QB「ほむら、そんなこと言ってる暇は無いよ。
ほら、ワルプルギスはすぐそこまで…」

ほむら「こんなん時間止めればいいでしょ！ハイ！止まった！」

まどか｢え？！みんな止まってる……？｣

QB「まさか！ほむら、時間停止中は君以外動けなかったはず！
どうやって……！？」

ほむら「気合」

QB「そんな」

ほむら「そんなことはどうでもいいの。
とりあえず、願いの内容を一緒に考えましょう」

QB「君はまどかに契約させたくなかったんじゃ」

ほむら「考えられるパターン全て試したけどワルプルギス無理だったから
もうまどかの願いで何とかしようと思って」

QB「他力本願かい」

ほむら「そんなことはないわ。
まどかの因果の力を集めるためにとりあえず四桁以上はループしたもの」

QB「そんなポイントカードみたいな」

まどか「あの、ほむらちゃん？
願いを考えなおすっていっても具体的にはどうすれば…」

ほむら「そうね…
ワルプルギスを倒した瞬間まどかが魔法少女を引退みたいな願いなんてどうかしら」

QB「そんなアイドルみたいにホイホイ魔法少女やめられたら困るよ」

ほむら「まどかは何を願うの？」

まどか「私は……
マミさん、さやかちゃん杏子ちゃんが戻ってきてほしい…」

ほむら「わかったわ
QB、まどかの願いが決まったわよ
『ワルプルギスを一瞬で倒したまどかは魔女化する直前に魔法少女引退、同時に巴マミと美樹さやかと佐倉杏子を蘇らせる』
早く叶えて」

QB「欲張り」

数多の時間軸を束ね因果の特異点となったまどかなら余裕だろ

QB「いくらまどかの素質がすごいからって
複数の願いは叶えられないよ」

ほむら「どういうこと！？
因果の力がまだ足りないの？！もしかして期限が切れてた！？」

QB「だからポイントカードじゃないって
願いは１つ！貯めた因果の分だけその願いの度合いが変わるって感じかな」

ほむら「同じ願いでもする人によって叶い方が違うってこと？」

QB「そういうことになるね」

まどか「じゃあ…もし私が杏子ちゃんの願いをかなえていたらどうなっていたの？」

QB「あんなちっぽけな願いをしてしまった日には大変だよ。
信仰を集めるのに必要な消費因果ポイントが1だとすると
まどかの因果ポイントは50000。
49999ポイントが過剰に注ぎ込まれてしまうんだ」

まどか｢ど、どうなるの？」

QB「毎週杏子の父親のイベントが武道館で催されその全てが満員御礼になるレベルかな」

ほむら「微妙ね」

ほむら「それよりどうしましょう…
複数の願いは叶えられないなんて予想外だわ」

まどか「そうだ！良いこと考えたよほむらちゃん！
願いごといくつでもできるようにして！って願えばいいんだよ！」

ほむら「！！まどか！あなた天才！？」

QB「君たちは小学生なのかい」

ほむら「何でもできるっていたわよね？
ほら、叶えてみなさいよ！ほらほらほら！」

QB「その願いを叶えても別にいいけど、
今回はその願いを叶えることにまどかの全ての因果ポイントが注がれてしまうけどかまわないのかい？」

まどか「どういうこと？」

QB「簡単にいえば複数の願いを叶えられるのはまどかの次の人からってことになるかな」

まどか「うーん」

ほむら「うーん」

QB「それよりほむら。
君の時間停止は永続じゃなかったと思うけど」

ほむら「さっきから何回も少しだけ動かしてまた止め直してるのよ」

QB「そんなことしてたらソウルジェムはすぐに濁ってしまうんじゃ」

ほむら「こんなこともあろうかと
段ボール一杯にグリーフシード取ってきてあるから問題ないわ」

まどか「あ、ほむらちゃん
ソウルジェム濁ってきたから浄化しとくね」

ほむら「ありがとう、まどか」

QB「居座り態勢万全だね」

QB「今回は『魔法少女は願いを複数叶えられることにする』って願いにして
またもう一周したときに複数叶えればいいじゃないか」

ほむら「そんなのは嫌！
私はこれ以上まどかを見捨てたくない……」

まどか「ほむらちゃん……」

QB「本音は？」

ほむら「ぶっちゃけめんどい」

QB「ですよね」

まどか「思ったんだけど…
『今回から』複数願いを叶えられるようにして！って願えばいいんじゃないかな？」

ほむら「それよ！！！」

QB「かまわないけど、複数願い叶えられるようにするのは消費因果ポイントが高いよ？」

ほむら「消費因果ポイントってあなた」

まどか「どれくらいなの？」

QB「そうだね……
ルールを変えるわけだから、少なくとも25000p」

ほむら「魔法少女引退は？」

QB「9000pくらいかな」

ほむら「足元見てくるわね」

魔法少女引退（魔女にならないとは言ってない）

全ての魔女を無害な猫に変えるとかならいけそうな

ほむら「魔法少女引退っていうのは
魔法少女をやめて普通の女の子に戻るってことよね？」

QB「そうだよ」

ほむら「あなたのことだから
『魔女になるのも魔法少女引退といえますぅー！』みたいな屁理屈こねそうだしね
確認がしたかったの、ありがとう」

QB「僕そんな小学生みたいなこといってたない？」

まどか「その他のポイントはどうなってるの？」

QB「杏子とさやか2000p,マミ2500p,
ワルプルギスに壊された町治すのが10000pかな」

まどか「私の現在の所有ポイントは50000……全部合わせて50500p……
ギリギリ足りてないなぁ」

QB「どれかを削らないといけないだろうね」

ほむら「デッキコスト制のカードバトルみたいになってきたわね」

ギリギリ素質ありそうな他の人から500p借りてこようぜ
仁美ちゃんとか

ほむら「どれか願いをあきらめるしかないわね」

まどか「うぅ…」

QB「どれを切るんだい？」

ほむら「複数願いは確実に必要なものだから切れないわね
そのあとのまどか魔法少女引退も切れない」

QB「まぁワルプルギス倒したあとに最悪の魔女になっちゃうし当然だね」

まどか「なんかごめんなさい…」

マミさんだけ2500かよ

まどか「この二つだけで34000pかぁ」

QB「あとは町復興と３人の復活のどれかの選択になるね」

ほむら「というより私たちの当初の願いは
『ワルプルギスを一瞬で倒したまどかは魔女化する直前に魔法少女引退、同時に巴マミと美樹さやかと佐倉杏子を蘇らせる』
なのに何さりげなく町復興ねじこんてるのよ」

まどか「町復興ってい
うのは具体的にどんなことまでしてくれるの？」

QB「ワルプルギスに壊された町の再生かな
今ならその災害で氏んでしまった人全員の再生もついてくるよ」

まどか「すごい！お得！それで10000pなんて！」

ほむら「テレビショッピングか」

街復興しなくていいんじゃね
余ったポイントでマミさんに友達作ってあげよう

まどか「じゃあ町復興もはずせない………となると」

ほむら「３人のうち誰かを諦める……」

QB「それかほむらがもう一周するかだね」

まどか「……ﾁﾗｯ」

ほむら「ごめんもう限界だわ」

まどか「だよね……次周もほむらちゃんが無事とも限らないし」

ほむら「次周はポイント２倍とかないの？
そのくらいないとやる気でないわよ」

QB「ないよそんなキャンペーン」

ほむら「町は壊れたままでいいから全員生き返らせるというのは？」

QB「ダメだね。
人々を復活させるのはあくまで町の復興のオプションだからね」

まどか「町の復興は半分くらいにしてポイント削減はだめなの？」

QB「人々の復活は町の『完全』復興という願いのオプションだからね
町を半分復興させるのは構わないけどオプションはつかなくなるよ」

ほむら「めんどくさいわね」

ほむら「とにかく町の復興も切れないわけね」

まどか「３人のうち誰かを諦めないといけないなんて……
そんなのってないよ……あんまりだよ…」

ほむら「というよりさっきから誰もツッコまないけど巴マミの微妙な端数はなんなのかしら
これのせいで微妙にオーバーしちゃってるじゃない」

QB「胸の分だね」

ほむら「…なるほど、ね」

まどか「どうすればいいの…？」

ほむら「ダメね、長考入ったわ
やはりまどかは優しすぎる
グリーフシードも少なくなってきたしそろそろ決めてもらわなくちゃ」

QB「でもどうするんだい？」

ほむら「私がまどかを導く」

QB「？」

ほむら「まどか」

まどか「なに…？ほむらちゃん…」

ほむら「巴マミ、裏であなたの悪口言ってたわよ」

QB「女の汚さを目の当たりにしている」

まどか「マミさんが！？そんなの嘘だよ！」

ほむら「いえ、事実よ
私の口からは言うのが憚られるような言葉を発していたわ
それにあなたが巴マミの部屋から出たあと
あなたが座ってた場所を狂ったようにアルコール消毒して拭いてたし」

まどか「マミさんが…私のことを……」

QB「氏人に口無し」

まどか「……QB、今のは本当？」

QB「…えーと」

ほむら「まどか。そいつは巴マミの味方よ
巴マミに不利なことなんて言わない」

まどか「そう……わかったよ。QB！願いが決まったよ」

QB「なんだい？」

まどか「…今回から願いを複数叶えられるようにした上でワルプルギスを倒した瞬間に魔法少女を引退、町を復興して…
さやかちゃんと杏子ちゃんを生き返らせて！」

QB「それでいいのか女の友情」

まどか「さあ！！！！
叶えてよインキュベーダー！！！」

QB「ちょっとまどかを落ち着かせてよ」

ほむら「これはまどかが決めたこと。まどかの意思を尊重すべきだわ」

QB「誘導しておいてよく言うよ」

まどか「さあ！！はやく！！！」

ほむら「まどか、少し落ち着いて」

まどか「ハァ………ハァ……」

QB「キャラが変わりすぎて誰かわからないよ」

ほむら「まどか、落ち着いて。
さっきはあんなこといったけど巴マミにも悪気はなかったのよ」

まどか「…どういうこと？」

ほむら「彼女、心を病んでいるの。
だから大好きなはずのあなたに辛く当たってしまった…かわいそうな人なの」

まどか「嘘……マミさんが…でも確かに…」

QB「納得するんだね」

ほむら「さっき500pは胸の分だって言ったわよね」

QB「おそらくね」

ほむら「じゃあ胸以外を復活させればちょうど50000pなんじゃないかしら」

QB「すごいこと言うね君は」

ほむら「そうするのが一番いいと思うわ。
おっOいが邪魔で復活できなかったなんて情けなさすぎるもの」

QB「君の個人的な感情が入っているように思うけど」

ほむら「なにか言った？」

QB「いや？」

ほむら「じゃあ最後に段取りを確認するわ」

まどか「うん」

ほむら「まず願いを今回以降複数叶えられるようにする
そしてそのあと
ワルプルギス撃破後自動的にまどかが魔法少女引退するように願う
最後に町の復興と佐倉杏子、美樹さやかと乳無し巴マミを復活させる」

QB「やれやれ…」

ほむら「いい？まどか」

まどか「わかったよ、ほむらちゃん
…いくよ、QB！」

QB「…君の願いはなんだい？」

まどか「私の願いはーー」

終わり

長いこと付き合ってくれた方ありがとうございました。
これで終わりにさせてもらいます。

終わりかた納得できない方向け

まどか「今回から魔法少女になるにあたって複数の願いを叶えられるようにして！
そしてー…えっと…」

ほむら「？」

QB「？」

まどか「ほむらちゃん、なんだっけ？」

ほむら「えっ」

ほむら「まどか！！！さっき確認したじゃない！！」

まどか「ご、ごめんほむらちゃん。てもなんだっけ？」

QB「はやくしてくれないかい？」

まどか「十秒間だけ待って！」

QB「分かった待つよ。500p」

ほむら「ちょっと！！！」

QB「10～9～……」

ほむら「せっかく巴マミの胸を省いて削減したのにまた足りなくなってしまったわ」

まどか「どうしよう！？ほむらちゃん！？」

QB「5～4～…」

ほむら「仕方ないわ、耳を貸しなさいまどか。こう願うのよ」

まどか「！！
で、でもそれはまずいんじゃ」

QB「時間だよ。次の願いを言ってくれ」

ほむら「まどか！」

まどか「もう、知らないよ！私の願いはーー！」

まどかの願いは全て叶った。
ワルプルギスは撃破され、まどかは魔女になることなく
町は何事もなかったかのようにワルプルギスが戻る前の姿に戻った
ただ、ひとつだけ違ったのは――

まどか「…マミさん」

ほむら「巴マミ」

二人「本当にごめんなさい」

巴ハゲ(乳無し)｢氏にたい｣


おわり

今度こそおわりです。
さっきは終わりとかいって続けてしまってもうしわけないです。

ではみなさんおやすみなさい

乙

エントロピーの設定わかりやすかった

乙