1: 2012/04/17(火) 00:01:56.48
男「いいか?どっちが幼と付き合っても、恨みっこ無しだぞ」

友「わかってる。負けないからな!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

幼「私ね、友君とつきあうんだ~」

男「えっ・・・・・・・」

幼「私がね、友君に告白したの。そしたら友君も、俺も好きだっ!て」

男「そっそうなんだ」

幼「でねっ、明日遊園地にデート行くんだ~」

男「…」

幼「じゃあ、切るね。明日早起きしないと」

男「…ああ、じゃあな…」

幼「じゃあね~。お休み」


男「…なんだよ、あいつら、両思いかよ…」グス



https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1334588516/

8: 2012/04/18(水) 17:31:27.88
~次の日~

男「ハァ…、告白する前に振られるとか…」

男「幼も俺のことが好きだと思ってたのに…」

男「いつも一緒にいて、いつも世話を焼いてくれて」

男「せめて告白はしたかったな…」

男「どうせ振られるけどな」グスッ

男「もう家に遊びに来ることもなくなるんだよな…」

男「この家で、また一人になるのか」

男「…あいつら、楽しんでるんだろうな…」グスッ

------------------
~遊園地~

幼「友君!次はあれに乗ろうよ!」

友「待って幼…連続で絶叫系はキツイ…」ウプッ

幼「え~、じゃあ、あれ乗ろう!」

友「観覧車か、あれならいいよ」

~観覧車の中~

幼「すっごい!いい眺め~!」

友「凄いね、町が小さく見える」

幼「…ねぇ、友君」

友「どうしたの?幼」

幼「私、友君のこと好きだからね」チュッ

友「僕もだよ」チュッ

幼////
友////

9: 2012/04/18(水) 17:53:29.84
幼「起っきろ~男!」ドスッ

男「ゴホォ!?」

幼「起きたね!おはよう!」

男「お、幼!?なんでお前が??」

幼「なによぅ、せっかく起こしに来て上げたのに」

男「お前、友と付き合ってんだろ!?」

男「他の男の家に上がりこむなよ!」

幼「え~、だって私たち”幼馴染”じゃん」

男(…そっか、俺”男”として見られてなかったのか…)

男(ただ家が近いだけの…)

幼「男?朝ごはんできてるよ?」

男「…ああ、着替えるから下行ってくれ」

幼「冷めちゃうから早くね!」バタン

男「…今さら気づくなよ、俺…」グスッ

12: 2012/04/18(水) 20:16:25.74
幼「おっはよ~、友君!」

友「幼、それに男も、おはよう」

男「…よう」

幼「聞いてよ友君!男ったら朝からおかしいの」

幼「なんかいつにも増してボォ~としてさ」

男「ほっとけ」

男「てか友、幼にもう俺の家に来るなって言ってくれよ」

男「彼氏がいるのに、男の家に上がりこむのは不味いだろ」

友「僕は別に気にしないよ。それに僕は、世話好きな幼を好きになったんだから」

幼「友君たら~」イチャイチャ

男「…悪い、俺先に行くわ」ダッ

幼「え!?ちょっと、男~」



友「……ごめん男」ボソッ

14: 2012/04/18(水) 20:21:54.46
幼「はいっ、友君あ~ん」

友「ちょっ幼、さすがに恥ずかしいって///」

男「…」モグモグ

幼「い~じゃん!私たち付き合ってるんだから///」

友「///」

男「…ゴチソウサマ」スタスタ

幼「///」イチャイチャ
友「///」イチャイチャ

15: 2012/04/18(水) 20:25:11.83
男「恨みっこなしか…」

男「恨むに恨めねぇよ…」グスッ

男「友は大事な親友だし。幼は…」

男「…もう幼に頼るのはやめよう」

男「あいつの隣にはもう、友がいるんだから…」

16: 2012/04/18(水) 20:33:45.75
幼「えっ、もう男の世話をするな?」

男「ああ」

幼「ど、どうして?」

男「ほら、来年には俺たちも卒業だろ?いつまでも幼に頼ってられないしさ」

幼「お弁当は?朝は?夜は?」

男「頑張ってみるよ。最初はまぁ、失敗ばかりだろうけどな」ハハッ

幼「だって、男。私が行かなかったらアンタあの家でひとー」

男「とにかくっ!もう決めたから」

友「男…」

男「大丈夫だ、俺とお前はこれからも友達だよ」

男「じゃあ、俺帰るわ。また明日な」タタタッ

幼「ちょっと、男!?」

友「幼!」

幼「」ビクッ

友「男がああ言ってるんだ。応援してあげようよ」

幼「う、うん…」


17: 2012/04/18(水) 20:49:53.72
ジリリリリリ!ジリリリリリ!

男「んだよ、うっせぇな……」

男「…って、遅刻じゃねーか!?」ガバ

男「幼のやつ!何で起こして…」

男「ってそうだ…。もうあいつは来ないんだよな…」

男「…感傷に浸ってる場合じゃねぇ!急がないと!」

-ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
キーンコーンカーンコーン…キーンコーンカーンコーン…

男「腹減った…」

男「朝は抜いてきたし…。財布は忘れるし…」

男「あと3コマもつかな・・・」

幼「はいこれ」スッ

男「あ?」

幼「どうせ忘れると思って作ったのよ。どうしてもって言うならあげるけど?」

男「…チッ、いらねぇよ」スタスタ

幼「あ~!何よその態度!!」

幼「男のば~~~~~か!!!!」



18: 2012/04/18(水) 20:55:41.84
男「なんだよ幼のやつ…。ほっとけって言ったろ…」

友「…男」

男「あ?…なんだ友か。どうした?」

友「幼いからのお昼、貰わなくていいの?」

男「いいんだよ、あいつには頼らないって決めたんだ」

友「けど…」

男「友、お前は彼女の所に行ってやれよ。多分スッゲェ荒れてるから」

友「男は…?」

男「行かねぇょ。気まずくて見てられねぇ…」スタスタ

友「男……」

19: 2012/04/18(水) 21:40:40.31
幼「あ~~いらいらする!!」

友「落ち着きなよ、幼」

幼「だって男のやつ、せっかく私がお弁当を作ったのに!」

友「男は昨日、自分でやるって言ったのに、幼が…」

幼「私が悪いって言うの!?」

友「そうじゃないけどさ・・・」

幼「もう頭にきた!男が謝るまで、私男と関わらない!」

友「…」ハァ

22: 2012/04/21(土) 21:16:21.53

男「おはよう、幼、友」

幼「プイッ」スタスタ

男「なんだあいつ?」

友「この前のこと、まだ怒ってるんだよ」

男「この前?」

友「男がお弁当貰わなかっただろう?」

男「あれはきちんと断っといただろう?」

友「僕も言ったんだけどね」

男「ワガママだなぁ」

友「男が心配なんだよ、きっと」

友「長い間、男の面倒を見続けていたからね」

男「じゃあ、今度家に来いよ」

男「レベルアップした俺の家事スキルを見せてやるからさ」

友「いいの?」

男「ああ、俺も誰かに食べてもらいたいと思ってたからな」

友「分かった。幼にも伝えとくよ」

男「おう、よろしくな」

23: 2012/04/21(土) 21:20:04.13
男「さて、これで全部だな」

男「今晩は何を作ろうか…」

友「男」

男「友?それに幼も」

幼「……」

友「男の料理、今日食べに行きたいんだけど、いいかな?」

男「ああ、いいよ。…幼いは?」

幼「……」コクッ

男「OK。じゃあ行くか」

24: 2012/04/21(土) 22:20:04.82
友「おじゃましま~す」

幼「……」

男「すぐに作るから。適当にくつろいでいてくれ」

友「久しぶりだな~、男の家。結構綺麗だね」

男「お前らが付き合ってからなくなったもんな」

幼「……」

男「まだ機嫌悪いのかアイツ」

友「食べ物食べたら元気になるよ」

幼「私が食いしん坊みたいに言わないでよ」

男「友とは話すんだな、お前……」

幼「……」プイッ

28: 2012/04/21(土) 23:18:06.38
男友幼『いただきます』

友「…うん、おいしい!」

友「男、料理上手になったね!」

男「だろ?俺だってやれば出来るんだよ」

幼「……」パクパク

男「…幼、おいしいか?」

幼「…」コク

男「そっか、よかった」ホゥ

友「けど男、親御さんは?仕事なのかい?」

男「あー、そっか、友には言ってなかったか……」

男「ウチの両親はもう氏んでいるんだ」

29: 2012/04/21(土) 23:35:22.12
幼「…」

友「え……」

男「もう4年も前になるかな…」

男「休みの日に、俺たちは出かけに行ったんだ」

男「けど、行く途中で事故に遭ってな」

男「俺は何とか助かったけど、親父とお袋は…」

男「それ以来、幼の家で結構世話になってたんだけどな」

友「…なんで……、何で言ってくれなかった」

友「そしたら僕は…」

男「…幼と付き合わなかったてか?」

友「だって…男はこの家でずっと一人だったんだろ?」

友「幼の家が、君の家族みたいなものじゃないか…」

男「…ひとつ言っとくぞ、友」ハァ

男「幼は、お前が好きだって言ったんだ」

男「好きでもない男の面倒を見るなんて苦痛だろ」

男「それに言ったよな?”恨みっこなし”って」

男「幼いは、友達であって家族じゃない」

男「お前が責任感じる必要はねぇよ」

友「けど……!」

男「友」

男「それ以上は彼女の前で言うことじゃないだろ」

幼「…」ダッ

友「幼!?」

男「ほら、行けよ」

男「多分近くの公園にいるから」

友「…ごめん、男」

男「気にすんな、”友達”だろ」


44: 2012/04/22(日) 17:38:43.48
男「…幼は家族じゃない」

男「幼は友達で…幼馴染なんだ」

男「家族だったら見られる夢も見られなくなる…」

男「だから、もう少しだけ…夢を見ていてもいいよな……?」

45: 2012/04/22(日) 18:11:57.75
友「…男、少し屋上に行かないか?」

男「どうした?用があるならここで…」

友「…幼のことなんだ」

男「……わかった」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
男「…で、話って何だ?」

友「まずは、ごめん。知らないこととはいえ、辛いことを思い出させて…」

男「それは気にするなって言っただろ?言わなかった俺も悪いし…」

男「…それより、本題に入れよ。幼がどうかしたのか?」

友「…幼と……別れようと思うんだ」

男「…おいおい、冗談はよせよ」

友「…本気さ」

男「……お前…ふざけるなよ!!」

男「幼が好きなんだろ!」

男「なのに、なのになんでそんなこと言えるんだよ!」

友「ーうるさいっ!!」

友「男に何が分かるのさ!」

友「男が幼と必要最低限でしか一緒にいないから!」

友「幼の傍には僕がいるのに!!」

友「幼は君のことしか考えてない!!」

友「それもこれも、君が幼を家族じゃないって言ったからだ!」

男「ーそのとおりだろ!」

男「アイツは俺の家族じゃない!幼馴染だ!」

男「たまたま家が隣で!たまたま親父とお袋が氏んで!」

男「それでアイツが勝手に言ってきたんだろ!」

男「確かに幼には助けられたよ!!」

男「俺が寂しい時も!辛い時も!」

男「あいつは家族みたいに、俺を支えてくれたさ!」

男「…けどな、その最後の家族を攫ったのはお前だろ!」

友「……っ!」

男「いいじゃねーか!お前には家族も友達も恋人もいて!!」

男「俺には何もないんだよ!」

男「少しくらい、幼の気持ちを貰ってもいいだろ!?」

男「どうせ、卒業したら離れ離れなんだ!」

男「…あと少し位、夢を見させてくれよ!!」

友「……」

男「…もういいいだろ、俺は戻るぞ」スタスタ

友「ー男!……ゴメン」

男「…」バタン




51: 2012/04/22(日) 20:29:38.38
幼(友くん、男とどこ行ったんだろ…)

幼(前までは、どこへ行くのも三人一緒だったのに…)

幼(もう、元に戻れないのかな…)グスッ

男「…幼」

幼「…男?」

男「友なら屋上にいるよ」

男「それと……ゴメン」

男「この前、お前は家族じゃないなんて言って」

男「さっき友に怒られたよ。『幼はずっとお前を支えててくれたんだぞ!』って」

男「親父とお袋が氏んでからずっと…お前は傍にいてくれたのにな」

男「ごめん…幼。また、俺と家族になってくれないか?」

幼「……うわあぁああああああん!!」ポロポロ

幼「グスッ…よがった…ヒック…っもう元に戻れないと…グスッ…思ってたから」

男「ごめん…本当にごめんな」ナデナデ

幼「うわぁああああああん!!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

男「落ち着いたか?」

幼「……うん」

男「じゃあさ、友のこと迎えに行ってくれないか?あいつも落ち込んでると思うから」

幼「…うん、ありがとうね、男」

男「こちらこそ…。いい夢見させてもらったよ」ボソッ

幼「え?」

男「なんでもない。ほら、早く行けよ。多分まだ屋上にいるから」

幼「…わかった。また後でね」タタタッ




男(…これでいいよな)

男(三人が気まずくなって、友と幼が別れるより)

男(俺がピ工口になって、俺一人が傷ついていれば、元通りだ)

男(言ったからな…『卒業したら離れ離れ』って)

男(今まで散々傷ついたんだ)

男(後半年の間位、我慢できるさ……)ポロポロ

63: 2012/04/22(日) 21:32:02.95
~墓地~

男「…親父、お袋……久しぶり」

男「あれから四年経ったよ」

男「お袋には悪いけど、幼馴染とられちゃった」ハハッ

男「散々言ってくれたのにな。早くしないと取られるって」

男「けどさ、あいつが好きになった人は本当に良い奴だよ」

男「アイツらなら、きっと幸せになれるよ」

男「それと、親父。今じゃ俺は、学校で一番頭がいいんだぜ」

男「中学の時は、ダメダメだったのにな…」

男「俺もさ、いつか親父みたいな警察官になろうと思うんだ」

男「少しでも、誰かの役に立ちたいからさ」

男「……じゃあ、行くわ。また来年」スタスタ




?「あの……男君?」

男「あれ…?あなたは…」




64: 2012/04/22(日) 21:46:31.27
男「従姉さん…?」

従姉「やっぱり、男君だったんだ」

男「従姉さんも…?」

従姉「ええ。あなたのご両親にはお世話になったから」

男「ありがとうございます。親父たちも喜びますよ」

従姉「ねえ、幼ちゃんは?一緒じゃないの?」

男「幼は…」



ーーーーーーーーーーー
従姉「…そっか、取られちゃったか…」

男「ええ。今はほとんど吹っ切れてますけど…」

従姉「嘘つき」

男「…え?」

従姉「顔に書いてあるよ」

男「……やっぱり、従姉さんには隠せませんね」ハハッ

従姉「それはそうよ。何年あなたの従姉やってると思ってるのよ」

男「けど、いつまでも傷ついてるわけにもいかないんですよ」

従姉「ねぇ、進路は決まってるの?」

男「はい。一応親父と同じ警察官になるつもりです」

従姉「じゃあ、卒業したら、警察学校に行くのね」

男「まだ決まったわけじゃないですけど…」

従姉「じゃあ、またしばらく会えなくなるのか…」ボソッ

男「え?」



65: 2012/04/22(日) 22:00:09.04
従姉「ねぇ、男君。昔のこと覚えてる…?」

男「ええと…」

従姉「ほら、あなたが中学生のとき…」

---------------------
幼従姉『男君?あまりもたもたしてたら、幼ちゃん取られちゃうわよ?』

幼男「…幼従姉ちゃんには関係ないよ」プイッ

幼従姉「だって私、男君のこと、好きだもん」

幼男「…え~」

幼従姉「…なんで不満そうなのよ」

幼男「だって幼従姉ちゃん、嘘つきだもん…」

幼従姉「…そんなに信用ないの私?」

幼男「…」コクッ

幼従姉「…わかったわ」ハァ

幼従姉「じゃあ、男君。もしあなたが幼ちゃんをゲットできなかったらー」

-------------------------

男「…あれ、本気だったんですか?」

従姉「そうよ。あの時の告白流されて、私あの後泣いたのよ」

男「またそうやって嘘をつく…」ハァ

従姉「…でも、今から言うことは本気よ」













従姉「男君、好きです。私と付き合ってください」


おわり

67: 2012/04/22(日) 22:03:03.90

69: 2012/04/22(日) 22:08:01.32
もうネタないORZ

引用元: 男「友と幼馴染が付き合った」