1: 2012/12/09(日) 19:25:53.76
P(…)

P(突然雪歩が後ろから抱きついてきた)

雪歩「…」ムギュッ

P「…おーい」

雪歩「…」ギュー

P「雪歩ー?」

雪歩「ご、ごめんなさい…」シュル

タッタッタッタ

P「行ってしまった…」

4: 2012/12/09(日) 19:36:57.47
P「さて、今日のスケジュールはと…」

雪歩「…」ムギュッ

P(おっと、またか)

P「雪歩ー」

雪歩「…」ギュッ

P「ゆきほーゆきほー」

雪歩「…」

P「黙ってると頭なでなでしちゃうぞー」ナデナデ

雪歩「ひゃうっ…」シュル

タッタッタッタ

P「…逃げられてしまった」

7: 2012/12/09(日) 19:43:38.70
P(それから雪歩は不意に後ろから抱きついてくるようになった)

P(日常生活や仕事に支障はないものの、やはり気になる)

P「おーい真ー」

真「はい、何ですかプロデューサー?」

P「人に急に後ろから抱きつかれたら、どうする?」

真「背負い投げがベストでしょうね」

P「護身術じゃなくてね」

8: 2012/12/09(日) 19:49:40.50
P「おーい美希ー」

美希「ねむいの」クー

P「寝てる?」

美希「ねてるの」クー

P「雪歩が後ろから抱きついてきたら、どうする?」

美希「そんなの、抱き返すしかないって思うな」ムニャ

P「逃げられないかな」

美希「塩むすびも案外いけるの…」ムニャムニャ

P「サンキュー美希」

11: 2012/12/09(日) 19:52:44.91
雪歩「…」ムギュッ

P(こっから体を一回転させて…)

P「ほい!」バッ

雪歩「ひゃあ!?」バッ

P「…」

P「逃げられてしまった」

12: 2012/12/09(日) 20:01:03.12
P(どうにも困ったので、平時の雪歩に訊いてみることにした)

雪歩「プロデューサー、お茶が入りました」コトッ

P「おう、サンキュ」

P「…」ズズ

P「そいやさ雪歩、何で最近抱きついてくるんだ?」

雪歩「すっすいません…その、迷惑…ですか…?」

P「いや、そんなこと無いんだけどな?」

P「どうしてかなって」

雪歩「えぇっ…」

雪歩「…」

雪歩「そ、そんなこと言わせないでくださいよぅ…」テレテレ

P(何だこれ可愛い)

16: 2012/12/09(日) 20:09:06.78
P(理由を訊いても教えてくれないので、しばらくは考えないことにした)

P「さて、そろそろ事務所も閉める時間だ」

P「暗いし送ってくよ、雪歩」

雪歩「あ、ありがとうございます」ペコッ



P「うひー風強っ…」ガタガタ

雪歩「これだけ着込んでるのに…」ブルブル

P「この季節外は寒いな…」

雪歩「…」

雪歩「プロデューサー」ムギュッ

P「おっと」

P「…」

P「雪歩はあったかいな」

雪歩「えへへ」

19: 2012/12/09(日) 20:17:08.05
亜美「ゆきぴょん!」ダキッ

真美「ゆきぴょん!」ダキッ

雪歩「あ、亜美ちゃん真美ちゃん、そんなに抱きついたら…」ヨロヨロ

P「こらこら、あまり人の迷惑になる事…」

雪歩「!」

雪歩「うぅ…」ジワッ

P「いや良いぞ。もっと抱きつけ。どんどん抱きつけ」

亜美真美「ラジャ→!」

雪歩「あわわ…」フラフラ

22: 2012/12/09(日) 20:25:18.54
雪歩「…」ムギュッ

P(今日は趣向を変えてみよう)

P「おりゃっ」コチョコチョ

雪歩「ひゃっ!?く、くすぐるのは…やっ…!」

P「はははは!どうだ雪歩!」コチョコチョ

雪歩「ひゃっ…!ひゃん!はうぅ…!」

P「ははは!ははははは!」コチョコチョ



雪歩「うぅ…もうお嫁にいけないですぅ…」クスン

P「ごめんなさい」

23: 2012/12/09(日) 20:33:17.64
P「なあ雪歩」

雪歩「は、はい」

P「抱きつく時、何でいつも後ろからなんだ?」

雪歩「えと、それは、その…」

P「背中が好きなのか」

雪歩「あ…はい」

雪歩「プロデューサーの背中は大きくて…何だか、安心するような…」

P「別に俺は前からでも良いんだぞ、ほらほら」

雪歩「ま、前からなんてダメですぅ!」ガタッ

P「何だこの子」

26: 2012/12/09(日) 20:41:18.27
P「なあ律子、女の子が前から抱きついて来てくれない理由って何だと思う?」

律子「何突然世迷い言を」

P「後ろからは良いらしいんだけど」

律子「…訳が分かりません」

P「うーん…」

律子「…」

律子「恥ずかしいから自分の方を見られたくない、とか…」ボソッ

P「おお!なるほど!」

P「ありがとう、律子」

律子「後は口が臭いとか」

P「やめて」

29: 2012/12/09(日) 20:49:21.72
P(最近一段と頑張っている雪歩だが)

P(その努力が功を奏し、今、彼女の単独ライブが行われている)



ワーワー  キャー  ユキホーー

雪歩「み、皆さん!今日はここに来てくださって、本当にありがとうございました!」

雪歩「ぜひまた…また会いに来てくださいね!」

30: 2012/12/09(日) 20:50:38.72
――――――――――
――――――
―――

雪歩「プロデューサー!私、私…」

P「凄かったぞ雪歩!!頑張った甲斐があったな…!」

雪歩「はい…!」

P「ううっ…駄目だな俺…こんな時に…」グスッ

雪歩「プロデューサー…」

P「なんだか嬉しくってな…」

P「あ、あまり見ないでくれ…頼む…」

雪歩「…」タッ

P「おわっ」

P「ゆ、雪歩お前、前から…」

雪歩「はい…」ムギュッ

P「…ありがとう、ありがとうな、雪歩…」

35: 2012/12/09(日) 21:00:50.65
P「よいしょっと…さ、雪歩。事務所着いたぞー」

雪歩「すぅ…すぅ…」

P「…」

P(後部座席で雪歩が寝てしまっている)

P「…頑張ったもんな、仕方ないか」



P「…」ツンツン

雪歩「んむ…」

P(ほっぺ柔らかい)

P「…そうだな」

P「しょうがない、背負っていこう」

37: 2012/12/09(日) 21:08:51.07
カツ カツ カツ

P「そろそろエレベーターを直すべきだな…」

雪歩「…」

P「よし、もう着くぞー」

雪歩「…」

P「…お疲れさま、雪歩」

雪歩「………はい」

P「…」

P「なんだ、起きてたのか」

雪歩「…」ギュッ

P「…ははっ」

40: 2012/12/09(日) 21:16:58.00
P(なんて事があった後で)

P(俺は改めて理由を訊いてみることにした)

雪歩「理由ですか…?」

P「ああ」

雪歩「い、言わせないでくださいって言ったじゃないですか…」

P「悪いな」

雪歩「…」

雪歩「えっと…ちょっと恥ずかしいんですけど…」

雪歩「この前読んだ雑誌に、より積極的に、ワガママになることが女の子には必要って書いてあって…」

雪歩「どっちも私には足りないものだから、それで…」

P「なあ」

雪歩「は、はい」

P「雪歩って天然?」

雪歩「ちっ違いますぅ!」

43: 2012/12/09(日) 21:25:02.98
P「真の天然さんは天然って言われるとすぐ否定するとか」

雪歩「うぅ…」

P「…ちょっと雪歩、そこに立ってくれるか」

雪歩「はい…?」

P「…」スッ

P「ほい」ギュッ

雪歩「ひゃっ!?」

P「今までのお返し、兼お礼」

雪歩「だからっていきなり過ぎです…!」

P「ほら、俺もちょっと、ワガママにな」

46: 2012/12/09(日) 21:33:00.27
雪歩「…」カァァ

P「…雪歩、顔真っ赤」

雪歩「あ、あまり見ないでくださいぃ…」

P(なるほど、これを見られたくなかったのか)

P「よしよし」ナデナデ

雪歩「あぅ…」

雪歩「…」

雪歩「えへへ…」

P「うん。これからもよろしくな、雪歩」

雪歩「はい!…あの」

P「ん?」

雪歩「…ずっと一緒に頑張って行きましょうね、プロデューサー!」ムギュッ



おわり

引用元: 雪歩「むぎゅっ」