1: 2015/09/17(木) 23:34:01.201
チノ「いえ、父もいますし別に二人っきりというわけでは」

ココア「いいなぁリゼちゃん……それまでチノちゃんのお姉ちゃんとしてずっと一緒だったわけでしょ?」

リゼ「チノの姉になった覚えはないぞ」

ココア「チノリゼ……これは流行る」

リゼ「何を言っているんだお前は」

4: 2015/09/17(木) 23:35:51.184
千夜「こんにちはー」

シャロ「お邪魔しまーす」

ココア「あ! 千夜ちゃんシャロちゃん! いらっしゃーい!」

千夜「あら、三人で集まって何のお話?」

ココア「今年はチノリゼが流行るって話だよ!」

シャロ「!?」

リゼ「違う」

5: 2015/09/17(木) 23:39:39.846
リゼ「……という話になってな」

シャロ「ああ、なんだ……そういう話でしたか……」

千夜「そうねー、確かにココアちゃんが来る前はチノちゃんとリゼちゃんでこのお店やってたってことだものね」

ココア「仲良くこのお店で一緒に働いてたんだよ!」

ココア「つまり!」



チノ「っ……棚の上に手が届かない……」

リゼ「無理するな、ほら」

チノ「あ……」

リゼ「一緒に働いてるんだから……ちょっとぐらい頼ってくれてもいいんだぞ?」

チノ「あ……ありがとうございます……」




ココア「って感じの展開とかあったわけだよ!」

チノ「多分なかったと思います」

リゼ「基本チノの手が届く高さに物があるからな」

6: 2015/09/17(木) 23:41:50.341
ココア「いいなー……仲睦まじい二人っきりのお店……いいなぁ……」

チノ「いや……むしろそういう話なら」

チノ「千夜さんとシャロさんの方がありそうじゃないですか」

千夜「え?」

シャロ「ちょ、何でこっちに飛び火!?」

7: 2015/09/17(木) 23:46:34.254
チノ「シャロさんがフルール・ド・ラパンでバイトを始めたのって昔からじゃないですよね?」

シャロ「まあ……最近? といえば最近……になるのかしら?」

千夜「一応高校に入ってからになるわね」

チノ「そして家が隣同士なわけですし」

チノ「バイトとは言わずとも千夜さんのお店のお手伝いとかしたことあるんじゃないですか?」

シャロ「いや、それは……まあ手伝うぐらいならちょっとだけ……あったけれども……」

シャロ「でもあの兎がダメで結局長続きしなくて……」

千夜「シャロちゃん、あんこに追いかけられてすぐ逃げちゃうから」

8: 2015/09/17(木) 23:49:24.306
チノ「兎を怖がって千夜さんの背中に隠れるシャロさんとか」

チノ「涙目で千夜さんにしがみつくシャロさんとか」



シャロ「ごめんね……あんまり手伝えなくて」

千夜「いいのよ、シャロちゃんがいてくれるだけでも楽しかったから」

シャロ「な、何よそれ……」


チノ「っていうやりとりとかがあったわけですね!?」

シャロ「いや無……多分無かったわよ!!」

ココア「断言できないんだ」

千夜「うーん……似たようなことは何度かあったとは思うけど」

チノ「やはり千夜シャロこそ王道です」

シャロ「何言ってるのこの子……」

9: 2015/09/17(木) 23:52:32.507
リゼ「え、でも……」

リゼ「こう……いちゃついてる感じなら」

リゼ「どちらかといえばココアと千夜の方があるんじゃないか?」

ココア「え?」

千夜「え?」

リゼ「ほら、二人とも同じクラスで……それに何かいつも気が合うというか、波長が合うというか……」

リゼ「すごく仲が良さそうな印象だったんだけど……」

10: 2015/09/17(木) 23:58:56.267
ココア「じゃーん! 今日のお弁当はデザートにりんごのうさぎさんがいるよー!」

千夜「わぁ! 可愛い!」

ココア「えへへ、とりあえずデザートだから最後に取っておいて……いただきまーす」

千夜「いただきます……あら」

ココア「? 何?」

千夜「ちょっとじっとしててココアちゃん……ご飯粒がほっぺたに……」

 チュ

千夜「はい、取れたわよ」

ココア「えへへ、ありがと、千夜ちゃん」




リゼ「とかそんなことしてそうな印象が」

ココア「どんな印象!?」

リゼ「え、してないのか?」

千夜「一回やろうと思ったことはあるけど実行はしなかったわ」

シャロ「やろうと思ったの!?」

11: 2015/09/18(金) 00:01:06.009
リゼ「やっぱり一番しっくりくるのはココ千夜じゃないか……?」

チノ「いやどう考えても一番しっくり来るのは千夜シャロでしょう」

ココア「チノリゼ! 今年の流行!」

シャロ「いや何の話で盛り上がってるの!?」

千夜「そうよ! どうして誰一人リゼシャロを挙げないの!?」

シャロ「!?」

14: 2015/09/18(金) 00:07:51.511
シャロ「……あぇ?」

リゼ「お、起きたか?」

シャロ「ふぇっ!? リ、リゼしぇんぱい!? ご、ごめんなさい! いつの間にか肩によりかかって寝ちゃって……」

リゼ「いや、普段からバイトで疲れてたんだろ? 何ならもう少し寝ててもいいんだぞ?」

シャロ「い、いえ……ごめんなさい、せっかく遊園地に誘ってくださったのに……」

シャロ「ちょっとだけベンチで休むつもりがこんなにぐっすり……」

リゼ「別に構わないって……むしろ、肩じゃちゃんと眠れなかったんじゃないか?」

シャロ「え?」

リゼ「……膝、貸してやってもいいぞ?」

シャロ「ふぇっ!? しょ、しょんな……」

リゼ「ほら……」

シャロ「あ……」




千夜「そのままシャロちゃんはリゼちゃんのすべすべとした膝に頭を」

シャロ「ストップ!! もうやめて聞いてるこっちが恥ずかしい!!」

17: 2015/09/18(金) 00:14:23.413
千夜「こういうシチュエーションが一番似合うのはリゼシャロだけなのよ!?」

千夜「それに同じ店にいたり家が隣だったり同じクラスだったり……そういう近い関係より」

千夜「同じ学校だけど学年が違うという……この微妙な距離感……やや離れた関係が!」

千夜「二人がカップリングを組んだときのときめきの鮮度を上げるのよ!」

ココア「ぐっ……それは否定できないっ……!」

シャロ「……これ何の戦い?」

チノ「ちなみにシャロさんは誰と誰の組み合わせがお好みですか」

シャロ「いや何の質問!? っていうか……そもそも……」

シャロ「ココアとチノちゃんは……付き合ってたんじゃないの?」

ココア「えっ」

チノ「えっ」

18: 2015/09/18(金) 00:17:51.174
シャロ「だって……同じ家に住んでるわけでしょ? ほとんど同棲と同じ意味よね?」

ココア「いや同棲っていうか居候……」

シャロ「一緒にお風呂入ったり……時には一緒のお布団で寝たりしてるわけでしょ?」

チノ「あ、あれはココアさんが強引に……」

シャロ「でもそんなのできるのってほとんど付き合ってると同じじゃないの?」

ココア「……わ、私とチノちゃんは姉妹だから!」

チノ「いやそれも違いますよ!?」

19: 2015/09/18(金) 00:21:49.665
ココア「……夜になってからすごい雨……わ、雷も鳴ってる」

 キィ

ココア「?」

チノ「あ、あの……ココアさん……・」

チノ「今日は……その……一緒のお布団で寝ませんか?」

ココア「ひょっとして雷が怖い?」

チノ「ち、違います! 気まぐれです!」

ココア「えへへ、何でもいいよ、こっちおいで」

チノ「ぅぅ……」

ココア「大丈夫、ぎゅーってしてれば怖くないから」

チノ「……」ぎゅっ




シャロ「とかたまにしてるわけでしょ?」

ココア「してるけど! してるけど私とチノちゃんはただの姉妹だから!」

リゼ「してるのか!?」

21: 2015/09/18(金) 00:26:59.670
シャロ「どう考えてもココチノで安定じゃない!」

チノ「千夜シャロが一番の王道なんですよ!」

千夜「王道ならリゼシャロじゃないの!?」

ココア「王道ばかりに目が行ってちゃダメだよ! 新境地チノリゼに目を向けるべきだよ!」

リゼ「ココ千夜のどうあがいても幸せそうな感じに勝てる組み合わせがあると思っているのか!?」



ココア「チノリゼ!」

千夜「リゼシャロ!」

チノ「千夜シャロ!」

リゼ「ココ千夜!」

シャロ「ココチノ!」



青山「……複雑な組み合わせのブレンドコーヒーですね」


 おわり

23: 2015/09/18(金) 00:30:57.972

引用元: ココア「私が来る前はチノちゃんとリゼちゃんの二人っきりだったんだよね?」