1: 2012/05/21(月) 12:34:18.75
ワルプルギスの夜決戦

さやか「……みんな氏んじゃった。」

まどか「ほむらちゃんも辛うじて生きてるけど、武器ももう無いみたい……。」

さやか「私が契約しても犬氏だよね…あいつら六人が束になっても敵わなかったもんね……。」

まどか「ほむらちゃんゴメンね…私、契約する。」

QB「待ってたよ、鹿目まどか。さぁ、君はどんな願いでソウルジェムを輝かせる。」

まどか「……私、さやかちゃん、マミさん、杏子ちゃん、ゆまちゃん、呉先輩、織莉子さんの記憶を持ち越してほむらちゃんをもう一度ループさせて。」

QB「この世界を捨てるような物だけどそれで良いのかい?」

さやか「待った、それなら私も契約する。願いはまどかが魔女になっても人を傷つけなくても済むように、魔女になったとき宇宙の彼方へ飛ばすこと。」

QB「なかなか変わったことを考えるね。まぁ僕達としては呪いを振り撒くことが目的ではなく、エネルギーさえ手に入ればいいんだけどね。君達の願いはエントロピーを凌駕した。」

まどか「ゴメンね……約束破っちゃった。ママ……」


戦いは次なる地平へ━━━━━━━

https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1337571257/

2: 2012/05/21(月) 12:56:30.23
ループ起点 病室

ほむら「まどかが魔女化したと思ったら何もせずに空の彼方に飛んでった。訳がわからない。」

   「総力あげるどころか、私以外は自爆技使ったりしたのに勝てないとかおかしいでしょう…。 やはりまどかじゃないと勝てないのかしら……。」


看護婦「暁美さん、荷物が届いてますよ?」ガラッ

ほむら「!?」

ほむら「ディスプレイ…?こんなもの今まで届いたこと無いのに…。」モソモソ

   「電源をつけてみようかしら。どんな映像が出てくるのかしら。大方、前の時間軸のまどかか美樹さやかの願いね。」

ディスプレイ「LIVE 学校屋上」ペカー

ほむら「えっ」

4: 2012/05/21(月) 13:49:46.65
マミ「舞台装置の魔女を刺し違えてでも殺そうと、全力の攻撃を仕掛けたと思ったら、一ヶ月前に戻ってたんだけど…」

ゆま「起きたらパパとママが生きてて天国に行ったのかと思ったよ。」

杏子「そんでもってこんなところに呼び出して、何をするつもりなんだよ。」

まどか「えー、あっ、呉先輩、カメラ回ってますか?」

キリカ「あ…はい。……。」

━━━━━━━━
ほむら「なんでもう巴さんと知り合ってるのよ……しかも杏子と千歳ゆまと呉キリカも居るし」
━━━━━━━━

まどか「QB…いや、インキュベーター!」

杏子「おい、あいつ呼び出してどうするつもりだよ!」

さやか「契約だよ。あたしとまどかと、その意思があるならゆまちゃんと呉先輩の。」

マミ「あなた達、本気で言ってるの?あの惨劇を見たでしょう?」

キリカ「あの……このカメラは何?」

まどか「ほむらちゃんにこれを見てもらう為です。」

杏子「テメェ正気かよ?こんなの見たらほむらの奴それこそ魔女化するぞ!?」

さやか「まぁ、見てなって。私達は全部知ってるんだから間違う訳が無いんだよ。」

キリカ「なんかめちゃくちゃだよ……。」

━━━━━━━━
ほむら「タイムベント確定なの?状況が読めない上に、まどかが何を考えてるかわからない……。」

   「一ヶ月何しようかしら……。 東京帰ろうかしら……。」

━━━━━━━━

7: 2012/05/21(月) 14:08:59.92
QB「呼んだかい?」

まどか「契約するよ。」

QB「君からは途轍もない素質を感じるよ。君と契約出来るなんて嬉しいなぁ。」

杏子「お前感情ないんじゃねぇのかよ…」

QB「言葉の綾だよ…それで、君はどんな願いで契約するんだい。」

さやか「私からするよ…私の願いは━━━━━━━━。」

杏子「ほむらの話と違って欲張ったな…。」

QB「君の素質には見合って無いけど…鹿目まどかが契約するなら、奇跡の力だけでなく、単なる僕らの技術力の提供としての契約もしよう。」

キリカ「次は私で…記憶にある様な、強い私になりたい。」

QB(魔女にならないような心を手に入れられても困るけど、鹿目まどかが魔女化してくれれば採算はとれるな…)

  「君達の願いはエントロピーを凌駕した。契約成立だ。」

━━━━━━━━
ほむら「美樹さやかも賢くなったじゃない…。」

   「それにしても今の呉キリカの発言、引っかかるわね。状況がつかめてきたかもしれない…。」

9: 2012/05/21(月) 18:00:11.28
ゆま「ゆまも契約するよ。願いはお父さんとおか…」

さやか「その願いはまどかの願いでどうにかなるよ。無理に契約する必要も無いよ。」

ゆま「う、うん……。」
━━━━━━━━
ほむら「前ループの記憶を引き継いでると見て間違いないわね……」

   「まどかの願いも、さやかが止めない辺り自己犠牲では無いみたいだし、少しは聞いてみようかしら。」
━━━━━━━━

QB「それで、鹿目まどか。君の願いはなんだい?君ならどんな途方もない願いでも叶えられるだろう。」

まどか「それは━━━━━━━━」



キリカ「面白いコトを言うんだね……」

QB「君たちは全て知っていたんだね……。知っているのは君達の中に時間遡行の能力者でも居るからなのかい?」

さやか「近からず遠からずってとこだね。」

10: 2012/05/21(月) 18:36:28.25
QB「でも、そんな願いを叶えたら宇宙は熱的氏を迎える羽目になる。」

杏子「知ったこっちゃねえな。そんな頃にはあたし達はとっくにくたばってるだろうしな。」

QB「単一個体に拘るというのかい?わけがわからないよ。」

キリカ「単一個体?嗤わせるな。人類の時代自体その時まで続かないよ。一億年後は頭足類の時代さ。」

ゆま「じゃあ私が契約して」

さやか「今回のまどかの契約で計画がオジャンになった絶望を深く味えるようにして、そこからエネルギーを取り出すのはどうかな?」

まどか「個体に執着しないんでしょ?」


QB「……君達の願いは聞き届けられた。受け取るが良い、その証を。」

━━━━━━━━

ほむら「随分と突拍子もないことを言うけど、この願いからどう歪みが生じるのかしら。」

   「そう言えば一人居ないわね。あのバケツ女が。」

織莉子「呼びましたか?」ガラッ

ほむら「」

11: 2012/05/21(月) 18:57:38.04
織莉子「私が契約で得たのは未来予知と他時間軸の自分との記憶の共有。」

ほむら「なんか強くなってないかしら?」

織莉子「自分の生きる意味を探すには、未来予知だけじゃ足りなかったのよ。特に鹿目まどかの改変の後では単なる占い師くらいしか出来なくなるもの。」

ほむら「代償で失ったのはバケツかしら?」

織莉子「未来予知によると、キリカを失うようね。」

ほむら「どの時間軸でも片方が契約すれば殆ど一緒に居た貴方達が別れる?どういうこと?」

織莉子「その前に鹿目まどかの改変で何が変わったかを説明しようかしら。」

ほむら「魔女の結界にでも赴くのかしら?着替えるから待って頂戴。」

織莉子「その必要は無いわ」モサァ

   「未来予知で見られるじゃない。」

12: 2012/05/21(月) 19:29:35.76
鹿目まどかの改変

彼女が願った時点より
魔女は唯の魂の化身となった。
よって明確な自我を持ち、人間の形への段階的な変身ができるようになった。
これは魔女への救済なのだろうか。
いや、それだけではなさそうだ。

ソウルジェムと魔女の切り替えが可能になった。魔女と魔法少女の境界が消えたのだ。
最も魔女は人間としての肉体を失ってしまったものが多いのだが。

だが、明確な矛先を失った力が悪事に傾くことを危惧したとある魔女が殆どの魔法少女の記憶の一部を消し、ソウルジェムは身体全体に馴染ませた。

結果、殆どの魔法少女は魔法少女として自覚を失い、普通の人間として生きることとなった。鹿目まどかも例外ではない。
ただ、呉キリカの豹変した性格、美樹さやかの地球の文明を遥かに超える科学知識、そして彼女の本来の目的たる治療能力などは消えることは無かった

魔女の一部は肉体を失っているため、消滅を望んだが、その願いはヒーローを名乗る胡散臭い魔女によって叶えられた。

15: 2012/05/21(月) 21:14:58.12
三日後

ほむら「忘却の魔女に頼んで、まどか達から前回ループと私とあなたについての記憶を消して貰ったわ。」

織莉子「一から普通に関係をやり直すのね。私も学校生活をやり直そうかしら。折角私は忘れてないんですもの。」

ほむら「そのバカみたいに大きい身長を生かしてバスケットボールでもやったらどうかしら?」

織莉子「皮肉は無視しますよ? まぁ悪くは無いかもしれないですね、籠球。」

ほむら「女バスなんて怖い人の集まりよ、貴方みたいなのが居たらあっちの私は失禁してしまうわ。」

織莉子「あっちの貴方?そう言えば、貴方、身体はどうしたの?腐るわよ?」

ほむら「な、なんで気づくのよ……。」

織莉子「胸が大きくなって髪が少し紫がかってるからよ。」

ほむら「……明け渡したのよ。ソウルジェムがあるときは奥に閉じ込まって出てこれなかったけど、元々の私、あっちの私の魂にね。」

織莉子「真にやり直したって訳わね…。でもまた弱い自分に逆戻りじゃない?」

ほむら「言ってくれるわね……彼女には少しプレゼントをしておいたわ。」

織莉子「と、言うと?胸パッドかしら?」

ほむら「揉むわよ?」

織莉子「ごめんあそばせ。で、何をプレゼントしたのかしら?」

ほむら「腕時計よ。十二の魔法をかけた物よ。」

16: 2012/05/21(月) 21:53:17.89
織莉子「12の魔法?」

ほむら「レプリカがあるわ。これよ。」

織莉子「あの盾に似た針時計ね。あれは砂時計だったけど。数字に色がついてるのね。一つ一つに魔法が掛かってるのかしら?」

ほむら「まぁそんなところね。12個は詰め込み過ぎた気もするけど。」

織莉子「どんな魔法をかけたのかしら?」

ほむら「一個だけ教えてあげる。最初の魔法は『自信を持つ魔法』よ。」

織莉子「それでこの1は黒いのね。キリカのことかしら?」

ほむら「あの子のイメージカラーはよくわからないわ。」

織莉子「ソウルジェムは青紫、髪の色は茶がかった黒だものね。」

ほむら「黒髪コンビを組んだこともあったわ。時間系コンビでもあったわね。」

織莉子「アレは私と組むのを防ぐ為にやったのかしら?」

ほむら「いえ、後となればそれはそれで助かったけど、保健室で話したのがきっかけね。」

織莉子「仕方なしとは言え、まさかゆまちゃんと組むことになるとは思わなかったわ。杏子さんと組まずにゆまちゃんと組むのはあれ以外には……」

ほむら「……顔色悪いわよ?」

織莉子「いずれ話すわ……。」

17: 2012/05/21(月) 22:38:27.41
ほむら転校日

ほむら(魔女)「織莉子、とんでもない噂を聞いたわよ。」

織莉子「噂?まぁかけて頂戴。何か飲むかしら?」

ほむら「ドクターペッパー」

織莉子「無いわよ。」

ほむら「ストレートティーを頂戴。種類は任せるわ」

織莉子「じゃあこの緑茶もストレートと言えばストレートよね。98℃まで熱するの怠いから80℃で良い緑茶にするわよ。」

ほむら「噂以上に貴方おかしくなってないかしら?」ズズズ

織莉子「だから、噂って何かしら?」ズズズ

ほむら「眠り姫」

織莉子「ブッ……」

ほむら「白女の軍馬」

織莉子「ブフォオwwwwwwwwwwww」

ほむら「緑茶を噴かないで頂戴、肉体があったら汚れてたわ。」

織莉子「軍馬なんてwwww酷い言われ様ねwwwwww」

ほむら「汚職議員の娘が体育以外の授業全て保健室でサボって、体育で姉妹校の高等部の男子バスケ部も青ざめる程のスーパープレイしてるって聞いた時は卒倒するかと思ったわ。」

織莉子「あら?誰から聞いたのかしら?」

ほむら「時計の魔法よ。白の4」

織莉子「白?私かしら?」

ほむら「違うわ、モチーフはキルスティンよ。ハコの魔女。」

織莉子「彼女の学校生活を覗くってことかしら?」

ほむら「いや、時計に今日あったことを報告してもらうようにしたの。」

織莉子「時計に報告って……その発信の相手は誰だか彼女はわかってるの?」

ほむら「時計の妖精さんってことにしておいたわ。」

織莉子「軍馬より酷くない??」

18: 2012/05/21(月) 23:26:07.83
ほむら「あの子は純粋だから信じるのよ……」

織莉子「それって貴方もってことですよね?」

ほむら「そうね、最近まで喋るバケツを信じていたわ。」

織莉子「冗談はさて置いて、バレたら大変じゃないかしら?」

ほむら「忘却の魔女のピンクの5が発動するようにしてるわ。」

織莉子「イツトリさんを酷使しすぎじゃないかしら?」

ほむら「彼女自身を使ってるわけじゃないわ。」

織莉子「なんであなたそんな多彩な魔法を使えるのよ……ループの時は停止と収納以外何も出来なかったじゃない。」

ほむら「目的が叶って、しかも完全に繰り返す必要がなくなったから魔法が変わったのよ。」

織莉子「そんなご都合主義な。私より振れ幅大きいじゃない。私も固有魔法以外にもフィジカル強化が強力になったけど。」

ほむら「第一スーパープレイって何したのよ…ダンクでも決めたのかしら?」

織莉子「バスケットではレーンアップと自陣ゴール下から遠投シュートを決めたわ。」

ほむら「ブフォオwwwwwwwwwwww」

織莉子「テニスの授業はテニヌをしてきたわ。スネークくらいなら案外できるのものなのね。」

ほむら「腹筋が耐えられそうにないわ…wwwwww」

織莉子「貴方はそう言えばいつも何をしているのかしら?学校も行かないし、東京に帰る訳でもない。」

ほむら「……あぁ、それね。」

   「これをね。」ドサッ

織莉子「何かしら?これは図鑑か何か?」

ほむら「そうね、魔女図鑑よ。」

織莉子「面白いことしてるじゃない。私も描こうかしら。 貴方にかけない魔女も居るでしょうし。」

ほむら「?……とりあえず貴方の方が絵が上手そうね…。」

織莉子「貴方の絵は可愛らしすぎるわ。この銀の魔女なんて絶対元のバイクは公道走れないでしょうね。」

ほむら「……元は線の細い男と、それに囲まれてる女の子しか描いたことなかったのよ……。」

19: 2012/05/21(月) 23:58:28.94
織莉子「一つ書けたわ。マーゴー、キリカよ。」

ほむら「貴方の絵、少しエグいわね……」

織莉子「美術の教師の趣味ね。」


案山子の魔女
性質は矛盾
大事な物が目の前に居るのに抱きしめられない。
抱きしめたらその手の鋏で切り裂いてしまうから。
結果を恐れて抱きしめないのは残った自我のせいだろうか。


ほむら「シザーハンズね。魔法少女の時はシザーマンだったけど。」

織莉子「随分とキリカは自我を残して居たのね。」

ほむら「Margotなんて名前で、使い魔のモチーフがMaggotなんてただのダジャレよね?」

織莉子「それよりもあのエレベーターは何だったのかしら。」

ほむら「乗ったらブルーフォールすら青ざめる急落下でもするんじゃないかしら?」

織莉子「この魔女は何度も見たわね。鎧の魔女の次に多く見てるかしら。それだけあの子に負担をかけてたのね……。」

ほむら「私が一番多く見てきた魔女はもちろん舞台装置の魔女よ。どの魔女を避けても必ずこいつだけは…ね。」

織莉子「実は彼女は客を集めてるだけのつもりらしいわね。」

ほむら「誰があんな三文オペラ見るのかしら。」

織莉子「早起きは三文の得っていうでしょ?」

ほむら「私はレイトショーが好きなのよ。」

織莉子「会話がかみ合ってませんよ?」

ほむら「ちげえねえ」

ほむおり「HAHAHA!!!」

23: 2012/05/22(火) 07:06:44.08
数日後

ほむら「眠り姫の噂、酷くなってるわよ。」

織莉子「体育の無い日は行かなくなりましたからね。」

ほむら「とうとうサボるようになったのね。あ、飲み物はコーヒーで頼むわ。」

織莉子「MAXコーヒー風味でいいかしら?」

ほむら「私はあの近接攻撃のクセに眼帯をしてる訳がわからない女じゃないのよ?」

織莉子「あの眼帯の秘密を知らないのかしら?」

ほむら「味方だった時に、私の戦闘の邪魔になったことは無いから聞くこともしなかったわ。」

織莉子「賢明ね。あの子はスイッチが入ると話が長いから。」

ほむら「で、秘密って何かしら?巴さんの技名みたいにモチベーションアップか何かなのかしら?」

織莉子「違うわよ……。あの子の固有魔法、爪、眼帯はどれも同じような考え方から生まれて居るのよ。」

ほむら「眼帯側の目は常に織莉子を夢見るとかそんなところね。」

織莉子「それはちょっと違うわ。」

ほむら「」

24: 2012/05/22(火) 07:39:47.95
織莉子「あの子はよくもわるくも了見が狭いのよ。非常に主観的で、単一の視点からしか基本的に物を見ない。例外は私。」

ほむら「その時間軸で最初に優しくした人ね。」

織莉子「まぁ、そうね。時間遅延はあの子の元々の周りを見下した考えから来てるのよ。別に見下していない相手には効かないとかそういうのはありませんけど。」

ほむら「でもあの爪は貴方には当たらなかったわよね?」

織莉子「フレンドリーファイアの防止よ。魔法の爪だからできる芸当ね。」

ほむら「私の爆弾にも欲しかったわ。その機能。」

織莉子「魔法とは程遠い存在じゃない……。」

ほむら「ともあれ、爪は『邪魔者はズタズタに引き裂いてあげようッ!』みたいな思考回路から来てるのね。」

織莉子「そして、眼帯は視界の平面化をしてるのよ。鍵人って知ってるかしら?」

ほむら「入院中に読んだわ。あれの絶刀空閃みたいな物なのね。」

織莉子「そうね、だから魔翌力とやる気さえあれば遠くのタワーも切り倒せるでしょうね。」

ほむら「眼帯を取ったら……」

織莉子「ただの近距離型ね。」

ほむら「四魂の欠片穢れっぱなしの睡骨ってところね。」

織莉子「じゃあ、あなたは煉骨かしら?フフ」

ほむら「少なくとも私欲のために動いたことはないわよ……。」

織莉子「コーヒー落とし終わりましたよ。お菓子は何がいいかしら?」

ほむら「何があるの?」

織莉子「スコーンとミルクレープがありますよ。」

ほむら「ミルクレープでお願いするわ。」

織莉子「ホットケーキミックスで作って、間のクリームはホットケーキの味を隠すためにレモンクリームにしましたわ。」

ほむら「巴さんが聞いたら卒倒しそうね。」

織莉子「それは言わない約束でしょう?」

25: 2012/05/22(火) 08:01:32.90
ほむら「このフォークの通り方がたまらないわ」

織莉子「歯でも同じような感触が味わえたら良いのに……。」

ほむら「前歯でケーキを縦に齧ってたらそれこそ馬にしか見えないわよ?」

織莉子「……ねぇ、さっきから気になってたのだけど……



織莉子「そのトンガリ帽子って……」

ほむら「ええ、此岸の魔女のよ。」

織莉子「なんでまた……」

ほむら「ちょっと疲れてるのよ。寝ないで魔女図鑑描いてたから。」ドサッ

織莉子「睡眠は大事よ?」

ほむら「眠り姫が言っても、地獄へ引きずり混んでるだけにしか聞こえないわよ。」

織莉子「今は学校にいない時は身体を空にしてるわ。」

ほむら「腐るわよ?」

織莉子「千歳ゆまの固有魔法で最低限の生命活動ができるSG擬きを作ってもらいましたわ。」

ほむら「えらくご都合主義ね。」

織莉子「ええ、ご都合主義ね。」

26: 2012/05/22(火) 08:48:02.04
ほむら「そういえば彼女の家に何人か魔女が居座ってるみたいね。」

織莉子「趣の魔女、お菓子の魔女、鳥籠の魔女ね。」

ほむら「虐待する親が居るところに居候なんてできるのかしら?」

織莉子「プリンを食べたことに母親がキレた後に風呂場沢山のプリンができてたとか。」

ほむら「風呂プリンはロマンかもしれないわね。」

織莉子「固有魔法に気付いてからは定期的に植物状態にわざとなってビビらせてるみたいですよ。」

ほむら「そんなエグいこと誰が思いつくのよ……。」

織莉子「マミさんね。眠り姫作戦とか言ってましたね。」

ほむら「あの人らしいけど、やることは正気の沙汰じゃないわね。」

織莉子「そういえば寝ないで書いた魔女図鑑、何か面白いのは増えましたか?」

ほむら「そうね、千歳ゆまのが書けたわ。」

織莉子「相変わらず可愛らしい絵ですね。」

ほむら「彼女に限っては実際にこんなもんだったわ。」


蜉蝣の魔女
性質は盲目
攻撃手段を持たず、ただあてもなく飛び回る。
彼女自身は至って無害である。


織莉子「こっちが魔女だったのね。私は確かこの使い魔に喰われましたね。」

ほむら「使い魔の蟻地獄の方が強かったわね。」

織莉子「今の運動能力ならこんなつまらない罠には絶対にかかりません。」モサァ

ほむら「今の貴方ならあの球を付かんでダンク決めるくらい余裕でしょうね。」

織莉子「蟻地獄相手なら普通に投げた方が楽じゃないかしら…?」

27: 2012/05/22(火) 11:29:38.44
ほむら「そういえば呉キリカの魔女化にはもう一パターンあったわ。」

織莉子「安らかに絶望できなかった時かしら?」

ほむら「あなたと居た時はそうなることは絶対に無かったけど、貴方以外だとそうも行かなかったのよ。美樹さやかと居た時、美樹さやかが魔女化すると大体その後に魔女化したわ。」

織莉子「キリカが私と貴方以外と組んだ時間軸はフライングカポエラの出現しか予見できなかったから、他の街に私は逃げてたわね。だから見たこと無いのね。」

ほむら「美樹さやかは本当に魔法少女になると大体魔女化して面倒なのよ。杏子が心中したり魔女化したり、マミが自頃したり、まどかが契約したり…。」

織莉子「向いてないのよね、彼女は。QBからしたら良いカモだったのかもしれないけど。」

28: 2012/05/22(火) 11:45:18.95
━━━━━━━━
とある時間軸 駅


さやか「先輩言ってたよね…愛は無限に有限だって…。」

   「あの時はタンカ切ったけどさ…気づいちゃったんだ…あたしのはそもそも愛ですら無い、片想いの恋でしかなかったんだ…。」

キリカ「そんなことない!さやかはいつだって相手のことを考えてたじゃないか!無償の愛じゃないか!」

さやか「でもね、無意識に見返りを求めてたんだ…。恭介からも、この街からも。そんなの叶うわけ無いのにね…。こんなバケモノなんて気持ち悪いだけ…。」パシッ

   「あたしってホント…バカ」

━━━━パリン

29: 2012/05/22(火) 12:31:46.03
人魚の魔女

杏子「さやかッ!目を覚ませよ!」

キリカ「ハハ…焼いたステーキは生肉に戻らないんだ。」

ほむら(上手い喩えね……)

キリカ「……」

杏子「おい…お前何する気だよ……。」


キリカは女子中学生の物とは思えない咆哮を上げ、油絵のような使い魔をズタズタに引き裂き、魔女に切りかかり、硬い筈の人魚の魔女の鎧をいとも簡単に剥がした。

鎧の中にはゼリー状になってしまった巨大な美樹さやかが居た。呉キリカは降り注ぐ車輪も気にせず、魔女の身体内部に突っ込んだ。


ほむら「なんでわざわざ身体の中に…鎧の無い人魚の魔女を消し飛ばすなんて容易い筈なのに…」

杏子「あいつ、まさか心中する気じゃ……」

ほむら「……違う気がするわ。」



ほむらの悪い予感は的中してしまった。
呉キリカが魔女の体内から出てきた時、魔女は激しくのたうちまわった。

呉キリカの手には赤い塊が。
魔女はぐったりして動かなくなった。

杏子「なんだよ…それ…まさか…。」

キリカ「これかい?これはさやかの心臓さ。魂のね。人魚の肉は食べると不老不氏になるんだってね。」

ほむら「上条恭介に食べさせて美樹さやかの居ない時間を永遠に生きさせようって算段かしら?でも…」

32: 2012/05/22(火) 13:41:37.57
人魚の魔女は完全に動かなくなり、
結界は消失した。
同時にその心臓も塵と化した。

ほむら「……こうなることはわかってたのかしら?」

キリカ「わかってなかったなんて言ったら大嘘さ。でもさやかを壊す原因になったあの男が許せなかった…。筋違いだってのもわかってる…。なぁ…暁美、佐倉、私はどうしたら良いんだ…?」パシッ

杏子「おい!お前まで…ッ!」

ほむら「くっ……」

キリカ「もうお別れか……最後に一つ頼みがあるんだ。私の部屋にさやかの剣のレプリカがあるんだ、それをあの子の墓標にしてやってくれ…。」ピキピキ

キリカ「いろいろ迷惑かけたな…」

━━━━パリン


黒豹の魔女
性質は狂気
何に怒っているのか彼女にはもうわからない。
彼女を止めるには怒りの理由を見つける他無い。

━━━━━━━━

織莉子「あの子も随分追い詰められたのね。」

ほむら「こう考えるとあなたって頼り甲斐あったのね。」

織莉子「それで、この後はどうなったのかしら?」

ほむら「杏子が総攻撃で潰した後、彼女の遺言通り、剣の墓標を建ててあげたわ。舞台装置には二人じゃ勝てなかった。まぁそれはここに居るってことは分かり切ってるわね。」

織莉子「その時間軸のキリカは本当にさやかを愛して居たのね…だからこそ上条恭介を許せなかったのですね。」

ほむら「あの男は部外者である以上、恨んでも仕方ないのよ。」

織莉子「あら、貴方も恨みに恨んでとんでもないことしでかしたじゃない?」

ほむら「…?そんな物記憶に無いわよ?」

織莉子「あー、無理も無いわね。」

   「その時間軸は貴方がおかしくなってしまったから『この時間軸の記憶を消して暁美ほむらをもう一度やり直させて欲しい』って願いを使ったのよ。」

ほむら「それで知らないわけね。まぁ知ってたら魔女になってたかもしれないわね。」

織莉子「で、これがその時間軸で出てきた魔女よ。」ペラ

ほむら「見たことも無いわね、この時間軸一回きりの魔女かしら?」

織莉子「それはそうです、この契約自体イレギュラー中のイレギュラーですもの。」

ほむら「これは美樹さやかじゃないの…?」

織莉子「違いますよ?これの正体は……」

35: 2012/05/22(火) 16:21:10.67
別時間軸 駅

さやか「あたしバカだ…」ボロ

ほむら「バカよ!バカバカバカ!剣士の癖に剣の納めどころも知らないで…少しくらい頼ってくれたっていいじゃない!……」ボロボロ

さやか「あたしバカだけどさ…あの後わかっちゃったんだ。あんたが諦めた様な目をしてるのは同じ様な人を見て来たから、もう助からないってわかってるから…突き放された時に悲しい顔を一瞬したのも気づいてたのにさ……」

さやか「悔しいなぁ…杏子もあんたもあたしの為に頑張ってくれてたのにさ…あたしは足引っ張って、まどかにも心配かけて、一人で自棄になってさ…。」ピキピキ

   「ゴメンね…。」

━━━━パリン

人魚の魔女
非情な運命の車輪は更なる非情を産む


杏子「おい、話と違わないか? 男をぶった切ってもなんも反応しねぇぞ?」

ほむら「おかしい……一旦引くわよ。考えましょう。ここで殺さない方が良いかもしれない。」

杏子「こいつ担いでくから先に行け。」




織莉子「キリカ、行くわよ。」

キリカ「あ……はい…」

36: 2012/05/22(火) 17:04:38.03
杏子「なぁ、さやかはまだどうにかなるんじゃないか?魔女になってしまったとは言え魂は残ってるんだろ?」

ほむら「魔女を魔法少女の魂に戻すには契約の願い、もしくは相当な量のエネルギーが必要よ。それだけ魔女の魂は崩れているの。」

杏子「それじゃあさやかはまどかが契約しなきゃ助からないってことか!?……でもお前はそれをさせないんだろ?」

ほむら「ええ、それだけは避けなければならない。それが私の目的。」

QB「確かに鹿目まどかが契約してくれたら僕としては嬉しいけど、鹿目まどかが魔女になった時には地球は滅びるだろうね。」

ほむら「…?お前がそんなことを自分から言うなんてどういう風の吹きまわしかしら?」

QB「ちょっと佐倉杏子、席を外してくれないか?暁美ほむらと取り引きをしたいんだ。」

ほむら「!?」

杏子「チッ、じゃああたしはさやかをあいつの家まで運ぶよ。」


ほむら「それで、どういうことなのかしら、インキュベーター。」

QB「まどかと契約するまでもなく、ゴミみたいな素質でも魔女の魂を身体に突っ込むことくらいは出来るんだよ。」

  「たとえ上条恭介でもね。」

ほむら「何が目的なの?第一魔女のままでどうするっていうの。」

QB「ほぼタダで叶う願いを叶えてあげるのは悪いことかい?あの身体を正真正銘さやかの魂で動かす、それだけでも十分じゃないか。別に廃人って訳でもないんだし。完全を望むならそれこそ…これは君の冷静さを欠くから言うのはやめておこうか。」

ほむら「でも、貴方さっき、取り引きって言ったわよね?」

QB「そうさ、僕側の条件はね。」

  「上条恭介を確実に魔女化させてくれ。」

ほむら「なるほど……それで杏子を外させた訳ね。彼女は事情を知らなくても上条恭介を追い込んでくれそうだものね。」

   「いいわ、その取り引き、乗ったわ。」



キリカ「織莉子……まずく…ない?」

織莉子「このままだとあの二人も魔女化する…ッ!」

37: 2012/05/22(火) 18:10:53.32
さやか家付近


キリカ「…止めなくて……いいの?」

織莉子「キリカ、そんなことは気にする必要はありません。」

   「問題は暁美ほむら…ッ!」


杏子「…さやか、家に着くぞ。」

恭介「なんで…君はさやかを担いでいるんだい?」

杏子「……行き倒れてたんだよ。」

恭介「あとは僕が連れて行くよ。ありがとうね。」

杏子「……。」

恭介「…冷たくないか?息もしてない…?」

杏子「そいつはもう氏んでるよ……。」

恭介「そんなバカな!」

ほむら「奇跡や魔法でも無きゃ彼女が息を吹き返すことは無い。」

杏子「ほむら…来たのか。」

QB「奇跡を起こしたくないかい?君にはそれを願う権利がある。」

  「美樹さやかの魂はまだ此岸にある。それを君の願いで彼女の身体に戻すことができる。」

  「だから、僕と契約してよ!」

杏子「なんだ…ほむら、あいつでも契約できるのか…?」

ほむら「……QBの言葉通りのことをするだけよ。」

恭介「さやかを生き返らせることができるのかい?だったら今すぐにでも契約するよ!」

QB「契約成立だ。君の願いは…」

ほむら「……杏子、これから見る物は少し刺激的かもしれないわ。少し覚悟して頂戴。」

杏子「…?」

38: 2012/05/22(火) 19:01:26.48
さやか「ん……。」

恭介「さやか!」

さやか「━━━━。」

恭介「?」

さやか「━━━━!!」

恭介「何を言ってるのかさっぱりわからないよ!暁美さん、何を言ってるのかわからないのかい?」

ほむら「……音楽を聴かせなさい。」

恭介「?…じゃあこのプレイヤーを」

さやか「━━━━♪」ユラユラ

杏子「……おい、あの動きまさか…。」

ほむら「…ええ、人魚の魔女そのものよ。」

杏子「QBの言ったことそのまんまってそういうことかよ……。」

恭介「さやかの様子が変だよ?まさかお前何かしたのか!?」

QB「人聞きが悪いなぁ……僕は魂をそのまま呼び出しただけだよ?」

ほむら「…まさか、貴方、氏ぬ程の状況で普通の心で居られると思ったの?」

杏子「ほむら、お前何言っ……。」

恭介「なんでこんなことに……。」

ほむら「なんで…?この期に及んでそんなことを言うの?どこまで貴方は愚かなの?」

杏子「……お前がこうしたようなもんじゃないか。」

ほむら「諦めろと言われた腕がいきなり治ったのになんの疑問も持たなかったの?今まで治らなかったのにさやかがタンカ切った次の日に治ったのになんの疑問も持たなかったの?」

杏子「さやかが何かしたと思わなかったのか?それともお前、まさか『僕はバイオリンの神様に愛されてた』とか思ってたんじゃないだろうな?」

恭介「そ…それは……」ピシッ

杏子「てめえの甘い考えでさやかがどれくらい追い詰められたかわかってんのかよ!!」

  「……全部てめぇのせいだ。」

恭介「━━━━!!?」

━━━━パリン

沖岩の魔女
性質は喪失
何かに突き動かされる如く唄い続ける。
誰の為に唄っているのか、何の為に唄っているのか、其れは自身でもわからない。


━━━━━━━━
織莉子「モデルは間違いなくセイレーンね。」

ほむら「そういえばあれは人魚ではなく鳥人ね。」

織莉子「デュラハンの性別並みに間違えられやすい奴ね。」

━━━━━━━━

杏子「あたし一人にやらせろ。お前は武器の無駄遣いになる。」

ほむら「……ええ、お願いするわ。」

40: 2012/05/22(火) 19:54:47.44
杏子の戦い方は数日前のさやかを思わせるような戦いだった。
最も実力が伴っているので、一方的極まりない物だった。
衣装に普段は無い見覚えのある模様があるのが少し気になった。

ほむら「私達……何、してるのかしらね……。」

杏子「こんなことしたってさやかが戻るわけじゃないのにな…」

  「ほむらもこんなソウルジェム濁って……あたしらももう終わりか…。」

ほむら「人を呪う様なことをしたからかしら……QBの狙いにまんまと引っかかってしまったのね…まどかを救うどころか、こんな酷い終わり方なんてね…」パシッ


織莉子「キリカ…契約よ。」

QB「見計らったようなタイミングだね。まぁいい。君はどんn」

キリカ「暁美ほむらが志半ばで氏んだり魔女化した時、その時間軸での出来事を彼女にとって無かったことにして次の時間軸に飛ばすこと。」

QB「……君の願いは聞き届けられた」

47: 2012/05/23(水) 07:29:56.13
現在 美国家━━━━

ほむら「QBの奴にここまで追い詰められたことがあったのね。情けない話だわ」

織莉子「責めるつもりはないですけど、私たちにカードがあったのは完全なジョーカーですね。」

ほむら「ごめんなさい…ありがとう……。」

織莉子「顔をあげてくださいな。筋違いとは言え復讐に走ったということはさやかさんを大事に思ってやったことなんでしょう?」

ほむら「……。ごめんなさい、今日はもう帰るわ。」

織莉子 (何処に帰ってるのでしょうか……まさか時計の妖精と名乗って家に居るんじゃ……。)

ほむら「心配して居るようなことはしてないわ、病院の空き部屋よ。」

織莉子「杏子さんよりタチ悪くないかしら…?」

48: 2012/05/23(水) 08:23:19.86
数日後━━━━

ほむら「この間はごめんなs…いや、何その格好。」

織莉子「バスケットボールに本気でハマってしまいまして…この格好も楽で…。」

ほむら「……。今日は何があるのかしら。」

織莉子「飲み物はアクエリアスかプロテインがあるわ。」

ほむら「アクエリアスのホットをお願いするわ。」

織莉子「突っ込んですらくれないのね。」

ほむら「食べ物の方は何があるのかしら?」

織莉子「今日はチーズケーキがありますよ。」

ほむら「ミキサーで混ぜて焼くだけの奴ね。知ってるわよ。」

織莉子「…それなりに美味しくできるからいいじゃないですか…。」

ほむら「最初の時間軸で巴さんに教わったけど、家にオーブンが無かったわ。しかも電子レンジも古いのしか無いからできなかったわ。」

織莉子「電子レンジのオーブン機能は使ったことがないわ。」

ほむら「それはそうと、上にSAVASをかけるのはやめて頂戴ね?」

織莉子「……この数分で貴方の中で私は脳筋キャラにでもなったのですか?」

ほむら「軍馬の辺りから怪しくは思ってたわ。」

織莉子「とか言いつつプロテイン持ち帰るのはどうしてなのかしら?」

ほむら「あっちの私の身体をもうちょっとしっかりさせておきたくてね…。」

織莉子「スレンダーと言うより、必要な筋肉も足りてなさそうですからね。」

ほむら「余計な脂肪もどうせないわよ。」

織莉子「何も言ってないですよ???」

ほむら「その格好でこの話をする時点で言ってるような物よ…。」

織莉子「……でも、あの細さにしなやかな筋肉がついたら、素敵かもしれませんね…。」

ほむら「馬が描かれたソーサーを見ながら云う辺り、貴方、軍馬って呼ばれるのかなり気に入ってるわね。」

織莉子「小動物系から草食動物系に進化できるわよ。」

ほむら「『あゝ怖い』ドゴォとでもやるのかしら。」

織莉子「逢魔ヶ刻動物園のロデオね。」

ほむら「そんなに馬が好きならその系統の魔女でも引き取ってあげたらどうかしら。」

織莉子「居るのかしら?」パァァ

ほむら「んー、このリストに…あー居た居た。…と思ったらこれは美樹さやかね。」

織莉子「人魚以外にもなったんですか……。」

ほむら「まぁ、魔女化した原因はキリカと同じよ。」

━━━━━━━━
━━━━

49: 2012/05/23(水) 08:41:26.78
とある時間軸 廃工場

ほむら「美樹さやか…大事な話があるわ。」

さやか「ハン、転校生。魔女に襲われてる人が居たのに遅れて来て、その態度? 氏人が出てたらどうするつもりだったの?」

マミ「美樹さん、それは違うわ。魔女とも相性があるの。私とお菓子の魔女の相性が悪かったように、暁美さんとハコの魔女は相性が悪すぎる。」

まどか「マ、マミさん?氏んじゃった筈じゃ…?」

ほむら「頭とソウルジェムだけ回収できたのよ。魔法少女はソウルジェムさえ無事で、魔翌力さえあればどうとでもなる。」

マミ「……魔法少女はもう人間では無かったのよ。知った時はかなりショックだったわ。」

さやか「!!そんな…ッ!」

まどか「マミさんそのミイラみたいな格好…」

マミ「ええ、今、私の身体は全てリボンで出来てるわ。燃費が良くて助かってるけど、正直かなり消費は激しいわ…。」

ほむら「更なる魔法少女の秘密、そして貴方の行く末の話だったのだけど、聞く気があるのかしら?」ファサ

さやか「……。」

ほむら「まぁ聞いてもらわないと同じ結果になるから、聞かないと言うのなら…」

マミ「ほむほむしちゃうゾ!」キリッ

ほむら「!?」
さやか「ブフォォwwwwwwwwwwww」
まどか「ティヒヒヒヒヒヒヒwwwwwwwwww」

50: 2012/05/23(水) 08:54:58.23
さやか「なるほどね…魔女は魔法少女の成れの果てで、私はその真実を知って、更に恭介関連でこの鎧の人魚の魔女になっちゃうのね。」

ほむら「鎧の中はゼリー状になった貴方よ。」

まどか「そんなになるまでさやかちゃんは思いつめてたの?」

ほむら「目玉が流れる程泣いてたわ。もちろん魔女になってからの話だけど。」

さやか「んー、やっぱり私だからこのゼリーはソーダ味なのかなー?夏季限定を先取りって奴?ニシシ」

マミ「お菓子の魔女じゃあるまいし…。それにしても美樹さん随分平気そうね…。」

さやか「先に知っちゃえばこっちのもんですよ。まどかだって絶対契約させない。」

ほむら「話が通じて助かるわ。巴さんが居なかったらまた不老不氏の薬の原料になるところだったわ。」

マミ「あら?暁美さん、普通に呼んでくれるのね。」

ほむら「真実を知って尚、絶望しない貴方は私が憧れた頃の強い貴方だからよ。」

マミ「よくわからないけど、嬉しいわ。」

さやか「それにしても失礼しちゃうなー。こんなグロい魚なんて…。」

マミ「魔女なんてそんn」

さやか「さやかちゃんの桃尻を表現するならイルカとかじゃないとねー。ハハハ」

マミ「」
ほむら「」
まどか「ティヒヒwwwwww」

51: 2012/05/23(水) 09:39:02.69
決戦の夜━━━━

さやか「転校s…ほむr…ほむほむの云う通り仁美に取られちゃったし、バケモノはバケモノなりに街を護っちゃいますよー!」

マミ「リボンを入れたまま私の身体を再生して骨格とかを強化するなんてよく思いついたわね…。バケモノ街道一直線じゃない…半端な魔女なら銃一丁で勝てるようになったわ。」

ほむら「美樹さん…変な呼び方はやめて頂戴。 舞台装置の魔女の使い魔は並の魔女に相当するわ。いや、彼女達の姿からしたら、魔法少女と同等と言った方が良いかしら。」

━━━━
杏子「へぇー、アレに立ち向かうってのかい、しかと見せてもらおうじゃん。」
━━━━

キャハハハハハ

ほむらの設置型火器が降り注ぐ間、マミとさやかは使い魔掃討に当たった。

さやか「こいつをぶっ倒せば回復は止まります!」ドシャァァ

マミ「あとは…レガーレ・ウ"ァスタアリア!」シュルル

  「そして集めて…」モゾモゾ

  「ティロ・フィナ…と見せかけて」コォォ

  「これで殴るッ!」ドゴォドゴォドゴォ

さやか「スピリットソードみたいになってる!!」


ほむら『デカいのは撃ち終わったわ。後は奴に総攻撃よ。』

━━━━
杏子「マミの派手好きが変な方向に進んでねえか…?まぁ戦闘としては効率化されてるけどよ…。」
━━━━

キャハハハハハハハ

ほむら「武器が切れたわ…。後は頼んだわ…。」

さやか「任せとけ!次で決めましょう、マミさん!」

マミ「オーケー!決めるわよ!」


さやか「あぁぁぁ!!!」バリバリバリ

   「スパークエッジッ!」ズボォオオ

マミ「ティロ…」コォォ

  「フィナーレッ!!!」ドォォォン


サァァァァ
……

━━━━
杏子「おい……高みの見物って訳にも行かねえみたいだな…あいつ反転しやがるッ!もうヅラ狩るしかねぇ…ッ!」
━━━━

52: 2012/05/23(水) 10:18:40.95
ほむら「嘘……。」

さやか「どういうことだよ!!あんなの聞いてないよ!!」

マミ「反転したのが暴れたらもはや何も残らないわ……。」

ほむら「もう私に対抗手段は残って居ないわ……負け戦に巻き込んでごめんなさい……。」

さやか「そんなこと言うなよ!負け戦だなんて!」

ほむら「あんなの、増強してるとは言えこんな子供は近寄ることすらままならないの!」

マミ「……だったら私がやる。いえ、やるべきだった。」

  「リボンに魔翌力を通せば魔法少女の域を抜け出すことは容易いわ。」

  「ティロ・フィナーレが通じないなら」

  「私自身が弾丸になるッ!」



弾丸アリ

別名パラポネラ
かの有名な軍隊アリが唯一避けて通る
単独行動のアリ。最大のアリにして最強の昆虫である。


内側のリボンに魔翌力を通し、内骨格を強化し、廃工場の時と同じく身体にリボンを巻き付け外骨格の構成をする。
通常、昆虫を人間サイズにすると内骨格が無いためにマトモに動くことは出来ないが彼女にはそれがある。今の彼女の力であれば芸術家の魔女を持ち上げて叩きつけることくらいは容易いだろう。


マミ「生きて帰ってくることは出来なくても、歯車一個くらいは引っぺがしてやるわ。」



結果、マミは一番下の歯車を剥がすことに成功した。だが、その歯車は不運にも避難所に落ちてしまった。


QB「今のはまずかったね。マミを失っただけでなく、魔法少女候補を二人も潰してしまった。」

ほむら「まさか…まどか!!!?」

   「そんな……上手く行って居たのに……。」

さやか「……バケモノはヒーローにはなれない?」

   「だったら更なるバケモノになってやるよ。誰も助けられないなら眼前の敵をただ叩き潰すだけだ。」ピシッ

ほむら「さやか……。」

さやか「相討ちには持ち込んでやる。さやかちゃんの正義と尻にかけてね。」

   「次のあたしによろしく。」パリン…



一角の魔女
性質は正義
眼前の悪を突き頃し続ける。
目的を遂げた彼女は何処へ行くのだろうか。


ほむら「上半身は馬…下半身はイルカ…今度はちゃんと綺麗ね…。尻が。」

QB「ユニコーンとイッカクのキメラか。おぉ…彼女は強いね。使い魔を一発で倒しているよ。マミがある程度ヒビを入れたからあの力なら舞台装置を倒すこともできるかもしれない。鹿目まどかじゃなくても倒せるとは思わなかったね。」

━━━━
━━━━━━━━

53: 2012/05/23(水) 12:23:23.47
織莉子「これ、ギャグですか?」

ほむら「大真面目よ。」

織莉子「最後の最後で尻ってどう云うですか!」

ほむら「それが彼女の誇りだったのよ。」

織莉子「訳がわからないわ。」シュッシュッ

ほむら「お茶の席でバスケットボールでジャグリングするのはやめて頂戴。」

織莉子「というか私達全員でも勝てなかったのに、なんで勝ててるのかしら?」

ほむら「リミッターを完全に解除してるのよ。且つ、力の割り振りが完璧だった。加えて巴さんの捨て身の解体攻撃が上手く行ったのが大きかったわね。」

織莉子「前回のマミさんの自爆技は射撃でしたからね。」

ほむら「内部強化が大きかったわね。でも首だけ救うのはかなり難しくて次の時間軸では巴マミを犬氏にさせてしまったわ。」

織莉子「狙ってやるものではないんですね。」

ほむら「馬系の魔女は…それくらいね。杏子、もとい武旦の魔女の馬はどうかしらね。」

織莉子「杏子さんは『此方側』よね?」

ほむら「ええ、ワンチャンあるわね。」

織莉子「ちょっとオーブン見ててくれるかしら」ガタッ

ほむら「」

56: 2012/05/23(水) 14:50:09.55
教会


ほむら「オーブンにタイマーついてたじゃない。自動で切ってくれるのが。」

織莉子「それは識りませんでした。使い始めたのは最近ですし。」

ほむら「識っているって言い回ししたいだけでしょう?」

織莉子「……この教会に来るのは、何周ぶりかしら。」

ほむら「教会跡って言った方が良いんじゃ……って、え?なんか綺麗になってない?」

織莉子「普通に入れそうね。馬が私を待って居る気がしますね。お邪魔します。」

ほむら「はぁ…お邪魔します…。」


以前見たときとは大きくうってかわって普通の教会らしく小綺麗になっていた。
そして中央で座っている赤髪の少女が一人。

ほむら「杏子」

杏子「はい…何か御用ですか?」

織莉子「!?」

ほむら「貴方……本当に杏子?」

杏子?「そうですよぉ…?佐倉杏子ですよ?」

ほむら「……じゃあ質問を変えるわ。…オフェリアは何処かしら?」

杏子?「……彼女なら千歳さんの家に居ますよぉ。」

織莉子「じゃあ、貴方は誰なのかしら?」

杏子?「……エルザマリアですよ。」

エルザ「私は元々、この教会に通って居ました。佐倉神父がロクに話を聞いて貰えなかったころから。」

ほむら「教義にかなっていなくても、少女から見たら正しいことさえ言っていれば良いってなるわよね。」

エルザ「私は彼を尊敬して居ました。 教会に人が増えた時は私も嬉しかったわ。」

   「カラクリが暴露た時も、毎日祈り続けました。」

   「しかし祈りは届かなかった。一家心中は起きてしまったわ。その時に契約したの。」

   「『この出来事で彼女の心が折れないようにしてほしい』ってね。」

織莉子「でも、貴方みたいな魔法少女は見ませんでしたよ?」

エルザ「縄張り争いを杏子ちゃんやマミちゃんとはしたくなかったからね。」

織莉子「骨だけはこの街に…ってことですね。」

57: 2012/05/23(水) 15:09:27.44
ほむら「今回の改変で、身体が要らなくなったあの子の身体を貰ったって訳ね。」

エルザ「ええ、教会を譲って欲しいと言ったら、こちらもいただきました。若いって良いですね。身体が軽くて軽くて。」

織莉子「さぁ、そろそろ杏子さんを探しに行きませんか?」

ほむら「いや、まだ来たばっかじゃない…。」

織莉子「馬が私を待って居るのよ。」

エルザ「馬……?」

ほむら「……。」



公園

杏子「だーァ!だからあたしは手塚治虫漫画のランプじゃねえんだよ!」

子供「でもお姉ちゃん首の後ろに蝋燭生えてるよ!!」

子供「オムカエデゴンス」

杏子「その前にランプはメガネの男だろ!」

  「……後でシズルの奴…蝋人形にしてやる…。」

58: 2012/05/23(水) 15:53:21.06
織莉子「今度は本物よね…?」

ほむら「あの蝋燭が何よりの証拠よ。」

織莉子「なんで蝋燭が出て来てるのかしら…。」

ほむら「大方罰ゲームね。」

織莉子「飲んだくれのおばさんと子供二人なんて居たら…まぁそう成るわね……。」


ほむら「杏子」

杏子「あ?ほむらじゃねぇか、久しぶりだな」

  「あとは……白女の軍馬さんじゃねぇかwwwwwwwwwwww」

織莉子「なっ、なんで貴方がそれを…ッ!//」

杏子「マミの奴から聞いたのさ。」

ほむら「えっ」

織莉子「彼女は『此方側』じゃないはずじゃ…?」

杏子「あー、あれだ。職業体験で児童相談所に行って、偶々ゆまの家に来た時に姿を見られちまったんだ。」

ほむら「児童相談所を選ぶ巴さんも凄いけど、突入を人を連れて行くのも凄いわね……」

織莉子「姿を見られてしまった…ってことは……」

ほむら「ええ、貴方は誰も居ないところに向けて話してるわ。」

織莉子「」

59: 2012/05/23(水) 17:04:30.91
織莉子「私も身体を誰かに明け渡してしまおうかしら……。」

杏子「パトリシアとかゲルトルートは喜ぶんじゃないか?」

ほむら「ギーゼラに渡して軍馬キャラを貫いてみたらどうかしら」クスクス

織莉子「考えておくわ。」モサァ

杏子「それ、ほむらのマネか?」

ほむら「やめて頂戴、わかってても今までわざと突っ込まなかったのに…」

杏子「お、おう」

織莉子「……」ニヤニヤ

ほむら「ハタから視たら一人でニヤけてる変質者よ」

織莉子「なっ///」


━━━━
美国家

ほむら「ここなら誰にも見られなくて済むわ。」

織莉子「結局ここに来るのね。まぁ良いですけど。」

杏子「変質者扱いされずに済むな。」

織莉子「…何を飲みます?」

ほむら「ダージリンをお願いするわ。」

織莉子「インド式で淹れますね。」

ほむら「毎回何かしら天邪鬼やらかさないと気が済まないのかしら?」

杏子「あたしもチャイで頼む。砂糖はたっぷり煮詰めてくれ。」

ほむら「私もその激甘でいいわ。お茶菓子は……インドの物が沢山あるわね。」

杏子「このシロップ漬けのドーナツ貰うかんなー。」モグモグ

ほむら「私はこのヨーグルトでも貰おうかしら」

杏子「おい…それ…」

織莉子「サラダが入ってる塩っぱ目の奴ですね。」

ほむら「…先に言いなさいよ…」ゲホゲホ

織莉子「じゃあ私はこの唐辛子でも頂きますか。」

杏子「止めはしないぞ。」

織莉子「」モグモグ

   「」ウルウル

ほむら「無理にインド人気取らなくて良いのに……。」

杏子「大体、なんで紅茶と併せるんだよ。」

織莉子「始めてお寿司を頂いたときを思い出したわ。」

ほむら「山葵が入ってたのね。」

杏子「回らないお寿司は入ってるのがデフォルトだからな。」

織莉子「いえ…玉子に山葵を入れたの」

杏子「バカだろお前」

織莉子「塩辛軍艦をネギトロ軍艦だと思って食べたこともありましたね」

杏子「いや、間違えないだろ」

ほむら「きっと金持ちの食べるネギトロは中落ち軍艦とか云うトロ漉き身の軍艦なのよ。」

61: 2012/05/23(水) 17:38:44.02
杏子「そういえばお前らが魔女になった時はどんなんだったんだ?」

織莉子「ほむらさんはおばあちゃんだったわ。白髪で前髪を三つ編みにしてて…古典的な魔女の格好をしていたわ。」スラスラ


此岸の魔女
性質は━━━━
一体どれくらいの刻を生きてきたのか彼女にはもうわからない。そしてこれからも氏ぬことを赦されない。彼女が[ピーーー]るのは真に思いを遂げた刻だろうか。


織莉子「結界に飲まれてるおばあちゃんかとおもったら魔女化したほむらさんだった。なんてことがありましたね。」

杏子「格好で気付けよ!!人間じゃねえだろ!!」


ほむら「織莉子が魔女化した刻は…間抜けだったわ…」クスクス

   「契約した刻に視た未来に絶望して即魔女化したらしいの」クスクス

杏子「そいつぁマヌケだな…。」クスクス

織莉子「いえ、あれは魔女化しますよ……検索してはいけない単語を片っ端から検索して、何にも抱きつかずに3D表示で凝視し続けるような物なんですよ?」


環の魔女
性質は予見
別名・ラプラスの魔
その名の通りの存在であり、全てを知っている故に最善の策をとれる。彼女を倒すには防ぎ様のない攻撃が必要になるだろう。



ほむら「電撃ガスの塊や岩石を太陽系や原子模型みたいに纏ってたわ。」

   「本体たる部分も玉みたいな感じだったかしら。」

   「時間停止を使って即刻葬ったけど、あの高速公転する使い魔をかいくぐるには時間停止が無ければダメだったと思うわ。」

62: 2012/05/23(水) 18:07:19.76
織莉子「そういえば杏子さんは武旦の魔女の姿を使ってるけど、他のパターンはありましたか?」

杏子「あんたらと違って私は前の一ヶ月と今の記憶しかないんだから、自分はおろか誰の魔女化も見てないよ。まぁ歴が長いから全然関係ない魔女の種類だけは多く見てきた自信はあるけどな。」

ほむら「…杏子はもう一つあったわ。やさぐれたまま、正義を否定したまま魔女化したパターンがあったわ。」


棗椰子の魔女
性質は誘惑
別名・楽園の魔女、奈落の魔女
彼女の楽園はとても居心地が良い。
彼女に騙されたまま氏に征くのも悪くないかもしれない。
騙されたと気付いた頃には刻既に遅し。


ほむら「長閑な草原に一本だけ木が生えてるの。それが本体。」

杏子「木が一本だけなのにどうして楽園なんだ?」

ほむら「その時は巴さんと美樹さやかが居たのだけれど、木からいきなりお菓子が落ちてきたのよ。」

織莉子「巴さんとお菓子って組み合わせの時点で良い予感はしないですね。」

ほむら「あれより惨い氏に方をしたかもしれないわ。」

   「その草原に彼女達の望む物はなんでも出てきたわ。多分出てきて居たのでしょう。」

   「彼女達は喜んでそれを受け取っていたわ。でも、私から視たらそれは…」

ほむら「おぞましい呪いの塊だったの。」

杏子「随分ベタだな。」

ほむら「美樹さやかは既に呪いで完全におかしくなっていたから放っておいたわ。でも巴さんはまだ正気を残しているから一発殴って目を覚まさせてやったのよ。」

織莉子「間違いなく地雷踏んだわね。」

ほむら「ええ、発狂したわ。おぞましい呪いが全身を這いずり回ってるんですもの。」

杏子「結局その私はどうしたんだ?」

ほむら「幻覚にハメられないよう遠くからロケットランチャーで撃破したわ。武旦の魔女と違って幻覚にさえ気を付ければなんてことなかったわ。」

織莉子「そういえば…武旦の魔女と言えば、馬が居たじゃない?あの馬は出せないかしら?」

ほむら「まだ言ってたのね、それ」

63: 2012/05/23(水) 18:24:38.80
杏子「馬?あぁ、これね。」ボフッ

ほむら「織莉子、ちゃんと馬よ。縫いぐるみや木馬だったりしないわよ。」

織莉子「!!」パァァ

   「譲って貰ってもいいかしら?」

杏子「あたしの結界から出るか、外の世界だとあたしから100mから遠ざかると消えるぞ」

織莉子「」シュン

ほむら「残念だったわね。」クスクス

織莉子「杏子さん、私の家に住みませんか?」

ほむら「そこまでして馬が欲しいの!?」

杏子「悪いな、あたしはゆまの家に居ないといけないのさ。」

ほむら「好い加減諦めなさい……。」

織莉子「……。」ポーイ

ほむら「この二階バルコニーから庭のバスケットゴールにロングシュートを唐突に決めるのは辞めなさい。」

織莉子「やり切れなさのあまり、ここからでもあのゴールにダンクシュート決められそうですよ。」

杏子「軍馬通り越してるよな?一騎当千するんじゃねえのか?」


69: 2012/05/23(水) 23:00:51.55
また数日後


杏子「おい、シャルロッテの奴、実はまだ魔女じゃなかったんだな。」

ほむら「確かに、お菓子の魔女は新しく生まれた魔女だったわね。」

杏子「病院にいきなり行き出したと思ったらあいつの身体が普通にあるのな。別の魔女が入ってたけど。」

織莉子「痛覚消してさえ居れば一日中寝てられるものね。その魔女の性質は怠惰でしょうね。」

杏子「それでその身体の方見に行ったらさ……」

━━━━
━━━━━━━━

ほむら「美樹さん…大丈夫なんですか?あんなことして……。」

さやか「ほむら、さやかちゃんの超能力をなめちゃいけないよ。恭介の手を治すことくらいは容易いんだよ?」

ほむら「だからって…指を反対側までも曲がるようにする必要なんてあったんですか?」

さやか「アインシュタインのベロ出しみたいなお茶目心だよ。」

ほむら「それは多分意味が違うと思います……。で、まだ病院に居るんですか?」

さやか「いやぁ、普通に治る人は病院の仕事減らしちゃうからノータッチだけど、
現代の医療で治らない人が居るなら治しちゃってもいいかなーって。」

ほむら「そんな軽く……」

さやか「ほむらの心臓も治してやろうかーうりうりー!」モミモミ

ほむら「ひゃあぁ?//」ビクッ

さやか「ともあれ、ここが末期小児がんの子の病室です。」キリッ

ほむら「お邪魔します…。」

━━━━━━━━
━━━━

杏子「っていうのを見てな。」

ほむら「あっちの私はほぼ確実に鋼の心臓になったわね……。」

織莉子「それで、自分の身体に帰ったのね。シャルロッテちゃんは」

杏子「ああ。あいつには家族が居るからな。ちなみにシャルロッテの身体に居た怠け者はどっか消えたよ。」

  「だから今はゆまとロベルタとシズルと虐待母と口リコンオヤジだけだな。」

  「やっぱり教会手伝うとかその辺やろうかな…」

ほむら「織莉子は歓迎するわよ。主に馬を」

杏子「ハハッ、まぁ検討させてもらうよ。…おっと、あいつが居なくなったからお菓子を買いに行かなくちゃな。」

織莉子「もう行くのかしら?」

杏子「ああ、じゃあな。また今度。」

ほむら「」

73: 2012/05/24(木) 07:36:48.69
織莉子「……あの…どなたですか?おばさま。」

ほむら「……ほむらよ。段階的な変身を試してみたの。」

織莉子「ロングスカートのメイド服を着るなんて普段は絶対しない癖に、おばさんの格好ならするのね。」

ほむら「こういうお屋敷なら似合うと思ってね。初老のメイド長みたいでいいじゃない?」

織莉子「折角だし今日は貴方がお茶を淹れて頂戴。」

ほむら「…これがいいかしら、高級烏龍茶」

織莉子「それは杏子さんが来た時にあの格好で淹れさせましょう、紅茶にして頂戴。」

ほむら「わかったわ。もうすぐ期限切れそうなアセロラジュースがあるから入れるわね。」

織莉子「お茶菓子はメープルクッキーがあるからそれをお願いするわ。」


ほむら「仮にも食事中なんだからボールを指先で回すのはやめて頂戴。あとその飛び回ってる大雷光虫みたいなのどうにかならないの?」

織莉子「生身じゃないからスマートフォンを弄るのにこの子達が無いと動かせないのよ。あのゲーム機みたいに圧力感知ならこの子達なんて用は無いわ。」

ほむら「そのスマートフォンで何を見てるのかしら?」

織莉子「Wikipediaで魔女達のモチーフを探してるのよ。武旦が何かも最近知りました。」

ほむら「私も武旦を最初は武将とかそんな意味だと思ってたわ」

織莉子「中国の特定ジャンルの女役者ね。あれと舞台装置の魔女が戦ったら役者vsセットね。」

ほむら「舞台女優の魔女は巴さんだったわね。舞台装置討伐に特化した魔女。」

織莉子「一角の魔女と似た感じだったのかしら?」

ほむら「あの魔女に正義なんて無いわ。ただ単に気に食わないから叩きのめす、それだけ。」

織莉子「魔女化したとは言えあの人らしくな…あら?知らないアドレスからメールが」

74: 2012/05/24(木) 07:57:46.98
from H.N.Elly
御茶会、お邪魔しても良いですか?


ほむら「ハコの魔女ね」

織莉子「えーっと…い、い、で…あ、また来た」

ほむら「グズグズしてるから追撃きちゃったじゃない」

織莉子「まだフリックに慣れてないのよ。というか早すぎでしょう?」

ほむら「相手は依存症よ。2chならスクリプト無しでも狙ったコンマが出せるわ。」


from H.N.Elly
断っても行くけどなwwwwww
(^ω^)おっおっおwwwwww


ほむら「こいつに出すのは味醂でいいわ。」

織莉子「醤油でいいんじゃないかしら?生身じゃないから別に命に関わらないでしょうし」

エリー「ちょっとちょっと、何飲ませようとしてくれんの!!怖いよ?」

織莉子「」ジトッ

エリー「あ、お邪魔します、はい」

ほむら「貴方服着てるのね。」

エリー「意外みたいな顔しないで?」

織莉子「飲み物はペットボトルの持参があるからいいわね?」

エリー「ネトゲハマってたけどそこまでしてないから!!」

ほむら「冗談よ、ここにアセロラジュースがあるわ。」

エリー「一杯分しか残ってないからってチコパックのまま出すのはどうかとおもうよ!?」

ほむら「一々うるさいわね……貴方はイメージ通り部屋に全裸で引きこもってネトゲで晒されてれば良かったのに、魔女化したのも煽られて発狂したとかそんなんだと思ってたわ」

エリー「怒ったよ!?怒っちゃったよ!?例の時間軸見せちゃうよ?トラウマのあまり封印したあの時間軸見せちゃうよ?」

ほむら「?」

織莉子「」

ほむら「織莉子、顔色悪いわよ?」

━━━━
━━━━━━━━

76: 2012/05/24(木) 08:30:57.92
ある時間軸

織莉子「私の使命は……暁美ほむらさんの手助けをすること。」

   「この日にお菓子の魔女の結界で縛られてるところを助けて……完璧ね!」


数日後

織莉子「キリカの契約も阻止できたし、順調ですね。誤算と云えば未契約なのにキリカが私にべったりなことくらいかしら」

キリカ「」ギュム


━━━━

マミ「信用すると思って?」シュルシュル

ほむら「今度の魔女は訳が違…」

マミ「帰りに解放してあげるわ」

まどか「ごめんね、ほむらちゃん…」

ほむら「くっ……」


━━━━

織莉子「さぁ、かっこよく登場しましょう。」

   「この青龍刀があればリボンくらいは斬れるわね。」

キリカ「…なんで…持ってるの?」


織莉子「私が作るのより美味しそうなお菓子ね…」

キリカ「織莉子のお菓子も美味しいよ。ジャム付けると美味しい」

織莉子「それはジャムの味であってお菓子の味じゃっ…キャッ」ズコッ

   「痛いわ……こんなところに何が……」

キリカ「織莉子…それもしかして……」

織莉子「ッ!??」

77: 2012/05/24(木) 09:05:01.06
其処には見滝原中学の制服を着た黒髪の少女が無残にも喰い殺された姿で横たわっていた


織莉子「キリカ…ッ!私のソウルジェムに時間遅延を目一杯かけてッ!」

キリカ「? 織莉子が何を言ってるのかわからないよ……。」

織莉子「…そうだったわね。ここから逃げてじゃあ今から云う内容で契約しなさい。」

キリカ「う、うん…」

織莉子「━━━━。」


織莉子「行ったようね……。もう少し早ければどうにかなっていたのかもしれないけど…」ピシッ

   「次の私は上手くやってくれるかしら…?」パキパキ

━━━━パリン


古塔の魔女
性質は嘆き

神鳴りを纏いし白き龍
彼女の吐息を浴びれば
人の命など刹那の物であろう。

78: 2012/05/24(木) 12:37:59.72
━━━━

マミ「ティロ・フィナーレ!」ドォォ

シャル「」ゴパァ ニュルルル

さやか「マミさん!」


お菓子の魔女が巴マミにかぶりつこうとした瞬間、一条の雷が走りお菓子の魔女は怯んだ。

白龍「……」フシュウウゥ

お菓子の魔女は敵性と判断したのか、白龍に喰いかかるが━━━━


風化した。


巴マミは状況が理解できなかった。
だが、巨大な龍が見覚えのある黒髪の少女の遺体を背負って居ることと、その龍も同じく魔女であることだけはわかった。


さやか「なんで転校生が……」

まどか「ほむらちゃん……あんなに必氏になってたのは……」

さやか「…転校生が何か言ってたの?」

まどか「『今度の魔女は訳が違う』って…マミさんはほむらちゃんを信じられないってリボンで縛っちゃって……」グスン


お菓子の魔女の消失により、彼女の結界も同じく消失した。
今度は古塔の結界が構成された。

━━━━━━━━
━━━━

織莉子「……ここで辞めるんですか?」

エリー「続きはウェブで☆」

   「というか展開読めるでしょ?マミちゃん達みんな風化して、キリカちゃんが契約して無抵抗の白龍を泣きながら倒すっていう」

ほむら「重い展開を短くまとめないで頂戴……」

エリー「わたしが弄る分の電力がなくなるから仕方なかったのよ」

織莉子「中毒め」ドムドム

ほむら「……織莉子がイライラしてまた庭のゴールにシュート決めようとしてるわ」

80: 2012/05/24(木) 14:55:11.62
エリー「そろそろお茶菓子を貰いたいんだけど」

ほむら「まだこの間のあまりがあるわよね?インドのお菓子の」

織莉子「ええ、マンゴーのピクルス味のキャンディとシロップ漬けのドーナツが」

エリー「前者は絶対食べない、絶対!」

織莉子「残念、グラブジャムは風化してしまったわ」

エリー「さっきの根に持ってるの!?」

ほむら「ほら、早く食べないと本物のマンゴーのピクルス持ってくるわよ。キルスティン」

エリー「やめて!っていうか本名で呼ばないで」

ほむら「ネットアイドル エリー(笑)」

エリー「おいババァおい」

   「初めてタイツ履いた時に即伝線させて半泣きになってちょっと扇情的な絵柄になってたあれ映しちゃうぞ」

織莉子「なにそれ可愛らしい」

ほむら「……//」

   「痛み分けと云うコトにしましょう」キリッ

織莉子(あ、食べるのは確定なのね)

81: 2012/05/24(木) 15:21:26.01
エリー「酸っぱいというか…スパイシーというか……」

ほむら「あなたのペットボトルを間違って飲んだあなたの親の苦しみはこんなもんじゃないわ」

エリー「ボトラーじゃねえよ!!」

   「マシな物出してよー…」

ほむら「あれがあったわね…」

織莉子「アレを食べるの?私は遠慮しておきます」

ほむら「このチーズをあげるわ、ペコリーノ系」

   「シャルロッテには内緒よ」

エリー「わぁいチーズ、エリーチーズ大好き」

織莉子「赤ワインでも持ってきますね」

ほむら「ちょっと私もチーズ食べたくなったから自分の分を持ってくるわ」





エリー「ギャ錏痾蛙遭嗟有合或吾会在唖逢娃婀堊ァァ!!!」


織莉子「カース・マルツなんてなんでうちにあるのかしら」

ほむら「巴さんにこのルートを教えたら喜びそうね」

エリー「一目見ただけで…氏ぬかと思ったよ…?」フラフラ

織莉子「エリーは氏にながら後悔した…このチーズを食べておけば良かった…むしろウジ虫の部分だけでも食べておけば良かったと……」

エリー「復活(リボーン)!!!氏ぬ気でウジ虫を食べるッ!!」ゴゴゴ

ほむら「お茶の席で服を脱がないで頂戴。ただでさえ体育会臭い格好してるのが居るのに」

織莉子「その外見で言っても年頃の子供に悩む親にしか見えませんよ?」

エリー「目がァァァッ!!ウジ虫の体液で目がァァァ!!!」

ほむら「騒がしいわねこいつ」

織莉子「何かの反動かしら」

ほむら「本当の彼女はきっと契約前のキリカより暗いのよ。この前髪が物語ってるわ」

織莉子「前髪がこんなにあるのにウジ虫汁が目にかかるのね」

82: 2012/05/24(木) 15:35:48.72
ほむら「ちょっとイジメすぎたかしら……」

織莉子「お詫びに何かプレゼントしましょうか」

エリー「んん、何かくれるの?」

織莉子「さっきので全裸になったから服をあげましょう」

ほむら「織莉子の入らなくなったローレグ白パンと私の黒タイツをあげるわ。あとはこの24時間テレビのTシャツをノースリーブに改造した物を。」

エリー「それ着て帰れと??」

織莉子「そうよ、あとは…これがいいんじゃない?」

ほむら「…いいわね。このアメリカのゲータレードをダンボール一個分あげるわ。」

エリー「いろとりどりね!」

ほむら「そぉうさ!しかも、こいつどんな秘密があると思う?」

エリー「…食物繊維たっぷり?」

織莉子「いくらなんでもそれはありませんよ……」

ほむら「なんと、口が大きいからボトラーの皆様にも使いやすい!」

おりほむ「HAHAHA!!!」

エリー「もう嫌だァァァッ!!!!」

84: 2012/05/24(木) 16:44:48.01
数日後

ほむら「織莉々木君、今日は胸パッドなどを最大活用してヶ原さんっぽくしてみたの」

織莉子「無理矢理それっぽく呼ばないで頂戴。キリカ辺りがそれっぽいからそっちでやって頂戴。」

ほむら「ほむほむしてもいいのよ」

織莉子「貴方が虚しくなるから辞めておきます」

ほむら「じゃあほむほむさせて頂戴」

織莉子「空気の抜けかけたバスケットボールが其処に二つあるわ」

ほむら「……。」グスッ

織莉子「泣いてもダメですよ」

ほむら「…じゃあその鬣をほむほむさせて頂戴」

織莉子「馬の後ろに立つと蹴り殺されるそうですよ?」

ほむら「」

   「というかその格好何よ、そのパーカー」

織莉子「これは…魔女の姿に近付けたのよ。白龍の毛皮みたいなものです」

ほむら「靴もなんか龍っぽくなってるわね」

   「それはそうとフードの後ろに穴開けてポニーテールを出すのは何がしたいのかしら?」

織莉子「いえ、このパーカーと髪は一体です。」

ほむら「!?」

86: 2012/05/24(木) 17:09:03.80
━━━━ゴーン


ほむら「何かしら、この音は」

織莉子「来客用のチャイムね。ちゃんと鳴らしてくれる真面目な人ね。」

ほむら「薔薇園、委員長、影の誰か辺りかしら?」

織莉子『上がってください、二階バルコニーに居ますよ。』

ほむら「マトモな人がお茶会にくるのは嬉しいわ。」

織莉子「今日はアッサムのストレートにしておいたわ。」

ほむら「無難ね。懸命だと思うわ」


マミ「お邪魔します、甘いお菓子の匂いに誘われちゃって…」テヘヘ

  「見滝原中学三年の巴マミです」

ほむら「」

織莉子「」

88: 2012/05/24(木) 18:44:27.02
マミ「なんかよくここでお茶会をやってるって小耳に挟んで…」

ほむら(杏子ァァァァッ!!!)

織莉子「どうぞ、おかけになって。私は美国織莉子と申します。」

ほむら「暁美ひたぎです」

織莉子「」

マミ「あら、暁美さんの親戚だったの、道理で似てるのね。」

ほむら「ほむらと知り合いなのかしら?」

マミ「彼女は漫研の後輩なの、暁美さんの描く男の子はかっこいいのよ。 」

織莉子「……私達も絵は好きよ。」スラスラ

   「たまに描いたりするわ。こんなのや」

マミ「あら、BLEACHの月島さんね。私が部長になれたのも彼のおかげよ」ニコッ

ほむら(これはあっちの私と口裏合わせしろってことかしら…)

織莉子「こういうのとか…」スラスラ

ほむら(時計を見てる執事…時計の魔法でどうにかしろっていってるのかしら…)

マミ「なんか少しリアル調なのね」

89: 2012/05/24(木) 18:59:36.44
織莉子「そうですね、美術の先生の影響でエグめの絵を描くわ」スラスラ

ほむら(妖精さん馬で踏みやがったァァァァッ!!!露骨すぎるでしょォォォ!!)

マミ「あら、可愛らしい妖精が可哀想なことに……」グスン

ほむら「織莉子…悪趣味よ…。」

織莉子「あら、まだあったのに」パラパラ

ほむら(チラッとしか見えなかったせど妖精さんダンクシュートしたァァァッ!!??)


マミ「暁美さんはどんな絵を?」

ほむら「…あの子とそんなに変わらないわ。」スラスラ

ほむら「これとか」パラ

マミ「あら、親戚だけあって画風も似てるのね。」

ほむら(本人です)

織莉子(男だけど、この衣装といい、エモノといい完全にマミさんじゃない……)

ほむら「これのモデルは貴方よ。」

マミ「あら、こんなかっこよく描いてもらっちゃっていいのかしら。」

織莉子「これに合うマスコットキャラクターを考えたわ」

ほむら「絶対に描かせない、そんなの私が赦さない」

マミ「?」

90: 2012/05/24(木) 19:28:02.91
ほむら「私が描けるのは線の細い男だけじゃないのよ」スラスラ

織莉子(あ、これ私だ、絶対、私だ。)

マミ「あら、タフガイね。でも、モデルは美国さんね」

織莉子「」イラッ

   「私もマミさんをモデルにして描いてみたわ」

ほむら(キャンデロロォォォッ!!!美国呼びされたからって怒りすぎでしょォォォッ!!!)

マミ「なんか悍ましさを感じるけど、これが貴方の芸風だものね、でもティーカップの中に入ってるのは可愛らしいわね」ニッ

ほむら「マミさんはどんな絵を描くのかしら?」

   (当たり前だけど見たことないわね)

マミ「ちょっと意外かもしれないけどね…」モジモジ

  「ヒーローを描くのが好きなの」

91: 2012/05/24(木) 19:52:25.29
マミ「だから、さっきの暁美さんの描いてくれた絵は凄い嬉しいわ」

  「自分を描くのはちょっと恥ずかしいからね」

織莉子(騎兵になった自分を描いてたなんて言えない)

マミ「こういう普通のヒーローも描くわよ?」

ほむら「仮面ライダーね、朝弱いからみられないのよね」

マミ「でも、バッタ以外にも強い蟲っているじゃない?アリのヒーローも描いてみたのよ」

織莉子「デイヴス艦長ですね。テラフォーマーズの」

ほむら(弾丸アリ……この人本当は憶えてるんじゃ……)

マミ「あら、通じるのね。 やっぱり白人の筋肉質の人がヒーローって感じがするのよ、艦長は少しヒーローとはズレるけどね」

  「でも、女の子のヒーローにも惹かれ始めてね」

ほむら「!?」

マミ「あ、でも魔法少女とかそんなフリフリじゃなくて、本格的なヒーロースーツのね」

ほむら(本当は憶えてるでしょ、其れで以て態とやってるでしょ……)

マミ「それで、これは暁美さんの友達をモデルにさせてもらったのだけどね」

92: 2012/05/24(木) 20:12:40.64
織莉子「あら、モデルは蜂かしら」

ほむら(志筑さんはまた腹パンでもしたのかしら……)

マミ「このモデルの子は習い事でコンバット系格闘技をやってるらしくて、それでね。」

ほむら「エメラルドゴキブリバチかと思ったらオオスズメバチでもあるのね」

織莉子「もはや昆虫趣味じゃないのかしら?」

マミ「普通のヒーローも描くわよ!これは暁美さんとその友達の鹿目さんをモデルにしたヒーロータッグよ」

ほむら「エモノは弓とボウガンね……。」

織莉子(この人絶対に憶えてますよね?!)

ほむら「でもなんでほむらをヒーローに?」

マミ「暁美さんは本物のヒーローなのよ!普段は鹿目さんにくっついてばっかりだけど、この前不良に絡まれた時に…」

織莉子(嫌な予感しかしませんね……)

マミ「人が変わったように蹴りで闘い始めたのよ。終わったあとに胸を抑えて『少し寿命使っちゃいました。』とか言ってたけど」

ほむら(鉄の心臓どころじゃなかったァァァッ!!!)

93: 2012/05/24(木) 20:31:44.16
織莉子「そろそろアップルパイが出来るわ」

ほむら「冷凍のパイはボソボソしてて食べられたものじゃないわ。まぁ貴方が冷凍のパイなんて使うとも思えないけど。」

織莉子「食感の好みの問題で、パイじゃなくてホットケーキミックスで作ったクレープの土台に、今出来た煮林檎を入れるのよ」

マミ「それもうアップルパイの原型ないんじゃないかしら…?」

ほむら「織莉子の天邪鬼には慣れてきたわ」

織莉子「上には何をかけようかしら?」

マミ「何があるかしら?」

織莉子「粉末出涸らし茶葉、冬虫夏草、唐辛子があるわ」

マミ「」

ほむら「シナモンでお願いするわ」

98: 2012/05/25(金) 06:59:19.23
学校

まどか「さやかちゃんのせいで改造人間が増えてく…」

   「上條くんは関節があり得ない方向に曲がるし、ほむらちゃんはギアセカンドみたいなの使うし…」

   「仁美ちゃんは片手でグランドピアノ持ち上げちゃうし、呉先輩なんて天井や壁を歩くし…」

マミ「私達が魔改造を受けるのも時間の問題ね……」


ほむら「えっ?時計の妖精さんなんて居なくてあり得たかもしれない世界の私?」

   「マミさんには親戚ってことになってる?わけがわかりませんよぉ…」

99: 2012/05/25(金) 07:17:18.89
さやか「仁美の筋繊維を高密度かつ強靭な物にして体格をそのままにめちゃくちゃ力持ちにしたけど、まだ物足りないな…」

   「捕獲用、逃走用に作ったこのゴキブリスーツを応用して、外付け筋肉でもやってみようかな……」

   「ヒーロースーツみたいに作れば、マミさん喜ぶかな?仁美が成功したらマミさんにもやってみよう…」

中沢「美樹ィ!理科の先生が硫酸目にかけて失明したぞッ!」

さやか「出番ですかなぁ~?」ニタァ



マミ「先生の片目が複眼になってる……グロテスクね……」

キリカ「マミ、天井や壁を歩く時にパンツが見えるって言うからね」

   「スカートに針金を入れたんだ。これが優れものでね、パンツが見えないように自動で硬度を調節してくれるんだ」

マミ「そもそも日常生活で壁や天井を歩く必要は感じられないと思うんだけどな…」

キリカ「非日常は自分で作る物だよ!さやかに壊される前に自分で壊すまでだよ!」

マミ「美樹さんに壊されるのは嫌だけど、私は日常を生きたいわ……」

100: 2012/05/25(金) 07:48:19.32
キリカ「それより、マミ聞いてくれよ。」

   「最近、妙に白のローレグパンツを穿かなきゃいけない気がしてくるんだ」

   「折角買ってきたOバックを穿く気が起きないんだ」

マミ「なんてもの買ってるのよ。それはただの理性との葛藤よ」

キリカ「それで、このパンツに刺繍を入れたくなってね」

   「まどかに頼んで入れてもらったんだ」

マミ「後輩に何させてるの!?」

キリカ「ジャック・オ・ランタンをいれてもらおうと思ったんだけどね」

マミ「あの子ね。ハロウィンの時にはよく作って幼稚園に持っていくわね。」

キリカ「ローレグだから布地が足りなくて胴体しか入らなかったんだ」

マミ「」


まどか「仁美ちゃんがヒーロースーツ着てる……」

さやか「まどかには何しようか未だに迷うんだよねぇ……四足歩行でめちゃくちゃ速く走れるようにしようか」

まどか「やめてよ!」ダッ

さやか「逃がさないよまどかー、ゴキブリタイツの瞬発力を舐めないで欲しいなぁ」ガヒッ


マミ「鹿目さんがやられたようね……」

キリカ「マミも一回やられちゃえば楽になるよ。きっと多分」

101: 2012/05/25(金) 08:02:05.07
さやか「みんながあんまりにも文句云うからコンピュータを改造してシミュレータを作ってみた」

   「メモリが足りないなー……スパコン借りてみたいな…」

   「仁美の今の力で物を殴ったらどうなるのかな……一トンの岩にするか」

さやか「おー、砕いた砕いた、じゃあ次は……」

恭介「お、ゲームかい?数字をいれるところがあるね、こういうのみると凄く大きい値にしてみたくなるよね」9オシッパー

さやか「ちょ、辞めて恭介、岩の質量が大変なことに、ホント辞めて、あ、万有引力で全宇宙が岩に吸い込まれる!やめてやめて!」

さやか「……半重力を持つ呉先輩だけが宇宙に残った……」

102: 2012/05/25(金) 08:41:51.45
さやか「ほむらってさ」

ほむら「なんですか、美樹さん」

さやか「燃え上がれーって感じの名前だよね。この間小ヤンキー相手にした時にかなり燃え上がってたけど」

ほむら「あれは助かりました。美樹さんのおかげでマミさんを守れました」ニコッ

さやか「でも、どうせなら燃え上がりたいよね」

ほむら「!?」


さやか「ただ、外見はそのままにしたいからね…ヘッピリ虫みたいに化学反応でもイイけど…」

   「折角だから私の最近開発した熱力学の法則に縛られない新しいエネルギーを使おうかなー?」

103: 2012/05/25(金) 09:01:16.98
さやか「萌えと燃えをかけたんだけどさ」

ほむら「そんなダジャレみたいなのでエネルギーがとれるんですか?」

さやか「さやかちゃんに不可能は無い。恭介の脳の一部を壊して隷属させることもできなくはない」

ほむら「」

さやか「というわけで!ほむらの描いた絵で萌えエネルギーを集めて燃えに変えるのだ!」



中沢「掲示板に男体化した早乙女先生と俺のBLが貼り出されてる……」

仁美「筋肉質な私が戦火の中まどかさんをお姫様抱っこしてる絵が…キマシ」



さやか「さぁエネルギーは集まった!力を解き放つのだッ!!!」

ほむら「ん燃えろッ!」ボゥ

さやか「」コンガリ

110: 2012/05/27(日) 23:26:09.33
杏子「お前が剪定ハサミでバラの手入れしてるなんて意外だな……手刀でやると思ってたんだけどな…ハハッ」

織莉子「少なくとも『私』はちゃんと鋏を使いますよ?彼女はどうだか知りませんが」

杏子「彼女?誰のことだ?お前以外にこの庭を手入れするやつなんているのか?」

  「ほむらは庭の手入れなんかするのか?」

織莉子「あの子はこんなことしないわよ。」

   「第一、私はあの予言者もどきとは別人よ」

杏子「えっ」

111: 2012/05/28(月) 12:23:17.50
織莉子?「いただきましたの。身体も薔薇園も。」

杏子「はーん、とうとう明け渡したわけなんだな。あいつも」

ほむら「中身は薔薇園の魔女よ。銀の魔女は結局却下されてしまったわ」

ゲルト「ギーゼラさんと私で迷ったんですか……?何を考えてたのですか?」

ほむら「大柄な女がバイク乗り回してるのも中々いいじゃない」

杏子「絶対グレるな。というか既にグレてたか」



ほむら「織莉子、そういえば貴方、ループ中は最悪の魔女が云々とか散々ほざいてたけど実際に見たことはあるの?」

織莉子「救済の魔女のことですね。見たことはありますけど、すぐに意識が薄れてそこで記憶が終わるんですよね。」

杏子「それ、氏んだんじゃねえのか?」

ほむら「そうよ、氏んだのよ。アレの影響下で生き残れるのは美樹さやかただ一人。それ以外の生命は例外無く吸い上げられる」

   「それで、織莉子」

   「どうして救済の魔女なんて言い方をしたのかしら?貴方ならそっちじゃない呼び方をしたはず?」

113: 2012/05/28(月) 12:35:03.96
杏子「他にパターンがあったみたいな言い方だな」

ほむら「……私が見捨てた時間軸のまどかね」

織莉子「あの時間軸はイレギュラーだったから仕方ないですよ…私だったら迷わず見捨てますし、私の魔の手からも護りませんね」


━━━━━━━━

さやか「私の願いは……親友二人の目下の悩みが解決すること!」

QB「まどかの契約を早くしたいからちょっと困るけどいいだろう、君の願いはエントロピーを凌駕した」

さやか「まどかのことも放っておけないのよ。さやかちゃんあったまいー!さぁこれからはマミさんの代わりに街を護りまくっちゃいますぞー!」


恭介「腕……こいつ、動くぞッ!?」


まどか「……ティヒヒwwwwww」

114: 2012/05/28(月) 12:55:08.08
さやか「おはよう!まどか!」

まどか「ティヒヒwwwwwwおはようさやかちゃんwwwwww相変わらず美味しそうな身体してるねwwwwwwwwwwww」

さやか「? まどかも言うようになったなー、さすが私の嫁だーウリウリ」

まどか「ティヒヒwwwwwwさやかちゃんそんなことしてるとほむらちゃんや仁美ちゃんに上条くん取られちゃうよwwwwwwウェヒヒwwwwwwwwwwww」

さやか「!?」

まどか「治った手に胸握らせてやればイチコロだよウェヒヒwwwwwwさやかちゃんならお尻でもいいかもねティヒヒwwwwwwwwwwww」

さやか「」


ほむら「美樹さやかが変な契約したせいでまどカスになってる……」


織莉子「躊躇無く殺せる気がするけど、キリカが止めるから今はやめておきましょう」


杏子「イレギュラーとルーキーが現れたらしいけど気の毒だから放っておくか」

115: 2012/05/28(月) 13:41:23.09
まどか「さやかちゃん魔法少女になったんだよね?」

さやか「そうだよ!マミさんの代わりにこの街を護るのだ!」

まどか「マミさんみたいにアホな氏に方しないでね」

さやか「!?まどかアンタ!」


ほむら「もうやだこのまどか」

織莉子「こいつもう契約しても絶対魔女化しないですね」

キリカ「不登校を加速しろ」


ほむら「とりあえず杏子に対ワルプルギスについて話に行ったら憐れみの目で見られながら流された……」

まどか「私が契約して話を聞いてもらえるようにしてあげようか?ウェヒwwwwwwウェヒwwwwww」

ほむら「ツッコミどころが多すぎる。このまどかは魔女より酷いわ。この時間軸はベントしましょう」

116: 2012/05/28(月) 14:02:02.96
まどか「大体QBって契約いつも迫ってくるけど何が目的なの?マミさんみたいに犬氏にするのを面白がって見てるの?wwwwwwwwwwww」

QB「いつもは無駄だから省いてるほど長い話なんだけどね」

まどか「青汁のコマーシャルフルで見るのが日常だからそれくらいいいから早く話してよ淫獣」

QB「淫獣って…━━━━」

━━━━
━━━━━━━━
━━━━

まどか「宇宙がヤバいってことなのねティヒヒwwwwww」

   「でもほむらちゃんに止められてるから契約はしないねwwwwww」

QB「残念だ。でもいつでも待ってるからね」

まどか「なんていうかさ、QBって人を散々踏み躙ってもその快感を知らないなんて」

QB「感情なんか欲しく無いって君を見てて少し思ったよ。これが感情なのかな。氏にたくなって来た」

117: 2012/05/28(月) 14:33:59.14
杏子「あんなバケモン勝てるか!逃げていいよな!?ほむら!」

ほむら「そうね、逃げましょう。」

さやか「流石にむりだわこれ」

まどか「その必要は無いよ!契約するよ!私の願いは…」

   「QBが氏に際に苦痛と恐怖を与えること!」

QB「えっ、あっエントロピー凌駕した」

杏子「タイの地下闘技場で稼ごうかな」

ほむら「私の戦場はここじゃない」カチャリ

まどか「なんか雨みたいに矢が降り注げー」シュパー

キリカ「うっわ舞台装置を一発で葬った」

織莉子「あ、力を使い果たしたら魔女化するのを忘れてたわ」

QB「これでノルマ達成だ!」

まどか「やっぱりQBで可哀想」

━━━━パリン

織莉子「あれ、私達襲われませんね」

魔女「ウェヒヒヒヒヒヒヒヒヒwwwwwwwwwwww」ゴォォ

さやか「なんか空に飛んでったよ」

QB「ギャ錏痾蛙遭嗟有合或吾会在唖逢娃婀堊ッ!!!」パタリ


QB「怖い…杏子…怖いよ…」

杏子「ん、なんだよQB」

QB「ぎゅぎゅっぷぃイイイイイッ!!!」パタリ


キリカ「もしやこの魔女は…」

━━━━
まどか「QB可哀想」
━━━━

織莉子「インキュベーターだけを救済する魔女ッ!?」

さやか「まどかの願いと併せると全宇宙のQBを苦痛と恐怖と氏にいたらしめるッ!?」


掌握の魔女
性質は憐憫
彼女が生前可哀想に思ったインキュベーターだけを救済する魔女
救済を終えると巨大なグリーフシードになる。これは穢れを吸い込み続けるので魔法少女の聖地となる


━━━━━━━━

織莉子「……」

ほむら「……」

杏子「……」

118: 2012/05/28(月) 19:34:46.84
ほむら「きょ、杏子、そのチャイナドレス似合ってるわよ!」

杏子「あ、ああ!何事も中間くらいが良いんだよな!」

織莉子「ほむらさんもかずみさんに似た衣装ですし、あれくらい露出度をあげてみてはど、どうでしょう?」

ほむら「やめて頂戴、あんな格好できるのは見滝原と風見野じゃさやかくらいしか居ないわ」


杏子「そういえばほむらは親が生きてるんだよな」

ほむら「生きているわ。私の治療の為に必氏に働いてくれていたわ。」

   「でもその恩に報いることは私には出来ない。完全に人間では無くなったもの。あっちの私ならできるかもしれないけどね」

杏子「まどかの親にでも頼んで宝くじを買ったらどうだ?ワルプルギスがくるはずだった日までにもまだチャンスはあるぞ」

織莉子「生きている内に親孝行しておいたほうが良いわよ。その方法はともかく」




知久「その番号で当たるのかい…?」

ほむら「親戚がそう言ってました。本当に当たればラッキー程度に考えてますが……」

知久「取らぬ狸の皮算用だけど、一割も貰っちゃって良いのかい?親の為に買うのに」

ほむら「良いんです。私だけじゃ買えないで0円ですし。おじさんに使ってもらうとなると回り回って私達に帰って来ますから」ニコ

知久「ははは、僕が何に使うかお見通しなんだね。」

119: 2012/05/28(月) 20:28:35.56
ほむら「無事に当選したらしいし、少しは楽させられたかしら」

   「本当はもっとマトモな親孝行したかったけど…ね」

杏子「そんな辛気臭えツラすんなって。あいつらもパーティみたいだし、あたしらも盛り上がろうぜ」

織莉子「今夜はいろいろ呼んできましたよ」


ロベルタ「お嬢ちゃん、そういう汚いの飲むのは一人でいる時にしな?な?」

エリー「このボトルは白ワインだよ!?」

ズライカ「周期的に赤ワインかもしれない…」

エリー「きたねえ!いろいろきたねえ!」

シズル「スパークリングワインかもね!!」

エリー「何が起きてるの!?ねえ!それは」

ギーゼラ「百歩譲ってワインだとしてもお前未成年だろ」

シズル「お前が云うな飲酒運転」

ギーゼラ「んだとコラ」

エリー「いや、盛り上がってるとこ悪いけど、私一応二浪で学部生……」

ほむら「えっ」

120: 2012/05/28(月) 21:06:19.36
ギーゼラ「な…肉体の生前に限れば年上…」

ズライカ「おや、お嬢様生活に嫌気がさして逃げ出した中卒でツッパリを五年以上続けたギーゼラさんは焦ってるのかな…?」

杏子「いや、絶対違うだろ。ありえないだろこいつがお嬢様とか。もうお嬢様キャラは飽和してるし」


ほむら「……そういえばワインと言えばチーズね」ニヤッ

エリー「」ビクッ

織莉子「スモークゴーダとゴルゴンゾーラとレッドチェダーを用意しましたよ」

シズル「エリーは粉チーズでいいよ」

ロベルタ「食欲失せるからやめてくれ」

ほむら「?」

エリー「君は知らないほうが良い!」


ロベルタ「ガキどもーイカスミパスタ出来たぞ」

杏子「すげぇ!バジルチーズソースかけても真っ黒に戻る!」

ギーゼラ「いや、普通に食えよ」

シズル「すごい!抹茶を入れても黒!」

ほむら「せめて洋食にして頂戴」

織莉子「あなた絶対に完食してくださいね?」

エリー「すごい!織莉子の口がミラアンセスからミラボレアスに!」

121: 2012/05/28(月) 21:20:52.43
翌日


エリー「あいつらは帰ったよ」

ほむら「いや、なんであなたは残ってるの」

エリー「2ch全鯖規制食らったし、VIPサービスはサーバー料金の問題で落ちてるし」

織莉子「やっぱり中毒ですよね?」

エリー「もう否定は出来ない……パソコン壊しちゃったし、買い換えなきゃ」

杏子「買いに行く服が無いだろ」

エリー「ネットショッ…じゃなくて入学式の時のスーツがある!服はある!可愛い口リータもあるし!」

ほむら「次はどんなパソコンにするつもり?MacBook Airでも買ったらどうかしら?」

織莉子「それでスターバックスに居座るのね。トレードマークの人形の目が溶けそうね」

ほむら「林檎の魔女、性質は傲慢ね」

エリー「もうわたしのライフはゼロよ!」

122: 2012/05/28(月) 21:36:58.79
ほむら「まぁそろそろ朝御飯にしましょうか」

   「玉子は玉子焼きと目玉焼きどっちがいいかしら」

織莉子「茹で卵、ハードボイルド」

エリー「カスタードクリーム」

杏子「玉子かけご飯」

ほむら「玉子は不慮の事故でなくなったわ」ビキビキ


織莉子「トーストには何を塗ろうかしら」

杏子「エリー、納豆はダメだぞ?」

エリー「納豆はいくらなんでもないよ?というか洋食の朝御飯に玉子かけご飯頼んだ人のセリフ?」

ほむら「カスタードクリームは割りと真面目だったのね。残念ながら作る時間なんて無いわ」

エリー「あ、そのジャム取って」

織莉子「これはブイヨンよ?」

エリー「そんな紛らわしい物置くなよ!」

杏子「紅茶に入れるところだった……」

ほむら「キリカだったら危ないことになってたわね」

123: 2012/05/28(月) 21:45:16.87
ほむら「織莉子、その蜂蜜取って頂戴」

織莉子「これはメープルシロップよ」

杏子「こっちのハチミツにもメープルの葉のマークがあるぞ」

エリー「それカナダの国旗」

杏子「」

  「織莉子、そのローヤルゼリー取ってくれ」

織莉子「マリオストーリーじゃないんですよ?仮にそうだとしてもそんな貴重な物寝起きに食べさせませんよ?」

エリー「そうだそうだー、いろんなところ駆け巡ってキノコミルフィーユとかキャシーデラックスを一生懸命作りなさい!」

ほむら「イモの為に何回も寝るのは間抜け極まりなかったわね。緊急キノコも栗を使うから下水道にはお世話になったわ」

杏子「結局それなんなんだよ」

織莉子「ただの蜂蜜に美樹さやか特性怪しい薬品を入れた物よ」

杏子「絶対パス」

124: 2012/05/28(月) 22:01:23.66
エリー「そういえば今日はワルプルさんが来るはずだった日だね」

杏子「やっぱりなんか来るのかね」

織莉子「文字通り魔女がいっぱい現れるんじゃないんですか?」

ほむら「それはそれで迷惑ね……」



キリカ「そろそろ天井歩きにも飽きてきたな……木間市タワーの側面を走って登ってみようかな」

   「なっ……頭だけ床につけて、普通に歩いてるような感じで逆立ち歩きをしてるッ!!!」

マミ「流石にアレには勝てないわね」

キリカ「あれは流石にどうなってるんだかわけがわからないな」

???「キャハッ」


さやか「仁美今日はカポエラだっけ?」

仁美「カポエラなんてやってませんわ。今日は日本舞踊とフラメンコとフラダンスですの」

まどか「踊りまくりだね」

仁美「その後は夕食のダンスパーティですわ」

ほむら「明日体育はダンスでしたよね…」

さやか「…ッアー!?あんなところにカポエラしてる人が~ッ!?」

仁美「」

125: 2012/05/28(月) 22:46:42.35
ほむら「舞台装置のことだから現れようもんなら何かしらの爪痕を遺して行くにちがいないわ」

エリー「仮にワルプルさんがデカいままだったら存在自体やっぱり何らかの被害起こすよね。ウルトラマンが出て来るようなもんだし」

織莉子「キトリーさんが何とかしてくれてる……はず」



ほむら「家の前にカポエラしながら高笑いしてる紺色の女がいるんだけど」

杏子「」

織莉子「狙撃待ちでしょうか?」

ほむら「任せなさい」ガチャコン

エリー「やめろァ!」



マミ「カタカナ語は母音を含むからなんかかっこ悪くなるのよ。Nachtもナハトと書くとなんかかっこ悪いでしょう?」

さやか「マミさんのボインに含まれたい」

まどか「さやかちゃん意味がわからないよ、文系方面はてんでダメだね」

キリカ「それはわかるけど、やっぱり必殺技とかの名前は漢字の方がかっこいいよマミ」

   「ティロフィナーレより巴流射撃術・終の型の方がイイって」

マミ「そんなことないわよ、例えばこの間の児童虐待の家に居た赤い髪の子は差し詰めロッソファンタズマね」

キリカ「紅現幻覚(くれないげんげんかく)の方がいいよ!」

ほむら(「オラァ!」とか派だなんて言えない……)

126: 2012/05/28(月) 23:09:37.71
ほむら「何か用かしら舞台装置。飲み物ならエリーの白ワインの残りがあるわよ」

エリー「ちょ、誤解をまね…かないね、ごめんなさい」

ワルプ「…キトリーにバラバラにされて中核の私だけ」

杏子「残念ながらそれはバラバラにされて剥がされた奴らの望みだな」

織莉子「おもったより仕事してたのねあの着ぐるみ」

ワルプ「とりあえずお茶を頂きたい、なんかストレートティー」

杏子「ボトルならまだしもカップの物を飲むなら逆立ちやめろよ、重力がてめえに従うなんてありえないからな」


ほむら「今晩は嵐が発生するみたいだけど貴方のせいかしら」

ワルプ「違う。改変でただの自然現象と化した。規模は普通の台風レベルだけど」

杏子「自殺がなくならないのと一緒だな。まぁ仕方ないっちゃ仕方ない」

ワルプ「単に私は見守りにきた。助けられる命は助けたい。川の様子を見守るのは任せて欲しい」

織莉子「それ氏ぬじゃない」

127: 2012/05/28(月) 23:40:06.01
ほむら「本当に河原に行ってしまったわ……」

エリー「正直話しにくかったから行ってくれて助かったかもしれない」

織莉子「嵐は流石に面倒だから部屋にこもりましょうか」

エリー「晩御飯は無くてもいいよ。健康の為なら晩御飯抜く人もいるし」

杏子「球体関節なくなってかアバラういてきてるぞ」

129: 2012/05/29(火) 07:04:38.78
ほむら「……私ですらもうアバラは浮いてないわよ」

杏子「マミみたいに巨乳で、腹筋に縦筋とか羨ましいよな」

織莉子「」クィクィ

ほむら「」イライラ

エリー「…どーせ二浪してまで入った大学の新歓で輪姦されそうになったけど脱がされた時点で萎えられたのが原因で魔女化したクチですよ」

杏子「重ッ!?」

エリー『嘘だけど』ニタァ

織莉子「あー、溜息がー」フゥーッ

エリー「風化はやめて!シャレにならんって!!」

130: 2012/05/29(火) 07:17:57.39
ほむら「嵐が面倒だから結界に閉じこもることにしたけど」

杏子「草原や塔は嫌だしなぁ」

エリー「擬似宇宙や電脳空間は酔いそうだし…」

織莉子「ほむらさんの森の奥の一軒家なんてどうでしょう?」

ほむら「……」

杏子「そういや、あの家の中は見たこと無いな。」


織莉子「綺麗な森ね」

ほむら「魔女と言えばドイツの森だからね」

エリー「さぁ、美しき女優達にg」

杏子「舞台女優はあたし一人で十分だ」

131: 2012/05/29(火) 07:33:24.88
織莉子「さぁ、家に着きましたよ」

ほむら「……」

エリー「お邪魔しまーす!……なんじゃこりゃ」

杏子「どれどれ……なにこれ、えっ」

ほむら「文字通り私の原動部、エンジンルームよ。進むことを諦めてしまった私には原動力が必要だったのね。」

織莉子「不氏と思われた此岸の魔女にも心臓部があったのね」

エリー「嵐より煩いよ」

ほむら「今は別に必要無いから切っても良いんだけどね」

杏子「ちなみに止まるとどうなるんだ?」

ほむら「改変前の魔女としてなら恐らく蜉蝣の魔女みたいになるんじゃないかしら。」

織莉子「それとも一切動かなくなるかもしれないですね」

ほむら「否定できないわ。今は止めても別に何も起きないけど、動いてる方が何か落ち着くのよね」

杏子「まぁ、あたしもあの金魚共が溺れ氏んでたら胸糞悪いしな」

エリー「わたしもパソコンがうごかなかったり、使い魔が働いてくれなかったら胸糞悪いかな」

織莉子「それは少しどころか大きく違います」

132: 2012/05/29(火) 07:47:48.53
杏子「結局落ち着けないし、戻ってきちまったんだが」

ほむら「結界ならもう一個あるじゃない」

織莉子「えっ、大丈夫なんですか?あそこは…」

ほむら「背に腹はなんとやらよ。」



ほむら「ほむらちゃーん」

織莉子(前々からこれは間抜けだとおもってた)

メガほむ「は、はい?どちら様ですか?」

ほむら「前々から話してた親戚、とその友達。嵐をやり過ごすなら貴方の家がいいかと思って」

メガほむ(魔女のコスプレと女バス、チャイナドレスとネグリジェの集団……)

杏子「相変わらずこの振り子はデカイな…」

エリー「お、ほむらちゃんのpixiv発見~」

メガほむ「辞めてください!見ないで!」

織莉子「ゆるゆり男体化……」

ほむら(悪化してるッ!!?)

杏子「お、マミじゃん。背中合わせに立ってるのは…キリカか?」

メガほむ「」プスプス

133: 2012/05/29(火) 08:02:53.45
メガほむ「貴方達の方が嵐みたいですよ!」

織莉子「それは本当の嵐を知らないからですよ」

ほむら「……でも、貴方はそんなことを知らなくていいわ」

杏子「ああ、知らなくていいなら知らない方がいい」

ほむら「……貴方は自分の人生が尊いと思っている?」

   「家族や友達を大切に思っている?」

メガほむ「…それはもちろん……」

ほむら「だったら……」



ほむら「━━━━━━━━。」
メガほむ「…はい!」


━━━━fin

134: 2012/05/29(火) 08:16:48.13
打ち切りENDですね、はたからみたら。
これは閉め方を考えてなかったからですね。
ワルプルが夜のパーティに来て終了にしようと思ったらスレタイ回収してなかったから無理矢理引き伸ばしてました。
魔女ネタもこんなに引っ張るつもりもなかったんですけどね…特にエリー

完璧に断片的アイデアだけでやってたので、いろいろ酷いと思いますが最後まで見てくれた人が居たらありがとうございました。ネタは使えるようであればパクって行っても全く構いませんというかむしろ使ってください。

138: 2012/05/29(火) 13:06:00.33
完走 乙

引用元: ほむら「蜂蜜を取って頂戴」織莉子「これはメイプルシロップよ。」