1: 2013/05/04(土) 18:00:01.62

春/765プロ事務所

P「それじゃあ、伊織そろそろ行くけど準備いいか?」

伊織「えぇ大丈夫よ」

真美「あれ?今日りっちゃんは?」キョロキョロ ニヤニヤ

小鳥「律子さんは今、ちょっと出てるのよね」ニコニコ

美希「…だから、今日ハニーはデコちゃんと一緒なの?」ムー

伊織「誰がデコちゃんよっ!!」

P「まっそういう事、車に先行ってるぞ?」ヒョイ  ガチャ バタン

伊織「はいはい…えっと、あっオレンジジュース…途中で買えばいいわね…」

小鳥「…ドライブデート」ボソッ

美希「ずるいの!!」ガバッ

伊織「変な事言うんじゃないわよっ!!///」


https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1367658001

3: 2013/05/04(土) 18:03:58.80

このSSは

春香「春風吹いたら」

等の続きになります。

未読の方はこちらをお読みください。

よろしくお願いします。

2: 2013/05/04(土) 18:01:58.43

/車内

P「えっと…こっちからこうで…」

伊織「道くらい私が来る前に確認しときなさいよね」

P「へーへー、悪かったね」

伊織「まったく使えないんだからっ」

P「フフフッ…」

伊織「何、笑ってんのよ?」

P「いや、なんか懐かしい言われ方だったから」

4: 2013/05/04(土) 18:06:00.54

伊織「アンタって本当にMなの?…」ジトーッ

P「おぉ待て待て、本気で疑いの目してるよ?」

伊織「ごめんなさい…事実を突きつけたって無意味よね?人それぞれって言うか」

P「伊織ちゃん、優しさで傷つくから、鈍い痛みが走るから」

伊織「にひひ♪」

P「この野郎」

5: 2013/05/04(土) 18:08:00.77

伊織「何?この…クーラーボックス?」ゴン

P「ん?今日のロケで使うんだよ」

伊織「ふーん中味は?」

P「アイスクリームだよ」

伊織「あらいいわね、それで?何処のアイスクリーム買ったの?」

P「買ってないよ?作ったんだから」

6: 2013/05/04(土) 18:10:01.78

伊織「はっ!?アンタの手作りっ!?」

P「昨日、やよいと牧場に撮影で行ってさ」

伊織「あぁ…「さしすせそ」の特別編ね?」

P「そこで、空き時間利用して2人で生乳からアイスクリーム作って」

伊織「それで…結構大量に出来たから持ってきたの?」

P「長介達の分も作ろうと思ったらやよいもそのつもりで作っててさ」

伊織「余っちゃったって訳ね…これはアンタのやよいの?というかどのくらいあるのよ?」

7: 2013/05/04(土) 18:12:01.15

P「半分は俺の、やよいが作ったのと半分に分けたんだ」

P「味は…バニラとチーズとチョコチップと…なんだっけ?」

伊織「それだけあれば困らないわね…」

P「いやぁ俺、牧場とか初めてだったからテンション上がっちゃって」

伊織「アンタがテンション上がってどうすんのよ!」

P「馬とか初めて乗ったわーやっぱり自然はいいわー」

伊織「旅行者の感想じゃないの!!仕事しなさいよ!!」

P「ちゃんとしたって」

伊織「アンタって訳わかんないわよね…(最初の頃から…)」

8: 2013/05/04(土) 18:13:59.35

一年前・春/765プロ事務所

雪歩「伊織ちゃん、お茶どうぞ」コト

伊織「あら、雪歩ありがと」スッ…ズズズ

伊織「うーん…おいしいわ」

雪歩「えへへ///ありがとう」

伊織「これなら、アイドル辞めてもウチでメイドとして雇ってあげるわ!」

雪歩「いっ伊織ちゃぁん…」

9: 2013/05/04(土) 18:16:00.54

伊織「冗談よ!言い返すくらいしてきなさい?」

真「性質の悪い冗談だね…」

伊織「何よっ!」

真「…だって、アイドルの仕事なんて全然来ないじゃないか」

伊織「うっ…」

雪歩「そう…だね…」シュン

真・雪歩「「…はぁ…」」

伊織「たっ溜息なんてついてないで!ホラっ!レッスン行くわよ!!」グイ

真・雪歩「「はぁい…」」

10: 2013/05/04(土) 18:18:00.47

/レッスンスタジオ

真「1・2・3っ!!雪歩っ!!遅れてるよ!!」

雪歩「うっうん!!」クル

伊織「きゃっ!!」ドンッ

雪歩「あぁっ!!」ドサッ

真「だっ大丈夫!?二人とも!?」

伊織「いたた…んもぅっ!!雪歩!またここで!!」

雪歩「ごっごめんね…ハァハァ…」

11: 2013/05/04(土) 18:20:00.09

伊織「もう一回よ!」

真「待って、伊織」

伊織「もう一回よ!!まだ通して出来てないわ!!」

真「…雪歩の体力が限界だよ、今日はもうやめよう」

伊織「あっ…」

雪歩「ハァ…ハァ…うぅんまだ…大丈夫」

真「ダメだよ、トレーナーさんが居ない以上ボクが判断する」

12: 2013/05/04(土) 18:22:00.38

真「これ以上やっても、集中切らして…怪我しちゃうだけだよ」

伊織「…そうね…雪歩、今日はもう休みなさい…」

雪歩「…うん…わかった…ごめんね…」シュン

真「それじゃあ…着替えて帰ろうか」

伊織「…私は、もう少しだけ残っていくわ」

真「うん…わかったよ伊織。遅くならないようにね?」

伊織「迎えが来るから大丈夫よ」

13: 2013/05/04(土) 18:24:00.19

夜/レッスンスタジオ

伊織「ハァ…ハァ…ダメね…ターンが間に合ってない…」


真『…だって、アイドルの仕事なんて全然来ないじゃないか』


伊織「…………」 ガチャ

P「まだ残ってたのか、伊織」バタン

伊織「…なんだ、アンタ…」プイ

P「えぇぇ…」

伊織「何か用?」

14: 2013/05/04(土) 18:26:00.28

P「いやぁ戸締りの確認でな、伊織もそろそろ…」

伊織「まだ…まだちゃんと出来てない!!」

P「…どうした?」

伊織「~ッ…どうもしないわよ…」

P「何か、イライラしてないか?」

伊織「…そうよ!!怒ってるわよ!!焦ってるわよ!!何にも出来てない自分にね!!」

P「えぇ?」

伊織「雪歩にも真にもアンタにも八つ当たりして!!…あぁ最悪…」

15: 2013/05/04(土) 18:28:00.61

P「まだ、活動始めたばっかりだろ?」

伊織「早く認めさせなきゃならないのよ…お父様にお兄様達にも…」

P「認めさせるって、そんないきなりドーンと売れる訳じゃあ…」

伊織「わかってるわよ!だからっだから練習するんじゃないっ!!」

P「…確かに、レッスンは大事だ…でもな伊織」

P「苦しそうに踊って、笑顔の無いアイドルなんて…誰が喜んでくれるんだ?」

16: 2013/05/04(土) 18:30:00.21

伊織「!…何よ…すっステージに立ったら…ちゃんと…笑って…笑ってみせるわよ」

P「…うーん、そういう事じゃなくってな…伊織」

伊織「うるさい!私は!トップアイドルになって!お父様に認めさせて!それで!」

P「…それで?」

伊織「それで…それで、…グスッ…」

P「伊織…」

伊織「泣いてないわよ…汗が目に入ったの!…グスッ」ゴシゴシ

17: 2013/05/04(土) 18:32:00.31

P「ちょっといいか?伊織。」

伊織「フーッ…フゥッ…何よぉ…」ジワッ

P「認めさせたいって感情はわかる、とても良い目標だと思う」

P「それなら、まず伊織自身が自分を認めてあげる必要があるんだ」

伊織「自分を…認める…」

P「自分の頑張りを認める…って感じかな?」

18: 2013/05/04(土) 18:34:02.08

P「『一歩進んだ』『面白い』『楽しい』そんな風に自分の頑張りを」

P「自分で認めてあげるんだよ、そうすると不思議とさ本当に楽しくなるんだよ」

伊織「…そんなの、自分に嘘ついてるだけじゃない!!」

P「確かにそうだ…けどな」

P「自分に嘘をついて、うまく生きる事が出来たなら」

P「人生もっと気楽に生きられると思うんだよ」

19: 2013/05/04(土) 18:36:00.01

伊織「…気楽に~だなんて…笑わせないで!」キッ

伊織「私はアンタみたいにヘラヘラ生きたくないのよ!!!」ブン

P「どわっ」バフッ

伊織「どいて!!帰るわ!!ふんっ!!」ダンダンダンダン…

P「ちょっいお…(ガチャ バターンッ)…り」

P「…怒らせちまったか…うーん…」

20: 2013/05/04(土) 18:38:00.93

/水瀬家・伊織の部屋

伊織「………」

P『まず伊織自身が自分を認めてあげる必要があるんだ』

伊織「…ねぇシャルル…私…頑張ってるかしら?」ギュ

伊織「仕事…全然無いけど…やって来た事は…」

伊織「…そうよね…無駄なんかじゃ…無いわよね?」

伊織「…ありがと、シャルル…」ギュウ

伊織「…明日…アイツ…謝らな…ちゃね…スゥ…スゥ…」

21: 2013/05/04(土) 18:39:59.86

現在/車内

伊織「(今なら何となく、コイツの言葉わかる気がする…)」

P「うーん…流石に渋滞だなぁ」

伊織「仕方ないんじゃない?連休だし…間に合うんでしょう?」

P「あぁ、時間は大丈夫だ、おっと今日の内容なんだが…」ガサ

P「春香達がやってるロケのゲストとして出演してもらう」

伊織「ふぅん…何のロケなの?」

P「春香と真、それから響の三人で自然の中でアスレチックロケしててな」

22: 2013/05/04(土) 18:42:00.05

伊織「…真と響がスイスイ進んで…春香が転んでる画が浮かぶんだけど…」

P「…ソンナコトナイヨー」

伊織「まぁいいけど、私もアスレチックに挑戦するの?」

P「いや、三人が競争して二人がご褒美としてアイスクリームが食べられる」

伊織「私がアイス持って、待ってるって事?」

P「食べて待っててもいいぞ?三人がやる気出すしな」ニヤ

伊織「あら、おもしろそうね♪」

P「おっ渋滞終わったな、もう着くぞ」

23: 2013/05/04(土) 18:44:03.88

初夏/765プロ事務所

伊織「まったく!冗談じゃないわ!あんな役!!」

P「……………」

伊織「この伊織ちゃんに全然っそぐわないじゃない!」ガチャ

伊織・P「「うぇっ!?」」ドヨォォン

小鳥「…はい…はい…では…またの機会に、よろしくお願いしますぅ…」ズーーン

P「小鳥さん…もしかしてまた…」

小鳥「…はい…全滅です」

伊織「あぁ…」

P「うぅむ…」

24: 2013/05/04(土) 18:46:00.03

小鳥「今月に入ってから誰も!オーディションに一個も受かって無いんですよぉお!!」

伊織「んもぉ!!納得出来ないわ!!なんでこの伊織ちゃんが落とされなきゃいけない訳!?」

P「仕方ないだろ?向こうが決める事なんだから」

伊織「フンッ!審査員の見る目が無いのよ!!」

伊織「…それか、アンタの疫病神かどっちかね」ジロッ

P「だっ…人のせいにするなよ…」

小鳥「社長のツテで貰えてた仕事も…もう来なくなっちゃいましたし…」

25: 2013/05/04(土) 18:47:59.89

P「そっそうですね…社長は今どこに?」

小鳥「昨日書置きがあって、今日は九州の方で営業をかけてくれてます」

P「そうでしたか…」

伊織「アンタは行かなくていいわけ?」

P「おっおう…もちろん…でもきょっ今日はディレクターさんから連絡が…来る…はず」

伊織「望み薄いって事ね?」

P「まぁな…連続ドラマの仕事だからな…うーん…」

26: 2013/05/04(土) 18:51:00.33

小鳥「プロデューサーさん…その電話がさっきのです…」

伊織「…本当にアンタ疫病神じゃないの?」ギロッ

P「おいおい…」

真「やめなよ、伊織、お門違いってヤツだよ?」

伊織「何よ?」

真「プロデューサーも社長も頑張って営業してくれてるし」

真「オーディションで頑張らなきゃいけないのはボク達の方さ!」ニカッ

27: 2013/05/04(土) 18:53:59.59

P「真…イケメンやなぁ…」

真「ちょっ!!プロデューサー!!」

雪歩「真ちゃん…カッコイイ///」

真「雪歩!!」

P「後、もう一つドラマの仕事があるんだが…」

小鳥「やっぱり、ゆきまこ…っと!!どんなのですか?(いけないわ小鳥っダメよっ)」

28: 2013/05/04(土) 18:57:00.36

P「こっちはエキストラで何名か連れて行く事になってるんです」

真「じゃあ!ボク行きたいです!!」

伊織「何言ってんのよ真!!私に決まってんでしょ!!」

真「決まってるって何さ!!」

P「落ち着け…役は…えっと花屋の娘とかだから」

伊織「ほ~ら見なさい、真には似合わないわよ」

真「にっ似合わないって何だよ!!ボクだって!」

30: 2013/05/04(土) 19:00:00.02

伊織「花屋のお兄さんになっちゃうでしょ?」

真「なんだとぉお!!」

P「真、伊織…二人とも喧嘩するなって」

真「だって…プロデューサー!」

P「何名か連れて行って、ディレクターが割り振ってくれるからさ」

P「真と…伊織、それから貴音、この三人で行こうと思う」

31: 2013/05/04(土) 19:03:00.02

真「へへーっやーりぃ!」

伊織「まっ当然よね~」

雪歩「あっあの…私は…」

P「えっとな…雪歩…このドラマ……警察犬の話なんだ…」

雪歩「…おっお留守番してますねぇ…」ガタガタ

P「うん、なんかスマンな」

32: 2013/05/04(土) 19:06:01.70

小鳥「どうして、貴音ちゃん何ですか?」

P「えぇ、貴音はきっと画面で映えると思うんですよ」

小鳥「あー目立ちそうですもんねぇ」

P「それに現場の空気も実感して欲しいですしね」

伊織「それは全員でしょ?」

P「だよなぁ…みんなまだ仕事いっぱいって訳じゃないもんな」

33: 2013/05/04(土) 19:08:59.93

P「それじゃあ、後で貴音にも連絡しないとな…」

小鳥「貴音ちゃんだったら、少し前に昼食を摂るって…もうすぐ戻ってくると…」

真「貴音さんって本当に食べる量すごいんだね、こないだ見てびっくりしたよ」

P「そうなんだよなぁ…アイツまたラーメン何杯も食べてるんじゃ…」

伊織「ねぇ…そこのゴミ箱にカップ麺の容器が捨ててあるけど…小鳥?」

小鳥「私じゃ無いわね…2、3…4個も…」

P「貴音…」

34: 2013/05/04(土) 19:12:00.15

現在・午後/アスレチックフィールド

響「いっちばーん!!だっぞー!!」スタッ

真「ふぅっ!いやぁやっぱり気持ち良くて楽しい!!」シュタッ

春香「ハァ…ハァ…疲れたぁ…」ズルズル…

真「あ…大丈夫?春香?」

春香「二人とも早いんだも~ん」ヘロヘロ

響「あ…意外に自分達について来れるから、ちょっとペース上げちゃったんだ…」

35: 2013/05/04(土) 19:14:59.97

春香「何ソレ…あ~ちょっと休憩しよ?ね?」

真「そうだね…え?何ですか?向こうのテーブル…あ!!」

響「ん?…おぉ!!」

春香「へ?…」

伊織「…~♪」パク

春香「…デカいグラサンかけた伊織がアイスクリーム食べながらこっちを見てる」

真「何て、シュールな画なんだ…」

36: 2013/05/04(土) 19:18:01.40

伊織「あ~らっ三人ともどうしたの?そんな汗だくで」

響「どうしたのかはこっちが聞きたいけど…まぁ1コースクリアしたからな」

真「中々面白かったよね!」

春香「…二度、転んだけど面白かったよ…」

真「でっでもでも!全然何にも無い所でよかったよね!!怪我も無くて!」

響「それ、フォローになってないぞ真…」

37: 2013/05/04(土) 19:20:59.82

伊織「あらあら…それじゃあ…是非ともコレを差し入れしちゃおうかしらぁ?」

響「おぉ!差し入れだったのか!嬉しいなー!」

伊織「昨日、やよいが牧場で作ったアイスクリームよ~」

真「わぁ…おいしそうっ!!」

春香「ありがとー!伊織っ…えっと…スプーン…は…うわぁ」

伊織「あらヤダ!いっけなぁぁいっ!!」コツン

38: 2013/05/04(土) 19:24:00.16

真「………出たよ…」

響「チチニクサン…」

伊織「私ったらぁ!スプーンをっ!」

伊織「あの最難関〝プロ〟コースのゴール地点に忘れてきちゃったぁ!!」

春香「器用な忘れ方するね…」

伊織「しかも手違いで、二本しか用意出来なかったなんてぇ!!」

39: 2013/05/04(土) 19:26:59.97

真「ちょっと待ってよ!!それは何?二人しか食べられないって事っ!?」

春香「ひどいよ!そんなの絶対私じゃない!」

伊織「あぁ~そんな事言っている間にアイスがどんどん溶けてしまうわぁ~」

響「あー!もう!!こうなったらやるぞ!!負けないからな!!」ダッ

真「ふふんっ一番はボクだよ!!」ダッ

春香「ふぇぇんっ!勝てる気しないよぉお!!」ダッ

伊織「にひひっ♪」

40: 2013/05/04(土) 19:30:00.69

初夏/撮影スタジオ・控室

P「それじゃあ、伊織は花屋の娘役でこれ台本な…貴音は通行人D」

伊織「花屋の娘には、台詞あるのね!」

貴音「すぅつ姿で…ですか…わかりました。」

P「それで…だ…あーっと…真?」

真「………………なんですか?」ムスー

P「そっそう拗ねるなよ、急遽男性のエキストラが足りなくって…な?」

41: 2013/05/04(土) 19:33:00.31

真「だからって!!なんでボクが、男子高校生の役しなきゃいけないんですかぁ!!」

伊織「あ~らっ似合ってるわよ~ま・こ・と・ク・ン」

真「伊織っ!!」

P「はい、やめなさいって…」グイ

P「真と貴音は、衣装合わせに行ってくれるか?」

真「…はぁい」シブシブ

貴音「わかりました。」ガチャ バタン

42: 2013/05/04(土) 19:36:00.33

P「伊織は台本読んで台詞の練習しておけよ」ガチャ

伊織「ちょっちょっと待ちなさいよ!アンタ何処行くのよ!?」

P「え?ディレクターさんには挨拶済んだし…えっと…ブラブラと?」

伊織「何でブラブラすんのよ!!台詞合わせくらい手伝いなさいよ!!」

P「あぁわかった、んじゃあ…刑事役か?えーと?」

伊織「当り前でしょ?ほら、アンタから読んで、ハイ!」

43: 2013/05/04(土) 19:39:00.13

P「『すいません』」

伊織「『いらっしゃいませぇ♪』」

P「『私、神田署の山口と申します』警察手帳を見せる」

伊織「『けっ警察の方…』」

P「『この花束はこちらで作られた物でしょうか?』写真を見せる」

伊織「『…えぇ確かにぃウチのカードが付いてますねぇ…これが?』」

P「『これを注文した方…憶えてらっしゃいますか?』」

伊織「『電話でのぉ御注文みたいですね…代金も振込ですしぃ』」

44: 2013/05/04(土) 19:42:00.21

P「…で刑事が注文書だけ貰って帰ると…」

伊織「…アンタ無駄に上手いわね…」

P「そうか?」

伊織「そっそれで?今のどうだった?」

P「んー…なんか花屋の娘って感じはしなかったかな?」

伊織「なんですって?」カチン

45: 2013/05/04(土) 19:45:00.51

P「いや、なんというか…そんな甘えた声出さないだろ?」

伊織「なっ…別にいいでしょ?可愛らしい女の子の声だったらなんでもっ!」

P「違うんだよ…この花屋の娘の気持ちで、性格で、心で振る舞わなくちゃ」

伊織「うっ…むぅ…いっ一理あるわね…」

P「…ガラスの仮面読んでてよかったー」

伊織「漫画知識っ!?」

P「いやいや、すげぇんだぞ?月影先生のお言葉は」

46: 2013/05/04(土) 19:48:00.06

伊織「あーもう、漫画知識でも何でもいいわよ!無い知恵出しなさい!!」

P「無いの前提?」

伊織「そもそも!花屋の娘の気持ちなんてわかんないわよ!!」

P「うわー言っちゃったよ…この子…」

伊織「いいからっ!!花屋の娘ってどう喋るのよ!!」

P「…うーん…明るく元気に?」

47: 2013/05/04(土) 19:51:00.40

伊織「ふわっとしてるわねーって言うかアンタ花屋とか行った事あるの?」

P「一時期アルバイトしてた事もあるぞ?」

伊織「えっアンタが!?…花屋…ププッ」

P「おーい、花屋って言っても配送の方だぞ?」

伊織「へぇーアンタがねぇ…エプロン着て?ふふふっ」プルプル

P「配送だってば作業服着て、車乗ってただけだって」

48: 2013/05/04(土) 19:54:00.50

伊織「どんな風だったのよ?花屋の娘さんは?」

P「あー…すごく気さくな人だったな、ニコニコしてて」

伊織「まぁ客商売なんだから当然よね」

P「手荒れとか気にして…恥ずかしそうにしてたっけ…」

P「世話焼きで…夕食ご馳走になったりとかしたなー…優しい、いい人で…」

伊織「…ねぇ」

P「んー?」

伊織「…好きだった…とか?」

49: 2013/05/04(土) 19:57:00.36

P「ブホォッ!!ケホゴホ…んな訳あるかっ!!///」

伊織「顔赤くして…怪しい…」

P「その人子供居たわ!!///」

伊織「あっそっそうだったの?何か話し方が…ねぇ?」

P「同意求められても困る…」

伊織「んじゃあ、アルバイトしてたのって何年前?」

50: 2013/05/04(土) 19:59:59.84

P「えっと…19歳の時だから…5年前かな?」

伊織「長く勤めてたの?」

P「半年以上は…あっその家の子供にも懐かれててさ、勉強看てあげたり」

P「その子は、普段は無愛想なんだけど犬撫でてるとニコニコしてて可愛いかったんだ」

伊織「ふぅん…」

P「あの子も…今、中学生?高校生?…うーわー…」

伊織「何、遠い目してんのよ」

P「お前もいつか味わうといいさ…青春とは遠く過ぎ去りだ…」

51: 2013/05/04(土) 20:03:00.16

伊織「アンタの口からチャイコフスキーが出てくるとは驚きね」

P「元気にしてるかなー?…渋谷さん」

伊織「はいはい、今はいいから!芝居するわよ!」

P「おう、んじゃまずは…キャラ付けしてくか」

伊織「キャラ付け?」

P「この子はどんな子なのか、考えてみるんだよ」

52: 2013/05/04(土) 20:06:00.20

伊織「どんな子って…花屋の…」

P「明るい子なのかとか気が強い子なのか?とかな」

伊織「そんなの分かる訳無いじゃない!こんな短い文で」

P「いやいや考えるんだよ?例えば…『けっ警察の方…』で」

P「怖がってるといるのに、次の確認で『これが?』って警察に聞き返してるだろ?」

伊織「それが何よ?」

53: 2013/05/04(土) 20:09:00.64

P「この台詞はさ、怖いけど何があったのか興味があるっていう」

P「好奇心の現われだったりするんじゃないかな?」

伊織「あぁ…言われてみれば…」

P「『電話での注文』の辺りは、調べを受けてるというよりかは」

P「率先して協力してるって感じしないか?」

伊織「…うん…普通もっと身構えるわよね?」

54: 2013/05/04(土) 20:12:00.10

P「多分これは完全な第三者だからこその…言っちゃあ何だか野次馬根性?」

伊織「…じゃあこの『振込ですし』の辺りは…ちょっとつまんない感じ?」

P「おっいいねそのキャラ!面白いじゃんか!」

伊織「なっ、とっ当然でしょ!!伊織ちゃんは天才なんだからっ!!///」

P「じゃあ、突然の警察の来訪に驚いたけど、なんだかドラマみたいで」

P「ちょっとワクワクしてる〝花屋の娘〟どうだ?イメージ出来たか?」

55: 2013/05/04(土) 20:15:03.66

伊織「…うん…いいわね面白そう…」

P「…そこは『出来る…私、花屋の娘が出来るわ!』でしょ!!」

伊織「何がよっ!!」

P「まぁ…伊織は姫川 亜弓かぁ」

伊織「は?それ誰よ?」

P「ガラスの仮面のライバルの名前」

伊織「人を漫画のキャラと一緒にするんじゃないわよっ!!」

P「えー?お嬢様で可愛いから、そっくりだと思うけど?」

56: 2013/05/04(土) 20:18:00.33

伊織「なっ!?///うっうるさい!!のっ喉渇いたわ!!飲み物買って来て!!///」ドン

P「何だよ急に…」

伊織「いっいいから!早く行きなさーい!!///」ゲシゲシ

P「痛っ蹴るなよ!わーかったってば!」ガチャ バタン

伊織「ふぅ///…何よもぅ///…」ストン

伊織「…花屋の娘…えっと野次馬根性…ドラマみたいに期待してる?」ブツブツ

57: 2013/05/04(土) 20:21:00.35

/スタジオ・廊下

P「えっと…オレンジ…オレンジ」チャリン…ガコンッ

P「よっと…ん?…おっ真!貴音!」

真「あっプロデューサー」

貴音「お待たせ致しました」

P「おぉ~…真、似合うな!…って…ごめんそんな顔すんなよ…あはは」

真「別に、いいですけどねっ!!」ムスー

P「学ランがこんなに似合うとはなぁ…」ピロリーン♪

58: 2013/05/04(土) 20:23:59.76

真「なっ何で写真撮るんですか!!///」

P「え?残しておかないと、後、雪歩に頼まれてたし」

真「頼まれたって何ですか!!もぅ!!」

P「カッコいいぞ真!」

真「ボクはもっと可愛い恰好がしたいんです!!」

P「あはは、わかったよ。今後頑張っていこうな?」

真「絶対ですよ!?」

59: 2013/05/04(土) 20:27:06.77

P「おう、しかし…貴音も…なんかすごいな…」

貴音「この様な恰好はあまりした事がありませんでしたので…」

P「ストライプ柄のパンツスーツだけど…すげぇ…」

貴音「?」ドタプーン

P「…ハッ いやっすごい!うん!仕事出来そうな感じするぞ!」

貴音「まぁうふふ…ありがとうございます。」

P「どういたしまして、あっ二人とも何か飲むか?」

60: 2013/05/04(土) 20:30:00.36

真「あっありがとうございます!じゃあスポーツドリンクで」

貴音「私は…お水を」

P「はいよ…」チャリンチャリン…ガココンッ…ゴコン

P「それじゃあ…真も貴音も伊織の所で待っててくれ」

真「はい!このオレンジが伊織の分ですか?」

P「アイツ100%しか飲まないだろ?」

61: 2013/05/04(土) 20:33:00.37

貴音「そうなのですか?」

真「うん、なんかこだわりがあるんだって」

P「妙に気負って、緊張してるっぽいからな…解してやってくれるか?」

真「あはは、りょーかいです!」

貴音「あなた様はどちらへ?」

P「ちょっと、ブラブラ挨拶してくるよ」ヒラヒラ

62: 2013/05/04(土) 20:36:00.17

/撮影スタジオ・控室

伊織「…んで?アイツは30分も何してんのよっ!!」バンッ

真「さぁ?…本当、どこ行っちゃったんだろ?」

貴音「そろそろ…撮影が始まってしまいますのに…」

伊織「はぁ…もう…あっ、真アンタ絆創膏持って無い?」

真「え?何?伊織どこか怪我でもしたの?」

伊織「してないわ、でも花屋の娘だから、小さな切り傷があるかもでしょ?」

63: 2013/05/04(土) 20:39:00.15

貴音「なるほど…演出…ですね?」

真「あぁ…いいね!え~っと…あれ?置いてきちゃったんだっけ?」ガサゴソ

伊織「う~ん…あっじゃあアイツに買いに行かせればいいのよ!」

貴音「ですが、撮影の付き添いとして…」

伊織「あんな何も出来ない奴に傍に居られても意味無いわよっ」

真「伊織っ!なんて事いうのさ!」

64: 2013/05/04(土) 20:42:00.19

伊織「本当の事言っただけよ、ちょっと探してくるわね」ガチャ

貴音「私も捜しましょう…」スッ

真「それならボクも…」ガタッ

伊織「真、アンタの出番が一番先でしょ?」

真「あっ…そっそうだった」

伊織「貴音、アイツ見つけたら、真の付き添いを最優先させんのよ?」

貴音「えぇ…存じております」ニコ

65: 2013/05/04(土) 20:45:02.63

/スタジオ・廊下

伊織「ったく…伊織ちゃんにこんな手間をかけさせるなんて…」

伊織「土下座程度じゃ許してあげないんだから!」スタスタスタ…

伊織「…………ん?」    >アハハハー…イヤァーデモ…エッ?ソウナンデスカーヘェー

伊織「…(今…アイツの声が…)」カチャ…キィ

/スタジオ・搬入口

P「そうですねぇまだまだみんな仕事無くって…」

音声S「そういう事言っちゃダメですよっ」

66: 2013/05/04(土) 20:48:00.27

/スタジオ・廊下

伊織「アイツ…」グッ

美術S『でも、765プロさんの水瀬って子…あの〝水瀬〟ですよね?』

伊織「!」ピタ

美術S『仕事なら…そっちから優遇してもらったらいいんじゃ?』

P『あぁそれは無いですね』

伊織「………」

67: 2013/05/04(土) 20:51:01.50

/スタジオ・搬入口

P「伊織は正義感たっぷりですから、そんな事しようもんならぶっ飛ばされますよ」

音声S「へぇ…親の七光りじゃないんですか?」

P「むしろそれが嫌なんじゃないかなと思いますよ」

P「父親とかに認めさせたいって言ってましたし」

美術S「そうなんですか…」

P「さっきもこんな話してたんですが、ガラスの仮面ってありますよね?」

68: 2013/05/04(土) 20:54:00.27

音声S「えぇもちろん知ってますよ」

P「伊織って姫川 亜弓にそっくりなんですよ」

美術S「あぁ…容姿端麗で努力家…確かに…」

P「それで、親の威光と関係無しに自身の実力で評価されたいと望んでいる」

P「〝水瀬の〟じゃなくって…今の伊織なんです」

P「そして今の伊織は、努力を積み重ねてる最中なんですよ」

P「右にいったことがなければ左にはいけない…いつかの為に、今努力出来る」

P「伊織は…きっといずれ、誰よりも輝きますよ!」

69: 2013/05/04(土) 20:57:00.37

/スタジオ・廊下

伊織「…アイツ///」カァアアア

音声S『大きく出ましたね~』

P『はははっ期待してて下さい!!』

美術S『その際は是非とも一緒に仕事したいですね!!』

P『えぇよろしくお願いします!!』

貴音「…素敵ですね」ボソッ

伊織「でちょんっ!!?」バッ

伊織「なっ///たっ貴音!?何でアンタここにっ!?///」

70: 2013/05/04(土) 21:00:00.44

貴音「反対方向から一周してこちらに…うふふ…」

伊織「きっ聞き耳立ててるなんて失礼よっ!!」

貴音「…それは御自分に言い聞かせているのですか?」

伊織「はぅっ///」

音声S『あっそろそろ撮影再開しますよ』

貴音「…私達も控室へ戻りましょう」

伊織「えぇ…あの…あれよ?だっ誰にも内緒よ!?わかった!?///」

貴音「うふふ…はい、とっぷしーくれっと…ですね」

71: 2013/05/04(土) 21:03:08.18

現在・午後/アスレチックフィールド・プロコース

響「…アッキサミヨー…」

真「うわぁ…」

春香「…えーと…私達は何の軍事訓練を受けてるんだっけ?」

伊織「三人とも頑張ってね♪」

真「このコースおかしいよ!!SAS●KEみたいになってるじゃないかぁ!!」

春香「これ…私、生きて帰れるかなぁ?」

72: 2013/05/04(土) 21:06:00.46

真「ご褒美のアイスクリームは食べたいけどさ…」

伊織「…アイスクリームはアイツの手作り…」ボソッ

真・響・春香「「「!!!」」」」

伊織「…牧場でテンション上がったアイツが作ったんですって」ボソボソ

春香「ぷっプロデューサーさんかわいい…///」

響「負けられないぞ…」ゴクリ

73: 2013/05/04(土) 21:09:00.16

伊織「それでは!よぉーい!スタートォ!!」

真「うぉおおおおっ!!!」ダッ

響「うりゃああああっ!!」バッ

春香「うわゎっ…きゃああああああああああ!!?」ドンガラガッシャーン

伊織「あーっはっはっはっは!!ちょっと!!ちゃんと撮ってるでしょうね!?」

P「…何コレ貴族の遊び?」

74: 2013/05/04(土) 21:12:00.40

夏/765プロ事務所・前

律子「着いたわよ、伊織!それじゃ私このままあずささん迎えに行ってくるから」キキィ

伊織「えぇ、その間にアンケート書いておけばいいんでしょ?」ガチャ スッ

律子「そういう事っお願いね!行ってきまーす!」バタン ブロロロロ… 

P「…慌ただしいなぁ…」テクテク…

伊織「あら…外に居たの?…何?その荷物…」

P「いや、昼飯買って来たんだって、ハンバーガー」

75: 2013/05/04(土) 21:14:59.95

/765プロ事務所

P「にしても、竜宮小町、忙しくなって来たな…」ガチャ

伊織「当然よ、この伊織ちゃんが居るのよ?」バタン パサ

伊織「竜宮小町が軌道に乗ったら、もっと忙しくなるわよ!!」ポス

P「うひゃあ…」

伊織「…暑いわね…ちょっとエアコン点けてよ」

P「調子悪いんだよなぁ…よっと」ピッ

76: 2013/05/04(土) 21:18:00.37

伊織「さてと…アンケート、これね」ペラッ

P「ペン要るか?」スッ

伊織「あら、気が利くじゃない」ヒョイ

P「こういうアンケートって何書いてあるんだ?」

伊織「…そこはアンタ把握しておきなさいよ…」

P「いやぁ、みんなキャッキャしながら書いてるからさ…」

P「後ろから覗き見みたいな真似し辛くって」

77: 2013/05/04(土) 21:20:44.52

伊織「そうねぇ…最近あったエピソードとか番組の感想とか…」

P「…へぇ…おっ『アイドル以外の仕事に就くとしたら?』だってさ」

伊織「そういう変化球的な質問も多いわね…アイドル以外だったらか…」

P「そもそも、お嬢様だからそこまで仕事しなくても…いいのか?」

伊織「まっそうよね~悠々自適な生活が出来るわ。でも嫌よ」

伊織「そんなのつまんないじゃない…だけど…パッとは思いつかないわねぇ…」

P「じゃあ…例えば、ハンバーガーショップの店員とかは?」

伊織「えぇ?」

78: 2013/05/04(土) 21:24:00.32

P「愛LIKE ハンバーガーみたいにさ?ハイ!どうぞ!」

伊織「『あぁ…私のダーリンっどこに居るのぉ?』」

P「ここだよっ!!」

伊織「『いらっしゃいませ!!とりあえず、全メニュー買っていきなさいね?』」ニコ

P「笑顔で押し売り!?」

伊織「『スマイルは無料ではありません!』」ニコ

P「笑顔を押し売りっ!?」

79: 2013/05/04(土) 21:27:00.45

伊織「こんな庶民的な仕事もこなせちゃうなんて…私って天才よね」

P「どっから来てんの?その自信」

伊織「何よ?文句あんの?」

P「あーでも伊織みたいな、店員居たら面白そうで通うかもしれん…」

伊織「良い心がけね、『そこのテーブル綺麗にしておいてね、お客様』」クイ

P「客をアゴで使うなよっ!!」

伊織「にひひ♪他には何か無いかしら?私がしたら面白そうな仕事」

80: 2013/05/04(土) 21:30:00.68

P「そーだな…でもやっぱり接客業と言うか、人対人の仕事が似合う気がする」

伊織「そっそう?」

P「あぁ例えば、アパレル関係に就いても活躍しそうだな」

伊織「ショップ店員とか?」

P「そーそー、お客にコーディネートバンバン始めちゃうタイプの」

伊織「『そうねぇ…アナタはこっちの色の方が似合ってるわよ?』って感じ?」

P「居そーう」

伊織「最終的には他の店の商品借りて、全身コーディネートしてそう」

81: 2013/05/04(土) 21:33:00.37

P「はははっ、そーいう企画も面白いかもなー」

伊織「アンタはどうなのよ?」

P「俺?…って何が?」

伊織「もしもプロデューサー以外の仕事に就くとしたら?」

P「えー…そう…だなぁ…うーん…」

伊織「考えておきなさい…近い内にクビっなんでもない」フイッ

82: 2013/05/04(土) 21:36:00.18

P「不吉!!不吉な言葉がっ!!何!?突然の解雇っ!?」

伊織「ごめんなさい…言うタイミングが中々…」オロオロ

P「やめて、泣いちゃうからやめて」

伊織「にひひっ」

伊織「…でも、アンタってプロデューサー辞めたら、どうなるのかしらね?」

P「やめよう!その未来予想図超怖いから!!」

83: 2013/05/04(土) 21:39:00.26

伊織「まっ…就職口見つかんなかったら、家の皿洗いくらいで雇ってあげるわよ」

P「皿洗いかよっ!!」

伊織「あら?不服?わがままねぇ他には庭師とか、運転手とかかしら?」

P「伊織絶対、扱き使うだろ?」

伊織「この伊織ちゃんにご奉仕出来るのよ?至上の喜びと思いなさっうぅ…」ブル

P「?どうした?」

伊織「何か…エアコン強過ぎない?」 ゴォオオオ…

84: 2013/05/04(土) 21:42:00.11

P「あぁ…寒いか?えっと…」ピッ…

伊織「…全然威力変わんないじゃない…」 ゴォオオオ…

P「あれ?何だ?エアコンが…あれ?」ピピッ…ピピッ

P「温度上げようとしてるのに何で逆に寒く?何だ?」

伊織「あーもうっちょっと貸しなさい!」バッ…ピピッ  ゴォオオオオオオッ

P「おぉい何処押したんだよ?最強になってないか?」

85: 2013/05/04(土) 21:45:00.03

伊織「あれ?おっかしいわね…コレ?」ピピッ  ゴォオオ…オォオオン…

P「なんか…エアコンから変な音が…」 ガコッコン…ガガガッ

伊織「?まだちょっと寒いまんまね…」 ゴォオオオ…

P「うーん…コンセント抜いてしばらく様子見るか…?」

伊織「そしたら暑いでしょ!?嫌よ汗かいちゃうじゃない!!」

P「でも、寒くて風邪ひいたりしたら元も子も無いぞ?」

86: 2013/05/04(土) 21:48:00.17

伊織「…じゃあ、エアコンが直接当たらない所に居るわ」

P「んーそれならいいか…でもなぁ」

伊織「そ…それと…あれね…一枚何か羽織ればいいのよ」

P「何か持って来てるのか?」

伊織「無いわ…だっだから、アンタのジャケットちょっと貸しなさいよ///」

P「俺の?」

87: 2013/05/04(土) 21:51:00.49

P「小鳥さんのひざ掛けとかの方がいいんじゃないか?」

伊織「さっ探すのが面倒なのよ!いいから貸しなさい!///」

P「…まぁいいけど」ヌギ

伊織「…うふふ♪///…」モゾモゾ

伊織「…ハッ!じゃっじゃあ私、コッチでアンケート書いてるからね!!///」

P「おーう」

伊織「邪魔すんじゃないわよ!?わかった!?///」ヒョイ

P「邪魔なんかしないよ…(何ニヤニヤしてんだ?)」

88: 2013/05/04(土) 21:54:02.37

P「(…しばらく経ったけど、なんか静かだな…)」ヒョイ

伊織「………………」カキカキ

P「真面目に書いてんだな」

伊織「きゃっ…なっ…じゃっ邪魔するなって言ったでしょ!?///」

P「いや、スマン…寝てやしないかと…」

伊織「どっかの、なのなの星人と一緒にすんじゃないわよ!!」

P「なのなの星人て…」

89: 2013/05/04(土) 21:57:00.33

伊織「ふぅ…まぁいいわ、一段落着いたし…ねぇお茶淹れてよ」

P「俺、まだお前の家に就職してないんだけど?」

伊織「いいでしょ?予行演習よ、近い未来そうなるかもしれないし?」

P「そうならねーように努力して営業するんだよっ」

伊織「まっ精々頑張りなさいね~ホラお茶早く持ってくる!ホットにしなさいよ!」

P「こんにゃろう…」スタスタ

90: 2013/05/04(土) 22:00:00.25

P「…ホイ」コト

伊織「ありがと、あら?アンタ紅茶なんて淹れられたの?」

P「雪歩が持ってた本でちょっと読んでな、憶えてたんだよ」

伊織「ふぅん…色と香りは及第点ね…味は…」ズズッ…

伊織「ん☆…おいしいじゃない!」

P「おっそうか?『紅茶を淹れるのが趣味です』か…カッコイイかもしれん…」

91: 2013/05/04(土) 22:02:59.96

伊織「そうやって、形から入るんじゃないわよ…」

P「いいだろ?器を作ってからじゃなきゃ中身は溜まらないんだよ」

伊織「屁理屈ねぇ…ふふふっ」

P「俺も、休憩するか…」ポスン

伊織「んー…(ズズッ)はぁ…(なんかちょっと気が抜けるわね…なんなのかしら?)」

P「アンケート書き終えたのか?」ヒョイ

92: 2013/05/04(土) 22:06:00.38

伊織「えぇ、所々飛ばしてるけどね」

P「?あぁココか『未知の生物に会ったらどうしますか?』…逃げるがな…」

伊織「(ウチの事務所は個性の強いの多いのに…結構慕われてるわよねコイツ…)」

P「『今一番行ってみたい場所は?』これくらい答えられるんじゃないか?」

伊織「(…昔お兄様が言ってた、しなやかな強さって事なのかしら?)」

P「ん?伊織…どうしっハックショイ!!」

93: 2013/05/04(土) 22:09:00.48

伊織「!ちょっと~アンケートに唾とか飛ばさないでよ?」

P「俺の上着強奪しておいて何て言い草だ…ズーッ」

伊織「あら?じゃあ何?この伊織ちゃんが風邪ひけばいいって言うの?」

P「そうじゃないって」

伊織「ふぅん……」スッ ポスン

P「…え?」

94: 2013/05/04(土) 22:12:00.26

P「……えっと伊織さん?何故私の膝の上に?」

伊織「こぉこっこうすれば、少しは暖かいでしょ!?///」

P「え?まぁそうかもだけど…」

伊織「あっアンタっやよいとか亜美とか真美にはこうしてるでしょ!?」

P「確かに、してたけど…」

伊織「なっ何よ?私にはさせらんない訳でもあるの?///」

P「無い…けど」

伊織「けどけどうるっさい!!///ジッとしてなさいよね!!///」ポフ

95: 2013/05/04(土) 22:15:13.03

P「あ…あぁ…」

伊織「……(どうしよぅ)///」

P「(耳まで真っ赤だな…ん?アンケートに『寂しいと感じる事…家族との距離』…か)」

P「(ご両親とお兄さんが二人だっけ?…認めて欲しいって言ってたもんなぁ…)」

P「(…!そうか、今の俺は伊織のお兄さんの代わりという訳か!)」

伊織「…?…ねっねぇどうしたのよ?さっきから黙って…」モジモジ

P「伊織…お兄様って呼んでええねんで?」ナデナデ

伊織「ハァ?」

96: 2013/05/04(土) 22:18:00.11

現在・夕方/アスレチックフィールド・プロコース・ゴール地点

真「…ハァ…ハァ…やった…やったぁー!!ゴールだぁ!!」グイ

響「もぅ…ちょっと…」グググ

春香「ヒィー…ヒィ…うぅう…二人とも待ってよぉお…」フラフラ

伊織「ボロボロね…」

P「さっきゲラゲラ笑ってたじゃねーか!!」

伊織「こっここまでひどいコースだとは思ってなかったのよ…」

97: 2013/05/04(土) 22:21:00.16

P「…確かにな…あの壁渡りは何だったんだ?」

伊織「それよりあのぶら下がりよ!下手したら氏ぬ高さよっ!?」

真「ハァ…フゥ…ボクが一番ですよぉ…アイス…」

響「じっ自分もごっゴール…うわっ」ツル フラフラ…

伊織「ちょっ響!!手伸ばしなさい!!早く!!」バッ

響「あっ伊織っ…あぁっ…あぁああああっ」ゴロゴロゴロゴロゴロ

真・伊織・P「「「響ぃいいいいいっ!!!」」」

98: 2013/05/04(土) 22:24:01.29

春香「ハァ…ハァ…え?」

響「あいえなぁあああ!?」ゴロゴロゴロゴロ

春香「…ヴァいッ!?」ドーンッ!! ドンガラガッシャアアアン

真「響ぃい!!」バッ

伊織「春香ぁあ!!」バツ

響「…あぅ…」◎ヮ◎

春香「…ヴぁーい…」のヮの

99: 2013/05/04(土) 22:27:02.02

/アスレチックフィールド・屋外ベンチ

P「二人とも大丈夫か?」

響「うぅ自分は平気だぞ…ごめんな春香巻き込んじゃって」

春香「ううん大丈夫だよ、怪我もしてないし!」

伊織「もぅビックリさせないでよ…地獄車みたいに転げて行ったわね…」

春香「ごめんね伊織…」

真「本当にね…賞品に目が眩み過ぎたよ…」

100: 2013/05/04(土) 22:29:58.62

P「そんなに甘いもの食べたかったのか?」

春香「えっ!?あっのえーと…ホラ!疲れた時には甘いものじゃないですか!!」

真「そっそうですよ!!アイス食べたら疲れなんか吹っ飛んじゃうなぁー!!」

響「ちゃんと、自分達も食べていいんだろ?なぁ?プロデューサー?」

P「心配しなくてもいいから、多目にあるし、さっきのはただのTV用だって」

春香・真・響「「「やったぁー!!!」」」

伊織「にひひっ♪」

101: 2013/05/04(土) 22:33:00.09

秋/病院・処置室

医者「…喉に異常はありません、発声にも無理はありませんし」

医者「〝歌おうとすると声が出なくなる〟…という事でしたら…」

医者「おそらく、精神的な事が原因でしょう…」

医者「時間と共に自然と治るケースもありますが…何とも…」

P「…そう…ですか…」

千早「……………………」

102: 2013/05/04(土) 22:35:59.78

秋・夜/公園・ブランコ

千早「…弟は…たった一人の観客でした…あの時まで…」

千早「…優の為にずっと歌い続けなきゃ…そう思って…でも、もう歌ってあげられない」

千早「…失格です…アイドルとしても姉としても…」

春香「千早ちゃん…」

P「千早、あんまり思いつめるな…歌の仕事はしばらく休もう今は気持ちを…」

千早「歌えなくなった以上…この仕事を続けていく気はありません…」ヂリン

103: 2013/05/04(土) 22:39:00.00

春香・P「「!!!」」

P「千早…また歌えるようになるかもしれないだろ?いや、きっとなるさ!だからっ」

千早「色々とお騒がせしました…」ペコリ

P「千早っ!」

春香「千早ちゃん!!待って!!」

千早「…もういいの…」スッ

104: 2013/05/04(土) 22:42:00.36

/765プロ事務所

あずさ「…そんな…プロデューサーさん…」

雪歩「うっ嘘ですぅ!嘘ですよ…ね?…千早ちゃんが辞めちゃうなんて…」ジワッ

亜美「千早お姉ちゃん…居なくなっちゃうの…?」

真美「ヤダよ→!!そんなん絶対ダメだよぉ→!!」

P「もちろん…千早の今後に関しては、社長とも話していく…」

律子「…千早が…そんなに思い詰めて…」

春香「……『もういい』って…千早ちゃんが…」

105: 2013/05/04(土) 22:45:00.36

伊織「いいわけ…ないでしょ…」

あずさ「伊織ちゃん…」

伊織「もういいですって!?そんな訳無いでしょ!!やられっぱなしで終わっちゃう訳!?」

伊織「ふざけんじゃないわよ!!千早がそんな根性無しだとは思わなかったわ!!」

律子「伊織っ!!アンタねぇ!!」

雪歩「千早ちゃんに悪い所なんて一つも無いんだよ!!!?」

106: 2013/05/04(土) 22:47:59.82

伊織「だったら!!千早はっ!!」

律子「いい加減にして!!…伊織…千早が今、どれほど傷ついているか…わからないの?」

伊織「…………」ガタッ

春香「伊織…」

伊織「…たとえどんなに傷ついたって…プライド持って立ち上がらなきゃ」スタスタ…

伊織「未来は掴めないのよっ!!」 ガチャ 

107: 2013/05/04(土) 22:50:59.88

律子「いおっ…もうっ!!」バタンッ!

P「…律子、落ち着け…」

律子「…すみません」クシャ

P「今日はもう遅い…皆を送ってやってくれ」スッ

あずさ「あの…プロデューサーさんは…」

P「伊織…屋上行ったみたいですから…俺が話してきます」ガチャ バタン

春香「…そうだよね…もういいなんて、そんな訳ないよ…」

108: 2013/05/04(土) 22:54:00.11

/765プロ事務所・屋上

伊織「…えぇ…精神的なもの…だかっですから!それをどうにかする事って!!…はい…」

伊織「そんな悠長に待ってられないのよ!!いつかじゃなくって!!…あっちょっと」

伊織「もしもしっ!?…んもぅ!!」ピッ

P「…伊織」

伊織「!!なっ何よ…アンタ」

P「医者に電話してたのか?…にしちゃあ怒ってたなぁ」

109: 2013/05/04(土) 22:56:59.35

伊織「うっうるさいわね!…新堂に喉の医者を探させて電話したんだけど…」

伊織「精神的原因の場合は何も出来ないって…挙句に時間が経てば~なんて言い出して」

P「…確かに俺も…苦手意識が固まる前に何とかするべきだと思う…」

伊織「何とかって!!…アイツが、千早が苦しんでるのなんて…考えなくてもわかるわよ…」

伊織「…でも、今…私に…何が出来るかが…わからない…」

伊織「…そうよ…千早の為に…何をすればいいのか…わからないのよぉ…」ジワッ

110: 2013/05/04(土) 23:00:00.66

P「…今は落ち着く事だ、出版社へは抗議もする。まずは事態を鎮静化させて…」

伊織「アンタはっ…アンタは悔しくないの!?」

P「…………」

伊織「私は悔しい!この報道でっ何にも、そうよ!何にも知らないのに」

伊織「ギャーギャー騒いでる奴等が!千早を傷つけた!!」

伊織「私の…765プロの誇りを!!傷つけられて!アンタ悔しくないの!!?」

P「…悔しくない訳無いだろうがっ!!」

111: 2013/05/04(土) 23:03:02.65

伊織「!!」ビクッ

P「俺だって悔しいさっ…こんな事絶対に許されない…腹の中なら煮えくりかえってる!」

P「…けど千早が…『歌えなくなった以上、この仕事を続けていく気は無い』って言ったんだ」

伊織「ッ…」

P「俺は…千早に歌と同じくらい…楽しい事が、素晴らしい事が」

P「アイドルにはあるんだって…伝えてやれてなかった事が」

P「一番悔しい……俺は…プロデューサーなのに…」グッ

112: 2013/05/04(土) 23:06:00.80

伊織「…私まだ、千早に直接文句言って無いわ」

P「…そうだな…まだ何にも伝えられて無いな…」

伊織「私は信じる…千早が…必ず戻ってくるって…」

伊織「帰ってくる場所は、この765プロよ!!だったら…私達はこの場所を守り抜く!!」

P「あぁ…そうだなっ!!」

伊織「もういいなんて…そんな訳無いのよ!!」

113: 2013/05/04(土) 23:09:00.91

/765プロ事務所・屋上扉裏

亜美「…ねね、真美?」

真美「わぁかってるよぅ、こっちで半分送るからさ」

亜美「んっふっふ~♪さっすが真美ぃー」

真美「亜美こそぉー…いおりんのこの熱っいメッセージを聞けば」

亜美「うん!みーんな前向きになるっしょ→」

114: 2013/05/04(土) 23:12:00.14

亜美「残念なのは千早お姉ちゃん本人には送れないってね→」

真美「千早お姉ちゃんの携帯古過ぎるもんね→」

亜美「また今度見せようよ!帰ってきたらさ!」

真美「うん…千早お姉ちゃんは…絶対絶対ぜぇえったい!!帰ってくる!!」

亜美「おうともよ!!んじゃじゃ~始めよっか!!」

亜美真美「「作戦名:『歌姫の帰り道』!!ジョーキョー開始ぃ!!」」ポチポチ

115: 2013/05/04(土) 23:14:59.98

現在・夜/車

伊織「ようやく渋滞から抜けられたわね…」

P「夜になっちまったか」

伊織「まっしょうがないんじゃないの?」

P「じゃあこのまま、家に送るな」

伊織「え?」

P「ん?どうかしたか?」

伊織「べ…別に?」

116: 2013/05/04(土) 23:18:00.18

現在・夜/水瀬家

伊織「…ねぇどうして家なの?じっ事務所には寄らないの…?」

P「あぁ…お家でご家族が待ってるんだろ?」ブゥゥウン…

伊織「居ないわよ…お父様はアメリカのお兄様の会社視察に…?そっち庭よ?」

P「わかってるよー」グィィィン…

伊織「…車停めるなら、玄関のほっ…ブフッ!///」 ガヤガヤ…オーイノミモノタリテルカー?ダイジョブー

P「クククッ…」プルプル

117: 2013/05/04(土) 23:21:00.13

伊織「ちょっとぉ!!何で家の庭でアイツらパーティー始めてんのよ!!」

P「あっはっはっはっは!!ヤバい!遠目から見ても着ぐるみの奴が何人か居る!!」ケラケラ

伊織「あのカエル絶対貴音でしょ!!何なのよぉお!!」キィッ ガチャ

伊織「こぉおらぁああああっ!!人の家の庭で何してんのよぉおお!!」ズカズカズカ

雪歩「あっ伊織ちゃん、遅かったね~」フリフリ

伊織「遅かったね…じゃ……雪歩?」

雪歩「なぁに?伊織ちゃん?」

118: 2013/05/04(土) 23:24:00.42

伊織「何で、中世みたいなドレス着てるの?動きにくく無いの?」

雪歩「……一歩も動けませぇん…うぇぇん…」プルプル

P「アハハハハハッ!!」

伊織「この状況で爆笑すんじゃないわよっ!!」

クマ?「あっ伊織!すごいなー伊織の家、広くてビックリしちゃったぞ!!」

伊織「わぁっ!!びびっ…ビックリしたのはこっちの方よ!!響!!」

響「あははっ(カポ)可愛いだろークマ吉だぞーがぉー」

119: 2013/05/04(土) 23:27:00.27

伊織「突然!家の庭に着ぐるみ見つけてみなさいよ!!ビックリするわよ!!」

千早「よかった、水瀬さん着いたのね」

春香「伊織!!待ってたよぉ~」ニコニコ

伊織「…アンタ達二人は割とまともなドレスなのね?赤と青で似合うじゃない」

千早「ありがとう、水瀬さん…着ぐるみは…ちょっと流石にね…」

春香「赤いドレスに黒のファーで大人っぽい?かな?セクシーだよセクシー!」

春香「千早ちゃんのと私のドレスは、美希のコーディネートなんだぁ」

真「…春香達だけズルいよぉ…」ヌゥ…

120: 2013/05/04(土) 23:30:00.40

伊織「真?…プッ…あははははっ///」クルッ

真「ぐぬぬ…笑うなんてヒドイよっ!!」

伊織「だって、アンタ…燕尾服似合い過ぎ、あははははっ///」

真「ボクだって可愛い恰好したかったのにぃ!!雪歩がぁ!」

雪歩「真ちゃぁああん!!かっこいいよぉおおお!!///」>ヮ<

真「雪歩ぉ!!やめてよぉおお!!」

121: 2013/05/04(土) 23:33:00.08

伊織「ふふふっ…あら?なんで春香達の方が早いの?収録現場からは確か…?」

P「…わざと遠回りしました」

伊織「このっ…」

美希「デコちゃぁあああん!!」ムギュウウ

伊織「きゃぁっ!!///ちょっと!!美希いっいきなり何っだぁっ!!///」ブンッ

美希「ねーねーどう?どう?妖精さんなのー!ほらっ」フリフリ

伊織「…妖精さんって…ハロウィンで子供が着るヤツじゃないの?それ?」

美希「そだよ?やよいとお揃いなの!」

やよい「伊織ちゃ~ん!待ってたよぉ~!」パタパタ

122: 2013/05/04(土) 23:36:00.37

伊織「あー…もぅ…ハイハイ可愛い可愛い」ナデナデ

やよい「えへへ///」

美希「えーやよいだけ?ミキは?ミキは?」

伊織「もうっなんなのよっ!!酔っぱらってんの!?」

小鳥「みんな素面だからこそ面白いピヨ♪いおみき…いおみき…グヘヘ」●REC

伊織「…小鳥…流石にアンタの…プリキ○アはどん引きだわ…」

小鳥「ぴよっ!?ダメっ!?セー○ー戦士にしなかっただけマシかとっ」

P「小鳥さんのそのチャレンジ精神だけは、称賛に値します」

123: 2013/05/04(土) 23:38:59.89

カエル?「…今宵は素敵な宴にお招き戴き…真、感謝の念を」

伊織「招いて無いわよ!!貴音!!」

貴音「何と!?…げろっぱ…」

マントヒヒ?「お姫ち~ん、そこはせめて『面妖なぁ』っしょ→」

伊織「アンタは何でリアルなマントヒヒのお面被ってんのよっ!!」

真美「んっふっふ~♪小道具にこんなんあったら被るしかないっしょ?」

伊織「だぁああっ!!誰がこんな事仕組んだのよ!?」

124: 2013/05/04(土) 23:42:00.16

P「原案俺で、衣装集めが小鳥さん、協力してくれたのは新堂さん達」

伊織「新堂ぉおおおっ!!アンタまで何やってんのよぉおおっ!!」

P「いやぁ…予想以上に悪ふざけだな…」チラ

伊織「そうよ!!こういうの真っ先に止めるのは律子でしょっ!?」

伊織「何処行ったのよ!?…亜美も…あずさも…」 バスンッ

伊織「きゃあっ!?…なっ何で急に暗くすんのよっ!?…ちょ…ねぇ?え?」パッパパパッ

125: 2013/05/04(土) 23:45:00.25

あずさ「伊織ちゃ~ん!!」

亜美「いおり~ん!!」

律子「伊織~!!」

伊織「…あっアンタ達、人の家の庭に…ステージまで…」

亜美「いやぁーめでたいですなぁ!」

あずさ「本当ね、自分の事みたいに嬉しいわぁ」

伊織「…えぇっと…ツッコみたい事が一杯あるけど…まずは律子?なんで…」

律子「!!///」ビクッ

126: 2013/05/04(土) 23:48:00.46

伊織「…なんで律子までパレスオブドラゴン着てるのよ?」

律子「いや…その///これは…あのね///」カァアアア

亜美「ほほぉ…そこにくノ一番に気づくとは…流石はいおりん!」

あずさ「うふふっ亜美ちゃん、それを言うならいの一番よ?」

亜美「そっかぁえへへへ♪」

あずさ「今日は、伊織ちゃんのお誕生日だから…三人で歌を歌いまぁす♪」

伊織「え?歌?」

律子「いっ行くわよ!!///ミュージック!スタートォ!!///」

127: 2013/05/04(土) 23:51:00.33

亜美「Shine Shine Shine I am Diamond♪」

あずさ「Shine Shine Shine You are Diamond♪」

亜美「Shine Shine Shine Shine♪」

あずさ「Shine Shine Shine Shine♪」

律子「今…Imagine…世界にある無限の石♪」

律子「人…ひとつ…色形違う Aura♪」

亜美「自分は自分♪」

あずさ「自身とゆう自信♪」

律子「風や雨もかかってきなさい♪」

亜美「やれば出来る♪」あずさ「やるから出来る♪」

律子「さあ私は今…♪」

128: 2013/05/04(土) 23:54:00.21

亜美・あずさ・律子「「「DIAMOND Shine 光り輝け光♪」」」

あずさ「この心が狙うのは NO.1♪」

亜美「全世界のキラメキがほら私の物♪」

亜美・あずさ・律子「「「Shine 輝く為に生まれた♪」」」

律子「どんな喜びの原石だって♪」

亜美「キラ。・:*:・゚」あずさ「キラ。・:*:・゚ 」律子「キラ。・:*:・゚」

亜美・あずさ・律子「「「キラ。・:*:・゚」」」

亜美・あずさ・律子「「「もっと眩しくなれ DIAMOND♪」」」

129: 2013/05/04(土) 23:57:00.21

伊織「…DIAMOND…私のソロ曲なのに…どうして…」

やよい「伊織ちゃん」

伊織「やよい?」

やよい「律子さん達ね、ちょっとずつ練習してたんだよ?」

伊織「…私の…為に?」

やよい「…〝本物のダイヤモンドは用意出来ないから〟って…」

伊織「…何言ってるのよ…バカね…本物よりも、キラキラ輝いてるじゃない」ジワッ

130: 2013/05/05(日) 00:00:00.63


律子「伊織~!!」

あずさ「伊織ちゃ~ん!!」

亜美「いおり~ん!!…せーのっ」


律子・あずさ・亜美「「「お誕生日!おめでとーうっ!!」」」

伊織「…ありがとうっにひひっ♪」


131: 2013/05/05(日) 00:02:59.88

亜美「イッェエーイ!!」ピョーン

伊織「きゃあ!!」ボフッ

あずさ「伊織ちゃ~ん!」ギュウウッ

伊織「ちょっあずふぁ」ムニュウウ

律子「おめでと、伊織」ニコ

伊織「ふふふっ…似合ってるじゃない律子」ニコニコ

132: 2013/05/05(日) 00:06:00.48

律子「だっ!!///こっこれはっプロデューサー殿が…何故か用意してて…」

P「いやぁ先月の内に発注かけといてよかった~…」

小鳥「ぐっじょぶですよ!プロデューサーさん!!」

律子「…今度誰か仕掛けて来たら本気で怒るって言いましたよね?」

P「えっ?」

小鳥「ぴよっ?」

律子「言・い・ま・し・た・よ・ね!?」ゴゴゴゴゴゴゴ

133: 2013/05/05(日) 00:08:59.91

P「きょっ…今日は素敵なバースデイだから…」ガタガタ

小鳥「ゆゆっ許してください…」ブルブル

律子「…全く…次やったら本当にぶっ飛ばしますからね!!」ギロ

真「そんな事言って、本当は嬉しいんじゃない?」

春香「いやぁ、ステージ上の律子さんキラキラ輝いてましたよぉ~」ウンウン

律子「なっ!?///真っ春香っ!!」

貴音「うふふ…真、喜ばしき事ですね」ニコニコ

響「貴音、そのチキンはみんなで分けるヤツだぞ…一人一羽じゃないぞ?」

134: 2013/05/05(日) 00:12:01.42

伊織「もぉー…人の家で、騒ぎ過ぎでしょ」

新堂「お嬢様、おめでとうございます…」

伊織「新堂、ありがと…でもアンタも後で話聞かせて貰うわよ?」

新堂「もちろんでございます…伊織お嬢様」

伊織「まったく…もぅ」

新堂「…お嬢様、旦那様とお兄様から伝言を預かっております」

伊織「お父様とお兄様から?」

新堂「…『誕生日おめでとう』『良い仲間に逢えたな』と…」

伊織「…えぇ…そうね…最高の仲間達だわっにひひっ///」

135: 2013/05/05(日) 00:15:00.46

伊織「…ん?」クルリ

一同「……///」

伊織「ちょっなっ何よ!!///何か言いなさいよ!!///」

春香「なんかストレートに言われると嬉しいやら恥ずかしいやら///」

雪歩「そっそうだね…うふふ///」

伊織「…へ?///」

136: 2013/05/05(日) 00:17:59.90

美希「デコちゃんのデレは突然過ぎなの///」

伊織「なっ///」

やよい「えへへ///なんか照れちゃいます///」

律子「不意打ちだったわね…///」

伊織「ちょっそっそうじゃなくて///」

P「普段が素直じゃないからな…」ニヤニヤ

伊織「なっがっ///ニヤニヤすんなぁっ!!この馬鹿ぁっ!!///」ドゲシッ

P「オブッ!ありがとうございますっ!!」


おわり

137: 2013/05/05(日) 00:21:00.34


小鳥「今日の模様も後日DVD化しますので…このピヨピヨ通信を御一読下さい」ペラ

新堂「これは…ご丁寧にありがとうございます…」

小鳥「これを機会にどうぞ、silent little birdをよろしくお願いしますぅ」ペコリ

伊織「こぉとぉりぃいいいっ!!!」

小鳥「ぴよぉっ何でっ!?」


ほんとにおわり

140: 2013/05/05(日) 00:51:36.70
乙でした

引用元: 伊織「明日の私へ」