1: 2010/09/30(木) 00:08:36.08
ピンポーン

純「こんにちはー」

唯「まいど~」

純「あっ、唯先輩。憂いますか?」

唯「うい?憂ならあずにゃんの家で遊んでるよ~」

純「えっ……そうなんですか」

純「じゃあ私はこれで失礼…」

唯「ちょいと待たれぇいっ!!」

純「へ?」

唯「ねぇ純ちゃん、一緒にあそぼっ!」

7: 2010/09/30(木) 00:13:38.94
純「あ、いやっ……私は憂に用事があって」

唯「おねが~い!一人でつまんないんだよ~」

純「はぁ…そうなんですか」

唯「ね?いいでしょ?」

唯「お菓子もあるよ!ジュースもあるよ!」

純「えっと…」

唯「頼みますっ!!」

純「…分かりました、いいですよ」

唯「やったぁ!純ちゃん大好き!!」

純(まぁ暇だし…いっか)

9: 2010/09/30(木) 00:22:17.42
唯「さあさあ、あがってあがって~」

純「お邪魔します」

唯「いまお茶持ってくるからちょっと待っててね」

純「あ、はい」

唯「純ちゃんにお~茶♪純ちゃんにお~茶♪」

純(大丈夫かな…)

純「……」

純(はぁ…憂に用事があっただけなんだけどなぁ…)

ガシャーンッ

唯「うわっ!?コップ割っちゃった~!!」

純「……」

12: 2010/09/30(木) 00:28:18.87
唯「いやいや、お見苦しいところをお見せして申し訳ありません」

唯「どうぞ、粗茶ですが」

純「は、はぁ…」

純(なんでそんなに丁寧?)

唯「でも純ちゃんが来てくれてよかったよ~、一人で寂しかったんだから」

純「一人でなにやってたんですか?」

唯「え?こうやってリビングでゴロゴロしたり」ゴロゴロ

純「ホントに暇だったんですね…」

15: 2010/09/30(木) 00:34:54.88
唯「えへへ」ヒョコッ

純「な、なんですか?」

唯「純ちゃんってかわいいねっ」

純「っ!」

純「えっ…あの…えぇっ!?」

唯「頭モコモコしててかわいい~!」

純「あ…頭の話ですか」

唯「えへへ~」ギュッ

純「わっ!?」

19: 2010/09/30(木) 00:40:06.18
唯「う~ん、やわらか~い♪」モコモコ

純「ちょっ…あんまり乱さないでください!」

唯「いいね~、いいよ~」モコモコ

純「はぁ…」

純(なんか梓の気持ちが分かった気がする…)

唯「……」

純「あれ?…唯先輩?」

唯「zzZ…」

純(寝ちゃった!?)

21: 2010/09/30(木) 00:46:13.91
唯「ぐぅ…ぐぅ…」

純「…自由な人」

唯「すやすや…」

純「……はぁ」

純(私は憂に会いにきただけなのに…)

純(ていうか憂と梓が遊んでるってなによ。私も誘ってよ!)

唯「ぐぅ…ぐぅ…」

純「……」

純(友達には相手にされず、ましてやその姉の面倒をみせられるなんて…)

純(なんだか泣きたくなってきた…)ホロリ

25: 2010/09/30(木) 00:51:37.02
唯「うぅ~ん…」

純「あっ…起こしちゃかわいそうかな」

唯「…ぐぅ…ぐぅ…」

純「……」

純(唯先輩の寝顔ってかわいいかも…)

唯「……」

純「……」ジーッ

純(かわいい…)

唯「……」

純「……」ジーッ

唯「ふぇっ」

純「!」

26: 2010/09/30(木) 00:56:59.79
唯「ふぁ…ふぁああ~」

唯「ムニャムニャ…」

唯「…寝ちゃってた?」

純「五分くらい」

唯「ご、ごめんね!せっかく来てくれたのに…」

純「いや、いいんですよ。受験勉強とかで疲れてたんですよね?」

唯「勉強?してないよ?」

純(ダメ人間だ)

29: 2010/09/30(木) 01:06:14.71
純(はぁ…帰りたいよ~)

唯「純ちゃ~ん」ギュッ

純「こ、今度はなんですか…?」

唯「あのね、さっき変な夢みたの」

純「夢?」

唯「純ちゃんがいなくなってた夢。気づいたらまた私一人だった…」

純「……」

唯「でも起きたらちゃんといてくれてよかった」

唯「えへへ」

純「…っ」

純(か、帰りづらい…)

30: 2010/09/30(木) 01:10:26.64
唯「ねぇ純ちゃん、いなくなったらヤだよ?」

純「い、いなくなるわけないじゃないですか…」

唯「よかった~」ギュッ

純(はぁ…なんか私さっきからため息ばかりついてる)

唯「~♪」

純「あの…唯先輩」

唯「なぁに?」

純「腕…離してもらえませんか?動きづらくて…」

31: 2010/09/30(木) 01:15:42.72
唯「じゃあね~…」

純「?」

唯「『唯ちゃん』って呼んでくれたら離してあげる」

純「はいぃっ!?」

唯「呼ばないと離さないよ~」ギュ~ッ

純「う~…」

純(な、なにこれ…なんのバツゲーム?)

純(なんで私がこんな目に…)

唯「純ちゃん早く早く~」

33: 2010/09/30(木) 01:20:41.95
純「えっと…じゃあ…」

唯「わくわく、わくわく」

純「……ゆ」

唯「ゆ?」

純「ゆ…ゆゆ…」

純(あー無理だー!いきなりちゃん付けで呼べって言われてもー!!)

唯「遠慮しないでいいんだよっ!ドーンといらっしゃい」

純「ドーンとって…」

34: 2010/09/30(木) 01:24:18.15
純「……コホン」

唯「わくわく」

純「ゆ……唯…ちゃん」

唯「え?聞こえないよ~」

純「ゅぃ…ちゃん…」

唯「もっと大きな声で~!」

純「唯ちゃん!!」

唯「はーい♪」ギュ~ッ

純「わーっ!?結局抱きつくんですか!!」

37: 2010/09/30(木) 01:32:18.25
唯「ん~♪純ちゃんや~い♪」スリスリ

純「……」

純(梓…あんたいつも大変だったんだね)

唯「~♪」

純「…唯先輩って、抱きつくの好きなんですね」

唯「うん、好きな人には抱きつくよ~」

純「えっ…」

唯「純ちゃ~ん♪」スリスリ

純「……」

純(それって…私を好きってこと?)

純(いや、もちろん恋愛感情とかそんなんじゃないのは分かってるけど…)

唯「~♪」ギュッ

純「……」

純(まぁ…悪い気はしないかな)

38: 2010/09/30(木) 01:38:02.93
唯「ねぇ純ちゃん」

純「なんですか?」

唯「さっき私のこと唯先輩って言ったでしょ?」

純「え?はい…」

唯「ダメだよ~、ちゃんと唯ちゃんって呼んでくれなきゃ」

純「…それ続けるんですか?」

唯「もちろんっ」フンス

純「えー…」

唯「じゅ~んちゃんっ」

純「……」

純「…ゆ、唯ちゃん」

40: 2010/09/30(木) 01:41:55.52
唯「えへへ~」

唯「純ちゃん!」

純「…唯ちゃん」

唯「えへー」

唯「純ちゃん!」

純「唯ちゃん」

唯「なんだか仲良くなったみたいだね~っ!」スリスリ

純「そ、そうですね…」

純(なんかこそばゆい~~!!)

52: 2010/09/30(木) 02:09:17.89
唯「そういえば純ちゃんってベース弾けるんだよね?」

純「あ、はい」

唯「もったいないな~、軽音部に入ってくれればよかったのに」

純「…すいません」

唯「あっ…別に責めてるわけじゃないよ?」

唯「ただ純ちゃんが軽音部にいたら楽しいだろうな~って思って」

57: 2010/09/30(木) 02:17:13.19
純「今さら私が入っても空気壊しちゃいますよ」

唯「そんなことないよ~」

純「でも私は一応ジャズ研に…」

唯「う~ん…あの時無理やりにでも引きとめておけばよかったなぁ」ボソッ

純「へ?」

唯「なんでもな~い!」ニコッ

純「そ、そうですか…?」

58: 2010/09/30(木) 02:25:44.35
唯「ねぇ純ちゃん」

純「なんですか唯先ぱ…唯ちゃん」

唯「えへへ、これからなにしよっか?」

純「別になんでもいいですけど」

唯「じゃあさ、このままゴロゴロしてようよ」

純「結局なにもやらないんじゃないですか」

唯「だってこうしてるだけで十分なんだも~んっ」

61: 2010/09/30(木) 02:32:25.59
純「唯ちゃんが満足するならそれでいいですけど…」

純(やっぱこの呼び方すごい違和感ある…)

唯「…純ちゃんってさぁ」

純「はい?」

唯「憂のことどう思ってる?」

純「え…?憂ですか?」

唯「うん、中学の頃から友達なんでしょ?」

純「そうですけど…」

64: 2010/09/30(木) 02:40:13.74
純「どう思うかって聞かれてもなぁ…」

唯「憂のことは好き?」

純「そりゃ好きですよ」

純(友達だし)

唯「……」

唯「……」イジイジ

純「あれ…なんで髪の毛上げてるんですか?」

唯「じゃーん、憂のマネ」

唯「似てるでしょ?」

純「いや似てますけど…なんでいきなり?」

唯「いいじゃん、別に」

純「?」

65: 2010/09/30(木) 02:46:02.96
唯「あずにゃんは?」

純「梓ですか?梓も好きですよ」

唯「…どこら辺が?」

純「どこら辺って…えっと…」

純「ギターがうまいところとか?」

唯「はい!私もギターうまいよ!!」

純「そ、そうですね…」

唯「他には?」

66: 2010/09/30(木) 02:49:36.76
純「他は…あー…」

純「猫っぽいところがかわいいですね」

唯「……」

唯「……」ガサゴソ

純「なに探してるんですか…?」

唯「発見!ネコミミ!!」

唯「じゃーん、つけてみました!」

純「に、似合ってます」

唯「えへへ、じゃあこれで完璧だねっ」

純「なにがですか?」

唯「教えな~い!」

68: 2010/09/30(木) 02:55:38.17
純「…唯先輩って分からないことが多いですね」

唯「唯ちゃん!」

純「あ…唯ちゃん」

~♪

唯「ごめん、メール……憂からだ」

唯「なになに…ほうほう」

純「なにが書いてあるんですか?」

唯「なんかね~、今日あずにゃんの家に泊まるんだって」

70: 2010/09/30(木) 03:03:10.60
純「えっ…」

唯「うらやましいよね~」

純(二人だけで泊まるなんて…ずるい!私も泊まりたい!!)

唯「じゃあ純ちゃんはうちにお泊まりしよっか~」

純「……え?」

唯「だって私一人じゃ心細いんだもん~」

純「いや…いやいやいやっ」

純「さすがにそれは悪いですよ」

唯「全然かまわないよ!」フンス

純(うわぁ…どうしても泊めるつもりだ)

72: 2010/09/30(木) 03:11:20.65
唯「ね?お願いっ!」

唯「一生のお願い!!」

純「う~ん…」

唯「ご飯は私が作るから!」

純(それはそれで不安だ…)

唯「純ちゃん…?」

純「えと…」

純(でもこの人の目を見ると…なんか断れないんだよね)

純「…いいですよっ、泊まります」

唯「バンザーイ!優勝ー!!」

純「優勝?」

135: 2010/09/30(木) 21:15:39.08
唯「ねぇ純ちゃん」

純「…なんですか唯ちゃん」

純(これいつまで続けなきゃいけないのかな…)

唯「お風呂にする?ご飯にする?」

純「え?」

唯「それとも…わ・た・し?」

純「ご、ご飯で!!」

唯「ちぇっ、はーい」

純(この人はなに考えてるんだろう…)

139: 2010/09/30(木) 21:24:07.70
唯「よーし、純ちゃんのためにとびっきりおいしいご飯作るよ!」フンス

純(期待できないなぁ…)

純「あの~…ちなみになにを作るんですか?」

唯「平沢唯の気まぐれパスタ」

純「…なんですかそれ」

唯「冷蔵庫にある残り物と気分で作るパスタだよっ!」

純(絶対危険!!)

140: 2010/09/30(木) 21:30:53.56
唯「まずは手を洗って…」

純「わ、私も手伝いましょうか!?」

唯「だめだめ~、純ちゃんはお客さんなんだから」

唯「そこに座ってて」

純「手伝いたいんです!」

唯「え~…でも~」

純(このままじゃ何を作ってくるか分からない)

純(なんとかしなきゃ…!)

141: 2010/09/30(木) 21:38:41.84
唯「やっぱり純ちゃんに悪いよ。私が作るから…」

純「唯ちゃん一人じゃ大変じゃないですか!下準備とか色々あるし」

唯「大丈夫だよ~、こう見えても料理得意だし」

純(信用できるかっ!!)

純「でもほら!パスタって手がかかるじゃないですか!!」

唯「純ちゃんまだを疑ってるー。私だってやる時はやるんだから」

唯「待ってて、今すぐ証明して…」

純「私、唯ちゃんと一緒に料理作りたいんです!!」

唯「えっ…」ドキッ

143: 2010/09/30(木) 21:44:39.62
純「……」

唯「な、なんだ~…そういうことだったんだぁ…」

唯「えへ…えへへっ///」

唯「じゃあ純ちゃんにお願いしちゃおうかな~」

純「ほっ…」

純(よかった)

唯「純ちゃ~ん」ギュッ

唯「そんなに私といたいんだね、よしよし」ナデナデ

純(なんか変な誤解を与えたみたい…)

144: 2010/09/30(木) 21:55:49.59
唯「よしっ、早速作るぞー!」

純「お、おー」

唯「具は何にしようかな~♪」ガサゴソ

唯「お肉は入れた方がいいよね」

純「…これステーキの肉ですよ。しかもすごい分厚い…」

唯「豪華になりそうだね~」

純「……」

唯「あとは野菜かな」

純(パスタやめてステーキにしてほしい…)

147: 2010/09/30(木) 22:04:23.92
唯「はい、ナス持って」

純「あ、はい」

唯「あとキュウリも」

純「?」

唯「純ちゃんなんかエOチ~」

純「え…」

唯「それ使ってナニするの?」
純「!?」

純「こ、これは唯先輩が持たせたんじゃないですか!!」

148: 2010/09/30(木) 22:09:20.77
唯「あっ、また唯先輩って言ってるー」プンプン

純「も~…」

唯「ちゃんと唯ちゃんって呼んで」

純「はいはい唯ちゃん唯ちゃん」

唯「よろしい!」

唯「それじゃー作ります!」


バタンッ!
ガシャンッ!
ドカーン!!


唯「完成!」

純(奇跡だ…)

149: 2010/09/30(木) 22:18:23.70
唯「ささ、どうぞお食べくださいませ」

純「……」

純(大丈夫なのかな…)

純「……」

純「……」モグモグ

純「!」

唯「どう?」

純(すごい…おいしくない。けど食べれる)

唯「おいしい?」

純「わ、悪くはないですよ」

唯「よかったぁ」

唯「私も食べよーッと…」モグモグ

唯「こ、これは…最高傑作だ!!」

純(これで最高傑作なんだ)

155: 2010/09/30(木) 22:25:07.49
唯「食べたねー」

純「食べましたねー」

唯「ふぅ……」

純「……」

唯「なんかおかしいと思ったらー…」

純「?」

唯「敬語だよ、敬語!」

唯「私のこと唯ちゃんって言ってるのに敬語使うのは不自然だよ!」

純「やっと気づいたんですか…」

156: 2010/09/30(木) 22:34:17.84
唯「タメ口で話してほしいな~」

純「でも一応先輩ですし…」

唯「……」

純「唯せ…唯ちゃん?」

唯「……」

純「あの…どうしたんですか?」

唯「タメ口じゃないと話しませーん!」

純「またそういうこと言う~」

158: 2010/09/30(木) 22:41:14.14
唯「……」

純「……はぁ」

純「じゃあいいです、もう唯先輩とは一生口ききませんから」

唯「え…」

純「ずっと黙っててくださいね~」

唯「うぇ…あ…えっと…」

純「……」

唯「じゅ、純ちゃ…」

純「……」

唯「うぇぇええん!ごめんなさぁい!!」

唯「敬語使っていいからしゃべってー!!」ギュッ

純「やれやれ、手のかかる人ですね」

159: 2010/09/30(木) 22:47:33.98
唯「よかったぁ、許してくれて」ギュ~

純「ちょ…くるしっ」

唯「仲直りもしたし、一緒にお風呂入ろっか!」

純「い、一緒にですか…?」

唯「背中流しっこしようよ~」

純「いや一緒はちょっと…」

唯「よーし決定ー!」グイグイ

純「やっぱり強制ですかー!!」

160: 2010/09/30(木) 22:56:09.63
お風呂


唯「おぉ!?純ちゃんの髪が濡れてまっすぐになってる!」

唯「なんだか別人みた~い」

純「普段もこんなまっすぐだったらいいんですけどね」

唯「ところで純ちゃんやい」

純「なんですか?」

唯「なんでタオルで体隠してるの?」

純「いや…誰かとお風呂に入るのって慣れてなくて」

唯「だめだめ、裸の付き合いなんだから!」バッ

純「あ、ちょっと!?」

唯「ふむ、良い体」

161: 2010/09/30(木) 23:03:44.84
唯「……」ジーッ

純「ゆ、唯先輩…なにジロジロ見てるんですか」

唯「でへへ、つい」

純「ついって…」

唯「純ちゃんっ!」ギュッ

純「わっ!?」

純(は、肌が直接くっついてる…!!)

唯「……」ジーッ

純「な、なんですか…」ドキドキ

163: 2010/09/30(木) 23:13:38.42
唯「むー…」

純「?」

唯「…やっぱりいいや、お湯入ろ?」

純「え…はい」

純(なんだったんだろう…)

唯「ふぃ~…あったかいね~」

純「そうですねぇ」

唯「見てみて、アヒルのおもちゃ持ってきたよ!」

ピュー

唯「ほら、泳いでる!」

純「あははっ、子供ですか先輩は」

唯「失礼な!?もう高校三年生だよ!」

166: 2010/09/30(木) 23:23:07.50
純「普通の高校三年生はこんなことしませんよ」

唯「そうかなー?りっちゃんとかやってそうなのに…」

純(…なんか楽しいなぁ)

純(いつもお風呂は一人だったから…こういうのは新鮮かも)

唯「あ~…そういえばもう高校三年生だよぉ」

唯「早いな~」

純「…ホントですね」

167: 2010/09/30(木) 23:30:22.65
唯「もう一年あったら純ちゃんと一緒に学校通えるのに…」

純「あっ、だったら留年したらどうですか?それなら残れるし」

唯「なるほど!その手があった!」

純「いや…真に受けないでくださいよ」

唯「えぇ~、でも純ちゃんと一緒に卒業したいよ~」

純「ダメですって…憂に怒られますよ?」

唯「むぅ~…」

唯「あーぁ、私と憂が逆だったらいいのに」

唯「憂がお姉ちゃんで、私が妹…そうすれば純ちゃんと同級生!」

純「姉妹的にはそっちがしっくりきそうですね」

169: 2010/09/30(木) 23:39:42.95
唯「はぁ…憂がうらやましい」

唯「来年から純ちゃんと離ればなれになると思うとつらいよ…」

純「あはは、そんな大げさな」

唯「大げさじゃないよ!本心だもん!!」

純「えっ…」

唯「あ…その…」

唯「そうだ!私が憂に変装して学校に通うってのはどうかな?」

唯「それで憂が大学に通うの!」

純「そ…そんな無茶な~、あはは」

唯「だよね~、えへへ」

純「そうですよ、唯先輩ったら」

純(今の空気はなんだったんだろう…)

171: 2010/09/30(木) 23:45:42.50
唯「そろそろあがろっか」

純「あ、はい」

ザパァ

唯「あ…」クラッ

純「唯先輩!?」ガバッ

純「だ、大丈夫ですか!?」

唯「ちょ…ちょっとのぼせちゃったかも」

唯「でも大丈夫大丈夫…」

純「と、とりあえず早く出ましょう」

唯「アイス~…」

177: 2010/09/30(木) 23:54:04.68
純「大丈夫ですかー?」

唯「ふぃ~…アイスつべたい」ペロペロ

純「はぁ…よかった」

唯「ごめんね純ちゃん、お詫びにアイス半分あげる」

純「どういたしまして」ペロペロ

唯「あ¨~…まだボーッとする」

純「でも本当によかったですよ、なんともなくて」

純「もし唯先輩が氏んだりでもしたら憂に殺されちゃうかも」

唯「!」

唯「そ、その時は私も純ちゃんの後を追って氏ぬ!!」

純「いやだから…冗談なんですから真に受けないでくださいよ」

179: 2010/10/01(金) 00:00:15.06
唯「なんだ冗談か~、よかった」

純「そうですよ。憂だっていくらなんでも頃したりしないだろうし」

唯「でも純ちゃんが本当に氏んだら私も氏んじゃうかも」

唯「だって純ちゃんがいない世界なんて意味ないもん…」

純「ゆ、唯先輩…?」

唯「なーんちゃって、えへー」

純「冗談か…私も信じるところだった…」

唯「……実は冗談じゃなかったり」

182: 2010/10/01(金) 00:09:10.90
純「へ?」

唯「あのね純ちゃん…」

純「な、なんですか…」ドキドキ

唯「ごめんなさいっ!」

純「……え?」

唯「実はね、今日ずっと純ちゃんに嘘ついてたの」

純「嘘…?」

唯「本当はね…今日は純ちゃんと一緒にいたかったから、憂にわざわざあずにゃんの家にお泊まりしてもらったんだ」

純「そ、それって…」

唯「えへへ、純ちゃんがうちに来るのも分かってたし、憂もそれを知ってて出かけてくれたの」

純「…騙してたんですか」

唯「ごめんなさい!!」

183: 2010/10/01(金) 00:15:14.14
唯「あっ、けど憂は悪くないよ!?私が無理にお願いして…」

純「…なんでそんなこと」

唯「ごめんなさい…」

純「……」

唯「……」

純「……」

唯「あの、許してくれ…ないよね」

純「…いいですよ」

唯「え…」

純「許します!」

188: 2010/10/01(金) 00:21:23.55
唯「い、いいの!?」

純「要するに私に会いたかったですよね?」

純「嘘つかれたのはショックでしたけど…それが理由なら怒りませんよ」

唯「うあーん!純ちゃん大好きぃ!!」ギュッ

唯「殴られたり怒鳴られたりすると思ったよ~!!」

純「しませんって」

純「でも、なんで嘘ついたりしたんですか?」

195: 2010/10/01(金) 00:32:10.21
唯「だってぇ…純ちゃんに会いたいって言おうとしても上手く伝えられなくて…」

純「私の知ってる唯先輩はコミュニケーション能力抜群だったはずなんですけど」

唯「あぅ…それは~…」

純「それは?」

唯「好きな人の前じゃ素直に言えないじゃん…」

純「あぁ、そういうこと……え?」

唯「だって私、純ちゃんのことが好きで…でもどうしても本音が言えなくて…」

唯「だから嘘ついちゃって……あ」

唯「今好きって言っちゃった!!」

純「あはは…」

純(告白されちゃったよ私……完全に予想外)

198: 2010/10/01(金) 00:37:59.20
唯「あわ…あわわわわっ!?」

唯「い、今の取り消し!!もう一回!!」

純「お、落ち着いてください唯先輩」

純(まさか唯先輩に告白されるなんて…)

純(ど、どどどどうしよう!?

唯「すー…はー」

唯「……純ちゃん」

純「は、はい!!」

唯「どうしよう?」

純「私に聞くんですか」

201: 2010/10/01(金) 00:45:12.16
唯「うぇ~ん純ちゃーん!」ギュッ

純「わっ!ちょっと!?」

唯「どうしよ~!純ちゃんに好きって言っちゃったよ~!!」

純「今も現在進行形で言ってますって!」

純(て、ていうか…抱きつかれるとさっきと違って意識しちゃう…)

唯「決めた…」

唯「純ちゃん!!」

純「は、はい?」

唯「大好きです!付き合ってください!!」

純(いきなりストレート!?)

202: 2010/10/01(金) 00:50:26.24
純「……」

唯「……」

純「……」

唯「…だ、だめ?」

純「……」

唯「うぅ…」

純「……保留」

唯「え?」

純「まだ決められません。だから保留で」

204: 2010/10/01(金) 00:57:51.03
唯「えぇ~?そんな~…」

純「だっていきなり告白されても困るし…」

唯「う~…」

純「だから日を改めて…」

唯「よし!!」

純「唯先輩?」

唯「今日は一緒に寝よう!純ちゃん!!」

純「えぇっ!?」

唯「今夜は寝かせないぜ子猫ちゃん☆」

206: 2010/10/01(金) 01:03:17.37
唯の部屋


唯「ほらほら純ちゃん、こっちに来なよ」

純「いや、同じベッドは…」

唯「えいっ」グイッ

純「わっ!?」ドサッ

唯「えへへ~、ようこそ~」

純「うぅ…」

208: 2010/10/01(金) 01:10:14.61
唯「電気消すね」

パチッ

唯「…真っ暗」

純「……」

純(どうしよう…いつもならすぐに寝れるのに…)

純(今は唯先輩が隣にいるってだけで…)

唯「純ちゃん」

純「は、はい!」

唯「純ちゃんってもしかして…他に好きな人がいるの?」

210: 2010/10/01(金) 01:16:56.62
純「好きな人…ですか?」

唯「だって…憂やあずにゃんが好きって言ってたし」

純「あれは友達としてって意味ですよ」

唯「じゃあ…もしかして澪ちゃんとか?」

純「澪先輩か~…確かに澪先輩と付き合えたらいいかも」

唯「やっぱり!?」

純「なんて…冗談ですよ。また騙されてる」

唯「うぅ~…イジワル」

純「澪先輩はあくまで憧れですから。それ以上はないです」

211: 2010/10/01(金) 01:25:02.32
唯「じゃあ……私は?」

純(聞くと思った…)

純(もうちょっとイジワルしちゃおうかな)

純「えー?唯先輩ですか?」

唯「うん…」

純「どうかな~…」

唯「ど、どうでしょうか?」

純「私…大人っぽい人が好みなんですよね」

唯「大人…」

純「でも唯先輩ってなんか子どもっぽくて…はっきり言うと好みじゃないかも」

唯「!?」

213: 2010/10/01(金) 01:30:19.64
純「だから唯先輩が大人になったらお付き合いも…」

唯「……」

純「唯先輩?」

純(あ…ちょっと言い過ぎちゃったかな)

唯「じゅ…」

純「え?」

唯「純ちゃん!!」ガバッ

純「わわっ!?」

唯「だったら一緒に大人になろうよ!」

216: 2010/10/01(金) 01:36:21.00
純「あの…ちょっと!?」

唯「キス…してもいい?」

純「えぇっ!?」

唯「だって大人だし…」

純「これじゃただの変態ですよ!!」

唯「!?」ガーン

唯「だよね…やっぱり無理やりはよくないよね…」

純(あーびっくりした)

219: 2010/10/01(金) 01:44:52.30
唯「本当はね、お風呂場でもしようと思ったんだ」

唯「けどやっぱり…付き合ってもないのにそういうことするのはどうなんだろうと思って…」

純「そりゃそうですよ。そんなことされたら嫌いになりますって」

唯「あぅっ!?やっぱり…」シクシク

純「泣かないでくださいよ…」

純(でもよく考えてみたら…)

純(同じベッドで寝ていること受け入れてる時点で…唯先輩は私的にはアリなのかな?)

純「……」

純(なんか分からなくなってきた…)

220: 2010/10/01(金) 01:53:34.78
純「……」

純(唯先輩って私にとってなんなんだろう)

純(確かに優しい先輩だけど…)

純「……」

唯「純ちゃん?」

純「あ…なんですか?」

唯「大丈夫?なんだかぼーっとして…」

唯「まさかさっきのことがやっぱりショックだった!?ご、ごめんなさい!!」

純「だ、大丈夫ですよ…気にしないでください」

純「……」

純「唯先輩」

唯「ほぇ?」

純「どうして…私のこと好きになったんですか?」

222: 2010/10/01(金) 02:28:24.47
唯「純ちゃんを好きな理由?」

唯「う~んとね…」

純「……」

唯「純ちゃんだからかな」

純「…なんですかそれ」

唯「好きなところが多すぎてまとめられないよ~」

純「なんか納得できない…」

唯「私と付き合ってくれたら一つ一つ教えてあげるよ?純ちゃんの好きなとこ」

純「それは結構です」

225: 2010/10/01(金) 02:40:27.72
唯「えぇ~?聞いてよ~」

唯「まずね、頭がかわいいところでしょ」

純(結局言うんだ…しかも一番最初が頭って)

唯「次に優しいとこ!」

唯「いっつもあずにゃんを気にかけてくれてるもんね」

純「梓を…」

唯「うん、私は知ってるよ。純ちゃん気配り上手だもんね~」

純「そう言われると照れます…」

唯「あとはね~…」

純「も、もういいです唯先輩!」

唯「え~まだまだあるのに」

純(これ以上聞くとこっちが恥ずかしくなるっての!)

226: 2010/10/01(金) 02:49:36.78
唯「でもね、一番好きなところは…」

唯「純ちゃんのよく分からないとこかな」

純「分からないところ…?」

唯「なんか純ちゃんって雲みたいでふわふわして掴みどころがないんだよ」

唯「それでよくわかんないから気になって、純ちゃんのことずっと見てたら…」

唯「いつの間にか好きになっちゃった」

純「……」

唯「…変かな?」

純「…ぷっ、あはは!」

唯「あ、あれ!?やっぱ変?」

純「違いますよ、掴み所がないってとこ…」

純「その言葉、そっくりそのまま唯先輩にお返しします」

227: 2010/10/01(金) 02:59:05.57
唯「私?」

純「唯先輩の方がよく分かんないですよ」

唯「そうかな~」

純「そうですって、一体なにを考えてるんだか…」

唯「――私は純ちゃんのことしか考えてないよ」

純「あ…えっ?」

唯「本当だよ」

純「……えっと」

唯「私の頭の中には朝から晩までずっと純ちゃんが住み着いてるんだから」

唯「今も…純ちゃんしかいない」

純「……」

231: 2010/10/01(金) 03:08:15.90
唯「……」

純「……」

唯「純ちゃん」

純「え…唯先輩…」ドキッ

純(なんか…さっきと雰囲気違う…)

唯「私…もっと早く純ちゃんの魅力に気づけばよかった」

唯「そうしたら、軽音部に無理にでも勧誘して一緒に部活したりとかして…」

純「いや、無理にはやめてくださいよ」

唯「遊んだり、楽しくして…」

唯「今よりずっと純ちゃんと同じ時間を過ごせたのに」

純「……」

232: 2010/10/01(金) 03:16:27.44
唯「…なんかごめんね、一方的に言っちゃって」

唯「でもこの際だから伝えられることは全部伝えようかなって」

純「……」

純「伝わりすぎてますます分からなくなってきました」

唯「はぇ?」

純「私…唯先輩のこと気になりはじめてるのかな…」

234: 2010/10/01(金) 03:26:06.11
唯「………へ?」

純「だから…そんな積極的に告白されたらそう思っちゃいますって」

純「相手が唯先輩でも」

唯「純ちゃん…」

純「私も正直驚いたっていうか、なんで私なんだろうって」

純「私よりかわいい子はいっぱいいるし、性格のいい子だって…」

純「それでも唯先輩が私のこといっぱい見てくれてほめてくれて…」

純「嬉しくなっちゃいました!」

唯「……」

純「唯先輩、私…唯先輩と――」

唯「純ちゃんありがとう!私も大好き!!」ガバッ

純「ぐわっ!?」

236: 2010/10/01(金) 03:35:46.10
唯「私、純ちゃんのこと一生大切にするからね!もうはなさない!!」ギュ~~ッ

純「くっ…苦しっ…氏…」

唯「あっ、ごめんごめ~ん」

純「はぁ…はぁ…」

純「てか、私まだなにも言ってないし」

唯「言わなくてもわかるよ!」フンス

純「勝手に決めつけないでください…」

唯「え…好きじゃないの?」

237: 2010/10/01(金) 03:42:29.95
純「……」

唯「じゅ、純ちゃん…?」

純「…私って、普段すごく寝つきがいいんですよ」

純「ベッドに入ったらすぐ寝ちゃうんです」

唯「……?」

純「でも、今日はなんだか全然眠れない」

純「たぶん…唯先輩がいるからだと思います」

唯「…どういうこと?」

純「それ以上は自分で考えてくださいよ」

唯「???」

純「でも一つ言えることは――」ギュッ

唯「っ!?」

純「こうやって唯先輩と一緒にいるのはイヤじゃないってことです」

239: 2010/10/01(金) 03:50:53.20
唯「……」

純「……」

唯「……えへへ」

純「どうしたんですか?」

唯「やっと純ちゃんから抱きついてくれた~」

純「…結構恥ずかしいんですけど、これ」

唯「慣れれば平気だよ~」

純「じゃあ今度は梓にでも抱きつこうかな」

唯「それはだめっ、純ちゃんが抱きついていいのは私だけなのっ」

240: 2010/10/01(金) 03:59:21.48
純「そんな勝手な~…」

唯「だってぇ~… 純ちゃんがこうしてくれるのは私だけなんだし」

唯「ずっとそうであってほしいんだもん」

純「ワガママですね、唯先輩」

純「子どもっぽい人は嫌いになっちゃいますよ?」

唯「あうっ!?そ、それだけはご勘弁を~」

純「あははっ」

242: 2010/10/01(金) 04:08:18.85
唯「なら私…純ちゃんもびっくりするような立派な大人になるよ!」フンス

純「なんか想像できないな~」

唯「でも…私一人じゃそれはできないかも」

純「はい?」

唯「やっぱり純ちゃんと一緒に大人になりたいな」

純「あ…」

唯「キス…今度はしていい?」

純「……」

唯「…純ちゃん」

純「無言はOKってことですよ」

唯「!」

唯「じゃ、じゃあ…」

244: 2010/10/01(金) 04:15:42.84
唯「……」ドキドキ

純「……」ドキドキ

唯「純ちゃん…」

純「あっ――」

唯「んむっ…」

純「ゅぃ…せんぱ…」

唯「んっ…」

純「ぁう…」

唯「……ぷはぁ!!す、すっごい緊張した~」

純「私も…です」

唯「よーし、次は大人のキスだねっ!」

純「!?」

246: 2010/10/01(金) 04:22:54.36
純「お、大人のキスって…」

唯「もっと長いよ!」

純「ちょっ……!?」

唯「むちゅ~っ」

純「ん゛ーっ!!」

純(し、舌入ってる!?)

唯「あむっ…クチュッ…」

純「チュパッ…んっ…」

唯「ふふ~、今夜は寝かせないぜ子猫ちゃん!」

純(あぁ私…今夜大人になっちゃうのか…)


―――――
―――

247: 2010/10/01(金) 04:27:57.89
翌日


純(あー眠い…)

純(昨日は本当に寝かせてくれなかった…)

憂「おはよう純ちゃん」

梓「おはよ…」

純「あっ、おはよう二人とも」

憂「純ちゃん、昨日の楽しかった?」

純「え…うん」

憂「そっか~。私たちも楽しかったんだよ」

憂「ね?梓ちゃん」

梓「う、うん…」

250: 2010/10/01(金) 04:32:08.55
梓「……」

純「…お疲れのようですね梓さん」

梓「そっちこそ」

純「……」

梓「……」

純「まぁなにがあったかは想像ついたよ」

梓「そう…」

純「……」

梓「……」

純「恐ろしいわ平沢姉妹」

梓「うん」




おわり

251: 2010/10/01(金) 04:37:43.13
おわりかよ!

252: 2010/10/01(金) 04:50:54.51

唯純に目覚めそうだ

253: 2010/10/01(金) 04:51:01.07
おかわり!

引用元: 唯「ねぇ純ちゃん、一緒にあそぼっ!」