳しいことは、本人に聞きたまえ」
5: 2012/09/01(土) 22:08:56.81 ID:90wjQlSj0
P「音無しさん!!」
小鳥「はい?」
P「結婚するって本当ですか?!」
小鳥「あ…… 社長から聞いたんですね?」
P「よりにもよって黒井社長だなんて……」
P「何か脅されてるんじゃないかって、俺心配で……」
小鳥「……」
小鳥「何も心配いりませんよ。私は、あの人がちゃんと好きで
結婚するんですから」
小鳥「はい?」
P「結婚するって本当ですか?!」
小鳥「あ…… 社長から聞いたんですね?」
P「よりにもよって黒井社長だなんて……」
P「何か脅されてるんじゃないかって、俺心配で……」
小鳥「……」
小鳥「何も心配いりませんよ。私は、あの人がちゃんと好きで
結婚するんですから」
6: 2012/09/01(土) 22:09:56.49
たまにはクロちゃんも幸せになってもいいよね
7: 2012/09/01(土) 22:12:59.83 ID:90wjQlSj0
社長「そうか……。そう言っていたか……」
P「何か知っているなら教えてください!!」
社長「……私の口からは言えない」
社長「個人的な事情だし、本人の希望でもある」
P「そんな!!」
社長「……音無君は、一か月後に退社する」
社長「式と同時にね」
P「……」
P「そうですか」
P「何か知っているなら教えてください!!」
社長「……私の口からは言えない」
社長「個人的な事情だし、本人の希望でもある」
P「そんな!!」
社長「……音無君は、一か月後に退社する」
社長「式と同時にね」
P「……」
P「そうですか」
8: 2012/09/01(土) 22:17:23.15 ID:90wjQlSj0
―次の日―
律子「た、大変ですよ!!」
P「?」
伊織「どうしたのよ?」
律子「黒井社長、退陣ですって。961プロもどこかに事業譲渡するって」
P「な?!」
伊織「まあ確かにびっくりね……」
P「いや……、黒井社長とな……、小鳥さん……」
P「結婚するんだ」
律子「え?」
伊織「えーーーーー!!!!」
律子「た、大変ですよ!!」
P「?」
伊織「どうしたのよ?」
律子「黒井社長、退陣ですって。961プロもどこかに事業譲渡するって」
P「な?!」
伊織「まあ確かにびっくりね……」
P「いや……、黒井社長とな……、小鳥さん……」
P「結婚するんだ」
律子「え?」
伊織「えーーーーー!!!!」
9: 2012/09/01(土) 22:20:18.74 ID:90wjQlSj0
律子「そ、そんな話、全然……」
伊織「そ、そうすると……」
伊織「961プロ辞めるのも、黒井社長なりのけじめってとこかしら」
P「……」
律子「いろいろあったものね、961プロとは……」
P(俺は、まだ納得できない)
伊織「そ、そうすると……」
伊織「961プロ辞めるのも、黒井社長なりのけじめってとこかしら」
P「……」
律子「いろいろあったものね、961プロとは……」
P(俺は、まだ納得できない)
10: 2012/09/01(土) 22:24:09.03 ID:90wjQlSj0
律子「この話……、みんなに知らせても……?」
P「わからん。本人に聞いてくれ」
伊織「……ええ」
伊織「……アンタ、大丈夫?」
P「ああ」
小鳥「ばれちゃいましたか……」
律子「やっぱり本当なんですね」
小鳥「でも、寿退職もするので、いずれはみんなに教えることになってたから」
伊織「や、辞めちゃうの?」
小鳥「……ええ」
P「わからん。本人に聞いてくれ」
伊織「……ええ」
伊織「……アンタ、大丈夫?」
P「ああ」
小鳥「ばれちゃいましたか……」
律子「やっぱり本当なんですね」
小鳥「でも、寿退職もするので、いずれはみんなに教えることになってたから」
伊織「や、辞めちゃうの?」
小鳥「……ええ」
13: 2012/09/01(土) 22:28:55.75 ID:90wjQlSj0
律子「別に辞めなくても……」
小鳥「ごめんなさい。私の希望だから」
伊織「まあ、人一倍お嫁さんに憧れてたから、しょうがないわね」
小鳥「そうなのよー、えへへ」
伊織「いきなりでびっくりしたけど、おめでたいことね
送別会は盛大にやってあげるわ」
小鳥「えー!!そんな……悪いわねえ……ぴへへ……」
伊織「顔がニヤついてるわよ」
律子「あれ?プロデューサーは?」
小鳥「ごめんなさい。私の希望だから」
伊織「まあ、人一倍お嫁さんに憧れてたから、しょうがないわね」
小鳥「そうなのよー、えへへ」
伊織「いきなりでびっくりしたけど、おめでたいことね
送別会は盛大にやってあげるわ」
小鳥「えー!!そんな……悪いわねえ……ぴへへ……」
伊織「顔がニヤついてるわよ」
律子「あれ?プロデューサーは?」
14: 2012/09/01(土) 22:32:41.35 ID:90wjQlSj0
―961プロ―
黒井「君か……」
P「まずは、退任おめでとうございます」
黒井「花束まで用意して、嫌味な男だな君は」
P「それはどうも」
P「では、本題に入りたいのですが」
黒井「結婚の話かね?」
P「……」
P「本当に、音無さんを愛していて、結婚するんですか?」
P「また妙な手段を使っているんじゃないでしょうね?」
黒井「君か……」
P「まずは、退任おめでとうございます」
黒井「花束まで用意して、嫌味な男だな君は」
P「それはどうも」
P「では、本題に入りたいのですが」
黒井「結婚の話かね?」
P「……」
P「本当に、音無さんを愛していて、結婚するんですか?」
P「また妙な手段を使っているんじゃないでしょうね?」
15: 2012/09/01(土) 22:36:37.15 ID:90wjQlSj0
黒井「……君に答える必要はないと思うがね」
P「答えてください!!」
黒井「……」
黒井「ああ、私は彼女を愛していて結婚する」
黒井「これでいいかね?」
P「……本当でしょうね?」
黒井「……これをやろう」ピラッ
P「何ですか?」
黒井「私たちの新居の住所だ。いつでも来たまえ」
黒井「765プロのアイドルを連れてな」
P「答えてください!!」
黒井「……」
黒井「ああ、私は彼女を愛していて結婚する」
黒井「これでいいかね?」
P「……本当でしょうね?」
黒井「……これをやろう」ピラッ
P「何ですか?」
黒井「私たちの新居の住所だ。いつでも来たまえ」
黒井「765プロのアイドルを連れてな」
16: 2012/09/01(土) 22:38:42.33 ID:90wjQlSj0
黒井「確かめるといい、私の話が本当なのか」
P「……そうさせてもらいます」
黒井「まだ何か用があるのかね?」
P「いえ。お邪魔いたしました」
黒井「これで……君は本当にいいのか……?」
P「……そうさせてもらいます」
黒井「まだ何か用があるのかね?」
P「いえ。お邪魔いたしました」
黒井「これで……君は本当にいいのか……?」
17: 2012/09/01(土) 22:42:21.80 ID:90wjQlSj0
―送別会 765プロ―
伊織「だから大きな会場借り切ろうって言ったじゃない!」
真「わー!飾り付けが崩れたー!!」
小鳥「な、なんだかごめんなさい」
社長「はっはっは、いいんだよ」
千早「社長、キビキビ動いてください」
やよい「お料理できましたー」
P「お、ご苦労様」
春香「じゃあ、そろそろ始めますか!!」
伊織「だから大きな会場借り切ろうって言ったじゃない!」
真「わー!飾り付けが崩れたー!!」
小鳥「な、なんだかごめんなさい」
社長「はっはっは、いいんだよ」
千早「社長、キビキビ動いてください」
やよい「お料理できましたー」
P「お、ご苦労様」
春香「じゃあ、そろそろ始めますか!!」
18: 2012/09/01(土) 22:47:18.95 ID:90wjQlSj0
「「「小鳥さん!!ご結婚おめでとうございます!!」」」
小鳥「みんな……ありがとう……」
小鳥「今回の結婚は、いろいろと確執がある黒井さんが相手だから、
お祝いしてもらえるかどうか不安だったの」
美希「でも、黒井社長、社長辞めるんだよね?」
あずさ「男らしい決断だって思います~」
小鳥「……本当にありがとう……」
小鳥「私、幸せになります!!」
真美「でも、ピヨちゃんまで辞めちゃうのは悲しいかも」
亜美「そうだよそうだよ~」
響「うぎゃー!!辞めないでよー!!」
小鳥「みんな……ありがとう……」
小鳥「今回の結婚は、いろいろと確執がある黒井さんが相手だから、
お祝いしてもらえるかどうか不安だったの」
美希「でも、黒井社長、社長辞めるんだよね?」
あずさ「男らしい決断だって思います~」
小鳥「……本当にありがとう……」
小鳥「私、幸せになります!!」
真美「でも、ピヨちゃんまで辞めちゃうのは悲しいかも」
亜美「そうだよそうだよ~」
響「うぎゃー!!辞めないでよー!!」
19: 2012/09/01(土) 22:51:28.58 ID:90wjQlSj0
小鳥「みんな、ありがとう。ごめんね」
雪歩「でも、すっごい歳の差カップルですぅ」
貴音「しかし、愛があれば歳の差などと……」
小鳥「いやー、まさか、私もこんなことになるとは……」
やよい「うっうー!年上のほうがいいと思いますー!」
春香「そう、そうだよやよい!いいこと言った!!」
律子「……」
P「……」
雪歩「でも、すっごい歳の差カップルですぅ」
貴音「しかし、愛があれば歳の差などと……」
小鳥「いやー、まさか、私もこんなことになるとは……」
やよい「うっうー!年上のほうがいいと思いますー!」
春香「そう、そうだよやよい!いいこと言った!!」
律子「……」
P「……」
20: 2012/09/01(土) 22:52:21.65
50歳そこらと2X歳か…
21: 2012/09/01(土) 22:52:37.96
ゴクリ
22: 2012/09/01(土) 22:54:22.22 ID:90wjQlSj0
―送別会後―
社長「じゃあ、君たちも遅くならないように帰るんだよ」
小鳥「はい」
P「ええ。もう少し片づけたらすぐ帰ります」
社長「それじゃあまた明日」
バタン
P「……」
P「音無さん……、いや、小鳥さん」
P「俺、まだ納得できないです」
小鳥「え?」
社長「じゃあ、君たちも遅くならないように帰るんだよ」
小鳥「はい」
P「ええ。もう少し片づけたらすぐ帰ります」
社長「それじゃあまた明日」
バタン
P「……」
P「音無さん……、いや、小鳥さん」
P「俺、まだ納得できないです」
小鳥「え?」
23: 2012/09/01(土) 22:57:41.68 ID:90wjQlSj0
P「今から考え直すわけにはいきませんか?」
小鳥「それは……」
P「小鳥さん!俺、小鳥さんのこと……!」
小鳥「それ以上……言わないで下さい……」
P「くっ……」
小鳥「ごめんなさい。私、あの人を愛してるんです」
P「……」
P「小鳥さん」
P「辛くなったら、いつでも帰ってきてくださいね」
小鳥「それは……」
P「小鳥さん!俺、小鳥さんのこと……!」
小鳥「それ以上……言わないで下さい……」
P「くっ……」
小鳥「ごめんなさい。私、あの人を愛してるんです」
P「……」
P「小鳥さん」
P「辛くなったら、いつでも帰ってきてくださいね」
24: 2012/09/01(土) 23:02:47.04 ID:90wjQlSj0
―しばらくして―
律子「小鳥さんの写真出来たわよー!」
亜美「わー見せて見せて!」
真美「ウエディングドレスだー!!すごーい!」
やよい「小鳥さん、すっごく綺麗ですー!!」
あずさ「本当、綺麗……」
あずさ(でも、披露宴もやらずに式だけ挙げるなんて……)
あずさ(小鳥さん、結婚願望強かったのに……)
あずさ(何かあったのかしら?)
P「お、写真出来たのか?見せてくれ」
律子「小鳥さんの写真出来たわよー!」
亜美「わー見せて見せて!」
真美「ウエディングドレスだー!!すごーい!」
やよい「小鳥さん、すっごく綺麗ですー!!」
あずさ「本当、綺麗……」
あずさ(でも、披露宴もやらずに式だけ挙げるなんて……)
あずさ(小鳥さん、結婚願望強かったのに……)
あずさ(何かあったのかしら?)
P「お、写真出来たのか?見せてくれ」
26: 2012/09/01(土) 23:08:06.64 ID:90wjQlSj0
―某県某所 新居―
黒井「調子はどうだい?」
小鳥「ええ、とってもいいですよ。やっぱりいいお医者様ですね」
黒井「それは良かった。……辛くなったら、すぐに言いたまえ」
小鳥「はい。それと……」
黒井「何だね?私に出来ることなら何でも言いなさい」
小鳥「話しかけるときは、ことりって呼んでください」
黒井「なっ!!!そ、それは……」
小鳥「あら、聞いてくれないんですか?」
黒井「わ、分かったよ……、こ、小鳥」
黒井「調子はどうだい?」
小鳥「ええ、とってもいいですよ。やっぱりいいお医者様ですね」
黒井「それは良かった。……辛くなったら、すぐに言いたまえ」
小鳥「はい。それと……」
黒井「何だね?私に出来ることなら何でも言いなさい」
小鳥「話しかけるときは、ことりって呼んでください」
黒井「なっ!!!そ、それは……」
小鳥「あら、聞いてくれないんですか?」
黒井「わ、分かったよ……、こ、小鳥」
30: 2012/09/01(土) 23:13:56.10 ID:90wjQlSj0
―しばらく後―
黒井「小鳥、今日の調子はどうだい?」
小鳥「ええ、今日は随分いいです」
黒井「それは良かった」
黒井「今日は、ちょっとした客が来る」
小鳥「?」
やよい「うっうー!お邪魔しまーす!!」
春香「お、お邪魔しまーす」
P「どうも、こんにちは」
黒井「小鳥、今日の調子はどうだい?」
小鳥「ええ、今日は随分いいです」
黒井「それは良かった」
黒井「今日は、ちょっとした客が来る」
小鳥「?」
やよい「うっうー!お邪魔しまーす!!」
春香「お、お邪魔しまーす」
P「どうも、こんにちは」
31: 2012/09/01(土) 23:17:45.62 ID:90wjQlSj0
P「お、俺達が一番乗りか」
小鳥「ど、どうして……?」
黒井「私が、ここの住所を伝えておいた」
P「今、9月じゃないですか」
小鳥「9月……?あ……!!」
春香「お誕生日、おめでとうございまーす!!」
小鳥「ピヨ!なんてこと……!
もう誕生日がやってくるのを恨まなくてもいいのね?」
やよい「はいー?」
小鳥「ど、どうして……?」
黒井「私が、ここの住所を伝えておいた」
P「今、9月じゃないですか」
小鳥「9月……?あ……!!」
春香「お誕生日、おめでとうございまーす!!」
小鳥「ピヨ!なんてこと……!
もう誕生日がやってくるのを恨まなくてもいいのね?」
やよい「はいー?」
32: 2012/09/01(土) 23:21:34.87 ID:90wjQlSj0
P「もうじき、みんな来ます」
小鳥「……みんな……」
春香「あー、な、泣かないで下さいよう」
小鳥「ごめんなさい……、でも、嬉しくてえ!」
黒井「……良かったな」
小鳥「うっ……ぐすっ……話しかけるときは」
黒井「こ、小鳥、良かったな」
春香(なんと)
やよい(尻にしいてますー!!)
小鳥「……みんな……」
春香「あー、な、泣かないで下さいよう」
小鳥「ごめんなさい……、でも、嬉しくてえ!」
黒井「……良かったな」
小鳥「うっ……ぐすっ……話しかけるときは」
黒井「こ、小鳥、良かったな」
春香(なんと)
やよい(尻にしいてますー!!)
34: 2012/09/01(土) 23:27:06.55 ID:90wjQlSj0
響「はいさーい!!ピヨ子ー!元気かー?」
貴音「本日はご機嫌麗しゅう……」
亜美真美「もう少し挨拶を統一しようよー」
千早「こんにちは」
美希「久々なんだから、もう少し明るく挨拶してもいいの」
律子「美希、やめときなさい」
真「ごめんなさい、撮影押しちゃって」
雪歩「徹夜になっちゃいましてー」
伊織「私がいなかったら、こんな時間に着いてないわよ
まったくもう」
貴音「本日はご機嫌麗しゅう……」
亜美真美「もう少し挨拶を統一しようよー」
千早「こんにちは」
美希「久々なんだから、もう少し明るく挨拶してもいいの」
律子「美希、やめときなさい」
真「ごめんなさい、撮影押しちゃって」
雪歩「徹夜になっちゃいましてー」
伊織「私がいなかったら、こんな時間に着いてないわよ
まったくもう」
35: 2012/09/01(土) 23:31:33.62 ID:90wjQlSj0
春香「お料理作る人ー!!」
やよい「はーい!!」
雪歩「あ……材料足りないかもですぅ……」
黒井「なら、買い出しに私が車を出そう」
真「え?い、いいんですか?」
黒井「ああ」
P「すいません。では、ご一緒しますよ」
響「料理しない人は飾り付けさー!!」
やよい「はーい!!」
雪歩「あ……材料足りないかもですぅ……」
黒井「なら、買い出しに私が車を出そう」
真「え?い、いいんですか?」
黒井「ああ」
P「すいません。では、ご一緒しますよ」
響「料理しない人は飾り付けさー!!」
36: 2012/09/01(土) 23:33:34.50 ID:90wjQlSj0
―車中―
黒井「……」
P「……」
黒井「ありがとう」
P「え?」
黒井「小鳥のあんなに嬉しそうな顔は久しぶりだ」
P「そうですか……」
黒井「ありがとう……」
黒井「……」
P「……」
黒井「ありがとう」
P「え?」
黒井「小鳥のあんなに嬉しそうな顔は久しぶりだ」
P「そうですか……」
黒井「ありがとう……」
38: 2012/09/01(土) 23:38:45.09 ID:90wjQlSj0
P「……」
黒井「……」
P「あ、あずささんだ」
黒井「ん?」
P「おーい!あずささーん!!」
あずさ「あらあら~。良かったわ~」
黒井「な!ここは家とは反対側だぞ!!」
P「まあいつものことです」
黒井「仕方ない。乗りたまえ」
あずさ「ありがとうございます~」
P「あ、お酒、持ってきてますね」
あずさ「うふふ~」
黒井「……」
P「あ、あずささんだ」
黒井「ん?」
P「おーい!あずささーん!!」
あずさ「あらあら~。良かったわ~」
黒井「な!ここは家とは反対側だぞ!!」
P「まあいつものことです」
黒井「仕方ない。乗りたまえ」
あずさ「ありがとうございます~」
P「あ、お酒、持ってきてますね」
あずさ「うふふ~」
39: 2012/09/01(土) 23:45:32.62 ID:90wjQlSj0
―宴―
小鳥「う、凄い数の蝋燭ピヨ……」
P「そりゃそうです。だって、黒井サンの分も立ててますから」
黒井「……はあ?」
律子「あれ?黒井社長、誕生日ですよね?」
黒井「そ、それはそうだが……、べ、別に私は祝わんでいい!!」
亜美「まあまあ」
真美「そう照れずに~」
黒井「べ、別に照れてなどいない!!」
やよい「はーい、では、小鳥さんの隣に座ってくださーい!!」
黒井「ぐ……」
小鳥「あはは……」
小鳥「う、凄い数の蝋燭ピヨ……」
P「そりゃそうです。だって、黒井サンの分も立ててますから」
黒井「……はあ?」
律子「あれ?黒井社長、誕生日ですよね?」
黒井「そ、それはそうだが……、べ、別に私は祝わんでいい!!」
亜美「まあまあ」
真美「そう照れずに~」
黒井「べ、別に照れてなどいない!!」
やよい「はーい、では、小鳥さんの隣に座ってくださーい!!」
黒井「ぐ……」
小鳥「あはは……」
40: 2012/09/01(土) 23:47:59.62 ID:90wjQlSj0
―宴の後―
律子「いやー、大勢で押しかけちゃってすいません」
小鳥「いいのよ。すっごくたのしかったから」
やよい「ほら、亜美、真美、おきなさーい!!」
亜美「うあうあ~、もう少し寝かせてー」
真美「眠いよー」
伊織「そりゃ、あれだけ騒いでればそうでしょうね」
響「今日は楽しかったさー。また来年も来ていいか?」
小鳥「来年……」
黒井「ああ、来年もまた来るといい」
貴音「それはそれは……楽しみです」
あずさ「……」
P「じゃあ皆、帰りは一緒に帰るぞ。それでは失礼します」
律子「いやー、大勢で押しかけちゃってすいません」
小鳥「いいのよ。すっごくたのしかったから」
やよい「ほら、亜美、真美、おきなさーい!!」
亜美「うあうあ~、もう少し寝かせてー」
真美「眠いよー」
伊織「そりゃ、あれだけ騒いでればそうでしょうね」
響「今日は楽しかったさー。また来年も来ていいか?」
小鳥「来年……」
黒井「ああ、来年もまた来るといい」
貴音「それはそれは……楽しみです」
あずさ「……」
P「じゃあ皆、帰りは一緒に帰るぞ。それでは失礼します」
41: 2012/09/01(土) 23:52:09.45 ID:90wjQlSj0
―それからしばらく後 葬儀会場―
P「まさか……」
黒井「来たか……」
P「この度は……」
黒井「ああ」
P「何で……、何でですか!!」
P「小鳥さんは幸せだって、そう思ってたのに!!」
黒井「黙っていて、悪かったな」
黒井「小鳥の希望でね……」
黒井「手紙を預かってる。高木の奴にはもう渡した。これは君の分だ」
P「まさか……」
黒井「来たか……」
P「この度は……」
黒井「ああ」
P「何で……、何でですか!!」
P「小鳥さんは幸せだって、そう思ってたのに!!」
黒井「黙っていて、悪かったな」
黒井「小鳥の希望でね……」
黒井「手紙を預かってる。高木の奴にはもう渡した。これは君の分だ」
44: 2012/09/01(土) 23:58:46.39 ID:90wjQlSj0
―小鳥さんの手紙 抜粋―
「これを読まれているときは、さぞびっくりされているでしょう」
「この手紙は、私が亡くなってから渡すよう伝えてますから」
「まず、黙っていてごめんなさい」
「私は、病気で、余命宣告されていました」
「そんな時、私がいつも歌っていたバーで、倒れてしまったんです」
「そこで、介抱してくれたのがあの人、黒井 崇男さんでした」
「そこでお付き合いを始めて……」
「崇男さんは、私の病気のこともわかっていて、プロポーズしてくれました」
「事務所のみんなに、余計な心配をかけたくなかったから」
「社長以外には何も伝えずに過ごしていました」
「これを読まれているときは、さぞびっくりされているでしょう」
「この手紙は、私が亡くなってから渡すよう伝えてますから」
「まず、黙っていてごめんなさい」
「私は、病気で、余命宣告されていました」
「そんな時、私がいつも歌っていたバーで、倒れてしまったんです」
「そこで、介抱してくれたのがあの人、黒井 崇男さんでした」
「そこでお付き合いを始めて……」
「崇男さんは、私の病気のこともわかっていて、プロポーズしてくれました」
「事務所のみんなに、余計な心配をかけたくなかったから」
「社長以外には何も伝えずに過ごしていました」
49: 2012/09/02(日) 00:04:01.47 ID:E0SDlQhR0
「崇男さんは、私のために仕事も辞めると言ってくれて」
「新居も、買ってくれました」
「あそこのすぐ近くには、有名な緩和ケアの病院があるんです」
「崇男さんはずっと寄り添ってくれて」
「崇男さんと過ごして」
「私は幸せでした」
「それから、みんなが来てくれた、誕生日パーティー」
「私の一生の思い出です」
「ありがとう、みんな」
「ありがとう、プロデューサーさん」
「新居も、買ってくれました」
「あそこのすぐ近くには、有名な緩和ケアの病院があるんです」
「崇男さんはずっと寄り添ってくれて」
「崇男さんと過ごして」
「私は幸せでした」
「それから、みんなが来てくれた、誕生日パーティー」
「私の一生の思い出です」
「ありがとう、みんな」
「ありがとう、プロデューサーさん」
52: 2012/09/02(日) 00:07:31.93 ID:E0SDlQhR0
―葬儀の後―
黒井「……終わったか……」
黒井「……」
黒井「小鳥……」
黒井「不思議と、涙は出ないんだな……」
黒井「……終わったか……」
黒井「……」
黒井「小鳥……」
黒井「不思議と、涙は出ないんだな……」
53: 2012/09/02(日) 00:10:26.99 ID:E0SDlQhR0
―さらに一年後 黒井宅―
黒井「……」
黒井「もう9月か……」
黒井「命日が近いな……」
黒井「墓参りに行かんとな」
黒井「……」
ピンポーン
黒井「……」
黒井「もう9月か……」
黒井「命日が近いな……」
黒井「墓参りに行かんとな」
黒井「……」
ピンポーン
54: 2012/09/02(日) 00:12:51.66 ID:E0SDlQhR0
黒井「誰だね、全く」
ガチャ
黒井「新聞はいらんぞ」
P「どうも、こんにちは」
黒井「……え?」
やよい「こんにちはー」
黒井「どうして……」
ガチャ
黒井「新聞はいらんぞ」
P「どうも、こんにちは」
黒井「……え?」
やよい「こんにちはー」
黒井「どうして……」
56: 2012/09/02(日) 00:16:33.67 ID:E0SDlQhR0
P「もう9月じゃないですか」
やよい「……小鳥さんの、お誕生日と命日が、そろそろかなーって」
黒井「あ、ああ、そうか。それはよく来てくれた」
P「それと」
やよい「黒井さんのお誕生日も、そろそろですよね」
黒井「は?」
やよい「お祝いにも、来ましたー」
やよい「……小鳥さんの、お誕生日と命日が、そろそろかなーって」
黒井「あ、ああ、そうか。それはよく来てくれた」
P「それと」
やよい「黒井さんのお誕生日も、そろそろですよね」
黒井「は?」
やよい「お祝いにも、来ましたー」
58: 2012/09/02(日) 00:20:55.66 ID:E0SDlQhR0
P「急におしかけてすいません」
P「あと、みんなこれから来ます」
黒井「……765プロの面々か」
P「ええ」
黒井「……」
黒井「……そうか」
P「あと、みんなこれから来ます」
黒井「……765プロの面々か」
P「ええ」
黒井「……」
黒井「……そうか」
59: 2012/09/02(日) 00:25:06.81 ID:E0SDlQhR0
春香「えーっと、確かネギがー」
やよい「それはたしかこっちにー」
千早「料理酒は?」
あずさ「こっちに用意してあるわー」
黒井「賑やかだな……」
P「すいません」
黒井「いや……、きっと小鳥も喜んでるさ」
黒井(そうだろう?小鳥)
やよい「それはたしかこっちにー」
千早「料理酒は?」
あずさ「こっちに用意してあるわー」
黒井「賑やかだな……」
P「すいません」
黒井「いや……、きっと小鳥も喜んでるさ」
黒井(そうだろう?小鳥)
60: 2012/09/02(日) 00:30:06.52 ID:E0SDlQhR0
P「その後、毎年9月に黒井サンの家に集まるのが恒例になった」
P「黒井サンにとっては随分迷惑な話だったと思うが」
P「とにかく、この集まりは、アイドルがどれほど忙しくなっても続いた」
黒井「すまない、小鳥の話を聞かせてくれないか?」
律子「え、ええ。小鳥さんはですねー」
P「こんな風に、小鳥さんの話を一日するのが常だった」
P「黒井サンにとっては随分迷惑な話だったと思うが」
P「とにかく、この集まりは、アイドルがどれほど忙しくなっても続いた」
黒井「すまない、小鳥の話を聞かせてくれないか?」
律子「え、ええ。小鳥さんはですねー」
P「こんな風に、小鳥さんの話を一日するのが常だった」
63: 2012/09/02(日) 00:34:07.17 ID:E0SDlQhR0
―6回目―
黒井「……君か。よく来たな」
P「今日は、俺一人なんです」
黒井「そ、そうか。まあ全員忙しいだろう」
P「いえ、今日はお話が合って参りました」
P「仕事の話です」
黒井「……君か。よく来たな」
P「今日は、俺一人なんです」
黒井「そ、そうか。まあ全員忙しいだろう」
P「いえ、今日はお話が合って参りました」
P「仕事の話です」
65: 2012/09/02(日) 00:38:07.76 ID:E0SDlQhR0
黒井「仕事……?」
黒井「そういえば、君は765プロの統括をしているらしいな」
黒井「若いのになかなかの手腕じゃないか」
P「実は、俺、独立しようと思ってます」
黒井「ほう……?」
P「今まで、ずっと実力と、コネと、お金を貯めてました」
黒井「それが今揃ったと」
P「ええ。ですが、一つ足りないものがあります」
P「黒井サン、あなたです」
黒井「……私に、芸能界に復帰しろと?」
黒井「そういえば、君は765プロの統括をしているらしいな」
黒井「若いのになかなかの手腕じゃないか」
P「実は、俺、独立しようと思ってます」
黒井「ほう……?」
P「今まで、ずっと実力と、コネと、お金を貯めてました」
黒井「それが今揃ったと」
P「ええ。ですが、一つ足りないものがあります」
P「黒井サン、あなたです」
黒井「……私に、芸能界に復帰しろと?」
66: 2012/09/02(日) 00:42:57.77 ID:E0SDlQhR0
P「俺は、現場でなら、トップアイドルを育てる自信があります」
P「ですが、それは現場に専念してこそです」
P「俺が現場に専念できるよう、力を貸してください」
黒井「なるほど。私に事務方を統括しろと」
P「平たく言うと、そうなります」
黒井「しかし、私はもう何年も芸能界で仕事をしていない」
黒井「それに……」
黒井「言いにくいが、私がもう一度あのころのような厳しさを
持てるとは思えない」
黒井「君の期待には応えられそうもない」
P「ですが、それは現場に専念してこそです」
P「俺が現場に専念できるよう、力を貸してください」
黒井「なるほど。私に事務方を統括しろと」
P「平たく言うと、そうなります」
黒井「しかし、私はもう何年も芸能界で仕事をしていない」
黒井「それに……」
黒井「言いにくいが、私がもう一度あのころのような厳しさを
持てるとは思えない」
黒井「君の期待には応えられそうもない」
67: 2012/09/02(日) 00:46:00.28 ID:E0SDlQhR0
P「いいえ」
P「今の黒井サンなら、きっと大丈夫です」
P「小鳥さんと結婚してからの黒井サンなら」
黒井「なるほど……」
黒井「……」
黒井「分かった、受けよう」
黒井「しかし、条件がある」
P「今の黒井サンなら、きっと大丈夫です」
P「小鳥さんと結婚してからの黒井サンなら」
黒井「なるほど……」
黒井「……」
黒井「分かった、受けよう」
黒井「しかし、条件がある」
68: 2012/09/02(日) 00:51:24.19 ID:E0SDlQhR0
―数年後―
P「さーて、いよいよ大舞台だな」
アイドル「はい!!」
P「落ち着いて行けよ」
黒井「そうだとも」
アイドル「あ、社長!!来てくれたんですね!!」
黒井「フン!まあせいぜい恥をかかんように頑張りたまえ」
アイドル「はーい!!」
黒井「む、衣装がほつれてるな……直してやろう」
黒井「よしできた!!」
アイドル「あ、ありがとうございます!!」
P「さーて、いよいよ大舞台だな」
アイドル「はい!!」
P「落ち着いて行けよ」
黒井「そうだとも」
アイドル「あ、社長!!来てくれたんですね!!」
黒井「フン!まあせいぜい恥をかかんように頑張りたまえ」
アイドル「はーい!!」
黒井「む、衣装がほつれてるな……直してやろう」
黒井「よしできた!!」
アイドル「あ、ありがとうございます!!」
69: 2012/09/02(日) 00:55:36.79 ID:E0SDlQhR0
高木「黒井」
黒井「……高木か……」
高木「まさか、彼と組んで復帰してくるとはな」
高木「しかも、設立数年でここまで来るとは」
黒井「……765プロのアイドルも、相変わらず粒ぞろいじゃないか」
高木「ああ」
高木「……ところで」
高木「さっき、見ていたよ。アイドルに対する態度が、見違えるようだな」
黒井「フン、今は、そうアイドルを無碍に扱うわけにもいかないのだよ」
黒井「ウチは弱小だからな」
黒井「……高木か……」
高木「まさか、彼と組んで復帰してくるとはな」
高木「しかも、設立数年でここまで来るとは」
黒井「……765プロのアイドルも、相変わらず粒ぞろいじゃないか」
高木「ああ」
高木「……ところで」
高木「さっき、見ていたよ。アイドルに対する態度が、見違えるようだな」
黒井「フン、今は、そうアイドルを無碍に扱うわけにもいかないのだよ」
黒井「ウチは弱小だからな」
70: 2012/09/02(日) 00:59:11.80 ID:E0SDlQhR0
高木「それだけじゃないだろう?」
黒井「何が言いたい?」
高木「事務所の名前、びっくりしたよ」
黒井「……む」
黒井「私たちに、子供はいなかったからな」
黒井「今は、所属タレントが子供のようなものだ」
高木「そうか……」
黒井「ああ」
黒井「丹精込めて育てたウチの『娘』は、お前の所のアイドルには負けんよ」
高木「……ウチのアイドルも、負けんぞ」
黒井「何が言いたい?」
高木「事務所の名前、びっくりしたよ」
黒井「……む」
黒井「私たちに、子供はいなかったからな」
黒井「今は、所属タレントが子供のようなものだ」
高木「そうか……」
黒井「ああ」
黒井「丹精込めて育てたウチの『娘』は、お前の所のアイドルには負けんよ」
高木「……ウチのアイドルも、負けんぞ」
71: 2012/09/02(日) 01:03:54.50 ID:E0SDlQhR0
東京の郊外に、ある芸能事務所がある
プロダクション名は『リトルバード』
そこのプロデューサーは敏腕だが、いつも社長と喧嘩をしていることで有名
そこの社長は厳しいながらも、所属タレントと『息子』『娘』と呼び、
愛情を注ぐことで知られている
終わり
プロダクション名は『リトルバード』
そこのプロデューサーは敏腕だが、いつも社長と喧嘩をしていることで有名
そこの社長は厳しいながらも、所属タレントと『息子』『娘』と呼び、
愛情を注ぐことで知られている
終わり
72: 2012/09/02(日) 01:04:19.21 ID:E0SDlQhR0
読んでくれた人、ありがとうございました
73: 2012/09/02(日) 01:04:42.38
乙
引用元: 黒井「こんな恋の話」小鳥「こんな恋の話」
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