1: 2010/09/30(木) 18:22:35.01
―お昼休み―
梓「…て訳でさぁ。ホンッと、唯先輩ってダメダメなんだよ。」
憂「で、でも、お姉ちゃんも頑張ってるんだし。」
純「んー、確かに憂のお姉さんってちょっとアレだよね。」
憂「あ、あれって?」
梓「あのさ、そうやって憂が甘やかすからいけないんだよ、まったく。」
憂「え、で、でも…。」
純「梓の言うのにも一理あるわ。なんか憂ってさ、ダメ人間製造機って感じがするし。」
憂「そ、そんな事ないよぉ。」
梓「…て訳でさぁ。ホンッと、唯先輩ってダメダメなんだよ。」
憂「で、でも、お姉ちゃんも頑張ってるんだし。」
純「んー、確かに憂のお姉さんってちょっとアレだよね。」
憂「あ、あれって?」
梓「あのさ、そうやって憂が甘やかすからいけないんだよ、まったく。」
憂「え、で、でも…。」
純「梓の言うのにも一理あるわ。なんか憂ってさ、ダメ人間製造機って感じがするし。」
憂「そ、そんな事ないよぉ。」
2: 2010/09/30(木) 18:27:56.37
梓「ふーん。それじゃ試してみる?」
憂「試す?」
梓「そっ。例えばさ、ウチで一番手強いと言えば…やっぱり澪先輩かな?」
純「そうだよねぇ。澪先輩って、内向的で人見知りがちだもんね。あんなカッコいいのに勿体ない。」
梓「…なんか純も澪先輩に対しては、ちょっとアレだよね。」
純「ん、んな訳無いじゃん!私は単にベーシストとしての澪先輩を尊敬してるだけだし!」
梓「だったら、何も問題ないよね。」
憂「えっと、つまりどういう事なのかな?」
憂「試す?」
梓「そっ。例えばさ、ウチで一番手強いと言えば…やっぱり澪先輩かな?」
純「そうだよねぇ。澪先輩って、内向的で人見知りがちだもんね。あんなカッコいいのに勿体ない。」
梓「…なんか純も澪先輩に対しては、ちょっとアレだよね。」
純「ん、んな訳無いじゃん!私は単にベーシストとしての澪先輩を尊敬してるだけだし!」
梓「だったら、何も問題ないよね。」
憂「えっと、つまりどういう事なのかな?」
3: 2010/09/30(木) 18:31:08.47
梓「つまりさ、澪先輩と憂に暫く一緒に生活してもらってさ、それで澪先輩がダメ人間になるかどうか試してみようって事だよ。」
純「一緒に生活って…梓、あんたって大胆な発想をするよね。」
梓「そうかな?別に普通だと思うけど?」
憂「あの、それって全然普通じゃないと思うけど…。」
梓「なんで?」
憂「だってどう考えたって、無理だよそんなの?」
梓「無理ってどこが?」
憂「全部だよ。それに澪先輩にも迷惑だよ、そんなの。」
純「一緒に生活って…梓、あんたって大胆な発想をするよね。」
梓「そうかな?別に普通だと思うけど?」
憂「あの、それって全然普通じゃないと思うけど…。」
梓「なんで?」
憂「だってどう考えたって、無理だよそんなの?」
梓「無理ってどこが?」
憂「全部だよ。それに澪先輩にも迷惑だよ、そんなの。」
4: 2010/09/30(木) 18:34:39.98
梓「なるほど。つまり澪先輩が承諾すれば、憂もいい訳だね。」
憂「だから、それが有り得な「梓『いいんだよね!』」
憂「そ、それはまぁ…。」
梓「よし!それじゃ決定!」
純「…私、梓を敵に回すのだけは、絶対やめとくわ。」
梓「なによ、それ?」
純「なっ、なんでもないよ、親友。あ、あはは。」
梓「それじゃ今日の放課後、早速行動開始だ、私!」
憂「…はぁ。なんなんだろ、これって。」
憂「だから、それが有り得な「梓『いいんだよね!』」
憂「そ、それはまぁ…。」
梓「よし!それじゃ決定!」
純「…私、梓を敵に回すのだけは、絶対やめとくわ。」
梓「なによ、それ?」
純「なっ、なんでもないよ、親友。あ、あはは。」
梓「それじゃ今日の放課後、早速行動開始だ、私!」
憂「…はぁ。なんなんだろ、これって。」
5: 2010/09/30(木) 18:37:24.63
―放課後、軽音部―
梓「…と、言うわけです。澪先輩。」
澪「あのな、梓?何を言ってるのかサッパリ理解出来ないんだが?」
梓「ですから、澪先輩は黙って憂と暫く生活してくれるだけでいいんです。」
澪「暫く生活って…正気か、梓?」
梓「はい。私は至って正気で本気です。」
純(なにこの真顔でキチガイ発言…マジで怖いよ、梓。)
律「あのさぁ、梓。いくらなんでもそりゃ無理だろ?」
梓「妬いてるんですか、律先輩?」
律「にゃ、にゃにをバカな事を言っちゃってるんだよ!誰が妬いてるって?んな訳ないだろっ!」
梓「…と、言うわけです。澪先輩。」
澪「あのな、梓?何を言ってるのかサッパリ理解出来ないんだが?」
梓「ですから、澪先輩は黙って憂と暫く生活してくれるだけでいいんです。」
澪「暫く生活って…正気か、梓?」
梓「はい。私は至って正気で本気です。」
純(なにこの真顔でキチガイ発言…マジで怖いよ、梓。)
律「あのさぁ、梓。いくらなんでもそりゃ無理だろ?」
梓「妬いてるんですか、律先輩?」
律「にゃ、にゃにをバカな事を言っちゃってるんだよ!誰が妬いてるって?んな訳ないだろっ!」
8: 2010/09/30(木) 18:45:11.95
梓「だったら、律先輩はOKなんですね?」
律「ったりまえじゃん!べっつに澪がどこで誰と何をしようが、私には関係ないしぃ。」
澪「…本気で言ってるのか、律?」
唯「そっ、そんなのダメだよ、りっちゃん!」
律「…唯。」
唯「だってこのままだと、憂が澪ちゃんのお嫁さんになっちゃうんだよ!そんなの絶対ダメだよ!」
憂「…お姉ちゃん。」
律「それって唯が困ってるんじゃね?」
唯「違うよ!りっちゃんも困るよ、ね?」
律「ったりまえじゃん!べっつに澪がどこで誰と何をしようが、私には関係ないしぃ。」
澪「…本気で言ってるのか、律?」
唯「そっ、そんなのダメだよ、りっちゃん!」
律「…唯。」
唯「だってこのままだと、憂が澪ちゃんのお嫁さんになっちゃうんだよ!そんなの絶対ダメだよ!」
憂「…お姉ちゃん。」
律「それって唯が困ってるんじゃね?」
唯「違うよ!りっちゃんも困るよ、ね?」
9: 2010/09/30(木) 18:48:15.54
梓「話を蒸し返さないで下さい、唯先輩。律先輩はOKしたんです。そうですよね?」
律「ま、まぁな。」
澪「…そうか、分かったよ、律。」
梓「澪先輩もOKでいいですね?」
澪「…ああ、いいよ。」
律「まっ、私は清々するけどな。これで澪ちゅわぁんの世話を焼かなくてすむしぃ。」
澪「うるさい、バカ律…。」
純(なにこの、軽音部に似合わないギスギスした空気。梓、恐るべし!)
梓「澪先輩の了承も取れたし、これで憂も約束通りOKだよね?」
律「ま、まぁな。」
澪「…そうか、分かったよ、律。」
梓「澪先輩もOKでいいですね?」
澪「…ああ、いいよ。」
律「まっ、私は清々するけどな。これで澪ちゅわぁんの世話を焼かなくてすむしぃ。」
澪「うるさい、バカ律…。」
純(なにこの、軽音部に似合わないギスギスした空気。梓、恐るべし!)
梓「澪先輩の了承も取れたし、これで憂も約束通りOKだよね?」
11: 2010/09/30(木) 18:51:28.95
憂「あ、あの梓ちゃん、やっぱりこんなの変だよ…。」
梓「…そっか。憂は私との約束なんてどうでもいいんだ。」
憂「うっ、そ、そう言うつもりじゃ…。」
梓「そうだよね、所詮女の友情なんてそんなもんだよね。」
憂「あ、梓ちゃん?」
梓「私は憂の事を親友だと思ってたよ。きっと大人になってもずっと変わらないってさ…。」
憂「…。」
梓「ごめんね、憂。私が勝手に思い込んでさ…バカだよね、私。」
憂「梓ちゃん…分かったよ、約束だもんね。」
梓「…そっか。憂は私との約束なんてどうでもいいんだ。」
憂「うっ、そ、そう言うつもりじゃ…。」
梓「そうだよね、所詮女の友情なんてそんなもんだよね。」
憂「あ、梓ちゃん?」
梓「私は憂の事を親友だと思ってたよ。きっと大人になってもずっと変わらないってさ…。」
憂「…。」
梓「ごめんね、憂。私が勝手に思い込んでさ…バカだよね、私。」
憂「梓ちゃん…分かったよ、約束だもんね。」
14: 2010/09/30(木) 18:53:45.35
梓「…ありがとう、憂。私達ずっと親友だよね。」
憂「うん、梓ちゃん。」
純(なにこの腹黒い三文芝居。)
梓「それじゃ後は、生活空間の確保だけど…やっぱり憂の家かな?唯先輩さえいなければ無人も同然だし。」
唯「え?私はどうなるの?」
梓「そこまで面倒見切れませんよ。勝手に橋の下でも、公園ででも寝泊まりして下さい。」
唯「そ、そんなぁ。今日のあずにゃん変だよ!」
梓「ちょっと黙っててくれませんか?私は今忙しいんです。」
唯「ううっ…りっちゃん!こんなの変だよね?間違ってるよね!」
憂「うん、梓ちゃん。」
純(なにこの腹黒い三文芝居。)
梓「それじゃ後は、生活空間の確保だけど…やっぱり憂の家かな?唯先輩さえいなければ無人も同然だし。」
唯「え?私はどうなるの?」
梓「そこまで面倒見切れませんよ。勝手に橋の下でも、公園ででも寝泊まりして下さい。」
唯「そ、そんなぁ。今日のあずにゃん変だよ!」
梓「ちょっと黙っててくれませんか?私は今忙しいんです。」
唯「ううっ…りっちゃん!こんなの変だよね?間違ってるよね!」
15: 2010/09/30(木) 18:58:21.26
律「私は知らん!」
唯「ううっ…こうなったら、無言の抗議だよ!」
律「無言の抗議?」
唯「うん!あのね、憂を頃して私も氏ぬから、りっちゃんも澪ちゃんを…。」
律「それのどこが無言の抗議だよっ!」
澪「な、なんか…凄い事になってきたな。」
憂「そ、そうですね。」
純(軽音部ってやっぱアレの集団だわ。)
梓「それじゃ、憂の家って事で…。」
紬「ちょっと待って、梓ちゃん。そんなの絶対ダメよ!」
唯「ムギちゃん!」
唯「ううっ…こうなったら、無言の抗議だよ!」
律「無言の抗議?」
唯「うん!あのね、憂を頃して私も氏ぬから、りっちゃんも澪ちゃんを…。」
律「それのどこが無言の抗議だよっ!」
澪「な、なんか…凄い事になってきたな。」
憂「そ、そうですね。」
純(軽音部ってやっぱアレの集団だわ。)
梓「それじゃ、憂の家って事で…。」
紬「ちょっと待って、梓ちゃん。そんなの絶対ダメよ!」
唯「ムギちゃん!」
17: 2010/09/30(木) 19:01:51.90
梓「なんですか、ムギ先輩?」
紬「だって澪ちゃんと憂ちゃんの初夜でしょ?もっとロマンチックじゃなきゃダメよ!」
唯「ム…ムギちゃ…ん?」
澪憂「…初夜って。」
紬「待っててね。すぐ準備するからっ!」
純「ムギ先輩、なんか携帯持って出て行ったけど、なに?」
梓「はぁ、やっとムギ先輩の妄想モードに火が点いたよ。」
純「へ?」
梓「ずーっと無言だったから困ってたんだよ。ムギ先輩がその気にならないと、生活空間の確保が難しかったからさ。」
紬「だって澪ちゃんと憂ちゃんの初夜でしょ?もっとロマンチックじゃなきゃダメよ!」
唯「ム…ムギちゃ…ん?」
澪憂「…初夜って。」
紬「待っててね。すぐ準備するからっ!」
純「ムギ先輩、なんか携帯持って出て行ったけど、なに?」
梓「はぁ、やっとムギ先輩の妄想モードに火が点いたよ。」
純「へ?」
梓「ずーっと無言だったから困ってたんだよ。ムギ先輩がその気にならないと、生活空間の確保が難しかったからさ。」
20: 2010/09/30(木) 19:06:13.71
純「あんたまさか最初から計算ずくだった訳?」
梓「当然だよ。だって憂の家だったら、絶対邪魔が入るしさ。」
純(腹黒過ぎない、梓?)
梓「でもこれで問題解決間違いなしだよ。」
・・・・・
紬「お待たせ!夜景の綺麗なお洒落なマンションを一室確保出来たわ。早速行きましょう、澪ちゃん、憂ちゃん。」
澪憂「…。」
梓「ほらね。」
純「なんか怖いわ、ムギ先輩もあんたも。」
梓「当然だよ。だって憂の家だったら、絶対邪魔が入るしさ。」
純(腹黒過ぎない、梓?)
梓「でもこれで問題解決間違いなしだよ。」
・・・・・
紬「お待たせ!夜景の綺麗なお洒落なマンションを一室確保出来たわ。早速行きましょう、澪ちゃん、憂ちゃん。」
澪憂「…。」
梓「ほらね。」
純「なんか怖いわ、ムギ先輩もあんたも。」
21: 2010/09/30(木) 19:09:31.06
澪「ちょ、ちょっと待ってくれよ、ムギ!」
紬「あら、マンションじゃ気に入らなかったかしら?」
澪「いや、そう言う事じゃなくてさ。今からって言われても、いきなり外泊なんて…。」
さわこ「あら、それなら大丈夫よ。私に任せて!」
律「って、さわちゃんいたのかよっ!」
さわこ「ずっといたわよ。それより澪ちゃん、ご両親には私が部活の緊急合宿って事にしてあげるから、心配ナッシングよ。」
澪「は、はぁ。」
さわこ「親友の妹との禁断の一夜…アリね!」
紬「あら、マンションじゃ気に入らなかったかしら?」
澪「いや、そう言う事じゃなくてさ。今からって言われても、いきなり外泊なんて…。」
さわこ「あら、それなら大丈夫よ。私に任せて!」
律「って、さわちゃんいたのかよっ!」
さわこ「ずっといたわよ。それより澪ちゃん、ご両親には私が部活の緊急合宿って事にしてあげるから、心配ナッシングよ。」
澪「は、はぁ。」
さわこ「親友の妹との禁断の一夜…アリね!」
23: 2010/09/30(木) 19:13:45.32
純「なんか、梓抜きでも話がどんどん進んでるけど?」
梓「これが軽音部なんだよ、純。」
純「私、入部しなくて良かったと、心の底から思うわ。」
梓「そう?変わってるね、純。」
純(…変わったのはあんただよ、梓。)
紬「それじゃハネムーンに出発よぉ。」
澪「…既にハネムーンにまで発展とか。」
憂「…ですよね。」
紬「心配しないで。表にはちゃんとヴァージンロードと、バッチリ装飾したオープンカーも用意したわ!」
純(なにこのキチガイ集団…。)
梓「これが軽音部なんだよ、純。」
純「私、入部しなくて良かったと、心の底から思うわ。」
梓「そう?変わってるね、純。」
純(…変わったのはあんただよ、梓。)
紬「それじゃハネムーンに出発よぉ。」
澪「…既にハネムーンにまで発展とか。」
憂「…ですよね。」
紬「心配しないで。表にはちゃんとヴァージンロードと、バッチリ装飾したオープンカーも用意したわ!」
純(なにこのキチガイ集団…。)
24: 2010/09/30(木) 19:16:18.94
唯「…やっぱりこんなの絶対反対だよ!」
梓「まだ言ってるんですか、唯先輩。」
唯「憂、一緒に帰ろう、ねっ!」
憂「お姉ちゃん…でも私、梓ちゃんと約束しちゃったし。」
唯「そんなの関係無いよ!ねっ、憂?」
梓「はぁ、全く面倒臭い人だわ。仕方ない…あの人の出番ね。」
純「誰にメールしてる訳?」
梓「すぐに分かるよ。」
・・・・・
梓「まだ言ってるんですか、唯先輩。」
唯「憂、一緒に帰ろう、ねっ!」
憂「お姉ちゃん…でも私、梓ちゃんと約束しちゃったし。」
唯「そんなの関係無いよ!ねっ、憂?」
梓「はぁ、全く面倒臭い人だわ。仕方ない…あの人の出番ね。」
純「誰にメールしてる訳?」
梓「すぐに分かるよ。」
・・・・・
27: 2010/09/30(木) 19:18:59.79
和「お邪魔するわね。」
唯「和ちゃん!ちょうど良かったよ。あのね…。」
和「梓ちゃんのメールで話は大体分かってるわ。」
唯「和ちゃん、それじゃ憂を一緒に止めてくれるよね!」
和「いいえ、これはいい機会だわ。」
唯「の、和ちゃん?」
和「唯、あなたは少し憂に甘え過ぎだもの。暫く離れてみるのも悪くないわ。」
唯「そ、そんなぁ。和ちゃんまで…。」
和「それじゃ梓ちゃん。唯は私が連れて帰るね。」
唯「和ちゃん!ちょうど良かったよ。あのね…。」
和「梓ちゃんのメールで話は大体分かってるわ。」
唯「和ちゃん、それじゃ憂を一緒に止めてくれるよね!」
和「いいえ、これはいい機会だわ。」
唯「の、和ちゃん?」
和「唯、あなたは少し憂に甘え過ぎだもの。暫く離れてみるのも悪くないわ。」
唯「そ、そんなぁ。和ちゃんまで…。」
和「それじゃ梓ちゃん。唯は私が連れて帰るね。」
28: 2010/09/30(木) 19:20:48.12
梓「よろしくお願いします、和先輩。」
唯「うぃー、うぃーっ!」
和「ほら、さっさと歩きなさい。」
憂「…お姉ちゃん、ごめんね。」
純「梓、あんたこれも計算通りな訳?」
梓「当たり前だよ。唯先輩対策には和先輩が一番だよ。」
紬「それじゃあ、改めて、レッツ・ハネムーン!」
梓「オーッ!」
澪憂「…お、おーっ。」
律「…あほくさ。」
純「…ですよね。」
唯「うぃー、うぃーっ!」
和「ほら、さっさと歩きなさい。」
憂「…お姉ちゃん、ごめんね。」
純「梓、あんたこれも計算通りな訳?」
梓「当たり前だよ。唯先輩対策には和先輩が一番だよ。」
紬「それじゃあ、改めて、レッツ・ハネムーン!」
梓「オーッ!」
澪憂「…お、おーっ。」
律「…あほくさ。」
純「…ですよね。」
29: 2010/09/30(木) 19:25:54.54
―高層マンション―
紬「到着でーす。ここが澪憂'sスイートホームなのー。」
憂「す、凄い高級そうなマンションですね。」
紬「普通よ、普通。」
澪「…あのさ、ムギ。因みに何階の部屋なんだ?」
紬「勿論、最上階の…」
澪「わーっ!もっ、もういい!言わないでくれ、頼むから!」
憂「どうしたんですか、澪さん?」
紬「もしかして高所恐怖症かしら?」
澪「ちょ、ちょっと苦手なだけだっ!」
紬「到着でーす。ここが澪憂'sスイートホームなのー。」
憂「す、凄い高級そうなマンションですね。」
紬「普通よ、普通。」
澪「…あのさ、ムギ。因みに何階の部屋なんだ?」
紬「勿論、最上階の…」
澪「わーっ!もっ、もういい!言わないでくれ、頼むから!」
憂「どうしたんですか、澪さん?」
紬「もしかして高所恐怖症かしら?」
澪「ちょ、ちょっと苦手なだけだっ!」
32: 2010/09/30(木) 19:28:31.32
―スイートホーム―
紬「ここが澪憂'sルームなのー。」
憂「あの、大丈夫ですか、澪さん?」
澪「は、ははは。下を見なければ、へっ、平気かな。」
紬「それじゃお邪魔虫は消えますねー。ドロンッ。」
澪「…ドロンって、ムギ。」
憂「あはは、紬さんって面白いですよね。」
澪「面白いと言うか、ちょっとずれてると言うか。」
憂「…あの、澪さん。その、今日は本当にすいません。」
澪「え?」
紬「ここが澪憂'sルームなのー。」
憂「あの、大丈夫ですか、澪さん?」
澪「は、ははは。下を見なければ、へっ、平気かな。」
紬「それじゃお邪魔虫は消えますねー。ドロンッ。」
澪「…ドロンって、ムギ。」
憂「あはは、紬さんって面白いですよね。」
澪「面白いと言うか、ちょっとずれてると言うか。」
憂「…あの、澪さん。その、今日は本当にすいません。」
澪「え?」
35: 2010/09/30(木) 19:31:39.16
憂「その、私が梓ちゃんと変な約束をしたせいで、澪さんにご迷惑をおかけしてしまいました。」
澪「い、いや、別に憂ちゃんが謝る事じゃないから。」
憂「でも…。」
澪「なんか皆に上手い事乗せられた感じだしさ。憂ちゃんが気にする事じゃないよ。」
憂「澪さんは優しいですね。」
澪「な、なんか照れるな//」
憂「あ、すいません。」
澪「もうすいませんは無しにしよう、な。」
憂「はい。」
澪「い、いや、別に憂ちゃんが謝る事じゃないから。」
憂「でも…。」
澪「なんか皆に上手い事乗せられた感じだしさ。憂ちゃんが気にする事じゃないよ。」
憂「澪さんは優しいですね。」
澪「な、なんか照れるな//」
憂「あ、すいません。」
澪「もうすいませんは無しにしよう、な。」
憂「はい。」
36: 2010/09/30(木) 19:37:10.65
澪「取り敢えず、着替え…と思ったけど、なんにも用意してないしな。」
憂「あの、澪さん。テーブルに紬さんの書き置きがありますよ。」
澪「ムギの奴、いつの間に…なになに、着替えはクローゼットの服を自由にお使い下さい、だとさ。」
憂「これかな?」
澪「ウォークインって…私の部屋より広いぞ、これ。」
憂「私の部屋も、この半分くらいかな。」
澪「まぁ、見た所普通の服ばかりだし…このスウェットでいいか。」
憂「それじゃ私もそうしますね。」
憂「あの、澪さん。テーブルに紬さんの書き置きがありますよ。」
澪「ムギの奴、いつの間に…なになに、着替えはクローゼットの服を自由にお使い下さい、だとさ。」
憂「これかな?」
澪「ウォークインって…私の部屋より広いぞ、これ。」
憂「私の部屋も、この半分くらいかな。」
澪「まぁ、見た所普通の服ばかりだし…このスウェットでいいか。」
憂「それじゃ私もそうしますね。」
37: 2010/09/30(木) 19:38:55.74
澪「さて、これからどうするかな?」
憂「わぁ、冷蔵庫に食材がいっぱい。これ使ってもいいのかな?」
澪「別に構わないんじゃないか。まさか食べた!なんて文句は言わないだろ。」
憂「それじゃ私、お夕飯の準備しますね。」
澪「あ、手伝おうか?」
憂「いえ、慣れてますから。澪さんはテレビでも見てて下さい。」
澪「なんか悪いな。」
憂「その代わり、味の保障はしませんよ、エヘヘ。」
澪「それなら心配ないな。憂ちゃんが料理上手なのは知ってるし。」
憂「わぁ、冷蔵庫に食材がいっぱい。これ使ってもいいのかな?」
澪「別に構わないんじゃないか。まさか食べた!なんて文句は言わないだろ。」
憂「それじゃ私、お夕飯の準備しますね。」
澪「あ、手伝おうか?」
憂「いえ、慣れてますから。澪さんはテレビでも見てて下さい。」
澪「なんか悪いな。」
憂「その代わり、味の保障はしませんよ、エヘヘ。」
澪「それなら心配ないな。憂ちゃんが料理上手なのは知ってるし。」
40: 2010/09/30(木) 19:42:00.52
憂「それはプレッシャーですね。」
澪「あ、すまない!そんなつもりじゃ…。」
憂「澪さん、すいませんは無しじゃないんですか?」
澪「…そうだったな。」
憂「それじゃ腕によりをかけますね。」
澪「楽しみにしてるよ。」
憂「はい。」
澪(しかし、憂ちゃんて良い子だよな。)
澪(よく考えたら、時々挨拶程度の会話を交わすくらいなのに、なんか落ち着いてるな、私。)
澪(不思議だな…なんて言うか、本当に妹がいたら、こんな感じなんだろうか。)
澪「あ、すまない!そんなつもりじゃ…。」
憂「澪さん、すいませんは無しじゃないんですか?」
澪「…そうだったな。」
憂「それじゃ腕によりをかけますね。」
澪「楽しみにしてるよ。」
憂「はい。」
澪(しかし、憂ちゃんて良い子だよな。)
澪(よく考えたら、時々挨拶程度の会話を交わすくらいなのに、なんか落ち着いてるな、私。)
澪(不思議だな…なんて言うか、本当に妹がいたら、こんな感じなんだろうか。)
41: 2010/09/30(木) 19:46:28.45
憂「出来ましたよ、澪さん。」
澪「えっ!もう?」
憂「はい。調理器具なんかも凄い揃ってるし、いつもより簡単に出来ましたから。」
澪「そうか、それにしても凄いな。」
憂「冷めないうちに食べましょう。」
澪「ああ。へぇ、ビーフシチューか。」
憂「美味しそうな牛肉がありましたから。」
澪「シチューのルーなんか置いてたんだな。」
憂「いえ、デミグラスソースは手作りですよ。」
澪「そ、そうなのか…凄いな。」
澪「えっ!もう?」
憂「はい。調理器具なんかも凄い揃ってるし、いつもより簡単に出来ましたから。」
澪「そうか、それにしても凄いな。」
憂「冷めないうちに食べましょう。」
澪「ああ。へぇ、ビーフシチューか。」
憂「美味しそうな牛肉がありましたから。」
澪「シチューのルーなんか置いてたんだな。」
憂「いえ、デミグラスソースは手作りですよ。」
澪「そ、そうなのか…凄いな。」
42: 2010/09/30(木) 19:49:05.20
憂「あ、バケットを切るの忘れてた。」
澪「へぇ、なんか焼きたての匂いのするバケット…って、まさか?」
憂「はい、凄い石窯風オーブンがあったので、折角だから焼いてみました。」
澪「す、凄いな。」
憂「結構簡単なんですよ、バケット。クロワッサンやデニッシュと違って層を折り込まなくてもいいし。」
澪「それにしても…うん、美味しいな。」
憂「それは良かったです。ふむ、我ながら上出来かな。」
澪「シチューも最高だよ、憂ちゃん。」
澪「へぇ、なんか焼きたての匂いのするバケット…って、まさか?」
憂「はい、凄い石窯風オーブンがあったので、折角だから焼いてみました。」
澪「す、凄いな。」
憂「結構簡単なんですよ、バケット。クロワッサンやデニッシュと違って層を折り込まなくてもいいし。」
澪「それにしても…うん、美味しいな。」
憂「それは良かったです。ふむ、我ながら上出来かな。」
澪「シチューも最高だよ、憂ちゃん。」
45: 2010/09/30(木) 19:55:45.85
・・・・・
澪「ふぅ、美味しくて少し食べ過ぎたかな。」
憂「ふふっ、お粗末様でした。」
澪「いや、マジで最高だったよ。」
憂「ありがとうございます。それじゃ私、片付けちゃいますから。」
澪「あ、手伝うよ。」
憂「え、でも悪いですよ。」
澪「気にしなくていいって。それに少しは動かないと、その…太りそうだしさ。」
憂「澪さん、そんなの気にしなくていいスタイルだと思いますけど?」
澪「いや、油断するとその…。それにこれから厚着になってくると更に油断するし。」
澪「ふぅ、美味しくて少し食べ過ぎたかな。」
憂「ふふっ、お粗末様でした。」
澪「いや、マジで最高だったよ。」
憂「ありがとうございます。それじゃ私、片付けちゃいますから。」
澪「あ、手伝うよ。」
憂「え、でも悪いですよ。」
澪「気にしなくていいって。それに少しは動かないと、その…太りそうだしさ。」
憂「澪さん、そんなの気にしなくていいスタイルだと思いますけど?」
澪「いや、油断するとその…。それにこれから厚着になってくると更に油断するし。」
46: 2010/09/30(木) 19:57:49.32
憂「これからの季節はありますよね、それ。」
澪「ああ、体重計を見るのも怖いよ。」
憂「あはは、それじゃ一緒に後片付けしましょうか。」
澪「ああ。」
・・・・・
憂「…。」
澪「唯の事考えてる?」
憂「ええ、お姉ちゃんもうご飯食べたかなって。」
澪「それは確かに心配だな。」
憂「あ、でも和ちゃ…和さんが一緒だから、多分大丈夫ですよ。」
澪「ああ、体重計を見るのも怖いよ。」
憂「あはは、それじゃ一緒に後片付けしましょうか。」
澪「ああ。」
・・・・・
憂「…。」
澪「唯の事考えてる?」
憂「ええ、お姉ちゃんもうご飯食べたかなって。」
澪「それは確かに心配だな。」
憂「あ、でも和ちゃ…和さんが一緒だから、多分大丈夫ですよ。」
47: 2010/09/30(木) 19:59:46.78
澪「そうだな…。」
憂「澪さん?」
澪「あ、ああ、すまない。そのちょっとな。」
憂「?」
澪「いや、その姉妹って…いいなって。」
憂「澪さんは一人っ子なんですか?」
澪「うん。だからかな、なんか今の憂ちゃんを見てたら急にさ…。」
憂「…。」
澪「あのさ、律に聡って弟がいるんだけどさ。」
憂「お姉ちゃんから、お話は聞いた事があります。」
憂「澪さん?」
澪「あ、ああ、すまない。そのちょっとな。」
憂「?」
澪「いや、その姉妹って…いいなって。」
憂「澪さんは一人っ子なんですか?」
澪「うん。だからかな、なんか今の憂ちゃんを見てたら急にさ…。」
憂「…。」
澪「あのさ、律に聡って弟がいるんだけどさ。」
憂「お姉ちゃんから、お話は聞いた事があります。」
48: 2010/09/30(木) 20:02:57.18
澪「律とは幼馴染みだから聡も生まれた時から知ってるし、弟みたいな感じなんだけど、やっぱり本当の姉弟は違うなって感じる時があってさ。」
憂「なんとなく分かります。」
澪「小さかった頃にさ、三人で一緒に遊んだ後なんかに家に帰って一人になる度に…少し寂しくなるっていうか。」
憂「…それは、なんだか切ないですね。」
澪「ハハッ、何を言ってるんだろうな、私。ちょっとおかしいよな。」
憂「おかしくなんかないよ、澪お姉ちゃん。」
憂「なんとなく分かります。」
澪「小さかった頃にさ、三人で一緒に遊んだ後なんかに家に帰って一人になる度に…少し寂しくなるっていうか。」
憂「…それは、なんだか切ないですね。」
澪「ハハッ、何を言ってるんだろうな、私。ちょっとおかしいよな。」
憂「おかしくなんかないよ、澪お姉ちゃん。」
53: 2010/09/30(木) 20:06:25.22
澪「え?」
憂「どうしたの、澪お姉ちゃん。」
澪「え、えっと、憂ちゃん?」
憂「ダメだよ。私は澪お姉ちゃんの妹なんだから、憂って呼んでよ。」
澪「え、あ、あの…でも…。」
憂「私が妹じゃ嫌なの?」
澪「…分かったよ、憂。」
憂「ふふっ、ありがとう、澪お姉ちゃん。」
澪「憂ちゃ…憂は優しいんだな。」
憂「そうかな?」
澪「ああ、なんか凄く嬉しい気分だよ、憂。」
憂「どうしたの、澪お姉ちゃん。」
澪「え、えっと、憂ちゃん?」
憂「ダメだよ。私は澪お姉ちゃんの妹なんだから、憂って呼んでよ。」
澪「え、あ、あの…でも…。」
憂「私が妹じゃ嫌なの?」
澪「…分かったよ、憂。」
憂「ふふっ、ありがとう、澪お姉ちゃん。」
澪「憂ちゃ…憂は優しいんだな。」
憂「そうかな?」
澪「ああ、なんか凄く嬉しい気分だよ、憂。」
54: 2010/09/30(木) 20:08:13.25
憂「それは良かったよ。」
澪「唯があんな風になるのも納得だ。」
憂「え?」
澪「な、なんでもない。」
憂「変な澪お姉ちゃん、エヘヘ。」
澪「あ、えーと、そ、そうだ!私お風呂見てくるよ。」
憂「恥ずかしがり屋さんだね、澪お姉ちゃんは。」
・・・・・
澪「はぁ、参ったな。」
澪(けど…悪くないよな。)
澪(澪お姉ちゃん…か。ハハッ、くすぐったいな。)
澪「唯があんな風になるのも納得だ。」
憂「え?」
澪「な、なんでもない。」
憂「変な澪お姉ちゃん、エヘヘ。」
澪「あ、えーと、そ、そうだ!私お風呂見てくるよ。」
憂「恥ずかしがり屋さんだね、澪お姉ちゃんは。」
・・・・・
澪「はぁ、参ったな。」
澪(けど…悪くないよな。)
澪(澪お姉ちゃん…か。ハハッ、くすぐったいな。)
55: 2010/09/30(木) 20:13:17.12
・・・・・
澪「循環式でいつでも入れる様になってたよ。」
憂「それは凄いね。」
澪「最近流行りの温泉汲み上げ式だな。」
憂「さすが紬さんの用意する家だね。」
澪「全くだ。えっと…。」
憂「なに?」
澪「あ、な、なんでもない。その憂、先に入って来たらどうだ?」
憂「ふふっ。」
澪「…な、なにか変なこと言ったか?」
憂「ううん。それじゃ一緒に入ろうよ、澪お姉ちゃん。」
澪「循環式でいつでも入れる様になってたよ。」
憂「それは凄いね。」
澪「最近流行りの温泉汲み上げ式だな。」
憂「さすが紬さんの用意する家だね。」
澪「全くだ。えっと…。」
憂「なに?」
澪「あ、な、なんでもない。その憂、先に入って来たらどうだ?」
憂「ふふっ。」
澪「…な、なにか変なこと言ったか?」
憂「ううん。それじゃ一緒に入ろうよ、澪お姉ちゃん。」
56: 2010/09/30(木) 20:15:31.76
澪「へ?あ、その…え?」
憂「ふふっ、さっき言おうとしてやめたでしょ?姉妹って一緒にお風呂入ったりするのかなって。」
澪「参ったな。なんで分かったんだ…。」
憂「それはね、姉妹だからだよ、澪お姉ちゃん。」
澪「そっか…。なんか凄いな、憂は。」
憂「それじゃご褒美に背中でも流してもらおうかな。」
澪「そんな事で良かったら、いくらでも言ってくれ、憂。」
憂「おー、お姉ちゃん発言だね。」
澪「からかうなよ…憂。」
憂「ふふっ、さっき言おうとしてやめたでしょ?姉妹って一緒にお風呂入ったりするのかなって。」
澪「参ったな。なんで分かったんだ…。」
憂「それはね、姉妹だからだよ、澪お姉ちゃん。」
澪「そっか…。なんか凄いな、憂は。」
憂「それじゃご褒美に背中でも流してもらおうかな。」
澪「そんな事で良かったら、いくらでも言ってくれ、憂。」
憂「おー、お姉ちゃん発言だね。」
澪「からかうなよ…憂。」
58: 2010/09/30(木) 20:20:31.14
―マンション前―
律「なぁ、唯?」
唯「なに、りっちゃん?」
律「いや、私達一番出てきちゃイケないタイミングで出てきた気がするぞ?」
唯「そんなの関係ないよ。今はなんとかあのオートロックを抜ける方法を考えないと。」
律「あのさ、別にそこまでして邪魔しなくてもいいんじゃないか?」
唯「りっちゃん!」
律「な、なんだよ?」
唯「素直になろうよ。」
律「いや、別に私はだな…。」
律「なぁ、唯?」
唯「なに、りっちゃん?」
律「いや、私達一番出てきちゃイケないタイミングで出てきた気がするぞ?」
唯「そんなの関係ないよ。今はなんとかあのオートロックを抜ける方法を考えないと。」
律「あのさ、別にそこまでして邪魔しなくてもいいんじゃないか?」
唯「りっちゃん!」
律「な、なんだよ?」
唯「素直になろうよ。」
律「いや、別に私はだな…。」
59: 2010/09/30(木) 20:24:23.64
梓「そうですね、私も素直な先輩方のほうが好きですね。」
律「うわっ!なっ、なんだよ、梓。どっから湧いたんだ…って、なにかな、その手に持ってるモノは?」
梓「一般的にバットと呼ばれる野球用品ですが何か?」
唯「でもそれ、な、なんかいっぱい生えてるよね、あずにゃん?」
梓「ああ、ただの釘ですよ。正式には五寸釘と言います、唯先輩。」
律「な、なんで釘がその…。」
梓「これなら直撃しなくても、かすっただけで肉が削げるからですけど?」
律「うわっ!なっ、なんだよ、梓。どっから湧いたんだ…って、なにかな、その手に持ってるモノは?」
梓「一般的にバットと呼ばれる野球用品ですが何か?」
唯「でもそれ、な、なんかいっぱい生えてるよね、あずにゃん?」
梓「ああ、ただの釘ですよ。正式には五寸釘と言います、唯先輩。」
律「な、なんで釘がその…。」
梓「これなら直撃しなくても、かすっただけで肉が削げるからですけど?」
61: 2010/09/30(木) 20:26:29.48
律「な、なんでそんなモノがいるのかなー、梓?」
梓「ただの痴漢対策ですから、気にしないで下さい。もっとも…。」
律「も、もっとも?」
梓「この辺りはよく痴漢が出るらしいので、あまりうろうろしてると勘違いで殴っちゃうかも知れませんけど。」
律「…そっ、そろそろ帰ろうか、唯?」
唯「…そっ、そうだね、りっちゃん。」
梓「夜道には気をつけて下さいね。唯先輩、律先輩。」
唯律「さ、さよならー。」
梓「ただの痴漢対策ですから、気にしないで下さい。もっとも…。」
律「も、もっとも?」
梓「この辺りはよく痴漢が出るらしいので、あまりうろうろしてると勘違いで殴っちゃうかも知れませんけど。」
律「…そっ、そろそろ帰ろうか、唯?」
唯「…そっ、そうだね、りっちゃん。」
梓「夜道には気をつけて下さいね。唯先輩、律先輩。」
唯律「さ、さよならー。」
64: 2010/09/30(木) 20:31:27.58
―澪憂'sルーム―
憂「いいお湯だったね、澪お姉ちゃん。」
澪「そうだな。でもなんか私が背中を流すはずが、髪まで洗って貰って逆に悪いな。」
憂「ふふっ、澪お姉ちゃんの髪ってサラサラで洗ってて凄く気持ち良かったよ。」
澪「だから、姉をからかうんじゃない。」
憂「はーい。」
澪「全く…可愛すぎるよ、憂は。」
憂「ん?」
澪「なっ、なんでもないぞ、なんでも、うん。」
憂「いいお湯だったね、澪お姉ちゃん。」
澪「そうだな。でもなんか私が背中を流すはずが、髪まで洗って貰って逆に悪いな。」
憂「ふふっ、澪お姉ちゃんの髪ってサラサラで洗ってて凄く気持ち良かったよ。」
澪「だから、姉をからかうんじゃない。」
憂「はーい。」
澪「全く…可愛すぎるよ、憂は。」
憂「ん?」
澪「なっ、なんでもないぞ、なんでも、うん。」
66: 2010/09/30(木) 20:33:47.26
憂「変な澪お姉ちゃん。ん、うわぁ!」
澪「ど、どうした?」
憂「ねぇ、見て、外!」
澪「…そ、外はあんまり見たくないかな、ハハハ。」
憂「でも、凄く夜景が綺麗だよ、ほら。」
澪「風呂上がりにバルコニーなんかに出たら湯冷めするぞ、憂。」
憂「少しくらいなら平気だよ。」
澪「全く、少しだけだぞ。」
憂「なんでそんな後ろから見てるの?」
澪「ど、どうした?」
憂「ねぇ、見て、外!」
澪「…そ、外はあんまり見たくないかな、ハハハ。」
憂「でも、凄く夜景が綺麗だよ、ほら。」
澪「風呂上がりにバルコニーなんかに出たら湯冷めするぞ、憂。」
憂「少しくらいなら平気だよ。」
澪「全く、少しだけだぞ。」
憂「なんでそんな後ろから見てるの?」
67: 2010/09/30(木) 20:35:57.29
澪「そっ、それはその…つまりだな…。」
憂「もしかして、本当に怖いのかな、澪お姉ちゃん?」
澪「…高い所はその…ちょっとだけ…。」
憂「しょうがないなぁ、はい。」
澪「え?」
憂「手をつないであげるよ。これなら怖くないよね。」
澪「…そうだな。」
憂「ふふっ。」
澪「な、なんだよ?」
憂「なんでもない。それより見て、ほら。」
澪「…確かに凄いな、これは。」
憂「もしかして、本当に怖いのかな、澪お姉ちゃん?」
澪「…高い所はその…ちょっとだけ…。」
憂「しょうがないなぁ、はい。」
澪「え?」
憂「手をつないであげるよ。これなら怖くないよね。」
澪「…そうだな。」
憂「ふふっ。」
澪「な、なんだよ?」
憂「なんでもない。それより見て、ほら。」
澪「…確かに凄いな、これは。」
68: 2010/09/30(木) 20:37:37.00
憂「今夜は星も綺麗だし、素敵だよね。」
澪「ああ。星空と夜景の間で、二人で手をつないで空を飛んでるみたいた。」
憂「澪お姉ちゃんは詩人だね、やっぱり。」
澪「そんな大層なものじゃ無いけどな。でも久し振りにいい詞が書けそうな気がする。」
憂「きっと幸せな歌だよね。」
澪「ああ、間違いなくな。」
憂「そろそろ寝ようか、澪お姉ちゃん。」
澪「そうだな、憂。」
澪「ああ。星空と夜景の間で、二人で手をつないで空を飛んでるみたいた。」
憂「澪お姉ちゃんは詩人だね、やっぱり。」
澪「そんな大層なものじゃ無いけどな。でも久し振りにいい詞が書けそうな気がする。」
憂「きっと幸せな歌だよね。」
澪「ああ、間違いなくな。」
憂「そろそろ寝ようか、澪お姉ちゃん。」
澪「そうだな、憂。」
69: 2010/09/30(木) 20:39:04.49
憂「少し冷えちゃったね。」
澪「だから、言っただろ。えっと、寝室はここか?」
憂「うわぁ、これはまた凄いね。」
澪「天蓋付きのお姫様ベットに、ご丁寧に花が大量に飾られて…て、ムギは一体何を考えてるのやら。」
憂「でも、女の子の夢だよね、これは。」
澪「素直にそれが言えるのは、羨ましいよ。」
憂「そうなの?」
澪「だって私が言ったって…似合わないだろ。」
澪「だから、言っただろ。えっと、寝室はここか?」
憂「うわぁ、これはまた凄いね。」
澪「天蓋付きのお姫様ベットに、ご丁寧に花が大量に飾られて…て、ムギは一体何を考えてるのやら。」
憂「でも、女の子の夢だよね、これは。」
澪「素直にそれが言えるのは、羨ましいよ。」
憂「そうなの?」
澪「だって私が言ったって…似合わないだろ。」
72: 2010/09/30(木) 20:40:40.54
憂「そんな事ないよ。澪お姉ちゃんは可愛いよ。」
澪「不思議だな。憂に言われるとなんとなくそんな気になってくるよ。」
憂「だって本当の事だもん。」
澪「素直にありがとうと言っておくよ、憂。」
憂「エヘヘ、それじゃ寝ようよ、少しお花に悪いけど。」
澪「見た目はいいけど、確かに困るな、これは。」
憂「よいしょっと。うーん、お布団もふかふかだね。」
澪「何から何まで凄いな、本当に。」
澪「不思議だな。憂に言われるとなんとなくそんな気になってくるよ。」
憂「だって本当の事だもん。」
澪「素直にありがとうと言っておくよ、憂。」
憂「エヘヘ、それじゃ寝ようよ、少しお花に悪いけど。」
澪「見た目はいいけど、確かに困るな、これは。」
憂「よいしょっと。うーん、お布団もふかふかだね。」
澪「何から何まで凄いな、本当に。」
74: 2010/09/30(木) 20:42:45.09
憂「なんだか今日は不思議な一日だったね。」
澪「全くだ。明日はみんなをとっちめてやらないとな。」
憂「ふふっ、お手柔らかにね。」
澪「まぁ、こんな日もたまにはいいかな。」
憂「そうだね、澪お姉ちゃん。」
澪「寒くないか、憂。」
憂「…少し寒いかも。」
澪「それじゃ…こんな風に抱き合って眠るのも悪くないな。」
憂「もう少し素直に言えないかな、澪お姉ちゃん?」
澪「そうだな。…気持ちいいな、憂。」
憂「気持ちいいね、澪お姉ちゃん。」
澪「全くだ。明日はみんなをとっちめてやらないとな。」
憂「ふふっ、お手柔らかにね。」
澪「まぁ、こんな日もたまにはいいかな。」
憂「そうだね、澪お姉ちゃん。」
澪「寒くないか、憂。」
憂「…少し寒いかも。」
澪「それじゃ…こんな風に抱き合って眠るのも悪くないな。」
憂「もう少し素直に言えないかな、澪お姉ちゃん?」
澪「そうだな。…気持ちいいな、憂。」
憂「気持ちいいね、澪お姉ちゃん。」
75: 2010/09/30(木) 20:46:53.15
―翌日放課後―
澪「ほら、さっさとそこに並べっ!」
律「なんで私達まで…大体悪いのは梓じゃないのか?」
澪「黙れ、バカ律。エイッ!」
律「アイッタァ!なんで私が叩かれるんだよっ!」
澪「なんとなくだ。」
梓「おかしいなぁ。普通の澪先輩だよ。」
澪「私がどうなると思ってたんだ、梓?」
梓「…ごめんなさいです。」
澪「今回だけは許してやるけど、次は分かってるな?」
梓「…反省してます。」
澪「ほら、さっさとそこに並べっ!」
律「なんで私達まで…大体悪いのは梓じゃないのか?」
澪「黙れ、バカ律。エイッ!」
律「アイッタァ!なんで私が叩かれるんだよっ!」
澪「なんとなくだ。」
梓「おかしいなぁ。普通の澪先輩だよ。」
澪「私がどうなると思ってたんだ、梓?」
梓「…ごめんなさいです。」
澪「今回だけは許してやるけど、次は分かってるな?」
梓「…反省してます。」
76: 2010/09/30(木) 20:48:28.68
唯「うぃーっ、寂しかったよぉ。」
憂「もう大丈夫だよ、お姉ちゃん。」
唯「うぃーうぃー。」
梓「結局、単に唯先輩がダメ人間だっただけか。」
純「なんか私まで怒られたし。」
梓「純が言ったんだよ、憂はダメ人間製造機だって!」
純「…そうでした。」
憂「これで分かったかな、梓ちゃん、純ちゃん?」
梓純「ごめん、憂。」
憂「もう、メッ!だよ、エヘッ。」
憂「もう大丈夫だよ、お姉ちゃん。」
唯「うぃーうぃー。」
梓「結局、単に唯先輩がダメ人間だっただけか。」
純「なんか私まで怒られたし。」
梓「純が言ったんだよ、憂はダメ人間製造機だって!」
純「…そうでした。」
憂「これで分かったかな、梓ちゃん、純ちゃん?」
梓純「ごめん、憂。」
憂「もう、メッ!だよ、エヘッ。」
77: 2010/09/30(木) 20:50:38.24
澪「こんな所で勘弁してやるか、憂ちゃん。」
憂「そうですね、澪さん。」
律「ほら、澪の機嫌がいい間にさっさと練習始めるぞ!」
唯「了解だよ、りっちゃん隊員。」
梓「やりましょう。」
純「んじゃ、私はジャズ研に戻るわ。」
憂「それじゃ、私も帰って家事をしちゃおうかな。」
澪「お疲れ様、憂ちゃん。」
憂「澪さんもお疲れ様でした。」
紬「…ふーん。ちょっと待って、憂ちゃん。」
憂「そうですね、澪さん。」
律「ほら、澪の機嫌がいい間にさっさと練習始めるぞ!」
唯「了解だよ、りっちゃん隊員。」
梓「やりましょう。」
純「んじゃ、私はジャズ研に戻るわ。」
憂「それじゃ、私も帰って家事をしちゃおうかな。」
澪「お疲れ様、憂ちゃん。」
憂「澪さんもお疲れ様でした。」
紬「…ふーん。ちょっと待って、憂ちゃん。」
78: 2010/09/30(木) 20:52:09.48
憂「なんですか、紬さん?」
紬「ちょっとだけいいかしら。」
憂「ええ、別に構いませんよ。」
紬「それじゃ澪ちゃんも。」
澪「ん?なんだムギ。」
紬「ちょっとだけ、ね。」
律「なんだ、ムギ。まだ何かやる気か?」
紬「違うわよ。私だけ叱られてないから、ちゃんと謝ろうと思って。」
律「そっか。澪の機嫌がいいうちに済ませとくのが得策だからな。」
紬「うん。それじゃ澪ちゃん、憂ちゃん。こっちに来て。」
紬「ちょっとだけいいかしら。」
憂「ええ、別に構いませんよ。」
紬「それじゃ澪ちゃんも。」
澪「ん?なんだムギ。」
紬「ちょっとだけ、ね。」
律「なんだ、ムギ。まだ何かやる気か?」
紬「違うわよ。私だけ叱られてないから、ちゃんと謝ろうと思って。」
律「そっか。澪の機嫌がいいうちに済ませとくのが得策だからな。」
紬「うん。それじゃ澪ちゃん、憂ちゃん。こっちに来て。」
79: 2010/09/30(木) 20:53:40.57
澪「なんだよ、ムギ。わざわざこんな倉庫なんかに。」
紬「はい、澪ちゃん。」
澪「ん、鍵?」
紬「これは憂ちゃん。」
憂「この鍵って…もしかして?」
紬「あの部屋ね、取り立てて使う用事とか無いの。」
澪「で?」
紬「いつでも好きな時に使ってね。これが私のお詫び。それじゃあね。」
澪「ムギの奴…どこまで分かってるんだろうな、憂?」
憂「そうだね、澪お姉ちゃん。」
紬「はい、澪ちゃん。」
澪「ん、鍵?」
紬「これは憂ちゃん。」
憂「この鍵って…もしかして?」
紬「あの部屋ね、取り立てて使う用事とか無いの。」
澪「で?」
紬「いつでも好きな時に使ってね。これが私のお詫び。それじゃあね。」
澪「ムギの奴…どこまで分かってるんだろうな、憂?」
憂「そうだね、澪お姉ちゃん。」
81: 2010/09/30(木) 20:55:44.94
―後日―
澪「ただいま。」
憂「お帰りなさい、澪お姉ちゃん。」
澪「ただいま、憂。」
憂「お夕飯の準備出来てるよ。ちゃんと顔と手を洗って着替えて来てね。」
澪「私は子供か。」
憂「あはは、ごめんなさい。」
澪「あのさ、夕飯の後でいいから、見てもらいたい物があるんだ。」
憂「もしかして幸せな歌詞かな、澪お姉ちゃん?」
澪「ああ。今までで最高に幸せな…ラブソングだよ、憂。」
お し ま い
澪「ただいま。」
憂「お帰りなさい、澪お姉ちゃん。」
澪「ただいま、憂。」
憂「お夕飯の準備出来てるよ。ちゃんと顔と手を洗って着替えて来てね。」
澪「私は子供か。」
憂「あはは、ごめんなさい。」
澪「あのさ、夕飯の後でいいから、見てもらいたい物があるんだ。」
憂「もしかして幸せな歌詞かな、澪お姉ちゃん?」
澪「ああ。今までで最高に幸せな…ラブソングだよ、憂。」
お し ま い
84: 2010/09/30(木) 21:00:29.04
乙
澪憂は素晴らしい
澪憂は素晴らしい
引用元: 澪憂「姉妹ごっこ」
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