1: 2010/10/08(金) 23:48:13.15
純「……え?いま何て」

梓「ふんっ!」ガッシ

純「何よ、離してよ梓!」

ガチャリ!

梓「あ、唯先輩こっちです! こっち!」

純「唯先輩?なんで、手に中華なべ持ってるの!?」

ダッタダッタッダ

唯「ちょいさぁぁぁあああー!」ブン

バッシャーン

純「あっづづぃぃぃいいい!!!頭に固やきそばがぁ!!?」ゴロゴロ

3: 2010/10/08(金) 23:52:48.89
懐かしくて泣いた

4: 2010/10/08(金) 23:54:01.09
水を差すようで悪いが、頭にかけるのはアツアツの八方菜な

5: 2010/10/08(金) 23:56:34.39
純「ひぃぃ…ひぃぃ…」

唯「いぇーい! あずにゃん、いぇーい!」パシッ

梓「いえーーい!やりましたね」パシッ

ガバッツ!

純「いぇいじゃないよ!あんた達なにすんのよっ!?」

澪「鈴木さん、ほらコレ。これみて」サッ

純「澪先輩…。えっと……ドッキリ大成功?」

唯「ドッキリだよー。どう、ビックリした純ちゃん!」

梓「あははは! ドッキリじゃしょうがないよねー純」

純「…………え」

9: 2010/10/09(土) 00:02:26.11
純「なんなのよアイツら!やっぱり軽音部は普通じゃないよ」

憂「へー、そんなドッキリがあったんだ」

純「おかげで頭がドロドロよ…」

憂「まぁまぁ、機嫌直してよ」

純「そだね…、憂に怒っても仕方ないし」

憂「それよりも、早く掃除当番終わらせちゃお」

純「うん。早く終わらせて帰りにぱーっと遊ばないと」

憂「あ、そういえば純ちゃん」

純「なぁに?」

憂「純ちゃんの頭って固焼きそばみたいだよね」

純「…………え?」

バッターーン!

10: 2010/10/09(土) 00:06:44.58
唯「じゃじゃーん、今度はちゃんと八宝菜にしたよ! ういーー!」

憂「分かったよお姉ちゃん!せいさっ!」ガッシ

純「何よ、いきなりなにするの憂!」ジタバタ

ガチャリ!

律「お、やってるやってる! 大人しくしろ鈴木!」ガッシ

唯「ナイスだよ律っちゃん!」

純「なんなんですか律先輩まで! その中華なべ下ろしなさいよ!?」

ダッタダッタッダ

唯「ちょいさぁぁぁあああー!」ブン

バッシャーン

純「ぎぃああ!あっづづぃぃぃいいい!!!頭にアツアツの八宝菜がぁ!!?」ゴロゴロ

14: 2010/10/09(土) 00:13:02.28
純「ひぃぎぃ……ひぃぎぃ…」ネチャネチャ…

律「いっえーーーいっ!お前らサイコー!軽音部サイコー!」パパン

唯「いーーぇい! ういーういー!」

憂「あはは、やったねお姉ちゃん! タイミングばっちりだよ!」

純「ば、ばっちりじゃないわよっ! 憂、あんたまでグルだったの!?」

律「やだなぁ、鈴木さん。ほらコレ、コレ見ろって」サッ

純「また、ドッキリ大成功……」

唯「さーて、それじゃこれからどこ行こっか?」クルッ

憂「ぱーっと遊んで帰ろうよ!」

純「……………」ネチャァ……

16: 2010/10/09(土) 00:18:10.59
懐かしいwwwwwwww

…いじめを助長する内容だって教育委員会に電話なきゃ

17: 2010/10/09(土) 00:18:12.09
シャーーー

純「なによ憂まで…。私が何したっていうのよ」ゴシゴシ

純「あーあー、制服の中までネチャネチャだよ。もー軽音部サイテー」

和「あら、そこのアナタ。何をしてるの」

純「あ、生徒会長。ちょっと頭が汚れちゃって…」ゴシゴシ

和「それで手洗い場で洗ってるの? シャワー室を使いなさいよ」

純「え? でも私運動部じゃないんで」

和「そんなの構わないわ。私が話を付けてあげるわよ」

18: 2010/10/09(土) 00:23:13.25
純「ほ、本当ですか!? ありがとうございます!」ペコリ

和「なによそれくらいで。大げさね」

純「そんなこと無いですよ。あの軽音部の連中に比べたら!」

和「軽音部…? また唯たちが何かやらかしたのかしら」

純「そういえば生徒会長は軽音部のヤツらと仲が良いんだっけ…」


20: 2010/10/09(土) 00:24:15.94
和「気にしないでいいわよ。悪いことは悪いんだから、遠慮しないで何でも言いなさいね」

純「うぅ…、ありがとうございます!…これで綺麗に頭を洗えるよ」

和「あら、そういえば……」

純「なんですか?」

憂「アナタの頭って固焼きそばみたいね」

純「…………え?」

ダッタダッタッダ!

21: 2010/10/09(土) 00:27:17.12
唯「ほぉぉらぁえいっさぁぁあああー!」ブォン

バッシャーン!!

純「ぐぎぃああぁあ!ああっづづぃぃぃいいい!!!八宝菜がぁ!!八宝菜がぁぁ!」ゴロゴロ

和「あっはははは!ちょっとあんまり笑わせないでよ!」

澪「和があんなに笑うなんて珍しいな」

唯「ほらほら、和ちゃんもかけてかけて」

和「こうかしら?」ブン

バッシャーン!

純「あっづづぃぃぃいいい!!な、なにするんでさぁぁ!」ゴロゴロ

23: 2010/10/09(土) 00:28:51.67
>>20
なんで急に憂が出てきたの

24: 2010/10/09(土) 00:31:35.10
純「ほぅほぅ……ほほぅ…」ネチャネチャ…

律「ほら和、ハイタッチ、ハイッタッチー! いえーい!」パン

和「いぇーーい」パン

澪「うん。今回もなかなか良い絵が撮れたよ」

純「と、撮れたよじゃないでしょ!生徒会長がこんな事して許されると思ってるの!?」

和「許される…?何を言っているのよアナタ」

純「しらばっくれても無駄ですよ!」

律「おい、唯。こいつ何言ってんだよ」

唯「ほらほら、純ちゃんコレコレ。このプラカード良くみなよ」ヒョイ

純「ドッキリ大成功………」

25: 2010/10/09(土) 00:37:28.88
>>23 憂じゃなくて和だった

純「は…はぁ…はぁ……」フラフラ

和「あら、どこに行くの?シャワー室はそっちじゃないわよ」

純「帰るに決まってるでしょ! 私に話しかけないで!」

唯「えー、そんな八宝菜でネチョネチョなのに?」

律「そうだぜ、気持ち悪くないのかよ」

純「だれのせいですか!誰の!」


26: 2010/10/09(土) 00:40:09.91
澪「仕方ないよお前達。本人が嫌だっていってるんだからさ」

律「それもそうか。何事も無理やりってのは良くねーな」

純「………………」ネチャネチャ…

唯「そうだよね。それじゃ帰ろっか」

和「車に気をつけて帰りなさいよ」

唯「分かってるよぉ和ちゃん。子供じゃないんだから」

和「ダメよ、急に何が飛び出してくるか分からないのよ」

唯「あっちゃー。さすが和ちゃん、こりゃ一本とられたよ!」

律「あっははは!唯も和の前じゃタジタジだな!」

純「………………」ネチャネチャ…

27: 2010/10/09(土) 00:46:31.82
ズガン! ドガン!

純「あーーったくもぅ!ムカツクムカツクー!私の頭なんだと思ってるのよ!」

純「このノートがデスノートだったら軽音部のヤツら全員の名前書いてやるのに」

カリカリ

純「…ラジオでも聞いて気分転換しようかな」カチッ

『オールナイトトーキョー! 今週はスペシャルウィーク、最後までちゃんと聞いてくれよな!』

純「あ、スペシャルウィークだったんだ。危ない危ない聞き逃すところだったよ」カリカリ

29: 2010/10/09(土) 00:58:50.07
純「やっぱりこのDJのトーク面白いなぁ。夢中になっちゃうよ」カリカリ

『それじゃ次のお便り、PN.軽音大好きさんから。私は今、高校の軽音部に入っています、練習は厳しいですが毎日仲間と…』

純「けっ…! なーにが軽音部よ。あんな部に入るヤツなんてロクなのいないんだから」カリカリ

『でも、もうすぐ卒業です。残った後輩達に何を残せるのかなって、色々考えちゃいます。だって大事な後輩だから…』

純「大事な後輩…かぁ。ウチの軽音部もこれくらい気遣いができたらねぇ」カリカリ

『そんな事よりもDJススムさん。純ちゃんの頭って固焼きそばみたいだよね。…はい、素敵なお便りありがとう!』

ピクッ

純「………い、いやまさかね。偶然よ、偶然」

ガタガタ……

『それじゃつ…ぎ……の……』ガガガガ

純「え?なに…、MDコンポが揺れて……」

30: 2010/10/09(土) 01:02:16.20
ドガッシャーーーン!!

純「な、な、な、何よこれ!? MDコンポの中から唯先輩が!」ビクッ

ガチャリ!

律「ひゃっほーーぃ!!」ガッシ

純「ちょ!? 何かってに人の家に入って」

唯「ほぉぉらぁえいっさっさのさぁぁあああー!」ブォン

バッシャーン!!

純「ずぐぃああぁあ!ああっづびいいぃぃい!!!MDがぁ!!私のMDがぁぁ!」ゴロゴロ

33: 2010/10/09(土) 01:06:17.21
純「げほっ…げほっ…おぇぇ…」ネチャネチュァ…

唯「いっええーーぃ!律っちゃんタッチ、ナイトタッチ!」パン

律「ほっほーい!いえぃいえぃ!」パン

澪「うんうん、やっぱりMDの中身をくりぬいて唯を待たせたかいがあったよ」

純「くりぬいてって…、何やってるんですか!?おこずかい前借して買ったのに!」

唯「大丈夫だよー、この中でラジオ流してたラジカセあげるから」サッ

純「いらないよ、そんな八宝菜まみれになったラジカセなんか!」

36: 2010/10/09(土) 01:10:00.17
律「あっははは!いやぁ、笑った笑った!」

唯「ほんとだよね!澪ちゃんもハイターッチ!」パッシン

澪「浮かれる気持ちも分かるが、そろそろ帰らないとな。夜も遅いし」

律「そだな。んじゃ鈴木さん、おつかれちゃーん」フリフリ

純「ま、……待ちなさいよ…」

澪「うん?何か言ったか鈴木さん」

唯「見送りならいいよぉ、ウチまですぐそこなんだからさ」

37: 2010/10/09(土) 01:14:49.33
純「そのままハイそうですかって帰すわけないでしょ!」ビシッ

澪「うん?誰か忘れ物でもしたのか」

律「いんや。ちゃんと中華なべとお玉も持ったし」サッ

純「不法侵入に器物破損、そして傷害!お父さんに言って警察に突き出してもらうんだから!」

澪「…プッ!…あっははは!ちょっと鈴木さん笑わせないで」

純「何がおかしいのよ、私は本気なんだから!」

唯「もー、純ちゃんは忘れんぼうさんだなぁ。コレだよこれー」ヒョイ

純「ドッキリ……大成功……」ネチョリネチョ…

唯「それじゃまた明日ねー」

律「はばぁないすでいー!」

バッタン

純「………………」ネチョリネチョ…

39: 2010/10/09(土) 01:22:39.47
純ママ「純ちゃん、ほら起きないと遅刻するわよ」ユサユサ

純「…やだ。今日は学校いかない」

純ママ「何を言ってるのよ急に。学校で何かあったの?」

純「……言いたくない」

純ママ「仕方ないわねぇ。それじゃ欠席の電話しておくわ」

純「理由聞かないの?」

純ママ「良いのよそんなの。だって純ちゃんは良い子なんだから。訳も無く学校を休みたがったりしないわ」

純「お、お母さん…」

41: 2010/10/09(土) 01:24:37.97
純ママ「純ちゃんが話したくなったら話して頂戴ね」ニコ

純「うん! ありがとうお母さん!」ギュ

純ママ「あらあら、純ちゃんはあまえんぼうさんね」

純「ふふふ、みんなにはナイショだよ」

純ママ「分かってるわよ。……そういえば」

純「うん、なぁにお母さん?」

純ママ「純ちゃんの頭って固焼きそばみたいね」

純「……………え?」

ダッタダッタッダ!!

42: 2010/10/09(土) 01:28:04.29
バッターーーン!!

唯「御用じゃぁー!! 御用じゃぁあああ!」ブン

バッシャーン!!

純「ぬぐぃわああぁあ!ああっづいんびいいぃぃい!!私の家庭がぁぁ!」ゴロゴロ

唯「いっえーーぃ!純ちゃんのお母さんタッチ、生まれてきてありがとうタッチ!」パン

純ママ「えっと、こうかしら!」パン

律「イッツクール!でも鈴木の頭はホットー!!」

澪「いいねぇ。みんな最高だよ、最高のショットが撮れたよ」


44: 2010/10/09(土) 01:32:37.03
純「ふっふひぃー…っふっふひぃ……」

純ママ「これで良かったのかしら皆さん?」

唯「うん! 朝早く起きたかいがあったよ!」

律「さすがに五時起きでスタンバるのは疲れるぜ…」

純「ちょっと、あなた達お母さんに何吹き込んだのよ!」ネチャネチャ…

純ママ「吹き込む?何を言ってるの純ちゃん」

唯「そうだよー。ほら純ちゃんコレコレ。まだ寝ぼけてるのかな」

純「……ドッキリ大成功」ネチャネチャ…

46: 2010/10/09(土) 01:40:51.97
澪「さて、それじゃ律は脚の方を持ってくれ」ガシッ

律「おう、了解だぜ」ガシッ

純「な、何するんですか!離してよ!」

純ママ「純ちゃんが優しい先輩達に恵まれて私もうれしいわ」

唯「いやいやぁ、そんな事ないよぉ」

純「そうだよ!こいつら軽音部はひどいんだよ!」

律「ほい、よっせいよっせい」スタスタ

澪「よっせいさ、よっせいさ」スタスタ

純「コイツらは私の頭に固焼きそばを…」

バターン!

純ママ「……さぁ。お洗濯でもしようかしら」

47: 2010/10/09(土) 01:45:47.29
純「……ふぅ」

梓「なに純、朝からブルー入ってんじゃん。財布でも落としたの」

純「…アンタらは人として財布よりも大事なモン落としてるけどね」

梓「ん? なに言ってるのよ」

純「そんな薄ら笑いはそこまでよ、放課後アンタらの顧問に言いつけてやるかんね!」

梓「だから何の話よ、今日はなんか変だよ。そんな事より小テストの練習した?」

純「あんたらの先輩のせいで勉強どころか一睡も出来なかったわよ!」

梓「だから何よそれは。アメリカンジョークなのかな?」

49: 2010/10/09(土) 01:59:16.12
純「…あ、ここ昨日勉強した所だ」カリカリ

梓「……やっばいなぁ、全然わかんない」カリカリ

ピンポーンパーンポーン♪ピンポンパーンポーンー♪

純「…もぅ、気が散るなぁ折角良い調子なのに」カリカリ

『2年4組の鈴木さん。2年4組の鈴木さん、至急職寝室まで来てください』

梓「呼ばれてるね純」カリカリ

純「なんだろ? とりあえず最後の問題だけでも」

ジュンチャンノーアタマッテ♪カタヤーキソバミタイダヨネ♪

純「……え?なにこのチャイム…」

梓「…!」ダッタダッタッダ!!

51: 2010/10/09(土) 02:02:22.88
ガラガラガラ

律「あずさー!こっちだ、早くロープを!」

梓「レンジャー!」ブン

ヒュルヒュルヒュル

純「…え?なに、窓にロープ垂らして…」

律「軽音部、突撃ぃー!!」ガッシ

唯「レンジャー!!」ガッシ

澪「レンジャァー!」グイッ

純「は、早く職員室に行かないと」

教師「おい鈴木、何を勝手に立ち上がってるんだ。テスト中だぞ」ガッシ

純「ちょ、ちょっと!」

52: 2010/10/09(土) 02:06:19.44
ダッタダッタッダ!!

唯「レンじゃぁー!! レンじゃぁあああ!」ブン

バッシャーン!!

純「べぶるヴぁあぁあ!あっづいんってばぅいいぃぃい!!私のテストがぁぁ!」ゴロゴロ

唯「いっえーーぃ!純ちゃんの先生タッチ、教育的指導ターッチ!」パン

教師「教室内で走らないように!」パン

律「ミッションコンプリーツ!お前らは最高の部下だ!!」

梓「れんじゃー!」ビッ

澪「ふふ、これじゃあハリウッドのSFXが形無しだよ」

56: 2010/10/09(土) 02:11:47.48
梓「そういえばテストの時のアレって何だったの?」

純「それは私が聞きたいよ! どっから持ってきてるのよあの八宝菜は!」

憂「八宝菜…? 何のことかな。梓ちゃんが言ってるのは放送の呼び出しだよ」

純「あぁ…、あれはお母さんがお弁当入れ忘れたって電話よ」

梓「なるほど、だから今日もパンなんだ」

純「そういう事よ」モグモグ

58: 2010/10/09(土) 02:20:57.58
梓「毎日パンだと飽きちゃうとね。ウチも学食があればいいのに」モグモグ

憂「そうだよね、お弁当も同じようなのになっちゃうし」モグモグ

梓「中華料理とか食べたいよね」

憂「あ、それいいね梓ちゃん」

純「中華が食べたいんならコレ食べればいいでしょ!ほら、耳のうえのあたりにカマボコついてるわよ!」バッ

梓「え? 何いってるのよ純」

憂「そうだよ、純ちゃんの髪の毛は食べるものじゃないよ」

純「だから、ずっとそう言ってるでしょ!」

59: 2010/10/09(土) 02:23:06.07
純「やっと放課後だよ…。えっと、梓達の顧問は山中先生だよね」キョロキョロ

さわ子「あら、誰かお探しかしら?」

純「あ、ちょうど良かった

60: 2010/10/09(土) 02:26:05.75
さわ子「何よ、そんなに慌てて?」

純「実は軽音部の事で相談があるんです!」

さわ子「軽音部?もしかして入部希望者かしら」

純「そんな訳ないですよ。私は軽音部に滅茶苦茶にされたんだから!」

さわ子「穏やかじゃないわね。めちゃくちゃって、何をされたのよ」

純「言っても信じられないかもしれないですけど」

さわ子「そんなこと無いわ、言ってごらんなさい」

61: 2010/10/09(土) 02:32:52.70
純「実は軽音部の人達が、私の頭を…」

さわ子「鈴木さんの頭を?」

純「固焼きそばみたいだって」

さわ子「そんな事を言ったの?信じられないわね」

純「本当なんですよ、それであんかけをこうドバーって!」

さわ子「鈴木さんの頭にそんなアツアツを?」

純「そうなんです!」

さわ子「これが本当なら大変な事ね…」

純「信じてくださいよ先生!もう頼れるのは山中先生だけなんです!」

さわ子「そうね、分かったわ。平沢さん達なら確かにやりかねないわね」

62: 2010/10/09(土) 02:35:49.88
純「助けてくれるんですか?」

さわ子「当たり前じゃないのよ、生徒を守るのが先生の役目よ」

純「良かったぁ、山中先生って意外と頼りになるんですね」

さわ子「こらぁ、意外って何を。意外って」

純「あはは、ごめんなさい」

さわ子「それじゃ、今から部室にいって詳しい話を聞いてみるわね」

純「お願いします先生!」

さわ子「安心して、もう二度とそんなふざけたイタズラをさせないから」スッ

純「…は、はい!」

64: 2010/10/09(土) 02:43:29.40
純「それじゃ失礼しますー」ペコリ

教師「あ、山中先生。先ほど提出していただいた書類なんですが…」ペラッ

さわ子「はい。何か不備でもありましたか?」

教師「いえ。…鈴木の頭って固焼きそばみたいですね」

純「…………え?」

ダッタダッタッダ!!

65: 2010/10/09(土) 02:44:49.91
律「よろしくおねがいしまーっす!!」ガラララ

澪「よろしくお願いしますじゃなくて失礼しますだろ?まったく律は」ガシッ

純「な、離してください! ここをどこだと思ってるんですか! こんな所で八宝菜なんかかけたらどうなるか…」

唯「ちぇいさぁあぁーっ!! ゆめいろちぇいさぁぁあああ!」ブン

バッシャーン!!

純「べずぁああぁあ!ああっじいぃぃい!!せ、先生ぇぇえ!」ゴロゴロ

さわ子「あぁ、ごめんなさい。ここに捺印が必要でしたね」ポンッ

教師「はい、ありがとうございます」ペコリ

68: 2010/10/09(土) 02:58:39.10
純「も、もうダメよ…誰も信じられない…。こうなったら」グイッ

パカッツ

純「体育倉庫の中の跳び箱の中に隠れてよ。まさか軽音部の連中もここに居るとは思わないでしょ」

スタスタ

純「おっと、その前に校内放送のスピーカーをオフにしてっと」カチッ

純「これで完璧だね。完全下校時刻までここにいれば安全だよ」

70: 2010/10/09(土) 03:05:54.44
純「ふぅ、携帯ゲーム機持ってきてよかったよ」ピコピコ

ガララ……

純「えっ!? まさか軽音部に居場所がばれたの…そんな馬鹿な!」ビクッ

女子A「ふふ、ここなら誰も居ないわね」

女子B「は、早くしてくださいよ…。もう我慢できないんです」

女子A「仕方ないわねぇ」グイッ

純「うぉ…。なんか噂には聞いてたけどまさかこんな現場に遭遇するなんて…」

女子B「ぅ…うん…あぁ…」チュパ

純「すご…、舌が入ってる…。さすが女子高だよ…」

71: 2010/10/09(土) 03:12:33.84
女子A「ほら、次はどうして欲しいの?言ってごらん」

女子B「は…恥ずかしいよ…」モジモジ

純「これは記念に写真撮っとかないと…、えっと携帯のカメラ、カメラ…」ゴソゴソ

女子A「言わなきゃしてあげないよ…」

女子B「そ、そんなぁ……」

純「あ、あった。よーしこの、跳び箱の覗き穴から」

女子A「ほら、早く…鈴木さんの…?」

女子B「鈴木さんの…頭って……すごく、固焼きそばみたいです」

純「…………え?」

唯「URRRRRRRRRRRRI!」

バッシャーン!


72: 2010/10/09(土) 03:18:02.84
純「ずびゃあぁああ!ぐっづいぅいいぃぃい!!目がぁぁ!」ゴロゴロ

唯「いっえーーぃ!性的タッチ、工口スあんど杉本ターッチ!」パン

女子A「デバガメハ犯罪よ!」パン

律「いっつふぉーりんラヴ!!」パパン

澪「ある程度のお色気で釣るのは2時間サスペンスの基本だからな。この作品はいい作品になる」

純「も……もうダメ…」ガクッ

73: 2010/10/09(土) 03:23:13.04
スタスタスタ

唯「うーん、今回もばっちりだったね律っちゃん!」

律「あぁ、幸先が良すぎて心配になるぜ。澪、あとどれくらいフィルムは必要なんだ?」

澪「えっと…、そうだな。完璧な作品にしたいからな。…ざっと今で三分の二って所か」

唯「もうちょっとだね。きっと喜ぶだろうなぁ」

律「あったりまえじゃねぇか。んじゃまた食材買いにいかないとな」

澪「そうだな。卒業式まで残りわずかだ、悔いの無いようにしないと」

74: 2010/10/09(土) 03:28:12.46
ガチャリ

紬「ごめんなさい皆。迷惑かけちゃって」

唯「あ、ムギちゃん! もう大丈夫なの」ジュージュー

紬「えぇ。皆が頑張ってるのにいつまでも学校を休むわけにはいかないわ」

律「心配は無用だぜ! もう大分計画は進んでるからな」

紬「本当なの? それじゃあ何をするか決まったのかしら」

唯「うん! ドッキリカメラにしたんだよ」ジュージュー

紬「ドッキリカメラ?」

澪「あぁ、撮影は順調だよ。ムギも見てみるか?」ピッ

ザザザザザ……

78: 2010/10/09(土) 03:32:09.43
梓『純の頭って固焼きそばみたいだよね』

唯『ちょいさぁぁぁあああー!』ブン

バッシャーン

純『あっづづぃぃぃいいい!!!頭に固やきそばがぁ!!?』ゴロゴロ


律「うーん、何度みても最高だぜ!」

唯「私の演技もばっちりだよね!」ジュージュー

澪「カメラワークも問題無いし。どうだムギ素晴らしい映像作品だろ?」

紬「…………………」

唯「どうしたのムギちゃん!凄すぎて言葉もないのかな」ジュージュー

79: 2010/10/09(土) 03:39:00.36
紬「お家の中まで撮影しているけど。これは勿論、鈴木さんの了承を取っているのよね?」

律「了承?なんでそんなの取るんだよ」

唯「そうだよー、そんなのしたらドッキリじゃないじゃん!」ジュージュー

澪「私達は嘘で塗り固めたような作品を作りたくないんだよ」

紬「……それで、固焼きそばと八宝菜は後でちゃんと食べたのよね?」

律「何いってんだよムギ。床でネチョネチョになったのなんか食えるわけないじゃん」

澪「そうだぞ。私達はクリエイターなんだからさ」

唯「おかげで八宝菜の生産が追いつかないよ」ジュージュー

紬「だから唯ちゃんはさっきからずっと料理してたのね…」

唯「そうだよ!トロトロのアツアツでいい純ちゃんリアクションしてくれるんだぁ」

紬「ちょっとそのおなべ貸してくれるかしら………」ヒョイ

唯「そんなの何するの?」

82: 2010/10/09(土) 03:46:31.40
紬「こうするのよぉ! ちょいさぁぁぁあああー!」ブン

バッシャーン!!

澪「あっづづぃぃぃいいい!!!頭にアツアツの八宝菜がぁああぁ!!?」ゴロゴロ

律「なにすんだよムギ!? カメラが回ってないし、ドッキリのターゲットは鈴木…」

紬「問答無用よぉおぉぉお! レンじゃぁあああぁぁー!」ブン

バッシャーン!!

律「ぎゃぁあぁあ!あづいってぅいいぃぃい!!私のおでこがぁぁ!」ゴロゴロ

唯「む、ムギちゃん何をするの…!」

紬「今の私はムギちゃんじゃないの……」グイッ

唯「どういう事。それじゃあ誰なのかな!?」

紬「人呼んで、Parent-Teacher Association紬」グイッ

唯「ぴ、…ぴーてぃーえーつむぎ…?」ビクッ

83: 2010/10/09(土) 03:53:56.20
ガチャリ

梓「ゆーいせんぱーい。次はホラー関係のシチュエーションで攻めてみま」

紬「ゆめいろちぇいさぁぁあああ!」ブン

バッシャーン!!

梓「あっづづぃぃぃいいい!!!私の頭にアツアツの八宝菜がぁああぁ!!?」ゴロゴロ

紬「ほら、梓ちゃんも残さず食べるのよぉ」クイッ

梓「ひぃ……ふぅぃ…。ムギ先輩なにを…」

唯「い…いまのムギちゃんは…ぴーてぃーえーなんだよ…。後ですたっふがおいしく頂かないと…ダメなんだよ…」ピクピク

87: 2010/10/09(土) 04:02:02.87
憂「…という訳だったの。ごめんね純ちゃん」ネチャァ…

純「ほ、…本当にドッキリカメラだったの…」

唯「だからずっと言ってじゃない。私達頑張ったんだよー」

澪「すまん純、悪気は無かったんだ」

純「ふぅ…。いいですよ、別に」

紬「それじゃあ許してくれるの鈴木さん?あれだけ八宝菜ぶちまけたのに…」

純「だって、あのラジオも軽音部の人たちの仕業だったんでしょ」

88: 2010/10/09(土) 04:03:27.04
紬「ラジオ…?何のことなのかしら」

純「私達後輩のためを思ってやっていたんですよね。だったらもう怒れませんよ…」

唯「じゅ、純ちゃん!ありがとうね」

純「その代わりちゃんと完成させてくださいよ。その作品」

澪「あぁ、勿論だよ! 卒業式の日を楽しみにしてくれ」

憂「良かったねお姉ちゃん!」

唯「うん、これで八宝菜も報われるよ。ういー」

89: 2010/10/09(土) 04:09:55.14
=卒業式=

純『唯先輩?なんで、手に中華なべ持ってるの!?』

ダッタダッタッダ

唯『ちょいさぁぁぁあああー!』ブン

バッシャーン

純『あっづづぃぃぃいいい!!!頭に固やきそばがぁ!!?』ゴロゴロ

唯『ドッキリだよー。どう、ビックリした純ちゃん!』

===ドッキリ大成功===


梓「どうですか客席の受けは?」

唯「ばっちりだよ!もう下級生たちドッカンドッカン受けてるよ!」

澪「テロップのタイミングも完璧だしな」

さわ子「卒業式の後、体育館を使わせて欲しいいっていうから何かと思ったら…」

90: 2010/10/09(土) 04:13:46.50
律「これが私達が軽音部があいつら在校生に残してやれる最後のモノだからな」

さわ子「軽音部か…。あれ、そういえばムギちゃんは?」

唯「ムギちゃんならこんな子供に悪影響を与える作品見てられないって外に行っちゃったよ」

さわ子「やっぱりムギちゃんはお堅いのねぇ」

澪「純のためにも上映するのは許してくれたけどな」

梓「さて、そろそろ作品も終わりに近付いてますね」

唯「よし、それじゃ壇上にいこっか」ダッ

91: 2010/10/09(土) 04:18:02.28
パチパチパチ!

純「あぁ恥ずかしかった…。やっと終わったよ…」

唯『どうもどうもー。みんな楽しんでくれたかなー』

律『だったら、私達も頑張って作ったかいがあったぜ!』

澪『あぁ。でも、この作品を作れたのは私達だけの力じゃないだ…』

純「うん…?澪先輩なにを」

澪『この作品の主役。彼女が居なくては企画は実現しませんでした』

唯『鈴木純ちゃん…舞台に来てくれるかな!』

純「…え!…えぇ!?」

92: 2010/10/09(土) 04:22:54.48
純『ど…、どうもどうも…』ペコリ

梓『それじゃほら、純なにか一言いいなよ』

純『な、何をいうのさ!?』

律『なんでもいいんだよ、お前の思った事を言えばいいんだ』

純『私の……。そうだね』ギュ

唯『それでは鈴木さんどうぞ!』

純『私はこのドッキリで最初、軽音部なんて大っ嫌い。軽音部なんて無くなればいいって思ってました』

さわ子「あらあら、ずいぶん手厳しいわね」

純『でも…。今は違います、私達後輩の為にここまでしてくれた軽音部。…先輩達全員に感謝をしきれません。ありがとうございました!』

パチパチパチ

憂「じゅ…純ちゃん」

94: 2010/10/09(土) 04:32:41.71
梓『名残惜しいですけど、もう終わりの時間が迫ってきました』

律『そんじゃ最後に聞いてください。私達の歌を…』

澪『この歌を、私達軽音部から在校生の皆に送ります』

唯『純の頭って固焼きそばみたいだよね!』


純「………………え?」

95: 2010/10/09(土) 04:33:58.71
ガラララッラララララッツ!!

純「え…、ちょっと、何で客席全員が中華なべとお玉と持ってるの…」

唯『いち、にっ、さん、っし!』


『ちぇぇぇぇいいぃさぁぁぁあああぁぁああぁぁぁぁああああー!』


純「……………こんなの………ドッキリじゃない」


ドッバァァァァァアアアアアアアアァァァアーーーーアアアン!!!


『あっづづぃぃぃいいいいいいいいいいぃいい!!』


紬「ずいぶん盛り上がってるわねぇ…。やっぱり皆ああいう番組が好きなのかしら」

=はっぴいえんど!=

99: 2010/10/09(土) 04:42:06.81

純ちゃん痛みに耐えてよくがんばった。感動した

100: 2010/10/09(土) 04:50:46.65
懐かしい。今の10代は知らないだろうな。

引用元: 梓「純の頭って固焼きそばみたいだよね」