2: 2011/03/09(水) 16:37:43.44
―西暦2522年―
とある大都市サクラガオカ・シティは、都市の全機能を統括、管理する
マザーコンピュータ『ドロシー』によって支配されていた。
しかし、そこに住まう人々はその事実に何の疑問も持たず
ただあるべきように日々を過ごしていた。




この文章は、西暦2522年
マザーコンピュータ “ドロシー”が記録したデータを再現、編集したのものである。


私は時々
恐ろしい夢を見る




1: 2011/03/09(水) 16:36:41.73
けいおん×ガレリアンズのクロスSS

初投稿ですが頑張って終わらせます

3: 2011/03/09(水) 16:38:44.11
Stage-A
サクラガオカ病院

研究員A「心拍数に異常は見られない。そのままナルコンを投与してくれ」

研究員B「致命的な脳細胞破壊を引き起こさないか?」

研究員A「それでも構わないという、院長の指示だ」

研究員B「了解」

?(ユイ・・・ユイ・・・)

ユイ(うーん・・・ううーん・・・キミは・・・ダレ?)

?(彼らが来るわ。私を探しているの)
ユイ(どうして・・・私を呼ぶの?)

?(怖いわ・・・)

ユイ(んん~っ!あ、体が動かない・・・拘束されてるのかな?
   ふえっ!?な、なんか緑色と赤色の注射器が迫ってきた!)

ウィィィィィンガタンガタンガタン    ブスッ!

ユイ「ウッ!(刺されちゃったよ~)」

ドア ガチャバタン

研究員B「こんなに早い投与サイクルは初めてだな」

研究員A「恐らく実験体の記憶は破壊されている。生きてるのが不思議なくらいだ」

キリキリキリ

ユイ(おお、なんか拘束が緩くなった気が・・・んん~フンス!)バキン

研究員B「データを検証してくる。」

研究員A「ああ」

4: 2011/03/09(水) 16:39:23.03
ユイ「さてと、抜け出せたのはいいけど・・・これからどうしよう・・・」

ユイ「とにかく!この部屋から出よう!」

ユイ「むむむっふんむむむっ!ぷあっ!全然開かないよ~
   誰か~居ませんかぁ~!ここから出してください~」バシバシ

キィィィン

ユイ「ふえっ!なにこれ・・・頭の中に・・・映像が・・・・今のはいったい・・・?」

ユイ「とりあえず、このドアはダメっぽいね!何かヒントみたいなのが
   あればいいんだけど・・・むむっ、これは日記帳かな!どれどれ~」

ユイ「ユイへ投与されている、もしくは今後投与する予定のあるクスリは以下のものである。
   どのクスリも・・・んんー漢字が多すぎて頭痛くなってきたよ!これは後で読もうかな!」

―“医局員のメモ”を手に入れた―

ユイ「どうにかしてこの部屋から出ないと!
   ほえっ?あっちにもドアがある!こっちが正解かも!」

ドア ガチャガチャ

ユイ「んーこっちはロックされてるっぽいね!
   拘束具が緩くなったみたいに開かないかな~なんて・・・」ムムム

ドア ガチャガチャガチャ         カチン

ユイ「ふぉおおお!なんか開いたっぽい!ウッ・・・頭がイタイ・・・
   むむ!こんなところにお薬が!頭イタイの治るかもしれないから一応もらっておこう!

―“回復剤”“デルメトール”を手に入れた―

ユイ「う~ん、それにしても何で私にこんな力が・・・
   それに私って、いったい何者なんだろう・・・・」


5: 2011/03/09(水) 16:40:02.08
ドア ガチャ

ユイ「失礼しま~す」

研究員A「っ!?ど、どうやって拘束具やドアのロックを!?」

ユイ「すいません、どうして私はここに居るんですか?
   私に何をお注射したんですか?この力は何なんですか!?」

研究員A「ベ、ベッドに戻るんだ!」

ユイ「答えてください!どうして・・・どうして私は“こんな事”ができるんですか?」キィィィィン

研究員A「ぐっ!?ぐああああ、頭がっ頭がぁ!ううう・・・・
     わ、私は何も知らない!お前にクスリを投与しただけだ!」

ユイ「クスリ・・・全部クスリの所為なんですか!?」

研究員A「医院長ならっ!山中医院長なら、全部知ってる!」

ユイ「山中・・・医院長」

研究員A(今だ!くらえっ!)スタンガン バチバチ

ユイ「きゃっ!な、何するんですか!?」

研究員A「うるさい!お前が出たなんて医院長に知れたら・・・これでも食らって大人しくしやがれ!」

ユイ「こ、来ないでぇ!ふんむむむむ~フンス!」ドン!

研究員A「うあっ!!」グシャ!


6: 2011/03/09(水) 16:40:43.37
ユイ「はぁっはぁっ!いきなり襲いかかってきたからビックリしたよ~!
   何か咄嗟に力使っちゃったけど、この人大丈夫かな~ま、まさか氏んじゃったり!?」

研究員A「」

ユイ「頭とか鼻とか耳からいっぱい血が出てるけど・・・生きてるよね!
   うぐぐ・・・頭痛がひどくなってきたよ~この力を使うと頭イタくなるのかな?」

ユイ「おお!床に何かおちてる・・・カード・・・かな?これももらっとこう♪」

―“セキュリティカード”を手に入れた―

ユイ「他に役に立ちそうな物は・・・無いかな!よし!部屋から出よう」

ドア ガチャ

研究員C「!?じ、実験体が逃げようとしてるぞ!捕まえろっ!」

ユイ「ふえっ!?」ビクッ

研究員D「拘束してたはずなのに!どうやって・・・」

研究員B「薬物の過剰投与で力が発現したのか!?」

ユイ「あわわ!今度は三人も来たよ!近寄らないでぇ!ふんむむむむ~フンス!」ドン!

研究員BCD「うぎゃああああああああ」ボワッ!

ユイ「きゃあああ!今度は人が燃えだしたよおおおお!」

研究員B「ぐああああ!あ、熱いィィィ熱いィィィ!」ゴロゴロ

研究員C「た、助けて・・・」

ユイ「ひっ!う、うああああああああ」タッタッタッタ


7: 2011/03/09(水) 16:41:21.21
病院・廊下!

ユイ「ううう・・・ひ、人が燃えちゃった・・・私がやったんだよね?
   絶対頃しちゃったよ~・・・もしかして、一番最初の人も・・・?」

ユイ「あぐっ!?頭痛の間隔が短くなってきたよ~もうこの力使いたくないよ~」グスグス

ユイ「あ・・・またドアがある。ん~やっぱりロックされてるな~
   力を使えば開けれるけど・・・なるべく使いたくないし・・・
   ん、認証コードが必要なのかな?あっ! “セキュリティカード”を使えばいいのかな?」

―“セキュリティカード”を使った―

ピッ ウィィィィン

ユイ「開いた・・・他の人が来る前に早く行こう・・・」

警備員室!

警備員A「ん~」ホジホジ

警備員B「・・・・」カタカタ ターン

ウィィィン!ウィィィン!

警備員A「あ?実験体じゃねぇか。まったく医者の奴らは何をやってやがるんだ」

ガチャ

ユイ「!?」


8: 2011/03/09(水) 16:41:59.32
警備員A「ウサギが逃げ出してるじゃねぇか」

ユイ「・・・・(また人が・・・・)」

警備員A「痛い目にあいたくなかったら、おとなしく小屋に戻んな!」スタンケイボウ バチバチ

ユイ「わ、私に近寄らないで!ふんむむむむ~フンス!」ドン!

警備員A「ぐあっ!て、てめぇ・・・」

ユイ「ひっ!う、うああああああ」ドンドン!

警備員A「うぎゃっ!」グシャ

ユイ「はあっはあっ!ううう、頭がイタい!イタいよぉおお!」

ガチャ

警備員B「何もたついてんだ~・・・っておい!何寝てんだよ!」

ユイ「うううううう!ううううううううう!」

警備員B「てめぇがやったのか・・・このクソアマ!」バキッ!

ユイ「うあっ!」

警備員B「実験体だかなんだが知らねぇがぶっ頃してやる!」

ユイ「い、痛い!痛いよぉ!うぐぐぐ!うあああああああああああああ!」


9: 2011/03/09(水) 16:42:38.72
警備員B「な、なんだ・・・こいつの体から電気みたいなものが・・・
     うぐっ!き、急に吐き気が・・・か、からダモウゴカナイィィィ
     アタマモイタイィィィィイイタスケ、タスケテェエエエエエエエ」

ビシャッ!グチャッ!

ユイ「うああああ!痛い痛い痛いィィ!」(このままじゃ氏んじゃうよ~~
   そ、そういえばお薬があったんだった・・・何のお薬かわからないけど飲んじゃえ!)

―“デルメトール”を服用した―

ユイ「はぁっはぁっ!ふう・・・お薬飲んだら頭痛が治ったよ!
   力を使いすぎたら飲めばいいのかな?あ、でもでもお薬も限りがあるし
   頭イタいのイヤだから、力はあんまり使わないに越したことはないね!」

ユイ「それにしても、警備員さんは二人居たはずなんだけど・・・もう一人はどこに?」キョロキョロ

警備員B「」

ユイ「うっ!?ヒィィィィィあ、頭がないよぉぉ!
   それに血が飛び散って・・・うぷっ!オエッオエエエエエ」ビチャビチャ

それは今までの氏体と違い、余りにも異様な光景だった。
人間の頭部があちこちに飛び散り、警備員室の壁一面に張り付いていた。

ユイ「はっぐぅぅ!うううう(これも私がやったの?さっきの頭痛が原因なのかな・・・)

ユイ「気持ち悪い・・・早くこの部屋から出よう・・・」タッタッタッタ

ガチャ

ユイ「ふぅ、さっきのことは忘れよう・・・思い出したくもないよ・・・
   この部屋で、何か役に立ちそうな物は~・・・・おお、これはもらっておこう」

―“冷凍室のカギ”を手に入れた―

ユイ「ん?ここテレビがたくさんあるな~ボタンもいっぱい・・・
   ロックの開閉もできちゃったりするかな~適当に押しちゃえ!」ポチポチ

ドア ピッ

―ロックが解除された。隣の部屋のドアが開いたようだ―

ユイ「おお、ロック解除できた!ん、鏡がある・・・これが・・・私の顔?」


10: 2011/03/09(水) 16:43:56.86
鏡には少女が映っていた。
整った顔立ち、前髪には二つのヘアピン。
上から、“さいきっく”と書かれたTシャツ、ホットパンツにレギンスと
なかなか露出度の高い格好をしていた。

ユイ(私は誰なの?私はいつからここにいるの?何も思い出せないよ・・・)

ユイ「とりあえず自分の顔がわかっただけでも大きな収穫だよ!そろそろ移動しよう!
   それにしても・・・このTシャツ可愛いな~私意外とセンスがあるのかも~///」ビシィッ!

カツン

ユイ「おっとっと、足もとに何かある・・・これ、注射器かなぁ~
   ん~何か役に立つかもしれないから貰っておこうかな!ん、何か書いてる。名前かな?」

―“ビージェクト”を手に入れた―

ユイ「びーじぇく・・・た?ビージェク太って読むのかな?」

ガチャ

ユイ「誰もいませんように・・・」コソコソ

警備員C「Zzzz」

ユイ「ふおっ!ね、寝てるのかな?今のうちに」コソコソ

警備員C「ん~、ん?お、お前っ!」

ユイ「うわぁ!ふんむむむむ~フンス!」ドン!

警備員C「ぐあっ!」ドサッ

ユイ「ま、またやっちゃった!氏んじゃったのかな・・・?」

警備員C「うう~ん、うう~ん」


11: 2011/03/09(水) 16:44:40.20
ユイ「ほっ、良かった~気絶してるだけだったよ~今のうちに」コソコソ

ドア ガチャガチャ

ユイ「ん~ここは開かないのかな~“特殊薬務局”?」バシバシ

キィィィン

ユイ(ん?また頭の中にイメージが・・・試験管の中に・・・赤ちゃんが・・・)

警備員D「居たぞ!逃がすな!」

ユイ「ハッ!ま、また来たよ~さっきくらいの力で・・・ふんむむむむ~フンス!」ドン!

警備員D「あぎゃっ!」ドサッ

ユイ「ふう、そろそろここも危ないかな。怖いおじさんがたくさん来ちゃいそうだよ~」












ユイ「なんとか見つからずに階段前まで来たけど・・・
   扉が閉まってるよ~動く気配がしないや~・・・ん?奥に部屋がある・・・」

ガチャ

ユイ「ここは・・・実験装置みたいなのがある・・・」ペタペタ

キィィィン

ユイ(あ、頭の中に・・これは!頭に何か付けてる子供が椅子に座ってる・・)

ユイの頭の中に映像が流れ込んできた。
ユイとそんなに変わらないであろう男の子が実験台にされ
白目を剥いているのにも関わらず電流を流し続けるという
目を背向けたくなるような非人道的な行為が繰り広げられていた。


12: 2011/03/09(水) 16:45:17.79
ユイ「うえええ、ヒドイよぉ・・・うぷっ私もあんなことされてたのかなぁ・・・」

ガタッ

ユイ「!?」

研究員E「ひぃ!来るなぁ!」

ユイ(この人たちが酷いことを・・・)ギリッ

ユイ「ふんむむむむ~フンス!」ドン!

研究員E「うびゃあ!」ドシャ   チャリン

ユイ「ん、何か落ちた・・・」

―“薬品庫のカギ”を手に入れた―

ユイ「この部屋にはもう何も無いかな?
   む!あのドアから・・・何かを感じる・・・」スタスタ

ガチャ

ユイ「この椅子から・・・かな?」サワ

キィィィン

ユイ(うう・・・さっきの子供かな?おもちゃがいっぱい浮いてる・・・
  でも、痙攣してるし白目も剥いててまともな状態じゃないよね・・・)

ユイ「ぷあっ!ここはもしかしたら“こういう力”を開発する場所なのかも
   あ、壁に何か文字が書いてる・・・ 9 6 0 7 9 3 2 ・・・・
   一体何の数字なんだろう・・・一応メモしておこうっと」メモメモ

ユイ「この部屋はもう何もないかな?廊下にもうひとつ部屋があったな~」

ガチャ

ユイ「うん、この部屋だ。ん~鍵がかかってる・・・今持ってる鍵で開くかな」カチャカチャ

―“冷凍庫のカギ”を使った―


13: 2011/03/09(水) 16:45:59.30
冷凍室!

ユイ「ふおおお!この部屋寒いぃ!早く出ないと凍っちゃうよぉ~」ガチガチ

ユイ「何か役に立つ物は・・・おお!これ可愛いからもらっておこうかな!」

―“ヒューズ”を手に入れた―

プシャアアアアアアア

ユイ「ふえええ!煙が出てきたよぉぉぉ!どどどどうしよう~」

ユイ「ボタンがいっぱいある・・・とりあえず押しまくっちゃえ!」ポチポチポチ!

プシュウウウウ・・・

ユイ「ほっ、何とかおさまった・・・まったくぅ!人騒がせな!」プンプン







ユイ「ふう、凍え氏ぬところだったよ!それにしてもこれ、何に使うんだろう」ヒューズ

ユイ「この扉も閉まってる・・・ん?このドア、窪みがあるよ!もしかして・・・」カチカチ

―“ヒューズ”を使った―

ドア ピコーン

ユイ「おお!ジャストフィットだよ!流石私!」フンス!

ドア ガチャ


14: 2011/03/09(水) 16:46:29.04
ユイ「ここは・・・最初の部屋じゃん」ズーン

ユイ「もうここには何も無いと思うけど・・・もう一回探してみよう」

ユイ「これは・・・何か怪しいお薬いっぱいの棚があったよ!
   むむう~やっぱり鍵掛かってる・・・どうせ私の持ってる鍵で開くんでしょ!」

―“薬品庫のカギ”を使った―

ユイ「ホントに開いちゃったよ・・・とりあえず使えるものは~・・・」

―“ナルコン”を手に入れた―
―“レッド”を手に入れた―
―“液体火薬”を手に入れた―

ユイ「これくらいかな!これを階段の扉にかけて、力を使ってみよう!」

階段前!

ユイ「これをかけて」ビシャ

―“液体火薬”を使った―

ユイ「いくよ~ふんむむむむ~フンス!」

トビラ ドカァァン!

ユイ「くぅっ!す、すごい爆発だったよ・・・でもでも!これで下に行けるよ!」


15: 2011/03/09(水) 16:47:02.26
14階!

ユイ「警備員が二人・・・一人は居眠りしてるよ~しょくむたいまんって奴だね!」

ユイ「もう一人の隙をついてあの部屋まで・・・今だ!」ダッ

警備員E「!?」

ユイ「気付かれた!?けど間に合うよ!」

ドア ガチャカチン   ドンドンドン!

ユイ「ふい~間に合った!ここには人はいないっぽいな~ちょっと休憩しよっと!
   それにしても真ん中にテレビがいっぱいあって、変な部屋だな~」

束の間の休息をしていたユイだったが
突然テレビの電源が入り、すぐに緊張の糸を張る。
無数のテレビ画面には20代の女性が映し出された。
左目に眼帯をしていたが、そんなことは気にならないほどの美しさだった。

?「ユイちゃんどこに行く気なの?ここ逃げ出せると思うのかしら?」

ユイ「あなた・・・誰ですか・・・?」

?「山中さわ子、この病院の医院長よ。」

ユイ「じゃあ、さわちゃん先生だね!」

さわ子「ああ!?」

ユイ「ひえっ!な、何でもございやせん・・・」


16: 2011/03/09(水) 16:47:50.37
さわ子「ふぅ・・・ユイちゃん、あなたは優秀なの。これまでの誰よりも素質がある。
    隔離病棟に戻りなさい。このまま力を使い続ければ、頭がショートしてしまうわよ。」

ユイ「・・・・・・」

さわ子「聞き入れられないようね。仕方ない、あなたを処分するわ。
    隔離病棟の全てに厳戒を敷き、セキュリティカードもロックする。
    もうどこにも逃げ込むことはできない。残念だわ、ユイちゃん・・・」

ユイ「た、たいへんなことになっちゃった・・・これは早く脱出しないとヤバイよ~
   とりあえずこの部屋に入ってみよう!」

ガチャ

ユイ「トイレだったよ・・・今おしっこなんてしてる場合じゃないし・・・ん?これは」ガサッ


17: 2011/03/09(水) 16:48:47.05
新聞にはこう書かれていた。

一家三人謎の失踪
ドロシーの開発者たちが行方不明
『新・増殖型コンピュータ理論』の著者として有名な平沢博士(38)が
10日未明より行方不明になっていることが、明らかになった。
国家警察本部の調べによると、平沢博士は、妻(35)、長女唯(15)と共に
自宅から突然消息を絶っており、何かしらの事件に巻き込まれた可能性が
あると見て、その行方を追っている。
先日発生した真鍋博士(48)と長女和(15)の失踪事件との関連性も高いと見られ
その方面からも調査が進められている。
平沢博士は、真鍋博士とも親交が深く、両氏が現在共同で進めている研究データに
本事件と関わる何らかの原因があると考えられる。
両氏は共に、サクラガオカ・シティをつかさどるマザーコンピュータ『ドロシー』
の開発者としても有名であり、その安否が気遣われている。
                サクラガオカ・タイムス 2522年10月20日

―“置き忘れた新聞”を手に入れた―


18: 2011/03/09(水) 16:49:25.52
ユイ「漢字が多いよ!これも後で読もうっと!もうここには用はないかな~」









ユイ「まだ行ってない部屋はあそこだけだね!
   人が飛び出して来るかもしれないから、注意しないとね!」

ガチャ

ユイ(お医者さんが三人・・・こっちには気づいてない!ふんむむむむ~フンス!)ドンドンドン!

医局員共「「「あじゃぱ!」」」

ユイ「厳戒体制って言ってたのに、おしゃべりはよくないよ!」

ユイ「この部屋にはデッカイスクリーンがあるね!これがスイッチかな?」ポチ


19: 2011/03/09(水) 16:50:05.42
スクリーンに文字が映し出された。

Gプロジェクト報告【2519年10月1日~2522年10月22日】

2519年10月1日
Gプロジェクトチーム発足。
遺伝子融合、クローン技術の使用。
極限状態に耐えうる労働力の確保、環境汚染に対する耐性遺伝子の分析
及び改良を目的とする。

2519年10月19日
生産開始。
Code0003、RABBITの基準クリア。
TYPE-R001として登録。

2520年5月29日
R001量産開始。

2520年6月11日
GALERIAN/TYPE-G001本部へ移送。

2520年7月31日
SICIA技術の導入による第2世代
GALERIAN/TYPE-G005生産。
本部へ移送。

2520年9月15日
R001からR008の生産終了。
新技術導入のR009生産開始。

2520年11月7日
03プラント-セクションDにおいて
マイトーシス作業中に、シグナル・イ工口ー。
10:52作業中断。
圧力パイプの亀裂による内圧低下が原因。
パイプの換装後、19:00作業再開。

開発開始当初は、53,7%と高かった
破棄処分率も改善され
TYPE-R016からR026までが、量産体制に入っており
生産性も前年比61,2%増と向上している。
RABBITの供給に関しては計画通りといえる。
GALERIANに関しても、現在予定の5体を本部へ移送。
近く量産体制に入る予定である。


20: 2011/03/09(水) 16:50:56.07
ユイ「」プシュウウウウウ

ユイ「まずます意味わかんないけど、もらっておこう・・・」

―“Gプロジェクト報告”を手に入れた―

ユイ「漢字いっぱい見すぎて頭痛くなってきたよ!力もいっぱい使ったし
   そろそろお薬の時間かな?いたたぎま~す!」ヒョイパク

ユイ「ふい~頭痛も治まったし、先に進もうかな!」

ガチャ

ユイ「ひえっ!赤ちゃんが入れ物の中にいるよ~。でも、ちょっと大きいな・・・ ガサコソ
   お、これは使えそうだね!鍵という鍵は私がいただいてくよ!」

―“特殊薬務局のカギ”を手に入れた―

ユイ「それとお薬もちょっと拝借して・・・っと
   そろそろ失礼しちゃおう・・・
   こんなこと言っちゃいけないけど・・・何か不気味だし・・・」※胎児です

胎児「・・・」

ユイ「ん?何か視線を感じる・・・こっちかな?」チラッ













胎児「(●)(●)」

ユイ「」


21: 2011/03/09(水) 16:51:32.64
ユイ「き、きゃああああああああああああああああああ!」ダダダ

ガチャバタン

ユイ「はあっはあっ!び、びっくりしたよ~まさか起きてるだなんて・・・
   不気味だなんて言ったから怒ったのかな~・・・」





ユイ「“特殊薬務局”ってどっかで見たな・・・むむむ、はっ!上の階にあったような気が・・
   面倒くさいけど、一回戻ろうかな~さわちゃん先生がセキュリティ書き換えたから
   扉開かなくなっちゃってるし・・・」

15階!

ユイ「警備員さん隙だらけすぎるよ~捕まえる気あるのかな~?
   まぁ、私はしてはありがたいけど♪」ウンタンウンタン

パァン!

ユイ「!?」

狙撃兵「止まれ!次は当てるぞ!」

ユイ「ひょえええええ!銃で撃ってきたよ!ふんむむむむ~フンスフンスフンス!」ドンドンドン!

狙撃兵「うぎゃあ!」

ユイ「ふい~いきなり撃ってきたからビックリして連発しちゃったよ・・・
   手加減出来なかったけど、大丈夫かな」バシバシ

狙撃兵「」

ユイ「う~ん服いっぱい着てるし、大丈夫だよね!起きると危ないし
   とりあえず“特殊薬務局”ってところに行こう!」





ユイ「ここだったかな~」サシコミ

―“特殊薬務局のカギ”を使った―

ドア プシュウガチャ


22: 2011/03/09(水) 16:52:07.37
ユイ(中には・・・3人か~眠っててもらおうかな!)

ユイ「ふんむむむ~フンスフンスフンス!」ドンドンドン!

研究員共「「「ごふっ!」」」

ユイ「よ~し!漁るぞ~!え~っとどこから調べようかな・・・
   ん?この端末・・・カードが差し込める!データの書き換えとかできるかな?」

―“セキュリティカード”をセットした―

エンコードデータを入力してください

ユイ「えんこーどでーた?パスワードのことかな~、こんなのわかるわけないよ!
   適当に入れてみようかな~?あ!でもでも間違ったら爆発しちゃったり・・・」

ユイ「あ、そういえば白目の子供の部屋に数字が書いてあったのメモしてたや・・・
   他に頼るものも無いし、これ入力しちゃってもいいよね!」ピッポッパ

エンコードデータ“9607932”

ピッピッピ

データを書き換えました。

ユイ「おお、大正解!ありがとう!白目の少年よ!」

―“書き換えたセキュリティカード”を手に入れた―

ユイ「周りにあったお薬ももらったし、下に降りてこの病院から出よう!
   もう回り道はいやだよ~」


23: 2011/03/09(水) 16:53:00.89
―“書き換えたセキュリティカード”を使った―

ユイ「どんぴしゃだね!」

薬品室!

ユイ「おお、いっぱいお薬がある!およよ?初めて見るお薬があるよ!」

―“スキップ”を手に入れた―


24: 2011/03/09(水) 16:53:53.73
ユイ「ふう、ここにはもう用はないかな?」

?(ユイ・・・どこなの?・・・)

ユイ「ふえっ?」

?(助けて・・・早く・・・早く助けて!)

ユイ(この声は最初の・・・キミは誰なの?どうして私の頭の中に話しかけてくるの?)

?(ユイ・・・どこなの・・・?)

ユイ(もしもし!もしもし!聞こえなくなっちゃった・・・)

ユイ「あの声はいったい・・・助けを求めてるってことは悪い人じゃなさそうだけど・・・」




廊下!

ユイ「銃持ってる人がいるよ~どうしよう・・・
   気づかれる前に気絶させよう・・・ふんむむむむ~フンス!」ドン!

狙撃兵B「ぐおっ!」ドサッ

ユイ「今だっ!」ダッシュ

狙撃兵C「!おい貴様!止まらないと撃つぞ!」カチャ

ユイ「も、もう一人いたなんて!ふんむむむむ~フンス!」ドン!

狙撃兵C「あぎゃ!」ドテーン

ドア ガチャバタン

ユイ「ぷひ~銃持ってる人増えてきたな~注意しないと!
   うう・・・頭痛くなってきちゃったよ~お薬飲まないと」ヒョイパク

―“スキップ”を服用した―

ユイ「あ、間違えて違うお薬飲んじゃった・・・うう、まだ頭が痛い・・・
   頭痛には効かないお薬なのかな?」ヒョイパク


25: 2011/03/09(水) 16:54:23.72
ユイ「それにしても工場みたいだなぁ~、病院にこんな所があるなんて」キョロキョロ

ウィ ウィーン ガチャンガッチョン!

ユイ「むむ、何か音が聞こえたな・・・ってなにこれえええ!
   ロ、ロボット!もう何でもありだよこの病院!」

ロボ「ガチャンガチャン!」

ユイ「こっちに来る!ふんむむむむ~フンス!」プスン

ユイ「あれ?力が使えないよ~!」

ロボ「ガッチョン!」ブン!

ユイ「きゃっ!」ズサー           カラカラカチャン

ユイ「いたたた・・・何か落としちゃったよ~あれは、ビージェク太!  ヒョイ
   もしかして拳銃かな?光線が出たりして!行け~ビージェク太!」 カチンカチン

ユイ「出るわけないよね・・・中に何も入ってないし・・・
   あれ?この形・・・緑色と赤色のお薬がセットできるかも!」

カチン

ユイ「おお!ジャストフィット!むむむ、これって最初にお注射されたのに似てる・・・
   もしかして銃じゃなくて注射器!自分に打てってことなの!?」

ロボ「ガッチャン!」ピー

ユイ「きょわわ!本物の光線撃ってきたよ!これは覚悟を決めてお注射するしかない!」

プスッ カシュッ

ユイ(うう、凄く痛いよ~でもでも、これであの力が使えるはず!)

ユイ「ふんむむむむ~フンスフンス!」ドウン!ドウン!

ロボ「!?」ドゴン!グシャッ!


26: 2011/03/09(水) 16:54:58.44
ユイ「ほえ!?」

ロボ「ぷしゅうううう」

ユイ「ろ、ロボット壊れちゃったよ・・・なんか力が物凄く強かったような・・・
   さっき間違えて飲んだ薬の効果かなぁ?人に向けて撃てなくなっちゃったよ・・・」

※ロボの中にも人は入ってます。

13階!

ユイ「おさぼり警備員さんの目をかいくぐって・・・あの部屋だ!」タタタ

パソコン室!

ユイ「おお~テレビがいっぱいあるよ!ここは恒例のごそごそ時間(タイム)だね!」ゴソゴソ

―“制御室のカギ”を手に入れた―

ユイ「それとあとは・・・あれ何だろう、写真かな?
   私が写ってる・・・大人の男の人と女の人も一緒だ、私の家族・・・かな?」

―“両親の写真”を手に入れた―




銅像前!

ユイ「おお~大きい銅像があるよ!女神像かな?何で病院にあるんだろう~」

?「うううぅぅ・・・」

ユイ「誰!?・・・あっ!銅像の上に人がいる!と、飛び降りた!」

?「ううヴぉああう・・・」

ユイ「包帯男だ!気持ち悪いよおおお」

ラビットA「ううう・・・」

ラビットB「うぐうう・・・」

ラビットC「おあうう・・・」


27: 2011/03/09(水) 16:55:39.29
ユイ「ふええええ!いっぱいいたんだ!これは・・・逃げるしかない!」スタコラサッサ

ユイ「このドアは・・・“実験室”って書いてる・・・開かない!」ガチャガチャ

包帯男共「「「うぐあああう!!」」」

ユイ「きゃっ!もう追いついてきた!動きが早いよ~!
   も、もうやっちゃうよ!一応手加減するけど、どうなっても知らないからね!
   ふんむむむむ~フンス!」ドウンドウンドウン!



包帯男共「「「」」」チーン

ユイ「ふぅ・・・どうにか手加減出来たみたい!力が強くなったから心配だったけど・・・
   このドアは開かないから、他のドアを調べてみよう!」




ユイ「“武器庫”は開かない・・・
ここは・・・“制御室”か~、たしかパソコン室で拾った鍵が・・・」カチャカチャ

―“制御室のカギ”を使った―

制御室!

ユイ(使えない警備員さんが二人か~狭いから気絶させよう!)

ユイ「ふんむむむむ~フンス!」ドウンドウン!

警備員共「「」」

ユイ「大きなボタンが二つあるな~ほいほいっと」ポチポチ

―“医院長室”のロックを解除した―
―“武器庫”のロックを解除した―

ユイ「このドアは・・・“研究室”か~案の定開かないっと」ガチャガチャ

ユイ「“武器庫”が開いたから武器庫に行ってみよう!」


28: 2011/03/09(水) 16:56:07.02
武器庫!

ロボ1「ガチャンガチャン!」

ロボ2「ガッチョン!」

ユイ「ロボが2体いる・・・でも、今の力なら・・・ふんむむむむ~フンス!」ドウンドウン!

ロボ共「「!」」グシャア!ドカァ!

ユイ「ここには~・・・お、強くなるお薬ゲット!あと、変な絵が描いてるものがあったよ!」

―“双頭のオオカミ”を手に入れた―

ユイ「ここに用はないかな」






29: 2011/03/09(水) 16:56:42.36
食堂!

ユイ「こんなところがあったなんて・・・よく周りを見てなかった証拠だよ!
   今度はスミからスミまで調べまくるよ!」ゴソゴソ

―“実験室のカギ”を手に入れた―

ユイ「今思ったけど、お薬や鍵をいろんなところに置いて、無くなったら困るよね!
   こういうのを・・・そうそう!ずさんって言うんだよね!」プンプン





銅像前!

―“実験室のカギ”を使った―

ドア ガチャ


30: 2011/03/09(水) 16:57:14.21
実験室!

ユイ「ここにも変な絵が描いてるものがある・・・」

―“双頭のヘビ”を手に入れた―




ユイ「銅像の部屋にあった階段を昇ったら変な部屋に着いたよ!
   鍵あるかな~・・・・あ、ホントにあったよ・・・」

―“研究室のカギ”を手に入れた―

ユイ「他には~・・・あ、モニターがある!一応見てみよう」ピピッ


31: 2011/03/09(水) 16:57:47.56
モニターには文字が映し出された

10月13日
新しい少年が運ばれてきた。名を唯という。
山中医院長の指示に従い、クスリを投与。
超能力発言の兆しが見える。有望だ。

10月20日
山中医院長からクスリの投与を10倍にするよう指示される。
こんな事は初めてだ。
・・・なにを急いでいるのだろう?

10月23日
意識不明に陥る。
・・・クスリを投与しすぎたのだ。

10月25日
奇跡的に意識回復。
だが、記憶を失う。
・・・かろうじて名前だけは覚えているようだ。

―“唯の実験データ”を手に入れた―


32: 2011/03/09(水) 17:13:25.16
ユイ「これって・・・私のことだよね・・・記憶が無いのもクスリの所為・・・
   わたし・・・唯って漢字なんだ~ふむふむ・・・
   それにしてもさわちゃん先生め!クスリを10倍にするなんて!
   鬼の所業だね!訳がわからないよ!」プンプン

唯「さわちゃん先生にあったら、うんとこらしめてやる~」




制御室!

唯「ここでこの鍵を」カチャカチャ

―“研究室のカギ”を使った―

唯「よし!開いた!」

研究室!

唯「研究員さんたちを気絶させてっと・・・
  お薬と変な絵描いてるものゲット!」

―“双頭のサル”を手に入れた―


33: 2011/03/09(水) 17:13:54.09
唯「あと行ってないところは・・・医院長室だね!
  もう少しで病院から出れそうだよ~!」




医院長室!

唯「おお~今までの部屋と違って、豪華な感じがするよ~!
  時計がある!何々・・・2522年10月27日 0:20か~
  う~ん日付を見てもピンとこないよ~
  ん?机の上にメモがあるよ!どれどれ~」


34: 2011/03/09(水) 17:14:33.09
メモにはこう書かれている

とうとう、私の悲願であるあのプログラムがスタートした。
これが成功すれば、われわれの野望を遮るものは何もない。
人間の歴史が変わるだろう。
いや、その時、
人間の歴史は終わりを告げ、
彼女は新しい神となる・・・
・・・実際、彼女は私も驚くほどの成長を遂げた。素晴らしい。
私の想像をはるかに超えている。
もはや、何者であろうと彼女を止めることはできない。
すべてが彼女の前にひれ伏すのだ。
・・・このような歴史的瞬間に立ち会うことのできる喜びを
何と表現すべきか。
世界の運命はこの手の中にある。
新たなる時代を進もう。
新たなる創造主とともに・・・

―“山中医院長のメモ”を手に入れた―

唯「よくわかんないけど、凄いことが書いてるような気がするよ・・・
  他には何かないかな~」キョロキョロ

唯「お、変な絵の描いてるものだ!これで4つ目だよ!」

―“双頭のワシ”を手に入れた―

唯「これ何かの役に立つのかな~4つも持つの大変だよ~」



唯「全部調べつくしたよ!残ってるのはベランダだけだよ!
  さわちゃん先生の自画像っぽいのがあったけど、何だか気味が悪いから放置します!」

ドア ガチャバタン

自画像にはこう書かれていた

ドクター・山中さわ子 2520年・・・制作・・・


35: 2011/03/09(水) 17:15:06.77
ベランダ!

唯「凄い!街が見渡せれるよ~!キレイだな~!」

?(ユイ・・・ユイ・・・!)

唯「ふおっ!また声が・・・・・・のどか・・・ちゃん?キミは和ちゃんなの?」

?(彼らが来る・・・私を探しているの・・・)

唯(和ちゃん!和ちゃんは今、どこにいるの!)

?(助けてユイ・・・早く・・・早く!)

唯(和ちゃん!和ちゃん!・・・聞こえなくなっちゃった・・・
 ・・・ 急ごう!“彼ら”っていうのが誰かわからないけど、
  和ちゃんが危ない目にあいそうなのは間違いないよ!)







36: 2011/03/09(水) 17:15:35.12
会議室!

唯「いろいろ調べたけど!ここが一番怪しいよ!勘だけどね!
  スクリーンには鳥さんのマークが書いてるし、ぷんぷんだよ!
  それにしてもこの“変な絵が描いてるもの”は大きいし
  凄く邪魔くさいよ!
  あ、丁度いい台座がある!ここに置いちゃえ!」セット!

―“双頭のワシ”をセットした―
―“双頭のオオカミ”をセットした―
―“双頭のサル”をセットした―
―“双頭のヘビ”をセットした―

スクリーン ズゴゴゴゴゴ ドア ジャジャーン!

唯「・・・・・・・行こう」

ドア ガチャン


37: 2011/03/09(水) 17:16:04.35
連絡通路!

唯「ここ本当に病院なのかな・・・変な仕掛けが多すぎるよ・・・
  それにしても、いつになったら抜け出せるんだろう~
  迷路みたいに入りくんでて、迷子になっちゃうよ~」





階段前!

唯「上に登る階段と奥に部屋がある・・・
  上に登ると病院から抜け出せないかもしれないから奥の部屋に行こう!」




38: 2011/03/09(水) 17:16:38.15
保育器室!?

唯「あれぇ~ここ行き止まりだよ~!上が正解だったのか・・・
  部屋の中央に入れ物がある・・・これなんだろう・・・?」ペタペタ

キィィィン

唯「!?」ビクッ

唯「な、なにこれ・・・エイリアン!赤いエイリアンがいるよ!」

アラベスク「キシャ!キシャアアアアア!」バリーン

唯「ふおおお!?な、中から出てきた!ヤバイよヤバイよ~!」ダダダダ

ドア ガチャバタン!

唯「き、気持ち悪かった・・・今のは見なかったことにしよう・・・
  階段登るのが正解だったんだね・・・この病院奥が深いよまったくぅ!」


39: 2011/03/09(水) 17:17:24.73
黒い球の部屋!

唯「なんだろう~この部屋・・・黒い球が中央にある以外何もない・・・
  それに無駄に広くて気味がわるいよ~」キョロキョロ

唯「おお?隅っこに端末っぽいのが・・・調べてみよう」イジイジ

端末「ナマエヲ、スペルデニュウリョクシテクダサイ」

唯「スペルで入力?Y・・・U・・・I・・・」

ピピッ!ピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピー

唯「も、文字がいっぱい出てきた!」

40: 2011/03/09(水) 17:18:08.91
端末「カクニンバンゴウハ、トップシークレット。パスワードヲイレテクダサ」

唯「ああああもう何言ってるかわからないよ!パスワードなんて知らない!」キィィィィン

端末「チョ、チョットマッテクダサイ!カクニンバンゴウはトトトップシークレットダッテ!チャントテジュンをフフフンデ!パパパススワードワードワードwwwwwwwwwwwwww」

唯「ふんむむむむ~~!」キィィィィン!

コツッコツッコツッ

?「期待通りの素質ね、唯ちゃん」カチャッ


41: 2011/03/09(水) 17:18:43.65
いつの間に・・・
振り向こうとするが頭に何かを突き付けられた。
多分銃火器か、注射器の類だろう。

唯「さわちゃん・・・先生」

さわ子「ああん!?」

唯「ド、ドクター・山中・・・・」


42: 2011/03/09(水) 17:19:14.83
さわ子「ふぅ・・・わずか1か月でここまで成長するなn唯「私は誰なんですか!?」

唯「それに、さっき端末にのってた“ファミリープログラム”ってなんですか?」

さわ子「唯ちゃん、知らない方がいいこともたくさんあるのよ。これは濃度を数倍に高めた
    ナルコンよ、これを打てば、あなたは確実にショートするわ
    氏にたくないでしょう?おとなく隔離病棟に戻りなさい」

唯「・・・・・・」キィィィン

さわ子「!?ゆ、唯ちゃん・・・?あなたの、力ね・・・」グググ

唯「ふんむむむむ~フンス!」カッ!

さわ子「うっ!」バチン!

唯「私は戻るつもりはありません!ここから出ます!」

さわ子「そう・・・なら仕方ないわね。てめぇは冷凍室だコラァ!!」

唯「・・・・・・」


43: 2011/03/09(水) 17:20:01.98
さわ子「シャラアアアアアアア」ブン!

唯「きゃっ!ふんむむむむ~フンス!」ドウン!

さわ子「うぐっ!こんのぉ!ちょこまか逃げてんじゃねぇぞクソガキがぁ!」

唯(あれ?動きも思ってたより速くない・・・使えない警備員さんと同じくらいだ
  ちょっと頑丈だけど、もしかしてさわちゃん先生ってもの凄く弱い!?」

さわ子「誰が弱いだああん!バッチリ聞こえてるっつーの!」ブオン

唯「おっとっと!さわちゃん先生頑丈だから本気で行きますよ!
  ふんむむむむ~フンスフンスフンス!」ドウンドウンドウン!!!

さわ子「ぐぎゃあああああああ」ドゴォッグシャッボギャッ!

唯「や、やったかな・・・生身の人間に本気で撃っちゃった・・・
  うっ・・・頭が痛くなってきちゃったよ・・・」ズキズキ

さわ子「」

唯「さわちゃん先生やっつけたのいいけど、ここからどうやって出るんだろう」キョロキョロ








さわ子「」ピクッ


44: 2011/03/09(水) 17:20:29.32
唯「エレベーターも起動しないし・・・あ!さわちゃん先生が鍵を持ってるかも~」

さわ子「」ピクピクッ

唯「ふぉ!?い、いま動いたような・・・気のせいだよね・・・」

さわ子「」ムクリ

唯「ひいいいい!起きあがったよおおおおお!」

さわ子「オ・・・」

唯「お・・・?」

さわ子「オォマエガクルノヲマッテイタァ・・・・」

唯「ふえっ?」

キャサリン「シャラアアアアアアアアアアア!」


45: 2011/03/09(水) 17:20:59.24
唯「きょわわわわわわ!ろ、ロボットだよ!サイボーグだよおお!!!」

キャサリン「シャラアアアアアアアアアアア!」バキッ!

唯「あぐっ!うう~・・・!こんのぉ!ふんむむむむ~フンス!」ドウン!

キャサリン「シャ!・・・」ドゴォッ     「シャラアアアア!」

唯「あ、あんまり効いてないよ~ど、どうぢよう・・・
  あ!ロボットなら燃やしちゃってもいいよね!ふんむむむむ~フンス! ドン
  うぐぐ、頭イタイぃぃぃぃ」ズキンズキン!

キャサリン「シャラアアアアアアア!」ガシッ!


46: 2011/03/09(水) 17:21:36.36
唯「ふぐっ!く、苦しい・・・フンスフンス!    ドウンドウン!
  ダメだぁ・・・頭が痛すぎて力が使えない・・・  ズキンズキン
  こんなところで氏にたくないよ~」

キャサリン「シャラアアアアアア!」メキメキ

唯「ヒュッ!(い、息ができない・・・
  でも、でもそんなことより・・・・
頭が痛くてイタくて仕方がないっ!)
  ううう・・・うぐぐぐぐぐうううう」

唯「うあああああ・・・ああああああああアアアアアアアアアアアア!!!!」バチンバチン!

キャサリン「シャ?シャ・・・シャラアアアアアアアアアアアアアア!」ギギギギ

メキャッグシャッブチブチィッドゴン!         ボン!










キャサリン「オ、オマエgkルノオmt・・・イtA・・・」プシュウウウウウ


47: 2011/03/09(水) 17:22:12.54
唯「ゴホッゴホッ!うううううう (早くお薬を飲まないと!)」ゴソゴソ パク

唯「はぁっ!はぁっ!こ、今度こそダメかと思ったよ・・・
  まさかさわちゃん先生がロボットだったなんて・・・頑丈なワケだよ・・・」

キャサリン「」

唯「も、もう動いたりしないよね・・・」ツンツン

キャサリン「」

唯「だ、大丈夫っぽいね!よし!さわちゃん先生を調べて鍵を見つけよう!」

キャサリン「」キラン

唯「むむ、さわちゃん先生の左目が光ってる・・・」グググ スポン

唯「綺麗だな~この左目・・・宝石みたいだよ」


48: 2011/03/09(水) 17:22:54.87
さわ子の左目だった物を掲げて見ていると
エレベーターの上にある端末が目の光を吸収すると
ロックの解除音がなり扉が開いた。

唯「おお、これが鍵だったのか!自分の眼を鍵にするなんて
  趣味悪すぎだよまったくぅ!」プンプン

ドア ウィィィィン ガシャン

唯「1階にセットしてっと・・・ふぅ、これでやっと病院から抜け出せるれるよ!
  ちょっと休憩しよっと」


49: 2011/03/09(水) 17:23:39.96
唯は気付かなかった・・・
エレベーター内の監視カメラの存在に
そしてカメラの向こうでは
唯を見て嘲笑う一人の女性が






?「うふふふふふふふ」






私は、サクラガオカ・病院を脱出した
自分の名前以外、何一つ知らずに・・・
手には家族の写真があった
懐かしい気持ちで胸がいっぱいになったが
次の瞬間には、まるで見知らぬ人たちのようにも見えた・・・
私は、何故ここにいるのだろう
頭に靄がかかって、何も思い出せない
私は・・・・・・・・一人ぼっちだった

Stage-A
サクラガオカ・病院   Clear


50: 2011/03/09(水) 17:24:15.49

キャサリン「ウ・・・・・」

コツッコツッコツ

キャサリン「アナタ・・・!」

?「あらあらあら?まだ首だけになってるのに、まだ生きてたんですね~」

キャサリン「ワタシヲカイシュ ウシテ・・・シュウ フクシナサ イ・・・」

?「うふふふふ・・・頃したいで~す♪」メキメキ

キャサリン「ア・・・ガガガガ」

?「ちゃんと・・・氏んでなさいっ!!」バキャッ!

キャサリン「」

?「平沢 唯・・・面白い子・・・うふふふ・・・きひひひ・・・きゃ~っひゃっひゃっひゃっ!」

to be continued…

51: 2011/03/09(水) 17:25:18.74
データ編!

唯―15歳。名前以外の記憶が無く、失った記憶とテレパシーを送ったきた少女を探してさまよう

和―15歳。テレパシー能力を持つ。唯に助けを求める、この子を見つけるのが当面の目的

山中医院長―20歳中盤。Gプロジェクトの中心人物でドロシーを崇拝している。
       唯や他の子供たちを実験動物扱いしている。

ラビット―物語中に出てきた包帯男。ガレリアンのプロトタイプで凄く気持ち悪い。
      ナイフで襲いかかってくるが、超能力を使うタイプもいるらしい。


52: 2011/03/09(水) 17:25:51.34
能力!

ナルコン―緑色の薬。強烈な衝撃波が撃てるようになる。溜めも短く中毒率も少ない基本的な攻撃

レッド―赤色の薬。発火能力の一種。原理は対象の分子を超振動させて発火させる。
    ナルコンに比べて強力だが、溜めも長く中毒率も高い。

メラトロピン―物品や思念などから情報を得るサイコメトリー
        物質に干渉するテレキネシスを発現する
        ユイは開始前にこの薬を大量摂取されているので
        薬物の摂取無しで使用可能。

ショート―中毒率が一定値に達すると“ショート状態”となり、制御不能となった
      超能力が溢れ出るようになるが、体力が徐々に減っていき最終的に氏亡する。


53: 2011/03/09(水) 17:26:46.54
アイテム!

回復剤―体力を一定値回復させる

デルメトール―中毒率を下げる薬。能力を使うと中毒率が上がるため
        この薬は必須と言っても過言ではない。尚、デルメトールの数には
        限りがあるため、これが尽きると・・・・

ビージェクト―銃器型携帯注射器。前述のナルコン・レッド等を使用するには
        ビージェクトに装填、投与しなければならない。
        ガレリアンへの投与と作用を基準としており、投与には激しい苦痛を伴う。
       そのため、通常の人間が利用するのは不可能とされる。

スキップ―超能力のレベルを上昇させる。大きなダメージを負うか
次ステージに移行する際に初期化される。数が少ない貴重品。



55: 2011/03/09(水) 23:12:40.49
私は平沢邸に来ていた
和ちゃんのことも気になったが
手がかりがないため、下手には動けない
ここに来れば、何か思い出すのではないか
全てを思い出せば、和ちゃんの足取りも掴めるのではないか
それに・・・私が誰なのかも


56: 2011/03/09(水) 23:13:46.64
Stage-B
生まれた家

唯「凄いおっきな家だよ!家というよりは屋敷だね!」

唯「それでは、正面玄関から入りたいと思います! ガチャガチャ
  ・・・う~んやっぱり開いてなかったか~
  裏から回って入ろう・・・完全に泥棒だよ~」


57: 2011/03/09(水) 23:15:21.02
中庭!

唯「プールと車庫がある・・・プールまであるなんて
  ボンボン過ぎるよ!でもでも、凄く濁ってるな~」サワ

キィィィン

唯「頭の中に・・・これは・・・ビリヤード?
  プールとビリヤードって関係あるのかな~?」

唯「これは後回しだね!次は車庫を調べよう!
  車が一台あるよ!レトロチックな外見がたまらないね!
  マニアすいえん?って言うのかな?」 ペタペタ

キィィィン

唯「また・・・これは大人の男の人と、女の人が乗ってる・・・
  後部座席には女の子・・・私にちょっと似てるかも・・・」


58: 2011/03/09(水) 23:15:55.90
唯「ぷあっ!ここは結構メラトロピンする機会が多いかもね!
  気になるところがあったら、全部触ってみよう!
  それにしても、ここに来る前に病院で拾った資料
  全部読んでて良かったよ!私の能力に名前があったなんて知らなかったよ~」

唯「車の運転席と助手席には何もないっと・・・
  後部座席は~・・・お、これは鍵かな?もらっておこう」

―“裏口のカギ”を手に入れた―


59: 2011/03/09(水) 23:16:36.13
唯「車庫はもう調べつくしたよ!そろそろ家の中を調べようかな!」

唯「ん、これなんだろう・・・タイヤの跡かな」

タイヤの跡が池に向って続いている・・・

唯「まさか車が・・・そ、そんなわけないよね!
  あ、あれが裏口かな?では、平沢隊員!家の中を捜索するであります!」

ガチャガチャ

唯「・・・・・・」

唯「この鍵かな」カチカチ

―“裏口のカギ”を使った―

唯「と~つ・にゅう♪」

ガチャ バタン







60: 2011/03/09(水) 23:17:07.09
屋敷の周り!

ザッザッザッザッザ

ラビット共「・・・・・・」


61: 2011/03/09(水) 23:17:33.52
邸内・ダイニング!

唯「凄い大きなテーブルだよ!私はここでご飯食べてたのかな・・・」

唯「このドアは・・・ ガチャガチャ
  ドアノブが壊されてる・・・開かないや~」

唯「ん、奥に大きい冷蔵庫がある!お腹空いてたんだよね~
  何か無いかな~・・・・・!?」

冷蔵庫「・・・・」

唯「な、なんだろう・・・凄くイヤな予感がするよ・・・
  今開けるのはやめて、他のところを調べよう・・・」

ドア ガチャ

冷蔵庫「・・・・」


62: 2011/03/09(水) 23:18:33.74
廊下→風呂場!

唯「ここは風呂場か~・・・ん?浴槽の中に何かあるけど
  水が濁ってて見えないよ~栓を抜いてみよう!」 キュポン

ジャアー

唯「どれどれ~・・・これは鍵かな?」

―“吹き抜け廊下のカギ”を手に入れた―

唯「ここにはもう用はないかな」

ドア ガチャ


63: 2011/03/09(水) 23:20:47.49
ラビットスーツ「!?」

唯「ひっ!包帯男!?」

ラビットS「フッ!!」ドン!

唯「うあっ!い、今のナルコン!?ふんむむむむ~フンス!」ドン!

ラビットS「ぐはっ!!」ドサッ

唯「ふい~びっくりしたよ~包帯男が力を使ってくるなんて・・・
  黒い帽子被ってて、姿勢もピンとしてて人間ぽかったよ!」


64: 2011/03/09(水) 23:21:13.38
リビング!

唯「おお~ここは・・・キレイなソファーだな~
  むむ、ソファーの上に何かある・・・絵画っていうのかな?」

―“メタモルフォーズの油絵”を手に入れた―

唯「変な絵が描いてる・・・一応もらっておこう
  他に何かないかな~・・・あ!写真立てがある!」ヒョイ

唯「これって・・・病院のコンピュータに記録されていた写真と同じだ!
  真ん中にいるのは・・・私だ・・・!」


65: 2011/03/09(水) 23:21:59.29
?『どうした唯、眠れないのか?』

唯「誰!?」

不意に声が聞こえ、後ろを向くと
写真の中の男性と女性がソファーに座っていた

唯『なんとなく胸騒ぎがして・・・
  なんだか、良くないことが起こるような気がする』

唯(頭の中から声が・・・私の声・・・?)

女性『・・・・』

唯「はっ!今のは・・・過去の記憶?
  もしかして今のが・・・お母さんとお父さん・・・
  お母さん・・・凄く思いつめた顔をしてた。何かが起こるって知ってたのかな?」

唯「ここには何もなさそう・・・他の部屋に行こう」


66: 2011/03/09(水) 23:22:25.44
遊戯室!

唯「遊び場かな?あ、ビリヤードがあるよ!調べてみよう!
  むむ、3番と9番の玉がない・・・
  プールで見た感じじゃ、玉は全部揃ってたんだけど・・・」サワ

キィィィン

唯「これはプール・・・何でプールと関係があるの?・・・わからないよ」

唯「今は周りを調べよう!」ゴソゴソ

唯「よく見ると周りにお薬がいっぱいあったよ!
  他には~・・・あれ?これって」ヒョイ

―“ドアノブ”を手に入れた―


67: 2011/03/09(水) 23:22:55.46
唯「何でこんなところにドアノブが・・・
  あ!でもでも、これでダイニングで壊れてたドアが開くかも~」




廊下!

唯「行ったり来たり、病院に比べると広くはないけど
  移動がめんどくさいよ~」テクテク

バキィッ!ガラガラ!

ラビットS「・・・・」

唯「ひょえ!上から包帯男が!ふんむむむむ~フンス!」ドン!

ラビットS「にゃ!」

唯「ふう~心臓に悪いよ!それにしても・・・
  病院の時に比べて、力がちょっと弱くなったような・・・」


68: 2011/03/09(水) 23:23:22.92
?「フッ!」ドン!

唯「イタッ!も、もう一人いたんだ!ふんむむむむ~フンス!」ドン!

ラビットS2「うおおっ」ドゴォ! ドシャッ!

唯「不意打ちとは卑怯だよまったくぅ!
  イタタ・・・そろそろお薬飲んでおこう」ヒョイパク


69: 2011/03/09(水) 23:24:03.85
ダイニング!

唯「よし!ドアノブをあの扉にはめて・・・」

ズキン

唯「うっ!?お薬飲んだのに・・・どうして・・・?」

キィィィン
唯(これは・・・過去の映像!?私がいる・・・)

唯『ふい~喉乾いちゃったよ~』

唯(あ・・・冷蔵庫・・・それは・・・開けちゃダメだよ・・・)

唯『~♪』

唯「ぁ・・開けちゃダメえええええええええぇぇ!!」

ガチャ












ドサ

唯母「」


70: 2011/03/09(水) 23:24:38.88
唯「き、きゃああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

冷蔵庫の中には
写真に写っていた女性
唯の母が入っていた
既にこと切れており
口の中には時計が詰められ
2時50分を指していた・・・





71: 2011/03/09(水) 23:25:17.96
唯「うう・・グスッ・・・お母さん・・・どうしてこんな事に・・・
  もしかしてお父さんも・・・いや、まだ氏んでるって決まったわけじゃない・・・
  屋敷の中を探してみよう、どこかに隠れているかもしれない・・・」

―“ドアノブ”を使った―

玄関ホール!

唯「誰がお母さんを頃したんだろう・・・さっきの包帯男たちかな・・・?
  ・・・そうに違いないよ!絶対に許さないよ!」

コツッコツッ

唯「!?」

ラビットS共「・・・・」


72: 2011/03/09(水) 23:25:47.12
唯「出たな!・・・今までは手加減してたけど・・・もう許さないよ!」ヒョイパク

―“スキップ”を服用した―

唯「ふんむむむむ~フンス!」ゴウッ!

ラビット共「ぐぎゃあああああああああああああああ」ゴォォォォ

唯「ふうーふうー!やっぱりこの薬使うと能力強くなるんだ・・・
  時間経過で効果が消えるのかな・・・屋敷内を調べつくすまで持てばいいけど・・・」

唯「あの階段から二階にいけそうだね・・・」


73: 2011/03/09(水) 23:26:17.54
吹き抜け廊下!

唯「このドアも鍵がかかってる・・・これかな」カチカチ

―“吹き抜け廊下のカギ”を使った―

ドア ガチャ

ラビットS「シャアア!」

唯「!邪魔だよ!!ふんむむむむ~フンス!」ドウン!

ラビットS「ぎにゃあ!」グシャアッ

唯「片っ端から調べよう」

ドア ガチャ


74: 2011/03/09(水) 23:26:48.14
書斎!

唯「ここは書斎かな・・・?うぐっ!?」

キィィィン

唯(これは・・・お父さんと・・・もう一人男の人が・・・)


75: 2011/03/09(水) 23:27:23.28
唯父『真鍋・・・近頃、黒いコートを着た薄気味悪い奴らが、ウチの周りをうろついている』

真鍋『・・・このまま二人をひとつの場所に置いておくのは危険だ』

唯父『私も、今それを考えていたところだよ・・・』

真鍋『お別れだな・・・私は和を連れてここを出て行くよ』

唯父『長い間ありがとう』

真鍋『和を無事隠したら、一度連絡する』

唯(この人・・・和ちゃんのお父さんだ・・・
  それに・・・この頭に包帯してる子が和ちゃん・・・)

唯「和ちゃんは、今和ちゃんのお父さんと一緒にいるのかな?
  隠すって言ってたけど、どこに隠したんだろう・・・」

カツン

唯「何か蹴っちゃったよ・・・これは・・・鍵?」

―“寝室のカギ”を手に入れた―


76: 2011/03/09(水) 23:27:56.03
唯「他には・・・“レッド”がこんなところに
  一応もらっておこう、あ、そろそろレッド分を補給しないと!
  ビージェク太!出番だよ!」カチャ プスッ!

―“レッド”を注入した―
―“レッド”を手に入れた―

唯「ここはもういいかな」


77: 2011/03/09(水) 23:28:22.87
図書室!

唯「本がいっぱい・・・コンピュータに関する文献ばっかりだよ~」

唯「この引き出しの中はなんだろう~?どれどれ~」


78: 2011/03/09(水) 23:28:52.20
資料にはこう書かれていた

第1章~自己増殖型コンピュータの未来
現行のM.A.R.S.を始めとする第9世代生体ニューロ・コンピュータは
『改良型CQ学習法』を導入することによって、
外界からの情報を取り込み、自己へ要求される能力を、
自ら育成・形成してゆく自己組織化機能を
大幅に進化させることに成功した。
著者の唱えるこの理論は、この『改良型CQ学習法』に代わる
『DH学習法』を導入することで学習効率を上昇させると共に
“感性情報処理能力”“自己判断処理能力”“自己修復処理能力”及び
“遺伝的アルゴリズムの強化”を実現させる為のものである。
この理論に真鍋博士の『新生体素子技術/JCN技術』を
導入することで生体部品のPDL(細胞集団倍加数)の限界値が上昇し
より長期間にわたって安定した動作が保証されるシステムの構築が
可能となり、分析精度も従来の生体部品では不可能であった1Mbitクラスを
実現することが可能となるのである。

―“新・増殖型コンピュータ理論”を手に入れた―


79: 2011/03/09(水) 23:29:25.95
唯「・・・今までで一番難しそうな資料だよ・・・後で読もう」

唯「本棚は調べても埒があかないな~ん?窓の近くにレリーフがあるよ!」ペタペタ

キィィィン

唯「一つは・・・洗面所・・・二つ目は・・・オルゴール、宝石箱かな?」

唯「一回戻らないといけないな。二階を調べたら一回戻ろう」

ドア ガチャ


80: 2011/03/09(水) 23:30:05.15
渡り廊下!

唯「床に穴が空いてる・・・包帯男が降ってきたときに空いた穴だよ!」

唯「助走をつけて・・・フンス!!」ピョン!

唯「おっとっとっと・・・ふぅ!危なかったぜ!」

子供部屋!

唯「ここは・・・懐かしい感じがする、私はここで育ったんだ・・・」

唯「私が使ってたベッド・・・」サワ

キィィィン

唯(あ、また過去の記憶が・・・)


81: 2011/03/09(水) 23:30:36.12
唯母『あなた、唯の熱が下がらないわ』

唯父『心配するな、朝には下がる』

唯母『でも・・・』

唯母『ごめんなさい、唯・・・パパとママを許してね・・・』

唯父『他に安全な隠し場所が見つからなかったんだ・・・
   もし、ドロシーの手に渡ったら・・・』

唯父『真鍋博士も、他に方法はないと決心してくれた・・・
   すまない、唯。お前に、人の未来がかかっている』

唯母『許してね、唯。あなたをこんな目に合わせて・・・』


82: 2011/03/09(水) 23:31:52.94
唯「お父さん・・・お母さん・・・どうして私に謝るの?
  それに私に人の未来がかかってるって、どういうことなの?」

唯「お薬も回収して・・・あれ?この壁だけ色が違う・・・
  何か掛けていたような・・・もしかして!?」ゴソゴソ

―“メタモルフォーズの油絵”を使った―

ギ ギィィィィィィ

唯「か、隠し階段が出てきたよ・・・行ってみよう」


83: 2011/03/09(水) 23:32:20.47
リビング!

唯「お~ここに繋がっていたのか~ホールの階段使わないでいいから
  ちょっとしたショートカットができるね!
  でもでも、二階にまだ調べ物があるから戻ろうっと」

子供部屋→廊下!

唯「このドアは・・・閉まってるか~
  これで開くかな~?」ガチャガチャ

―“寝室のカギ”を使った―

唯「ここは寝室・・・ん?化粧台に何かある・・・書置きかな?」


84: 2011/03/09(水) 23:33:45.23
書置きにはこう書かれていた

愛する唯へ
あなたの脳に起動システムを書き込んだことが
いつか、あなたを苦しめるかと思うと
いてもたってもいられません
辛い決断をした私たちを、どうかお許しください
わたしたちはいつもあなたと一緒にいます
                         唯母

―“唯母の手紙”を手に入れた―


85: 2011/03/09(水) 23:34:14.34
唯「私の脳に起動プログラム・・・?お母さん、どういうことなの・・・」

唯「あ、さっき見た宝石箱・・・丸い穴が空いてる・・・」サワ

キィィィン

唯「また洗面所だ・・・ここに何かあるのかな?」

ドア ガチャ

廊下!

唯「あとはあの部屋だけ・・・」


86: 2011/03/09(水) 23:35:02.70
物置!

唯「ガラクタばっかり・・・ううっ!」

ズキン

唯「こ、ここも!?ま、まさかここで・・・お父さんが!」

唯の頭の中に父の映像が映し出された・・・
既に何者かに殺されており
腕時計は母の口にあった時計と同じ
2時50分を指していた・・・


87: 2011/03/09(水) 23:35:45.67
唯「お、お父さんも・・・氏んじゃってたんだ・・・グスッ
  ・・・ここにはもう何もないから出よう・・・」

唯「洗面所に行こう・・・子供部屋の隠し階段が近かったかな・・・」

子供部屋→リビング!

唯「うう・・・ま、またなの・・・」

ズキン

唯(お母さんと・・・私・・・)


88: 2011/03/09(水) 23:36:35.25
唯母『これはね、パパとお揃いで作った新しい指輪なの、綺麗でしょ?
   でも、これはね、大事な秘密の指輪なの。誰にも内緒よ?

唯『うん!』

唯母『いい子ね、唯!』

唯「・・秘密の指輪・・・か・・・」


89: 2011/03/09(水) 23:37:15.58
洗面所!

唯「ここが洗面所・・・うぐっ!」

ズキン

唯(これは・・・お母さん!指輪を抜こうとしてる)

ガチャ!

唯母『!?』

?『・・・』

唯母『やめて!来ないで!』

唯(指輪を排水溝に落とした!)

?『・・・』ジリッ

唯母『あ・・・・きゃああああああああああああああああああ!!!』

?『・・・いひひひ』


90: 2011/03/09(水) 23:37:46.04
唯「はあっはあっ!・・・お母さん・・・今の女の子が・・・お母さんを・・・」

唯「それと・・・たしかこの中に・・・」キィィィン

唯「間違いない・・・お母さんの指輪だ!」

―“母の指輪”を手に入れた―

唯「この形・・・寝室の宝石箱と一緒かも・・・寝室に行こう!」


91: 2011/03/09(水) 23:38:15.47
寝室!

唯「どんぴしゃだったよ!何が入ってるんだろう・・・」

―“母の指輪”を使った―
―“父の指輪”を手に入れた―

唯「これも指輪・・・お父さんのかな?こっちは四角い・・・
  あ!そういえば図書室に四角い穴と丸い穴があったよ!
  この二つの指輪・・・使えるかもしれない!」


92: 2011/03/09(水) 23:38:54.03
廊下!

ラビット共「ううぶううううああ」

唯「!」キツ

唯「邪魔しないでよ!みんな燃えちゃえ~ふんむむむむ~フンス!」ゴウッ!

ラビット共「ぎいいいいいいいいい」ゴォォォォ

唯「・・・ふん!」


93: 2011/03/09(水) 23:39:26.67
図書室!

唯「ここにお父さんの指輪で、こっちにお母さんの指輪っと・・・」

―“父の指輪”を使った―
―“母の指輪”を使った―

ゴゴゴゴゴ

唯「本棚が動いて扉が出てきたよ・・・行ってみよう」


94: 2011/03/09(水) 23:39:54.67
???!

唯「一体何の部屋なんだろう・・・コンピュータが複雑に繋がってるよ・・・」

唯「ん?机に変な機会が・・・なんだろう?」

ピーピーガーガー

唯「!?」

機械から声が聞こえる


95: 2011/03/09(水) 23:41:14.31
唯父『愛する娘、唯よ
   もし、お前がこのメッセージを見ているとしたら
   そのとき、私と唯母は既にこの世にいないだろう
   だが、私たちの氏を嘆く前に
   お前にはやらなければならないことがある
   私と、親友の真鍋は、7年前、“ドロシー”という
   新世代コンピュータを完成させた
   『ドロシー』は、画期的な自己判断能力と自己修復能力を
   持ったコンピュータだ
   彼女は自分の力で、まったく新しい細胞回路を増殖し
   古くなったシステム核を廃棄することができる
   幼年期を順調に成長した彼女は、やがて並居る
   シニアコンピュータを抑えて
   この、サクラガオカ・シティのマザーコンピュータの地位についた

96: 2011/03/09(水) 23:41:50.26
 その時からだ、“ドロシー”のヒステリアが始まったのは・・・
   【何故、人という劣悪なシステムを破棄してはならないのか】
   【何故、人と人は頃し合うのに、自分は人を頃してはならないのか】
   思考の袋小路に陥った“ドロシー”に、私は神の存在を教えた
   神とは、つまり創造主のこと
   人も、人を創造した神の世界で、神の定めた運命の中で生きている
   誰もそのことに逆らえない
   “ドロシー”にとって創造主は人、つまり、人が“ドロシー”にとって神なのだ
   人の定めた運命に従え、と
   “ドロシー”は表面上納得し、再び人に奉仕し始めた
   だがその裏で、彼女は神の存在を何度もシュミレートし、一つの結論を導き出した
   それが

   ファミリープログラムだ




97: 2011/03/09(水) 23:42:28.90
唯父『“ドロシー”は市の記念病院を管理下に治め、人の遺伝子を操作する実験を始めた
   自分に、絶対服従の人類、ガレリアンと呼ばれる超能力者たちを創造するためだ
   ガレリアンにとって、“ドロシー”は創造主
   そう、“ドロシー”は自分の世界を作り、神になろうとしたのだ
   ファミリープログラムは、彼女が神になるための儀式なのだ
   私と真鍋博士は、“ドロシー”が暴走したときのため
   “ドロシー”を破壊するウイルスプログラムを、真鍋の娘和に
   そして、ウイルスプログラムを起動するプログラムを
   お前の脳に書き込んでおいた、5年前のことだ
   “ドロシー”は、ウイスルプログラムを恐れている
   そしてお前だけが、和の脳からウィルスプログラムを取り出すことができる
   
愛する娘よ、人を救ってくれ・・・


98: 2011/03/09(水) 23:42:57.70
唯「お父さん・・・・・・・」

唯「ドロシーはウイルスプログラムを恐れている・・・それは和ちゃんの頭の中・・・
  和ちゃんが言ってた“彼ら”ってもしかしてドロシーの手先かな?急がないと!
  お父さん!全て終わったら、お母さんと一緒のお墓をたてるよ!
  それまで・・・待っててね!」

―“3番の玉”を手に入れた―


99: 2011/03/09(水) 23:43:29.01
図書室!

唯「3番の玉はここにあったけど・・・9番の玉はどこにあるんだろう?
  ビリヤード台を触るとプールが、プールを触るとビリヤード台が・・・
  どういうことなんだろう?・・・・あ!調べてない場所が一か所ある!」


100: 2011/03/09(水) 23:44:02.09
中庭!

唯「そう・・・まだ、プールの中を調べてない!私の力で・・・」キィィィン

唯「はああああああ!フンッス!!」

唯が超能力でプールの中の“何か”を引き上げる
プールの中には、車庫にあった車と同タイプのものが沈められていた

唯「あれは・・・真鍋博士・・・!」


101: 2011/03/09(水) 23:44:37.87
車の中には真鍋博士が・・・
博士の手に何かが握られていた

―“9番の玉”を手に入れた―

唯「真鍋博士が殺されてるってことは・・・和ちゃん今一人なんだ・・・
  それに博士が持ってたこの“9番の玉”・・・
  敵から何かを隠すために持ってたのかな・・・
  和ちゃんのことは心配だけど、遊戯室に何かがあるのかも!」


102: 2011/03/09(水) 23:45:23.30
遊戯室!

―“3番の玉”を使った―
―“9番の玉”を使った―

ズゴゴゴゴズーン

唯「台が動いた・・・隠し階段が出てきたよ・・・
  それにしても・・・どういう仕掛けなんだろう」


103: 2011/03/09(水) 23:45:57.82
???!

唯「真っ暗だよ~どこかにボタンが・・・あった! パチン
  ここもコンピュータがいっぱい・・・むむ、奥の机に何かある!
  これは日記帳?」


104: 2011/03/09(水) 23:46:38.02
日記帳にはこう書かれていた

6月9日
今日、和が初めて打ち明けた
5年前、ウイルス・プログラムを書き込んてから
あの子は心で会話がが出来るらしい
テレパシー、精神感応能力だ

8月20日
家の周りを、黒い帽子をかぶった見慣れない男達がうろついている
ドロシーがウイルス・プログラムの存在に気づいたのだろうか?
ならば、唯と和がひとつの場所にいるのは、まずい
どちらかを他の場所に移さねば・・・

8月21日
平沢博士と相談して、和を別の場所に移すことにした
ウイルス・プログラムは、絶対にドロシーの手に渡してはならない
あの子達の未来の為にも・・・

8月23日
和を他の場所へ移動させた
あとはドロシーが、娘を見つけ出すことがないようにと祈るだけだ
和と連絡を取る方法は、たったひとつ
あの子が心を開くものを手にすれば、テレパシーが通い合う・・・

9月15日
今朝、屋敷の門の近くで、おかしな少女に出会った
例の黒い帽子を被った男達を連れていた
身の危険を感じる・・・

―“真鍋博士の日記”を手に入れた―


105: 2011/03/09(水) 23:47:05.87

日記の間に何か挟まっている

―“物置のカギ”を手に入れた―

唯「あの和ちゃんの声・・・テレパシーだったんだ・・・
  それにしても、和ちゃんの心を開くものって何だろう?」

?「うっふっふっふっふ・・・待ちくたびれたわ~」

唯「誰っ!?」


106: 2011/03/09(水) 23:47:33.85
唯が振り向くとそこには一人の女性が椅子に座っていた
金色の髪、青い眼、整った顔、そして太い眉
だが、可憐な容姿に裸のオーバーホールと見た目はかなりアンバランスだ

?「私?私は琴吹 紬よ」

唯「じゃあムギちゃんだね!」

紬「あらあら、じゃあ貴方は唯ちゃんね、うふふふふふふ・・・」

唯「う、うん・・・(ちょ、ちょっと怖いなこの人)」


107: 2011/03/09(水) 23:48:05.01
唯「わ、私の家族を頃したのはムギちゃんなの!?」

紬「私じゃないわ~」ヒュン

唯(き、消えた!?)

紬「ちょっと頭の中をかき回したら氏んじゃったの~」

唯「!?(後ろ!?いつの間に・・・)」

紬「頭がいたいのぉ~、ユイちゃんも・・・おなじでしょぉ?」

唯(何言ってるの~会話がかみ合わないよ~!)

紬「おとなしく和って娘とコンタクトを取る方法を教えてよ~」

唯「や、やだよ!絶対に教えない!フンス!」ドン!

紬「うっ・・・     強情ね唯ちゃん・・・クスクス・・・」ヒュン

唯「また消えた・・・気配は無い・・・ここにはもう居ないか」
  でもでも、いつ襲ってくるからわからないから
  気をつけながら“物置”まで行こう・・・」


108: 2011/03/09(水) 23:48:31.85
遊戯室!

?「うふふふふふふ・・・・」

唯「む、ムギちゃん!ふんむむむ~フンス!」ドウン!

紬「うふふ・・・何してるの?」

唯「き、効いてない!?どうして・・・」

紬「どうしたの唯ちゃん?もう撃ってこないの~?」

唯「ん?おかしいよ・・・声はするのに気配が無い・・・もしかして!」ビュン!

ガシャーン!

紬「あらあらうふふふ・・・」

唯「す、すり抜けた!やっぱり実体じゃない!相手にするだけ無駄だ!」ダッシュ

ドア ガチャ

唯「ふ~、危ない危ない。気配を感じなかったらすぐに逃げよう・・・
  無駄撃ちは命取りだよ~」


109: 2011/03/09(水) 23:49:01.10
廊下!

唯「急いで物置に!」タッタッタッタ

紬「頭が痛いのぉ~」ヒュン

唯「ま、また!?今度は・・・これも偽物!逃げろ~!」


110: 2011/03/09(水) 23:49:46.20
ダイニング→玄関ホール→平沢邸前!

唯「はぁっはぁっ!気をつけると言いつつ、全力で逃げてきたよ・・・」

唯「息を整えて・・・すううはあああ よし!物置に行こう!」

裏庭!

唯「ここは裏庭かな・・・ブランコがある・・・ここで遊んでたのかな?」サワ

キィィィン

唯「これは・・・女の子が二人・・・私と、このザリガニの人形持ってるのが和ちゃんかな?」

唯「和ちゃん頭に包帯巻いてた・・・ウイルス・プログラムを書き込んだのってこの時なんだ・・・」

唯「そろそろ物置に行こう」

―“物置のカギ”を使った―


111: 2011/03/09(水) 23:50:27.83
物置!

唯「凄いホコリ・・・ガラクタばっかりだよ・・・ん?これは・・・
  小さい和ちゃんが持ってたザリガニの人形!和ちゃんと再開したときに渡してあげよう!」

―“和の人形”を手に入れた―

唯「他には何もない・・・真鍋博士はこの人形を渡したかったのかな?
  人形の中に何か重要な物が入ってたりして!・・・なんてね、そろそろ出ようっと!」


112: 2011/03/09(水) 23:51:12.16

唯「やっぱり外の空気はおいひいよ~」ノビー

?(唯・・・彼らが来るわ・・・私を探しているの・・・怖いわ・・・)

唯(和ちゃん・・・心配しないで!私が行くから!奴らが来る前に、私が行く!)

和(唯!?唯なの!?)

唯(和ちゃんだね!ごめんね・・・和ちゃんのこと、よく思い出せないんだ~)

和(唯!?彼らに何かされたの!?)

唯(わからない・・・でも安心して!和ちゃんは私が守るから!!)

和(ううう・・・ぐすっ・・・)

唯(和ちゃん!泣いてるの!?)

和(お父さんが言ったとおりだわ、唯は必ず会いに来るって!それまであきらめないでって!
  置いてきた私の人形に向って、テレパシーを送り続けなさいって!)

唯(和ちゃん!今どこにいるの!?どこからテレパシーを送ってるの!?)


113: 2011/03/09(水) 23:51:37.67
和(サクラガオカ・シティの、10GIAホテル・・・)

唯(すぐに行くよ!和ちゃん!)

和(唯・・・待ってるわ!)

唯(10GIAホテル・・・急ごう!)

紬「きひひひひ!やっぱりママの言ったとおりだわ~」

紬「唯ちゃんを見張っておけば、そのうち和を探しだすって!」ヒュン

唯「!!!」


114: 2011/03/09(水) 23:52:04.20
紬「さっさと和の場所をいいなさい!記憶が戻ったんでしょぉ!?」

唯「・・・見てたの?」

紬「うっふふふふふふふ、病院を抜け出してからずっとね!」キィィィン ドン!

唯「あぐっ!・・・・ふんむむむむ~フンス!」ドウン!

紬「っ!・・・・・・うっふふふふあははははは!!ショートしそう~
  こんなに楽しいのは初めてかも~~~~~」

唯「今ムギちゃんの相手してる暇なんてないよ!邪魔するんなら・・・
  ちょっと痛い目にあってもらうよ!」ヒョイパク

―“スキップ”を服用した―

紬「私、ガレリアン同士で頃し合うのが夢だったの~~~」

唯「よさこい!」フンス!


115: 2011/03/09(水) 23:52:33.80
紬「行くわよ~!ハァッ!」ドン!

唯「おっとっと・・・!ふんむむむむ~フンス!」ドウン!

紬「あらあら」ヒュン

唯「消えた!?」

紬「わっ!」ドンドン!

唯「うああっ!う、後ろから・・・ふんむむむむ~フンス!」ドウン!


116: 2011/03/09(水) 23:53:05.14
紬「うふふふ」ヒュン

唯「ま、また消えた・・・」

紬「唯ちゃんこっちよ~」ドン!

唯「あぐっ!・・・(一方的だよ~どうすれば攻撃が当たるの!?)」

紬「唯ちゃ~ん、頑張って!」ヒュン

唯「・・・(神経集中!ムギちゃんは出てきた瞬間ナルコンを撃ってくる!その隙をつけば・・・)」

紬「今日の超能力は、ナルコンにしてみました~」ドン!

唯「!!(ここだ!)」バッ


117: 2011/03/09(水) 23:53:31.33
紬「っ!?」

唯「フンスフンスフンス!!」ドウンドウンドウン!

紬「ぐう!・・・まぐれは二度も続かないわよ~」ヒュン

唯(次もさっきと同じ要領で・・・)

紬「ごめんなさい、次もナルコンなの~」ドン!

唯「当たらないよ!!ふんむむむむ~フンス!」ドウン!

紬「きゃあっ!」ズザー


118: 2011/03/09(水) 23:54:02.60
紬「・・・うふふふ・・・きひひひひ・・・きゃ~ひゃっひゃっひゃっひゃっ!
  凄いわ唯ちゃん!じゃあ今度は~きひっ!こういうのはどうかしら~!!!」ブーン

唯「ぶ、分身!?」

紬「「「食らいなさい!!」」」ドドドン

唯「うああああああああああああああ」ズザザザ!

唯「ううっ・・・」

紬1「どうしたの唯ちゃん?頭が痛いの?」

紬2「ショート寸前なの?見てみたいわ~唯ちゃんのショート!」

紬3「叫び声も凄そう!私聞きたいわ!唯ちゃんの断末魔が!」

紬「「「あ~っはっはっはっはっはっは!」」」

119: 2011/03/09(水) 23:54:35.07
唯(このままじゃやられちゃうよ・・・分身なんて卑怯だよ・・・)

唯「うぐぐ・・・」グググ

紬「あら?あらららら?唯ちゃん!頑張って!もっと私を楽しませて!!きひひ」

唯(こうなったら・・・賭けに出るしかない!失敗したら確実にショートする・・・
  でも、ムギちゃんをやっつけるにはこれしか方法が思いつかない!)ヒョイパク

紬「くひひひ!スキップなんて使っちゃって!お薬の無駄使いしちゃダメじゃない!
  おしおきしちゃうわよ~きひひひははは!」

唯「ムギちゃん・・・次で終わりだよ!絶対にやっつけるからね!」ビシッ!


120: 2011/03/09(水) 23:55:19.85
紬「次で終わり?次で唯ちゃんの断末魔が聞こえるのね!私、頑張って唯ちゃんを[ピーーー]わ!」ヒュン

唯「ふんむむむむむむむむ」キィィィン

唯(一人一人相手にしていられない・・・だから!)

紬「さよなら唯ちゃん!和って子は貴方を頃してからゆっくり探すわ!いい声で泣いてね!」

唯「全員まとめて・・・・・・ぶっ飛ばす!やああああああああああ!!!」ドゴン!!


121: 2011/03/09(水) 23:55:43.11
紬「なっ!・・・ぐぎゃっ!」ドシャッ!!





唯「はぁっ!はぁっ!はぁっ!ぐうううう!ちょ、ちょっと無理しちゃったかな・・・
  デルメトールを・・・・ふぅ、今回はさすがにダメかと思ったよ・・・」

紬「うう・・・」

唯「ムギちゃん・・・」


122: 2011/03/09(水) 23:57:44.37
紬「私は・・・氏ぬの?うっ!ゴホッゴホッカハッ!ハァーハァー・・・」

紬「うふふふ・・・唯ちゃん、気をつけてね・・・」

唯「気をつける?何に・・・」

紬「決まってるでしょう・・・自分に・・・よ」

紬「ゲル状・・・なの・・・」ドサッ

唯「・・・」






123: 2011/03/09(水) 23:58:31.99
いつ逢えるかも知らずに、汚れた人形に向かって
来る日も来る日も私を呼び続けた少女がいた
彼女の頭の中には狂ったコンピュータを破壊するウイルス・プログラムがあり
私の頭の中には、それを取り出すシステムが書き込まれているという・・・
両親は氏に、今日初めて出逢った女の子を
私は頃した・・・

私の心は、恐怖でいっぱいだ・・・

Stage-B
生まれた家   Clear


124: 2011/03/09(水) 23:58:59.63
紬が唯と戦う少し前・・・

紬「うふふふ、唯ちゃん頃したいわ~・・・」

紬「っ!?あなた・・・」

紬「何しに来たの?」

?「・・・」クルクル

紬「私の周りを回らないで!!・・・まぁいいわ」

?「・・・」クルクル

紬「唯ちゃんは私がやる!手を出さないでね・・・」

?「・・・いひひ」

to be continued…


125: 2011/03/09(水) 23:59:35.45
データ編!

琴吹 紬―16歳。瞬間移動、分身、衝撃波を得意とするガレリアン。狂気と苦痛に歪んだ
     笑みを浮かべ、病院から脱走した唯を付け狙う。重度の中毒症状が出ており、
     支離滅裂な言動が目立つ

唯父―38歳。唯の父。物語の七年前、親友の真鍋博士とドロシーを作り出した優秀な科学者
   ドロシーが暴走を始めたときに、彼女を破壊するウイルス・プログラムを
   真鍋博士と共に開発し、唯母、唯の3人で身を隠していたが、何者かの手によって殺害された

唯母―35歳。唯の母。研究に打ち込む唯父を支えながら唯を育ててきたが、何者かの手によって殺害された

真鍋博士―48歳。和の父。親友である唯父と共にドロシーを作り上げた優秀な科学者
      飛躍的な進化を遂げたドロシーの危険性を察知し
      ドロシーを破壊するウイルスプログラムを唯父と共に密かに開発したが
      娘の和と共に忽然と姿を消した

ラビットS(スーツ)―病院にいたタイプより改良が行われており、ナルコンが使用可能。
          黒い帽子を被っており、姿勢もいい


126: 2011/03/10(木) 00:24:47.84
Stage-C
10GIAホテル

唯「ぼろっちいホテルだな~ここに和ちゃんがいるのか~」

フロントマン「いらっしゃいませ、御一人様でしょうか?」

唯「あ、あの~和という子が泊まってませんか?」

フロントマン「和様・・・さぁ、そんなお名前の方はお泊りではありません」

フロントマン「お客様のお部屋は、302号室です」

唯「はひっ、ありがとうございやす・・・」

唯「お部屋案内されたけど、先に和ちゃんを探さないと・・・
  宿泊部屋は2階からか・・・しらみつぶしに当たっていこう!」
  それにしても、フロントマンの横にいた女の子、凄い綺麗だったな~
  ベルボーイって言うのかな?ベルガール?・・・まぁいいや~」

横の女「・・・」


127: 2011/03/10(木) 00:26:21.47
投稿ミスです

>>125と>>126の間に

どしゃ降りの雨の中、私はある場所を目指していた
10GIAホテル
ここに和ちゃんが・・・
まだ無事なのか?もう捕まってしまったのか?
不安ばかりが募っていく・・・


が入ります

128: 2011/03/10(木) 00:27:38.81
2階!

唯「ようし!調べるぞ~!ここは・・・204号室か~
  何でここだけ、特別な作りになってるんだろう・・・」ペタペタ

キィィィン

唯「ふおっ!これは・・・男の人が踊ってる!腰のキレが素晴らしいね!」

唯「ドアは開かない・・・練習中なのかな?生で見たいよ~」

唯「次は203号か~、お!ここは開くよ!」

203号室!

唯「失礼しま~す」コソ

作業男「・・・・」チュィィィィン カチャカチャ

唯(凄い集中してる・・・邪魔しちゃ悪いかな)

作業男「僕は、とても忙しいんだ・・・僕が世界を変えるんだ!」

唯「ふえっ!?」

唯「(こ、このヤバそう・・・)失礼しました~」コソコソ


129: 2011/03/10(木) 00:28:46.77
2階!
唯「205号室は・・・カギがかかってる・・・」ガチャガチャ

キィィィン

唯「ん・・・鍵が見える・・・ここはフロントかな?」

唯「フロントに鍵があるってことは、ここは使われてないのかな?」

唯「202号室・・・この部屋もフロントに鍵がある・・・」キィィィン

唯「206号室は~、カギが開いてる!失礼しま~す」

206号室!

神父「君の欲しいものをあげるよ!」

唯「ふえっ!?」

神父「君の欲しいものをあげるよ!」ハァハァ

唯「あ、あの~・・・」

神父「こっちにおいで・・・」ハァハァ

唯「え?え?」

神父「コッチニオイデ・・・」ハァハァ

唯「し、失礼します!」ダダダ


130: 2011/03/10(木) 00:29:32.82
2階!

唯「す、すごい怖かったよ~何かベッドに拘束具があったし・・・
  捕まったらエライ目にあってたに違いないよ!」

唯「201号室は・・・留守みたいだな、カギじゃなくて人が視える キィィィン
  また、ここはあとで来よう」

唯「2階は全部調べたね!3階に行こう!」


131: 2011/03/10(木) 00:30:00.72
3階!

唯「と、いうわけで3階です!」

唯「手前から順に調べていくよ!304号室から調べよう!」ガチャ

              キィィィン

唯「これは・・・服がいっぱいある・・・それと人形が吊るされてる・・・」

唯「何か不気味だな・・・鍵開いてるから一応入ろう・・・」

304号室!

女「もう知らない!もう知らない!」

唯(あ、この人・・・人形じゃなかったんだ・・・変態さんかな・・・)シツレイシマシタ


132: 2011/03/10(木) 00:30:28.96
3階!

唯「このホテル変態さんばっかりだな~え~っと、次は303号室っと」

303号室!

酒男「んぐっんぐっ!!ぷはぁ!何だてめぇ!?勝手に入ってくんな!氏にてぇのか?」

唯「ま、待ってください!人を捜してるんです!」

酒男「とっと失せな!殴られたくなかったらな・・・」

唯「ま、まってください!」

酒男「うるせぇ!女だからって容赦しねぇぞ!」

唯「ほ、ほい・・!失礼しやした・・・」


133: 2011/03/10(木) 00:30:56.48
3階!

唯「こ、怖かったよ~~!でも、会話が成立しただけでもマシなほうかな?」

唯「305号室はカギがかかってる・・・フロントに鍵があるな~」キィィィン

唯「次は302号室・・・私の部屋だ!とりあえず入ってみよう!」


134: 2011/03/10(木) 00:31:24.55
302号室!

唯「ふい~(和ちゃん・・・どこにいるの?どうして私を呼んでくれないの!?)」

ジリリリリリン!ジリリリリリン!

唯「!!」

ガチャ

唯「はいもしもし~」

フロントマン「フロントでございます。何か御用がございましたら
        ダイヤル9をお回しください。」

唯「わかりました~」ガチャン

唯「和ちゃん・・・」


135: 2011/03/10(木) 00:32:02.95
一方そのころ、フロントでは・・・

ホテルに一人の女性が入ってきた
後ろにスーツを着たラビット数人を従えている
頭に黄色いカチューシャをし、露出の高いバーテンダーのような格好をしていた
彼女は何かを確認するかのように周りを見渡し、受付に立っているベルガールに話しかける

?「よっ!澪ちゅわん!いい子にしてたかな?」

澪「律・・・」

澪と呼ばれた女性は、黒い髪、オレンジの服、豊満な胸、律と呼ばれた女性より高い身長
男性なら誰もが振り向くほどの容姿だが、その表情は常に何かに脅えているかのようだった

律「さあ!これカナリアは鳥籠の中って訳だ!」

澪はその言葉を聞き、口元を歪める
その横には、肉塊になったフロントマンが横たわっていた


136: 2011/03/10(木) 00:32:33.50
302号室!

唯「う~ん・・・ダメだ!悩んでたって仕方がない!顔でも洗って
  気分さっぱりしよう!あれ?鏡に何か貼ってある・・・」

ご用命承ります 306号室

唯「何これ・・・どうしてこんな物がこの部屋に・・・」サワ

              キィィィン

律『捜してる人は見つかったか~?』

唯「ふえっ!な、何今の・・・まさか!ドロシーの手先!?」

唯「306号室・・・行ってみようかな・・・」

306号室前!

唯「罠かもしれない・・・用心して行こう!」


137: 2011/03/10(木) 00:33:01.26
306号室!

男「何だお前は?」

唯「(あれ?普通の人・・・?)あ、あの!人を捜してるんです!」

男「名前は?」

唯「唯・・・平沢 唯・・・」

男「・・・・」ジロジロ

唯(何かジロジロ見られてるよ~さっきの変態さんと同類かも・・・)

男「別に怪しくはなさそうだな。わかった、“向こう”と連絡を取っておく」

唯「む、向こうってどこですか?」

男「向こうは向こうだ。さぁ、部屋から出て行ってくれ」グイグイ

唯「あ、ちょ、ちょっとまってバタン


138: 2011/03/10(木) 00:33:29.09
唯「追い出されちゃったよ・・・仕方ないな~しばらくしたら、もう一回寄ってみよう」

唯「最後は301号室だけど、カギが掛かってるな~・・・」

唯「フロントマンの人に事情を説明して、使ってない部屋をあけてもらおうかな!
  もしかしたら、和ちゃんもいるかもしれないし・・・」


139: 2011/03/10(木) 00:33:56.47
1階!

唯「すいませ~ん、ちょっと他の部屋を・・・ってあれ?誰もいない・・・」

唯「・・・カギだけ拝借しようっかな」テヘヘ

唯「それではさっそく・・・失礼しま~す・・・・っ!!!」

唯「な、なにこれ・・・・血の跡!?」

唯「へ、部屋のカギが無くなってる!顧客リストも・・・どうなってるの!?」

唯「血の跡が奥の部屋に続いている・・・い、行ってみよう」


140: 2011/03/10(木) 00:34:31.22
バックルーム!

唯「ひぃっ!フ、フロントマンが氏んでる・・・どうして・・・」サワ

              キィィィン

澪『律ぅ、あいつがやってきたよ』

律『や~っぱりここに、和がいるんだな~』

澪『ねぇ・・・頃していいの?』

律『ちょい待ち、和を捜し出すまでは』

澪『・・・うん、わかった』

律『いい子だな・・・澪』

唯「会話してるってことは・・・二人以上ってことか・・・」


141: 2011/03/10(木) 00:35:08.67
唯「これはブレーカーかな?下手に触らない方がよさそうだな~」

フロント!

唯「これからどうしよう・・・カギも無くなっちゃったし・・・」

男「おい」

唯「あ・・・306号室の人」

男「204号室だ、お前の欲しい物がそこにある。ドアを開ける時のノックはこうだ」

コン コンコンコン コン

唯「あ、ありがとうございます・・・」

唯「204号室・・・そこに和ちゃんがいるのかな?」


142: 2011/03/10(木) 00:35:36.41
2階!

唯「たしかノックは・・・」

コン コンコンコン コン

声「入んな」

唯「おお、一発でできたよ!失礼しま~す」


143: 2011/03/10(木) 00:36:04.30
204号室!

ヤク男「新顔だな~!まだガキだってのにクスリか?荒んでるねぇ~」

唯「どうして・・・そのことを」

ヤク男「顔だよ!かぁお!クスリで荒れて、枯れ葉みてぇだ!
  お前みたいなのを上客って言うんだ、さ!何が欲しいんだ?
  スキップか?アポリナールか・・・?」

唯「あ、あの・・・和ちゃんって知ってますか?」

ヤク男「ノドカチャン?そんなクスリは知らねぇな~
  あ~ここにクスリは持っていっていいぜぇ~
  あんた上客みてぇだから、特別にツケといてやるよ!
  あとで、たんまり請求するからよぉ~」

唯「は、はい・・・ありがとうございます(和ちゃんのことは知らないっぽいな)」



144: 2011/03/10(木) 00:36:42.75
唯「(お薬もいっぱいもらったし、そろそろ出ようかな)あ、あの、失礼しました」

ヤク男「あ~ちょっと待ちな!新しいクスリをやるよ、きっと病みつきになるぜぇ!?」

―“アポリナール”を手に入れた―
―“D-フェロン”を手に入れた―

ヤク男「それと・・・ノドカってもしかして人のことか?」

唯「知ってるんですか!?」

ヤク男「俺は知らねぇよ!人捜しなら201号室へ行ってみな
  奴なら住み込みの配管工だから、このホテルのことは何でも知ってるぜ」

唯「は、はい!ありがとうございます!失礼します!」



145: 2011/03/10(木) 00:37:09.25
2階!

唯「お薬ばっかりもらって、手がかり無しと思ってたけど良かったよ!201号室に行こう!」

唯「むむむ、物音は聞こえるけど返事は無い・・・開けちゃってもいいのかな?」

声「誰ださっきから!」

唯「は、はひ!き、聞きたいことがあるんです!」

声「はいれ」

唯「失礼します!」


146: 2011/03/10(木) 00:37:36.81
201号室!

配管工「何か用かい?」

唯「そこで何してるんですか?」

配管工「見りゃわかんだろ?スチームの配管修理さ。こんなスラムの安ホテルじゃ
    暖房は未だにスチームってワケさ。なんせ市が供給してる電気は
    バカ高い上に、供給量が制限されてるからなぁ。」

唯「そうなんですか~。あ、人を捜してるんです!和って人なんですけど・・・」

配管工「和って名前かどうか知らないけど、このホテルに泊まってる女なら
    304号室だけだぜ」

唯「そうですか・・・ありがとうございました」


147: 2011/03/10(木) 00:38:05.13
2階!

唯「304号室に行ってみよう・・・」

?「君・・・」

唯「あ、あなたはさっきの・・・あ!ちょっと引っ張らないで!きゃあ!」

206号室!

神父「君、可愛い顔してるねぇ~モテるんだろぉ?」ダキッ

唯「ひっ」

神父「怖がらなくてもいいんだよぉ?君の望むものはあげるんだから・・・」

唯「や、やめてください!」バシ!

ダダダ ガチャバタン!


148: 2011/03/10(木) 00:38:36.37
202号室!

唯「こ、怖かったよ~咄嗟に近くの部屋に逃げ込んじゃったよ!」

唯「あれ?この部屋・・・さっきカギかかってたような・・・」

唯「う~ん、和ちゃんの手がかりになるような物はないか~
  ここが空いてるってことは、他の閉まってた部屋も開いてるかな?」

205号室!

唯「やっぱり開いてた・・・でも、手がかりはなし・・・」

2階!

唯「そろそろ3階に・・・ってこれ何だろう?柱時計かな?」サワ

              キィィィン


149: 2011/03/10(木) 00:39:07.27
澪『一人ずつ殺せば和が残るじゃないか・・・』

唯「っ!い、今の・・・一人ずつって・・・もしかして
  他のお客さんも殺すってことなのかな・・・」

唯「3階に行って、他の人たちの様子も見にいこう!」


150: 2011/03/10(木) 00:39:42.64
3階!

唯「あっ!」

ラビットS「!?」

唯「ふんむむむむ~フンス!」ドン!

ラビットS「ぐあっ!!」ドサツ

唯「包帯男がこんなところに・・・304号室の人は無事かな・・・
  あ、泣き声が聞こえる・・・」

304号室!

女「何よ!今さら宥めに来たって遅いわ!氏んでやるんだからぁ!」

唯「ええっ!」

女「あ」

女「ごめんなさい!人違いしちゃった!・・・ってあれ?
  あんた、どうやって入ってきたの?」

唯「ドアが・・・開いてました」

女「あら、そうなの・・・・・・子供にはわからないことなのよ!出てって」

唯「あの!人捜しをしているんです!和っていう女の子を捜してるんだけど・・・」

女「う~ん、知らないわね~」

唯「そうですか・・・失礼しました」


151: 2011/03/10(木) 00:42:02.11

3階!

唯「303号室に行ってみよう・・・」

303号室!

酒男「あぁ!?てめぇなめてんのかぁ?目ざわりなんだよ!」ブン

唯「きゃっ!」

酒男「ちっ・・・!どうやら組織と関係ない奴のようだな。1つ手伝ってくれないか?
   205号室で連絡を取ることになってる、303号室に頼まれたと言えばわかる。悪いな、頼んだぞ」

唯「あ、わかりました・・・」


152: 2011/03/10(木) 00:42:40.68
3階!

唯「何か頼まれちゃった・・・でも、205号室って誰もいなかったような・・・」

唯「一応行ってみよう!」

205号室!

唯「やっぱり誰もいないや~」

ジリリリリリン

唯「ふおっ!で、電話だ・・・」ガチャ

唯「も、もしもし」

声「俺だ!どうも尾けられてるらしい・・・今日、そっちへ向かうことはできない。また、連絡する」

ツーツー

唯「な、なんだったんだろう・・・とりあえず報告しよう」


153: 2011/03/10(木) 00:44:39.52
2階!

ラビットS「っ!フン」ドン

唯「うわあ!ここにも・・・しかも二体!」

ラビットS「フン!」ドン

唯「おっと!ふんむむむむ~フンス!」ゴォ

ラビットS「「ぐおおおおおおおっ!」」ボワァッ!

唯「いきなり出てくるからビックリしたよ!」

303号室

唯「あれ?いない・・・どこにいったんだろう~
  浴槽に何か・・・うっ!こ、これって・・・」

浴槽には血に浸かって酒男が氏んでいた

唯「ヒドイ・・・」サワ

              キィィィン

唯「この人・・・どこかで・・・」

唯「とりあえず、この階の人たちが危ない!急がないと次の犠牲者が!」


154: 2011/03/10(木) 00:45:12.20
3階!

唯「304号室からは泣き声が聞こえるから大丈夫っぽいね・・・他の部屋を当たろう」

唯「305号室には何もなかった・・・次は306号室に行こう!」

?「あ、あの・・・」

唯「は、はい!あ、ベルガールさん!」

澪「301号室の方が、唯様をお呼びです」

唯「あ、わかりました・・・ありがとうございます」ペコ

澪「いえ・・・」

唯(誰だろう・・・もしかして、和ちゃん!?)タッタッタ

澪「・・・いひひ」


155: 2011/03/10(木) 00:45:42.34
301号室!

唯「和ちゃん!」バタン

唯「って誰もいない・・・!!?あの部屋から気配が・・・」

唯「何かイヤな感じ・・・あ、そういえば新しいクスリもらってたんだ・・・
  今のうちに使っておこう・・・」カチャ

―“D-フェロン”を服用した―

唯「くぅ・・・和ちゃん?和ちゃんなの!?返事して!」

ドンドン!

唯「ナルコン!?ま、まさか!」

ラビットS「・・・」

唯「包帯男!ふんむむむむ~」ギュルルルルル

ラビットS「!?」

唯「あ、相手が浮いてる・・・フンス!」ドゴン!

ラビットS「」グシャッ!

唯「はぁっはぁっ!凄い力だ・・・これが新しいクスリ・・・」

唯「ベルガールさんが言ってた部屋で間違いないはずだよね・・・
  あの人ちょっと怪しいかもしれないな~」

唯「ん?机の上に紙が・・・」カサ


156: 2011/03/10(木) 00:46:10.54
手紙にはこう書かれていた

唯、追っ手が迫ってきたわ
感じるの、強い力がホテルを取り囲むのを

ずっとこの部屋で、あなたを待っていたけど、もう待てない

やっとあなたの声が聞こえたのに
やっとあなたの心に触れたのに

あなたに会いたい
あなたの声に応えたい

けど、もしテレパシーをスキャンされたら・・・
あなたなら、きっと私を見つけてくれるわ

そばに来て、唯。
私を、このホテルから連れ出して
                    和

―“和の手紙”を手に入れた―


157: 2011/03/10(木) 00:46:39.94
唯「和ちゃんこの部屋にいたんだ・・・」

唯「もう少し早くここに辿りついてたら・・・ごめんね和ちゃん」


158: 2011/03/10(木) 00:47:08.13
3階!

唯「306号室にもいなかった・・・次は2階からもう一回見て回ろう・・・」

唯「あれ?304号室から泣き声が聞こえなくなってる・・・まさか!」

304号室!

部屋に入ると女性の氏体が・・・
氏体に触れると酒男と同様の映像が映し出された

唯「303号室と同じ・・・」


159: 2011/03/10(木) 00:47:35.54
2階!

唯「包帯男はいない・・・お薬屋さん!生きてて!」

204号室!

ヤク男「どうした?ツケを払いに来たのかぁ?」

唯「(生きてた!)あ、あの!ホテルに変な人がうろついているんで、注意してください!」

ヤク男「何言ってんだ?このホテルには変人しかいねぇよ!お前も含めてなぁ!」

唯「ほ、本当なんです!信じて!」

ヤク男「あ~わかったわかった!ヤクをキメないんなら部屋から出てくれ!
    まったく・・・イカレちまったのかぁ・・・」ブツブツ

唯「あ、ちょっとまって バタン


160: 2011/03/10(木) 00:48:05.25
唯「信じてくれたのかな・・・次は、203号室か」

203号室!

唯「(あ・・・この人か)あ、あの~・・・」

作業男「・・・君も僕の研究に参加したいのかい?」

作業男「困ったな、応募が殺到しているんだよ・・・」

作業男「まとめて面接するからさぁ・・・あとで305号室に来てくれないなぁ」

作業男「君の捜してる人もきっと来るさ、僕のこの計画に参加できるのだからね・・・」

唯「・・・失礼しました」

2階!

唯「とりあえず、305号室に行こう・・・」


161: 2011/03/10(木) 00:49:22.28
305号室!

部屋に入るとラビット数体に襲われた
なんとか撃退したが、203号室の人間はグルだと思い
急いで203号室に戻ったが作業男は殺されていた

唯「この人も・・・やっぱり一人ずつ頃していってる・・・」

201号室!

唯「おじさん!・・・いない!どこに行ったんだろう・・・」

唯「あとは206号室・・・行きたくないけど、人が氏ぬのはもっとイヤだよ!」


162: 2011/03/10(木) 00:49:51.61
206号室!

唯「失礼します・・・」

神父「・・・」

唯「あ、あの~」

神父「君は神の存在を信じるかい?」

唯「え?」

神父「この広大な宇宙に広がる、未知なる絶大なエネルギー」

神父「草に花が咲くように・・・木には果実が実るように」

神父「そのエネルギーを感じれば希望が叶う、そんなエネルギーが溢れている・・・」

神父「その部屋は202号室・・・内緒だよ」

唯「」


163: 2011/03/10(木) 00:50:36.48
202号室!

部屋に入るとラビットに襲われる
撃退し、部屋から出て206号室に行くと
神父が磔にされて殺されていた

唯「この人も・・・」

部屋から出ると柱時計の前にベルガールが立っている
動かなくなった時計を修理してるみたいだ

唯(そうだ!ベルガールさんに今起こってることを説明しよう!)

ベルガールに近づく唯
だが、様子がおかしい・・・
時計を修理しているが時計の針は
現在の時刻と食い違っている
柱時計の指した時間は・・・

2時50分


164: 2011/03/10(木) 00:51:09.83
唯(あれ・・・この時間どこかで・・・ううっ!?)

唯(私の家で、お父さんとお母さんが殺された時の時計も確か・・・2時50分!)

澪『君が生きてるってことは・・・紬は氏んだみたいだね、私の名前は秋山 澪』

唯「こ、声が、頭の中に・・・」

澪『今度は君が氏ぬ番だよ』

唯「澪・・・ちゃん、みんな澪ちゃんが頃したの!?」

澪「な、馴れ馴れしく呼ぶなよ・・・」ビクビク


165: 2011/03/10(木) 00:51:39.39
唯「いいから答えて!」

澪は肯定の微笑を浮かべる
彼女が廊下を見ると炎の壁が迫っていた

唯「き、きゃあああああああああああああ」

和(やめて!)

澪(人を頃したからって、なんだって言うんだ?)

澪(おかあs、ママに逆らうからいけないんだ・・・)

澪(だ、だからエリザベスが来て、乗っ取られちゃうんだ・・・)

澪(わ、わたしのママはとっても怖いんだ・・・)

澪(ママの言うことは・・・守らなくちゃいけないんだ!)

澪が力を込めると炎の勢いは増した

唯「ぐうううう!ううううううううう!」

澪「し、仕方がないよ・・・お、お前もそうやって人を頃してきたんだから」

?(やめなさい!クスリの時間ですよ!)

澪(マ、ママ?ヒィィ!ご、ごめんなさい!もうしません!イヤダ!クスリはイヤダ!
  だって・・・だってまだ、2時50分だよおおぉぉぉぉぉ!)

澪は頭を抱え出し、天井に溶け込むように姿を消した


166: 2011/03/10(木) 00:52:08.08
唯「ううう・・・あ、あれ?澪ちゃんが上に消えて・・・それにあの炎は?」

和(唯、聞こえる?)

唯(和ちゃん!和ちゃんの声、聞こえるよ!今どこにいるの?)

和(唯、聞いて。澪の悲しい心が見えたわ。来て、唯・・・)

唯(和ちゃん・・・)


167: 2011/03/10(木) 00:52:37.66
唯「澪ちゃんは上にいったよね・・・追いかけよう!」

3階!

唯「いた!305号室に入っていく!」


168: 2011/03/10(木) 00:53:08.26
305号室!

唯「澪ちゃん!」バタン

澪「・・・」

唯「澪ちゃんは、お父さんやお母さん、それに無関係の人たちにも手をかけた・・・
  絶対に・・・絶対に許さないよ!」ヒョイパク

―“スキップ”を服用した―

澪「ママの命令なんだ・・・エリザベスが私を操って・・・ママは怖いんだ・・・」ブツブツ

唯「よさこい!」


169: 2011/03/10(木) 00:53:40.81
澪「・・・こ、今度は失敗しないよ、ママ・・・」

澪「・・・」スタスタ

唯「あ、あるいてこっちに来る!?ふんむむむむ~フンス!」ドン!

澪「・・・」フッ

唯「き、消えた・・・あ、あんなところに!」

澪「氏んじゃえぇ!」ボッ!

唯「澪ちゃんの体から火が!?くっ!」ゴロ

澪「ミエナイキコエナイ・・・ミエナイキコエナイ」ブツブツ

ゾンビ「あああああっ・・・」

唯「こ、今度は怪物が・・・ふんむむむむ~フンス!」ドウン!

ゾンビ「あばああああっ!」ドシャ


170: 2011/03/10(木) 00:54:16.22
唯(澪ちゃんの能力って何なんだろう?
  火を出したり、消えたり、ゾンビが出てきたり・・・)

澪「早く氏んでよぉぉ!ママに怒られるだろぉ!」ボッ

ゾンビ共「ごおおおおおおおおおお!」

唯「きゃあ!」ガシッ!

澪「や、やった!捕まえた!これでもうママに怒られない!!
  律にも褒めてもらえる!ひひ・・・いひひひひひひひひ!」

唯「ぐうううう(怪物の数が多すぎる・・・このままじゃ!)」

澪「律に頭なでてもらってぇ♪ママにもおねだりしてみようかな?ひひっ!
  私の頭の中のエリザベスを追い出してもらおうかなっ!あ、そうだ!
  詩を作って、律やママの前で発表しよう!きっと、また褒めてもらえる・・・!」

唯(ダメだぁ・・・息ができない・・・私、氏ぬのかなぁ?ごめんね・・・和ちゃん)

澪「そうだ!今ならいい詩が書けそう!早速作ろうかな!いひひひっ!
  え~っと・・・大切なあなたに、カラメルソース!グラニュー糖に・・・」ブツブツ


171: 2011/03/10(木) 00:55:05.86
和(唯!しっかりして!それは幻覚よ!)

唯(和ちゃん!?幻覚ってどういうこと?)

和(澪の能力の1つよ、そこには何も無いの!信じて!)

唯(わ、わかったよ和ちゃん・・・ふんむむむむ~!!)キィィィン

澪「あなたの火加減で・・・!?な、なんで・・・」


172: 2011/03/10(木) 00:55:39.34
澪が唯を見る
唯を拘束していたゾンビ達は
既に消えていた

唯「澪ちゃん・・・終わりだよ!澪ちゃんの力は、もう私には効かない」

澪「どうして・・・どうして!」

唯「ふんむむむむ~フンスフンスフンス!!」ドウンドウンドウン!

澪「うああああああああああああ!」ドシャアッ

唯「ふぅ~今回もどうにかなった・・・ありがとう、和ちゃん」

唯「!?これは・・・!頭の中に・・・・ううっ!!」


173: 2011/03/10(木) 00:56:12.35
唯が目を開けると
何も無い白い空間が広がっていた
その中心には膝を抱えて座っている澪と
山中医院長が立っていた

澪「お願い・・・ママには言わないで・・・私が失敗したって、ママには言わないで」

澪「叱られるんだ・・・っ!ひどく叱られて、苦しいクスリを飲まされるんだ!」

さわ子「澪ちゃん。あなたのママはあなたが強くなることを望んでいる
    クスリを嫌がっちゃいけないわ」

澪「だ、だって!クスリを飲むと、私の中のエリザベスが出てくるんだ!
  本当の私が、食べられちゃうんだよおおぉぉぉぉ!」

さわ子「・・・もう3時ね、クスリの時間よ?」

澪「うううウソだ!まだ、2時50分だよぉぉ!クスリの時間はまだだ!」

さわ子「うるせぇよ!この雌豚がぁ!」スチャ

澪「あ・・・あああああああああ」


174: 2011/03/10(木) 00:58:34.74
唯(これ・・・澪ちゃんの記憶?)

澪(違うんだ・・・私がやったんじゃない・・・)

唯(澪ちゃん!?)

澪(私の中にエリザベスがいて、そいつが・・・みんな私の所為にするんだ・・・)

澪(私じゃないんだよぉぉ・・・信じて・・・お願い・・・)

唯(・・・・)

澪「私が失敗したこと・・・ママには内緒だよ・・・内緒・・・だよ・・・」

唯「澪ちゃん・・・」

澪「ミエナイ・・・キコエ・・・ナイ・・・」


175: 2011/03/10(木) 00:59:04.73
両親の仇を取ったのに
何故か心が苦しい
唯の心はいつまでたっても晴れなかった・・・


176: 2011/03/10(木) 00:59:30.50
唯「澪ちゃんのことは・・・忘れないよ・・・」

1階!

配管工「よぉ、また会ったな」

唯「あ、配管工さん・・・何してるんですか?(良かった、生きてた)」

配管工「見りゃわかんだろう、このホテルの見取り図を見てんだ
    ここは古いホテルを壊して作ったんで、配管が厄介なんだ」

唯(見てもわかんないよ・・・)

配管工「ほら、見てみな。隣の潰れちまったレストランと
    ボイラーが共同になってるだろ?まったく、厄介な建物だよ」

唯「潰れたレストラン・・・ボイラー室を抜ければ、そのレストランに行けるんですか?」

配管工「さぁ?行けるんじゃねぇか。まぁ、潰れちまってるから飯は食えねぇけどな」

唯「ははは・・・(そうだったのか・・・)」


177: 2011/03/10(木) 00:59:58.86
ボイラー室!

唯「凄く蒸し暑い・・・あ、エレベーターがあるけど、電源が入ってない・・・」サワ

              キィィィン

唯「今のはブレーカー・・・電源が落ちてたのが見えた・・・
  あ、ボイラーが共同って言ってたな・・・じゃあホテルの電源を落とせば!」


178: 2011/03/10(木) 01:00:31.71
バックルーム!

唯「電源を落として・・・」ガチャン

唯「ふお!真っ暗になったよ!ボイラー室に急ごう」


179: 2011/03/10(木) 01:01:00.75
ボイラー室!

唯「おお~ここは暗くないね!エレベーター動くかな?」

ヒタヒタ


180: 2011/03/10(木) 01:01:39.58
唯「ん?今何か音が・・・」クルッ

唯が振り向くと
人の形をしていたが、全身が赤黒くて
目は無く、口だけが大きく開いてる化物がそこにいた

アラベスク「ハアァァァァァァァ・・・」

唯「」

アラベスク「ハアァァァァ・・・」ビチャビチャ

唯「」


181: 2011/03/10(木) 01:02:08.68
唯「きゃわわわわわわ・・・・ひいいいいいいいいいい」ダダダ

唯「早く!早くエレベーターを!」カチカチ

アラベスク「キシャアアアアアア!」

唯「ひぃっ!こ、来ないで!」ドン!

アラベスク「シャッ!」ドサッ

唯「来た!急げ!」ダダダ

エレベーター内!

唯「はぁっはぁっ!い、今のは病院の保育器の中にいた化け物!
  目の前で見ちゃったよ~凄く気持ち悪かったよ・・・」


182: 2011/03/10(木) 01:02:42.48
厨房!
唯「ここには・・・誰もいないか~、あ!あのドアかな?」

店内!

唯「広い部屋だな~・・・!?誰かいる!」


183: 2011/03/10(木) 01:03:09.04
ソファーには女の子が眠っていた
ボーイッシュな茶色いショートヘア
アンダーリムの赤い太枠メガネ
間違えるはずがない・・・彼女だ・・・

唯「和ちゃん!やっと会えた!」

和「ううん・・・唯・・?唯なの?」


184: 2011/03/10(木) 01:03:39.35
和が唯に触れる
唯から何かを感じ取っているようだ

和「お父さんは・・・氏んだのね・・・」

和「いくら呼びかけても、応えてくれなかったもの・・・」

唯「こんなに疲れてて・・・奴らにヒドイことされなかった!?」

和「1か月間・・・色々なところを渡り歩いたから・・・でも大丈夫」

唯「さっき・・・和ちゃんの声、聞こえたよ!」

和「テレパシーは・・・1つの神経が2つになること・・・
  テレパシーを送ったとき、あなたが苦しんでいると私も苦しいの・・・」

和「あなたが傷つくと、私も傷づくの・・・」

唯「遅くなってごめんね・・・和ちゃ」

声「おめでとっ唯!やっと和と会えたな!」


185: 2011/03/10(木) 01:04:15.01
唯「!?キミは・・・」

律「田井中 律。そいつの頭を吹き飛ばしにきたんだ」

唯「じゃありっちゃんだね!」

律「はぁ?まぁ、呼び方なんてどうでもいいや」


186: 2011/03/10(木) 01:04:48.85
唯「りっちゃんもガレリアンなの!?」

律「ああ。ママがなぁ~そいつの頭にあるウイルス・プログラムを恐れてる
  心配で夜も眠れないってさ」

律「人間ってバカだよな~!ママが下した運命は、誰にも変えられないのに・・・」

和「・・・」

律「んじゃあそろそろ、大切な親友の仇を取らせてもらおうかな!
  澪は頭が弱くて臆病だけど、私の誇りだった・・・あんな優しい奴は他にはいない」

律「たった1人の親友だったんだ・・・たっぷりと苦しめて、頃してやるよ!!」ブン


187: 2011/03/10(木) 01:05:15.12
律が手をかざすと
イスやテーブルが空中に浮き
唯や和に襲いかかる

唯「うぐぐっ!の、和ちゃん!?」

和「大丈夫!スキャンで律のサイコキネシスを乱せば避けられるわ!」キィィィン

律「ぐっ・・・くううう!生意気なんだよ!」ブン

和「あうっ!」ドカァ

唯「和ちゃん!」

188: 2011/03/10(木) 01:05:42.50
律「まったく・・・どうせ氏ぬんだから、余計なことすんなっつーの!」

唯「和ちゃんは絶対に殺させない!」ヒョイパク

―“スキップ”を服用した―

律「ああ、いいぜ。どうせお前も頃すんだ・・・手間が省けるよ!」

唯「よさこい!」


189: 2011/03/10(木) 01:06:15.64
律「はああああああああああああ!」ブオン!

唯「くっ・・・ほっ!」

ドガァァンガラガラ

唯「ふんむむむむ~フンス!」ゴォ!

律「!?」ボワァ

律「ふっふっふ・・・その程度なのかよ!唯ちゃあん!はぁっ!」

唯「レ、レッドが効かない・・・!?」

律「おままごとしてるんじゃないんだよ!おらぁっ!」ブォン!

唯「ああああああ!」ドスッドスッ

律「おーおー♪ナイフとフォークは痛いだろう?
  でもな・・・澪はもっと痛がったんだよ!」ブオン


190: 2011/03/10(木) 01:06:58.74
唯「ぐっ・・・はああああああああああ!」ドウン!

唯は渾身の力で律に攻撃をする
だが、律には当たらない
律はピアノを浮かせると上に飛び乗った

律「おっとっと・・・あっははははははは!凄い威力だな!ビックリしたよ!」

律「でもなぁ・・・当たらなかったら、意味がないんだよ!」

唯「ふんむむむむ~フンス!」ドウン!

律「ほ~れほれ♪こっちだよ~」ヒョイ

唯「はぁっはぁっ!ぐっ!ううううう(頭が痛い・・・)」

律「唯、頭が痛いんだな~苦しいか?ははっ!」

唯「・・・・」ヒョイパク

―“スキップ”を服用した―


191: 2011/03/10(木) 01:07:40.09
唯「ふんむむむむ~うううううう!」キィィィン

唯「うううぐぐぐぐぐうぅぅぅ!」バチバチ

律「!?」

唯「フンッッッッッスッ!!」チュドン!

律「な・・・きゃああああああああああ」ドガァッ!

律「くっ・・・スキップ2個目だと・・・何考えてやがんだ・・・」グググ

唯「フゥーッフゥーッ!」ガクガク

律「・・・ふっ、あははははは!唯・・・お前強いんだな」

唯「り、りっちゃん・・・」スッ

律「触るんじゃねぇよ!」バシィ

唯「・・・」


192: 2011/03/10(木) 01:08:08.58
唯「りっちゃん達は、どうして私の邪魔ばかりするの!?」

律「ははは・・・唯、これなぁ・・・」ゴソゴソ

律「私のために特別に調合された薬なんだ」スッ

律「ショートする瞬間は最高に気持ちいいって、ママが言ってた・・・」

唯「りっちゃん!?ダメだよ!そんな弱った体でクスリなんて撃っちゃあ!」

律「ママ・・・ついにその時が来たよ・・・」

唯「りっちゃん・・・おかしいよ・・・狂ってるよぉ!」

律「何言ってんだ?私たちは・・・ちょっとずつイカレてんだよ!自分で気づかないだけ」

ドスッ!


193: 2011/03/10(木) 01:08:43.83
律「ぐっ!うううう、ああああああ・・・ぐああああああああああああああああ」

唯「り、りっちゃん!」

律の体から力が流れ出る
自分の体にも何度か起こった現象だが
他人のショート状態を見るのは初めてだった・・・

律「ゆ、唯・・・」ガシッ

唯「!?」

和「う・・・!?唯っ!」

律「ぐあああああああああああああああああ」バチバチ

唯「きゃああああああああああああああああ」バチバチ

和「やめて・・・唯を殺さないでぇぇぇ!!」


194: 2011/03/10(木) 01:09:13.37










唯が気がつくと
そこには白い空間が広がっており
律が倒れている

唯「りっちゃん!大丈夫?」

律「唯か・・・心配すんな」

律「私ね・・・自分が好きじゃないんだ、自分の力が嫌いだ」

律「だから・・・いつも終りが来ることを望んでいた」

律「でも、いつも氏にきれなかった。怖い夢と綺麗な夢を一緒に見てるみたいだった・・・」

律「ママが神なら、神は何故お前にそんな過酷な運命を与えたの?」

律「本当のお前はどっか行っちまった、今のお前は、人のフリをした器」

律「会ったばかりなのに、もう会うことはないんだな・・・」


195: 2011/03/10(木) 01:09:43.73
律「唯・・・私を壊して・・・もう我慢できない・・・!頭が痛いんだ・・・」

和「唯!ダメ!」

和の声で現実に戻る
律の暴走は続いており
能力の限界点はすぐそこまで迫っていた

唯「りっちゃん・・・ごめんね・・・私を許して!」バチバチ

律を弾き飛ばすと力で体を抑えつける
完全に抑え込むことはできず
律は目を見開き、激しく痙攣していたが
しばらくすると、動かなくなった・・・

律「はは・・・カチューシャ取れてる・・・おかしーし・・・」ドサッ


196: 2011/03/10(木) 01:10:37.56
和「唯・・・どうして・・・グスッ・・・」

唯「和ちゃん・・・どうしようも無かったんだ、りっちゃんは氏を望んでいた・・・」

和「でも・・・」

唯「和ちゃん、泣かないで」

和「唯、あなた・・・どうしてそんな力を・・・」

唯「病院で実験されたんだ、色んなクスリを打たれて・・・」

律(信じるな!)

和「え?」

和の頭だけに、氏んだはずの律の声が聞こえる

唯「和ちゃん、どうしたの?」

和「な、なんでもないわ」






197: 2011/03/10(木) 01:11:05.47
笑いながらムギちゃんは氏んだ
怯えながら澪ちゃんは氏んだ
そして、誰よりも自分を憎みながらりっちゃんは氏んでいった
孤独と恐怖に苛まれながら、クスリを打つ子どもたち
ガレリアンを生んだ、マザーコンピュータ“ドロシー”は
ウイルス・プログラムに怯えながら、全てのネットの集積するあの場所にいる
サクラガオカ・シティにそびえる、冷たいマッシュルームタワーの中に・・・
私はドロシーを破壊するだろう
シティの夜の影がどんな恐怖で心を満たしても
もう私を止められるモノは何もない

Stage-C
10GIAホテル  Clear


198: 2011/03/10(木) 01:11:36.99
???

?「・・・・・」

?「・・・お姉ちゃん」クスクス

to be continued…


199: 2011/03/10(木) 01:12:06.16
データ編!

秋山 澪―15歳。幻影投射と発火能力を得意とするガレリアン。他者の脳裏に幻影を
     焼き付けて現実と錯覚させ、精神を掻き回して氏に至らしめる残忍な能力を持つ
     時計に執着しており、自分自身の中にいるとする妖精と投薬に異常な恐怖を示す

田井中 律―16歳。サイコキネシスを得意とするガレリアン。ドロシーの尖兵となって
      破壊活動に身を委ねている一方で、自身の存在を呪い、力を忌み嫌っている
      澪とは親友の間柄

アラベスク―ラビットより後期に生産された生物兵器。エイリアンみたいで気持ち悪い


200: 2011/03/10(木) 01:12:36.25
能力!

D-フェロン―青色の薬。自分の周囲に反重力を発生させる
       非常に強力だが溜め時間が長く、中毒率も最高

アイテム!

アポリナール―デルメトールとは逆に、中毒率を上げ意図的にショートを引き起こす


201: 2011/03/10(木) 01:13:08.25
マッシュルームタワー
ここにドロシーがいる
全てを終わらそう・・・


202: 2011/03/10(木) 01:13:36.76
Last-Stage
マッシュルームタワー

1階!

唯「凄く広いね~和ちゃん」

和「ええ、そうね」

唯「でも、広いだけで階段も何も無いよ?」

和「どこかに仕掛けがあるのかも、探してみましょう」

唯「わかった!私は周りを調べてみるよ!」

和「そうなんだ。じゃあ私、中心の装置調べるね」


203: 2011/03/10(木) 01:14:05.80
唯「ん~お薬はいっぱい補充で来たけど、何もないよ~」

和「きゃあ!」

唯「和ちゃん!?」

和が中心の装置に乗ると
機会が作動し、どこかに飛ばされる
代わりに数体のラビットが出てきて
唯に襲いかかった

唯「ふんむむむむ~フンス!」ドンドン!
ラビット共「」チーン


204: 2011/03/10(木) 01:14:32.82
唯「和ちゃん!和ちゃん!」

和(唯・・・唯!聞こえる?)

唯(あ、和ちゃん!今どこに!?)

和(わからないわ・・・でも、そのシューターの光と同じ物がここにあるわ)

唯(シューターの光ってなに?)

和(あなたが調べてたじゃない!周りのエレベーターみたいなやつよ)

唯「ふえっ?あ、これか~(あったよ!和ちゃん!)」

和(まぁいいわ・・・その光が、別の部屋に行けるカギかもしれないの、今から試してみるわ)

唯(わかったよ!気をつけてね!和ちゃん・・・)


205: 2011/03/10(木) 01:15:07.98
和(唯、シューターをスキャンしてみて)

唯(ほい!え~っと・・・黄緑青紫赤の順番だよ!)

和(わかったわ、ちょっと待ってて・・・)



唯(おお!光ったよ和ちゃん!)

和(どうやら間違いないみたいね)

唯(さっそく乗ってみるよ!)

和(気を付けてね)


206: 2011/03/10(木) 01:15:36.29
78階!

唯「また同じような部屋・・・」

唯がシューターから降りると
別のシューターから警備ロボが3体出てきた

唯「さ、3体も・・・フンス」ドン!

ロボA「!?・・・ガシャン」ピー

唯「あんまり効いてない!?そ、それなら・・・ふんむむむむ~」ギュルルルル

ロボ共「!!?」

唯「フンス!」ドゴン!

ロボ共「グシャッ!!」

唯「ふう~このお薬、自分の周りの敵を浮かせられるのか~
  ロボットには便利かもしれないな!ちょっとキツイけど・・・」


207: 2011/03/10(木) 01:16:04.48
唯「あ!シューターがある・・・(和ちゃん!紫水色緑赤青だよ)

和(わかったわ)

和(紫・・・水色・・・きゃあ!?)


208: 2011/03/10(木) 01:16:36.33
突如後ろから羽交い絞めにされる
だが、その相手は既に氏んでいるあの女だった

紬?「あらあらあら、この可愛い頭の中にママが怖がる
   ウイルス・プログラムが入っているのね~♪」

和「あ、あなたは・・・誰・・・?」

紬?「うっふふふふふふ、誰でもいいでしょ~?どうせ氏ぬんだから」

和「あ、頭が痛い・・・(誰かが・・・誰かが強力なテレパシーを送っている・・・)」

和(この人は実体じゃない・・・誰かが作り出したサイコ・イリュージョン!)

和(それなら・・・私が心を閉ざせば消えるはず・・・)スゥゥゥ

紬?「・・・」シュゥゥゥ

和「はぁっ!はぁっ!(この塔に、まだガレリアンがいるんだわ!)」

和(凄まじい力を持った・・・ガレリアンが・・・)


209: 2011/03/10(木) 01:17:03.06
唯「和ちゃん遅いな~・・・あ、光った!」

唯「上に行くとまた敵がいるかもしれない・・・お薬飲んでおこう」ヒョイパク

―“アポリナール”を服用した―


210: 2011/03/10(木) 01:17:28.64
103階!

アラベスク「キシャアアアアアア」

唯「ひっ!エイリアン!一旦距離を取って・・・」バッ

アラベスク「フシュウウウウウ」ヒタヒタ

唯「よし!行くよ~ふんむむむむ~うっ!あ、頭が・・・どうして・・・」


211: 2011/03/10(木) 01:17:58.37
唯「うううう・・・ふぐううぅぅぅ・・・うああああああああああああああ!」バリバリバリ

アラベスク「!?・・・・フギャアッ」バキィッグシャッブチブチィ!!

唯「な、なんで・・・・とりあえずお薬を・・・ううううう」ヒョイパク

唯「はぁ・・・何でショートしたんだろう・・・お薬効かなくなってるのかな・・・」


212: 2011/03/10(木) 01:18:24.21
唯「次は・・・(青赤黄水色緑だよ、和ちゃん)」

和(わかったわ)

唯「ふい~めんどくさい仕掛けだな~」

澪?「・・・・」


213: 2011/03/10(木) 01:18:51.86
唯「ふえっ!?み、澪ちゃん!氏んだはずなのに・・・」

澪?「も、もっと強いクスリを飲まされるんだ・・・お前の所為だ・・・」

唯「澪ちゃん・・・何言ってるの?」

澪?「お前の所為だっ!」

唯「うう・・・」

澪?「お前の所為だ!お前の所為で、もっと強いクスリを飲まされる!」

唯(騙されちゃダメだ・・・澪ちゃんは氏んだ・・・これはサイコ・イリュージョン!)


214: 2011/03/10(木) 01:19:20.19
唯「澪ちゃんの向こうにいるのは・・・誰っ!?」

唯「スキャンしてやるぅ!」キィィィン

澪に向って手をかざし、スキャンを試みる唯
だが、頭の中には意外な人物が映った・・・

唯(今のは・・・私!?私が・・・居た・・・)


215: 2011/03/10(木) 01:19:49.42
和(唯、聞こえる?もう上へ行けるはずよ)

唯(あ、和ちゃん。わかった・・・)

唯(先に進もう・・・)

150階!

唯(和ちゃん、赤青水色黄紫だよ)

和(了解よ・・・)

唯「ここ外が見える・・・凄い高いところまで来たんだ・・・」

律?「唯・・・」


216: 2011/03/10(木) 01:20:20.33
唯「!?・・・・澪ちゃんの次はりっちゃん・・・」

唯「もう騙されないよ!サイコ・イリュージョンでしょ!?」スッ

律?「待て!唯・・・この先は行っちゃだめだ!お前は殺される・・・」

唯「偽物りっちゃんの言葉は、私には届かないよ!」

律?「お前は殺される!ママは怖い人だ・・・」

唯「さよならりっちゃん・・・」キィィィン

律?「」スゥゥゥ


217: 2011/03/10(木) 01:20:49.55
唯「何でみんなの幻影を・・・ドロシーの仕業なのかな?」

和(唯、OKよ)

唯「うん・・・」

???

唯「和ちゃん!」

和「唯!」

二人が再開すると
中心装置が再びし始めた
まるで、二人を待っていたかのように・・・


218: 2011/03/10(木) 01:21:19.25
和「これは・・・唯!急いで、今ならここからゴッドハンドへ行けるわ!」

唯「ゴッドハンド?」

和「そこにドロシーがいるわ」

唯「おお!行こう和ちゃん!」


219: 2011/03/10(木) 01:21:46.00
ゴッドハンド!

唯「ここがゴッドハンド・・・あんまり変わらないね!」

和「何言ってるの、凄いプレッシャーを感じるじゃない。こう・・・ヒシヒシと」

唯「和ちゃんの気のせいだよ~あ!扉があるよ!」タタタ

和「・・・・///」


220: 2011/03/10(木) 01:22:13.35
唯「む、・・・扉が開かない・・・」

和「唯、ちょっと来て」

唯「ほい!何でしょう和ちゃん?」

和「これを見て」

唯「どれどれ・・・何か書いてるね~よく見ると、全部で5つあるね~」

和「調べてみましょう」

唯「わかった~。それにしても大きいね!」ペタペタ

              キィィィン

唯「・・・っ!」


221: 2011/03/10(木) 01:22:40.15
ゴッドハンドと呼ばれる部屋の壁には
大の大人でも余裕で入れるほどの
大きなカプセルがあった
カプセルにはラベルのような物が貼ってあり
ラベルにはこう書かれている


222: 2011/03/10(木) 01:23:10.65

モエデコファミリー  RX染色体異常/秋山 澪

モエデコファミリー  RXマイナス染色体異常/田井中 律

タクアンファミリー  RX染色体異常/琴吹 紬

ウンタンファミリー  Q7G染色体異常/憂

ウンタンファミリー  Q7Gマイナス染色体異常/・・・


223: 2011/03/10(木) 01:25:56.00
唯「1つだけ名前が無い・・・」

?「その中にはね・・・唯さんが入ってたんだよ」

唯「誰ッ!」


224: 2011/03/10(木) 01:26:24.81
?「私の名前は憂だよ、唯さん!」

唯が振り向くとそこには
自分そっくりの女の子が立っていた

憂「驚いた?そっくりでしょ!それはそうだよ、だって私たちは姉妹なんだから♪」


225: 2011/03/10(木) 01:27:00.55
唯「な、何のこと・・・私は一人っ子だよ」

憂「もう~鈍いなぁ唯さんは!あなたは私のお姉ちゃんだよ!」

唯「だ・・・だから私には妹なんていないよ!」

憂「氏んだよ」

唯「え・・・」

憂「本物の平沢 唯はサクラガオカ記念病院で・・・」


226: 2011/03/10(木) 01:27:28.22




















氏んだよ?





















227: 2011/03/10(木) 01:27:56.61
唯「嘘だ・・・」

憂「そう思うのも無理はないよ、お姉ちゃん」

憂「お姉ちゃんは私と一緒にここで生まれた」

憂「お姉ちゃんは、平沢 唯の記憶とウイルスの起動プログラムごと脳に記録されて
  ふふっ、おまけに顔までこんな風に弄られて、送り出されたってこと」

憂「和さんを、探しだすためにね」

和「っ!!」

憂「もしかして、自分一人の力で病院を抜け出したと思ってるの?」

唯「違う!私は平沢唯だよ!」


228: 2011/03/10(木) 01:28:25.18
憂「あはははは!どうして私たちと同じ力が備わっているのか、考えた事はない?」

憂「お姉ちゃんのお父さんはだぁれ?お姉ちゃんのお母さんはだぁれ?」

憂「子ども時代の思い出が、い~~~~っぱい!あるって言うんでしょ?」

憂「でも、それは本当かなぁ・・・?」


憂「お姉ちゃんはね・・・・・・“ガレリアン”なんだよ」


憂「ドロシーの子供たちの1人なんだよ?」

和「ウソよ唯!あなたを騙そうとしているのよ!!」

唯「ううう・・・・うううぅぅぅぅ・・・」


229: 2011/03/10(木) 01:28:54.00
憂「本当はね、お姉ちゃんの代わりに私が行きたかったんだぁ・・・」

憂「でも、ママはお姉ちゃんを選んだ」

憂「悔しかったな~・・・。でも、ママのすることにはいつも理由があるんだ♪」

唯「くうう・・」

憂「お姉ちゃんは“和さんを捜す”ために生まれて
  私は“お姉ちゃんを頃す”ために生まれた」

憂「私達はママのために生きて・・・
  それが、ママの決めた“ファミリープログラム”なんだ・・・」バリバリバリ

唯「!?」


230: 2011/03/10(木) 01:30:01.29
憂「お姉ちゃんは少しやりすぎた・・・そうでしょ?」バチバチバチ!

唯「・・・」キッ!

憂「抵抗できるならどうぞ・・・?」ニコッ

唯「う、うあああああああああああああああ!」ゴォッ

憂「・・・・無駄だよ!」パシュン!

唯「!?」


231: 2011/03/10(木) 01:30:34.15
憂「まったく、お姉ちゃんには嫌気がさすよ・・・はあああっ!」ドン!

唯「きゃあっ!」

和「くぅっ!」

憂の体全体から衝撃波が放たれる
あまりの威力に壁に叩きつけられる唯と和


232: 2011/03/10(木) 01:31:06.75
憂「ああ・・・そうだったね」ゴゴゴゴ

憂「お姉ちゃんが紬さんをコロシタ」

憂「お姉ちゃんが澪さんをコロシタ」

憂「お姉ちゃんが律さんをコロシタ」

唯「ううううううううう・・・・」グググ

憂のサイコキネシスで空中に持ち上げられる唯
強大な力はこの部屋全体を支配していた

憂「次が誰がいい?・・・お姉ちゃんかな?それとも私?」バチバチバチ

唯「ぐううう・・・あ、あああ・・・ぐあああああああああああ!!」

唯も力を発動させ、何とか抵抗を試みる


233: 2011/03/10(木) 01:31:53.17
憂「っ!・・・オナジカオ・・・オナジコエ・・・オナジカタチ・・・」

憂「オナジ・・・ガレリアン!!」カッ!

唯「ぐ!?ぐおおおおおおおおおおおお!!」

憂「お姉ちゃんは・・・・っ!?」

唯の力がショートし、憂を吹き飛ばす

唯「はぁっ!・・・はぁっ!・・・」フラッ

憂「ぐっ・・・お前はぁっ!」ヒュン


234: 2011/03/10(木) 01:32:26.46
テレポートで距離を詰め
唯に飛びかかり、馬乗りになる
首に手をかけ、憂は力を解放する

憂「お前はなんて愚かなんだ・・・」


235: 2011/03/10(木) 01:33:02.43
憂「姉妹たちを・・・ミナゴロシにするなんて・・・」

唯「う、憂・・・ごめんね・・・」

憂「!」

唯「でも・・・わたしは・・・平沢 唯だ・・・!」

唯「たとえ・・・ガレリアンだとしても・・・わたしは平沢 唯だっ!」

憂「っ!!」ギリッ

唯「ぐっ!ぐううううぅぅぅう!!」

憂「じゃあ・・・これからどうするの?ママを頃すの?」

唯は憂の顔を両手で包みこむ


236: 2011/03/10(木) 01:33:31.89
憂「あははは♪・・・私の考えることじゃないね」


憂「子供は考え事をしちゃいけないって、いつもママに叱られるんだ・・・」



237: 2011/03/10(木) 01:34:23.98
唯「うおおおおおおおおおおおおおお!」ドン!

憂「力を使いすぎるお姉ちゃん・・・可愛い」


















グシャッ

238: 2011/03/10(木) 01:35:11.16
唯「和ちゃん!和ちゃん!」

和「う・・・」

唯「和ちゃん・・・良かった」

和「唯・・・」

唯「本当の唯は・・・氏んでいたんだね・・・」

和「私は信じない!あなたが唯よ!二人一緒に遊んだこと、覚えてるじゃない!」

唯「そんな記憶さえ、もう本当なのかわからない!」

唯「もし、私がガレリアンなら・・・行こう、和ちゃん。ドロシーのところへ・・・」

唯「私は・・・“ママ”のところに会いに行く・・・」


239: 2011/03/10(木) 01:35:44.80
???

声「WARNING!WARNING!異物侵入!WARNING!WARNING!異物侵入!」

?『お黙り』

唯「・・・」

和「・・・」

ドロシー『おかえり、唯』

ドロシー『よく、真鍋博士の娘を連れてきましたね』


240: 2011/03/10(木) 01:36:11.35
2人を出迎えたのは、真っ暗な部屋に浮かぶ巨大な女性の姿
頭には無数のコードが繋がっており
神話に出てくるメデューサの様だ
これが・・・ドロシー・・・


241: 2011/03/10(木) 01:36:46.57
ドロシー『その娘の頭の中にある、ウイルス・プログラムは
      唯一の私の心配事だった・・・』

ドロシー『これで、私の世界を脅かすものは何もありません』

ドロシー『さぁ、あなたのその力で、その娘を頃しなさい』

唯「嫌だ」

ドロシー『何ですって・・・!?口答えをするの?』


242: 2011/03/10(木) 01:37:17.82
唯「そうだよ、“ママ”・・・私は口答えをしているんだよ」

ドロシー『唯!記憶に惑わされてはいけません・・・』

ドロシー『あなたの中の人の記憶は、私があなたに植えたもの』

ドロシー『あなたを生んだのは私・・・私はあなたの神です!』

ドロシー『さぁ・・・ママに従いなさい・・・』


243: 2011/03/10(木) 01:37:47.85
唯「誰が私を生んだとしても、誰が私を作ったとしても、
  私は・・・“私”だ!あなたの人形じゃない!!」


244: 2011/03/10(木) 01:38:26.43
ドロシー『な、何てことなの・・・お前は失敗作だ・・・
     お前なんて、生むんじゃなかった・・・お前なんて育てるんじゃなかった!!』

ドロシー『母である!神である私に逆らうなんて!!!』

唯「和ちゃん・・・あれが端末だよ」

和「ええ・・・」

ドロシー『氏になさい!氏んでママに・・・謝りなさい!!』ゴパァッ!

ドロシーの口が裂け、顔が変形する
口の中から、巨大な目玉が飛び出した


245: 2011/03/10(木) 01:38:57.12
唯「(これで最後だから・・・いいよね)はああああああああああ」バチバチバチ

唯は力を意図的に暴走させ、ショート状態に入る
ドロシーの攻撃を防ぎながら、和と一緒に端末まで辿り着く

唯「和ちゃん!私にウイルスを送って!」

和「でも・・・」

ドロシー『おおおおおおおおお!!!』ブオン!


246: 2011/03/10(木) 01:39:23.40
和「でも!」

唯「早く!私の力が消えないうちに!!」

和「・・・わかったわ」

ドロシーの端末に二人は手を重ねる


247: 2011/03/10(木) 01:39:53.81
ドロシー『な、何をする・・・唯・・・』

唯「くっ・・・」キィィィン

和「あぅぅ・・・」キィィィン

ドロシー『やめなさい・・・ヤメナサイ・・・無意味です!ヤメナサイ!!』ブオン

唯「うおおおおおおおおおおおおおお!!!」ドン!


248: 2011/03/10(木) 01:40:21.60
ウイルス・プログラムが発動した
唯のを中心に周りは吹き飛び
端末は破壊、和は壁際まで吹き飛ばされた

和「きゃあ!ゆ、唯・・・ゆいぃぃいい!!」

唯「ぐあああああああ、がああああああああああああ!!」

ドロシー『唯・・・あなたは・・・アナタハナンテワルイコナノ』


249: 2011/03/10(木) 01:40:48.24









唯「さよなら・・・・・“ママ”・・・・」











250: 2011/03/10(木) 01:41:20.93
ドロシー『ぎゃああああああああああ!ぎえええええええええええ!』

ドロシーの体が崩れて行く
自己修復機能を持っている彼女でも
ウイルスに蝕まれてしまってはどうしようもない

ウイルス・プログラムの発動が終えると
唯はその場に倒れこんだ
和は駆け出し、唯を抱きしめる


251: 2011/03/10(木) 01:41:51.74
和「唯!唯!しっかりして!」

唯「の、和ちゃん・・・グハッ!カハッ!」ビチャビチャ

和「唯っ!」

和を唯を見るが唯の目の焦点は合ってない

唯「私は・・・ここで氏ぬ・・・その方がいいんだ」

和「そんなのイヤよ!」

唯「疲れたんだぁ・・・和ちゃん・・・そっとしておいて欲しいなぁ・・・」

唯「でも私は・・・自分のこと・・・“平沢 唯”だと思うよ・・・」

和「そうよ!あなたは唯よ!・・・この世界で・・・」


和「たった一人の唯よ!」ポロポロ



252: 2011/03/10(木) 01:44:57.22
和「だから・・・だから一緒に!」

唯「ありがとう和ちゃん・・・和ちゃんに出逢えて、良かったよ・・・」ガクッ

和「唯・・・?唯っ!ゆいいいぃぃぃぃぃぃ!!!!」

ドロシーの体が崩壊すると
マッシュルームタワー頂上は爆発した
だが、和には傷1つ付いてない
唯が守ってくれたのだろうか・・・
目を閉じた唯を抱えて空を呆然と見上げる和
そこには、一生晴れることの無いような
黒く、厚い雲が空を隠していた・・・

Last-stage
マッシュルームタワー  Fin


253: 2011/03/10(木) 01:47:33.89
憂―15歳。瞬間移動、発火能力、衝撃波などを得意とするガレリアン
  他にも幻影や念動力も使え、ガレリアンの中でも最強に近い力を持つ
  唯と瓜二つの姿をしているが、ドロシーの忠実な僕として
  唯と対峙する

ドロシー―サクラガオカ・シティを統括、管理するマザーコンピューター
平沢博士と真鍋博士が共同開発した新世代コンピューターで
自己判断能力と自己修復能力を持つ。不必要なシステムを排除しつつ
進化を続ける中でヒトの存在の矛盾に疑問を持つようになり
その末の結論としてファミリープログラムを導き出し、実行に移した


254: 2011/03/10(木) 01:48:44.74
用語!

ガレリアンズ―ドロシーのファミリープログラムによって始まった遺伝子操作実験の末に
創造されたミュータント「ガレリアン」の総称
創造主であるドロシーに絶対の服従を誓い、ヒトを凌駕する能力で
ヒトの世界を破壊し、ヒトを滅ぼすためだけに生まれてきた存在
クスリの投与によって強力な超能力を発現するがその源となる
脳への過大な負担とクスリの利用による中毒症状のために、常に頭痛を抱えている。

ファミリープログラム ―ドロシーにとって不完全かつ矛盾だらけのヒトの存在に対して
平沢博士が神の存在を説き、ドロシーが神の存在を何度も
シミュレートした結果、自らが神となってヒトの世界を滅ぼし
自分の世界を創り上げるために構築、起動したプログラム


255: 2011/03/10(木) 01:50:54.94
以上で終わりです

見てくれた方、駄文に付き合ってくれてありがとうございました。

256: 2011/03/10(木) 03:49:55.79
やべええ
おもしろかったよー
次回作も期待する
それじゃあ私、夢の中にいくね。

257: 2011/03/10(木) 07:02:06.18
まだ読んでないんだけどガレリアンズアッシュ未プレイでも楽しめる?

258: 2011/03/10(木) 09:32:32.94
>>256さん
ありがとうございます!

おもしろいという言葉が聞けて
とても嬉しいです・・・

次回作、時間がかかるかもしれなせんが
なんとか書いてみることにします

>>257
このSSを読むか
ガレリアンズをプレイしたほうが
アッシュはより一層楽しめると思います

SSの方は攻略要素もいれてるので
唯が若干説明口調になってると思いますが・・・

263: 2011/03/17(木) 16:13:09.63
マイナーなのを選んだなww

続編まだかー?

265: 2011/03/19(土) 02:02:30.44
非常に面白かったです!

引用元: 唯「がれりあんず!」