1: 2010/09/10(金) 18:59:05.88
純「ひとつ選んでよ」

梓「頭でも打った?」

純「そういうのいいから選んでみてよ~」

憂「じゃあ私は~…赤かな?」

梓「え、憂…じゃあ私は青」

純「じゃあ私が緑ね」

梓「で、これが何なの?」

純「え?ああ、今日からこの髪ゴムがあなたのパートナーです!」

梓「いや意味分かんないから…」

3: 2010/09/10(金) 19:01:31.82
憂「早速これで髪結んで見ようよ」

梓「えー…ただの一発ネタにつきあう必要なんてないよー…」

純「一発ネタじゃないもん!」

憂「いいじゃん梓ちゃん、これ可愛いよ~」ススッ

ぼわん!

憂「ウイー!ウイー!」

梓「わ!憂が怪獣になった!」

純「赤はあっつい炎タイプ」

梓「いや、冷静な解説はいらないから状況を説明して!」

憂「ウイ…」

5: 2010/09/10(金) 19:05:57.70
純「まぁまぁ、百聞は一見に如かず、語るより先に両手や両足が動くってね」ササッ

梓「わっ、やめ…」

ぼわん!

梓「アズアズ!アズ!(なにこれ、カメ!?)」

憂「ウイウイ、ウイイ!(梓ちゃんの話してることが分かる、不思議!)」

純「変身後はお互いに意思疎通ができるよ」ススッ

ぼわん!

純「ジュンジュン!(こんな感じにね!)」

梓「アズアズ…(いや、もう会話してたし…)」

7: 2010/09/10(金) 19:10:05.35
※ここから変身後フィルター

純「えっと、青は冷たい水タイプ、まさに梓だね」

梓「そんなことないし!」

憂「うふふ♪」

純「で、この究極ビューティフルな私はなんと草タイプだけでなく毒タイプまで持ってるんです!」

梓「毒て…自慢になんないでしょそんなの持ってたって…」

純「毒をなめないでよ!あ、なめるっていうのはペロペロってやつじゃなくて」

梓「いや、ペロペロしたら氏んじゃうよ!」

10: 2010/09/10(金) 19:14:55.06
憂「ところで純ちゃん、これどうやったら戻るの?」

純「ああ、はいはい」

純「髪ゴムをほどけば戻るよ」

梓「あ、よく見たら憂のポニテは残ってる」

憂「もうほどいてもいい?」

純「どうぞどうぞ」

憂「じゃあ戻るね」ファサ

ボワン!

11: 2010/09/10(金) 19:19:42.85
※フィルター解除

憂「本当に元に戻った」

梓「アズアズ!(私も戻るよ)」

純「ジュジュジュン~(梓はまだダメ~)」

梓「アズ!アズアズ~!(なに!このやろ~!)」ビシャ

純「ジュジュジュンジュ~♪(効かないし~♪)」

憂「梓ちゃんが口から水を吐いた…」

12: 2010/09/10(金) 19:24:40.81
純「ジュジュ!ジュンジュン~(くらえ!はっぱカッタ~)」

憂「純ちゃんははっぱを出した!」

梓「…アズ!ア…ズ…(…ぐは!し…ぬ…)」

純「ジュン!ジュンジュジュジュン…(やべ!やりすぎちゃった…)」

憂「梓ちゃん大丈夫?」

梓「アズアズ…(こうかはばつぐんだ…)」

純「ジュジュジュン~、ジュンジュジュジュンジュ(ごめんね~、髪ほどけば治るから)」

梓「アズアズ~(早くいってよ~)」ファサ

ボワン!

13: 2010/09/10(金) 19:29:18.09
純「ジュンジュン(そろそろ私も戻るかな)」

純「ジュ!ジュンジュジュジュ~(って!手が届かない~)」ワタワタ

憂「純ちゃん、どうしたの?」

梓「…ほっとこう、憂」

純「ジュンジュジュ~(薄情者~)」

14: 2010/09/10(金) 19:34:52.87
純「一時はどうなるかと思いました」

梓「反省した?」

純「ごめんなさい、弱点タイプだったからって調子に乗りました」

憂「でも良かった、気づいてあげられて♪」

純「憂は女神だよ!黒い悪魔から守ってくれる!」

梓「誰が悪魔だ!」

純「え?梓が何で反応すんのよ」フフ

梓「うあー!純のくせに!」

憂「あらあらうふふ♪」

15: 2010/09/10(金) 19:41:05.30
梓「で、純はこんないかがわしい髪ゴムどこで手に入れたの?」

純「んー?さっき道で拾った」

憂「落し物はまず交番に届けないとだよ~?」メッ

梓「いやいやいやいや、突っ込むとこそこじゃないから」

純「拾ってなんとなく3色あったからちょうどみんなで分けようと思って」

憂「でも純ちゃんはなんで変身のこと知ってたの?」

梓「よし、憂も気付き始めてきた、色々おかしいって!」

純「まー…勘で?」

梓「知ったかかよーーー!」

憂「すごい♪勘が鋭いのうらやましい♪」

梓「憂ー、帰ってこーい」

17: 2010/09/10(金) 19:49:20.08
梓「で、どうすんのこれ」

憂「落とした人、きっと困ってるよ~」

純「いやね、多分私達は選ばれた子供達なんだよ、ちょうど3つだったし」

梓「マンガの見過ぎだよ」

憂「でも確かに、みんな普段髪結んでるし、何かの陰謀…?」

梓「もうやだこの人たち…」

純「そうだ!この力を使って人助けをしよう!」

梓「この力って…これで髪結べば誰だってできるん…」

憂「すごい!素敵かっこいいよ純ちゃん!」

純「そう?///」

梓「にゃーん」

18: 2010/09/10(金) 19:59:45.70
梓「で、人助けって?酔っぱらってる人に水でもかけんの?」

純「梓は夢がないな~、人助けったら火事の現場で消火とか~」

憂「でも消防車のほうが私達より火事を早く見つけるよね」

純「う…じゃあ私の能力でつる出して崖から落ちそうな人を助ける!」

梓「いや、崖に行ったらまず私達が事故りそうだし」

憂「お姉ちゃんが心配するからあんまり遠出したくないよ」

純「じゃー何ならいいのさ!」プー

梓「私は人助け自体しなくていいし」

憂「この能力でどうやってお姉ちゃんを助けるかな~♪」

純「憂はまたどっかいっちゃったし」

19: 2010/09/10(金) 20:10:32.05
憂「今日はみんな食べてく?」

純「食べてく~」

梓「純はもうちょっと遠慮しろ」

憂「いいんだよ梓ちゃん、今日はお姉ちゃんもいない…し…」ウルウル

純「あー、梓が憂を泣かせたー」

梓「いや、明らかに唯先輩がいないことへの涙でしょ!」

憂「ごめんね…グス…お姉ちゃんは…もう…」

梓「澪先輩の家でお泊りでしょ、憂も演技しない、上手すぎてビビるから」

憂「えへへ~♪」

21: 2010/09/10(金) 20:19:19.05
憂「あ、私の炎でお料理できないかな?」

純「いいね、やってみてよ!」

梓「いや、フツーに料理すればいいじゃん」

憂「へん~しん!」ススッ

ぼわん!

憂「ウイ!(ひのこ!)」ボー

純「あ、炎強すぎ!」

梓「ちょっと!火事になっちゃうって!」

純「梓、変身変身!」

梓「そうか、おりゃー!」ススッ

ぼわん!

22: 2010/09/10(金) 20:31:12.17
憂「やっぱ駄目だね…火のコントロールが上手くいかないよ」

梓「危うく平沢家全焼だったよ…」

純「まぁ結果的にキッチンの一部が焦げただけだし、めでたしめでたし!」

梓「純は何もしてないでしょー!」

純「ばれたか…」

憂「ごめんね梓ちゃん」

梓「いや、初めてだし仕方ないよ」

純「何この扱いの違い…」

梓「日ごろの行い」

純「ぐぬぬ…」

23: 2010/09/10(金) 20:41:09.06
純「あーあ、結局役に立たないのかなコレ…」

憂「やっぱり交番に届けるべきだよ~」

梓「交番の人は髪ゴム渡されたらどんな反応するだろうか…」

純「どのみち今日はもう遅いしなぁ」

憂「あ、二人ともお風呂入る?」

純「入る~」

梓「純はもう爆発しろ」

純「あ、そうだ!梓が水を出して憂が炎で温めたら水道光熱費タダじゃん!?」

梓「ケチくさい使い方だな」

憂「そっか、純ちゃん頭良い♪」

純「へへ///」

梓「あんまり純を甘やかさないでよ」ガッ

憂「え?」

25: 2010/09/10(金) 20:50:46.77
※ここから変身後フィルター

純「じゃあきばってこー」

梓「いや、あんた何もしないじゃん…変身する必要もなかったし」

純「こっちのほうが手間がかからないんだよ」

梓「メタ発言禁止」

憂「梓ちゃん、早く~」

梓「あーはいはい」ビュー

純「うわ!口から吐いた水に入るの?それも梓の」

梓「ちくしょう、私の上に立つために変身したのかこいつ!」

純「ぷぷー」

梓「憂、純を燃やせ」

憂「?…こう?」ボウ

純「危なっ!なぜ命令を聞く、憂よ!」

憂「さすがに今のはウザかったよ、純ちゃん♪」

純「はい、すみませんでした…」

26: 2010/09/10(金) 20:54:09.16
憂こえー

27: 2010/09/10(金) 20:59:36.79
梓「ああ…干からびる…」チョロチョロ

純「結構辛いみたいだね」

憂「水分補給のために水飲んだら結局プラマイゼロじゃない?」

梓「もうだめ…」バタン

純「梓!あずさあああああああああ!…憂、早速沸かしてよ」

憂「了解♪」

梓「…いやいや二人ともその反応はおかしいでしょ!」

憂「元気そうでよかった、梓ちゃん」

梓「いえいえ、おかげさまで…」

29: 2010/09/10(金) 21:10:05.89
憂「おりゃー」ボー

梓「火力強すぎない?」

純「力尽きる前に沸かしたいんじゃない?」

憂「そろそろどうかな?」チョン

純「あ、ダメ…」

憂「ぎゃあああああああああああ」

梓「こうかはばつぐんだ…」

憂「ま…まだ温かったね…」

純「健気ねぇ…」

30: 2010/09/10(金) 21:22:09.04
※フィルターも変身も解除

梓「はぁ…自分で水入れたお風呂は気持ちいい…」

純「梓まだ―?」

梓「うるさい、見てただけのくせに」

純「私は発案者だし~」

梓「その発案がなければこんなに体力を回復させる必要もなかったんだけど」

純「何よう、私のせいだって言うの?」

梓「分かってんじゃん」

純「梓に嫌われた~!」

憂「よしよし♪」

31: 2010/09/10(金) 21:29:41.38
純「うひー、温い!」

憂「温いお風呂にゆっくり入ったほうが体にいいんだよ~」

純「いや、私最後だから冷めてんのよ、憂追い炊き~」

憂「分かった~」ガラガラ

純「憂さんのエOチ~!」

憂「え…え?」

梓「純、憂を困惑させない」

純「へへ~」

33: 2010/09/10(金) 21:39:43.71
純「はぁ~、しみるね~」

純「そだ、実際しみさせてみるか」ササッ

ぼわん!

純「ジュンジュジュ~(しみるわ~)」

純(はっ!自分では戻れないんだった!)

純「ジュジュジュジュ~!(助けて~!)」

憂「純ちゃんが変身して呼んでる!」

梓「ほっとけば?」

憂「私見てくる!」

34: 2010/09/10(金) 21:51:09.61
純「いやー、助かったよ憂」

憂「お湯全部なくなってる…」

純「体にしみました」

梓「吸い取ったんでしょ」

梓「あ、純体重計ってみなよ」

純「え?私スレンダーだからなぁ~」

純「!!太っ…な、何でもない!」

梓「水吸った分増えたな」ニヤニヤ

36: 2010/09/10(金) 21:59:33.25
純「んじゃ寝るか」

梓「いや、ここ憂の家だから、なんで仕切るの?」

憂「じゃあお布団出すね」

純「まくら投げしよ~」

梓「いや、修学旅行じゃないんだから」

憂「二人とも手伝って」

純梓「はーい」

38: 2010/09/10(金) 22:09:58.10
純「グーグー」

梓「よく寝てるな純」

憂「今日は色々あったもんね」

梓「明日には忘れてそうだけど」

憂「明日になったら髪ゴムの持ち主さんを探してみようよ」

梓「まぁ明日もヒマだし、見つからない前提で探してみるのもアリかもね」

憂「梓ちゃん、結構乗り気だね♪」

梓「私はこんなヘンピな髪ゴム早く手放したいんだよ」

憂「梓ちゃん素直じゃないな~♪」

梓「…いや、本心なんだけど」

39: 2010/09/10(金) 22:20:59.29
───

純「おっしゃー!今日は外で困ってる人を助けよう!」

梓「…朝から…テンションたか…」

憂「じゃあ持ち主さんを探しながら困ってる人がいたら助けよう♪」

純「よっしゃいこー!」

梓「はいはい…」

40: 2010/09/10(金) 22:29:48.55
憂「まずは聞き込み調査かな?」

梓「何それ恥ずかしい」

純「いいねー、真実はいつもひとつ!」キリッ

梓「いや、事件じゃないから」

憂「じっちゃんの名にかけて!」ズバッ

梓(突っ込みが足りない…)

41: 2010/09/10(金) 22:39:14.54
憂「すみませーん」

純「あの~」

梓「誰も相手してくれないね」

憂「やっぱ大っぴらにできないモノなのかも!」

純「陰謀のニオイが強くなったね!」

梓「いやいや、ないない」

梓「もっと探すならこういうの持ってそうな人に話聞くとか…」

42: 2010/09/10(金) 22:49:26.32
憂「持ってそうな人…」

純「軽音部の紬先輩なら持ってそうじゃない?」

梓「!そうか、あの人なら…」

ほわんほわん

紬「私、ポ○モンになるのが夢だったの~♪」

ほわんほわん

梓「とか言いそう!」

純「となれば早速連絡だ!」

梓「んじゃメールっと…」

46: 2010/09/10(金) 22:59:26.90
憂「メール返信来た?」

梓「いや、まだ」

純「案外軽音部の先輩みんなで変身して戻れなくなっちゃってたり…」

憂「大変!お姉ちゃんが」

梓「…他の人の心配は?」

純「一応憂から唯先輩にもメールしといたら?」

憂「うん、そうする!」

梓「いや、まずないと思うけどね」

47: 2010/09/10(金) 23:09:56.23
純「あー、どっかで事件とかないのかなぁ…」

梓「穏やかじゃないな」

憂「お姉ちゃん…返信こないよぅ…」オロオロ

梓「憂もこんなんだし…」

純「よし、澪先輩ん家行こう!」

憂「そうだね!直接会いに行けば問題ないね!」

梓「おおう…憂が突然元気になった…」

48: 2010/09/10(金) 23:15:04.77
ピンポーン

梓「澪せんぱ~い、居ますか~?」

澪「お、梓に憂ちゃん、それと…」

純「鈴木純です」

澪「いや、別に忘れてたとかじゃないぞ、その…たまたま喉に違和感が…」

梓「苦しい…」

憂「澪さん、お姉ちゃんは!?」

澪「え?唯なら今さっき帰ったけど?」

梓「すれ違いかー」

49: 2010/09/10(金) 23:20:12.77
澪「何なら…」

純「あがらせていただけるんですか!?」

澪「いや…こっちから連絡しようかって…」

憂「私がメールしたんですけど返信こないんです」

澪「あー、そういえば唯の奴携帯の充電器忘れたとか言ってたような…」

純「ただの電池切れかぁ、良かったね憂」

憂「お姉ちゃん…氏んでなかったんだ…良かった…」ウルウル

梓「いや、オーバーすぎるでしょ」

50: 2010/09/10(金) 23:24:49.57
澪「梓、頑張れ」

梓「はい?」

澪「突っ込み役は辛いけどいつか報われる時が来るさ」

梓「…そ、そうですか」

澪「じゃあな」

純憂「さようなら~」

純「やっぱ澪先輩ってかっこいいよね!」

梓「澪先輩はお姉さんにしたいよね」

憂「お姉ちゃんが最強だよ~」ブー

52: 2010/09/10(金) 23:30:04.05
純「いや、澪先輩は妹に欲しい!」

梓「何故に!?」

純「ああいうかっこいい人の姉だよって自慢したい」

梓「唯先輩型なのか、純は」

憂「確かに純ちゃんは妹って感じしないよね~」

純「そう?」

梓「確かに、ダメダメなところを妹にサポートしてもらうようなタイプだ」

純「ダメダメじゃないよう!」

53: 2010/09/10(金) 23:35:10.49
憂「あ、お姉ちゃんからメール」

梓「家に着いたんだね」

唯『憂大丈夫だよ、お姉ちゃんはずっとお姉ちゃんだし、突然いなくなったりしないんだから
  だから泣かないで、私も大好きだよ憂』

憂「お姉ちゃん…」ウルッ

梓「どういうメールしたらこんな返信がかえってくんのよ…」

純「梓、紬先輩からは?」

梓「ああ、いやまだみたい」

純「じゃあ紬先輩がクロかもね」

梓「返信来てないだけでクロってどんな迷探偵だ」

54: 2010/09/10(金) 23:40:07.13
純「一旦休もう!」

梓「まだ澪先輩の家から30分しか歩いてないでしょ」

憂「あ、あそこにちょうどお店があるよ、行こ♪」

純「きたああああ!憂、さすが!」

憂「えっへへ~♪」

梓「澪先輩、あなたの言葉、信じても大丈夫でしょうか…」

56: 2010/09/10(金) 23:45:07.76
純「ここのメニュー、ドーナッツないかー」

梓「いや、ドーナッツはドーナッツ屋さんで買え」

憂「ドーナッツ屋さんはここからだとちょっと遠いね~」

梓「いや、真面目に検討しないで、憂」

純「だいたいこんな髪ゴムなんかどうすればいいのってねぇ」

梓「純が拾ってこなかったら万事解決だったんだけどね」

憂「ムギさんから連絡が来れば解決しそうなんだけどね~」

梓「うーん、確かに返信遅すぎるよね」

純「澪先輩も唯先輩は充電器忘れたって言ってたけど…」

憂「ムギさんは特に何も言ってなかったよね」

57: 2010/09/10(金) 23:49:58.86
純「意外と律先輩が何か絡んでるかも…」

憂「さすが名探偵!その発想はなかったよ!」

梓「いや、律先輩はないでしょ、あの人は事件で第一被害者になるタイプ…」

律「だーれが氏体要因だって?」

梓「ヒィ!いつの間に!」

律「いやー、澪からお前らが家に来たってメールがあってな
  見つけたからちょっと追っかけてたんだよ」

梓「ストーカーですか?」

律「田井中律、探偵さ」キリッ

憂「かっこいい~♪」

梓「いや、かっこよくないから」

58: 2010/09/10(金) 23:55:03.14
純「でも本当の探偵ってストーカーみたいな仕事がほとんどなんだよね」

憂「本物の探偵さんに失礼だよ、純ちゃん…」

律「あー、誰かと思えばー…じゅん…ちゃん」

純「やっぱ覚えられてない~…」

梓「どんまい、覚えられたないのも一つのアイデンティティなんだから」

純「そんなアイデンティティはいらない!のーせんきゅー!」グス

律「あー、悪かった!次会うときは絶対覚えてるから、潤ちゃん!」

純「字が違います…」

梓(何で発音だけで字が違うことが分かるのだろうか…)

59: 2010/09/10(金) 23:59:52.85
憂「本題ですけど律さん、ムギさんと連絡とれないでしょうか」

律「あー、多分今日は無理だな」

梓「何かあるんですか?」

律「なんでも昨日のお泊まり会のために予定キャンセルしまくって
  今日は朝から大忙しなんだとさ」

純「なるほど」

憂「じゃあ…これに思い当たるフシはありますか?」

純「うわ、憂探偵っぽい!」

律「髪ゴム…?」

60: 2010/09/11(土) 00:04:13.58
憂「これはただの髪ゴムじゃないんです」

律「いや、私は普通の髪ゴムしか知らないよ」

梓「まぁそうでしょうね」

律「そう言われるとむかつく」

憂「実はこれの持ち主を探してるんです」

律「ちょっと貸してみ?」

憂「はい」

律「パイナップル!」ササッ

純憂梓「…!!」

61: 2010/09/11(土) 00:10:16.03
律「ん?どうした?(スベった…!?)」

純「変身しない!?」

憂「なんでかなぁ…」

梓「単に素質がなかったのか…」

律「何だかわからないけど梓にバカにされてるのは分かった」

65: 2010/09/11(土) 02:00:15.86
店員「ありがとうございましたー」

律「んじゃ、私はゲーセンでも行くわ~」ヒラヒラ

純憂梓「さようならー」

純「…私達しか変身できないのかなぁこれ」

憂「他の人にも試してみないと分からないよ」

梓「なんか怖くなってきたなこれ」

純「ん?何で?」

梓「最初は陰謀とか選ばれたとか否定してたけど、もしかしたらって…」

純「んー、確かにねぇ…」

純「でも、まぁなんとかなるって!」

梓「純の言葉で安心はしないけど、どうでもよくなった、ありがと…」

憂「うふふ♪」

66: 2010/09/11(土) 02:04:23.68
梓「ところで二人の能力はこの辺歩いてて役に立つことあるの?」

純「わかんないからぶらぶらしてるんだけどね」

憂「うーん…痴漢撃退とか?」

梓「痴漢氏んじゃうよ!」

純「わかった!焚火!」

梓「いや、確かに葉っぱと火と水を使うけどね…」

67: 2010/09/11(土) 02:10:28.52
純「梓だって火事でも起きなきゃ活躍しないじゃん!」

梓「私は…喉が渇いてる人がいたら水を飲ませてあげられるし!」

憂「それも滅多にない状況だよね…」

純「じゃあ私はお腹が減ってる人に葉っぱを食べさせてあげよう!」

梓「虫かよ」

憂「じゃあ私は…」

梓「いや、言わなくても無理なのは分かってるから」

68: 2010/09/11(土) 02:15:46.02
梓「考えてみたらみんな戦うのに特化した能力だよね」

純「梓のはみずでっぽうだけどねー」クスクス

梓「うるさい!」

憂「誰かを傷つけるために変身するなんてやだよ…」

純「そういうことがあったら髪ゴム捨てちゃえばいいんだよ」

憂「でも『組織』に後ろから髪ゴムを着けられて…また強制的に…」

梓「誰だよ!そして方法がしょぼいよ!」

純「戦いの運命から逃れることはできないのか…」

梓「知らない」

69: 2010/09/11(土) 02:20:07.99
純「戦いなら私は有利だね」

梓「その自信はどこから来るの?」

純「ふふふ、私のタイプは草のみではないのをお忘れか!」

憂「ま、まさか!」

純「戦ってる相手に毒入りの何かを食べさせれば戦わずして勝利!」

梓「卑怯くさい上に実現不可能そうだね」

71: 2010/09/11(土) 02:25:00.80
純「手がかり…見つかんないね…」

憂「一旦家に帰る?」

梓「でも唯先輩帰ってるんでしょ?」

憂「お姉ちゃんなら大丈夫だよ」

純「じゃあ一旦作戦会議だ!戦略的撤退だ!」

梓「純はいったい誰と戦ってるんだ…」

73: 2010/09/11(土) 02:29:40.20
憂「お姉ちゃんただいま~」

唯「ういーーーーー!!」ダキ

憂「お姉ちゃんどうしたの?苦しいよぅ」

唯「憂こそ何かあったの?大丈夫だった?」

憂「あはは、変なお姉ちゃん♪」

梓「絶対メールのせいだろ」

純「天然って恐ろしい」

75: 2010/09/11(土) 02:35:37.49
唯「あずにゃんにも!」ギュ

梓「にゃ!やめてください…///」

唯「あとは…」

純「…鈴木純です」

唯「そうそう純…ちゃんもいらっしゃい!」

純「もういや」

梓「アイデンティティ~♪」

純「うるしゃい!」

76: 2010/09/11(土) 02:39:43.93
憂「この髪ゴムがあれば変身できるんだよ~」

唯「すご~い!」

憂「こんな感じに」ササッ

ぼわん!

憂「ウイ!」

唯「か…かわいい!」ギュ

憂「ウイウイ~」

梓「私も変身できるんですよ」

純「唯先輩にかわいいって言ってほしいの?」

梓「ち、ちが…」

77: 2010/09/11(土) 02:44:47.84
唯「あずにゃんもかわいいよ~」ナデナデ

梓「アズアズ…///(恥ずかしいです…///)」

唯「でもこれじゃああずにゃんじゃなくてあず…あず…」

憂「ウイウイ!(あずカメとか!)」

唯「まあいいやあずにゃんで」

憂「ガーン…」

純「あの…そろそろ作戦会議したいんで」

唯「純ちゃんも変身してよ~」

純「いいですけど…(自分で変身解けないからあんまり変身したくないんだよなぁ)」ススッ

ぼわん!

78: 2010/09/11(土) 02:49:31.89
唯「純ちゃんかわいい~」ナデナデ

純「ジュン、ジュンジュンジュ~(ああ、唯先輩に撫でられるのが夢だったの~)」

梓「アズアズ…(それキャラ違うから…)」

憂「ウイ、ウイウイ!(そうだ、作戦会議!)」ファサ

ボワン!

唯「えー、何で戻っちゃうのー」

憂「私達はやることがあるんだよ、お姉ちゃん」

憂「ほら、アイスあげるから…」

唯「アイス~♪」

梓(買収された…)

79: 2010/09/11(土) 02:55:29.51
純「もういいんじゃない?持ち主見つけなくても」

憂「ダメだよ~、きっと持ち主さん困ってるよ」

純「きっと持ち主さんは私達に使ってほしかったんだよ~」

憂「そんなものかなぁ…」

梓「あ、ムギ先輩からメール来た」

純「マジで!で、なんて?」

紬『その髪ゴムは知らないけど、私変身するのが夢だったの~♪
  もし持ち主が見つからなかったら私にも変身させてね♪』

梓「いい意味で予想を裏切らない人だ」

80: 2010/09/11(土) 02:59:57.48
純「でも一番怪しかったムギ先輩も違ったか~」

憂(いつの間にか純ちゃんがムギ先輩って言ってる…)

梓「さすが迷探偵、言ったことはことごとく外れるね」

純「私の推理によると梓はこれから身長も胸もすごい大きくなるね!」

梓「…!」

純「梓は天才だ~」

梓「このやろー!やってやるです!」

純「あはは~、捕まえてごらん♪」

憂(なんだかんだで梓ちゃんはいじられキャラだよね)

82: 2010/09/11(土) 03:10:42.66
梓「とりあえず私も持ち主探しはやめとく」

憂「えー、なんで?」

梓「アテがなさすぎるし、持ち主が見つかるまで預かっておくのもアリかなって思った」

憂「梓ちゃんが一番手放そうとしてたのに」

梓「唯先輩が喜んでたし…」ボソ

憂「…え、何梓ちゃん…」ゴゴゴ

梓「い、いや…ムギ先輩にも変身してみて貰いたいしね!」

憂「そっか、そうだよね!」

83: 2010/09/11(土) 03:15:09.97
純「じゃあもう持ち主探しはやめて困った人探しをしよう!」

梓「なんかマイナスな探索だな」

憂「途中で持ち主さん見つかったらちゃんと返すんだよ~」

純「わかってるって!」

梓(もう外出たくない)

84: 2010/09/11(土) 03:20:21.72
純「あ、煙草の火が消えてない!いけ、梓!」

梓「変身!」ササッ

ぼわん!

憂「梓ちゃんすごい乗り気だね」

梓「ア…アズアズ!(そ…そんなことない!)」

純「みすでっぽうだ!」

梓「アズアズアズ!(純に命令されなくてもやるし!)」バシャー

憂「やっといいことできたね♪」

梓(この程度の事をやって何になるんだか…ん?)ピコピコ

85: 2010/09/11(土) 03:24:44.95
デッデッデッデッデッデッデッデーン♪

憂「梓ちゃん!どうしたの!?体光ってる!」

純「これは…進化か!」

テーテーテーテテテテテテテーン♪

梓「アズアズサー!(なんだか強くなった気分!)」

憂「梓ちゃんのツインテールが羽根状に!」

純「あれはツインテールじゃないわ、おしゃれユニットよ!」

梓「アズサー(突っ込みたい)」

86: 2010/09/11(土) 03:33:26.99
ボワン!

梓「変身解いても変化はないのか」

憂「すごかったね!」

純「まあ私はまだ2回進化を残してるんだけどね!」

梓「意味分かんないし」

憂「でもどうして進化したのかな?」

純「多分経験値が溜まってたのよ」

梓「私だけたくさん働かされてたしね」

87: 2010/09/11(土) 03:40:48.70
憂「私も進化したいなぁ…」

梓「憂の場合町が地図から消える恐れがある」

純「んじゃ、せっかくだし修行でもするかー」

憂「修行?」

梓「まためんどくさいことを…」

純「私が葉っぱ出して憂がそれ燃やして梓が消火する無限レベル上げだよ!」

憂「純ちゃん天才!」

梓「なんか賽の河原みたい…」

純「ん?河原でやる?」

梓「いや、そういうことじゃない!」

89: 2010/09/11(土) 03:52:19.88
※変身後フィルター

純「それ!うーい!」ハッパ

憂「あーずさ!」ボウ

梓「じゅーん」バシャ

純「…飽きた」

梓「まだ3順目だよ?」

純「だってさー、葉っぱ出すだけって地味なんだもん!」

憂「純ちゃんにはぴったりだと思うけど?」

梓「うわ!毒舌!」

純「シュン…」

90: 2010/09/11(土) 04:02:54.63
※フィルター解除

純「結局梓以外進化しなかったね」

梓「純が飽きっぽいからでしょ」

憂「でも100回やってもダメだったね」

純「回数じゃないのかなー」

梓「でも私はよくわかんないタイミングで進化したし…」

憂「もしかして…いいことに使うと進化するとか?」

梓「意味のないことでは進化しないってこと?」

憂「あくまで仮説だけどね~」

梓「勘が発動したらこうやって『もしかして』とか言うもんなんだよ、純」

純「え、何のこと?」

91: 2010/09/11(土) 04:12:58.27
梓「んじゃまた明日」

憂「またね~」

純「じゃねー」

憂「あ!トラックが猫さんを轢いちゃう!」

純梓「え!」

トラック「キキー!」

ぼわん!

92: 2010/09/11(土) 04:20:42.20
憂「WIYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!」バッサバッサ

憂「WIYY!WIYYYYY!(猫ちゃん!今助けるよ!)」ガシッ

運ちゃん「うわああああああ!」

憂「WIYYYY♪(猫ちゃん助かったね♪)」

梓「進化した…羽生えてる…」

純「これは…ワープ進化か!?」

梓「なにそれ…」

95: 2010/09/11(土) 04:27:38.83
憂「お恥ずかしいところを…」

梓「いや、憂かっこよかったよ!ちょっとおおごとになりそうだけど…」

純「これで進化してないの私だけかー…」

梓「いや、純っぽいよ!ちょっと可哀想だけど…」

純「ふざけんなー!中野ぉ!」

憂「うふふ♪」

憂「怖がられてなくて良かった♪」

97: 2010/09/11(土) 04:31:52.44
その後は髪ゴムのことなんてなかったかのように毎日が過ぎて行きました

ムギ先輩が変身できなくて、髪ゴムに替わる変身アイテムを開発したのはまた別の話

持ち主は見つからないし、陰謀のバトルも起きないし

伏線に期待してた人はごめんなさい

梓「何独り言喋ってんのよ、純」

憂「おいてっちゃうよ~?」

純「いや、何でもない!あ…」

梓「またなんかふざけるの?」

純「いやいや、ここに3つのボールがあるでしょ?」

おわり

98: 2010/09/11(土) 04:41:47.96
おつきあいありがとうございました
話の時期はこの3人が桜高にいるあいだならどのタイミングでも入るようになってるといいな

この3人のバランスが好き

101: 2010/09/11(土) 07:55:58.22

引用元: 純「そこに3つの髪ゴムがあるでしょ?」