1: 2015/05/20(水)12:06:11
男「何で」

女「面倒だから」

男「ちょっと立ってスプーンで粉入れてお湯入れたらいいだけじゃん」

女「だったらお前が入れろよ」

男「今、手が離せないんだよ」

女「あっそ」

2: 2015/05/20(水)12:08:31
男「どこ行くの」

女「トイレ」



女「おらよ」ドンッ

男「あ、入れてくれたんだ。ありがとう」

女「別に。お茶入れるついでに入れただけだから」

4: 2015/05/20(水)12:14:29
次の日

男友「おー、男じゃーん。お久ー」

男「久しぶりー。元気だった?」

男友「元気、元気」


男友「それじゃあ、そろそろ行くわ。じゃあな」

男「おう、バイバイ」

女「……ねえ」

男「なに?」

女「さっきの誰?」

男「高校の頃の友達」

女「ふーん」

女「……私以外の人と話すの止めてくれない?」

男「えっ」

女「まあ、そんなこと無理だから止めなくていいけど」

6: 2015/05/20(水)12:18:01
男「なあ、ゲームばっかしてないで遊びに行こうよ」

女「嫌。めんどう」

男「そんなこと言わずにさ。きっと楽しいよ?」

女「ふーん」

男「女の好きなところにも行くよ?」

女「で?」

男「行こう?」

女「一人で行ってこい」

8: 2015/05/20(水)12:21:44
女「行くよ」

男「……どこに?」

女「あ? 本屋だよ」

男「ああ、うん……何で行くの?」

女「お前が行こうとか言ったからだろ」

男「あー……そうだったね。行こうか」

女「行ってやるんだから本買えよ」

男「はいはい」

「」

9: 2015/05/20(水)12:26:57
――本屋

男「あ、買う本決まった?」

女「うん」

男「じゃあ、本貸して」

女「え、何で」

男「いや、買うから」

女「何で?」

男「女が買えって言ったから」

女「あんなの嘘に決まってるじゃん」

男「そ……そっか……」

11: 2015/05/20(水)12:30:20
女「何その顔。何か不満あるの?」

男「いや……うーん……」

女「言いたいことあるならハッキリ言って」

男「いや、ない」

女「何だよお前。本買わせてほしかったの?」

男「いや……」

女「……一人で読む本に金使うなら、二人で食べる昼飯に金使って」

男「あ、うん」

15: 2015/05/20(水)12:39:32
――帰り道

女「海行こうぜ」

男「え、何で急に?」

女「窓から見えたから」

男「そんな理由で……」

女「嫌ならいいよ」

男「いや、行こう」

女「え、いいの?」

男「うん。今帰っても夕飯まで暇だし」

女「そっか……」

16: 2015/05/20(水)12:44:12
――海

女「おー、海だー」

男「足場悪いから気を付けてねー」

女「おー」


男「足場に気を付けろって言ったじゃん」

女「いや、気を付けてたよ」

男「気を付けてたら膝まで濡れてない」

女「うぅ……ごめんよ……」

男「……怒ってないから顔あげて」

女「……ほんとに怒ってない?」

男「怒ってない」


17: 2015/05/20(水)12:58:47
男「で、何で濡れたの?」

女「……あげたかったから」

男「何を?」

女「貝殻」

男「誰に……」

女「……男に」

男「えっ」

女「……朝からツンツンしてごめん」

男「いや、それはいつものことだし……別にいいよ」

女「……私、あんな態度取るけどほんとは……」

男「そこから先は結婚したときに聞かせてもらう」

女「えっ……え、結婚するの?」

男「え、しないの?」

女「いや、する」

男「じゃあ今の言葉、二か月先まで頭の中に入れておいて」

女「ええっ……いや、それは無理」

男「ははっ。だろうね」


女「……好きだよ」

男「うん。俺も女のこと好きだよ」

18: 2015/05/20(水)12:59:30
お終い


引用元: 男「なあ、コーヒー入れてよ」 女「え、嫌だ」