1: 2012/09/02(日) 16:52:49.88 ID:TK3I/NSI0
美希「……こんな所で何やってるの?」

P「仕事だよ。その先のスタジオでドラマの撮影だ」

美希「ドラマの撮影って事はあずさ? 久しぶりに会いたいかもなの」

P「いや、春香だよ」

美希「あっ……」

P「この頃、演技が上手くなったからかな、ドラマとかの仕事も入ってきてるんだ」

美希「そうなんだ」

P「どうだ? 春香に会っていくか?」

美希「……ごめんねプロデューサー。用事忘れてたからもう行くね」タッ

P「あっ、美希……」

2: 2012/09/02(日) 16:58:31.26 ID:TK3I/NSI0
美希「はぁ、つい逃げちゃったの……」

美希「でも、春香とは……会いたくないよ」

美希「プロデューサーの、ハニーのバカ……」

美希「……」


――――――
――――
――


美希「ハニー♪」

P「うおっと、急に抱きついてくるなって美希!」

4: 2012/09/02(日) 17:06:21.24 ID:TK3I/NSI0
美希「ぶー……あれっ?それ何?」

P「これか? これは、新しいライブ企画だ」

美希「ホント!? 美希も出たい!!」

P「当然、美希にも出てもらう予定だぞ」

美希「わーい、ハニー大好きなの―」

P「だから、そんなにくっつくなって……」

6: 2012/09/02(日) 17:14:37.28 ID:TK3I/NSI0
春香「美希、そんなにくっついてるとプロデューサーさんの邪魔になっちゃうよー」

美希「えぇー、ハニーなら大丈夫だとミキは思うな―」

春香「ダメだよー美希。ほら、こっちでお菓子を食べよ?」

P「そうしてくれると俺も助かるんだけどな」

美希「むぅー……」

P「なっ、頼むよ美希」

美希「はふぅ、しょうがないの」

P「うんうん、ミキは良い子だな」ナデナデ

美希「えへっ☆」

8: 2012/09/02(日) 17:20:42.71 ID:TK3I/NSI0
美希「春香のクッキー美味しいの」パク パク

春香「えへへ、ありがとう」

春香「……」

春香「ねぇ美希?」

美希「んーなに?」

春香「美希ってプロデューサーさんの事……どう思ってるの?」

美希「え? ハニーの事?」

春香「えっと、変な意味じゃなくて……」

美希「好きだよ、ハニーはミキの事キラキラさせてくれるし優しいし」

春香「そっか……」

10: 2012/09/02(日) 17:30:20.69 ID:TK3I/NSI0
春香「でも、プロデューサーさんは私達のプロデューサーでしょ?」

美希「うん」

春香「付き合いたいって思っても、難しいんじゃないかな?」

美希「春香の言ってる事分かるよ。きっとハニーと付き合ったら今よりずーっと忙しくなるって思うし、もしかしたらアイドルを続けられなくなっちゃうかもしれない」

春香「それなら――」

美希「それでも、それでもミキは諦めたくないな。今よりどんなに忙しくなっても、お仕事もハニーもどっちも諦めたくないの」

春香「……そっか、そうだよね」

美希「うん」

春香「ありがとう美希。なんかすっきりしたよ」

美希「どういたしましてなの」

――
――――
――――――

16: 2012/09/02(日) 17:37:10.86 ID:TK3I/NSI0
prrrrrrr prrrrrr
美希「!」

美希「も、もしもし」

美希「えっ、響? 久しぶりなの」

美希「うん……うん……」

美希「そうなんだ、じゃあ近くだね」

美希「えっ!? いいの? じゃあ、駅前でどうかな?」

美希「うん、じゃあミキもすぐ行くね」
ピッ

17: 2012/09/02(日) 17:41:11.32 ID:TK3I/NSI0
美希「ひびきー」

響「おっ、美希」

美希「待たせちゃった?」

響「自分も今来たばっかりだぞ」

美希「なんだ、よかったー」

響「とりあえず、どっか店に入るさー」

美希「うん」



響「しかし美希は変わらないなー」

美希「そうかなー?」

響「うん、前会ったときと同じだぞ」

19: 2012/09/02(日) 17:47:17.94 ID:TK3I/NSI0
美希「前かー? 前って三か月くらい前かな?」

響「えーっとライブが終わった後だったから、多分そのくらいだぞ」

美希「そんなに前になるんだ」

響「事務所の皆も会いたがってたぞ」

美希「へー、皆が」

響「美希が辞めちゃってから一回も来てないでしょ?」

美希「うん、だから半年くらいかなー」

21: 2012/09/02(日) 17:53:44.12 ID:TK3I/NSI0
響「ぴよ子も律子も心配してたし、亜美も真美も会いたがってたぞ」

美希「あはは-、でも真くんや雪歩とはこの前あったよ」

響「えっ、そうなのか?」

美希「ご飯食べに行ったんだ」

響「うがー、自分も誘ってくれればいいのに」

美希「あはは」

響「けど、他の皆とは会ってないんでしょ? 一回来てみればいいぞ」

美希「……うん、機会が会ったらね」

22: 2012/09/02(日) 18:02:04.30 ID:TK3I/NSI0
響「そっか……」

美希「そういえばさっきプロデューサーと会ったよ」

響「あぁ、うん」

美希「お仕事だって。皆、忙しそうだね」

響「そうさー、美希がいなくなっちゃったから大変なんだぞー」

美希「ゴメンなの」

響「ホント急に辞めちゃって……」

響「美希は……事務所に戻って来ないのか?」

美希「えっ!?」

25: 2012/09/02(日) 18:18:56.64 ID:TK3I/NSI0
美希「ミキは戻る気ないよ!」

響「そんな……あの演劇が失敗しただけで……」

美希「……ごめんね響」

響「自分も一杯失敗してるさー。美希も一回の失敗だけで――」

美希「……ごめんね」

響「……」

――――――
――――
――

ガラっ
美希「おはようハニー。 怪我の方は大丈夫?」

P「美希! すまんなこんな時に怪我しちまって」

28: 2012/09/02(日) 18:27:32.61 ID:TK3I/NSI0
美希「しょうがないよ、春香を守るためだっただもん」

P「あぁ……それよりも、主演決まったらしいじゃないか」

美希「うん! けど実力じゃないんだ、春香が出演を辞退したからなの」

P「知ってるよ、けど主演に決まったんだ! それは喜ぶ事だろ?」

美希「そっか、そうだねありがとうハニー♪」

P「って事は一杯、演技の練習しないとな?」

美希「実は今日もこれから練習なの」


ガラっ
春香「失礼します、あっ、美希」

32: 2012/09/02(日) 18:38:33.77 ID:TK3I/NSI0
美希「春香! 春香もハニーのお見舞いに来たの?」

春香「う、うん、私のせいでプロデューサーさんにケガをさせちゃったから……」

春香「出来るだけ看病に来てるんだ」

美希「そうなんだ」

P「ここの所毎日来てくれてるんだ」

P「春香、そんなに来なくても俺は大丈夫だぞ?」

春香「い、いえ、私は大丈夫です……だから、これからも来させて下さい」

P「そうか、そう言ってもらえると俺も助かるよ」

春香「はい」

美希「……あっ、そろそろミキ行かないと」

P「おっ、頑張ってなミキ」

春香「頑張ってねミキ」

美希「……うん」

48: 2012/09/02(日) 19:50:30.74 ID:TK3I/NSI0
――――――――――――――――

タッタッタッ
美希「明日は美希の講演の日なの♪ ハニー来てくれるかな」

看護婦「走らないでくださいねー」

美希「ご、ゴメンなさいなのー」

美希(早く♪ 早く♪ ハニー病室にいるかなー?)

美希「あっ、扉が少し開いてる! もー、ハニーはあわてんぼう屋さんなの!」

50: 2012/09/02(日) 19:57:14.32 ID:TK3I/NSI0
チラッ
美希「えっ――」

P「春香……」

春香「ぷ、プロデューサーさん……んっ……」


美希「なんで……」

美希(なんで……ハニーが春香とキスしてるの?)

美希(え、演技の練習? なんでこんな所で? なんで? なんで?)

53: 2012/09/02(日) 20:00:55.64 ID:TK3I/NSI0
美希(なんで、春香と……)

美希「わかんないよ――」ダッ


カシャン

P「んっ、だ、誰かいるのか!?」

春香「誰かいるんですか?」
ガラッ

春香「……これは」(美希の演劇のチケット……)

P「誰かいたか?」

春香「い、いえ、勘違いでした。何でもありません」

56: 2012/09/02(日) 20:08:36.91 ID:TK3I/NSI0
――――――――――――

P「美希!」

美希「あっ、ハ……二―と春香……」

春香「お、おはよう美希」

美希「……うん」

P「悪いな、美希の初主演の演劇なのに車イスなんかで来て」

美希「ううん、別にそんなの……」

58: 2012/09/02(日) 20:14:43.54 ID:TK3I/NSI0
P「自分を信じれば大丈夫だぞ美希! 毎日のように演技の練習したんだろ?」

美希「う、うん……毎日、ちゃんと演技の練習したよ」

P「それならきっと成功する」

美希「うん……毎日、ハニーのお見舞い行くのも我慢して演技の練習したの……」

春香「……」

美希「ご、ごめん。ミキもう行くね……」ダッ

P「お、おう頑張れよー」

春香「……あっ、行きますかプロデューサーさん? 押しますよ?」

P「ん、頼む」

60: 2012/09/02(日) 20:22:08.82 ID:TK3I/NSI0
美希「大丈夫、大丈夫……ちゃんと出来るの……」

美希「ちゃんと練習したもん……」


ブ―
「ただいまより、講演を開始します」

美希「集中してやれば、きっと大丈夫なの……」

『P「春香……」』

美希「……」





観客A「なんか主演の子、微妙だったね?」

観客B「まぁ、アイドルなんてこんなもんじゃない」

観客C「そうだな」

春香「……プロデューサーさん行きますよ?」

P「あっ、あぁ」

61: 2012/09/02(日) 20:28:11.94 ID:TK3I/NSI0
春香「……み、美希頑張ってましたね」

P「そ、そうだな」

春香「……」

P「……」







美希「……」

65: 2012/09/02(日) 20:38:14.51 ID:TK3I/NSI0
―――――――――――――――――――――――

美希「ミキの劇、評判悪いんだって……」

P「そ、そうか? 俺は良かったと思ったけど」

美希「ミキ頑張ったんだけどな……」

P「あぁ、俺は分かってるよ」

美希「……」

P「美希は毎日毎日しっかりと練習を――」

美希「そうなの! ちゃんとミキはやったの! やったのに……」

69: 2012/09/02(日) 20:46:04.40 ID:TK3I/NSI0
P「美希……」

美希「ハニー……ミキにキスしてほしいの」

P「えっ?」

美希「ミキ頑張ったよ! ミキだって、ミキだって……」



P「……すまん、無理だ」

美希「……なんで?」


P「……好きな奴がいるんだ、その人を裏切られない」

72: 2012/09/02(日) 20:50:14.42 ID:TK3I/NSI0
美希「そう……なんだ……」

P「ゴメン……」

美希「……」

P「……」

美希「ミキ、もう帰るね……」

P「あっ……」

美希……「ミキ、何を頑張ればいいか分からなくなっちゃった」
ダッ

P「美希!」

74: 2012/09/02(日) 20:56:06.82 ID:TK3I/NSI0
――
――――
――――――

響「美希! 聞いてるのか美希?」

美希「えっ、ご、ごめんなの」

響「もー、無視しないでほしいぞ」

美希「ちょっと考え事をしてたの」

響「へー……というより事務所に一回顔を出してほしいって話だぞー」

79: 2012/09/02(日) 21:03:41.19 ID:TK3I/NSI0
美希「けど……」

響「大丈夫だぞ、皆怒ってないさー」

美希「……」

響「お願い! 一生のお願いだぞー」

美希「……」

美希「じゃあk、ちょっとだけなら……

82: 2012/09/02(日) 21:12:32.61 ID:TK3I/NSI0
響「じゃあ、さっそくいくぞ」

美希「今から行くの?」

響「そうさー、早くー」

美希「うぅー引っ張らないでほしいのー」







ガチャ

響「はいさーい」

小鳥「あっ、響ちゃんと――美希ちゃん!?」

美希「久しぶりなの」

86: 2012/09/02(日) 21:21:11.56 ID:TK3I/NSI0
貴音「久しいですね、美希」

美希「貴音」

伊織「ちょっと美希! な、なんであんたが!」

美希「えへっデコちゃんも久しぶりなの」

伊織「デコちゃんはやめなさーい」

美希「あずさたちはお仕事?」

小鳥「うーん、今日は来ないかな」

小鳥「あと、戻ってくるとしたらプロデューサーさんと春香ちゃんかしら」

90: 2012/09/02(日) 21:29:09.30 ID:TK3I/NSI0
美希「そっかー」

伊織「美希。あんた、大丈夫なの?」

美希「えっ」

伊織「その……」

美希「あぁ……うん、別に大丈夫なの」

92: 2012/09/02(日) 21:33:44.34 ID:TK3I/NSI0
伊織「そ、そう、なら良いわっ」

美希「ふふっ、デコちゃんが心配してくれてるの」

伊織「べ、別に私はそんな事ないわよっ」

貴音「えぇ、私も伊織も、他の皆も美希を心配していたのですよ」

美希「そっか」

響「ね、自分のいった通りでしょ?」

美希「うん……」

96: 2012/09/02(日) 21:40:39.93 ID:TK3I/NSI0
小鳥「それだけじゃないわよー」

ドサッ

伊織「な、何これ?」

小鳥「ふふふーこれは……美希ちゃんのファンからのお手紙よ!」

響「こんなにあるのかー!」

小鳥「こんなものじゃないわよー、あっちの部屋にはまだまだあるわよ」

貴音「そのように多くの方から、便りももらっているのですよ美希」

美希「……」ガサガサ

99: 2012/09/02(日) 21:48:48.64 ID:TK3I/NSI0
美希「あはっ、これは小学生の女の子からなの」

貴音「こちらも美希への励ましのお便りですね」

伊織「ふふふ、ほら見なさい。この絵、美希よ」

響「これも『美希ちゃん頑張って』って書いてあるぞ」

美希「みんな、応援してくれてるんだ……」

101: 2012/09/02(日) 21:55:17.84 ID:TK3I/NSI0
小鳥「そうよー、急に辞めるなんて言うんだもの」

伊織「心配するに決まってるじゃない」

貴音「皆がまた、美希の姿を見たいと思っているのではないですか?」

響「自分達もまた美希と一緒に仕事したいぞー」

美希「みんな……」

105: 2012/09/02(日) 22:05:32.07 ID:TK3I/NSI0
美希「ミキ……ミキね……」


ガチャ

P「お疲れ様でー――――美希!?」

春香「えっ!? 美希!?」


美希「プロデューサー、春香……」

春香「し、心配したんだよ美希!!」バッ

美希「い、痛いの春香」

111: 2012/09/02(日) 22:17:11.00 ID:TK3I/NSI0
春香「本当に……本当に心配したんだよ……」

美希「うん」

P「どうしたんだ、急に? あっ、さっき俺と会ったからか?」

美希「違うの、響と会って、それから事務所にって話になったの」

P「そうか」

124: 2012/09/02(日) 22:30:12.73 ID:TK3I/NSI0
美希「ミキね、何をすればいいか分からなくなってたんだ」

美希「何をやっても上手くいかなくて、それで何もやる気が起きなくて……」

美希「でもそれも今日まで」

響「おぅ」

美希「ミキねやっぱりアイドルやりたいなーって」

小鳥「うんうん」

貴音「えぇ」

129: 2012/09/02(日) 22:39:50.76 ID:TK3I/NSI0
美希「ミキの夢の一つは上手くいかなかったけど……けど、トップアイドルになるのは諦めたくないかなーって」

春香「……」

美希「だからミキはまた頑張るよ」

美希「今度は春香にも負けない! 絶対負けないの!」

春香「美希……うん、私も負けないよ」

138: 2012/09/02(日) 23:01:16.67 ID:TK3I/NSI0
小鳥「良かったですねプロデューサーさん」

P「はい! ……よーし今日からまた忙しくなるぞ―!」



美希「あっ、そういえば! 春香ってプロデューサーと付き合ってるでしょ?」

「「「「「……」」」」」

「「「「「えぇーーーーーーーーーー」」」」」

伊織「ど、どういう事よあんた」

響「本当なのかプロデューサー!?」

貴音「詳しい話を、話してもらいますよ」



春香「み、美希―!」

美希「ふーんだ、これは春香への仕返しなの」


139: 2012/09/02(日) 23:02:23.30

141: 2012/09/02(日) 23:02:31.68
美希「本当の仕返しはまだ終わってないの……」

146: 2012/09/02(日) 23:04:15.50 ID:TK3I/NSI0
すまん着地点が全然見つからなかったわ

148: 2012/09/02(日) 23:04:54.32
これから血みどろの復讐編かくんでしょ?

150: 2012/09/02(日) 23:05:37.46
後日談でいいからはよ(懇願)

引用元: P「美希!久しぶりじゃないか」 美希「ハ……プロデューサー……」