1: 2011/06/29(水) 19:38:04.12
さやか「おはよー!」

ほむら「ええ、おはよう。それにしてもあなたはいつでもその調子なのね」

さやか「まあね!朝だからって関係ないでしょう!」フンフン

ほむら「全く・・・」フフ

ほむら「まあいいわ。それより、早く杏子を迎えに行かないと」

6: 2011/06/29(水) 19:42:58.10
さやか「ふあぁぁぁ・・・それにしても、眠いなぁ」ゴシゴシ

ほむら「また徹夜したの?」

さやか「うん、まあね。宿題がねー・・・」

ほむら「で、終わったの?」

さやか「後で見せてくれたらうれしいかな」

ほむら「・・・そう言うと思ってたわ」

さやか「うんうん、頼みましたよー!」

さやか「あ、杏子いた!」

7: 2011/06/29(水) 19:46:35.98
杏子「おはよー!」

ほむら「ええ、おはよう」

さやか「おはよう!ねえ杏子、アンタ宿題終わった?」

杏子「うーん・・・何とか。なかなか難しかったけどさぁ」

さやか「うんうん、心強い限りだねー」

杏子「?」

ほむら「放っておいていいわ。それより学校に行きましょう」

8: 2011/06/29(水) 19:52:54.03
杏子「それにしても、昨日の魔獣は強かったなー」

ほむら「そうね、数も多かったし」

さやか「なかなかタフな魔獣もいた」

杏子「まぁ、私にかかれば大したことないさ!」

ほむら「どんな相手でも油断は禁物よ。命を落としかねないわ」

杏子「もちろん分かってるって。次も頑張るぞー!」ブンブン

ほむら「・・・まぁ、気を付けるようにしないとね」

さやか「もうちょいでHRの時間だね。急がないと!」

10: 2011/06/29(水) 19:55:16.91
さやか「Zzz」

杏子「Zzz」

ほむら(いきなり寝てる・・・)

ほむら(まだ一限目始まったばかりなのに・・・)

杏子「Σ」ガタッ

ほむら(あ、起きた)

杏子「・・・」ボー

ほむら(あれは完璧に目が覚めたわね・・・)

11: 2011/06/29(水) 20:00:15.35
杏子「」カキカキ

ほむら(ちゃんとノートを取り出したようね)

ほむら(私もノート取らないと)カキカキ

さやか「Zzz」

ほむら(・・・ちょっと量が多いわね・・・)カキカキ

トントン

ほむら「?」

女子A「暁美さん、これ。杏子ちゃんから」ヒソヒソ

ほむら「・・・紙?」

ほむら(何かしら・・・)

13: 2011/06/29(水) 20:03:38.01
紙(杏子)『笑 ←本当に笑っているように見える(笑)』

ほむら「・・・・・」

ほむら(怒 ←私は怒っている)カキカキ

ほむら「ごめん、これよろしくね」ニコッ

女子A「オッケー」ヒソヒソ

ほむら(全く・・・)

ほむら(あ・・・消された・・・書きそびれた・・・)

14: 2011/06/29(水) 20:08:09.98
杏子「さっきは本当にごめん!」ペコッ

ほむら「な、どうしたのよ、急に」

杏子「まさかそんなに怒ってるなんて思わなかったから・・・」

さやか「おお・・・こりゃ文章からほむらさんの並々ならぬ怒りの念が・・・!」

ほむら「ずっと寝てた貴方に言われたくないわ」

杏子「うう・・・ごめん・・・寝ぼけてたのさ・・・」

ほむら「そんな本気で反省されてもやりづらいのだけど・・・」

ほむら「そんなに怒ってないわ。気にしないで」

杏子「ほ、本当か!?」パァァァァ

ほむら「次はちゃんと授業受けることね」

さやか「もちろん!」

15: 2011/06/29(水) 20:12:24.61
さやか「Zzz」

杏子「Zzz」

ほむら(ああこれはもうダメね)

ほむら(またノート見せないといけないわ・・・授業はちゃんと受けないと意味がないのに)

QB(やれやれ、この二人は相変わらずだね)

ほむら(そうやって頭の中から邪魔する貴方も大差ないわ)

ほむら(寝てた方がまだ無難ね)

QB(やれやれ、招かれざる客、ってことかい?)

ほむら(そうね。今は静かにして)

QB(はいはい)

16: 2011/06/29(水) 20:15:31.45
杏子「お昼だー!!」

さやか「よっしゃー!!」

ほむら「働かざる者、食うべからずって言うわよね」

杏子「別に私は働いてなんかないねー」

さやか「むしろ魔獣退治で大忙しだし!」

ほむら「・・・まぁいいわ。それより、この時間に放課後のことを話したいんだけど」

さやか「魔獣退治のこと?」

ほむら「ええそうね」

17: 2011/06/29(水) 20:21:50.39
ほむら「最近、妙に瘴気が濃い気がするわ」

ほむら「合わせて、魔獣も数と強さが増している」

さやか「言われてみれば確かに。まだ四人でどうにかなってるけど」

杏子「ふぁんとかぬぁる!」モグモグ

ほむら「これからはパトロールの回数も増やした方がいいと思うの」

さやか「そうね、ソウルジェムの消費が激しくなりそうで怖いけど・・・」

ほむら「だからこそ協力するの。一人じゃできないことの方が多いわ」

杏子「それは言えてる。よし、放課後にマミを呼んで行きますか!!」

ほむら「そうね」

18: 2011/06/29(水) 20:25:02.64
放課後

さやか「マミさん、ちょっと友達と用があるから少し遅れるって」

ほむら「そう、仕方ないわね」

杏子「とりあえず昨日の場所まで行くか!」

さやか「そうね、よーっし、今日もいっちょ行きますか!」

QB「やる気があるのはいいことだけど、油断はしないでくれよ」

さやか「分かってるって!」

19: 2011/06/29(水) 20:28:50.93
杏子「・・・ソウルジェムが反応してる」

ほむら「近いようね。全員倒したはずなのだけれど」

QB「少し魔力が残ってる。もしかしたらこれにつられて他の魔獣が来たのかもしれない」

さやか「私たちの魔力?」

QB「そうだね。魔獣たちも自分から現れるとは積極的なものさ」

QB「そろそろ来るかもしれない、気を付けて!」

21: 2011/06/29(水) 20:34:38.51
魔獣「グオオオオオ」

ほむら「来たわ」フォォォォォン

さやか「OK!」ヒュオオオオオ

杏子「よし、任せな!」シュオオオオ

さやか「よーっし!ちゃっちゃと行くよー!」ザシュザシュッ

杏子「後ろは任せな!」

ほむら「遠くにもかなりいるわね・・・援護は任せて」

22: 2011/06/29(水) 20:38:50.06
魔獣「グアアアアア!」シュウウ...

さやか「楽勝楽勝!!」

杏子「かなりいい感じだな!」

ほむら「油断しては・・・・さやか、危ない!!」

さやか「へ・・・?」

魔獣「グオオオオオオ!!!」

杏子「馬鹿!避けろ!!!」

さやか「え・・・?」



マミ「ティロ・フィナーレ!!!!」

魔獣「グアアアアアア!!!」シュウウ...

さやか「ま、マミさん!!!」

23: 2011/06/29(水) 20:42:23.88
マミ「危ないところだったわね、大丈夫?」

さやか「あ、ありがとうございます・・・!」

杏子「セ、セーフ・・・・本気で冷や汗が出た・・・」

ほむら「まだ終わってないわ!」ドドドドドドドドッ

杏子「さやか!ボサっとしてないで戦いな!」

さやか「う、うん、分かった!」

マミ「さて、遅刻しちゃったんだし私も頑張っちゃおうかな!!!」

24: 2011/06/29(水) 20:48:52.99
魔獣「ギアアアアアアア!」シュウウ...

マミ「ふぅ、これで全部ね」

さやか「マ、マミさん!本当にありがとうございますっ!!」ギュウウウ

マミ「ふふ、怪我さえしてなければそれでいいわよ」ナデナデ

ほむら「間一髪だったわね」

杏子「ホントにいいタイミングで来たもんだよ」

マミ「本当にごめんなさい。思ったより時間がかかっちゃって・・・」

マミ「お詫びとしてはなんだけど、うちでお茶でもどうかしら?」

ほむら「まぁ、いつものことなのだけどね」

杏子「やったー♪今日は何のケーキだろうなーさやか?」

さやか「うう、私に聞くなー!」

25: 2011/06/29(水) 20:52:12.74
杏子・さやか「おじゃましまーす!」

ほむら「お邪魔します」

マミ「ええ、上がって」ニコッ

マミ「今すぐお茶を準備するわね」

ほむら「私も手伝います」ササッ

マミ「ええ、お願いね」ニコッ



さやか「おお、マミさん新しいお人形買ってるー!」

杏子「なんかお菓子の人形みたいだなぁ。うわ、なんだこの黒芋虫!」

さやか「うわぁ・・・マミさん新しい人形買ってる・・・」

27: 2011/06/29(水) 20:56:33.90
マミ「それはそのお人形を買ったときについてきたの」

マミ「売れないらしいから、おまけとしてね」

さやか「へぇー」

マミ「今日のケーキはチーズケーキよ。ホールで買っちゃったから、どうしようと思ったんだけど・・・」

マミ「都合がいいわ、食べちゃいましょう!」

杏子「おお、これは美味そうだ!」

QB「うん、本当だね!」

さやか「うっわー!すごくいい匂い!!」

マミ「キュゥべえ、ごめんね。残念ながらキュゥべえの分はないの・・・」

QB「訳が分からないよ」

31: 2011/06/29(水) 21:01:39.82
一同「いただきまーす!」

ほむら「いただきます」

さやか「んーおいひー!」

杏子「溶けるっ!!んー!!!」

マミ「佐倉さんが溶けちゃいそうね・・・」

ほむら「マミ先輩、とても美味しいです」

マミ「そう?みんな喜んでくれたみたいで、よかったわ」

QB(みんな・・・?)

さやか「このお茶も美味しいですよー!マミさんが淹れたお茶は格別ですねー!」

ほむら「それだけ褒めちぎってもらえるとうれしいわ」

さやか「な、まさかアンタが・・・!」

ほむら「ふふっ」

32: 2011/06/29(水) 21:09:44.08
さやか「なっ!今のは無し!前言撤回!!!」ブンブン

ほむら「ちなみに、貴方の分のケーキは私が切ってお皿に乗せたわ」

さやか「どんだけ私の世話を焼くのよ!」

ほむら「あら、嫌だったかしら?」

さやか「あ、いや・・・そういう訳じゃないけど・・・」

マミ「美樹さんは以前、お茶を淹れて失敗したものね」

マミ「だから悔しい、のよね?」

さやか「はい・・・」シュン

杏子「それを私がこう、ガーッと飲んだんだけどね!」

杏子「それにしても、どうやったらあんなに真っ黒になるんだい?」

さやか「う、うるさいなぁ!」

マミ「大丈夫。次は私が教えるわ」ニコッ

33: 2011/06/29(水) 21:14:44.94
さやか「マミさん・・・お願いしますっ!」

ほむら「仕方ないわね、この一回きりよ」

さやか「別にアンタに言ってないじゃん!」

ほむら「ふふっ」

さやか「ムッカー!その余裕っぷり!私がすぐに上手くなってみせるんだから!」

杏子「私が採点してやるさ!」

マミ「はいはい。美樹さんも、きっとすぐに淹れられるようになるわ」

マミ「そして、そのお茶を上条くんに淹れてあげればいいじゃない」

さやか「うっ・・・そ、そうですね・・・」カァァァァァ

杏子「まぁ、私が採点してからだけどね!場合によっちゃ、淹れてあげられないかもな!」

ほむら「・・・あなた、何を怒っているの?」

杏子「べ、別に怒ってはないさ!!」

36: 2011/06/29(水) 21:20:42.22
ほむら「それならいいのだけど」

ほむら「二人して怒るなんて、仲がいいのね」

さやか「は、はぁ!?」

杏子「ま、まあな///」

マミ(ここは照れるところなのかしら・・・)

さやか「くぅ~!マミさん!今すぐにでも練習しませんか!?」

マミ「え?私は別にいいけど・・・」

杏子「よし、そうと決まれば台所に直行だー!」ドタドタ

杏子「そして漁る」ガサゴサ

ほむら「人の家で貴方って人は・・・」

マミ「まあいいわ。特に何もないもの。さて、練習しましょうか!」

さやか「はい!お願いします!!」

37: 2011/06/29(水) 21:25:12.31
さやか「うーん・・・こうかなぁ・・・」

マミ「ここに・・・・があるから・・・・」

杏子「マミー、これ食べていいー?」




ほむら「みんな台所に行っちゃった・・・」

ほむら「・・・ふぅ、ちょっと疲れたわね」

ほむら「・・・」

ほむら(それにしてもなんだろう、この感じ)

ほむら(何かが、この部屋に足りない気がする)

ほむら(たまに感じるこの違和感)

ほむら(私の気のせいかしら・・・?)

ほむら(今は疲れているから、そんな気がするだけよね・・・)

39: 2011/06/29(水) 21:30:53.31
ほむら(こうやって魔獣と戦うような毎日を過ごしているけど)

ほむら(みんなと協力すれば、平和な日常を過ごせるんだ)

ほむら(一人のときは諦めていた、平和を)

ほむら(今となっては各町の魔法少女とも協力し合って、消えてしまう子はほとんどいなくなった)

ほむら(魔法少女であることが、怖くなくなった)

ほむら(こうやって平和な日々を過ごせればいい・・・)

ほむら(例え・・・この違和感の正体が分からなくても)




さやか「で、できたー!」ドーン

ほむら「あら、意外に早かったわね」

40: 2011/06/29(水) 21:35:26.56
マミ「う、うーん・・・まだ本当に早いと思うのだけど・・・」

杏子「私はパス」

ほむら「キュゥべえ、出番よ」

QB「どうしてだい?ねぇ本当にどうしてだい?」

さやか「うるさーい!飲めー!!」ドヴォドヴォ

QB「うごあぼああぁあぁああごあぁあぁああ」

マミ「凄いわね・・・」

杏子「神に祈る間を与えてやるべきだった・・・」

ほむら「ふふっ」

さやか「ねぇキュゥべえ、どうだった!?」ワクワク

QB「・・・」

43: 2011/06/29(水) 21:41:02.96
ほむら「一体どうなったの・・・?」

杏子「さぁ?」ヒョイッ

マミ「佐倉さん!乱暴しちゃダメよ!」

杏子「・・・」

杏子「・・・どういうことだオイ・・・」

杏子「コイツ、氏んでるじゃねーか・・・!」

さやか「へ・・・・?!」

杏子(飲まなくてよかった・・・)

ほむら「どういうことなの・・・?」

マミ「逝ってしまったわ・・・円環の理に導かれて・・・」

QB「う、うわああぁああぁああ!!!」ビクビク

一同「!?」

45: 2011/06/29(水) 21:46:20.31
QB「はぁ・・・はぁ・・・」

マミ「・・・キュゥべえ・・・?」

QB「・・・なんてことだ・・・」

さやか「ど、どうしたの・・・?」

QB「さやか、君の入れた紅茶はエントロピーを凌駕した!!」

QB「これほど素質の無い子は初めてだ!!」

さやか「なっ・・・・!」

ほむら「ふふっ」

杏子「むしろ悪化した・・・」

マミ「・・・上条君にはお茶は出さない方がいいかもしれないわね・・・」

さやか「・・・」

マミ「で、でも練習していけばきっと何とかなるわ!頑張りましょう!!」グッ

48: 2011/06/29(水) 21:51:53.75
さやか「うう・・・マミさん・・・」グスッ

マミ「誰でも最初はこんなものよ。私だって、最初は下手だったもの」

マミ「毎日こつこつ練習すれば、きっと上条君に美味しいお茶を淹れてあげられるわ」ニコッ

ほむら「そうね、実は私も練習したし」

マミ「・・・・キュゥべえ!!」

QB「なんだい?」

マミ「頑張ってお茶を淹れてくれた女の子にそんなことを言ったらいけないわ!」

QB「僕は事実を言ったまでさ。それに、教えてあげないと分からないだろう?」

杏子「確かにそうだな、うん」

マミ「・・・それも一理あるわね」

QB「だろう?さて、僕は口直しさせてもらおうかな」

50: 2011/06/29(水) 21:56:53.48
マミ「もう、仕方ないわね」

マミ「そこにあるの食べていいわよ。チーズケーキ」

QB「わーい!」

マミ「を、乗せていた薄いシート」

QB「うぅん!?」

ほむら(マミ先輩は本当に相変わらずね・・・)

マミ「さて、練習を続けましょうか」

さやか「は、はい!」

ほむら(夕方か・・・そろそろ帰らないと)

ほむら「ごめんなさい、私そろそろ帰らないと」

杏子「ん?もう帰るのかい?」

ほむら「ええ。マミ先輩、トイレお借りしてもいいですか?」

マミ「ええ、どうぞ」ニコッ

51: 2011/06/29(水) 22:02:15.25
ほむら「・・・ちょっと鏡も借りちゃおうかしら」

ほむら「あ、いけない。リボンがずれてる・・・」キュッキュッ

ほむら「風が強いといつもこうだものね・・・」ハァ

ほむら「・・・これでよし」



ほむら「マミ先輩、私帰ります」

マミ「分かったわ。今日はお疲れ様」

さやか「ほむらー!見てろよー!絶対にうまいお茶入れるからなー!」

ほむら「まぁ、頑張りなさい」

杏子「んじゃ、気を付けて帰れよー」

ほむら「ええ」

ほむら「お邪魔しました」

53: 2011/06/29(水) 22:06:02.05
ほむら(今日の魔獣も強力だった・・・)

ほむら(明日からまた気を引き締めないと・・・!)




たっくん「~♪」

ほむら「?」

ほむら(何を書いてるのかしら・・・?)

たっくん「ん?えへぇ」

たっくん「まろかぁ!まろかぁ!」

ほむら「まどか・・・?」

たっくん「まろかぁ!」スッ

まどパパ「こら!ダメじゃないかたつや!女の子の髪を引っ張るなんて!」

まどママ「すみません、大丈夫でしたか・・・?」

ほむら「いえ、こちらこそお邪魔してしまって」

54: 2011/06/29(水) 22:10:00.97
たっくん「まろかぁ!まろかぁ!」

まどパパ「はいはい、たつや、あそこに遊びに行こうか!」

たっくん「まろかぁ~!」



まどママ「まぁ、その・・・あの子が一人遊びするときの見えないお友達、ってやつ?」

まどママ「こどものころにはよくあることなんだけどね」

ほむら「・・・ええ、そうですね」

まどママ「まどかってさ、貴方も知ってるの?」

まどママ「アニメか何かのキャラとか?」

ほむら「さぁ、どうだったか・・・聞き覚えがあるような、ないような・・・」

まどママ「そっかぁ・・・。私もたつやと一緒に見たのかなぁ」

まどママ「たまにね、すっごく懐かしい響きだなって思うことがあるんだよね」

まどママ「まどか・・・」

ほむら「・・・そうですか」

58: 2011/06/29(水) 22:13:45.63
まどママ「お、そのリボンすっごく可愛いね!あたしの好みにド直球だわ!」

まどママ「ちょっとびっくりしたくらい!」

ほむら「そう、ですか・・・よければ、差し上げましょうか?」

まどママ「あはははは!!こんなおばさんには似合わないって!」

まどママ「まぁ、娘とかいたら着けさせたかもしれないねぇ」

ほむら「・・・・・」




まどパパ「おーい!そろそろ帰ろうかー!」

まどママ「うん、分かったー!」

まどママ「いやー、なんか悪いね。話しこんじゃって」

ほむら「いえ、構いませんよ。私も楽しかったですし」ニコッ

たっくん「」タッタッタッ

たっくん「まろかぁ!」ニコッ

59: 2011/06/29(水) 22:17:55.44
ほむら「・・・?」

まどママ「あーまさか、たつやこのお姉ちゃんに惚れたかぁー?」

まどパパ「アハハハハ!たつやがこの年で女の子に興味持つなんて!」

まどママ「まぁ、美人さんだから仕方ないか!!」

ほむら「いえいえそんな・・・」カァァァァ

まどママ「照れない照れない!」

まどパパ「またたつやを見かけたときは遊んでくれないかな?」

ほむら「ええ、もちろん」ニコッ

たっくん「まろかぁ!まろかぁ!」

ほむら「それじゃ、私はこれで」ペコッ

ほむら「たつやくん、またね」ニコッ

62: 2011/06/29(水) 22:20:31.07
たっくん「・・・」

たっくん(ほむらちゃん・・・)

たっくん(私のこと、忘れちゃったの・・・?)

たっくん(リボン、大事にしてくれているのに・・・)

たっくん(どうして・・・?)

まどママ「たつやー、ほら帰るよー!」

たっくん「・・・」

___________________________

QB「まどか、これで君の人生は始まりも終わりもなくなった」

QB「この世界に生きた証も、その記憶も、もう何処にも残されていない」

QB「君という存在は、一つ上の領域にシフトしてただの概念に成り果ててしまった」

QB「君はもう、この宇宙の一員ではなくなってしまった」

63: 2011/06/29(水) 22:23:54.60
ほむら「そんなこんな終わり方・・・・!!」

ほむら「これであの子は報われるというの・・・!?」

まどか「心配しないで、ほむらちゃん」

ほむら「・・・!まどか・・・!」

まどか「ほむらちゃんは、いくつもの時間で私のために頑張ってくれた」

まどか「何度も傷だらけになりながら、それでも私のために・・・」

まどか「ずっと気づけなくて、ごめん」

まどか「ごめんね・・・」

65: 2011/06/29(水) 22:26:33.18
ほむら「・・・・!」

まどか「今の私になって、ようやく知ることができた」

まどか「私には、こんなにも大切な友達がいてくれたんだ、って」

まどか「だから嬉しいよ」

まどか「ほむらちゃん、ありがとう」

まどか「貴方は私の、最高の友達だったんだね」

ほむら「でもっ・・・!貴方は大好きな人たちに会うことができなくなってしまう・・・!」

ほむら「私はあなたのことを覚えてないかもしれない・・・!」

66: 2011/06/29(水) 22:30:06.82
まどか「ううん、諦めるのはまだ早いよ」

まどか「ほむらちゃんはこんな場所までついてきてくれたんだもん」

まどか「だからもしかしたら・・・」

まどか「私のこと、忘れないでいてくれるかも」

まどか「大丈夫、きっと大丈夫。信じようよ」

ほむら「まどか・・・」

まどか「だって魔法少女はさ、夢と希望を叶えるんだから・・・・!」

まどか「きっとほんの少しなら、奇跡が起こるかもしれないでしょ?」



ほむら「ダメ!行かないで、まどか!」

まどか「ごめんね、私、みんなを迎えに行かないと」

まどか「またきっと会えるはずだから、それまで・・・じゃあね」

_________________________________

69: 2011/06/29(水) 22:38:28.66
たっくん(ほむらちゃん・・・本当に私のことを忘れてしまったんだ・・・)

たっくん(もう、本当に誰も私のことを・・・)

たっくん(そうか・・・そうだよね・・・)

たっくん(私が魔法少女たちの夢と希望そのものになったんだもの・・・)

たっくん(私に希望なんて残されてないんだ・・・)

たっくん(もう、あの日々には戻れない)

たっくん(私は概念なんかじゃない。ただの人間臭い思念だったんだ・・・)

たっくん(もう、たっくんにこの体を返さないと・・・)

たっくん(たっくん・・・とても可愛かったよ・・・)

たっくん(お父さん、お母さん、本当にありがとう・・・)

たっくん(さやかちゃん、仁美ちゃん、マミさん、杏子ちゃん、キュゥべえ・・・)

たっくん(・・・ほむらちゃん)

たっくん(みんな、みんな・・・さようなら・・・)

71: 2011/06/29(水) 22:43:50.49
まどママ「こらたつや!何してるの!?」

まどパパ「さっきからぼーっとして・・・ど、どうしたたつや?」

まどママ「・・・?さっき怪我でもした?」

まどパパ「いや、そんなはずはないんだけど・・・」

まどママ「とにかく、ハンカチハンカチ!」

まどママ「涙をぬぐってあげて!」

まどパパ「そうだね・・・たつや、どうした?お腹でも痛いかい?」

たっくん「・・・?」

たっくん「・・・おなかすいたぁ!!」ニコニコ

たっくん「おなひゃすいたぁ!」フンスフンス

パパママ「・・・・?」

72: 2011/06/29(水) 22:47:08.70
ほむら(ん?さやかからメール・・・)

さやか『美味しいお茶できたぜ!マミさんも杏子も卒倒!!』

ほむら「・・・仕方ないわね、一回家に荷物を置いて、戻るとしましょう・・・」

ほむら「そして看病してあげないと・・・」

ほむら「はぁ・・・武器を調達しに行こうと思ったのに・・・」




ほむら「ふぅ・・・」

ほむら(さてと・・・少し準備をしてから行こうかしら)

74: 2011/06/29(水) 22:51:41.93
ほむら(あ・・・このリボン、もうかなりくたびれてるわね・・・)

ほむら(洗濯してもだめだろうし、捨てて新しいリボンに付け替えようかしら)シュルシュル ポイッ

ほむら(よし、二本目の新しい黄色リボン)

ほむら(あと、救急箱も一応持っていこうかしら・・・)

ほむら(はぁ・・・まさかこれでお泊りになんてならないでしょうね・・・)

















まどか「さみしいよ、ほむらちゃん」

おしまい

75: 2011/06/29(水) 22:53:47.04
奇跡も、魔法も、無いのかよ…

76: 2011/06/29(水) 22:53:56.76
終わりか……
乙っちまどまど……

92: 2011/06/29(水) 23:34:55.33
やばい、まどかをこんな目に合わせたからバチが当たったわ
ゴキブリ出たわクソが
何とか倒したけど

引用元: まどか「私がいなくなった世界」