3: 2012/05/04(金) 23:42:06.13

今日は雨。
昨日も雨。

ここ最近は梅雨のせいで雨続き。
ギターも学校に置きっぱなしだ。

だから最近家では暇だ。
代わりにしてる事があるっちゃあるんだけど…

6: 2012/05/04(金) 23:56:46.39

時間経過が自分の中で分からなくなっちゃうので…
いわば自分の為です。

7: 2012/05/04(金) 23:57:23.60

憂「梓ちゃん、今日も部活だよね?」

梓「うん」

憂「今日授業で遅くなっちゃったし、掃除は私に任せて!」

梓「でも、いいの?」

憂「部活頑張ってね梓ちゃん!」

梓「ありがと、憂!部活いってくるよ」

8: 2012/05/04(金) 23:58:21.57

廊下

ほんと憂は優しいな。
私もあんな風になったら、唯先輩にちゃんと見てもらえるかな?

ってなんでそこで唯先輩が…

梓「よし!がんばろっ」

私は部室へと歩みを進める。

9: 2012/05/04(金) 23:59:45.91

だだだだだ…

唯「あーずにゃーんっ!」だきっ

梓「へっ!?」どてっ


突然抱きつかれて後ろを振り返ることも出来ず、私は頭を地面にぶつけないよう手を出すので精一杯だった。

…その代わりに唯先輩と頭ぶつけちゃったけど。

10: 2012/05/05(土) 00:00:55.38

唯「いてててて…」

あれ?私しゃべってないのに…

梓「もう!唯先輩いきなりなにしt…」

梓「あれ…?」

私の声がおかしい。
そして、私の前にいたのは唯先輩ではなく、私だった。

唯「ごめんねあz…」

唯「あれ…?」

唯先輩も気づいたようだ。

唯梓「唯先輩ですよね?」

私は私の体へ話しかける。

梓唯「うん、そうだけど…」

これってもしかして…

唯梓「もしかして入れ替わってます?」

梓唯「そうみたいだね…」

唯先輩は元気が無いみたい。
そりゃそうだよね。

唯梓「とりあえず部活行きましょう」

梓唯「うん…」

11: 2012/05/05(土) 00:02:35.29

がちゃ

律「唯遅かったなー。唯までどっかいっちゃったのかと思ってたよ」

梓唯「ごめんねりっちゃん」

場が凍りつく。

律「え…梓?」

唯梓「ごめんりっちゃん!今日はちょっと私達休むね!」だっしゅ

私は慣れない口調でそう言うと、
唯先輩を連れて学校を出た。

唯梓「はぁはぁ…」

唯梓「とりあえずここまでくれば大丈夫でしょう。私の家いきませんか?」

梓唯「うん、いいよ」

12: 2012/05/05(土) 00:04:06.47

中野家

梓唯「ごめんね、あずにゃん」

唯梓「気にしないでください。なったものはしょうがないですよ。
元気だしてください」

梓唯「だって…」

梓唯「だってあずにゃんに抱きつけないじゃん!」

唯梓「そんなことないですよ。ほら、抱きついてきてください」

梓唯「…あずにゃん」

唯梓「はい、なんでしょう?」

梓唯「いくら私でも自分には抱きつかないよ」

唯梓「あ…」

私は鏡を見る。

確かに鏡の向こうでこっちを見ているのは唯先輩だった。

その後私達は他愛のない会話をし、私は唯先輩の家に帰った。



唯梓「あ、これからのこと話すの忘れてた」

まあいっか。

13: 2012/05/05(土) 00:07:33.48

平沢家

唯梓「ただーいまー」

憂「おかえりお姉ちゃん、ごはんできてるよー」

唯梓「うんわかった、すぐ行くね」

そういえば私、唯先輩の部屋に行くんだ…
考えただけで顔が真っ赤になってしまう。


唯梓「ご馳走さま。憂、美味しかったよ!」

憂「そっか、よかった~。今日はお姉ちゃん食べる量少なかったからどうしようかと思ったんだ」

唯先輩毎日どれだけたべるんだろう?
憂も毎日大変だな…

あれ?

私は重大なことに気づいた。

14: 2012/05/05(土) 00:07:59.93

唯の部屋

私は唯先輩の携帯を開け、着信履歴を見る。

唯梓「たしか昨日電話したし…」

唯梓「え…」

着信履歴はほとんど中野梓からだった。
私ってこんなに電話かけてたっけ?
顔が熱い。

とりあえず私は私の携帯に電話を掛けた。

15: 2012/05/05(土) 00:10:13.45

唯梓「もしもし、唯先輩?」

梓唯「あっ、あずにゃん」

唯梓「晩ご飯、どうしました?」

梓唯「大丈夫!ちゃんと買って食べたよ」

唯梓「そうですか…」

とりあえず一安心。

唯梓「明日は親帰ってくるんで、ご飯は大丈夫ですよ。朝は私が迎えに行きます。お昼は購買で何か買ってください」

梓唯「ありがとね、あずにゃん」

唯梓「はいっ!」

梓唯「ちょっ!?あずにゃん?」

唯梓「はい、どうしたんですか?」

梓唯「隣憂の部屋なんだけど…」

しまった…

唯梓「すみません…。口調も変えましょうか」

梓唯「そうだね…」

唯梓「…じゃ、じゃあね!あず…あずにゃん!」

梓唯「うん……はい!唯先輩」

ふう。疲れた。

16: 2012/05/05(土) 00:12:10.74

憂「お姉ちゃん入るよ~」がちゃ

憂「今の電話、梓ちゃん?」

唯梓「うん」

憂「かかってきたの?」

唯梓「ううん、掛けたんだよ」

憂「最近よく電話してるね~」

唯梓「そ、そうかな?」

憂「そうだよ、いつもお姉ちゃんあずにゃんから電話かかってきた~って嬉しそうだもん!あっ、お姉ちゃんお風呂わいてるよって呼びにきたんだった」

唯梓「あ、うん。お風呂はいってくるよ」

17: 2012/05/05(土) 00:13:48.74

梓唯(私ってそんなに唯先輩に電話掛けてたんだな~)ぬぎぬぎ

あーーーーーーっ!

下着になってやっと一番重要な事に気づいた。
だめだ…お風呂入る前にのぼせちゃう…

下は見ないように下着を脱ぐ。

唯梓「はあ…」

湯船でもゆっくり出来ない…
ほんとに疲れるよこれ。

あっ、体どうやって洗ったらいいの?

唯梓「しょうがないよね」

そう言い聞かせ、湯船からあがると、私は体を洗いはじめた。

唯梓「おっ♪………はあ」

胸が大きくなっていて嬉しかったがよく考えたらこれは唯先輩の体。

もういいや。あがろ。

私は石鹸を流すと風呂を出た。

明日は唯先輩迎えに行くし早く寝よっと。

18: 2012/05/05(土) 00:14:12.15

憂「おはよう、お姉ちゃん」

唯梓「憂、おはよ。今日は日直だし先行くね」

憂「そうなんだ、はい、お弁当」

唯梓「じゃあいってきます」

19: 2012/05/05(土) 00:15:34.04

中野家

唯梓「唯先輩いきますよー?」

梓唯「ごめんねあずにゃん」

唯梓「じゃあ行こっかあずにゃん」

梓唯「はい、唯先輩!」

20: 2012/05/05(土) 00:17:10.99

唯梓「おはよ~」

こんなかんじかな?

律「おっす唯!」

澪「おはよう唯」

紬「おはよう唯ちゃん」

よかった、ばれてない…


澪「唯、ちゃんと宿題やってきたか?」

唯梓「なにそれ?」

宿題があるなんて…
ってか勉強のこと何も考えてなかった。どうしよう…

唯梓「で、宿題ってどこなの?」

澪「しょうがないなー。今日だけ見せてあげるよ」

唯梓「ありがとう澪…ちゃん」

律「澪~私も~」

澪「お前は自分でやれ!」

律「澪のけち!」

先輩にタメ口使うの慣れないよー。
唯先輩うまくやってるかなぁ?

21: 2012/05/05(土) 00:18:50.65

昼休み

よかった…
授業なんとかいけそうだよ

さて…

律「あれ?唯弁当残すの?」

唯梓「うん…ちょっとね」

私だってちゃんと考えがあるんだから!

律「じゃああたしが…」

唯梓「それはだめっ!」

22: 2012/05/05(土) 00:19:25.48

放課後

澪「唯いくぞ~」

唯梓「あ、うん」

昨日雨でギターおいてきたし忘れてたけど、ギター違うの使うんだ…

私は大丈夫だけど、唯先輩大丈夫かな?

23: 2012/05/05(土) 00:24:45.92

梓唯「こんにちは~」

律「おっ、きたきた」

紬「梓ちゃんとりあえず座って」にこにこ

唯梓「ほら、お茶のも?」

なるべく唯先輩っぽく…
とか思っていたんだけど、だめだったみたい。
唯先輩はとんでもないことを言い出した。

梓唯「あれ、唯先輩抱きついてくれないんですか?」

唯梓「なななななななっ…」

なに言ってるんですか!?
顔が熱い。

紬「あら♪」

律「なんだー?唯赤くなってるぞ?」

唯梓「なってないです!」

……やらかした…

律「唯、大丈夫か?なんか梓みたいだな?」

澪「ははっ、ほんとだよな」

おおおっっ
やばい、非常にやばい。

唯梓「そんなことないよ!?ね、あずにゃん?」

梓唯「そうですかね?唯先輩おかしいですって」にやにや

あーもうっ
しかたない…

唯梓「何いってるのあずにゃん。いつも通りだよ」だきっ

律「うん、それでこそ唯だな!」

唯梓「じゃあ練習しよっか!」

…もうやだ。
なにいってんの私。

24: 2012/05/05(土) 00:26:23.77

梓唯「そうですね、唯先輩が言ってるんですもん。練習しましょう」

ナイスフォロー!
ここは私もフォローするんだ!

唯梓「あずにゃん、たまにはギター交換しない?」

梓唯「しょうがないですねー、いいですよ」

澪「しょうがないとか言ってる割に嬉しそうだな梓」

律「ラブラブですなー」

梓唯「えへへ…」

紬「あら?」

唯梓「ほらっ、練習するよっ!!」

25: 2012/05/05(土) 00:27:08.90

帰り道

唯梓「ほんと疲れましたよ…今日は」

梓唯「そうかな、私は楽しかったよ?」

唯梓「からかわれてる人の身にもなってくださいよ…」

唯梓「あっそだ、唯先輩、憂のお弁当食べたくありませんか?」がさごそ

梓唯「食べたい食べたい!」

唯梓「唯先輩のために残してきたんですよ、はいどうぞ」

梓唯「あずにゃん食べさせて?」

唯梓「嫌ですよ」

梓唯「唯先輩なら食べさせてくれるんだけどなぁ~」

唯梓「わかりましたよもうっ。そこの屋根の下行きますよ?」

26: 2012/05/05(土) 00:29:37.99

唯梓「ただいま~」

憂「おかえりお姉ちゃん、今日もギター置いてきたの?」

唯梓「うん」

憂「そっか~、大変だね。じゃあご飯にしよっか」

唯梓「わかった。すぐ行くよ」

27: 2012/05/05(土) 00:30:04.79

唯梓「ごちそうさまー」

唯梓「部屋行ってるねー」

唯先輩の香りはいつもドキドキしてしまう。
部屋にはいるたび困るよ…

ん?携帯が光ってる?
唯先輩かな?そうだといいなぁ。

いやいや何言ってるの私は。

携帯を開ける。
着信が3件、どれも唯先輩からだ。

ここで嬉しいと思ったのはなんでだろう?

私は唯先輩に掛け直す。

28: 2012/05/05(土) 00:30:37.04

唯梓「もしもし唯先輩?どうしたんですか?」

梓唯「いや、特に何もないよ。ないけどね、あずにゃんのお母さん綺麗だね~」

唯梓「なんだそんな事ですか。ありがとうございます。切っていいですか?」

梓唯「あ、いいよ~。じゃあね」

唯梓「はい、では」

29: 2012/05/05(土) 00:32:11.52

憂「お姉ちゃん入るよ~?」がちゃ

憂「また梓ちゃんと電話なんだね」

唯梓「うん、そうだよ」

憂「お姉ちゃん、ちょっとお話しよっか…」

いい予感はしなかった。
かと言って悪い予感でもない。

ただ、何故か憂がこわかった。

唯梓「うん…」

そう答えないといけない気がした。

憂「あのね、お姉ちゃん」

30: 2012/05/05(土) 00:32:39.14

憂「梓ちゃんはお姉ちゃんの事好きだと思うよ?」


31: 2012/05/05(土) 00:35:02.07

はい?

唯梓「へ?何言ってるの?」

憂「だから、そのままだよ」

唯梓「ちょっとよくわからないんだけど、そもそも私あずにゃんの事が好きだなんていったっけ?」

憂「何年お姉ちゃんと一緒にいると思ってるの?それくらいわかるよ」

唯梓「そっか…じゃああずにゃんが私を好きっていうのは?」

憂「それはね、お姉ちゃん、最近梓ちゃんと毎日電話してるでしょ?」

唯梓「うん、まあね…」

憂「しかもそれは梓ちゃんから掛かってくるって。これはもう少なくとも梓ちゃんは好意があるって事だよね?」

唯梓「そうなのかな?」

憂「それで梓ちゃんにお姉ちゃんが抱きついた時、梓ちゃんは嫌がらないよね?これはそういうことだよ!!」

32: 2012/05/05(土) 00:35:38.35

わかってた。
私がたぶん唯先輩の事が好きなんだってことは。

唯先輩といるだけでドキドキしたりするしね。

でも、普通じゃないし、おかしいし…
そんな気持ちがあったんだと思う。


でも、今気づいた。
私は唯先輩が好き。それだけでいいじゃん。

唯梓「そう…だね。私…」

憂「傘、ちゃんともっていきなよ?」

唯梓「ありがとう憂!いってくるよ!」

33: 2012/05/05(土) 00:36:18.16

靴を履きながら私は憂に言う。

唯梓「ほんとに憂は私のことなんでも分かるね」

憂「さっきも行ったでしょ?何年一緒にいると思ってるの?」

唯梓「そだね。いってきます!」

34: 2012/05/05(土) 00:36:57.07

私は雨の中を駆ける。

憂「ほんとに…何年お姉ちゃんと一緒にいると思ってるの?そりゃお姉ちゃんのことならなんでも分かるよ」

唯先輩…

憂「でもね、わからないことが一つだけあるんだ」

大好きな、唯先輩に

憂「毎日梓ちゃんから掛かってきた電話、なんで最近だけお姉ちゃんから掛けてたんだろうね?」

私の想いを伝えるんだ。

憂「頑張ってね、お義姉ちゃん。なんてね~。ふふっ♪」

35: 2012/05/05(土) 00:38:34.24

ぴんぽーん

「はーい」がちゃ

出てきたのは私の母だった。

唯梓「あの、平沢唯といいます」

梓母「あなたが唯ちゃん?」

唯梓「はい」

梓母「うちの梓がね、いつも唯先輩唯先輩って言ってるからどんな子なのかなって思ってたのよ。さっ、あがって」

私そんなに唯先輩の話してたかなぁ

梓母「梓の部屋は分かるかしら?」

唯「はい、前にも来たことあるので」

梓母「そ、じゃあゆっくりしていってね」

私の部屋の場所を知らないはずがない。

私は私の部屋の前に立った。

36: 2012/05/05(土) 00:41:35.21

唯梓「唯先輩入りますよ」

梓唯「あー、あずにゃーん!はいってはいって~」

がちゃ

梓唯「あずにゃんどうしたの?」

唯梓「ちょっと話しませんか?」

梓唯「いいよ~」

それからしばらく私達は、入れ替わっての生活のことをたくさん話した。

梓唯「あっ、あずにゃんもうそろそろ帰らないと」

いつまでも先延ばしにするのは良くないよね。

唯梓「…唯先輩」

梓唯「なに?あずにゃん?」

もう戻れない。

唯梓「好きです」

梓唯「…え?」

唯梓「私、唯先輩が好きです」

梓唯「あずにゃん…それほんと?」

唯梓「こんな時に嘘なんかつきません……よ…?」

唯先輩は、私の瞳から涙をこぼした。

梓唯「あずにゃん、ありがとう。私もだよ」

唯梓「へ?ほ、ほんとですか?」

梓唯「うん!」

37: 2012/05/05(土) 00:44:44.24

ぶるるるる…

なんてタイミングに着信が…

『from憂

今日雨で買い物行ってないからご飯ないんだ~
洗濯物も干せてないから寝まきもなくて…
ごめんね、おねえちゃん

梓ちゃんとお姉ちゃんでご飯食べてきなよ』

変換するの忘れたのかな?

38: 2012/05/05(土) 00:45:53.64

翌日

唯梓「唯先輩起きてください!」

梓唯「もうちょっとだけ…」

唯梓「なにいってるんですか!私の制服取りに戻らないといけないんですよ?」

梓唯「あ、そっか~。ちょっと待っててね」

梓唯「さあ降りよっか」

私は階段を降りる。

後ろから「あっ」と聞こえて振り返る。

そこには私の顔があった。
唇が重なる。
そのまま階段を転げ落ちる。

いてててて…
朝から階段転げるなんて…

39: 2012/05/05(土) 00:48:53.29

……!

ってか今唯先輩とキスしたの?
うわ~どうしよう、恥ずかしい。

とりあえず唯先輩大丈夫かな。
私は唯先輩振り返る。

40: 2012/05/05(土) 00:49:49.55

梓「あれ…?」

41: 2012/05/05(土) 00:50:45.58



おしまい


43: 2012/05/05(土) 02:03:40.64
こっちもおつおつ

引用元: 梓「あれ…?」