1: 2010/08/21(土) 20:52:03.83
律「うーっす!」ガチャリ

梓「あ、律先輩。こんにちは」

律「よぉ、梓ー。ひとり?」

梓「あ、はい。今来たばかりなんです」

澪「律! 私の焼きそばパン返せ!」ガチャリ

紬「こんにちは~」

梓「澪先輩! ムギ先輩! こんにちは!」

唯「こんちゃ!」ガチャリ


3: 2010/08/21(土) 21:00:39.71
梓「あ、唯せんぱっ…」

律「ゆ、唯……!」

澪「お、お前……」

紬「なんだかとっても……」

梓律澪紬「かぁわいい~!」

唯「うわっ! みんなやめてよ!」

ワイワイ

梓「って! どうしたんですか唯先輩!」

唯「ちっちゃくなっちゃった!」テヘッ

律「てへっ じゃないだろ!」

澪「一体どうしたんだよ!」

紬(唯ちゃん……! ハァハァ)


5: 2010/08/21(土) 21:04:11.96
唯「なんだかよくわかんないんだけど、ホームルーム終わってちょっとお昼寝してたの」

律「ほうほう」

唯「そしたらね……」

唯「ちっちゃくなってたんだ!」

澪「それ大変だろ!」

紬「このくらいだと…。大体130cm、小学4年生ってとこね」

唯「ここまで来るの大変だったよ~。高校っておっきいね!」

7: 2010/08/21(土) 21:07:13.55
澪「何から何まで幼くなったんだな」

律「頭脳はそのままだけど……」

梓「声もこどもっぽいです」

紬(唯ちゃん、唯ちゃん!! ハァハァ)

唯「あうっ!」バタッ

梓「唯先輩!?」

律「唯!」

澪「しっかりしろ!」

紬「唯ちゃん! 唯ちゃん! (ハァハァ)」

9: 2010/08/21(土) 21:11:53.68
唯「う、う~ん」ムクッ

律「唯! おきたか!」

梓「よかったです!」

澪「心配したんだぞ!」

紬(ちっちゃい唯ちゃんの寝顔…! 可愛かったよ!)

唯「おねえちゃんたち、だれ?」

律梓澪紬「え」

10: 2010/08/21(土) 21:16:05.04
澪「唯、どうしたんだ?」

律「なんか、雰囲気変わったぞ……」

梓「まさか、頭の中まで幼稚になったんじゃ……?」

紬(これぞ本当の幼女よ! 幼女バンザイ!)

唯「どしたの? おねえちゃんたち。それに、ここはどこ?」

律「えーっとだなー……」

澪「いちおう、説明してやらないと」ヒソヒソ

梓「ですが、このままで通しましょう。なんてったって全部が幼いんです、混乱するかも」ヒソヒソ

紬「自己紹介とかでいいんじゃないかしら?」ヒソヒソ

11: 2010/08/21(土) 21:20:07.61
律「オホン。えーっと…私は田井中律だ」

澪「秋山澪」

梓「中野梓です」

紬「琴吹紬よ」

唯「えっと、りっちゃんに、澪ちゃんに、梓ちゃんに、ムギちゃんだね」

律澪梓紬(そのへんはあんま変わってない!)

梓「あ、でも、私のことはあずにゃんって呼んでくれなきゃ嫌です!」

唯「あずにゃん~♪」

梓「かっ、かわいい///」

14: 2010/08/21(土) 21:25:40.40
梓「じゃ、なくて! これからどうするか考えましょうよ!」

律「梓やけに真剣だな」

澪「梓、お前まさか……」

梓「ええ、私は唯先輩が好きです」

紬「ああ、仲間として……」

梓「付き合いたいとも思っています」

紬「え(唯ちゃんは私のものなのに!)」

梓「だからこのままではダメです! どうにかして戻してあげないと!」

律「お前の熱意、十分に伝わった! 澪!」

澪「ああ、協力するぞ! 律!」

紬「わ、わたしも~(クッ、邪魔な虫どもめ)」

15: 2010/08/21(土) 21:32:27.78
梓「まずはどうしましょう?」

律「病院に連れていくとか?」

澪「アホか、こんなの医学的にありえないって」

紬「そもそもなんでこうなったのかしら?」

唯「あ~つ~い~」

梓「まずは学校の中を探索してみましょう」

澪「おっ、それいいな!」

律「じゃ、3年2組からいくぞ!」

澪梓「おー!」

紬「お、お~」

16: 2010/08/21(土) 21:37:51.01
唯「あへぇ…歩くの疲れたよ~」

梓「おぶってあげるです」スッ

唯「えへへ、あずにゃんやさしい~」

律「いい光景だなぁ」

澪「そうだなぁ」

紬「ほらほら二人とも、はやくしましょ?」


18: 2010/08/21(土) 21:44:02.98
唯「ここおもしろそう! わ~い!」トテトテ

梓「あ、危ない!」

唯「あうっ!」バタン

澪「転んだぞ!」

律「唯、大丈夫か!」

唯「い、いたいよ…。えうっ、えうっ」ウルウル

唯「うわああああああああああああああああああああん!」

20: 2010/08/21(土) 21:49:42.99
梓「ゆっ、(あれ!? 相手は私より小さくて幼いのに、先輩っていうのは…)

梓「唯ちゃん!」

唯「えうっ、ひぐっ」ウルウル

梓「大丈夫だからね……」ギュッ

タタタタタタタタタタ

律「? なんか足音が」

憂「お姉ちゃん!」

22: 2010/08/21(土) 21:58:05.15
憂「って、あれ?」

澪「あ、憂ちゃん」

憂「お姉ちゃんの声がした気がしたんですけど……」

憂「お姉ちゃ~ん! どこにいるの~?」

唯「ひくっ、ひくっ」

梓「もう泣き止んで……ね?」

憂「あっ! おねえ……ちゃん?」

23: 2010/08/21(土) 22:05:57.15
憂「お姉ちゃんがちっちゃくなってる!」パァァ

澪「えっ!? 驚かないの!?」

憂「え? いやぁ、ちっちゃいお姉ちゃんも可愛いなぁ…って」

梓「だよね! すっごい可愛いよね!」

律「それで、どうしてこうなったかを知るために、まずは校内探索ってところだ」

憂「そうなんですか…。私も手伝わせてもらえませんか?」

澪「ああ、いいぞ」

紬(こいつら、さっきからヌケヌケと唯の名前呼びやがって)


25: 2010/08/21(土) 22:12:29.68
梓「どうやらここには何も無いようですね」

憂「だね、別のところにいこっか」

律「和がいるかもしんないし、生徒会室行ってみっか?」

澪「うん、そうしよう」


27: 2010/08/21(土) 22:17:55.18
律「失礼しまーす……」

和「あら、律どうしたの?」

律「実は……」

唯「えへへ~♪」

和「唯!? こんなことって……」

澪「この通り、ちっちゃくなってしまったんだ」

梓「その原因を知るべく、こうして探索しているわけです」

和「なるほどね……」

29: 2010/08/21(土) 22:22:51.49
和「この唯も可愛いけど、元に戻してあげるのが一番よね」

和「私も協力するわ」

律「おおっ、心強い!」

澪「よろしくな、和」

梓「唯ー! 走ると危ないってばー!」

唯「あはは~」トテトテ

30: 2010/08/21(土) 22:29:14.84
和「記憶がなくなってるし…。憂ちゃんや私のことも覚えてないみたいね」

唯「んん?」

和「無邪気な笑顔…。ほんっと可愛い…」

和「まず、元の唯の意識が残ってたときの話を聞かせて」





32: 2010/08/21(土) 22:33:17.69
和「そう……。確かにホームルームの後、少し寝てたわね」

和「でも、私はすぐに生徒会に行ったから、後のことはあんまりよくわからないわ」

律「じゃぁ聞き込みだな!」

――

律「いちごも姫子も、後のことは知らないって」

澪「そうか…。一体どうしてこんなことに…」


33: 2010/08/21(土) 22:41:09.53
梓「今日はもう遅いですから、帰りましょう」

梓「唯は当番制で預かるということで」

澪「分かった、一日目は誰にしよう?」

律「うーん……。とりあえず、憂ちゃんか梓にしよう」

憂「じゃぁ、一旦私が預かります。今だったら親もいないですし……」

和「それじゃ、また明日ね」

紬「ええ♪」

38: 2010/08/21(土) 22:52:52.18
憂「お姉ちゃん、帰ろう?」

唯「やーだー! もうちょっと遊ぶのー!」

憂「わがまま言わないでよ~」アセアセ

梓「そうだよ、遊んでるんじゃないんだから!」

唯「え~」ウルウル

憂梓(か、可愛い!!)

梓「憂、今日泊まってもいい!?」

憂「うん、いいよ! 一緒にお姉ちゃんと遊ぼう!」

41: 2010/08/21(土) 23:03:04.29
唯「つぎ! 人生ゲーム! 人生ゲームがしたい~!」

梓「うん、しようね!」ニコニコ

憂「今準備するから!」

梓(楽しいなぁ……もう0時なのに…)

憂「準備できたよ~」

唯「ふにゅ~」スヤスヤ

梓「寝ちゃったみたい」クスッ

憂「起こさないであげようね」

梓「もちろん!」

憂「私たちも寝ようか?」

梓「そうだね、おやすみ」

憂「おやすみー」

42: 2010/08/21(土) 23:08:15.80
~翌朝~

梓「ふぁ~あ……」

梓(日曜の朝に唯と一緒にいるなんて……幸せ///)

憂「あ、梓ちゃんおはよう~」

梓「おはよう~。唯まだ起きないね」

憂「うん、まだ7時だしね」

梓「とりあえず、今日は律先輩たち含め、みんなで街に行こうか」

憂「そうしよう!」

43: 2010/08/21(土) 23:14:25.34
律「お~! みんな早いなー」

澪「お前が遅いんだっ!」

唯「おっかいもの♪ おっかいもの♪」

梓「あれ? そういえばムギ先輩がいませんね」

律「ああ、ムギなら体調が悪いとかでいないぞ?」

梓「へぇ、そうなんですか」

和「遅れてごめ~ん! さ、行きましょ」

44: 2010/08/21(土) 23:22:39.08
唯「おかし買って~! ねぇおかし~!」

梓「はいはい、待っててね!」

唯「わ~い♪」

和「この調子じゃ、唯がこうなった原因なんてつかめなわね」

律「そうだなー、やっぱり医者に……」

澪「だからそれじゃダメだって言ってるだろ?」


45: 2010/08/21(土) 23:26:39.33
>>44で結構ミスりました
すいません

澪「それじゃあ、今日は私が預かるかな」

唯「わーい! 澪ちゃんだ澪ちゃん!」

澪「よしよし。じゃ、帰るぞ」


46: 2010/08/21(土) 23:32:11.97
律(澪、今頃唯と遊んでんだろうな~)

律(しかし、一体なんで唯は小さく……)

律(ムギ今日来なかったし…。なんか怪しいぞ…)

~澪の家~

澪「唯、ほら、これがベースだぞ」

唯「わ~♪ かっこいい!」ニコニコ

澪「だろ?」

澪「ほら、よい子はもう寝る時間だぞ」

唯「はーい……」スヤスヤ

澪「私も寝るか……」

47: 2010/08/21(土) 23:36:23.74
律「」プルルルルルル

只今、電話に出ることが―

律「ムギの奴、電話に出ないなー」

律「何やってんだ?」

――

紬「また田井中から電話かよ。しつけぇっつうの!」ピッ

49: 2010/08/21(土) 23:43:14.76
紬(唯ちゃんは私だけのもの…っ)

紬(それなのに奴ら、小さくなったら私の唯ちゃんをちやほやして)

紬(今更魅力に気づいても遅いのよ)

紬「それにしても、ホームルームの後、唯ちゃんが一人で寝たのは好都合だったわ」

50: 2010/08/21(土) 23:49:01.32
――

律「今日はあたしの番か」

唯「りっちゃん♪りっちゃん♪」

和「これでもう3日目ね……」

澪「唯が元に戻る気配をかんじないよな……」

梓「でも、私はこの唯でもいい気が…」

憂「私もそう思います!」

51: 2010/08/21(土) 23:53:48.74
律「だったら、梓」

梓「はい」

律「放課後ティータイムはどうするんだ?」

梓「あっ……」

律「確かに、この唯が可愛いのは分かる」

律「でも、放課後ティータイムで輝いてた唯に戻ってほしいのがあたしの本音だ」

梓「は、はい……」

律「それから憂ちゃん」

律「憂ちゃんは、姿や中身が幼くなった唯のままでいいのか? それより、ありのままの唯のほうがういいんじゃないか?」

憂「…っ!」

憂「確かに…。ギター弾いてるお姉ちゃんを、ずっと見てたいです」

律「だったら、どうにかしねぇとな」

52: 2010/08/21(土) 23:57:21.87
律「とりあえず、今日はあたしが唯を預かって様子を見る」

律「明日からは、本格的に唯を元に戻す方法を探るんだ」

澪「律…! 分かった!」

和「みんなで頑張るわよ」

梓「憂、がんばろう!」

憂「うん!」

53: 2010/08/22(日) 00:00:48.34
律「唯、ジュースもってくるからな、そこで待っとけよ」

唯「うん!」

律(さて、明日から本格的に…とは言ったものの、何をするべきか)トクトクトク

律(ま、今は唯の面倒見なきゃな!)

律「唯のやつ、おとなしくしてるかな?」トントン

律「唯ーっ! ジュースだぞーっ!」ガチャリ





54: 2010/08/22(日) 00:03:32.18
律「あれ……」

律「唯が…いない!?」

律「おい! 唯! どこだ!?」ガサゴソ

律「隠れてんだろ!? 出てこいよ!」ガサゴソ

律「窓が開いてる…。まさか!」

80: 2010/08/22(日) 06:58:24.98

澪梓和憂「えーっ!?」

律「ごめん……。ちょっと目を離した隙に、いなくなってたんだ」

梓「律先輩の部屋の窓から一人で出たんでしょうか?」

澪「でもあの状態の唯で窓に届くか?」

和「だったら、さらわれた……の方が正しいんじゃない?」

憂「そんな……お姉ちゃん!」

律「そして今日もムギはいない……」

澪梓和憂「!!」

81: 2010/08/22(日) 07:04:16.78
澪「まさか……! ムギが!」

梓「信じられません、あの沢庵」

憂「頃す」

和「待って! …みんな落ち着いて」

律「そうだ、まだムギが犯人だと決まったわけじゃないんだ」

律「ただ、ムギなら何か知ってるかもしれない」

和「ムギの家に行こうってわけね」

律「ああ、みんな行くぞ!」

83: 2010/08/22(日) 07:07:20.13
唯「ふぇ~ん、ここどこ~?」ウルウル

唯「誰もいないし、まっくらだし、怖いよ~!」

唯「あずにゃん、りっちゃん、澪ちゃん、うい、ムギちゃん、和ちゃん……」

唯(会いたいよぉ…)

唯「びぇ~ん!!」

84: 2010/08/22(日) 07:13:23.24
紬「唯ちゃん……」

紬「はぁぁぁぁっ///」

紬(監禁部屋にいれて、もう完全に私だけのものっ)

紬「もし誰かが奪いにでも来たら、頃してやるんだから」

85: 2010/08/22(日) 07:20:28.47
ピンポーン

斉藤「おはようございます。何か御用でしょうか」

律「あのーっ、えっと…ムギ、じゃなくて紬さんいますか?」

斉藤「お嬢様なら、今朝早くにお出かけになられました」

律「どこに行ったかとかは分からないでしょうか」

斉藤「さぁ……。そのことについては何もおっしゃらずに、お嬢様は飛び出していったもので……」

律「そうですか…。分かりました、ありがとうございます」

86: 2010/08/22(日) 07:30:06.90
律「しょうがない、情報はないけど探しまくるか…」」

斉藤(お嬢様…!)

斉藤「お待ちください! 皆様!」

律「え?」

斉藤「実は私、お嬢様の居場所を知っています」

律「ほっ、ほんとか!?」

斉藤「最近お嬢様は学校にも行かれず、ぼーっとしてるか、机に向かって一生懸命何かしてるかでした」

律「……」

斉藤「それでも、家に来て下さったり、探してくださるご学友には、嘘はつけません」

斉藤「お嬢様の居場所を書いた地図です」

律「ありがとう…」

斉藤「どうかお嬢様をよろしくお願いします」

律「まかせとけ!」

87: 2010/08/22(日) 07:37:24.22
澪「しかし、コレかなり遠いぞ」

梓「それに、途中からは電車もバスもありませんね」

憂「でも、お姉ちゃんのためなら、私も行きます!」

律「よし、よく言ったぞ、憂ちゃん。他のみんなもいいか!」

澪「おう!」

梓「はい!」

和「うん!」

律「よし、いっくぞー!」

88: 2010/08/22(日) 07:42:01.84
律(唯、待ってろよ。今助けに行くからな)ガタンゴトン

梓「あ、あの…。律先輩…」ガタンゴトン

憂「あっちの車両の人、ドア越しに私たちのこと見てるよね……」

澪「ま、まぁいいさ。どうせ次の駅で降りるんだから……」

――

律「……」

和「降りてもついてくる…」

律(まさかムギがよこしたんじゃ…。ええい! 仲間を疑うなんて、部長失格だ!)

澪「おい。ついてくるやつ消えたぞ」

梓「本当ですね。一体なんだったんでしょう?」

憂「よく分かんないけど、とりあえずよかったね!」


89: 2010/08/22(日) 07:45:31.03
和「そろそろ、ムギの隠れ家に着いてもいいんじゃないかしら」

律「そうだな……」

梓「あの白い建物がそうじゃないですか!?」

憂「あれっぽいね!」

澪「あそこに唯が……?」

律「……」ゴクリ

90: 2010/08/22(日) 07:49:35.16
律「みんなで一斉に行くより、2つに別れて左右から行ったほうがよさそうだな…」

澪「じゃあ私は梓と和といこうかな」

憂「律さん、ご一緒します!」

律「これでグループ分けもできたな! じゃぁみんな、あっちでまた会おうぜ!」


91: 2010/08/22(日) 07:53:00.48
唯「お~な~か~す~い~た~」

紬「今持っていくからね、唯ちゃん……」

唯「ごはんだー!」

唯「あのね、ムギちゃん!」

紬「何かしら?」

唯「ごはんはおかずなんだよ~!」

紬「……っ!」

唯『1、2、3、4、ごーはーん!』

紬「やめて、思い出させないで…っ!」

唯「どったの?」


93: 2010/08/22(日) 07:57:11.65
澪「そういえば学園祭は一週間後なんだよな……」

梓「はい、そうですね」

和「だったらなんとしてでも唯ちゃんを取り返して、また放課後ティータイムの演奏を聞かなきゃね」

梓「はい! 楽しみにしてください!」

澪「おい、ここ行き止まりだぞ」

梓「え……。どうして!?」

和「多分、信じたくは無いけど、ムギの仕業ね」

澪「ああ、ここに吊橋があった形跡もあるしな」

梓「そんな…! ではどうしましょう?」

澪「何が何でもあの隠れ家にたどり着かなきゃいけないんだ」

和「地図のルートを多少外れても、いけるわ!」

梓「そうですね……。行きましょう!」

94: 2010/08/22(日) 08:05:18.95
唯「ムギちゃん…?」

紬「もういいっ! ごはんはお預けです! そこでじっとしてなさい!」

唯「え~っ! ごはんないと困るよ~」

唯『ごはんはすごいよ ないと困るよ』

紬「もう…やめてよ!」

95: 2010/08/22(日) 08:08:57.74
律「」キョロキョロ

憂「だ、大丈夫でしょうか…?」

律「ここには罠はなさそうだな」

憂「よかった~」

律(私たちのコースには罠がたくさんあった…。澪、お前は大丈夫なのか?)

――

澪「やっぱり山奥、携帯が繋がらないや」

梓「律先輩たち、無事だといいですね!」

和「律たちなら大丈夫でしょう。それより、私たちも頑張らないと!」

96: 2010/08/22(日) 08:15:21.14
律「やっとまともな道に入れたな」

憂「そうですね! あの白い建物がそうじゃないですか!?」

律「見つけた! よし、急ぐぞ!」

憂「はい! お姉ちゃん、今いくよ!」

――

梓「なかなか到着しませんね~」

和「かなり道を逸れたしね。もう律たちはついてるのかしら?」

澪「律はこういうとき行動がはやいし、頼りになる奴だからな! もうついてるだろ」

和「やけに律のことを持ち上げるのね? 澪、律のことが好きなの?」

澪「!! ああ、そうだよ…! 律がいなきゃ、私…」

梓「だったら、一刻も早く追いつきましょう!」

97: 2010/08/22(日) 08:20:23.74
律「いよいよ、ムギの隠れ家に入るんだな」キョロキョロ

憂「そうですね! それにしても辺りを見回してますが、どうしたんですか?」

律「いや、こういうときに限って監視カメラが…。あ、あった!」ヒュン

パリン

憂「お、おお~(律先輩、いつもとちがう…!)」



98: 2010/08/22(日) 08:23:26.72

澪「つ、つかない!」

和「やっぱり地図どおりに行かないとだめだったかしら?」

梓「あれ? なんでしょうこの鉄板」

澪「うおっ! 持ち上げられるぞ!」

和「階段が出てきたわ…! まさかここが入り口!?」

梓「かもしれませんね! 行ってみましょう!」

99: 2010/08/22(日) 08:38:40.30
唯「おなかすいたよ~……」スヤスヤ

唯『とりあえず軽音部って所に入ってみました!』

唯『けいおん大好きー!』

唯「ふぇっ!? いまのなに?」

紬(元の唯ちゃんの記憶が徐々に戻りつつある…。クスリをもう一度投与しないと……」

律「そうはさせるか!」

紬「!?」

憂「ムギさん! なんですか、その注射器は!」

律「それで唯を小さくしたんだな!?」


100: 2010/08/22(日) 08:41:26.14
紬「あら? なんのことかしら?」

律「えっ!?」

紬「私はここで唯ちゃんと遊んでただけよ?」

憂「ふざけるな……! お前は頃す」

憂「うああああああああっ!」ダッ

律「憂ちゃん!」


101: 2010/08/22(日) 08:44:29.65
紬「ちょっと…うるさいのよ」ドスッ

憂「あぐっ!?」バタン

律「憂ちゃん!」

紬「心配しないで…。気絶させただけよ」

紬「でも…。唯ちゃんと同じになってもらおうかしら」ブスリ

憂「うっ…!」

律「……っ! どんどん小さくなってる!」

102: 2010/08/22(日) 09:03:34.64
憂「おねえちゃん? おねえちゃんどこ? うっ、ううっ…」ウルウル

憂「うわあああああああああああああああああああん!」

律「なんだ、そのクスリは……」

紬「琴吹家の技術をもってすれば、作るのは容易なことよ」

紬「さぁ、あなたにもちっちゃくなってもらおうかしら?」

律「や、やめろ!」ダッ

紬「ふふ…。にげても無駄よ」

103: 2010/08/22(日) 09:06:18.81
澪「なんだ? ここ真っ暗だ……」

梓「携帯の明かりでなんとか見えますね」

キャッキャッ

和「なんかこどもがはしゃく声が聞こえるわね」

キャッキャッ うーいー

梓「こ、この声は!?」


104: 2010/08/22(日) 09:09:22.39
唯「うーいー♪ あはは~」

憂「おねえちゃ~ん♪ うふふ」

キャッキャッ

澪「唯…やっと見つけた!」

梓「憂がちっちゃくなってる!?」

和「てことは…」

澪「律が危ない!」

105: 2010/08/22(日) 09:13:24.77
律「くそっ! 行き止まりだ!」

紬「地の利でこっちが有利だったわね。りっちゃん、ちっちゃくなってもらうわよ」

律「くっ!(もうダメか……!)」

紬「さぁ…! いくわよ、りっちゃん」

澪「りぃぃぃぃつぅぅぅ!」


106: 2010/08/22(日) 09:18:21.55
律「澪!?」

律「ダメだ! こっちにくるな!」

紬「あら澪ちゃん」クルッ ブスッ

澪「えっ…!?」バタン

紬「あはは! ちっちゃい澪ちゃんもさぞ可愛いでしょうね!! あはははははは!」

律「ちっくしょぉぉぉぉぉ!!」

107: 2010/08/22(日) 09:26:29.58
澪「え…、えと…。ここ、どこ?」

律「み、澪…!」

澪「お、おねえちゃん誰? いやっ、はずかしい!!」

和「澪! 先に行くと危ないって……」

梓「澪先輩!? ちっちゃくなって……」

和「あなたの仕業ね、ムギ」

紬「あなたもちっちゃくしちゃうわよ?」

和「かかってきなさいよ!」


108: 2010/08/22(日) 09:33:44.72
律(ムギつえぇ…。和までちっちゃくされた……)

律「梓! ここは私が時間を稼ぐ! だからお前はみんなを元に戻す方法を探してくれ!」

梓「は、はい!」

澪「はずかしい…」

唯「うーいー」

和「ゆいちゃん、あそぼー」

キャッキャッ

梓「今、元に戻しますからね…!」ダッ

109: 2010/08/22(日) 09:45:37.16
梓「注射だったから、もしかしたた元に戻すためのものも薬品かな?」ガサゴソ

――

紬「いいの? りっちゃん。 あなたじゃ私に勝てないわよ?」

律「くっ…!」

梓「見つかりました! これですね!」ザッ

紬「それはっ!?」

律「どうやら元に戻すクスリのようだな。へへっ、私たちの勝ち…」ブスッ

律「え?」バタッ

紬「ふふ、コレでりっちゃんもちっちゃくなったわね♪」

紬「あとは梓ちゃん、あなただけよ」

梓「やめて……。こないで!」

紬「ふふふ…」

110: 2010/08/22(日) 10:03:08.12
唯「ムギちゃん! あずにゃんをいじめないで!」ガシッ

紬「!?」ポトッ パリン

紬「注射器がっ!」

梓「澪先輩、元にもどるです!」ブスッ

紬「おのれぇぇぇ!」

律「梓! 助かったぜぇ!」

紬「いつのまに!」

憂「お姉ちゃんを…よくも!」

和「私を忘れてもらっちゃ困るわ!」



112: 2010/08/22(日) 10:15:28.95
紬「私の負けね…。煮るなり焼くなり隙にするといいわ」

律「何言ってんだよ。あたし達は放課後ティータイムの仲間じゃないか」

紬「りっちゃん……」

澪「そうだ、ムギのキーボードがないと、ダメなんだからな」

紬「澪ちゃん……」

梓「ムギ先輩がいないと、寂しいです……」

紬「梓ちゃん……」

唯「おいしいお茶とお菓子期待してるよ~」

紬「唯ちゃん……」

113: 2010/08/22(日) 10:19:43.48
和「さ、帰るわよ」

憂「お姉ちゃん、帰ろう!」

唯「うん!」

梓「唯先輩、手をつなぎましょう!」

唯「いいよ~」

憂(お姉ちゃん! ま、いいか~)


115: 2010/08/22(日) 10:28:58.81
~数日後~

律「あれからムギ来てないな……」

澪「一体どうしたんだろうな?」

梓「せっかく仲直りしたのに……」

唯「お茶とお菓子がもらえないよ~」

律「そこかよっ!?」

116: 2010/08/22(日) 10:30:41.61
ガチャリ

紬「こんにちは~」

唯「あれ!? ムギちゃんちっちゃい!」

澪「そんな!?」

律「でも…」

梓「かわいい…かも!」

唯「むぅぎちゃぁぁん!」ダキッ

澪「あはは、かわいいな~!」スリスリ

律「一体どうしちまったんだ~?」サワサワ

梓「……? なにもってるの?」

紬「なんでもないよ~」ニヤリ

                ~完~

117: 2010/08/22(日) 10:33:36.08

これで終わりです
ご都合展開で申し訳ありません……

脱字などがあってgdgd感は否めませんでしたが、
最後まで読んでくださった方、それから保守してくださった方に感謝しております

それでは、おつかれさまでした
また会いましょう

118: 2010/08/22(日) 10:58:22.71
乙乙
なかなかのものでした

引用元: 唯「ちっちゃくなっちゃった!」