1: 2010/11/10(水) 00:23:52.40
純「お願いっ!うちの猫預かって!」

梓「……また?」

純「急に用事出来ちゃってさ、頼める人他にいなくて…
…」

梓「楽器屋にでも行こうかと思ってたんだけど……」

純「そこをなんとか!今度おごるからっ!」

梓「……」

純「ケーキでもドーナツでも!ね?」

3: 2010/11/10(水) 00:30:10.07
梓「はあ……いいよ、じゃあ」

純「ありがと~……恩にきるよ!やっぱり持つべきもの
は親友だよね!」

梓「ほんと調子いいんだから」

純「まあまあ、梓もうちの猫に会いたいでしょ?」

梓「いや、まあ……うん……可愛いから、ね」

純「ペットは飼い主に似るって言うからね~」

6: 2010/11/10(水) 00:37:31.85
梓「純のお母さんキレイだもんね」

純「いやいや、飼い主わたしだから」

梓「飼い主だって思われてないんじゃない?」

純「それはない!……はず」

梓「飼い主のことを召し使いみたいに思ってる猫、よく
いるらしいし」

純「なんですと?!……はあ……身の回りのお世話きち
んとしてあげてるのに……」

7: 2010/11/10(水) 00:41:54.96
梓「純って案外尽くすタイプなんだね」

純「飼い主だから当然っ あ、明後日の夕方には迎えに行くから」

梓「え、何、一泊?」

純「このとーりっ!一生のお願い!」

梓「はあ……わかったよ……」

純「えへへ サンキュー、梓」

8: 2010/11/10(水) 00:46:05.26

――――――――
―――――

純「それじゃあ、よろしくお願いします これ、ご飯ね」

梓「はいはい」

純「じゃあねーいい子にしてるんだよー」ナデナデ

純「明日また連絡するから、じゃね」

梓「はいはい」

梓「……」

梓「ふう……」

梓「さて、と……お家入ろっか」

10: 2010/11/10(水) 00:52:15.47
梓「ふんふーん」

猫「にゃー」

梓(二回目だから、前より気が楽だな……)ナデナデ

梓(もう毛玉吐かれても冷静に対処できるし……たぶん)

猫「」ゴロゴロ

梓「うふふ……可愛いなぁ」

11: 2010/11/10(水) 00:59:04.79
梓(でも、毛玉吐くのってなんか可哀想……つらそうだし……)

梓「」ナデナデ

猫「」ゴロゴロ

梓「……あーずにゃん2号ー」

猫「にゃーん」

梓「うふふ」ナデナデ

梓「……どうにかしてあげられないかな……?」

13: 2010/11/10(水) 01:05:13.75
猫「」ペロペロ

梓「あ……だめだよ、舐めちゃ」

猫「にゃー」

梓(猫って自分の身体をペロペロするから、毛玉吐いちゃうんだよね)

猫「」ペロペロ

梓「あ……また……」

14: 2010/11/10(水) 01:12:21.90
梓(仕方ない、のかな……?でも、このままだと吐いちゃうだろうし……)

梓「……」

梓「あ」

梓「そうだ……それなら……!」ガバッ

猫「にゃー」ゴロン

梓「わたしが……ペロペロしてやるです……!」ペロペロ

15: 2010/11/10(水) 01:18:08.06
梓(わたしが2号の代わりに舐めてあげれば……)

梓(これでペロペロもできるし、毛玉も吐かない……)ペロペロ

梓「これこそが……」

梓「あずにゃんのあずにゃんによるあずにゃんのためのペロペロです!」ペロペロ

猫「にゃー、にゃー」

梓「気持ちいい……のかな?……わかんないや」ペロペロ

梓「まあ、これで毛玉の心配はないはず……」

17: 2010/11/10(水) 01:26:10.69
梓「」ペロペロ

梓「……ふう」

梓「全身舐めつくしたし……もうそろそろいいかな?」

猫「にゃーん」

梓「これで大丈夫だよね……?あずにゃん2号」ナデナデ

猫「にゃーん」

梓「うふふ……」

梓「あ、そうだ……猫じゃらしもってきて遊んであげよっと」

18: 2010/11/10(水) 01:33:21.14

――――――――
―――――

純「一日お世話になりましたー、ありがとね」

梓「夕方って言ってたのに、もう夜じゃん……」

純「ま、まあ、夕方も夜も同じでしょ!とにかく、助かったよ」

純「お前もいい子にしてたかー?よしよし」

梓「……」

20: 2010/11/10(水) 01:39:58.53
純「それじゃ、行くね 梓もこの子に会いたくなったらいつでも家においでよ」

梓「え?あ……ああ、うん、今度ね」

純「また明日、学校でねー」

梓「うん、ばいばい」

梓「ふう……」

梓(今回は毛玉も大丈夫だったし、上手に預かれたかな……)

梓「……ふふっ」

21: 2010/11/10(水) 01:46:20.80

――――――――
―――――

ガチャ

梓「こんにちはー……って、あれ」

梓「まだ誰も来てないのかな」

梓「……」

梓「練習してようかな……」

梓「」ジャカジャカ

22: 2010/11/10(水) 01:51:06.79
ガチャ

梓「あ」

唯「一番のり~……って、あずにゃ……!」

梓「唯先輩、こんにちは」

唯「あずにゃん!」ガバッ

梓「わわっ」

23: 2010/11/10(水) 01:56:25.65
唯「あずにゃんあずにゃ~ん」ギュー

梓「ど、どうしたんですか唯先輩?」

唯「えへへ……」

ペロッ

梓「ひゃあっ?!」

唯「あずにゃ~ん」ペロペロ

梓「ちょ、ちょっと……唯先輩……」

24: 2010/11/10(水) 02:00:19.45
唯「」ペロペロ

梓「や、やめてください!ふざけすぎですよ!」

唯「あ~ずにゃんっ」ペロペロ

梓「ひうんっ!」ビクッ

唯「えへへ~」

梓「ゆ、唯先輩……いい加減に……」

25: 2010/11/10(水) 02:05:22.33
ガチャ

律「……でさー、そしたら澪のやつが……」

紬「うんうんっ」

澪「り、律!もうその話はいいだろ!」

梓「あ、せ、先輩方!助けてください!」

律「よーっす……って、唯?!なにして……!」

梓「は、早く唯先輩をなんとかしてください!お願いします!」

26: 2010/11/10(水) 02:11:04.04
澪「……」

紬「……」

唯「あずにゃ~ん」ペロペロ

梓「澪先輩もムギ先輩も!……って、先輩方?」

律「……梓」ガシッ

梓「え?え?律先輩?」

律「」ペロッ

梓「っ?!」ビクッ

27: 2010/11/10(水) 02:15:27.39
澪「梓……」

紬「梓ちゃん……」

ペロッ

梓「にゃあっ?!」

澪「あ~ずさ~」ペロペロ

紬「うふふ」ペロペロ

梓「な……やっ……」ビクッ

梓「先輩方まで……ふざけない、で、ください……!」

28: 2010/11/10(水) 02:21:17.73
唯「」ペロペロ

梓「ほ、本気で怒りますよ……!」

律「」ペロペロ

梓「は、話を聞いてください!」

澪「」ペロペロ

梓「ひゃっ?!……も、もう!」

紬「」ペロペロ

29: 2010/11/10(水) 02:26:13.41
梓(先輩方、まるで何かにとりつかれたみたいに……)

ペロペロ

梓「ひゃんっ!」ビクッ

梓「と、とにかく一旦逃げるです!」ドンッ

唯「?!」

ガチャ バタン

梓「はあっ……はあっ……」

31: 2010/11/10(水) 02:32:06.29
梓「な、なんとか準備室に逃げ込めたけど……」

唯『あ~ず~にゃ~ん』ドンドン

梓「うわああ……出られないよ……」

梓「どうして、こんなことに……」

梓「……」

梓「……いや、まさか」

梓「もしかして……」

梓「あずにゃん……2号……?」

32: 2010/11/10(水) 02:38:10.97
梓「わたしが2号をペロペロしちゃったから……?」

梓「2号……怒っちゃったのかな……?」

梓「……」

梓「猫が人にとりつくって良く聞くし、不思議な逸話もたくさんあるし……」

梓「信じられないけど……他に原因が見当たらないし……」

梓「ど、どうしよう!謝ったら許してくれるかな……?」

33: 2010/11/10(水) 02:45:26.48
梓「とにかく……2号に会ってみて……」

梓「そうだ、電話!」

ピッピッ

プルルルル

ガチャ

梓「もしもし、純?」

純『どした?』

梓「今すぐあずにゃん2号……じゃなくて、猫に会いたいんだけど!」

35: 2010/11/10(水) 02:51:02.75
純『今日?まあ、いいけど……部活終わったら家くる?』

梓「部活終わったらじゃなくて今すぐ!らいとなう!」

純『は?いや、部活中だし……』

梓「緊急事態なの!頼みます!一生のお願い!」

純『えー……』

梓「ほんとのほんとに困ってるの!ねえ、お願い!」

純『わ、わかったよ……』

梓「ありがとう!じゃあ玄関で待ってて!」ガチャ

36: 2010/11/10(水) 02:57:35.97
梓「よし……あとは部室から脱出するだけ……」

澪『あ~ずさ~』ドンドン

梓「どうやって出ようかな……ん?」

梓「着ぐるみ……これ着れば、わたしだって気づかれないんじゃ……」

紬『あずさちゃ~ん』ドンドン

梓「先輩方はおかしくなってるし、もしかしたらいけるかも……!」

梓「……」

37: 2010/11/10(水) 03:02:02.07
ガチャ

律「あ~ずさ~!……?」

梓「……」

唯「あずにゃん?」

梓「」スタスタ

紬「あずさちゃ~ん?」バタバタ

澪「あずさ~」バタバタ

39: 2010/11/10(水) 03:07:20.41
梓「」スタスタ

ガチャ バタン

梓「ふう……」ヌギヌギ

梓「……」

梓「びっくりするほど上手くいった……」

梓「さて、と……急がなきゃ……」

41: 2010/11/10(水) 03:11:39.87
梓「おーい」

純「あ、梓!」

梓「ごめんね、急に……さ、早く行こう!」ダッ

純「あ、ちょ、ちょっと!」

梓「純!走って!」

純「もー!意味わかんないよ!」

42: 2010/11/10(水) 03:14:22.27

――――――――
―――――

梓「はあっ……ついた……」

純「ぜー……ぜー……」

梓「純、早くカギあけて!」

純「ちょ、ちょっと……はあっ……待って……」

梓「貸して!」バッ

ガチャガチャ

梓「よし!……2号!あずにゃん2号!」

43: 2010/11/10(水) 03:19:11.82
梓「いたっ!」

梓「2号!ごめんなさい!」バッ

純「はあっ……あ、梓……何土下座してるの……?」

梓「わたしのせいであずにゃん2号が怒って!それで先輩方にとりついて!」

純「い、意味わかんない……まあいいや、今飲み物もってくるね……」

梓「ほんとにごめんなさい!変なことしちゃって!」バッ

44: 2010/11/10(水) 03:23:40.06
猫「にゃー」ゴロン

梓「え……?」

猫「にゃー」

梓「あれ?もしかして……」

猫「」ペロペロ

梓「怒ってたんじゃなくて……ペロペロして欲しかったのかな……?」

猫「にゃーん」

梓「は、ははっ……そうだったんだ……」

46: 2010/11/10(水) 03:30:09.25
梓「も、もう……びっくりしちゃったよ……」

猫「……」

梓「はいはい」ペロッ

猫「」ゴロゴロ

梓「んっ……たまにペロペロしにきてあげるから、もうイタズラしないでよ?」

猫「にゃーん」

梓「えへへ、いい子いい子……」ペロペロ

純「お待たせー……って、な、何してんの?!」



END

47: 2010/11/10(水) 03:46:27.43
乙です

引用元: 梓「明日?まあ、一応暇だけど……」