3: 2012/05/04(金) 23:56:01.47

今日は雨。
昨日も雨。

ここ最近は梅雨のせいで雨続き。
ギターも学校に置きっぱなしだ。

だから最近家では暇だ。
代わりにしてる事があるっちゃあるんだけど…

4: 2012/05/04(金) 23:57:53.98

唯「あずにゃん遅いね~」

律「まあそのうちくるだろ」

紬「きっと掃除か何かよ」

唯「そっか~。でも私心配だし見てくるよ」

律「ん、わかった」

ばたん

5: 2012/05/04(金) 23:58:47.32

廊下

あずにゃん大丈夫かな?
はやくあずにゃんとお茶したいな~
…って、練習練習!


梓「よし!がんばろっ」

おっ、あずにゃんだ!
よーし…

6: 2012/05/05(土) 00:00:12.87

だだだだだ…

唯「あーずにゃーんっ!」だきっ

梓「へっ!?」どてっ


私はあずにゃんに勢いよく抱きつく。
あずにゃんが倒れる。

やばいと思った私は床に手を伸ばす。

…あずにゃんと頭ぶつけちゃった。

7: 2012/05/05(土) 00:01:40.64

唯「いてててて…」

あれ?なんか声が違う?

梓「もう!唯先輩いきなりなにしt…」

梓「あれ…?」

あずにゃんの声がおかしい。
耳おかしくなっちゃったかな?

唯「ごめんねあz…」

唯「あれ…?」

私の前にいたのは、私だった。

唯梓「唯先輩ですよね?」

私に話しかけられる。

梓唯「うん、そうだけど…」

これってもしかして…

唯梓「もしかして入れ替わってます?」

梓唯「そうみたいだね…」

ショックだよ…

唯梓「とりあえず部活行きましょう」

梓唯「うん…」

8: 2012/05/05(土) 00:03:10.69

がちゃ

律「唯遅かったなー。唯までどっかいっちゃったのかと思ってたよ」

梓唯「ごめんねりっちゃん」

場が凍りつく。
あ…

律「え…梓?」

唯梓「ごめんりっちゃん!今日はちょっと私達休むね!」だっしゅ

あずにゃんそう言うと、
私を連れて学校を出た。

唯梓「はぁはぁ…」

唯梓「とりあえずここまでくれば大丈夫でしょう。私の家いきませんか?」

ごめんねあずにゃん。

梓唯「うん、いいよ」

9: 2012/05/05(土) 00:04:52.13

中野家

梓唯「ごめんね、あずにゃん」

唯梓「気にしないでください。なったものはしょうがないですよ。
元気だしてください」

梓唯「だって…」

梓唯「だってあずにゃんに抱きつけないじゃん!」

そうだよ、それがショックなんだよ!

唯梓「そんなことないですよ。ほら、抱きついてきてください」

はあ…

梓唯「…あずにゃん」

唯梓「はい、なんでしょう?」

梓唯「いくら私でも自分には抱きつかないよ」

唯梓「あ…」

あずにゃんは鏡を見る。

私はこわくて見られなかった。

その後私達は他愛のない会話をし、私は唯先輩の家に帰った。



梓唯「あ、これからのこと話すの忘れてた」


まあいっか。
そろそろごはんの時間かな?
今日の憂のご飯はなんだろう?

10: 2012/05/05(土) 00:05:21.30

…あ。
ご飯はどうすれば…
まあいっか、じゃないじゃん!

私でも作れるもの何かあるかな?

リビングに行くと、そこにお金と書き置きがあった。

『ごめんね梓。今日も帰ってこれそうにないの。明日は帰ってくるから今日はこのお金でどうにかしてちょうだい。母』

今日の私にはその方が好都合だ。
私は鍵を持って家を出た。

「ありがとうございましたー!」

そういえばあずにゃん家もあんまり親いないって言ってたな…
大変なんだな、あずにゃん。

11: 2012/05/05(土) 00:08:34.36

梓の部屋

食事をとった私は今ベッドの上にいる。
だって特にすることないんだもん。

あっ!あずにゃんに電話しよう!
さっきはいろんなこと話すの忘れてたしね。
携帯に手をのばす。

ぶるるる…

唯「わっ」

突然電話がかかってきた。
誰かな?

ー唯先輩

あずにゃんだ!

12: 2012/05/05(土) 00:11:01.10

唯梓「もしもし、唯先輩?」

梓唯「あっ、あずにゃん」

唯梓「晩ご飯、どうしました?」

梓唯「大丈夫!ちゃんと買って食べたよ」

唯梓「そうですか…」

唯梓「明日は親帰ってくるんで、ご飯は大丈夫ですよ。朝は私が迎えに行きます。お昼は購買で何か買ってください」

梓唯「ありがとね、あずにゃん」

唯梓「はいっ!」

あっ、あずにゃん!?

梓唯「ちょっ!?あずにゃん?」

唯梓「はい、どうしたんですか?」

梓唯「隣憂の部屋なんだけど…」

唯梓「すみません…。口調も変えましょうか」

梓唯「そうだね…」

唯梓「…じゃ、じゃあね!あず…あずにゃん!」

梓唯「うん……はい!唯先輩」

私はなれない口調でそう言うと、電話から耳を離した。

憂「お姉ちゃん………」

憂の声が聞こえてもう一度電話に耳を近づける。
でも電話はきれちゃってた。

13: 2012/05/05(土) 00:11:34.47

明日も学校だし
入れ替わりばれないように練習しようかな?

梓唯「唯先輩!好きです!」

こんなかんじ?
照れるな~

14: 2012/05/05(土) 00:13:00.41

一通り練習を終えた私はお風呂場え足をのばす。
先に沸かしておいたんだ。

梓唯(私ってやれば出来る子?)ぬぎぬぎ

あーーーーーーっ!

下着になってやっと一番重要な事に気づいた。
だめじゃん…お風呂入る前にのぼせちゃうよ…

下は見ないように下着を脱ぐ。

梓唯「はあ…」

湯船でもゆっくり出来ない…
ほんとに疲れるよこれ。

あっ、体どうやって洗ったらいいの?

梓唯「しょうがないよね」

そう言い聞かせ、湯船からあがると、私は体を洗いはじめた。

梓唯「かわいいな~あずにゃんの体」

おっといけない…
あがろっと。

私は石鹸を流すと風呂を出た。

明日はあずにゃんが迎えに来てくれるって言ってたけど自分で起きなくちゃね!
早めに寝よっと。

15: 2012/05/05(土) 00:14:52.91

梓唯「んんっ…」

おおっ、起きれた!
やっぱり私ってやれば出来る子!

唯梓「唯先輩いきますよー?」

あずにゃん早っ!?

梓唯「ごめんねあずにゃん」

唯梓「じゃあ行こっかあずにゃん」

梓唯「はい、唯先輩!」

だいぶ慣れてきたよ。
昨日いっぱい練習したからね♪

16: 2012/05/05(土) 00:16:24.72

梓唯「おはよ」

こんなかんじかな?

純「おはよ、梓」

憂「おはよう梓ちゃん」

よかった、ばれてない…

憂「梓ちゃん、ちゃんと宿題やってきた?」

梓唯「なにそれ?」

宿題があるなんて…
ってか勉強のこと何も考えてなかった。どうしよう…

梓唯「で、宿題ってどこなの?」

憂「しょうがないなー。今日だけ見せてあげるよ」

梓唯「ありがとう憂」

純「憂~私も~」

憂「梓ちゃん、あとで純ちゃんにも貸してあげてね」

純「さすが憂!」

こういうのもいいな~
あずにゃんうまくやってるかな?

17: 2012/05/05(土) 00:18:02.02

昼休み

よかった…
授業なんとかいけそうだよ。
まあ習ったの去年だしね。
でもなんか怪しいような…


さて…

純「あれ?梓どこいくの?」

梓唯「うん、ちょっと購買にね」

憂「私も一緒に行くね」

梓唯「いいよいいよ、一人で大丈夫。ありがとう」

18: 2012/05/05(土) 00:22:43.47

放課後

さっ、部活いこっと。

あっ!

昨日雨でギターおいてきたし忘れてたけど、ギター違うの使うんだ…

私ギー太しか弾けないしな~…

19: 2012/05/05(土) 00:23:54.41

梓唯「こんにちは~」

律「おっ、きたきた」

紬「梓ちゃんとりあえず座って」にこにこ

唯梓「ほら、お茶のも?」

あれ?
唯先輩なら真っ先にあずにゃんに抱きつくのに…
よし、ちょっとからかおっと。

梓唯「あれ、唯先輩抱きついてくれないんですか?」

唯梓「なななななななっ…」

かわいい反応だよほんとに。
顔が私なのがちょっと残念というかなんというか…

紬「あら♪」

律「なんだー?唯赤くなってるぞ?」

唯梓「なってないです!」

ありゃりゃ…

律「唯、大丈夫か?なんか梓みたいだな?」

澪「ははっ、ほんとだよな」

唯梓「そんなことないよ!?ね、あずにゃん?」

そんなことあるよね~

梓唯「そうですかね?唯先輩おかしいですって」にやにや

唯梓「何いってるのあずにゃん。いつも通りだよ」だきっ

律「うん、それでこそ唯だな!」

唯梓「じゃあ練習しよっか!」

20: 2012/05/05(土) 00:25:31.48

私はそんなこと言わないよ!
…って威張るのも変だね。

そろそろあずにゃんかわいそう。

梓唯「そうですね、唯先輩が言ってるんですもん。練習しましょう」

唯梓「あずにゃん、たまにはギター交換しない?」

梓唯「しょうがないですねー、いいですよ」

あずにゃんさすがだよ!

澪「しょうがないとか言ってる割に嬉しそうだな梓」

律「ラブラブですなー」

梓唯「えへへ…」

嬉しいな~

紬「あら?」

唯梓「ほらっ、練習するよっ!!」

21: 2012/05/05(土) 00:27:51.43

帰り道

唯梓「ほんと疲れましたよ…今日は」

梓唯「そうかな、私は楽しかったよ?」

唯梓「からかわれてる人の身にもなってくださいよ…」

唯梓「あっそだ、唯先輩、憂のお弁当食べたくありませんか?」がさごそ

梓唯「食べたい食べたい!」

唯梓「唯先輩のために残してきたんですよ、はいどうぞ」

梓唯「あずにゃん食べさせて?」

唯梓「嫌ですよ」

梓唯「唯先輩なら食べさせてくれるんだけどなぁ~」

唯梓「わかりましたよもうっ。そこの屋根の下行きますよ?」

22: 2012/05/05(土) 00:28:18.78

梓唯「ただいま~」

梓母「おかえり梓。昨日はごめんね。ご飯にしよっか?」

梓唯「あ、うん」

梓母「じゃあちょっと待っててね」

唯梓「わかった」

あずにゃんのお母さん綺麗だな~
どこかあずにゃんと似てて…
あずにゃんも大人になったらああなるのかな?

梓母「梓~ごはんできたよ~!」

梓唯「はーい、今いく~」

23: 2012/05/05(土) 00:28:44.46

梓唯「ごちそうさまー」

梓唯「部屋行ってるねー」

ふう。美味しかった~

がちゃ

あずにゃんの香りはいつもドキドキしてしまう。
部屋にはいるたび困るよ…

そだ、あずにゃんに電話しよっと。

あれ?繋がらない…
ご飯かな?

24: 2012/05/05(土) 00:31:15.71

ぶるるるる…

おっ、きたきた♪

唯梓「もしもし唯先輩?どうしたんですか?」

梓唯「いや、特に何もないよ。ないけどね、あずにゃんのお母さん綺麗だね~」

唯梓「なんだそんな事ですか。ありがとうございます。切っていいですか?」

もう切っちゃうの?

梓唯「あ、いいよ~。じゃあね」

唯梓「はい、では」

うーん、話すことなかったとはいえあまりにも短い気が…
最近で1番短いよ…

梓唯「ふわ~あ」

眠いな~
今日はいっぱい食べたもんね。

あずにゃん……

25: 2012/05/05(土) 00:39:24.70

ぴんぽーん

「はーい」がちゃ

唯梓「あの、平沢唯といいます」

へ?

梓母「あなたが唯ちゃん?」

唯梓「はい」

梓母「うちの梓がね、いつも唯先輩唯先輩って言ってるからどんな子なのかなって思ってたのよ。さっ、あがって」

あずにゃんったら~♪

梓母「梓の部屋は分かるかしら?」

唯「はい、前にも来たことあるので」

梓母「そ、じゃあゆっくりしていってね」

階段を上がる音が聞こえてくる。

唯梓「唯先輩入りますよ」

26: 2012/05/05(土) 00:39:48.11

梓唯「あー、あずにゃーん!はいってはいって~」

がちゃ

梓唯「あずにゃんどうしたの?」

唯梓「ちょっと話しませんか?」

梓唯「いいよ~」

なんだろ?電話で話し忘れたことかな?

それからしばらく私達は、入れ替わっての生活のことをたくさん話した。

梓唯「あっ、あずにゃんもうそろそろ帰らないと」

時計はすでに22:00をまわっていた。

27: 2012/05/05(土) 00:40:16.93

唯梓「…唯先輩」

梓唯「なに?あずにゃん?」

私の顔が真剣で、なんだかもやもやとした気持ちになる。

唯梓「好きです」

梓唯「…え?」

思わず聞き返す。
今なんて?

唯梓「私、唯先輩が好きです」

梓唯「あずにゃん…それほんと?」

嘘だよね?…

唯梓「こんな時に嘘なんかつきません……よ…?」

私は、瞳から涙をこぼしていた。

梓唯「あずにゃん、ありがとう。私もだよ」

唯梓「へ?ほ、ほんとですか?」

梓唯「うん!」

ありがとうあずにゃん!

28: 2012/05/05(土) 00:42:08.25

ぶるるるる…

なんてタイミングに着信が…
どうやら私の携帯のようだ。

29: 2012/05/05(土) 00:45:18.58

あずにゃんがこっちを見て微笑む。

30: 2012/05/05(土) 00:46:48.07

翌日

唯梓「唯先輩起きてください!」

梓唯「もうちょっとだけ…」

唯梓「なにいってるんですか!私の制服取りに戻らないといけないんですよ?」

梓唯「あ、そっか~。ちょっと待っててね」

梓唯「さあ降りよっか」

私は階段を降りる。
あれっ?

梓唯「あっ」

足を踏み外した。
あずにゃんが振り返る。
危ないっ!

唇が重なる。
そのまま階段を転げ落ちる。

いてててて…
朝から階段転げるなんて…

31: 2012/05/05(土) 00:47:27.96

……!

ってか今あずにゃんとキスしたの?
うわ~どうしよう、恥ずかしい。

それより!あずにゃん大丈夫かな。
悪いことしちゃったな…
私はあずにゃんを振り返る。

32: 2012/05/05(土) 00:50:30.51

唯「あれ…?」

33: 2012/05/05(土) 00:50:59.62



おしまい


引用元: 唯「あれ…?」