1: 2012/12/23(日) 22:27:07.81
連邦軍宇宙要塞内
部下A「アスノ隊長はクリスマスどう過ごされるんですか?」
フリット「クリスマス?」
部下「やだなぁ、日付も忘れてしまわれたんですか?もうすぐクリスマスですよ」
フリット「そういえばそうだったな……忙しくて忘れていた」
部下「隊長は確かお休みでしたよね?やはりご家族とともに過ごされるんですか?」
フリット「ああ、そのつもりだ。……その為に休暇を取っていた筈なのに危うく忘れてしまうところだったな……」
部下「連日スクランブルでしたからね、仕方ありませんよ」
フリット「ふむ……」
フリット「むぅ…クリスマスプレゼントか……」
部下A「アスノ隊長はクリスマスどう過ごされるんですか?」
フリット「クリスマス?」
部下「やだなぁ、日付も忘れてしまわれたんですか?もうすぐクリスマスですよ」
フリット「そういえばそうだったな……忙しくて忘れていた」
部下「隊長は確かお休みでしたよね?やはりご家族とともに過ごされるんですか?」
フリット「ああ、そのつもりだ。……その為に休暇を取っていた筈なのに危うく忘れてしまうところだったな……」
部下「連日スクランブルでしたからね、仕方ありませんよ」
フリット「ふむ……」
フリット「むぅ…クリスマスプレゼントか……」
3: 2012/12/23(日) 22:30:04.97
4: 2012/12/23(日) 22:31:54.61
フリット「プレゼントか……」
部下A「隊長が何か悩んでいらっしゃる……」
部下B「きっとまた複雑な戦術をお考えなのだ……」
フリット「……一体何が喜ぶだろうか……」ウーン…
部下A「隊長が何か悩んでいらっしゃる……」
部下B「きっとまた複雑な戦術をお考えなのだ……」
フリット「……一体何が喜ぶだろうか……」ウーン…
6: 2012/12/23(日) 22:36:35.92
要塞内フリット自室
フリット(……アセムは……幼年学校に上がったわけだ……もう玩具より本のような、なにか為になるものの方が喜ぶだろうか……?)
フリット(いや、いっそのことこのAGEデバイスを贈るべきか……いや、去年もまだ早いと止めたじゃないか……そうだ、時が来るまで待つべきだ……うむ)
フリット(それに、ユノア……ユノアのプレゼントにはいつも迷う……女の子は一体何が喜ぶんだ?さっぱりだ……)
フリット(……)
フリット「……そういえば……」
フリット(……アセムは……幼年学校に上がったわけだ……もう玩具より本のような、なにか為になるものの方が喜ぶだろうか……?)
フリット(いや、いっそのことこのAGEデバイスを贈るべきか……いや、去年もまだ早いと止めたじゃないか……そうだ、時が来るまで待つべきだ……うむ)
フリット(それに、ユノア……ユノアのプレゼントにはいつも迷う……女の子は一体何が喜ぶんだ?さっぱりだ……)
フリット(……)
フリット「……そういえば……」
7: 2012/12/23(日) 22:40:24.54
ウルフ『ようフリット!長いこと連絡よこさねぇと思ったがやっとよこしやがったな!』
フリット「すまないウルフさ…ウルフ、どうしても聞きたい事があったんだ」
ウルフ『オイなんで言い直した?しかもまたタメ口ってお前な~…』
フリット「どうしてもわからなくて困っているんだ。助けて欲しい」
ウルフ『……』
フリット「……」
ウルフ『……』
ウルフ『はぁ……しょうがねぇな……言ってみろよ』
フリット「すまないウルフさ…ウルフ、どうしても聞きたい事があったんだ」
ウルフ『オイなんで言い直した?しかもまたタメ口ってお前な~…』
フリット「どうしてもわからなくて困っているんだ。助けて欲しい」
ウルフ『……』
フリット「……」
ウルフ『……』
ウルフ『はぁ……しょうがねぇな……言ってみろよ』
8: 2012/12/23(日) 22:43:10.34
ウルフ『お前が俺にわざわざ何か聞こうなんざよっぽど切羽詰まってる時しかないだろうからな、聞いてやるよ』
フリット「……すまない、ウルフ…実は……」
ウルフ『……』
フリット「……」
ウルフ『……』ゴクッ
ウルフ『……は?クリスマスプレゼント?』
フリット「……すまない、ウルフ…実は……」
ウルフ『……』
フリット「……」
ウルフ『……』ゴクッ
ウルフ『……は?クリスマスプレゼント?』
9: 2012/12/23(日) 22:46:19.55
ウルフ『……お前わざわざ軍用機密回線使って聞きたい事ってそれ?』
フリット「……」
ウルフ『……プッ』
フリット「っ!」
ウルフ『プッ……あははははははははははっ!!』
フリット「わ……笑うな!こんな事でここまで悩んでると部下達に知られれば士気に影響が…」
ウルフ『出るかアホ!…プッ……ククッ……!!』
フリット「……」
フリット「……」
ウルフ『……プッ』
フリット「っ!」
ウルフ『プッ……あははははははははははっ!!』
フリット「わ……笑うな!こんな事でここまで悩んでると部下達に知られれば士気に影響が…」
ウルフ『出るかアホ!…プッ……ククッ……!!』
フリット「……」
10: 2012/12/23(日) 22:49:11.59
フリット「頼むウルフ、真剣なんだ」
ウルフ『クハハ…あー笑った笑った……大変だなーお父さんは』
フリット「茶化すな」
ウルフ『で?お前のガキはいくつになったんだ?』
フリット「ああ、アセム…息子は……」
フリット「というわけだ。何がいいだろうか……」
ウルフ『……』
ウルフ『いや玩具でよくね?』
ウルフ『クハハ…あー笑った笑った……大変だなーお父さんは』
フリット「茶化すな」
ウルフ『で?お前のガキはいくつになったんだ?』
フリット「ああ、アセム…息子は……」
フリット「というわけだ。何がいいだろうか……」
ウルフ『……』
ウルフ『いや玩具でよくね?』
12: 2012/12/23(日) 22:52:23.22
フリット「馬鹿な!ユノアはともかくアセムはもう幼年学校に上がったんだぞ!?」
ウルフ『バッチリガキじゃねぇか。寧ろ本なんか貰ってどうすんだよんなもん』
フリット「……俺がアイツぐらいの頃は……」
ウルフ『そうだよお前何が欲しかったんだよ。そっから…』
フリット「……ガンダムを造る為の勉強ばかりしていたな……」
ウルフ『……』
フリット「……」
ウルフ『……』
ウルフ『バッチリガキじゃねぇか。寧ろ本なんか貰ってどうすんだよんなもん』
フリット「……俺がアイツぐらいの頃は……」
ウルフ『そうだよお前何が欲しかったんだよ。そっから…』
フリット「……ガンダムを造る為の勉強ばかりしていたな……」
ウルフ『……』
フリット「……」
ウルフ『……』
14: 2012/12/23(日) 22:56:03.19
フリット「……わからないんだ」
ウルフ『……』
フリット「二人とももう自分の考えを持ち始める時期だ……普通の子が、一体何を欲しがるのか…それがわからないんだ」
ウルフ『……』
フリット「……俺には父親がいなかったし、父から何を貰うのが嬉しいものなのかも、わからない」
ウルフ『……』
フリット「……」
ウルフ『……』
ウルフ『……しゃーねーなー……』
ウルフ『……』
フリット「二人とももう自分の考えを持ち始める時期だ……普通の子が、一体何を欲しがるのか…それがわからないんだ」
ウルフ『……』
フリット「……俺には父親がいなかったし、父から何を貰うのが嬉しいものなのかも、わからない」
ウルフ『……』
フリット「……」
ウルフ『……』
ウルフ『……しゃーねーなー……』
15: 2012/12/23(日) 23:01:04.68
ウルフ『この連邦のスーパーパイロット、白い狼、ウルフ・エニアクル様が最高のアドバイスをくれてやる!』
フリット「!!」
ウルフ『いいかフリット!感謝しろよ!今日の俺はお前の為にスーパーアドバイザーになってやる!!』
フリット「ほ…本当か!?」
ウルフ『フッフッフ……俺様に二言はねぇ!!』
フリット「ウルフさん!!」
ウルフ『現金な奴だなオイ!?』
フリット「!!」
ウルフ『いいかフリット!感謝しろよ!今日の俺はお前の為にスーパーアドバイザーになってやる!!』
フリット「ほ…本当か!?」
ウルフ『フッフッフ……俺様に二言はねぇ!!』
フリット「ウルフさん!!」
ウルフ『現金な奴だなオイ!?』
16: 2012/12/23(日) 23:05:27.29
ウルフ『いいかフリット!!男に必要なものは二つ!!』
フリット「!」
ウルフ『人生を華やかに彩る女と!!男のロマンMSだ!!』
フリット「ふむ…俺は両方満たしているな」
ウルフ『ぶっ頃すぞ』
フリット「む?なぜだ?」
ウルフ『あぁーっと通信ノイズがー(棒)』
フリット「待て!!待って下さいウルフさんすいませんよくわかんないですけどすいません!!」
ウルフ『……(思ったより必氏だなコイツ)』
フリット「!」
ウルフ『人生を華やかに彩る女と!!男のロマンMSだ!!』
フリット「ふむ…俺は両方満たしているな」
ウルフ『ぶっ頃すぞ』
フリット「む?なぜだ?」
ウルフ『あぁーっと通信ノイズがー(棒)』
フリット「待て!!待って下さいウルフさんすいませんよくわかんないですけどすいません!!」
ウルフ『……(思ったより必氏だなコイツ)』
17: 2012/12/23(日) 23:10:34.88
ウルフ『お前のガキだ……大方MSが大好きなガキなんだろ?』
フリット「ああ……そうだな」
ウルフ『ハッ…やっぱな……というわけで男の子が、とりわけお前の息子が誰よりも喜ぶプレゼントを俺様は知っている』
フリット「そ…それは……!?」
ウルフ『フッフッフ……丁度俺様はそれを持っている…見るが良いこれが!!』
フリット「!!」
ウルフ『コネと人望で通した某玩具会社全面協力、ウルフ・エニアクル様全面監修の超・合・金フィギュア!Gエグゼスだ!!』
フリット「」
フリット「ああ……そうだな」
ウルフ『ハッ…やっぱな……というわけで男の子が、とりわけお前の息子が誰よりも喜ぶプレゼントを俺様は知っている』
フリット「そ…それは……!?」
ウルフ『フッフッフ……丁度俺様はそれを持っている…見るが良いこれが!!』
フリット「!!」
ウルフ『コネと人望で通した某玩具会社全面協力、ウルフ・エニアクル様全面監修の超・合・金フィギュア!Gエグゼスだ!!』
フリット「」
18: 2012/12/23(日) 23:15:48.12
ウルフ『どうだこの完成品の出来栄えは?惚れ惚れするだろ?ソフビやプラモなんてちゃちなもんじゃねぇ、もっと恐ろしいものの片鱗が伺えるこの洗練された』
フリット「邪魔したなウルフ」
ウルフ『待て待て待て待て!!なんだよ!!いいだろこれ!!ガキどもは皆が欲しがるぞ!!間違いねぇって!!』
フリット「ふざけるな。しかも軍の機体を勝手にそんな…」
ウルフ『オイオイ忘れたのか?Gエグゼスは俺個人の所有物だぜ?』
フリット「……」
ウルフ『まだ発売されてないんだぜ!?非売品だぜ!?この世に二つとねぇ代物だぜ?絶対喜ぶって!!』
フリット「……」
ウルフ『……』
ウルフ『なんなら俺がお前のAGE-1も商品ラインナップに加えるようかけあって』
フリット「いらん」
フリット「邪魔したなウルフ」
ウルフ『待て待て待て待て!!なんだよ!!いいだろこれ!!ガキどもは皆が欲しがるぞ!!間違いねぇって!!』
フリット「ふざけるな。しかも軍の機体を勝手にそんな…」
ウルフ『オイオイ忘れたのか?Gエグゼスは俺個人の所有物だぜ?』
フリット「……」
ウルフ『まだ発売されてないんだぜ!?非売品だぜ!?この世に二つとねぇ代物だぜ?絶対喜ぶって!!』
フリット「……」
ウルフ『……』
ウルフ『なんなら俺がお前のAGE-1も商品ラインナップに加えるようかけあって』
フリット「いらん」
20: 2012/12/23(日) 23:19:17.21
フリット「くそ……まさか代金引換とは……ウルフめ……」
フリット「しかしアセムはこれで解決したな……問題はユノアと……」
フリット「……むぅ……」
部下A「また隊長が悩んでおられる……」
部下B「きっと複雑なMSをお考えなのだ」
部下A「いや何それ」
フリット「しかしアセムはこれで解決したな……問題はユノアと……」
フリット「……むぅ……」
部下A「また隊長が悩んでおられる……」
部下B「きっと複雑なMSをお考えなのだ」
部下A「いや何それ」
21: 2012/12/23(日) 23:24:28.66
フリット「ユノアは……花や人形より食べ物の方が喜ぶ節がある……しかし食べ物では何も残らないじゃないか……」
フリット「……」
ミレース『あのねぇフリット……軍用機密回線を使ってまで聞くことなのそれ?』
フリット「……」
ミレース『……』
フリット「……」
ミレース『……はぁ……アナタ、流行ものとかに疎かったわよね?』
フリット「? ……ハイ」
ミレース『……今小さな女の子にすごく人気のぬいぐるみがあるの。アナタそういうのも知らなかったでしょ?』
フリット「!! ミレースさん!!」
ミレース『……ホントにもう、しょうがないわね……』
フリット「……」
ミレース『あのねぇフリット……軍用機密回線を使ってまで聞くことなのそれ?』
フリット「……」
ミレース『……』
フリット「……」
ミレース『……はぁ……アナタ、流行ものとかに疎かったわよね?』
フリット「? ……ハイ」
ミレース『……今小さな女の子にすごく人気のぬいぐるみがあるの。アナタそういうのも知らなかったでしょ?』
フリット「!! ミレースさん!!」
ミレース『……ホントにもう、しょうがないわね……』
22: 2012/12/23(日) 23:27:27.01
ミレース『はい、今送ったリストが特に人気の奴よ。並ばないと手に入らないかもだけど……』
フリット「いえ、ありがとうございます、ミレースさん」
ミレース『……すっかりお父さんね、フリット』
フリット「……」
フリット「それと、もう一つだけアドバイスが欲しいのですが……」
ミレース『?』
フリット「いえ、ありがとうございます、ミレースさん」
ミレース『……すっかりお父さんね、フリット』
フリット「……」
フリット「それと、もう一つだけアドバイスが欲しいのですが……」
ミレース『?』
23: 2012/12/23(日) 23:30:24.17
部下「アスノ隊長!!敵襲です!!」
フリット「!! 了解した!!すぐ出撃する!!」
フリット(!!……そうだ、帰ってこれないかもしれない……もしもの時の為に、メッセージを送っておかねば……!!)
カタカタカタ
部下「隊長!!お早く!!」
フリット「ああ!すぐ向かう!!」
フリット(…どうか届いてくれ……このメッセージ!)
フリット「!! 了解した!!すぐ出撃する!!」
フリット(!!……そうだ、帰ってこれないかもしれない……もしもの時の為に、メッセージを送っておかねば……!!)
カタカタカタ
部下「隊長!!お早く!!」
フリット「ああ!すぐ向かう!!」
フリット(…どうか届いてくれ……このメッセージ!)
25: 2012/12/23(日) 23:31:14.12
ディケ「……」
ディケ「で、なんで俺がぬいぐるみ買いに並んでんだ?」
ディケ「で、なんで俺がぬいぐるみ買いに並んでんだ?」
27: 2012/12/23(日) 23:39:08.04
クリスマス・イブ当日
ガチャッ
フリット「……ただいま、エミリー」
エミリー「……おかえりなさい、アナタ」
アセム「父さん!おかえりー!!」
ユノア「おかえりー!!」
フリット「ああ。ただいま…アセム、ユノア」
アセム&ユノア「うんー!」
フリット「そうだ、二人にプレゼントがあるぞ」
アセム「ホントに!?」
ユノア「やったー!!」
バルガス「ワシはー?」
フリット「」
バルガス「」
エミリー「……」
ガチャッ
フリット「……ただいま、エミリー」
エミリー「……おかえりなさい、アナタ」
アセム「父さん!おかえりー!!」
ユノア「おかえりー!!」
フリット「ああ。ただいま…アセム、ユノア」
アセム&ユノア「うんー!」
フリット「そうだ、二人にプレゼントがあるぞ」
アセム「ホントに!?」
ユノア「やったー!!」
バルガス「ワシはー?」
フリット「」
バルガス「」
エミリー「……」
29: 2012/12/23(日) 23:42:17.83
フリット「……二人はもう眠ったのか」
エミリー「ええ。アナタのプレゼント握り締めてぐっすりよ」
フリット「……そうか」
エミリー「ええ……」
フリット「……なんだバルガスその格好」
バルガス「見てわからんか?トナカイじゃぞ」
フリット「……100歩譲ってバルガスはサンタじゃないのか?」
バルガス「」
フリット「」
エミリー「ええ。アナタのプレゼント握り締めてぐっすりよ」
フリット「……そうか」
エミリー「ええ……」
フリット「……なんだバルガスその格好」
バルガス「見てわからんか?トナカイじゃぞ」
フリット「……100歩譲ってバルガスはサンタじゃないのか?」
バルガス「」
フリット「」
31: 2012/12/23(日) 23:47:27.02
バルガス「なんじゃいなんじゃい!フリットこそサンタでもやったらどうなんじゃ!?」
フリット「俺が?」
バルガス「そうじゃそうじゃ!!髭でも伸ばして来年はサンタでもすりゃいいんじゃ!!」
フリット「おいおい……俺に髭は似合わないよ」
エミリー「あら?案外伸ばしてみれば似合うかもしれないわよ?」
フリット「……そうか?」
エミリー「そうよ」
フリット「……そうか?」
エミリー「そうよ」
フリット「俺が?」
バルガス「そうじゃそうじゃ!!髭でも伸ばして来年はサンタでもすりゃいいんじゃ!!」
フリット「おいおい……俺に髭は似合わないよ」
エミリー「あら?案外伸ばしてみれば似合うかもしれないわよ?」
フリット「……そうか?」
エミリー「そうよ」
フリット「……そうか?」
エミリー「そうよ」
32: 2012/12/23(日) 23:49:20.84
フリット「……皆寝たようだな……」
エミリー「フフッ…そうね……」
フリット「……」
エミリー「……?」
フリット「……」
フリット「……エミリー」
エミリー「?」
エミリー「フフッ…そうね……」
フリット「……」
エミリー「……?」
フリット「……」
フリット「……エミリー」
エミリー「?」
33: 2012/12/23(日) 23:51:30.43
フリット「実は……君にもプレゼントを、と考えていたんだが……」
エミリー「……」
フリット「……俺は…生憎こんな人間だ…結局…何も思いつかなかった」
エミリー「……」
フリット「……」
エミリー「……」
エミリー「……」
フリット「……俺は…生憎こんな人間だ…結局…何も思いつかなかった」
エミリー「……」
フリット「……」
エミリー「……」
35: 2012/12/23(日) 23:53:30.46
フリット「……」
エミリー「……」
エミリー「……」
エミリー「フリt」
フリット「休暇を…」
エミリー「! ……?」
フリット「……休暇を、一日増やしたんだ」
エミリー「……っ!!」
エミリー「……」
エミリー「……」
エミリー「フリt」
フリット「休暇を…」
エミリー「! ……?」
フリット「……休暇を、一日増やしたんだ」
エミリー「……っ!!」
36: 2012/12/23(日) 23:57:36.70
エミリー「……っ」
フリット「……」
フリット「……いつも、心配をかけてすまない」
エミリー「……」
フリット「だから……その……」
スッ…←フリットの手に自分の手を重ねるエミリー
フリット「!!」
フリット「……」
フリット「……いつも、心配をかけてすまない」
エミリー「……」
フリット「だから……その……」
スッ…←フリットの手に自分の手を重ねるエミリー
フリット「!!」
37: 2012/12/23(日) 23:59:18.57
エミリー「……っ」
フリット「……」
フリット「……いつも、心配をかけてすまない」
エミリー「……」
フリット「だから……その……」
フリットの手に自分の手を重ねるエミリー
フリット「!!」
フリット「……」
フリット「……いつも、心配をかけてすまない」
エミリー「……」
フリット「だから……その……」
フリットの手に自分の手を重ねるエミリー
フリット「!!」
38: 2012/12/23(日) 23:59:49.46
エミリー「……本当に、最高のプレゼントよ」
エミリー「……ありがとう、優しい、優しい私のフリット」
エミリー「……ありがとう、優しい、優しい私のフリット」
39: 2012/12/24(月) 00:04:34.29
数十年後……
アセム「父さん……」
フリット「……どうしたアセム」
アセム「……俺は、埋め合わせをするつもりだ。今まで、キオとロマリーに何もしてやれなかった分……」
フリット「……」
アセム「……」
アセム「父さん……」
フリット「……どうしたアセム」
アセム「……俺は、埋め合わせをするつもりだ。今まで、キオとロマリーに何もしてやれなかった分……」
フリット「……」
アセム「……」
41: 2012/12/24(月) 00:06:45.51
アセム「……」
フリット「……フン、当然だ」
アセム「……」
フリット「……」
フリット「……もうすぐ、クリスマスだったな」
アセム「……?」
フリット「……フン、当然だ」
アセム「……」
フリット「……」
フリット「……もうすぐ、クリスマスだったな」
アセム「……?」
42: 2012/12/24(月) 00:08:47.14
アセム「……父さん、俺は……」
フリット「……」
フリット「……お前が何を気負う必要がある」
アセム「……!」
フリット「……」
フリット「……お前が何を気負う必要がある」
アセム「……!」
43: 2012/12/24(月) 00:13:09.85
フリット「……アルグレアスが言っていただろう」
フリット「『アセム・アスノは連邦軍からの極秘命令により海賊に偽装しヴェイガンに内通する連邦の艦船を調査し処理していた』」
アセム「……」
フリット「……さらにお前は最後の戦いで敵の首級を討ち取った」
アセム「……っ」
フリット「……」
フリット「……お前を縛るしがらみはもう無いんだ、アセム」
アセム「…!」
フリット「……帰ってやれ…アセム」
フリット「『アセム・アスノは連邦軍からの極秘命令により海賊に偽装しヴェイガンに内通する連邦の艦船を調査し処理していた』」
アセム「……」
フリット「……さらにお前は最後の戦いで敵の首級を討ち取った」
アセム「……っ」
フリット「……」
フリット「……お前を縛るしがらみはもう無いんだ、アセム」
アセム「…!」
フリット「……帰ってやれ…アセム」
44: 2012/12/24(月) 00:16:05.50
アセム「……」
フリット「私にはまだ……マーズ・レイを克服する為の研究が残っている」
アセム「……ありがとう、父さん」
フリット「……」
アセム「……最後に、どうしても聞きたいことがあるんだけど……いいかな?」
フリット「?」
フリット「私にはまだ……マーズ・レイを克服する為の研究が残っている」
アセム「……ありがとう、父さん」
フリット「……」
アセム「……最後に、どうしても聞きたいことがあるんだけど……いいかな?」
フリット「?」
46: 2012/12/24(月) 00:18:10.12
アセム「……」
アセム「息子に贈るクリスマスプレゼントは……何がいいんだろう?」
フリット「」
アセム「……」
フリット「……」
フリット「……ハァー…」
アセム「息子に贈るクリスマスプレゼントは……何がいいんだろう?」
フリット「」
アセム「……」
フリット「……」
フリット「……ハァー…」
48: 2012/12/24(月) 00:21:32.00
地球・ヴェイガン戦役戦没者慰霊碑前
キオ「……」
キオ「……いい場所でしょ…ルゥ……ディーン……」
キオ「夏は、ここから見える海がとても綺麗なんだって……冬にはさ、雪が降って、周りが綺麗に、真っ白になるんだ……」
キオ「……」
アセム「……」
キオ「……」
キオ「……いい場所でしょ…ルゥ……ディーン……」
キオ「夏は、ここから見える海がとても綺麗なんだって……冬にはさ、雪が降って、周りが綺麗に、真っ白になるんだ……」
キオ「……」
アセム「……」
49: 2012/12/24(月) 00:23:51.59
アセム「……ここにいたのか、キオ」
キオ「!! 父さん!!」
ダッ ギュッ
アセム「……待たせて、悪かったな」
キオ「……ううん、いいよ!そんなの……いいよ……」
アセム「……」
ギュッ…
キオ「!! 父さん!!」
ダッ ギュッ
アセム「……待たせて、悪かったな」
キオ「……ううん、いいよ!そんなの……いいよ……」
アセム「……」
ギュッ…
50: 2012/12/24(月) 00:26:19.76
アセム「……キオ」
キオ「……?」
アセム「今日が何の日か、わかるよな?」
キオ「……!」
アセム「……何をプレゼントすればいいか、わからなかったんだ。13年間もほったらかしにしたからな……今更何を贈ればいいのか……」
キオ「……」
アセム「……」
アセム「……だから」
キオ「……?」
アセム「今日が何の日か、わかるよな?」
キオ「……!」
アセム「……何をプレゼントすればいいか、わからなかったんだ。13年間もほったらかしにしたからな……今更何を贈ればいいのか……」
キオ「……」
アセム「……」
アセム「……だから」
51: 2012/12/24(月) 00:28:39.79
アセム「……だから、これからずっとお前の側にいてやろうと思ったんだ」
キオ「……っ」
アセム「こんな父親で……こんな俺でも、もしお前さえ良かったら、これからも……」
ギュゥッ
アセム「……!」
キオ「……これから、ずっと一緒にいられるの?」
アセム「……ああ」
キオ「……っ」
アセム「こんな父親で……こんな俺でも、もしお前さえ良かったら、これからも……」
ギュゥッ
アセム「……!」
キオ「……これから、ずっと一緒にいられるの?」
アセム「……ああ」
53: 2012/12/24(月) 00:31:13.11
キオ「……一緒にご飯食べれる?」
アセム「……ああ」
キオ「……僕が帰ってきたら、母さんと一緒に『おかえり』って言ってくれる?」
アセム「……ああ」
キオ「……勉強教えてくれる?」
アセム「……わかる範囲なら、な」
キオ「……」
アセム「……」
キオ「……父さん」
アセム「……ああ」
キオ「……僕が帰ってきたら、母さんと一緒に『おかえり』って言ってくれる?」
アセム「……ああ」
キオ「……勉強教えてくれる?」
アセム「……わかる範囲なら、な」
キオ「……」
アセム「……」
キオ「……父さん」
54: 2012/12/24(月) 00:34:42.84
キオ「……ありがとう、父さん」
キオ「……本当に、本当に最高のプレゼントだよ……っ!!」
アセム「……っ」
アセム「……ああ」
アセム「これから一生、お前の側にいてやるからな……キオ」
アセム「メリークリスマス、キオ」
終わり
キオ「……本当に、本当に最高のプレゼントだよ……っ!!」
アセム「……っ」
アセム「……ああ」
アセム「これから一生、お前の側にいてやるからな……キオ」
アセム「メリークリスマス、キオ」
終わり
55: 2012/12/24(月) 00:37:32.76
ここまでです。読んでくださった方、ありがとうございました。
支援、本当に本当に感謝ですm(_)m
おやすみなさい、皆さんもどうかいいクリスマスを
支援、本当に本当に感謝ですm(_)m
おやすみなさい、皆さんもどうかいいクリスマスを
56: 2012/12/24(月) 00:38:10.84
>>1ありがとう、面白かったよ
58: 2012/12/24(月) 00:44:14.43
そうなんだよな、フリットは親にプレゼントをもらう嬉しさも知らず
人頃しの道具を作り続けて生きてきたんだよな・・・
人頃しの道具を作り続けて生きてきたんだよな・・・
61: 2012/12/24(月) 00:49:49.96
乙!良かった
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります