1: 2013/06/04(火) 17:12:55.94 ID:MnciAIrn0
雪ノ下「……え、ええ。なんだか疲れているようね」

由比ヶ浜「へー。ヒッキー、教室じゃいつも寝てるけど、部室で寝てるとこ見るのは初めてだ~」

雪ノ下「……そうね、私も初めてだわ。……あの、由比ヶ浜さん。あまり近寄らない方が」

由比ヶ浜「へ? ああ、そっか。起こしちゃ可哀想だもんね」

雪ノ下「え、ええ、そう……」

由比ヶ浜「? ……ヒッキーって教室ではいつも机につっ伏して寝てるけど、こんな風に仰向けに寝てるの初めて見るなー」

雪ノ下「そ、そう? ……あの、あまり見るのもよした方がいいと思うのだけれど」

由比ヶ浜「ちょっとならヒッキーだって許してくれるよー! こんな安心して寝てるんだもん。……ヒッキーも奉仕部なら落ち着けるんだね」

雪ノ下「どうかしらね……落ち着かれ過ぎても困るのだけれど」

由比ヶ浜「? まあ、確かにこんなぐでっと寝てるのは、ちょっとおじさんくさ」

由比ヶ浜「あ……」

雪ノ下「…………」

由比ヶ浜「…………」

6: 2013/06/04(火) 17:16:54.06
ソソソソソ ガコ スト(座り

雪ノ下「…………」

由比ヶ浜「……ひ、ヒッキー、ポケットに携帯でも入れてるのかな~」

雪ノ下「……彼の携帯はスマートフォンでしょ。あんな膨らみ方はしないと思うわ」

由比ヶ浜「だ、だよねー……」

由比ヶ浜「じゃ、じゃあペン! あ、いや……マッキーとか!」

雪ノ下「そんなもの入れておく意味がわからないわ……」

由比ヶ浜「うん……」

雪ノ下「…………」

由比ヶ浜「…………」

11: 2013/06/04(火) 17:19:54.34
雪ノ下「……生理現象なのでしょう」

雪ノ下「その……朝にはよくそうなると聞くし、疲れていてもなるらしいから」

由比ヶ浜「うん、そうかも……」

雪ノ下「…………」

由比ヶ浜「……なんか、かけてあげた方がいいかな?」

雪ノ下「……この部屋に毛布の類は置いていないわ。あってもまだそれほど寒いというほどではないし……」

15: 2013/06/04(火) 17:25:08.08
由比ヶ浜「うーん。じゃあ……、もう先に帰っちゃおっか?」

雪ノ下「まだ下校時刻でもないのに、起こしもせず先に帰ってしまうのは不自然ではないかしら?」

由比ヶ浜「寝てたから起こさないでおいたって言えば大丈夫じゃない?」

雪ノ下「部活を始めて帰るにはまだ早いし、普段と違うことをしたら変に勘ぐられるかもしれないわ」

雪ノ下「……それに、もし私たちが居ない間に依頼人が来て、こんな状態のこの男を見られたら奉仕部の面子に関わるわ」

由比ヶ浜「あー、それは確かに……ヒッキーも知らない人にそんなの見られるのは嫌だろうしね」

雪ノ下「どうしたものかしら……」

18: 2013/06/04(火) 17:28:27.91
由比ヶ浜「……ほっといたら元に戻ったりしないのかな?」

雪ノ下「……どうかしら。一度なってしまったら、その…………だ、出さないと駄目なんじゃ……」

由比ヶ浜「あ、う、うん……」

雪ノ下「…………」

由比ヶ浜「…………」

由比ヶ浜「……ヒッキー、溜まってた? のかな……」

雪ノ下「さぁ……。そんなこと知りたくもないわね」

24: 2013/06/04(火) 17:31:01.93
由比ヶ浜「う、うん……。でも、家には小町ちゃんも居るし、……あんまり出来ないんじゃないかな」

雪ノ下「出来ない……?」

由比ヶ浜「あ、えっと……その、そういう」

雪ノ下「……あっ」

由比ヶ浜「う、うん……」

雪ノ下「…………」

34: 2013/06/04(火) 17:37:27.59
由比ヶ浜「……ヒッキーもそういうことしてるのかな」

雪ノ下「……してる、のではないかしら。男子高校生のほとんどはしているらしいから」

由比ヶ浜「うぇ……でも、あんなパンパンになるんじゃ仕方ないのかなぁ。見てるだけできつそうだし」

雪ノ下「……待って。さっきまであんなに張っていたかしら?」

由比ヶ浜「え? あ、あれ!? 嘘、さっきより大っきくなってる?」

雪ノ下「…………実はもう起きてるんじゃない?」

由比ヶ浜「…………ヒッキー?」



ムクッ

38: 2013/06/04(火) 17:40:47.78
由比ヶ浜「ひっ!?」

雪ノ下「……!」

八幡「…………正解はだな」

八幡「……気付いてないふりをしつつ、ちょっとずつ大きな音を出して起こして本人にどうにかさせる、だったんだよ」

雪ノ下「……あなたいつから起きていたの?」

八幡「ついさっきだよ……本当に」

46: 2013/06/04(火) 17:45:09.27
由比ヶ浜「なんでそんなことになってたの……?」

八幡「いや、それはもう、俺にもわからないのだが……。時々、無意味にこうなるんだよ。数学の時間とかな」

雪ノ下「なぜ数学の時間にそんなことに……?」

八幡「だから知らん。けど、数学の時間の後だるそうに机に手付いて、前かがみで礼してる奴は大半がこうなってると思っていいな」

由比ヶ浜「うへぇ……、なんか嫌なこと聞いた……」

ガララッ

雪ノ下「待ちなさい。どこへ行くつもり?」

八幡「……ちょっと歩いてくるだけだよ。心配しなくても、こんなの出さなくても元に戻るから」

雪ノ下「ッ!」

50: 2013/06/04(火) 17:47:20.76
八幡「……じゃあな」

由比ヶ浜「待って、ヒッキー!」

八幡「……あ?」

由比ヶ浜「……また、戻ってくるよね?」

八幡「……ふっ、当たり前だろ」

由比ヶ浜「……う、うん」

ガララッ

八幡(…………鞄を取りにな)

52: 2013/06/04(火) 17:48:25.45
由比ヶ浜『……その日を境に、ヒッキーが奉仕部へ姿を見せることはなくなりました』

由比ヶ浜『ヒッキーは、また居場所をなくしちゃったのかな……。勃起のために』





おわり

53: 2013/06/04(火) 17:48:52.64
おい

54: 2013/06/04(火) 17:48:58.53
ごめん

55: 2013/06/04(火) 17:49:06.21
鞄はどうなったんだ…

62: 2013/06/04(火) 17:50:54.22
途中でよくわからんくなってしまった

93: 2013/06/04(火) 18:56:37.37
由比ヶ浜「……そっか、ヒッキーあんまりそういうこと出来ないんだ…」

由比ヶ浜「……………」

由比ヶ浜「……可哀想だし、スッキリさせてあげたいな」

雪ノ下「…………由比ヶ浜さん」

由比ヶ浜「だ、だって同じ奉仕部の仲間だし、ね、ゆきのんもそう思わない!?」

雪ノ下「あなたどうかしてるんじゃないかしら。正気とは思えないわね」

由比ヶ浜「……だ、だよね~!冗談だって冗談!あははは」

雪ノ下「そういうことをするなら、せめて戸締りくらいはしておかなければね」

雪ノ下「いつ平塚先生が入ってくるかも分からないのだし」ガチャ

由比ヶ浜「あははは……へ?」

雪ノ下「…鍵は閉めたわ。いつでも初めてもらって結構よ」

由比ヶ浜「え、ええええええええ!?」

94: 2013/06/04(火) 18:57:29.47
由比ヶ浜「私だけ!?ゆきのんは!?」

雪ノ下「……私はいつも通り読書をしているから、私のことは気にしないで頂戴」

由比ヶ浜「そ、そんな……」

雪ノ下「大丈夫よ由比ヶ浜さん、あなたならきっとうまくできるわ。全く根拠はないけれど」

由比ヶ浜「ゆきのんも一緒にやろうよ!!」

雪ノ下「嫌よ。なんで私が比企谷くんのためになんて」

由比ヶ浜「じゃ、じゃあ、見てるだけでいいから!」

雪ノ下「…………」

由比ヶ浜「お、お願い!ゆきのん!」

雪ノ下「…………はぁ全く、仕方ないわね」

由比ヶ浜「やった!ありがとゆきのん!」

137: 2013/06/04(火) 22:29:47.34
結衣「やっはろー!二人とも」

雪乃「こんにちは由比ヶ浜さん」

結衣「あっ!ゆきのん!やっはろー」

雪乃「それはもういいのだけれど少し静かにした方がいいわ」

結衣「?どったのゆきのん」

雪乃「アレ」

結衣「アレ?」

138: 2013/06/04(火) 22:34:49.93
結衣「あれ?ヒッキーどったの?」

雪乃「部室に来て10分した辺りで眠ってしまったのよ」

結衣「そっかーお疲れモードなのかなー?」

雪乃「さぁ?それは分からないけれど今日は依頼もなさそうだしそっとしておきましょう」

結衣「えへへ!やっぱりゆきのん優しい」

雪乃「馬鹿ね」

142: 2013/06/04(火) 22:43:45.12
結衣「こーしてみてると格好いいのにね…」

雪乃「そうね」ペラペラ

結衣「あれ?今日は認めるんだ、珍しい」

雪乃「その男に聞かれたらまたあることないことで突っかかって来そうね、気の迷いよ撤回するわ」

結衣「あはは…」

結衣「……えへへ」

雪乃「……」ペラ

143: 2013/06/04(火) 22:46:43.52
結衣「ほっぺたとか触ったら起きるかな?」

雪乃「起きて騒がしくなることだけわしないでちょうだいね」

結衣「そんなことしないってば」

結衣「…ぷにぷに」

八幡「…ん…」

結衣「お、反応あった」

雪乃「……」

結衣「それ、ぷにぷに」

八幡「んん…やめろ小町ぃ…」

144: 2013/06/04(火) 22:52:14.86
雪乃「…寝言で妹の名前を呼ぶなんてとんだシスコンね、この男」

結衣「家でも小町ちゃんにこんな風にいじられてるのかもね~」

八幡「……」スゥ…スゥ…

結衣「…なんだかちょっと可愛いかも」

雪乃「由比ヶ浜さん…正気…?」

結衣「わぁ~!かもってだけだから!ほらなんていうか?アレじゃん?」

結衣「なんていうかさ!ヒッキー割と弱いところみせてくんないとうか?そういうとこ顔に出したりしないし?」

結衣「何て言うんだろ?えーっと」

146: 2013/06/04(火) 22:58:33.02
結衣「もうちょっと頼ってほしいというかさ…」

雪乃「言葉の意味もチョイスの仕方も訳が分からないわね」

結衣「うぅ…」

雪乃「まぁ…気持ちは分からなくないわ……」

結衣「そう、だったらいいな…」

八幡「と…」

結衣「?」

148: 2013/06/04(火) 22:59:58.46
  






八幡「戸塚……そこは……ダメだ……」








   

149: 2013/06/04(火) 23:00:35.12
  






結衣「  」






 

150: 2013/06/04(火) 23:01:03.77
 






雪乃「 」








 

152: 2013/06/04(火) 23:01:53.30
わろた

155: 2013/06/04(火) 23:06:29.78
雪乃「……は?」

結衣「 」

雪乃「由比ヶ浜さん?」

結衣「さいちゃんとどんな関係なの!?」

雪乃「由比ヶ浜さん!?」

結衣「いや、確かにさいちゃんは男の子っぽくないというかさ?可愛いよ?」

結衣「あれ?もしかしてあたしより可愛いんじゃ?」

雪乃「由比ヶ浜さん!!?」

157: 2013/06/04(火) 23:10:58.63
結衣「ヒッキー!あたしじゃダメ?ヒッキー!!」ユサユサ!

雪乃「由比ヶ浜さん!落ち着きなさい!」

結衣「ヒッギーーー!ごだえでよぉ!」ポロポロ

雪乃(訳がわからないわ!?何がどうなってこんなことになるのよ!)

結衣「答えてよぉ!」ユサユサ

結衣「わっ…」ガタ!

雪乃「危ないわ!」

ガタン!

159: 2013/06/04(火) 23:16:07.11
雪乃「由比ヶ浜さん!怪我はない?」

結衣「あいたたた…」

八幡「……」スゥ…スゥ…

雪乃「全く…貴女は…」

結衣「良かった…ヒッキーも怪我無さそう…」

160: 2013/06/04(火) 23:20:03.88
雪乃「それにしても比企谷君はこんな状況でも寝ていられるなんてある意味才能ね」

結衣「よっぽど疲れてたのかな…」

八幡「……」スゥ…スゥ…

…………………………

八幡(残念ながらこういうラブコメトラップには存外俺も慣れてきていた)

八幡(勿論起きていない筈もないのだ)

八幡(だが起きるわけにはいかない)

162: 2013/06/04(火) 23:25:13.11
八幡(そう、簡単に整理しようじゃないか)

八幡(俺は昨日帰り際に材木座に会った)

八幡(いつも通り書いた小説の感想が欲しいということである)

八幡(なんの気の迷い?か今回の小説の内容がいつもの厨二から遠くかけ離れていたので少し興味を持ってしまったのが運のつき)

八幡(というか内容がラブコメだった)

八幡(ヒロインの設定がどうみても戸塚だった)

八幡(ヒロインの設定がどうみても戸塚だった)

八幡(二回いったのは特に重要じゃない)

八幡(いや、嘘じゃないよ?ほんとほんと)

165: 2013/06/04(火) 23:32:04.47
八幡(まぁそんなこんなで徹夜してしまったが流石に授業を受けないわけにもいかないのでそこまではしっかり覚えている)

八幡(終業後なにもないにせよ、部室に行かなければ後日部長様のお熱い追及にさらされるかも知れないのでそそくさと部室へ向かう)

八幡(いや、実際は雪ノ下はそこまで俺に興味は持ってないだろうから行かなくても何も言われないだろうな…)

八幡(泣いてない、これは汗!)

八幡(そんなこんなで部室に着いた俺だがここで力尽きてしまったらしい)

166: 2013/06/04(火) 23:37:30.48
八幡(起きて最初に眼前に現れたのは肌色の山だった)

八幡(というか胸の谷間だった)

八幡(ガハマさん無防備過ぎるだろ!!)

八幡(椅子ごと由比ヶ浜が押し倒してきたらしい、とんだ事故だぜやれやれ)

八幡(つうか怪我ないじゃねぇよ!後頭部がめちゃくちゃ痛いんですが!)

170: 2013/06/04(火) 23:43:52.57
八幡(そこまではまぁいいとしよう)

八幡(「痛ェ何が…」そう言って起きればいいだけなのだ)

八幡(というかいつまで乗っかってんの?意識しちゃうだろ!)

八幡(まずその乱れた胸元をどうにかしろ!)

八幡(というか)

八幡(不覚にも勃起していた)

八幡(不覚にも不覚にもだから)

八幡(ネオキダカラシカタナイネー)

八幡(それが今俺の起きることのできない理由である)

八幡(気付かれたら社会的に雪ノ下に消されるのかな…こわい)

172: 2013/06/04(火) 23:49:30.65
雪乃「で?由比ヶ浜さんはいつまでそうやってるつもり?」

結衣「え?何ゆきのん?」

雪乃「相変わらず自分の事は見えてないようね」

結衣「おー…お?」

雪乃「はやく退いた方がいいわ、まさしくビッチのようよ」

結衣「わ、わー!ちが、違うから!」

雪乃「そう、まぁ怪我もないしいいわ」

174: 2013/06/04(火) 23:54:39.71
結衣「あはは…ヒッキーはどうしよう」

雪乃「どうせ寝てるんだしそのままでもいいんじゃない」

結衣「ゆきのんつめたーい」

雪乃「そう」

結衣「私一人でも持ち上がるかなぁ…」

雪乃「……」

176: 2013/06/05(水) 00:00:22.35
八幡(…起きるならこの一瞬を逃すわけに…  結衣「ん?アレなんだろう」

雪乃「どうかしたの?」

結衣「ほらヒッキーのポケットのとこ」トコトコ
八幡(まてまてまてまてェ)


雪乃「?財布かなにかいれてるん…で…しょ…?」

結衣「そっかー、落としたら大変だからちゃんとしまい直して…」ソッ

雪乃「 」

177: 2013/06/05(水) 00:01:17.83
 



グニッ




 

179: 2013/06/05(水) 00:05:17.71
八幡(神様、由比ヶ浜の事をビOチだと言ったことここに懺悔させていただきたい)

八幡(女子力だのなんだの言っていた癖になぜそこまで頭が回らない…)

八幡(その距離まで寄ったら膨らんでるのがポケット付近ではないのは分かっただろう!)

八幡(いや、そんなことはどうでもいいのである)

八幡(今俺がいうべき事はこう言うこと葉ではない…)

180: 2013/06/05(水) 00:08:37.53
八幡「痛い!凄い痛い!!!」

結衣「…グニッってした…」

雪乃「 」

結衣「グニッってしたよゆきのん!」

雪乃「話を振らないで寄らないで触れないで!」

結衣「いやぁああああ!」

八幡(叫びたいのはこっちだよ痴女め)

183: 2013/06/05(水) 00:14:11.00
結衣「ゆきのん~」グスグス

雪乃「わ、私帰るわ!貴女たちも解散よ!」

結衣「私も帰る~」グスグス

八幡(雪ノ下がこのようなこと形で部室を去るのは初めての事である)

八幡(つまり俺の勝利か、やったぜ)

八幡(これは嬉し涙だから決して痛みで泣いてるわけではないので悪しからず)

八幡「イテェな畜生…」

ガラッ

静「比企谷?今雪ノ下達が慌てた様子で飛び出してったんだがゴキでも出たか?」

184: 2013/06/05(水) 00:16:52.15
 



八幡(やはり俺の人生は間違っている)




 

185: 2013/06/05(水) 00:17:07.88
終わりってことにしよう

引用元: ガララッ 由比ヶ浜「やっはろ~! ……あれ、ヒッキー寝てる?」