3: 2012/05/24(木) 10:39:02.39
例えば、告白されたときのこと。

あの日はとても暖かかったことを今でも覚えています。
さやかちゃんが上条くんと帰るようになってから、わたしはよくほむらちゃんと帰っていました。
時々仁美ちゃんもいたけど、習い事が忙しいそうだったからあまり一緒には帰れなかったけど。

わたしはあの時からほむらちゃんに憧れていました。
魔法少女だから、っていう訳じゃなくて、人間性に惹かれていたのかもしれません。
わたしは自然とほむらちゃんと時間を共にすることが多くなっていました。
一緒にいると落ち着いて、心が安らぐのを感じていました。

しかしわたしのほむらちゃんに対する気持ちは次第に分からなくなっていきました。
さやかちゃんに対するものでもなく、仁美ちゃんに対するものでもありませんでした。
今思えば、あれが恋する、ってことだったのかな。

7: 2012/05/24(木) 22:07:50.27
あの日のほむらちゃんはちょっと変でした。
転校してきた当時のように口数が少なく、色々とぎこちなかったのです。
わたしがお顔を覗きこもうとするとふっと背けてしまって、会話も続きませんでした。

無言のまま歩き続けて、そのままいつもお別れする場所に到着しました。
お別れの挨拶を済まし、振り返ろうとしたその時、ほむらちゃんに呼び止められたのです。
わたしの手を取って、でもちょっと俯き気味のほむらちゃん。
いつもの毅然とした様子はなく、頬も赤くなっていました。

8: 2012/05/24(木) 22:11:24.06
そして弱々しい声で一言。
わたしの耳には、確かに「好き」という言葉が届いていました。
その瞬間、わたしはほむらちゃんが愛おしくてたまらなくなりました。
わたしを一番大切に想ってくれる人。わたしの一番、大切な人。
ほむらちゃんへの恋心を自覚した瞬間でもありました。

「わたしも、だよ」――わたしはそう、返したのでした。

9: 2012/05/24(木) 22:13:30.85
あと、こんな出来事も。付き合い始めの頃のこと。

それはほむらちゃんの家で、5人でお泊り会をしたときのことでした。
その時はわたしたちがお付き合いしてることは言えなくて、黙っていたんだっけ。
お付き合いっていっても手を繋ぐくらいのことしかしてなかったけど、それでもちょっと恥ずかしくて。

昼間にたくさん遊んで、夕方には皆でご飯を食べて、夜には皆で少しお話をして、そんな楽しいお泊り会。
杏子ちゃんはぐっすり寝てたから、それを見たさやかちゃんとほむらちゃんがいたずらして杏子ちゃん怒ってたっけ。
マミさんは意外と話すのが好きみたいで、面白い話をたくさんしてくれました。

皆が仲良く、笑い合ってるのが嬉しかったなぁ。
その日はとっても幸せでした。
そしてそれは…夜中のことでした。

10: 2012/05/24(木) 22:16:40.31
身体が重い。
そんな違和感を感じてふと目覚めると、目の前にはほむらちゃんの姿。
パジャマ姿の可愛らしいほむらちゃんが、わたしの上に乗っかっていたのです。
腕、お腹、脚が密着していて、自由に動くことができませんでした。

わたしが「ほむらちゃん」と名前を呼ぶ前に、口を塞がれました。
――ほむらちゃんの、唇で。
それは、わたしたちにとっての初めてのキスでした。
ほんのりと温かいその初めての感触は、今でも忘れられません。
キスに味なんてないはずだけど、とっても甘く感じました。

唇が離れて、ほむらちゃんがわたしを見つめます。
何だか名残惜しくってわたしは目をつぶって唇を前に出しました。
それに気づいてくれたのか、また唇を重ねてくれました。

キスを続ける内に部屋には涎が弾ける音が響き始めました。
わたしとほむらちゃんはどんどん夢中になっていって、皆がいることなんて忘れていました。
どちらのものか分からないほど涎が溢れ、口の周りを濡らしていって。
それがわたしたちをさらに昂らせていきました。

11: 2012/05/24(木) 22:18:14.77
全身が熱くなっていって、わたしはびっしょりと汗をかいてしまいました。
ほむらちゃんも珍しく汗をかいていて、微妙に濡れた長い髪をかき上げながらキスし続けてくれました。
頭がぼうっとしてきて、くらくらして。
唇で繋がってる、って意識するだけでどうかしてしまいそうでした。

その内にほむらちゃんは唇だけではなく、耳も舐めはじめました。
咥えられて、舌でぺろぺろと舐められて、つい変な声が出ちゃって。

ほむらちゃんのそれは止まらず、わたしは出てしまう声を必氏に押し頃していました。
やめて、って言ったつもりだったけど出るのは変な声だけでした。

じゅるじゅると耳にいやらしい音が響いて、身体がぞくぞくと震えてしまいました。
その攻めもやっと終わり、ほむらちゃんが再びわたしを見つめます。

わたしの顔は自分でも分かるほど真っ赤で、きっとえOちな顔をしていたんだと思います。
再びほむらちゃんが近づいてきて、わたしの唇を舐め始めました。

舌と舌が絡んだらどうなっちゃうんだろう。
そう思ったわたしは舌をちょっとだけ出してみました。
するとすぐにほむらちゃんが舐めてきて、その感触にびっくりして思わず引っ込めてしまいました。

12: 2012/05/24(木) 22:20:24.39
ん、とほむらちゃんがまた欲しがる様子を見せたので、もう一度出してみました。
ちょっとくっついた後、そのまま絡ませあって、舐めあいっこ。
はぁはぁと息を切らせながらも、それは続きました。
その甘い時間は舌がとろけしまいそうな錯覚さえ覚えました。

離れた後も、涎のみがわたしたちを結びつけていました。
その後もわたしたちは何度も名前を呼び合って、舐めあったりキスしたりされたりの繰り返し。

明け方まで続けたから疲れちゃって、そのまま抱き合いながら寝ちゃったから、その後の必氏の言い訳もむなしく皆にばれちゃったっけ。

皆最初から関係を知ってたようだったけど、なんで分かったんだろ…?

13: 2012/05/24(木) 22:24:28.02
あと、こんなことも。


ある日の放課後のこと。
日直のお仕事でちょっと遅くなっちゃった時のことでした。

空はすでに西日が射していて、ちょっとだけ暗くなりかけていました。
用事を終えて職員室から教室に鞄を取りに行くと、そこにはほむらちゃんがいました。

待ってくれていたらしく、座りながら本を読んでいました。
わたしに気付くと本を置いて微笑んで、お疲れ様、と声をかけてくれました。

優しいわたしのほむらちゃん。
細かい所まで気を使ってくれて、しかもさりげなくやってくれるから、大好き
待ってくれてありがと、って返して鞄を持とうとした時、ほむらちゃんが近づいてきて。
何も言わずにわたしを後ろから抱きしめてくれました。

14: 2012/05/24(木) 22:26:56.46
外で運動部の人たちが声を張り上げるのが、少しだけわたしの耳に聞こえてきました。
それとは逆に教室内はとても静かでした。
鼻を押し付けて、すんすんと匂いを嗅ぐほむらちゃん。
ちょっと照れくさかったな。
でもわたしに甘えてくれるその姿がとっても可愛くて大好きです。
普段のほむらちゃんとギャップが違うからか、一層可愛く見えて愛おしく思うのです。

ほむらちゃんが離れると同時に、わたしもほむらちゃんに抱きつきました。
本来ならその日はほむらちゃんの家に行くはずでしたが、我慢できなくなっちゃっていました。
ほむらちゃんの感触。匂い。全部大好き。
ちょっとだけ背伸びして、軽くほっぺにキス。
夕日のせいか、それのせいか、ほむらちゃんの顔はいつもより赤くなっていました。

15: 2012/05/24(木) 22:28:23.31
その後わたしたちは教室の隅っこに座って、身体を寄せ合いました。
下校時間のアナウンスが入って、先生が見回りに来るまでは少し時間がありました。
わたしの頭を優しく撫でてくれるほむらちゃん。
他愛もないお話をしながら、心地良い時間は過ぎていきました。

やがて下校のアナウンス。
立ち上がろうとするほむらちゃんに、待ったをかけて。
さっきとは違う方のほっぺに軽くキスをしました。
するとほむらちゃんもわたしのおでこに軽くキス。

二人で微笑みあって、最後に唇にキス。
幸せそうに微笑んでくれたのが、とっても嬉しかったです。

16: 2012/05/24(木) 22:31:15.92
あとは、えーっと…そうだ。

放課後の帰り道。
わたしの一番好きな時間帯です。

ほむらちゃんとお話して、笑い合って。
学校では見せないその表情をわたしだけに見せてくれるのが嬉しいのでした。

いつからか、ほむらちゃんは手を差し出してくれるようになりました。
初めて手を繋いだ時は、すごくドキドキしました。
お外なのに大丈夫かな、とか手の汗が嫌じゃないかな、とか考えちゃったり。
ほむらちゃんも同じくらい緊張していたのかな。

ほむらちゃんの手は暑い日でもちょっとひんやりして、それが気持ちよかったです。
それからはわたしからも手を繋ぐようになりました。

17: 2012/05/25(金) 15:46:14.32
ほむらちゃんはぎこちないながらもちゃんと結んでくれました。
恋人さんなんだな、って改めて思う時です。

さすがに人が周りにたくさんいる時は繋ぎませんでした。
女の子同士で付き合っているというのがばれたら一緒にいられなくなっちゃうかもしれないからです。
あくまでもわたしたちだけの秘密なのです。
前のあれで3人にはばれちゃったけどね。

ほむらちゃんは意外と積極的で、でも照れ屋さんでした。
そういうかわいい姿を見てるとついついキスしたくなっちゃうのです。

18: 2012/05/25(金) 16:19:52.19
そしてある日、そのおねだりをしてみました。

わたしのおねだりにちょっと驚いたほむらちゃん。
周りを見渡して、そしていつもより早くわたしのほっぺにキス。

ほむらちゃんのお顔がみるみると赤くなっていきました。
それはもちろん、わたしもだったけど。

結局その日はわたしたち二人が照れちゃっていつものように会話が続きませんでした。
この距離感もなんだかわたしたちらしいな、って思いました。

23: 2012/05/27(日) 05:08:20.79
そして今、夜。
わたしの隣でほむらちゃんが寝ています。
寝ている時の顔はいつものクールっぽさかわいいです。
抱きつかれててよく見えないんだけど、えへへ。

今日は色々な所に遊びにいきました。
洋服屋さんや雑貨屋さんで少しだけお買いものしたり、甘いものを食べたりしました。
わたしたちの休日はいつもはこんな感じじゃないんだけど、今日は特別でした。
特にお祝いごとがあるわけじゃなかったんだけどね。

24: 2012/05/27(日) 05:13:42.67
すやすやと眠るほむらちゃん。
さらさらの髪がわたしの顔に触れててちょっとくすぐったいです。

それと、ちょっと暑いかな。
脚も絡んでて思うように動けないよ。
甘えてくれるのはとっても嬉しいんだけど…

わたし、今日も寝不足になっちゃうかも。
この胸のどきどきのせいで。

25: 2012/05/27(日) 08:19:55.41

――



幸せな時間や充実している時間は体感するより速く過ぎ去ってしまう。
こう思っているのは私だけではないはず。
でも、私の幸せな時間はまだ続いていた。

もはや習慣の如く、私は早朝に目覚める。
いつもなら狭い六畳一部屋の薄汚れた天井が目につくけど、今日は違う。
見慣れない天井を見て、私は思い出す。
ああ、昨日はまどかの家に泊まったんだ、と。

隣には無垢な寝顔を見せる、まどか。
寝巻姿のせいかいつもより幼く見える。

26: 2012/05/27(日) 08:33:45.51
左手でそっとまどかの左手を触れてみる。
すると、微かに握り返してくれた。

片方の手で頬を撫でて、つついてみる。
柔らかい頬が指を楽しませ、わたしを和ませる。

まどか、と呼びかけてみる。

もう一声。

まどか。

27: 2012/05/27(日) 08:42:30.72
可愛らしい小さな声を上げながら、目を開けようとする。
しかし眠さのせいでまだ開かないようだった。

撫子色の髪に手をゆっくりと添え、撫でてみる。
なでなでされるのが好き、らしい。
普段は結んでいるので気付かないけど、まどかは意外と髪が長い。
髪をおろした姿も愛くるしくてたまらない。

うっすらと開いた目が、私を見つめる。
そして少しはにかんだまどかにもっと、っておねだりを受ける。
この子なりの甘え方だ。

28: 2012/05/27(日) 09:01:05.77
まどかは甘え上手。
二人きりの時はいつも嬉しそうに、身体を預けてくれる。

時々こちらを見ては、目を閉じる。
それはキスのおねだり。
私たちがあの夜長い長い口づけを交わして以降、まどかからも求めてくれるようになった。

舌を絡ませるものよりも、軽いのが好きらしい。
なんだかまどからしい好みだ。

ただ横にいてくれるだけで、私の心は安らぐ。
大事な、恋人。

29: 2012/05/27(日) 09:09:05.18
何分か続ける内に、まどかはまた寝てしまった。
身体を起こすのに疲れたので、そのまままどかの胸に顔を乗せてみる。

ふにっとした柔らかい感触。
さらに甘い香りが鼻腔をくすぐり、心臓を高鳴らせていく。

指で一突き、二突き。
今日はブラをしていないらしく、指がいつもより沈む。
幸いまだ起きてないようなので、ちょっとだけいたずらをしてみることにした。

30: 2012/05/27(日) 09:21:44.86
寝巻のボタンを上から順番に慎重に外し、はだけさせる。
キャミソールが微かに透けて、胸の頂点がわずかに見える。

以前強く弄って痛がらせてしまったので今回は慎重に。
そう決意して胸に手を置いた、その時。

ほむらちゃん、と私を呼ぶ声。
その声の主はもちろんまどか。

じっとわたしを見つめ、沈黙する。
あ、結構まずい。

31: 2012/05/27(日) 09:27:46.89
時計の秒針を刻む音のみが耳に入る。
やっぱり馬乗りはまずかったか、と反省していると、まどかは再び目を瞑った。
ちょっぴり顔を赤くして、もじつくまどか。

触っていいよ、と言わんばかりの仕草が可愛らしい。
お許しが出たみたいなので、私もそれに応えるべく指を沈ませた。

まどかが痛がらないように、ゆっくりと。

32: 2012/05/27(日) 09:43:25.26
例えようのない良い触り心地。
生地が薄いのかキャミソール越しのそれも十分なほど柔らかく、指に吸い付く。
優しく触っているつもりだけどまどかの呼吸が濃くなり、乱れていく。
まどかをもっと悦ばせたい。
私はいつしか指先で乳首のみを弄っていた。
弾いて、摘んで、押し込んで。

声を押し頃して身体をくねらせるまどか。
時折もらす嬌声が私を興奮させる。
そんないじらしい姿を見て、興奮しないわけがない。

33: 2012/05/27(日) 09:55:29.54
「まろか、まろか!」

この場に似つかない元気で明るい声が、突然部屋の外から響く。
…まどかの、弟さんの声が。

今までに見せたことのないくらい申し訳なさそうな顔をするまどか。
愛撫で上気した頬の色が一気に元に戻っていくのを見る。
何、この状況…

「おきて! おきてー!」

ドアが開かれ、元気よく弟さんが登場。
大好きな姉の上に見知らぬ人が乗っかっているこの状況。
当然の如く、誤解される。

「まろかいじめちゃだめー!」

34: 2012/05/27(日) 10:07:55.15
なんとか弟さんの誤解を解いて、退場させた。

無邪気って恐ろしい。

完全に空気が冷めてしまったけど、とりあえず抱きしめてみる。
抱き返してはくれたけど、苦笑いのまどか。

――今度からは私の家にしよう。

そう強く決心し、髪をかきあげておでこに口づけ。

不意打ちに弱いまどか。
まどかの照れた顔は今日も可愛らしい。

懲りずにそのままベッドに押し倒し、体温を分け合う。
まどかのいつもの笑顔を見て、とりあえず一安心。
今日は何をしようかしら。




おわり

35: 2012/05/27(日) 10:11:08.12
短いですがおわりです
読んでくださりありがとうございました

36: 2012/05/27(日) 10:43:47.37

37: 2012/05/28(月) 00:26:43.55
おつほむ

引用元: まどか「ほむらちゃんとの日々」