1: 2017/02/14(火) 20:03:42
男「はぁ……魔法使いかー。今度は何のアニメの影響?」
幼「アニメじゃないですけど?」
男「じゃあラノベ?」
幼「違いますけど?」
男「んー、じゃああれか。 ドラマか!」
幼「ドラマでもないですけど?」
幼「アニメじゃないですけど?」
男「じゃあラノベ?」
幼「違いますけど?」
男「んー、じゃああれか。 ドラマか!」
幼「ドラマでもないですけど?」
2: 2017/02/14(火) 20:11:53
男「わからん、なんだ?魔法って」
幼「魔法使いっていっても、使える呪文は一つだよ」
男「あ、それヨシヒコのヤーツだろ? メレブ的な」
幼「ヨシヒコは観たけど。メレブじゃないし。むしろムラサキだし」
男「ムネ・タイラさんって所?」
幼「なめんなよ、おう?」
男「スミマセン」
幼「魔法使いっていっても、使える呪文は一つだよ」
男「あ、それヨシヒコのヤーツだろ? メレブ的な」
幼「ヨシヒコは観たけど。メレブじゃないし。むしろムラサキだし」
男「ムネ・タイラさんって所?」
幼「なめんなよ、おう?」
男「スミマセン」
3: 2017/02/14(火) 20:18:40
幼「まぁ、いつ魔法が使えるかは私にもわからないんだけどね」
男「そうなんか」
幼「まぁ、相手次第、気分次第……って感じ?」
男「どんな魔法かによるな……」
幼「世界が変わる魔法だよ」
男「世界が!? 地球破壊爆発魔法みたいな?」
幼「そんな物騒な変化ではない!」
男「そうなんか」
幼「まぁ、相手次第、気分次第……って感じ?」
男「どんな魔法かによるな……」
幼「世界が変わる魔法だよ」
男「世界が!? 地球破壊爆発魔法みたいな?」
幼「そんな物騒な変化ではない!」
4: 2017/02/14(火) 20:34:28
男「なんだろう……世界中の女性が巨乳になる魔法とか?」
幼「それ誰得?」
男「……俺得?」
幼「ちょっとタイキックしていい?」
男「スミマセン」
幼「まぁ、スカートだからキックとか無理だけど」
幼「それ誰得?」
男「……俺得?」
幼「ちょっとタイキックしていい?」
男「スミマセン」
幼「まぁ、スカートだからキックとか無理だけど」
5: 2017/02/14(火) 20:40:24
男「世界を変える……男女が入れ替わる魔法とか?」
幼「誰と誰が?」
男「え?」
幼「あの映画みたいに私らと同い年くらいの男女が入れ替わるの?都合よく?」
幼「世界中が?そんな事に?」
男「スミマセン」
幼「誰と誰が?」
男「え?」
幼「あの映画みたいに私らと同い年くらいの男女が入れ替わるの?都合よく?」
幼「世界中が?そんな事に?」
男「スミマセン」
6: 2017/02/14(火) 20:41:21
幼「あ、今日もおばちゃんの駄菓子屋に寄ろう」
男「ん、いいですとも」
幼「今日は奢ってあげよう」
男「え?マジで?どうした!?インフルエンザか?熱に浮かされた冬の日の幻か?」
幼「私が奢る事ってそんなに珍しいかな?」
男「……スミマセン 結構奢ってもらってます」
男「ん、いいですとも」
幼「今日は奢ってあげよう」
男「え?マジで?どうした!?インフルエンザか?熱に浮かされた冬の日の幻か?」
幼「私が奢る事ってそんなに珍しいかな?」
男「……スミマセン 結構奢ってもらってます」
7: 2017/02/14(火) 20:46:11
駄菓子屋
幼「おばちゃーん、これくださーい」
おばちゃん「はいな。いつもありがとうね、幼ちゃん」
幼「こちらこそだよ、おばちゃん。いつもお世話になってます」
おばちゃん「あらあら、幼ちゃんからそんな事言われるなんて……」
男「幼、そんな事言うもんじゃないぞ?」
幼「何で?」
おばちゃん「雨が降るかもしれないからね、ほっほっほ」
幼「普段からありがとうって思ってるよ、おばちゃん!」
おばちゃん「わかってるわよ、幼ちゃん。ほっほっほ」
幼「おばちゃーん、これくださーい」
おばちゃん「はいな。いつもありがとうね、幼ちゃん」
幼「こちらこそだよ、おばちゃん。いつもお世話になってます」
おばちゃん「あらあら、幼ちゃんからそんな事言われるなんて……」
男「幼、そんな事言うもんじゃないぞ?」
幼「何で?」
おばちゃん「雨が降るかもしれないからね、ほっほっほ」
幼「普段からありがとうって思ってるよ、おばちゃん!」
おばちゃん「わかってるわよ、幼ちゃん。ほっほっほ」
8: 2017/02/14(火) 20:46:56
・
・
男「で?」
幼「ん?」
男「魔法とやらはどうしたんだ?」
幼「んー」
男「今日は魔法使えないのか?」
幼「相手次第って言ったでしょ」
男「俺相手には発動しないのか?」
幼「気分次第とも言ったでしょ?」
・
男「で?」
幼「ん?」
男「魔法とやらはどうしたんだ?」
幼「んー」
男「今日は魔法使えないのか?」
幼「相手次第って言ったでしょ」
男「俺相手には発動しないのか?」
幼「気分次第とも言ったでしょ?」
9: 2017/02/14(火) 20:52:08
男「はぁー……あ!しまったな!?」
幼「何?」
男「俺もおばちゃんとこで何か買えばよかった」
幼「戻る?」
男「……いや、まあいいや。明日の帰りに寄ればいいし」
幼「あ、そ」
幼「何?」
男「俺もおばちゃんとこで何か買えばよかった」
幼「戻る?」
男「……いや、まあいいや。明日の帰りに寄ればいいし」
幼「あ、そ」
10: 2017/02/14(火) 20:53:52
男「幼は?何を買ったんだ?いつものすももあめ?」
幼「んーん。これ、はい」
スッ
男「ん? チロルチョコ? くれるの?」
ペリペリ
モグモグ
幼「じゃあ質問。今日は何月何日だ?」
男「んー、2月14日」
幼「せーかーい」
男・幼「……」
幼「んーん。これ、はい」
スッ
男「ん? チロルチョコ? くれるの?」
ペリペリ
モグモグ
幼「じゃあ質問。今日は何月何日だ?」
男「んー、2月14日」
幼「せーかーい」
男・幼「……」
11: 2017/02/14(火) 20:56:18
男「え?今の質問何?」
幼「何事も過ぎるのは良くないよね」
男「?」
幼「ホアチャー!」
ズビシ
男「痛っ! 何? 地味なローキック……」
幼「ハチョー!」
ズビシ
男「いったいな!」
幼「何事も過ぎるのは良くないよね」
男「?」
幼「ホアチャー!」
ズビシ
男「痛っ! 何? 地味なローキック……」
幼「ハチョー!」
ズビシ
男「いったいな!」
12: 2017/02/14(火) 20:57:44
幼「……今日学校でさ」
男「んん?」
幼「チョコレート貰ってたっしょ」
男「あぁ、袋に詰めたクッキーとかチョコとか入ったやつな」
幼「逆になんで気付かないん? 男、ボケてしまってるん?」
男「おいおい、俺はどっちかっていうとツッコミ役だぞ?」
幼「そういう事を言っちゃう所がボケてるって言うの!」
ズビシ
男「スネを蹴るのをやめろ!」
男「んん?」
幼「チョコレート貰ってたっしょ」
男「あぁ、袋に詰めたクッキーとかチョコとか入ったやつな」
幼「逆になんで気付かないん? 男、ボケてしまってるん?」
男「おいおい、俺はどっちかっていうとツッコミ役だぞ?」
幼「そういう事を言っちゃう所がボケてるって言うの!」
ズビシ
男「スネを蹴るのをやめろ!」
13: 2017/02/14(火) 21:04:27
幼「今日、クラスで配ってたのはー」
男「ん」
幼「クラスの女子全員が、お金を出し合って買ったお菓子の詰め合わせで」
男「んん?」
幼「貰えなかったらかわいそうっていう、委員長さん主導で行われたー」
男「あっ!」
幼「バレンタインデーのやつです」
男「なるほどなぁ……」
男「ん」
幼「クラスの女子全員が、お金を出し合って買ったお菓子の詰め合わせで」
男「んん?」
幼「貰えなかったらかわいそうっていう、委員長さん主導で行われたー」
男「あっ!」
幼「バレンタインデーのやつです」
男「なるほどなぁ……」
14: 2017/02/14(火) 21:06:10
幼「で、今、男が食べちゃったチロルチョコはー」
男「おお」
幼「私からの義理チョコでした!」
男「毎年ありがとな。そんな事ならもっと味わえば良かったか?」
幼「味はいつもと一緒でしょ。時間かけて食べても、ガリガリかみ砕いても」
男「いや、気分的にさ」
幼「それを誰かに指摘される前に気付けるように頑張って」
男「……はい」
男「おお」
幼「私からの義理チョコでした!」
男「毎年ありがとな。そんな事ならもっと味わえば良かったか?」
幼「味はいつもと一緒でしょ。時間かけて食べても、ガリガリかみ砕いても」
男「いや、気分的にさ」
幼「それを誰かに指摘される前に気付けるように頑張って」
男「……はい」
15: 2017/02/14(火) 21:06:56
幼「で?」
男「?」
幼「……そろそろさ」
男「そろそろ?」
幼「本命チョコ欲しいとか思わないの?」
男「そりゃ思わなくもないけどさ……」
幼「思わないけど?」
男「そういうのはなんかこう、流れだろ?」
幼「流れ」
男「時間が解決してくれる、的な」
幼「時間が」
男「?」
幼「……そろそろさ」
男「そろそろ?」
幼「本命チョコ欲しいとか思わないの?」
男「そりゃ思わなくもないけどさ……」
幼「思わないけど?」
男「そういうのはなんかこう、流れだろ?」
幼「流れ」
男「時間が解決してくれる、的な」
幼「時間が」
16: 2017/02/14(火) 21:07:47
幼「……」
ズビシ
男「いたっ!」
幼「…………」
ズビシッ
男「おいっ、やめろ!他から見たら暴行事件だぞこれ」
幼「…………」
ズビシ
ズビシ
男「いたっ!」
幼「…………」
ズビシッ
男「おいっ、やめろ!他から見たら暴行事件だぞこれ」
幼「…………」
ズビシ
17: 2017/02/14(火) 21:09:20
・
・
男「……気は済みましたか?」
幼「大体は」
男「はぁ……なんでこんな事に」
幼「それじゃあもう、魔法発動しちゃおうかな」
男「唐突だな!?」
幼「ここに何の変哲もないチロルチョコがあるじゃろ?」
スッ
男「うん、俺がさっき食べたヤツと同じヤツだな」
・
男「……気は済みましたか?」
幼「大体は」
男「はぁ……なんでこんな事に」
幼「それじゃあもう、魔法発動しちゃおうかな」
男「唐突だな!?」
幼「ここに何の変哲もないチロルチョコがあるじゃろ?」
スッ
男「うん、俺がさっき食べたヤツと同じヤツだな」
18: 2017/02/14(火) 21:09:58
幼「はんにゃらほんにゃらぬーん」
男「ぬーん!?」
幼「はいっ!」
サッ
男「え?は?」
幼「急いで!急いで食べて!」
男「え?え?」
幼「間に合わなくなっても知らないよ!?早く!!」
男「おう!」
ペリペリ
パク
男「ぬーん!?」
幼「はいっ!」
サッ
男「え?は?」
幼「急いで!急いで食べて!」
男「え?え?」
幼「間に合わなくなっても知らないよ!?早く!!」
男「おう!」
ペリペリ
パク
19: 2017/02/14(火) 21:12:37
幼「ふぅ……間に合ったね」
男「何に?」
幼「魔法」
男「何の魔法?」
幼「鈍感なのも大概にしなさいよ、マジで」
男「またキックか!?」
幼「キックはもうしないけど」
男「しないけど?」
幼「魔法はもう使ったから、かかるかどうかは、男次第」
男「何に?」
幼「魔法」
男「何の魔法?」
幼「鈍感なのも大概にしなさいよ、マジで」
男「またキックか!?」
幼「キックはもうしないけど」
男「しないけど?」
幼「魔法はもう使ったから、かかるかどうかは、男次第」
20: 2017/02/14(火) 21:13:11
男「俺、次第……?」
幼「私が使える魔法はね……」
男「おう……」
モグモグ
幼「ギリをホンメーに変える事が出来る魔法」
男「……ホンメ?」
幼「……」
男「幼、お前一体……」
幼「私が使える魔法はね……」
男「おう……」
モグモグ
幼「ギリをホンメーに変える事が出来る魔法」
男「……ホンメ?」
幼「……」
男「幼、お前一体……」
21: 2017/02/14(火) 21:14:02
幼「どこにでもいるありふれた魔法使いですけど?」
男「ホンメってなんだ?ギリーって?」
幼「将来は耳鼻科の医者になるのが夢な、ただの魔法使いですけど」
男「そろそろ答え教えてくれよ」
幼「魔法は発動しなかったみたい。また一年後くらいに使うかもね」
タタタ
男「おい、なんだ?どうした?」
幼「今、顔見られたくない……」
男「何だ?体調不良か?」
幼「いいから!先帰るね!」
タタタタッ
男「ホンメってなんだ?ギリーって?」
幼「将来は耳鼻科の医者になるのが夢な、ただの魔法使いですけど」
男「そろそろ答え教えてくれよ」
幼「魔法は発動しなかったみたい。また一年後くらいに使うかもね」
タタタ
男「おい、なんだ?どうした?」
幼「今、顔見られたくない……」
男「何だ?体調不良か?」
幼「いいから!先帰るね!」
タタタタッ
22: 2017/02/14(火) 21:17:49
男「待てって!」
タタタタッ
ガシッ
幼「もう!鈍感!」
ズビシ
男「ぐわっ……と」
幼「……手、放してよ」
男「答えがまだだし。体調不良なら、おぶっていくし」
幼「もう!ギリは義理チョコのギリよ!ホンメーは本命チョコの本命よ!」
男「義理……本命…………ハッ!?」
幼「はっ!?じゃないわよ、本当に……もういいから離して」
パシッ
男「す、すまん」
タタタタッ
ガシッ
幼「もう!鈍感!」
ズビシ
男「ぐわっ……と」
幼「……手、放してよ」
男「答えがまだだし。体調不良なら、おぶっていくし」
幼「もう!ギリは義理チョコのギリよ!ホンメーは本命チョコの本命よ!」
男「義理……本命…………ハッ!?」
幼「はっ!?じゃないわよ、本当に……もういいから離して」
パシッ
男「す、すまん」
23: 2017/02/14(火) 21:18:29
幼「で?今の反応だと、答え解ったみたいよね?」
男「う、あの……その……」
幼「世界、変わった?」
男「……」
幼「……変わらなかったか」
男「そ、そんな事はなかったりあったり」
幼「なかったりあったり?」
男「う、あの……その……」
幼「世界、変わった?」
男「……」
幼「……変わらなかったか」
男「そ、そんな事はなかったりあったり」
幼「なかったりあったり?」
24: 2017/02/14(火) 21:19:39
男「幼が使う魔法が、その……そういう魔法だっていうならさ」
幼「うん?」
男「俺、とっくの昔に魔法にかかってるから、世界は変わってないっていうか」
幼「うんん?」
男「幼稚園の時にチョコ貰った時から、俺の世界は変わったっていうか」
男「そういう意味では、幼は魔法使いなのかも……」
男「って意味で答えに困るんだけど……幼?」
幼「…………」
幼「うん?」
男「俺、とっくの昔に魔法にかかってるから、世界は変わってないっていうか」
幼「うんん?」
男「幼稚園の時にチョコ貰った時から、俺の世界は変わったっていうか」
男「そういう意味では、幼は魔法使いなのかも……」
男「って意味で答えに困るんだけど……幼?」
幼「…………」
25: 2017/02/14(火) 21:21:54
男「あのさ」
幼「何も言わないで」
男「でも」
幼「私が鈍かった。男の鈍さだと思ってたのは私の鈍さだったんだ」
男「それは」
幼「だから物理攻撃系に変更!」
男「???」
チュッ
男「!?」
幼「何も言わないで」
男「でも」
幼「私が鈍かった。男の鈍さだと思ってたのは私の鈍さだったんだ」
男「それは」
幼「だから物理攻撃系に変更!」
男「???」
チュッ
男「!?」
26: 2017/02/14(火) 21:26:46
幼「…………何か言いなさいよ」
男「お」
幼「お?」
男「俺のターン!魔法発動!」
幼「え?なんの……」
男「俺と結婚してください!」
幼「は、はぁ?急に何言って…」
男「俺の片思いだと思ってたけど、違うんだよな?」
幼「片思い?」
男「お」
幼「お?」
男「俺のターン!魔法発動!」
幼「え?なんの……」
男「俺と結婚してください!」
幼「は、はぁ?急に何言って…」
男「俺の片思いだと思ってたけど、違うんだよな?」
幼「片思い?」
27: 2017/02/14(火) 21:32:03
男「だって、毎年バレンタインデーはチロルチョコだったじゃねーか」
幼「そうだけど……」
男「義理チョコだと思うだろ?高校2年にもなってチロルチョコ一個って!」
幼「…………」
男「それが!今日!本命に!」
幼「…………」
男「これって両想いって事…」
ズビシ
男「痛い!?」
幼「そうだけど……」
男「義理チョコだと思うだろ?高校2年にもなってチロルチョコ一個って!」
幼「…………」
男「それが!今日!本命に!」
幼「…………」
男「これって両想いって事…」
ズビシ
男「痛い!?」
28: 2017/02/14(火) 21:32:33
男「あれ?間違ってた?だってちゅーしたじゃん!」
幼「大声で!いう事じゃないでしょ!バカ!鈍感!」
ズビシ
男「やめろ!俺の足がもう限界だぞ!」
幼「………」
タタタタッ
男「幼?」
クルッ
幼「私が男に、チロルチョコしかあげなかったのは……」
男「?」
幼「小2の時、手作りチョコレートを上げたら、不味いって言われたからよ!」
男「え!?」
幼「大声で!いう事じゃないでしょ!バカ!鈍感!」
ズビシ
男「やめろ!俺の足がもう限界だぞ!」
幼「………」
タタタタッ
男「幼?」
クルッ
幼「私が男に、チロルチョコしかあげなかったのは……」
男「?」
幼「小2の時、手作りチョコレートを上げたら、不味いって言われたからよ!」
男「え!?」
29: 2017/02/14(火) 21:34:24
幼「……覚えてないんでしょう」
男「いや、克明に覚えてるけど」
幼「……本当に?」
男「カレー風味だったもんな」
幼「…………それもうチョコが入ったカレールーだもんね」
男「でも俺、不味いとは言ってないぞ?」
幼「え?」
男「いや、克明に覚えてるけど」
幼「……本当に?」
男「カレー風味だったもんな」
幼「…………それもうチョコが入ったカレールーだもんね」
男「でも俺、不味いとは言ってないぞ?」
幼「え?」
30: 2017/02/14(火) 21:36:04
男「俺は『カレーだけどチョコだね』って言っただけで」
男「不味いとは言ってないぞ。だって美味しかったしな」
幼「それ、カレーとしてって事?」
男「幼からバレンタインデーに貰った物が、カレーなはずねーだろ」
男「ちゃんとチョコとして食べたさ。嬉しかったし」
幼「……ますます私が鈍感だったって事じゃない」
男「不味いとは言ってないぞ。だって美味しかったしな」
幼「それ、カレーとしてって事?」
男「幼からバレンタインデーに貰った物が、カレーなはずねーだろ」
男「ちゃんとチョコとして食べたさ。嬉しかったし」
幼「……ますます私が鈍感だったって事じゃない」
31: 2017/02/14(火) 21:42:39
男「来年はさ」
幼「?」
男「手作りチョコ、くれよ」
幼「……」
男「いや、気持ちこもってれば、チロルでもブラックサンダーでもなんでもいいけど」
幼「必ずや!」
男「う?」
幼「?」
男「手作りチョコ、くれよ」
幼「……」
男「いや、気持ちこもってれば、チロルでもブラックサンダーでもなんでもいいけど」
幼「必ずや!」
男「う?」
32: 2017/02/14(火) 21:47:07
幼「必ずや、男が美味しいって言ってくれるチョコを作って渡すから!」
幼「まずはガーナに飛んで、カカオの原料を手に入れる所から!」
男「やり過ぎだろ!それはやめろ!」
幼「でも……」
男「自分で言っただろ、ありふれた魔法使いだって」
幼「魔法は……」
男「幼が使う魔法で、チロルだって本命チョコに大変身だろ?」
幼「それは……」
男「貰う俺がそれが良いって言ってるんだから、いいじゃん」
幼「…………わかった」
男「なら良かった。ガーナとか行くなよ?」
幼「出来る限りの努力をします……」
幼「まずはガーナに飛んで、カカオの原料を手に入れる所から!」
男「やり過ぎだろ!それはやめろ!」
幼「でも……」
男「自分で言っただろ、ありふれた魔法使いだって」
幼「魔法は……」
男「幼が使う魔法で、チロルだって本命チョコに大変身だろ?」
幼「それは……」
男「貰う俺がそれが良いって言ってるんだから、いいじゃん」
幼「…………わかった」
男「なら良かった。ガーナとか行くなよ?」
幼「出来る限りの努力をします……」
33: 2017/02/14(火) 21:47:48
男「じゃあ取り合えず」
幼「?」
男「さっきキャンセルされちまったんで、ちょっと弱めの俺の魔法」
幼「弱め?」
男「幼さん!俺と付き合って下さい!」
ペコ
幼「あわわ、それもう魔法じゃないし。ただの告白だし……」
オロオロ
男「幼の気持ち次第で魔法になるヤーツ」
ニヤリ
幼「くっ……」
幼「?」
男「さっきキャンセルされちまったんで、ちょっと弱めの俺の魔法」
幼「弱め?」
男「幼さん!俺と付き合って下さい!」
ペコ
幼「あわわ、それもう魔法じゃないし。ただの告白だし……」
オロオロ
男「幼の気持ち次第で魔法になるヤーツ」
ニヤリ
幼「くっ……」
34: 2017/02/14(火) 22:01:42
男「返事は?」
幼「……さっきのキスでわかるでしょ!」
男「それでも、魔法の言葉が欲しい訳よ。俺としては」
幼「……私で良ければ、お願いします」
ギュッ
男「!?」
幼「……こうして抱きつくのも久しぶりだよね」
男「ちょ、照れる。流石に。道の真ん中では」
幼「これからも、ずっとぎゅってしていくから」
ぎゅー
男「マジ、ちょっと。いくら寒くてもこれは無い」
幼「嬉しくて恥ずかしさなんかわからん!」
ぎゅーーーー
幼「……さっきのキスでわかるでしょ!」
男「それでも、魔法の言葉が欲しい訳よ。俺としては」
幼「……私で良ければ、お願いします」
ギュッ
男「!?」
幼「……こうして抱きつくのも久しぶりだよね」
男「ちょ、照れる。流石に。道の真ん中では」
幼「これからも、ずっとぎゅってしていくから」
ぎゅー
男「マジ、ちょっと。いくら寒くてもこれは無い」
幼「嬉しくて恥ずかしさなんかわからん!」
ぎゅーーーー
35: 2017/02/14(火) 22:08:42
男「なぁこれからさ」
幼「んんーー?」
ぎゅうーー
男「ずっとこうやって過ごせたらいいよな」
幼「そうだね、ずっとね」
男「でもそろそろな?」
幼「?」
男「そろそろ離れないと、公衆の面前だぞ?」
幼「私は別に誰に見られてもいいもん!」
幼「んんーー?」
ぎゅうーー
男「ずっとこうやって過ごせたらいいよな」
幼「そうだね、ずっとね」
男「でもそろそろな?」
幼「?」
男「そろそろ離れないと、公衆の面前だぞ?」
幼「私は別に誰に見られてもいいもん!」
36: 2017/02/14(火) 22:09:39
男「……じゃあさっきからさ」
幼「さっきから?」
男「道向こうから俺の事、すっげー睨んでるおじさんをさ」
幼「おじさん?」
男「説得する魔法、使えるようになってくれよ?」
幼「んー、どうだろう。そんな魔法は使えない、ありふれた魔法使いですから」
ぎゅーーー
幼馴染の父「…………」ジーーー
男(俺は今夜、氏ぬかもしれん)
幼「さっきから?」
男「道向こうから俺の事、すっげー睨んでるおじさんをさ」
幼「おじさん?」
男「説得する魔法、使えるようになってくれよ?」
幼「んー、どうだろう。そんな魔法は使えない、ありふれた魔法使いですから」
ぎゅーーー
幼馴染の父「…………」ジーーー
男(俺は今夜、氏ぬかもしれん)
37: 2017/02/14(火) 22:15:16
おわり
38: 2017/02/14(火) 22:54:13
おつおつ
幸せな魔法だ
幸せな魔法だ
39: 2017/02/15(水) 00:08:04
乙
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります