2: 2011/12/16(金) 22:25:25.92
~マミホーム~

さやか「…えっ、まどか、今なんて…」

マミ「聞き間違いだと思いたいのだけど…」

まどか「言い間違いなんかじゃありません!私はほむらちゃんをお嫁さんに迎えたいんですよ!」

杏子「…正気か?」

まどか「ひどいよ杏子ちゃん!私は真剣に話をしてるのにさ!」

マミ「いきなり暁美さんを除いて相談したいことだあるっていったから何の事かと思ったけど」

さやか「まさかそんなディープな話だったなんてねぇ…」

4: 2011/12/16(金) 22:47:03.07
マミ「あの鹿目さん、こんなこと言うのも何なんだけど…それは本気なの?」

まどか「そうです!LOVEとかいてラブです!決してライクの方じゃありませんよ!」

さやか「まどかぁ、それはなんかの勘違いだって」

杏子「そうだな、まあ普通に考えれば変わってるよなぁ~」

まどか「みんなひどいよ!さやかちゃんたちなら分かってくれると思って思い切って相談したのに」

さやか「いやいや、だって嫁ってあれでしょ、ブライダルの方でしょ?アニメとかマンガとかのキャラに対するやつじゃないんだよね?」

まどか「当たり前じゃんさやかちゃん!!自分でこんなこと言うのも何なんだけど、そんな甘い気持ちじゃないんだよ?」

マミ「逆に鹿目さんが『ほむらちゃん萌え~!』って言ってる方がゾッとするわね」

杏子「それこそ理解しがたいわな…」


6: 2011/12/16(金) 23:14:35.17
まどか「もう、なんでみんなしてそう茶化していくんですか!」

マミ「ごめんなさいね鹿目さん。だってこういうこと言うのも何なんだけど、そういうのってマンガとかの世界だけのものだと思っていたから」

さやか「『あら、タイが曲がっていましてよ?』とかいうやつですよね。元ネタ知りませんけど」

杏子「なんなんだその会話は…」

まどか「…やっぱりおかしいですよね、こんな感情。私もおかしいとは思っているんですけど…」

杏子「そうか…?まあ好きになっちゃったらしょうがねーだろ」

まどか「杏子ちゃん、分かってくれるの!?」


7: 2011/12/16(金) 23:35:57.32
杏子「分かるっていうかさ…そういうもんって結局好きになったもんが負けみたいなもんなんだからさ、性別は別にしてもおかしくなんてねーんじゃないか?」

さやか「おお、杏子さんなかなか言いますねぇ~何か経験をもとにしてるんですか?」

杏子「…!うっせェ、なんでもねーよ!!それよりさやかの方がこういうこと分かるんじゃないのかよ!」

さやか「なんで怒鳴るのよ~けど私が好きだったのは男だし、まどかみたいな特別なのになるとちょっと…」

マミ「けど…好きっていう気持ちは止められなかったんでしょう?」

さやか「そりゃあまあ…そうですけど」

マミ「まだ私はそういう経験をしたことがないから分からないけど…ちょっと鹿目さんの気持ちを甘く考えていたわ。ごめんなさいね、不愉快な気持ちにさせってしまって」

まどか「いえ、マミさんそんな謝らないでください!!私はこうして相談できただけでもうれしいんですから!」

12: 2011/12/17(土) 22:17:13.38
マミ「…で、鹿目さん。いつ頃から暁美さんをそんな風に意識するようになったの?」

さやか「まあそこが一番気になるところだね」

杏子「まさか食パンくわえたほむらにぶつかって、パンツを見たとかじゃないだろうしな」

マミ「どんだけ典型的なパターンなのよ、それ…」

さやか「逆にそんなんだったら私は笑うわ」

まどか「だーかーら!みんなして~なんでそんな風に言うんですか!」

マミ「あら、つい悪ノリしちゃったわね~…それじゃあ改めてどうぞ」

13: 2011/12/17(土) 22:33:18.93
まどか「えっと、ほむらちゃんが転校して、クラスにきた時から気になっていたんです」

さやか「かなり早い段階だね~」

まどか「まあミステリアスで近寄りがたい感じではあったんですけど、なんかそこに魅か
れたというか…はじめはそんな感じでした」

杏子「魅かれてはいたけど、恋愛感情ってわけでもなかったのか」

まどか「うん、初めはそんな感情なんてなかったんだよ。ただ綺麗だな~と思ったぐらい
で」

さやか「私なんかは綺麗というか、いつもクールにふるまってどんだけお嬢様なんだよ!
って思ったけどね」

14: 2011/12/17(土) 23:17:55.50
マミ「けど普段の暁美さんはそんな感じよね。…それで、そのあと魔法少女としての彼女
も知った…と」

さやか「とはいっても初めの時の印象は正直最悪でしたけどね」

マミ「確か、弱っていたキュウベェを一気に殺そうとしてたのよね?」

さやか「大体その通りです、まあその時はまだほむらの事情も知りませんでしたからよけい
そう見えたんですが」

杏子「なんだ、随分荒っぽいことしてたんだな~ほむらのやつ」

マミ「まあそのことに限定しなくても、暁美さんって魔女との戦闘の時はだいたいあんな感
じよ。ただいつも確実に目的を達成することを考えているみたいだけど」

15: 2011/12/18(日) 00:00:50.85
まどか「はい、魔法少女としてのほむらちゃんは悪く言えば冷たかったんですが、一緒に
いるにつれて…その冷酷さも、誰も傷つけたくないからこその態度っていうことが分かったんです」

さやか「まあ良く言えば『ツンデレ』ってやつなのかもね」

マミ「冷たくか…確かに彼女に助けられた立場から言えば、戦闘に関しては彼女の判断
は冷酷よ。怖いぐらいにね」

杏子「あれ、マミってほむらに助けられたことなんてあったんだ?」

さやか「それってあのお菓子の魔女のときですよね、マミさん」

マミ「ええ、あの時は案外あっさり仕留められたと思っていたから油断してたの」

さやか「そしたら魔女の口から巻物みたいな何かが飛び出してきて、マミさんに襲ってき
たんだよ」

マミ「正直、あの時は氏んだと思ったわ…」

杏子「なるほど、その時ほむらのやつが助けに入ってくれたわけか!」

さやか「いや、そうじゃなくてさ」

マミ「やられる寸前のところで、暁美さんが手榴弾を投げ込んでくれたのよ」

17: 2011/12/18(日) 00:21:30.97
杏子「手榴弾!?いくらピンチだっていっても人間に向かってそれないんじゃないか!?いくら魔法少女だとはいえど」

さやか「いきなり何事かとは思いましたけどね、だっていきなり何かが爆発したかと思ったら、爆風と一緒にマミさんが飛んできたんだから」

杏子「そりゃあ至近距離でそんなもん喰らえばそうなるわな、実際マミだって無事じゃなかったんだろ?」

さやか「まあ確かにその時のマミさんひどい怪我だったよ、出血とか…色々と」

マミ「もちろんもう戦える状態じゃなかったわ。けどその爆風のおかげで魔女も怯んで、かなり隙ができたわけ」

さやか「その隙をついてほむらは一気にカタを付けて、見事魔女を倒した…まあマミさん
を助けたっていってもこんな感じなんだけどね」

18: 2011/12/18(日) 00:42:39.59
まどか「その時は私、ほむらちゃんの事ひどいって思ったんだけど…よく考えたらその時
はそれしか手段がなかったって事が分かったの」

マミ「私が勝手にライバル視してたといえど、人に向かって手榴弾を使うなんて発想は
普通の人ではそうそうできない…けど暁美さんはそれをやってくれたわ」

さやか「しかもそれを瞬時にやってのけたんだから、本当に驚かされたよ」

まどか「じゃあそれ以外に手段があったかっていえば…そんな手段なんてなかったし、
むしろグズグズしてたらそれこそマミさんがやられてたと思うんです」

マミ「いえ、あの状態だったら確実にやられていたでしょうね」

さやか「それでマミさん、あの時全然怒ってなかったんですか」

マミ「そうよ美樹さん、むしろ安易に勝利を確信した自分の行動を反省したぐらいよ」

杏子「なるほど…そりゃあ見方によれば冷酷だわな」

22: 2011/12/18(日) 23:11:23.24
マミ「けどね、私が助けてくれたことについてお礼を言いにいっても…『魔女の隙を作り
たかっただけだから別にあなたのためじゃないわ、ただちょうどいいタイミングだっただ
けよ』って突っ返されたわ」

まどか「きっとマミさんに余計な気を使われたくなかったんですよ。ほら、ほむらちゃん
ってそういうの苦手そうだし」

杏子「なんだそりゃ?なんにしたって感謝されたんだったらその時ぐらいは素直に受け取
ればいいのにさ」

マミ「まあ暁美さんらしいわよね、そういう所」

さやか「しっかしほむらってつくづく素直じゃないんだよな~たまには素直になりゃいいのに」

杏子「お前がそれを言うかっての」

さやか「なんだと!!」

杏子「だってそうだろ?あの恭介って男にも初めはウジウジして告白できなかったくせに」

さやか「うぐっ!…それを言うか」

杏子「あの時、素直に自分の気持ちを素直に告白してれば、その後の展開だって違ってた
かも知れないじゃんか?」

23: 2011/12/18(日) 23:40:21.44
マミ「恭介君って…確か美樹さんが願いの対価に腕を治した彼よね?」

杏子「そうそう、せっかくそいつの腕も治ったっていうのに、いざとなったらそのことも
言えず、あげく告白もしないで自分だけで抱え込んじゃってさ」

さやか「…そんなこと言ったって恭介が信じてくれるわけないじゃん。おとぎ話じゃない
んだからさ」

杏子「まあ分からなくもないけどさ。その後友達だと思ってたやつにその男の事でライ
バル宣言されたらされたで、なにもできなくなったあげく自暴自棄になるし」

マミ「ああ、あの時ね。あの時の美樹さんは…確かに何事に対しても投げやりだったわね」

杏子「だから前に、願いなんてもんは後悔しないように自分のために使えばよかったん
だって言ったんだよ」

まどか「それだけさやかちゃんは恭介君の事を大事に思ってたんだよ、杏子ちゃん」

杏子「けどさ、結局自分の本当の願いが叶わなかったらそれこそ無駄じゃないか?」

24: 2011/12/18(日) 23:52:11.52
マミ「けど、あそこまで自暴自棄になった理由はそれだけじゃないんでしょ?確かに
ショックだったのは分かるけど、あの時はちょっと異常だったもの」

さやか「………」

杏子「理由っていうかなんていうか、要はさやかは覚悟が足りなかったんだよ」

マミ「覚悟…?」

杏子「魔法少女になった覚悟ってやつさ。まあ私もよくは知らなかったけど、まさかあそ
こまでとはね」

さやか「だって…わたし、魔法少女になったから…普通の人間じゃなくなったから…告白
なんてできなかったんです。」

マミ「………」

さやか「告白しても、こんなゾンビみたいな体じゃ、恭介に愛してなんて…言えなかったんだもん」

まどか「さやかちゃん…」

25: 2011/12/19(月) 00:09:14.49
マミ「ゾンビ…まあ言い方は悪いけど、確かにそうよね」

杏子「今まで魔翌力の源だと思っていたソウルジェムが自分の魂だって言われれば…まあ
普通ば気が狂いそうになるわな。実際そのことを知ったマミは発狂寸前だったし」

マミ「………」

まどか「杏子ちゃん!いくらなんでもその言い方ってないよ!!」

マミ「いいのよ鹿目さん…なにも間違ってないわ」

まどか「けどマミさん…」

マミ「実際キュウベエから直接話を聞かされたときはみんなと一緒に心中しようと思って
たぐらいだしね。」

さやか「あの時だったら私は殺されても後悔はしなかったと思います。それだけもう何もかもがどうでも
よくなってましたから」

マミ「そんな時よね、私たちの間に暁美さんが入ってきたのは」


26: 2011/12/19(月) 00:31:00.60
杏子「ぶっちゃけほむらのやつが割って入ってきて何をしに来たのかと思ったが…いきな
り説教しだしたのには驚いたな」

さやか「………」

杏子「あんな奴に説教されるとは思っていもいなかったけど…まあほむらのおかげであの時
はみんな落ち着いたな」

マミ「確かに暁美さんがあそこまで強く話すものだとは思わなかったけど、強い説得力があったわね」

さやか「まさかほむら自身が魔法少女になった時からの話をされるとはねぇ…初めは信じられなかったけど」

まどか「あの…時間移動の話だよね?」


30: 2011/12/20(火) 00:21:34.92
~回想~

ほむら「…これが私の話せることのすべてよ」

さやか「…つまり、ほむらは実は他の並行世界からやってきたって?まどかを助けるためだけに?」

マミ「いきなりずいぶん突拍子もないことを言うのね、暁美さん」

ほむら「信じてもらいたいのだけど…まあ無理よね」

杏子「そりゃそうだろ、いきなりそんなん信じてくれって言われて、いきなり信じられるやつが
いるかっての!」

まどか「けど、ほむらちゃんが冗談を言ってるようには見えないよ…みんな」

マミ「それはわかってるわ鹿目さん。だからこそ不可解なのよ」

キュウベェ「まったく、暁美ほむら。きみは一体何なんだい」

マミ「キュウベェ!いつからいたの?」

ほむら「インキュベーダー…!!!」

31: 2011/12/20(火) 00:52:53.50
キュウベェ「君がイレギュラーな存在だということは分かってたよ。けど、その理由が並
行時間の繰り返しなんて、どうやって信じろっていうんだい?」

さやか「まあ普通に考えればそうだよね…なにか証拠でもあれば別だけどさ」

まどか「証拠って…ほむらちゃんが魔法少女なのがもう証拠なんじゃないの?だってキュ
ウベェはほむらちゃんとは契約を結んでないんでしょ?」

キュウベェ「確かにね。けどそれだけじゃ時間移動の説明にはならないよ?まあ僕として
は不可解だけど、あり得ない話じゃない」

杏子「つまり、ほむらが嘘をついてると?」

キュウベェ「そう考えるのが妥当だと思うよ、理由としてはまあ君たちの仲裁が目的だ
ろうね」

さやか「そうなの…ほむら?」

32: 2011/12/20(火) 01:12:12.50
ほむら「…あなたたちを止めようとしたことは確かよ。けど私は嘘は言ってないわ。それ
にしてもインキュベーダー、随分私をバカにしてくれたわね?」

キュウベェ「何を急に怒りだすんだい?僕は事実を言っただけなのにさ」

ほむら「おまえ…いや、お前たちインキュベーダーの本当の目的を私が知らないとでも思
ったの?そのために、お前たちがどれだけの魔法少女達を犠牲にしてきたのかも…」

キュウベェ「…!?まさか!」

杏子「お、おいほむら、なんだよその魔法少女の犠牲って?」

ほむら「話せば長くなるし…辛い話になるわよ?」

さやか「いいよ、話してほむら。」

まどか「さやかちゃん…」

さやか「だってまだこれ以上私たちの知らない何かがあるんだったら、後悔する前に知っ
ておきたいじゃん。もうこんなつらい思いは…したくないよ」

杏子「あたしも賛成。まあほむらの態度をみると、ホントにろくでもない話しなんだろう
な~ってのは分かるけどさ」

マミ「私もぜひ聞きたいわね。それじゃあキュウベェ。暁美さんが言ったことがあってる
かどうか答えてもらえないかしら?」ジャキ!

キュウベェ「僕に拒否権はないみたいだね…いいよ暁美ほむら、君が言ったことが真実か、
是非確かめさせてもらおうじゃないか?」


33: 2011/12/20(火) 01:32:06.73
~~~~~

さやか「嘘…ねえ、嘘だよね…」

杏子「じゃあ私たちが倒してきた魔女って…」

ほむら「信じたくないかもしれないけど…元々彼女たちも魔法少女よ。そして、魔法少女
が絶望した時に生まれるエネルギーを集める存在…それがインキュベーダー。どう、何か
間違っているかしら?」

マミ「キュウベェ…!!」

キュウベェ「…驚いたよ暁美ほむら。どうやら君の言っていることは真実みたいだね」

さやか「じゃあキュウベェ」

キュウベェ「ああ、紛れもない事実だよ。魔法少女が絶望した姿、それが魔女の正体さ。
そして君たちもいずれああなる可能性はあるよ」


34: 2011/12/20(火) 01:40:52.37
まどか「そんな、そんなのってないよ!!」

杏子「そうだ、ふざけんじゃねえテメェー!」

キュウベェ「君たちは何か勘違いしてないかい?僕は聞かれなかったから答えなかっただ
けだよ。それに、その対価として君たちの願いはかなえただろ?一体何が不満なんだい?」

マミ「そんな…そんな事って…」グラッ

まどか「マミさん、しっかりしてください!」

キュウベェ「まったく君たちはいつもそうだね、都合のいい事ばかりに目を向けて、いざ
現実を突き付けられると自分の責任も考えずに相手に当たり散らす、もう少し落ち着いた
らどうだい?」

さやか「まるで自分に非がないみたいに…!!!」

キュウベェ「だって事実だから仕方ないよ。それに、もうどうやっても君たちの力じゃ変
えることはできないよ」

37: 2011/12/20(火) 23:35:34.84
ほむら「相変わらず口だけは達者ね」

キュウベェ「褒め言葉として受け取っておくよ、それでこの後君はどうする気だい?君が
話したせいでみんな絶望しかかってるよ?まあ事実を知りたいといったのは彼女たちだけどさ」

ほむら「真実を知ったのだから、後はみんな次第よ。それで魔女化したとしたら…仕方なかった
としか思うしかないわ」

まどか「ほむらちゃん、いくらなんでもひどすぎるよ!!」

キュウベェ「まどか以外には君はずいぶん冷たいんだね、君は」

ほむら「当たり前じゃない、私はまどかを救うために時間を繰り返してるのよ?けどね、一つだけ
言わせてもらっていいかしら」

キュウベェ「何かな?とても興味あるね」

ほむら「私はまどかを救うまでは絶対に絶望したりしない。いや、お前たちインキュベーターの
思った通りに踊らされるつもりはないわ」

38: 2011/12/20(火) 23:59:23.48
マミ「…!」

杏子「ほむら…」

ほむら「もう何回繰り返したかは分からないし、繰り返すたびに度に最悪の結末を迎えて
きたけど、私はまだ希望を捨てていないの」

キュウベェ「その繰り返しさえ結局無駄かも知れないのにかい?」

ほむら「そうよ、少ない未来だけど…マミ達が絶望しない世界もあったし、みんなが魔法
少女でない世界もあったわ…だから、少なくとも私たちが助かる可能性はゼロじゃないの
よ」

さやか「…」

キュウベェ「驚いたよ暁美ほむら、君がそこまでロマンチストだとは思わなかったとはね。まあ
そんな君だからこそこんなあり得ない能力を手に入れたのかもしれないね?」

ほむら「あなたに賞賛されても何もうれしくないわね。だから、もう消えてちょうだい?」ジャキ!

キュウベェ「君は僕の事もよく知ってるんだろ?だったらその行動が無駄だt」バンバンバンバン!!!

ほむら「分かってるわよ。そのくらいちゃんとね」


39: 2011/12/21(水) 00:15:22.63
まどか「ほむらちゃん…」

ほむら「まどか…それにみんな、ごめんなさい。本当はこんな形で言いたくはなかったんだけど」

マミ「いいえ、いいのよ暁美さん。いずれ知ることだったのだし」

ほむら「…?巴マミ、あなたは絶望してたんじゃなかったの?」

マミ「それはそうよ、けど…暁美さんの事を見ていたら、簡単に絶望できないなって思ったのよ」

ほむら「私の事…?」


40: 2011/12/21(水) 00:29:44.02
マミ「そうよ、だってあなたの話だと私って他の世界ではあなたの先輩だったのでしょう?
私にはよく分からないけど…だったらそんなかわいい後輩の前で絶望なんてできるわけな
いじゃない?」

ほむら「巴マミ…」

マミ「マミでいいわよ、暁美さん」

ほむら「!マミ…さん」

杏子「私もマミと同じようなもんかな、ほむらが一人奮闘してんのに勝手に絶望なんか
してたらそれこそ笑われちまうし」

まどか「杏子ちゃん…!!」


41: 2011/12/21(水) 00:39:50.10
杏子「けど、どうせだったらキュウベェをやるんだったら、せめて私にやらせてほしかっ
たかな~。そうしたら少しは気も晴れただろうし」

さやか「あはは、そうだね!!どうせだったら私もあのマシュマロみたいな体をこま切れ
にしたかったねぇ!!!」

ほむら「美樹さやか…」

さやか「…うん、ありがと、ほむら。私もちょっとふっきれたよ。ちょっとウジウジしていた
自分が恥ずかしいかな?」

ほむら「そんな…こんな事って…!!」

さやか「あ~それと一つ、私の事も『さやか』って呼んでよ!なんか名字まで付けられるとこう、
片っ苦しいっていうか何というか」

杏子「そうだな、そんなフルネームで呼ばれるような上品な性格してないしな?」

さやか「お前がそれを言うかっ!」

マミ「ふふ、2人とも急に元気になっちゃって」

42: 2011/12/21(水) 00:43:24.24
ほむら「みんな…ううっ」ジワッ!

まどか「どうしたのほむらちゃん?まさかまだ何かあるの…!」

ほむら「違うのまどか…嬉しいのよ、だって、こんな奇跡みたいな事が起こるなんて…」

マミ「暁美さん…」

ほむら「本当は…不安で仕方なかったんです。もし私のせいで誰かが魔女化しちゃったらど
うしようかって…けど、みんなが信じてくれて…私、わたし…!!」

まどか「………」ギュッ!

ほむら「…!まどか?」

43: 2011/12/21(水) 00:46:53.06
まどか「今まで辛かったんだね…ほむらちゃん、けどもう大丈夫だよ。私も魔法少女にな
らないし、みんな、ついてきてくれるよ」

さやか「うん、今まで迷惑かけた分ちゃんとね!」

杏子「今回は助けられたしな…まあ恩返しも兼ねてかな」

マミ「後輩のためなら、どんなことでもやってみせるわよ!!」

ほむら「みんな…!!」

まどか「だからもう…一人で抱え込まないで?絶対に大丈夫だから…ね」

ほむら「まどか…まどかぁ!!!」

49: 2011/12/21(水) 23:32:06.99
~~~~~

さやか「まあ、何ていうかさ、ほむらもいろいろ大変だったんだよね」

まどか「けどあの一件以来、みんなほむらちゃんのいった運命を乗り越える為に協力して
いくようになったんだよね?」

マミ「そうね…いつまでも絶望してるわけにもいかなかったし」

杏子「元々一人だったしな、下手にいがみ合うより、こうなった以上協力した方が得策だ
って分かったしな」

さやか「なんていうか…仕方ないと割り切ったんだよね。それに私たちも、その運命ってやつを
変えてみたくなったしね」

杏子「そして『私がまずは運命を変えてやる!』てるって勝手に意気込んで、恭介ってやつに
告白して、見事に玉砕したと」

さやか「ってだからそれを思い出させるなァァァァぁ!」

マミ「確か…みんなに慰められながらも泣きながらジャンボパフェをやけ食いしていた時ね?」

杏子「ああ、その時のさやかの泣き顔ったら、もう最高に笑えたぞ!!」

まどか「何というかあの時のさやかちゃん…違う意味で怖かったかな?」


50: 2011/12/21(水) 23:46:19.60
さやか「マミさんまで~ひどいですよぉ」

杏子「まったくあんな男のどこがいいんだか…さやかはすっげーかわいいのにさ」ボソッ

さやか「?杏子、今なんか言った」

杏子「…!なんでもねーよ!」

さやか「…?そんなに怒鳴ることもないのに、変な杏子」

マミ「まあまあ落ち着いて…それで鹿目さん、もしかしたらその時…」

まどか「はい、もちろん前の時間軸なんてこと分かるわけがないんですけど…そこまで
ほむらちゃんに思われていたんだなって思ったら、すごくうれしかったんです」

さやか「時をかける少女…てね」

杏子「なんか違くない?それ」

51: 2011/12/22(木) 00:14:13.26
マミ「まあ暁美さんの話を聞く限り、暁美さんはそのためだけに時間を繰り返したみたい
だしね…けど、その間に一体どれだけ絶望したのかしら?」

さやか「変えられない未来ですか…」

杏子「ほむらが繰り返してた時間軸でもその時の状況によって色々あったみたいだしな~
まどかが魔法少女になったり、さやかが魔女になったり、マミの首が取れたりとか」

マミ「我ながら考えたくないわね…」

さやか「私も同じですよ…」

杏子「私は…なんか、最終的にはまあ散々な目にあってたみたいだけど」


52: 2011/12/22(木) 00:37:21.70
まどか「そして…その時が来たんです。私たち…いえ、ほむらちゃんの運命を狂わせる
原因となった魔女との決戦の時が」

さやか「ワルプルギスの夜か…いや~思い出したくもないね」

マミ「ええ、あんなの魔女って言えないわよ」

杏子「オマケに今までほむらのやつ、あんなのに一人で対抗してたって言うんだから正気
じゃないわな」

マミ「確かに暁美さんは強いけど…結局魔法少女一人じゃ格が違いすぎたものね」

さやか「けどほむらのやつあの時言ってたね『この機会を逃せない…!』って」

マミ「暁美さんからしてみたら、おそらく最高のカードだったのでしょうね。みんなが
生きていて、かつ、鹿目さんが魔法少女になってないっていう」


53: 2011/12/22(木) 00:43:23.97
杏子「あのときのほむら、すげー目してたなあ。なんというか、氏を覚悟してたって言うか…」

さやか「うん、あの時のほむらは…私も何も言えなかっよ」

マミ「実際のところ、暁美さんは氏んででも鹿目さんを守りたかったのよ、それが決意
となって態度に表れていたのでしょうね」

まどか「私もそんなほむらちゃんを見ちゃったんです。だから、戦いにいく前に無事に
帰ってきてって、お願いしたんですけど…」

58: 2011/12/22(木) 22:23:35.72
~回想~

まどか「ほむらちゃん!」

ほむら「どうしたのまどか!?もうこのあたりは避難区域のはずよ、ただでさえ今でも魔
女の影響で危険だというのに!」

まどか「だって…なんだかほむらちゃんの目を見てたらもう二度と帰ってこないような気
がして…」

ほむら「…バカね、まどかがいるのにそう簡単には氏なないわよ」

まどか「けど…けど!!今までだってここで運命を繰り返してきたんでしょ!」

ほむら「大丈夫よ、今回はマミ達もみんないるから…まあこんなチャンス、二度とないで
しょうけどね」

ほむら「今度こそ…決着をつけてやるわ」


59: 2011/12/22(木) 22:41:42.76
まどか「みんなは…さやかちゃんとかマミさんとかは怖くないのかな?」

ほむら「…怖いといったら嘘になるけど、みんな覚悟を決めているわよ。それに心配しないで、
まどか。たとえ私が倒れても他の三人は必ず守るから」

まどか「けどそれじゃあ…ほむらちゃんは…!」

ほむら「…私が望んでるのはね、まどか、あなたの幸せなの」

ほむら「そして、あの時約束した『まどか』との約束を果たすこと…それだけなのよ」

ほむら「けど今回は他のみんなも私に協力してくれた…ただでさえ絶望していた今までの
運命を変えてくれたのだから、あの三人にも生きていってもらいたい…それが叶えられる
なら、私なんてどうなっていいのよ」

60: 2011/12/22(木) 22:58:56.48
まどか「なんで…なんでそんなこと言うの!!」

ほむら「それが全てだからよ…分かったら早く避難しなさい」

ほむら「けど…ありがとう、こんな私の事を気にしてくれて…」シュン!!

まどか「…ほむらちゃんっ」

まどか「ほむらちゃーーーーーーん!!!」

まどか「…どうして…どうして分かってくれないの…?」

まどか「ほむらちゃんがいなくなったら…私、私…!!」

61: 2011/12/22(木) 23:08:32.35
QB「やれやれ、勝ち目のない戦に挑んでいくなんて、本当に人間ってわけがわからないね」

まどか「キュウベェ…!!」

QB「さて、どうするまどか。僕の見た感じだとほむらたちが勝つ可能性はほぼないよ?」

まどか「っ………!」

QB「まあ魔法少女が4人もいればある程度は戦えるだろうけど、勝算を考えたらほぼないよ。それこそ奇跡でも起きなければ」

まどか「奇跡…」

62: 2011/12/22(木) 23:31:17.63
QB「そうだよまどか、そして君ならその奇跡を起こせるんだよ!!!それは僕が保証する」

まどか「………」

QB「さあどうするまどか、今だったらまだ間に合う。ほむらたちを助けることができるんだよ!?」

まどか「………」

まどか「……私は」

まどか「私は…契約はできないよ」

まどか「もしここで契約して奇跡を起こしたとしても、みんな、特にほむらちゃんは別の
私との約束が叶えられなかったことを絶対に後悔すると思う」

まどか「私…もうあんなほむらちゃんの悲しそうな顔なんて見たくないから…!」

63: 2011/12/22(木) 23:49:31.47
QB「過去の自分との約束…そんな確証のないものに囚われるつもりかい?まどか」

まどか「囚われていないよ、ただ、もうこれ以上ほむらちゃんを悲しませたくないだけ
だよ。キュウベェ」

QB「まったく…本当にわけがわからないよ」

まどか「…人間ってね、簡単に理屈で理解できるものじゃないんだよ」

まどか『そう、私はほむらちゃんの事を信じる』

まどか『だからほむらちゃん、みんな、お願いだから無事に帰ってきて…!』

64: 2011/12/23(金) 00:10:56.38
~ ~ ~ ~ ~

杏子「…あの前に、そんなことがあったのか…」

マミ「…暁美さんからすれば、実際そうだったんでしょうね。自分の事も考えず、
ただ鹿目さんの事を考えてたんでしょうから」

杏子「しっかしキュウベェのやつ、人の弱いところに付け込んで契約を進めるなんて
…つくづくいやな奴だなぁ~」

マミ「まあいろいろと事情もあるのも分かるけど…あんまりね」

杏子「そういえばあの時ほむらのやつ、なんか…泣いてたな」

さやか「まどかの前じゃ泣けなかったんだよきっと。まどかに余計な心配をかけたくなくってさ」

マミ「約束を果たしたい気持ち、それに鹿目さんを悲しませたくない気持ち…色々混ざって
いたのよ、きっと」

杏子「本当に…不器用な奴だな、あいつ…」

65: 2011/12/23(金) 00:17:23.05
マミ「まあ結果としては鹿目さんの判断はその判断は正しかったのだけど」

杏子「そのまどかの願いが届いたのかは知らないけど…私たちはなんとか勝ったしな」

マミ「そうね…けど、流石暁美さんの運命を変えた最強の魔女。暁美さんが一人では倒せ
なかったのがのがよくわかったわ」

さやか「いやいや、ほんとに氏ぬかと思いましたよ!いやもう氏んでるようなもんですで
ど」

杏子「まあ、マミとほむらがガンガン当ててんのに倒れる様子はないし、おまけに周りの
やつらは後から後から湧いてくるし」

マミ「あの時は心の底から絶望しそうになったわね…」

杏子「よくあんなの今まで一人で相手にしてたもんだぜ、ホント」


73: 2011/12/23(金) 23:56:49.63
さやか「けど最後は全員の一斉攻撃で、なんとか倒れたんっだけ?」

杏子「ああ…というより、最後の方はあんま正確には覚えていないんだけど」

マミ「みんな気づいたら倒れこんでいたものね…無理もないわ」

さやか「けどほむらだけは立ってたよね?というか泣いていたのかな?」

杏子「まあほむらにとってみればようやく願いが叶ったんだから、そうなるだろうさ」

マミ「一番ケガが酷かったのも暁美さんだったのにね」

まどか「けど、みんな無事に戻ってきてくれた…そのとき私、とてもうれしかったんです!」

まどか「もし誰か一人でもいなくなっていたら…そんなの…悲しすぎるから」


74: 2011/12/24(土) 00:11:48.20
さやか「あーもーまどかは優しい子だな~!」ムギュウー!

まどか「ちょ!さ、さやかちゃん!」

杏子「お、おいさやか、うらやま、じゃなくてやめてやれって!!」

マミ「もう美樹さんったら!…けど、一番喜んでいたのは暁美さんでしょうけどね」

マミ「何度も絶望しながら、それでようやくつかんだ未来なんでしょうから…」

まどか「わたしもそうだと思います。だからこそ、ほむらちゃんが私との約束を果たして
くれた今、私も自分の気持ちに素直になろうと思ったんです!」

杏子「私たちも色々とほむらには助けられてきたから…まあまどかの気持ちは分からなくも
ないけどさ」

さやか「…それでもいきなり嫁ってのはどうなのよ?」

75: 2011/12/24(土) 00:30:22.15
マミ「まあ、こればっかりは暁美さんの気持ちがどうかというのがまず重要だけど」

まどか「それは…ちょっと分からないです」

さやか「それに女の子同士だと結婚てできないじゃん」

まどか「そんなのは気持ちの問題だよ!私はほむらちゃんと一緒なら後の事は気にしないよ!」

杏子「はー…そんなこと言われてみたいもんだな」

さやか「あんたは何を言ってるのよ」


76: 2011/12/24(土) 00:48:19.69
マミ「それと…まあ女の子だど親へのカミングアウトとかも大変でしょう?」

まどか「あっ。それならもう報告しちゃいました」

さやか「どんだけアグレッシブなのまどか!」

マミ「で…なんて言われたの?」

まどか「初めは2人に怒られました。中学生のうちから何を言っているんだって。しかも
女の子同士だなんてって」

マミ「まあ普通の反応ね」

まどか「けど…私の気持ちが本気だってことが分かると、何とか納得してくれました」

杏子「ずいぶんあっさりしてるんだな。大事な一人娘なのに」

まどか「違うよ杏子ちゃん。2人を納得させるのに3日かかったんだから」

さやか「軽く言うけど、それって完全な家族会議だよね、それ…」


77: 2011/12/24(土) 00:58:26.41
マミ「けどなにかしらは言われたでしょう、鹿目さん」

まどか「はい。生活がやってけるのか、世間の風当たりがどうかとか…それでも、この
気持ちは変わることはないって言ったんです」

マミ「それでOKをもらったわけね…愛されているわね。鹿目さん」

さやか「いやいやマミさん、これって愛されてるって言うんでしょうか…?」

まどか「まあただ条件として、高校卒業までは認めないけど、その後でもその持ちが変わ
らないのだったらその時は家族として祝福しようっていってくれたんです」

杏子「なんというか…いい家族だな」


81: 2011/12/28(水) 23:23:23.54
マミ「何か順番が違うような気がするけど…後は、鹿目さん」

まどか「何ですか、マミさん?」

マミ「あなたは、魔法少女としての暁美さんと生きていける?」

まどか「……!」

マミ「分かっているとは思うけど、魔法少女の体は魔女と戦えるように変わることはない」

マミ「それってつまり、鹿目さんのような普通の人とは同じ時間を歩めないってことよ?」

マミ「年をとることも、成長することもなく、いつまでたってもそのままなの」

マミ「そんな相手を…鹿目さんは愛していけるの?」


82: 2011/12/28(水) 23:32:49.09
さやか「マミさん!いくらなんでもそんな言い方はないんじゃないですか!!」

杏子「いやさやか、マミの言うことはもっともだぜ」

さやか「杏子まで!!!」

杏子「だってそうだろ。マミの言ってることはなにも間違っちゃいない。むしろハッキリ
させているんだ。下手に愛とかでごまかしたって結局は出てきちゃう問題だしな」

杏子「そんな覚悟がないんだったら、最初っからあきらめた方がいいに決まってんだろ」

さやか「……くっ!!」

杏子「まあ結局のところ本人次第な訳だけどな」

マミ「そうね…鹿目さん、どうなのかしら?」


83: 2011/12/29(木) 00:00:15.49
まどか「…私は」

まどか「ほむらちゃんが私のために何度絶望したか分からないけど…それから比べれば私
の問題なんてちっぽけなもんだと思うんです」

まどか「もちろん独りよがりだとは思ってます。結局ほむらちゃんの気持ちも聞かずに
こんな風に話を進めちゃってますし」

まどか「けど、だからこそほむらちゃんと生きていきたいんです!そのためなら、どんな
問題だって乗りこえていって見せます!!!」

さやか「まどか…」

杏子「……」

マミ「…前から思ってたのだけれど、鹿目さんって一途よね」

まどか「マミさん…」

マミ「そうやって誰かに対する自分の気持ちを素直に表に出せるって…素敵だと思うわ」


84: 2011/12/29(木) 00:14:03.88
マミ「けどまあ、鹿目さんの暁美さんに対する気持ちは本気だってことがよく分かったわ」

さやか「そうだね。ここまで気持ちを出されたら応援しないわけにはいかないよね」

杏子「ああ、まあほむらには苦労かけた分幸せになってほしいしな」

まどか「みんな…ありがとう!!」

さやか「さて、あとはほむらの気持ちを確かめるだけだが…」

杏子「っていうかもう2人って両想いなんじゃないか」

85: 2011/12/29(木) 00:27:04.74
まどか「…!何言ってるの杏子ちゃん!!」

杏子「いや、だって二人ともいつも仲よさそうだしさ」

さやか「それでも友達と恋人の境目ってのは距離がものすごーーーーくあるんだよ!!」

杏子「はぁ~さすが経験者は言うことが違いますねぇ」

さやか「!あ・ん・た・ね・ぇー!!!」

マミ「2人とも落ち着いて。まあ美樹さんの言うことにも一理あるわ。いきなり恋人に
なってなんて、しかも今まで大事にしてきた人から言われたらショックなんてものじゃ
ないでしょうね…」ポチポチポチッ!

まどか「それにほむらちゃんが私なんかを相手にしてくれるかどうか…」

マミ「それは大丈夫よ。暁美さんは鹿目さんのために頑張ってきてくれたのでしょう?
だから驚かれることはあっても、そこまで拒絶されることはないと思うわ」ピッ!

86: 2011/12/29(木) 00:33:42.01
まどか「それでもほむらちゃんがどういってくれるか…」

マミ「そればっかりは本人に聞かないと分からないわね。けど、もうその覚悟はあるんでしょ?」

まどか「…それはもちろん。拒絶されるにしても、受け入れてくれるにしても覚悟は
決めてあります!」

マミ「そう、いい返事ね鹿目さん」

さやか「けど問題はほむらの返事だよね~はたしてどんな反応が帰ってくることやら」

杏子「案外テンパリまくったりしてwwww」

さやか「あのクールな奴が~?それはぜひ見てみたいもんだけどね~むしろ写メに納めてみたいわ」

まどか「もう!2人ともひどいよ~」

87: 2011/12/29(木) 01:02:14.56
マミ「けど私も興味があるわね、みんなの前で鹿目さんから告白された時の暁美さんの表情は」

まどか「マミさんまで~って、みんなの前でそれってどういう…」ピンポーン!

マミ「まあ、こういうことよ!」ハーイ!

90: 2011/12/29(木) 22:42:10.76
マミ「いらっしゃい、暁美さん。みんなはもう集まってるわよ」

ほむら「こんにちは…けど珍しいわね、あなたの方からメールが来るなんて」

マミ「なんか心外ね…それにちょっと話したいことができたのよ」

ほむら「あら、あなたが私に相談事なんて珍しいわね?」

マミ「正確には私じゃなくて鹿目さんなんだけどね」

ほむら「まどかが…?まあいいわ、おじゃまします」


91: 2011/12/29(木) 22:54:25.66
まどか「ほ、ほ、ほむらちゃん!!!」

ほむら「こんにちは、まどか。マミからのお茶会の誘いがあってきたのだけれど…」

さやか「マミさん…」ボソ…

マミ「ええ、さっき暁美さんにメールしてみたのよ」ボソボソ…

杏子「なるほど、まどかの逃げ道をなくしたのか」ボソ!

マミ「あそこまで真剣だとちょっと進展させたくなってね、決して逃げ道をなくしたわけじゃないわよ」

さやか「いや、結果的にそうなってますから」

ほむら「…そこ、何を話しているの?」

マミ「!イヤイヤ、ナンデモナイワヨネー」

さやか「!ソウソウチョットシタセケンバナシダヨー」

杏子「アハハハハハハー!ソウソウ」

92: 2011/12/29(木) 23:09:59.97
ほむら「…?見るからに不自然ね。まあいいわ、それよりまどか」

まどか「!!はい、なんでしょうか!」

ほむら「まどかまで…あの、さっきマミから私に相談したいことがあるって聞いたのだけれど」

まどか「!えーっと、その…ね」

ほむら「どうしたの…まさか、またインキュベーターに契約を迫られてるの!!」

まどか「いや、そうじゃなくって…」

ほむら「あの外道…今度という今度は許さないわ。せっかく掴んだ未来ですもの、あんな
奴につぶされてたまるもんですか!!」

まどか「あの…ほむらちゃん」

ほむら「仕方ないわ、ここはあの青いネコ型ロボットから手に入れた熱線銃で…」

まどか「だからそうじゃないんだってば!!!」

さやか「今…ほむらのやつ、さらっととんでもないこと言わなかった?」

マミ「気にしたら負けよ」

93: 2011/12/29(木) 23:23:09.43
ほむら「どうしたのまどか…声を荒げるなんてあなたらしくないわよ?」

まどか「…!あの、ほむらちゃん…一つ聞いてほしいことがあるの」

ほむら「……?」

まどか「本当に…冗談みたいに聞こえるかもしれないし、拒絶されるかもしれないんだけど…!」

ほむら「…まどか?」

まどか「…好き」

ほむら「…えっ!」

まどか「ほむらちゃんの事が…好きです!!!もしも嫌いじゃなければ…付き合って、
それで結婚してください!!!」

さやか『直球―――!』

杏子『強烈なストレートだーーー!!!』


94: 2011/12/29(木) 23:43:02.25
ほむら「     」

マミ『……暁美さんに特に大きな変化は見られないわね』

まどか「………」ドキドキ

ほむら「………!」

ほむら「………」ニヤッ

まどか「…!ほむらちゃん!」

ほむら「…さてと」ガサガサ

マミ「あら…暁美さん、急にリビングをあさって、一体何をしてるの?」

ほむら「ないわね…じゃあこっちかしら?」ガサガサガサガサ…

マミ「いやだから、急に私の家を漁りだして何がしたいのよ!?」

95: 2011/12/29(木) 23:56:29.84
ほむら「ここじゃない…とすると杏子かさやかね?早く出しなさい?別に怒ってないから」

さやか「あの~出せって言われても」

杏子「一体何をだせと…」

ほむら「なるほど…それならマミね、早く出してちょうだい?」

マミ「暁美さん…さっきから何を探してるの」

ほむら「何って…『ドッキリ大成功!!!』の看板でしょ?」

まどか「    」

ほむら「まあマミからの誘いって時点で少し疑問になっていたけど…これでようやく合点
がいったわ。ただちょっとやり方が古いわね」

杏子「おいおい…」

ほむら「けどまどかの演技…最高だったわ。たとえ嘘だと分かってもホントにドキって
きちゃったわ」

さやか「うわぁ…」

96: 2011/12/30(金) 00:05:45.80
ほむら「それで、ネタばらしはいつなの?」

まどか「……どい」グスッ

ほむら「…どうしたの、まどか、なんで泣いてるの?」

まどか「…ひどいよほむらちゃん…ヒック、せっかく、勇気をだして、言ったのに…グスッ」

ほむら「…まどか?マミ、これは一体どういうことなの!?」

マミ「あの~だから暁美さん、これはね、ドッキリでもなんでもないのよ」

ほむら「えっ」

マミ「今日ね、鹿目さんから暁美さんの事でみんなで相談を受けてたのよ。内容は…まあ
さっき鹿目さんから聞いた通りの内容ね、確かにあなたをここに呼んだのは私の独断
だけど…鹿目さんの気持ちは本気なのよ。それは相談を受けた私たちがよくわかってるの」

ほむら「…じゃあさっきのって」

まどか「本当…なんだよ。気持ち悪いって思うかもしれないけど」グスッ

ほむら「…それはライク?」

まどか「ラブだよぉ………」ヒック

ほむら「………」


97: 2011/12/30(金) 00:26:56.12
さやか「ありゃーやっぱりちょっと告白は急すぎたかなぁ」

杏子「ほむらからしてみれば無理もねーな。まあいつまでもウジウジ悩んでるよりは良かったんじゃないのか?」

マミ「まあ冗談に聞こえたんでしょうね。後は暁美さんの気持ち次第だけど」

ほむら「………」

まどか「ほむらちゃん………!!」

さやか「?どうしたのまどか?」

まどか「ほ、ほむらちゃん!?」

杏子「おいおい、これって…」

ほむら「………」

マミ「ええ…」

マミ「立ったまま、気絶してるわ」


102: 2011/12/30(金) 23:21:37.13
~十分後~

ほむら「……!ここは!」

マミ「あら、気付いた?」

ほむら「私は…一体何か夢みたいなことがあったような気がして、それでビックリして…それで!!」

さやか「いやいや、ビックリしたのはこっちだから」

杏子「まさか立ったまま気絶するやつがいるなんて、マンガだけかと思ってたよ」

ほむら「…そう、ありがとう」

マミ「どういたしまして、それより鹿目さんのことをを気にしてあげなさい。ものすごく心配していたのだからね」


103: 2011/12/30(金) 23:46:08.08
ほむら「…まどか」

まどか「ほむらちゃん…」

ほむら「さっきの事なんだけど…」

まどか「…うん、本気だよ。どう思われてもいい、けど、やっぱりこの気持ちはハッキリ
させたかったから」

ほむら「………そう」

まどか「それで、ほむらちゃんの気持ちを聞きたいんだけど…気持ち悪いよね、やっぱり」

ほむら「…そう、そういうことね」

ほむら「……」ガサガサ

まどか「ほむらちゃん…?」

ほむら「…あった、後は安全装置を外してっと」カチャ!

104: 2011/12/30(金) 23:56:51.49
さやか「ちょ、ちょっとほむら、銃なんてこめかみに付けて何しようとしてんのさ!!!」

ほむら「決まってるじゃない、こんな夢みたいなことあるわけないのだから夢かどうか確かめるのよ」

さやか「だ~!なんであんたはそう行動がそんな極端なんだよ」

ほむら「いいじゃない、きっとまだ気絶してるのよ、そうじゃなかったら説明がつかないわ!!!
けど、こんな幸せな夢ならいっそ見なかった方がよかったのよ!だって辛くなるだけだもの!分かったら離して!」

さやか「あーもう!!ちょっと杏子、ほむらの手から銃を取り上げて!!!」

杏子「はいよーっと」ヒョイ!

ほむら「ああっ!」


105: 2011/12/31(土) 00:07:24.91
さやか「はいはーい、じゃあこれが夢じゃないかどうかさやかちゃんが確かめるのを
手伝ってあげるからね~」

ほむら「ちょっとなにひぅるの!!」ウニー!

さやか「ほーら、ほっぺたが痛いでしょ~これは夢じゃないんだよ~。そうだ杏子と
マミさんもほむらに現実を実感させるために何かやってあげて~」

杏子「はいよーじゃあ私はげんこつで頭をぐりぐり~」グリグリー

マミ「じゃあ私はおなかでもつまんであげるわね」ムニーー!!

ほむら「ひょっひょ!いひぁいいひぁい!ふぁふぁっふあはぁひゃひぇひぇーーー!!!」

まどか「…ほむらちゃん、幸せな夢みたいって…」


106: 2011/12/31(土) 00:11:29.52
~更に十分後~

ほむら「はぁ…はぁ…氏ぬかと思ったわ」

さやか「いや~なかなか面白かったわ」

杏子「っていうかほむらって理解できないことがあるとあそこまで暴走するんだな…」

マミ「あそこまで行くともうバグの域に達してると思うわ」

さやか「そういえば写メとるの忘れてた!!まあとってるヒマもなかったけど…」

ほむら「それで…まどか」

まどか「…うん」

ほむら「さっきの事って…本気なの?」

まどか「うん、やっぱり気持ち悪いよね…女同士だし」

ほむら「……」

さやか『また暴走するのか!!』

まどか『いや、ちょっと様子が…』

マミ『暁美さん…』

107: 2011/12/31(土) 00:15:05.40
ほむら「…っ」ジワッ

まどか「ほむらちゃん!」

ほむら「違うのまどか…ただ、うれしくって…ほんとうに、ゆ、夢みたいで…」

まどか「ほむらちゃん…」

ほむら「や、やっとまどかも救えて、みんなと一緒にいれるようになったから、これだけ
でも夢みたいなのに…」

ほむら「大好きなまどかから、こ、こんなこと言われるなんて、本当に、夢みたいで…」

まどか「うん…今度は私が支えていく番だからね」

ほむら「けど、いいの?私は魔法少女。まどかと同じ時間には生きていけないし、それに両親が反対するんじゃ…」

まどか「大丈夫だよほむらちゃん、後はほむらちゃんの気持ち次第だったの。今日みんなに話したのもそのこと。けど、みんなも分かってくれたよ…」

ほむら「まどかぁ…」

108: 2011/12/31(土) 00:24:09.58
マミ「とりあえずメデタシメデタシって事かしらね」

さやか「あーけどあんなにベタベタと抱き合ってるのを見ると、こっちまで甘くなってくるわ~」

杏子「けどさぁ、なんつーかその、ああいうのもいいと思わない?」

さやか「うーん、まあありなんじゃないかと思うけど…どうしたの?」

杏子「!な、何でもねーよ!!!」

さやか「?」

まどか「…それで、同棲は高校が卒業するまで待ってね」

ほむら「いいわよ、まどかが待てって言うならいつまでも待つわ」

まどか「けど、2人暮らしだと、ちょっとお金の心配とかも出てくるよね?」

ほむら「大丈夫よ、私の能力を使えばお金を稼ぐことなんて大したことないわよ」

まどか「それなら安心だね!けど少しは働かないと…」

ほむら「それに…」

まどか「どうしたの?」

ほむら「まどかが働いて、その時に浮気とかされたら嫌だし…」

まどか「もう!ほむらちゃんったら心配性なんだから!」

ほむら「ほむぅ…」


109: 2011/12/31(土) 00:32:08.51
まどか「それに」

ほむら「?」

まどか「ほむらちゃんみたいなかわいいお嫁さんがいたら、浮気なんてする気おきないって!」

ほむら「まどかぁー!!!」

マミ「はいはいそこそろそろストーップ!!!」

さやか「会話途中に、またいろいろと危ないキーワードが出てたね」

杏子「…いいなぁ」

まどか「ほむらちゃん…」

ほむら「まどか…」

まどか、ほむら『幸せになろうね!』


110: 2011/12/31(土) 00:36:45.57
さて、文章的には短いですが、これで終了です

設定とか誤字とかまあ色々ありましたがいかがでしたでしょうか?

少しでも楽しんでもらえたなら、とてもうれしいです

それではまた、違う作品で







………一応、外伝的な続きで杏さやもかいてみたんですが果たして需要はあるんだろうか…

111: 2011/12/31(土) 00:41:46.04

ほむほむは時間停止使用不能な気がしたがきっと気のせい。
杏さや外伝みてみたいー

112: 2011/12/31(土) 00:42:08.01
乙!
あるに決まってるでしょww
それにまどほむのその後があれば尚嬉しい

117: 2012/01/01(日) 22:27:15.46
~ ~ ~ ~ ~

さやか「はぁー今日はあの二人のせいでもうお腹いっぱいだわ!」

杏子「けどあの二人を見てるとな…」

さやか「どうしたの?」

杏子「いや、最高のパートナーを見つけたんだなって思ってさ」

さやか「まあお似合いだとは思うけど」

杏子「そうじゃなくってさ…こう、魔法少女の苦しみを分かってくれる奴なんて、まずいないじゃん」

さやか「年をとらないこととかを不思議がらない人なんて普通に考えたら…まあいないよね」


118: 2012/01/01(日) 22:44:31.82
杏子「それもあるけど、そういう点でもほむらのやつは最高のパートナーを見つけたなぁって
…まあうらやましくなってさ」

さやか「あれま、杏子でもそんなこと思うことあるんだ、こりゃ意外」

杏子「!うっせー。悪いかよ!」

さやか「けど、まあそうだね…わたしもそう思うよ」

杏子「うん、お前こそどうしたんだ?」

さやか「確かに恭介の事は踏ん切りがついたし、別に怨んでなんかいないんだけどさ…
改めてやっぱ私ってだいぶ依存してたんだなぁって思ったんだよ」

杏子「…さやか」

さやか「まあアンタに言ったってしょうがないとは思うんだけどさ、やっぱなんていうか…
さみしいよね」

119: 2012/01/01(日) 22:55:54.09
杏子「…」

さやか「あー!どっかにいい人いないかなぁ~っと」

杏子「…なあさやか」

さやか「はい?」

杏子「あ、あのさぁ、もし迷惑じゃなければさあ、なんだけど…」

さやか「なんなのよ、ハッキリしないわねぇ~」

杏子「!あ、あのさ、わ、私じゃあだめか?そのお前の、パートナーっていうかその…」

さやか「………」


120: 2012/01/01(日) 23:07:57.64
杏子「だから、そのさ…」

さやか「それって…もしかして告白?」

杏子「あ、ああ!!まあ、その、なんて言っていいかわかんねーんだけど」

さやか「ありゃぁー、杏子にまであの二人の糖分が回っちゃたか~こりゃ大変!」

杏子「…!そんなんじゃ」

さやか「ないんでしょ…分かってるよ」

杏子「!?」


121: 2012/01/01(日) 23:16:40.30
さやか「まったく、こういう告白の所ぐらいもう少し女の子らしくできないのかね~
もうちょっとおしとやかにさぁ?」

杏子「うるさい!!いまさらそんなことできるかっての!」

さやか「まあ確かにおしとやかな杏子は想像できないね。良くも悪くもさ」

杏子「それって馬鹿にしてんのか?」

さやか「さやかちゃん的にはほめてるつもりなんだけどな~まあ気にしないでよ」

杏子「…気にする」

さやか「まあまあスネないスネない!」

杏子「なんだよ。こっちは必氏だったのにさ…」

122: 2012/01/01(日) 23:25:10.10
さやか「ああそうそう、一つ言っときたいんだけど」

杏子「?」

さやか「私はあの二人みたいにそこまでベタベタできないからさぁ~あんまりほっとくと
どっかに行っちゃうかもよ?」

杏子「…なんだよ?急に」

さやか「だからさぁ杏子、そんなに好きなら…」

さやか「…ちゃんと繋ぎとめてね?」

杏子「!それってつまり…」

さやか「あ~なんだか急にお腹がすいてきちゃった。コンビニで唐翌揚げ棒でも買ってかえろうっと」

杏子「おい、ちょっと待てよ!」

さやか「杏子~ついてきたら一つぐらいおごってあげるけどどうする?」

杏子「あ~やった…じゃなくて!!!」

杏子「ちゃんとした返事を聞かせろ―!!!!!」

さやか「ちゃんと付いてきてくれたらね~!」




123: 2012/01/01(日) 23:27:46.23
短いですが、これで杏さやの短編は終了です

まどほむの短編は、また次回になります

マミさんについては…ネタがあれば…

それではまた

129: 2012/01/04(水) 23:28:03.70
~~~数週間後~~~

~マミホーム~

マミ「確かに私は鹿目さんと暁美さんの仲を応援してるわ」

マミ「2人ともあんなに真剣だったんですもの、幸せになってもらいたいわ」

マミ「それに美樹さんと佐倉さん…」

マミ「2人も鹿目さんたちのようにお互いの気持ちに素直になったのね」

マミ「それもとても素晴らしいことだと私は思うの」

マミ「けどね…ひとこと言わせてもらっていいかしら?」


130: 2012/01/04(水) 23:41:47.59
ほむら「おいしいわね、このショートケーキ」

まどか「そうだね、ほむらちゃん!」

ほむら「けどまあ、まどかの手作りにはかなわないけどね」

まどか「だって私の作るのには愛情がこもってるもん!!もちろんほむらちゃんへの愛だけどね」

ほむら「もう、まどかったら…」ボーッ…

まどか「ほむらちゃんたら、ボーっとしてるからほっぺたに生クリームがついちゃったよ?」

ほむら「えっ、嘘!!すぐとらないと…ってまどか?!」ペロッ!

まどか「ティヒヒ!!!ごちそうさま、ほむらちゃん!」

ほむら「もう、まどかったら…////」


131: 2012/01/04(水) 23:50:01.31
さやか「あー!杏子ったら半分こにしようって言ったのに多めにとったな!」

杏子「いいじゃないか、少しぐらいさ」

さやか「良くない!!こうなったら頃してでも奪い取ってやる!!」

杏子「何処のアイスソードだよっ…ておいやめろって!!!」コチョコチョ!

さやか「さあ、早く返さないと杏子のワキをこちょこちょしていくぞ~降参するなら今のうちだぞ~」

杏子「ひゃあ!ハハ、わ、分かった、半分返すからやめてくれって!!」

さやか「あれあれ~?杏子ちゃんはくすぐられて感じているんですかな~けしからんですな~」コチョコチョ!

杏子「ち、ちげーよ、だ、だからやめてくれって!!!」

さやか「う~ん?聞こえんな~~~♪」コチョコチョコチョ!

杏子「て、テメーわざとやってるだろ!!!」

さやか「だって杏子がかわいいんだもん~」



マミ「いい加減にしなさい、バカップルめ!」

132: 2012/01/04(水) 23:57:10.85
杏子「どうしたんだマミ?急に怒鳴ったりして?」

マミ「どうしたもこうしたもないわよ。なんなのあなたたち?仲が進展したのはいいとしても、
急にベタベタとくっつくようになっちゃって」

まどか「だって…せっかくほむらちゃんに思いが伝わったんです。だから、こうして触れ合い
たくなるのは当然じゃないですか」

ほむら「まどか…私も同じ気持ちよ」

まどか「ほむらちゃん…」

133: 2012/01/05(木) 00:12:19.89
マミ「まああなたたちの言いたいことは分かるわ。けどね、限度ってものがあるでしょ?」

ほむら「あら、そこまでひどかったかしら?私たち」


マミ「知らない人が見たら確実に『うわぁ…』ってなるわよ」

まどか「それはまあ、そうかもしれませんけど…」

さやか「大丈夫ですよ!少なくとも私たちは一線は超えてませんから」

マミ「逆に越えてるなんてここでカミングアウトされたら、いくら私でもどうしたらいいか
分からなくなるからやめてもらえない?」

さやか「そんな時は…」

杏子「笑えば…いいんじゃないかな?」

マミ「だまらっしゃい!!」


137: 2012/01/06(金) 21:18:03.58
さやか「けどまあ実際問題、こうできる時間が今ぐらいしかないものでして」

まどか「流石に学校ではほむらちゃんとこんな風にはできないしね」

ほむら「そうね…学校なんて消えてしまえばいいのに」

マミ「暁美さん、冗談かもしれないけど、お願いだからそんな発言はしないでくれる」

ほむら「何を言ってるの?私はいつでも本気よ?」

マミ「余計にタチが悪いわよ…」


138: 2012/01/06(金) 21:36:17.12
杏子「だからさやか達の学校が終わった後、魔女退治の後のこのお茶会の時間ぐらいしか
余裕がないんだよな」

さやか「まあ杏子はともかく、私たちは学生だしね。なかなか苦労しますよ」

マミ「その魔女退治についてなんだけど…」

ほむら「あら、そこも何か問題があるの?」

マミ「問題というより気になってる事なんだけど…最近とても早く終わってる気がするのは私の気のせいかしら?」

139: 2012/01/06(金) 21:57:43.30
まどか「気のせいじゃないですよマミさん!最近は十分もかからない事の方が多いです」

杏子「この前なんて結界に突入してから三分で決着をつけたな」

さやか「あそこまで早いと、魔女の方に同情するね~」

マミ「確かに魔法少女が四人もいれば早く終わるのも分かるけど…いくらなんでも早すぎるでしょ?」

杏子「だってそんな事で時間を無駄にしたくないしな」

さやか「そうですよマミさん!」

マミ「そんなことって…」

140: 2012/01/06(金) 22:14:20.29
ほむら「まあ…愛の力ってやつかしら?」

まどか「ほむらちゃん、愛の力って///」

ほむら「全てはまどかのためよ」

杏子「愛の力か…なんか響きがいいよな?」

さやか「そうだね…もちろん私は杏子のためだけどね?」

杏子「さ、さやか!!」

さやか「で、杏子はだれのためなのかな?」

マミ「とりあえず自分たちの世界に入らないでこっちに戻ってきなさい」

141: 2012/01/06(金) 22:24:46.25
マミ「まあ…魔法少女同士の連携は、私の願ったところでもあるけどね」

さやか「だったらいいじゃないですか、特に問題もないわけですし」

マミ「私が言いたいのは今の状況よ、目の前でこんなにいちゃいちゃされてたら、私も居づらいわよ」

まどか「けど…他の所じゃこんな風にできませんし…」

ほむら「私は別にどこでもいいわよ?なんだったらどこかのホテルでも…」

マミ「中学生2人がホテルなんて、うちの学校がえらいスキャンダルを喰らいそうだから
やめてちょうだい」

ほむら「私は気にしないわ」

マミ「他の人に迷惑がかかるのよ?ものすごーく!」


144: 2012/01/07(土) 22:54:18.41
まどか「あの…もしかしてマミさん?」

マミ「何かしら、鹿目さん?」

まどか「もしかして…寂しかったりします?」

さやか「そういえば、マミさんって、あんまり私たちにべたべたしてこないですよね?」

ほむら「まあマミがいきなり抱きついてきたら、それこそ驚くわね」

マミ「あなたは私に対してどんなイメージを持ってるのよ?」

ほむら「何事にも極端なイメージかしら?」

マミ「あなたには言われたくなかったわ…けど、寂しくないといったら嘘になるわね」


145: 2012/01/07(土) 23:14:58.34
さやか「やっぱり…無理してたんですか!」

マミ「そうじゃないわ美樹さん、寂しいっていうよりもむしろ嬉しいのよ」

さやか「嬉しい…?なんでですか?」

マミ「あなたたちも知ってると思うけど、あなたたちと出会う前までは私は魔法少女として
一人だったのよ」

マミ「どんなに苦しくても、辛さを分かってくれる人なんていなくてね」

マミ「それこそ絶望したくなった時もあったわよ」

まどか「マミさん…」

杏子「………」

マミ「けど今ではあなたたちがいる。しかも幸せそうにしているんですもの、そんな姿を
見れるだけで私は嬉しいのよ」

146: 2012/01/07(土) 23:29:21.55
マミ「ただまあ…あまりにも度が過ぎてるような気がしたから注意しただけよ」

さやか「………ごめんなさいマミさん!!私たちマミさんの事を何も考えてなくて」

杏子「そうだな…ちょっと羽目を外しすぎたかな」

マミ「いいのよ、分かってくれるだけで」

ほむら「じゃあこれからはなるべく見えないところでまどかといちゃつく様にするわ」

まどか「ほ、ほむらちゃん!!!」

マミ「うん、なにも分かってくれてないわね、お姉さん悲しいわ」

ほむら「冗談よ、冗談」




149: 2012/01/08(日) 23:09:42.58
マミ「あなたが言うと冗談に聞こえないのよ…」

ほむら「それはそれとして、今日こんなのを手に入れたんだけど」ピラッ!

杏子「これは…遊園地の団体様無料券?」

ほむら「そう、前、まどかのために応募してたクジが当たったのよ」

さやか「しかも規定人数がちょうど人数が5人って…なんか都合よすぎない?」

まどか「すごいよほむらちゃん!!だからさやかちゃんもあんまり深いことは気にしない
ようにしようよ!!」

マミ「俗に言うご都合主義ってやつね」

150: 2012/01/08(日) 23:19:22.93
杏子「はー。ってかまどかのためって何なんだよ?」

ほむら「そのままの意味よ。いつかまどかと2人でこんな所にいけたらいいかな…って思っててね」

マミ「暁美さんらしいわね…で、いつ行くの?」

ほむら「そうね、明日からちょうど土日で学校も休みだし、急な話だけど日曜とかどうかしら?」

マミ「本当に急ね…まあ私は特に予定はないけど」

さやか「私も大丈夫だよ~!」

杏子「私は予定っていうかそもそもその日暮らしだしな、問題ないよ」

ほむら「それならよかった。後は…まどかは?」

まどか「もちろん大丈夫だよ!!それに、ほむらちゃんからの誘いなんて断るわけないじゃん!」

ほむら「まどか…」

まどか「ほむらちゃん…」

マミ「はいはい2人の世界にいかないでー、こっちに戻ってきて~」

151: 2012/01/08(日) 23:38:42.77
さやか「けどよくこんなん当たったね、東京デ」

マミ「わーわーわーーーーーーーーー!!!」

ほむら「キャーーキャーー!!!」

さやか「な、何急に二人して大声なんて出しちゃって」

杏子「さやか…今の発言は不用意すぎるぞ」

さやか「な、なんでよ!?」

マミ「下手したら、ワルプルギスの夜以上に厄介なものがやってくるわよ」

まどか「そうなったら…私たちでもどうしようもないよ」

ほむら「さやか…お願いだから自重して」

???「ハハッ!」

152: 2012/01/09(月) 00:09:22.18
さやか「!!!!わ、分かった!!いやーここって北関東でも有名な遊園地じゃん!」

杏子「そ、そうだなー、あー楽しみだなー」

マミ「そ、それなら日曜に備えて今日は解散しましょ!!」

ほむら「そ、そうね!!じゃあ8時にマミの家集合でいいわね!!ここって一番駅から近いし、
詳しいことは後でメールするから!」

まどか「う、うん分かった!!じゃあ楽しみにしてるね~」

155: 2012/01/09(月) 00:28:51.81
~ ~ ~ ~ ~

マミ「遊園地か…」

マミ「そういえば昔家族で行ったきりだったっけ…」

マミ「まあ、あまり思い出したくはないわね、帰ってこない日々なんて」

マミ「そう考えると、こうやって一緒にいける友達がいるって、本当に幸せなのね」

マミ「けど、基本アトラクションってペアで乗るのが多いわよね?」

マミ「暁美さんは鹿目さんと乗るだろうし、佐倉さんは当然美樹さんとって私は?」

マミ「…どうしよう><」


157: 2012/01/09(月) 00:41:00.82
~ ~ ~

まどか「けど今日はありがとうほむらちゃん!」

ほむら「気にしなくていいわ。チケットが当たったのは偶然だし、それにみんなで行った方が楽しいでしょ?」

まどか「うん…そうだね、ほむらちゃん!」

ほむら「けど、どこかで二人っきりになりたいわね…」

まどか「もうほむらちゃんったら!甘えんぼさんなんだから~」

ほむら「ほむぅ…///」

まどか「けど、私もおなじ気持ちだよ」

ほむら「まどか…」

まどか「いっぱい思い出作ろうね、ほむらちゃん!!!」

158: 2012/01/09(月) 00:47:34.19
~ ~ ~

杏子「なあさやか、お菓子はこんだけ持ってけば足りるかな?」ドサドサ!!

さやか「あーもう、そんなに食べられるわけないでしょ!!!」

杏子「けどさー途中でおなか減ったりとかしたらいやじゃないか」

さやか「だからといっても限度があるっつーの!それに食べれるのは電車の中ぐらいだからね!」

杏子「いや、せっかくだからさ」

さやか「うるさい!とにかく、動くのも不便になるから3分の1ぐらいにする事、いい?」

杏子「…はーい、分かりました~」

さやか「全く…」

杏子「しっかし、さやかって姉さん女房って感じだよな~?」

さやか「誰が姉さん女房じゃーーー!!!」

159: 2012/01/09(月) 00:54:32.72
さて、今日はここまでです

次回からは遊園地編になっていきますが、作者は東京デry
…いえ、ちょっとその辺のことはあまり詳しくないのでかなりテキトーに
なっていきますのでご了承ください

っていうより>>154を見て、まじでヤバいと思いました…

それでは、何事もなければまた次回

161: 2012/01/09(月) 22:58:39.99
~そして日曜~

まどか「お、お待たせ~!」ハァハァ

ほむら「…待たせたわね」ゼェゼェ

さやか「遅いぞまどか~ほむら~!」

杏子「それにしても走ってきたなんて…もしかしたらどっちかが寝坊したのか?」

さやか「ってことはまどかか!寝坊したのは」

まどか「もう、決めつけはよくないよさやかちゃん!」

さやか「ゴメンゴメン…ってことは」

杏子「寝坊したのはほむらかよ!!こりゃまた珍しいな」


162: 2012/01/09(月) 23:03:47.84
ほむら「今日が楽しみだったのよ…」

杏子「で、寝れなかったと」

ほむら「ちょっと違うわね、うまく寝付けなかったから早く眠れるように私の秘蔵の
まどかコレクションを見てたのよ」

さやか「なによその怪しげなものは…」

ほむら「そしたら、変に興奮してきちゃって後はもうグタグタよ」

さやか「何をやってるんだよあんたは…」

まどか「秘蔵コレクション…ほむらちゃん、後で見せてもらえるかな?」ゴゴゴゴゴ

ほむら「…!ま、まどか!!ち、違うのよ!」

杏子「な、なんだろう、まどかから何か黒いオーラが出てるような…」

マミ「鹿目さんも知らなかった事なのね…」

さやか「なんというか…ご愁傷さま」


163: 2012/01/09(月) 23:18:53.66
マミ「それにしても美樹さんと佐倉さんは早めに来たわね、正直意外だったわ」

さやか「何ですかマミさん!失礼な!」

マミ「あら、ごめんなさいね、ただ美樹さんはともかく佐倉さんはちょっと遅れてくるかな~
と思ったから」

杏子「その辺は大丈夫!!!だって…」

さやか「ワーワーーー!!杏子ストーップ」

ほむら「で、だって…」

杏子「…いや、心配したさやかが泊めてくれたから…」

さやか「………///」

マミ「バカップルね」

まどか「バカップルだね」

ほむら「間違いなくバカップルね」

杏子「おい」

さやか「少なくともまどかたちには言われたくはないんだけど」


164: 2012/01/09(月) 23:30:28.19
マミ「まあいいわ、それではみんな集まった事だし出発しましょ!」

まどか「そうですねマミさん、ところで電車の乗り換えとかなんですが…」

ほむら「その心配はないわ」

さやか「はー、流石ほむら、下調べはばっちりってか」

ほむら「…ってマミが言っていたわ」

杏子「他力本願かよ!!!」

ほむら「よくそんな四字熟語知ってたわね」

杏子「バカにするな―――!」


165: 2012/01/09(月) 23:39:24.37
マミ「2人とも落ち着いて…けど、ちゃんと調べてあるから心配ないわよ」

さやか「さっすがマミさん!!頼りになります」

マミ「そんな感謝される事じゃないわよ。けど、こういう事って下調べが重要でしょ?」

まどか「そうですね、それにその調べてくのがまた面白いっていう事ってよくありますよね」

さやか「わかるわ~その気持ち」

マミ「そうね、それじゃ時間もないしさっそく出発しましょ!!!」

四人「「「「おーーー!!!」」」」

166: 2012/01/09(月) 23:50:38.10
杏子「…けどなあ~」

さやか「どうしたの、杏子?」

杏子「いや、調べていくのもいいけど、その場の勢いで決めていくのも面白いと思っただけだよ」

マミ「行く先々の小さな発見を楽しむ…ってやつね。確かにそういうのもいいわね」

まどか「けど、それだと失敗したとき取り返しがつかなくなるよ」

ほむら「実際、群馬に帰ろうと思ったら乗り換えに失敗して栃木にいったアホもいるらしいわよ」

マミ「誰の話よ…一体」

ほむら「聞いた話よ、ただ『新宿と赤羽は地獄だ』と言っていたらしいわ」

杏子「またえらく生々しいな…」

172: 2012/01/10(火) 23:51:18.67
~数時間後、東京駅~

マミ「やっとここまで着いたわね」

さやか「はぁー長かったですね~やっぱり」

まどか「けど電車ではみんな座れたし良かったよね!!」

ほむら「うまい具合にボックスタイプの席も空いてたしね」

さやか「それにしても…」ジー

杏子「な、なんだよさやか」

さやか「あんたは少しはしゃぎすぎだっつーの!!!」

マミ「まあ…あまり遠出した事もないのだから無理もないかもしれないけど…」

ほむら「窓の景色を見ながらいちいちコメントするとは思わなかったわね」


173: 2012/01/11(水) 00:04:54.19
杏子「そのくらいいいじゃんか!せっかくの旅行なんだしさー」

さやか「限度があるっての!!全く、周りの視線が痛かったよ…」

まどか「まあまあさやかちゃん、杏子ちゃんも楽しめたんだからさ」

さやか「むー」

マミ「まあまあそこまでにして、ここからちょっと乗り換えがあるから迷わないようにしましょう」

さやか「…そうですね、マミさん」

174: 2012/01/11(水) 00:06:42.68
まどか「じゃあほむらちゃん、はぐれないようにこうして…っと」ギュ!

ほむら「ま、まどか!」

まどか「ティヒヒ!これなら安心だよね、ほむらちゃん!」

ほむら「は、恥ずかしいわ…///」

まどか「大丈夫だって!!それじゃあ行こうよ!!」

さやか「………」

杏子「……おい」

さやか「なによ、私はまだ…って!!」ギュギュ!!

杏子「前に言ったよな、さやか」

さやか「な、何の話よ!?」

杏子「『ちゃんと繋ぎとめてね』ってさ」

さやか「…確かに言ったけど!?」

杏子「…絶対に、離さないからな」

さやか「…!杏子のくせに///」

マミ「………」

マミ「今から行き先変更して、鎌倉の大仏でも拝みに行って煩悩でも払ってもらった方がいいんじゃ
ないかしら?」

175: 2012/01/11(水) 00:11:13.26
マミ「それにしても…」ガヤガヤ

まどか「やっぱり東京駅になると、人が多いんですね~」ガヤガヤ

さやか「ホント、グンマじゃ見られない光景だね」ワサワサー

ほむら「私は前住んでたからあんまり気にならないわね」

杏子「そういえばほむらって転校してこっちに来たんだよな?」

ほむら「そうよ、まあ始めは地元を離れるのは嫌だったけど…」

さやか「けど?」

ほむら「けど、そのおかげでまどかに会う事が出来たんだもの。今では運命に感謝してるわよ」

まどか「ほむらちゃん…私もだよ」

ほむら「まどか…」

マミ「はいはい、往来でそんなことしてると邪魔になるからやめてちょうだいね」

176: 2012/01/11(水) 00:13:27.00
さやか「けどホントに人が多いよね~って!」

杏子「あ、パンダ焼きってここでも売ってるんだ~」

さやか「電車の中であんだけお菓子を食べといて、まだ食いたいのか!この食いしんぼうめ!!!」

杏子「だって甘いものは別腹っていうじゃん?」

さやか「あんたの食ってたのだって十分甘かっただろうかー!!!」

マミ「ふぅ…前途多難ね」


177: 2012/01/11(水) 00:14:04.01
マミ「で、この電車に乗ればいいんだけど…」ギュー

ほむら「見事なまでの満員電車ね」ギュギュー!

まどか「うわー…乗り込むのが大変そうだね」

さやか「みんなやっぱり同じ所に行くんだね~」

マミ「まあそれだけ有名だし、今日は日曜だしね」

杏子「………」

さやか「?どうしたの、杏子」

杏子「…怖いな、乗り込むの」

さやか「そうか、あんたこんな人混み体験したことないからね」

杏子「なあ、本当に大丈夫なのか?」

さやか「大丈夫だって、それに、さやかちゃんがついてるじゃない!」

杏子「…じゃあ、信頼してるよさやか」

さやか「うん、さやかちゃんにまかせなさーい!!!」

178: 2012/01/11(水) 00:14:54.72
マミ「ふふっ、美樹さんったら。けど本当にはぐれないようにしないとね」

まどか「私たちは大丈夫だよねほむらちゃん!」

ほむら「そうね、まどか…けど、一つだけいいかしら」

まどか「どうしたの、ほむらちゃん?」

ほむら「満員電車だから…万が一よ?」

マミ「いやな予感がするわね…」

ほむら「万が一、痴漢にあったら私に小声で言ってくれないかしら」

まどか「大丈夫だってほむらちゃん!私なんか狙う人なんていないよ?」

まどか「なにを言ってるのまどか!!!あなたはもうちょっと自分のかわいさを自覚するべきよ!」

マミ「そんな…少し大袈裟じゃない?」

179: 2012/01/11(水) 00:19:42.02
ほむら「マミ、あなたまで何を言ってるの?まどかのかわいさはもはや世界遺産に登録
されていてもおかしくないのよ?」

まどか「例えが良く分からないけど…ありがと、心配してくれて」

ほむら「まどかの事を考えれば、こんなの当たり前じゃない」

マミ「けど、万が一鹿目さんが痴漢にあったとしたら…あなたはどうするつもり」

ほむら「そうね…ここの駅で、愉快なオブジェが一つできる…それだけの事よ」

マミ「せめて駅員さんに突きだすぐらいにしておきなさい」

ほむら「そんなの生ぬるいわ…」

マミ「せっかくの行楽地を血で染めるようなマネはしないでちょうだい」

まどか「ちなみにさやかちゃんたちは痴漢にあったらどうするの?」

さやか「斬る」

杏子「突き刺す」

マミ「あなたたちはもう少し平和的な手段を覚えなさいよ…」

185: 2012/01/22(日) 00:06:30.92
~ ~ ~

マミ「…ふう、ようやく到着したわね」

さやか「疲れましたよ~マミさん」

杏子「…なんでみんなこんなに混んでるのに平気なんだろ?」

マミ「平気っていうか…諦めてるんじゃないのかしら?」

まどか「そうですね、電車で来るとなると、どうしても被っちゃいますからね」

ほむら「言っとくけど杏子、こんなの東京では日常茶飯事よ?」

杏子「ウゲッ、マジかよ…」

ほむら「特に通学時のラッシュなんて…思い出したくもないわね」

さやか「どんだけ壮絶なのよ」

ほむら「少なくとも、電車で座れるのはグンマぐらいだと思った方がいいわ」

マミ「せっかく夢の国に来たのだから、とりあえず現実に戻るような話はなしにしましょうか?」

186: 2012/01/22(日) 00:10:57.73
ほむら「…私とした事が」

まどか「気にする事はないよ、ほむらちゃん」

ほむら「けど、せっかくの旅行で楽しんでるまどかの気持ちを考えず、つい…」

まどか「いいんだよ、そういう所もほむらちゃんらしいしさ!」

ほむら「まどかぁー!」ギュッ!

まどか「ふふっ、よしよし…」

マミ「はいはい、2人とも置いていくわよ~」

さやか「全く…」

杏子「よくこんな所であんなことできるもんだぜ…」

マミ「悪いけどあなたたち二人が言っても全然説得力がないわよ」

187: 2012/01/22(日) 00:20:27.59
~正面ゲート~

マミ「ようやくここまで来たわね」

さやか「ってか人多っ!!」

ほむら「逆に人がいなすぎても気味が悪いでしょうけどね」

杏子「そりゃそうだけどさ…」

まどか「今日は日曜日だし、なおさらだろうね」

マミ「さてと…みんな、準備はいいかしら?」

杏子「へっ?まあチケットは持ったけど…」

ほむら「マミ…あなたまさか!!」

マミ「とりあえずみんなが入場したら、パスポートを私に貸してもらえるかしら?」

さやか「パスポートをですか?」


188: 2012/01/22(日) 00:29:22.89
マミ「そう、そしたら私はコーヒーカップのFPを取ってくるから、あなたたちはジ
ェットコースターの方に並んでてちょうだい?そして後で合流しましょう」

まどか「FP?ファストパスの事ですか?」

マミ「そうよ、みんなでいっぺんに動いたら大変だから私が代表で取ってくるわ」

さやか「この人混みの中をですか!?無茶ですよ!マミさん」

杏子「そうだぞ、それに走るんだったら私の方が!」

マミ「いいのよ、あなたたちは少しパークを楽しんでなさい。ここは私が行くから…」

マミ「少しは先輩らしいところを見せたいしね?」

189: 2012/01/22(日) 00:36:59.00
まどか「マミさん…分かりました!!お願いします!!」

ほむら「マミ…無理はしないでね」

杏子「マミ…ありがとう」

さやか「絶対、無事に帰ってきてくださいね」

マミ「大丈夫よ、それじゃあ、そろそろ入場が始まるみたいね…」

まどか「マミさん…!!!」

マミ「じゃあ…行ってきます!」

マミ「うぉりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」┣¨┣¨┣¨┣¨

さやか「マミさ―ん!!!」

ほむら「行ってしまったわ…円環の理に導かれて…」

杏子「いや導かれてないからね、それにここで終わらないから」

190: 2012/01/22(日) 00:43:27.28
ほむら「けど…」

まどか「どうしたの、ほむらちゃん?」

ほむら「…なんでこんなにシリアスになってるのかしら?」

さやか「なんていうか…ノリかな?」

杏子「ノリって…」

まどか「けど、入場と同時にファストパス取りに行く人って、かなり多いみたいなんだよ」

さやか「色々と制約はあるにしても、すぐに入場できるのは魅力だからね」

ほむら「なおこれはFPを取るため、多少大げさに書いたものです。良い子の皆さんはゆっくりと落ち着いて取りましょう…っと」

杏子「なにを言ってるんだほむらは?」

ほむら「何って…注意書きよ?これを読んでもしも真似して怪我でもしたら大変でしょ?」

さやか「誰に向かって言ってるのよ…」

199: 2012/01/29(日) 00:49:44.90
~ ~ ~

マミ「お、おまたせ…無事に取れたわよ」ゼェ ゼェ…

まどか「ってマミさん大丈夫ですか!!ものすごい息切らせてますけど!」

マミ「…FP取るだけだからすぐ終わると思ったんだけど、人の考えってみんな似たような
ものなのね」

さやか「そういえばマミさん以外の人も、結構全力で走っていたもんね」

杏子「けどみんながみんな同じ所じゃなかったんだろ?」

ほむら「甘い、甘いわよ杏子。いい、日曜のここはいわば戦場なのよ」

杏子「んな大げさな…」


200: 2012/01/29(日) 00:53:45.79
ほむら「いえ、決して大げさではないわよ。人気アトラクションなんて午前中で取ったと
しても予約が夜になるなんて事がよくあるのよ」

さやか「そういえば、調べたときにそんな事が書いてあったような…」

ほむら「そう、その中を潜り抜けて予約を取る…だからみんな必氏に走るのよ」

杏子「そういうものなのか…」

ほむら「そうなのよ、決して華○寺公園やカッ○ピアと同列に考えてはいけないのよ」

さやか「カッ○ピアって…もう閉園してるじゃん」

ほむら「あくまで例えよ」

201: 2012/01/29(日) 01:00:57.81
まどか「まあとりあえずマミさん、お茶でも飲んで落ち着いてください!こっちの
アトラクションもまだ30分ぐらい待つみたいですし」

マミ「ありがとう鹿目さん…けど鹿目さんとかがすぐに並んでもそんなに時間がかかるのね」

さやか「いや、一応急いでみたんですが」

杏子「気づいたらあっという間に行列になってたんだよな~」

まどか「私たちも早く並んだつもりだったんですけど…駄目でした」

ほむら「これは人気アトラクションだし、まあ仕方ないわね」

マミ「いいのよ、別に責めてるわけではないし、それならそれでゆっくり待ちましょうか」


202: 2012/01/29(日) 01:04:22.36
まどか「…どうですかマミさん、少しは落ち着きましたか?」

マミ「ありがとう鹿目さん。けど、魔法少女でも全力で走るとやっぱり疲れるものなのね」

ほむら「…?体重が増えたんじゃないの?だから動くのも億劫にn」

さやか「ちょっとほむら!」

杏子「…あちゃ~」

マミ「…暁美さん、何が言いたいのかしら?」ゴゴゴゴ…

まどか「ひぃ、マ、マミさん…」

ほむら「   」


203: 2012/01/29(日) 01:05:34.37
マミ「…ねぇ、暁美さん?」ゴゴゴゴ…

ほむら「…モウシワケ、ゴザイマセンデシタ…」

マミ「もう、暁美さんったら、あまり人が気にしてる事を言っちゃだめよ?」

ほむら「…肝に銘じときます」

さやか「ほむらったら…あそこまで綺麗に地雷を踏みに行くなんて…」

まどか「マミさん…すごく怖かったよぅ」

杏子「ああ、あの威圧感は魔女以上だな。いやマジで」

208: 2012/01/30(月) 23:34:16.12
ほむら「けど、自分でチケット当てといてなんだけど」

さやか「なんか気になった事でもあったの?」

ほむら「ほら、あそことか…」

杏子「うん?」



子供「パパー、○○○―と一緒に写真とってー!」

パパ「はいはい、じゃあもっと近くによってー」

??「ハハッ」ススッ

パパ「ほら、○○○―も寄ってきてくれたぞー!」

子供「うん、やったー!!」

パパ「それじゃあとるぞー、1+1は~?」

子供「に~!!!」パシャッ!




209: 2012/01/30(月) 23:42:51.41



さやか「…で、あれがどうかしたの」

ほむら「いえ、とても微笑ましい光景だと思うのだけど、どうもキャラが魔女とダブって
見えるというか…」

杏子「あ~確かに、魔女はなくても、使い魔に見えない事もないな」

まどか「そうだね…言われてみれば」

ほむら「でもってこの遊園地って結構メルヘン入ってるじゃない?だから、魔女の結界みたいで
なんか落ち着かないというか…」

マミ「職業病みたいなものね、まあ魔法少女が仕事なのかは分からないけど」


210: 2012/01/30(月) 23:48:10.43
さやか「そうですね~ってこっちに来たよ!!」

??「ハハッ!」ヒョイ!

マミ「握手…してくれるみたいね」

ほむら「ど、どうも…」h、ヒョイ…

まどか「ほむらちゃん、ものすごくぎこちないよ?」

ほむら「そ、それほどでもないわ」

杏子「口調が完全におかしいぞ、ほむら」

さやか「よし、このレアな光景を写メに納めてっと」パシャ

211: 2012/01/30(月) 23:54:52.97
??「ハハッ」テテテッ

まどか「あっ、後ろのお客さんの方に行っちゃったよ」

さやか「あー、やっぱり人気者はつらいね~まるでさやかちゃんのようだ!」

杏子「なにを言ってるんだよ」

さやか「冗談だよ、ジョーダン!」

マミ「けど良かったわね~来た記念になって」

ほむら「ええ…そうね」

ほむら『とゆうより、なんでピンポイントにここに来たのかしら』

??『ハハッ、それはね?』

ほむら『!!!!?』

212: 2012/01/30(月) 23:55:36.96
??『君たちがまだ夢の世界に入れてないようだから、手助けに来たのさ!!』

ほむら『!!ど、どうして!?』

??『夢の世界に不可能はないよ!それじゃ、楽しんでいってね!』

ほむら「   」

マミ「   」

さやか「   」

杏子「   」

まどか「ど、どうしたのみんな、いきなり固まっちゃって?」

さやか「い、今のって…」

マミ「テレパシー、なのかしら?」


213: 2012/01/31(火) 00:02:21.56
杏子「夢か!?これは夢なのか!?」

さやか「杏子、落ち着いて!ほらみんな見てるからさ!!」

杏子「だって、だって…!」

ほむら「…そう、これは夢、そしてここは夢の国なのよ」

まどか「ほ、ほむらちゃん?」

ほむら「ほらみんな、列が進んでいるから早く私たちも進みましょう」

マミ「暁美さん…」

ほむら「…考えても無駄なだけよ、マミ。それならいっそ思いっきり楽しみましょう?」


215: 2012/01/31(火) 00:10:55.87
杏子「そ、そうだな!じゃあいこうか!!」ダッ

さやか「そうだね、あー早く順番こないかな~」ダダダッ

まどか「あっ、2人とも待ってよ~!」テッテッテッ

ほむら「さあ、私たちもいきましょう」

マミ「ええ…」

マミ『暁美さん、考えるのをやめたわね』



??『ハハッ!さあ、思いっきり楽しんでね!!』

222: 2012/01/31(火) 22:04:39.85
~数十分後~

マミ「ようやく私たちの番ね」

さやか「長かったですね~マミさん」

杏子「私は途中の衝撃が忘れられないんだけど…」

ほむら「いいのよ杏子、ここは夢の国なんだから」

まどか「なんか…私の知らないところで色々あったんだね」

ほむら「まどかが気にする事じゃないわよ」

マミ「そうね…気にしたら負けよね」


223: 2012/01/31(火) 22:11:16.09
さやか「っていうより今気づいたんですが…」

マミ「どうしたの、美樹さん」

さやか「いや、このアトラクションって、2人席のやつじゃないですか」

まどか「あっ」

杏子「あっ」

ほむら「あっ」

マミ「…いいのよ、私の事は気にしなくて」


224: 2012/01/31(火) 22:28:47.35
まどか「けどそうしたらマミさんが一人に」

マミ「私はあなたたちが楽しんでる姿が見れればそれでいいのよ」

さやか「マミさん…」

マミ「それに、あなたたちも2人で乗りたいでしょ?だから私の事は気にしなくていいわよ」

杏子「マミ…なんかゴメン!!」

マミ「いいのよ、謝らなくても」

マミ『それに、こうなる事は予想済みだったしね』


225: 2012/01/31(火) 22:52:56.72
~ ~ ~

マミ「まあ、こうやって乗るのはいいのだけれどね…」


ほむら「………」

まどか「…ほむらちゃん、ひょっとして怖い?」

ほむら「…!そ、そんなことないでゴワすよ!」

まどか「無理しなくっていいよ、なんか口調がおかしくなってるよ?」

ほむら「ほむぅ…」

まどか「もう、しょうがないな~」

ほむら「ま、まどか、手が!!」

まどか「これで怖くないでしょ?ほむらちゃん」

ほむら「え、ええ、けど…」

まどか「どうしたの?」

ほむら「まどかの体温が伝わってきて、今度はすごくドキドキしてきたの…」

まどか「もう、ほむらちゃんったら///」

226: 2012/01/31(火) 23:01:11.53
さやか「でさ、杏子はこういうの乗るのは初めて?」

杏子「いや、まあ乗ったといっても華○寺公園のジェットコースターぐらいなんだけどね」

さやか「なーんだ、残念」

杏子「何がだよ?」

さやか「いえいえ、こういうのに恐怖するかわいい杏子の姿が拝めると思っていましたのでね」

杏子「ば、バカにするんじゃねー!!こんなもんで怖がるかっての」

さやか「その割には満員電車ではあんなに怖がっていたのにね?」

杏子「そ、それは…あーもう、忘れろ忘れろ!!」

さやか「ふふ、顔を真っ赤にしながら否定する杏子もかわいいなー」

杏子「あーもう!!さやかぁーーー!」


マミ「まさか後ろからこんなバカップルぷりを見せられるとは思わなかったわね」

??「おお、あついあつい!」

マミ「誰よあなた?」

??「いえいえ、通りすがりの新聞記者ですよ」

マミ「なんで通りすがりの人がアトラクションに乗ってるのよ」

230: 2012/02/13(月) 22:33:49.61
~少女達乗車後~

まどか「ふぅ~楽しかったね」

さやか「うん、やっぱここは色々と本格的だね、さやかちゃんもびっくりしちゃったよ!」

さやか「まあ一番驚いたのは…」

杏子「……///」

さやか「途中から杏子が抱きついてきたことだったりもしますがね」

杏子「う、うるさい!その話をするなー!」

さやか「まあ予想してはいたんだけどさ、結構嬉しかったけどね!」

杏子「……えっ?」

さやか「…なーんちゃって、本気にしちゃった?」

杏子「ちょ、さやかぁぁぁぁぁぁ!」


231: 2012/02/13(月) 22:45:17.52
さやか「怒らない怒らない、で…」

ほむら「     」

まどか「ほむらちゃん…」

さやか「ほむらのやつは再起不能になっていると」

マミ「もう、苦手なら苦手ってハッキリ言えばいいのに」

ほむら「…私は別に絶叫系が苦手ってわけではないわよ」

杏子「あ、復活した」

ほむら「ただ、コースターのドキドキとまどかと密着した事のドキドキが合わさって何が
何だか分んなくなったのよ」

まどか「始まる前からドキドキしてたもんね、ほむらちゃん」

232: 2012/02/13(月) 22:56:28.89
まどか「けどね…」

ほむら「?私何かしたかしら」

まどか「あ、嫌ってわけじゃないんだけどね、叫ぶときに私の名前を叫ぶのはちょっと…
恥ずかしかったかなって///」

ほむら「     」

マミ「確かに言ってたわね、暁美さん」

さやか「えっ!そんなこと言ってたんですか」

杏子「全く気付かなかったぞ」

マミ「あなたたちは自分たちの世界に入っていたから聞こえなかったのよ」

233: 2012/02/13(月) 23:16:51.31
ほむら「…ご、ごめんなさいまどか!!今舌を噛み切ってお詫びを!!」

マミ「ちょ、暁美さんやめなさいって!!」

杏子「そうだぞ!舌を噛み切るとか隠れキリシタンじゃないんだからさ!!」

さやか「杏子、つっこむところが違う」

まどか「そうだよほむらちゃん、私は別に嫌ってわけじゃないんだからさ」

ほむら「けど、まどかに恥ずかしい目に合わせちゃって…」

まどか「いいの!それでね、私も考えたんだけど…」

ほむら「……?」

まどか「今度は、私もほむらちゃんの名前を叫んでもいいかな?そうすればおあいこだよね?」

234: 2012/02/13(月) 23:35:10.25
ほむら「…そんなことでいいの!?まどか」

まどか「うん!」

ほむら「ええ、もう好きなだけ叫んで!」

さやか「いやいや、あまり叫びすぎると迷惑になるからね」

マミ「…まあ、私の隣に座った人は、あなたたちのやり取りを見てものすごくうれしそうだったけど」

杏子「はぁ、変わったやつもいるもんだな~」

マミ「そうね…」

マミ『…なんか羽が生えていたような気もするけど、きっと気のせいよね』

235: 2012/02/13(月) 23:44:25.71
さやか「さて、じゃあコーヒーカップの方にでも行きますか!」

マミ「ええ、まあFPもあるからゆっくり歩きながら行きましょうか?」

まどか「そうですね!けど落ち着いて周りを見てみるとやっぱり凝ってますよね」

さやか「まあ夢の国だからね、現実的なものはできるだけ無くしてるみたいだよ」

杏子「はあ、そうなのかー」

ほむら「それでも色々と隠す感じでカメラとかはちゃんと整備してるみたいよ」

マミ「ここまで来てそんなものを探す人なんていないでしょうけどね?」

杏子「そうだよな~」


236: 2012/02/13(月) 23:54:09.33
ほむら「まあそんなこと言っていくとここの地下とか、もっと…」

??『ハハッ、夢の国夢の国!』

ほむら「…なんでもないわ」

マミ「そう、メルヘンなのよね」

さやか「…ここは夢の国」

杏子「夢いっぱいのファンタジーか…」

まどか「また!ねえ、本当に何があったの!?」

ほむら「…世の中には知らない方が幸せなこともあるのよ」

まどか「こんなの絶対おかしいよ!」

240: 2012/02/15(水) 22:50:35.67
マミ「まあ色々とあったけど、ちゃんと到着したわね」

杏子「はぁー、アトラクション自体が本の形になってるんだな」

さやか「まあモデルが絵本だからね、そういう所も参考にして作ったみたいだよ」

ほむら「それで、当たり前の話だけど…」

まどか「やっぱりすっごく並んでるね~」

杏子「ホントだな、ご苦労なこって」

マミ「まあ私たちはFPがあるから、専用のゲートから入りましょう」


241: 2012/02/15(水) 23:00:52.68
さやか「けど、こうやって空いているゲートから入っていくと、並んでる人の視線が痛いですね」

杏子「こればっかりは仕方ないよな」

マミ「それより早く乗れるんだからいっぱい楽しみましょうね」

まどか「そうですね、それにこれならみんな一緒に乗れますしね!」

マミ「そうね!鹿目さん」

杏子「マミが楽しそうなのもそれでか」

さやか「やっぱ辛かったんだね…」


242: 2012/02/15(水) 23:06:53.20
~ ~ ~

マミ「そんなわけで、みんな無事に乗れたわね」

さやか「カップまでハチミツの壺とか…徹底してるねぇ~」

杏子「けどなんだかガキっぽいな」

まどか「まあ大人から子供まで楽しめるっていうのがここのモットーだからね」

ほむら「そしてそんなこと言ってるのに限って一番はしゃいで楽しんだりするのよね」

さやか「あ~なんだか分かるわ、それ」

杏子「ちょ、そんな子供みたいにはしゃがないってさ」

243: 2012/02/15(水) 23:15:21.15
ほむら「どうだかね…なんだったら私だけで賭けてみる?」

さやか「杏子がはしゃぐかで?」

ほむら「そう、じゃあまずははしゃぐと思う人」

四人「………」ハーイ!

ほむら「…賭けにならないわね」

マミ「そうね、まあ考えるまでもなかったわ」

杏子「ちょ、そんなに子供っぽく見えるのかよ!!」

ほむら「見える」

さやか「見える」

まどか「見える…かな?」

マミ「…まあ、そこが佐倉さんのいいところだしね?」

杏子「ちくしょー」


244: 2012/02/15(水) 23:22:28.73
~少女達乗車後~

杏子「……///」

ほむら「やっぱりね」

まどか「けど楽しかったよね、ほむらちゃん!」

ほむら「ええ、アトラクションも、杏子の反応も」

杏子「…ちくしょう」

さやか「けど楽しかったのは事実だしね!いやーカップのあの動きには驚かされたわ」


245: 2012/02/15(水) 23:30:54.59
マミ「そうね、それに所々で色んなギミックもあったしね」

杏子「だよな!やっぱみんなも楽しかったよな!!」

まどか「それはそうだよ!私もこのキャラ大好きだもん!!」

ほむら「………まどかは○ーさん好きっと…」メモメモ

さやか「何をメモしてるのよ、あんたは」

ほむら「相手の好みを把握しておくのは当然でしょ?」

マミ「まあ、一理あるけどね」

247: 2012/02/16(木) 22:06:41.36
マミ「さてと…そろそろお昼にしましょうか」

さやか「あーもうそんな時間ですか」

まどか「時間が経つのって早いもんだね」

ほむら「で、どうするの、どっかで買ってそのあたりで食べるの?」

杏子「ここまで来てそれもな~、まあ慣れてはいるけどさ」

マミ「そうね、じゃあどこかレストランにでも入りましょうか」

まどか「いいですね!マミさん」

ほむら「私はまどかがいいならそれでいいわ」

248: 2012/02/16(木) 22:14:19.63
さやか「けど、かなり混んでるんじゃないんですか?」

マミ「この時間だものね、まあ少しは我慢しましょうか、どうせだったらゆっくり食事もしたいし」

杏子「あいよ、で、どこにするんだい?」

マミ「そうね、待つついでに午後のFPも取っておきたいから、ここなんてどうかしら?」

杏子「なになに…洋食の店か。いいんじゃないか?」

さやか「で、そのついでにマウンテンコースターのFPも取ると」

マミ「正解!本当は暁美さんが苦手だったら他のにしようと思ったのだけれどね…」

249: 2012/02/16(木) 22:27:45.62
さやか「やっぱここに来たらマウンテン系のアトラクションは乗りたいですしね!」

杏子「さやかはホントに好きだよな~」

さやか「そういってまた抱きつけるって嬉しがってたりして」

杏子「なっ!ねーよ!!!」

さやか「おー、顔を真っ赤にしちゃってさ~」

ほむら「………」ガタガタガタガタ


250: 2012/02/16(木) 22:41:42.41
まどか「大丈夫ほむらちゃん?やっぱり苦手だったら…」

ほむら「大丈夫よ、それよりホントに私の名前を?」

まどか「えっ、ひょっとしてそれが心配?だったら言わないようにするけど」

ほむら「いえ、是非言って頂戴!もう怖さよりもそっちの方が楽しみよ!!」

まどか「そんなに無理しなくても…」

ほむら「大丈夫よ、問題ないわ」

マミ「はいはい、じゃあ意見もまとまった事だし混まないうちに行きましょうか」

四人「はーい!!」


251: 2012/02/16(木) 22:48:19.39
~ ~ ~

マミ「…運が良かった、としか言いようがないわね」

さやか「FPを取ってきて、レストランに入ったらまさかすぐに席が取れたなんて…」

杏子「まあ早い分にはいいんだけどさ、かなり都合よすぎないか?」

ほむら「いわゆるご都合主義ってやつね」

まどか「身も蓋もないね、ほむらちゃん」

マミ「…まあ、気にしても仕方ないからさっさと決めちゃいましょう」

まどか「そうしましょうか」


252: 2012/02/16(木) 23:13:25.42
杏子「っていうかここのメニューってあんまりバリエーションないんだな」

さやか「ここだけじゃなくって、レストランのメニューって大体決まってるみたいなんだよね」

マミ「まあお客さんの数を考えたら、あまり多いメニューだと対応できないからある程度
決めてるんじゃないかしら?」

ほむら「そんなところでしょうね」

まどか「じゃあ私はどれにしようかな~」

杏子「私は海老フライにしようっと」

さやか「じゃあ私も同じのに」

杏子「おい、マネすんなっての!!」

さやか「いいじゃん、さやかちゃんも海老フライの気分になっちゃったんだからさ」

杏子「このマネっこめ!」

253: 2012/02/16(木) 23:34:00.37
まどか「…ねえ、ほむらちゃんは決まった?」

ほむら「わたし?そうね…グリルチキンにしようかと思ってたところだけど」

まどか「じゃあ私のハンバーグと半分こにしない?」

ほむら「…!!!あーん?あーんってしてくれるの?まどか」

まどか「この大勢の中でそれはちょっと…」

ほむら「…ごめんなさい、場所を考えてなかったわ」


254: 2012/02/16(木) 23:52:12.34
まどか「もう、ほむらちゃんったら」

ほむら「で、半分こずつにするのは私は別に構わないわ」

まどか「じゃあそうしよっか!それと…」

ほむら「……?」

まどか「そういう事は、後でちゃんとしてあげるからね!」

ほむら「……!!!まどか」

まどか「ふふっ」

マミ「……塩、塩がほしいわね、なんだか無性に」

257: 2012/02/17(金) 22:35:03.73
~食事中~

ほむら「はい、まどか半分どうぞ!」

まどか「ふふっ、ありがとうほむらちゃん!!」

ほむら「で、あ~ん…」

まどか「もう、駄目だってば!!」

ほむら「ほむぅ…」

マミ「今までの暁美さんのイメージがどんどん崩れていくわね」

さやか「まあ、下手に裏表があるよりはましじゃないですか?」


258: 2012/02/17(金) 22:52:24.03

杏子「にしてもここまでデレデレになるとはな」

さやか「杏子も人の事言えないけどね…」

杏子「なんだと!!」

マミ「はいはい、食事中は静かにね!」

さやか「はーい」

杏子「で、午後はどうするんだ?FPは取ったけど、この時間まで結構あるぞ?」

マミ「そうね、その時間まで有名な海賊船のアトラクションにでも乗りましょうか?人数
も多いからそこまで並ばないでしょうし」

まどか「ああ、あのカリブのやつですよね」


259: 2012/02/17(金) 23:06:01.70
さやか「さて杏子に問題です。カリブとはいったいどこを指しているでしょうか?」

杏子「ええっ!急にそんな問題出すなよな!」

さやか「いいじゃん、さあ、杏子は果たして分かるかな~」

杏子「馬鹿にすんな!!えーっと、カリブって南国っぽいから…」

ほむら「…オーストラリア」ボソッ

杏子「…そう、オーストラリアだ!!」

さやか「ブッブ―。正解はパナマの周辺でした~!!」

杏子「ってほむら!!嘘つきやがったな!!」

ほむら「私はただそれっぽいところをつぶやいただけよ」

杏子「ちくしょう!」


260: 2012/02/17(金) 23:22:44.72
まどか「というより私も今初めて知ったよ」

マミ「映画とかでは有名なんだけどね」

さやか「まあ杏子がさらっと答えたらそれはそれで怖かったけどね」

杏子「どういう意味だよ!!」

ほむら「まあ、そのままの意味でしょう」

マミ「さて…みんな食べ終わったかしら」


261: 2012/02/17(金) 23:34:44.73
さやか「はい、って杏子!口元にタルタルソースがついてる!!」

杏子「えっ、マジで?」

さやか「仕方ないな~さやかちゃんがきれいにしてあげるからね」

杏子「ちょっ!自分でできるって」

さやか「はいはい動かない動かない、じっとしててね~」フキフキ

杏子「あーもー!!」

マミ「……なんか」

ほむら「恋人というよりは、親子って感じね」

まどか「ホントだね、さやかちゃんがお母さんみたい」

さやか「やだなー、こんな手のかかる子育てた覚えはないよ」

杏子「子供扱いするな~!!」

262: 2012/02/17(金) 23:39:31.04
ほむら「そういうすぐにムキになるところが子供っぽいのよ…」

まどか「けどそういう所が杏子ちゃんの魅力だよね」

ほむら「まあそうね…」

まどか「けどほむらちゃんも杏子ちゃんに負けないぐらい子供っぽいところもあるけどね」

ほむら「えっ!!」

まどか「ほら、私が他の女の子と話しをしてると、猫みたいにしょんぼりしちゃうところとか」

ほむら「そ、それは」

まどか「他にもほむらちゃんが分からないようなところもいっぱい知ってるよ!!」

ほむら「…ほむぅ」

まどか「ふふっ、スネないで、ほむらちゃん!」

マミ「こっちは完全に調教されてるわね」

266: 2012/03/09(金) 00:34:24.42
~ ~ ~

マミ「というわけで到着したわね」

ほむら「ここがカリブの海賊ね…」

さやか「けど相変らず混んでるね~」

まどか「まあそんなに時間がかからないみたいだし、ちゃんと並ぼう?」

ほむら「そうね、まどか」

さやか「けどさ、やっぱ並んでる時間ってこうイライラしてこない?」

杏子「まー時間が無駄になってる感はあるよな」

マミ「美樹さん、みんなちゃんと並んでるんだからそういう事言っちゃだめよ」

さやか「ありゃ、失礼しました」

267: 2012/03/09(金) 00:51:49.52
マミ「ほら、みんなこうして大人しく待ってるじゃ」ヤダーツカレター!!

まどか「と思ったらあっちの方で子供が泣き出しちゃった!」エーン!

ほむら「子供にとってみれば待ち時間ほど退屈なものはないものね」

杏子「ほうほう、じゃあさやかは子供っぽいと…」

さやか「その言葉、のしをつけて杏子に返してあげる!」

杏子「何だと!!」

さやか「何よ!!」

ほむら「…似た者同士って、やっぱり惹きあうのよね」


268: 2012/03/09(金) 00:58:28.14
まどか「………」

ほむら「…まどか?」

まどか「…子供っぽいほむらちゃんも見てみたいな、なんてね」

ほむら「!!急に何を言い出すのよ!まどか」

まどか「ティヒヒ!冗談だって!」

ほむら「もう、まどかったら」

まどか「けどね、元気にはしゃぐほむらちゃんを見てみたいのはホントだよ」

ほむら「そんな事、急に言われても…///」

まどか「こう恥ずかしがるほむらちゃんもかわいいんだけどね!」

ほむら「ずるいわ…まどか」

まどか「ふふ、本当に可愛いな~ほむらちゃんって!!」

ほむら「…まどかの方がかわいいのに///」


269: 2012/03/09(金) 01:10:27.55
マミ「あのー二組とも、ヒマだからっていちゃついてるのはいいんだけど…」

ナンデススマネーンダ ナーニヤッテンダカ オオ、アツイアツイ…

マミ「もう前が結構進んでるんだけどー」

さやか「えっ、ってやば!!」トトトトトトッ

まどか「ご、ゴメンなさーい!」テテテテテテッ

マミ「ふう、やれやれ」

???「百合はいいねぇ、リリンの生み出した偉大な文化だよ」

マミ「…あなたは誰?」

???「ああゴメン、気にしないでもらえるかな?」

マミ「なんでこんな人によく遭遇するんだろ、私…」


272: 2012/04/05(木) 23:23:16.66
~少女乗船中~

まどか「うわぁ~子供っぽいと思ってたら結構リアルだね」

ほむら「まあ、再現度は高いわね、人形の動きが少し気になるけど」

さやか「あー、どうしてもぎこちなくなっちゃうよね」

杏子「まあ私たちはある意味リアルな人形の動きとか見てるしな~」

マミ「人形…でいいのかしらね、あれって」

ほむら「色んな格好のがいたからね…本体の魔女の性質に依存していたのでしょうけど」

杏子「まあ、かわいらしい外見のやつは皆無だったけどな」

273: 2012/04/05(木) 23:32:08.33
さやか「そうだねー、まあ一番かわいかったのがあのシャルr」

ほむら「さやか!!!」

さやか「ほえ?」

杏子「お、おい、マミの様子が…!!」

マミ「あ、あ、あ…」ガタガタガタガタ

まどか「マミさん、しっかりしてください!!」

さやか「しまった!まだトラウマだったんだっけ」

ウァーハハハ、ウァーハハハ!!!

マミ「あ、あ、こ、来ないでー!」

まどか「マミさん!!人形を使い魔と混同してるよ!!」

さやか「ど、ど、どうしy」

杏子「当て身」ドス!

マミ「きゃん!」バタッ

ほむら「とりあえずなんとかなったわね」

杏子「そうだな、じゃあ続きを楽しむか」


274: 2012/04/05(木) 23:45:02.78
マミ「    」グテーン

さやか「いいの、ねえこれでいいの!!」

杏子「大丈夫だって、すぐ起きれるぐらいに調節はしてあるから」

ほむら「それより気をつけなさい、さやか。気丈にふるまっていても、まだマミの心の傷は癒えていないのだから」

さやか「はい…反省します」

杏子「まあ、間違いは誰にでもあるんだ、気にするなって」

さやか「はあ…ついに杏子に同情される日が来るなんてね」

杏子「どういう意味だよ!!」


275: 2012/04/06(金) 00:02:14.92
マミ「   」マミーン

まどか「マミさん…」

ほむら「まあ、落ち着かせるためにはこうするしかなかったのよ」

ほむら「それに、あのまま錯乱されたら他の人たちに迷惑がかかったでしょうしね」

まどか「…そうだね」

ほむら「ごめんね、まどかにまで心配かけちゃって」

まどか「ううん、そうじゃなくって」

まどか「マミさん…起きたらアトラクションが終わってたって…悲しくないかなと思ったの」

276: 2012/04/06(金) 00:09:48.08
ほむら「その心配はないわ」ヒョイ

まどか「それは?」

ほむら「何の仕掛けもないただの瓶よ」

まどか「瓶…?それをどうするの」

ほむら「こうするのよ!」バチャッ

まどか「ボートの下の水をすくうの?」

ほむら「そうよ、で、こう書いてっと…」

まどか「『カリブの水』…って」

ほむら「これをマミに持たせてあげれば万事オッケーよ」

まどか「甲子園じゃないんだから」

ほむら「まあ、マミならきっと喜んでくれるわよ」

まどか「…どうかなー?」


277: 2012/04/06(金) 00:18:12.62
~ ~ ~

マミ「…!!ティロ!!!」ガバッ!

杏子「おー、ようやく目が覚めたか」

マミ「ここは…?」

ほむら「園内のベンチよ、アトラクションが終わった後まだ起きなかったから、ここで
起きるまで安静にさせてたのよ」

マミ「そうなの。そういえば私、あの時…取り乱しちゃって」

さやか「マミさん!本当にごめんなさい!!!」

マミ「美樹さん…」

さやか「せっかく楽しみにしてたのに、私が台無しにしちゃって…!!」


278: 2012/04/06(金) 00:28:06.89
マミ「そんなに落ち込まないでいいわよ、それに私は十分楽しんでるわ」

さやか「マミさん!」

マミ「けど、なるべくその話はしないでね、あまりいい記憶でもないからね」

さやか「はい、反省します…」

杏子「さて、それじゃあマミも復活した事だし、次のアトラクションに行きますか!」

ほむら「その前にマミ、これ」

マミ「これは…」

ほむら「カリブをあまり楽しめなかっただろうからせめて思い出にでもと、水を…」

マミ「  」

杏子「お、おい、マミの動きが止まってるぞ」ボソッ

さやか「まあ、正直水だけもらってもね~」ボソボソッ

まどか「ほむらちゃん…」


279: 2012/04/06(金) 00:38:54.61
ほむら「いらなかった…かしら」ウルッ

マミ「…!!そんなことないわ!うん、すごくうれしい」

ほむら「本当…?」ウルルッ!

マミ「本当よ!!帰ったら家の棚に飾らせてもらうわね!!」

ほむら「ならよかったわ!じゃあ、行きましょうか?」

マミ「そ、そうね、行きましょう」

杏子「ほむらのやつ…涙目でゴリ押しやがった」

さやか「あんな目をされたら、もうどうにもならないよね…」

杏子「というか、ほむらってあんな芸当できるんだな」

さやか「うん、私も初めて知ったよ」

まどか「ほむらちゃん…あんな目をするのは、私の前だけだと思ったのに…」

さやか「ってまどかが原因かーい!!」

杏子「ほむらのやつ、まどかと一緒のときはどんだけデレデレなんだよ」

さやか「聞くだけ野暮だと思うよ」

まどか「…さやかちゃんたちには言われたくないな」

283: 2012/04/08(日) 00:23:54.51
~  ~  ~

杏子「そんな訳でとうちゃーくっと」

さやか「ほんとに昔の山を再現してるんだよね、ここ」ウワァー

マミ「山というよりは鉱山ね、この荒々しい所とかがいかにもアメリカらしいわね」キャー!!

杏子「?なんか関係があるのか」クーーーール!!!

マミ「アメリカではね、ゴールドラッシュっていって金山の開発が盛んに行われていた
時期があったのよ」オオ、ジャンヌー!!

マミ「で、アメリカ中から一攫千金を夢見る人たちが集まってきたって歴史があってね」ギャーーー!

さやか「その時代を再現してるって訳よ」ウボァーーー

杏子「はー、そうなのか」ムダムダムダムダムダムダー!!!!

ほむら「まあこの遊園地の目玉アトラクションだものね…けど」ヤッターバー!!

さやか「みんな絶叫してるね~」


284: 2012/04/08(日) 00:35:56.21
ほむら「…声を出した方が怖くないのかしら?」

まどか「うーん、人によるんじゃないかな」

ほむら「…怖いわ」

まどか「ほむらちゃん!!本当に無理しなくていいよ」

ほむら「違うの、あまりにも気が動転しちゃってまどかの名前を叫んじゃいそうで…」

まどか「大丈夫だよ!!そんなことぐらい気にしないよ」

ほむら「けど…」

まどか「じゃあさ、ほむらちゃんが声を出せないように、ずっと…キスでもしてる?」

ほむら「?!?!?!?!?!??!!?」

まどか「冗談だって!大丈夫、2人なら怖くないよ」

285: 2012/04/08(日) 00:44:57.82
ほむら「……」

まどか「ほむらちゃん、そんなに落ち込まないでって」

ほむら「…いっそずっとキスできるのなら…この喉が潰れようが叫び続けようかしら」ブツブツ

ほむら「まどかとキス、まどかとキス、マドキス、キミキス…」ブツブツ

ほむら「キスキスキスキスキスキスキスキス」

まどか「…言った私も私だけど、怖い事企まないでね」

マミ「はい鹿目さん、ハリセンよ」

まどか「ありがとうございます!じゃあさっそく…」スパーン!!

ほむら「きゃん!!」


286: 2012/04/08(日) 00:56:39.90
さやか「で、杏子ちゃんの方はどうですかなぁ~?」

杏子「な、何を期待してるんだよ!!」

さやか「いや~さっきみたいに怯える杏子ちゃんを見たいなーと思いましてね」

杏子「そ、そんなに怖がるわけねーだろ」ギュッ1

さやか「ほうほう、じゃあ、なんで今の段階から手を繋いでるんですかな~?しかもちょっと
強めに」

杏子「こ、これは…その」

さやか「このこの~!無理に強がるなっつーの」ツンツン

杏子「……///」シューン


287: 2012/04/08(日) 01:06:16.32
さやか「ありゃ、見事にしおれちゃったよ」

さやか「けどね…」ギュッ!

杏子「なっ!!さ、さやか」

さやか「いやあ、やっぱね」

さやか「私も杏子と手を繋いでた方が安心するな~なんてね」

杏子「…なんだ、結局さやかも怖いんじゃないか///」

さやか「ありゃ、バレたか」

杏子「こ、こんにゃろ!!」

さやか「あはは、怒らない怒らない」


288: 2012/04/08(日) 01:12:19.74
マミ「…まあ、またこのパターンね」

マミ「絶叫系に乗ればまあこうなるとは思ったけど…」

マミ「ここまでいちゃいちゃされると突っ込むのにも疲れてきたわね」

マミ「周りの視線が正直痛いけど」

四人 ギャーギャー

マミ「…幸せそうだからそのままにしておきましょう」

マミ「べ、別に寂しいわけじゃないんだからね!!」

ほむら「誰に向かっていってるの?」

マミ「細かい事はいいのよ」


289: 2012/04/08(日) 01:23:15.27
マミ「さて、このパターンだとそろそろ」

???「……」スッ

マミ「来ると思ったわ」

???「……」ジロジロ

マミ「…まあいいわ。誰だか知らないけど、あなたも人の事を気にせず楽しんだらどう?」

???「いえ、そうではなく、確認したいんだが」

マミ「あら、何かしら?」

???「…問おう、あなたが私のマスt」

マミ「人違いです」

295: 2012/04/11(水) 23:20:55.68
~~少女絶叫中~

まどか「…///」

ほむら「まどか…本当にごめんなさい」

マミ「まさか予告した通り、ホントに鹿目さんの名前を叫ぶなんてね…」

さやか「乗ってたお客さんたちも驚いてたね~」

杏子「まあ、あんだけ大きな声で叫べばな」

マミ「けど…いい思い出になったんじゃないの?」

さやか「まあ、あんまない体験だろうけど」


296: 2012/04/11(水) 23:28:32.02
ほむら「まどか…怒ってる?」

まどか「…いいよほむらちゃん、本当は私も嬉しかったし」

まどか「けど…どうせなら私も叫べば良かったかな?」

ほむら「まどか…そうね、今度は2人d」

マミ「鹿目さん、お願いだからそれは止めてちょうだい」

さやか「なんか、本当にやったらツイッターとかで話題になりそうだね」

杏子「まあ滅多にいないだろうしな、そんな客」

ほむら「ほむぅ…」

297: 2012/04/11(水) 23:43:44.46
さやか「けど杏子はよく我慢できたね~」

杏子「べ、別にあんぐらい怖くなんてねーし!!」

さやか「ほうほう、じゃあこの私の手の腫れはなにかな~?」

杏子「あっ!?」

さやか「いやー、かなり強く握ってたみたいで一向に赤みが取れないんだけどな~」キレイナモミジダネ

杏子「そ、それはその…ってか大丈夫か!?」

さやか「こんなもん平気だって、それより、理由を聞きたいんだけどね~」

杏子「理由って…///」


298: 2012/04/12(木) 00:00:22.80
さやか「うーん、どうなのかな杏子ちゃん?」

杏子「…ってあーーー!!悪かったな、怖かったんだよ!」

さやか「そんな怒んなくていいのに~」

杏子「そっちがしつこいからだろーが!!」

さやか「だって…杏子の恥ずかしがる顔がかわいいんだもん」

杏子「なっ///」カァーッ!

さやか「うんうん、その顔が最高な訳よ」

杏子「お、おちょくってんのか!!」

さやか「違うのに~」

マミ「…どうでもいいんだけどみんな」

ナンダナンダ ドーシタドーシタ オオ、アツイアツイ ユリハイイネェ…

マミ「大声出してるおかげで周りの視線がすごい事になってるんだけど」

四人「あっ///」

299: 2012/04/12(木) 00:19:09.90
マミ「さて…気を取り直して、今何時かしら?」

さやか「えっと、大体五時ぐらいですね」

マミ「じゃあ最後のナイトパレードまでは結構時間があるわね」

まどか「じゃあまたどれかアトラクションにでも乗りますか?」

マミ「そうね…それも面白そうだけど」

ほむら「マミ、なにかあるの」

マミ「うーん、ちょっと短いけど、2人だけで廻ってみたらどうかしら?」


300: 2012/04/12(木) 00:26:10.97
まどか「2人でって…私とほむらちゃんとですか!?」

マミ「そう、それに佐倉さんと美樹さんも。みんなで来たからデートらしさもなかったでしょう?」

さやか「まあ…っていうより、今回は旅行って感じだったし」

マミ「2人だけでここを巡るのもいいんじゃないの?」

まどか「けどその間…マミさんは?」

マミ「おみやげとかを見たり、一人で廻ってみたい場所もあるから心配しなくていいわ」

マミ「それよりあなたたちが楽しんでもらえた方が私としては嬉しいしね」

ほむら「マミ、あなたって人は…!!」

マミ「いいのよ。さあ、時間もあまりないのだからいってらっしゃい!!」


301: 2012/04/12(木) 00:34:49.19
さやか「マミさん…」

杏子「じゃあどこか行くか」

マミ「ええ、気をつけて…って心配する事もないわね」

杏子「……マミ、ありがとう」

さやか「ちょっと杏子!!」

杏子「いいんだよ、これ以上マミに気を使わせるわけにはいかないだろ!」

さやか「…!!」

さやか「…マミさん」

マミ「気にしなくていいわ、じゃあ、また時間になったら落ち合いましょう」

さやか「…はい!分かりました」


302: 2012/04/12(木) 00:42:35.55
まどか「……じゃあ、マミさん、私たちも行きますね」

ほむら「マミ…本当にありがとう」

マミ「どういたしまして。それに今回の旅行は暁美さんが当てたんだもの。楽しんでくるといいわ」

ほむら「…この恩は決して忘れないわ、マミ」

マミ「いいのよそんなに気にしなくても、逆にそこまで気を使われると疲れちゃうわよ」

まどか「じゃあ、マミさん!!」

ほむら「…行ってくるわね」

マミ「ええ、時間の許す限り楽しんできなさい!!」

303: 2012/04/12(木) 00:47:13.46
マミ「さて、これで二組ともいったと…」

マミ「やれやれ、これで少しは肩の荷が下りたわね」

マミ「みんなでこうやって色んなアトラクションに乗るのもいいけど」

マミ「やっぱり2人っきりの時間もほしいわよね」

マミ「まあ、こうやって一人になるのはさみしいけど…」

マミ「…別にいいわね、こういうのも」

マミ「さて、じゃあ手始めにどこかの御土産屋さんにでも入って、お土産でも買おうかしらね」

???「……」

307: 2012/04/14(土) 23:59:43.79
~  ~  ~

まどか「…改めてこう歩いてみると、ホントに夢の国だよね」

ほむら「そうね、まあ日常を感じさせないのをコンセプトにしてるのだから、当然なのかもね」

まどか「そうだね、けど…」

ネェーツギアソコイコウヨー ソウダナ、ヨシソウスルカ ハハッ!

まどか「…やっぱり、休日だとカップルが多いんだね」

ほむら「まあ、最高のデートスポットでしょうし」


308: 2012/04/15(日) 00:07:21.54
まどか「…私たちは」

ほむら「?」

まどか「私たちは…どう見られてるのかな?」

ほむら「……」

ほむら「…仲のいい友達、がいいとこでしょうね」

まどか「そっか…、うん、そうだよね」

ほむら「…少なくとも、恋人同士に見られる事はないと思うわ」

まどか「こうやって、手を繋いでても…?」ギュッ

ほむら「…多分ね」

まどか「こうして…寄り添っててもかな?」ムギュッ!!

ほむら「…!!」


309: 2012/04/15(日) 00:16:06.94
ほむら「ま、まどか、恥ずかしい///」

まどか「どう…かな?ほむらちゃん」

ほむら「…///」

ほむら「変わってる、とは思われるかもしれないけど…恋人とは思われないと思うわ」

まどか「そっか…ゴメンね、ほむらちゃん」

ほむら「まどか…」

まどか「…ちょっと気になったんだよね、自分たちが周りからどう見られてるかってね」

ほむら「あまり気にしない方がいいと思うわよ、どうせ理解してくれる人なんていないと
思うから」

まどか「だよね、やっぱり」


310: 2012/04/15(日) 00:38:28.34
ほむら「やはり周りからどう思われてるか気になるの?」

まどか「それはそうだよ、だってこんなに可愛い恋人がいるんだもん」

ほむら「そこまで私はかわいくないわよ」

まどか「もう!ほむらちゃんったら自分の事に興味がなさすぎだよ!!」

ほむら「だって、私にとって一番大事なのは…まどかだもの」

まどか「けど、結構ほむらちゃんって男子の間でも人気なんだよ、知らなかったの?」

ほむら「…興味ないから」

まどか「もうっ!こっちはほむらちゃんが男子にイタズラされないかいつも冷や冷やしてるのにな~」

ほむら「……」


311: 2012/04/15(日) 00:43:46.36
ほむら「…まどか、一つ聞きたい事があるのだけど」

まどか「どうしたの、ほむらちゃん?」

ほむら「まどかは…私とのこの関係に後悔してる?」

まどか「そんなことないよ!!どうしたの急に!!」

ほむら「まあさっきからのまどかの事も気になったのだけれど…それとは別に」

ほむら「…やっぱりこの関係っておかしいと思ったの」

まどか「ほむらちゃん」


312: 2012/04/15(日) 00:50:32.39
ほむら「私はまどかとのこの関係に後悔なんかしてない。それが、私の希望だったから」

ほむら「けど、まどかは…普通に生きた方がいいんじゃないのかなって思って…」

ほむら「魔法少女とは違う、普通の人間の鹿目まどかとして生きる方が」

ほむら「こんな、ゾンビみたいな私とは別に…」

まどか「…!!馬鹿っ!!」バシッ!

ほむら「ま、まどか!?」

まどか「そんなことない!!わたしはほむらちゃんといられて幸せだし、これからも変わらないよ!」

まどか「それに、もしそうだとしたら…あそこまで悩まないのに…」

まどか「せっかく勇気出したのに…なんで分かってくれないの!?」

まどか「これじゃあ、私が…馬鹿みたいじゃん…!!」グスッ!


313: 2012/04/15(日) 01:02:54.46
ほむら「……!!」

ほむら「まどか…ごめんなさい!!」ダキッ!!

まどか「!!」

ほむら「怖かった…!怖かったの、私」

ほむら「まどかを独占して、まどかの幸せを奪っているような気がして」

ほむら「もしまどかが幸せになれるなら、私なんか捨ててもらっていいから…」

ほむら「まどかの無理する姿なんか見たくなくて」

ほむら「聞きたかったの、まどかの本当の気持ちを…!!」


314: 2012/04/15(日) 01:08:26.05
まどか「大丈夫、私は後悔なんかしないよ」

まどか「それに、ほむらちゃんが思っている以上に私はほむらちゃんの事が大切なの」

まどか「だから、そんなに自暴自棄にならないでよ…」

ほむら「…ありがとう、まどか」

ほむら「けど、なんかさっきから気になるんだけど…」

ナンダナンダ ナンデオンナノコドウシデ…? ウワァ…ワタシノネンs

ほむら「ちょっと大声出しすぎたみたいね」

まどか「…///」

ほむら「…///」

まどか「…とりあえずここから離れようか?」スタスタスタ

ほむら「そうね、なるべく早足で行きましょう」スタスタスタ

318: 2012/04/18(水) 23:12:56.80
~  ~  ~

杏子「キャラメルコーンうめー」モグモグ

さやか「全く…アンタってやつは」

杏子「うん、あー、食うかい?」

さやか「いらないよ!!」

杏子「な、なんでそんなに怒るんだよ~?」

さやか「当たり前でしょ!!さっきアイス食べたばっかなのに、またそんなん買って…」

杏子「いや~何か口に入れてないと落ち着かなくてっさ」

さやか「にしても少しは自重しなさい!!」


319: 2012/04/18(水) 23:20:58.30
杏子「なんなんだよ。そうだ、さやか」

さやか「うん?何…って!!」ハムッ!

杏子「よし、命中っと」

さやか「甘い、口の中が甘い!!」

杏子「どうだ?甘いもんとるとイライラが落ち着くっていうじゃん」

さやか「…うん、確かに少しは落ち着いたけどさぁ…」

杏子「だろ」

さやか「ってか不意打ちってひどくない?!」

杏子「いや~こうでもしなきゃ食べてくれなかっただろ」

さやか「うぐっ」

杏子「ほら、まだ結構あるからどんどん食べなよ」

さやか「…いただきます」

320: 2012/04/18(水) 23:28:26.90
杏子「けど、やっぱ綺麗だよな~ここって」ムグムグ

さやか「けど、食べてばかりでムードも何もありゃしないじゃん!」

杏子「なんだ、それがピリピリしてた理由かよ」

さやか「うっ…少しぐらい憧れがあって悪いか!」

杏子「いや、悪かないけどさ、けど私にはそういうのが分かんないから」

さやか「なんでさ!!」

杏子「まあ性格ってのが一番の理由だけど」

杏子「…今まで、生きることだ最優先だったからな」

さやか「……!」

321: 2012/04/18(水) 23:48:13.67
杏子「ほら、魔法少女になってから結局家族も何も失ったからさ、私って」

杏子「頼れる人なんかいないで一人で…今まで本当に惨めだったからな」

杏子「グリーフシードを狩って、後は盗みとかで生活してさ」

杏子「人並みの幸せなんて、できるわけないと思ってたし…」

杏子「正直、誰にも知られずに消えていくんだろーなーって思ってたさ」

杏子「けど今じゃみんながいて、隣にはさやかがいて…」 

杏子「本当になんでだろうな?さやかの気持ちは分かるんだけど、それに自分が対応できなくて、
それがなんか悔しくて…」ポタッ

さやか「って杏子!!」


322: 2012/04/18(水) 23:54:00.29
杏子「あれ、なんでだろうな…なんで、泣いてんだろ?」ポロポロ

杏子「分かんねーけど、止まんねーや」ポロッ

杏子「どうしよう、さやか、マジで、これ」

さやか「…杏子!!」ギュッ!!

杏子「さやか!!ちょ、恥ずかしいって」

さやか「あんたの泣き顔よりは恥ずかしくないわよ」

杏子「けど、これじゃあさ…///」


323: 2012/04/19(木) 00:03:01.53
さやか「…ごめんね、今まで気づいてあげれなくて」

さやか「あんたが一人で辛い思いしてきたのなんて、分かってたのにね」

杏子「さやか…」

さやか「大丈夫、あんたはもう一人じゃないよ」

さやか「だから、そんなに泣かないで…」

杏子「…!べ、別に泣きたくて泣いてたわけじゃねーし!!」

さやか「よしよし、そんだけ元気があればもう大丈夫かな?」

杏子「ってさっきの不意打ちの仕返しか!?」


324: 2012/04/19(木) 00:08:18.01
さやか「さーてね、けど杏子」

杏子「あん?」

さやか「…これからは、その辛かった時以上の思い出で埋めていこうよ」

さやか「まあ、時間はかかるかもしれないけどさ」

杏子「…そうだな」

さやか「さーて、じゃあ次の所でも行きますかーっと」

杏子「っておい、置いていくんじゃねーよ!!」

さやか「じゃあとっととついてくる―」

杏子「ったくさやかのやつめー!!」

杏子「けど…」



杏子「ありがとう、さやか」





325: 2012/04/19(木) 00:12:55.46
さやか『…とはいったものの』

さやか『果たして杏子を幸せにしていけるのかな?』

さやか『きっと、私が思っている以上に苦労してるだろうし…』

さやか『そんな杏子を癒やすなんてね…』

さやか『っていけないいけない!!私が弱気でどうするんだっての!』

さやか『まあ、私たちならきっとなんとかなるよね!!』




さやか「杏子…」

さやか「一緒に、幸せになろうね」


328: 2012/04/23(月) 23:31:46.53
~  ~  ~

マミ「さて、お土産お土産っと」

マミ「とりあえず私の分とクラスの人に配る分っと」

マミ「あー、こんなことなら何かリクエストでも聞いてくればよかったわ」

マミ「でもまあ、あまり話さない人ともこういう所で交流が増えるかもしれないし、それはそれでいいわね」

マミ「…まあ、魔法少女なんてやってればあまり付き合いなんて望めないのかもしれないけどね」

マミ「って一人で愚痴っていても仕方ないわね、じゃあ改めて選びましょう!!」


329: 2012/04/23(月) 23:50:57.30
マミ「まずは定番のチョコクランチね」

マミ「この缶って何故か捨てられないのよね。キャラがかわいいし…」

マミ「ただの貧乏性なのかもしれないけど…それでも小物とかを入れるのには便利だしね!」

マミ「後は記念のカップと人形と」

マミ「ってまあまた来る機会があればいいのだけど、いつになるか分からないし」

マミ「それからみんなで食べる用のお茶菓子と…」ポイポイ

マミ「それからあのかわいいのと…」ガチャガチャ


330: 2012/04/23(月) 23:56:48.01
~数十分後~

マミ「……」

マミ「…後悔はしてないわ」

マミ「私はただ、みんなに喜んでもらおうと思っただけなの」

マミ「だけど…」

マミ「…少し買いすぎたわね」ズシーン

マミ「どうしようかしら、この量」

マミ「とりあえずロッカーに入れておいて、後で暁美さんの盾にでも収納しといてもらいましょう」

マミ「さて、時間は…まだ三十分ぐらいあるわね」

マミ「じゃあ、少し散策でもしようかしら」

331: 2012/04/24(火) 00:16:06.86
マミ「けど、天気が良くてホントによかったわ」

マミ「雨だとナイトパレードも見れないし…最後の目玉だしね」

マミ「実際に見た事はないから、どれぐらい綺麗なのかしら?」

???「……」

マミ「けど…本当に夢のような世界よね」

マミ「本当に魔法で動いているようなアトラクションに、見渡す限り絵本のような街並み」

マミ「ほんとに童話の世界に入った気分になれるわ」

マミ「………」

マミ「私たちの戦う世界とは、あまりにも違いすぎるわね」


332: 2012/04/24(火) 00:22:06.03
マミ「…こんな所に来てまでこんな事考えたくなかったけど…あまりにも違いすぎるから」

マミ「つい、そんな現実を忘れて楽しめたのよね」

???『それはなによりだね!!!』

マミ「…えっ」

???『ハハッ?驚いたかい』

マミ「DFGSDRVBFYBGVGV!!!」

???『落ち着いて落ち着いて、僕は君のそばにはいないからね』

マミ「えっ?!また、またなの!!!」

???『そうだよ!!ちなみにこれは君にしか聞こえないから大丈夫だよ!!』

マミ「そういう問題じゃないでしょ!!」


333: 2012/04/24(火) 00:30:30.65
~ ~

ほむら「……!!」ピキーン!

まどか「ど、どうしたのほむらちゃん?」

ほむら「カキカキカキカキ…!これで…!!!」ペタペタ



○これは魔法少女まどかマギカSSです
○設定は完全にパラレルです。
○実際の施設、その他とは何ら関係性はありません!!

ほむら「これでよしっと…」

まどか「ほむらちゃん…何これ?↑」

ほむら「さあ。ただ、今これを出さないと取り返しのつかない事になる…そんな予感がしたから」

まどか「なんなのその状況!?」

ほむら「…私にも分からないわ」


334: 2012/04/24(火) 00:36:33.68
~ ~

マミ「全く…本当になんなのよ」

???『そんなことは重要じゃないよ、一番大事なのは…君たちが楽しめたかどうかだからね』

マミ「私たちが…?」

???『そうさ!!君たちの事は入ってきた時から気になってたんだよね』

???『一見普通に見えるけど、何か闇を抱えてる…そんな感じかな?』

マミ「……」

???『僕は理由なんか知らないし、何かできるわけもない、だからこそせめて、今日ぐらいは
その闇も消せるぐらい楽しんでもらおうと思ったわけだよ』

マミ「それだけのために、こんな事を…」

???『まあ、こうしてテレパシーが使えたというのは想定外だったけどね』

336: 2012/04/24(火) 00:44:17.48
マミ「っていうか、なぜあなたがこれを使えるの?」

???『ハハッ!ここは何処だい?』

マミ「…夢の国ね、忘れてたわ」

マミ「…ねえ、どうせなら私の話を少し聞いてもらえないかしら」

???『おお、キミの方から話してくれるのかい?』

マミ「ええ、けど…決していい話ではないけどね」

マミ「私たち…魔法少女の話よ」

???『魔法少女…?』


337: 2012/04/24(火) 00:49:31.50
~  ~  ~

マミ「…これが私たち、魔法少女の全てよ」

???『驚いた…外の世界でそんな事があったなんて』

マミ「信じてくれるの」

???『もちろん!!けど、それは今まで辛かっただろう?』

マミ「もう慣れたわよ…私は」

???『私は…?』

マミ「心配なのは…他のみんなよ」

???『他の…ああ、キミと一緒に来ていた子たちだね』


338: 2012/04/24(火) 00:59:01.74
マミ「そう、せっかくお互いの気持ちも分かりあえて、幸せを手に入れたんだから、本当はもう
戦ってほしくないの」

マミ「けど、そういう訳にはいかないから…それが不憫でならないのよ」

マミ「できる事なら…私が全て肩代わりしてあげたいくらい」

???『…うーん、キミはちょっと勘違いしてる気がするな?』

マミ「私が、勘違い?!」

???『あ、いやいや、全部を否定するわけじゃないんだ、ただね一つだけ気になったんだよ』

???『それはね…なんで君は自分を大事にしてないのかな~って思ってさ』

マミ「自分を…大事に?」

339: 2012/04/24(火) 01:13:15.91
???『そう、さっきから他の子たちを大事にしてるのは良く分かったんだけど、キミ自身に
ついては何も聞いてないからね』

マミ「いいのよ、私は別に」

???『また!一体なんでなんだい?』

マミ「だって、私には失うものなんてないから」

マミ「けどあの子たちにはお互いを大事にしてほしい、そのためなら私は…!!」

???『いい話だね、だけど…それじゃあダメだね』

マミ「なんでよ!!どうせ」

???『じゃあ逆に質問。もし君に何かあったら、彼女たちはどうなるかな?』

???『当然そうなった原因を考えるだろう、そして、それが自分たちにあったんじゃないかと…
後悔するだろうね』

340: 2012/04/24(火) 01:20:15.06
マミ「!!そんなことない!」

???『それは君の意見だね。けど、他の子たちはどうだろう?』

???『少なくとも、キミと同じ考えになる子はいないだろうね』

マミ「っ…!!」

???『…僕が言いたいのはね、あまりにも自分を蔑ろにしてると、守ろうとする者にも傷がつくよってことだよ』

???『もちろんその気持ちは立派だよ、けどね…その気持ちを自分にも分けてあげるといいよってことさ』

???『大丈夫、彼女たちの絆はそこまで弱くはないさ、だからね…』

マミ「…そうね。どうやら一人で熱くなっちゃったみたい。ありがとう」


341: 2012/04/24(火) 01:24:54.44
???『どういたしまして…っと、こんな時間か』

マミ「時間?」

???『そう、君たちも楽しみにしてるのだろう?』

マミ「楽しみ…ってああ、パレード!!!」

???『正解!!それじゃあ、最後まで楽しんでいってよ!!』

???『それと…きっと辛い事ばかりじゃないから、希望だけは捨てないでね!!』

マミ「ええ、分かったわ」

???『それじゃあ、最後のマジック、ショー、タイムだ!!!』

マミ「…本当に、ありがとう。王様」



マミ「っていうか…何気に知り合いになっちゃったわね、私」

マミ「いいのかしら、これって」

346: 2012/04/24(火) 23:39:36.86
~  ~  ~

杏子「おっそいなー、マミのやつ…」

まどか「きっとお土産を買うのに夢中になってるんじゃないかな?」

さやか「そうかもね、マミさんってこういう所のお土産とか好きそうだしね」

ほむら「というより、あの部屋を見ればかなり好きだって事も分かるけどね」

杏子「確かに、壁一面に色んなものが飾ってあるしな」

ほむら「まあ、年相応の趣味なんでしょうけど」

さやか「ほむら、何かその言い方って年寄り臭いんじゃない?」

ほむら「私は事実を言ったまでよ」


347: 2012/04/24(火) 23:56:47.66
まどか「じゃあ、ほむらちゃんはこういうキャラ物とかってあまり好きじゃないの?」

ほむら「いえ、嫌いではないけど…あまり部屋に置きたいとは思わないだけよ」

さやか「まあほむらの部屋が一面少女趣味の部屋だったら…」

杏子「…うん、あまり想像したくはないわな」

ほむら「2人とも、どういう意味かしら」

まどか「そっか…残念だな」

ほむら「どうしたの、まどか?」

まどか「あのね、この旅行の記念にって、2人おそろいのキャラつけ耳を買おうと思ったん
だけど」

ほむら「   」


348: 2012/04/25(水) 00:16:31.90
まどか「ほむらちゃんが嫌なら…ダメd」

ほむら「いや、ほら、私そういうの好きだから!もうおはようからおやすみまで!!だから
すごくうれしいわ!!」

杏子「なんかLIONの宣伝みてーだな」

ほむら「杏子は黙ってて!」

まどか「…ほむらちゃん、無理しなくていいんだよ」

ほむら「無理なんかしてないわよ!!さっきは杏子たちにからかわれたからつい
否定しちゃっただけだから」

さやか「結局私たちが悪者かーい!」

まどか「本当?」

ほむら「ええ、もちろんよ!!だから後で買いに行きましょうよ」

まどか「うん!ほむらちゃんとのおそろいなんてすっごく嬉しいな!!」イチャイチャ

ほむら「私もよ、まどか」イチャイチャ


349: 2012/04/25(水) 00:33:38.89
さやか「ありゃー、また二人の世界に入っちゃったよ」

杏子「いつもの事じゃねーか」

さやか「で…あんたは何かお土産は買わないの?」

杏子「んー?別に」

さやか「いやいや、なんか買っていったらいいじゃん」

杏子「あー、なんか私ってあんまそういうのに興味ないんだよね」

杏子「ほら、物っていつかなくなっちゃうだろ?だからいらないの。思い出だけがあれば
それで十分てわけ」

さやか「なんていうか…仙人か、あんたは!!」

杏子「いやいや、大げさだろ」

350: 2012/04/25(水) 00:42:29.67
さやか「もう…じゃあ、私がアンタに渡すから…それぐらいならいいでしょ?」

杏子「いや、いいっていってんのに」

さやか「おそろいのペンダント買ってあげるから…いつも持ち歩いてなさいよね!!」

杏子「お、おい、それって…」

さやか「確かに思い出も大事だけど、2人だけの記念品もあったっていいと思わない?」

杏子「…さやか」

さやか「それに…私が嫌なのよ」

さやか「杏子と、なにかつながりがないと…」

351: 2012/04/25(水) 00:59:15.61
杏子「…わかったよさやか。じゃあ、ペンダントの方は任せるよ」

さやか「うんうん、素直でよろしい!!」

杏子「ただ、あんまかわいらしいものは勘弁な」

さやか「なんでよ!せっかくここに来たんだからそこは譲れないよ!」

杏子「いやいや、流石に似合わないだろ」

さやか「大丈夫だよ、杏子ならなんとかなるって!!」

杏子「なってたまるかー!!!」

ギャーギャーワーワー

マミ「…時間に遅れちゃったから探すのに手間取るかと思ったけど」

マミ「どうやらあそこみたいね」

マミ「…けど、本当に私の心配のしすぎかも…」

マミ「あの子たちなら、きっと大丈夫よね」


352: 2012/04/25(水) 01:06:29.07
マミ「ゴメーン、待たせちゃった?」

まどか「マミさん!心配しちゃいましたよ」

マミ「ゴメンね、ちょっと…散策してたら時間を忘れちゃって」

杏子「はぁー、珍しい事もあるもんだな」

マミ「そ、そうね」

マミ『流石にあの事は話せないわ…』

さやか「っていうかマミさん、結構買い込んだんですね」

マミ「ええ、ついつい買いすぎちゃったみたい」

マミ「それでね、暁美さんにお願いがあるんだけど…」

ほむら「…それを、私にどうしろと?」

マミ「い、いやー、暁美さんの盾に収納してもらえるとありがたいなーなんて」

さやか「マミさん…案外ちゃっかりしてますね」


353: 2012/04/25(水) 01:12:16.79
まどか「けど確かに、ほむらちゃんの盾の中ならかなり入りそうだよね」

杏子「あんだけの火器が入っていたんだしな」

ほむら「…マミらしいわね、まあ、別にいいけど」

マミ「本当!?ありがとう暁美さん」

ほむら「けど、ここでやるわけにはいかないから、パレードが終わるまでは持っててね」

マミ「えっ…(´・ω・`)」

まどか「マミさん…」

杏子「まあ、こればっかりは仕方ないな」

ほむら「さすがにこの人混みの中じゃあどうしようもないわよ」


354: 2012/04/25(水) 01:15:41.52
さやか「あ、あの~マミさん、疲れてるところ申し訳ないんですが…」

マミ「あ、あら美樹さん、何かしら」

さやか「お土産を買ってこういうのも何なんですが…このパレードが終わったら、私たちも
お土産を見にいってもいいでしょうか?」

マミ「なんだそんな事なの、私は別にかまわないわよ」

さやか「そうですか、あーよかった」

マミ「あら、そんなに心配したの」

さやか「心配っていうか…買い物して来たマミさんを、また付き合わせるのもどうかな~って
思いまして」

マミ「別にいいわよ。それに、もう少し見たいところもあったしね」

杏子「っていうかマミのやつまだ何か買う気か!?」

まどか「本当にこういうのが好きなんだね…マミさん」

ほむら「…結構新鮮ね、こういうマミを見るのって」

まどか「そうだね、ほむらちゃん」

358: 2012/04/25(水) 23:28:43.07
さやか「さて…そろそろ始まるみたいね」

パッパパパーパパパパーパパーパパパパタンタカターン!

杏子「あー、なんかこの曲聞くとエスパー伊藤を思い出すな」

マミ「こんな時にそんな事思い出させないでよ」

ほむら「まあ、この曲があの人のテーマ曲みたいになっちゃってるけどね」

まどか「ほむらちゃんまで」

ほむら「私は事実を言ったまでよ」

マミ「今言う事でもないでしょう?」

さやか「おーい、パレードがこっちに来てるよ~」

359: 2012/04/25(水) 23:38:08.57
まどか「うわぁ…」

ほむら「綺麗ね…本当に」

杏子「なんか、このキラキラ具合が、おとぎ話っぽいよな」

マミ「本当に魔法みたいね」

さやか「まあ、現実はここまで綺麗じゃないんだけどね」

ほむら「そうね、だけど今日ぐらいはこういうのを楽しむのもいいんじゃないかしら」

まどか「そうだね、ほむらちゃん」

ほむら「今日ぐらいは特別でもいいでしょ、こんなのも」


360: 2012/04/25(水) 23:53:18.63
まどか「…ねえ、ほむらちゃん」

ほむら「なにかしら?」

まどか「絶対に、またみんなでここに来ようね?」

ほむら「…もちろんよ。もう誰も失わせないわ」

まどか「けど、前みたいに無理はしないでよ」

ほむら「大丈夫よ、前みたいに一人で抱え込まないわ」

ほむら「前とは違って、今はこうしてまどかが隣にいてくれるのだから…」

ほむら「まどかと一緒にいられるこの時間、絶対に離さないわよ」


361: 2012/04/25(水) 23:57:14.90
まどか「うん、じゃあそんなほむらちゃんにプレゼントだよ!!」

ほむら「あら、なにかs」チュッ!

まどか「憧れてたんだよね、こういう夜景の中でのキスって」

ほむら「…///!!」カァー!!

まどか「ふふっ、ほむらちゃん、顔が真っ赤になっちゃってるよ」

ほむら「だって…///だけど、ありがとう、まどか」

まどか「ゴメンね、いきなりで」

ほむら「いいわよ…ただ」

まどか「ただ?」

ほむら「…今度は、私からまどかにして見せるから」

まどか「ティヒヒ、楽しみにしてるよ!!ほむらちゃん」

362: 2012/04/26(木) 00:02:44.09
杏子「…///」

さやか「ありゃ、これはまたお熱い事で」

杏子「…なあ、さやか」

さやか「うん、どうしたの杏子?顔真っ赤にしちゃって」

杏子「あの…私たちも、その…」

さやか「はい~?ハッキリ言ってくれないと分からないな~」

杏子「って分かっててやってんだろ!」

さやか「だって杏子、すぐに顔に出て面白いんだもん」

杏子「あ、あのなー、こっちはせっかく勇気を出して」

さやか「はいはい、まあとりあえず今はパレードを見ようよ」

杏子「おい、ごまかす気かよ!!」

さやか「そんなつもりはなぁ~って、ねえ、あれ綺麗じゃない?」

杏子「ったく…うん、確かに」

さやか「だよねー!!」

363: 2012/04/26(木) 00:12:28.80
さやか「けどさ、なんか本当におとぎの世界だよね、ここって」

杏子「…そうだな」

さやか「ねえ、、杏子、一つ聞いてくれるかな?」

杏子「…?なんだい」

さやか「あのね、笑われるかもしれないんだけど…私、王子様に憧れてたんだよね」

さやか「いつか、こんな風にお話みたいな感じでさ」

杏子「まあ…そういう憧れみたいなのはみんなあるだろ?」

さやか「ってことは杏子も?」

杏子「…忘れたよ、そんな昔の事」

さやか「あはは、アンタらしいや」


364: 2012/04/26(木) 00:19:03.61
さやか「まあ、そんな事を思ってたんだけどさ…」

杏子「ん、どうしt!!」チュッ!!

さやか「…こんなかわいい王子様だったとはね…いい意味で予想してなかったよ」

杏子「さ、さやか…!!」

さやか「…これからもよろしくね、私だけの王子様」

杏子「…///」

さやか「なーんて、ビックリした?」

杏子「な、てめー、何でいつもいきなりなんだよー!!」

さやか「杏子がかわいいのが悪い、これ結論ね」

杏子「おい、理由になってね―そ!!」

さやか「まあまあ、これからも私を楽しませてよね~」

杏子「あたしはオモチャじゃねー!!!」


365: 2012/04/26(木) 00:24:10.89
マミ「やれやれ、相変らずこの子たちは…」

マミ「けど、本当に楽しかったわね」

マミ「こういう旅行とか、今までなかったし」

マミ「それより、どうしても魔法少女としてのプレッシャーの方が大きかったから…」

マミ「けど今は違う」

マミ「お互いに支えられる仲間がいるのって、ここまで力強いものだったのね」

マミ「これからも…いつ終わるかなんて分からないけど」

マミ「私は…最後まで生き抜いてみせるわ」


366: 2012/04/26(木) 00:30:11.76
マミ「けど…本当に彼には、色々教えられたわね」

まどか「あ、マミさん!こっち向いてくれてますよ!!」

マミ「…あら?」

???「ハハッ」フリフリ

マミ「…楽しそうね」

マミ『本当に、ありがとう』

???「ハハッ!!!」ヒョイ!

杏子「ってなんだ!?」パサッ!!

さやか「これって…ブーケ?」

ほむら「こんなサービスもあったのね、初めて知ったわ…」

まどか「けど、こんなの聞いたことないけどな~?」

367: 2012/04/26(木) 00:33:32.03
マミ「……」

???『ハハッ、君たちには特別さ!!』

???『これからも…たくさんの幸せが君たちにありますように』

マミ『ええ、あなたにもね』

???『ありがとう、それじゃあね!』

まどか「…マミさん?」

マミ「…!!鹿目さん、どうしたの」

まどか「いえ、何かボーっとしてたから、ちょっと気になって」

マミ「あら、ついイルミネーションに見とれてたみたいね」

ほむら「本当に子供みたいね」

マミ「いいじゃない、綺麗なんだから!!」

マミ『まあ…こんな秘密があってもいいわよね』

368: 2012/04/26(木) 00:38:09.38
~  電車内  ~

四人『Zzz…Zzz…』

マミ「あらあら、四人そろって寝ちゃって…」

マミ「まあ、朝も早かったし、仕方がないわね」

マミ「お土産もあの後みんなで買いに行って、全部暁美さんが収納してくれたし」

マミ「こうして手ぶらになったら、まあ眠くなるのも当然ね」

マミ「けど、みんな楽しそうでよかったわ」

マミ「あまりこんな偶然もないかもしれないけど…」

マミ「今度はゆっくり温泉とかも行きたいわね」


369: 2012/04/26(木) 00:42:40.26
マミ「あと海とか、どっかの観光地巡りとか」

マミ「…言い出したらキリがなさそうね」

マミ「まあ、まだ時間もあるだろうし…」

マミ「これから、ゆっくり、かんがえましょうか…」

マミ「あら…わたしも…ちょっと、眠く…」

マミ「…Zzz」


五人「…Zzz」


370: 2012/04/26(木) 00:47:02.93
~ ~ ~

ほむら「で、こうなったと」

マミ「…ゴメンなさい!!私が寝ちゃったばっかりに」

さやか「いやいや、マミさんは悪くないですって」

まどか「そうですよ、気にしないでください」

杏子「けどさ、現実問題としてこの後どうする?」

ほむら「そうね…けど、まさか本当に宇都宮に着くとは…」

まどか「電車も乗り間違えていたみだね」

杏子「さすがにこの大人数じゃあ野宿も無理だろ」

ほむら「まあ、補導されるのがオチでしょうね」

まどか「ほ、補導!!」

ほむら「大丈夫よ、いざとなったらまどかだけは守ってみせるわ」

マミ「暁美さん、国家権力にケンカ売るような真似はやめて!!」

371: 2012/04/26(木) 00:52:07.79
さやか「あ~、今電話したら、なんとかうちの親が迎えに来てくれる事になったんだけど…」

まどか「本当!さやかちゃん!!」

さやか「うん、だけど今から行くから二時間はかかるってさ…ああ、後でお説教だよ」

杏子「なんというか…ご愁傷さま」

さやか「トホホ…けど、明日が父さんの休みで良かったよ」

まどか「すごい偶然だね、それも」

マミ「後で何かお礼しないといけないわね」

さやか「いいですって、マミさん」

ほむら「じゃあこのデザートイーグルを」

さやか「おい、うちの親を犯罪者にするな」

372: 2012/04/26(木) 01:06:52.53
まどか「じゃあ、さやかちゃんちが来るまでどうしようか?」

マミ「そうね…あまりウロウロしてると本当に補導されるかもしれないしね」

ほむら「どこかのファミレスにでも入る?」

さやか「賛成、まだちょっと疲れてるしね」

杏子「そうだな、少しお腹もすいたし」

さやか「ってあんたはまだ食うのか!!」

マミ「じゃあこの付近でちょっと探してみましょうか」

四人「「はーい!!」」

マミ「まあ…こういうハプニングもいいものね」

FIN 


380: 2012/04/30(月) 07:39:43.78
乙乙
長く楽しませてもらった

引用元: まどか「ほむらちゃんを嫁にしたい!」