5: 2010/10/01(金) 22:14:30.53
どうも、平沢憂です。
今年に入って早3ヶ月
お姉ちゃんの一人暮らしもすぐそこです
「おきてー、お姉ちゃん」
「んぅ…後少しー」
お姉ちゃんはマダ眠いみたいです
今は春休み、学校はありませんが
今日はお姉ちゃんとお出かけです
「ほーら、今日は出かけるんでしょ?」
「はっ!……おはようございます…」
「ふふっ、ご飯できてるからね?」
「はぁーい、着替えたらいくよぉー」
トントントン
9: 2010/10/01(金) 22:16:51.49
昨日、お姉ちゃんが急に出かけたいと言って来ました
確かに最近引越しの準備や大学の準備で忙しかったです。
でも多分それだけじゃありません。
私の事、お姉ちゃんは優しいから
気を使って誘ってくれたんです。ありがとうね、お姉ちゃん
ガチャ
「ふぁー」
お姉ちゃんが欠伸をしながら入ってきます
「はい、朝ご飯だよ」
「おぉ、ありがと憂~、いただきます!」
ふふ、そんな無邪気なお姉ちゃんを見るのは、
やっぱり楽しいです、温かい気持ちになれます。
「私も、いただきます」
でも、それも今週で最後です
来週にはお姉ちゃんはこの家を出て行きます。
それは悲しい事ではありません、お姉ちゃんの一人立ちです
…わかっていても、胸の奥がチクリと痛みます。
私はお姉ちゃんが大好きです、だからこそ、笑顔で見送ります
お姉ちゃんが心配しないように…
12: 2010/10/01(金) 22:18:15.26
…
「よし、じゃあそろそろ行こうか!」
お姉ちゃんがそう言って立ち上がります
「そうだね、じゃあ少し支度してくるね」
「りょーかいです!」
そう言って自分の部屋へ向かいます。
部屋に入る途中、お姉ちゃんの部屋が目にとまります
前とは違い、片付いてスッキリしています。
もう引越しの準備もだいぶ終わりました。
寂しいと感じつつ、私は支度に取り掛かりました
「よし、じゃあそろそろ行こうか!」
お姉ちゃんがそう言って立ち上がります
「そうだね、じゃあ少し支度してくるね」
「りょーかいです!」
そう言って自分の部屋へ向かいます。
部屋に入る途中、お姉ちゃんの部屋が目にとまります
前とは違い、片付いてスッキリしています。
もう引越しの準備もだいぶ終わりました。
寂しいと感じつつ、私は支度に取り掛かりました
13: 2010/10/01(金) 22:19:43.96
…
「おまたせ、お姉ちゃん」
「よし、じゃ行こうか!」
お姉ちゃんは元気に玄関を飛び出します
私も笑いながらそれに続いて。
外は明るい日差しが降り注いでいます、気持ちいいです。
「そういえばお姉ちゃん、どこに行くの?」
私は歩きながらお姉ちゃんに尋ねます。
「んー……それが、実は決めてないんだよね…でへへ」
お姉ちゃんは申し訳ない、と呟いて苦笑いします
「ふふふ…やっぱり」
「えへへ、じゃあまずは買い物でも行こうか!シッピングショッピング!」
そう言ってお姉ちゃんが笑います、とても楽しそうに、
それを見るだけで、私の胸にも温かいものが広がります。
「おまたせ、お姉ちゃん」
「よし、じゃ行こうか!」
お姉ちゃんは元気に玄関を飛び出します
私も笑いながらそれに続いて。
外は明るい日差しが降り注いでいます、気持ちいいです。
「そういえばお姉ちゃん、どこに行くの?」
私は歩きながらお姉ちゃんに尋ねます。
「んー……それが、実は決めてないんだよね…でへへ」
お姉ちゃんは申し訳ない、と呟いて苦笑いします
「ふふふ…やっぱり」
「えへへ、じゃあまずは買い物でも行こうか!シッピングショッピング!」
そう言ってお姉ちゃんが笑います、とても楽しそうに、
それを見るだけで、私の胸にも温かいものが広がります。
14: 2010/10/01(金) 22:22:37.74
「憂は何かほしい物あるー?」
「んー、やっぱり服とかかな?」
「おっ、いいねいいね、じゃあまずは服屋に直行だぁ!」
お姉ちゃんは意気揚々と前を歩き出します
「あっ………憂!」
「ん?なぁに、お姉ちゃん」
「ふふっ…はい!」
そう言って私に手を差し伸べるお姉ちゃん
「手、繋ごうよ」
「………うん!」
そう言って手を握る私…
温かい…お姉ちゃんの温もりを感じ、
思わず頬が緩んでしまう
「ふふっ……温かいね、お姉ちゃん」
「そうだね、あったかあったか!」
ふふ、私たちは笑いながら目的地に向かった。
「んー、やっぱり服とかかな?」
「おっ、いいねいいね、じゃあまずは服屋に直行だぁ!」
お姉ちゃんは意気揚々と前を歩き出します
「あっ………憂!」
「ん?なぁに、お姉ちゃん」
「ふふっ…はい!」
そう言って私に手を差し伸べるお姉ちゃん
「手、繋ごうよ」
「………うん!」
そう言って手を握る私…
温かい…お姉ちゃんの温もりを感じ、
思わず頬が緩んでしまう
「ふふっ……温かいね、お姉ちゃん」
「そうだね、あったかあったか!」
ふふ、私たちは笑いながら目的地に向かった。
15: 2010/10/01(金) 22:31:19.65
洋服屋
「お姉ちゃん、なんかいいのある?」
「んーそうだなぁー」
お姉ちゃんはしかめっ面であっちを見たりこっちを見たり
「憂はー?なんかあるー?」
「えっと………どうだろ」
お姉ちゃんのころころ変わる表情が楽しくて、
服を選ぶのを忘れてました、失敗失敗
「じゃあ、私が選んであげるよ!!」
「え?お姉ちゃんが…?」
「うん!私にまっかせなさい!」
そう胸を張って言うお姉ちゃん
「…うん、わかった、お姉ちゃんに任せるよ」
「ふふふ、憂にピッタリ似合う服、探してあげるからね!」
お姉ちゃんは上機嫌になって服を選び始めました
そんな楽しそうなお姉ちゃんを見てると、こっちも楽しくなって…
「お姉ちゃん、なんかいいのある?」
「んーそうだなぁー」
お姉ちゃんはしかめっ面であっちを見たりこっちを見たり
「憂はー?なんかあるー?」
「えっと………どうだろ」
お姉ちゃんのころころ変わる表情が楽しくて、
服を選ぶのを忘れてました、失敗失敗
「じゃあ、私が選んであげるよ!!」
「え?お姉ちゃんが…?」
「うん!私にまっかせなさい!」
そう胸を張って言うお姉ちゃん
「…うん、わかった、お姉ちゃんに任せるよ」
「ふふふ、憂にピッタリ似合う服、探してあげるからね!」
お姉ちゃんは上機嫌になって服を選び始めました
そんな楽しそうなお姉ちゃんを見てると、こっちも楽しくなって…
17: 2010/10/01(金) 22:37:18.71
…
しばらくたった後、お姉ちゃんが戻ってきた
「ふふ………じゃーん!」
そういってお姉ちゃんがだしたのは可愛いキャラクターがプリントされたTシャツ
それによく見ると、それは楽器、ギターだった
「ふふふ、可愛いね、ギー太かな?」
「ちっちっち、わかってないな憂、これはギー汰だよ!似てるけど違うよ!」
そう言って笑うお姉ちゃん、私も釣られて笑う
「それにね、これ見て」
「…?」
しばらくたった後、お姉ちゃんが戻ってきた
「ふふ………じゃーん!」
そういってお姉ちゃんがだしたのは可愛いキャラクターがプリントされたTシャツ
それによく見ると、それは楽器、ギターだった
「ふふふ、可愛いね、ギー太かな?」
「ちっちっち、わかってないな憂、これはギー汰だよ!似てるけど違うよ!」
そう言って笑うお姉ちゃん、私も釣られて笑う
「それにね、これ見て」
「…?」
18: 2010/10/01(金) 22:40:03.39
そう言って取り出したのは、色違いのTシャツ
おそろいのTシャツ…
「私と憂、二人でおそろいだよ~」
「…お姉ちゃん」
そうです、お姉ちゃんはおそろいのTシャツを持ってきました
私と、お姉ちゃん
同じように、どこか違っても、一番近い存在…
「…素敵だね、お姉ちゃん」
「えへへ~、気に入ってもらえてよかったよ!」
不意に胸の奥から熱いものがこみ上げてきました
嬉しくて、それでもやっぱり切なくて…
でも私は笑いました、今を大切にするため
19: 2010/10/01(金) 22:43:15.23
「よし、じゃあそろそろいい時間だし、ご飯食べに行こうか!」
「おっ、いいねいいね、何食べようか~」
服の勘定を済まし、私たちはまた歩き出します
「さて、どこで食べようか」
「ん~そうだなぁ~、あっ、見てみて憂!!、春のスイーツ追加だって!」
そう言ってお姉ちゃんが指さした先には「春のスイーツメニュー追加」
と垂れ幕が下がったファミレスだった
「ふふ、じゃあそこに行こうか」
「うん!レッツゴー!」
そうはしゃぎながら言うお姉ちゃんに手を引かれ
私たちはファミレスへと歩を進めます
22: 2010/10/01(金) 22:51:39.38
「んー」
お姉ちゃんは何やらメニューとにらめっこしています
「どうしたの?お姉ちゃん」
「んー?、いやこのスパゲッティ食べたいけど、こっちのハンバーグも捨てがたい…」
そうしかめっ面のままメニューを指さします
その無邪気なお姉ちゃんを見て私はまた楽しくなります
「じゃあさ、わたしが一つ頼むから、半分こしようか」
「えっ!いいの?、ありがと憂~」ガバッ
「わっ、もう…お姉ちゃんったら」クスッ
抱きつかれた私は周りの目が気になって少し恥ずかしかったけど、
それでも笑わずにはいられませんでした
23: 2010/10/01(金) 22:58:44.78
…
「ふー、満腹じゃ」
お腹をさすりながら幸せそうな顔をするお姉ちゃん
「もう…だらしないよ?」
「えへへ、面目ない…」テレテレ
「あっ、お姉ちゃん、デザート来たみたいだよ」
その直後、頼んでおいたデザートが運ばれてくる
「むほぉ、待ってました!!」
お姉ちゃんは目をキラキラさせています、本当に子供みたいに
「いただきます!」
「ふふっ…いただきます」
お姉ちゃんはパフェを食べはじめました
私はケーキを………
「ふー、満腹じゃ」
お腹をさすりながら幸せそうな顔をするお姉ちゃん
「もう…だらしないよ?」
「えへへ、面目ない…」テレテレ
「あっ、お姉ちゃん、デザート来たみたいだよ」
その直後、頼んでおいたデザートが運ばれてくる
「むほぉ、待ってました!!」
お姉ちゃんは目をキラキラさせています、本当に子供みたいに
「いただきます!」
「ふふっ…いただきます」
お姉ちゃんはパフェを食べはじめました
私はケーキを………
24: 2010/10/01(金) 23:00:22.71
「…」ジー
そこでお姉ちゃんがこちらを見ているのに気づきました
「クスッ、一口食べる?お姉ちゃん」
「えっ!?いいのぉ?」パァッ
本当に嬉しそうです
「じゃあいただきます!、憂、あーん」
「…え……」
そう言ってお姉ちゃんが口を開けます
「ほら、はやくはやく~」
「もうっ、しょうがないなぁ…はい、あ~ん」
「パクッ………うん、んまい!!」
「良かったね、お姉ちゃん」
そう言って私もはにかみます
そこでお姉ちゃんがこちらを見ているのに気づきました
「クスッ、一口食べる?お姉ちゃん」
「えっ!?いいのぉ?」パァッ
本当に嬉しそうです
「じゃあいただきます!、憂、あーん」
「…え……」
そう言ってお姉ちゃんが口を開けます
「ほら、はやくはやく~」
「もうっ、しょうがないなぁ…はい、あ~ん」
「パクッ………うん、んまい!!」
「良かったね、お姉ちゃん」
そう言って私もはにかみます
25: 2010/10/01(金) 23:03:38.35
「じゃあ、はい、憂、あーん」
「えぇ、いいよ私はぁ」
お姉ちゃんはこちらにスプーンを差し出します
「いいからいいから!、あ~ん」
「え…えと…あっ、あーん」パク
「えへへ…おいしい?」
「…うん!、冷たくて、すごくおいしいよ、お姉ちゃん」
「よかったよかった、えへへ」
「ふふふ…」
本当に楽しいな
いつもと変わらない日常
でもやっぱり…どこか暗い影がついて来る
幸せなら、幸せなだけ。
「えぇ、いいよ私はぁ」
お姉ちゃんはこちらにスプーンを差し出します
「いいからいいから!、あ~ん」
「え…えと…あっ、あーん」パク
「えへへ…おいしい?」
「…うん!、冷たくて、すごくおいしいよ、お姉ちゃん」
「よかったよかった、えへへ」
「ふふふ…」
本当に楽しいな
いつもと変わらない日常
でもやっぱり…どこか暗い影がついて来る
幸せなら、幸せなだけ。
27: 2010/10/01(金) 23:11:22.91
…
あれから色々な所を回った…
に映画館にゲームセンター。
どれもすごく気持ちが安らいで…楽しくて
今私とお姉ちゃんは帰り道の川沿いの道を歩いている、手を繋いで
「憂…今日は楽しかった?」
「うん!楽しかったよ!お姉ちゃん」
「そう?、良かったぁ」
そう言って優しく微笑むお姉ちゃん
夕焼けに染まったお姉ちゃんの顔が、いつもより眩しくて…
あれから色々な所を回った…
に映画館にゲームセンター。
どれもすごく気持ちが安らいで…楽しくて
今私とお姉ちゃんは帰り道の川沿いの道を歩いている、手を繋いで
「憂…今日は楽しかった?」
「うん!楽しかったよ!お姉ちゃん」
「そう?、良かったぁ」
そう言って優しく微笑むお姉ちゃん
夕焼けに染まったお姉ちゃんの顔が、いつもより眩しくて…
28: 2010/10/01(金) 23:17:32.84
「…憂」
「…?」
「本当に、今までありがとうね?」
「っ!…」
胸が苦しくなった
お姉ちゃんが笑いながら言ったその言葉
どこか悲しそうなその笑顔で言った言葉に
「今まで…ずっと傍にいてくれて、迷惑いっぱいかけたね?」
「…ちがう!…迷惑なんて…私は……楽しかったから」
「ううん、私は憂に何もしてあげられなかったから、せめて楽しい思い出を、そう思った」
違う。
違うよお姉ちゃん、私はたくさんのものを貰ったんだよ?
お姉ちゃんの優しさから
お姉ちゃんの笑顔から
お姉ちゃんの温もりから
だから……そんな寂しい顔しないで
「…?」
「本当に、今までありがとうね?」
「っ!…」
胸が苦しくなった
お姉ちゃんが笑いながら言ったその言葉
どこか悲しそうなその笑顔で言った言葉に
「今まで…ずっと傍にいてくれて、迷惑いっぱいかけたね?」
「…ちがう!…迷惑なんて…私は……楽しかったから」
「ううん、私は憂に何もしてあげられなかったから、せめて楽しい思い出を、そう思った」
違う。
違うよお姉ちゃん、私はたくさんのものを貰ったんだよ?
お姉ちゃんの優しさから
お姉ちゃんの笑顔から
お姉ちゃんの温もりから
だから……そんな寂しい顔しないで
29: 2010/10/01(金) 23:33:01.19
「お姉ちゃん…っ…私こそ…ありがとう…」
それだけ言うのが精一杯で…
胸がいっぱいってこう言う事を言うのかな
言葉もうまく話せないや…
「えへへ…憂の事はわかってるから…大丈夫だよ…」
「お姉ちゃん………」
「じゃあ、帰ろうか、私達の家へ!」
「…うん!」
そう言って私達は歩き出した
同じ歩幅、同じ速さで
………
……
…
それだけ言うのが精一杯で…
胸がいっぱいってこう言う事を言うのかな
言葉もうまく話せないや…
「えへへ…憂の事はわかってるから…大丈夫だよ…」
「お姉ちゃん………」
「じゃあ、帰ろうか、私達の家へ!」
「…うん!」
そう言って私達は歩き出した
同じ歩幅、同じ速さで
………
……
…
33: 2010/10/01(金) 23:57:59.20
数日後、引越し前夜。
「ふー、よし、大体終わったなー」
そう言って思い切り伸びをするのは律さん
「みんなありがとね、引越し手伝ってもらって」
「いいってことよー」
「そうだぞ、遠慮なんかするな」
「うふふ」
軽音部の皆さんがお姉ちゃんの引越しを手伝ってくれました
「さて、そろそろ帰るか律」
「えー、もう帰っちゃうのかー?」
「バカ…」
「……あっ」
律さんがお姉ちゃんを見てきづいたようです
34: 2010/10/02(土) 00:03:30.02
「そっか…へへへ、よし、んじゃ帰るかー!」
「そうね、唯ちゃん、憂ちゃんも、またね」
「憂ちゃん、元気でな」
「はい!、みなさん、ありがとうございました!」
お辞儀おしてお礼を言う
そして皆さんはそれぞれの帰路に着きました
「じゃ、行こうか憂」
「うん…」
私達は家の中に戻りました
35: 2010/10/02(土) 00:06:22.61
「あー、疲れたねー」
「そうだね…あっ、もうこんな時間だよ」
時計を見ると、針は11時を回っていました
「ほんとだー、じゃあ今日はもう寝ようか!」
「うん………えと…」
「憂…一緒に寝ようか」
「…!……うん!」
私が言う前にお姉ちゃんがそう言いました
「じゃ、行こう!」
「うん」
私達は階段を一緒にをあがっていきます…
………
……
…
「そうだね…あっ、もうこんな時間だよ」
時計を見ると、針は11時を回っていました
「ほんとだー、じゃあ今日はもう寝ようか!」
「うん………えと…」
「憂…一緒に寝ようか」
「…!……うん!」
私が言う前にお姉ちゃんがそう言いました
「じゃ、行こう!」
「うん」
私達は階段を一緒にをあがっていきます…
………
……
…
36: 2010/10/02(土) 00:15:33.11
…
パサッ
「うふふ…お邪魔しまーす」
「いらっしゃい、お姉ちゃん」
そう言ってお姉ちゃんがベットに入ってきます
「…」
「…」
しばらくの沈黙
わかってるから、
…これが二人で過ごす最後の夜
「お姉ちゃん、明日、何時ごろでるの?」
「んー、向こうでの整理もあるし朝かなー」
「そう……」
「……えへへ、少し寂しくなるね…」
「っ…そうだね……」
息が苦しくなります
明日には…そう思うだけで…
パサッ
「うふふ…お邪魔しまーす」
「いらっしゃい、お姉ちゃん」
そう言ってお姉ちゃんがベットに入ってきます
「…」
「…」
しばらくの沈黙
わかってるから、
…これが二人で過ごす最後の夜
「お姉ちゃん、明日、何時ごろでるの?」
「んー、向こうでの整理もあるし朝かなー」
「そう……」
「……えへへ、少し寂しくなるね…」
「っ…そうだね……」
息が苦しくなります
明日には…そう思うだけで…
37: 2010/10/02(土) 00:26:07.11
「憂………本当に、今まで、ありがとね…」
「……っ……」
胸が苦しいです
潰れてしまいそうな位…
「…憂?……泣いてるの……?」
「……え………?」
私は自分の顔を触りました
…濡れてる。
私の目からは涙が出ていた、自分でも気づかない
それ程自然な涙。
38: 2010/10/02(土) 00:28:18.21
「なん…で……私…っ!」
「憂……泣かないで?…憂…」
そう言ってお姉ちゃんは頭を優しく撫でてくれました
お姉ちゃんの温もりを直に感じて安心したのでしょうか
私の目からはとめどなく涙が流れました
「…ッ…おねぇ…ちゃ……グスッ……」
「憂……いい子…いい子…」ポロリ
見ればお姉ちゃんの目からも涙が溢れていました
ごめんね……笑顔で送り出すってきめたのに
…決めたのに……
39: 2010/10/02(土) 00:32:47.97
「おねぇ…ッ…ちゃ…うっ……うわぁぁぁぁっ」
「憂…」ギュ
お姉ちゃんは私の名前を呟くとしっかりと
だけど優しく、私を抱きしめてくれました
「うわぁぁぁぁぁん、おねえちゃぁ゙ぁぁぁぁん」
「ふふ…うぃは…グスッ……泣き虫さんだね?……」
泣きじゃくるわたしを
お姉ちゃんはずっと慰めてくれて…
………
……
…
40: 2010/10/02(土) 00:45:10.29
「憂…落ち着いた?」
「うん……ごめんね、お姉ちゃん」
「いいんだよ、私は、憂のお姉ちゃんだから!」
そう言って笑うお姉ちゃん
その笑顔はまるで、
天使みたいに眩しくて…
「憂…寂しいけど……私は憂の事、ずっと想ってるから」
「…うん……」
「どんな時も、学校でも、お風呂でも、寝るときも、トイレだって…」
「………ぷっ、あははは、トイレは流石におかしいよお姉ちゃん」
「えーそうかなぁ?、…どこだって、離れてたって私の気持ちは変わらないから」
「………うん」
41: 2010/10/02(土) 00:47:21.67
「憂も…忘れないでね?」
「ふふっ、お姉ちゃんの事、私が忘れるわけないじゃん…」
「そう?…えへへ、嬉しいよ、………」
「私も…最後まで…ありがとう、お姉ちゃん」
「うん………もう。大丈夫みたいだね」
「…うん、私頑張れるよ…もう泣かないよ!」
「本当に?…約束だよ?」
「うん…約束約束…えへへ」
「ふふっ、やっぱり憂は笑ってなくちゃ…これで私は安心だよ憂」
そう言って、姉ちゃんは私を抱きしめました
最後まで、最後まで私を心配してくれる
私の、優しいお姉ちゃん
「おやすみ、憂」
「うん、おやすみ」
………
……
…
「ふふっ、お姉ちゃんの事、私が忘れるわけないじゃん…」
「そう?…えへへ、嬉しいよ、………」
「私も…最後まで…ありがとう、お姉ちゃん」
「うん………もう。大丈夫みたいだね」
「…うん、私頑張れるよ…もう泣かないよ!」
「本当に?…約束だよ?」
「うん…約束約束…えへへ」
「ふふっ、やっぱり憂は笑ってなくちゃ…これで私は安心だよ憂」
そう言って、姉ちゃんは私を抱きしめました
最後まで、最後まで私を心配してくれる
私の、優しいお姉ちゃん
「おやすみ、憂」
「うん、おやすみ」
………
……
…
44: 2010/10/02(土) 00:54:05.00
…
「じゃあ、行って来るよ、憂!」
「うん!、行ってらっしゃい、がんばってね!」
「まかせて!、夏にはまた帰って来るから」
「…うん」
「寂しくなったらいつでも遊びに来てもいいんだよ?」
「ふふっ…わかった」
「じゃあいってきます!」
「行ってらっしゃい、お姉ちゃん!」
………バタン
最後にお姉ちゃんは満面の笑みを浮かべて出て行きました
「………行ってらっしゃい」ボソッ
「よし、部屋をかた付けちゃおう!」
私はお姉ちゃんの、まだ少し散らかっている部屋を片付けにいきました
掃除をしている時です。
「じゃあ、行って来るよ、憂!」
「うん!、行ってらっしゃい、がんばってね!」
「まかせて!、夏にはまた帰って来るから」
「…うん」
「寂しくなったらいつでも遊びに来てもいいんだよ?」
「ふふっ…わかった」
「じゃあいってきます!」
「行ってらっしゃい、お姉ちゃん!」
………バタン
最後にお姉ちゃんは満面の笑みを浮かべて出て行きました
「………行ってらっしゃい」ボソッ
「よし、部屋をかた付けちゃおう!」
私はお姉ちゃんの、まだ少し散らかっている部屋を片付けにいきました
掃除をしている時です。
46: 2010/10/02(土) 01:08:24.99
「………あれ?」
お姉ちゃんの部屋に手紙が置いてありました
カサッ
(~憂へ~)
「お姉ちゃん……」クスッ
思わず笑みがこぼれます
全く、お姉ちゃんは心配性です
私は手紙を広げました
48: 2010/10/02(土) 01:17:24.55
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
憂へ、これを見てるっていう事はもう私は行ったんだね。
また泣いてる?…えへへ、大丈夫だよね!
憂はね、みんなに何でもできるって
よくできる子、そう言われるけど
本当は寂しがりなの、お姉ちゃんは知ってるよ。
それにすぐ自分で全部背負い込んじゃう。
それだけはお姉ちゃんも関心できないよ。
憂にはね、あずにゃんや純ちゃんっていう。
とっても頼もしい親友がいるんだから。
私もそこは心配してないよ、二人ともとってもいい子だから。
憂、恥ずかしいから、手紙に書くね
私は、平沢唯は、憂のことが、一番大切。
世界中の誰よりも、憂が大好きだよ!
えへへ、やっぱり恥ずかしいや
憂…無理しないでね?、いつでも頼ってね?
私は、憂のお姉ちゃんなんだから!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
憂へ、これを見てるっていう事はもう私は行ったんだね。
また泣いてる?…えへへ、大丈夫だよね!
憂はね、みんなに何でもできるって
よくできる子、そう言われるけど
本当は寂しがりなの、お姉ちゃんは知ってるよ。
それにすぐ自分で全部背負い込んじゃう。
それだけはお姉ちゃんも関心できないよ。
憂にはね、あずにゃんや純ちゃんっていう。
とっても頼もしい親友がいるんだから。
私もそこは心配してないよ、二人ともとってもいい子だから。
憂、恥ずかしいから、手紙に書くね
私は、平沢唯は、憂のことが、一番大切。
世界中の誰よりも、憂が大好きだよ!
えへへ、やっぱり恥ずかしいや
憂…無理しないでね?、いつでも頼ってね?
私は、憂のお姉ちゃんなんだから!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
49: 2010/10/02(土) 01:21:57.79
「…お姉ちゃん」
私は思わず外に飛び出した
…もちろん、お姉ちゃんはもう居ない
「………ふふ」
なぜだかわからないけど
自然に笑みがこぼれた
そして私は、晴れ渡る空を見上げた
季節は春、それは別れと新しい出会いの季節
いつかお姉ちゃんと見上げた
あの日と同じ空を
50: 2010/10/02(土) 01:25:52.38
でもわかっている
ずっと変わらないものなんて無いんだって
それが良くても、悪くても
だから私は空に呟いた
今までの全て思い出に、おもいを馳せながら…
「ありがとう」
おわり
51: 2010/10/02(土) 01:28:25.93
ふぅ、唯の一人暮らしを聞いたらこのネタが浮かんだ
できるだけ原作通りに、あまり百合百合しいで書いたつもり
今まで黙々と書いてたけれど、実は書き溜めが吹っ飛んだりして焦ってたのは内緒
呼んでくれた人ありがとう
唯憂最高!!!
できるだけ原作通りに、あまり百合百合しいで書いたつもり
今まで黙々と書いてたけれど、実は書き溜めが吹っ飛んだりして焦ってたのは内緒
呼んでくれた人ありがとう
唯憂最高!!!
53: 2010/10/02(土) 01:30:35.42
乙
乙
乙
56: 2010/10/02(土) 01:59:26.96
今見返したら脱字結構あるー
書き溜めで誤字脱字とか…恥ずかしくてワロエナイ
あとこれだけは言わせて欲しいんだ
最初らへんで氏ぬ氏ぬ言ってたけど
唯憂書いてると、万が一氏なせようとしても氏なせられません
唯憂は一生イチャイチャしてればいいんじゃないでしょうか、そう思った今日この頃
書き溜めで誤字脱字とか…恥ずかしくてワロエナイ
あとこれだけは言わせて欲しいんだ
最初らへんで氏ぬ氏ぬ言ってたけど
唯憂書いてると、万が一氏なせようとしても氏なせられません
唯憂は一生イチャイチャしてればいいんじゃないでしょうか、そう思った今日この頃
60: 2010/10/02(土) 07:49:25.49
おぉ、起きたらまだ残ってた…正直感激です
これが多分まともに書いたSSで初めてだったからこんなに見てる人がいるとは思わなかった
需要があるかわかんないけど、これの唯視点を制作中、、、
近い内にまた立てると思うからその時は、もしよかったらお願いします
引用元: 憂「ありがとう」
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります