1: 19/09/12(木)05:38:20
勇者「それがどうした!」
魔王「くくく…その村で我が部下カッカを倒したそうだな」
勇者「そうだ!それがどうしたというんだ!」
魔王「フフフ…我々には人を魔物へと変える秘薬を持っている…」
勇者「それがどうしたというんだ!!」
魔王「確か…お前の母の名前も…カッカであったな……フフフフフ……」



勇者「それがどうした!何が言いたい!?」

4: 19/09/12(木)05:41:20
絶望的に察しが悪いやつはいる

5: 19/09/12(木)05:41:29
魔王「お前は故郷を旅立つ直前、母が行方不明になったらしいな…」
勇者「それがどうした!何故お前がそんな事を知っているんだ!」
魔王「…何故だと思う?」
勇者「ハッキリしろ!」
魔王「我らが貴様の母を攫ったのだよ」
勇者「なんだと…貴様…!」
魔王「ところで、レソレダ村でカッカを倒したそうだな」
勇者「それがどうした!いつまで勿体ぶるつもりだ!!」

6: 19/09/12(木)05:42:44
魔王も呆れてまう

8: 19/09/12(木)05:45:04
魔王「レソレダ村に居たカッカはな…秘薬を使い魔物へ変貌を遂げた人間なのだよ」
勇者「罪のない人間へ何たる非道を!許せん!」
魔王「お前はそのカッカを倒したのだな?」
勇者「村に居たのは魔物だ!俺は村の平和を脅かす魔物を倒しただけだ!」
魔王「…………」
勇者「…………」

魔王「村で倒したカッカと、貴様の母、同じ名前であったな……」
勇者「それがなんだというんだ!!何が言いたい!!!」

10: 19/09/12(木)05:48:03
魔王「貴様の母は、レソレダ村に送り魔物に見張らせていたのだ」
勇者「なんだと!?村に母等居なかった!デタラメを言うな!」
魔王「…」
勇者「…」
魔王「愚か者め…まだ分からぬというのか…」
勇者「魔王の言う戯れ言等理解出来るものか!」

12: 19/09/12(木)05:50:29
魔王「…薄々、勘づいているのではないか?」
勇者「何をだ!」
魔王「貴様は、村で魔物ではなく、人を頃したのだよ…」
勇者「俺は魔物と人を間違えたりしない!バカにするな!」
魔王「」

13: 19/09/12(木)05:51:33

14: 19/09/12(木)05:52:01
仄めかしたものを自分で解説するのってなかなか恥ずかしいよな

15: 19/09/12(木)05:53:53
魔王「人を魔物に変える秘薬の存在は、先程話したであろう」
勇者「それがどうした!」
魔王「我は、その秘薬を使い魔物に変化した、元人間をレソレダ村へ配置したのだ」
勇者「魔王らしい悪行だな!許せん!」
魔王「秘薬を投与した人間は、女性であり、勇者の故郷に住んでいた人間であり、勇者より年上であり、名前はカッカと言ったそうだな…」
勇者「いつまでも勿体ぶるな!何が言いたい!?」


魔王「(;´Д`)」

16: 19/09/12(木)05:54:05
ストレートにいうとどうなるんやろ
それでも信じんやろけど

17: 19/09/12(木)05:54:11
えぇ…(困惑

20: 19/09/12(木)05:58:34
魔王「………もう一度話そう」
勇者「何をだ」
魔王「我は貴様の母、カッカを攫ったのだ」
勇者「ああ」
魔王「そのカッカに、秘薬を投与したのだ」
勇者「……何?」
魔王「(お!)秘薬を投与し魔物に変化したカッカを、我はレソレダ村へと送り、村を支配するよう命じた」
勇者「何だって…?」
魔王「(よし!)そのレソレダ村で、お前はカッカと対峙し、カッカを打ち倒した…」
勇者「…」
魔王「……理解したな?」



勇者「????つまり何が言いたい!!」
魔王「( ?-? )」

21: 19/09/12(木)05:59:01
あと一息や!

22: 19/09/12(木)05:59:22
最初に結論を言わないからこうなる

23: 19/09/12(木)05:59:51
>>22
溜めて溜めて絶望させるのが魔王スタイルだからね
しゃーない

28: 19/09/12(木)06:03:07
魔王「つまり、だな…」
勇者「…」
魔王「お前は、自分の手で母を頃したのだよ」
勇者「村に母などいなかった!デタラメを言うな!」
魔王「現実逃避か?お前の母に秘薬を使い、魔物に変え貴様と対峙した事は言うたであろう?」
勇者「俺はカッカという魔物を倒したのだ!村に母さんはいなかった!」
魔王「………つまりだなあ」
勇者「何が言いたい!」

魔王「めんどくせえこいつ」

30: 19/09/12(木)06:05:49
現実逃避なんよきっと

33: 19/09/12(木)06:09:58
勇者「魔王よ!もう貴様と話すことは無い!決着を付けよう!!」
魔王「良いのか?何も分からず理解も出来ぬまま、真実を闇に葬るのか?」
勇者「何が言いたい!!」
魔王「肉親を頃し母の血で手を染めた者が勇者を名乗るなど呆れたものよ」
勇者「俺は母を頃してなどいない!巫山戯た事を言うな!」
魔王「レソレダ村で母を頃した事から目を背け続けるのか?」
勇者「村に母などいなかった!デタラメを!」

魔王「だぁからおめーの母ちゃん魔物に変えて村襲わせたらオメーがその魔物になった母ちゃんを頃したんだっつってるべー!?」
勇者「……そ、そうだったのか!?」

35: 19/09/12(木)06:12:47
やっと理解したか…?

36: 19/09/12(木)06:12:51
魔王「え?」
勇者「え?」
魔王「…」
勇者「…」

魔王「ようやく理解出来たのだな」
勇者「そうか…そういう事だったのか…」
魔王「(やっとか…)フフフフフフフフフフフフフ………」
勇者「く…」
魔王「やっと終わった~!(フハハハハハハハハハ!!!)」

39: 19/09/12(木)06:14:57
マジでストレートに言わねーと伝わらんとは…

41: 19/09/12(木)06:16:45
魔王「ようやく気付いたようだな…自分の愚かさにな…」
勇者「そんな…俺の手で…母さんを…」
魔王「辛いか?悲しいか?悔しいか?だが、その感情は全てお前自身が母を頃して生んだ感情なのだよ…」
勇者「魔王…貴様……」
魔王「今度は我へ責任転嫁か?母を頃したのは自分だと言うのに、人間とはまこと身勝手な生き物よ…」

44: 19/09/12(木)06:20:27
勇者「魔王…貴様だけは許さねえ…!」
魔王「良い、良いぞ勇者よ…我に向けるその憎悪…勇者と呼ぶには実に惜しい…我らと同じ魔物と同等の感情よ…」
勇者「こんな蛮行…俺は許すわけにはいかない…」
魔王「母の次は我を頃すか?これでは勇者どころか人頃し、まるで暗殺者だなあ?勇者よ…」
勇者「貴様には、俺が…鉄槌を下す…!」

勇者「魔王!!代わりにお前が俺の母となれ!」
魔王「………(。=`ω´=)ぇ?」

46: 19/09/12(木)06:22:54
魔王「………貴様、何を言っている…」
勇者「お前は、俺の母を攫ったんだ」
魔王「ああ、そうだ…」
勇者「母を、俺が頃すように仕向けたんだ」
魔王「そうだ……」
勇者「俺にはもう、母はいない…この世にもう母はいない」
魔王「……そうだな」

勇者「だから魔王!母となれ!」
魔王「何が言いたい!?」

47: 19/09/12(木)06:23:02
あっ、そっち系なんか

48: 19/09/12(木)06:25:16
勇者「母を頃したのは俺だ」
魔王「そう教えたな…」
勇者「例え魔物であっても、あれは母だったんだ…」
魔王「そうだ…」

勇者「つまり魔王!魔物のお前でも母にはなれる!」
魔王「どういうことだ!!」

49: 19/09/12(木)06:26:16
察しの悪い魔王やなぁ……

50: 19/09/12(木)06:28:13
勇者「さあ魔王、行くぞ……」
魔物「む……そうか…ついに決心がついたか…」
勇者「ああ、決めたぞ…」

勇者「俺の故郷で2人で暮らすぞ!!」
魔王「何故そうなる!!」

51: 19/09/12(木)06:32:35
勇者「魔王よ…俺はここに来るまでに様々な能力を手に入れた」
魔王「我と戦う為にご苦労な事だ…」
勇者「神の加護を受け、魔物を人間の姿へ変える魔法も会得した」
魔王「……ん?」



勇者「………ママ」
魔王「よ、寄るな!!!」

52: 19/09/12(木)06:33:30
これが因果応報ってやつかぁ
こっわいなぁ

53: 19/09/12(木)06:34:30
勇者「魔王…覚悟はいいな」
魔王「良くない」

54: 19/09/12(木)06:35:48
勇者「ママ、ママ、ママ……」
魔王「ひっ!!」









魔王「ご飯出来たわよ~!」
勇者「わ~い!」

~Fin~

55: 19/09/12(木)06:36:17
ママ王

56: 19/09/12(木)06:36:41
オチも考えず勢いでスレ立てしてはいけない(戒め)

57: 19/09/12(木)06:37:16
勢いは大事だよな

引用元: 勇者「魔王!母さんをどこへやった!」魔王「お前はレソレダ村に行ったな」